JP7836633B2 - チップドレッサの刃具 - Google Patents
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Description
本発明は、チップドレッサの刃具に関する。
チップドレッサとは、たとえば抵抗溶接、特にスポット溶接用の電極の先端を切削する切削装置である。スポット溶接用の電極をチップドレッサの刃具に押し付けて、回転させて切削加工を行うと、電極の先端中央に突起状の切削残りが生ずることがある。(特許文献1[0002])。この切削残りは、刃具の回転中心付近で、切削速度がゼロまたはゼロに近くなることから生ずることが知られている。
すなわち、図7に示すように、通常のチップドレッサ100の刃具101,102の形状は、一対の対向しているスポット溶接用の電極103,104の略半円形の先端が、チップドレッサの刃具を略嵌合することが可能なものとなっている。
そして、チップドレッサの刃具を、モーター105等で歯車を用いて回転させる。つまり、モーター105の回転軸106を矢印方向Rに回転させると、第1の歯車107が矢印方向Rに回転し、第1の歯車107の第1の噛み合い部108が、チップドレッサ100の第2の噛み合い部109と噛み合い、チップドレッサ100が駆動する。つまり、たとえばチップドレッサ100が、回転軸110を矢印方向R1に回転する。
この回転により、チップドレッサ100の刃具101がスポット溶接用の電極103の先端を切削し、チップドレッサ100の刃具102がスポット溶接用の電極104を切削する。しかしながら、略円形のチップドレッサ100の刃具101,102の回転中心付近は、切削速度がゼロまたはゼロに近くなることから、スポット溶接用の電極103,104に切削残りが生ずることがある。
上記の切削残りが生ずると、抵抗溶接をする際に、被溶接箇所に適切な電流を流し、且つ電圧をかけることが困難になる。
そこで本発明の目的は、抵抗溶接をする際に、被溶接箇所に適切な電流を流し、且つ電圧をかけることが可能なチップドレッサおよびその刃具を提供することである。
上記目的を達成するため、本発明のチップドレッサ用の刃具は、棒の側面の長さ方向中央部を括れさせた括れ部を有する単独の棒状部材と、棒状部材の括れ部を回転中心にして公転させつつ、棒状部材の棒の両端を結ぶ軸を回転軸として自転させる手段と、を有することで、括れ部を公転および自転をさせることが可能であり、括れ部は、切削をする切削具を有する形状とし、括れ部で被切削物を切削することが可能である。
ここで、棒状部材の括れ部を砥石からなるものとし、括れ部で被切削物を切削することを可能としても良い。
上記目的を達成するため、本発明のチップドレッサ用の刃具は、棒の側面の長さ方向中央部を括れさせた括れ部を有する単独の棒状部材を有し、棒状部材の括れ部は、切削をする切削具を有する形状からなり、括れ部で被切削物を切削することが可能である。
上記目的を達成するため、本発明のチップドレッサ用の刃具は、棒の側面の長さ方向中央部を括れさせた括れ部を有する単独の棒状部材を有し、棒状部材の括れ部を砥石からなるものとし、括れ部で被切削物を切削することが可能である。
本発明では抵抗溶接をする際に、被溶接箇所に適切な電流を流し、且つ電圧をかけることが可能なチップドレッサおよびその刃具を提供することができる。
(チップドレッサの構成)
以下、本実施の形態のチップドレッサの構成について、図1,2,3,4に基づいて説明する。まず、チップドレッサ1は、棒状部材10を有している。棒状部材10は、棒の側面の長さ方向中央部を括れさせた括れ部11を有する。この括れ部11には、チップドレッサ1の刃具が形成されることになるが、図5、図6に刃具の詳細を描くこととし、図1,2,3,4では刃具の形状等の詳細は描かずに、括れ部11の大まかな形のみを描いている。
以下、本実施の形態のチップドレッサの構成について、図1,2,3,4に基づいて説明する。まず、チップドレッサ1は、棒状部材10を有している。棒状部材10は、棒の側面の長さ方向中央部を括れさせた括れ部11を有する。この括れ部11には、チップドレッサ1の刃具が形成されることになるが、図5、図6に刃具の詳細を描くこととし、図1,2,3,4では刃具の形状等の詳細は描かずに、括れ部11の大まかな形のみを描いている。
そして、チップドレッサ1は、棒状部材10の括れ部11を回転中心にして公転させつつ、棒状部材10を棒の両端を結ぶ軸を回転軸として自転させる手段を有している。この手段は、たとえば、以下の構成で実現する。
まず棒状部材10を収容する収容部材12の貫通孔13,13に収容し、括れ部11が収容部材12の穴部となる窓部14から露出するようにする。収容部材12の窓部14は、収容部材12の、図1では表されていない側の面にも、窓部14と対向する位置に形成されている。
そして、棒状部材10の両端の傘型歯車取付部15a,15bに傘型歯車16,17をそれぞれ取り付ける。傘型歯車取付部15aと傘型歯車16は、ピン18を傘型歯車16の回転軸と棒状部材10とを貫くように配置して、両者を回転可能に固定する。傘型歯車取付部15bと傘型歯車17は一体成形するか、接着剤等で回転不可能に両者を固定する。
傘型歯車16,17をそれぞれ取り付けた状態では、傘型歯車16,17は、貫通孔13,13の外側に配置される。そして、傘型歯車16,17が回転可能となるように棒状部材10固定するが、傘型歯車17は、棒状部材10と共に回転することとなる。また、傘型歯車16は、棒状部材10の回転に伴わず、自由に独立して回転する。
そして、環状のベアリング19の内側面19aと、環状の第1のカバー部材20の円筒に形成した壁部21の外側面を重ね合わせ、壁部21の円形に沿ってベアリング19の外側面19bを周方向に回転可能にし、且つベアリング19の内側面19aは、壁部21の円形に沿って位置固定されている。
このベアリング19は、ボールベアリング19cを使用している。そして、第1のカバー部材20の穴22の縁に形成された円形の歯車部23を有している。この歯車部23は、第1のカバー部材20の外形の円の中心に、歯が向かうようにされている。
そして、円筒状の壁部24を有する環状の第2のカバー部材25の穴26の縁に形成された円形の歯車部27を有している。この歯車部27は、第2のカバー部材25の外形の円の中心に、歯が向かうようにされている。
そして、第1のカバー部材20を第2のカバー部材25に嵌合する。その嵌合の際には、ベアリング19の環状の外側面19bと、壁部24の内側を摺動するようにする。また、その嵌合の際には、そして、歯車部23と歯車部27が、傘型歯車16,17に噛み合うように収容部材12を配置する。ベアリング19は、第1のカバー部材20と第2のカバー部材25との回転を、スムーズにする役割を担う。
そうすることで、歯車部23と歯車部27の歯を、両方の傘型歯車16,17が噛み合いながら回転可能となる。すなわち、歯車部23と歯車部27の歯を、傘型歯車16,17が噛み合いながら回転することで、棒状部材10の括れ部11を回転中心にして公転させることができる。その公転は、収容部材12に棒状部材10が収容された状態では、図1の矢印R2に沿った公転である。このような、収容部材12に棒状部材10が収容された状態で、図1の矢印R2に沿って収容部材12が回転することは、棒状部材10が、「括れ部11を回転中心にして公転する」ことである。
さらに、傘型歯車16は、棒状部材10と共に回転することで、棒状部材10を棒の両端を結ぶ軸を回転軸として、自転させることができる。その自転は、棒状部材10が、図1の矢印R3に沿った自転である。以上が、チップドレッサ1が、棒状部材10の括れ部11を回転中心にして公転させつつ、棒状部材10を棒の両端を結ぶ軸を回転軸として自転させる手段の一例についての説明である。
そして、図5、図6に示すように、括れ部11は刃具34となるように尖り部35a,35bを有する形状とし、括れ部11を公転および自転をさせて、刃具34で被切削物を切削する。ここで、切削される非切削物の数は、原則として、限定されず、1つ以上または2つ以上である。刃具34の全体形状は、断面S字状の刃具34とその尖り部35a,35bが、括れ部11の長さ方向に延びている。つまり、2つの尖り部35a,35bの先端が括れ部11の長さ方向に細長く連続的に延びている。
(本実施の形態におけるチップドレッサ1の稼働の仕方)
チップドレッサ1を稼働する際には、まず、チップドレッサ1の刃具34を公転及び自転させる。次に、図7に示した電極103,104で刃具34をクランプする。そして、図2に示す2つの窓部14の内部へと、図7に示した電極103,104を挿入する。
チップドレッサ1を稼働する際には、まず、チップドレッサ1の刃具34を公転及び自転させる。次に、図7に示した電極103,104で刃具34をクランプする。そして、図2に示す2つの窓部14の内部へと、図7に示した電極103,104を挿入する。
そして、その状態を所定時間維持する。そして、図7に示した電極103,104の刃具34のクランプを開放する。そして、チップドレッサ1の刃具34の公転及び自転を停止する。
(本実施の形態によって得られる主な効果)
本実施の形態のチップドレッサ1は、刃具34が存在する括れ部11を回転中心にして公転させつつ、棒の両端を結ぶ軸を回転軸として自転させる手段を有している。そのため、チップドレッサ1の刃具34の回転中心付近の、切削速度がゼロまたはゼロに近くなることがなく、スポット溶接用等の電極に切削残りが生ずることが無いか、あっても極少量である。そのため、抵抗溶接をする際に、被溶接箇所に適切な電流を流し、且つ電圧をかけることが可能なチップドレッサ1を提供することができる。
本実施の形態のチップドレッサ1は、刃具34が存在する括れ部11を回転中心にして公転させつつ、棒の両端を結ぶ軸を回転軸として自転させる手段を有している。そのため、チップドレッサ1の刃具34の回転中心付近の、切削速度がゼロまたはゼロに近くなることがなく、スポット溶接用等の電極に切削残りが生ずることが無いか、あっても極少量である。そのため、抵抗溶接をする際に、被溶接箇所に適切な電流を流し、且つ電圧をかけることが可能なチップドレッサ1を提供することができる。
また、棒状部材10の括れ部11は、図に示したように丸みを帯びている。そのため、棒状部材10が公転および自転することにより、先端が丸いスポット溶接用等の電極の先端形状に沿って動くことができ、過度な切削をしなくなり、略必要な切削のみを行うことができる。
また、チップドレッサ1は、図7に示した電極103,104に偏心荷重がかかり難い。さらに、チップドレッサ1は、構造的に大きくなり過ぎなくすることができる。それによって、懐の狭い溶接ガンでは、懐が干渉して、図7に示した電極103,104が刃具34に届かないといったことが無いか、或いは少ない。
(他の形態)
上述した本実施の形態に係るチップドレッサ1は、本発明の好適な形態の一例ではあるが、これに限定されるものではなく本発明の要旨を変更しない範囲において種々の変形実施が可能である。
上述した本実施の形態に係るチップドレッサ1は、本発明の好適な形態の一例ではあるが、これに限定されるものではなく本発明の要旨を変更しない範囲において種々の変形実施が可能である。
たとえば、括れ部11を含む棒状部材10は、刃具34を用いなくとも良い。ここで、刃具34を用いた切削手段、および刃具34を用いない切削手段を総称して「切削具」という。たとえば、棒状部材10の少なくとも括れ部11の素材は、砥石とすることができる。砥石は表面がザラついた石であることから、そのザラつきでスポット溶接用等の電極に切削が可能となる。
また、上述のように刃具34を用いずに砥石を用いた場合の、本実施の形態におけるチップドレッサ1の稼働の仕方は、刃具34を用いた場合の稼働の仕方に加えて、たとえば、以下の稼働の仕方が適用できる。
たとえば、図7に示した2つの電極103,104で砥石をクランプ(挟む)してから、砥石を回転する方法がある。また、図7に示した2つの電極103,104で砥石をクランプ(挟む)してから、砥石を一定時間回転し、その回転を停止し、その後砥石をクランプ状態から開放する方法がある。さらに、対となる2つの電極103,104を片方ずつ砥石に押し当てる方法を採用しても良い。最後の方法は、2つの電極103,104で砥石をクランプ(挟む)必要が無い方法である。
もちろんチップドレッサ用の刃具は、棒状部材を有し、棒状部材の中央部を砥石からなるものとし、中央部で被切削物を切削するものとしてもよい。また、この砥石からなる中央部は、括れ部11の位置で括れ部11の形状をしていても良い。また、この砥石からなる刃具は、棒状部材の中央部以外の部分は、砥石でなくても良いし、砥石であっても良い。
また、棒状部材10の長さ方向中央部は、括れ部11が形成されている例を示した。しかし、スポット溶接装置等の抵抗溶接装置の電極の形状は、丸みを帯びた形状の他に種々の形状がある。たとえば、電極の先端形状が平面の場合は、棒状部材10の形状は、円柱状のものを採用することが、上述の「過度な切削をしなくなる」点で好ましい。このことは、棒状部材10の長さ方向中央部を、砥石からなるものとした場合も同様である。
さらに、電極の先端形状が凹んでいる場合は、棒状部材10の形状は、長さ方向中央部が、他の部分よりも膨らんでいる形状を採用することが、上述の「過度な切削をしなくなる」点で好ましい。この「膨らんでいる形状」は、丸みを帯びて膨らんでいる形状、または、棒状部材10は、丸みを帯びずに矩形状に膨らんでいる形状等、を採用することができる。このことは、棒状部材10の長さ方向中央部を、砥石からなるものとした場合も同様である。
また、括れ部11は、必ずしも刃具34の尖り部35a,35bを有さなくても良い。刃具34の尖り部を有するとした場合には、刃具34の尖り部の数が一つになることもあるが、そうであっても良い。さらに、刃具34の尖り部の数は、3つ、4つ、5つ以上とすることができる。
また、刃具34の全体形状は、図6に示すように断面S字状としている。しかし、刃具34の全体形状は、断面S字状とせずに、断面棒状、断面円弧状、断面L字状、断面W字状等とすることができる。
また、ベアリング19は、必ずしも必要なものではないため、チップドレッサ1の構成から外すことができる。もちろんベアリング19を利用して、第1のカバー部材20と第2のカバー部材25との回転を、スムーズにすることが好ましいが、そのスムーズさを他の構成で担保できるなら、ベアリング19は必要ない。
また、ピン18も、チップドレッサ1の構成から外すことができる。傘型歯車取付部15aと傘型歯車16を、回転可能に固定するための別の構成があるなら、ピン18は不要である。
また、本実施の形態のチップドレッサ1は、刃具34が存在する括れ部11を回転中心にして公転させつつ、棒の両端を結ぶ軸を回転軸として自転させる手段を有している。この公転および自転の実現方法として、本実施の形態では、歯車の噛み合いによる刃具34の移動を選択した。しかし、歯車の噛み合いによる刃具34の移動ではなく、車輪の転がりによる刃具34の移動等、他の移動手段を選択することができる。
10 棒状部材
11 括れ部
34 刃具
11 括れ部
34 刃具
Claims (2)
- 棒の側面の長さ方向中央部を括れさせた括れ部を有する単独の棒状部材と、
前記棒状部材の前記括れ部を回転中心にして公転させつつ、前記棒状部材の前記棒の両端を結ぶ軸を回転軸として自転させる手段と、を有することで、
前記括れ部を前記公転および前記自転をさせることが可能であり、
前記括れ部は、切削をする切削具を有する形状とし、前記括れ部で被切削物を切削することが可能な、
チップドレッサ用の刃具。 - 請求項1に記載のチップドレッサ用の刃具であって、
前記棒状部材の前記括れ部を砥石からなるものとし、前記括れ部で被切削物を切削することが可能な、
チップドレッサ用の刃具
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