JPH0116926B2 - - Google Patents

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JPH0116926B2
JPH0116926B2 JP9802785A JP9802785A JPH0116926B2 JP H0116926 B2 JPH0116926 B2 JP H0116926B2 JP 9802785 A JP9802785 A JP 9802785A JP 9802785 A JP9802785 A JP 9802785A JP H0116926 B2 JPH0116926 B2 JP H0116926B2
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spinning
yarn
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JP9802785A
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Hideo Saruyama
Kozo Imaeda
Hisao Suzuki
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Toray Industries Inc
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Toray Industries Inc
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Description

【発明の詳細な説明】
〔技術分野〕 本発明は制電性のすぐれたポリアミド繊維の製
造方法に関するものであり、さらに詳しくは高速
紡糸条件下で、製糸安定性および糸物性が優れて
いると同時に、制電性能が優れたポリアミド繊維
を製造する方法に関するものである。 〔従来技術及びその問題点〕 ポリアルキレンエーテル系の化合物、特にポリ
エチレンオキシド系の化合物を含有するポリアミ
ドは、制電性能を有するため静電気の発生を抑制
することから、多くの衣料分野で有益に利用され
てきている。これらを繊維に用いるには、ポリア
ルキレンエーテル系化合物を含有するポリアミド
組成物を、ポリアミドに混合した後溶融紡糸、延
伸することにより、繊維軸方向に前記ポリアミド
組成物が筋状に分散することにより、制電性能が
発揮されている。ところが高速紡糸技術が進歩す
るにつれ、これまで適用されてきた前記の方法を
単に高速化するのでは制電性能が大幅に低下して
しまうと同時に製糸性も悪化してしまい、したが
つて一般糸質もまた同時に低下するという糸物性
および製造上のトラブルが発生するのである。 〔発明の目的〕 本発明の目的は前記した欠点のない、すなわち
制電性能と同時に一般糸質も優れた制電性ポリア
ミド繊維を高紡速条件下で安定して製造すること
ができる方法を提供することにある。 〔発明の構成〕 前記した本発明の目的はポリアルキレンエーテ
ル化合物を共重合したポリアミド組成物(A)とポリ
アミドを芯成分とし、鞘成分をポリアミドとする
複合繊維を1500m/分以上、9000m/分以下の紡
糸速度で、かつ、芯成分に対する該組成物(A)中の
ポリアルキレンエーテル成分の濃度が2.0重量%
以上、40重量%以下であり、さらに該芯成分の溶
融滞留時間を5分以上60分以下とすることを特徴
とする制電性ポリアミド繊維の製造方法によつて
達成できる。 本発明で用いられるポリアルキレンエーテル化
合物を共重合したポリアミド組成物(以下AE組
成物と略記する)とはブロツクポリエーテルアミ
ド、ブロツクポリエーテルエステルアミド、ラン
ダムポリエーテルアミド等のポリエーテルとポリ
アミドとの共重合体のことであり、ポリエーテル
とポリアミドとの単なるブレンドは含まれない。
なお特にブロツクポリエーテルアミドは製造の容
易さや、また該組成物を配合して得られるポリア
ミド繊維の物性が良好であるため、本発明の方法
には好適に使用される。 ブロツクポリエーテルアミドを構成するポリア
ルキレンエーテル(以下PAEと略記する)とは
ポリエチレンエーテル、ポリプロピレンエーテ
ル、ポリエチレンプロピレンエーテルなどのエチ
レンオキシドおよび/またはプロピレンオキサイ
ドの重合成物である。これらポリエーテルの分子
量は1000以上、好ましくは3000〜8000のものがよ
く、なかでもポリエチレングリコールの使用が最
も適している。 一方、ブロツクポリエーテルアミドを構成する
ポリアミドはナイロン6、ナイロン8、ナイロン
12、ナイロン66、ナイロン610のようなホモポリ
アミド、あるいはこれら同志または他の共重合成
分を含む共重合体で、ポリアミド形成成分の重縮
合反応により生成するホモまたはコポリアミドで
ある。 ブロツクポリエーテルアミドの製造法として
は、例えばポリアルキレングリコールの両未端を
シアノエチル化した後、水素添加してポリアルキ
レンエーテルジアミンとし、これをアジピン酸や
セバシン酸などの適当なジカルボン酸と反応せし
めてナイロン塩を合成し、この塩と前記ポリアミ
ドを形成するモノマとを重縮合する方法、および
ポリアルキレングリコールの両末端をアミノ化し
てポリアルキレンエーテルジアミンとした後、前
記の方法と同じ方法で重縮合する方法などが挙げ
られるが、これらのブロツクポリエーテルアミド
の製造方法をとくに限定するものではない。ブロ
ツクポリエーテルアミド中のポリエーテル成分対
ポリアミド成分の重量比は30〜70対70〜30が適当
である。 ブロツクポリエーテルアミドの重縮合方法もと
くに限定されるものではなく、通常の公知のポリ
アミドの重縮合法例えばナイロン6などでよく採
用される常圧重合法またはナイロン66などに採用
される加圧重合法などが回分式、連続式を問わず
採用することができる。 またAE組成物には制電性能をより効果的に発
揮させるために有機電解質を含有してもよい。こ
こでいう有機電解質とは、ドデシルベンゼンスル
ホン酸、トリデシルベンゼンスルホン酸、ノニル
ベンゼンスルホン酸、ヘキサデシルスルホン酸、
ドデシルスルホン酸などのスルホン酸とナトリウ
ム、カリウム、リチウムなどのアルカリ金属から
形成されるスルホン酸のアルカリ金属塩、ジステ
アリルリン酸ソーダなどのリン酸のアルカリ金属
塩、その他有機カルボン酸のアルカリ金属塩など
があり、なかでもドデシルベンゼンスルホン酸ソ
ーダなどのスルホン酸の金属塩が良好である。 AE組成物中の有機金属塩の比率は1〜10重量
%が好ましい。とくに3〜7重量%の範囲が好ま
しい。1重量%以下では制電性向上作用が不足
し、10重量%以上ではAE組成物の溶融粘度の低
下による筋形成能の悪化によりかえつて制電性が
低下する。 さらにAE組成物の溶融時の熱安定性を改善す
るために抗酸化剤を添加してもよい。この抗酸化
剤はAE組成物を製造する重縮合工程で添加して
もよく、また溶融紡糸に先立つてポリアミド細粒
(チツプ)と混合する段階で添加してもよい。抗
酸化剤としては何ら限定されないが、特にフエノ
ール系抗酸化剤が好ましい。 フエノール系抗酸化剤としては、例えば1,
3,5トリメチル−2,4,6−トリ(3,5ジ
−Tert−ブチル4−ヒドロキシベンジル)ベン
ゼン、2,2′−メチレンビス(4−メチル−6−
Tert−ブチルフエノール)、2,6−ジ−Tert−
ブチルフエノールなどのフエノール系水酸基の隣
接位置に立体障害を有する置換基のはいつたフエ
ノール系誘導体である。 本発明で用いるポリアミドとは、前述のブロツ
クポリエーテルアミドの構成単位と同様に通常ポ
リアミド繊維としてよく用いられているもので、
例えばナイロン6、ナイロン8、ナイロン12、ナ
イロン66、ナイロン610や、また構成単位として
テレフタル酸やイソフタル酸を含むポリアミド等
のホモポリアミドや、あるいはこれら同志または
他の共重合成分とのコポリマー等があげられる。 本発明では制電剤としての前記AE組成物はポ
リアミドに混合して使用される。この混合はポリ
アミド細粒にAE組成物の細粒を混合する方法が
適しており、特に回転式混合機を用いるのが適し
ている。これらの混合細粒は紡出に先立つて溶融
されるが、この装置としては通常のプレツシヤー
メルター型の溶融装置が適している。 エクストルーダ型の溶融装置では繊維形成後繊
維中で該AE組成物が筋状にうまく形成されず、
制電性能がプレツシヤーメルター型を用いた場合
に比較して劣るものとなるのである。 本発明では高速紡糸法を用いるが、この際芯鞘
方式の複合紡糸法を採用する。ただ単にAE組成
物をポリアミドに均一に混合したポリマを高速で
紡糸して製造した繊維の制電性は劣るのである、
後述する実施例の図1にブロツクポリエーテルア
ミドを均一に混合したものの紡糸速度と、繊維の
比抵抗の関係を示した。図1から判るように、特
に紡糸速度が1500m/分以上になると急激に比抵
抗が増大し、制電性能が劣つてくることが判る。 この紡糸速度の高速化に伴なう障害を回避する
ために、本発明では芯鞘複合方式を採用し、しか
も芯部にのみAE組成物を添加するのである。鞘
部にはAE組成物が実質的に含まれないポリアミ
ドを用いる。 本発明における芯部に含まれるAE組成物の濃
度は、AE組成物に共重合される成分の濃度が芯
部のポリマ全体に対して2.0重量%以上40重量%
以下、好ましくは3.0重量%以上30重量%以下で
ある。エーテル部のPAE成分の濃度が2重量%
未満であると良好な制電性能が得られず、また40
重量%を越えると芯成分を紡糸したときの曳糸性
が悪化して安定した紡糸状態が得られない。 なおこの芯部分のPAE成分の濃度はこれまで
一般に製造されている制電性ポリアミド繊維中に
含まれているPAE成分の濃度よりもはるかに高
濃度であり、換言すれば制電剤としてのPAE成
分をこの芯部分に高濃度に局在化せしめたと言え
る。このことは特に紡糸速度が速い製糸条件では
制電性能を確保するうえできわめて有効な寄与を
するのである。 また糸全体に対するAE組成物の濃度は、PAE
成分の濃度として好ましくは、0.25重量%以上15
重量%以下、より好ましくは0.5重量%以上10重
量%以下である。ところで前記芯部分の糸全体に
対する比率(以下芯比率と略記する)は得られる
原糸特性や、後述する芯部の溶融帯留時間との関
係から重要なフアクターである。原則的には前記
の芯部のPAE成分の濃度範囲を満足すれば良い
のであるが、本発明では特に後述する溶融滞留時
間の範囲を好慮して2.5重量%以上60重量%以下
が好ましく、5重量%以上50重量%以下がより好
ましい。 以上、芯部分のPAE濃度、糸全体に対する
PAE濃度および芯比率の好ましい範囲を説明し
たが、これらの範囲を図2に示した。ここで直線
LMは芯比率が100%(均一混合系)の場合であ
る。直線EF、HIは芯比率がそれぞれ60%および
2.5%の場合であり、また直線E′F′、H′I′は芯比率
がそれぞれ50%および5%の場合である。上述し
た良好な製糸安定性と原糸比抵抗値を示す好まし
い範囲はEFGHIJに囲まれる領域であり、さらに
好ましい範囲はE′F′G′H′I′J′に囲まれる領域であ
る。 AE組成物を高濃度に配合した芯成分の溶融滞
留時間は得られるポリアミド繊維の制電性能や一
般糸物性、ならびに製糸状態の安定性の観点から
重要である。本発明では芯成分の溶融滞留時間を
5分以上60分以下でなければならず、好ましくは
7.5分以上45分以下とすべきである。5分未満で
あると芯成分の混合ポリマの溶融が均一におこな
われず、ポリマの紡出が不安定となる。一方60分
を起えるとAE組成物の熱劣化が進行し、制電性
能が低下したり、一般糸物性や製糸安定性が低下
するのである。 この溶融滞留時間の調整は、例えばポリマの溶
融部から紡糸パツクに到るポリマ配管の体積や、
パツク中のポリマの通路の空間体積を小さくする
ことにより行なう。 本発明で適用する芯鞘型の複合方法の1例を図
3を用いて説明する。 図3は本発明に使用される口金の一例を示すも
のであり、1はAE組成物とポリアミドの混合物
からなる芯成分の口金導入孔であり、2は該芯成
分の口金計量孔である。3はポリアミドからなる
鞘成分の口金導入部であり、4は前記芯成分と鞘
成分との会合部である。5は該芯成分が合流した
複合ポリマの導入孔であり、6の口金吐出孔から
複合ポリマが吐出され糸条化される。図3におい
て3および5の中心線が一致している場合には同
心円の芯鞘複合糸が得られ、一方3および5の中
心線をずらしておけば偏心した芯鞘複合糸が得ら
れるのである。 本発明における紡糸速度は1500m/分以上9000
m/分以下であるが好ましくは2000m/分以上
8000m/分以下である。1500m/分未満では図1
からも判るように制電性能の低下は軽微であり芯
鞘型の複合をおこなう必要はない。紡糸速度が
9000m/分を越えると口金から吐出された複合ポ
リマの芯成分と鞘成分の曳糸性の差が顕著にな
り、良好な紡糸安定性が得られない。 また、紡糸速度が3000m/分以上の領域ではポ
リマ中の異物や芯成分のポリマ中のAE組成物の
分散状態が紡糸安定性に影響を及ぼすようにな
る。この観点から図3の複合部にポリマが到達す
る以前のポリマ流路において、芯成分および鞘成
分いずれも過させるのが良い。特に50×200メ
ツシユの砂層と開口径が5μ〜50μの焼結金属層
を組合わせた過層を通過させるのが好ましい。 本発明で用いられる具体的製糸方法の例として
は紡糸速度が1500m/分〜5000m/分では紡糸部
分と延伸部分とを連続化したいわゆる直接紡糸延
伸法(DSD法)、紡糸速度が2500m/分〜7000
m/分では一旦紡出糸条を巻取つた後に延伸する
方法、紡糸速度が3000m/分〜9000m/分では紡
出後巻取るまでの間に加熱雰囲気を非接触状態で
通過させ、さらに必要があれば加熱された熱板に
接触させるか、あるいは加熱されたローラーに旋
回させて熱処理したのち巻取る方法、および特に
紡糸速度が4500〜9000m/分では紡出糸条に熱処
理を加えず直ちに巻取る方法等々があげられる。 本発明においては、添加する制電剤を芯部に集
中させ、鞘部には実質的に制電剤を含まない複合
紡糸法を採用するが、これは特に本発明の高速紡
糸条件下で優れた製糸安定性を確保するうえで有
力な手段となる。 なぜなら、ポリマに添加剤を加えると一般に製
糸性が低下するので本発明のように芯部に添加剤
を局在化せしめると芯部単独の製糸性は劣るもの
となるが、これをとりまく鞘部分がこの不安定性
を補完するため、全体として良好な製糸性を得る
ことができるのである。 〔発明の効果〕 本発明はこれまで説明してきた様に、紡糸速度
の速い製糸方法によつて制電性能の優れたポリア
ミド繊維を得るにあたり、制電成分を繊維全体に
配合するのではなく、芯鞘型の複合繊維として、
該制電成分を芯部分に局在せしめたこと、また該
芯部における制電成分の濃度を高く保持するこ
と、さらに芯成分の溶融滞留時間を限定して、熱
劣化を抑えることを組合わせたところに特徴があ
る。この製糸方法を採用することにより制電性能
および一般糸質共に優れた制電性ポリアミド繊維
を安定した製糸状態のもとで高速で製造すること
ができるのである。 以下実施例により本発明を詳細に説明する。 なお実施例の中で使用される物性の主なものの
測定方法を以下に示す。 (1) ポリアミドの相対粘度 ポリマ1.0gを溶解したポリマ溶液のオスト
ワルド型粘度計での流下時間98.5%H2SO4単独
の流下時間の比、測定温度:25℃ (2) ブロツクポリエーテルアミド組成物の相対粘
度 試料を70%の抱水クロラール中に1%濃度に
なるように溶解し、オストワルト型粘度計で測
定した流下時間と、70%抱水クロラール単独の
流下時間の比。測定温度25℃ (3) 電気比抵抗(Rs) 試料を0.2%のアニオン系界面活性剤の弱ア
ルカリ水溶液中で電気洗濯機を用いて2時間洗
濯したのち水洗、乾燥する。ついで該試料の長
さ(L)5cm、繊度(D)1000デニールの繊維
束に引揃えて20℃、23%RH下で2日間調温、
調湿したのち、振動容量型微少電位測定装置に
より、印加電圧100Vで試料の抵抗(R)を測
定し、次式により算出する。 RsR×D/9×105×L×d Rs:電気比抵抗(Ω×cm) R:抵抗(Ω) d:試料密度(g/cm3) D:繊度 L:試料長(cm) 実施例 1 数平均分子量約3500のポリエチレングリコール
に、アルカリ触媒の存在下でアクリロニトリルを
反応させて、両末端にシアノ基を導入し、これに
さらに水素を添加して、両末端の95%以上がアミ
ノ基であるポリエチレンオキシドジアミンを合成
した。このジアミンに等モル量のアジピン酸を作
用させて、ポリエチレンオキサイドジアミンアジ
ピン酸塩を合成した。この塩をε−カプロラクタ
ムと混合して、ポリエチレンオキシド部分の重量
率が40重量%となるように調整し、酢酸を0.2重
量%添加して、窒素気流中で常法に従つて重合し
た。得られた重合生成物を熱水抽出後、乾燥し
て、ポリアルキレンエーテル(PAE)としてポ
リエチレンエーテル成分を40重量%含有するブロ
ツクポリエーテルアミド(以下組成物P1と称す)
ペレツトを得た。得られたペレツトの相対粘度は
2.10であつた。 前記組成物P1からなるペレツトを、常法によ
り得たポリεカプラミドペレツト(相対粘度
2.45)に3重量%および6重量%ブレンドした混
合ペレツトを通常のプレツシヤーメルター型紡糸
機を用いて、紡糸速度が500〜6000m/分の範囲
で紡糸し、一担巻取つた後延伸して70デニール24
フイラメントのマルチフイラメントヤーンを得
た。 一方、P1からなるペレツトを前記ポリεカプ
ラミドペレツトに25重量%ブレンドしたものを芯
成分とし、P1からなるペレツトを含まない前記
ポリεカプラミドのみを鞘成分として芯成分およ
び鞘成分ともに通常のプレツシヤーメルター型の
複合紡糸機を用いて溶融、図3に示した構成を有
する複合口金を用いて芯比率が12重量%および24
重量%の芯鞘複合糸を紡出した。該紡出糸を前記
と同様の方法で70デニール24フイラメントのマル
チフイラメントヤーンを得た。なおいずれの場合
にも紡糸速度1000〜4000m/分の範囲では、巻取
中に縦膨潤が生じるために、この現象が顕在化す
るまでの5分間で未延伸糸の巻取を終了した。延
伸は通常の冷却ピンと熱板を組合わせた延伸機を
適用し、熱板の温度を150℃とし、延伸後の残留
伸度が40%になるよう倍率を設定した。なお紡糸
パツクの材としては80メツシユのモランダム微
粉体を厚み2cmとなるように充填し、さらにこの
下部には開口度30μの焼結金属板を配した。芯鞘
複合糸の場合の芯成分の溶融滞留時間は芯比率24
重量%の場合7〜12分、12重量%の場合12〜25分
であつた。 表1に製糸条件と糸物性を示し、また原糸比抵
抗と紡糸速度の関係を図1に示した。曲線Aおよ
びBは組成物P1を糸全体に均一に混合したもの
で、組成物P1の濃度がそれぞれ3重量%と6重
量%に対応する。曲線CおよびDは芯鞘複合糸で
あり、芯部の糸全体に対する比率(芯比率)が12
重量%と24重量%のものに対応する。 曲線A、Bから、組成物P1を糸全体に混合し
たものでは特に紡糸速度が1500m/分を越えた領
域で、原糸の比抵抗が急激に悪化することがわか
る。 これに対して、本発明の曲線CおよびDでは糸
全体に対する組成物P1の濃度あるいは効果成分
であるPAE成分(本実施例ではポリエチレンオ
キシド)の濃度が対応するAおよびBと同一であ
るにもかかわらず原糸の比抵抗は低い値を示し、
しかも紡糸速度の影響がほとんど無いか、あるい
はあつたとしても極めて少なく、紡糸速度6000
m/分まで極めて低い比抵抗値を示していること
がわかる。原糸速度および伸度に代表される糸物
性は高速範囲においては本発明の芯鞘複合糸の方
が優れていることも明らかである。
【表】 実施例 2 実施例1で製造した組成物P1を芯鞘複合糸の
芯部に実施例1と同様に混合し、芯の比率を変え
て芯部ポリマの溶融滞留時間を変化させ70デニー
ル24フイラメントの糸を製糸した。表2に芯部の
組成物P1の濃度、芯比率および溶融滞留時間を
変化させたときの糸特性と製糸性およびメタリン
グ(計量)ポンプの二次側圧力の結果を示した。
紡糸機は実施例1と同じものを使用した。本実施
例では紡糸後一担巻取らずに直ちに延伸する方法
(DSD)を採用した。延伸は延伸速度を5000m/
分に一定にして、残留伸度が35〜40%となるよう
に紡糸速度を変えて延伸倍率を変更した。本発明
の条件では紡糸速度は2500〜3000m/分であつた
ローラー系は供給ローラーは鏡面型とし、加熱は
しなかつた。延伸ローラの表面は梨地状とし150
℃に加熱した。 なおポリマの溶融状態はメタリングポンプの二
次側圧力で判断した。また製糸性はドリツプの有
無や延伸時の単糸切れ、全糸切れ等の発生頻度に
より判断し、良好で安定しているものを〇、不安
定なものを×、その中間のレベルを△で表示し
た。表2からわかるように芯部の組成物P1の濃
度に関係なく、滞留時間が4分のものはメタリン
グポンプの二次圧力が安定せず、紡出状態が安定
しない状態であつた。表2の糸質は少量採取でき
た糸の糸物性である。 一方、滞留時間が70分の場合にはメタリングポ
ンプの二次圧力が上昇し、また特に芯部の組成物
P1の濃度が高い場合(No.40)には二次圧力が急
上昇し、安定域を見出すことができなかつた。こ
のように滞留時間が長い領域では芯部の組成物
P1の濃度に関係なく糸物性が低下し、また比抵
抗が急激に増大している。 本発明の溶融滞留時間の場合には前記したトラ
ブルもなく安定した製糸性が得られ、糸質および
比抵抗も優れたものが得られている。
【表】 実施例 3 実施例1と同様の方法でポリエチレンオキシド
部分がそれぞれ20重量%および60重量%のブロツ
クポリエーテルアミド(以下それぞれ組成物P2
およびP3と略す)ペレツトを得た。実施例1で
使用した組成物P1と前記P2、P3ポリεカプラミ
ドペレツトに混合して、実施例2と同様にDSD
法で各種の芯鞘複合糸(70デニール48フイラメン
ト)を試作した。このときの延伸速度は6000m/
分とした。紡糸速度は3000〜4000m/分であつ
た。 表3に示すように、芯部の組成物P1、P2、P3
の混合率を変えることにより、芯部のPAE濃度
を変化させるとともに芯の比率を変えることによ
り糸全体に対するPAE濃度を変化させた。 なおNo.42とNo.51は、芯鞘複合糸でなく混合型の
例である。表3に芯部の組成として示した混合ポ
リマを芯側および鞘側の溶融部に供給して、紡糸
パツク内に組入んだ特公昭52−43926号等で示さ
れるような静止型混合器(スタテツクミキサー)
を用いて両側の溶融ポリマを混合し、複合型でな
い通常の口金を用いて紡出、延伸したものであ
る。またNo.41およびNo.50は芯成分の溶融滞留時間
が不足するので芯成分の砂を取り除き、過は
開口度20μの焼結金属板のみとし、5分以上の滞
留時間とした。芯部のPAE濃度が1.5重量%では
芯比率を80重量%として糸全体に対する濃度を
1.2重量%にしても比抵抗値が大きくなり、一方、
芯鞘型でなく、混合型として糸に対する濃度を
1.5重量%としたNo.42でも比抵抗値が大きな値で
ある。 さらにNo.49、50と、添加するブロツクポリエー
テルアミド中のPAE濃度を2倍量としても、芯
中のPAE濃度が1.5重量%ではいずれも比抵抗値
が大きな値を示している。混合型であるNo.51の場
合も、No.42と同様に比抵抗値が大きな値を示して
いる。一方No.62、63、64に示した様に芯部の
PAE濃度を48重量%と非常に高濃度とした場合
には芯比率の大小にかかわらず製糸安定性が非常
に悪い。 以上の本発明外の条件に対し、芯部のPAE濃
度を2.0〜40重量%の範囲としたNo.43〜48、No.52
〜61ではいずれも良好な製糸安定性と原糸比抵抗
値を示している。 なお本発明の方法においてもNo.56、57および61
では、芯部のPAE濃度や糸全体に対するPAE濃
度が高く、わずかではあるが製糸安定性に悪影響
がみられている。
【表】 実施例 4 紡糸速度5000m/分〜9000m/分の範囲の紡糸
性と制電性能を比較した。実施例1のブロツクポ
リエーテルアミドP1を実施例1と同様に混合し
実施例1と同じ紡糸巻取機を用いて均一混合型と
芯鞘複合方式の比較をおこなつた。いずれの方法
においても糸全体に対するP1濃度が6重量%、
またPAEの濃度が2.4%となるようにした。No.70
〜No.75の芯鞘複合方式ではPAEの芯部の濃度が
10重量%となるように、芯部に組成物P1を25重
量%混合した。紡糸パツク中の材としては100
メツシユのモランダム微粉体を高さが3cmとなる
ように充填し、さらに開口度15μの焼結金属板を
1枚該モランダム微粉体の下記に配した。なお糸
構成は70デニール24フイラメントとした。実施例
2と同様に判定した紡糸安定性と実施例1と同様
の方法で延伸した延伸糸の比抵抗値を表4に示し
た。なおNo.70〜No.75の芯部の溶融滞留時間は10〜
13分であつた。均一混合糸では良好な紡糸安定性
が得られないと同時に原糸の比抵抗値が大きな値
を示すのに対し、本発明の芯鞘複合糸では紡糸速
度9000m/分まで安定した紡糸状態と同時に良好
な比抵抗値を示している。 さらに実施例1のNo.13および14の比抵抗値と本
実施例のNo.66のそれを比較してみるとNo.65および
No.66の方が大きな値を示している。これは本実施
例の方が過条件が細かくなつたために添加した
P1化合物の筋の形成が不安定になつたためと推
定される。一方本発明のNo.70と71では対応するNo.
27、28に比較してほぼ同一の値を示している。こ
れは添加したP1化合物が芯部に高濃度に存在し
ているために、材による筋の細分化の悪影響が
小さかつたためと推定される。
【表】 【図面の簡単な説明】
第1図は紡糸速度と原糸の比抵抗値の関係を示
したもので曲線A,Bは本発明外の均一混合系、
曲線C,Dは本発明の芯鞘複合糸の関係を示す。
第2図は芯部に含まれるポリアルキレンエーテル
(PAE)化合物の濃度と糸全体のPAE濃度との関
係を示すものである。第3図は本発明の複合糸を
製造するための口金の構成の一例である。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 ポリアルキレンエーテル化合物を共重合した
    ポリアミド組成物(A)とポリアミドを芯成分とし、
    鞘成分をポリアミドとする複合繊維を1500m/分
    以上、9000m/分以下の紡糸速度で、かつ、芯成
    分に対する該組成物(A)中のポリアルキレンエーテ
    ル成分の濃度が2.0重量%以上、40%重量以下で
    あり、さらに該芯成分の溶融滞留時間を5分以上
    60分以下とすることを特徴とする制電性ポリアミ
    ド繊維の製造方法。
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