JPH0120626B2 - - Google Patents
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- JPH0120626B2 JPH0120626B2 JP55106694A JP10669480A JPH0120626B2 JP H0120626 B2 JPH0120626 B2 JP H0120626B2 JP 55106694 A JP55106694 A JP 55106694A JP 10669480 A JP10669480 A JP 10669480A JP H0120626 B2 JPH0120626 B2 JP H0120626B2
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- fibers
- water
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- fiber
- cotton
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- Spinning Methods And Devices For Manufacturing Artificial Fibers (AREA)
- Nonwoven Fabrics (AREA)
- Treatments For Attaching Organic Compounds To Fibrous Goods (AREA)
- Yarns And Mechanical Finishing Of Yarns Or Ropes (AREA)
Description
本発明は加工性、物性共にすぐれた吸汗吸水性
を有する羽毛様詰物材料に関する。 天然羽毛、例えば水鳥のダウンやフエザーなど
はすぐれた詰物材料としてふとん、枕、キルテイ
ング、クツシヨン等に用いられているが量も少な
く、高価でありかつ原羽毛から製品にいたるまで
に、悪臭、虫、微生物害対策など数多くの加工工
程が必要であり、また使用中極めて微小な粉状破
砕物特が側地より吹きだしてアレルギーを起こさ
せるなどの問題点がある。それ故、天然羽毛の代
替あるいはそれに混合使用できるような人工羽毛
の研究が進められてきた。例えばダウンライクを
狙つたものに、フイラメント束を接着してから切
断したもの(特公昭48―7955号)、繊維を球状体
に成形したもの(特公昭51―39134号)、電着植毛
を利用したもの(特公昭47―17344号)などがあ
り、またフエザーライクを狙つたものに、平行に
並べられた繊維束を接着繊維でつながせたもの
(特公昭45―305号)などがあるが、現実に天然羽
毛が有するすぐれた嵩高性と保温性、圧縮に対す
るすぐれた回復性、および肌でい性(ドレープ
性)などを付与されたものは市販されてはいない
のが現状である。とくに吸汗吸水性を有するもの
は知られていない。 それに対し、本発明者らは、いかにして天然羽
毛に類以した特性を付与し、あるいはそれの有す
る特徴を助長できるかという観点から羽毛様合成
繊維(以下繊維という)の研究を進めてきたが、
ダウンやフエザーの長さが一つの基本となること
およびこれらの詰物材料としての基本的な役割が
異なつていること、吸汗吸水性が必要であること
などの知見から、特定の条件の繊維が羽毛様ある
いは羽毛混用としてすぐれた物性を与えることを
見いだして本発明に到達した。 すなわち本発明は、水分拡散面積が14mm2以上
で、かつ抱水量が9%以上あり、繊維長が30mm以
下、デニールが0.05〜30、捲縮数が3〜20ケ/in
である合成繊維(以下繊維という)を主材料とす
る詰物用材料であり、好ましくは、前記合成繊維
に吸汗吸水加工剤が0.05〜7重量%付着してなる
詰物用材料であり、更に好ましくは、繊維表面
に、入口両端を結ぶ最短距離をd、凹部の最深部
までの距離をlとしたとき、d/l≦3を満足す
る凹部を少くも1個有する繊維を主材料とする詰
物用材料および上記詰物用材料10〜90%と天然羽
毛90〜10%とが混合されている詰物用材料に関す
るものである。 本発明の目的は、羽毛に以た、嵩高性が大き
く、圧縮変形も大きく、圧縮回復率にすぐれ、肌
ぞい性もあり、かつ吸汗吸水性にもすぐれている
という特徴を有するすぐれた詰物用材料およびそ
の加工方法を提示するものである。 以下、本発明を従来技術との対比において詳細
に説明する。 天然羽毛はすぐれた吸湿透湿を有しており、加
工処理によりその性質が変化するが、程度として
は木綿とほゞ同じ位である(高橋、竹中:家政学
誌25(8)41(1974)。本発明者らは全く羽毛と同じ吸
湿透湿性を得ることは困難であるとしても、関連
する性能として吸汗吸水特性を合成繊維に付与す
ることにより、より羽毛に近い性能に近ずけんと
して検討を重ねてきて、前述した如く水分拡散面
積が14mm2以上であり、抱水量が9%以上あるよう
な繊維がその目的に合致することを見出した。こ
のような本発明の詰物用材料の特長点は繊維を綿
状あるいは不織布状等にした場合その開繊状態の
表面に水滴を滴下したときのぬれ部分の広がりが
大きいこと、および綿状物を水に浸したのち遠心
分離器にかけて余分の水分を除去したあとの残存
水分量が多いことである。さらに必要ならば細い
ガラス管に綿をつめて水を入れた皿の上に垂直に
たてて、水の吸上速度をみることによつても判断
することができる。また、このような大きな吸水
性を有する反面、合成繊維としては基本的に木綿
の如き親水性繊維でないため、すみやかな乾燥が
生じ、その結果として吸湿性透湿性というべき高
次元の性質に一歩近ずきうるのである。 すなわち本発明でいう水分拡散面積とは原綿を
開繊し密度が約0.02g/cm2になるようにし、これ
に例えば赤インキ等で着色された水をその上に
0.37±0.02ml滴下し、10分間後の水溶液の広がり
面積として定義される。また抱水率とは開繊綿5
gを水に5分間浸漬後遠心分離器にかけ1500G×
10分遠心分離し、ついで処理後の水分を測定し繊
維重量に対する百分率で表示したものである。 上記の方法で測定した水分拡散面積は通常の疎
水性合成繊維の場合10〜12mm2程度である。例えば
通常の油剤(防電力を有し、カード工程等の工程
通過性を充分に有するもの)が付与されている掛
ふとん用ポリエチレンテレフタレート(単糸デニ
ール6、中空断面)の場合には12mm2の値を示し
た。また天然木綿(綿ろう付着原綿ふとん綿用)
は10mm2であつた。それに反して本発明の繊維は少
なくとも14mm2以上の水分拡散面積を有するもので
あり、合成繊維を適宜選択すれば、35mm2以上ある
いは40mm2以上の水分拡散面積を有するものが得ら
れる。 また前述した抱水量を比較してみると、通常の
疎水性合成繊維の場合、8%以下であるが、本発
明の繊維においては抱水率は少くとも9%以上実
質的に12%以上の値を示すのである。最も好まし
い形の繊維では14〜17%の値を示した。この方法
で木綿(綿ろう付ふとん用)は17%の値を示し
た。このような吸水特性を示す繊維は吸汗吸水加
工剤が0.05〜7重量%、好ましくは0.1〜5重量
%されていることが好ましくまた繊維表面に特定
の条件を満足する凹部を有していることが好まし
い。より好ましくは特定の形状を有していて、か
つ親水性の加工をした場合に、とくにおどろくべ
き吸水特性を得ることができる。 すなわち、凹部を有する繊維やあるいは親水加
工剤については各々知られてはいたが、これらの
組合せが各々単独に使用した場合にくらべ予想し
えない吸水特性を示すのである。例えば実施例に
おいて例示した様なU形断面繊維の場合、親水加
工剤で処理されなかつた場合には、水分拡散面積
は25〜30mm2、抱水率10〜11%であつて、従来の通
常の合成繊維よりはるかにすぐれた性質を示す
が、吸汗吸水加工剤を併用すれば、それらは各々
35mm2より大、12%より大と一層向上する。 本発明でいう繊維とは、いかなる断面形状のも
のでもよいが、好ましくは繊維表面に少くとも1
個の凹部を有する繊維である。このような繊維を
さらに具体的に説明する。すなわち凹部の形状と
して入口両端部分を結ぶ最短距離をd、凹部の最
深部までの距離をlとしたときd/l≦3を満足
するようなものが効果的である。単に少しへこん
でいる程度のものや、通常のT型とか星型異型断
面繊維で凹部の浅いものは効果が乏しい。凹部の
数としては1〜5程度で充分初期の目的を達成で
きる。このうち1このものが最も簡便である。凹
部の存在目的はその凹部にすみやかに水分を吸引
し、一種の毛管現象を利用して、繊維表面に抱水
させることにあると推定される。従つてd/lと
しては小さい数になるような凹部形状にするのが
好ましい。d/lの良好な範囲は0.4〜2より好
ましくは0.6〜1.5である。d/lが3を越えるも
のでは、35mm2以上の水分拡散面積と12%以上の抱
水率はえられない。 本発明の繊維は例えば特開昭51―109320号、同
52―148221号、同52―148218号などで例示された
方法によつても得ることができる。これらの方法
によつて得られた断面としてはU形形状をしてお
り、必要によりコイル状の捲縮、機械捲縮等任意
の形の捲縮を付与することができる。もちろん実
質的に1こもしくは1こ以上の凹部を有している
ものであれば上記の方法外で得たものでもよい。
U形断面綿は若干横方向の力に対して変形を受け
やすい傾向はあるもののコイル状捲縮を付与した
場合には、繊維にねじれが発生するために丁度U
形の開孔部が若干閉められる様な形態となり、初
期目的によりかなう形状となる。 本発明の繊維の表面および凹部にはさらに種々
の加工剤,処理剤,仕上剤などで被覆されている
ことが望ましい。これらは一般に疎水性合成繊維
の表面張力を低下させ、いわゆるぬれやすい表面
を形成させるのに有効である。これらの処理剤と
してポリビニルアルコール系処理剤、パーマロー
ズTM(ICI社製)SR―1000(高松油脂社製)の如
き親水防汚加工剤、ノニオン、アニオン、カチオ
ン系の各種親水性油剤もしくはこれらの組合せ加
工剤などを用いることができるが、とくにポリビ
ニルアルコール系処理剤がすぐれた吸水特性を示
すので最も好ましい。これらの処理剤は、効果と
して水との接触角を少なくとも5゜以上好ましくは
10゜以上変えることができるものを選べばよい。
あるいはまたアルカリなどで表面処理することで
ぬれやすさを付与することもできるし、かかる処
理後、各種の仕上剤処理をすることも極めて効果
的である。加工剤の付着量は0.05〜7重量%であ
り、少ないと効果が乏しく、多すぎるとべとつい
て風合を悪化させる。また本発明の繊維中に予め
吸湿性加工剤、表面改質剤などをねり込みしてお
いたり、あるいはまた後処理によりそれらを除去
したりするなどして吸水特性を向上せしめるよう
な方法も併用することができる。かかる処理剤は
繊維製品の製造段階までの任意の段階で付与する
ことができる。 以上説明してきたように本発明における繊維、
特に少くとも1個の凹部を繊維表面に有する繊維
は、元来疎水性ポリマーであるものでもすぐれた
吸水性を有しており、かかる事実は従来知られな
かつたことであつた。このようにすぐれた吸水性
を有する理由としては、横断面に存在する凹部が
丁度毛管様に作用して水分等を吸い込むためであ
ろうと推定される。従つてこれを助長させるため
には、その断面において開孔部がなるべく狭くな
つており、かつ奥が深くなつていること、および
表面がぬれやすいように処理されていることが望
ましい。一方中空断面形状の繊維も同様に毛管現
象を有し、中空部に水分を吸上げていくはずであ
るが、実際にはそのような挙動は示さず、あくま
でも大きな吸水特性は吸汗吸水加工剤が付着して
あり、とくに凹部を有する繊維の有する特性であ
る。このように凹部を有する綿の場合、吸汗吸水
加工剤は凹部にもぐり込み充分に保持される。付
着量も上げられ、かつ脱落も少ないという特徴を
有する。本発明の繊維に吸水せられた水分は乾燥
により容易に除去されるので、乾燥状態への復帰
は極めて容易である。従つて詰物用材料として例
えばふとん綿などに用いた場合非常に健康的であ
り、実用価値が高くなるのである。 次に、以上述べてきた吸汗吸水性を有する繊維
を用いた詰物用材料について説明する。 従来、羽毛ふとん等を製造するさいには、精製
した羽毛を空気流を利用してふとん側地へ入れる
作業がなされている。しかしながら、繊維を同じ
方法で実施する方法については開繊したウエブを
吸引して綿入れする方法(特公昭50―112150号、
特開昭55―60493号)が若干検討されている程度
であつて、本発明の様な内容の繊維あるいはそれ
と羽毛との混合物についての記載や示唆はなされ
ていない。また特公昭55―60493号には、「繊維長
64mm以下に切断された繊維を連続して開繊工程に
供給し、繊維相互をバラバラにした後、空気流に
より直ちに該繊維を詰物側地内に送り込む」 との記載があるが、本発明の繊維の様な吸汗吸水
性を有する繊維あるいはかかる繊維と羽毛との混
合については何ら記載がない。すなわち、本発明
の目的及び具体的作用効果の点で異なる技術と考
えられる。また従来羽毛に繊維を混合して使用す
る試みはなされてはいたが、通常のふとんに用い
られる綿をブレンドしただけでは、混入された綿
が周囲の羽毛とからんで、ダンゴ状となり、逆に
両者の特徴を損つてしまうことが多かつた。何故
なら天然のダウンは長さが3〜30mm、平均長さが
14mmの羽枝が20〜100本元羽軸から若干の曲がり
を有しながら生えており、羽枝には100μに1〜
2本程度の小羽枝がびつしりと生えているような
形態をしているし、スモールフエザーは全長が10
〜30mmの羽軸に3〜25mmの羽枝と、羽枝にはさら
に100μ当り1〜2本の小羽枝が生えているよう
な形態をしている。従つて、それよりもはるかに
長い繊維長の綿を無理に混合しようとすれば、前
記のようなトラブルを生じるのはやむをえないと
ころであつた。そこで本発明者らは、天然羽毛の
詳細な観察及び種々のテストから羽毛と同じよう
な特徴を繊維集合体に付与するためには、基本的
に繊維長が天然のダウンやスモールフエザーの長
さと一致させた30mm以下という短繊維長にすべき
であることをまず知見した。即ち、30mmを越える
長い繊維長のものでは、羽毛に以た特性や工程通
過性をうることは困難なのである。たゞし繊維長
が長くても、球状にしてあつて実質的な長さが短
くしてあれば工程通過性はあるとの報告(特開昭
50―118866号など)があるが、かかる繊維球は製
造コストも高く一般的ではない。また繊維長が短
すぎても逆に充分な物性が得られない。例えば実
公昭55―2876号には2〜10mmの不均一繊維を羽毛
と混合することが提案されているが、本発明のよ
うに吸汗吸水性の繊維の混合については記載も示
唆もないし、またこの繊維長は実際の羽毛の平均
長よりも短いために逆に開繊しにくく、小さな綿
のかたまりになりやすい。従つて羽毛とよく混合
しあつて三次元的な空間を形成することがなくな
り、逆に嵩高特性に寄与するという点で不充分と
なる。あるいは開繊できても繊維自身のからみが
少なすぎてやはり嵩高性に対する寄与は小さい。
羽毛を混合しない場合もほゞ同じ傾向を示す。本
発明の繊維の繊維長は10〜25mmが適当である。も
ちろん若干(最大50%)の10mm以下の繊維長のも
のが混合されていてもかまわない。かかる繊維長
では開繊と混合が良好である上羽毛混の場合、か
らんでダンゴ状や斑になることもなく、繊維自身
が適度のからみを生ずるため繊維のもつすぐれた
圧縮特性が加味されて、非常にすぐれた詰物用材
料となる。すなわち羽毛混の場合は羽毛単独の場
合に比し初期及び圧縮時の嵩が向上し、保湿性も
向上する。また羽毛の側地への吹出しも減少す
る。このように、本発明の繊維の繊維長は従来詰
綿として一般的に使用されてきた50〜70mmという
長さにくらべ、30mm以下特に10〜25mmという短い
ものであることが適当である。この繊維長は前述
のごとく、天然のダウンやスモールフエザーの長
さとよく一致しており、従つてよりすぐれた混合
性が得られる。繊維は通常は均一に切断される
が、バイヤスや不均一に切断されたものでもよ
い。 本発明の詰物用材料はコイル状捲縮を有する繊
維と機械捲縮で得られる波形捲縮を有する繊維の
いずれも使用できるが、嵩高性、さばけなどの点
で前者がすぐれる。前者は複合紡糸法や急冷紡糸
法等により得られる潜在捲縮性繊維を発現して得
られるものあるいは仮撚もしくは擦過法により得
られるものであり、後者は押込型あるいはギヤ式
捲縮機により得られるものである。一般的に、コ
イル状捲縮繊維は三次元的であつてからみやすい
が、本発明の繊維で、とくに一つの凹部を繊維横
断面に有するようなものについては、その特種な
断面形状および捲縮特性から、嵩高性であり、か
つさばけがよいという特徴が出る。またこの両方
のタイプの捲縮の繊維を適正な割合で混合すると
すぐれた物性がでることも見いだした。これは丁
度、コイル状捲縮を有する繊維が羽毛におけるス
モールフエザー的な作用をし、波形捲縮を有する
繊維が羽毛におけるダウン的作用をするためと考
えられる。ここでスモールフエザー的作用とはス
モールフエザーの構造上の特徴である湾曲した羽
軸がバネの様に作用して嵩高性をよくしているこ
とをいい、ダウン的作用とは、ダウンの多数の羽
枝がびつしりとからみあつて、保温性をよくして
いることをいう。特定のコイル状捲縮の繊維と、
波型捲縮の繊維とを混合することにより、丁度天
然羽毛ではダウンとスモールフエザーが混合状態
で互に嵩高性、保温性を補いあつてすぐれた特性
を示すような効果が生じる。捲縮数は詰物材料と
しての嵩高特性、圧縮および回復特性あるいは開
繊性にも大きな影響を及ぼすので極めて重要であ
る。捲縮数は3〜20ケ/in必要であるが、好まし
くは5〜15ケ/in、より好ましくは6〜10ケ/in
がよい。また捲縮率は5%以上は必要である。捲
縮数が少なすぎる場合には嵩高特性が不足し、多
すぎる場合には充分な開繊が出来ない。 繊維は開繊率が高い方が嵩高性が向上し、ある
いは羽毛との混合性が向上するので好ましい。開
繊率は50%以上、好ましくは80%以上が望まし
い。開繊率は切断された繊維束中のチツプ状の部
分の比率で求められる。 繊維デニールは0.05〜30がよく、好ましくは1
〜15デニール、特に好ましくは2〜8デニールが
選ばれる。細すぎる場合には保温性は向上する
が、開繊性が不良となりやすく太すぎる場合には
粗硬な風合となる。またよりすぐれた特性は、細
デニールと太デニールの繊維との混合使用によつ
ても得られる。例えば0.05〜10デニールと3〜30
デニール(ただし後者は前者より太デニール)の
組合せができ、その比率も前者を若干多目に(50
〜90%)しておけば保温性、風合などでより優れ
た物性をうることができる。またデニールにより
繊維長を変えることもできる。太デニールの場
合、繊維長は長い方がよい。かかる組合せは、高
速気体流を用いた混合処理の場合にやりやすく、
また出来あがつた詰物材料としてもからみが少な
く、すぐれたものとなる。 本発明に使用できる合成繊維とは20℃、65%
RH時での水分率が5%以下のものであつて例え
ばポリエステル、ポリエチレンやポリプロピレン
などのポリオレフイン、ナイロン、アクリル、ポ
リ塩化ビニル、ビニリデンなどまたはこれらのブ
レンド、複合等による繊維などが含まれるが、と
くに水分率が2%以下でしかも溶融紡糸して得ら
れるポリエステルやポリプロピレン、ポリエチレ
ンなどが最も好ましい。ここでいうポリエステル
とは、テレフタル酸と炭素数2〜4の脂肪族ジオ
ール、1.4ヘキサメチレンジメタノール、ナフタ
リンジカルボン酸、などからなる芳香族ポリエス
テルをさすが、この他にこれらに20モル%以下の
第3成分を共重合したものでもよい。 本発明の繊維には、従来公知のつや消し剤、添
加剤、触媒、着色剤、改質剤などを含むことが出
来る。 本発明の繊維としては、吸汗吸水性を損わぬ範
囲において、静摩擦係数(μs)をなるべく低くし
たような繊維が好ましい。μsとしては0.3以下が
好ましい。 本発明の方法では、今まで説明してきたように
吸汗吸水性を有する繊維あるいはそれに羽毛を混
合したものを混合させあるいは混合するように、
高速気体流で処理するが、こゝで用いられる高速
気体流としては、空気が最も安価かつ簡便であ
る。高速気体流を用いる処理方式としては、従来
の羽根ふとんの処理方式、すなわち、羽根ふとん
成型用エヤガンなどが使用できる。 本発明でいう天然羽毛とは、水鳥、鴨、あひる
などの羽毛の他に、陸鳥たとえばにわとり、きじ
などの羽毛を含む。 本発明における捲縮数と捲縮率はJISL―1074
で測定され、また摩擦係数は20℃、65%RHでレ
ーダー法により測定される。 本発明の詰物材料は、ふとん、枕、クツシヨン
などの他に防寒用衣料、寝袋などに使用するのに
有効である。 本発明の詰物用材料には、本発明の効果を損わ
ぬ範囲でさらに異種の繊維や詰物材料などを混合
することが出来る。 実施例 1〜5 フエノールとテトラクロルエタンの等量混合液
中30℃で測定した極限粘度〔η〕が0.64dl/gの
ポリエチレンテレフタレートを溶融し、285℃に
保温された各種の繊維断面形状をうるためのノズ
ルから押出し、ノズル直下5〜20cmを冷却風速
1.8m/秒で冷却して捲取つた。得られた原糸を
75℃の水溶で180%延伸し、ついで1インチ当り
6〜8個の機械捲縮をかけ、ついでステアリルホ
スフエートのエチレンオキシド付加物を主成分と
する油剤を0.10wt%になるように付与し、150℃
で10分間弛緩熱処理してコイル状捲縮を発現さ
せ、ついで12mmの長さに切断して単糸デニール6
の綿にした。この綿の捲縮数は7〜9ケ/in捲縮
率は20〜25%であつた。この綿に各種吸汗吸水加
工剤を2重量%付着させたのち、乾燥、開繊し、
羽毛吹込みマシンを用いて金網の上に吹きつけ、
密度0.02g/cm2になるようにし、これに20℃×65
%RHで、赤インキ水溶液を0.35ml滴下し10分後
に溶液の広がり面積を測定した。また綿5gをと
つて抱水量を測定した。この結果を第1表に示し
た。このようにして得られた繊維は、羽毛吹込み
マシンにより羽毛と同様の方法でふとんに成型で
きた。ふとんとしての物性は、40cm角の試験用ふ
とんについて調査した。 結果は第1表の様であり、本発明の詰物材料は
すぐれた嵩高性と吸汗吸水性とをあわせて有して
いた。 比較例 1〜3 種々の繊維断面形状を得るためのノズルを用
い、実施例1に準じた条件で綿を得、同様に各種
物性を測定した。ただし、吸汗吸水加工剤は付与
しなかつた。結果を第1表に合せて示した。 実施例 6 実施例1,2,5で得た繊維を12mmの長さに切
断する他に5,20,35,44mmの長さにも切断し
た。これらを各々鴨のダウン(約10%のスモール
フエザーを含む)と等量混合し、羽毛吹込みマシ
ンを用いてふとん側地に詰め込むテストを実施し
た。切断長が35,44mmと長いものは詰め込むさい
に、エヤガンへの詰りや開繊不良が発生した。ま
た羽毛との混合も不良でからみを多く発生した。
5mmと短いものは作業性は良好であつたが、羽毛
との充分な混合性は示さず、小さい綿玉が羽毛の
中に混じつている様な形ととり、得られたふとん
の嵩高性が12mm切断品にくらべ約4%不足してい
た。 実施例 7〜9 実施例1,2,5で得た繊維長12mmの繊維を
各々あひるのダウン(約15%のスモールフエザー
を含む)と等量混合し、羽毛ふき込みマシンを用
いて、40cm角の試験用ふとも側地に詰め込むテス
トを実施した。加工工程でのトラブルは全くなか
つた。ふとんの特性は第2表の様であり、混合品
はすぐれた嵩高性と保温性とを示した。
を有する羽毛様詰物材料に関する。 天然羽毛、例えば水鳥のダウンやフエザーなど
はすぐれた詰物材料としてふとん、枕、キルテイ
ング、クツシヨン等に用いられているが量も少な
く、高価でありかつ原羽毛から製品にいたるまで
に、悪臭、虫、微生物害対策など数多くの加工工
程が必要であり、また使用中極めて微小な粉状破
砕物特が側地より吹きだしてアレルギーを起こさ
せるなどの問題点がある。それ故、天然羽毛の代
替あるいはそれに混合使用できるような人工羽毛
の研究が進められてきた。例えばダウンライクを
狙つたものに、フイラメント束を接着してから切
断したもの(特公昭48―7955号)、繊維を球状体
に成形したもの(特公昭51―39134号)、電着植毛
を利用したもの(特公昭47―17344号)などがあ
り、またフエザーライクを狙つたものに、平行に
並べられた繊維束を接着繊維でつながせたもの
(特公昭45―305号)などがあるが、現実に天然羽
毛が有するすぐれた嵩高性と保温性、圧縮に対す
るすぐれた回復性、および肌でい性(ドレープ
性)などを付与されたものは市販されてはいない
のが現状である。とくに吸汗吸水性を有するもの
は知られていない。 それに対し、本発明者らは、いかにして天然羽
毛に類以した特性を付与し、あるいはそれの有す
る特徴を助長できるかという観点から羽毛様合成
繊維(以下繊維という)の研究を進めてきたが、
ダウンやフエザーの長さが一つの基本となること
およびこれらの詰物材料としての基本的な役割が
異なつていること、吸汗吸水性が必要であること
などの知見から、特定の条件の繊維が羽毛様ある
いは羽毛混用としてすぐれた物性を与えることを
見いだして本発明に到達した。 すなわち本発明は、水分拡散面積が14mm2以上
で、かつ抱水量が9%以上あり、繊維長が30mm以
下、デニールが0.05〜30、捲縮数が3〜20ケ/in
である合成繊維(以下繊維という)を主材料とす
る詰物用材料であり、好ましくは、前記合成繊維
に吸汗吸水加工剤が0.05〜7重量%付着してなる
詰物用材料であり、更に好ましくは、繊維表面
に、入口両端を結ぶ最短距離をd、凹部の最深部
までの距離をlとしたとき、d/l≦3を満足す
る凹部を少くも1個有する繊維を主材料とする詰
物用材料および上記詰物用材料10〜90%と天然羽
毛90〜10%とが混合されている詰物用材料に関す
るものである。 本発明の目的は、羽毛に以た、嵩高性が大き
く、圧縮変形も大きく、圧縮回復率にすぐれ、肌
ぞい性もあり、かつ吸汗吸水性にもすぐれている
という特徴を有するすぐれた詰物用材料およびそ
の加工方法を提示するものである。 以下、本発明を従来技術との対比において詳細
に説明する。 天然羽毛はすぐれた吸湿透湿を有しており、加
工処理によりその性質が変化するが、程度として
は木綿とほゞ同じ位である(高橋、竹中:家政学
誌25(8)41(1974)。本発明者らは全く羽毛と同じ吸
湿透湿性を得ることは困難であるとしても、関連
する性能として吸汗吸水特性を合成繊維に付与す
ることにより、より羽毛に近い性能に近ずけんと
して検討を重ねてきて、前述した如く水分拡散面
積が14mm2以上であり、抱水量が9%以上あるよう
な繊維がその目的に合致することを見出した。こ
のような本発明の詰物用材料の特長点は繊維を綿
状あるいは不織布状等にした場合その開繊状態の
表面に水滴を滴下したときのぬれ部分の広がりが
大きいこと、および綿状物を水に浸したのち遠心
分離器にかけて余分の水分を除去したあとの残存
水分量が多いことである。さらに必要ならば細い
ガラス管に綿をつめて水を入れた皿の上に垂直に
たてて、水の吸上速度をみることによつても判断
することができる。また、このような大きな吸水
性を有する反面、合成繊維としては基本的に木綿
の如き親水性繊維でないため、すみやかな乾燥が
生じ、その結果として吸湿性透湿性というべき高
次元の性質に一歩近ずきうるのである。 すなわち本発明でいう水分拡散面積とは原綿を
開繊し密度が約0.02g/cm2になるようにし、これ
に例えば赤インキ等で着色された水をその上に
0.37±0.02ml滴下し、10分間後の水溶液の広がり
面積として定義される。また抱水率とは開繊綿5
gを水に5分間浸漬後遠心分離器にかけ1500G×
10分遠心分離し、ついで処理後の水分を測定し繊
維重量に対する百分率で表示したものである。 上記の方法で測定した水分拡散面積は通常の疎
水性合成繊維の場合10〜12mm2程度である。例えば
通常の油剤(防電力を有し、カード工程等の工程
通過性を充分に有するもの)が付与されている掛
ふとん用ポリエチレンテレフタレート(単糸デニ
ール6、中空断面)の場合には12mm2の値を示し
た。また天然木綿(綿ろう付着原綿ふとん綿用)
は10mm2であつた。それに反して本発明の繊維は少
なくとも14mm2以上の水分拡散面積を有するもので
あり、合成繊維を適宜選択すれば、35mm2以上ある
いは40mm2以上の水分拡散面積を有するものが得ら
れる。 また前述した抱水量を比較してみると、通常の
疎水性合成繊維の場合、8%以下であるが、本発
明の繊維においては抱水率は少くとも9%以上実
質的に12%以上の値を示すのである。最も好まし
い形の繊維では14〜17%の値を示した。この方法
で木綿(綿ろう付ふとん用)は17%の値を示し
た。このような吸水特性を示す繊維は吸汗吸水加
工剤が0.05〜7重量%、好ましくは0.1〜5重量
%されていることが好ましくまた繊維表面に特定
の条件を満足する凹部を有していることが好まし
い。より好ましくは特定の形状を有していて、か
つ親水性の加工をした場合に、とくにおどろくべ
き吸水特性を得ることができる。 すなわち、凹部を有する繊維やあるいは親水加
工剤については各々知られてはいたが、これらの
組合せが各々単独に使用した場合にくらべ予想し
えない吸水特性を示すのである。例えば実施例に
おいて例示した様なU形断面繊維の場合、親水加
工剤で処理されなかつた場合には、水分拡散面積
は25〜30mm2、抱水率10〜11%であつて、従来の通
常の合成繊維よりはるかにすぐれた性質を示す
が、吸汗吸水加工剤を併用すれば、それらは各々
35mm2より大、12%より大と一層向上する。 本発明でいう繊維とは、いかなる断面形状のも
のでもよいが、好ましくは繊維表面に少くとも1
個の凹部を有する繊維である。このような繊維を
さらに具体的に説明する。すなわち凹部の形状と
して入口両端部分を結ぶ最短距離をd、凹部の最
深部までの距離をlとしたときd/l≦3を満足
するようなものが効果的である。単に少しへこん
でいる程度のものや、通常のT型とか星型異型断
面繊維で凹部の浅いものは効果が乏しい。凹部の
数としては1〜5程度で充分初期の目的を達成で
きる。このうち1このものが最も簡便である。凹
部の存在目的はその凹部にすみやかに水分を吸引
し、一種の毛管現象を利用して、繊維表面に抱水
させることにあると推定される。従つてd/lと
しては小さい数になるような凹部形状にするのが
好ましい。d/lの良好な範囲は0.4〜2より好
ましくは0.6〜1.5である。d/lが3を越えるも
のでは、35mm2以上の水分拡散面積と12%以上の抱
水率はえられない。 本発明の繊維は例えば特開昭51―109320号、同
52―148221号、同52―148218号などで例示された
方法によつても得ることができる。これらの方法
によつて得られた断面としてはU形形状をしてお
り、必要によりコイル状の捲縮、機械捲縮等任意
の形の捲縮を付与することができる。もちろん実
質的に1こもしくは1こ以上の凹部を有している
ものであれば上記の方法外で得たものでもよい。
U形断面綿は若干横方向の力に対して変形を受け
やすい傾向はあるもののコイル状捲縮を付与した
場合には、繊維にねじれが発生するために丁度U
形の開孔部が若干閉められる様な形態となり、初
期目的によりかなう形状となる。 本発明の繊維の表面および凹部にはさらに種々
の加工剤,処理剤,仕上剤などで被覆されている
ことが望ましい。これらは一般に疎水性合成繊維
の表面張力を低下させ、いわゆるぬれやすい表面
を形成させるのに有効である。これらの処理剤と
してポリビニルアルコール系処理剤、パーマロー
ズTM(ICI社製)SR―1000(高松油脂社製)の如
き親水防汚加工剤、ノニオン、アニオン、カチオ
ン系の各種親水性油剤もしくはこれらの組合せ加
工剤などを用いることができるが、とくにポリビ
ニルアルコール系処理剤がすぐれた吸水特性を示
すので最も好ましい。これらの処理剤は、効果と
して水との接触角を少なくとも5゜以上好ましくは
10゜以上変えることができるものを選べばよい。
あるいはまたアルカリなどで表面処理することで
ぬれやすさを付与することもできるし、かかる処
理後、各種の仕上剤処理をすることも極めて効果
的である。加工剤の付着量は0.05〜7重量%であ
り、少ないと効果が乏しく、多すぎるとべとつい
て風合を悪化させる。また本発明の繊維中に予め
吸湿性加工剤、表面改質剤などをねり込みしてお
いたり、あるいはまた後処理によりそれらを除去
したりするなどして吸水特性を向上せしめるよう
な方法も併用することができる。かかる処理剤は
繊維製品の製造段階までの任意の段階で付与する
ことができる。 以上説明してきたように本発明における繊維、
特に少くとも1個の凹部を繊維表面に有する繊維
は、元来疎水性ポリマーであるものでもすぐれた
吸水性を有しており、かかる事実は従来知られな
かつたことであつた。このようにすぐれた吸水性
を有する理由としては、横断面に存在する凹部が
丁度毛管様に作用して水分等を吸い込むためであ
ろうと推定される。従つてこれを助長させるため
には、その断面において開孔部がなるべく狭くな
つており、かつ奥が深くなつていること、および
表面がぬれやすいように処理されていることが望
ましい。一方中空断面形状の繊維も同様に毛管現
象を有し、中空部に水分を吸上げていくはずであ
るが、実際にはそのような挙動は示さず、あくま
でも大きな吸水特性は吸汗吸水加工剤が付着して
あり、とくに凹部を有する繊維の有する特性であ
る。このように凹部を有する綿の場合、吸汗吸水
加工剤は凹部にもぐり込み充分に保持される。付
着量も上げられ、かつ脱落も少ないという特徴を
有する。本発明の繊維に吸水せられた水分は乾燥
により容易に除去されるので、乾燥状態への復帰
は極めて容易である。従つて詰物用材料として例
えばふとん綿などに用いた場合非常に健康的であ
り、実用価値が高くなるのである。 次に、以上述べてきた吸汗吸水性を有する繊維
を用いた詰物用材料について説明する。 従来、羽毛ふとん等を製造するさいには、精製
した羽毛を空気流を利用してふとん側地へ入れる
作業がなされている。しかしながら、繊維を同じ
方法で実施する方法については開繊したウエブを
吸引して綿入れする方法(特公昭50―112150号、
特開昭55―60493号)が若干検討されている程度
であつて、本発明の様な内容の繊維あるいはそれ
と羽毛との混合物についての記載や示唆はなされ
ていない。また特公昭55―60493号には、「繊維長
64mm以下に切断された繊維を連続して開繊工程に
供給し、繊維相互をバラバラにした後、空気流に
より直ちに該繊維を詰物側地内に送り込む」 との記載があるが、本発明の繊維の様な吸汗吸水
性を有する繊維あるいはかかる繊維と羽毛との混
合については何ら記載がない。すなわち、本発明
の目的及び具体的作用効果の点で異なる技術と考
えられる。また従来羽毛に繊維を混合して使用す
る試みはなされてはいたが、通常のふとんに用い
られる綿をブレンドしただけでは、混入された綿
が周囲の羽毛とからんで、ダンゴ状となり、逆に
両者の特徴を損つてしまうことが多かつた。何故
なら天然のダウンは長さが3〜30mm、平均長さが
14mmの羽枝が20〜100本元羽軸から若干の曲がり
を有しながら生えており、羽枝には100μに1〜
2本程度の小羽枝がびつしりと生えているような
形態をしているし、スモールフエザーは全長が10
〜30mmの羽軸に3〜25mmの羽枝と、羽枝にはさら
に100μ当り1〜2本の小羽枝が生えているよう
な形態をしている。従つて、それよりもはるかに
長い繊維長の綿を無理に混合しようとすれば、前
記のようなトラブルを生じるのはやむをえないと
ころであつた。そこで本発明者らは、天然羽毛の
詳細な観察及び種々のテストから羽毛と同じよう
な特徴を繊維集合体に付与するためには、基本的
に繊維長が天然のダウンやスモールフエザーの長
さと一致させた30mm以下という短繊維長にすべき
であることをまず知見した。即ち、30mmを越える
長い繊維長のものでは、羽毛に以た特性や工程通
過性をうることは困難なのである。たゞし繊維長
が長くても、球状にしてあつて実質的な長さが短
くしてあれば工程通過性はあるとの報告(特開昭
50―118866号など)があるが、かかる繊維球は製
造コストも高く一般的ではない。また繊維長が短
すぎても逆に充分な物性が得られない。例えば実
公昭55―2876号には2〜10mmの不均一繊維を羽毛
と混合することが提案されているが、本発明のよ
うに吸汗吸水性の繊維の混合については記載も示
唆もないし、またこの繊維長は実際の羽毛の平均
長よりも短いために逆に開繊しにくく、小さな綿
のかたまりになりやすい。従つて羽毛とよく混合
しあつて三次元的な空間を形成することがなくな
り、逆に嵩高特性に寄与するという点で不充分と
なる。あるいは開繊できても繊維自身のからみが
少なすぎてやはり嵩高性に対する寄与は小さい。
羽毛を混合しない場合もほゞ同じ傾向を示す。本
発明の繊維の繊維長は10〜25mmが適当である。も
ちろん若干(最大50%)の10mm以下の繊維長のも
のが混合されていてもかまわない。かかる繊維長
では開繊と混合が良好である上羽毛混の場合、か
らんでダンゴ状や斑になることもなく、繊維自身
が適度のからみを生ずるため繊維のもつすぐれた
圧縮特性が加味されて、非常にすぐれた詰物用材
料となる。すなわち羽毛混の場合は羽毛単独の場
合に比し初期及び圧縮時の嵩が向上し、保湿性も
向上する。また羽毛の側地への吹出しも減少す
る。このように、本発明の繊維の繊維長は従来詰
綿として一般的に使用されてきた50〜70mmという
長さにくらべ、30mm以下特に10〜25mmという短い
ものであることが適当である。この繊維長は前述
のごとく、天然のダウンやスモールフエザーの長
さとよく一致しており、従つてよりすぐれた混合
性が得られる。繊維は通常は均一に切断される
が、バイヤスや不均一に切断されたものでもよ
い。 本発明の詰物用材料はコイル状捲縮を有する繊
維と機械捲縮で得られる波形捲縮を有する繊維の
いずれも使用できるが、嵩高性、さばけなどの点
で前者がすぐれる。前者は複合紡糸法や急冷紡糸
法等により得られる潜在捲縮性繊維を発現して得
られるものあるいは仮撚もしくは擦過法により得
られるものであり、後者は押込型あるいはギヤ式
捲縮機により得られるものである。一般的に、コ
イル状捲縮繊維は三次元的であつてからみやすい
が、本発明の繊維で、とくに一つの凹部を繊維横
断面に有するようなものについては、その特種な
断面形状および捲縮特性から、嵩高性であり、か
つさばけがよいという特徴が出る。またこの両方
のタイプの捲縮の繊維を適正な割合で混合すると
すぐれた物性がでることも見いだした。これは丁
度、コイル状捲縮を有する繊維が羽毛におけるス
モールフエザー的な作用をし、波形捲縮を有する
繊維が羽毛におけるダウン的作用をするためと考
えられる。ここでスモールフエザー的作用とはス
モールフエザーの構造上の特徴である湾曲した羽
軸がバネの様に作用して嵩高性をよくしているこ
とをいい、ダウン的作用とは、ダウンの多数の羽
枝がびつしりとからみあつて、保温性をよくして
いることをいう。特定のコイル状捲縮の繊維と、
波型捲縮の繊維とを混合することにより、丁度天
然羽毛ではダウンとスモールフエザーが混合状態
で互に嵩高性、保温性を補いあつてすぐれた特性
を示すような効果が生じる。捲縮数は詰物材料と
しての嵩高特性、圧縮および回復特性あるいは開
繊性にも大きな影響を及ぼすので極めて重要であ
る。捲縮数は3〜20ケ/in必要であるが、好まし
くは5〜15ケ/in、より好ましくは6〜10ケ/in
がよい。また捲縮率は5%以上は必要である。捲
縮数が少なすぎる場合には嵩高特性が不足し、多
すぎる場合には充分な開繊が出来ない。 繊維は開繊率が高い方が嵩高性が向上し、ある
いは羽毛との混合性が向上するので好ましい。開
繊率は50%以上、好ましくは80%以上が望まし
い。開繊率は切断された繊維束中のチツプ状の部
分の比率で求められる。 繊維デニールは0.05〜30がよく、好ましくは1
〜15デニール、特に好ましくは2〜8デニールが
選ばれる。細すぎる場合には保温性は向上する
が、開繊性が不良となりやすく太すぎる場合には
粗硬な風合となる。またよりすぐれた特性は、細
デニールと太デニールの繊維との混合使用によつ
ても得られる。例えば0.05〜10デニールと3〜30
デニール(ただし後者は前者より太デニール)の
組合せができ、その比率も前者を若干多目に(50
〜90%)しておけば保温性、風合などでより優れ
た物性をうることができる。またデニールにより
繊維長を変えることもできる。太デニールの場
合、繊維長は長い方がよい。かかる組合せは、高
速気体流を用いた混合処理の場合にやりやすく、
また出来あがつた詰物材料としてもからみが少な
く、すぐれたものとなる。 本発明に使用できる合成繊維とは20℃、65%
RH時での水分率が5%以下のものであつて例え
ばポリエステル、ポリエチレンやポリプロピレン
などのポリオレフイン、ナイロン、アクリル、ポ
リ塩化ビニル、ビニリデンなどまたはこれらのブ
レンド、複合等による繊維などが含まれるが、と
くに水分率が2%以下でしかも溶融紡糸して得ら
れるポリエステルやポリプロピレン、ポリエチレ
ンなどが最も好ましい。ここでいうポリエステル
とは、テレフタル酸と炭素数2〜4の脂肪族ジオ
ール、1.4ヘキサメチレンジメタノール、ナフタ
リンジカルボン酸、などからなる芳香族ポリエス
テルをさすが、この他にこれらに20モル%以下の
第3成分を共重合したものでもよい。 本発明の繊維には、従来公知のつや消し剤、添
加剤、触媒、着色剤、改質剤などを含むことが出
来る。 本発明の繊維としては、吸汗吸水性を損わぬ範
囲において、静摩擦係数(μs)をなるべく低くし
たような繊維が好ましい。μsとしては0.3以下が
好ましい。 本発明の方法では、今まで説明してきたように
吸汗吸水性を有する繊維あるいはそれに羽毛を混
合したものを混合させあるいは混合するように、
高速気体流で処理するが、こゝで用いられる高速
気体流としては、空気が最も安価かつ簡便であ
る。高速気体流を用いる処理方式としては、従来
の羽根ふとんの処理方式、すなわち、羽根ふとん
成型用エヤガンなどが使用できる。 本発明でいう天然羽毛とは、水鳥、鴨、あひる
などの羽毛の他に、陸鳥たとえばにわとり、きじ
などの羽毛を含む。 本発明における捲縮数と捲縮率はJISL―1074
で測定され、また摩擦係数は20℃、65%RHでレ
ーダー法により測定される。 本発明の詰物材料は、ふとん、枕、クツシヨン
などの他に防寒用衣料、寝袋などに使用するのに
有効である。 本発明の詰物用材料には、本発明の効果を損わ
ぬ範囲でさらに異種の繊維や詰物材料などを混合
することが出来る。 実施例 1〜5 フエノールとテトラクロルエタンの等量混合液
中30℃で測定した極限粘度〔η〕が0.64dl/gの
ポリエチレンテレフタレートを溶融し、285℃に
保温された各種の繊維断面形状をうるためのノズ
ルから押出し、ノズル直下5〜20cmを冷却風速
1.8m/秒で冷却して捲取つた。得られた原糸を
75℃の水溶で180%延伸し、ついで1インチ当り
6〜8個の機械捲縮をかけ、ついでステアリルホ
スフエートのエチレンオキシド付加物を主成分と
する油剤を0.10wt%になるように付与し、150℃
で10分間弛緩熱処理してコイル状捲縮を発現さ
せ、ついで12mmの長さに切断して単糸デニール6
の綿にした。この綿の捲縮数は7〜9ケ/in捲縮
率は20〜25%であつた。この綿に各種吸汗吸水加
工剤を2重量%付着させたのち、乾燥、開繊し、
羽毛吹込みマシンを用いて金網の上に吹きつけ、
密度0.02g/cm2になるようにし、これに20℃×65
%RHで、赤インキ水溶液を0.35ml滴下し10分後
に溶液の広がり面積を測定した。また綿5gをと
つて抱水量を測定した。この結果を第1表に示し
た。このようにして得られた繊維は、羽毛吹込み
マシンにより羽毛と同様の方法でふとんに成型で
きた。ふとんとしての物性は、40cm角の試験用ふ
とんについて調査した。 結果は第1表の様であり、本発明の詰物材料は
すぐれた嵩高性と吸汗吸水性とをあわせて有して
いた。 比較例 1〜3 種々の繊維断面形状を得るためのノズルを用
い、実施例1に準じた条件で綿を得、同様に各種
物性を測定した。ただし、吸汗吸水加工剤は付与
しなかつた。結果を第1表に合せて示した。 実施例 6 実施例1,2,5で得た繊維を12mmの長さに切
断する他に5,20,35,44mmの長さにも切断し
た。これらを各々鴨のダウン(約10%のスモール
フエザーを含む)と等量混合し、羽毛吹込みマシ
ンを用いてふとん側地に詰め込むテストを実施し
た。切断長が35,44mmと長いものは詰め込むさい
に、エヤガンへの詰りや開繊不良が発生した。ま
た羽毛との混合も不良でからみを多く発生した。
5mmと短いものは作業性は良好であつたが、羽毛
との充分な混合性は示さず、小さい綿玉が羽毛の
中に混じつている様な形ととり、得られたふとん
の嵩高性が12mm切断品にくらべ約4%不足してい
た。 実施例 7〜9 実施例1,2,5で得た繊維長12mmの繊維を
各々あひるのダウン(約15%のスモールフエザー
を含む)と等量混合し、羽毛ふき込みマシンを用
いて、40cm角の試験用ふとも側地に詰め込むテス
トを実施した。加工工程でのトラブルは全くなか
つた。ふとんの特性は第2表の様であり、混合品
はすぐれた嵩高性と保温性とを示した。
【表】
【表】
【表】
一定重量での値。
第1図1,2,3は本発明の繊維を得るための
ノズル孔の一例であり、第2図は凹部の入口間距
離dと深さlとを説明するためのモデル図であ
る。
ノズル孔の一例であり、第2図は凹部の入口間距
離dと深さlとを説明するためのモデル図であ
る。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 水分拡張面積が14mm2以上あり、かつ抱水率が
9%以上ある、繊維長が30mm以下、デニールが
0.05〜30、捲縮数が3〜20ケ/inである合成繊維
を主材料とする詰物用材料。 2 吸汗吸水加工剤が0.05〜7重量%付着してな
る特許請求の範囲第1項記載の詰物用材料。 3 繊維横断面に、入口両端を結ぶ最短距離を
d、凹部の最深部までの距離をlとしたとき、
d/l≦3を満足する凹部を少くとも1個有する
合成繊維を主材料とする特許請求の範囲第1項ま
たは第2項記載の詰物用材料。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP10669480A JPS5735045A (en) | 1980-08-01 | 1980-08-01 | Padding material and method |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP10669480A JPS5735045A (en) | 1980-08-01 | 1980-08-01 | Padding material and method |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPS5735045A JPS5735045A (en) | 1982-02-25 |
| JPH0120626B2 true JPH0120626B2 (ja) | 1989-04-18 |
Family
ID=14440134
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP10669480A Granted JPS5735045A (en) | 1980-08-01 | 1980-08-01 | Padding material and method |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPS5735045A (ja) |
Families Citing this family (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
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Family Cites Families (8)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
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| JPS52103263A (en) * | 1976-02-25 | 1977-08-30 | Mitsubishi Rayon Co | Method of producing feather quiltt like bedding |
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| JPS5951630B2 (ja) * | 1977-01-18 | 1984-12-14 | 大和紡績株式会社 | 羽毛様ポリエステル繊維 |
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| JPS6017290B2 (ja) * | 1977-09-02 | 1985-05-02 | 帝人株式会社 | ポリエステルの製造法 |
| JPS54138617A (en) * | 1978-04-20 | 1979-10-27 | Teijin Ltd | Synthetic fibers |
| JPS5723423Y2 (ja) * | 1979-04-25 | 1982-05-21 |
-
1980
- 1980-08-01 JP JP10669480A patent/JPS5735045A/ja active Granted
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPS5735045A (en) | 1982-02-25 |
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