JPH01219A - 焼入方法 - Google Patents
焼入方法Info
- Publication number
- JPH01219A JPH01219A JP62-154501A JP15450187A JPH01219A JP H01219 A JPH01219 A JP H01219A JP 15450187 A JP15450187 A JP 15450187A JP H01219 A JPH01219 A JP H01219A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- deformation
- quenching
- amount
- refrigerant
- quenched
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
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Abstract
(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。
め要約のデータは記録されません。
Description
(産業上の利用分野)
本発明は、金属部品の焼入れに利用される焼入方法に係
わり、さらに詳しくは焼入処理に伴う変形量およびその
ばらつきを少なくすることのできる焼入方法に関するも
のである。 (従来の技術) 一般に、鋼は熱処理によって熱応力、変態応力が発生し
、変形を生じる。 したがって、熱処理を施す金属部品の設計にあたっては
、その変形量、変形特性をも考慮した上で行なわねばな
らず、変形量の低減と共にそのばらつき量をも低く抑え
る熱処理技術の開発が求められている。 特に自動車産業では、ハイテク化、高品質化が進む中で
、より静粛な車が求められており、エンジン音の低減と
共に歯車の噛合い騒音の低減が強く求められている。 歯車の噛合い騒音は、設計不良、工作不良、取付不良、
潤滑不良等が複雑にからみ合って発生するもので、設計
図に示された歯車諸元の歯形、歯すじ、歯厚等は数pm
の誤差が噛合い騒音に影響すると言われており、加工精
度の向上と共に熱処理による変形量を正しく把握、管理
することが必要である。 すなわち、歯車のほとんどは何らかの表面硬化処理をし
て使用されており、中でも浸炭焼入処理は高面圧を受け
て使用される歯車に非常に有効であるため多用されてお
り、特に自動車のパワートレーン系歯車はほぼ100%
浸炭焼入処理品と言っても過言でない。 浸炭焼入は肌焼鋼を加工した歯車の表面に炭素を拡散侵
透させて焼入しマルテンサイト化させて高い硬度と強度
を付与する処理であり、鋼の変態強化を利用した熱処理
で、変態による体積変化を伴うため、設計に当っては、
その変形特性を十分考慮した形状に設計することが肝要
である。 しかし自動車の歯車のように大量に生産され、大型の連
続炉で多量に処理されているものでは変形量の管理9把
握が難しく、これに多大の労力を費しているのが実情で
ある。 したがって熱処理技術としては、この変形量とそのばら
つきをいかに小さくするかが常に求められている訳であ
る。 このような観点から、焼入れに伴う変形量の減少を目的
として従来からいくつかの試みがなされているが、いず
れも満足すべきレベルには達していない。 例えば、■熱源が重油である大型の連続炉で処理する場
合は、炉内の温度分布のばらつきが大きいため、浸炭、
°拡散後焼入温度に降温するとき、炉内に別室を設ける
か、扉で仕切るなどして、侵炭、拡散ゾーンと完全に分
離することによって切離し、全歯車の焼入温度を均一化
してから冷奴中゛に投入する方法、 また、■熱源として温度の微調整が困難な重油やガスを
避け、電気加熱としてPID制御で温度のふれ幅を小さ
くして焼入温度の変動を防ぐ方法、 さらに、■350 ’C付近に保持した塩浴中にいった
ん焼入てから徐冷するマルクエンチ処理等がある。 (発明が解決しようとする問題点) しかしながら■の方法によっても歯型変形量のばらつき
幅は数1071mもあり、決して小さいとは言えない。 また、■の方法では炉が小型となり、大槍生産には適さ
ない、一方電気加熱を大型炉に適用した場合には消費電
力量のロスが多く、コスト面で不利、となる。 ■の方法では、冷媒に金属塩を使用するため水洗を要し
、廃水の処理装置が必要なうえ、連続炉へ焼入槽を組込
んだ場合にはガスが浸炭雰囲気中へ流れ込み投炭雰囲気
を害する等の問題点があった。 以上のように、従来においては変形防止を焼入温度の均
一化によって達成しようとする試みは数多く認められる
ものの、焼入槽や冷却方法の検討はほとんどなされてお
らず、特に焼入槽中の冷媒の流れは、被焼入物に対し常
に下から上への方向となる撹拌方法を採っているものが
すべてであった。 (発明の目的) 本発明は以上のような問題点を解決すべくなされたもの
であって、その目的とするところは、焼入処理に伴う変
形量およびそのばらつきの低減にあり、もって機械部品
寸法精度を向上させることにある。
わり、さらに詳しくは焼入処理に伴う変形量およびその
ばらつきを少なくすることのできる焼入方法に関するも
のである。 (従来の技術) 一般に、鋼は熱処理によって熱応力、変態応力が発生し
、変形を生じる。 したがって、熱処理を施す金属部品の設計にあたっては
、その変形量、変形特性をも考慮した上で行なわねばな
らず、変形量の低減と共にそのばらつき量をも低く抑え
る熱処理技術の開発が求められている。 特に自動車産業では、ハイテク化、高品質化が進む中で
、より静粛な車が求められており、エンジン音の低減と
共に歯車の噛合い騒音の低減が強く求められている。 歯車の噛合い騒音は、設計不良、工作不良、取付不良、
潤滑不良等が複雑にからみ合って発生するもので、設計
図に示された歯車諸元の歯形、歯すじ、歯厚等は数pm
の誤差が噛合い騒音に影響すると言われており、加工精
度の向上と共に熱処理による変形量を正しく把握、管理
することが必要である。 すなわち、歯車のほとんどは何らかの表面硬化処理をし
て使用されており、中でも浸炭焼入処理は高面圧を受け
て使用される歯車に非常に有効であるため多用されてお
り、特に自動車のパワートレーン系歯車はほぼ100%
浸炭焼入処理品と言っても過言でない。 浸炭焼入は肌焼鋼を加工した歯車の表面に炭素を拡散侵
透させて焼入しマルテンサイト化させて高い硬度と強度
を付与する処理であり、鋼の変態強化を利用した熱処理
で、変態による体積変化を伴うため、設計に当っては、
その変形特性を十分考慮した形状に設計することが肝要
である。 しかし自動車の歯車のように大量に生産され、大型の連
続炉で多量に処理されているものでは変形量の管理9把
握が難しく、これに多大の労力を費しているのが実情で
ある。 したがって熱処理技術としては、この変形量とそのばら
つきをいかに小さくするかが常に求められている訳であ
る。 このような観点から、焼入れに伴う変形量の減少を目的
として従来からいくつかの試みがなされているが、いず
れも満足すべきレベルには達していない。 例えば、■熱源が重油である大型の連続炉で処理する場
合は、炉内の温度分布のばらつきが大きいため、浸炭、
°拡散後焼入温度に降温するとき、炉内に別室を設ける
か、扉で仕切るなどして、侵炭、拡散ゾーンと完全に分
離することによって切離し、全歯車の焼入温度を均一化
してから冷奴中゛に投入する方法、 また、■熱源として温度の微調整が困難な重油やガスを
避け、電気加熱としてPID制御で温度のふれ幅を小さ
くして焼入温度の変動を防ぐ方法、 さらに、■350 ’C付近に保持した塩浴中にいった
ん焼入てから徐冷するマルクエンチ処理等がある。 (発明が解決しようとする問題点) しかしながら■の方法によっても歯型変形量のばらつき
幅は数1071mもあり、決して小さいとは言えない。 また、■の方法では炉が小型となり、大槍生産には適さ
ない、一方電気加熱を大型炉に適用した場合には消費電
力量のロスが多く、コスト面で不利、となる。 ■の方法では、冷媒に金属塩を使用するため水洗を要し
、廃水の処理装置が必要なうえ、連続炉へ焼入槽を組込
んだ場合にはガスが浸炭雰囲気中へ流れ込み投炭雰囲気
を害する等の問題点があった。 以上のように、従来においては変形防止を焼入温度の均
一化によって達成しようとする試みは数多く認められる
ものの、焼入槽や冷却方法の検討はほとんどなされてお
らず、特に焼入槽中の冷媒の流れは、被焼入物に対し常
に下から上への方向となる撹拌方法を採っているものが
すべてであった。 (発明の目的) 本発明は以上のような問題点を解決すべくなされたもの
であって、その目的とするところは、焼入処理に伴う変
形量およびそのばらつきの低減にあり、もって機械部品
寸法精度を向上させることにある。
(問題点を解決するための手段)
本発明は、焼入処理による変形量の大小は、従来から特
に重点的に考慮されていた焼入温度、冷媒温度の影響も
さることながら、さらに−歩進んで従来はほとんど考慮
されていなかった冷媒の流れ状態による影響についても
基礎的にかつ入念に調べた結果、冷媒の流れ状態による
影響も無視できない程に大きく、冷媒の流れ方向を慎重
に考慮することによって被焼入物の部分的な冷却速度の
差を少なくすることができ、変形量およびそのばらつき
が最も小さくなるという全く新しい知見に基づくもので
あって、その特徴とするところは。 金属部品の焼入に際し、冷媒の流れが、冷媒中に投入し
た被焼入物に対し上から下に生ずるように冷媒を移動さ
せることにある。 (作用) 以下に本発明を作用と共にさらに詳しく説明する。 鋼を急熱、急冷するとそれに伴って熱応力、変態応力が
発生し、このため不均一な塑性変形を生じ、その一部は
残留応力となって内部に保有され、残部は変形となって
外部に現れる。したがって、焼入が変態を伴うものであ
る以上、ある程度の変形は避けられないものと考えなけ
ればならない。 そこで熱処理変形発生におよぼす各種の要因、すなわち
素材の焼入性、浸炭雰囲気のカーボンポテンシャル、浸
炭層深さ、焼入温度、冷媒温度。 冷媒の攪拌条件、冷媒の種類について、重油を熱源とす
る大型連続炉とtJS1図に示すような焼入槽を用いて
、ピッチ円直径26.0mm、モージュール1.0.歯
数26.ねじれ角31.6度のインボリュート歯型のは
す両歯車に浸炭焼入をすることによって、それらの影響
を基礎的に調査した。なお、第1図において攪拌ファン
1は冷奴の流れが焼入バスケット治具2中の被焼入物3
(歯車)に対して、下から玉に流れるような方向に回転
する構造となっており、4は冷媒案内筒、5は冷媒案内
板、6は攪拌モータ、7はエレベータシリンダ、8は冷
媒である。 その結果、前述の要因のうち熱処理変形に最も深い係り
があるのは冷媒の撹拌条件であることが判明し、さらに
焼入油の攪拌条件と歯車歯先の変形量の関係を調査した
ところ、攪拌なしの油中に焼入したものが最も変形が少
なく、そのばらつきも小さいことが分った。 この理由は以下のように考えられる。 すなわち、従来焼入槽は冷媒の流れが被焼入物に対して
下から上への方向となるよう攪拌される構造となってお
り、下から上って来た油は歯車に当った後歯に沿って上
へ抜けて行くことになり、この時歯の表と裏では冷却速
度に差ができ、変態時期に時間的なずれが生ずるため残
留応力のバランスがくずれ変形量のばらつきが多くなる
ものと考えられる。 これに対し攪拌なしの油中に焼入だ場合には、被焼入物
の熱によって加熱された油が自然対流を起こし上へ上っ
て行くため歯の全面で冷却速度はほぼ同じになる。した
がって変態も同時に起こり残留応力のバランスも良いた
め変形量、そのばらつき共に小さくなると考えられる。 なお、以上の基礎的調査の範囲内では、この様な焼入方
法によっても焼むらや不完全な焼入部は発生せず、十分
使用できる状態に仕上っていることが確認された。 しかしながら、このような焼入方法を実際に工業的規模
で用いられている量産炉に適用した場合には次のような
問題点がある。 すなわち、油の撹拌なしに焼入すると、被焼入物によっ
て加熱された高温の油が焼入槽上部に滞留し1発火の危
険が考えられる。また、工業的規模で大量に焼入すれば
焼むらの発生も考えられ、油の撹拌をなくすことは不可
能であるとの結論を得た。 そこで、油の撹拌をしながら、しかも自然対流と同程度
の冷却速度を被焼入物に与える撹拌方法について種々検
討した結果、従来被焼入物に対して下から上であった油
の流れを逆にして、上から下への方向とし、かつその流
速を自然対流速度の2倍とすることにより、被焼入物の
冷却速度は自然対流の場合とほとんど同じとなり、しか
も火災の危険性や焼むらの発生をも避けられるという新
たな着想を得た。 本発明を実施するにあたり、冷媒の流速は被焼入物の形
状や大きさなどにもよるが、特に自動車のパワートレー
ン系部品では0.001〜i、。 m/secに調整することが望ましい、これは流速が0
.001m/sec未満では流速が遅すぎ宴質的に攪拌
しないに等しく、火災や焼むら防止の効果が小さくなる
ことによる。逆に1.0m/secを超えた場合には、
流速が大き過ぎ冷却速度に差が生じ、変形量が却って増
加する傾向となることによる。 また本発明の撹拌を断続的に行うことによって、焼入に
よる変形量およびそのばらつきをより少なくできること
も確認した。これは冷媒の流れが上から下へとなる強制
撹拌と下から上へとなる自然対流とが交互に繰返される
ことによって、被焼入物全面において冷却速度が均一化
され、より良好なバランスのもとに冷却されることによ
るものと考えられる。 さらに、焼入槽の構造としては第1図に示すように、冷
媒案内筒4の中に焼入バスケット治具2が完全に収納さ
れるような構造のものが被焼入物の冷却速度を均一化す
る上で望ましい。 また撹拌ファン1を、可変速とすることによって被焼入
物の形状に合わせた、最適の冷却条件を得ることが出来
るようにすること、さらには従来処理と歯車に代表され
る低歪熱処理の両方が可能となるように回転方向を正逆
両用とすることが望ましい。 以下に実施例により、本発明の効果を具体的に示す。 実施例1 第1図に示すような連続浸炭焼入炉の焼入油槽の撹拌モ
ータ6を改造し、従来の油8の流れを逆転させ、上から
下への流れとすると共に、油8の流速を0.02m/s
ecになるよう調整した。 さらに、バスケット治具2の中に1面に6個。 2段積とした合計12個のピッチ円径26.0mm、モ
ジュール1.0.gJi数26.ねじれ角31.6度の
インボリュート歯形のはす両歯車を装入して、この焼入
油中に浸炭焼入を行った。 そしてこの場合の歯形の変形量およびそのばらつきを、
油の流れが下から上に流れる従来法の場合と比較した結
果を第2図に示す。 この図から明らかなように、冷媒の流れが上から下とな
る本発明法では歯形の変形量が減少するばかりでなく、
特に変形量のばらつきが極めて小さくなるのに対し、冷
媒の流れが下から上の従来法の場合には変形量と共にそ
のばらつきが極めて大きくなる結果となった。 実施例2 実施例1と同様の装置により、実施例1と同じ焼入油を
冷媒8として流速0.5m/secの上から下への流れ
となる様調整した焼入槽の中に、実施例1と同様にバス
ケット治具2の中にセットした同じ歯車を浸炭焼入した
。 そして浸炭後1分で撹拌モータ6の回転を止め、2分経
過した後再回転、さ、らに1分後停止を繰返した後、投
炭後15分でバスケット治具2を引き出し、実施例1と
同様に歯形の変形量およびそのばらつきを調査した。 その結果、変形量はlO±2pmの範囲内に、また変形
量のばらつきも±51Lmliii囲内にあることが判
明し、実施例1よりさらに変形量を少なくすることが可
能となった。 ゛
に重点的に考慮されていた焼入温度、冷媒温度の影響も
さることながら、さらに−歩進んで従来はほとんど考慮
されていなかった冷媒の流れ状態による影響についても
基礎的にかつ入念に調べた結果、冷媒の流れ状態による
影響も無視できない程に大きく、冷媒の流れ方向を慎重
に考慮することによって被焼入物の部分的な冷却速度の
差を少なくすることができ、変形量およびそのばらつき
が最も小さくなるという全く新しい知見に基づくもので
あって、その特徴とするところは。 金属部品の焼入に際し、冷媒の流れが、冷媒中に投入し
た被焼入物に対し上から下に生ずるように冷媒を移動さ
せることにある。 (作用) 以下に本発明を作用と共にさらに詳しく説明する。 鋼を急熱、急冷するとそれに伴って熱応力、変態応力が
発生し、このため不均一な塑性変形を生じ、その一部は
残留応力となって内部に保有され、残部は変形となって
外部に現れる。したがって、焼入が変態を伴うものであ
る以上、ある程度の変形は避けられないものと考えなけ
ればならない。 そこで熱処理変形発生におよぼす各種の要因、すなわち
素材の焼入性、浸炭雰囲気のカーボンポテンシャル、浸
炭層深さ、焼入温度、冷媒温度。 冷媒の攪拌条件、冷媒の種類について、重油を熱源とす
る大型連続炉とtJS1図に示すような焼入槽を用いて
、ピッチ円直径26.0mm、モージュール1.0.歯
数26.ねじれ角31.6度のインボリュート歯型のは
す両歯車に浸炭焼入をすることによって、それらの影響
を基礎的に調査した。なお、第1図において攪拌ファン
1は冷奴の流れが焼入バスケット治具2中の被焼入物3
(歯車)に対して、下から玉に流れるような方向に回転
する構造となっており、4は冷媒案内筒、5は冷媒案内
板、6は攪拌モータ、7はエレベータシリンダ、8は冷
媒である。 その結果、前述の要因のうち熱処理変形に最も深い係り
があるのは冷媒の撹拌条件であることが判明し、さらに
焼入油の攪拌条件と歯車歯先の変形量の関係を調査した
ところ、攪拌なしの油中に焼入したものが最も変形が少
なく、そのばらつきも小さいことが分った。 この理由は以下のように考えられる。 すなわち、従来焼入槽は冷媒の流れが被焼入物に対して
下から上への方向となるよう攪拌される構造となってお
り、下から上って来た油は歯車に当った後歯に沿って上
へ抜けて行くことになり、この時歯の表と裏では冷却速
度に差ができ、変態時期に時間的なずれが生ずるため残
留応力のバランスがくずれ変形量のばらつきが多くなる
ものと考えられる。 これに対し攪拌なしの油中に焼入だ場合には、被焼入物
の熱によって加熱された油が自然対流を起こし上へ上っ
て行くため歯の全面で冷却速度はほぼ同じになる。した
がって変態も同時に起こり残留応力のバランスも良いた
め変形量、そのばらつき共に小さくなると考えられる。 なお、以上の基礎的調査の範囲内では、この様な焼入方
法によっても焼むらや不完全な焼入部は発生せず、十分
使用できる状態に仕上っていることが確認された。 しかしながら、このような焼入方法を実際に工業的規模
で用いられている量産炉に適用した場合には次のような
問題点がある。 すなわち、油の撹拌なしに焼入すると、被焼入物によっ
て加熱された高温の油が焼入槽上部に滞留し1発火の危
険が考えられる。また、工業的規模で大量に焼入すれば
焼むらの発生も考えられ、油の撹拌をなくすことは不可
能であるとの結論を得た。 そこで、油の撹拌をしながら、しかも自然対流と同程度
の冷却速度を被焼入物に与える撹拌方法について種々検
討した結果、従来被焼入物に対して下から上であった油
の流れを逆にして、上から下への方向とし、かつその流
速を自然対流速度の2倍とすることにより、被焼入物の
冷却速度は自然対流の場合とほとんど同じとなり、しか
も火災の危険性や焼むらの発生をも避けられるという新
たな着想を得た。 本発明を実施するにあたり、冷媒の流速は被焼入物の形
状や大きさなどにもよるが、特に自動車のパワートレー
ン系部品では0.001〜i、。 m/secに調整することが望ましい、これは流速が0
.001m/sec未満では流速が遅すぎ宴質的に攪拌
しないに等しく、火災や焼むら防止の効果が小さくなる
ことによる。逆に1.0m/secを超えた場合には、
流速が大き過ぎ冷却速度に差が生じ、変形量が却って増
加する傾向となることによる。 また本発明の撹拌を断続的に行うことによって、焼入に
よる変形量およびそのばらつきをより少なくできること
も確認した。これは冷媒の流れが上から下へとなる強制
撹拌と下から上へとなる自然対流とが交互に繰返される
ことによって、被焼入物全面において冷却速度が均一化
され、より良好なバランスのもとに冷却されることによ
るものと考えられる。 さらに、焼入槽の構造としては第1図に示すように、冷
媒案内筒4の中に焼入バスケット治具2が完全に収納さ
れるような構造のものが被焼入物の冷却速度を均一化す
る上で望ましい。 また撹拌ファン1を、可変速とすることによって被焼入
物の形状に合わせた、最適の冷却条件を得ることが出来
るようにすること、さらには従来処理と歯車に代表され
る低歪熱処理の両方が可能となるように回転方向を正逆
両用とすることが望ましい。 以下に実施例により、本発明の効果を具体的に示す。 実施例1 第1図に示すような連続浸炭焼入炉の焼入油槽の撹拌モ
ータ6を改造し、従来の油8の流れを逆転させ、上から
下への流れとすると共に、油8の流速を0.02m/s
ecになるよう調整した。 さらに、バスケット治具2の中に1面に6個。 2段積とした合計12個のピッチ円径26.0mm、モ
ジュール1.0.gJi数26.ねじれ角31.6度の
インボリュート歯形のはす両歯車を装入して、この焼入
油中に浸炭焼入を行った。 そしてこの場合の歯形の変形量およびそのばらつきを、
油の流れが下から上に流れる従来法の場合と比較した結
果を第2図に示す。 この図から明らかなように、冷媒の流れが上から下とな
る本発明法では歯形の変形量が減少するばかりでなく、
特に変形量のばらつきが極めて小さくなるのに対し、冷
媒の流れが下から上の従来法の場合には変形量と共にそ
のばらつきが極めて大きくなる結果となった。 実施例2 実施例1と同様の装置により、実施例1と同じ焼入油を
冷媒8として流速0.5m/secの上から下への流れ
となる様調整した焼入槽の中に、実施例1と同様にバス
ケット治具2の中にセットした同じ歯車を浸炭焼入した
。 そして浸炭後1分で撹拌モータ6の回転を止め、2分経
過した後再回転、さ、らに1分後停止を繰返した後、投
炭後15分でバスケット治具2を引き出し、実施例1と
同様に歯形の変形量およびそのばらつきを調査した。 その結果、変形量はlO±2pmの範囲内に、また変形
量のばらつきも±51Lmliii囲内にあることが判
明し、実施例1よりさらに変形量を少なくすることが可
能となった。 ゛
以上説明して来たように1本発明は従来下から上であっ
た焼入槽中の冷媒の流れを逆に上から下にすることによ
って、具体的には焼入槽付属の冷媒撹拌ファンの回転を
逆にするだけで大幅な改造も必要とせず、従来どおりの
量産性を確保しながら焼入に伴う変形量や変形量のばら
つきを大幅に低減することができるもので、機械部品の
寸法精度向上に大きく寄与するものである。
た焼入槽中の冷媒の流れを逆に上から下にすることによ
って、具体的には焼入槽付属の冷媒撹拌ファンの回転を
逆にするだけで大幅な改造も必要とせず、従来どおりの
量産性を確保しながら焼入に伴う変形量や変形量のばら
つきを大幅に低減することができるもので、機械部品の
寸法精度向上に大きく寄与するものである。
第1図は焼入槽の構造を示す概念図、第2図は本発明の
実施例、従来例に係る歯車歯形の変形量を示す図である
。
実施例、従来例に係る歯車歯形の変形量を示す図である
。
Claims (1)
- (1)金属部品の焼入に際し、冷媒の流れが、冷媒中に
投入した被焼入物に対し上から下に生ずるように冷媒を
移動させることを特徴とする焼入方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP15450187A JPS64219A (en) | 1987-06-23 | 1987-06-23 | Quenching method |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP15450187A JPS64219A (en) | 1987-06-23 | 1987-06-23 | Quenching method |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH01219A true JPH01219A (ja) | 1989-01-05 |
| JPS64219A JPS64219A (en) | 1989-01-05 |
Family
ID=15585622
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP15450187A Pending JPS64219A (en) | 1987-06-23 | 1987-06-23 | Quenching method |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPS64219A (ja) |
Families Citing this family (10)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| MXPA02011219A (es) * | 2000-05-18 | 2004-08-19 | Supachill Internat Pty Ltd | Metodo de enfriamiento para refrigeracion o congelacion a alta velocidad controlada. |
| KR20040036683A (ko) | 2001-01-02 | 2004-04-30 | 수파칠 테크놀로지스 피티와이. 리미티드. | 조직학적 검사와 병리학적 검사를 위한 조직샘플 처리방법및 장치 |
| US6656380B2 (en) | 2001-10-16 | 2003-12-02 | Supachill Technologies Pty. Ltd. | Super-coolable composition having long-duration phase change capability, process for preparation of same, process for super-cooling same and articles comprising same |
| US6681581B2 (en) | 2001-11-20 | 2004-01-27 | Supachill Technologies Pty. Ltd. | Pre-conditioned solute for use in cryogenic processes |
| KR100947292B1 (ko) | 2007-11-01 | 2010-03-16 | 최병길 | 열변형 최소화를 위한 급속 냉각방법 |
| KR100947289B1 (ko) | 2007-11-01 | 2010-03-16 | 최병길 | 효율적인 냉각을 위한 급속 냉각방법 |
| CN102808071A (zh) * | 2012-08-30 | 2012-12-05 | 苏州工业园区杰士通真空技术有限公司 | 一种双室真空油淬炉油冷却系统 |
| JP5894659B2 (ja) * | 2014-12-23 | 2016-03-30 | 光洋サーモシステム株式会社 | 焼入装置 |
| JP6546416B2 (ja) * | 2015-03-16 | 2019-07-17 | Dowaサーモテック株式会社 | 油流速測定装置及び油流速測定方法 |
| JP2019188298A (ja) * | 2018-04-23 | 2019-10-31 | 光洋サーモシステム株式会社 | 撹拌装置及びこれを備えた熱処理装置 |
-
1987
- 1987-06-23 JP JP15450187A patent/JPS64219A/ja active Pending
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