JPH0124089B2 - - Google Patents

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JPH0124089B2
JPH0124089B2 JP56113140A JP11314081A JPH0124089B2 JP H0124089 B2 JPH0124089 B2 JP H0124089B2 JP 56113140 A JP56113140 A JP 56113140A JP 11314081 A JP11314081 A JP 11314081A JP H0124089 B2 JPH0124089 B2 JP H0124089B2
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turning angle
adder
ship
pid controller
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Noryuki Akasaka
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Mitsubishi Heavy Industries Ltd
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Mitsubishi Heavy Industries Ltd
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Publication of JPH0124089B2 publication Critical patent/JPH0124089B2/ja
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    • GPHYSICS
    • G05CONTROLLING; REGULATING
    • G05DSYSTEMS FOR CONTROLLING OR REGULATING NON-ELECTRIC VARIABLES
    • G05D1/00Control of position, course, altitude or attitude of land, water, air or space vehicles, e.g. using automatic pilots
    • G05D1/02Control of position or course in two dimensions
    • G05D1/0206Control of position or course in two dimensions specially adapted to water vehicles

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  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Aviation & Aerospace Engineering (AREA)
  • Radar, Positioning & Navigation (AREA)
  • Remote Sensing (AREA)
  • Physics & Mathematics (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Automation & Control Theory (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、首振り式吊下げ型可変翼プロペラを
推力発生装置とし、この推力発生装置を船首側お
よび船尾側のいずれか一方に2台、他方に1台装
備する大型船舶に用いて好適な自動位置制御装置
に関する。
従来より、首振り式可変翼プロペラ(以下、
「首振り式プロペラ」という。)には、プロペラ中
心軸が360度向きを変えることができるように旋
回角サーボ機構が装備されており、またプロペラ
発生推力の大きさを変えるためにプロペラ翼角を
制御する翼角サーボ機構が装備されている。
したがつてプロペラ旋回角とプロペラ翼角との
適当な組合わせにより操縦者は希望する推力ベク
トルを発生させることができるようになつてい
る。
ところで、第1図に示すように、海上作業を目
的とする大型船舶1には、風や潮流などの外乱に
対して作業中の定位置保持を行なうために、複数
台(この例では4台)の首振り式吊下げ形プロペ
ラ21〜24が装備されている。
プロペラの1台当りの発生推力容量には限度が
あるため、外乱から受ける抵抗力が大きい大型船
舶では、多数のプロペラが装備される。例えば第
1,2図に示すように船舶1の船首側の船体中心
線上には、第1および第2の首振り式プロペラ2
1,22が船尾側の船体中心線上には第3および
第4の首振り式プロペラ23,24が装備されて
いる。なお第2図中の符号Gは船体重心を示して
いる。
例えば第3図に示すように、船体右前方より外
乱(以下図中では外乱を符号Sで示す。)を受け
た場合、抵抗力ベクトルFとモーメントMが船体
に作用し、等価的に船体重心Gより前方の点Oに
大きさと方向がFに等しい力FTが作用する。こ
の抵抗力ベクトルFTに対抗して船位および船首
方位を安定に保持するためには、最少限第4図に
示す推力ベクトルT1,T2,T3の組合わせが必要
と考えられる。
第4図に示すように、船舶1の船首側に第1お
よび第2の首振り式プロペラ21,22、船尾側
に第3の首振り式プロペラ23が船体中心線上に
装備されているとした場合、これら3台の首振り
式プロペラ21〜23の操縦装置をブロツク図で
示すと、第5図のようになる。
このように、第5図は3台の首振り式プロペラ
21,22,23を装備した船舶1の操縦装置を
示すが、符号100〜103は第1の首振り式プ
ロペラ21の操縦系を構成する装置を示してお
り、符号104〜107は第2の首振り式プロペ
ラ22の操縦系を構成する装置を示していて、符
号108〜111は第3の首振り式プロペラ23
の操縦系を構成する装置を示している。
今、操縦者が第1の翼角ハンドル100を操作
すると、第1の翼角サーボ機構101が作動し
て、プロペラの翼角が所定の値に保たれ、プロペ
ラ推力の大きさが制御される。
次に、操縦者が第1の旋回角ハンドル102を
操作すると、第1の旋回角サーボ機構103が作
動してプロペラの旋回角が所定の向きに保たれ、
プロペラの推力ベクトルの向きが制御される。
このようにして第4図に示すように、操縦者が
希望する推力ベクトルT1を第1の首振り式プロ
ペラ21に発生させることができる。
同様に、操縦装置104〜107は第2の首振
り式プロペラ22に希望する推力ベクトルT2
発生させ、操縦装置108〜111は第3の首振
り式プロペラ23に希望する推力ベクトルT3
発生させることができる。
このように操縦者は推力ベクトルT1,T2,T3
の組合わせによつて、潮流や風などの外乱に対抗
して船舶1の定位置保持を図ることができるので
ある。
次に、上述のごとく、3台の首振り式プロペラ
21〜23を装備した船舶1の定位置保持のため
の操作について述べる。
第3図に示すように、船体右前方より潮流外乱
Sを受けた場合、潮流方向Ψ0が小さい角度でも、
船体重心Gに流体の粘性による摩擦抵抗FXが作
用する以外に、船体形状が翼に似ていることから
推察できるように大きな揚力FYが船体に直角方
向に作用する。
なお船体の揚力係数は小さいが、船の場合は翼
面積が大きいため、発生する揚力FYは大きくな
り、これにより合成された抵抗力ベクトルFと船
体中心線とのなす角αは大きなものとなる。
さらに斜めより潮流を受ける船体には、第3図
に示すように、不安定モーメントMが作用する。
なおこのモーメントMは船体が受ける潮流の流入
角をますます大きくする方向に船体を回転させる
ように働くので不安定モーメントと呼ばれてい
る。
したがつて抵抗力Fと不安定モーメントMとを
船体に作用させることは、船体重心Gより前方の
点Oに大きさと方向とがFに等しい力FTが作用
するのと等価になる。
この抵抗力FTに対抗して船位および船首方位
を制御的に安定に保持するためには、第4図に示
す推力ベクトルT1,T2,T3の組合わせが考えら
れる。
次に、第4図の推力ベクトルの組合わせが船体
の安定な位置制御を可能とすることを理解するた
めに、曳航船の運動を引用する。
第6図aに示すように、船2が動力のない船3
の船首部にロープ4をつけて曳航するとき、一旦
曳かれる方の船3の向きが例えば右に変わると、
船3は左側より流れを受けるため、右向き揚力
FNおよび右向きの不安定モーメントM1が発生し
船3はロープ張力の作るモーメントM2および内
向きの力と釣合うまで右方向(矢印A方向)に振
れ出てくる。
さらに、第6図bに示すように、ロープ4の張
力によるモーメントM2が不安定モーメントM1
り優つて船3が左に向きを変えると、今度は左向
き揚力FNおよび左向きモーメントM1が船3に作
用して、船3は左方向(矢印B方向)に振り出し
ていく。
このように曳航される船3は不安定モーメント
および揚力のため左右の振り出しを繰り返すこと
になる。
したがつて、安定に船3を曳航するためには、
第7図aに示すように、ロープ4の着力点Pが船
3の受ける抵孔力FTの作用点Oより前方になけ
ればならないことが明らかにされている。
さらに、第7図b,cに示すように、船底から
突出した2枚のフイン5を取付けることにより、
船尾部に後向きの抵抗力FD〔第7図a参照〕を発
生させると、曳航される船3の方位安定性が増す
ことが明らかにされている。
これにより、第8図に示すごとく、船6が潮流
外乱Sを右前方より受けた場合に、船6を所定の
位置に保持するためには、船6とブイ7とを結ぶ
ロープ8に適当な張力T10をかけるとともに、船
6とブイ9とを結ぶロープ10に適当な張力T20
をかけることにより、潮流によつて船6に与えら
れる抵抗力FTを打消して、船6の力学的平衡を
達成できるのである。
したがつて、第9図に示すように、第4図に示
す推力ベクトルT1,T2の合力ベクトルT12の作用
点Pが抵抗力ベクトルFTの作用点Oより前方に
あることと、推力ベクトルT3が後進推力を発生
させることとにより、船舶1の方位安定性が保証
される。
ところで、第4図に示す船首側の推力ベクトル
T1,T2は、潮流による抵抗力FTに対抗するには
効果的であるため大きな推力となる。したがつて
推力ベクトルT1,T2の船体中心線方向の推力成
分の和は船体中心線方向の小さな抵抗成分FX
対しては過大となるが、推力ベクトルT1,T2
船体中心線に対する直角成分の和は揚力FYには
十分対抗できない。また推力ベクトルT1,T2
よる旋回モーメントの和は船体重心Gから推力ベ
クトルT1,T2までの大きな腕のため不安定モー
メントMにより過大になる。
そのため船尾側の推力ベクトルT3は、第4図
に示すように、推力ベクトルT1,T2による過大
な旋回モーメントを打消すことと、揚力FYに対
して不足する横方向の推力成分を発生すること
と、船体中心線方向の小さな抵抗力成分FXと均
衡するように推力ベクトルT1,T2の船体中心線
方向の過大な成分を打消すこととを同時に果せる
推力ベクトルを発生する。
第4図に示す首振り式プロペラの推力ベクトル
T1,T2,T3の組合わせでは、推力ベクトルT1
T2と推力ベクトルT3との船体中心線方向成分が
相殺される不利はあるが、これを避けるために第
4図に破線で示す方向に推力ベクトルT3を発生
させると、抵抗力FTの作用点Oより後にロープ
の着力点が作用したことと等価になり、船1の方
位が不安定になる。
また船尾部の首振り式プロペラ23が後進推力
T3を発生することは、前述のように船1の方位
安定性を増すことに寄与している。
したがつて、2台の首振り式プロペラ21,2
2を船首側に、1台の首振り式プロペラ23を船
尾側に配置することにより、船1の外乱抵抗特性
に適した第4図に示すような推力ベクトルの組合
わせT1,T2,T3を実現して、船舶1の安定な定
位置保持を行なうことができる。
上述の点に鑑み操縦者は、第4図に示す推力ベ
クトルの組合わせとなるように、3つの翼角ハン
ドル100,104,108と、3つの旋回角ハ
ンドル102,106,110を操作して目標と
なる地点に、且つ、所定の船首方位を維持するよ
うに操船していた。
なお第10図は左前方からの外乱Sに対して、
操縦者が船舶1の定位置保持のために実現する推
力ベクトルT1,T2,T3の組合わせを示してい
る。
このように各種海上作業を行なう船舶では、作
業内容から潮流や風などの外乱に対して、船舶の
位置および方位を保ち続けることが要求される。
しかしながら、船舶の船首側に2台の首振り式
プロペラおよび船尾側に1台の首振り式プロペラ
を装備した船舶では、操縦者が船舶の位置および
方位のずれをメーターを見ながら6つの操作量す
なわち3つの翼角ハンドルと3つの旋回角ハンド
ルとをそれぞれ操作して定位置を保持させること
は、大変困難で操縦者の労力負担は大きく、また
作業能率を悪く、熟練者を必要とするなどの問題
点がある。
本発明は、このような問題点を解決しようとす
るもので、船舶を安定に曳航するためには、ロー
プの着力点は船体の受ける抵抗力ベクトルの作用
点より前方になければならないことと、船尾部に
後向きの抵抗力を発生させることにより曳航され
る船の方位安定性が増すこととに着目して、船首
側および船尾側のいずれか一方に2台、他方に1
台の首振り式プロペラをそれぞれ装備した船舶に
おいて、上記一方の側の2台の首振り式プロペラ
には前進推力を発生させ、他方の側の首振り式プ
ロペラには後進推力を発生させるために、操縦者
が希望する設定値を入力する位置設定器や方位設
定器、位置検出器、ジヤイロコンパス、船位偏差
変換器、PID制御器、加算器、減算器、符号変換
器、旋回角検出器等を装備して、これらを巧みに
組合わせることによつて操縦者は翼角ハンドルや
旋回角ハンドルを操作することなく、風や潮流な
どの外乱力に対して自動的に3台の首振り式プロ
ペラの推力ベクトルを調整して船舶が操縦者の希
望する位置と方位を保つことができるようにした
船舶の自動位置制御装置を提供することを目的と
する。
このため、本発明の船舶の自動位置制御装置
は、船首側および船尾側のいずれか一方に第1お
よび第2の首振り式プロペラをそなえるととも
に、その他方に第3の首振り式プロペラをそなえ
た船舶において、あらかじめ決められた空間固定
の座標系での船舶の位置座標を検出する位置検出
器と、上記座標系に設定する位置の位置座標信号
を出力する位置設定器と、船舶の方位を検出する
方位検出器と、船舶の方位設定信号を出力する方
位設定器とが設けられるとともに、上記位置設定
器の出力と上記位置検出器の出力とが入力される
第1の減算器と、上記位置設定器の出力と上記位
置検出器の出力とが入力される第2の減算器と、
上記方位設定器の出力と上記方位検出器の出力と
が入力される第3の減算器と、上記の第1および
第2の減算器の出力と上記方位設定器の出力とが
入力されて設定方位方向の位置偏差信号と設定方
位に直角方向の位置偏差信号とを出力する位置偏
差変換器と、同位置偏差変換器の第1の位置偏差
信号出力が入力される第1〜第3のPID制御器
と、上記位置偏差変換器の第2の位置偏差信号出
力が入力される第4〜第9のPID制御器と、少な
くとも上記第3の減算器の出力が入力される。
第10〜第13のPID制御器と、上記第4のPID制
御器の出力と上記第10のPID制御器の出力とが入
力される第1の加算器と、上記の第1および第2
の首振り式プロペラのうち船端に近い上記第1の
首振り式プロペラの旋回角を検出して同旋回角が
右方向きの場合を正とし、同旋回角が左向きの場
合を負として出力しうる第1の旋回角検出器と、
同第1の旋回角検出器の出力と上記第1の加算器
の出力とがそれぞれ入力されて上記第1の旋回角
検出器の出力信号が負の場合には上記第1の加算
器の出力信号の符号を変換して出力し上記第1の
旋回角検出器の出力信号が正の場合は上記第1の
加算器の出力信号の符号を変換せずそのまま出力
する第1の符号変換器と、上記第1のPID制御器
の出力と上記第1の符号変換器の出力とが入力さ
れる第2の加算器と、同第2の加算器の出力が入
力される第1の翼角サーボ機構と、上記第5の
PID制御器の出力と上記第11のPID制御器の出力
とが入力される第3の加算器と、同第3の加算器
の出力が入力される第1の旋回角サーボ機構と、
上記第1の首振り式プロペラより船体中央部寄り
に位置する上記第2の首振り式プロペラの旋回角
を検出して同旋回角が右向きの場合を正とし同旋
回角が左向きの場合を負として出力しうる第2の
旋回角検出器と、同第2の旋回角検出器の出力と
上記第6のPID制御器の出力とがそれぞれ入力さ
れて上記第2の旋回角検出器の出力信号が負の場
合には上記第6のPID制御器の出力信号の符号を
変換して出力し上記第2の旋回角検出器の出力信
号が正の場合には上記第6のPID制御器の出力信
号の符号を変換せずそのまま出力する第2の符号
変換器と、上記第2のPID制御器の出力と上記第
2の符号変換器の出力とが入力される第4の加算
器と、同第4の加算器の出力が入力される第2の
翼角サーボ機構と、上記第7のPID制御器の出力
が入力される第2の施回角サーボ機構と、上記第
8のPID制御器の出力と上記第12のPID制御器の
出力とが入力される第5の加算器と、上記第3の
首振り式プロペラの旋回角を検出して同旋回角が
右向きの場合を正とし同旋回角が左向きの場合を
負として出力しうる第3の旋回角検出器と、同第
3の旋回角検出器の出力と上記第5の加算器の出
力とがそれぞれ入力されて上記第3の旋回角検出
器の出力信号が負の場合には上記第5の加算器の
出力信号の符号を変換して出力し上記第3の旋回
角検出器の出力信号が正の場合には上記第5の加
算器の出力信号の符号を変換せずそのまま出力す
る第3の符号変換器と、上記第3のPID制御器の
出力と上記第3の符号変換器の出力とが入力され
る第6の加算器と、同第6の加算器の出力が入力
される第3の翼角サーボ機構と、上記第9のPID
制御器の出力と上記第13のPID制御器の出力とが
入力される第7の加算器と、同第7の加算器の出
力が入力される第3の旋回角サーボ機構とが設け
られたことを特徴としている。
以下、図面により本発明の一実施例としての船
舶の自動位置制御装置について説明すると、第1
1図はその全体構成図、第12図はそのあらかじ
め決められた空間固定の座標系を示す説明図、第
13図a〜dはいずれもベクトル表示される第1
の首振り式プロペラの推力を説明するための模式
図、第14図はその位置偏差変換器の第1の位置
偏差信号についての説明図、第15図はその位置
偏差変換器の第2の位置偏差信号についての説明
図、第16図a,b、第17図a,b、第18図
a,b、第19図a,b、第20図a,b、第2
1図a,bはいずれもその作用を説明するための
模式図、第22図a〜hはいずれもそのシユミレ
ーシヨン結果を示すグラフ、第23図は上記シユ
ミレーシヨンの条件を説明するための模式図、第
24図a〜hはいずれもその他のシユミレーシヨ
ン結果を示すグラフ、第25図は上記他のシユミ
レーシヨンの条件を説明するための模式図であ
る。
さて、第1および第2の首振り式プロペラ2
1,22を船首側にそなえるとともに第3の首振
り式プロペラ23を船尾側にそなえた船舶1にお
いて、操縦者は、位置設定器300に、第12図
に示すようなあらかじめ決められた空間固定座標
系(x,y)での位置座標設定値xS,ySを与える
とともに、方位設定器301に、船首方位設定値
ΨSを与える。
なお、第12図において、x軸をΨ=0度に対
応させている。
また、位置検出器302は船位座標(x,y)
を検出し、方位検出器としてのジヤイロコンパス
303は船首方位Ψを検出するようになつてい
る。
さらに第1および第2の減算器304,305
は位置設定器300と位置検出器302との各出
力信号の差である船位偏差信号Δx(=x−xS)、
Δy(=y−yS)をそれぞれ出力し、第3の減算器
306は方位設定器301とジヤイロコンパス3
03との各出力信号の差である方位偏差信号ΔΨ
(=Ψ−ΨS)を出力する。
船位偏差変換器307は船位偏差信号Δx,Δy
および方位設定信号ΨSより下記演算式(1)によつ
て第1の位置偏差信号としての設定方位方向の船
位偏差信号Δx0および第2の位置偏差信号として
の設定方位方向に直角な船位偏差信号Δy0を出力
するようになつている。
なお座標(Δx0,Δy0)は第12図で設定方位
ΨS方向とこれに直角方向とに座標軸を一致させ
た座標系(x0,y0)での船位座標を表わしてい
る。
Δx0=Δx cosΨS+Δy sinΨS Δy0=−Δx sinΨS+Δy cosΨS …(1) 以下、首振り式プロペラ21〜23の推力はベ
クトル表示とし、「推力量」はベクトルの大きさ
を意味しプロペラ翼角に比例する量で記号で表
わす。また「推力方向」はベクトルの方向を意味
しプロペラ旋回角に比例する量で記号θで表わ
す。さらに符号規則は次の規則に従う。すなわち
正の推力量は前進推力を表わし、負の推力量は後
進推力を表わすものとする。
そして、推力方向は船体中心線方向を零度と
し、右舷側の推力方向を正とし、左舷側の推力方
向を負として、それぞれ±90度を最大の推力方向
とする。なお後進推力の推力方向はベクトルの矢
印を反対側に延ばして船体中心線となす角度とす
る。(第13図参照) ところで、第1のPID制御器308は、船位偏
差変換器307の出力信号Δx0を入力として、第
1の首振り式プロペラ21の推力量に対する要求
信号1Xを出力し、位置偏差Δx0が零になるよう
にする役割を果す制御器である。
ここで第1の首振り式プロペラ21に対する要
求信号1xは(2)式のようになる。
1X=KPX1Δx0+KIX1∫Δx0dt +KDX1d/dt(Δx0) …(2) なお、KPX1,KIX1,KDX1<0と定めておく。
ここで、Δx0は第14図に示す距離であり、第
14図に示すように、Δx0>0のとき、すなわち
座標系(x0,y0)で船舶1の位置がy0軸より上方
にあるときは、(2)式より推力量に対する要求信号
1Xは負となり、第1の首振り式プロペラ21に
後進推力を要求することにより、船舶1の位置を
設定位置(xS,yS)に戻そうとする。
また、Δx0<0のときは、(2)式により要求信号
1xは正となり、第1の首振り式プロペラ21に
前進推力を要求することにより、船舶1を設定位
置に戻そうとする。
なお上記(2)式における第2項の積分項は、風や
潮流などの外乱があるときに、船舶1が設定位置
に戻つて位置偏差Δx0が零の状態〔このとき(2)式
の第1項による要求信号は零になる。〕でも、外
乱力に対抗できる推力ベクトルを第1の首振り式
プロペラ1に保持し続けるように要求信号を出力
する役割を果す項である。
また(2)式における第3項の微分項は、第1の首
振り式プロペラ21の推力ベクトルにより船舶1
が設定位置に戻りつつあるときに設定位置より大
きく行き過ぎがないように、第1の首振り式プロ
ペラ21の推力ベクトルに制動効果を持たせて安
定な位置制御を実現する役割を果す項である。
第2のPID制御器309は、x0軸方向の位置偏
差Δx0を入力として、第2の首振り式プロペラ2
2の推力量に対する要求信号2xを出力し、位置
偏差Δx0が零になるようにする制御器である。
ここで、第2の首振り式プロペラ22に対する
要求信号2Xは(3)式のようになる。
2X=KPX2Δx0+KIX2∫Δx0dt +KDX2d/dt(Δx0) …(3) なお、KPX2,KIX2,KDX2<0と定めておく。
また、第2の首振り式プロペラ22に対する第
2のPID制御器309の役割は、上述の第1の首
振り式プロペラ21に対する第1のPID制御器3
08の役割と全く同様であるので、その作用の説
明は省略する。
第3のPID制御器310は、x0軸方向の位置偏
差Δx0を入力として、第3の首振り式プロペラ2
3の推力量に対する要求信号3xを出力し、位置
偏差Δx0が零になるようにする制御器である。
ここで、第3の首振り式プロペラ23に対する
要求信号3Xは(4)式のようになる。
3X=KPX3Δx0+KIX3∫Δx0dt +KDX3d/dt(Δx0) …(4) なお、KPX3,KIX3,KDX3<0と定めておく。
また、第3の首振り式プロペラ23に対する第
3のPID制御器310の役割は、上述の第1、第
2の首振り式プロペラ21,22に対する第1、
第2のPID制御器308,309の役割と全く同
様であるので、その作用の説明は省略する。
なお、上記(3),(4)式における積分項は、前述の
(2)式における積分項と同様に、船舶1の位置偏差
Δx0が零の状態でも外乱力に対抗できる推力ベク
トルを第2および第3の首振り式プロペラ22,
23に保持し続ける役割を果す項であり、また
(3),(4)式における微分項は、前述の(2)式における
微分項と同様に、船舶1の位置偏差修正時に第2
および第3の首振り式プロペラ22,23の推力
ベクトルに制御効果を持たせて安定な位置制御を
実現する役割を果す項である。
第4および第5のPID制御器311,312
は、位置偏差変換器307の出力信号Δy0を入力
として、第1の首振り式プロペラ21の推力量に
対する要求信号1Yと推力方向に対する要求信号
θ1Yとを出力し、位置偏差Δy0が零になるようにす
る役割を果す制御器である。
ここで、第1の首振り式プロペラ21に対する
要求信号1Y,θ1Yは(5),(6)式のようになる。
1Y=KPY4Δy0+KIY4∫Δy0dt +KDY4d/dt(Δy0) …(5) なお、KPY4,KIY4,KDY4<0と定めておく。
θ1Y=KPY5Δy0+KIY5∫Δy0dt +KDY5d/dt(Δy0) …(6) なお、KPY5,KIY5,KDY5<0と定めておく。
ここで、Δy0は第15図に示す距離であり、船
舶1が右前方より風や潮流などの外乱を受け流さ
れx0軸より左側に来たとすると、このときΔy0
0となり、(5),(6)式より、第1の首振り式プロペ
ラ21に対する要求信号1Y,θ1Y1Y>0,θ1Y
>0のようになる。
したがつて、第1の首振り式プロペラ21の推
力ベクトルは、第16図aに示すように、第1象
限内にあり、右前方からの外乱Sに対し前記第4
図に示す推力ベクトルT1が実現されるのである。
次に、船舶1が左前方からの外乱Sにより、x0
軸の右側に来た場合、すなわちΔy0>0のとき
は、(5),(6)式より、第1の首振り式プロペラ21
の推力ベクトルに対する要求信号1Y,θ1Y1Y
<0,θ1Y<0のようになる。
したがつて、第1の首振り式プロペラ21の推
力ベクトルは、第16図b中の破線矢印で示すよ
うに、第4象限内に生じこの推力ベクトルでは位
置偏差をますます増大させることになる。しかし
前述のごとく、左前方の外乱Sに対して船舶1の
定位置保持を実現できる推力ベクトルの組合わせ
は、前記第10図に示した組合わせでなければな
らないため、旋回角検出信号θ1が負の場合は推力
量の要求信号1Yの符号を変換する必要がある。
したがつて、第4のPID制御器311は第1の
首振り式プロペラ21の旋回角検出信号θ1が負の
ときは推力量の要求信号1Yの符号を変換して出
力し、第16図b中に実線の矢印で示す推力ベク
トルが第1の首振り式プロペラ21に実現でき、
船舶1の定位置保持が可能となる。
なお、旋回角検出信号θ1が負のときに推力量の
要求信号1Yの符号を変換する役割は後述の第1
の符号変換器322が行なう。
第6および第7のPID制御器313,314
は、y0軸方向の位置偏差信号Δy0を入力として、
第2の首振り式プロペラ22の推力量に対する要
求信号2Yおよび推力方向に対する要求信号θ2Y
出力し、位置偏差Δy0が零になるようにする。
ここで、第2の首振り式プロペラ22に対する
要求信号2Y,θ2Yは(7),(8)式のようになる。
2Y=KPY6Δy0+KIY6∫Δy0dt +KDY6d/dt(Δy0) …(7) なお、KPY6+KIY6,KDY6<0と定めておく。
θ2Y=KPY7Δy0+KIY7∫Δy0dt +KDY7d/dt(Δy0) …(8) なお、KPY7,KIY7,KDY7<0と定めておく。
今、船舶1が右前方より外乱Sを受けて、第1
5図に示すようにx0軸の左側に来たとすると、
Δy0<0となり、(7),(8)式より第2の首振り式プ
ロペラ22の推力ベクトルに対する要求信号2Y
θ2Y2Y>0,θ2Y>0のようになる。
したがつて、第2の首振り式プロペラ22の推
力ベクトルは第17図aに示すように第1象限内
にあり、右前方からの外乱Sに対して第4図に示
す推力ベクトルT2が実現されるのである。
次に、船舶1が左前方からの外乱によりx0軸の
右側に来た場合、すなわちΔy0>0のときは、
(7),(8)式より第2の首振り式プロペラ22の推力
ベクトルに対する要求信号2Y,θ2Y2Y<0,
θ2Y<0のようになる。
したがつて、第2の首振り式プロペラ22の推
力ベクトルは第17図b中の破線矢印で示すよう
に第4象限内に生じ、この推力ベクトルでは位置
偏差をますます増大させることになる。しかし前
述したように、左前方の外乱Sに対して船舶1の
定位置保持を実現できる推力ベクトルの組合わせ
は第10図に示すものでなければならないため、
旋回角検出信号θ2が負の場合は推力量の要求信号
2Yの符号を変換する必要がある。
したがつて、第6のPID制御器313は、第2
の首振り式プロペラ22の旋回角検出信号θ2が負
のときは、推力量の要求信号2Yの符号を変換し
て出力し、第17図b中、実線の矢印で示す推力
ベクトルが第2の首振り式プロペラ22に実現で
き、船舶1の定位置保持が可能となる。なお旋回
角検出信号θ2が負のときに推力量の要求信号2Y
の符号を変換する役割は後述の第2の符号変換器
328が行なう。
第8及び第9のPID制御器315,316は、
y0軸方向の位置偏差信号Δy0を入力として、第3
の首振り式プロペラ23の推力量に対する要求信
3Yおよび推力方向に対する要求信号θ3Yを出力
し、位置偏差Δy0が零になるようにする制御器で
ある。
ここで、第3の首振り式プロペラ23に対する
要求信号3Y,θ3Yは(9),(10)式のようになる。
3Y=KPY8Δy0+KIY8∫Δy0dt +KDY8d/dt(Δy0) …(9) なお、KPY8,KIY8,KDY8<0と定めておく。
θ3Y=KPY9Δy0+KIY9∫Δy0dt +KDY9d/dt(Δy0) …(10) なお、KPY9,KIY9,KDY9>0と定めておく。
今、船舶1が右前方より外乱Sを受けて第15
図に示すようにx0軸の左側に来たとすると、Δy0
<0となり、(9),(10)式より第3の首振り式プロペ
ラ23の推力ベクトルに対する要求信号3Y,θ3Y
3Y>0,θ3Y<0のようになる。
したがつて、第3の首振り式プロペラ23の推
力ベクトルは第18図a中の破線の矢印で示すよ
うに第2象限内に生じ、この推力ベクトルでは位
置偏差をますます増大させる。しかし前述したよ
うに右前方の外乱Sに対して船舶1を定点保持で
きる推力ベクトルの組合わせは第4図に示す組合
わせでなければならないので、第1の首振り式プ
ロペラ21の要求信号の場合と同様に、第3の首
振り式プロペラ23の旋回角検出信号θ3が負の場
合は推力量の要求信号3Yの符号を変換する必要
がある。
したがつて、第8のPID制御器315は、第3
の首振り式プロペラ23の旋回角検出信号θ3が負
のときは、推力量の要求信号3Yの符号を変換し
て出力すると、第18図aの実線の矢印で示す推
力ベクトルが第3の首振り式プロペラ23に実現
でき、船舶1の定位置保持が可能となる。
また、旋回角検出信号θ3が負のときに推力量の
要求信号3Yの符号を変換する役割は後述の第3
の符号変換器334が行なう。
次に、船舶1が左前方からの外乱Sを受けてx0
軸の右側に来たとすると、Δy0>0となり、(9),
(10)式より第3の首振り式プロペラ23の推力ベク
トルに対する要求信号3Y,θ3Y3Y<0,θ3Y
0のようになる。
したがつて、第3の首振り式プロペラ23の推
力ベクトルは第18図bに示すように第3象限内
に生じ、左前方からの外乱Sに対して前記第10
図に示す推力ベクトルが実現され、船舶1の定位
置保持が可能となる。
上記(5)〜(10)式における第2項の積分項は、船舶
1が設定位置に戻つて位置偏差Δy0が零の状態
(このとき第1項による要求信号は零になる。)で
も、風や潮流などの外乱力に対抗できる推力ベク
トルをそれぞれの首振り式プロペラに保持し続け
るように要求信号を出力する役割を果す項で、上
記(5)〜(10)式における第3項の微分項は、それぞれ
のプロペラの推力ベクトルにより船舶1が設定位
置に戻りつつあるときに設定位置より大きく行き
過ぎがないようにプロペラの推力ベクトルに制動
効果を持たせて安定な位置制御を実現する役割を
果す項である。
第10および第11のPID制御器317,318
は、第3の減算器306の出力、すなわち方位偏
差信号ΔΨとジヤイロコンパス303の出力信号
Ψとを入力として、第1の首振り式プロペラ21
の推力量に対する要求信号1〓と推力方向に対す
る要求信号θ1〓とを出力して、方位偏差ΔΨが零
になるようにする役割を果す制御器である。
ここで、第1の首振り式プロペラ21に対する
要求信号1〓,θ1〓は(11),(12)式のようになる。
1〓=KP10ΔΨ+KI10∫ΔΨdt +KD10d/dt(Ψ) …(11) なお、KP10,KI10,KD10<0と定めておく。
θ1〓=KP11ΔΨ+KI11∫ΔΨdt +KD11d/dt(Ψ) …(12) なお、KP11,KI11,KD11<0と定めておく。
今、船舶1が第19図aに示すように右前方か
らの外乱Sを受けると、船首方位が変つて方位偏
差ΔΨがΔΨ<0となり、(11),(12)式より第1の首
振り式プロペラ21の推力ベクトルに対する要求
信号1〓,θ1〓は1〓>0,θ1〓>0のようになる
したがつて、第1の首振り式プロペラ21の推
力ベクトルは第19図aに示すように第1象限内
に生じ、船首方位を元に戻すような推力ベクトル
が実現されている。
次に、船舶1が左前方からの外乱Sを受けると
方位偏差ΔΨがΔΨ>0となり、(11),(12)式より第
1の首振り式プロペラ21の推力ベクトルに対す
る要求信号1〓,θ1〓は1〓<0,θ1〓<0のよう

なる。
したがつて、第1の首振り式プロペラ21の推
力ベクトルは第19図b中の破線の矢印で示すよ
うに第4象限内に生じ、この推力ベクトルでは方
位偏差をますます増大させることになる。船首方
位を元に戻すためには第19図bの実線の矢印で
示す推力ベクトルが必要とされるから、第1の首
振り式プロペラ21の旋回角検出信号θ1が負の場
合には推力量の要求信号1〓の符号を変換する必
要がある。
したがつて、第10のPID制御器317は、第1
の首振り式プロペラ21の旋回角検出信号θ1が負
のときは、推力量の要求信号1〓の符号を変換し
て出力すると、第19図bの実線の矢印で示す推
力ベクトルが第1の首振り式プロペラ21に実現
でき、外乱Sによる船首方位の変化が修正され
る。
第12および第13のPID制御器319,320
は、方位偏差信号ΔΨとジヤイロコンパス303
の出力信号Ψとを入力として、第3の首振り式プ
ロペラ23の推力量に対する要求信号3〓と推力
方向に対する要求信号θ3〓とを出力し、方位偏差
ΔΨが零になるようにする制御器である。
第3の首振り式プロペラ23に対する要求信号
3〓,θ3〓は(13),(14)式のようになる。
3〓=KP12ΔΨ+KI12∫ΔΨdt +KD12d/dt(Ψ) …(13) なお、KP12,KI12,KD12>0と定めておく。
θ3〓=KP13ΔΨ+KI13∫ΔΨdt +KD13d/dt(Ψ) …(14) なお、KP13,KI13,KD13<0と定めておく。
今、船舶1が第20図aに示すように右前方か
らの外乱Sを受けると、船首方位が変つて方位偏
差ΔΨがΔΨ<0となり、(13),(14)式より第3の
首振り式プロペラ23の推力ベクトルに対する要
求信号3〓,θ3〓は3〓<0,θ3〓>0のようにな
る。
したがつて、第3の首振り式プロペラ23の推
力ベクトルは第20図aに示すように第3象限内
に生じ、船首方位を元に戻すような推力ベクトル
が実現される。
次に、船舶1が左前方からの外乱Sを受ける
と、方位偏差ΔΨがΔΨ>0となり、(13),(14)式
より第3の首振り式プロペラ23の推力ベクトル
に対する要求信号3〓,θ3〓は3〓>0,θ3〓<0

ようになる。
したがつて、第3の首振り式プロペラ23の推
力ベクトルは第20図b中の破線の矢印で示すよ
うに第2象限内に生じ、この推力ベクトルでは方
位偏差をますます増大させることになる。しかし
船首方位を元に戻すためには第20図bの実線の
矢印で示す推力ベクトルが必要とされるから、第
3の首振り式プロペラ23の旋回角検出信号θ3
負の場合には推力量の要求信号3〓の符号を変換
する必要がある。
したがつて、第12のPID制御器319は、第3
の首振り式プロペラ23の旋回角検出信号θ3が負
のときは、推力量の要求信号3〓の符号を変換し
て出力すると、第20図bの実線の矢印で示す推
力ベクトルが第3の首振り式プロペラ23に実現
でき、外乱による船首方位の変化が修正される。
なお、(11)〜(14)式における第2項の積分項は、
船舶1が設定方位に戻つて方位偏差ΔΨが零の状
態(このとき第1項による要求信号は零になる。)
でも、風や潮流などの外乱に対抗できる推力ベク
トルをそれぞれの首振り式プロペラに保持し続け
るように要求信号を出力する役割を果す項で、上
記(11)〜(14)式における第3項の微分項は、それぞ
れのプロペラの推力ベクトルにより船舶1が設定
方位に戻りつつあるときに設定方位より大きく行
き過ぎがないようにプロペラの推力ベクトルに制
御効果を持たせて安定な方位制御を実現する役割
を果す項である。
第1の加算器321は、第4のPID制御器31
1と第10のPID制御器317の出力信号を入力と
して、下記(15)式の加算結果1Aを出力するもの
である。
1A1Y1〓=KPY4Δy0+KIY4∫Δy0dt+KDY4
d/dt(Δy0)+KP10ΔΨ+KI10∫ΔΨdt+KD10
d/dt(Ψ)
…(15) また、第1の符号変換器322は、第1の首振
り式プロペラ21の旋回角が負、すなわち推力ベ
クトルが左向きの場合に、第1の加算器321が
出力する第1の首振り式プロペラ21の推力量に
対する要求信号1Aの符号を変換して、第1の首
振り式プロペラ21に位置偏差Δy0および方位偏
差ΔΨの修正を効果的に行なえるような推力ベク
トルを実現する役割を持つものである。
したがつて、第1の符号変換器322は、第1
の加算器321と後述の第1の首振り式プロペラ
21用の第1の旋回角検出器327の各出力信号
を入力として、旋回角検出信号θ1が負の場合に
は、第1の加算器321の出力信号の符号を変換
して出力し、旋回角検出信号θ1が正の場合は、第
1の加算器321の出力信号の符号を変換せずそ
のまま出力するのである。
第2の加算器323は、第1のPID制御器30
8と第1の符号変換器322との出力信号を入力
として第1の首振り式プロペラ21の推力量に対
する要求信号1dとして下記(16)式の加算結果を
出力するものである。
1d=KPX1Δx0+KIX1∫Δx0dt+KDX1d/dt(Δx0
±{KPY4Δy0+KIY4∫Δy0dt+KDY4d/dt(Δy0) +KP10ΔΨ+KI10∫ΔΨdt+KD10d/dt(
Ψ)}…(16) ここで、θ1>0のときは、+符号を選択し、θ1
<0のときは、−符号を選択するものとする。
なお、上記(16)式における第1〜第3項は、風
や潮流などの外乱に対抗して第1の首振り式プロ
ペラ21の推力量を変えることにより、船舶1の
位置偏差Δx0が零になるように安定な位置制御を
行なう役割を果す項で、第4〜第6項は位置偏差
Δy0を零にする役割を果す項で、第7〜第9項は
方位偏差ΔΨを零にする役割を果す項である。
また上記(16)式の符号の選択は上述の第1の符
号変換器322が行なう。
第1の自動手動切換装置324は、既存の第1
の翼角ハンドル100と第2の加算器323の出
力信号とを入力として、操縦者が希望する運転モ
ードに応じて切換えることにより、いずれかの信
号を出力できるようにしたものである。
また、第1の翼角サーボ機構101は第1の自
動手動切換装置324の出力信号により第1の首
振り式プロペラ21の推力量1を調節するもの
である。
第3の加算器325は、第5のPID制御器31
2と第11のPID制御器318との出力信号とを入
力として、第1の首振り式プロペラ21の推力方
向に対する要求信号θ1dとして、下記(17)式の加算
結果を出力するものである。
θ1d=KPY5Δy0+KIY5∫Δy0dt+KDY5d/dt(Δy0
+KP11ΔΨ+KI11∫ΔΨdt+KD11d/dt(Ψ)…
(17) なお、上記(17)式における第1〜第3項は位置
偏差Δy0を零にする役割を果す項で、第4〜第6
項は方位偏差ΔΨを零にする役割を果す項であ
る。
第2の自動手動切換装置326は、既存の第1
の旋回角ハンドル102と第3の加算器325と
の出力信号を入力として、操縦者が希望する運転
モードに応じて切換えることにより、いずれかの
信号を出力できるようにしたものである。
また、第1の旋回角サーボ機構103は、第2
の自動手動切換装置326の出力信号を入力とし
て、第1の首振り式プロペラ21の旋回角θ1を調
節するものである。
第1の旋回角検出器327は第1の首振り式プ
ロペラ21の旋回角θ1を検出するもので、この旋
回角検出信号θ1は上述の第1の符号変換器322
に入力される。
第2の符号変換器328は、第2の首振り式プ
ロペラ22の旋回角が負、すなわち推力ベクトル
が左向きの場合に、第6のPID制御器313が出
力する第2の首振り式プロペラ22の推力量に対
する要求信号2Yの符号を変換して、第2の首振
り式プロペラ22に位置偏差Δy0の修正を効果的
に行なえるような推力ベクトルを実現する役割を
持つものである。
したがつて第2の符号変換器328は、第6の
PID制御器313と後述の第2の首振り式プロペ
ラ22用の第2の旋回角検出器322の各出力信
号を入力とし、旋回角検出信号θ2が負の場合に
は、第6のPID制御器313の出力信号の符号を
変換して出力し、旋回角検出信号θ2が正の場合
は、第6のPID制御器313の出力信号の符号を
変換せずそのまま出力するのである。
第4の加算器329は、第2のPID制御器30
9と第2の符号変換器328との出力信号を入力
として第2の首振り式プロペラ22の推力量に対
する要求信号2dとして下記(18)式の加算結果を
出力するものである。
2d=KPX2Δx0+KIX2∫Δx0dt+KDX2d/dt(Δx0
±{KPY6Δy0+KIY6∫Δy0dt+KDY6d/dt(Δy0)}…
(18) ここで、θ2>0のときは、+符号を選択し、θ2
<0のときは、−符号を選択するものとする。
なお、上記(18)式における第1〜第3項は、
風や潮流などの外乱に対抗して第2の首振り式プ
ロペラ22の推力量を変えることにより、船舶1
の位置修正Δx0が零になるように安定な位置制御
を行なう役割を果す項で、第4〜第6項は位置偏
差Δy0を零にする役割を果す項である。
また、上記(18)式の符号の選択は上述の第2の
符号変換器328が行なう。
第3の自動手動切換装置330は、既存の第2
の翼角ハンドル104と第4の加算器329との
出力信号を入力として、操縦者が希望する運転モ
ードに応じて切換えることにより、いずれかの信
号を出力できるようにしたものである。
また、第2の翼角サーボ機構105は第3の自
動手動切換装置330の出力信号により第2の首
振り式プロペラ22の推力量2を調節するもの
である。
第4の自動手動切換装置331は、既存の第2
の旋回角ハンドル106と第7のPID制御器31
4との出力信号を入力として、操縦者が希望する
運転モードに応じて切換えることにより、いずれ
かの信号を出力できるようになつている。
また、第2の旋回角サーボ機構107は、第4
の自動手動切換装置331の出力信号を入力とし
て、第2の首振り式プロペラ22の旋回角θ2を調
節するものである。
第2の旋回角検出器332は第2の首振り式プ
ロペラ22の旋回角θ2を検出するもので、この旋
回角検出信号θ2は上述の第2の符号変換器328
に入力される。
第5の加算器333は、第8のPID制御器31
5と第12のPID制御器319との出力信号を入力
として、下記(19)式の加算結果5Aを出力するも
のである。
5A2Y2〓=KPY8Δy0+KIY8∫Δy0dt+KDY8
d/dt(Δy0)+KP12ΔΨ+KI12∫ΔΨdt+KD12
d/dt(Ψ)
…(19) 第3の符号変換器334は、第1の首振り式プ
ロペラ21に対する第1の符号変換器322と同
じ役割を第3の首振り式プロペラ23について果
すもので第5の加算器333と後述の第3の首振
り式プロペラ23用の第3の旋回角検出器339
の各出力信号を入力として、旋回角検出信号θ3
負の場合は、第5の加算器333の出力信号の符
号を変換して出力し、旋回角検出信号θ3が正の場
合は、第5の加算器333の出力信号の符号を変
換せずそのまま出力するのである。
第6の加算器335は、第3のPID制御器31
0と第3の符号変換器334との出力信号を入力
として、第3の首振り式プロペラ23の推力量に
対する要求信号3dとして下記(20)式の加算結
果を出力するものである。
3d=KPX3Δx0+KIX3∫Δx0dt+KDX3d/dt(Δx0
±{KPY8Δy0+KIY8∫Δy0dt+KDY8d/dt(Δy0) +KP12ΔΨ+KI12∫ΔΨdt+KD12d/dt(
Ψ)}…(20) ここで、θ3>0のときは、+符号を選択し、θ3
<0のときは、−符号を選択するものとする。
なお、上記(20)式における第1〜第3項は、外
乱に対して第3の首振り式プロペラ23の推力量
を変えることにより位置偏差Δx0が零になるよう
にする役割を果す項で、第4〜第6項は位置偏差
Δy0が零になるようにする役割を果す項で、第7
〜第9項は方位偏差ΔΨが零になるようにする役
割を果す項である。
また上記(20)式の符号の選択は上述の第3の符
号変換器334で行なう。
第5の自動手動切換装置336は、既存の第3
の翼角ハンドル108と第6の加算器335との
出力信号を入力として、操縦者が希望する運転モ
ードに応じて切換えることにより、いずれかの信
号を出力できるようにしたものである。
また、第3の翼角サーボ機構109は第5の自
動手動切換装置336の出力信号により第3の首
振り式プロペラ23の推力量3を調節するもの
である。
第7の加算器337は、第9のPID制御器31
6と第13のPID制御器320との出力信号を入力
として、第3の首振り式プロペラ23の推力方向
に対する要求信号θ3dとして下記(21)式の加算結果
を出力するものである。
θ3d=KPY9Δy0+KIY9∫Δy0dt+KDY9d/dt(Δy0
+KP13ΔΨ+KI13∫ΔΨdt+KD13d/dt(Ψ)…
(21) なお、上記(21)式における第1〜第3項は位置
偏差Δy0が零に、第4〜第6項は方位偏差ΔΨが
零にそれぞれなるようにする役割をもつ項であ
る。
第6の自動手動切換装置338は、既存の第3
の旋回角ハンドル110と第7の加算器337と
の出力信号を入力として、操縦者が希望する運転
モードに応じて切換えることにより、いずれかの
信号を出力できるようにしたものである。
また、第3の旋回角サーボ機構111は第6の
自動手動装置338の出力信号により第3の首振
り式プロペラ23の旋回角θ3を調節するものであ
る。
第3の旋回角検出器339は第3の首振り式プ
ロペラ23の旋回角θ3を検出するもので、この旋
回角検出信号θ3は上述の第3の符号変換器334
に入力される。
ところで、本装置は、第21図a,bに示すよ
うに、船舶1の後方より外乱Sを受ける場合に
も、容易に船舶1の定位置保持装置として使うこ
とができる。
第21図aは船体右後方より外乱Sを受けた場
合を示すもので、第21図bは船体左後方より外
乱Sを受けた場合を示すものであるが、この場合
は船尾側に第1、第2の首振り式プロペラ21,
22を設けるとともに、船首側に第3の首振り式
プロペラ23を設ければよく、各首振り式プロペ
ラ21,22,23に第21図a,bに示すよう
な推力ベクトルT1,T2,T3を実現することによ
り、船体後方からの外乱Sに対しても船舶1の定
位置保持を図ることができる。
すなわち第21図に示すように、船舶1が船体
後方より外乱Sを受けるときは、第11図に示す
本装置で第2の加算器323の出力信号を第1の
首振り式プロペラ21に対する翼角要求信号とし
第3の加算器325の出力信号を第1の首振り式
プロペラ21に対する旋回角要求信号とする。
次に、第4の加算器329の出力信号を第2の
首振り式プロペラ22に対する翼角要求信号と
し、第7のPID制御器314の出力信号を第2の
首振り式プロペラ22に対する旋回角要求信号と
する。
さらに第6の加算器335の出力信号を第3の
首振り式プロペラ23に対する翼角要求信号と
し、第7の加算器337の出力信号を第3の首振
り式プロペラ23に対する旋回角要求信号とす
る。
なお、実際は、外乱Sが船体の前後方向いずれ
から作用するかわからないため、首振り式プロペ
ラを船首側および船尾側にそれぞれ2台ずつ設
け、外乱の方向により適宜スイツチ操作を行なつ
て制御すればよい。
以上のように外乱Sの方向によつて、本装置の
出力信号を適当な首振り式プロペラへの制御指令
として出力することにより、大型船舶1の定位置
保持をすべての外乱方向に対して実現できる。
次に、本装置についてのシユミレーシヨン例を
示す。
第22図は、船舶1が風速25m/secの風外乱
を右前方10度より受けたときに、本装置を使用し
て船舶1の定位置保持制御を行なつたときの性能
シミユレーシヨン結果を示すグラフである。
なお、対象船は船長151m、船幅27m、排水量
20836tで、第1および第3の首振り式プロペラ2
1,23は船体重心Gより64mの距離に、第2の
首振り式プロペラ22は船体重心Gより37mの距
離にあるとする。
第22図aは、風速の時間的変化を示すグラフ
で、このグラフから風速は10秒間で0から25m/
secに達していることがわかる。
第22図bは、同図aの風外乱を受けたときの
船舶1の位置および船首方位の時間的変化を示す
グラフであるが、このグラフから船舶1の前後方
向(x0軸方向)の動きであるサージ量(実線)は
最大5.6mに達し、左右方向(y0軸方向)の動き
であるスウエイ量(破線)は最大2.3mに達し、
元の位置に戻るのに約4分を要していることがわ
かる。なお船舶1の船首方位(図中○―で示す。)
は左向きに最大約2度変化するが、元の方位に戻
るのに約3分を要していることもわかる。
以上より、船舶1は第22図aのステツプ状風
外乱を受けたときに約4分で元の状態に復帰する
ことがわかる。
第22図c〜hは、いずれも同図aに示すステ
ツプ状風外乱を受けたときに船舶1の位置および
方位を元に戻すために、第1、第2および第3の
首振り式プロペラ21,22,23が発生する推
力ベクトルの時間的経過を示すグラフである。
第22図c,dはいずれも船舶1の船首側に位
置する第1の首振り式プロペラ21の推力ベクト
ルT1の変化を示すグラフで、第22図cの実線
はプロペラ翼角特性を示すとともに破線は旋回角
特性を示しており、第22図dの実線は推力の大
きさの特性を示すとともに、破線はプロペラ消費
馬力特性を示している。
第1の首振り式プロペラ21は、第22図cの
実線で示すように前進推力を発生するようなプロ
ペラ翼角をとり、第22図cの破線で示すような
右向きの旋回角をとることにより、第23図に示
すような右向き前進推力ベクトルT1を発生して、
船舶1の位置および方位を元に戻して整定してい
る。
第22図e,fは、いずれも船舶1の船首側に
位置する第2の首振り式プロペラ22の推力ベク
トルT2の時間的変化を示すグラフで、第22図
eの実線はプロペラ翼角特性を示すとともに、破
線は旋回角特性を示しており、第22図fの実線
は推力の大きさの特性を示すとともに破線はプロ
ペラ消費馬力特性を示している。
第2の首振り式プロペラ22は、第22図eで
示すように前進推力を右側に発生し、第23図に
示すような前進推力ベクトルT2を発生して、船
舶1の位置及び方位を元に戻して整定している。
第22図g,hは、いずれも船舶1の船尾側に
位置する第3の首振り式プロペラ23の推力ベク
トルT3の時間的変化を示すグラフで、第22図
gの実線はプロペラ翼角特性を示すとともに、破
線は旋回角特性を示しており、第22図hの実線
は推力の大きさの特性を示すとともに、破線はプ
ロペラ消費馬力特性を示している。
第3の首振り式プロペラ23は、第22図gで
示すように後進推力を右側に発生し、第23図に
示すような後進推力ベクトルT3を発生して、船
舶1の位置および方位を元に戻して整定してい
る。
なお、第23図は第21図aの風外乱(風速25
m/sec、風向右10度)を受けたときの第1、第
2および第3の首振り式プロペラ21,22,2
3の推力ベクトルの整定状態を示す図である。
第1の首振り式プロペラ21は10.8tの前進推
力を船体中心線からθ1=18.3度の方向に発生し、
第2の首振り式プロペラ22は12.3tの前進推力
を船体中心線からθ2=24.4度の方向に発生し、第
3の首振り式プロペラ23は4.2tの後進推力を船
体中心線からθ3=10.0度の方向に発生している。
一方風外乱により船体が受ける抵抗力ベクトル
FTは、その大きさが19.4tで船体重心Gより前方
40.4mの位置に作用点Oを有し、船体中心線と角
度α=28.4度をなす方向を向いている。
推力ベクトルT12は、第1および第2の首振り
式プロペラ21,22の発生推力T1,T2の合力
ベクトルで、その大きさは約9.1tで、船体重心G
より前方48mの位置に作用点Pを有している。
したがつて、抵抗力FTの作用点Oは第1およ
び第2の首振り式プロペラ21,22の発生推力
の合力ベクトルT12の作用点Pより後方になつて
おり、前述のごとく、船舶1の安定な方位制御が
行なわれているのである。
なお、第23図で第3の首振り式プロペラ23
の発生推力が後進推力となつていることにより、
船舶1の定位置保持制御に際して方位安定性が増
している。
第11図に示す本装置では、第2の首振り式プ
ロペラ22は船舶1の方位制御には寄与していな
い。これは第23図に示すように抵抗力ベクトル
FTの作用点Oは第2の首振り式プロペラ22の
中心点より前方にあるため、前述のごとく、第2
の首振り式プロペラ22の推力ベクトルT2自体
は船舶1の方位を不安定にさせるためである。
したがつて、第22図aに示すようなステツプ
状風外乱を船舶1が右前方より受けたときは、第
23図に示すような推力ベクトルが第1、第2お
よび第3の首振り式プロペラ21,22,23に
それぞれ発生し、この推力ベクトルの組合わせは
第4図に示す船舶1の安定な定位置保持を可能と
する推力ベクトルの組合わせと一致することか
ら、この実施例装置は船舶1の定位置保持制御装
置として有効であることがわかる。
第24図は、船舶1が流速3ktの潮流外乱を右
前方10度より受けたときに、本装置を使用して船
舶1の定位置保持制御を行なつたときの性能シミ
ユレーシヨン結果を示すグラフである。
第24図aは、潮流流速の時間的変化を示すグ
ラフで、このグラフから流速は30秒間で0から
3ktに達することがわかる。
第24図bは同図aの潮流外乱を受けたときの
船舶1の位置および船首方位の時間的変化を示す
グラフであるが、このグラフから船舶1の前後方
向(x0軸方向)の動きであるサージ量(実線)は
最大約4.5mに達し、船舶1の左右方向(y0軸方
向)の動きであるスウエイ量(破線)は最大2.7
mに達し、元の位置に戻るのに約4.5分を要して
いることがわかる。なお船舶1の船首方位(図中
○―で示す。)は左向きに最大約1度変化するが、
元の位置に戻るのに約2.5分要していることもわ
かる。
以上より、船舶1は第24図aの潮流外乱を受
けたときに約4.5分で元の状態に復帰することが
わかる。
第24図c〜hは、いずれも同図aに示す潮流
外乱を受けたときに船舶1の位置および方位を元
に戻すために、第1、第2および第3の首振り式
プロペラ21,22,23が発生する推力ベクト
ルの時間的経過を示すグラフである。
第24図c,dはいずれも第1の首振り式プロ
ペラ21の推力ベクトルT1の変化を示すグラフ
で、第22図cの実線はプロペラ翼角特性を示す
とともに、破線は旋回角特性を示しており、第2
4図dの実線は推力の大きさの特性を示すととも
に、破線はプロペラ消費馬力特性を示している。
第1の首振り式プロペラ21は、第24図cの
実線で示すように前進推力を発生するようなプロ
ペラ翼角をとり、第24図cの破線が示すような
右向きの旋回角をとることにより、第25図に示
すような右向き前進推力T1を発生して、船舶1
の位置および方位を元に戻して整定している。
第24図e,fはいずれも第2の首振り式プロ
ペラ22の推力ベクトルT2の時間的変化を示す
グラフで、第24図eの実線はプロペラ翼角特性
を示すとともに、破線は旋回角特性を示してお
り、第24図fの実線は推力の大きさの特性を示
すとともに、破線はプロペラ消費馬力特性を示し
ている。
第2の首振り式プロペラ22は、第24図eで
示すように前進推力を右側に発生し、第25図に
示すような前進推力ベクトルT2を発生して、船
舶1の位置および方位を元に戻している。
第24図g,hはいずれも第3の首振り式プロ
ペラ23の推力ベクトルT3の時間的変化を示す
グラフで、第24図gの実線はプロペラ翼角特性
を示すとともに、破線は旋回角特性を示してお
り、第24図hの実線は推力の大きさの特性を示
すとともに、破線はプロペラ消費馬力特性を示し
ている。
第3の首振り式プロペラ23は、第24図gで
示すように後進推力を右側に発生し、第25図に
示すように後進推力ベクトルT3を発生して、船
舶1の位置および方位を元に戻している。
なお、第25図は、第24図aの潮流外乱(流
速3kt、方向右10度)を受けたときの第1、第2
および第3の首振り式プロペラ21,22,23
の推力ベクトルの整定状態を示す図である。
第1の首振り式プロペラ21は5.7tの前進推力
を船体中心線からθ1=25.5度の方向に発生し、第
2の首振り式プロペラ22は8.7tの前進推力を船
体中心線からθ2=29.1度の方向に発生し、第3の
首振り式プロペラ23は8.1tの後進推力を船体中
心線からθ3=11.5度の方向に発生している。
一方潮流外乱により船体が受ける抵抗力ベクト
ルFTは、その大きさが9.3tで、船体重心Gより前
方25.8mの位置に作用点Oを有し、船体中心線と
角度α=62.4度をなす方向を向いている。
推力ベクトルT12は第1および第2の首振り式
プロペラ21,22の発生推力T1,T2の合力ベ
クトルで、その大きさは約5.8t、船体重心Gより
前方46.7mの位置に作用点Pを有している。
したがつて、抵抗力ベクトルFTの作用点Oは
第1および第2の首振り式プロペラ21,22の
発生推力の合力ベクトルT12の作用点Pより後方
になつており、前述のごとく、船舶1の安定な方
位制御が行なわれているのである。
なお、第25図で第3の首振り式プロペラ23
の発生推力が後進推力となつていることにより、
船舶1の定位置保持制御に際して方位安定性を増
している。
また、第23図の風外乱による抵抗力FTの作
用点Oは第25図の潮流外乱による抵抗力FT
作用点Oより船体重心より遠く船首に近いことか
ら、船舶1の定位置保持制御に際しては、船舶1
の方位安定性は外乱方向を同じとした場合、潮流
外乱を受けたときの方が風外乱を受けたときより
良好なことがわかる。
さらに外乱方向ΨDが増える、すなわち、船舶
1が外乱を横方向から受けるにつれて、抵抗力
FTの作用点Oは船首側より船体重心Gに近づく
ため、船舶1の定位置保持制御に際しては、船舶
1の方位安定性は増してきて、制御性能は向上し
てくることもわかる。
以上の結果より、装置は風および潮流の外乱に
対して船舶の位置制御装置として有効であること
がわかるのである。
なお、回転数により推力調整を行なう首振り式
固定翼プロペラを本装置に使用する場合は、翼角
サーボ機構に代わつて、プロペラ回転数サーボ機
構を使用することにより、可変翼により推力調整
を行なう前述の首振り式プロペラと同様の効果を
挙げることができる。また、本装置は制御用計算
機に置きかえてDDC(Direct Digital Control)
方式によつても実現できる。
また第10〜第13のPID制御器317,318,
319,320へは、第3の減算器306の出力
ΔΨのみが入力されるようにしてもよく、この場
合は、D動作も情報ΔΨに基づいて行なわれる。
以上詳述したように、本発明の船舶の自動位置
制御装置によれば、操縦者が翼角ハンドルや旋回
角ハンドルを操作することなく、風や潮流等の外
乱に対し自動的に3台の首振り式プロペラの推力
ベクトルを調整することでき、操縦性および信頼
性が大幅に向上する利点がある。
【図面の簡単な説明】
第1〜4図は船首尾部にそれぞれ首振り式プロ
ペラを有する船舶を示すもので、第1図はその側
面図、第2図はその首振り式プロペラの配置関係
を示す模式図、第3,4図はいずれもその作用を
説明するための模式図であり、第5図は従来の船
舶の位置制御手段を示す全体構成図であり、第6
図a,b、第7図a〜c、第8図、第9図および
第10図はいずれも安定な位置制御を理解するた
めに必要な説明図であり、第11〜25図は本発
明の一実施例としての船舶の自動位置制御装置を
示すもので、第11図はその全体構成図、第12
図はそのあらかじめ決められた空間固定の座標系
を示す説明図、第13図a〜dはいずれもベクト
ル表示される第1の首振り式プロペラの推力を説
明するための模式図、第14図はその位置偏差変
換器の第1の位置偏差信号についての説明図、第
15図はその位置偏差変換器の第2の位置偏差信
号についての説明図、第16図a,b、第17図
a,b、第18図a,b、第19図a,b、第2
0図a,b、第21図a,bはいずれもその作用
を説明するための模式図、第22図a〜hはいず
れもそのシミユレーシヨン結果を示すグラフ、第
23図は上記シミユレーシヨンの条件を説明する
ための模式図、第24図a〜hはいずれもその他
のシミユレーシヨン結果を示すグラフ、第25図
は上記他のシミユレーシヨンの条件を説明するた
めの模式図である。 1…船舶、21,22,23…第1、第2、第
3の首振り式プロペラ、300…位置設定器、3
01…方位設定器、302…位置検出器、303
…方位検出器としてのジヤイロコンパス、304
…第1の減算器、305…第2の減算器、306
…第3の減算器、307…位置偏差変換器、30
8…第1のPID制御器、309…第2のPID制御
器、310…第3のPID制御器、311…第4の
PID制御器、312…第5のPID制御器、313
…第6のPID制御器、314…第7のPID制御
器、315…第8のPID制御器、316…第9の
PID制御器、317…第10のPID制御器、318
…第11のPID制御器、319…第12のPID制御
器、320…第13のPID制御器、321…第1の
加算器、322…第1の符号変換器、323…第
2の加算器、324…第1の自動手動切換器、3
25…第3の加算器、326…第2の自動手動切
換器、327…第1の旋回角検出器、328…第
2の符号変換器、329…第4の加算器、330
…第3の自動手動切換器、331…第4の自動手
動切換器、332…第2の旋回角検出器、333
…第5の加算器、334…第3の符号変換器、3
35…第6の加算器、336…第5の自動手動切
換器、337…第7の加算器、338…第6の自
動手動切換器、339…第3の旋回角検出器。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 船首側および船尾側のいずれか一方に第1お
    よび第2の首振り式プロペラ21,22をそなえ
    るとともに、その他方に第3の首振り式プロペラ
    23をそなえた船舶において、あらかじめ決めら
    れた空間固定の座標系での船舶の位置座標(x,
    y)を検出する位置検出器302と、上記座標系
    に設定する位置の位置座標信号xS,ySを出力する
    位置設定器300と、船舶の方位Ψを検出する方
    位検出部303と、船舶の方位設定信号Ψsを出
    力する方位設定器301とが設けられるととも
    に、上記位置検出器300の出力xSと上記位置検
    出器302の出力xとが入力される第1の減算器
    304と、上記位置検出器300の出力ySと上記
    位置検出器302の出力yとが入力される第2の
    減算器305と、上記方位設定器301の出力
    ΨSと上記方位検出器303の出力Ψとが入力さ
    れる第3の減算器306と、上記の第1および第
    2の減算器304,305の出力Δx,Δyと上記
    方位設定器301の出力ΨSとが入力されて設定
    方位方向の位置偏差信号Δx0と設定方位に直角方
    向の位置偏差信号Δy0とを出力する位置偏差変換
    器307と、同位置偏差変換器307の第1の位
    置偏差信号出力Δx0が入力される第1〜第3の
    PID制御器308,309,310と、上記位置
    偏差変換器307の第2の位置偏差信号出力Δy0
    が入力される第4〜第9のPID制御器311,3
    12,313,314,315,316と、少な
    くとも上記第3の減算器306の出力ΔΨが入力
    される第10〜第13のPID制御器317,318,
    319,320と、上記第4のPID制御器311
    の出力と上記第10のPID制御器317の出力とが
    入力される第1の加算器321と、上記の第1お
    よび第2の首振り式プロペラ21,22のうち船
    端に近い上記第1の首振り式プロペラ21の旋回
    角を検出して同旋回角が右向きの場合を正とし同
    旋回角が左向きの場合を負として出力しうる第1
    の旋回角検出器327と、同第1の旋回角検出器
    327の出力θ1と上記第1の加算器321の出力
    とがそれぞれ入力されて上記第1の旋回角検出器
    327の出力信号が負の場合には上記第1の加算
    器321の出力信号の符号を変換して出力し上記
    第1の旋回角検出器327の出力信号が正の場合
    は上記第1の加算器321の出力信号の符号を変
    換せずそのまま出力する第1の符号変換器322
    と、上記第1のPID制御器308の出力と上記第
    1の符号変換器322の出力とが入力される第2
    の加算器323と、同第2の加算器323の出力
    が入力される第1の翼角サーボ機構101と、上
    記第5のPID制御器312の出力と上記第11の
    PID制御器318の出力とが入力される第3の加
    算器325と、同第3の加算器325の出力が入
    力される第1の旋回角サーボ機構103と、上記
    第1の首振り式プロペラ21より船体中央部寄り
    に位置する上記第2の首振り式プロペラ22の旋
    回角を検出して同旋回角が右向きの場合を正とし
    同旋回角が左向きの場合を負として出力しうる第
    2の旋回角検出器332と、同第2の旋回角検出
    器332の出力θ2と上記第6のPID制御器313
    の出力とがそれぞれ入力されて上記第2の旋回角
    検出器332の出力信号が負の場合には上記第6
    のPID制御器313の出力信号の符号を変換して
    出力し上記第2の旋回角検出器332の出力信号
    が正の場合には上記第6のPID制御器313の出
    力信号の符号を変換せずそのまま出力する第2の
    符号変換器328と、上記第2のPID制御器30
    9の出力と上記第2の符号変換器328の出力と
    が入力される第4の加算器329と、同第4の加
    算器329の出力が入力される第2の翼角サーボ
    機構105と、上記第7のPID制御器314の出
    力が入力される第2の旋回角サーボ機構107
    と、上記第8のPID制御器315の出力と上記第
    12のPID制御器319の出力とが入力される第5
    の加算器333と、上記第3の首振り式プロペラ
    23の旋回角を検出して同旋回角が右向きの場合
    を正とし同旋回角が左向きの場合を負として出力
    しうる第3の旋回角検出器339と、同第3の旋
    回角検出器339の出力θ3と上記第5の加算器3
    33の出力とがそれぞれ入力されて上記第3の旋
    回角検出器339の出力信号が負の場合には上記
    第5の加算器333の出力信号の符号を変換して
    出力し上記第3の旋回角検出器339の出力信号
    が正の場合には上記第5の加算器333の出力信
    号の符号を変換せずそのまま出力する第3の符号
    変換器334と、上記第3のPID制御器310の
    出力と上記第3の符号変換器334の出力とが入
    力される第6の加算器335と、同第6の加算器
    335の出力が入力される第3の翼角サーボ機構
    109と、上記第9のPID制御器316の出力と
    上記第13のPID制御器320の出力とが入力され
    る第7の加算器337と、同第7の加算器337
    の出力が入力される第3の旋回角サーボ機構11
    1とが設けられたことを特徴とする、船舶の自動
    位置制御装置。
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