JPH0126370B2 - - Google Patents
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- JPH0126370B2 JPH0126370B2 JP58036682A JP3668283A JPH0126370B2 JP H0126370 B2 JPH0126370 B2 JP H0126370B2 JP 58036682 A JP58036682 A JP 58036682A JP 3668283 A JP3668283 A JP 3668283A JP H0126370 B2 JPH0126370 B2 JP H0126370B2
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Description
本発明は、電気絶縁塗料用芳香族ポリアミツク
酸溶液組成物に関するものである。 芳香族ポリアミツク酸をイミド化して得られる
芳香族ポリイミドは特に耐熱性、絶縁性、機械的
特性において優れていることが知られている。こ
の理由から、たとえば、各種の材料の被覆、特に
電線などの電気材料の絶縁被覆を目的として、ポ
リアミツク酸の溶液を被覆目的の材料の表面に塗
布したのち加熱イミド化などにより芳香族ポリイ
ミド被膜を形成する方法が一般的に利用されてい
る。 芳香族ポリアミツク酸はテトラカルボン酸成分
とアミン成分との重合反応により調製することが
できるが、このうちテトラカルボン酸成分および
アミン成分の代表例としては、たとえば次のよう
なものが知られている。 テトラカルボン酸成分 ピロメリト酸二無水物 ベンゾフエノンテトラカルボン酸二無水物3,
3′,4,4′―ビフエニルテトラカルボン酸二無水
物 2,3,3′,4′―ビフエニルテトラカルボン酸
二無水物 アミン成分 4,4′―ジアミノジフエニルメタン 4,4′―ジアミノジフエニルエーテル n―フエニレンジアミン p―フエニレンジアミン すなわち、芳香族ポリアミツク酸としては上記
のようなテトラカルボン酸成分とアミン成分とを
重合することにより得たものが一般的に用いられ
ている。なかでもピロメリト酸二無水物と芳香族
ジアミンとの重合により得られる芳香族ポリアミ
ツク酸は比較的古くから知られており、従来より
各種の用途に用いられている。 しかしながら、ピロメリト酸二無水物と芳香族
ジアミンとの重合により得られる芳香族ポリアミ
ツク酸は、その特性および作業性などにおいて欠
点を有している。 たとえば、芳香族ポリアミツク酸を絶縁塗料と
して用いる場合には、前述のように芳香族ポリア
ミツク酸の溶液を被覆対象表面に付与する方法が
一般的に利用されているが、ピロメリト酸二無水
物から得られる芳香族ポリアミツク酸はその溶液
状態での保存性が著しく劣ることが問題となる。
すなわち、芳香族ポリアミツク酸の溶液は、環境
温度において短期間のうちに激しい粘度の上昇を
開始してゲル化を起したり、あるいは逆に粘度の
著しい低下を引き起りたりしてすぐに塗布作業に
適さない状態となる。従つて、このような溶液の
極端な粘度の変動を防ぐために、芳香族ポリアミ
ツク酸溶液は通常は冷蔵庫中で保存される。しか
し、このような冷蔵庫中での保存を必要とする工
業材料は実用上非常に不利であり、また、ピロメ
リト酸二無水物から得られる芳香族ポリアミツク
酸は冷蔵保存しても保存が長期にわたる場合に
は、上記のような粘度の変動が現われやすいとの
問題がある。 また、ピロメリト酸二無水物系の芳香族ポリア
ミツク酸から得られるポリイミドは耐アルカリ性
が低いとの問題がある。このため、ピロメリト酸
二無水物から得られた芳香族ポリアミツク酸を絶
縁塗料として用いた場合には、その絶縁被膜はア
ルカリ性溶液が接触することにより容易に劣化し
て絶縁破壊が発生する傾向がある。 また、他の公知のテトラカルボン酸成分(たと
えば、3,3′,4,4′―ビフエニルテトラカルボ
ン酸二無水物あるいは2,3,3′,4′―ビフエニ
ルテトラカルボン酸二無水物)とアミン成分とか
ら得られる芳香族ポリアミツク酸については、絶
縁塗料として電線に焼き付けした場合の濁りの発
生、あるいは耐アルカリ性もしくは耐塩水性の不
充分さなどのような欠点を有しているため、特に
絶縁塗料として利用する場合には実用上満足でき
るものとはいえない。さらに、ベンゾフエノンテ
トラカルボン酸二無水物とアミン成分とから得ら
れる芳香族ポリアミツク酸については、特に、生
成するポリイミドが機械的強度および耐熱性につ
いて充分ではないため、実用上満足できるものと
はいえない。 本発明は、上記のような各種のいずれの特性に
おいても優れた電気絶縁塗料用芳香族ポリアミツ
ク酸溶液組成物を提供するものである。 本発明は、3,3′,4,4′―ビフエニルテトラ
カルボン酸二無水物および/またはその誘導体と
ピロメリト酸二無水物および/またはその誘導体
とを30:70〜75:25のモル比で含有し、かつこれ
らの化合物が全芳香族テトラカルボン酸成分中の
80モル%以上(好ましくは90モル%以上)を占め
ることからなる芳香族テトラカルボン酸成分と、
4,4′―ジアミノジフエニルエーテルが全芳香族
ジアミン成分中の80モル%以上(好ましくは90モ
ル%以上)を占めることからなる芳香族ジアミン
成分とを実質的に等モル量使用し、重合して得ら
れた対数粘度0.1〜1.5[30℃、0.5g/100ml(N―
メチル―2―ピロリドン)]の芳香族ポリアミツ
ク酸が、有機極性溶媒中に5〜40重量%(好まし
くは6〜35重量%、特に好ましくは10〜35重量
%)溶解されてなる電気絶縁塗料用芳香族ポリア
ミツク酸溶液組成物からなるものである。 本発明の芳香族ポリアミツク酸溶液組成物は、
ポリマー成分、すなわち芳香族ポリアミツク酸を
高濃度で含有しながら、その溶液粘度が低く、ま
た保存安定性において優れている。さらに、本発
明の芳香族ポリアミツク酸溶液組成物から形成さ
れた芳香族ポリイミド樹脂は、高い耐熱性と絶縁
性を有するほか、耐アルカリ性および耐塩水性に
おいても優れている。特に本発明の芳香族ポリア
ミツク酸溶液組成物から形成されたポリイミド樹
脂が示す高い耐アルカリ性は、ピロメリト酸二無
水物系の芳香族ポリアミツク酸から得られるポリ
イミド、および3,3′,4,4′―ビフエニルテト
ラカルボン酸二無水物あるいは2,3,3′,4′―
ビフエニルテトラカルボン酸二無水物)系の芳香
族ポリアミツク酸から得られるポリイミドのいず
れもが示すことのない特性であり、この点におい
て本発明は実用上特に有利である。 従つて、本発明の芳香族ポリアミツク酸溶液組
成物は、特に電気材料の表面に被覆してポリイミ
ド絶縁被膜を形成するような絶縁塗料(たとえ
ば、エナメル線製造用のワニス)としての用途に
特に有用である。 次に本発明を詳しく説明する。 本発明の芳香族ポリアミツク酸は3,3′,4,
4′―ビフエニルテトラカルボン酸二無水物およ
び/またはその誘導体とピロメリト酸二無水物お
よび/またはその誘導体とを主成分とする酸成分
と、4,4′―ジアミノジフエニルエーテルを主成
分とするアミン成分との重合により得られるもの
である。 本発明の芳香族ポリアミツク酸の酸成分の主成
分である、 (A) 3,3′,4,4′―ビフエニルテトラカルボン
酸二無水物および/またはその誘導体と (B) ピロメリト酸二無水物および/またはその誘
導体とは、 A:Bのモル比が30:70〜75:25の範囲にある
必要があり、かつAとBの合計が全酸成分の80モ
ル%以上を占めている必要がある。ただし、A:
Bのモル比は45:55〜75:25の範囲にあることが
望ましく、またAとBの合計は全酸成分の90モル
%以上であることが好ましく、酸成分が実質的に
AとBのみからなることが特に好ましい。 上記のそれぞれの芳香族テトラカルボン酸の表
示における〓誘導体〓には、テトラカルボン酸、
ジ酸・無水物、ジエステル・無水物、ジ酸ジエス
テル、テトラエステルなどが含まれる。 またアミン成分は、実質的に4,4′―ジアミノ
ジフエニルエーテルのみからなることが好ましい
が、アミン成分の20モル%未満であ限り他のジア
ミン(芳香族ジアミンであることが好ましい)に
より占められていてもよい。 4,4′―ジアミノジフエニルエーテルと共同し
て用いることのできる芳香族ジアミンの例として
は、下記の一般式[]、[]、[]で表わされ
る芳香族ジアミン化合物を挙げることができる。 一般式[]、[]、[]において、R1,R2,
R3は、水素、低級アルキル基カルボキシル基、
低級アルコキシ基などの置換基を表わし、またA
は、―S―、―CO―、―SO2―、―SO―、―
CH2―などの二価の連結基を表わす。 一般式[]、[]、および[]により表わ
される芳香族ジアミン化合物のうちで4,4′―ジ
アミノジフエニルエーテルと共同して用いるのが
好ましい化合物としては、4,4′―ジアミノジフ
エニルメタン、4,4′―ジアミノジフエニルチオ
エーテル、4,4′―ジアミノジフエニルベンゾフ
エノン、4,4′―ジアミノジフエニルスルホン、
o―トリジン、o―ジアニシジン、3,5―ジア
ミノ安息香酸、m―またはp―フエニレンジアミ
ンなどを挙げることができる。 本発明の芳香族ポリアミツク酸は、上記のよう
な酸成分とアミン成分とを実質的に等モル重合し
て得られたものである。本明細書において〓実質
的に等モル〓とは、両成分が全く等モルの関係に
ある場合以外に、一方の成分が他方の成分に対し
て約3モル%以内(好ましくは約1モル%以内)
で過剰である場合をも含めることを意味する。 各種の酸成分とアミン成分とを重合してポリア
ミツク酸を得る方法は既に公知であり、本発明の
芳香族ポリアミツク酸は公知の方法を利用して得
ることができる。すなわち、たとえば、実質的に
等モルの酸成分とアミン成分とをN―メチル―2
―ピロリドンなどの有機極性溶媒中で重合させる
方法;実質的に等モルの酸成分とアミン成分とを
少量の水の存在下に有機性溶媒中で重合させる方
法;酸成分とアミン成分とをアミン成分を過剰に
して反応させてオリゴマーのような中間体を得た
のち、これに全体として酸成分とアミン成分とが
実質的に等モルとなるように酸成分を加えて反応
を行ないポリアミツク酸とする方法;酸成分とア
ミン成分とを酸成分を過剰にして反応させてオリ
ゴマーのような中間体を得たのち、これに全体と
して酸成分とアミン成分とが実質的に等モルとな
るようにアミン成分を加えて反応を行ないポリア
ミツク酸とする方法;および、酸成分とアミン成
分とをアミン成分を過剰にして反応させて得たオ
リゴマーのようなアミン系中間体、そして酸成分
とアミン成分とを酸成分を過剰にして反応させて
得たオリゴマーのような酸系中間体の各々を別個
に製造し、ついで、これらを全体として酸成分と
アミン成分とが実質的な等モルとなるように混合
(必要により、アミン成分もしくは酸成分を追加
してもよい)して反応を行ないポリアミツク酸と
する方法などを利用することができる。 なお、本発明の芳香族ポリアミツク酸は、その
対数粘度が0.1〜1.5[30℃、0.5g/100ml(N―メ
チル―2―ピロリドン)の測定値]であるような
平均分子量が比較的低いポリマーでなければなら
ない。しかし対数粘度が上記の測定条件で0.1よ
り低い値を示すような更に平均分子量の低い芳香
族ポリアミツク酸は充分な機械的強度を示すポリ
イミド皮膜を形成しないため適当でなく、また対
数粘度が上記の測定条件で1.5より高い値を示す
ような高分子量の芳香族ポリアミツク酸は、本発
明の溶液組成物のように高濃度でポリアミツク酸
を含有する溶液に調製した場合において溶液粘度
が極めて高くなり、その溶液の取扱いが困難とな
り、作業性が低下するため適当でない。 本発明の芳香族ポリアミツク酸溶液組成物は、
上記の芳香族ポリアミツク酸が有機極性溶媒中に
高濃度、具体的には5〜40重量%(好ましくは6
〜35重量%、特に好ましくは10〜35重量%)で溶
解されてなるものである。このような高濃度の溶
液は、前記のようにして製造したポリアミツク酸
を反応溶媒より取り出したのち、極性溶媒に添
加、溶解させることによつても調製することがで
きるが、酸成分とアミン成分とを重合させてポリ
アミツク酸を製造する際の反応溶媒として、本発
明のポリアミツク酸溶液組成物の有機極性溶媒を
用いることにより、反応液からポリアミツク酸を
取り出すことなく本発明のポリアミツク酸溶液組
成物を直接得ることもできる。 本発明の芳香族ポリアミツク酸溶液組成物に用
いる有機極性溶媒としては常圧での沸点が300℃
以下、特に250℃以下のものが好ましく、その例
としては、N―メチル―2―ピロリドン、ジメチ
ルスルホキシド、N,N―ジメチルアセトアミ
ド、N,N―ジメチルホルムアミド、N,N―ジ
エチルアセトアミド、N,N―ジエチルホルムア
ミドおよびジメチルスルホンなどを挙げることが
できる。本発明の芳香族ポリアミツク酸溶液組成
物に用いる有機極性溶媒として特に好ましいもの
は、N―メチル―2―ピロリドン、ジメチルスル
ホキシド、N,N―ジメチルアセトアミドおよび
N,N―ジメチルホルムアミドである。なお、こ
れらの有機極性溶媒は、ベンゼン、トルエン、ベ
ンゾニトリル、キシレン、ソルベントナフサおよ
びジオキサンのような他の有機溶媒と混合して使
用することもできる。 なお、本発明の組成物を製造する際には少量
(例、約10重量%以下)の水を存在させておくこ
とが望ましいが、得られた組成物からは、蒸発乾
固などの通常の乾燥操作を利用して可能な限り混
在する水分を除去することが望ましい。ただし、
蒸発乾固などの通常の乾燥操作によつては除去で
きない水分(この水分量はカール・フイツシヤー
法を利用することにより定量することができる)
については、組成物中に3重量%以下(好ましく
は2重量%以下)であれば残存していても差しつ
かえない。 本発明の芳香族ポリアミツク酸溶液組成物はポ
リアミツク酸を高濃度で含有するにもかかわらず
比較的低粘度を示し、かつその粘度は常温におい
ても比較的安定に維持される。たとえば、一般に
本発明の芳香族ポリアミツク酸溶液組成物は保存
温度約30℃で保存した場合には、約3ケ月以上に
わたつて大きな粘度変化を示すことがない。また
保存温度を約50℃とした場合でも約1ケ月以上に
わたつて大きな粘度変化を示すことがない。さら
に、本発明の芳香族ポリアミツク酸溶液組成物は
常温において長期間保存してもゲル化しにくいと
いう利点を有する。従つて、本発明の芳香族ポリ
アミツク酸溶液組成物は通常の使用状態を想定す
る限り、その保存のために冷蔵設備を必要とする
ことはない。 なお、本発明の芳香族ポリアミツク酸溶液組成
物は実用面の作業性を考慮すれば、30℃で測定し
た回転粘度として、0.1〜10000ポアズを示すこと
が好ましい。さらに好ましい回転粘度値は0.5〜
5000ポアズであり、特に好ましいのは1〜2000ポ
アズである。 次に本発明の実施例および比較例を示す。 [実施例 1] 内容積300mlの円筒型重合槽に3,3′,4,
4′―ビフエニルテトラカルボン酸二無水物20.59
g(0.07モル)、ピロメリト酸二無水物6.54g
(0.03モル)、4,4′―ジアミノジフエニルエーテ
ル20.02g(0.1モル)、N―メチル―2―ピロリ
ドン198.00g、および水22.00gを入れた。この
混合物を50℃の反応温度、常圧下で44時間撹拌し
て重合反応を行ない、対数粘度が0.68[30℃、0.5
g/100ml(N―メチル―2―ピロリドン)の測
定値、以下同じ]の芳香族ポリアミツク酸を含有
する反応液を得た。 次いで、この反応液を50℃に維持しながら減圧
下(0.01気圧)に2時間放置して遊離の水を蒸発
させて除去し、水分の含有量が1.1重量%(カー
ル・フイツシヤー滴定法による測定値、以下同
じ)のポリアミツク酸溶液組成物を得た。このポ
リアミツク酸溶液組成物のポリマー濃度(ポリア
ミツク酸濃度、以下同じ)は20.0重量%であり、
そして溶液粘度は48ポアズ(30℃における回転粘
度、以下同じ)であつた。 得られたポリアミツク酸溶液組成物を30℃にて
30日間保存したのち、その溶液粘度を測定したと
ころ50ポアズを示し、また30℃で120日間保存し
たのち、その溶液粘度を測定したところ67ポアズ
を示した。一方、保存条件を50℃、30日間に変え
て上記のポリアミツク酸溶液組成物の溶液粘度を
測定したところ62ポアズを示した。これらのいず
れの保存条件においても上記のポリアミツク酸溶
液組成物は均一な溶液状態を示し、沈澱の析出は
見られなかつた。 ここで得られたポリアミツク酸溶液組成物につ
いてエナメル線製造用のワニスとしての評価を行
なつたところ、後述のように各種の機械的特性、
耐熱性、そして電気的特性について充分なレベル
を示したほか、特に耐アルカリ性および耐塩水性
について優れた結果を示した。 [実施例 2] 反応原料および溶媒を、3,3′,4,4′―ビフ
エニルテトラカルボン酸二無水物20.59g(0.07
モル)、ピロメリト酸二無水物6.54g(0.03モ
ル)、4,4′―ジアミノジフエニルエーテル16.02
g(0:08モル)、m―フエニレンジアミン2.16
g(0.02モル)、N―メチル―2―ピロリドン
166.74g、および水14.50gとし、反応温度と反
応時間を70℃、4時間とした以外は実施例1と同
様に重合反応させて、対数粘度が0.49の芳香族ポ
リアミツク酸を含有する反応液を得た。 次いで実施例1と同様にして水除去操作を行な
い、水分の含有量が0.9重量%のポリアミツク酸
溶液組成物を得た。このポリアミツク酸溶液組成
物のポリマー濃度は23.0重量%であり、そして溶
液粘度は61ポアズであつた。 得られたポリアミツク酸溶液組成物の30℃、30
日間保存後の溶液粘度は64ポアズであり、また、
50℃、30日間保存後の溶液粘度は73ポアズであつ
た。これらのいずれの保存条件においても上記の
ポリアミツク酸溶液組成物は均一な溶液状態を示
し、沈澱の析出は見られなかつた。 ここで得られたポリアミツク酸溶液組成物につ
いてエナメル線製造用のワニスとしての評価を行
なつたところ、後述のように各種の機械的特性、
耐熱性、そして電気的特性について充分なレベル
を示したほか、特に耐アルカリ性および耐塩水性
について優れた結果を示した。 [実施例 3] 反応原料および溶媒を、3,3′,4,4′―ビフ
エニルテトラカルボン酸二無水物17.65g(0.06
モル)、ピロメリト酸二無水物18.72g(0.04モ
ル)、4,4′―ジアミノジフエニルエーテル20.02
g(0.1モル)、ジメチルアセトアミド173.43gお
よび水11.13gとし、反応温度と反応時間を50℃、
24時間とした以外は実施例1と同様に重合反応さ
せて、対数粘度が0.53の芳香族ポリアミツク酸を
含有する反応液を得た。 次いで実施例1と同様にして水除去操作を行な
い、水分の含有量が0.5重量%のポリアミツク酸
溶液組成物を得た。このポリアミツク酸溶液組成
物のポリマー濃度は23.8重量%であり、そして溶
液粘度は68ポアズであつた。 得られたポリアミツク酸溶液組成物の30℃、30
日間保存後の溶液粘度は72ポアズであり、また、
50℃、30日間保存後の溶液粘度は89ポアズであつ
た。これらのいずれの保存条件においても上記の
ポリアミツク酸溶液組成物は均一な溶液状態を示
し、沈澱の析出は見られなかつた。 ここで得られたポリアミツク酸溶液組成物につ
いてエナメル線製造用のワニスとしての評価を行
なつたところ、後述のように各種の機械的特性、
耐熱性、そして電気的特性について充分なレベル
を示したほか、特に耐アルカリ性および耐塩水性
について優れた結果を示した。 [実施例 4] 反応原料および溶媒を、3,3′,4,4′―ビフ
エニルテトラカルボン酸二無水物14.71g(0.05
モル)、ピロメリト酸二無水物10.91g(0.05モ
ル)、4,4′―ジアミノジフエニルエーテル20.02
g(0.1モル)、N―メチル―2―ピロリドン
173.43g、および水9.13gとし、反応温度と反応
時間を50℃、24時間とした以外は実施例1と同様
に重合反応させて、対数粘度が0.59の芳香族ポリ
アミツク酸を含有する反応液を得た。 次いで実施例1と同様にして水除去操作を行な
い、水分の含有量が0.7重量%のポリアミツク酸
溶液組成物を得た。このポリアミツク酸溶液組成
物のポリマー濃度は21.8重量%であり、そして溶
液粘度は53ポアズであつた。 得られたポリアミツク酸溶液組成物の30℃、30
日間保存後の溶液粘度は57ポアズであり、また、
50℃、30日間保存後の溶液粘度は90ポアズであつ
た。これらのいずれの保存条件においても上記の
ポリアミツク酸溶液組成物は均一な溶液状態を示
し、沈澱の析出は見られなかつた。 ここで得られたポリアミツク酸溶液組成物につ
いてエナメル線製造用のワニスとしての評価を行
なつたところ、後述のように各種の機械的特性、
耐熱性、そして電気的特性について充分なレベル
を示したほか、特に耐アルカリ性および耐塩水性
について優れた結果を示した。 [実施例 5] 反応原料および溶媒を、3,3′,4,4′―ビフ
エニルテトラカルボン酸二無水物11.77g(0.04
モル)、ピロメリト酸二無水物13.09g(0.06モ
ル)、4,4′―ジアミノジフエニルエーテル20.02
g(0.1モル)、ジメチルスルホキシド170.54g、
および水8.98gとし、反応温度と反応時間を50
℃、24時間とした以外は実施例1と同様に重合反
応させて、対数粘度が0.49の芳香族ポリアミツク
酸を含有する反応液を得た。 次いで実施例1と同様にして水除去操作を行な
い、水分の含有量が0.5重量%のポリアミツク酸
溶液組成物を得た。このポリアミツク酸溶液組成
物のポリマー濃度は24.1重量%であり、そして溶
液粘度は58ポアズであつた。 得られたポリアミツク酸溶液組成物の30℃、30
日間保存後の溶液粘度は63ポアズであり、また、
50℃、30日間保存後の溶液粘度は116ポアズであ
つた。これらのいずれの保存条件においても上記
のポリアミツク酸溶液組成物は均一な溶液状態を
示し、沈澱の析出は見られなかつた。 ここで得られたポリアミツク酸溶液組成物につ
いてエナメル線製造用のワニスとしての評価を行
なつたところ、後述のように各種の機械的特性、
耐熱性、そして電気的特性について充分なレベル
を示したほか、特に耐アルカリ性および耐塩水性
について優れた結果を示した。 [実施例 6] 反応原料および溶媒を、3,3′,4,4′―ビフ
エニルテトラカルボン酸二無水物8.83g(0.03モ
ル)、ピロメリト酸二無水物15.27g(0.07モル)、
4,4′―ジアミノジフエニルエーテル16.02g
(0.08モル)、4,4′―ジアミノジフエニルメタン
3.97g(0.02モル)、N―メチル―2―ピロリド
ン169.31g、および水7.05gとし、反応温度と反
応時間を50℃、20時間とした以外は実施例1と同
様に重合反応させて、対数粘度が0.58の芳香族ポ
リアミツク酸を含有する反応液を得た。 次いで実施例1と同様にして水除去操作を行な
い、水分の含有量が0.6重量%のポリアミツク酸
溶液組成物を得た。このポリアミツク酸溶液組成
物のポリマー濃度は21.3重量%であり、そして溶
液粘度は45ポアズであつた。 得られたポリアミツク酸溶液組成物の30℃、30
日間保存後の溶液粘度は50ポアズであり、また、
50℃、30日間保存後溶液粘度は116ポアズであつ
た。これらのいずれの保存条件においても上記の
ポリアミツク酸溶液組成物は均一な溶液状態を示
し、沈澱の析出は見られなかつた。 ここで得られたポリアミツク酸溶液組成物につ
いてエナメル線製造用のワニスとしての評価を行
なつたところ、後述のように各種の機械的特性、
耐熱性、そして電気的特性について充分なレベル
を示したほか、特に耐アルカリ性および耐塩水性
について優れた結果を示した。 [実施例 7] 内容積300mlの円筒型重合槽に3,3′,4,
4′―ビフエニルテトラカルボン酸二無水物19.12
g(0.065モル)、ピロメリト酸二無水物6.54g
(0.03モル)、4,4′―ジアミノジフエニルエーテ
ル20.02g(0.1モル)、およびN―メチル―2―
ピロリドン188.60gを入れた。この混合物を30℃
の反応温度、常圧下で6時間に撹拌して重合反応
を行なつた。次にこの反応液に3,3′,4,4′―
ビフエニルテトラカルボン酸テトラメチルエステ
ル1.92g(0.005モル)を添加し、溶解させて、
対数粘度が0.48の芳香族ポリアミツク酸を含有す
るポリアミツク酸溶液組成物を得た。このポリア
ミツク酸溶液組成物のポリマー濃度は20.0重量%
であり、そして溶液粘度は15ポアズであつた。 ここで得られたポリアミツク酸溶液組成物につ
いてエナメル線製造用のワニスとしての評価を行
なつたところ、後述のように各種の機械的特性、
耐熱性、そして電気的特性について充分なレベル
を示したほか、特に耐アルカリ性および耐塩水性
について優れた結果を示した。 得られたポリアミツク酸溶液組成物の30℃、30
日間保存後の溶液粘度は16ポアズであり、また50
℃、30日間保存後の溶液粘度は20ポアズであつ
た。これらのいずれの保存条件においても上記の
ポリアミツク酸溶液組成物は均一な溶液状態を示
し、沈澱の析出は見られなかつた。 [実施例 8] 3,3′,4,4′―ビフエニルテトラカルボン酸
二無水物20.59g(0.07モル)、そしてピロメリト
酸二無水物を5.46g(0.025モル)用い、また後
に添加する3,3′,4,4′―ビフエニルテトラカ
ルボン酸テトラメチルエステルをピロメリト酸
1.27g(0.05モル)に変えた以外は実施例7と同
様に重合反応させて、対数粘度が0.66の芳香族ポ
リアミツク酸を含有するポリアミツク酸溶液組成
物を得た。このポリアミツク酸溶液組成物のポリ
マー濃度は20.0重量%であり、そして溶液粘度は
42ポアズであつた。 得られたポリアミツク酸溶液組成物の30℃、30
日間保存後の溶液粘度は45ポアズであり、また50
℃、30日間保存後の溶液粘度は60ポアズであつ
た。これらのいずれの保存条件においても上記の
ポリアミツク酸溶液組成物は均一な溶液状態を示
し、沈澱の析出は見られなかつた。 ここで得られたポリアミツク酸溶液組成物につ
いてエナメル線製造用のワニスとしての評価を行
なつたところ、後述のように各種の機械的特性、
耐熱性、そして電気的特性について充分なレベル
を示したほか、特に耐アルカリ性および耐塩水性
について優れた結果を示した。 [実施例 9] (1) オリゴマーAの合成 内容積300mlの円筒型重合槽に3,3′,4,
4′―ビフエニルテトラカルボン酸二無水物11.77
g(0.04モル)、4,4′―ジアミノジフエニルエ
ーテル4.00g(0.02モル)、およびN―メチル―
2―ピロリドン63.09gを入れた。この混合物を
50℃の反応温度、常圧下で3時間撹拌して反応を
行なつた。反応液は、未反応の3,3′,4,4′―
ビフエニルテトラカルボン酸二無水物を含有する
分散液であつた。 (2) オリゴマーBの合成 内容積300mlの円筒型重合槽にピロメリト酸二
無水物13.09g(0.06モル)、4,4′―ジアミノジ
フエニルエーテル18.02g(0.09モル)、およびN
―メチル―2―ピロリドン124.45gを入れた。こ
の混合物を50℃の反応温度、常圧下で3時間撹拌
して反応を行なつた。反応液は、均一なポリマー
溶液(ポリマー濃度20重量%、溶液粘度2.5ポア
ズ)であつた。 (3) ポリアミツク酸溶液組成物の製造 オリゴマーA(78.86g)にオリゴマーB
(103.71g)を添加し、50℃で3時間撹拌して重
合反応を実施して、対数粘度が0.66の芳香族ポリ
アミツク酸を含有するポリアミツク酸溶液組成物
を得た。このポリアミツク酸溶液組成物のポリマ
ー濃度は20.0重量%であり、そして溶液粘度は45
ポアズであつた。 得られたポリアミツク酸溶液組成物の30℃、30
日間保存後の溶液粘度は55ポアズであり、また50
℃、30日間保存後の溶液粘度は100ポアズであつ
た。これらのいずれの保存条件においても上記の
ポリアミツク酸溶液組成物は均一な溶液状態を示
し、沈澱の析出は見られなかつた。 ここで得られたポリアミツク酸溶液組成物につ
いてエナメル線製造用のワニスとして評価を行な
つたところ、後述のように各種の機械的特性、耐
熱性、そして電気的特性について充分なレベルを
示したほか、特に耐アルカリ性および耐塩水性に
ついて優れた結果を示した。 [比較例 1] 反応原料および溶媒を、ピロメリト酸二無水物
21.81g(0.1モル)、4,4′―ジアミノジフエニル
エーテル20.02g(0.1モル)、N―メチル―2―
ピロリドン151.75g、および水4.69gとし、反応
温度と反応時間を50℃、40時間とした以外は実施
例1と同様に重合反応させて、対数粘度が0.59の
芳香族ポリアミツク酸を含有する反応液を得た。 次いで実施例1と同様にして水除去操作を行な
い、水分の含有量が0.7重量%のポリアミツク酸
溶液組成物を得た。このポリアミツク酸溶液組成
物のポリマー濃度は22.1重量%であり、そして溶
液粘度は90ポアズであつた。 得られたポリアミツク酸溶液組成物の30℃、30
日間保存後の溶液粘度は155ポアズであつたが、
120日間経過後は2000ポアズと激しく上昇した。
また50℃で保存したところ、初めから溶液粘度が
激しく上昇し10日間後の溶液粘度は270ポアズと
なり、20日間後には不溶性のゲル状態となつた。 [比較例 2] 反応原料および溶媒を、3,3′,4,4′―ビフ
エニルテトラカルボン酸二無水物2.94g(0.01モ
ル)、ピロメリト酸二無水物19.63g(0.09モル)、
4,4′―ジアミノジフエニルエーテル20.02g
(0.1モル)、N―メチル―2―ピロリドン165.25
gおよび水5.11gとし、反応温度と反応時間を50
℃、20時間とした以外は実施例1と同様に重合反
応させて、対数粘度が0.55の芳香族ポリアミツク
酸を含有する反応液を得た。 次いで実施例1と同様にして水除去操作を行な
い、水分の含有量が0.8重量%のポリアミツク酸
溶液組成物を得た。このポリアミツク酸溶液組成
物のポリマー濃度は22.3重量%であり、そして溶
液粘度は52ポアズであつた。 得られたポリアミツク酸溶液組成物の30℃、30
日間保存後の溶液粘度は77ポアズであつた。また
50℃で、30日間保存したところ不溶性のゲル状態
となつた。 [比較例 3] 反応原料および溶媒を、3,3′,4,4′―ビフ
エニルテトラカルボン酸二無水物5.88g(0.02モ
ル)、ピロメリト酸二無水物17.45g(0.08モル)、
4,4′―ジアミノジフエニルエーテル20.02g
(0.1モル)、N―メチル―2―ピロリドン166.5g
および水6.94gとし、反応温度と反応時間を50
℃、20時間とした以外は実施例1と同様に重合反
応させて、対数粘度が0.63の芳香族ポリアミツク
酸を含有する反応液を得た。 次いで実施例1と同様にして水除去操作を行な
い、水分の含有量が0.8重量%のポリアミツク酸
溶液組成物を得た。このポリアミツク酸溶液組成
物のポリマー濃度は21.7重量%であり、そして溶
液粘度は60ポアズであつた。 得られたポリアミツク酸溶液組成物の30℃、30
日間保存後の溶液粘度は86ポアズであつた。ま
た、50℃で30日間保存後の溶液粘度は250ポアズ
と激しく上昇した。 [比較例 4] 反応原料および溶媒を、3,3′,4,4′―ビフ
エニルテトラカルボン酸二無水物5.88g(0.02モ
ル)、ピロメリト酸二無水物17.45g(0.08モル)、
4,4′―ジアミノジフエニルエーテル16.02g
(0.08モル)、m―フエニレンジアミン2.16g
(0.02モル)、N―メチル―2―ピロリドン161.6
gおよび水4.98gとし、反応温度と反応時間を50
℃、20時間とした以外は実施例1と同様に重合反
応させて、対数粘度が0.64の芳香族ポリアミツク
酸を含有する反応液を得た。 次いで実施例1と同様にして水除去操作を行な
い、水分の含有量が0.5重量%のポリアミツク酸
溶液組成物を得た。このポリアミツク酸溶液組成
物のポリマー濃度は21.2重量%であり、そして溶
液粘度は54ポアズであつた。 得られたポリアミツク酸溶液組成物の30℃、30
日間保存後の溶液粘度は76ポアズであつた。ま
た、50℃で30日間保存後の溶液粘度は210ポアズ
と激しく上昇した。 [比較例 5] 反応原料および溶媒を、3,3′,4,4′―ビフ
エニルテトラカルボン酸二無水物29.42g(0.1モ
ル)、4,4―ジアミノジフエニルエーテル20.02
g(0.1モル)、N―メチル―2―ピロリドン
178.00gおよび水19.71gとした以外は実施例1
と同様に重合反応させて、対数粘度が0.57の芳香
族ポリアミツク酸を含有する反応液を得た。 次いで実施例1と同様にして水除去操作を行な
い、水分の含有量が1.0重量%のポリアミツク酸
溶液組成物を得た。このポリアミツク酸溶液組成
物のポリマー濃度は24.4重量%であり、そして溶
液粘度は94ポアズであつた。 得られたポリアミツク酸溶液組成物の保存安定
性を実施例1と同様に試験したところ、ほぼ同様
な粘度変化を示し、高い保存安定性を示すことが
確認された。 ただし、ここで得られたポリアミツク酸溶液組
成物についてエナメル線製造用のワニスとしての
評価を行なつたところ、後述のように、形成され
たポリイミド皮膜に濁りが見られたほか、耐アル
カリ性および耐塩水性については著しく劣つてい
た。 [比較例 6] 反応原料および溶媒を、3,3′,4,4′―ビフ
エニルテトラカルボン酸二無水物26.48g(0.09
モル)、ピロメリト酸二無水物2.18g(0.01モ
ル)、4,4′―ジアミノジフエニルエーテル20.02
g(0.1モル)、N―メチル―2―ピロリドン
175.25gおよび水19.47gとした以外は実施例1
と同様に重合反応させて、対数粘度が0.53の芳香
族ポリアミツク酸を含有する反応液を得た。 次いで実施例1と同様にして水除去操作を行な
い、水分の含有量が1.1重量%のポリアミツク酸
溶液組成物を得た。このポリアミツク酸溶液組成
物のポリマー濃度は23.0重量%であり、そして溶
液粘度は50ポアズであつた。 得られたポリアミツク酸溶液組成物の保存安定
性を実施例1と同様に試験したところ、ほぼ同様
な粘度変化を示し、高い保存安定性を示すことが
確認された。 ただし、ここで得られたポリアミツク酸溶液組
成物についてエナメル線製造用のワニスとしての
評価を行なつたところ、後述のように、形成され
たポリイミド皮膜に濁りが見られたほか、耐アル
カリ性および耐塩水性については著しく劣つてい
た。 [比較例 7] 反応原料および溶媒を、3,3′,4,4′―ビフ
エニルテトラカルボン酸二無水物23.54g(0.08
モル)、ピロメリト酸二無水物4.36g(0.02モ
ル)、4,4′―ジアミノジフエニルエーテル20.02
g(0.1モル)、N―メチル―2―ピロリドン
172.51gおよび水19.17gとした以外は実施例1
と同様に重合反応させて、対数粘度が0.50の芳香
族ポリアミツク酸を含有する反応液を得た。 次いで実施例1と同様にして水除去操作を行な
い、水分の含有量が1.0重量%のポリアミツク酸
溶液組成物を得た。このポリアミツク酸溶液組成
物のポリマー濃度は22.4重量%であり、そして溶
液粘度は41ポアズであつた。 得られたポリアミツク酸溶液組成物の保存安定
性を実施例1と同様に試験したところ、ほぼ同様
な粘度変化を示し、高い保存安定性を示すことが
確認された。 ただし、ここで得られたポリアミツク酸溶液組
成物についてエナメル線製造用のワニスとしての
評価を行なつたところ、後述のように、形成され
たポリイミド皮膜に濁りが見られたほか、耐アル
カリ性および耐塩水性については著しく劣つてい
た。 [エナメル線製造用のワニスとしての芳香族ポリ
アミツク酸溶液組成物の評価] 上記の実施例1〜9および比較例1〜7の芳香
族ポリアミツク酸溶液組成物について、エナメル
線製造用のワニスとしての評価を下記の方法によ
り行なつた。 (1) エナメル線の製造 炉の温度を400℃に維持した竪型エナメル線焼
付炉を用い、線速5m/分に設定して常法に従い
エナメル線を製造した。素材の銅線は径1.0mmの
ものを用い、塗布回数は8回とした。 (2) エナメル線の評価 エナメル線の皮膜について外観、耐塩水性およ
び耐アルカリ性について評価した。なお、耐塩水
性および耐アルカリ性の評価は次のようにして行
なつた。 耐塩水性(耐塩水絶縁破壊) JISC3003 11.1に従い、2個より試験片を作り、
30℃に保つた0.4重量%塩化ナトリウム水溶液に、
そのより合わせた部分を10cm浸漬し、この2本の
導体管に交流200Vを印加し、0.1Aの電流が流れ
るまでの時間を測定した。 耐アルカリ性(耐アルカリ絶縁破壊) 上記と同様に2個より試験片を作り、50℃に保
つた10重量%水酸化ナトリウム水溶液に、そのよ
り合わせた部分を10cm浸漬し、この2本の導体管
に交流200Vを印加し、0.1Aの電流が流れるまで
の時間を測定した。 評価結果を第1表に示す。
酸溶液組成物に関するものである。 芳香族ポリアミツク酸をイミド化して得られる
芳香族ポリイミドは特に耐熱性、絶縁性、機械的
特性において優れていることが知られている。こ
の理由から、たとえば、各種の材料の被覆、特に
電線などの電気材料の絶縁被覆を目的として、ポ
リアミツク酸の溶液を被覆目的の材料の表面に塗
布したのち加熱イミド化などにより芳香族ポリイ
ミド被膜を形成する方法が一般的に利用されてい
る。 芳香族ポリアミツク酸はテトラカルボン酸成分
とアミン成分との重合反応により調製することが
できるが、このうちテトラカルボン酸成分および
アミン成分の代表例としては、たとえば次のよう
なものが知られている。 テトラカルボン酸成分 ピロメリト酸二無水物 ベンゾフエノンテトラカルボン酸二無水物3,
3′,4,4′―ビフエニルテトラカルボン酸二無水
物 2,3,3′,4′―ビフエニルテトラカルボン酸
二無水物 アミン成分 4,4′―ジアミノジフエニルメタン 4,4′―ジアミノジフエニルエーテル n―フエニレンジアミン p―フエニレンジアミン すなわち、芳香族ポリアミツク酸としては上記
のようなテトラカルボン酸成分とアミン成分とを
重合することにより得たものが一般的に用いられ
ている。なかでもピロメリト酸二無水物と芳香族
ジアミンとの重合により得られる芳香族ポリアミ
ツク酸は比較的古くから知られており、従来より
各種の用途に用いられている。 しかしながら、ピロメリト酸二無水物と芳香族
ジアミンとの重合により得られる芳香族ポリアミ
ツク酸は、その特性および作業性などにおいて欠
点を有している。 たとえば、芳香族ポリアミツク酸を絶縁塗料と
して用いる場合には、前述のように芳香族ポリア
ミツク酸の溶液を被覆対象表面に付与する方法が
一般的に利用されているが、ピロメリト酸二無水
物から得られる芳香族ポリアミツク酸はその溶液
状態での保存性が著しく劣ることが問題となる。
すなわち、芳香族ポリアミツク酸の溶液は、環境
温度において短期間のうちに激しい粘度の上昇を
開始してゲル化を起したり、あるいは逆に粘度の
著しい低下を引き起りたりしてすぐに塗布作業に
適さない状態となる。従つて、このような溶液の
極端な粘度の変動を防ぐために、芳香族ポリアミ
ツク酸溶液は通常は冷蔵庫中で保存される。しか
し、このような冷蔵庫中での保存を必要とする工
業材料は実用上非常に不利であり、また、ピロメ
リト酸二無水物から得られる芳香族ポリアミツク
酸は冷蔵保存しても保存が長期にわたる場合に
は、上記のような粘度の変動が現われやすいとの
問題がある。 また、ピロメリト酸二無水物系の芳香族ポリア
ミツク酸から得られるポリイミドは耐アルカリ性
が低いとの問題がある。このため、ピロメリト酸
二無水物から得られた芳香族ポリアミツク酸を絶
縁塗料として用いた場合には、その絶縁被膜はア
ルカリ性溶液が接触することにより容易に劣化し
て絶縁破壊が発生する傾向がある。 また、他の公知のテトラカルボン酸成分(たと
えば、3,3′,4,4′―ビフエニルテトラカルボ
ン酸二無水物あるいは2,3,3′,4′―ビフエニ
ルテトラカルボン酸二無水物)とアミン成分とか
ら得られる芳香族ポリアミツク酸については、絶
縁塗料として電線に焼き付けした場合の濁りの発
生、あるいは耐アルカリ性もしくは耐塩水性の不
充分さなどのような欠点を有しているため、特に
絶縁塗料として利用する場合には実用上満足でき
るものとはいえない。さらに、ベンゾフエノンテ
トラカルボン酸二無水物とアミン成分とから得ら
れる芳香族ポリアミツク酸については、特に、生
成するポリイミドが機械的強度および耐熱性につ
いて充分ではないため、実用上満足できるものと
はいえない。 本発明は、上記のような各種のいずれの特性に
おいても優れた電気絶縁塗料用芳香族ポリアミツ
ク酸溶液組成物を提供するものである。 本発明は、3,3′,4,4′―ビフエニルテトラ
カルボン酸二無水物および/またはその誘導体と
ピロメリト酸二無水物および/またはその誘導体
とを30:70〜75:25のモル比で含有し、かつこれ
らの化合物が全芳香族テトラカルボン酸成分中の
80モル%以上(好ましくは90モル%以上)を占め
ることからなる芳香族テトラカルボン酸成分と、
4,4′―ジアミノジフエニルエーテルが全芳香族
ジアミン成分中の80モル%以上(好ましくは90モ
ル%以上)を占めることからなる芳香族ジアミン
成分とを実質的に等モル量使用し、重合して得ら
れた対数粘度0.1〜1.5[30℃、0.5g/100ml(N―
メチル―2―ピロリドン)]の芳香族ポリアミツ
ク酸が、有機極性溶媒中に5〜40重量%(好まし
くは6〜35重量%、特に好ましくは10〜35重量
%)溶解されてなる電気絶縁塗料用芳香族ポリア
ミツク酸溶液組成物からなるものである。 本発明の芳香族ポリアミツク酸溶液組成物は、
ポリマー成分、すなわち芳香族ポリアミツク酸を
高濃度で含有しながら、その溶液粘度が低く、ま
た保存安定性において優れている。さらに、本発
明の芳香族ポリアミツク酸溶液組成物から形成さ
れた芳香族ポリイミド樹脂は、高い耐熱性と絶縁
性を有するほか、耐アルカリ性および耐塩水性に
おいても優れている。特に本発明の芳香族ポリア
ミツク酸溶液組成物から形成されたポリイミド樹
脂が示す高い耐アルカリ性は、ピロメリト酸二無
水物系の芳香族ポリアミツク酸から得られるポリ
イミド、および3,3′,4,4′―ビフエニルテト
ラカルボン酸二無水物あるいは2,3,3′,4′―
ビフエニルテトラカルボン酸二無水物)系の芳香
族ポリアミツク酸から得られるポリイミドのいず
れもが示すことのない特性であり、この点におい
て本発明は実用上特に有利である。 従つて、本発明の芳香族ポリアミツク酸溶液組
成物は、特に電気材料の表面に被覆してポリイミ
ド絶縁被膜を形成するような絶縁塗料(たとえ
ば、エナメル線製造用のワニス)としての用途に
特に有用である。 次に本発明を詳しく説明する。 本発明の芳香族ポリアミツク酸は3,3′,4,
4′―ビフエニルテトラカルボン酸二無水物およ
び/またはその誘導体とピロメリト酸二無水物お
よび/またはその誘導体とを主成分とする酸成分
と、4,4′―ジアミノジフエニルエーテルを主成
分とするアミン成分との重合により得られるもの
である。 本発明の芳香族ポリアミツク酸の酸成分の主成
分である、 (A) 3,3′,4,4′―ビフエニルテトラカルボン
酸二無水物および/またはその誘導体と (B) ピロメリト酸二無水物および/またはその誘
導体とは、 A:Bのモル比が30:70〜75:25の範囲にある
必要があり、かつAとBの合計が全酸成分の80モ
ル%以上を占めている必要がある。ただし、A:
Bのモル比は45:55〜75:25の範囲にあることが
望ましく、またAとBの合計は全酸成分の90モル
%以上であることが好ましく、酸成分が実質的に
AとBのみからなることが特に好ましい。 上記のそれぞれの芳香族テトラカルボン酸の表
示における〓誘導体〓には、テトラカルボン酸、
ジ酸・無水物、ジエステル・無水物、ジ酸ジエス
テル、テトラエステルなどが含まれる。 またアミン成分は、実質的に4,4′―ジアミノ
ジフエニルエーテルのみからなることが好ましい
が、アミン成分の20モル%未満であ限り他のジア
ミン(芳香族ジアミンであることが好ましい)に
より占められていてもよい。 4,4′―ジアミノジフエニルエーテルと共同し
て用いることのできる芳香族ジアミンの例として
は、下記の一般式[]、[]、[]で表わされ
る芳香族ジアミン化合物を挙げることができる。 一般式[]、[]、[]において、R1,R2,
R3は、水素、低級アルキル基カルボキシル基、
低級アルコキシ基などの置換基を表わし、またA
は、―S―、―CO―、―SO2―、―SO―、―
CH2―などの二価の連結基を表わす。 一般式[]、[]、および[]により表わ
される芳香族ジアミン化合物のうちで4,4′―ジ
アミノジフエニルエーテルと共同して用いるのが
好ましい化合物としては、4,4′―ジアミノジフ
エニルメタン、4,4′―ジアミノジフエニルチオ
エーテル、4,4′―ジアミノジフエニルベンゾフ
エノン、4,4′―ジアミノジフエニルスルホン、
o―トリジン、o―ジアニシジン、3,5―ジア
ミノ安息香酸、m―またはp―フエニレンジアミ
ンなどを挙げることができる。 本発明の芳香族ポリアミツク酸は、上記のよう
な酸成分とアミン成分とを実質的に等モル重合し
て得られたものである。本明細書において〓実質
的に等モル〓とは、両成分が全く等モルの関係に
ある場合以外に、一方の成分が他方の成分に対し
て約3モル%以内(好ましくは約1モル%以内)
で過剰である場合をも含めることを意味する。 各種の酸成分とアミン成分とを重合してポリア
ミツク酸を得る方法は既に公知であり、本発明の
芳香族ポリアミツク酸は公知の方法を利用して得
ることができる。すなわち、たとえば、実質的に
等モルの酸成分とアミン成分とをN―メチル―2
―ピロリドンなどの有機極性溶媒中で重合させる
方法;実質的に等モルの酸成分とアミン成分とを
少量の水の存在下に有機性溶媒中で重合させる方
法;酸成分とアミン成分とをアミン成分を過剰に
して反応させてオリゴマーのような中間体を得た
のち、これに全体として酸成分とアミン成分とが
実質的に等モルとなるように酸成分を加えて反応
を行ないポリアミツク酸とする方法;酸成分とア
ミン成分とを酸成分を過剰にして反応させてオリ
ゴマーのような中間体を得たのち、これに全体と
して酸成分とアミン成分とが実質的に等モルとな
るようにアミン成分を加えて反応を行ないポリア
ミツク酸とする方法;および、酸成分とアミン成
分とをアミン成分を過剰にして反応させて得たオ
リゴマーのようなアミン系中間体、そして酸成分
とアミン成分とを酸成分を過剰にして反応させて
得たオリゴマーのような酸系中間体の各々を別個
に製造し、ついで、これらを全体として酸成分と
アミン成分とが実質的な等モルとなるように混合
(必要により、アミン成分もしくは酸成分を追加
してもよい)して反応を行ないポリアミツク酸と
する方法などを利用することができる。 なお、本発明の芳香族ポリアミツク酸は、その
対数粘度が0.1〜1.5[30℃、0.5g/100ml(N―メ
チル―2―ピロリドン)の測定値]であるような
平均分子量が比較的低いポリマーでなければなら
ない。しかし対数粘度が上記の測定条件で0.1よ
り低い値を示すような更に平均分子量の低い芳香
族ポリアミツク酸は充分な機械的強度を示すポリ
イミド皮膜を形成しないため適当でなく、また対
数粘度が上記の測定条件で1.5より高い値を示す
ような高分子量の芳香族ポリアミツク酸は、本発
明の溶液組成物のように高濃度でポリアミツク酸
を含有する溶液に調製した場合において溶液粘度
が極めて高くなり、その溶液の取扱いが困難とな
り、作業性が低下するため適当でない。 本発明の芳香族ポリアミツク酸溶液組成物は、
上記の芳香族ポリアミツク酸が有機極性溶媒中に
高濃度、具体的には5〜40重量%(好ましくは6
〜35重量%、特に好ましくは10〜35重量%)で溶
解されてなるものである。このような高濃度の溶
液は、前記のようにして製造したポリアミツク酸
を反応溶媒より取り出したのち、極性溶媒に添
加、溶解させることによつても調製することがで
きるが、酸成分とアミン成分とを重合させてポリ
アミツク酸を製造する際の反応溶媒として、本発
明のポリアミツク酸溶液組成物の有機極性溶媒を
用いることにより、反応液からポリアミツク酸を
取り出すことなく本発明のポリアミツク酸溶液組
成物を直接得ることもできる。 本発明の芳香族ポリアミツク酸溶液組成物に用
いる有機極性溶媒としては常圧での沸点が300℃
以下、特に250℃以下のものが好ましく、その例
としては、N―メチル―2―ピロリドン、ジメチ
ルスルホキシド、N,N―ジメチルアセトアミ
ド、N,N―ジメチルホルムアミド、N,N―ジ
エチルアセトアミド、N,N―ジエチルホルムア
ミドおよびジメチルスルホンなどを挙げることが
できる。本発明の芳香族ポリアミツク酸溶液組成
物に用いる有機極性溶媒として特に好ましいもの
は、N―メチル―2―ピロリドン、ジメチルスル
ホキシド、N,N―ジメチルアセトアミドおよび
N,N―ジメチルホルムアミドである。なお、こ
れらの有機極性溶媒は、ベンゼン、トルエン、ベ
ンゾニトリル、キシレン、ソルベントナフサおよ
びジオキサンのような他の有機溶媒と混合して使
用することもできる。 なお、本発明の組成物を製造する際には少量
(例、約10重量%以下)の水を存在させておくこ
とが望ましいが、得られた組成物からは、蒸発乾
固などの通常の乾燥操作を利用して可能な限り混
在する水分を除去することが望ましい。ただし、
蒸発乾固などの通常の乾燥操作によつては除去で
きない水分(この水分量はカール・フイツシヤー
法を利用することにより定量することができる)
については、組成物中に3重量%以下(好ましく
は2重量%以下)であれば残存していても差しつ
かえない。 本発明の芳香族ポリアミツク酸溶液組成物はポ
リアミツク酸を高濃度で含有するにもかかわらず
比較的低粘度を示し、かつその粘度は常温におい
ても比較的安定に維持される。たとえば、一般に
本発明の芳香族ポリアミツク酸溶液組成物は保存
温度約30℃で保存した場合には、約3ケ月以上に
わたつて大きな粘度変化を示すことがない。また
保存温度を約50℃とした場合でも約1ケ月以上に
わたつて大きな粘度変化を示すことがない。さら
に、本発明の芳香族ポリアミツク酸溶液組成物は
常温において長期間保存してもゲル化しにくいと
いう利点を有する。従つて、本発明の芳香族ポリ
アミツク酸溶液組成物は通常の使用状態を想定す
る限り、その保存のために冷蔵設備を必要とする
ことはない。 なお、本発明の芳香族ポリアミツク酸溶液組成
物は実用面の作業性を考慮すれば、30℃で測定し
た回転粘度として、0.1〜10000ポアズを示すこと
が好ましい。さらに好ましい回転粘度値は0.5〜
5000ポアズであり、特に好ましいのは1〜2000ポ
アズである。 次に本発明の実施例および比較例を示す。 [実施例 1] 内容積300mlの円筒型重合槽に3,3′,4,
4′―ビフエニルテトラカルボン酸二無水物20.59
g(0.07モル)、ピロメリト酸二無水物6.54g
(0.03モル)、4,4′―ジアミノジフエニルエーテ
ル20.02g(0.1モル)、N―メチル―2―ピロリ
ドン198.00g、および水22.00gを入れた。この
混合物を50℃の反応温度、常圧下で44時間撹拌し
て重合反応を行ない、対数粘度が0.68[30℃、0.5
g/100ml(N―メチル―2―ピロリドン)の測
定値、以下同じ]の芳香族ポリアミツク酸を含有
する反応液を得た。 次いで、この反応液を50℃に維持しながら減圧
下(0.01気圧)に2時間放置して遊離の水を蒸発
させて除去し、水分の含有量が1.1重量%(カー
ル・フイツシヤー滴定法による測定値、以下同
じ)のポリアミツク酸溶液組成物を得た。このポ
リアミツク酸溶液組成物のポリマー濃度(ポリア
ミツク酸濃度、以下同じ)は20.0重量%であり、
そして溶液粘度は48ポアズ(30℃における回転粘
度、以下同じ)であつた。 得られたポリアミツク酸溶液組成物を30℃にて
30日間保存したのち、その溶液粘度を測定したと
ころ50ポアズを示し、また30℃で120日間保存し
たのち、その溶液粘度を測定したところ67ポアズ
を示した。一方、保存条件を50℃、30日間に変え
て上記のポリアミツク酸溶液組成物の溶液粘度を
測定したところ62ポアズを示した。これらのいず
れの保存条件においても上記のポリアミツク酸溶
液組成物は均一な溶液状態を示し、沈澱の析出は
見られなかつた。 ここで得られたポリアミツク酸溶液組成物につ
いてエナメル線製造用のワニスとしての評価を行
なつたところ、後述のように各種の機械的特性、
耐熱性、そして電気的特性について充分なレベル
を示したほか、特に耐アルカリ性および耐塩水性
について優れた結果を示した。 [実施例 2] 反応原料および溶媒を、3,3′,4,4′―ビフ
エニルテトラカルボン酸二無水物20.59g(0.07
モル)、ピロメリト酸二無水物6.54g(0.03モ
ル)、4,4′―ジアミノジフエニルエーテル16.02
g(0:08モル)、m―フエニレンジアミン2.16
g(0.02モル)、N―メチル―2―ピロリドン
166.74g、および水14.50gとし、反応温度と反
応時間を70℃、4時間とした以外は実施例1と同
様に重合反応させて、対数粘度が0.49の芳香族ポ
リアミツク酸を含有する反応液を得た。 次いで実施例1と同様にして水除去操作を行な
い、水分の含有量が0.9重量%のポリアミツク酸
溶液組成物を得た。このポリアミツク酸溶液組成
物のポリマー濃度は23.0重量%であり、そして溶
液粘度は61ポアズであつた。 得られたポリアミツク酸溶液組成物の30℃、30
日間保存後の溶液粘度は64ポアズであり、また、
50℃、30日間保存後の溶液粘度は73ポアズであつ
た。これらのいずれの保存条件においても上記の
ポリアミツク酸溶液組成物は均一な溶液状態を示
し、沈澱の析出は見られなかつた。 ここで得られたポリアミツク酸溶液組成物につ
いてエナメル線製造用のワニスとしての評価を行
なつたところ、後述のように各種の機械的特性、
耐熱性、そして電気的特性について充分なレベル
を示したほか、特に耐アルカリ性および耐塩水性
について優れた結果を示した。 [実施例 3] 反応原料および溶媒を、3,3′,4,4′―ビフ
エニルテトラカルボン酸二無水物17.65g(0.06
モル)、ピロメリト酸二無水物18.72g(0.04モ
ル)、4,4′―ジアミノジフエニルエーテル20.02
g(0.1モル)、ジメチルアセトアミド173.43gお
よび水11.13gとし、反応温度と反応時間を50℃、
24時間とした以外は実施例1と同様に重合反応さ
せて、対数粘度が0.53の芳香族ポリアミツク酸を
含有する反応液を得た。 次いで実施例1と同様にして水除去操作を行な
い、水分の含有量が0.5重量%のポリアミツク酸
溶液組成物を得た。このポリアミツク酸溶液組成
物のポリマー濃度は23.8重量%であり、そして溶
液粘度は68ポアズであつた。 得られたポリアミツク酸溶液組成物の30℃、30
日間保存後の溶液粘度は72ポアズであり、また、
50℃、30日間保存後の溶液粘度は89ポアズであつ
た。これらのいずれの保存条件においても上記の
ポリアミツク酸溶液組成物は均一な溶液状態を示
し、沈澱の析出は見られなかつた。 ここで得られたポリアミツク酸溶液組成物につ
いてエナメル線製造用のワニスとしての評価を行
なつたところ、後述のように各種の機械的特性、
耐熱性、そして電気的特性について充分なレベル
を示したほか、特に耐アルカリ性および耐塩水性
について優れた結果を示した。 [実施例 4] 反応原料および溶媒を、3,3′,4,4′―ビフ
エニルテトラカルボン酸二無水物14.71g(0.05
モル)、ピロメリト酸二無水物10.91g(0.05モ
ル)、4,4′―ジアミノジフエニルエーテル20.02
g(0.1モル)、N―メチル―2―ピロリドン
173.43g、および水9.13gとし、反応温度と反応
時間を50℃、24時間とした以外は実施例1と同様
に重合反応させて、対数粘度が0.59の芳香族ポリ
アミツク酸を含有する反応液を得た。 次いで実施例1と同様にして水除去操作を行な
い、水分の含有量が0.7重量%のポリアミツク酸
溶液組成物を得た。このポリアミツク酸溶液組成
物のポリマー濃度は21.8重量%であり、そして溶
液粘度は53ポアズであつた。 得られたポリアミツク酸溶液組成物の30℃、30
日間保存後の溶液粘度は57ポアズであり、また、
50℃、30日間保存後の溶液粘度は90ポアズであつ
た。これらのいずれの保存条件においても上記の
ポリアミツク酸溶液組成物は均一な溶液状態を示
し、沈澱の析出は見られなかつた。 ここで得られたポリアミツク酸溶液組成物につ
いてエナメル線製造用のワニスとしての評価を行
なつたところ、後述のように各種の機械的特性、
耐熱性、そして電気的特性について充分なレベル
を示したほか、特に耐アルカリ性および耐塩水性
について優れた結果を示した。 [実施例 5] 反応原料および溶媒を、3,3′,4,4′―ビフ
エニルテトラカルボン酸二無水物11.77g(0.04
モル)、ピロメリト酸二無水物13.09g(0.06モ
ル)、4,4′―ジアミノジフエニルエーテル20.02
g(0.1モル)、ジメチルスルホキシド170.54g、
および水8.98gとし、反応温度と反応時間を50
℃、24時間とした以外は実施例1と同様に重合反
応させて、対数粘度が0.49の芳香族ポリアミツク
酸を含有する反応液を得た。 次いで実施例1と同様にして水除去操作を行な
い、水分の含有量が0.5重量%のポリアミツク酸
溶液組成物を得た。このポリアミツク酸溶液組成
物のポリマー濃度は24.1重量%であり、そして溶
液粘度は58ポアズであつた。 得られたポリアミツク酸溶液組成物の30℃、30
日間保存後の溶液粘度は63ポアズであり、また、
50℃、30日間保存後の溶液粘度は116ポアズであ
つた。これらのいずれの保存条件においても上記
のポリアミツク酸溶液組成物は均一な溶液状態を
示し、沈澱の析出は見られなかつた。 ここで得られたポリアミツク酸溶液組成物につ
いてエナメル線製造用のワニスとしての評価を行
なつたところ、後述のように各種の機械的特性、
耐熱性、そして電気的特性について充分なレベル
を示したほか、特に耐アルカリ性および耐塩水性
について優れた結果を示した。 [実施例 6] 反応原料および溶媒を、3,3′,4,4′―ビフ
エニルテトラカルボン酸二無水物8.83g(0.03モ
ル)、ピロメリト酸二無水物15.27g(0.07モル)、
4,4′―ジアミノジフエニルエーテル16.02g
(0.08モル)、4,4′―ジアミノジフエニルメタン
3.97g(0.02モル)、N―メチル―2―ピロリド
ン169.31g、および水7.05gとし、反応温度と反
応時間を50℃、20時間とした以外は実施例1と同
様に重合反応させて、対数粘度が0.58の芳香族ポ
リアミツク酸を含有する反応液を得た。 次いで実施例1と同様にして水除去操作を行な
い、水分の含有量が0.6重量%のポリアミツク酸
溶液組成物を得た。このポリアミツク酸溶液組成
物のポリマー濃度は21.3重量%であり、そして溶
液粘度は45ポアズであつた。 得られたポリアミツク酸溶液組成物の30℃、30
日間保存後の溶液粘度は50ポアズであり、また、
50℃、30日間保存後溶液粘度は116ポアズであつ
た。これらのいずれの保存条件においても上記の
ポリアミツク酸溶液組成物は均一な溶液状態を示
し、沈澱の析出は見られなかつた。 ここで得られたポリアミツク酸溶液組成物につ
いてエナメル線製造用のワニスとしての評価を行
なつたところ、後述のように各種の機械的特性、
耐熱性、そして電気的特性について充分なレベル
を示したほか、特に耐アルカリ性および耐塩水性
について優れた結果を示した。 [実施例 7] 内容積300mlの円筒型重合槽に3,3′,4,
4′―ビフエニルテトラカルボン酸二無水物19.12
g(0.065モル)、ピロメリト酸二無水物6.54g
(0.03モル)、4,4′―ジアミノジフエニルエーテ
ル20.02g(0.1モル)、およびN―メチル―2―
ピロリドン188.60gを入れた。この混合物を30℃
の反応温度、常圧下で6時間に撹拌して重合反応
を行なつた。次にこの反応液に3,3′,4,4′―
ビフエニルテトラカルボン酸テトラメチルエステ
ル1.92g(0.005モル)を添加し、溶解させて、
対数粘度が0.48の芳香族ポリアミツク酸を含有す
るポリアミツク酸溶液組成物を得た。このポリア
ミツク酸溶液組成物のポリマー濃度は20.0重量%
であり、そして溶液粘度は15ポアズであつた。 ここで得られたポリアミツク酸溶液組成物につ
いてエナメル線製造用のワニスとしての評価を行
なつたところ、後述のように各種の機械的特性、
耐熱性、そして電気的特性について充分なレベル
を示したほか、特に耐アルカリ性および耐塩水性
について優れた結果を示した。 得られたポリアミツク酸溶液組成物の30℃、30
日間保存後の溶液粘度は16ポアズであり、また50
℃、30日間保存後の溶液粘度は20ポアズであつ
た。これらのいずれの保存条件においても上記の
ポリアミツク酸溶液組成物は均一な溶液状態を示
し、沈澱の析出は見られなかつた。 [実施例 8] 3,3′,4,4′―ビフエニルテトラカルボン酸
二無水物20.59g(0.07モル)、そしてピロメリト
酸二無水物を5.46g(0.025モル)用い、また後
に添加する3,3′,4,4′―ビフエニルテトラカ
ルボン酸テトラメチルエステルをピロメリト酸
1.27g(0.05モル)に変えた以外は実施例7と同
様に重合反応させて、対数粘度が0.66の芳香族ポ
リアミツク酸を含有するポリアミツク酸溶液組成
物を得た。このポリアミツク酸溶液組成物のポリ
マー濃度は20.0重量%であり、そして溶液粘度は
42ポアズであつた。 得られたポリアミツク酸溶液組成物の30℃、30
日間保存後の溶液粘度は45ポアズであり、また50
℃、30日間保存後の溶液粘度は60ポアズであつ
た。これらのいずれの保存条件においても上記の
ポリアミツク酸溶液組成物は均一な溶液状態を示
し、沈澱の析出は見られなかつた。 ここで得られたポリアミツク酸溶液組成物につ
いてエナメル線製造用のワニスとしての評価を行
なつたところ、後述のように各種の機械的特性、
耐熱性、そして電気的特性について充分なレベル
を示したほか、特に耐アルカリ性および耐塩水性
について優れた結果を示した。 [実施例 9] (1) オリゴマーAの合成 内容積300mlの円筒型重合槽に3,3′,4,
4′―ビフエニルテトラカルボン酸二無水物11.77
g(0.04モル)、4,4′―ジアミノジフエニルエ
ーテル4.00g(0.02モル)、およびN―メチル―
2―ピロリドン63.09gを入れた。この混合物を
50℃の反応温度、常圧下で3時間撹拌して反応を
行なつた。反応液は、未反応の3,3′,4,4′―
ビフエニルテトラカルボン酸二無水物を含有する
分散液であつた。 (2) オリゴマーBの合成 内容積300mlの円筒型重合槽にピロメリト酸二
無水物13.09g(0.06モル)、4,4′―ジアミノジ
フエニルエーテル18.02g(0.09モル)、およびN
―メチル―2―ピロリドン124.45gを入れた。こ
の混合物を50℃の反応温度、常圧下で3時間撹拌
して反応を行なつた。反応液は、均一なポリマー
溶液(ポリマー濃度20重量%、溶液粘度2.5ポア
ズ)であつた。 (3) ポリアミツク酸溶液組成物の製造 オリゴマーA(78.86g)にオリゴマーB
(103.71g)を添加し、50℃で3時間撹拌して重
合反応を実施して、対数粘度が0.66の芳香族ポリ
アミツク酸を含有するポリアミツク酸溶液組成物
を得た。このポリアミツク酸溶液組成物のポリマ
ー濃度は20.0重量%であり、そして溶液粘度は45
ポアズであつた。 得られたポリアミツク酸溶液組成物の30℃、30
日間保存後の溶液粘度は55ポアズであり、また50
℃、30日間保存後の溶液粘度は100ポアズであつ
た。これらのいずれの保存条件においても上記の
ポリアミツク酸溶液組成物は均一な溶液状態を示
し、沈澱の析出は見られなかつた。 ここで得られたポリアミツク酸溶液組成物につ
いてエナメル線製造用のワニスとして評価を行な
つたところ、後述のように各種の機械的特性、耐
熱性、そして電気的特性について充分なレベルを
示したほか、特に耐アルカリ性および耐塩水性に
ついて優れた結果を示した。 [比較例 1] 反応原料および溶媒を、ピロメリト酸二無水物
21.81g(0.1モル)、4,4′―ジアミノジフエニル
エーテル20.02g(0.1モル)、N―メチル―2―
ピロリドン151.75g、および水4.69gとし、反応
温度と反応時間を50℃、40時間とした以外は実施
例1と同様に重合反応させて、対数粘度が0.59の
芳香族ポリアミツク酸を含有する反応液を得た。 次いで実施例1と同様にして水除去操作を行な
い、水分の含有量が0.7重量%のポリアミツク酸
溶液組成物を得た。このポリアミツク酸溶液組成
物のポリマー濃度は22.1重量%であり、そして溶
液粘度は90ポアズであつた。 得られたポリアミツク酸溶液組成物の30℃、30
日間保存後の溶液粘度は155ポアズであつたが、
120日間経過後は2000ポアズと激しく上昇した。
また50℃で保存したところ、初めから溶液粘度が
激しく上昇し10日間後の溶液粘度は270ポアズと
なり、20日間後には不溶性のゲル状態となつた。 [比較例 2] 反応原料および溶媒を、3,3′,4,4′―ビフ
エニルテトラカルボン酸二無水物2.94g(0.01モ
ル)、ピロメリト酸二無水物19.63g(0.09モル)、
4,4′―ジアミノジフエニルエーテル20.02g
(0.1モル)、N―メチル―2―ピロリドン165.25
gおよび水5.11gとし、反応温度と反応時間を50
℃、20時間とした以外は実施例1と同様に重合反
応させて、対数粘度が0.55の芳香族ポリアミツク
酸を含有する反応液を得た。 次いで実施例1と同様にして水除去操作を行な
い、水分の含有量が0.8重量%のポリアミツク酸
溶液組成物を得た。このポリアミツク酸溶液組成
物のポリマー濃度は22.3重量%であり、そして溶
液粘度は52ポアズであつた。 得られたポリアミツク酸溶液組成物の30℃、30
日間保存後の溶液粘度は77ポアズであつた。また
50℃で、30日間保存したところ不溶性のゲル状態
となつた。 [比較例 3] 反応原料および溶媒を、3,3′,4,4′―ビフ
エニルテトラカルボン酸二無水物5.88g(0.02モ
ル)、ピロメリト酸二無水物17.45g(0.08モル)、
4,4′―ジアミノジフエニルエーテル20.02g
(0.1モル)、N―メチル―2―ピロリドン166.5g
および水6.94gとし、反応温度と反応時間を50
℃、20時間とした以外は実施例1と同様に重合反
応させて、対数粘度が0.63の芳香族ポリアミツク
酸を含有する反応液を得た。 次いで実施例1と同様にして水除去操作を行な
い、水分の含有量が0.8重量%のポリアミツク酸
溶液組成物を得た。このポリアミツク酸溶液組成
物のポリマー濃度は21.7重量%であり、そして溶
液粘度は60ポアズであつた。 得られたポリアミツク酸溶液組成物の30℃、30
日間保存後の溶液粘度は86ポアズであつた。ま
た、50℃で30日間保存後の溶液粘度は250ポアズ
と激しく上昇した。 [比較例 4] 反応原料および溶媒を、3,3′,4,4′―ビフ
エニルテトラカルボン酸二無水物5.88g(0.02モ
ル)、ピロメリト酸二無水物17.45g(0.08モル)、
4,4′―ジアミノジフエニルエーテル16.02g
(0.08モル)、m―フエニレンジアミン2.16g
(0.02モル)、N―メチル―2―ピロリドン161.6
gおよび水4.98gとし、反応温度と反応時間を50
℃、20時間とした以外は実施例1と同様に重合反
応させて、対数粘度が0.64の芳香族ポリアミツク
酸を含有する反応液を得た。 次いで実施例1と同様にして水除去操作を行な
い、水分の含有量が0.5重量%のポリアミツク酸
溶液組成物を得た。このポリアミツク酸溶液組成
物のポリマー濃度は21.2重量%であり、そして溶
液粘度は54ポアズであつた。 得られたポリアミツク酸溶液組成物の30℃、30
日間保存後の溶液粘度は76ポアズであつた。ま
た、50℃で30日間保存後の溶液粘度は210ポアズ
と激しく上昇した。 [比較例 5] 反応原料および溶媒を、3,3′,4,4′―ビフ
エニルテトラカルボン酸二無水物29.42g(0.1モ
ル)、4,4―ジアミノジフエニルエーテル20.02
g(0.1モル)、N―メチル―2―ピロリドン
178.00gおよび水19.71gとした以外は実施例1
と同様に重合反応させて、対数粘度が0.57の芳香
族ポリアミツク酸を含有する反応液を得た。 次いで実施例1と同様にして水除去操作を行な
い、水分の含有量が1.0重量%のポリアミツク酸
溶液組成物を得た。このポリアミツク酸溶液組成
物のポリマー濃度は24.4重量%であり、そして溶
液粘度は94ポアズであつた。 得られたポリアミツク酸溶液組成物の保存安定
性を実施例1と同様に試験したところ、ほぼ同様
な粘度変化を示し、高い保存安定性を示すことが
確認された。 ただし、ここで得られたポリアミツク酸溶液組
成物についてエナメル線製造用のワニスとしての
評価を行なつたところ、後述のように、形成され
たポリイミド皮膜に濁りが見られたほか、耐アル
カリ性および耐塩水性については著しく劣つてい
た。 [比較例 6] 反応原料および溶媒を、3,3′,4,4′―ビフ
エニルテトラカルボン酸二無水物26.48g(0.09
モル)、ピロメリト酸二無水物2.18g(0.01モ
ル)、4,4′―ジアミノジフエニルエーテル20.02
g(0.1モル)、N―メチル―2―ピロリドン
175.25gおよび水19.47gとした以外は実施例1
と同様に重合反応させて、対数粘度が0.53の芳香
族ポリアミツク酸を含有する反応液を得た。 次いで実施例1と同様にして水除去操作を行な
い、水分の含有量が1.1重量%のポリアミツク酸
溶液組成物を得た。このポリアミツク酸溶液組成
物のポリマー濃度は23.0重量%であり、そして溶
液粘度は50ポアズであつた。 得られたポリアミツク酸溶液組成物の保存安定
性を実施例1と同様に試験したところ、ほぼ同様
な粘度変化を示し、高い保存安定性を示すことが
確認された。 ただし、ここで得られたポリアミツク酸溶液組
成物についてエナメル線製造用のワニスとしての
評価を行なつたところ、後述のように、形成され
たポリイミド皮膜に濁りが見られたほか、耐アル
カリ性および耐塩水性については著しく劣つてい
た。 [比較例 7] 反応原料および溶媒を、3,3′,4,4′―ビフ
エニルテトラカルボン酸二無水物23.54g(0.08
モル)、ピロメリト酸二無水物4.36g(0.02モ
ル)、4,4′―ジアミノジフエニルエーテル20.02
g(0.1モル)、N―メチル―2―ピロリドン
172.51gおよび水19.17gとした以外は実施例1
と同様に重合反応させて、対数粘度が0.50の芳香
族ポリアミツク酸を含有する反応液を得た。 次いで実施例1と同様にして水除去操作を行な
い、水分の含有量が1.0重量%のポリアミツク酸
溶液組成物を得た。このポリアミツク酸溶液組成
物のポリマー濃度は22.4重量%であり、そして溶
液粘度は41ポアズであつた。 得られたポリアミツク酸溶液組成物の保存安定
性を実施例1と同様に試験したところ、ほぼ同様
な粘度変化を示し、高い保存安定性を示すことが
確認された。 ただし、ここで得られたポリアミツク酸溶液組
成物についてエナメル線製造用のワニスとしての
評価を行なつたところ、後述のように、形成され
たポリイミド皮膜に濁りが見られたほか、耐アル
カリ性および耐塩水性については著しく劣つてい
た。 [エナメル線製造用のワニスとしての芳香族ポリ
アミツク酸溶液組成物の評価] 上記の実施例1〜9および比較例1〜7の芳香
族ポリアミツク酸溶液組成物について、エナメル
線製造用のワニスとしての評価を下記の方法によ
り行なつた。 (1) エナメル線の製造 炉の温度を400℃に維持した竪型エナメル線焼
付炉を用い、線速5m/分に設定して常法に従い
エナメル線を製造した。素材の銅線は径1.0mmの
ものを用い、塗布回数は8回とした。 (2) エナメル線の評価 エナメル線の皮膜について外観、耐塩水性およ
び耐アルカリ性について評価した。なお、耐塩水
性および耐アルカリ性の評価は次のようにして行
なつた。 耐塩水性(耐塩水絶縁破壊) JISC3003 11.1に従い、2個より試験片を作り、
30℃に保つた0.4重量%塩化ナトリウム水溶液に、
そのより合わせた部分を10cm浸漬し、この2本の
導体管に交流200Vを印加し、0.1Aの電流が流れ
るまでの時間を測定した。 耐アルカリ性(耐アルカリ絶縁破壊) 上記と同様に2個より試験片を作り、50℃に保
つた10重量%水酸化ナトリウム水溶液に、そのよ
り合わせた部分を10cm浸漬し、この2本の導体管
に交流200Vを印加し、0.1Aの電流が流れるまで
の時間を測定した。 評価結果を第1表に示す。
【表】
次に実施例1〜9および比較例1の芳香族ポリ
アミツク酸溶液組成物をワニスとして用いて製造
したエナメル線の他の特性の評価結果を示す。 (1) エナメル線の被膜厚(μm)、ピンホールの数
(個/5m)、耐摩耗性(荷重700g)および絶
縁破壊電圧(KV)は第2表に示す通り良好な
値を示した。
アミツク酸溶液組成物をワニスとして用いて製造
したエナメル線の他の特性の評価結果を示す。 (1) エナメル線の被膜厚(μm)、ピンホールの数
(個/5m)、耐摩耗性(荷重700g)および絶
縁破壊電圧(KV)は第2表に示す通り良好な
値を示した。
【表】
(2) 可撓性(自己径巻付):全て合格
(3) 耐劣化性(200℃、24時間、自己径巻付):全
て合格 (4) 耐熱衝撃性(250℃、1時間、自己径巻付):
全て合格 (5) 耐熱軟化性(2:1Kg、1時間、300℃):全
て合格 [芳香族ポリアミツク酸溶液組成物から得られた
ポリイミドフイルムの機械的強度の評価] 実施例1〜9のポリアミツク酸溶液組成物から
ポリイミドフイルムを以下の方法により製造し
て、その機械的強度を評価した。 ドクターナイフを用いてポリアミツク酸溶液組
成物をガラス板上に均一な厚さの薄膜状に塗布し
た。この薄膜を窒素雰囲気中で30分間乾燥して凝
固させてフイルムとし、このフイルムを1時間か
けて300℃まで昇温させ、さらに300℃で30分間熱
処理して厚さ25μmのポリイミドフイルムを得た。 上記のポリイミドフイルムについて、引張り強
度、破断伸び、および耐熱性を以下の方法により
測定した。測定結果を第3表に示す。 (1) 引張り強度(単位:Kg/mm2)および破断伸び
(単位:%) 長さ100mm、幅10mmの試料についてオートグラ
フDSS―5000((株)島津製作所)を用い、チヤツク
間距離50mm、引つ張り速度50mm/分にて測定し
た。 (2) 耐熱性(単位:加熱減量重量%) ポリイミドフイルムを熱天秤に載せ、空気雰囲
気中、昇温速度10℃/分で加熱し、500℃に到達
した時点でのフイルムの減量を測定した。
て合格 (4) 耐熱衝撃性(250℃、1時間、自己径巻付):
全て合格 (5) 耐熱軟化性(2:1Kg、1時間、300℃):全
て合格 [芳香族ポリアミツク酸溶液組成物から得られた
ポリイミドフイルムの機械的強度の評価] 実施例1〜9のポリアミツク酸溶液組成物から
ポリイミドフイルムを以下の方法により製造し
て、その機械的強度を評価した。 ドクターナイフを用いてポリアミツク酸溶液組
成物をガラス板上に均一な厚さの薄膜状に塗布し
た。この薄膜を窒素雰囲気中で30分間乾燥して凝
固させてフイルムとし、このフイルムを1時間か
けて300℃まで昇温させ、さらに300℃で30分間熱
処理して厚さ25μmのポリイミドフイルムを得た。 上記のポリイミドフイルムについて、引張り強
度、破断伸び、および耐熱性を以下の方法により
測定した。測定結果を第3表に示す。 (1) 引張り強度(単位:Kg/mm2)および破断伸び
(単位:%) 長さ100mm、幅10mmの試料についてオートグラ
フDSS―5000((株)島津製作所)を用い、チヤツク
間距離50mm、引つ張り速度50mm/分にて測定し
た。 (2) 耐熱性(単位:加熱減量重量%) ポリイミドフイルムを熱天秤に載せ、空気雰囲
気中、昇温速度10℃/分で加熱し、500℃に到達
した時点でのフイルムの減量を測定した。
【表】
Claims (1)
- 1 3,3′,4,4′―ビフエニルテトラカルボン
酸二無水物および/またはその誘導体とピロメリ
ト酸二無水物および/またはその誘導体とを30:
70〜75:25のモル比で含有し、かつこれらの化合
物が全芳香族テトラカルボン酸成分中の80モル%
以上を占めることからなる芳香族テトラカルボン
酸成分と、4,4′―ジアミノジフエニルエーテル
が全芳香族ジアミン成分中の80モル%以上を占め
ることからなる芳香族ジアミン成分とを実質的に
等モル量使用し、重合して得られた対数粘度0.1
〜1.5[30℃、0.5g/100ml(N―メチル―2―ピ
ロリドン)]の芳香族ポリアミツク酸が、有機極
性溶媒中に5〜40重量%溶解されてなる電気絶縁
塗料用芳香族ポリアミツク酸溶液組成物。
Priority Applications (2)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP3668283A JPS59164328A (ja) | 1983-03-08 | 1983-03-08 | 芳香族ポリアミツク酸溶液組成物 |
| US06/587,177 US4535105A (en) | 1983-03-08 | 1984-03-07 | Wholly aromatic polyamic acid solution composition |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP3668283A JPS59164328A (ja) | 1983-03-08 | 1983-03-08 | 芳香族ポリアミツク酸溶液組成物 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPS59164328A JPS59164328A (ja) | 1984-09-17 |
| JPH0126370B2 true JPH0126370B2 (ja) | 1989-05-23 |
Family
ID=12476608
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP3668283A Granted JPS59164328A (ja) | 1983-03-08 | 1983-03-08 | 芳香族ポリアミツク酸溶液組成物 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPS59164328A (ja) |
Families Citing this family (20)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| DE3789296T2 (de) * | 1986-11-29 | 1994-10-13 | Kanegafuchi Chemical Ind | Polyimid mit Formstabilität beim Erhitzen. |
| KR950013539B1 (ko) * | 1991-11-13 | 1995-11-08 | 재단법인한국화학연구소 | 폴리이미드 공중합체 및 그 제조방법 |
| US5859171A (en) * | 1997-05-21 | 1999-01-12 | Dupont Toray | Polyimide copolymer, polyimide copolymer resin molded products and their preparation |
| US6277495B1 (en) | 1997-07-18 | 2001-08-21 | E. I. Du Pont De Nemours And Company | Polyimide film, a method for its manufacture and a polyimide film containing metal laminated plate |
| CN101558102B (zh) | 2006-11-13 | 2014-11-26 | 宇部兴产株式会社 | 用于制备聚酰胺酸溶液的方法和聚酰胺酸溶液 |
| US8816017B2 (en) | 2007-11-29 | 2014-08-26 | Ube Industries, Ltd. | Process for producing polyamic acid solution and polyamic acid solution |
| TWI628068B (zh) | 2009-08-21 | 2018-07-01 | 東麗 杜邦股份有限公司 | 聚醯亞胺膜 |
| US8445099B2 (en) | 2009-11-30 | 2013-05-21 | E. I. Du Pont De Nemours And Company | Polyimide film |
| WO2011151898A1 (ja) * | 2010-06-02 | 2011-12-08 | ソルピー工業株式会社 | (pmda)2(dade)2(bpda)2(dade以外の芳香族ジアミン)2の成分比より構成される有機溶媒に可溶なポリイミド |
| JP2013191356A (ja) * | 2012-03-13 | 2013-09-26 | Hitachi Cable Ltd | 絶縁電線及びそれを用いて形成されたコイル |
| JP5928129B2 (ja) | 2012-04-25 | 2016-06-01 | Jnc株式会社 | インクジェットインク |
| JP2014159551A (ja) | 2013-01-28 | 2014-09-04 | Jnc Corp | 熱硬化性組成物、硬化膜および電子部品 |
| JP6148556B2 (ja) | 2013-07-22 | 2017-06-14 | 東レ・デュポン株式会社 | ポリイミドフィルム |
| JP2015209457A (ja) * | 2014-04-24 | 2015-11-24 | 日立金属株式会社 | ポリアミック酸塗料および絶縁電線 |
| JP6370609B2 (ja) | 2014-05-29 | 2018-08-08 | 東レ・デュポン株式会社 | ポリイミドフィルム |
| JP6413434B2 (ja) | 2014-07-25 | 2018-10-31 | 富士ゼロックス株式会社 | ポリイミド前駆体組成物、ポリイミド前駆体の製造方法、ポリイミド成形体、及びポリイミド成形体の製造方法 |
| JP6496993B2 (ja) | 2014-07-25 | 2019-04-10 | 富士ゼロックス株式会社 | ポリイミド前駆体組成物、ポリイミド前駆体の製造方法、ポリイミド成形体、及びポリイミド成形体の製造方法 |
| JP6769102B2 (ja) * | 2016-05-12 | 2020-10-14 | 宇部興産株式会社 | 絶縁被覆層の製造方法 |
| WO2018230705A1 (ja) * | 2017-06-15 | 2018-12-20 | 住友電気工業株式会社 | 絶縁電線 |
| US20210395458A1 (en) * | 2018-09-28 | 2021-12-23 | Kaneka Americas Holding, Inc. | Polyamic acid resin in reach-approved solvent system for wire coating applications |
Family Cites Families (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS5137956B2 (ja) * | 1973-09-11 | 1976-10-19 | ||
| JPS57131248A (en) * | 1981-02-05 | 1982-08-14 | Ube Ind Ltd | Polyamic acid solution composition and preparation thereof |
-
1983
- 1983-03-08 JP JP3668283A patent/JPS59164328A/ja active Granted
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPS59164328A (ja) | 1984-09-17 |
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