JPH041785B2 - - Google Patents

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JPH041785B2
JPH041785B2 JP21746683A JP21746683A JPH041785B2 JP H041785 B2 JPH041785 B2 JP H041785B2 JP 21746683 A JP21746683 A JP 21746683A JP 21746683 A JP21746683 A JP 21746683A JP H041785 B2 JPH041785 B2 JP H041785B2
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JP
Japan
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aromatic
mol
solution
dianhydride
polymerized
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JP21746683A
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JPS60108464A (ja
Inventor
Toshihiro Inaike
Shunji Ooe
Shuji Yamamoto
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Ube Corp
Original Assignee
Ube Industries Ltd
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Publication date
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Priority to JP21746683A priority Critical patent/JPS60108464A/ja
Publication of JPS60108464A publication Critical patent/JPS60108464A/ja
Publication of JPH041785B2 publication Critical patent/JPH041785B2/ja
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  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
  • Polymers With Sulfur, Phosphorus Or Metals In The Main Chain (AREA)
  • Paints Or Removers (AREA)
  • Macromolecular Compounds Obtained By Forming Nitrogen-Containing Linkages In General (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、芳香族ポリイミド溶液組成物に関す
るものである。さらに詳しくは、本発明は、高濃
度かつ低溶液粘度で特にポリイミドワニスとして
有用な芳香族ポリイミド溶液組成物に関するもの
である。
芳香族ポリイミド溶液組成物の製造方法として
は、特定の溶媒中でテトラカルボン酸成分とジア
ミン成分とを重合させ、芳香族ポリイミドの前駆
体である芳香族ポリアミツク酸溶液を製造し、次
いでそのポリアミツク酸を加熱または脱水剤等に
よりイミド化して芳香族ポリイミド溶液とする方
法(二段法)、およびテトラカルボン酸成分とジ
アミン成分とを特定の溶媒中で高温にて反応させ
重合・イミド化して芳香族ポリイミド溶液とする
方法(一段法)が従来からよく知られている。
これらのうち、前者の方法(二段法)では、中
間体のポリアミツク酸の溶解性が悪く、N−メチ
ルピロリドン、ジメチルアセトアミド、ジメチル
ホルムアミドなどの高価で吸湿性の高い溶媒を用
いなければならず、また、常温の保存では粘度上
昇やゲル化が起こるため、冷却下に保存する必要
があるなどの欠点がある。さらにイミド化する際
に水などの脱離物が生成するので、たとえば、こ
の芳香族ポリアミツク酸溶液を電線被覆などの目
的のワニスとして用いた場合には、いわゆる「ふ
くれ」と呼ばれる欠陥を生じ易いなどの欠点を有
している。
一方、後者の方法(一段法)では、特定の芳香
族テトラカルボン酸成分と芳香族ジアミンとを用
いた場合にのみ可溶性の芳香族ポリイミドが得ら
れるので、それらの原料成分および溶媒の選択が
重要となる。
この一段法については、たとえば特開昭50−
113597号公報に、ビフエニルテトラカルボン酸類
を主成分とする芳香族テトラカルボン酸成分と芳
香族ジアミン成分とを、略等モル有機極性溶媒
中、高温で重合・イミド化反応させることからな
る可溶性の芳香族ポリイミドの製造方法が記載さ
れている。この方法は、それ以前に知られてい
た、ベンゾフエノンテトラカルボン酸類を酸成分
として製造した可溶性ポリイミドの問題点、すな
わち重合反応温度が160℃以上になると樹脂の濁
り又はゲル化を生じ、溶液の安定性が低下する
(特公昭44−9576号公報に記載)とか、ジアミン
成分として非対称あるいは側鎖を有する特殊なジ
アミンを使用せねばならないため、耐熱性や機械
的物性等が低い(たとえば、特公昭46−17145号、
特公昭47−26878号、特公昭49−18639号、特公昭
49−19119号、特公昭49−30717号、特公昭49−
30718号、特公昭49−106599号などの各公報に記
載)などの問題点を改善するものであつた。
しかしながら、上記の特開昭50−113597号公報
に開示された方法では、高温で重合・イミド化反
応をおこなうため、反応が急速に進行し、生成す
る芳香族ポリイミドは極めて高重合度となるとの
問題があつた。従つてこの方法では、所望の溶液
粘度を有する芳香族ポリイミド溶液を再現性よく
製造することは困難であつた。
特に芳香族ポリイミド溶液をワニスとして使用
する場合には、生産性およびコスト面からポリマ
ー濃度の高いものが望まれる一方で、電線に被覆
するなど、実際の使用の際には、数十から数百ポ
イズ(30℃)程度の低粘度溶液であることが望ま
れる。この様な高濃度かつ低粘度溶液を得るため
には、重合・イミド化反応において生成するポリ
イミドの重合度を適度に抑制する必要がある。
このようなポリイミドの重合度の抑制を可能と
する重合・イミド化反応については、特開昭56−
38324号公報および特開昭57−34127号公報に、ビ
フエニルテトラカルボン酸を含む芳香族テトラカ
ルボン酸成分と、芳香族ジアミンとを略等モル使
用し、重合反応系を密閉系とし、必要であれば、
反応系に水を添加して、反応系の水分圧および/
又は重合液の水分率あるいは重合液の水分率が一
定値となるまで100〜300℃の重合温度で重合して
溶液粘度を調節する方法が開示されている。
しかしながら、これらの方法では反応系を密閉
系にする必要があり、しかも水の重反応抑制効果
が比較的小さいため、例えば電線用ワニス等の用
途に使用する低重合度かつ低粘度の芳香族ポリミ
ドを得ようとすれば、反応系の水分圧や重合液の
水分率を極めて高い状態に保持せねばならないと
いう不便さがある。
また、特公昭55−11696号公報には、多価アル
コールを含有する有機溶剤中でベンゾフエノンテ
トラカルボン酸を含む芳香族テトラカルボン酸成
分と芳香族ジアミン成分とを反応させる方法、そ
して特公昭56−4587号には同様な方法で芳香族ジ
アミン成分として側鎖を有する芳香族ジアミンな
どを用いる方法が開示されている。しかし、これ
らの方法で製造される芳香族ポリイミド溶液も、
前記のものと同様に溶液の安定性あるいは得られ
るワニスの耐熱性、機械的特性などが不充分であ
るとの問題がある。
さらに特公昭56−5466号公報には、多価アルコ
ールの存在下にてピロメリツト酸無水物、3,
3′,4,4′−ベンゾフエノンテトラカルボン酸無
水物などの芳香トリーもしくは芳香族テトラカル
ボン酸無水物またはこれらの誘導体とモル数過剰
の芳香族ジアミンを反応させて得た重合・イミド
化物オリゴマーに、1,2,3,4−ブタンテト
ラカルボン酸または芳香トリ−もしくは芳香族テ
トラカルボン酸無水物の多価アルコールエステル
を配合してなる耐熱性重合体形成用溶液(芳香族
ポリイミド溶液)が開示されている。この芳香族
ポリイミド溶液では、重合・イミド化物オリゴマ
ーの形成に際して多価アルコールを存在させるこ
とによりポリイミド主鎖中にエステル結合が含ま
れることになるため溶解性の向上が見られるが、
一方、そのエステル基の導入に起因する耐熱性、
機械的強度の低下などの問題が生じる。
本発明者は、これまでに知られている芳香族ポ
リイミド溶液組成物についての上述のような欠点
の解決を目的として研究を行なつた結果、特定の
芳香族テトラカルボン酸二無水物を含むカルボン
酸成分と該カルボン酸成分に対して過剰の芳香族
ジアミン成分とから得られる重合・イミド化反応
物オリゴマーがフエノール系溶媒に溶解性が高い
ことを利用して、この重合・イミド化物オリゴマ
ーに、そのアミン末端を形成している過剰分の芳
香族ジアミン量に対応する量の芳香族テトラカル
ボン酸成分を一価アルコールのエステルとして配
合することにより、高濃度でありながら低粘度を
安定に維持し、かつ耐熱性および機械的強度など
の特性が優れたポリイミド溶液組成物が得られる
ことを見い出し、本発明に到達した。
すなわち、本発明は、 (A) 芳香族ジアミンと、該ジアミン成分に対して
65〜98モル%の、2,3,3′,4′−ビフエニル
テトラカルボン酸二無水物を40モル%以上含む
芳香族テトラカルボン酸二無水物との重合・イ
ミド化物オリゴマー、および、 (B) 該重合・イミド化物オリゴマー中の酸成分と
ジアミン成分とが実質的に等モルとなるような
量の芳香族テトラカルボン酸の一価アルコール
ジエステル、 がフエノール系溶媒に溶解してなる芳香族ポリイ
ミド溶液組成物を提供するものである。
本発明によれば、芳香族ポリイミドの優れた諸
特性を損なうことなく、該重合・イミド化反応の
制御が容易となり、かつ芳香族ポリイミド溶液組
成物が高粘度化するとの欠点が克服され、長期保
存安定性も向上した芳香族ポリイミド溶液組成物
を得ることが可能となる。
また、本発明によれば、たとえば電線用ワニス
の汎用溶媒であるクレゾールなどの安価なフエノ
ール系溶媒を用い、ポリマー濃度が15から40重量
%の高濃度でありながら、数百ポイズ/30℃以下
の低い溶液粘度を有する芳香族ポリイミド溶液組
成物を極めて簡便に、かつ、再現性よく得ること
ができる。そして、本発明の芳香族ポリイミド溶
液組成物は、前述のように長期保存安定性が優れ
ているとの特徴も有する。さらに本発明の芳香族
ポリイミド溶液組成物を電線被覆や塗膜、フイル
ム形成などの用途に用いた場合において、耐熱
性、電気絶縁性、機械的物性、耐摩耗性、耐溶剤
性が優れた被覆層、塗膜、フイルムが得られる。
従つて、本発明の芳香族ポリイミド溶液組成物
は、特にワニスとして極めて有用である。
次に本発明を詳しく説明する。
本発明は、上述のように特定の重合・イミド化
物オリゴマー(A)と芳香族テトラカルボン酸の一価
アルコールジエステル(B)とがフエノール系溶媒に
溶解されてなる芳香族ポリイミド溶液組成物であ
る。上記の重合・イミド化物オリゴマー(A)とは、
芳香族ジアミンと、2,3,3′,4′−ビフエニル
テトラカルボン酸二無水物を40モル%以上含む芳
香族テトラカルボン酸二無水物との重合・イミド
化物オリゴマーである。ただし、上記の重合・イ
ミド化物オリゴマーの製造に際しては、該芳香族
テトラカルボン酸二無水物は該ジアミン成分に対
して65〜98モル%用いる。
この重合・イミド化物オリゴマー(A)は、芳香族
ジアミンと芳香族テトラカルボン酸二無水物とを
公知の方法に準じフエノール系溶媒中で高温に加
熱して重合・イミド化させることにより製造する
ことができる。ただし、本発明においては、反応
に用いられる芳香族テトラカルボン酸二無水物
は、芳香族ジアミン成分に対して65〜98モル%
と、一定の範囲内で不足した量でなければならな
い。また、芳香族テトラカルボン酸二無水物のう
ち40モル%以上は2,3,3′,4′−ビフエニルテ
トラカルボン酸二無水物でなければならない。本
発明ではこのような組成と量の芳香族テトラカル
ボン酸二無水物を用いることによりフエノール系
溶媒に可溶で、かつ、のちに配合物として形成さ
せる芳香族ポリイミド溶液に優れた特性を付与す
る重合・イミド化物オリゴマーを得ることができ
る。
上記の重合・イミド化反応は、たとえばフエノ
ール系溶媒中にて各成分を100〜300℃の範囲、特
に130〜250℃の範囲の温度にて重合・イミド化す
るような公知の方法に準じる方法を利用して実施
することができる。
上記の芳香族テトラカルボン酸二無水物成分
中、2,3,3′,4′−ビフエニルテトラカルボン
酸二無水物は他の芳香族テトラカルボン酸二無水
物と併用することが望ましい。併用することが好
ましい芳香族テトラカルボン酸二無水物の例とし
ては、3,3′,4,4′−ビフエニルテトラカルボ
ン酸二無水物および3,3′,4,4′−ベンゾフエ
ノンテトラカルボン酸二無水物を挙げることがで
きる。ただし少量であれば、ピロメリツト酸二無
水物、ビス(3,4−ジカルボキシフエニル)メ
タン二無水物、2,2−ビス(3,4−ジカルボ
キシフエニル)プロパン二無水物、ビス(3,4
−ジカルボキシフエニル)エーテル二無水物、ビ
ス(3,4−ジカルボキシフエニル)スルホン二
無水物などの他のカルボン酸成分も併用すること
ができる。またカルボン酸成分として三種以上の
酸無水物の混合物を用いてもよい。
本発明の重合・イミド化物オリゴマー(A)の調製
に使用する芳香族テトラカルボン酸二無水物は、
実質的に2,3,3′,4′−ビフエニルテトラカル
ボン酸二無水物40〜80モル%と他の芳香族テトラ
カルボン酸二無水物60〜20モル%とからなること
が好ましい。そして、他の芳香族テトラカルボン
酸二無水物の内の50モル%以上は、3,3′,4,
4′−ビフエニルテトラカルボン酸二無水物あるい
は3,3′,4,4′−ベンゾフエノンテトラカルボ
ン酸二無水物であることが好ましい。特に好まし
いのは、実質的に2,3,3′,4′−ビフエニルテ
トラカルボン酸二無水物40〜80モル%と3,3′,
4,4′−ビフエニルテトラカルボン酸二無水物60
〜20モル%とからなる配合である。
本発明で用いられる芳香族ジアミンは、得られ
る芳香族ポリイミドが可溶性であれば、いずれの
芳香族ジアミンであつてもよい。好ましい芳香族
ジアミンの例としては、4,4′−ジアミノジフエ
ニルエーテル、4,4′−ジアミノジフエニルメタ
ン、4,4′−ジアミノジフエニルチオエーテル、
4,4′−ジアミノジフエニルスルホン、o−トリ
ジン、およびo−ジアニシジンを挙げることがで
きる。これらの芳香族ジアミンは単独で使用して
もよく、あるいは二種以上を併用してもよい。ま
た、上記の芳香族ジアミンは、たとえばp−フエ
ニレンジアミン、m−フエニレンジアミン、3,
5−ジアミノ安息香酸、ジアミノナフタレン
(1,5−ジアミノナフタレン、2,6−ジアミ
ノナフタレン)などと併用してもよい。
本発明の重合・イミド化物オリゴマー(A)を調製
するための芳香族テトラカルボン酸二無水物と芳
香族ジアミンの配合比は、芳香族テトラカルボン
酸二無水物の配合量が、芳香族ジアミンに対して
65〜98モル%となるようにする。芳香族テトラカ
ルボン酸二無水物が、芳香族ジアミンに対して98
モル%を越える場合には、オリゴマー(A)の重合化
が起こり易く、低粘度化が困難になり、また65モ
ル%より少ないと、モノマー成分が多くなり充分
な性能を有した塗膜、フイルム等を得ることが困
難になる。
芳香族テトラカルボン酸二無水物と芳香族ジア
ミンの溶剤に対する添加量は、所望の重合度、溶
液粘度および使用形態により適宜選択することが
できるが、基本的には得られる芳香族ポリイミド
溶液組成物中の芳香族ポリイミド濃度が約15〜40
重量%となるように調製することが望ましい。芳
香族ポリイミド溶液組成物中の芳香族ポリイミド
濃度が40重量%を越えるような高濃度になる場合
には、その芳香族ポリイミド溶液組成物は高粘度
となりすぎ、例えば、電気材料被覆用ワニスなど
の用途に用いることはできず、その他の用途にお
いても実用上その使用が困難となる。また芳香族
ポリイミド溶液組成物中の芳香族ポリイミド濃度
が15重量%未満の場合には溶液粘度は充分に低く
なるが、このような稀薄溶液は実用上の利用価値
は低い。
本発明の重合・イミド化物オリゴマー(A)の調製
に用いられるフエノール系溶媒の例としては、ク
レゾール、キシレノールなどを挙げることがで
き、これらを単独または混合して用いることがで
きる。また、クレゾール、キシレノールなどに、
フエノール、ハロゲン化フエノールなどの他のフ
エノール系溶媒を一部混合してもよい。
上記のような方法により調製される本発明の重
合・イミド化物オリゴマー(A)は、その分子両端に
アミノ基を有し、その分子主鎖中には実質的にイ
ミド結合だけを有するオリゴマーである。
上記の重合・イミド化物オリゴマー(A)には、該
重合・イミド化物オリゴマー中の酸成分とジアミ
ン成分とが実質的に等モルとなるような量の芳香
族テトラカルボン酸の一価アルコールジエステル
(B)が配合され、本発明のポリイミド溶液組成物と
なる。
重合・イミド化物オリゴマー(A)に、芳香族テト
ラカルボン酸の一価アルコールジエステル(B)の代
りに、芳香族テトラカルボン酸、芳香族テトラカ
ルボン酸二無水物、芳香族テトラカルボン酸テト
ラエステル等を配合した場合には、溶解度が不良
であつたり、ポリイミド溶液組成物が高粘度化す
るか、あるいは低粘度の溶液を得ることができた
場合であつても充分な物性(特に伸びに対する特
性が劣る傾向がある)を与える芳香族ポリイミド
溶液組成物を得ることができない。
本発明で用いる芳香族テトラカルボン酸の一価
アルコールジエステル(B)は、芳香族テトラカルボ
ン酸、その塩あるいはは無水物と一価アルコール
との反応により得ることができる。
配合する芳香族テトラカルボン酸の一価アルコ
ールジエステル(B)は、単離したものであつても、
また溶液であつてもよく、さらに、未反応のアル
コールを含有するものであつても何等支障なく使
用することができる。
本発明において配合する芳香族テトラカルボン
酸の一価アルコールジエステル(B)を構成する芳香
族テトラカルボン酸成分は、得られる芳香族ポリ
イミド溶液組成物中の長期保存安定性および芳香
族ポリイミドの可溶性、耐熱性、機械的強度など
を損なうものでなければ特に限定はないが、好ま
しいのは、2,3,3′4′−ビフエニルテトラカル
ボン酸、3,3′,4,4′−ビフエニルテトラカル
ボン酸、3,3′,4,4′−ベンゾフエノンテトラ
カルボン酸、ピロメリツト酸、ビス(3,4−ジ
カルボキシフエニル)メタン、2,2−ビス
(3,4−ジカルボキシフエニル)プロパン、ビ
ス(3,4−ジカルボキシフエニル)エーテル、
ビス(3,4−ジカルボキシフエニル)スルホン
などの芳香族テトラカルボン酸を挙げることがで
きる。
本発明で用いることのできる一価アルコールと
しては、低級脂肪族一価アルコール、芳香族一価
アルコール、脂環族一価アルコール、およびエー
テル基を併せ有する一価アルコールなどを挙げる
ことができる。これらの内、低級脂肪族アルコー
ルの例としては、メタノール、エタノール、プロ
パノールおよびブタノールなどの炭素数1〜6の
脂肪族アルコール、芳香族一価アルコールの例と
しては、ベンジルアルコールおよびα−(もしく
はβ−)フエネチルアルコールなど、脂環族一価
アルコールの例としては、ペンタノール、シクロ
ヘキサノール、そしてエーテル基を併せ有する一
価アルコールの例としては、メチルセロソルブお
よびエチルセロソルブを挙げることができる。
芳香族テトラカルボン酸の一価アルコールジエ
ステル(B)の重合・イミド化物オリゴマー(A)への配
合は、140℃以下の温度で行なうのが好ましく、
特に80℃以下の温度で行なうのが好ましい。配合
温度を140℃以上とし、この温度で長時間維持す
ると、この期間に重合反応が開始され溶液粘度が
上昇し、その芳香族ポリイミド溶液は高粘度とな
りすぎ、例えば、電気材料被覆用ワニスなどの用
途い用いることが困難になり、その他の用途にお
いても不利となる。
次に本発明の実施例および比較例を示す。
以下の各例において溶液粘度は、(株)東京計器製
E形粘度計を用いて回転粘度として測定した。ま
た製造したフイルムの引張強度の測定は、(株)島津
製作所製オートグラフDSS−5000を使用しサンプ
ル幅10mm、チヤツク間距離50mm、引張速度50mm/
分にて行なつた。
実施例 1 1のセパラブルフラスコに、2,3,3′,
4′−ビフエニルテトラカルボン酸二無水物16.78
g(0.057モル)、3,3′,4,4′−ビフエニルテ
トラカルボン酸二無水物16.78g(0.057モル)、
4,4′−ジアミノジフエニルエーテル24.02g
(0.120モル)およびm−クレゾール230.30gを入
れ、これを170℃のオイルバス中で3時間加熱撹
拌し、溶液粘度101ポイズ/30℃の重合・イミド
化物オリゴマー溶液()を得た。
この溶液()の重合・イミド化物オリゴマー
の酸成分はジアミン成分に対して95モル%であ
る。
別に、100mlのフラスコに、3,3′,4,4′−
ビフエニルテトラカルボン酸二無水物2.94g
(0.010モル)、エチルアルコール2.77g(0.060モ
ル)、およびm−クレゾール13.63gを入れ、140
℃のオイルバス中で1時間半加熱撹拌し、3,
3′,4,4′−ビフエニルテトラカルボン酸エチル
アルコールジエステル溶液()を得た。
溶液()95.98g(ジアミン成分0.040モル、
酸成分0.038モルを含有)に、溶液()3.86g
(酸成分0.002モルを含有)を室温で加え5時間撹
拌し芳香族ポリイミド溶液組成物()を得た。
この芳香族ポリイミド溶液組成物()は均一
な溶液であり、その溶液粘度は90ポイズ/30℃で
あつた。そして、この溶液()を30℃で3ケ月
保存したが、均一な溶液状態を維持していた。
芳香族ポリイミド溶液組成物()をガラス板
上に塗布し80℃で30分間、続いて300℃に昇温し
て1時間加熱し、約20μ厚のフイルムを得た。こ
のフイルムの引張強度を測定したところ、破断点
強さ14.3Kg/mm2、伸びは60%であつた。
実施例 2 100mlのフラスコに、3,3′,4,4′−ビフエ
ニルテトラカルボン酸二無水物2.94g(0.010モ
ル)、ベンジルアルコール2.19g(0.020モル)お
よびm−クレゾール20.63gを入れ、140℃のオイ
ルバス中で1時間半加熱撹拌し、3,3′,4,
4′−ビフエニルテトラカルボン酸ベンジルアルコ
ールジエステル溶液(a)を得た。
この溶液(a)4.61g(酸成分0.0018モルを
含有)を、実施例1で得た重合・イミド化物オリ
ゴマー溶液()85.82g(ジアミン成分0.0358
モル、酸成分0.0340モルを含有)に室温で加え5
時間撹拌した。得られた芳香族ポリイミド溶液組
成物(a)は均一で、溶液粘度158ポイズ/30
℃であつた。
実施例 3 300mlのセパラブルフラスコに、2,3,3′,
4′−ビフエニルテトラカルボン酸二無水物9.42g
(0.032モル)、3,3′,4,4′−ビフエニルテトラ
カルボン酸二無水物9.42g(0.032モル)、4,
4′−ジアミノジフエニルエーテル16.02g(0.080
モル)、およびm−クレゾール81.76gを入れ、
170℃のオイルバス中で、これを2時間半撹拌し、
溶液粘度42ポイズ/30℃の重合・イミド化物オリ
ゴマー溶液(b)を得た。
この溶液(b)の重合・イミド化物オリゴマ
ーの酸成分はジアミン成分に対して80モル%であ
る。
別に100mlのフラスコに、3,3′,4,4′−ビ
フエニルテトラカルボン酸二無水物2.94g
(0.010モル)、エチルアルコール1.87g(0.041モ
ル)、およびm−クレゾール8.12gを入れ、140℃
のオイルバス中で1時間半加熱撹拌し、3,3′,
4,4′−ビフエニルテトラカルボン酸エチルアル
コールジエステル溶液(b)を得た。
溶液(b)57.88g(ジアミン成分0.040モ
ル、酸成分0.032モルを含有)に溶液(b)
10.28g(酸成分0.008モルを含有)を室温で加え
4時間撹拌し芳香族ポリイミド溶液組成物(
b)を得た。この溶液(b)は、均一で溶液粘
度は41ポイズ/30℃であつた。
芳香族ポリイミド溶液組成物(b)をガラス
板上に塗布し80℃で30分間、続いて300℃に昇温
して1時間加熱し、約20μ厚のフイルムを得た。
このフイルムの引張強度を測定したところ、破断
点強さ16.3Kg/mm2、伸びは73%であつた。
実施例 4 300mlのセパラブルフラスコに、2,3,3′,
4′−ビフエニルテトラカルボン酸二無水物7.95g
(0.027モル)、ベンゾフエノンテトラカルボン酸
二無水物8.70g(0.027モル)、4,4′−ジアミノ
ジフエニルエーテル12.01g(0.060モル)、およ
びm−クレゾール114.84gを入れ、これを170℃
のオイルバス中で2時間加熱撹拌し、溶液粘度59
ポイズ/30℃の重合・イミド化物オリゴマー溶液
(c)を得た。
この溶液(c)の重合・イミド化物オリゴマ
ー酸成分はジアミン成分に対して90モル%であ
る。
別に、100mlのフラスコに、ベンゾフエノンテ
トラカルボン酸二無水物3.22g(0.010モル)、メ
チルセロソルブ3.05g(0.040モル)、m−クレゾ
ール17.47gを入れ、140℃のオイルバス中で2時
間加熱撹拌し、ベンゾフエノンテトラカルボン酸
メチルセロソルブジエステル溶液(c)を得
た。
溶液(c)90.78g(ジアミン成分0.038モ
ル、酸成分0.034モルを含有)に溶液(c)
9.01g(酸成分0.004モルを含有)を室温で加え
16時間撹拌した。得られた芳香族ポリイミド溶液
組成物(c)は、均一で溶液粘度は101ポイ
ズ/30℃であつた。
実施例 5 300mlのセパラブルフラスコに、2,3,3′,
4′−ビフエニルテトラカルボン酸二無水物6.18g
(0.021モル)、3,3′,4,4′−ビフエニルテトラ
カルボン酸二無水物6.18g(0.021モル)、4,
4′−ジアミノジフエニルエーテル12.03g(0.060
モル)、およびm−クレゾール45.09gを入れ、こ
れを180℃のオイルバス中で2時間半加熱撹拌し
溶液粘度80ポイズ/30℃の重合・イミド化物オリ
ゴマー溶液(d)を得た。
この溶液(d)の重合・イミド化物オリゴマ
ーの酸成分はジアミン成分に対して70モル%であ
る。
別に100mlのフラスコに、3,3′,4,4′−ビ
フエニルテトラカルボン酸二無水物8.82g
(0.030モル)、エチルアルコール5.55g(0.120モ
ル)、およびm−クレゾール24.42gを入れ、140
℃のオイルバス中で2時間加熱撹拌し、3,3′,
4,4′−ビフエニルテトラカルボン酸エチルアル
コールジエステル溶液(d)を得た。
溶液(d)62.40g(ジアミン成分0.054モ
ル、酸成分0.038モルを含有)に溶液(d)
20.37g(酸成分0.016モルを含有)を室温で加え
5時間撹拌した。得られた芳香族ポリイミド溶液
組成物(d)は、均一で溶液粘度は47ポイズ/
30℃であつた。
実施例 6 300mlのセパラブルフラスコに、2,3,3′,
4′−ビフエニルテトラカルボン酸二無水物10.59
g(0.036モル)、3,3′,4,4′−ビフエニルテ
トラカルボン酸二無水物3.54g(0.012モル)、
4,4′−ジアミノジフエニルエーテル11.91g
(0.060モル)、およびm−クレゾール61.05gを入
れ、これを170℃のオイルバス中で、1時間半加
熱撹拌し、25ポイズ/30℃の重合・イミド化物オ
リゴマー溶液(e)を得た。
この溶液(e)の重合・イミド化物オリゴマ
ーの酸成分はジアミン成分に対して80モル%であ
る。
別に、100mlのフラスコに、ピロメリツト酸二
無水物6.54g(0.030モル)、エチルアルコール
5.52g(0.120モル)およびm−クレゾール18.99
gを入れ、140℃のオイルバス中で1時間半加熱
撹拌し、ピロメリツト酸エチルアルコールジエス
テル溶液(e)を得た。
溶液(e)81.48g(ジアミン成分0.056モ
ル、酸成分0.045モルを含有)に溶液(e)
11.64g(酸成分0.011モルを含有)を室温で加え
5時間撹拌した。得られた芳香族ポリイミド溶液
組成物(e)は、均一で溶液粘度は25ポイズ/
30℃であつた。
実施例 7 300mlのセパラブルフラスコに、2,3,3′,
4′−ビフエニルテトラカルボン酸二無水物5.59g
(0.019モル)、3,3′,4,4′−ビフエニルテトラ
カルボン酸二無水物5.59g(0.019モル)、m−フ
エニレンジアミン3.02g(0.028モル)、4,4′−
ジアミノジフエニルエーテル2.40g(0.012モ
ル)、およびm−クレゾール66.58gを入れ、これ
を170℃のオイルバス中で2時間加熱撹拌し、溶
液粘度51ポイズ/30℃の重合・イミド化物オリゴ
マー溶液(f)を得た。
この溶液(f)の重合・イミド化物オリゴマ
ーの酸成分はジアミン成分に対して95モル%であ
る。
別に、100mlのフラスコに、ピロメリツト酸二
無水物2.18g(0.010モル)、エチルアルコール
1.97g(0.042モル)およびm−クレゾール11.53
gを入れ、140℃のオイルバス中で1時間半加熱
撹拌し、ピロメリツト酸エチルアルコールジエス
テル溶液(f)を得た。
溶液(f)76.98g(ジアミン成分0.037モ
ル、酸成分0.035モルを含有)に溶液(f)
2.98g(酸成分0.02モルを含有)を室温で加え5
時間撹拌した。得られた芳香族ポリイミド溶液組
成物(f)は、均一で溶液粘度は47ポイズ/30
℃であつた。
実施例 8 300mlのセパラブルフラスコに、2,3,3′,
4′−ビフエニルテトラカルボン酸二無水物5.59g
(0.019モル)、3,3′,4,4′−ビフエニルテトラ
カルボン酸二無水物5.59g(0.019モル)、o−ト
リジン8.49g(0.040モル)およびm−クレゾー
ル55.07g、フエノール23.64gを入れ、これを
170℃のオイルバス中で2時間半加熱撹拌し、溶
液粘度63ポイズ/30℃の重合・イミダ化物オリゴ
マー溶液(g)を得た。
この溶液(g)の重合・イミド化物オリゴマ
ーの酸成分はジアミン成分に対して90モル%であ
る。
この溶液(g)53.47g(ジアミン成分0.022
モル、酸成分0.021モルを含有)に、実施例7で
得た溶液(f)1.70g(酸成分0.001モルを含
有)を室温で加え5時間撹拌した。得られた芳香
族ポリイミド溶液組成物(g)は均一で溶液粘
度60ポイズ/30℃であつた。
比較例 1 300mlのセパラブルフラスコに、2,3,3′,
4′−ビフエニルテトラカルボン酸二無水物8.83g
(0.030モル)、3,3′,4,4′−ビフエニルテトラ
カルボン酸二無水物8.83g(0.030モル)、4,
4′−ジアミノジフエニルエーテル12.01g(0.060
モル)およびm−クレゾール118.02gを入れ、こ
れを170℃のオイルバス中で2時間加熱撹拌して
重合・イミド化を行なつた。
この重合・イミド化物溶液の重合・イミド化物
の酸成分はジアミン成分に対して100モル%であ
る。
以上のように芳香族テトラカルボン酸の一価ア
ルコールジエステルを使用せずに、単に酸成分と
ジアミン成分の等モルを重合・イミド化して得ら
れた芳香族ポリイミド溶液は、ポリイミドを約20
重量%含有する均一なポリイミド溶液であつた
が、10000ポイズ/30℃以上と非常に高い溶液粘
度を示した。
比較例 2 実施例1で得た重合・イミド化物オリゴマー溶
液()をガラス板上に塗布し、80℃で30分間、
続いて300℃に昇温して1時間加熱し約20〜25μ
厚のフイルムを得た。このフイルムの破断点強さ
12.6Kg/mm2、伸びは10%であつた。
比較例 3 実施例3で得た重合・イミド化物オリゴマー溶
液(a)をガラス板上に塗布し、80℃で30分
間、続いて300℃に昇温し1時間加熱した。得ら
れたものは、僅かな接触によつて破損し、およそ
フイルムとは言い難いものであつた。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 (A) 芳香族ジアミンと、該ジアミン成分に対
    して65〜98モル%の、2,3,3′,4′−ビフエ
    ニルテトラカルボン酸二無水物を40モル%以上
    含む芳香族テトラカルボン酸二無水物との重
    合・イミド化物オリゴマー、および、 (B) 該重合・イミド化物オリゴマー中の酸成分と
    ジアミン成分とが実質的に等モルとなるような
    量の芳香族テトラカルボン酸の一価アルコール
    ジエステル、 がフエノール系溶媒に溶解してなる芳香族ポリイ
    ミド溶液組成物。 2 芳香族テトラカルボン酸の一価アルコールジ
    エステルが、低級脂肪族一価アルコール、芳香族
    一価アルコール、脂環族一価アルコール、および
    エーテル基を併せ有する一価アルコールよりなる
    群から選ばれる一種類以上の芳香族テトラカルボ
    ン酸の一価アルコールジエステルであることを特
    徴とする特許請求の範囲第1項記載の芳香族ポリ
    イミド溶液組成物。 3 上記(A)の重合・イミド化物オリゴマーを形成
    する芳香族テトラカルボン酸二無水物が、実質的
    に2,3,3′,4′−ビフエニルテトラカルボン酸
    二無水物40〜80モル%と他の芳香族テトラカルボ
    ン酸二無水物60〜20モル%とからなることを特徴
    とする特許請求の範囲第1項記載の芳香族ポリイ
    ミド溶液組成物。 4 上記他の芳香族テトラカルボン酸二無水物の
    内の50モル%以上が3,3′,4,4′−ビフエニル
    テトラカルボン酸二無水物であることを特徴とす
    る特許請求の範囲第3項記載の芳香族ポリイミド
    溶液組成物。 5 上記他の芳香族テトラカルボン酸二無水物
    が、実質的に3,3′,4,4′−ビフエニルテトラ
    カルボン酸二無水物からなることを特徴とする特
    許請求の範囲第4項記載の芳香族ポリイミド溶液
    組成物。 6 上記他の芳香族テトラカルボン酸二無水物の
    内の50モル%以上が3,3′,4,4′−ベンゾフエ
    ノンテトラカルボン酸二無水物であることを特徴
    とする特許請求の範囲第3項記載の芳香族ポリイ
    ミド溶液組成物。 7 芳香族ジアミンが、4,4′−ジアミノジフエ
    ニルエーテルであることを特徴とする特許請求の
    範囲第1項記載の芳香族ポリイミド溶液組成物。
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