JPH0129518B2 - - Google Patents

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JPH0129518B2
JPH0129518B2 JP11911385A JP11911385A JPH0129518B2 JP H0129518 B2 JPH0129518 B2 JP H0129518B2 JP 11911385 A JP11911385 A JP 11911385A JP 11911385 A JP11911385 A JP 11911385A JP H0129518 B2 JPH0129518 B2 JP H0129518B2
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nzno
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Toshihiko Takano
Yukiko Kobayashi
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Shigeo Harada
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Description

【発明の詳細な説明】
〈発明の技術分野〉 本発明は温度の変化により色相が異なる物質を
有する温度管理材の一種である可逆性示温材に関
するものである。 〈発明の技術的背景とその問題点〉 従来技術として、サーモペイント、サーモクレ
ヨン(これらは日本油脂株式会社の登録商標)と
呼ばれる一定温度で変色する温度管理材がある。
この種の材料は極めて有用で簡便に使用できるた
め、近年非常に研究が進んで、変色温度の幅が広
がるとともに温度精度が向上して、使用者がその
用途に応じて任意に特定の示温材を選択すること
が可能になつてきた。これ等は不可逆性の変化を
示す素材が主体であるが、中には可逆性或いは準
不可逆性といわれる特性を有するものもある。し
かしその耐熱限界温度は高いものでも250℃前後
といわれている。その理由は変色素材物質そのも
の及び顔料として調合する際に必要なバインダー
等の熱不安定性により制約されるからである。し
かし、現在変色示温材を用いた温度表示の用途は
非常に広がつてきており、より高温まで安定で、
多様な加工が可能な、寿命の長い素材が求められ
ている。 また調理、暖房など各種家電製品に変色示温材
を附加することが検討されているが、前述の耐熱
性に関する問題のほかに変色素材の化学的安定
性、加工性、繰り返し寿命、コスト、人体への毒
性の有無など、様々な要件を充分満たした素材が
得られていないのが実情である。 〈発明の目的〉 本発明はこのような事情を勘案して、従来提案
されてきた材料と比較して色相の変化を呈する下
限温度が若干高くなつても、化学的に安定な金属
酸化物を用いて示温材料として供すとともに、そ
の利点を活かした加工法とあわせて、より広範な
用途に供しようとするものである。 〈実施例〉 まず、本発明に至るまでの経過について説明を
行なう。 一般にコバルトグリーン、別名リンマングリー
ンと呼ばれる顔料は無機系緑色顔料として古くか
ら用いられている非常に安定な化合物であり、
〔nZnO―1CoO〕の系または〔nZnO―1CoO―
(0.5〜1.5)MgO〕の系のものが存在し、通常は
n=3〜10の組成で構成されている。前者のコバ
ルトグリーン〔nZnO―1CoO〕に関して組成比、
色調及びX線回折による相の確認を行なつたとこ
ろ表1に示す結果を得た。
【表】 このX線解析では全域にZnOが存在しており、
n値が減少するにしたがい、ZnCo2O4(スピネル
構造)の相が増加した。色調はn=1.6〜約17の
範囲で僅かに黄色味がかかつた緑色を呈した。一
方後者のコバルトグリーン〔nZnO―1CoO―
0.5MgO〕の系では全体に青みがかかつた緑色を
呈す傾向がみられた。どちらの系ともn値が1.6
未満の場合はZnCo2O4の影響が強くなり、n値が
減少するにしたがい次第に色調が黒ずんできて緑
色系顔料の基本素材として不適当になつた。上記
コバルトグリーンはその組成(n値)によらず、
室温より温度が上昇すると若干黒色がかる程度
で、特に顕著な色調の変化はもたらさなかつた。 本発明者はこの系に過剰に入つているZnOと緑
色系の色調との関連を詳しく調べるため上記した
n値を変動させる実験を行なつた。これとあわせ
て系内に存在するZnOを全て他の化合物のかたち
に変えるような別の系を組み込んだ場合に色調が
どのように変化するか興味をもつた。そこでZnO
と反応して新らたな化合物を作り、その化合物の
多結晶体の色調が白色を呈すような物質を大凡n
―0.5またはnに相当する量だけ加えることを試
みることにした。その前段階としてまずZnOと安
定な生成相を作りやすいと思われる種々の化合物
の検討を行なつた。ZnOと等モルの組成の添加化
合物を焼成反応させて表2に示す結果を得た。
【表】 次に上記〔nZnO―1CoO〕及び〔nZnO―1CoO
―0.5MgO〕の二つの系におけるn=6.7のコバル
トグリーンに対して、WO3,MoO3及びNb2O5
前者の系にはn―0.5モル、後者の系にはnモル
の比率でそれぞれ加えて焼成したところいずれも
鮮やかな青色系の多結晶体を得た。X線解析によ
ると後者の系には微量のMgCo2O4(スピネル構
造)が含まれていると推察されるが、前者の系と
明確な差が認められないので、ここでは基本成分
である〔nZnO―1CoO〕の系に上記した金属酸化
物を添加した結果を表3に示す。
【表】 これ等の生成物は昇温すると青色系の色調がい
ずれも灰色に退色し、室温に戻すとまた復元する
特異な現象を示した。 次にWO3,MoO3及びNb2O5についてそれぞれ
の添加物の添加量とその生成相及び色調との関連
について検討を行なつた。ここでは〔nZnO―
1CoO〕に対するWO3の添加量に関する結果を表
4に示す。表中の添加量は6.7モルのZnOと1モ
ルのCoOからなるコバルトグリーンに対する
WO3の添加モル数である。
【表】 この表中の色調の変化の起きる変化下限温度は
添加物の添加量に依存する。0.7のとき170℃,
56.0のとき120℃である。生成相及び色調から解
るように添加量6.2モルを境に減少するにしたが
つてコバルトグリーンの影響が次第に濃厚にな
り、増加するにしたがつて今度はWO3の影響が
顕著にあらわれた。つまり生成相がZnWO4単相
に近いn=6.2が青色系の色調を示す素材にもつ
とも適つたものと推測される。一方〔nZnO―
1CoO―0.5MgO〕においてもやはり同様の傾向
がみられた。この場合は最適値が若干ずれて6.7
モル付近にある。これ等の数量は表4の結果にも
とづいて更に添加量の幅を狭めて行なつた実験に
より再確認されたものである。n―0.5もしくは
nを良好としたのはこの様な理由に基づく。 本発明に係る可逆性示温材は上記コバルトグリ
ーンに酸化タングステン化合物、酸化モリブデン
化合物もしくは酸化ニオビウム化合物を加えた系
からなる多結晶体を用いるところにある。コバル
トグリーンの組成比は〔nZnO―1CoO〕の系、
〔nZnO―1CoO―(0.5〜1.5)MgO〕の系ともn
が1.6乃至17である。添加物はWO3,H2WO4
MoO3,H2MoO4,Nb2O5の5種である。その添
加比率は〔nZnO―1CoO〕の場合n―0.5、
〔nZnO―1CoO―(0.5〜1.5)MgO〕の場合nで
ある。これ等添加混合物はWO3,H2WO4
Nb2O5の場合850℃から950℃で、MoO3
H2MoO4の場合650℃から750℃で仮焼、焼成を繰
り返した。前者の場合焼成温度が950℃を越える
とCoOがそのまゝ残存する傾向がみられた。また
後者では750℃以上で、焼結体の一部が半溶融状
態になることがあり、その場合は均一な多結晶体
が得られなかつた。以上の焼成により得られた生
成相、それの色調、変化下限温度は表3に示した
とおりである。生成物質の反射スペクトルの温度
依存性については下記具体例で記述するが、基本
成分であるコバルトグリーン(nZnO―1CoO)、
n=6.7と添加物の代表例としてWO3の反射スペ
クトルの温度依存性をそれぞれ第2図及び第3図
に示す。 次にこれらの生成物の熱的安定性及び諸性質に
ついて述べる。コバルトグリーン一酸化タングス
テン化合物の系及びコバルトグリーン―酸化ニオ
ビウム化合物の系の生成物は最少950℃まで安定
であつた。コバルトグリーン―酸化モリブデン化
合物の系はすくなくとも750℃まで安定であつた。
これらの温度は何遍も行なつた加熱、冷却の熱サ
イクル試験とX線回折の結果及び反射スペクトル
の温度依存性の測定結果から判断したものであ
る。生成物は水に殆んど不溶であり、希酸、希ア
ルカリに侵されなかつた。また長時間の紫外線の
照射にも劣化の兆候はみられなかつた。 以上の本発明に係る可逆性示温材は従来の示温
材料と異なり、安定した諸性質を有しているた
め、様々な加工法が可能である。例えば熱的安定
性を活かして、多孔性ガラス、セラミツクス、石
綿板などにそのまゝ混入分散させて加熱加工して
も良いし、ガラスフリツトに均一分散させて加熱
処理を行ない皮膜状に加工しても良い。また化学
的に安定な利点を活かしてセメント材にそのまま
混入分散することも可能である。その他、水溶性
ガラス塗布剤、セラミツクス分散塗布剤に均一分
散させてさまざまな被測温物表面に被着させるこ
とにより塗布膜を形成することも可能である。 次に本発明に係る具体例を記述する。 (1) コバルトグリーン…〔nZnO―1CoO〕及び
〔nZnO―1CoO―(0.5〜1.5)MgO〕の合成及
び反射スペクトルの温度依存性の測定。 いずれも試薬級のZnO,Co3O4,Mg(OH)2
を供してコバルトグリーンのn=1.6からn=
17までのそれぞれ8種類の化合物を焼成により
合成した。この際Co3O4はCoの原子比をもつて
CoOに換算した。仮焼温度850℃、焼成温度950
℃で行ない、本焼成を2回繰り返して所望のコ
バルトグリーンの化合物を得た。これを分光光
度計にかけ可視域(400nm〜800nm)の反射ス
ペクトルの温度依存性を測定した。既に述べた
コバルトグリーンの代表例として〔6.7ZnO―
1CoO〕のそれを第2図に示す。 (2) コバルトグリーンと金属酸化物の焼成及び生
成物の反射スペクトルの測定。 前項の焼成で得たコバルトグリーンのうち
〔6.7ZnO―1CoO〕及び〔6.7ZnO―1CoO―
0.5MgO〕といずれも試薬級のWO3,H2WO4
MoO3,H2MoO4及びNb2O5をそれぞれ以下の
表5に記載した重量だけ秤量した。1試料50g
である。なお記載の都合上〔6.7ZnO―1CoO〕
をCG、〔6.7ZnO―1CoO―0.5MgO〕をCG
と記す。また各特定金属酸化物の量はいずれも
CGに対して6.2モル、CGに対して6.7モル
の組成比率をもつ。
【表】 上記出発物質のうち、H2WO4及びH2MoO4
はそれぞれ100℃及び70℃で水分子1個を放し
てWO3及びMoO3となることは周知の事実であ
るがあえて出発物質として供して実験を行ない
記載した。 次に第1図の工程図に従つて製造工程を説明す
る。 まずそれぞれの試料混合物を自動乳鉢で充分粉
砕したのちボールミルで12時間均一混合を行な
つた。ついで磁製坩堝に移してマツフル炉で表6
に示す条件で熱処理を行なつた。各試料とも仮焼
したのち自動乳鉢で粉砕を行ない本焼成
【表】 に移した。焼成後は400℃まで徐冷し、室温まで
は放冷とした。次いで得られた粉体についてX
線回折で生成相の確認を行なつた。試料1と
2,3と4,5と6,7と8の生成相はそれぞれ
同一のものである。CGについては表3に示し
たとおりの生成物が確認されたが、CGはこれ
に検出限界ぎりぎりの極めて微量のMgCo2O4
推察される生成物が含まれていた。得られた粉体
を25μmから37μmの範囲の粒径に揃えたのち、分
光光度計にかけ反射スペクトルの温度依存性を
測定した。温度は室温と、70℃から350℃まで70
℃間隔の合計6点である。上記添加物の添加によ
る生成物の色調及び昇温時の変化については表3
に概略示したとおりである。こゝでは代表例とし
て表5の試料1の測定結果を第4図に示す。第2
図及び第3図と比較してみると、明白に異なつた
反射を示す異種の物質であることが解る。第4図
において反射率は温度上昇とゝもに全体に長波長
側に移行しており、同時にブロードになつてくる
が、こまかくみると470nm付近のピークは減少し
て、620nmから720nmにかけての反射の立ち上り
が長波長側にずれている。530nm付近にある小さ
いピークは何らかの理由によりWO3の反射が関
与したものである可能性が濃い。視認では綺麗な
空色から約150℃で灰色に変化した。なお測定に
際して反射の熱追従性、熱履歴の有無なども併せ
て繰り返し考察したが満足のいくものであつた。 次に表5の試料1,3,5,7,9及び10を粒
径37μm以下にして次に記述する加工を行なつた。 (1) まずそれぞれの試料を25重量%ガラスフリツ
ト(粒径約6μm)に加えて充分均一混合して淡
青色の混合微粉末を得た。これにエタノールを
適宜加えて混練を行ない、ペースト状にし
た。これを並ガラス、素焼のセラミツクス板及
び石綿板にセパチユラで均一に塗布した。そ
して風乾もしくは加熱処理後、480℃で3時間
焼付けを行なつて厚さ約80μmの多孔性の皮
膜を形成した。その表面状態と色調は焼付け温
度とガラスフリツトとの混合比を調整すること
により或る程度制御できる。これ等の皮膜の色
相の変化は基本的に粉末におけるものと変らな
い。 (2) 次に上記したそれぞれの粉末試料にSiO2
分を含有した水溶性ガラス塗布剤を少量加えて
良く混練してペーストにした。これを予め梨
地加工を施したガラス基板及びアルミニウム板
及びポリイミドフイルム、素焼セラミツクス
板、石綿板にそれぞれ塗布した。この操作は
スパチユラ、ガラス棒など用いて行なつたが、
量産の手法としてはロール法が適している。こ
れを150℃で1時間加熱を行なつて厚さ60μm
から80μmの硬質の皮膜を形成した。皮膜は熱
シヨツク、機械的剥離力に強く、申し分のない
耐久性をもつている。本加工法による形成皮膜
の長時間の熱サイクル試験では該素材本来の変
色示温特性が左右されたり、低減したり、もし
くは劣化することはなかつた。 (3) 上記したそれぞれの粉末試料をセラミツクス
分散塗布剤を用いて、前項で記述した基板上に
製膜を行なつた。該塗布剤は前述の水溶性ガラ
ス塗布剤にZrO2及びAl2O3の微粉末を添加分散
させたものである。混練、塗布、乾燥固着の方
法は前述の手順と全く同一である。得られた皮
膜(厚さ約80μm)はやはり硬質で耐熱性の高
いものである。この場合皮膜はZrO2,Al2O3
含むので白色を帯び、室温では若干コントラス
トは弱いものゝ、淡青色にハツキリ視認でき
る。昇温すると該素材固有の呈色は灰色である
が、皮膜では殆んど白色となる。これ等におい
ても加熱冷却の熱サイクルを何遍も繰り返した
が、変色示温機能に劣化の兆候はみられなかつ
た。 尚、多孔質ガラス、セラミツク、石綿、セメ
ント、プラスチツク等の基材の混入分散、加
圧成型するようにして基板に直接示温材を混
入させるようにしてもよい。 以上述べた本発明に係る可逆性示温材の実施例
は次に要約する特徴を有する。 (1) 変色示温特性に関する事項。 (イ) 本系の物質は約150℃で視認による色調が
青色系から灰色系に可逆的に変化する。 (ロ) 熱履歴がなく、良好な温度追従性と充分な
繰り返し寿命を有する。 (2) 安定性、安全性及び生産上の利点に関する事
項。 (イ) 水に殆んど不溶であり、希酸、希アルカリ
に侵されない。紫外線の照射にも劣化しな
い。 (ロ) 酸化タングステン化合物及び酸化ニオビウ
ム化合物の添加系では950℃まで、酸化モリ
ブデン化合物の添加系では750℃まで安定で
ある。 (ハ) 人体に有害な物質を含まない。 (ニ) 材料が比較的安価であり、製造法も簡単で
ある。 (3) 本系の物質の安定性に基づく加工の多様性に
関する事項。 (イ) 水、有機溶剤に不溶且つ安定であるので
様々な溶剤に分散できる。 (ロ) 紫外線で変質、劣化しないので屋外設置物
にも被着できる。 (ハ) 比較的高温まで安定であるため、加熱を伴
なう加工ができる。 〈発明の効果〉 以上の本発明によれば化学的に安定で広範な用
途に供し得る可逆性示温材を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明に係る可逆性示温材の一実施例
の製造工程の工程図、第2図乃至第4図は可逆性
示温材に関する物質の分光光度計による反射スペ
クトルの温度依存性のグラフ図である。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 [nZnO―1CoO]で示される化合物、もしく
    は[nZnO―1CoO―(0.5〜1.5)MgO]で示され
    る化合物(但しnは1.6乃至17でモル比を示す)
    に、 上記化合物に対しそれぞれ(n―0.5)、nモル
    の比率の、WO3,H2WO4,MoO3,H2MoO4
    Nb2O5のうちのいずれか1種からなる金属酸化物
    を加えた組成混合物を熱処理することにより得ら
    れた亜鉛コバルト酸化物―亜鉛金属酸化物系の多
    結晶体から構成されてなることを特徴とする可逆
    性示温材。 2 前記金属酸化物がWO3,H2WO3、若しくは
    Nb2O5のとき950℃以下で、MoO3若しくは
    H2MoO4のとき750℃以下で、それぞれ熱処理を
    行なうことにより得られた物質であることを特徴
    とする特許請求の範囲第1項記載の可逆性示温
    材。 3 前記多結晶体を水溶性ガラス塗布剤、セラミ
    ツクス分散塗布剤、或いはガラスフリツトに分散
    混入されてなることを特徴とする特許請求の範囲
    第1項記載の可逆性示温材。
JP11911385A 1985-05-30 1985-05-30 可逆性示温材 Granted JPS61275382A (ja)

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