JPH0132290B2 - - Google Patents
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- JPH0132290B2 JPH0132290B2 JP58208310A JP20831083A JPH0132290B2 JP H0132290 B2 JPH0132290 B2 JP H0132290B2 JP 58208310 A JP58208310 A JP 58208310A JP 20831083 A JP20831083 A JP 20831083A JP H0132290 B2 JPH0132290 B2 JP H0132290B2
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- JP
- Japan
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- less
- temperature
- steel
- recrystallization temperature
- nitric acid
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-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C21—METALLURGY OF IRON
- C21D—MODIFYING THE PHYSICAL STRUCTURE OF FERROUS METALS; GENERAL DEVICES FOR HEAT TREATMENT OF FERROUS OR NON-FERROUS METALS OR ALLOYS; MAKING METAL MALLEABLE, e.g. BY DECARBURISATION OR TEMPERING
- C21D8/00—Modifying the physical properties of ferrous metals or ferrous alloys by deformation combined with, or followed by, heat treatment
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- Chemical & Material Sciences (AREA)
- Engineering & Computer Science (AREA)
- Physics & Mathematics (AREA)
- Thermal Sciences (AREA)
- Crystallography & Structural Chemistry (AREA)
- Mechanical Engineering (AREA)
- Materials Engineering (AREA)
- Metallurgy (AREA)
- Organic Chemistry (AREA)
- Heat Treatment Of Steel (AREA)
- Heat Treatment Of Sheet Steel (AREA)
Description
(発明の背景)
本発明は、耐硝酸性に優れたオーステナイトス
テンレス鋼の製造方法、特に高温での中・高濃度
硝酸溶液またはCr6+イオン等の酸化剤が含有され
た硝酸溶液の腐食環境にあつてもすぐれた耐食性
を示す、炭化物が均一に分散した微細結晶粒組織
を有するオーステナイトステンレス鋼の製造方法
に関する。 近年の化学工業の発展ならびに技術の高度化に
伴つて金属材料の使用環境も益々厳しくなつてき
ており、それに対応した材料の開発も益々重要な
ものとなつてきている。 例えば、硝酸溶液の腐食環境下で金属材料が工
業的規模で使用される機会も多くみられるように
なつてきた。従来よりそのような硝酸腐食に対す
る材料面からの防止対策として、25%Cr−20%
Ni系の材料(例:URANUS65…商品名)が用い
られている。これは、成分中のクロムが硝酸中で
不働態化することから耐食性が良好であると考え
られているためである。また、同じく硝酸腐食に
対する処理面からの対策として、溶体化処理
(例:1100℃に30分間保持した後水冷)を行つた
オーステナイトステンレス鋼が用いられている。 しかし、前述のように高温での中・高濃度硝酸
溶液、さらにはCr6+イオン等の酸化剤が存在する
硝酸溶液の腐食環境においては、従来のステンレ
ス鋼におけるCrの不働態化による防食は、中・
高濃度硝酸溶液の場合でも、一旦鋼表面から1部
溶解して硝酸溶液中に存在することになつたCr6+
イオンがステンレス鋼の表面電位を上昇させて過
不働態溶解を生じさせるために、加速度的に鋼表
面の溶解を進行させることになる。また、溶体化
処理を行つても、前述のようなCr6+イオン等の酸
化剤が存在する場合に加速度的に促進される粒界
腐食現象は防げず、耐食性は劣化する。さらに溶
接時の加熱により、粒界が鋭敏化されることによ
り、耐食性や機械的性質が劣化する鋭敏化が起こ
り、炭化物の粒界析出あるいはP等の不純物元素
の粒界偏析により粒界腐食が著しいものとなる。 このような状況の下で、硝酸溶液の腐食環境下
で使用する材料に対しては、次のような特性が要
求される。すなわち、硝酸に対する耐食性が満足
されているのは勿論のこと、溶液中へのCr6+イオ
ン等の酸化剤の生成・混入による腐食電位の上昇
に伴う腐食速度の増加および加速度的に促進され
る粒界腐食に対しても充分な抵抗性がなければな
らない。さらに、装置あるいは部材の組立に溶接
施工が行われることから、この溶接時の鋭敏化を
考慮するとその粒界腐食はさらに大きなものとな
るので、かかる鋭敏化に対する抵抗性をも示さな
ければならない。したがつて、新材料にはこれら
すべての腐食条件に対してすぐれた抵抗性を有す
ることが要求されるわけである。 (発明の要約) かくして、本発明の目的とするところは、高温
での中・高濃度硝酸溶液またはCr6+イオン等の酸
化剤が含まれる硝酸溶液の腐食環境下にあつても
すぐれた耐食性を示す微細結晶粒オーステナイト
ステンレス鋼の製造方法を提供することである。 ここに、本発明者らは、炭化物の均一分散、結
晶粒の微細化により組織の均一化を図り、不純物
元素の粒界偏析濃度をより小さくすることによ
り、粒界腐食に対する抵抗性を高め得ることに着
目し、冷間加工後、一旦炭化物を析出させ、その
後再結晶させることにより炭化物が均一に分散し
た微細結晶組織が得られることを知見し、さらに
研究を進めた結果本発明を完成させたものであ
る。 よつて、本発明は、 重量%で、 C:0.04%以下、Si:0.4%以下、 Mn:2.0%以下、Cr:18〜30%、 Ni:7〜28%、P:0.02%以下、 さらに所望によりNb、TiおよびTaのうち少な
くとも1種を合計で1.0%以下、 残部Feおよび付随不純物 より成る組成を有するオーステナイトステンレス
鋼に、加工度40%以上の冷間加工を施し、次い
で、得られた冷間加工材を再結晶温度未満でかつ
炭化物が析出する温度域に保持してから、さらに
再結晶温度以上、再結晶温度+50℃以下の温度域
(以下、再結晶温度直上温度域ということもある)
に保持することにより炭化物が均一に分散した微
細結晶粒組織とすることを特徴とする耐硝酸性オ
ーステナイトステンレス鋼の製造方法である。 本発明において、鋼組成を前述のように制限し
た理由は次の通りである。 C:Cは鋭敏化を促進するので、C含有量を余
り高くすると耐粒界腐食性すなわち耐硝酸性を劣
化させる。したがつて、本発明にあつてCの含有
量は0.04%以下とする。 Si:脱酸剤として0.4%以下含有させる。 Mn:脱酸剤として2.0%以下含有させる。 Cr:一般の耐食性および硝酸のみの環境に対
する耐食性を確保するために、18%以上は必要で
ある。また、オーステナイト組織にするために、
Cr量を増加させるとNi量の増加をも必要とし、
一方、Ni量を増やせば加工性の劣化およびコス
トアツプにつながることより、Cr量の上限は30
%とする。したがつて、本発明においてCrの含
有量は18〜30%である。 Ni:オーステナイト組織にするために必要な
量として、Ni含有量は7〜28%とする。 Nb、Ti、Ta:これらの元素はCの安定化元素
として必要に応じて添加される。特にCの含有量
が0.02%以下の場合は必ずしも添加する必要はな
い。添加量としては、溶接性を考慮して、上記元
素を少なくとも1種合計1.0%以下とする。 P:耐粒界腐食性を改善するためにはP含有量
は低い方が望ましく、本発明においては、0.02%
以下とする。 本発明にあつては、以上の鋼組成を有するオー
ステナイトステンレス鋼にすでに述べたような、
所望の特性を与えるために、冷間加工、炭化物析
出処理そして再結晶化処理を行う。 すなわち、まず、加工度40%以上の冷間加工を
加え、十分な量の加工歪を導入してから、次に再
結晶温度未満の温度で、しかも炭化物析出が起こ
る温度域、一般には550〜750℃の温度域に、好ま
しくは1時間以上保持することにより、粒界に予
め炭化物を分散析出させる。後述の実施例におい
ては、これを第1熱処理と呼ぶ。次に再結晶温度
直上温度域すなわち再結晶温度以上、かつ再結晶
温度+50℃以下の温度域、一般に750〜1000℃の
温度域にその冷間加工材を、好ましくは1時間以
上保持する。同様にこれを第2熱処理と呼ぶ。こ
の第2熱処理により再結晶を起こさせ、旧オース
テナイト粒界およびスリツプ・バンドに析出した
炭化物を粒内に分散させ、しかも再結晶温度直上
温度域での保持であるため再結晶粒も微細なもの
となる。したがつて第2熱処理温度は再結晶温度
に近いほど、つまり上記再結晶温度直上温度域に
あつて可及的に低いほど好ましい。なお、不純物
元素の単位粒界面積当たりの偏析量は、結晶粒径
が小さくなるほど小さくなり、より均一な組織と
なる。すなわち結晶粒が微細かつ均一となること
によつてそれだけ不純物の粒界偏析は減少し、し
たがつて、耐粒界腐食性が向上することになる。 かくして本発明による以上の成分組成ならびに
熱処理により、粒界の選択腐食を大幅に低減する
ことができる。 次に、実施例によつて本発明をさらに詳しく説
明するが、これは本発明の例示であつて、それに
よつて本発明が何ら制限されるものではない。な
お、本明細書にあつては、特にことわりのない限
り、“%”は“重量%”を示すものである。 実施例 第1表は、本実施例に使用した各供試材の鋼組
成を示すものである。供試材のA鋼〜E鋼は本発
明例を、F鋼、G鋼は比較例を示す。再結晶温度
はA鋼、B鋼、F鋼が775℃、C鋼、D鋼、E鋼、
G鋼が900℃であつた。 第2表は、各供試材について行つた熱処理条件
およびその後に行つた耐食試験の結果を示すもの
である。耐食試験は、8N−HNO3中にCr6+イオ
ン0.25g/を含む硝酸溶液を使用し、供試材を
この硝酸溶液の沸騰溶液に48時間浸漬した後、腐
食速度および粒界腐食深さを測定することにより
行つた。なお、加工度は板厚の圧下量で求めた。
テンレス鋼の製造方法、特に高温での中・高濃度
硝酸溶液またはCr6+イオン等の酸化剤が含有され
た硝酸溶液の腐食環境にあつてもすぐれた耐食性
を示す、炭化物が均一に分散した微細結晶粒組織
を有するオーステナイトステンレス鋼の製造方法
に関する。 近年の化学工業の発展ならびに技術の高度化に
伴つて金属材料の使用環境も益々厳しくなつてき
ており、それに対応した材料の開発も益々重要な
ものとなつてきている。 例えば、硝酸溶液の腐食環境下で金属材料が工
業的規模で使用される機会も多くみられるように
なつてきた。従来よりそのような硝酸腐食に対す
る材料面からの防止対策として、25%Cr−20%
Ni系の材料(例:URANUS65…商品名)が用い
られている。これは、成分中のクロムが硝酸中で
不働態化することから耐食性が良好であると考え
られているためである。また、同じく硝酸腐食に
対する処理面からの対策として、溶体化処理
(例:1100℃に30分間保持した後水冷)を行つた
オーステナイトステンレス鋼が用いられている。 しかし、前述のように高温での中・高濃度硝酸
溶液、さらにはCr6+イオン等の酸化剤が存在する
硝酸溶液の腐食環境においては、従来のステンレ
ス鋼におけるCrの不働態化による防食は、中・
高濃度硝酸溶液の場合でも、一旦鋼表面から1部
溶解して硝酸溶液中に存在することになつたCr6+
イオンがステンレス鋼の表面電位を上昇させて過
不働態溶解を生じさせるために、加速度的に鋼表
面の溶解を進行させることになる。また、溶体化
処理を行つても、前述のようなCr6+イオン等の酸
化剤が存在する場合に加速度的に促進される粒界
腐食現象は防げず、耐食性は劣化する。さらに溶
接時の加熱により、粒界が鋭敏化されることによ
り、耐食性や機械的性質が劣化する鋭敏化が起こ
り、炭化物の粒界析出あるいはP等の不純物元素
の粒界偏析により粒界腐食が著しいものとなる。 このような状況の下で、硝酸溶液の腐食環境下
で使用する材料に対しては、次のような特性が要
求される。すなわち、硝酸に対する耐食性が満足
されているのは勿論のこと、溶液中へのCr6+イオ
ン等の酸化剤の生成・混入による腐食電位の上昇
に伴う腐食速度の増加および加速度的に促進され
る粒界腐食に対しても充分な抵抗性がなければな
らない。さらに、装置あるいは部材の組立に溶接
施工が行われることから、この溶接時の鋭敏化を
考慮するとその粒界腐食はさらに大きなものとな
るので、かかる鋭敏化に対する抵抗性をも示さな
ければならない。したがつて、新材料にはこれら
すべての腐食条件に対してすぐれた抵抗性を有す
ることが要求されるわけである。 (発明の要約) かくして、本発明の目的とするところは、高温
での中・高濃度硝酸溶液またはCr6+イオン等の酸
化剤が含まれる硝酸溶液の腐食環境下にあつても
すぐれた耐食性を示す微細結晶粒オーステナイト
ステンレス鋼の製造方法を提供することである。 ここに、本発明者らは、炭化物の均一分散、結
晶粒の微細化により組織の均一化を図り、不純物
元素の粒界偏析濃度をより小さくすることによ
り、粒界腐食に対する抵抗性を高め得ることに着
目し、冷間加工後、一旦炭化物を析出させ、その
後再結晶させることにより炭化物が均一に分散し
た微細結晶組織が得られることを知見し、さらに
研究を進めた結果本発明を完成させたものであ
る。 よつて、本発明は、 重量%で、 C:0.04%以下、Si:0.4%以下、 Mn:2.0%以下、Cr:18〜30%、 Ni:7〜28%、P:0.02%以下、 さらに所望によりNb、TiおよびTaのうち少な
くとも1種を合計で1.0%以下、 残部Feおよび付随不純物 より成る組成を有するオーステナイトステンレス
鋼に、加工度40%以上の冷間加工を施し、次い
で、得られた冷間加工材を再結晶温度未満でかつ
炭化物が析出する温度域に保持してから、さらに
再結晶温度以上、再結晶温度+50℃以下の温度域
(以下、再結晶温度直上温度域ということもある)
に保持することにより炭化物が均一に分散した微
細結晶粒組織とすることを特徴とする耐硝酸性オ
ーステナイトステンレス鋼の製造方法である。 本発明において、鋼組成を前述のように制限し
た理由は次の通りである。 C:Cは鋭敏化を促進するので、C含有量を余
り高くすると耐粒界腐食性すなわち耐硝酸性を劣
化させる。したがつて、本発明にあつてCの含有
量は0.04%以下とする。 Si:脱酸剤として0.4%以下含有させる。 Mn:脱酸剤として2.0%以下含有させる。 Cr:一般の耐食性および硝酸のみの環境に対
する耐食性を確保するために、18%以上は必要で
ある。また、オーステナイト組織にするために、
Cr量を増加させるとNi量の増加をも必要とし、
一方、Ni量を増やせば加工性の劣化およびコス
トアツプにつながることより、Cr量の上限は30
%とする。したがつて、本発明においてCrの含
有量は18〜30%である。 Ni:オーステナイト組織にするために必要な
量として、Ni含有量は7〜28%とする。 Nb、Ti、Ta:これらの元素はCの安定化元素
として必要に応じて添加される。特にCの含有量
が0.02%以下の場合は必ずしも添加する必要はな
い。添加量としては、溶接性を考慮して、上記元
素を少なくとも1種合計1.0%以下とする。 P:耐粒界腐食性を改善するためにはP含有量
は低い方が望ましく、本発明においては、0.02%
以下とする。 本発明にあつては、以上の鋼組成を有するオー
ステナイトステンレス鋼にすでに述べたような、
所望の特性を与えるために、冷間加工、炭化物析
出処理そして再結晶化処理を行う。 すなわち、まず、加工度40%以上の冷間加工を
加え、十分な量の加工歪を導入してから、次に再
結晶温度未満の温度で、しかも炭化物析出が起こ
る温度域、一般には550〜750℃の温度域に、好ま
しくは1時間以上保持することにより、粒界に予
め炭化物を分散析出させる。後述の実施例におい
ては、これを第1熱処理と呼ぶ。次に再結晶温度
直上温度域すなわち再結晶温度以上、かつ再結晶
温度+50℃以下の温度域、一般に750〜1000℃の
温度域にその冷間加工材を、好ましくは1時間以
上保持する。同様にこれを第2熱処理と呼ぶ。こ
の第2熱処理により再結晶を起こさせ、旧オース
テナイト粒界およびスリツプ・バンドに析出した
炭化物を粒内に分散させ、しかも再結晶温度直上
温度域での保持であるため再結晶粒も微細なもの
となる。したがつて第2熱処理温度は再結晶温度
に近いほど、つまり上記再結晶温度直上温度域に
あつて可及的に低いほど好ましい。なお、不純物
元素の単位粒界面積当たりの偏析量は、結晶粒径
が小さくなるほど小さくなり、より均一な組織と
なる。すなわち結晶粒が微細かつ均一となること
によつてそれだけ不純物の粒界偏析は減少し、し
たがつて、耐粒界腐食性が向上することになる。 かくして本発明による以上の成分組成ならびに
熱処理により、粒界の選択腐食を大幅に低減する
ことができる。 次に、実施例によつて本発明をさらに詳しく説
明するが、これは本発明の例示であつて、それに
よつて本発明が何ら制限されるものではない。な
お、本明細書にあつては、特にことわりのない限
り、“%”は“重量%”を示すものである。 実施例 第1表は、本実施例に使用した各供試材の鋼組
成を示すものである。供試材のA鋼〜E鋼は本発
明例を、F鋼、G鋼は比較例を示す。再結晶温度
はA鋼、B鋼、F鋼が775℃、C鋼、D鋼、E鋼、
G鋼が900℃であつた。 第2表は、各供試材について行つた熱処理条件
およびその後に行つた耐食試験の結果を示すもの
である。耐食試験は、8N−HNO3中にCr6+イオ
ン0.25g/を含む硝酸溶液を使用し、供試材を
この硝酸溶液の沸騰溶液に48時間浸漬した後、腐
食速度および粒界腐食深さを測定することにより
行つた。なお、加工度は板厚の圧下量で求めた。
【表】
【表】
注) *〓水中急冷
第1表および第2表より次のようなことがわか
る。まず鋼成分については、C成分の高いすなわ
ち鋭敏化促進成分の多いF鋼、G鋼については腐
食速度、粒界腐食深さのいずれも高い値となつて
おり(試験No.27、28参照)、とくにG鋼について
は本発明の処理を行つても耐食性、特に耐粒界腐
食性の向上は見られない(試験No.28)。A鋼、B
鋼とC鋼、D鋼、E鋼との比較により、同様の処
理を行つても比較的CrおよびNi含有量の少ない
(本発明範囲内)A鋼およびB鋼は腐食速度は速
くなつているが、粒界腐食深さについては差はな
い(試験No.1〜4参照)。従来の溶体化処理と本
発明方法との比較では、腐食速度、粒界腐食深さ
のいずれにおいても本発明方法により腐食性が向
上し、特に粒界腐食深さの向上は著しい(試験No.
15、18、20および24参照)。また、再結晶温度よ
り50℃以上高い温度で第2熱処理を行つた場合
(試験No.19、21、25、26)ならびに冷間加工度が
40%未満の場合(試験No.14、22、23)にはいずれ
も本発明例の場合に比べ耐食性が劣つている。第
1および第2熱処理の保持時間は余り短かすぎる
と初期の目的達成に好ましくない(試験No.29、30
参照)。 以上の説明より明らかなように、本発明におい
て規定する成分組成のオーステナイトステンレス
鋼に、本発明に係る処理を行うことにより、高温
で中・高濃度硝酸溶液またはCr6+等の酸化剤が入
つた硝酸溶液の腐食環境にあつて非常に耐食性の
優れたオーステナイトステンレス鋼が得られるも
のである。
第1表および第2表より次のようなことがわか
る。まず鋼成分については、C成分の高いすなわ
ち鋭敏化促進成分の多いF鋼、G鋼については腐
食速度、粒界腐食深さのいずれも高い値となつて
おり(試験No.27、28参照)、とくにG鋼について
は本発明の処理を行つても耐食性、特に耐粒界腐
食性の向上は見られない(試験No.28)。A鋼、B
鋼とC鋼、D鋼、E鋼との比較により、同様の処
理を行つても比較的CrおよびNi含有量の少ない
(本発明範囲内)A鋼およびB鋼は腐食速度は速
くなつているが、粒界腐食深さについては差はな
い(試験No.1〜4参照)。従来の溶体化処理と本
発明方法との比較では、腐食速度、粒界腐食深さ
のいずれにおいても本発明方法により腐食性が向
上し、特に粒界腐食深さの向上は著しい(試験No.
15、18、20および24参照)。また、再結晶温度よ
り50℃以上高い温度で第2熱処理を行つた場合
(試験No.19、21、25、26)ならびに冷間加工度が
40%未満の場合(試験No.14、22、23)にはいずれ
も本発明例の場合に比べ耐食性が劣つている。第
1および第2熱処理の保持時間は余り短かすぎる
と初期の目的達成に好ましくない(試験No.29、30
参照)。 以上の説明より明らかなように、本発明におい
て規定する成分組成のオーステナイトステンレス
鋼に、本発明に係る処理を行うことにより、高温
で中・高濃度硝酸溶液またはCr6+等の酸化剤が入
つた硝酸溶液の腐食環境にあつて非常に耐食性の
優れたオーステナイトステンレス鋼が得られるも
のである。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 重量%で、 C:0.04%以下、Si:0.4%以下、 Mn:2.0%以下、Cr:18〜30%、 Ni:7〜28%、P:0.02%以下、 残部Feおよび付随不純物 より成る組成を有するオーステナイトステンレス
鋼に、加工度40%以上の冷間加工を施し、次い
で、得られた冷間加工材を再結晶温度未満でかつ
炭化物が析出する温度域に保持してから、さらに
再結晶温度以上、再結晶温度+50℃以下の温度域
に保持することにより炭化物が均一に分散した微
細結晶粒組織とすることを特徴とする耐硝酸性オ
ーステナイトステンレス鋼の製造方法。 2 重量%で、 C:0.04%以下、Si:0.4%以下、 Mn:2.0%以下、Cr:18〜30%、 Ni:7〜28%、P:0.02%以下、 Nb、TiおよびTaのうち少なくとも1種を合計
で1.0%以下、 残部Feおよび付随不純物 より成る組成を有するオーステナイトステンレス
鋼に、加工度40%以上の冷間加工を施し、次い
で、得られた冷間加工材を再結晶温度未満でかつ
炭化物が析出する温度域に保持してから、さらに
再結晶温度以上、再結晶温度+50℃以下の温度域
に保持することにより炭化物が均一に分散した微
細結晶粒組織とすることを特徴とする耐硝酸性オ
ーステナイトステンレス鋼の製造方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP58208310A JPS60100629A (ja) | 1983-11-08 | 1983-11-08 | オ−ステナイトステンレス鋼の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP58208310A JPS60100629A (ja) | 1983-11-08 | 1983-11-08 | オ−ステナイトステンレス鋼の製造方法 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPS60100629A JPS60100629A (ja) | 1985-06-04 |
| JPH0132290B2 true JPH0132290B2 (ja) | 1989-06-30 |
Family
ID=16554135
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP58208310A Granted JPS60100629A (ja) | 1983-11-08 | 1983-11-08 | オ−ステナイトステンレス鋼の製造方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPS60100629A (ja) |
Families Citing this family (4)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP4325521B2 (ja) | 2004-09-28 | 2009-09-02 | 住友金属工業株式会社 | ガスケット用ステンレス鋼板とその製造方法 |
| CN101668873B (zh) * | 2007-04-27 | 2012-11-28 | 株式会社神户制钢所 | 耐晶界腐蚀性和耐应力腐蚀性优异的奥氏体系不锈钢以及奥氏体系不锈钢钢材的制造方法 |
| JP5463527B2 (ja) * | 2008-12-18 | 2014-04-09 | 独立行政法人日本原子力研究開発機構 | オーステナイト系ステンレス鋼からなる溶接材料およびそれを用いた応力腐食割れ予防保全方法ならびに粒界腐食予防保全方法 |
| CN106949318A (zh) * | 2017-03-22 | 2017-07-14 | 南通盛立德金属材料科技有限公司 | 一种奥氏体型耐酸不锈钢管 |
-
1983
- 1983-11-08 JP JP58208310A patent/JPS60100629A/ja active Granted
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPS60100629A (ja) | 1985-06-04 |
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