JPH0133157B2 - - Google Patents
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- JPH0133157B2 JPH0133157B2 JP55171924A JP17192480A JPH0133157B2 JP H0133157 B2 JPH0133157 B2 JP H0133157B2 JP 55171924 A JP55171924 A JP 55171924A JP 17192480 A JP17192480 A JP 17192480A JP H0133157 B2 JPH0133157 B2 JP H0133157B2
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Description
本発明は、生物由来の粒子、特に抗原性を有す
る粒子、例えばウイルス由来またはウイルス成分
由来の粒子の精製法に関し、特に、B型肝炎ウイ
ルスの表面抗原の精製に応用すると極めて有利で
ある。本発明は、一般に、比較的小さい分子量
(分子が秩序をもつて集合した凝集体すなわち有
機的な集合体となつている場合にはその集合体粒
子の重量)をもつた生物学的粒子の精製を行う際
に重要であり、特に、夾雑する不純物の分子量の
最大のものの約2倍程度しかない小さめの分子量
をもつ粒子の場合でも有利である。そのような生
物学的粒子としては、特にHBs抗原(AgHBs)
があり、その重量は2000000ドルトン程度である。
この抗原は血清またはプラズマ(血漿)から得る
ことができる。この血清またはプラズマは、必要
に応じて、例えば最初のプラズマまたは血清中に
存在する免疫複合体の大部分及びリポ蛋白質の少
くとも一部分を分離するために予備的精製処理を
施しておいてもよい。 一般的にいつて、本発明は、質量/体積比すな
わち密度が異なり、特に精製すべき粒子より高い
密度を有する汚染物質(夾雑物)を分離すること
によつて(これらの汚染物質が特徴的に低めの分
子量または粒子重量を有している場合でも)、一
定の密度または所定範囲内の密度を有する生物学
的粒子を精製する場合にも応用される。 本発明による改良精製方法は、沈降速度ゾーン
バンド分離(rate zonal banding)を使用する
公知技術を利用しようとするものであり、この方
法は、好ましくは濃縮されており、さらに好まし
くは部分的に精製されている溶液または懸濁液
を、密度勾配を有する液体媒質と接触させて超遠
心にかけることからなる。 この際、前記密度勾配の密度範囲は分離される
べき生物学的粒子の密度範囲に対応するのが好ま
しく、例えば塩化セシウム溶液中でHBs抗原を
超遠心する場合密度勾配範囲は1.17〜1.20g/cm3
である。言い換えると、好ましい密度勾配を形成
する液体媒質は、分離すべき生物学的粒子の密度
がその最高密度と最低密度の範囲内におさまるよ
うな液体媒質である。たとえば、HBsAg粒子の
密度が1.19であれば、勾配の密度範囲は1.19より
小さい最低密度から1.19より大きい最高密度まで
にわたり、たとえば1.17〜1.20g/cm3となろう。
このような値の密度は、塩化セシウム溶液を用い
ると容易に作成することができる。 遠心力の作用の下で生物学的粒子および汚染物
質が別々に移動するように時間と速さ(回転数)
を調節して沈降速度ゾーンバンド分離を実施する
と、その後は公知の方法によつて、汚染物質の少
なくなつたウイルス粒子を含む遠心分離バンド
と、分離された汚染物質を主に含む遠心分離バン
ドとを分離することができる。 また、ある意味で、本発明は前記生物学的粒子
の等密度バンド分離法(isopycnic banding)の
改良であると考えることもできる。そのような方
法は、好ましくは濃縮されており、またさらに好
ましくは部分的に精製されている溶液または分散
液に密度勾配を生じさせることから成る。この密
度勾配の両端の値は、精製されるべきウイルス粒
子の密度(または密度範囲)の両側にある。この
技術においては、遠心分離を十分に進行させる
と、問題とされている生物学的粒子が或る勾配の
バンド内に留まる傾向があり、この勾配の密度ま
たは密度範囲(等密度バンド)は前記粒子の密度
または密度範囲に対応し、この粒子は遠心分離を
更に続行してもこのバンドの中に“捕捉され”た
ままでいる。 分子量または粒子重量の高い生物学的粒子、例
えば分子量が約100000000程度のインフルエンザ
ウイルスの如きウイルス粒子を濃縮及び精製する
ために特に有利であることが立証されている等密
度バンド分離技術は、HBs抗原のように分離す
べき生物学的粒子が比較的小さい粒子重量を有す
る場合には経済的利益が小さい。なぜならば、勾
配内でのこれらの粒子の移動速度が極めて小さい
からである。その場合、これらの粒子を等密度バ
ンド内に濃縮するには長時間の遠心分離が必要と
なる。この経済的不利に加え、特に汚染物質が生
物学的粒子の密度よりも大きい密度を有する場合
には以下のような欠点がある。すなわち、小さめ
の分子量を有するこれらの汚染物質は、最初の段
階では、精製される生物学的粒子よりも“より遅
い速さで”移動するが、これらの汚染物質がその
小さい方の分子重量および大きい密度を有するた
め(沈降速度ゾーンバンド分離で利用される現
象)、遠心分離を続行すると、精製すべき生物学
的粒子が濃縮されている等密度バンドにこれらの
汚染物質が追いつき、ついにはこれを追い越して
しまう。このことは特に、あらかじめ不十分に精
製されたHBs抗原の濃縮物の場合にあてはまる。
ならならば、“K”または“RK”型の
ELECTRO−NUCLEONICS”という名称で市
販されている遠心機を用いて、密度勾配内で、毎
分35000回転(rpm)の遠心速度でHBs抗原濃縮
物を等密度バンド分離するには、16〜20時間を必
要とするわけからである。このため(使用する遠
心機がとりわけ高価であることを考慮すると)単
位時間当たりの生産性が低くなり、しかも残留汚
染物、とりわけプラズマのマクログロブリンが多
くなる。更に、精製すべき生物学的粒子が小さい
粒子重量を有する場合、大きい粒子重量を有する
分子または分子凝集体に適用される通常の条件下
でこの型の遠心機を用いて、連続的な等密度バン
ド分離操作をすること、すなわち、処理すべき懸
濁液または溶液をロータに連続的に供給し、かつ
流出液を連続的に排出しながら(つまり開回路を
形成して)行なう等密度バンド分離操作をするこ
とが事実上不可能となる。 したがつて、本発明の目的は、上述の困難性を
少なくとも部分的に是正することであり、特に、
上に述べたような遠心分離法の技術的可能性を利
用して、生物学的粒子、特に比較的小さい分子量
のもの、具体的にはHBs抗原を精製する方法を
提供して、特に遠心分離に必要な時間が大巾に短
縮された有利な経済的条件で高純度の製品を得る
ことである。 本発明方法、濃縮または精製すべき生物学的粒
子、たとえばHBs抗原濃縮物の如き、生物学的
粒子の溶液または懸濁液を、ロータが連続流コア
を備えている遠心機内の勾配中で遠心して少なく
とも1回の沈降速度ゾーンバンド分離にかけるこ
とから成る操作を含んでおり、前記遠心分離操作
を行うと同時に、精製すべき粒子の溶液または懸
濁液を、特に遠心機の外部の閉回路中に設けられ
たポンプ等(例えば蠕動ポンプ)を用いて、遠心
機が挿入設置されている閉回路中に循環させるこ
とを特徴とする。 従つて、本発明方法は、処理する懸濁液または
溶液の同じ部分が何回も遠心機内を通過すること
になり、そのため、この懸濁液または溶液の前記
同じ部分内に含まれている粒子の一部が前記通過
毎に密度勾配によつて収集または捕獲される。 遠心機はELECTRO−NUCLEONICS、INC.
によつて市販されているもので、例えば“K”ま
たは“RK”型のものが有利である。 最大の遠心時間を決定するには、遠心機内で起
こる現象(第2図参照)を考慮しなければならな
い。その際、特に、精製すべき粒子の性質と使用
する勾配を始めとする種々の操作パラメータを全
体として考慮する。 第1図に“ELECTRO−NUCLEONICS K”
または“RK”型の遠心機のロータを図式的に示
す。この遠心機はエンクロージヤ(遠心管)を形
成するロータ2を備えており、このエンクロージ
ヤの中に頂部4または底部6から密度勾配および
遠心分離によつて処理すべき分散液または溶液を
供給する。このロータには連続流コア8が備わつ
ている。流入口4及び流出口6(これらの出入口
は逆にすることもできる。ならならば精製すべき
粒子の懸濁液または溶液の流動方向は装置全体の
操作原理に何の影響も及ぼさないからである)は
図に符号10で示されている回路に接続されてい
る。この回路中には、本発明に従つて処理される
溶液又は懸濁液を収容している容器12が挿入さ
れており、その量は、ロータの内壁とコア8との
間で定められる内部空間および閉回路10の導管
14内を流動する量より多少多い。このような溶
液または懸濁液を循環させるのに適する公知の型
のポンプ16が回路10中に挿入されている。 本発明に従つて溶液または懸濁液の循環を遠心
分離と同時に行なえば、決まつた装填容量で(不
連続的に)操作する際に処理し得る量よりも大量
の懸濁液または溶液を単一の遠心操作で処理する
ことが可能であるという大きな利点がある。特
に、あらかじめ導入されている密度勾配がロータ
の内容積の大きな割合(例えば、HBs抗原の精
製の場合、好ましくは内容積の少なくとも9/10)
を占めているということを考慮するならばなおさ
らである。 容易に分かるように、循環する液体中に含まれ
ている精製すべき粒子および不純物の一部分は、
遠心分離の作用下で、エンクロージヤ内に留ま
り、ロータの内部に形成された勾配の方に移動し
且つその中に移動する。そして、エンクロージヤ
内に留まらず流出口6を通つてロータから出て行
く溶液又は懸濁液は、再び循環系に入り、その
後、流入口4からロータ中に再流入する。このよ
うに、精製すべき粒子が閉回路内に永続的に再循
環する結果重力場の中を通過する回数が増加する
ので、これらの精製すべき粒子がロータ内を形成
された勾配の内部に連続的に通過させることが可
能である。こうして、永続的な再循環の結果前記
粒子が勾配中に収集される機会が増加する。 循環する溶液または懸濁液の媒質(溶媒または
液体ベヒクル)は前記勾配の密度よりも全体とし
て小さい密度を有する必要があり、特にこの勾配
の最小密度よりも小さくなければならない。ま
た、循環流速は勾配に乱れを形成しないように調
節しなければならない。この液体(溶媒)は密度
が小さめであることから、コアの表面に連続的な
層流を形成する。 第2図は、第1図のエンクロージヤ内の現象を
明らかにするものである。この図は、ロータ2の
内表面とコア8の外表面の間に形成されるロータ
の自由空間の拡大断面図である。不純物の分子量
または粒子重量は、ここでは精製すべき生物学的
粒子の分子量または粒子重量よりも小さいものと
仮定する。 循環中の液体の層流は、第2図中の矢印fによ
つて示されている。符号20及び22は、ある瞬
間に占めるバンドの位置を表わし、これらのバン
ドの一方には精製すべき粒子が、他方にはより小
さい分子量の不純物が次第に濃縮される。精製す
べき粒子の循環液体からの“累進的抽出”によつ
て、前記バンドは徐々にロータの内壁24の方に
向かい、(必ずしも必要というわけではないが密
度勾配がそのバンドを含む限りにおいて)等密度
バンドに対応する位置まで移動する。しかし、こ
れらの粒子が位置するバンドは、前記の抽出の間
及びロータの内壁方向へのバンドの移動の間に
徐々に広がる傾向にある。このことは抽出され得
る不純物のバンドについても同様であるが、これ
らの不純物はその分子量が小さい故に、もつとゆ
つくり移行し、コアの表面に近いバンド内に濃縮
される。二つのバンド20及び22が重なつて、
精製された粒子の画分がすでに分離した小さい分
子量の不純物によつて再汚染される可能性が生じ
る瞬間に操作を中断するのが有利である。従つ
て、前記瞬間の前記に精製すべきサンプルの循環
および遠心分離を中断し(循環中のサンプルはロ
ータの減速中、緩衝溶液によつて置き換えられ
る)、生物学的粒子を多く含むバンド20をそれ
自身公知の方法で回収する必要がある。 本発明方法の好ましい具体例に従えば、密度勾
配は、一方では分離すべき不純物のロータの壁方
向への移動を遅らせ、また他方では循環する液体
の層流が勾配全体をできる限り乱さないようにす
るため、精製すべき粒子の溶液または懸濁液の液
体ベヒクル(溶媒)よりも高い粘性を有する溶液
から形成する。 このためには、有機物質の溶液、特にサツカロ
ース(シヨ糖)若しくはグリセリン、または他の
適当な物質(精製すべき粒子に対して非沈殿性で
なければならない)の如き、多価アルコール溶液
で勾配を形成するのが有利であり、一方、精製す
べき物質は、より小さい粘性とより小さい密度
の、場合によつては適当な緩衝生理食塩水溶液で
希釈された溶液中に含ませるのがよい。精製すべ
き粒子がHBs抗原の場合、プラズマ抽出物又は
血清抽出物を利用するとよい。この場合、好まし
くは免疫複合体またはリポ蛋白質の如き、特に血
清中に通常存在する不純物をあらかじめ部分的に
除去するとよい。 このような液体の粘度の相違のため、コア8に
沿つて流れる層流とロータ内部に留まる密度勾配
との間に、第2図の線28に示される“粘度の不
連続”が生じる。 この粘度の不連続が存在すると、最も軽い画
分、特に不純物を含むバンド(第2図のバンド2
2)によつて著しい乱れを生じることなく、密度
勾配に沿つて層流が滑らかにすべつていくことに
なる。 このように操作すると、粒子が小さい重量をも
つている場合でさえも、精製すべき粒子の急速な
分離を可能にし、また、精製される物質の量の遠
心分離時間に対する比が特に有利なものとなる。 上記したような一回の操作で得られた画分に同
じ操作を更に繰り返せば、一層の精製が行われ得
る。これらの操作は所望の精製度を得るまで必要
なだけ繰り返すことができる。濃縮または精製が
所定のレベルに到達したら、回収した最後の画分
に、それ自身公知の条件下で等密度分画を施すこ
ともまた有利である。本発明方法により達成し得
る精製度の程度を考えると、この等密度バンド分
離より小さい寸法の遠心機で行うことが可能であ
るから、このことからも経済的な面で有利であ
る。 以下に例示されるように、HBs抗原濃縮物の
精製は、本発明方法の沈降速度ゾーンバンド分離
を2回実施し、続いて等密度バンド分離操作を実
施すれば、特に満足な条件で行い得る。 本発明は比較的小さい粒子重量、特に20000000
ドルトン未満のあらゆる生物学的粒子を精製する
際に特に有利に応用される。事実、開回路(精製
すべき懸濁液または溶液をロータに連続的に供給
すると共に流出液を連続的に排出する)における
従来の沈降速度ゾーンバンド分離法は、分子量ま
たは粒子重量が20000000(ドルトン)未満の粒子
または粒子の有機的凝集塊に対しては実際上適用
が不可能となることが知られている。 本発明が有利に適用される精製すべき粒子の分
子のタイプを決定するには、粒子の沈降定数も考
慮することができる。特に、本発明は200スベド
ベリ未満の沈降定数を有する分子または粒子に有
利に適用される。 本発明が適用される粒子の非限定的例として、
HBs抗原(粒子重量約2000000ドルトン;40スベ
ドベリ)以外に、ビコルナウイルス、急性灰白髄
炎ウイルス(約150スベドベリ)、口蹄病ウイルス
(約140スベドベリ)、ウイルスのエンヴエープ
等々を挙げることができる。 本発明方法は、閉回路中を循環する懸濁液と勾
配の体積とが0.5から5までの比となる場合単一
の操作で良好な分離を達成することを可能とする
が、このことは本発明を限定するものと解釈して
はならない。勿論、当業者は循環流量ないし流速
を調節するため、影響を及ぼすことが知られてい
るパラメータ(精製すべき生物学的粒子の沈降定
数、不純物の沈降定数、汚染物質の量等々)を考
慮しなければならない。HBs抗原の場合には、
この(処理すべきサンプルの体積)/(勾配の体
積)比は0.5と1の間にあるのが有利であるが、
必ずしもこれに限定されない。この比の下限より
も小さい比で充分に処理し得るからである。しか
し、この場合、本発明方法の経済的利益が減少す
るおそれがある。 以下、非限定的にHBs抗原(B型肝炎ウイル
スの表面抗原)をワクチンとして使用する目的で
精製するための好ましい方法を記述する。この抗
原は二つの型の人々に見られる。すなわち、一方
はB型ウイスル性肝炎が発病しており、従つてこ
の病気の病理学的症状が現れている人々、他方は
いかなる臨床的症状も表わさない人で、一般に
“健康な保菌者”と呼ばれている。 本発明で使用する材料は、慢性肝炎患者又は健
康な保菌者から採取したプラズマである。 抗原の量は、電気免疫拡散法または受動赤血球
凝集反応または放射免疫測定法によつて評価す
る。 本発明によると、HBs抗原は、上述の条件下
での密度勾配(例えばシヨ糖)中の1回又は2回
の沈降速度ゾーンバンド処理と、これに続く、例
えばCsCl勾配を用いる等密度バンド処理によつ
て精製される。これらの分離処理を施すHBs抗
原は、プラズマ、またはプラズマの脱線維素によ
つて得られる血清、または当業者に公知である如
き、ヘパリン及び例えば塩化マンガンの存在下で
リポ蛋白質の沈殿によつて部分的にリポ蛋白質を
除去した血清、または血清中の免疫複合体及びリ
ポ蛋白質の一部を5.5%の“ポリエチレングリコ
ール6000(PEG6000)”(5.5%というのは、ポリエ
チレングリコールと処理される溶液または懸濁液
とから得られる混合液の重量/体積)を用して沈
殿させて除いた後の血清から得たものでよい。
PEG6000は免疫複合体及びリポ蛋白質を効率よ
く分離し得ることでよく知られている。 出発物質としては、“PEG6000”で沈殿処理し
た血清の上清が好ましい。 沈降速度ゾーンバンド分離は、例えば“K”ま
たは“RK”型“ELECTRO−NUCLEONICS”
遠心機で操作するのが便利である。連続流コアを
備えたロータに生理食塩水溶液を満たし、次にあ
る量の濃い溶液、例えば40%のシヨ糖液を最初の
生理食塩水溶液量の50%を追い出すまでロータの
底から導入する。ロータの速さを、シヨ糖の勾配
が形成されるまで増加する。典型的な場合、自然
に形成された勾配の両端の濃度はシヨ糖の40%及
び7%である。 ロータが所望の速さに達したら、遠心機を上記
の閉回路内に接続し、HBs抗原を含む媒質をポ
ンプによつてロータの頂部または底部を介して導
入する(循環の方向は重要ではない)。 遠心分離時間は、与えられた速さに対して処理
されるサンプルの体積に応じて決める。勾配体積
の半分に等しい体積のサンプルを処理する場合、
35000回転/分の遠心分離では、遠心分離時間と
して2時間を選ぶのが好ましい。 閉回路中に注入するサンプルの流量は分離効率
にあまり影響しない。1時間あたり5〜10リツト
ルの流量が典型的に用いられる。 所望の遠心分離時間に達したら、良好な勾配が
再形成される当業者に公知の条件下でロータを停
止する。ロータ内の内容物の分画後、最もHBs
抗原を多く含む画分を収集する。この画分よりも
該抗原の少ない画分並びに流出液を収集して、例
えば限外過による濃縮後、同じ方法で再処理し
てもよい。 最初の沈降速度ゾーンバンド遠心分離によつて
精製濃縮した抗原を、前と同じ条件下で第二回目
の沈降速度ゾーンバンド分離にかけてもよい。 典型的な場合、第一回目の沈降速度ゾーンバン
ド遠心分離の結果生じた物は、最初の物の蛋白質
の1/25の蛋白質含有量を有する。この一回処理し
た物を第二回目の沈降速度ゾーンバンド遠心分離
にかけると、HBs抗原を多く含有する勾配画分
は最初に一回処理された中間物の蛋白質の1/12の
量の蛋白質を含む。従つて沈降速度ゾーンバンド
遠心分離の相次ぐ二回のサイクルによりAgHBs
が精製濃縮され、通常、最終的に最初の蛋白質の
1/300の蛋白質を含む製品が得られる。 このように、好ましくは相次ぐ二回の沈降速度
ゾーンバンド遠心分離によつて精製した抗原を、
ゾーン遠心機で等密度バンド分離にかける。任意
の適当な塩を用いて同様の結果が得られるのであ
るが、存在する可能性があるウイルス粒子の感染
性を低下させることが知られている塩化セシウム
を選択するのが好ましい。 この操作は、例えば“MSE BXIV”または
“BXV”の名称で公知のロータを用い、HBs抗原
がその平衡位置すなわち密度範囲1.17〜1.20g/
cm3に達するために必要且つ十分な遠心分離時間及
び速さで行なうと好都合である。 上述の条件で相次ぐ二回の沈降速度ゾーンバン
ド遠心分離及び一回の等密度バンド遠心分離を受
けた抗原製品は、一般に最初の材料の蛋白質の1/
6000の蛋白質を含む。 このようにして得られたHBs抗原は、殺菌
過及びホルムアルデヒド処理の後B型肝炎に対す
るワクチンとして用いることができる程の純度と
免疫能力(第1表)とを有する。 以下本発明の実施例を示すが、粒子の密度は塩
化セシウム溶液に関連して表わす。また、混合物
の成分の百分率はその混合物の体積に対する重量
によつて表わす。 実施例 1 遠心機“ELECTRO−NUCLEONICS K2”の
ロータをトリス−NaCl緩衝液3.4で満たし、次
にロータの下部からシヨ糖の40%溶液1.7を導
入し、これによつて同容量の緩衝液を排出させ
た。ロータ速度を35000rpmまで加速し、次に5.5
%の“PEG6000”であらかじめ処理した血清の
上清試料2が毎時10の輸送速度のポンプによ
つて循環されている閉回路に接続した。このシス
テムを2時間作動させた。 ロータの停止後、AgHBsに富んだ物質1を
回収し、次にこの物質を透析し、ロータ“RK3”
中で2回目の沈降速度ゾーンバンド分離にかけ
た。ロータ“RK3”をトリス−NaCl緩衝液1.6
で満たし、次にロータ下部から40%のシヨ糖溶液
0.8を導入し、これによつて同量の緩衝液を排
出した。ロータを35000rpmまで加速し、再び、
1の試料が循環している閉回路に接続した。遠
心分離操作は“K2”ロータに関して前述したの
と同じ操作条件下で続行した。 二回目の沈降速度ゾーンバンド分離から生じた
AgHBsに富んだ物質500mlを透析し、これを80ml
に濃縮してから塩化セシウム勾配中で等密度バン
ド遠心分離にかけた。ロータ“BXIV”を
2500rpmで回転させながら次の勾配で満たした。 1:d=1.15のCsCl溶液150ml 2:d=1.228のCsCl溶液150ml 3:d=1.298のCsCl溶液150ml 4:d=1.405のCsCl溶液200ml。 沈降速度ゾーンバンド分離の諸段階から生じる
AgHBsに富んだ物質をロータの心臓部を通して
注入した。密度d=1.405の塩化セシウム溶液80
mlは周辺に押し戻された。ロータを40000rpmに
加速し、この速さに20時間保つた。 ロータの停止後、精製された抗原80mlは密度範
囲1.17〜1.20g/cm3に相当するバンドに回収され
た。 実施例 2 5.5%の“PEG6000”によつて沈澱させた血清
の上清4を2ずつに分け、実施例1に述べた
条件下遠心機“K2”中で沈降速度ゾーンバンド
分離にかけた。 沈降速度ゾーンバンド分離から得た二つの
AgHBsに富んだ画分2を回収し、これを実施
例1の記載に従つてロータ“K2”遠心機内で二
度目の沈降速度ゾーンバンド分離にかけた。 二度目の沈降速度ゾーンバンド分離から集めら
れたAgHBsに富んだ物質1を透析し、150mlに
濃縮した。 ロータ“MSE BXV”を2000rpmで回転させ
ながら次の勾配で満たす。 1:d=1.15のCsCl溶液400ml 2:d=1.228のCsCl溶液400ml 3:d=1.298のCsCl溶液400ml 4:d=1.405のCsCl溶液550ml。 沈降速度ゾーンバンド分離で精製した抗原150
mlをロータの心臓部に注入すると、密度d=
1.405のCsCl溶接150mlが周辺に押し戻された。遠
心分離時間は31000rpmで28時間であつた。 ロータの停止後、精製された抗原150mlを密度
範囲1.17〜1.20g/cm3のバンド中に収集した。 実施例 3 あらかじめ5.5%の“PEG6000”によつて沈澱
処理した血清の上清8を、実施例1に記載した
ロータ“K2”中で2づつ4回に分けて処理し
た。 四回の沈降速度ゾーンバンド分離から生じた
AgHBsに富んだ画分4を回収した。この物質
を2ずつ二回にわけて、実施例1に記載の如き
ロータ“K2”中で二度目の沈降速度ゾーンバン
ド分離にかけた。 二度目の沈降速度ゾーンバンド分離から回収し
たAgHBsに富んだ物質2を透析し、250mlに濃
縮してから、実施例2に記載された如きゾーンロ
ータ“MSE BXV”中で、CaCl勾配の等密度バ
ンド分離にかけた。 実施例 4 あらかじめ5.5%の“PEG6000”で沈澱処理し
た血清の上清8を、実施例3に記載の如き二回
連続の沈降速度ゾーンバンド分離の第一サイクル
によつて処理した。更に、第1の沈降速度ゾーン
バンド分離の間に分離されたHBs抗原に富んだ
画分と流出液の再処理サイクルを行つた。物質18
を限外過によつて4に濃縮した。 この濃縮物質を実施例2に記載の如きロータ
“K2”中で二回連続の沈降速度ゾーンバンド分離
にかけた。 沈降速度ゾーンバンド分離の第一サイクル及び
再処理の第二サイクルで集められたHBs抗原に
富んだ物質3を透析し、250mlに濃縮した。こ
の濃縮物を実施例2に記載の如き塩化セシウム勾
配の遠心分離にかけた。 実施例 5 実施例4に記載の操作に基き、プラズマ8を
処理した。 実施例 6 実施例4に記載の操作に基き、血清8を処理
した。 実施例 7 実施例4に記載の操作に基き、あらかじめヘパ
リン及び塩化マンガンによつてリポ蛋白質を沈澱
させた血清混合物の上清8を処理した。 実施例 8 脱線維素及び殺菌過の後、プラズマの混合物
8を“PEG6000”による沈澱で分画した。5
%の“PEG6000”による第一の沈澱後、上清を、
AgHBsが沈澱するような濃度の“PEG6000”に
よる第二の沈澱処理にかけた。この目的には
“PEG6000”の16%濃度を選ぶのが好ましい。
HBs抗原に富んだ残渣をふたたびトリス−NaCl
緩衝液中に入れて最終体積2とした。この試料
を実施例1に記載の如き、一連の沈降速度ゾーン
バンド分離及び等密度バンド遠心分離にかけた。
る粒子、例えばウイルス由来またはウイルス成分
由来の粒子の精製法に関し、特に、B型肝炎ウイ
ルスの表面抗原の精製に応用すると極めて有利で
ある。本発明は、一般に、比較的小さい分子量
(分子が秩序をもつて集合した凝集体すなわち有
機的な集合体となつている場合にはその集合体粒
子の重量)をもつた生物学的粒子の精製を行う際
に重要であり、特に、夾雑する不純物の分子量の
最大のものの約2倍程度しかない小さめの分子量
をもつ粒子の場合でも有利である。そのような生
物学的粒子としては、特にHBs抗原(AgHBs)
があり、その重量は2000000ドルトン程度である。
この抗原は血清またはプラズマ(血漿)から得る
ことができる。この血清またはプラズマは、必要
に応じて、例えば最初のプラズマまたは血清中に
存在する免疫複合体の大部分及びリポ蛋白質の少
くとも一部分を分離するために予備的精製処理を
施しておいてもよい。 一般的にいつて、本発明は、質量/体積比すな
わち密度が異なり、特に精製すべき粒子より高い
密度を有する汚染物質(夾雑物)を分離すること
によつて(これらの汚染物質が特徴的に低めの分
子量または粒子重量を有している場合でも)、一
定の密度または所定範囲内の密度を有する生物学
的粒子を精製する場合にも応用される。 本発明による改良精製方法は、沈降速度ゾーン
バンド分離(rate zonal banding)を使用する
公知技術を利用しようとするものであり、この方
法は、好ましくは濃縮されており、さらに好まし
くは部分的に精製されている溶液または懸濁液
を、密度勾配を有する液体媒質と接触させて超遠
心にかけることからなる。 この際、前記密度勾配の密度範囲は分離される
べき生物学的粒子の密度範囲に対応するのが好ま
しく、例えば塩化セシウム溶液中でHBs抗原を
超遠心する場合密度勾配範囲は1.17〜1.20g/cm3
である。言い換えると、好ましい密度勾配を形成
する液体媒質は、分離すべき生物学的粒子の密度
がその最高密度と最低密度の範囲内におさまるよ
うな液体媒質である。たとえば、HBsAg粒子の
密度が1.19であれば、勾配の密度範囲は1.19より
小さい最低密度から1.19より大きい最高密度まで
にわたり、たとえば1.17〜1.20g/cm3となろう。
このような値の密度は、塩化セシウム溶液を用い
ると容易に作成することができる。 遠心力の作用の下で生物学的粒子および汚染物
質が別々に移動するように時間と速さ(回転数)
を調節して沈降速度ゾーンバンド分離を実施する
と、その後は公知の方法によつて、汚染物質の少
なくなつたウイルス粒子を含む遠心分離バンド
と、分離された汚染物質を主に含む遠心分離バン
ドとを分離することができる。 また、ある意味で、本発明は前記生物学的粒子
の等密度バンド分離法(isopycnic banding)の
改良であると考えることもできる。そのような方
法は、好ましくは濃縮されており、またさらに好
ましくは部分的に精製されている溶液または分散
液に密度勾配を生じさせることから成る。この密
度勾配の両端の値は、精製されるべきウイルス粒
子の密度(または密度範囲)の両側にある。この
技術においては、遠心分離を十分に進行させる
と、問題とされている生物学的粒子が或る勾配の
バンド内に留まる傾向があり、この勾配の密度ま
たは密度範囲(等密度バンド)は前記粒子の密度
または密度範囲に対応し、この粒子は遠心分離を
更に続行してもこのバンドの中に“捕捉され”た
ままでいる。 分子量または粒子重量の高い生物学的粒子、例
えば分子量が約100000000程度のインフルエンザ
ウイルスの如きウイルス粒子を濃縮及び精製する
ために特に有利であることが立証されている等密
度バンド分離技術は、HBs抗原のように分離す
べき生物学的粒子が比較的小さい粒子重量を有す
る場合には経済的利益が小さい。なぜならば、勾
配内でのこれらの粒子の移動速度が極めて小さい
からである。その場合、これらの粒子を等密度バ
ンド内に濃縮するには長時間の遠心分離が必要と
なる。この経済的不利に加え、特に汚染物質が生
物学的粒子の密度よりも大きい密度を有する場合
には以下のような欠点がある。すなわち、小さめ
の分子量を有するこれらの汚染物質は、最初の段
階では、精製される生物学的粒子よりも“より遅
い速さで”移動するが、これらの汚染物質がその
小さい方の分子重量および大きい密度を有するた
め(沈降速度ゾーンバンド分離で利用される現
象)、遠心分離を続行すると、精製すべき生物学
的粒子が濃縮されている等密度バンドにこれらの
汚染物質が追いつき、ついにはこれを追い越して
しまう。このことは特に、あらかじめ不十分に精
製されたHBs抗原の濃縮物の場合にあてはまる。
ならならば、“K”または“RK”型の
ELECTRO−NUCLEONICS”という名称で市
販されている遠心機を用いて、密度勾配内で、毎
分35000回転(rpm)の遠心速度でHBs抗原濃縮
物を等密度バンド分離するには、16〜20時間を必
要とするわけからである。このため(使用する遠
心機がとりわけ高価であることを考慮すると)単
位時間当たりの生産性が低くなり、しかも残留汚
染物、とりわけプラズマのマクログロブリンが多
くなる。更に、精製すべき生物学的粒子が小さい
粒子重量を有する場合、大きい粒子重量を有する
分子または分子凝集体に適用される通常の条件下
でこの型の遠心機を用いて、連続的な等密度バン
ド分離操作をすること、すなわち、処理すべき懸
濁液または溶液をロータに連続的に供給し、かつ
流出液を連続的に排出しながら(つまり開回路を
形成して)行なう等密度バンド分離操作をするこ
とが事実上不可能となる。 したがつて、本発明の目的は、上述の困難性を
少なくとも部分的に是正することであり、特に、
上に述べたような遠心分離法の技術的可能性を利
用して、生物学的粒子、特に比較的小さい分子量
のもの、具体的にはHBs抗原を精製する方法を
提供して、特に遠心分離に必要な時間が大巾に短
縮された有利な経済的条件で高純度の製品を得る
ことである。 本発明方法、濃縮または精製すべき生物学的粒
子、たとえばHBs抗原濃縮物の如き、生物学的
粒子の溶液または懸濁液を、ロータが連続流コア
を備えている遠心機内の勾配中で遠心して少なく
とも1回の沈降速度ゾーンバンド分離にかけるこ
とから成る操作を含んでおり、前記遠心分離操作
を行うと同時に、精製すべき粒子の溶液または懸
濁液を、特に遠心機の外部の閉回路中に設けられ
たポンプ等(例えば蠕動ポンプ)を用いて、遠心
機が挿入設置されている閉回路中に循環させるこ
とを特徴とする。 従つて、本発明方法は、処理する懸濁液または
溶液の同じ部分が何回も遠心機内を通過すること
になり、そのため、この懸濁液または溶液の前記
同じ部分内に含まれている粒子の一部が前記通過
毎に密度勾配によつて収集または捕獲される。 遠心機はELECTRO−NUCLEONICS、INC.
によつて市販されているもので、例えば“K”ま
たは“RK”型のものが有利である。 最大の遠心時間を決定するには、遠心機内で起
こる現象(第2図参照)を考慮しなければならな
い。その際、特に、精製すべき粒子の性質と使用
する勾配を始めとする種々の操作パラメータを全
体として考慮する。 第1図に“ELECTRO−NUCLEONICS K”
または“RK”型の遠心機のロータを図式的に示
す。この遠心機はエンクロージヤ(遠心管)を形
成するロータ2を備えており、このエンクロージ
ヤの中に頂部4または底部6から密度勾配および
遠心分離によつて処理すべき分散液または溶液を
供給する。このロータには連続流コア8が備わつ
ている。流入口4及び流出口6(これらの出入口
は逆にすることもできる。ならならば精製すべき
粒子の懸濁液または溶液の流動方向は装置全体の
操作原理に何の影響も及ぼさないからである)は
図に符号10で示されている回路に接続されてい
る。この回路中には、本発明に従つて処理される
溶液又は懸濁液を収容している容器12が挿入さ
れており、その量は、ロータの内壁とコア8との
間で定められる内部空間および閉回路10の導管
14内を流動する量より多少多い。このような溶
液または懸濁液を循環させるのに適する公知の型
のポンプ16が回路10中に挿入されている。 本発明に従つて溶液または懸濁液の循環を遠心
分離と同時に行なえば、決まつた装填容量で(不
連続的に)操作する際に処理し得る量よりも大量
の懸濁液または溶液を単一の遠心操作で処理する
ことが可能であるという大きな利点がある。特
に、あらかじめ導入されている密度勾配がロータ
の内容積の大きな割合(例えば、HBs抗原の精
製の場合、好ましくは内容積の少なくとも9/10)
を占めているということを考慮するならばなおさ
らである。 容易に分かるように、循環する液体中に含まれ
ている精製すべき粒子および不純物の一部分は、
遠心分離の作用下で、エンクロージヤ内に留ま
り、ロータの内部に形成された勾配の方に移動し
且つその中に移動する。そして、エンクロージヤ
内に留まらず流出口6を通つてロータから出て行
く溶液又は懸濁液は、再び循環系に入り、その
後、流入口4からロータ中に再流入する。このよ
うに、精製すべき粒子が閉回路内に永続的に再循
環する結果重力場の中を通過する回数が増加する
ので、これらの精製すべき粒子がロータ内を形成
された勾配の内部に連続的に通過させることが可
能である。こうして、永続的な再循環の結果前記
粒子が勾配中に収集される機会が増加する。 循環する溶液または懸濁液の媒質(溶媒または
液体ベヒクル)は前記勾配の密度よりも全体とし
て小さい密度を有する必要があり、特にこの勾配
の最小密度よりも小さくなければならない。ま
た、循環流速は勾配に乱れを形成しないように調
節しなければならない。この液体(溶媒)は密度
が小さめであることから、コアの表面に連続的な
層流を形成する。 第2図は、第1図のエンクロージヤ内の現象を
明らかにするものである。この図は、ロータ2の
内表面とコア8の外表面の間に形成されるロータ
の自由空間の拡大断面図である。不純物の分子量
または粒子重量は、ここでは精製すべき生物学的
粒子の分子量または粒子重量よりも小さいものと
仮定する。 循環中の液体の層流は、第2図中の矢印fによ
つて示されている。符号20及び22は、ある瞬
間に占めるバンドの位置を表わし、これらのバン
ドの一方には精製すべき粒子が、他方にはより小
さい分子量の不純物が次第に濃縮される。精製す
べき粒子の循環液体からの“累進的抽出”によつ
て、前記バンドは徐々にロータの内壁24の方に
向かい、(必ずしも必要というわけではないが密
度勾配がそのバンドを含む限りにおいて)等密度
バンドに対応する位置まで移動する。しかし、こ
れらの粒子が位置するバンドは、前記の抽出の間
及びロータの内壁方向へのバンドの移動の間に
徐々に広がる傾向にある。このことは抽出され得
る不純物のバンドについても同様であるが、これ
らの不純物はその分子量が小さい故に、もつとゆ
つくり移行し、コアの表面に近いバンド内に濃縮
される。二つのバンド20及び22が重なつて、
精製された粒子の画分がすでに分離した小さい分
子量の不純物によつて再汚染される可能性が生じ
る瞬間に操作を中断するのが有利である。従つ
て、前記瞬間の前記に精製すべきサンプルの循環
および遠心分離を中断し(循環中のサンプルはロ
ータの減速中、緩衝溶液によつて置き換えられ
る)、生物学的粒子を多く含むバンド20をそれ
自身公知の方法で回収する必要がある。 本発明方法の好ましい具体例に従えば、密度勾
配は、一方では分離すべき不純物のロータの壁方
向への移動を遅らせ、また他方では循環する液体
の層流が勾配全体をできる限り乱さないようにす
るため、精製すべき粒子の溶液または懸濁液の液
体ベヒクル(溶媒)よりも高い粘性を有する溶液
から形成する。 このためには、有機物質の溶液、特にサツカロ
ース(シヨ糖)若しくはグリセリン、または他の
適当な物質(精製すべき粒子に対して非沈殿性で
なければならない)の如き、多価アルコール溶液
で勾配を形成するのが有利であり、一方、精製す
べき物質は、より小さい粘性とより小さい密度
の、場合によつては適当な緩衝生理食塩水溶液で
希釈された溶液中に含ませるのがよい。精製すべ
き粒子がHBs抗原の場合、プラズマ抽出物又は
血清抽出物を利用するとよい。この場合、好まし
くは免疫複合体またはリポ蛋白質の如き、特に血
清中に通常存在する不純物をあらかじめ部分的に
除去するとよい。 このような液体の粘度の相違のため、コア8に
沿つて流れる層流とロータ内部に留まる密度勾配
との間に、第2図の線28に示される“粘度の不
連続”が生じる。 この粘度の不連続が存在すると、最も軽い画
分、特に不純物を含むバンド(第2図のバンド2
2)によつて著しい乱れを生じることなく、密度
勾配に沿つて層流が滑らかにすべつていくことに
なる。 このように操作すると、粒子が小さい重量をも
つている場合でさえも、精製すべき粒子の急速な
分離を可能にし、また、精製される物質の量の遠
心分離時間に対する比が特に有利なものとなる。 上記したような一回の操作で得られた画分に同
じ操作を更に繰り返せば、一層の精製が行われ得
る。これらの操作は所望の精製度を得るまで必要
なだけ繰り返すことができる。濃縮または精製が
所定のレベルに到達したら、回収した最後の画分
に、それ自身公知の条件下で等密度分画を施すこ
ともまた有利である。本発明方法により達成し得
る精製度の程度を考えると、この等密度バンド分
離より小さい寸法の遠心機で行うことが可能であ
るから、このことからも経済的な面で有利であ
る。 以下に例示されるように、HBs抗原濃縮物の
精製は、本発明方法の沈降速度ゾーンバンド分離
を2回実施し、続いて等密度バンド分離操作を実
施すれば、特に満足な条件で行い得る。 本発明は比較的小さい粒子重量、特に20000000
ドルトン未満のあらゆる生物学的粒子を精製する
際に特に有利に応用される。事実、開回路(精製
すべき懸濁液または溶液をロータに連続的に供給
すると共に流出液を連続的に排出する)における
従来の沈降速度ゾーンバンド分離法は、分子量ま
たは粒子重量が20000000(ドルトン)未満の粒子
または粒子の有機的凝集塊に対しては実際上適用
が不可能となることが知られている。 本発明が有利に適用される精製すべき粒子の分
子のタイプを決定するには、粒子の沈降定数も考
慮することができる。特に、本発明は200スベド
ベリ未満の沈降定数を有する分子または粒子に有
利に適用される。 本発明が適用される粒子の非限定的例として、
HBs抗原(粒子重量約2000000ドルトン;40スベ
ドベリ)以外に、ビコルナウイルス、急性灰白髄
炎ウイルス(約150スベドベリ)、口蹄病ウイルス
(約140スベドベリ)、ウイルスのエンヴエープ
等々を挙げることができる。 本発明方法は、閉回路中を循環する懸濁液と勾
配の体積とが0.5から5までの比となる場合単一
の操作で良好な分離を達成することを可能とする
が、このことは本発明を限定するものと解釈して
はならない。勿論、当業者は循環流量ないし流速
を調節するため、影響を及ぼすことが知られてい
るパラメータ(精製すべき生物学的粒子の沈降定
数、不純物の沈降定数、汚染物質の量等々)を考
慮しなければならない。HBs抗原の場合には、
この(処理すべきサンプルの体積)/(勾配の体
積)比は0.5と1の間にあるのが有利であるが、
必ずしもこれに限定されない。この比の下限より
も小さい比で充分に処理し得るからである。しか
し、この場合、本発明方法の経済的利益が減少す
るおそれがある。 以下、非限定的にHBs抗原(B型肝炎ウイル
スの表面抗原)をワクチンとして使用する目的で
精製するための好ましい方法を記述する。この抗
原は二つの型の人々に見られる。すなわち、一方
はB型ウイスル性肝炎が発病しており、従つてこ
の病気の病理学的症状が現れている人々、他方は
いかなる臨床的症状も表わさない人で、一般に
“健康な保菌者”と呼ばれている。 本発明で使用する材料は、慢性肝炎患者又は健
康な保菌者から採取したプラズマである。 抗原の量は、電気免疫拡散法または受動赤血球
凝集反応または放射免疫測定法によつて評価す
る。 本発明によると、HBs抗原は、上述の条件下
での密度勾配(例えばシヨ糖)中の1回又は2回
の沈降速度ゾーンバンド処理と、これに続く、例
えばCsCl勾配を用いる等密度バンド処理によつ
て精製される。これらの分離処理を施すHBs抗
原は、プラズマ、またはプラズマの脱線維素によ
つて得られる血清、または当業者に公知である如
き、ヘパリン及び例えば塩化マンガンの存在下で
リポ蛋白質の沈殿によつて部分的にリポ蛋白質を
除去した血清、または血清中の免疫複合体及びリ
ポ蛋白質の一部を5.5%の“ポリエチレングリコ
ール6000(PEG6000)”(5.5%というのは、ポリエ
チレングリコールと処理される溶液または懸濁液
とから得られる混合液の重量/体積)を用して沈
殿させて除いた後の血清から得たものでよい。
PEG6000は免疫複合体及びリポ蛋白質を効率よ
く分離し得ることでよく知られている。 出発物質としては、“PEG6000”で沈殿処理し
た血清の上清が好ましい。 沈降速度ゾーンバンド分離は、例えば“K”ま
たは“RK”型“ELECTRO−NUCLEONICS”
遠心機で操作するのが便利である。連続流コアを
備えたロータに生理食塩水溶液を満たし、次にあ
る量の濃い溶液、例えば40%のシヨ糖液を最初の
生理食塩水溶液量の50%を追い出すまでロータの
底から導入する。ロータの速さを、シヨ糖の勾配
が形成されるまで増加する。典型的な場合、自然
に形成された勾配の両端の濃度はシヨ糖の40%及
び7%である。 ロータが所望の速さに達したら、遠心機を上記
の閉回路内に接続し、HBs抗原を含む媒質をポ
ンプによつてロータの頂部または底部を介して導
入する(循環の方向は重要ではない)。 遠心分離時間は、与えられた速さに対して処理
されるサンプルの体積に応じて決める。勾配体積
の半分に等しい体積のサンプルを処理する場合、
35000回転/分の遠心分離では、遠心分離時間と
して2時間を選ぶのが好ましい。 閉回路中に注入するサンプルの流量は分離効率
にあまり影響しない。1時間あたり5〜10リツト
ルの流量が典型的に用いられる。 所望の遠心分離時間に達したら、良好な勾配が
再形成される当業者に公知の条件下でロータを停
止する。ロータ内の内容物の分画後、最もHBs
抗原を多く含む画分を収集する。この画分よりも
該抗原の少ない画分並びに流出液を収集して、例
えば限外過による濃縮後、同じ方法で再処理し
てもよい。 最初の沈降速度ゾーンバンド遠心分離によつて
精製濃縮した抗原を、前と同じ条件下で第二回目
の沈降速度ゾーンバンド分離にかけてもよい。 典型的な場合、第一回目の沈降速度ゾーンバン
ド遠心分離の結果生じた物は、最初の物の蛋白質
の1/25の蛋白質含有量を有する。この一回処理し
た物を第二回目の沈降速度ゾーンバンド遠心分離
にかけると、HBs抗原を多く含有する勾配画分
は最初に一回処理された中間物の蛋白質の1/12の
量の蛋白質を含む。従つて沈降速度ゾーンバンド
遠心分離の相次ぐ二回のサイクルによりAgHBs
が精製濃縮され、通常、最終的に最初の蛋白質の
1/300の蛋白質を含む製品が得られる。 このように、好ましくは相次ぐ二回の沈降速度
ゾーンバンド遠心分離によつて精製した抗原を、
ゾーン遠心機で等密度バンド分離にかける。任意
の適当な塩を用いて同様の結果が得られるのであ
るが、存在する可能性があるウイルス粒子の感染
性を低下させることが知られている塩化セシウム
を選択するのが好ましい。 この操作は、例えば“MSE BXIV”または
“BXV”の名称で公知のロータを用い、HBs抗原
がその平衡位置すなわち密度範囲1.17〜1.20g/
cm3に達するために必要且つ十分な遠心分離時間及
び速さで行なうと好都合である。 上述の条件で相次ぐ二回の沈降速度ゾーンバン
ド遠心分離及び一回の等密度バンド遠心分離を受
けた抗原製品は、一般に最初の材料の蛋白質の1/
6000の蛋白質を含む。 このようにして得られたHBs抗原は、殺菌
過及びホルムアルデヒド処理の後B型肝炎に対す
るワクチンとして用いることができる程の純度と
免疫能力(第1表)とを有する。 以下本発明の実施例を示すが、粒子の密度は塩
化セシウム溶液に関連して表わす。また、混合物
の成分の百分率はその混合物の体積に対する重量
によつて表わす。 実施例 1 遠心機“ELECTRO−NUCLEONICS K2”の
ロータをトリス−NaCl緩衝液3.4で満たし、次
にロータの下部からシヨ糖の40%溶液1.7を導
入し、これによつて同容量の緩衝液を排出させ
た。ロータ速度を35000rpmまで加速し、次に5.5
%の“PEG6000”であらかじめ処理した血清の
上清試料2が毎時10の輸送速度のポンプによ
つて循環されている閉回路に接続した。このシス
テムを2時間作動させた。 ロータの停止後、AgHBsに富んだ物質1を
回収し、次にこの物質を透析し、ロータ“RK3”
中で2回目の沈降速度ゾーンバンド分離にかけ
た。ロータ“RK3”をトリス−NaCl緩衝液1.6
で満たし、次にロータ下部から40%のシヨ糖溶液
0.8を導入し、これによつて同量の緩衝液を排
出した。ロータを35000rpmまで加速し、再び、
1の試料が循環している閉回路に接続した。遠
心分離操作は“K2”ロータに関して前述したの
と同じ操作条件下で続行した。 二回目の沈降速度ゾーンバンド分離から生じた
AgHBsに富んだ物質500mlを透析し、これを80ml
に濃縮してから塩化セシウム勾配中で等密度バン
ド遠心分離にかけた。ロータ“BXIV”を
2500rpmで回転させながら次の勾配で満たした。 1:d=1.15のCsCl溶液150ml 2:d=1.228のCsCl溶液150ml 3:d=1.298のCsCl溶液150ml 4:d=1.405のCsCl溶液200ml。 沈降速度ゾーンバンド分離の諸段階から生じる
AgHBsに富んだ物質をロータの心臓部を通して
注入した。密度d=1.405の塩化セシウム溶液80
mlは周辺に押し戻された。ロータを40000rpmに
加速し、この速さに20時間保つた。 ロータの停止後、精製された抗原80mlは密度範
囲1.17〜1.20g/cm3に相当するバンドに回収され
た。 実施例 2 5.5%の“PEG6000”によつて沈澱させた血清
の上清4を2ずつに分け、実施例1に述べた
条件下遠心機“K2”中で沈降速度ゾーンバンド
分離にかけた。 沈降速度ゾーンバンド分離から得た二つの
AgHBsに富んだ画分2を回収し、これを実施
例1の記載に従つてロータ“K2”遠心機内で二
度目の沈降速度ゾーンバンド分離にかけた。 二度目の沈降速度ゾーンバンド分離から集めら
れたAgHBsに富んだ物質1を透析し、150mlに
濃縮した。 ロータ“MSE BXV”を2000rpmで回転させ
ながら次の勾配で満たす。 1:d=1.15のCsCl溶液400ml 2:d=1.228のCsCl溶液400ml 3:d=1.298のCsCl溶液400ml 4:d=1.405のCsCl溶液550ml。 沈降速度ゾーンバンド分離で精製した抗原150
mlをロータの心臓部に注入すると、密度d=
1.405のCsCl溶接150mlが周辺に押し戻された。遠
心分離時間は31000rpmで28時間であつた。 ロータの停止後、精製された抗原150mlを密度
範囲1.17〜1.20g/cm3のバンド中に収集した。 実施例 3 あらかじめ5.5%の“PEG6000”によつて沈澱
処理した血清の上清8を、実施例1に記載した
ロータ“K2”中で2づつ4回に分けて処理し
た。 四回の沈降速度ゾーンバンド分離から生じた
AgHBsに富んだ画分4を回収した。この物質
を2ずつ二回にわけて、実施例1に記載の如き
ロータ“K2”中で二度目の沈降速度ゾーンバン
ド分離にかけた。 二度目の沈降速度ゾーンバンド分離から回収し
たAgHBsに富んだ物質2を透析し、250mlに濃
縮してから、実施例2に記載された如きゾーンロ
ータ“MSE BXV”中で、CaCl勾配の等密度バ
ンド分離にかけた。 実施例 4 あらかじめ5.5%の“PEG6000”で沈澱処理し
た血清の上清8を、実施例3に記載の如き二回
連続の沈降速度ゾーンバンド分離の第一サイクル
によつて処理した。更に、第1の沈降速度ゾーン
バンド分離の間に分離されたHBs抗原に富んだ
画分と流出液の再処理サイクルを行つた。物質18
を限外過によつて4に濃縮した。 この濃縮物質を実施例2に記載の如きロータ
“K2”中で二回連続の沈降速度ゾーンバンド分離
にかけた。 沈降速度ゾーンバンド分離の第一サイクル及び
再処理の第二サイクルで集められたHBs抗原に
富んだ物質3を透析し、250mlに濃縮した。こ
の濃縮物を実施例2に記載の如き塩化セシウム勾
配の遠心分離にかけた。 実施例 5 実施例4に記載の操作に基き、プラズマ8を
処理した。 実施例 6 実施例4に記載の操作に基き、血清8を処理
した。 実施例 7 実施例4に記載の操作に基き、あらかじめヘパ
リン及び塩化マンガンによつてリポ蛋白質を沈澱
させた血清混合物の上清8を処理した。 実施例 8 脱線維素及び殺菌過の後、プラズマの混合物
8を“PEG6000”による沈澱で分画した。5
%の“PEG6000”による第一の沈澱後、上清を、
AgHBsが沈澱するような濃度の“PEG6000”に
よる第二の沈澱処理にかけた。この目的には
“PEG6000”の16%濃度を選ぶのが好ましい。
HBs抗原に富んだ残渣をふたたびトリス−NaCl
緩衝液中に入れて最終体積2とした。この試料
を実施例1に記載の如き、一連の沈降速度ゾーン
バンド分離及び等密度バンド遠心分離にかけた。
【表】
免疫方法:モルモツト8匹の群に、15日おきに抗
原調製物を二回皮下注射し、2度目の注射から
15日後に採血する。抗−HBs抗体率はRIAに
よつて測定した。すなわち、米国イリノイ州
North ChicagoのAbbott Laboratoriesから市
販されているキツトを用い、WALSH J.H.、
YALOW R.がJournal of Infectious
Diseases(1970)、Vol.121、pp.550−554に記載
した“Detection of Australia Antigen and
Antibody by Means of Radioimmunoassay
Techniques”と題する論文に従つて測定した。 尚、第2表は処理する物質の体積を増大させた
際の単位時間当りの収率の増大を示す。
原調製物を二回皮下注射し、2度目の注射から
15日後に採血する。抗−HBs抗体率はRIAに
よつて測定した。すなわち、米国イリノイ州
North ChicagoのAbbott Laboratoriesから市
販されているキツトを用い、WALSH J.H.、
YALOW R.がJournal of Infectious
Diseases(1970)、Vol.121、pp.550−554に記載
した“Detection of Australia Antigen and
Antibody by Means of Radioimmunoassay
Techniques”と題する論文に従つて測定した。 尚、第2表は処理する物質の体積を増大させた
際の単位時間当りの収率の増大を示す。
第1図は循環閉回路が形成されている状況の例
を示す概略図、第2図は遠心機内に起る現象を説
明するための概略図である。 2……ロータ、8……コア、10……回路、1
2……容器、14……導管、16……ポンプ。
を示す概略図、第2図は遠心機内に起る現象を説
明するための概略図である。 2……ロータ、8……コア、10……回路、1
2……容器、14……導管、16……ポンプ。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 生物学的粒子の溶液または懸濁液を、遠心機
内の高密度溶液の密度勾配を利用した遠心分離に
よつて沈降速度ゾーンバンド分離にかける操作を
含み、前記遠心機が前記溶液または懸濁液の一部
分を導入するための流入口と前記溶液または懸濁
液の一部分を排出するための流出口とを具備して
いる、前記生物学的粒子の精製または濃縮方法で
あつて、前記流入口および流出口を外部回路に連
結して、前記遠心機の内部空間をも含めた閉回路
を形成し、遠心機内で前記沈降速度ゾーンバンド
分離を行うと同時に前記生物学的粒子の溶液また
は懸濁液を前記遠心機の中心部に位置するコアの
表面に連続的層流を形成するように流通させ、前
記生物学的粒子の溶液または懸濁液が前記遠心機
内を通過する毎に前記生物学的粒子の一部分を遠
心機内の高密度溶液の密度勾配を利用して収集
し、前記生物学的粒子の収集されなかつた部分を
再び前記外部回路に循環させ、再度前記遠心機内
に返送することを特徴とする前記生物学的粒子の
精製または濃縮方法。 2 遠心機内に密度勾配を生じさせるための高密
度溶液が、精製すべき粒子の溶液または懸濁液よ
りも大きい粘度を有する溶液によつて形成される
ことを特徴とする、特許請求の範囲第1項に記載
の方法。 3 同じ操作中に連続的に処理される溶液または
懸濁液の体積の遠心機内に密度勾配を生じさせる
ための高密度溶液の体積に対する比が0.5〜5、
好ましくは0.5〜1であることを特徴とする、特
許請求の範囲第1項または第2項に記載の方法。 4 精製すべき生物学的粒子が20000000ドルトン
未満の重量または200スベドベリ未満の沈降定数
を有することを特徴とする、特許請求の範囲第1
項〜第3項のいずれかに記載の方法。 5 精製または濃縮すべき生物学的粒子がHBs
抗原から形成されることを特徴とする、特許請求
の範囲第1項〜第4項のいずれかに記載の方法。 6 前記沈降速度ゾーンバンド分離の結果生じた
画分を少なくとも第二の沈降速度ゾーンバンド分
離にかけ、更に一層HBs抗原を多く含む画分を
収集することを特徴とする、特許請求の範囲第5
項に記載の方法。 7 最後の沈降速度ゾーンバンド分離の結果
HBs抗原を濃縮した画分に、塩化セシウム密度
勾配中で等密度バンド分離を受けさせ、約1.17
g/cm3〜約1.20g/cm3の密度範囲を有するHBs抗
原を多く含む画分を収集することを特徴とする、
特許請求の範囲第5項または第6項に記載の方
法。 8 抗原を含む遠心分離処理を受ける材料が、ヒ
トのプラズマ、またはヒトのプラズマから脱線維
素によつて得られる血清、またはプラズマもしく
は血清中に存在する免疫複合体の大部分および
HBs抗原に同伴するリポ蛋白質の少なくとも一
部分を除去したプラズマもしくは血清の構成要素
を含む溶液であることを特徴とする、特許請求の
範囲第5項〜第7項のいずれかに記載の方法。 9 抗原を含む遠心分離処理を受ける材料が5.5
%の“PEG6000”を用いた沈澱処理後の血清混
合物の上清であることを特徴とする特許請求の範
囲第8項に記載の方法。 10 抗原を含む遠心分離処理を受ける材料が、
濃度5.5%の“PEG6000”での第一回目の沈澱後
の上清に対して、濃度約16%の“PEG6000”で
の沈澱後得られる残渣であることを特徴とする、
特許請求の範囲第9項に記載の方法。
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| FR7930135A FR2470795A1 (fr) | 1979-12-07 | 1979-12-07 | Procede de purification de particules d'origine biologique, notamment de l'antigene de surface du virus de l'hepatite b (aghbs) et les produits obtenus |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPS5692219A JPS5692219A (en) | 1981-07-25 |
| JPH0133157B2 true JPH0133157B2 (ja) | 1989-07-12 |
Family
ID=9232533
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP17192480A Granted JPS5692219A (en) | 1979-12-07 | 1980-12-05 | Purification of biologically original particle* particularly antigen *aghbs* of b type hepatitis virus surface |
Country Status (5)
| Country | Link |
|---|---|
| US (1) | US4335214A (ja) |
| JP (1) | JPS5692219A (ja) |
| DE (1) | DE3045990C2 (ja) |
| FR (1) | FR2470795A1 (ja) |
| GB (1) | GB2064322B (ja) |
Families Citing this family (6)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS59101426A (ja) * | 1982-11-29 | 1984-06-12 | Green Cross Corp:The | B型肝炎感染予防用ワクチンの製造方法 |
| FR2561256B1 (fr) * | 1984-03-16 | 1987-01-02 | Pasteur Institut | Procede de purification de particules biologiques de type antigene hbs, par ultracentrifugation de flottation sur gradient de densite |
| US4683294A (en) * | 1985-04-03 | 1987-07-28 | Smith Kline Rit, S.A. | Process for the extraction and purification of proteins from culture media producing them |
| FR2632308B1 (fr) * | 1988-06-07 | 1991-08-16 | Fondation Nale Transfusion San | Procede et installation de fractionnement en continu de proteines vegetales animales ou humaines |
| US5462863A (en) * | 1989-02-09 | 1995-10-31 | Development Center For Biotechnology | Isolation of Hepatitis B surface antigen from transformed yeast cells |
| CN113583801A (zh) * | 2020-04-30 | 2021-11-02 | 上海青赛生物科技有限公司 | 一种病毒密度梯度离心纯化装置 |
Family Cites Families (19)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| FR2150559A1 (en) * | 1971-06-09 | 1973-04-13 | Merieux Inst | Australia antigen purification - for preparation of purified suspensions |
| GB1356413A (en) * | 1971-09-09 | 1974-06-12 | Pfizer Ltd | Method of obtaining purified australia antigen from blood serum |
| GB1486557A (en) * | 1973-10-18 | 1977-09-21 | Flockhart & Co | Process for the preparation of pyrogen-free sub-unit vaccine |
| US3951937A (en) * | 1973-12-20 | 1976-04-20 | The Community Blood Council Of Greater New York, Inc. | Large scale purification of hepatitis type B antigen using polyethylene glycol |
| US4017360A (en) * | 1975-05-14 | 1977-04-12 | Merck & Co., Inc. | Method for purifying hepatitis B antigen |
| US4024243A (en) * | 1975-06-16 | 1977-05-17 | Merck & Co., Inc. | Process for isolating hepatitis B antigen |
| FR2338051A1 (fr) * | 1976-01-19 | 1977-08-12 | Community Blood Council Greate | Procede de preparation d'antigene d'hepatite b purifie et produits obtenus |
| US4088748A (en) * | 1976-11-02 | 1978-05-09 | Merck & Co., Inc. | Hepatitis B surface antigen |
| US4118477A (en) * | 1977-02-14 | 1978-10-03 | Merck & Co., Inc. | Hepatitis B antigen |
| GB1554812A (en) * | 1977-02-23 | 1979-10-31 | Merck & Co Inc | Purifying hepatitis b surface antigen |
| FR2412315A1 (fr) * | 1977-02-23 | 1979-07-20 | Merck & Co Inc | Procede de preparation d'un antigene de l'hepatite b et l'antigene obtenu |
| GB1554811A (en) * | 1977-02-23 | 1979-10-31 | Merck & Co Inc | Purifying hepatitis b surface antigen |
| US4102996A (en) * | 1977-04-20 | 1978-07-25 | Merck & Co., Inc. | Method of preparing hepatitis B core antigen |
| JPS54101421A (en) * | 1978-01-27 | 1979-08-10 | Merck & Co Inc | Hepatitis b surface antigen |
| FR2415639A1 (fr) * | 1978-01-27 | 1979-08-24 | Merck & Co Inc | Antigene de surface de l'hepatite b |
| DE2803920A1 (de) * | 1978-01-30 | 1979-08-02 | Merck & Co Inc | Verfahren zur gewinnung von hepatitis b-oberflaechenantigen |
| DK187679A (da) * | 1978-05-08 | 1979-11-09 | Merck & Co Inc | Fremgangsmaade til direkte ekstraktion af smaa partikler fra en proteinholdig vaeske |
| US4217418A (en) * | 1978-05-08 | 1980-08-12 | Merck & Co., Inc. | Recovery of small particles by flow centrifugation |
| US4204989A (en) * | 1978-12-13 | 1980-05-27 | Merck & Co., Inc. | Isolation of hepatitis B e antigen |
-
1979
- 1979-12-07 FR FR7930135A patent/FR2470795A1/fr active Granted
-
1980
- 1980-12-05 GB GB8039069A patent/GB2064322B/en not_active Expired
- 1980-12-05 DE DE3045990A patent/DE3045990C2/de not_active Expired
- 1980-12-05 US US06/213,315 patent/US4335214A/en not_active Expired - Lifetime
- 1980-12-05 JP JP17192480A patent/JPS5692219A/ja active Granted
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| FR2470795B1 (ja) | 1983-07-01 |
| US4335214A (en) | 1982-06-15 |
| JPS5692219A (en) | 1981-07-25 |
| DE3045990A1 (de) | 1981-09-03 |
| DE3045990C2 (de) | 1985-08-22 |
| GB2064322B (en) | 1983-11-09 |
| FR2470795A1 (fr) | 1981-06-12 |
| GB2064322A (en) | 1981-06-17 |
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