JPH0135668B2 - - Google Patents

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JPH0135668B2
JPH0135668B2 JP57089335A JP8933582A JPH0135668B2 JP H0135668 B2 JPH0135668 B2 JP H0135668B2 JP 57089335 A JP57089335 A JP 57089335A JP 8933582 A JP8933582 A JP 8933582A JP H0135668 B2 JPH0135668 B2 JP H0135668B2
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JP
Japan
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polyaminoether
propanediol
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heparin
glycol
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JP57089335A
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Masakazu Tanaka
Yukio Imanishi
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Toyobo Co Ltd
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Toyobo Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】
本発明は、生体又は生体成分に直接接触する医
療用材料に関し、特に抗凝血性及び機械的性質の
良好な医療用材料の製造法に関するものである。 加工性、弾性、可撓性等の優れた高分子材料は
近年医療用材料として広く利用される様になつて
きたが、人工腎臓、人工肺、補助循環装置、人工
血管等の人工臓器をはじめとして、注射器、血液
バツグ、心臓カテーテル等のデイスポーザブル容
器として今後益々大量に利用されるであろう。そ
の際問題となるのは、生体に対する様々な異常反
応が生起して生命維持の危険を招くことがないか
どうかという安全性であり、血液と接触する場合
について言えば血液凝固を生じないという条件が
要求される。 現在迄に提供されている抗凝血性高分子材料
は、(1)高分子材料の表面にヘパリン又はその類縁
化合物を付着させたもの、(2)高分子材料の表面に
陰電荷を与えたもの、(3)高分子材料の表面を不活
性化したものの3通りに分類されるが、本発明で
提供される材料は、上記のうち(1)に分類される。 ところで(1)の手段(以下表面ヘパリン化法とい
う)は、更に(A)ポリマーとヘパリン類のブレンド
法、(B)ポリマー中のカチオン性基にヘパリン類を
イオン結合させる方法、(C)ポリマーとヘパリンを
共有結合させる方法に細分類されるが、(A)の方法
では、生理条件下で短時間でヘパリンが脱離し、
その効果が失活する。(B)の方法においても、長時
間生体内で使用すると徐々にヘパリンが脱離し、
やはりその効果が失活する。(C)で得られる材料で
はヘパリン類が共有結合されているため脱離し難
いという利点を有するが、共有結合によつてヘパ
リンの効果、即ち抗凝血効果が小さくなるという
欠点がある。 これらに対し特開昭50−139173号公報には、一
般式 (但し、上記一般式において、R1、R2、R4、R5
は炭素数2〜4のアルキレン基、R3は炭素数1
〜20のアルキル基m及びnは1〜30の整数)で示
される「第3級アミノ基及びポリエーテル連鎖を
分子中に有する2価アルコール」をジオール成分
の一部又は全部とするとポリエステル又はポリウ
レタンを4級塩化して「第4級アンモニウム塩を
分子中に有するポリエーテル型ポリエステル或は
ポリエーテル型ポリウレタン」をヘパリンと反応
させる「抗血液凝固性高分子材料の製造法」が提
案されている。しかし、この方法では、mやnの
値が大き過ぎると、第3級アミノ基、ひいては4
級化されたアンモニウム基の数が少なくなるの
で、ヘパリン付着量が不十分となり、抗血液凝固
性が小さくなるという欠点があり、これに対しm
やnが小さい場合は、機械的性質、殊に弾性が低
下し、人工臓器としての利用には不向きである。 上記のような観点より特開昭56−128162号公報
に本発明者等は主鎖に第3級アミノ基を高濃度に
有するポリアミノエーテルをソフトセグメントの
一部あるいは全部に使用したセグメント化ポリエ
ーテルウレタンの第3級アミノ基を4級化し、次
いでヘパリン又はその類縁化合物を付与させるこ
とを特徴とする抗血液凝固性医療用材料の製造法
を提案した。この場合もかなり優れた抗血液凝固
性を有するが、長期間生体内で使用した場合、ヘ
パリンの放出速度が低下して来るため、抗血液凝
固性が若干低下してくる欠点があつた。 本発明者等はさらにすぐれた抗血液凝固性を得
るため、下記一般式()で示したようなアミノ
アルコール類から誘導される側鎖に第3級アミノ
基を有するポリアミノエーテルをソフトセグメン
トの一部あるいは全部に使用したセグメント化ポ
リエーテルウレタンの第3級アミノ基を4級化
し、ヘパリン又はその類縁化合物を付与させるこ
とにより、主鎖に第3級アミノ基を有するポリア
ミノエーテルを用いた場合よりも優れた抗血液凝
固性が得られることを見出して本発明に到達した
ものである。 本発明の目的は、上記のような欠点を伴なわず
にヘパリン付着量を高め得る抗血液凝固性医療材
料の提供をすることである。 即ち、本発明は、一般式() (上記の式においてR1およびR2は夫々同一又は
異なる炭素数1〜15のアルキル基、アリール基又
はアラルキル基を示し、R1とR2は異節環を形成
していてもよい。R3は水素原子あるいは炭素数
1〜5のアルキル基、又は
【式】基を示 す。)で表わされる化合物より成る群から選択さ
れる1種以上の第3級アミノアルコール類を、ポ
リアミノエーテル原料の30モル%以上の割合で反
応させたポリアミノエーテルを用いたセグメント
化ポリアミノエーテルウレタンの第3級アミノ基
を4級化し、次いでヘパリン又はその類縁化合物
を付与させることを特徴とする抗血液凝固性材料
の製造法である。 本発明では一般式()で表わされる第3級ア
ミノアルコール類をポリアミノエーテル原料の50
モル%以上の割合で反応させたポリアミノエーテ
ルを用いたセグメント化ポリアミノエーテルウレ
タンを用い、しかも第3級アミノ基が4級化され
ているので、親水性ドメインと疎水性ドメインが
明確なミクロ相分離構造を有していて、さらに否
ドメインの大きさも夫々アミノアルコールの割合
あるいははポリアミノエーテルの分子量を選択す
ることにより自由に調整できる。 さらに本発明の高分子材料ではヘパリンの吸着
及び生体内でのヘパリンの脱離が適度に行なわれ
るので極めて高い抗血液凝固機能を有し、抗血栓
性材料として長期に使用できる。 又高分子材料を血液に接触させて用いる場合の
一般的な問題としては、上記抗凝血性の他に、材
料中の添加剤(可塑剤、安定剤、重合触媒等)や
未反応原料(モノマー、オリゴマー等)の溶出に
よる有害作用を考えなければならないが、本発明
では可塑剤等を添加する必要がなく、またセグメ
ント化ポリマーを形成するものであるから、この
ような不都合を招く恐れはない。 又高分子材料は、生体内の遊離基や酸素等によ
つて酸化分解や代謝等複雑な影響を受け易いもの
であるが、セグメント化ポリエーテルウレタンを
ベースとしているので化学的安定性が高く有害な
溶出物を発生することも少ない。 又本発明の材料は、親水性の高い4級塩化ポリ
アミノエーテルセグメント、疎水性のポリエーテ
ルセグメント、及び結晶性のウレタンやウレア結
合から構成される為、固定において相分離を起こ
し、ミクロドメイン構造を形成するが、この構造
は血管内壁の構造と類似している。従つて構造的
側面から抗凝血性も期待される。 次に本発明の高分子材料を構成する各成分につ
いて説明する。 まず一般式()で示される第3級アミノアル
コールとしては例えば、2−メチル−2−ジメチ
ルアミノメチル−1,3−プロパンジオール、2
−メチル−2−ジエチルアミノメチル−1,3−
プロパンジオール、2−メチル−2−ジ−n−ブ
チルアミノメチル−1,3−プロパンジオール、
2−メチル−2−ジ−n−プロピルアミノメチル
−1,3−プロパンジオール、2−メチル−2−
ジ−i−プロピルアミノメチル−1,3−プロパ
ンジオール、2−メチル−2−ジ−i−ブチルア
ミノメチル−1,3−プロパンジオール、2−メ
チル−2−ジフエニルアミノメチル−1,3−プ
ロパンジオール、2−メチル−2−ジシクロヘキ
シルアミノメチル−1,3−プロパンジオール、
2−メチル−2−ジベンジルアミノメチル−1,
3−プロパンジオール、2−メチル−2−ジピペ
リジルアミノメチル−1,3−プロパンジオー
ル、2−エチル−2−ジメチルアミノメチル−
1,3−プロパンジオール、2−エチル−2−ジ
エチルアミノメチル−1,3−プロパンジオー
ル、2−エチル−2−ジ−n−プロピルアミノメ
チル−1,3−プロパンジオール、2−エチル−
2−ジ−n−ブチルアミノメチル−1,3−プロ
パンジオール、2−エチル−2−ジピペリジルア
ミノメチル−1,3−プロパンジオール、2−エ
チル−2−ジベンジルアミノメチル−1,3−プ
ロパンジオール、2,2−ビス(ジメチルアミノ
メチル)−1,3−プロパンジオール、2,2−
ビス(ジエチルアミノメチル)−1,3−プロパ
ンジオール、2,2−ビス(ジ−n−プロピルア
ミノメチル)−1,3−プロパンジオール、2,
2−ビス(ジ−n−ブチルアミノメチル)−1,
3−プロパンジオール、2,2−ビス(ジピペリ
ジルアミノメチル)−1,3−プロパンジオール、
2,2−ビス(ジフエニルアミノメチル)−1,
3−プロパンジオール、2,2−ビス(ジベンジ
ルアミノメチル)−1,3−プロパンジオール、
2−ジメチルアミノメチル−1,3−プロパンジ
オール、2−ジエチルアミノメチル−1,3−プ
ロパンジオール、2−ジ−n−プロピルアミノメ
チル−1,3−プロパンジオール、2−ジ−n−
ブチルアミノメチル−1,3−プロパンジオー
ル、2−ジ−i−プロピルアミノメチル−1,3
−プロパンジオール、2−ジ−i−ブチル−アミ
ノメチル−1,3−プロパンジオール、2−ジシ
クロヘキシルアミノメチル−1,3−プロパンジ
オール、2−ジベンジルアミノメチル−1,3−
プロパンジオール、2−ジフエニルアミノメチル
−1,3−プロパンジオール、等が例示される。 なお、これらの第3級アミノ基含有グリコール
類とともにポリアミノエーテルを製造するために
用いられるグリコール原料としては、一般式: HO−R4−OH () (式中、R4は炭素数2〜20のアルキレン基、ア
リレン基を示す。)で表わされるグリコール類、
又は、一般式: HO−(R5O)o−H () (式中、R5は炭素数2〜6のアルキレン基、n
は0もしくは2以上の整数を示す。)で表わされ
るグリコール類である。 一般式()で表わされるグリコール類として
はエチレングリコール、プロピレングリコール、
テトラメチレングリコール、ヘキサメチレングリ
コール、ネオペンチルグリコール、2,2−ジ
(4−ヒドロキジフエニル)プロパン、4,4′−
イソプロプロピリデンジフエノール、P,P′−
sec−ブチリデンジフエノール、4,4′−ジヒド
ロキシジフエニール、4,4′−ジヒドロキシジフ
エニルメタン、4,4′−ジヒドロキシジフエニル
スルホン、1,2−ジヒドロキシベンゼン、1,
3−ジヒドロキシベンゼン、1,4−ジヒドロキ
シベンゼンなどが挙げられる。 一般式()で表わされるグリコール類として
はエチレングリコール、プロピレングリコール、
テトラメチレングリコール、1,6−ヘキサンジ
オール、ネオペンチルグリコール等のアルキレン
グリコール、ジエチレングリコール、トリエチレ
ングリコール、分子量200〜2000のポリエチレン
グリコール、ジプロピレングリコールやトリプロ
ピレングリコール、分子量200〜1000のポリプロ
ピレングリコール、分子量200〜1000のポリヘキ
サメチレングリコール等が例示される。 そして本発明に係るポリアミノエーテルとは、
同一又は異つた第3級アミノアルコール()同
士を重合させたもの、第3級アミノアルコール
()を30モル%以上用い、これにジオール類
()及び/又は()を共重合させたものが挙
げられる。この様なポリアミノエーテルを得る重
合反応条件は本発明を制限するものではないが、
一般的には燐酸、亜燐酸或はポリ燐酸等の縮合触
媒を用い、150〜280℃、好ましくは200〜250℃に
加熱反応させ、生成する水及び未反応のモノマー
やオリゴマーを常圧又は減圧下に留去する。ここ
で得られるポリアミノエーテルは、分子量300〜
8000、好ましくは800〜3000のものである。本発
明におけるセグメント化ポリアミノエーテルウレ
タンとは上記ポリアミノエーテルと、必要により
他のイソシアネート基と反応し得る活性水素を2
個以上含有する化合物を、ポリイソシアネートと
反応させたものである。 セグメント化ポリアミノエーテルウレタンの製
造法は特に制限されないが、たとえば上記ポリア
ミノエーテルと、他のイソシアネート基と反応し
得る活性水素2個以上含有する化合物を、ポリイ
ソシアネートとともに反応させ、末端イソシアネ
ート基含有プレポリマーを製造し、低分子量のイ
ソシアネート基と反応し得る活性水素を2個以上
含有する化合物で分子鎖伸長させてセグメント化
ポリアミノエーテルウレタンとする方法がある。
尚、最終的に得られるセグメント化ポリアミノエ
ーテルウレタン中に、ポリアミノエーテルは1〜
90重量%(好ましくは5〜70重量%)含有させる
事が可能である。 セグメント化ポリアミノエーテルウレタンを製
造する場合におけるソフトセグメントを形成する
活性水素含有化合物としては上記ポリアミノエー
テルのほかに、一般的なセグメント化ポリエーテ
ルウレタンの製造に利用されるポリオール(通常
200〜8000の分子量)が利用される。この様なポ
リオールとしては、ポリエチレングリコール、ポ
リプロピレングリコール及びポリテトラメチレン
グリコール等のポリオキシアルキレンジオール;
エチレングリコール、プロピレングリコール、テ
トラメチレングリコール、ペンタメチレングリコ
ール、2,2−ジメチルトリメチレングリコー
ル、ヘキサメチレングリコール、デカメチレング
リコール、1,4−ジヒドロキシシクロヘキサ
ン、1,4−ジヒドロキシメチルシクロヘキサン
等のジオール類(好ましくは炭素数2〜15)と、
ジカルボン酸又はそのエステル形成誘導体(たと
えば、セバチン酸、アジピン酸、ドデカンジカル
ボン酸、グルタル酸、コハク酸、修酸、アゼライ
ン酸等の脂肪族ジカルボン酸、テレフタル酸、イ
ソフタル酸等の芳香族ジカルボン酸又はそれらの
ハライド、活性エステル、アミド等)を反応させ
て得られるポリエステルジオール;ε−カプロラ
クトン等の開環重合によつて得られるポリラクト
ンジオール等が挙げられる。 ポリイソシアネートとしては、従来ポリウレタ
ンの製造に用いられるポリイソシアネート、並び
に今後開発されるであろうポリイソシアネートの
全てが利用可能である。好ましいものとしては、
エチレンジイソシアネート、トリメチレンジイソ
シアネート、テトラメチレンジイソシアネート、
ペンタメチレンジイソシアネート、オクタメチレ
ンジイソシアネート、ウンデカメチレンジイソシ
アネート、ドデカメチレンジイソシアネート、
3,3′−ジイソシアネートプロピルエーテル、シ
クロペンチレン−1,3−ジイソシアネート、シ
クロヘキサン−1,4−ジイソシアネート、2,
4−トリレンジイソシアネート、2,6−トリレ
ンジイソシアネート、2,4−トリレンジイソシ
アネートと2,6−トリレンジイソシアネートと
の混合物、キシリレン−1,4−ジイソシアネー
ト、キシリレン−1,3−ジイソシアネート、
4,4′−ジフエニルメタンジイソシアネート、
4,4′−ジフエニルプロパンジイソシアネート、
m−フエニレンジイソシアネート、p−フエニレ
ンジイソシアネート、ナフタレン−1,4−ジイ
ソシアネート、ナフタレン−1,5−ジイソシア
ネート等が例示される。 セグメント化ポリアミノエーテルウレタンの製
造反応条件は本発明を制限するものではないが、
一般的には、イソシアネート基/水酸基(モル
比)が1.1〜5.0(好ましくは1.5〜3.0)となる様
に、各原料を反応させてプリポリマーを製造す
る。このプレポリマーは両末端にイソシアネート
基を有するもので、これにイソシアネート基と反
応する活性水素含有化合物、たとえば低分子量の
ジオール、ジアミン或はアミノアルコールを反応
させて分子鎖を伸長させるとセグメント化ポリア
ミノエーテルウレタンが得られる。 ここで用いる分子鎖伸長剤、たとえば低分子量
ジオール、ジアミン及びアミノアルコールとして
は、公知及び新規の如何を問わず全て、本発明に
適用できる。特に好適なものを挙げると、ジオー
ルとしては、エチレングリコール、プロピレング
リコール、テトラメチレングリコール、1,5−
ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、
1,10−デカンジオール、1,4−ジヒドロキシ
シクロヘキサン、1,4−ジヒドロキシメチルシ
クロヘキサン、ジエチレングリコール、トリエチ
レングリコール、等が例示され、ジアミンとして
は、エチレンジアミン、プロピレンジアミン、ブ
チレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、キシ
リデンジアミン、フエニレンジアミン、4,4′−
ジアミノシフエニルメタン等が例示され、更にア
ミノアルコールとしては、メタノールアミン、2
−アミノタノール、3−アミノプロパノール、4
−アミノブタノール等が例示される。 このように鎖伸長されたセグメント化ポリアミ
ノエーテルウレタンは、次に4級塩化反応に付さ
れる。4級塩化は、セグメントポリアミノエーテ
ルウレタンの成形前後を問わないが、成形前であ
れば例えばジメチルホルムアミド等の溶媒中にお
いて、又成形後であればそのままで、ハロゲン化
炭化水素(例えば、塩化ブチル、塩化アリール、
塩化ベンジル、臭化ブチル、沃化メチル等)を室
温乃至系の沸点下において反応させて行うのが一
般的である。この場合、全ての第3級アミノ基を
4級塩化することが望ましく、第3級アミノ基が
残存していると、ヘパリンを反応させても長期間
に亘る抗凝血性は得られ難い。しかし一般的には
70%以上4級塩化されていても用途によつては十
分利用でき、更に好ましい4級塩化率の下限は80
%である。 最後にヘパリンの付与が行なわれるが、この反
応は高分子材料の成形前後を問わない。しかし、
好ましくは、以下述べるヘパリン類の溶液中に、
成形物を浸漬させることによつて行なう。尚該溶
液は、通常0.1〜10%濃度のもの、好ましくは、
0.5〜5%濃度のものが用いられる。反応は室温
下でも進行するが、40〜100℃に加熱して行なう
のがもつとも好ましい。ここで用いるヘパリン類
とは、ヘパリン、ヘパリン金属塩、4−ヘパリン
金属塩等の誘導体だけでなく、コンドロイチン硫
酸、デキストラン硫酸等のヘパリノイド、更には
PVA硫酸エステル等のヘパリン類似体をも含む
ものである。 本発明では上記の如くして、ヘパリンの付着量
の多い高分子材料が得られるので、血液の体外循
環中、ヘパリンを併用しなくとも高い抗凝血性が
得られる。又、弾性等の機械的性質も良好であ
り、血液等の体液と接した場合ににも有害な溶出
物が少ない。 このような利点を活用し、各種の医療用器具或
は機器類に広く適用できる。具体例を述べると、
腎不全患者の血液透析用シート、チユーブ或は中
空糸として用いたり、血液中老廃物の吸着用コー
テイング剤として用いることができる。又この様
な人工腎の他、人工肺用の膜材料(血液と酸素の
隔壁)や人工心肺におけるシート肺のシート材料
としても用いられる。その他大動脈バルーン、人
工血液、血液バツグ、カテーテル、カニユーレ、
シヤント、血液回路等広範な分野に用いられる。 次に本発明の実施例を述べるが、実施例中の
「部」は重量部を意味する。又塩基性窒素含量の
測定は、フエノール/エタノール(5:1容量
比)に試料を溶かし、ブロモフエノール・ブルー
を指示薬として0.1N−HCl/ジオキサン溶液で
滴定して求めた。また抗凝血性の評価は、今井ら
の開発した動力学的方法(T.Biomed.Mater.
Res.6、165(1972))を参考にして行つた。 実施例 1 2−メチル−2−ジメチルアミノメチル−1,
3−プロパンジオール(147部)と亜リン酸(0.8
部)をオートクレーブに仕込み、窒素気流下230
℃で15時間、留出する水を除きながら反応させ
た。次いで90分間かけて0.3mmHgに減圧し、その
まま2時間反応して、分子量1530(Vapour
Pressure Osmometerを用い、CHCl3溶液で測
定)、塩基性窒素含有量10.5%のポリアミノエー
テルを得た。 ポリテトラメチレングリコール(分子量1300:
1300部)と4,4′−ジフエニルメタンジイソシア
ネート(1000部)を窒素気流下60℃で30分間反応
させた後、ジメチルホルムアミド(以後DMFと
略記:2300部)を加え均一に溶解し、氷冷を30分
間行う。ここに上記ポリアミノエーテルの50%
DMF溶液(3060部)を加え、氷冷下30分間反応
を行う。反応終了後、さらにDMF(4047部)を加
え、1,2−プロピレンジアミンの10%DMF溶
液(1408部)を60分間かけて滴下し、更にn−ジ
ブチルアミンの20%DMF溶液129部を加え、30分
間反応した。次いで無水酢酸の20%DMF溶液
(50部)を加え、60分間反応して溶液濃度30%、
溶液粘度1200ポイズ(25℃)のセグメント化ポリ
アミノエーテルウレタンのDMF溶液を得た。こ
の溶液をDMFで希釈して10%溶液とし、これを
水平なガラス板上に流し、ゆるやかな窒素気流下
で、70℃で4時間、DMFを蒸発させた。更に40
℃で真空下10時間乾燥して、塩基性窒素含量4.02
%のセグメント化ポリアミノエーテルウレタンの
50μ厚フイルムを得た。このフイルムをヨウ化エ
チルに浸漬し、40℃で24時間加熱した後取り出
し、メタノールで洗浄後風乾すると、このフイル
ムの塩基性窒素含量は0であり、100%4級塩化
されていた。次いで2%ヘパリンナトリウム水溶
液に70℃で24時間浸漬した。このフイルムを取り
出し、蒸留水で15分間10回リンスした後、トルイ
ジンブルー水溶液につけると赤紫色となつたこと
からヘパリンが固着されていることが証明され
た。また、3cm平方に切り取つたフイルムをスリ
合せ栓付きの時計皿の表面に付着させ、犬より採
血したACD血(250μ)をこれに置き、0.1M塩
化カルシウム水溶液(25μ)を添加して凝血反
応を開始させた。37℃で12分間接触後、水を添加
して、凝血反応を停止せして生じた血餅をホルマ
リンにて固定した。紙にて水分を除去した後、
化学天秤にて重量を測定する。同様の操作をガラ
ス製時計皿のみで行い、生じた血餅量を100とし、
これに対する相対重量(凝血率)でもつて抗凝血
性を評価する。 第1表に本発明のヘパリン化ポリマー、ポリア
ミノエーテルを含有しないセグメント化ポリエー
テルウレタン、医療用シリコン及びガラスについ
て測定した結果を示す。
【表】 以上の結果より、本発明のヘパリン化ポリマー
の抗凝血性が優れていることが明らかである。 実施例 2 2−メチル−2−ジメチルアミノメチル−1,
3−プロパンジオール(147部)と1,6−ヘキ
サンジオール(59.1部)および亜リン酸(1.2部)
をオートクレーブに仕込み、実施例1と同様にし
て反応させて分子量1370、塩基性窒素含量7.83%
のポリアミノエーテルを得た。ポリテトラメチレ
ングリコール(分子量1300:1300部)および4,
4′−ジフエニルメタンジイソシアネート(1000
部)を60℃で30分間反応させた後、DMF(2300
部)を加え均一に溶解し、氷冷30分間行う。ここ
に上記ポリアミノエーテルの50%DMF溶液
(2740部)を加え、氷冷下30分間反応を行う。反
応終了後さらにDMF4934部を加え、1,2−プ
ロピレンジアミンの10%DMF溶液(1408部)を
60分間かけて滴下し、更に実施例1と同様にして
停止反応を行い溶液濃度30%890ポイズ(25℃)
のセグメント化ポリアミノエーテルウレタンの
DMF溶液を得た。この溶液を実施例1と同様の
条件で製膜し、塩基性窒素含量2.80%のセグメン
ト化ポリエーテルウレタンの50μ厚のフイルムを
得た。このフイルムを実施例1と同様にして4級
塩化し、第3級アミノ基を100%、75%および50
%の3段階に分けて4級塩化し、夫々を実施例1
と同様の条件でヘパリン化した。尚100%4級化
したヘパリン化フイルムを生理食塩水に浸漬し、
ときどき生理食塩水を交換しながら、3ケ月間ビ
ーカーで保存した後、試料フイルムをトルイジン
ブルー水溶液にて染色テストすると赤紫色とな
り、ヘパリンが安定して付着していることが確認
できた。また、実施例1と同様にして抗凝血性を
試験した結果を第2表に示す。
【表】 この結果から本発明のヘパリン化ポリマーの抗
凝血性が極めてすぐれていて、さらには生理条件
下においても長期間その効果が保持されること、
更には含有される3級アミノ基をすべて4級化し
て、ヘパリン化するのが特に好ましいことなどが
判る。 実施例 3 2−メチル−2−ジエチルアミノメチル−1,
3−プロパンジオール(175部)と亜リン酸(0.8
部)をオートクレーブに仕込み、実施例1と同様
に反応させて、塩基性窒素含量8.60%、分子量
1670のポリアミノエーテルを得た。このポリアミ
ノエーテル(1670部)、ポリテトラメチレングリ
コール(分子量1500、1500部)および4,4′−ジ
フエニルメタンジイソシアネート(1000部)を窒
素気流下50℃で30分間反応し、DMF(8671部)を
加え均一溶液とした。氷冷後、1,2−プロピレ
ンジアミンの10%DMF溶液を60分間かけて滴下
した。停止反応は実施例1と同様に行ない、溶液
粘度850ポイズのセグメント化ポリエーテルウレ
タンのDMF溶液を得た。この溶液から実施例1
と同様に製膜し塩基性窒素含量3.31%のポリマー
の塩基性窒素を100%4級化し、さらにヘパリン
化を行つた。実施例1と同様にして抗凝血性試験
を行つた結果を第3表に示す。
【表】 比較例 1 ポリエチレングリコール(分子量1900:100
部)、エチレングリコール(10部)、一般式: で表わされるアミン変性ポリエーテルジオール
(10部)、ジフエニルメタン−4,4′−ジイソシア
ネート(80部)、DMF(600部)を混合し、80℃で
重合させた。粘稠となつた溶液を実施例1と同様
にして製膜およびヘパリン化し、抗凝血性をテス
トした結果を第4表に示す。
【表】 実施例 4 実施例1で得た100%4級化−ポリアミノエー
テルウレタンフイルムを生理食塩水に浸漬し、と
きどき生理食塩水を交換しながら、3ケ月間ビー
カーで保存した後、フイルムを3cm平方に切り取
り、スリ合せ栓付きの時計皿の表面に付着させ、
犬より採血したACD血(250μ)をこれに置き、
0.1M塩化カルシウム水溶液(25μ)を添加して
凝血反応を開始させた。37℃で凝血反応時間をか
えて、以降実施例1と同様にして凝血率を測定し
た結果を第5表に示した。 比較例 2 3−n−プロピル−3−アザ−1,5−ペンタ
ンジオール(147部)と亜リン酸(0.8部)をオー
トクレーブに仕込み、窒素気流下210〜220℃で3
時間、留出する水を除きながら反応させた。次い
で90分間かけて0.3mmHgに減圧し、そのまま2時
間反応して、分子量1700、塩基性窒素含量11.3%
のポリアミノエーテルを得た。ポリテトラメチレ
ングリコール(分子量1300:1300部)と4,4′−
ジフエニルメタンジイソシアネート(1000部)を
窒素気流下60℃で30分間反応させた後、DMF
(4000部)を加え均一に溶解した。氷冷し、上記
ポリアミノエーテルの30%DMF溶液(5667部)
を加え、氷冷下30分反応を行う。その後、1,2
−プロピレンジアミンの20%DMF溶液(333部)
を2時間かけて添加し、更にn−ブチルアミンの
20%DMF溶液(36.5部)を加え、30分間反応し
た。次いで無水酢酸の20%DMF溶液(50部)を
加え、60分間反応して溶液粘度500ポイズのセグ
メント化ポリアミノエーテルウレタンのDMF溶
液を得た。このDMF溶液を実施例1と同様にし
て製膜し、100%4級塩化した。さらに実施例5
と同様に処理し、37℃での凝血反応時間をかえ
て、凝血率を測定した結果を第5表に示す。
【表】 第5表の結果より、本発明の方が耐久性に優れ
た抗凝血性を有することが明らかである。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 一般式() (式中、R1およびR2は夫々同一又は異なる炭素
    数1〜15のアルキル基、アリール基又はアラルキ
    ル基を示し、R1とR2は異節環を形成していても
    よい。R3は水素原子あるいは炭素数1〜5のア
    ルキル基、又は【式】基を示す。)で表 わされる化合物より成る群から選択される1種以
    上の第3級アミノアルコール類を、ポリアミノエ
    ーテル原料の30モル%以上の割合で反応させたポ
    リアミノエーテルを用いたセグメント化ポリアミ
    ノエーテルウレタンの第3級アミノ基を4級化
    し、次いでヘパリン又はその類縁化合物を付与さ
    せることを特徴とする抗血液凝固性医療材料の製
    造法。
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