JPH0148959B2 - - Google Patents
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- JPH0148959B2 JPH0148959B2 JP10177281A JP10177281A JPH0148959B2 JP H0148959 B2 JPH0148959 B2 JP H0148959B2 JP 10177281 A JP10177281 A JP 10177281A JP 10177281 A JP10177281 A JP 10177281A JP H0148959 B2 JPH0148959 B2 JP H0148959B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- needle
- hand
- pushing force
- pinion
- wristwatch
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired
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- Application Of Or Painting With Fluid Materials (AREA)
- Lubricants (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】
本発明は、時刻表示機構において、秒針または
分針または時計などの針と該針が取り付けられる
部材のすなわち回転部材の少なくともいずれかの
係合部に金属アルコキシ化合物とヘキサキス(ア
ルコキシメチル)メラミン化合物、及び固体潤滑
性微粒子からなる有機溶媒溶液より固化された被
膜を形成することにより、秒針、または分針、ま
たは時針などの針と該針が取り付けられる部材と
の係合部に潤滑性と耐摩耗性を付与したアナログ
表示時計に関する。
分針または時計などの針と該針が取り付けられる
部材のすなわち回転部材の少なくともいずれかの
係合部に金属アルコキシ化合物とヘキサキス(ア
ルコキシメチル)メラミン化合物、及び固体潤滑
性微粒子からなる有機溶媒溶液より固化された被
膜を形成することにより、秒針、または分針、ま
たは時針などの針と該針が取り付けられる部材と
の係合部に潤滑性と耐摩耗性を付与したアナログ
表示時計に関する。
本発明の目的は、安定した潤滑性を有する被膜
を、均一厚みで、しかも簡便な方法で、時刻表示
する針と該針が取り付けられる部材の両方、また
は片方の部品表面全体、あるいは特に該両部品同
志が係合する部分(すなわち係合部)だけに形成
することにより、バラツキの少ない針の取付け力
(以降、針押込力と記す)と数回の針の脱着を行
つても変化せず安定した針の固定力を提供するこ
とある。
を、均一厚みで、しかも簡便な方法で、時刻表示
する針と該針が取り付けられる部材の両方、また
は片方の部品表面全体、あるいは特に該両部品同
志が係合する部分(すなわち係合部)だけに形成
することにより、バラツキの少ない針の取付け力
(以降、針押込力と記す)と数回の針の脱着を行
つても変化せず安定した針の固定力を提供するこ
とある。
通常、アナログ表示腕時計において、秒表示を
する秒針は4番カナまたは秒カナに、分表示をす
る分針は2番カナまたは筒カナに、時表示をする
時針は筒車にそれぞれの係合部が係合されて取り
付けられる。その取り付ける方法は針の係合部と
該針の取り付けられる回転部材の係合部の間に寸
法上約0.005〜0.05mmの締め代をもたせ、さらに
例えばパイプを有する針はパイプの肉厚を、また
筒カナ、2番カナ、筒車などは筒の肉厚を機械強
度上の限界まで極力薄くしその部分にバネ性をも
たせることにより一定水準の固定力を維持するよ
うになつている。
する秒針は4番カナまたは秒カナに、分表示をす
る分針は2番カナまたは筒カナに、時表示をする
時針は筒車にそれぞれの係合部が係合されて取り
付けられる。その取り付ける方法は針の係合部と
該針の取り付けられる回転部材の係合部の間に寸
法上約0.005〜0.05mmの締め代をもたせ、さらに
例えばパイプを有する針はパイプの肉厚を、また
筒カナ、2番カナ、筒車などは筒の肉厚を機械強
度上の限界まで極力薄くしその部分にバネ性をも
たせることにより一定水準の固定力を維持するよ
うになつている。
ところで従来、針の押込力は針の穴径と、針の
取り付けられる回転部材の針取り付け部(係合
部)外径の両寸法精度が加工上安定せず、かつ、
該両部品の針取り付け部(係合部)の加工仕上げ
状態が十分良好でないために非常にバラツキが大
きいのが常であつた。
取り付けられる回転部材の針取り付け部(係合
部)外径の両寸法精度が加工上安定せず、かつ、
該両部品の針取り付け部(係合部)の加工仕上げ
状態が十分良好でないために非常にバラツキが大
きいのが常であつた。
そのため、針の取り付け高さがバラツキ針同志
あるいは針と文字板に取り付けられた植字あるい
は針と外装部品のガラスとがつかえたり摩擦する
ことにより腕時計が止まる現象が発生した。
あるいは針と文字板に取り付けられた植字あるい
は針と外装部品のガラスとがつかえたり摩擦する
ことにより腕時計が止まる現象が発生した。
また、針の押込力が高い場合、針取り付け部
(係合部)を支持する回転部材が針の押込時に破
損したり、逆に針の押込力が低い場合には針と該
針取り付け部(係合部)間の固定力が十分得られ
ず、時計にある衝撃が加えられると針が針自身の
もつ慣性で回転してしまい正しい時刻表示ができ
ない現象が発生した。
(係合部)を支持する回転部材が針の押込時に破
損したり、逆に針の押込力が低い場合には針と該
針取り付け部(係合部)間の固定力が十分得られ
ず、時計にある衝撃が加えられると針が針自身の
もつ慣性で回転してしまい正しい時刻表示ができ
ない現象が発生した。
さらに、針取り付けの自動化ができないなど、
針押込力がバラツクために数々の不具合があり、
針押込力を安定させる技術が強く希求されてい
る。
針押込力がバラツクために数々の不具合があり、
針押込力を安定させる技術が強く希求されてい
る。
また、例えば腕時計の組立工場における腕時計
の欠点修正のときあるいは時計店におけるメンテ
ナンスのときに針の脱着が行われるがこのような
数回の針の脱着によつて針または該針の係合部が
削れてしまい寸法変化をするために針の固定力が
充分確保できないなどの不具合も発生した。
の欠点修正のときあるいは時計店におけるメンテ
ナンスのときに針の脱着が行われるがこのような
数回の針の脱着によつて針または該針の係合部が
削れてしまい寸法変化をするために針の固定力が
充分確保できないなどの不具合も発生した。
従来、このような針押込力を安定させ、しかも
数回の針の脱着で針の固定力が変化しないように
する目的で針と該針の取り付けられる回転部材の
係合部に種々の潤滑処理が検討されてきた。例え
ば、潤滑油の使用または固体潤滑処理の応用であ
る。
数回の針の脱着で針の固定力が変化しないように
する目的で針と該針の取り付けられる回転部材の
係合部に種々の潤滑処理が検討されてきた。例え
ば、潤滑油の使用または固体潤滑処理の応用であ
る。
しかし、潤滑油の使用は、注油カ所が時計の外
装部品である針の一部であるため、油の拡散によ
るシミ、汚れの発生に特に注意を払う必要があり
注油量、注油ケ所の厳密な管理を要求するため作
業性が非常に悪い欠点がある。また、針と該針の
取り付けられる回転部材の係合部の部品表面に、
例えばMOS2,WS2、グラフアイト、BN,(CF)
o,PTFEなどの固体潤滑性物質の微粉末を有機
バインダー、無機バインダーを用いて被膜形成す
る方法やあるいは、該固体潤滑性物質を蒸着、ス
パツタリング、イオンプレーテイングなどで被膜
形成する方法やあるいは、該固体潤滑性物質を硬
質メツキ中に共析させ被膜化する方法などの固体
潤滑処理が検討された。しかし、いずれの方法も
針と該針の取り付けられる回転部材に適用する場
合、必要とする寸法精度で被膜厚みをコントロー
ルすることができないためかえつて針押込力がバ
ラツクという欠点がある。さらに、真空装置を用
いる固体潤滑処理においては高価な装置を必要と
することや被処理部材を治具などに脱着する工数
が大きいなどの理由により部品が高価になる欠点
がある。
装部品である針の一部であるため、油の拡散によ
るシミ、汚れの発生に特に注意を払う必要があり
注油量、注油ケ所の厳密な管理を要求するため作
業性が非常に悪い欠点がある。また、針と該針の
取り付けられる回転部材の係合部の部品表面に、
例えばMOS2,WS2、グラフアイト、BN,(CF)
o,PTFEなどの固体潤滑性物質の微粉末を有機
バインダー、無機バインダーを用いて被膜形成す
る方法やあるいは、該固体潤滑性物質を蒸着、ス
パツタリング、イオンプレーテイングなどで被膜
形成する方法やあるいは、該固体潤滑性物質を硬
質メツキ中に共析させ被膜化する方法などの固体
潤滑処理が検討された。しかし、いずれの方法も
針と該針の取り付けられる回転部材に適用する場
合、必要とする寸法精度で被膜厚みをコントロー
ルすることができないためかえつて針押込力がバ
ラツクという欠点がある。さらに、真空装置を用
いる固体潤滑処理においては高価な装置を必要と
することや被処理部材を治具などに脱着する工数
が大きいなどの理由により部品が高価になる欠点
がある。
さらに、潤滑性物質の針または該針の取り付け
られる回転部材との密着強度が充分でないため
に、数回の針の脱着で潤滑性物質がハク離してし
まい、かえつて針と該計の取り付け部との間に大
きなクリアランスが発生し針の固定力が確保でき
ないという欠点がある。
られる回転部材との密着強度が充分でないため
に、数回の針の脱着で潤滑性物質がハク離してし
まい、かえつて針と該計の取り付け部との間に大
きなクリアランスが発生し針の固定力が確保でき
ないという欠点がある。
本発明は、かかる従来の欠点を完全に解決する
もので針と該針の取り付けられる回転部材の係合
部に金属アルコキシ化合物とヘキサキス(アルコ
キシメチル)メラミン化合物、及び固体潤滑性微
粒子からなる有機溶媒溶液より固化された被膜を
形成することにより、高度の潤滑性と耐摩耗性を
可能にし、従来の潤滑処理では得られなかつた非
常にバラツキの少ない針押込力と、さらに数回の
針の脱着を行つても変化せず安定した針の固定力
を得ることを可能ならしめるものである。
もので針と該針の取り付けられる回転部材の係合
部に金属アルコキシ化合物とヘキサキス(アルコ
キシメチル)メラミン化合物、及び固体潤滑性微
粒子からなる有機溶媒溶液より固化された被膜を
形成することにより、高度の潤滑性と耐摩耗性を
可能にし、従来の潤滑処理では得られなかつた非
常にバラツキの少ない針押込力と、さらに数回の
針の脱着を行つても変化せず安定した針の固定力
を得ることを可能ならしめるものである。
さらに詳しく説明すると、金属アルコキシ化合
物は、一般式Si(OR1)4で示されるテトラアルコ
キシシラン化合物と一般式Ti(OR2)4で示される
テトラアルコキシチタン化合物の混合されたもの
として使用される。テトラアルコキシシラン化合
物は加熱されることによつて酸化シリコン被膜と
なるもので、本発明の被膜成分である固体潤滑性
微粉末のバインダーとなるものである。テトラア
ルコキシチタン化合物はテトラアルコキシシラン
化合物と同様、加熱されることによつて酸化チタ
ン被膜となるとともに、テトラアルコキシシラン
の反応触媒ともなる成分である。テトラアルコキ
シシラン化合物とテトラアルコキシチタン化合物
の混合比は任意に選択できるが、一般的にテトラ
アルコキシチタン化合物は加水分解反応が激しい
傾向にあり、含有量が多くなると処理液中で、処
理液中に含まれる水と反応し酸化チタン微粉末が
生じるため好ましくない。又そのような処理液で
は均一な被膜形成は難しい。このようなことから
テトラアルコキシシランに対して0.5%〜50%の
程度の混合比が適当である。本発明で使用される
テトラアルコキシシラン化合物としては、テトラ
メトキシシラン、テトラエトキシシラン、テトラ
n―プロピルオキシシラン、テトラi―プロピル
オキシシラン、テトラn―オクチルオキシシラン
などの直鎖アルコキシ及び分岐アルコキシタイプ
がある。またテトラアルコキシチタン化合物とし
ては、テトラn―プロピルオキシチタン、テトラ
i―プロピルオキシチタン、テトラn―ブチルオ
キシチタン、テトラn―オクチルオキシチタン、
テトラ2―メチルヘプチルオキシチタンなどの直
鎖アルコキシ及び分岐アルコキシタイプが用いら
れる。これらの化合物は加熱することによつて被
処理表面に酸化シリコンと酸化チタンの複合反応
被膜になると同時に、被処理表面に存在する水酸
基(―OH)、吸着水と化学結合し強固な密着が
得られる。しかも高硬度で平滑な被膜面が得られ
ることから耐摩耗性が良い。しかしこのような金
属アルコキシ化合物のみからなる被膜は熱膨張係
数が小さく、かつ被膜形成時に発生する内部応力
のためクラツクが発生し易い。これを解決するた
めに本発明の第3成分が用いられる。このヘキサ
キス(アルコキシメチル)メラミン化合物は先に
述べた本発明の第1成分、第2成分である金属ア
ルコキシ化合物とともに加熱することによつて、
脱アルコール化し、金属酸化物とメラミン化合物
との複合被膜が得られる。その結果熱膨張係数が
大きくなつてクラツクの発生を防止することが可
能となつた。使用されるメラミン化合物の量は、
金属アルコキシ化合物に対して1wt%以上であれ
ば本発明の効果が期待できる。ヘキサス(アルコ
キシメチル)メラミン化合物として、ヘキサキス
(メトキシメラル)メラミン、ヘキサキス(エト
キシメチル)メラミン、ヘキサキス(n―ブトキ
シメチル)メラミンなどが使用される。一方、こ
れらの被膜に分散させることによつて高度な潤滑
性が付与可能な本発明の第4成分である固体潤滑
性微粒子としては、二硫化モリブデン、二硫化タ
ングステン、窒化ほう素、黒鉛、ふつ化黒鉛、合
成樹脂、金属酸化物などがあり、これらの固体潤
滑性微粒子を単独または必要によつては2種以上
の組み合わせで使用する。分散量は第1成分〜第
3成分の総量に対して1wt%〜40wt%の範囲で使
用される。これらの固体潤滑性微粒子は精密摺動
部品に使用されるためには、寸法精度上でできる
だけ細かいものが良く0.02μ〜2.0μ範囲が使い易
い。以上の各被膜成分を溶解、分散させる有機溶
媒は各種タイプが使用可能である。溶解性能とし
ては少なくとも本発明の第1成分、第2成分、第
3成分である金属アルコキシ化合物及びヘキサキ
ス(アルコキシメチル)メラミン化合物を溶解で
きうるものであればよい。たとえば、メタノー
ル、エタノールなどのアルコール類、アセトン、
メチルエチルケトンなどのケトン類、酢酸メチル
エステル、酢酸エチルエステルなどのエステル
類、ベンゼン、トルエン、キシレンなどの芳香族
類、塩化メチレン、1,1,1―トリクロルエタ
ン、1,1,2―トリクロロ1,2,2―トリフ
ルオロエタンなどのハロゲン化炭化水素類などが
単独もしくは混合されて使用される。
物は、一般式Si(OR1)4で示されるテトラアルコ
キシシラン化合物と一般式Ti(OR2)4で示される
テトラアルコキシチタン化合物の混合されたもの
として使用される。テトラアルコキシシラン化合
物は加熱されることによつて酸化シリコン被膜と
なるもので、本発明の被膜成分である固体潤滑性
微粉末のバインダーとなるものである。テトラア
ルコキシチタン化合物はテトラアルコキシシラン
化合物と同様、加熱されることによつて酸化チタ
ン被膜となるとともに、テトラアルコキシシラン
の反応触媒ともなる成分である。テトラアルコキ
シシラン化合物とテトラアルコキシチタン化合物
の混合比は任意に選択できるが、一般的にテトラ
アルコキシチタン化合物は加水分解反応が激しい
傾向にあり、含有量が多くなると処理液中で、処
理液中に含まれる水と反応し酸化チタン微粉末が
生じるため好ましくない。又そのような処理液で
は均一な被膜形成は難しい。このようなことから
テトラアルコキシシランに対して0.5%〜50%の
程度の混合比が適当である。本発明で使用される
テトラアルコキシシラン化合物としては、テトラ
メトキシシラン、テトラエトキシシラン、テトラ
n―プロピルオキシシラン、テトラi―プロピル
オキシシラン、テトラn―オクチルオキシシラン
などの直鎖アルコキシ及び分岐アルコキシタイプ
がある。またテトラアルコキシチタン化合物とし
ては、テトラn―プロピルオキシチタン、テトラ
i―プロピルオキシチタン、テトラn―ブチルオ
キシチタン、テトラn―オクチルオキシチタン、
テトラ2―メチルヘプチルオキシチタンなどの直
鎖アルコキシ及び分岐アルコキシタイプが用いら
れる。これらの化合物は加熱することによつて被
処理表面に酸化シリコンと酸化チタンの複合反応
被膜になると同時に、被処理表面に存在する水酸
基(―OH)、吸着水と化学結合し強固な密着が
得られる。しかも高硬度で平滑な被膜面が得られ
ることから耐摩耗性が良い。しかしこのような金
属アルコキシ化合物のみからなる被膜は熱膨張係
数が小さく、かつ被膜形成時に発生する内部応力
のためクラツクが発生し易い。これを解決するた
めに本発明の第3成分が用いられる。このヘキサ
キス(アルコキシメチル)メラミン化合物は先に
述べた本発明の第1成分、第2成分である金属ア
ルコキシ化合物とともに加熱することによつて、
脱アルコール化し、金属酸化物とメラミン化合物
との複合被膜が得られる。その結果熱膨張係数が
大きくなつてクラツクの発生を防止することが可
能となつた。使用されるメラミン化合物の量は、
金属アルコキシ化合物に対して1wt%以上であれ
ば本発明の効果が期待できる。ヘキサス(アルコ
キシメチル)メラミン化合物として、ヘキサキス
(メトキシメラル)メラミン、ヘキサキス(エト
キシメチル)メラミン、ヘキサキス(n―ブトキ
シメチル)メラミンなどが使用される。一方、こ
れらの被膜に分散させることによつて高度な潤滑
性が付与可能な本発明の第4成分である固体潤滑
性微粒子としては、二硫化モリブデン、二硫化タ
ングステン、窒化ほう素、黒鉛、ふつ化黒鉛、合
成樹脂、金属酸化物などがあり、これらの固体潤
滑性微粒子を単独または必要によつては2種以上
の組み合わせで使用する。分散量は第1成分〜第
3成分の総量に対して1wt%〜40wt%の範囲で使
用される。これらの固体潤滑性微粒子は精密摺動
部品に使用されるためには、寸法精度上でできる
だけ細かいものが良く0.02μ〜2.0μ範囲が使い易
い。以上の各被膜成分を溶解、分散させる有機溶
媒は各種タイプが使用可能である。溶解性能とし
ては少なくとも本発明の第1成分、第2成分、第
3成分である金属アルコキシ化合物及びヘキサキ
ス(アルコキシメチル)メラミン化合物を溶解で
きうるものであればよい。たとえば、メタノー
ル、エタノールなどのアルコール類、アセトン、
メチルエチルケトンなどのケトン類、酢酸メチル
エステル、酢酸エチルエステルなどのエステル
類、ベンゼン、トルエン、キシレンなどの芳香族
類、塩化メチレン、1,1,1―トリクロルエタ
ン、1,1,2―トリクロロ1,2,2―トリフ
ルオロエタンなどのハロゲン化炭化水素類などが
単独もしくは混合されて使用される。
以上の本発明による処理液は、浸漬法、スプレ
ー法、回転塗布法、転写法、印刷法など通常使用
されている塗布方法で摩擦摺動部に塗布され乾燥
焼成することによつて固体潤滑被膜が得られる。
処理液の組成、濃度、乾燥焼成条件を選択するこ
とにより軟質被膜から硬質被膜まで任意の厚みで
形成可能である。それらの各条件は被処理部の素
材、材質、寸法精度、要求潤滑寿命などによつて
任意に調整すればよい。
ー法、回転塗布法、転写法、印刷法など通常使用
されている塗布方法で摩擦摺動部に塗布され乾燥
焼成することによつて固体潤滑被膜が得られる。
処理液の組成、濃度、乾燥焼成条件を選択するこ
とにより軟質被膜から硬質被膜まで任意の厚みで
形成可能である。それらの各条件は被処理部の素
材、材質、寸法精度、要求潤滑寿命などによつて
任意に調整すればよい。
一般に、被膜の形成条件、固体潤滑剤の種類と
粒径、及び固体潤滑剤の量と有機金属化合物及び
有機化合物の総量との重量比は下記の通りであ
る。
粒径、及び固体潤滑剤の量と有機金属化合物及び
有機化合物の総量との重量比は下記の通りであ
る。
被膜形成温度:60℃〜250℃
(60℃以下では強固な密着強度が得られずまた
250℃以上では針または該針の取付け部材がなま
されてしまい要求する機械強度が確保できない) 被膜形成時間:5分〜100分 (5分以下では、強固な密着性が得られず、ま
た100分以上では作業性が悪い) 固体潤滑剤の種類及び粒径 (CF)o (粒径0.02〜2μ) MOS2 (粒径0.02〜2μ) WS2 (粒径0.02〜2μ) BN (粒径0.02〜2μ) PTFE (粒径0.02〜2μ) など (特に、粒径については、0.02μ以下になると
製作性が悪く、粉末の価格が高くなる。また、
2μ以上では要求する被膜厚のみ寸法精度が得ら
れず、しかも固体潤滑剤が部品の表面に一層程度
しか形成できないため耐摩耗性がいちじるしく低
下する) 固体潤滑剤と金属アルコキシ化合物及びヘキサ
キス(アルコキシメチル)メラミン化合物の総量
との重量比:5:100〜100:1 (固体潤滑剤が5:100以下で少ないと充分な
潤滑性能が得られず、逆に100:1以上に多くな
ると充分な被膜強度が得られない) 上記の条件で針と該針の取付けられる回転部材
の部品表面に被膜を形成すれば、被膜厚が0.1μ―
2.0μ硬度が鉛筆硬度で3H〜9H以上、摩擦係数が
0.05〜0.4の潤滑被膜が得られアナログ表示時計
の針押込力を安定させる潤滑性能と針の数回の脱
着によつて変化しない針の固定力を保障できる耐
摩耗性能を充分確保できる。
250℃以上では針または該針の取付け部材がなま
されてしまい要求する機械強度が確保できない) 被膜形成時間:5分〜100分 (5分以下では、強固な密着性が得られず、ま
た100分以上では作業性が悪い) 固体潤滑剤の種類及び粒径 (CF)o (粒径0.02〜2μ) MOS2 (粒径0.02〜2μ) WS2 (粒径0.02〜2μ) BN (粒径0.02〜2μ) PTFE (粒径0.02〜2μ) など (特に、粒径については、0.02μ以下になると
製作性が悪く、粉末の価格が高くなる。また、
2μ以上では要求する被膜厚のみ寸法精度が得ら
れず、しかも固体潤滑剤が部品の表面に一層程度
しか形成できないため耐摩耗性がいちじるしく低
下する) 固体潤滑剤と金属アルコキシ化合物及びヘキサ
キス(アルコキシメチル)メラミン化合物の総量
との重量比:5:100〜100:1 (固体潤滑剤が5:100以下で少ないと充分な
潤滑性能が得られず、逆に100:1以上に多くな
ると充分な被膜強度が得られない) 上記の条件で針と該針の取付けられる回転部材
の部品表面に被膜を形成すれば、被膜厚が0.1μ―
2.0μ硬度が鉛筆硬度で3H〜9H以上、摩擦係数が
0.05〜0.4の潤滑被膜が得られアナログ表示時計
の針押込力を安定させる潤滑性能と針の数回の脱
着によつて変化しない針の固定力を保障できる耐
摩耗性能を充分確保できる。
以下、実施例により本発明具体的に説明する。
実施例 1
アナログ表示腕時計の時刻表示機構部品である
炭素鋼(C:1%)製の4番カナをピツカス硬度
700(以降、Hv700と記す)に熱処理し、さらに腐
蝕防止を主目的として無電解ニツケルメツキを
0.5μ厚で部品表面に形成する。このような4番カ
ナを下記組成の溶液(A)に室温で2分間浸漬し、し
かる後に60℃で10分間溶剤の乾燥を行いさらに
200℃で60分間焼成する。
炭素鋼(C:1%)製の4番カナをピツカス硬度
700(以降、Hv700と記す)に熱処理し、さらに腐
蝕防止を主目的として無電解ニツケルメツキを
0.5μ厚で部品表面に形成する。このような4番カ
ナを下記組成の溶液(A)に室温で2分間浸漬し、し
かる後に60℃で10分間溶剤の乾燥を行いさらに
200℃で60分間焼成する。
溶液(A)の組成
テトラメトキシシラン 10g
テトラn―ブトキシチタン 1g
ヘキサキス(メトキシメチル)メラミン 1g
二硫化モリブデン(平均粒径0.2μ) 10g
イソプロピルアルコール 100ml
上記溶液で処理された4番カナの被膜厚みは、
約0.3μであつた。また、該処理部品への被膜の密
着強度をみるため、該処理部品を200℃に加熱し
た後0℃の冷水中に浸漬し急冷後の外観観察をし
たところ全くクラツクの発生がなく強固な密着性
を有することが確認された。この被膜の摩擦係数
を測定するため振子型摩擦試験機用のテストピー
スに4番カナに施したものと同じ処理を行つて該
試験機で摩擦係数を測定したところ、その値は
0.15であつた。このような4番カナを腕時計に組
み込み、さらに該4番カナの先端に外装部品であ
る黄銅製の秒針を所定の高さに取り付ける。この
秒針の押込力の初めの値と、秒針の脱着を10回繰
り返したときの秒針の押込力の初めの押込力に対
する相対変化を観察する。その結果を第1図なら
びに第2図に示す。第1図で本潤滑処理を施した
4番カナを組み込んだ腕時計10個に秒針を取り付
けるのに要した針押込力のバラツキをa、潤滑処
理を施さない4番カナを組み込んだ腕時計10個に
秒針を取り付けるのに要した針押込力のバラツキ
をb、部品表面にMOS2をスパツタコートした4
番カナを組み込んだ腕時計10個に秒針を取り付け
るのに要した針押込力のバラツキをcで示す。図
から明らかなように本潤滑処理を施した4番カナ
を組み込んだ腕時計の秒針押込力のバラツキが最
も小さいことがわかる。
約0.3μであつた。また、該処理部品への被膜の密
着強度をみるため、該処理部品を200℃に加熱し
た後0℃の冷水中に浸漬し急冷後の外観観察をし
たところ全くクラツクの発生がなく強固な密着性
を有することが確認された。この被膜の摩擦係数
を測定するため振子型摩擦試験機用のテストピー
スに4番カナに施したものと同じ処理を行つて該
試験機で摩擦係数を測定したところ、その値は
0.15であつた。このような4番カナを腕時計に組
み込み、さらに該4番カナの先端に外装部品であ
る黄銅製の秒針を所定の高さに取り付ける。この
秒針の押込力の初めの値と、秒針の脱着を10回繰
り返したときの秒針の押込力の初めの押込力に対
する相対変化を観察する。その結果を第1図なら
びに第2図に示す。第1図で本潤滑処理を施した
4番カナを組み込んだ腕時計10個に秒針を取り付
けるのに要した針押込力のバラツキをa、潤滑処
理を施さない4番カナを組み込んだ腕時計10個に
秒針を取り付けるのに要した針押込力のバラツキ
をb、部品表面にMOS2をスパツタコートした4
番カナを組み込んだ腕時計10個に秒針を取り付け
るのに要した針押込力のバラツキをcで示す。図
から明らかなように本潤滑処理を施した4番カナ
を組み込んだ腕時計の秒針押込力のバラツキが最
も小さいことがわかる。
また第2図に、4番カナの秒針との係合部に各
種潤滑処理を施したものと、全く潤滑処理を施さ
ない各腕時計に秒針の脱着を10回繰り返したとき
の針押込力の相対変化を示す。図でaは4番カナ
に本潤滑処理を施した腕時計、bは潤滑処理を施
さない4番カナを組み込込んだ腕時計、cは部品
表面にMOS2をスパツタコートした4番カナを組
み込んだ腕時計にそれぞれ秒針の脱着を繰り返し
たときの針押込力の相対変化を示す。図から明ら
かなように本潤滑処理を施した4番カナを組み込
んだ腕時計の針押込力は10回の針の脱着によつて
も初期の水準を維持しているのに対して潤滑処理
を施さない4番カナおよび部品表面にNOS2をス
パツタコートした4番カナを組み込んだ腕時計の
針押込力は10回の針の脱着によつて押込力が極端
に低下していることがわかる。押込力が低下した
ことは、針の固定力が充分得られていないことを
示し実用上問題である。
種潤滑処理を施したものと、全く潤滑処理を施さ
ない各腕時計に秒針の脱着を10回繰り返したとき
の針押込力の相対変化を示す。図でaは4番カナ
に本潤滑処理を施した腕時計、bは潤滑処理を施
さない4番カナを組み込込んだ腕時計、cは部品
表面にMOS2をスパツタコートした4番カナを組
み込んだ腕時計にそれぞれ秒針の脱着を繰り返し
たときの針押込力の相対変化を示す。図から明ら
かなように本潤滑処理を施した4番カナを組み込
んだ腕時計の針押込力は10回の針の脱着によつて
も初期の水準を維持しているのに対して潤滑処理
を施さない4番カナおよび部品表面にNOS2をス
パツタコートした4番カナを組み込んだ腕時計の
針押込力は10回の針の脱着によつて押込力が極端
に低下していることがわかる。押込力が低下した
ことは、針の固定力が充分得られていないことを
示し実用上問題である。
実施例 2
アナログ表示腕時計の時刻表示機構部品である
炭素鋼(C:1%)製の2番カナをHv700に熱処
理し、さらに腐蝕防止を主目的として無電解ニツ
ケルメツキを0.5μ厚で部品表面に形成する。この
ような2番カナを下記組成の溶液(B)に室温で4分
間浸漬し、しかる後に60℃で10分間溶剤乾燥し、
その後に150℃で100分間焼成した。
炭素鋼(C:1%)製の2番カナをHv700に熱処
理し、さらに腐蝕防止を主目的として無電解ニツ
ケルメツキを0.5μ厚で部品表面に形成する。この
ような2番カナを下記組成の溶液(B)に室温で4分
間浸漬し、しかる後に60℃で10分間溶剤乾燥し、
その後に150℃で100分間焼成した。
溶液(B)の組成
テトラエトキシシラン 15g
テトラブトキシチタン 1g
ヘキサキス(エトキシメチル)メラミン 2g
アセトン 50ml
イソプロピルアルコール 50ml
ふつ化黒鉛(平均粒径0.03μ) 5g
上記溶液で処理された2番カナの被膜厚は、約
0.45μであつた。また、該処理部品への被膜の密
着強度は実施例1と同様に非常に強固であつた。
この被膜の摩擦係数を実施例1と同様な方法で測
定したところ、その値は0.12であつた。このよう
な2番カナを腕時計に組み込み、さらに該2番カ
ナの先端に外装部品である黄銅製の分針を所定の
高さに取り付ける。この分針の押込力の初めの値
と、秒針の脱着を10回繰り返したときの秒針の押
込力の初めの押込力に対する相対変化を観察す
る。その結果を第3図ならびに第4図に示す。第
3図で、本潤滑処理を施した2番カナを組み込ん
だ腕時計10個に分針を取り付けるのに要した針押
込力のバラツキをd、潤滑処理を施さない2番カ
ナを組み込んだ腕時計10個に分針を取り付けるの
に要した針押込力のバラツキをe、MOS2をスパ
ツタコートした2番カナを組み込んだ腕時計10個
に分針を取り付けるのに要した針押込力のバラツ
キをfで示す。図から明らかなように本潤滑処理
を施した2番カナを組み込んだ腕時計の秒針押込
力のバラツキが最も小さいことがわかる。
0.45μであつた。また、該処理部品への被膜の密
着強度は実施例1と同様に非常に強固であつた。
この被膜の摩擦係数を実施例1と同様な方法で測
定したところ、その値は0.12であつた。このよう
な2番カナを腕時計に組み込み、さらに該2番カ
ナの先端に外装部品である黄銅製の分針を所定の
高さに取り付ける。この分針の押込力の初めの値
と、秒針の脱着を10回繰り返したときの秒針の押
込力の初めの押込力に対する相対変化を観察す
る。その結果を第3図ならびに第4図に示す。第
3図で、本潤滑処理を施した2番カナを組み込ん
だ腕時計10個に分針を取り付けるのに要した針押
込力のバラツキをd、潤滑処理を施さない2番カ
ナを組み込んだ腕時計10個に分針を取り付けるの
に要した針押込力のバラツキをe、MOS2をスパ
ツタコートした2番カナを組み込んだ腕時計10個
に分針を取り付けるのに要した針押込力のバラツ
キをfで示す。図から明らかなように本潤滑処理
を施した2番カナを組み込んだ腕時計の秒針押込
力のバラツキが最も小さいことがわかる。
また第4図に、2番カナの分針との係合部に各
種潤滑処理を施したものと、全く潤滑処理を施さ
ない各腕時計に分針の脱着を10回繰り返したとき
の針押込力の相対変化を示す。図で、dは2番カ
ナに本潤滑処理を施した腕時計、eは潤滑処理を
施さない2番カナを組み込んだ腕時計、fは部品
表面にMOS2をスパツタコートした2番カナを組
み込んだ腕時計にそれぞれ分針の脱着を繰り返し
たときの針押込力の相対変化を示す。図から明ら
かなように本潤滑処理を施した2番カナを組み込
んだ腕時計の針押込力は10回の針の脱着によつて
も初期の水準を維持しているのに対して潤滑処理
を施さない2番カナおよび部品表面にNOS2をス
パツタコートした2番カナを組み込んだ腕時計の
針押込力は10回の針の脱着によつて押込力が極端
に低下していることがわかる。押込力が低下した
ことは、針の固定力が充分得られていないことを
示し実用上問題である。
種潤滑処理を施したものと、全く潤滑処理を施さ
ない各腕時計に分針の脱着を10回繰り返したとき
の針押込力の相対変化を示す。図で、dは2番カ
ナに本潤滑処理を施した腕時計、eは潤滑処理を
施さない2番カナを組み込んだ腕時計、fは部品
表面にMOS2をスパツタコートした2番カナを組
み込んだ腕時計にそれぞれ分針の脱着を繰り返し
たときの針押込力の相対変化を示す。図から明ら
かなように本潤滑処理を施した2番カナを組み込
んだ腕時計の針押込力は10回の針の脱着によつて
も初期の水準を維持しているのに対して潤滑処理
を施さない2番カナおよび部品表面にNOS2をス
パツタコートした2番カナを組み込んだ腕時計の
針押込力は10回の針の脱着によつて押込力が極端
に低下していることがわかる。押込力が低下した
ことは、針の固定力が充分得られていないことを
示し実用上問題である。
実施例 3
アナログ表示腕時計の時刻表示機構部品である
Pb入黄銅製の筒車に腐蝕防止を主目的として電
解ニツケルメツキを0.5μ厚で部品表面に形成す
る。このような筒車を下記組成の溶液(C)に室温で
2分間浸漬し、しかる後に80℃で20分間乾燥し、
さらに220℃で30分間焼成した。
Pb入黄銅製の筒車に腐蝕防止を主目的として電
解ニツケルメツキを0.5μ厚で部品表面に形成す
る。このような筒車を下記組成の溶液(C)に室温で
2分間浸漬し、しかる後に80℃で20分間乾燥し、
さらに220℃で30分間焼成した。
溶液(C)の組成
テトラメトキシシラン 10g
テトラ2メチルヘプチルオキシチタン 0.5g
窒化ほう素(平均粒径0.4μ) 8g
ふつ化黒鉛(平均粒径0.03μ) 2g
エチルアルコール 40ml
塩化メチレン 60ml
上記溶液で処理された筒車の被膜厚は、約0.4μ
であつた。密着性は実施例1,3の各処理被膜と
同様に非常に強固であつた。この被膜の摩擦係数
を実施例1と同様な方法で測定したところ、その
値は0.18であつた。このような筒車を腕時計に組
み込み、さらに該筒車の先端に外装部品である黄
銅製の時針を所定の高さに取り付ける。この時針
の押込力の初めの値と、時針の脱着を10回繰り返
したときの時針の押込力の初めの押込力に対する
相対変化を観察する。その結果を第5図ならびに
第6図に示す。第5図で、本潤滑処理を施した筒
車を組み込んだ腕時計10個に時針を取り付けるの
に要した針押込力のバラツキをg、潤滑処理を施
さない筒車を組み込んだ腕時計10個に時針を取り
付けるのに要した針押込力のバラツキをh、
MOS2を部品表面にスパツタコートした筒車を組
み込んだ腕時計10個に時針を取り付けるのに要し
た針押込力のバラツキをiで示す。図から明らか
なように本潤滑処理を施した筒車を組み込んだ腕
時計の針押込力のバラツキが最も小さいことがわ
かる。
であつた。密着性は実施例1,3の各処理被膜と
同様に非常に強固であつた。この被膜の摩擦係数
を実施例1と同様な方法で測定したところ、その
値は0.18であつた。このような筒車を腕時計に組
み込み、さらに該筒車の先端に外装部品である黄
銅製の時針を所定の高さに取り付ける。この時針
の押込力の初めの値と、時針の脱着を10回繰り返
したときの時針の押込力の初めの押込力に対する
相対変化を観察する。その結果を第5図ならびに
第6図に示す。第5図で、本潤滑処理を施した筒
車を組み込んだ腕時計10個に時針を取り付けるの
に要した針押込力のバラツキをg、潤滑処理を施
さない筒車を組み込んだ腕時計10個に時針を取り
付けるのに要した針押込力のバラツキをh、
MOS2を部品表面にスパツタコートした筒車を組
み込んだ腕時計10個に時針を取り付けるのに要し
た針押込力のバラツキをiで示す。図から明らか
なように本潤滑処理を施した筒車を組み込んだ腕
時計の針押込力のバラツキが最も小さいことがわ
かる。
また第6図に筒車の時針との係合部に各種潤滑
処理を施したものと、全く潤滑処理を施さない各
腕時計に時針の脱着を10回繰り返したときの針押
込力の相対変化を示す。図でgは筒車に本潤滑処
理を施した腕時計、hは潤滑処理を施さない筒車
を組み込んだ腕時計、iは部品表面にMOS2をス
パツタコートした筒車を組み込んだ腕時計にそれ
ぞれ時針の脱着を繰り返したときの針押込力の相
対変化を示す。図から明らかなように本潤滑処理
を施した筒車を組み込んだ腕時計の針押込力は10
回の針の脱着によつても初期の水準を維持してい
るのに対して潤滑処理を施さない筒車および部品
表面にMOS2をスパツタコートした筒車を組み込
んだ腕時計の針押込力は10回の針の脱着によつて
押込力が極端に低下していることがわかる。押込
力が低下したことは針の固定力が充分得られてい
ないことを示し実用上問題である。
処理を施したものと、全く潤滑処理を施さない各
腕時計に時針の脱着を10回繰り返したときの針押
込力の相対変化を示す。図でgは筒車に本潤滑処
理を施した腕時計、hは潤滑処理を施さない筒車
を組み込んだ腕時計、iは部品表面にMOS2をス
パツタコートした筒車を組み込んだ腕時計にそれ
ぞれ時針の脱着を繰り返したときの針押込力の相
対変化を示す。図から明らかなように本潤滑処理
を施した筒車を組み込んだ腕時計の針押込力は10
回の針の脱着によつても初期の水準を維持してい
るのに対して潤滑処理を施さない筒車および部品
表面にMOS2をスパツタコートした筒車を組み込
んだ腕時計の針押込力は10回の針の脱着によつて
押込力が極端に低下していることがわかる。押込
力が低下したことは針の固定力が充分得られてい
ないことを示し実用上問題である。
以上の実施例で針の取り付けられる部材だけに
潤滑処理を施した場合の効果を示したが、針だ
け、あるいは針と該針の取り付け部材の両方に潤
滑処理を施した場合も同様な効果が期待できる。
潤滑処理を施した場合の効果を示したが、針だ
け、あるいは針と該針の取り付け部材の両方に潤
滑処理を施した場合も同様な効果が期待できる。
以上のように、本潤滑処理をアナログ表示腕時
計の針と該針の取り付けられる回転部材の係合部
に施すことにより針押込力のバラツキも従来のも
のに比較して1/2以下となり、針の脱着も10回位
行うと1/2位の押込力に減少して係合する力も減
少してしまつたが、本発明によれば、殆んど変わ
らない針固定力(係合力)を得ることが可能にな
つた。本発明は腕時計のみにかぎらず、アナログ
表示クロツクの時刻表示機構においても、その他
のアナログ表示計測器の針固定機構においても同
様な効果を発揮するものである。
計の針と該針の取り付けられる回転部材の係合部
に施すことにより針押込力のバラツキも従来のも
のに比較して1/2以下となり、針の脱着も10回位
行うと1/2位の押込力に減少して係合する力も減
少してしまつたが、本発明によれば、殆んど変わ
らない針固定力(係合力)を得ることが可能にな
つた。本発明は腕時計のみにかぎらず、アナログ
表示クロツクの時刻表示機構においても、その他
のアナログ表示計測器の針固定機構においても同
様な効果を発揮するものである。
第1図は、秒針の押込力のバラツキを示す図。
a:本発明の実施例1による処理を施した4番
カナを組み込んだ腕時計10個の秒針押込力のバラ
ツキ、b:潤滑処理を施さない4番カナを組み込
んだ腕時計10個の秒針押込力のバラツキ、c:部
品表面にMOS2をスパツタコートした4番カナを
組み込んだ腕時計10個の秒針押込力のバラツキ。 第2図は、秒針の脱着を繰り返した場合の秒針
押込力の初期値に対する相対変化を示す図。 a:本発明の実施例1による処理を施した4番
カナを組み込んだ腕時計に秒針の脱着を繰り返し
た場合の秒針押込力の初期値に対する相対変化、
b:潤滑処理を施さない4番カナを組み込んだ腕
時計に秒針の脱着を繰り返した場合の秒針押込力
の初期値に対する相対変化、c:部品表面に
MOS2をスパツタコートした4番カナを組み込ん
だ腕時計に秒針の脱着を繰り返した場合の秒針押
込力の初期値に対する相対変化。 第3図は、分針の押込力のバラツキを示す図。 d:本発明の実施例2による処理を施した2番
カナを組み込んだ腕時計10個の分針押込力のバラ
ツキ、e:潤滑処理を施さない2番カナを組み込
んだ腕時計10個の分針押込力のバラツキ、f:部
品表面にMOS2をスパツタコートした2番カナを
組み込んだ腕時計10個の分針押込力のバラツキ。 第4図は、分針の脱着を繰り返した場合の分針
押込力の初期値に対する相対変化を示す図。 d:本発明の実施例2による処理を施した2番
カナを組み込んだ腕時計に分針の脱着を繰り返し
た場合の分針押込力の初期値に対する相対変化、
e:潤滑処理を施さない2番カナを組み込んだ腕
時計に分針の脱着を繰り返した場合の分針押込力
の初期値に対する相対変化、f:部品表面に
MOS2をスパツタコートした2番カナを組み込ん
だ腕時計に分針の脱着を繰り返した場合の分針押
込力の初期値に対する相対変化。 第5図は、時針の押込力のバラツキを示す図。 g:本発明の実施例3による処理を施した筒車
を組み込んだ腕時計10個の時針押込力のバラツ
キ、h:潤滑処理を施さない筒車を組み込んだ腕
時計10個の時針押込力のバラツキ、i:部品表面
にMOS2をスパツタコートした筒車を組み込んだ
腕時計10個の時針押込力のバラツキ。 第6図は、時針の脱着を繰り返した場合の時針
押込力の初期値に対する相対変化を示す図。 g:本発明の実施例3による処理を施した筒車
を組み込んだ腕時計に時針の脱着を繰り返した場
合の時針押込力の初期値に対する相対変化、h:
潤滑処理を施さない筒車を組み込んだ腕時計に時
針の脱着を繰り返した場合の時針押込力の初期値
に対する相対変化、i:部品表面にMOS2をスパ
ツタコートした筒車を組み込んだ腕時計に時針の
脱着を繰り返した場合の時計押込力の初期値に対
する相対変化。
カナを組み込んだ腕時計10個の秒針押込力のバラ
ツキ、b:潤滑処理を施さない4番カナを組み込
んだ腕時計10個の秒針押込力のバラツキ、c:部
品表面にMOS2をスパツタコートした4番カナを
組み込んだ腕時計10個の秒針押込力のバラツキ。 第2図は、秒針の脱着を繰り返した場合の秒針
押込力の初期値に対する相対変化を示す図。 a:本発明の実施例1による処理を施した4番
カナを組み込んだ腕時計に秒針の脱着を繰り返し
た場合の秒針押込力の初期値に対する相対変化、
b:潤滑処理を施さない4番カナを組み込んだ腕
時計に秒針の脱着を繰り返した場合の秒針押込力
の初期値に対する相対変化、c:部品表面に
MOS2をスパツタコートした4番カナを組み込ん
だ腕時計に秒針の脱着を繰り返した場合の秒針押
込力の初期値に対する相対変化。 第3図は、分針の押込力のバラツキを示す図。 d:本発明の実施例2による処理を施した2番
カナを組み込んだ腕時計10個の分針押込力のバラ
ツキ、e:潤滑処理を施さない2番カナを組み込
んだ腕時計10個の分針押込力のバラツキ、f:部
品表面にMOS2をスパツタコートした2番カナを
組み込んだ腕時計10個の分針押込力のバラツキ。 第4図は、分針の脱着を繰り返した場合の分針
押込力の初期値に対する相対変化を示す図。 d:本発明の実施例2による処理を施した2番
カナを組み込んだ腕時計に分針の脱着を繰り返し
た場合の分針押込力の初期値に対する相対変化、
e:潤滑処理を施さない2番カナを組み込んだ腕
時計に分針の脱着を繰り返した場合の分針押込力
の初期値に対する相対変化、f:部品表面に
MOS2をスパツタコートした2番カナを組み込ん
だ腕時計に分針の脱着を繰り返した場合の分針押
込力の初期値に対する相対変化。 第5図は、時針の押込力のバラツキを示す図。 g:本発明の実施例3による処理を施した筒車
を組み込んだ腕時計10個の時針押込力のバラツ
キ、h:潤滑処理を施さない筒車を組み込んだ腕
時計10個の時針押込力のバラツキ、i:部品表面
にMOS2をスパツタコートした筒車を組み込んだ
腕時計10個の時針押込力のバラツキ。 第6図は、時針の脱着を繰り返した場合の時針
押込力の初期値に対する相対変化を示す図。 g:本発明の実施例3による処理を施した筒車
を組み込んだ腕時計に時針の脱着を繰り返した場
合の時針押込力の初期値に対する相対変化、h:
潤滑処理を施さない筒車を組み込んだ腕時計に時
針の脱着を繰り返した場合の時針押込力の初期値
に対する相対変化、i:部品表面にMOS2をスパ
ツタコートした筒車を組み込んだ腕時計に時針の
脱着を繰り返した場合の時計押込力の初期値に対
する相対変化。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 係合部を有する時刻表示用の針と前記時刻表
示用の針の係合部と係合する係合部を有する回転
部材とが係合して時刻表示をするアナログ表示時
計において、 前記時刻表示用の針又は前記回転部材の少なく
ともいずれかの前記係合部に、 (1) 第1成分 一般式 Si(OR1)4 で表わされるテトラアルコキシシラン化合物(式
中、R1は炭素数1〜8のアルキル基を示す。) (2) 第2成分 一般式 Ti(OR2)4 で表わされるテトラアルコキシチタン化合物(式
中、R2は炭素数3〜8のアルキル基を示す。) (3) 第3成分 一般式 で表わされるヘキサキス(アルコキシメチル)メ
ラミン化合物 (式中、R3は炭素数1〜4のアルキル基を示
す。) (4) 第4成分 固体潤滑性微粒子 (5) 有機溶媒 とからなる溶液より固化された被膜が形成された
ことを特徴とするアナログ表示時計。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP10177281A JPS582396A (ja) | 1981-06-29 | 1981-06-29 | アナログ表示腕時計 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP10177281A JPS582396A (ja) | 1981-06-29 | 1981-06-29 | アナログ表示腕時計 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPS582396A JPS582396A (ja) | 1983-01-07 |
| JPH0148959B2 true JPH0148959B2 (ja) | 1989-10-23 |
Family
ID=14309501
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP10177281A Granted JPS582396A (ja) | 1981-06-29 | 1981-06-29 | アナログ表示腕時計 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPS582396A (ja) |
Families Citing this family (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US5648173A (en) * | 1996-01-25 | 1997-07-15 | Dow Corning Corporation | Room temperature, moisture-curable abrasion-resistant coating composition having enhancable weatherability |
| GB2455359B (en) * | 2007-12-07 | 2011-09-07 | Mohammed Nazim Khan | Ni-PTFE composite coatings with sprayed PTFE |
-
1981
- 1981-06-29 JP JP10177281A patent/JPS582396A/ja active Granted
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPS582396A (ja) | 1983-01-07 |
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