JPH0154111B2 - - Google Patents
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- JPH0154111B2 JPH0154111B2 JP61198636A JP19863686A JPH0154111B2 JP H0154111 B2 JPH0154111 B2 JP H0154111B2 JP 61198636 A JP61198636 A JP 61198636A JP 19863686 A JP19863686 A JP 19863686A JP H0154111 B2 JPH0154111 B2 JP H0154111B2
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- Japan
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- iron
- pressure steam
- powder
- iron chloride
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- Processing Of Solid Wastes (AREA)
- Curing Cements, Concrete, And Artificial Stone (AREA)
Description
〔産業上の利用分野〕
本発明は、石炭燃焼時に排出される石炭灰の安
定化方法、詳しくは石炭灰に排煙脱硫石こうとか
らなる混合粉体に、塩化鉄処理または/および硫
酸鉄処理と、常圧水蒸気処理とを組み合わせた処
理を施して混合粉体を強固に固化し、かつ安定性
を向上させ、また石炭灰のアルカリ物質が多い際
には、イオウもしくは硫化物の添加または炭酸ガ
ス処理を付加する石炭灰の安定化方法に関するも
のである。 〔従来の技術〕 従来、我国においては、フライアツシユの約20
%はセメント混和材、セメント原料などに再利用
されており、残りは埋立地などに処分されてい
る。しかしながら、従来の方式による再利用だけ
では、将来発生するであろう膨大な石炭灰量に対
応し得るだけの需要の増加は期待できない。一
方、現行の石炭灰の埋立地などへの処分について
は、石炭灰溶出水が高アルカリであり、かつ場合
によつては環境基準値を越える重金属の溶出が認
められるゆえ、環境保全に係わる規制の強化に伴
い石炭灰処分用地の確保が難しくなりつつあり、
本格的な石炭火力発電所の稼動の際には、現状の
石炭灰の有効利用方式ならびに処分方法によつて
は、発生する全ての石炭灰を処理することは難し
くなる見通しである。また石炭灰の大量処理方式
の検討に際しては、国家資源に乏しい我国におい
ては、単なる投棄処分ではなく石炭灰を資源とし
て再利用を図ることが重要である。 従来、石炭灰の安定化方法として、石炭灰を炭
酸ガス処理、または硫酸処理する方法が知られて
いる。 〔発明が解決しようとする問題点〕 石炭灰は一部の地域で土木材料として利用され
ている。しかしながら、石炭灰は溶出水が高アル
カリ性であり、また場合によつては重金属、特に
Cr+6の溶出が環境基準値を越えるため、土木材料
として利用するには地下水状況に留意し、施工方
法を配慮する必要がある。 また上記のように、石炭灰を炭酸ガス、硫酸な
どによつて常温下で中和処理を行う提案も見られ
るが、溶出水のPHを初期に低くできても、経時的
にPHが上昇し、いずれ高アルカリ性を呈するとと
もに、重金属の中で特にCr+6または/およびAs
の溶出が無処理の石炭灰よりも増大するようにな
る。 そこで本発明者らは、石炭灰からのアルカリ物
質、重金属の溶出を長期的に抑制する方法、すな
わち長期的な安定化方法について種々の研究を行
い、その結果、石炭灰に塩化鉄粉体もしくは/お
よび硫酸鉄粉体を加え水で混練するか、または塩
化鉄水溶液もしくは/および硫酸鉄水溶液で混練
した後、常圧水蒸気で処理する方法や、石炭灰を
水で混練し、常圧水蒸気で処理した後、塩化鉄粉
体もしくは/および硫酸鉄粉体またはこれらの水
溶液を加えて常温処理することによつて、さらに
石炭灰中にアルカリ物質が多い際には、イオウも
しくは硫化物の添加または炭酸ガス処理を付加す
ることによつて、長期的に石炭灰を安定化するこ
とが可能であることを見出した。 さらに本発明者らは、石炭灰に排煙脱硫石こう
を加えることによつて、上記の安定化処理の効果
が増大し、かつ石炭灰の固化反応の進行により、
より強固な固体化となつて、土木材料としての付
加価値を向上させることが可能であることを見出
した。 本発明は上記の諸点に鑑み、上記の知見に基づ
いてなされたもので、石炭灰の大量消費を可能な
らしめるとともに、強固で長期的に安定な石炭灰
固化体を得る方法の提供を目的とするものであ
る。 〔問題点を解決するための手段〕 本願の第1の発明は、石炭燃焼時に排出される
石炭灰と排煙脱硫石こうとからなる混合粉体に塩
化鉄粉体もしくは/および硫酸鉄粉体を加え水で
混練するか、または塩化鉄水溶液もしくは/およ
び硫酸鉄水溶液で混練した後、40〜100℃の常圧
水蒸気で処理することを特徴としている。 また本願の第2の発明は、石炭燃焼時に排出さ
れる石炭灰と排煙脱硫石こうとからなる混合粉体
に水を加えて混練し、40〜100℃の常圧水蒸気で
処理した後、塩化鉄粉体もしくは/および硫酸鉄
粉体を加えるか、または塩化鉄水溶液もしくは/
および硫酸鉄水溶液を加えて常温処理することを
特徴としている。 また石炭灰中にアルカリ物質が多い際には、石
炭灰にイオウもしくは硫化物を添加したり、また
は常圧水蒸気処理後に濃度1%以上の炭酸ガスを
含有する雰囲気下で処理を行う。濃度1%以上の
炭酸ガスを含有する雰囲気は、石炭などの燃焼後
の廃ガスを用いて調合することが好適である。な
お廃ガス中には、炭酸ガスよりも強酸性の塩素、
亜硫酸ガスが若干含まれているため、炭酸ガスの
みの雰囲気よりも安定化処理効果が増大する。 石炭灰中のアルカリ物質、重金属は石炭灰表
面、内部に均一に分布しているため、長期にわた
つてアルカリ物質および重金属の溶出を抑制する
には、特に石炭灰内部のアルカリ物質、重金属を
初期に溶出させる必要があり、それには処理温度
を常温よりも高くし、より高い温度の水蒸気下で
処理し、かつ排煙脱硫石こうを添加することが効
果的である。処理温度を高くし、かつ排煙脱硫石
こうを添加することによつてアルカリ物質、重金
属の一部はエトリンガイド、ケイ酸カルシウム水
和物などの水和反応生成物中に固定されるため、
可溶性のアルカリ物質、重銭属化合物が減少する
ことになる。 一方、石炭灰からの重金属の溶出は、一般にPH
を低くすることによつて増大するが、塩化鉄また
は/および硫酸鉄を加えることによつて重金属は
鉄イオン等で固定されるか、または還元(例えば
Cr6+→Cr3+)された後、固定されることによつ
て、無処理の石炭灰よりも重金属の溶出は少な
く、かつ環境基準値以下となる。また塩化鉄、硫
酸鉄水溶液は強酸性であるため、CaOを主とする
フリなアルカリ物質は中和され、溶出水PHは低く
なる。しかしながら、石炭灰によつては多量のア
ルカリ物質を含有しているものがあり、そのよう
な灰に対して、常圧水蒸気処理と塩化鉄または/
および硫酸鉄処理との組合わせのみで安定化を図
るには、多量の塩化鉄または/および硫酸鉄で処
理をしなければ十分な効果がない。したがつて、
そのような灰の安定化に対して、イオウもしくは
硫化物の添加または炭酸ガス処理を付加すること
によつて、塩化鉄または/および硫酸鉄による安
定化効果が向上し、長期にわたつてアルカリ物質
ならびに重金属の溶出抑制ができる。 イオウもしくは硫化物の添加は、石炭灰と排煙
脱硫石こうとからなる混合粉体を水と混練する時
に行うか、あるいは予め石炭灰または混合粉体に
イオウもしくは硫化物を加えておいた後、水と混
練する方法が好適である。また炭酸ガス処理は、
常圧水蒸気処理後に実施するのが好適で、常圧水
蒸気処理前では十分な安定化効果が期待できな
い。 イオウまたは硫化物の添加量が0.01重量%未満
の場合は、重金属の固定が不充分となるととも
に、アルカリ物質の溶出を経時的に抑制できなく
なり、長期的に安定化を図ることが難しくなる。
添加量が3重量%以上の場合は、石炭灰からの溶
出水のPHが低くなりすぎて、溶出条件によつて環
境基準値を満足しないことがある。したがつてイ
オウまたは硫化物の添加量は、石炭灰からのアル
カリ物質ならびに重金属の経時的な溶出特性によ
つて異なるが、通常は0.05〜2重量%の範囲が適
正である。イオウまたは硫化物の添加は特に混合
粉体を炭酸ガスあるいは酸性水溶液で中和処理し
た際には、より長期的な安定化に対して効果的と
なる。 塩化鉄または/および硫酸鉄を石炭灰中もしく
は混合粉体中、または混練水中に添加して混練す
る方法は、安定化プロセスが簡素となる点で好適
である。一方、常圧水蒸気処理後に添加する方法
は、鉄塩添加量を低くできるメリツトがある。な
おこの方法は、鉄塩処理までは強アルカリ性であ
るため、石炭灰を十分に固化できるとともに、ア
ンモニアを含有している場合には脱アンモニアが
可能である。 本発明の方法において用いる硫酸鉄または/お
よび塩化鉄はFe2+,Fe3+のいずれでもよく、ま
た添加量は石炭灰からのアルカリ物質ならびに重
金属の溶出特性によつて異なるが、通常は石炭灰
に対して2〜6%になるように粉体あるいは水溶
液で添加することが適正である。塩化鉄もしく
は/および硫酸鉄の添加方法としては、石炭灰と
排煙脱硫石こうとからなる混合粉体に添加する方
法、石炭灰に添加した後、排煙脱硫石こうを加え
る方法、石炭灰に塩化鉄もしくは/および硫酸鉄
および排煙脱硫石こうを同時に加える方法などの
いずれでもよく、要は石炭灰および排煙脱硫石こ
うと、塩化鉄もしくは/および硫酸鉄とが水で混
練する状態をつくればよく、添加順序は問わな
い。また石炭灰によつては、混練物が常圧水蒸気
処理によつて固化するため、20〜30%の水にて撹
拌造粒などの方法で粒状とすれば、土木材料とし
ての付加価値が向上する。本発明の方法において
は、石炭灰と排煙脱硫石こうとからなる混合粉体
を用いることによつて、石炭灰のみの場合よりも
高強度で、かつ安定性が向上した固化体が得ら
れ、より高強度、あるいは厳しい環境規制の要求
がある際などの使用に好適である。 上記のように、本発明によると、石炭火力発電
所などで大量に発生する石炭灰と排煙脱硫石こう
とからなる混合粉体を塩化鉄または/および硫酸
鉄で処理した後、常圧水蒸気で処理を行うことに
よつて、混合粉体を強固に固化し、かつ安定性を
向上させ、また石炭灰中のアルカリ物質が多い際
には、イオウもしくは硫化物の添加、あるいは炭
酸ガス処理を付加することによつて、石炭灰から
のアルカリ物質ならびに重金属の溶出を長期的に
抑制でき、環境保全性が長期的に良好となり、土
木材料としての利用が可能となる。 〔実施例〕 つぎに実施例および比較例について説明する。
実施例および比較例における石炭灰の性状を第1
表に示す。石炭灰の化学成分としては、X線回折
によれば大量の石英、中量のムライト、少量のマ
グネタイトが認められた、石炭灰溶出水のPH、重
金属の測定は、処理後の石炭灰を1mm以下に粉砕
した後、環境庁告示13号の陸上埋立処分方法(固
体化/水=10%、PH=5.8〜6.3)によつた。 ブレーン比表面積測定は、島津製作所製の粉体
比表面積測定器SS−100形を使用し、空気透過法
によつた。 圧壊強度測定は、木屋式硬度計を使用し、直径
10mmの粒子が破壊する強度によつた。
定化方法、詳しくは石炭灰に排煙脱硫石こうとか
らなる混合粉体に、塩化鉄処理または/および硫
酸鉄処理と、常圧水蒸気処理とを組み合わせた処
理を施して混合粉体を強固に固化し、かつ安定性
を向上させ、また石炭灰のアルカリ物質が多い際
には、イオウもしくは硫化物の添加または炭酸ガ
ス処理を付加する石炭灰の安定化方法に関するも
のである。 〔従来の技術〕 従来、我国においては、フライアツシユの約20
%はセメント混和材、セメント原料などに再利用
されており、残りは埋立地などに処分されてい
る。しかしながら、従来の方式による再利用だけ
では、将来発生するであろう膨大な石炭灰量に対
応し得るだけの需要の増加は期待できない。一
方、現行の石炭灰の埋立地などへの処分について
は、石炭灰溶出水が高アルカリであり、かつ場合
によつては環境基準値を越える重金属の溶出が認
められるゆえ、環境保全に係わる規制の強化に伴
い石炭灰処分用地の確保が難しくなりつつあり、
本格的な石炭火力発電所の稼動の際には、現状の
石炭灰の有効利用方式ならびに処分方法によつて
は、発生する全ての石炭灰を処理することは難し
くなる見通しである。また石炭灰の大量処理方式
の検討に際しては、国家資源に乏しい我国におい
ては、単なる投棄処分ではなく石炭灰を資源とし
て再利用を図ることが重要である。 従来、石炭灰の安定化方法として、石炭灰を炭
酸ガス処理、または硫酸処理する方法が知られて
いる。 〔発明が解決しようとする問題点〕 石炭灰は一部の地域で土木材料として利用され
ている。しかしながら、石炭灰は溶出水が高アル
カリ性であり、また場合によつては重金属、特に
Cr+6の溶出が環境基準値を越えるため、土木材料
として利用するには地下水状況に留意し、施工方
法を配慮する必要がある。 また上記のように、石炭灰を炭酸ガス、硫酸な
どによつて常温下で中和処理を行う提案も見られ
るが、溶出水のPHを初期に低くできても、経時的
にPHが上昇し、いずれ高アルカリ性を呈するとと
もに、重金属の中で特にCr+6または/およびAs
の溶出が無処理の石炭灰よりも増大するようにな
る。 そこで本発明者らは、石炭灰からのアルカリ物
質、重金属の溶出を長期的に抑制する方法、すな
わち長期的な安定化方法について種々の研究を行
い、その結果、石炭灰に塩化鉄粉体もしくは/お
よび硫酸鉄粉体を加え水で混練するか、または塩
化鉄水溶液もしくは/および硫酸鉄水溶液で混練
した後、常圧水蒸気で処理する方法や、石炭灰を
水で混練し、常圧水蒸気で処理した後、塩化鉄粉
体もしくは/および硫酸鉄粉体またはこれらの水
溶液を加えて常温処理することによつて、さらに
石炭灰中にアルカリ物質が多い際には、イオウも
しくは硫化物の添加または炭酸ガス処理を付加す
ることによつて、長期的に石炭灰を安定化するこ
とが可能であることを見出した。 さらに本発明者らは、石炭灰に排煙脱硫石こう
を加えることによつて、上記の安定化処理の効果
が増大し、かつ石炭灰の固化反応の進行により、
より強固な固体化となつて、土木材料としての付
加価値を向上させることが可能であることを見出
した。 本発明は上記の諸点に鑑み、上記の知見に基づ
いてなされたもので、石炭灰の大量消費を可能な
らしめるとともに、強固で長期的に安定な石炭灰
固化体を得る方法の提供を目的とするものであ
る。 〔問題点を解決するための手段〕 本願の第1の発明は、石炭燃焼時に排出される
石炭灰と排煙脱硫石こうとからなる混合粉体に塩
化鉄粉体もしくは/および硫酸鉄粉体を加え水で
混練するか、または塩化鉄水溶液もしくは/およ
び硫酸鉄水溶液で混練した後、40〜100℃の常圧
水蒸気で処理することを特徴としている。 また本願の第2の発明は、石炭燃焼時に排出さ
れる石炭灰と排煙脱硫石こうとからなる混合粉体
に水を加えて混練し、40〜100℃の常圧水蒸気で
処理した後、塩化鉄粉体もしくは/および硫酸鉄
粉体を加えるか、または塩化鉄水溶液もしくは/
および硫酸鉄水溶液を加えて常温処理することを
特徴としている。 また石炭灰中にアルカリ物質が多い際には、石
炭灰にイオウもしくは硫化物を添加したり、また
は常圧水蒸気処理後に濃度1%以上の炭酸ガスを
含有する雰囲気下で処理を行う。濃度1%以上の
炭酸ガスを含有する雰囲気は、石炭などの燃焼後
の廃ガスを用いて調合することが好適である。な
お廃ガス中には、炭酸ガスよりも強酸性の塩素、
亜硫酸ガスが若干含まれているため、炭酸ガスの
みの雰囲気よりも安定化処理効果が増大する。 石炭灰中のアルカリ物質、重金属は石炭灰表
面、内部に均一に分布しているため、長期にわた
つてアルカリ物質および重金属の溶出を抑制する
には、特に石炭灰内部のアルカリ物質、重金属を
初期に溶出させる必要があり、それには処理温度
を常温よりも高くし、より高い温度の水蒸気下で
処理し、かつ排煙脱硫石こうを添加することが効
果的である。処理温度を高くし、かつ排煙脱硫石
こうを添加することによつてアルカリ物質、重金
属の一部はエトリンガイド、ケイ酸カルシウム水
和物などの水和反応生成物中に固定されるため、
可溶性のアルカリ物質、重銭属化合物が減少する
ことになる。 一方、石炭灰からの重金属の溶出は、一般にPH
を低くすることによつて増大するが、塩化鉄また
は/および硫酸鉄を加えることによつて重金属は
鉄イオン等で固定されるか、または還元(例えば
Cr6+→Cr3+)された後、固定されることによつ
て、無処理の石炭灰よりも重金属の溶出は少な
く、かつ環境基準値以下となる。また塩化鉄、硫
酸鉄水溶液は強酸性であるため、CaOを主とする
フリなアルカリ物質は中和され、溶出水PHは低く
なる。しかしながら、石炭灰によつては多量のア
ルカリ物質を含有しているものがあり、そのよう
な灰に対して、常圧水蒸気処理と塩化鉄または/
および硫酸鉄処理との組合わせのみで安定化を図
るには、多量の塩化鉄または/および硫酸鉄で処
理をしなければ十分な効果がない。したがつて、
そのような灰の安定化に対して、イオウもしくは
硫化物の添加または炭酸ガス処理を付加すること
によつて、塩化鉄または/および硫酸鉄による安
定化効果が向上し、長期にわたつてアルカリ物質
ならびに重金属の溶出抑制ができる。 イオウもしくは硫化物の添加は、石炭灰と排煙
脱硫石こうとからなる混合粉体を水と混練する時
に行うか、あるいは予め石炭灰または混合粉体に
イオウもしくは硫化物を加えておいた後、水と混
練する方法が好適である。また炭酸ガス処理は、
常圧水蒸気処理後に実施するのが好適で、常圧水
蒸気処理前では十分な安定化効果が期待できな
い。 イオウまたは硫化物の添加量が0.01重量%未満
の場合は、重金属の固定が不充分となるととも
に、アルカリ物質の溶出を経時的に抑制できなく
なり、長期的に安定化を図ることが難しくなる。
添加量が3重量%以上の場合は、石炭灰からの溶
出水のPHが低くなりすぎて、溶出条件によつて環
境基準値を満足しないことがある。したがつてイ
オウまたは硫化物の添加量は、石炭灰からのアル
カリ物質ならびに重金属の経時的な溶出特性によ
つて異なるが、通常は0.05〜2重量%の範囲が適
正である。イオウまたは硫化物の添加は特に混合
粉体を炭酸ガスあるいは酸性水溶液で中和処理し
た際には、より長期的な安定化に対して効果的と
なる。 塩化鉄または/および硫酸鉄を石炭灰中もしく
は混合粉体中、または混練水中に添加して混練す
る方法は、安定化プロセスが簡素となる点で好適
である。一方、常圧水蒸気処理後に添加する方法
は、鉄塩添加量を低くできるメリツトがある。な
おこの方法は、鉄塩処理までは強アルカリ性であ
るため、石炭灰を十分に固化できるとともに、ア
ンモニアを含有している場合には脱アンモニアが
可能である。 本発明の方法において用いる硫酸鉄または/お
よび塩化鉄はFe2+,Fe3+のいずれでもよく、ま
た添加量は石炭灰からのアルカリ物質ならびに重
金属の溶出特性によつて異なるが、通常は石炭灰
に対して2〜6%になるように粉体あるいは水溶
液で添加することが適正である。塩化鉄もしく
は/および硫酸鉄の添加方法としては、石炭灰と
排煙脱硫石こうとからなる混合粉体に添加する方
法、石炭灰に添加した後、排煙脱硫石こうを加え
る方法、石炭灰に塩化鉄もしくは/および硫酸鉄
および排煙脱硫石こうを同時に加える方法などの
いずれでもよく、要は石炭灰および排煙脱硫石こ
うと、塩化鉄もしくは/および硫酸鉄とが水で混
練する状態をつくればよく、添加順序は問わな
い。また石炭灰によつては、混練物が常圧水蒸気
処理によつて固化するため、20〜30%の水にて撹
拌造粒などの方法で粒状とすれば、土木材料とし
ての付加価値が向上する。本発明の方法において
は、石炭灰と排煙脱硫石こうとからなる混合粉体
を用いることによつて、石炭灰のみの場合よりも
高強度で、かつ安定性が向上した固化体が得ら
れ、より高強度、あるいは厳しい環境規制の要求
がある際などの使用に好適である。 上記のように、本発明によると、石炭火力発電
所などで大量に発生する石炭灰と排煙脱硫石こう
とからなる混合粉体を塩化鉄または/および硫酸
鉄で処理した後、常圧水蒸気で処理を行うことに
よつて、混合粉体を強固に固化し、かつ安定性を
向上させ、また石炭灰中のアルカリ物質が多い際
には、イオウもしくは硫化物の添加、あるいは炭
酸ガス処理を付加することによつて、石炭灰から
のアルカリ物質ならびに重金属の溶出を長期的に
抑制でき、環境保全性が長期的に良好となり、土
木材料としての利用が可能となる。 〔実施例〕 つぎに実施例および比較例について説明する。
実施例および比較例における石炭灰の性状を第1
表に示す。石炭灰の化学成分としては、X線回折
によれば大量の石英、中量のムライト、少量のマ
グネタイトが認められた、石炭灰溶出水のPH、重
金属の測定は、処理後の石炭灰を1mm以下に粉砕
した後、環境庁告示13号の陸上埋立処分方法(固
体化/水=10%、PH=5.8〜6.3)によつた。 ブレーン比表面積測定は、島津製作所製の粉体
比表面積測定器SS−100形を使用し、空気透過法
によつた。 圧壊強度測定は、木屋式硬度計を使用し、直径
10mmの粒子が破壊する強度によつた。
【表】
比較例 1
石炭灰100重量部を水10重量部を加えて混練し、
さらに温度20℃、濃度10重量%の炭酸ガスを含有
するガスで10時間処理した後、ポリエチレン製袋
に密閉し1日後、28日後に溶出試験を行つた。試
験結果を第2表に示す。なお1日後の10mm径粒子
での圧壊強度は0.5Kgであつた。 比較例 2 石炭灰100重量部に硫酸2.5重量部、水10重量部
を加えて混練し、98℃の常圧水蒸気下で2時間処
理を行つた後、ポリエチレン製袋に密閉し、1日
後、28日後に溶出試験を行つた。試験結果を第2
表に示す。なお1日後の10mm径粒子での圧壊強度
は0.1Kgであつた。 比較例 3 石炭灰100重量部に、塩化第一鉄4重量部を添
加した混合粉体を、水20重量部で混練し、98℃の
常圧水蒸気下で2時間処理を行つた後、ポリエチ
レン製袋に密閉し、1日後、28日後に溶出試験を
行つた。試験結果を第2表に示す。なお1日後の
10mm径粒子での圧壊強度は0.4Kgであつた。 比較例 4 石炭灰100重量部にイオウ1重量部を添加した
混合粉体を、濃度20%の塩化第一鉄水溶液20重量
部べ混練し、98℃の常圧水蒸気で2時間処理を行
つた後、ポリエチレン袋に密閉し、1日後、28日
後に溶出試験を行つた。試験結果を第2表に示
す。なお1日後の10mm径粒子での圧壊強度は0.2
Kgであつた。 比較例 5 石炭灰100重量部を水で撹拌造粒し、98℃の常
圧水蒸気下で2時間処理を行つた後、塩化第一鉄
3重量部を混合し、ポリエチレン袋に密閉し、1
日後、28日後に溶出試験を行つた。試験結果を第
2表に示す。なお1日後の10mm径粒子での圧壊強
度は0.3Kgであつた。 実施例 1 石炭灰98重量部、排煙脱硫石こう2重量部から
なる混合粉体100重量部に、塩化第一鉄4重量部
を添加した混合粉体を、水20重量部で混練し、98
℃の常圧水蒸気下で2時間処理を行つた後、ポリ
エチレン製袋に密閉し、1日後、28日後に溶出試
験を行つた。試験結果を第2表に示す。なお1日
後の10mm径粒子での圧壊強度は0.7Kgであつた。 実施例 2 石炭灰98重量部、排煙脱硫石こう2重量からな
る混合粉体100重量部に、イオウ1重量部を添加
した混合粉体を、濃度20%の塩化第一鉄水溶液20
重量部で混練し、98℃の常圧水蒸気下で2時間処
理を行つた後、ポリエチレン製袋に密閉し、1日
後、28日後に溶出試験を行つた。試験結果を第2
表に示す。なお1日後の10mm径粒子での圧壊強度
は0.6Kgであつた。 実施例 3 石炭灰98重量部、排煙脱硫石こう2重量部を水
で撹拌造粒し、98℃の常圧水蒸気で2時間処理を
行つた後、硫酸第一鉄を4重量部混合し、ポリエ
チレン袋に密閉し、1日後、28日後に溶出試験を
行つた。試験結果を第2表に示す。なお1日後の
10mm径粒子の圧壊強度は0.9Kgであつた。
さらに温度20℃、濃度10重量%の炭酸ガスを含有
するガスで10時間処理した後、ポリエチレン製袋
に密閉し1日後、28日後に溶出試験を行つた。試
験結果を第2表に示す。なお1日後の10mm径粒子
での圧壊強度は0.5Kgであつた。 比較例 2 石炭灰100重量部に硫酸2.5重量部、水10重量部
を加えて混練し、98℃の常圧水蒸気下で2時間処
理を行つた後、ポリエチレン製袋に密閉し、1日
後、28日後に溶出試験を行つた。試験結果を第2
表に示す。なお1日後の10mm径粒子での圧壊強度
は0.1Kgであつた。 比較例 3 石炭灰100重量部に、塩化第一鉄4重量部を添
加した混合粉体を、水20重量部で混練し、98℃の
常圧水蒸気下で2時間処理を行つた後、ポリエチ
レン製袋に密閉し、1日後、28日後に溶出試験を
行つた。試験結果を第2表に示す。なお1日後の
10mm径粒子での圧壊強度は0.4Kgであつた。 比較例 4 石炭灰100重量部にイオウ1重量部を添加した
混合粉体を、濃度20%の塩化第一鉄水溶液20重量
部べ混練し、98℃の常圧水蒸気で2時間処理を行
つた後、ポリエチレン袋に密閉し、1日後、28日
後に溶出試験を行つた。試験結果を第2表に示
す。なお1日後の10mm径粒子での圧壊強度は0.2
Kgであつた。 比較例 5 石炭灰100重量部を水で撹拌造粒し、98℃の常
圧水蒸気下で2時間処理を行つた後、塩化第一鉄
3重量部を混合し、ポリエチレン袋に密閉し、1
日後、28日後に溶出試験を行つた。試験結果を第
2表に示す。なお1日後の10mm径粒子での圧壊強
度は0.3Kgであつた。 実施例 1 石炭灰98重量部、排煙脱硫石こう2重量部から
なる混合粉体100重量部に、塩化第一鉄4重量部
を添加した混合粉体を、水20重量部で混練し、98
℃の常圧水蒸気下で2時間処理を行つた後、ポリ
エチレン製袋に密閉し、1日後、28日後に溶出試
験を行つた。試験結果を第2表に示す。なお1日
後の10mm径粒子での圧壊強度は0.7Kgであつた。 実施例 2 石炭灰98重量部、排煙脱硫石こう2重量からな
る混合粉体100重量部に、イオウ1重量部を添加
した混合粉体を、濃度20%の塩化第一鉄水溶液20
重量部で混練し、98℃の常圧水蒸気下で2時間処
理を行つた後、ポリエチレン製袋に密閉し、1日
後、28日後に溶出試験を行つた。試験結果を第2
表に示す。なお1日後の10mm径粒子での圧壊強度
は0.6Kgであつた。 実施例 3 石炭灰98重量部、排煙脱硫石こう2重量部を水
で撹拌造粒し、98℃の常圧水蒸気で2時間処理を
行つた後、硫酸第一鉄を4重量部混合し、ポリエ
チレン袋に密閉し、1日後、28日後に溶出試験を
行つた。試験結果を第2表に示す。なお1日後の
10mm径粒子の圧壊強度は0.9Kgであつた。
以上説明したように、本発明によれば、石炭灰
と排煙脱硫石こうとからなる混合粉体に塩化鉄ま
たは/および硫酸鉄処理と水蒸気処理とを組合せ
た処理を行うことによつて、石炭灰からのアルカ
リ物質ならびに重金属の溶出を長期的に抑制で
き、かつ強固な固化体とすることができるため、
本発明は石炭灰を土木分野における材料としての
有効利用に寄与する技術としてきわめて有益であ
る。
と排煙脱硫石こうとからなる混合粉体に塩化鉄ま
たは/および硫酸鉄処理と水蒸気処理とを組合せ
た処理を行うことによつて、石炭灰からのアルカ
リ物質ならびに重金属の溶出を長期的に抑制で
き、かつ強固な固化体とすることができるため、
本発明は石炭灰を土木分野における材料としての
有効利用に寄与する技術としてきわめて有益であ
る。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 石炭燃焼時に排出される石炭灰と排煙脱硫石
こうとからなる混合粉体に塩化鉄粉体もしくは/
および硫酸鉄粉体を加え水で混練するか、または
塩化鉄水溶液もしくは/および硫酸鉄水溶液で混
練した後、40〜100℃の常圧水蒸気で処理するこ
とを特徴とする石炭灰の安定化方法。 2 混合粉体にイオウまたは硫化物を加える特許
請求の範囲第1項記載の石炭灰の安定化方法。 3 常圧水蒸気処理後に濃度1%以上の炭酸ガス
を含有する雰囲気下で処理する特許請求の範囲第
1項記載の石炭灰の安定化方法。 4 石炭燃焼時に排出される石炭灰と排煙脱硫石
こうとからなる混合粉体に水を加えて混練し、40
〜100℃の常圧水蒸気で処理した後、塩化鉄粉体
もしくは/および硫酸鉄粉体を加えるか、または
塩化鉄水溶液もしくは/および硫酸鉄水溶液を加
えて常温処理することを特徴とする石炭灰の安定
化方法。 5 混合粉体にイオウまたは硫化物を加える特許
請求の範囲第4項記載の石炭灰の安定化方法。 6 常圧水蒸気処理後に濃度1%以上の炭酸ガス
を含有する雰囲気下で処理した後、塩化鉄また
は/および硫化鉄を加えて処理する特許請求の範
囲第4項記載の石炭灰の安定化方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP61198636A JPS6354987A (ja) | 1986-08-25 | 1986-08-25 | 石炭灰の安定化方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP61198636A JPS6354987A (ja) | 1986-08-25 | 1986-08-25 | 石炭灰の安定化方法 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPS6354987A JPS6354987A (ja) | 1988-03-09 |
| JPH0154111B2 true JPH0154111B2 (ja) | 1989-11-16 |
Family
ID=16394500
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP61198636A Granted JPS6354987A (ja) | 1986-08-25 | 1986-08-25 | 石炭灰の安定化方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPS6354987A (ja) |
Families Citing this family (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP4789411B2 (ja) * | 2003-11-10 | 2011-10-12 | 川崎重工業株式会社 | 廃棄物の安定化処理物及び処理装置 |
| JP4598743B2 (ja) * | 2006-10-16 | 2010-12-15 | 株式会社環境アネトス | 多硫化物(但し、Sx(x=2〜12))を主成分とする薬剤の製造方法 |
-
1986
- 1986-08-25 JP JP61198636A patent/JPS6354987A/ja active Granted
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPS6354987A (ja) | 1988-03-09 |
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