JPH021209B2 - - Google Patents
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- JPH021209B2 JPH021209B2 JP18713083A JP18713083A JPH021209B2 JP H021209 B2 JPH021209 B2 JP H021209B2 JP 18713083 A JP18713083 A JP 18713083A JP 18713083 A JP18713083 A JP 18713083A JP H021209 B2 JPH021209 B2 JP H021209B2
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- steel
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-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C21—METALLURGY OF IRON
- C21D—MODIFYING THE PHYSICAL STRUCTURE OF FERROUS METALS; GENERAL DEVICES FOR HEAT TREATMENT OF FERROUS OR NON-FERROUS METALS OR ALLOYS; MAKING METAL MALLEABLE, e.g. BY DECARBURISATION OR TEMPERING
- C21D8/00—Modifying the physical properties of ferrous metals or ferrous alloys by deformation combined with, or followed by, heat treatment
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- Chemical & Material Sciences (AREA)
- Engineering & Computer Science (AREA)
- Physics & Mathematics (AREA)
- Thermal Sciences (AREA)
- Crystallography & Structural Chemistry (AREA)
- Mechanical Engineering (AREA)
- Materials Engineering (AREA)
- Metallurgy (AREA)
- Organic Chemistry (AREA)
- Heat Treatment Of Steel (AREA)
Description
本発明は、溶接部の靭性がすぐれた低温用鋼の
製造法に関するものである。 LPGのタンク,タンカーのような低温構造物
に使用される鋼には、低温靭性が重要な材質特性
であるが、溶接部の脆性破壊の発生と、母材の破
壊伝播を防止する溶接部の高靭性材料が要求され
ている。しかし、これまでの低温構造物用鋼の溶
接部および溶接熱影響部は、溶接時の高温度の熱
影響を受けて、結晶粒が粗大化し、靭性を著しく
低下する問題があつた。 この問題は、粒の粗大化と島状マルテンサイト
の生成に原因し、この問題を防止するため、鋼中
Nの低減,結晶粒の細粒化を計つている。しかし
鋼中Nの低減化は製鋼技術の問題から限界があ
り、また溶接ボンド部の結晶粒の細粒化は、高温
度の熱影響を受けて期待できるものでなかつた。 本発明は、上記のような問題から、母材と共に
溶接部の靭性がすぐれた低温用鋼の製造法を提供
することを目的とするもので、極低N量にして少
量のBとTiを含有する鋼を、ある条件の制御圧
延を行い、続いて焼戻しする製造法である。詳し
くはC:0.02〜0.16%,Si:0.05〜0.7%,Mn:
0.5〜1.6%,P:0.015%以下,S:0.0005〜0.004
%,Al:0.01〜0.1%,B:0.0005〜0.002%,
N:0.004%以下,Ti:0.003〜0.02%を含有して、
Ceq:0.4%以下で残部が実質的に鉄からなる鋼片
を、必要に応じて温度1100℃以上に加熱して圧延
し、冷却する前処理を行なつた後、温度1250〜
1350℃に60分間以上加熱して、放冷もしくは圧延
してA3変態点以下の温度に冷却し、さらに温度
900〜1100℃に加熱して、800℃以下の圧下率が30
%以上の圧延を行なつた後、300℃以下までを10
〜50℃/秒で冷却し、続いて400〜650℃に加熱し
て、焼戻す溶接部の靭性がすぐれた低温用鋼の製
造法である。 以下本発明の製造法について詳細に説明する。 本発明は転炉,電気炉など通常の溶解炉を使用
して溶製された溶鋼を造塊・分塊法または連続鋳
造法によつて鋼片を製造する。鋼片の鋼成分組成
は上記したように、Cは鋼の強度を向上する有効
な成分として添加するもので、0.02%未満では溶
接構造用鋼として必要な強度が得られず、また
0.16%を超える過剰な含有量では、溶接部に島状
マルテンサイトを析出して、鋼の靭性を著しく劣
化させる。 Siは溶鋼の脱酸元素として有効であるが、本発
明のような圧延鋼においては、溶接部靭性成分と
して0.7%以下に規制する必要がある。Mnは鋼の
強度を向上する成分として0.5%以上を添加する
必要があるが、過剰な含有量では溶接部の靭性を
阻害する。したがつて、Mnは強度と靭性を考慮
して0.5〜1.6%に規制した。Pは島状マルテンサ
イトの析出を促し、溶接部の靭性を劣化せしめる
有害な成分として0.015%以下に規制した。 Bは溶接部の靭性を向上せしめる有効な成分で
ある。その理由は次に説明するように、3つの要
因が挙げれる。 Bの化合物は、高温度の溶接
熱を受けて鋼中に溶解するが、冷却中に析出して
セメンタイトの核となつて、残留オーステナイト
よりのパーーライト変態を促進し、島状マルテン
サイトの析出を阻止する。それによつて靭性を向
上する。すなわちBを添加した鋼の溶接部は、フ
エライトパーライト組織またBを添加しない溶接
部は、フエライト島状マルテンサイトを呈する。
この組織の差が溶接部の靭性に影響するものと考
えられる。 Bの一部が、フリーボロン
(FreeB)となつて粒界に偏析し、粒界フエライ
トの生成温度を下げて、粒内変態を促進し、破壊
の有効破面単位を短縮させ、靭性を改善する。
Bは、溶接後の冷却中にBN化して鋼中のフリ
ー窒素(FreeN)を低減し、フリー窒素の存在に
より低下する靭性を防止する。 上記のようなBの作用効果を得るためには、鋼
中にBが0.0005%以以上を含有されているのが必
要である。また過剰の含有は、Bの析出物を多く
して靭性を劣化させる。したがつて本発明はBの
作用効果と鋼の靭性を考慮して0.0005〜0.002%
に規制した。 AlはSi同様の作用効果から0.1%以下に規制し
た。SはBの有効作用をもたらすために、一定の
範囲に含有する必要がある。鋼中のSはMnSで
存在し、溶接熱サイクルを受けてその一部を溶接
するが、冷却中に微細なMnSとなつて析出し、
その周りにBNを固定する作用を呈して、溶接部
の靭性を向上する。Sはその効果は多過ぎると溶
接熱で溶解しにくく、また少なすぎると発揮され
ない。したがつてSは0.0005〜0.004%に含有さ
せ、しかもMnSを出来るだけ微細分散させるこ
とが好ましい。 Nは低い含有量ほど靭性が向上する。その理由
に次のような要因が考えられる。 Nを低下さ
せることによつて、溶接冷却時に転位密度が低下
して強度を低下させ、靭性を向上する。これはフ
エライト地そのものの靭性を向上させる。 N
はオーステナイト安定化元素である。したがつて
フエライトが変態した残りのオーステナイイトの
焼入性を増して島状マルテンサイトを殖やす。つ
まり低N化によつて、島状マルテンサイトを減少
せしめることによつて靭性の向上を計る。このよ
うな作用から本発明において、鋼に含まれるNを
0.004%以下に制限した。 Tiは少量添加する。従来から溶接部の靭性を
改善するために、Tiの窒化物によるオーステナ
イト粒の微細化、フエライトの核サイトとして用
いられており、そのために多量の添加が必要であ
つた。ところが本発明者らは詳細に検討した結
果、ボンド部の融点近傍まで加熱された部分は、
これらの窒化物と云えども、溶融して細粒化に効
かないばかりか、むしろこれらの炭化物による析
出効果によつて劣化することが判つた。 したがつてTiは微量添加する。それによつて
ボンド部で、一部が再析出して粒内変態の核サイ
トとなり、また熱影響部の細粒化に役立つ必要な
Ti添加量として、0.003〜0.02%に規制した。 さらに上記のような成分と組成で構成される鋼
のCeqを、0.40%以下とした。Ceqは次なる式で
算出される値で、0.40%を超えると溶接割れ感受
性を強め、靭性を著しく劣化せしめる。 Ceq(%)≡C(%)+Mn/6(%)+Si/24(%) +Ni/40(%)+Cr/5(%)+Mo/4(%)+W/14(%) 上記のような成分組成に構成された鋼片は、温
度1250〜1350℃に60分以上加熱して、放冷または
熱間圧延してA3変態点以下の温度に冷却する。
この加熱は、本発明製造後の鋼(母材)と共に、
溶接部の靭性を著しく改善する。この改善の原因
は、現在明らかでないが、本発明者らの考案によ
ると、上記したBの作用効果の他に、高温度で1
部再溶解したMn,Tiが、降温中微細なMnS,
TiNに生成し、粒内変態核となつて粒内フエラ
イトを生成させ、微細な鋼組織を呈するためと考
えている。 第1図は、加熱温度が溶接後の鋼の靭性に及ぼ
す影響を示す。すなわち加熱温度(加熱時間120
分)の上昇に、粒内変態面積率を増加し、低温靭
性を改善する。しかしこの効果は、1250℃未満の
低温度あるいは1350℃を越える高い温度で得られ
るものでなく、60分に満たない短時間加熱では、
粒内変態核のMnS,TiNなどの生成が不十分な
ため、図示するように顕著に現われない。 また加熱温度からの降温においては、粒内変態
核の生成を一層促すため、放冷し、あるい粒内変
態核の粒内偏析を拡散するための圧延を施しなが
ら、粒内変態核生成の分散形状に影響のないA3
変態点以下の温度に冷却することによつて、本発
明が目的の鋼を製造する。この降温は、微細分散
するため、空冷より早い方が望ましい。 このようにして処理された鋼片は、再び温度
900〜1150℃に加熱し、熱間圧延する。該圧延時
の高い加熱温度は、本発明において鋼中成分のう
ち、特に溶接部の靭性を考慮して、フリーNを少
なくしているため、母材熱処理時のオーステナイ
ト粒が粗くなる傾向にあり、しかも前処理工程の
効果も消滅する。したがつて1150℃を越える高い
温度の加熱温度は避けるべきである。しかし900
℃未満の低い温度の加熱は、鋼の変形抵抗が大き
くなつて圧延作業性を悪化する問題を起す。 さらに本発明は、この熱間圧延において、温度
800℃以下で圧下率が30%以上の制御圧延を行う
必要がある。この制御圧延は、フリーBが存在す
る未再結晶域圧延を施すことによつて、オーステ
ナイトが細粒化し、フエライト変態が遅れ、変態
後のフエライトが細粒化して靭性が改善される。
この場合の温度と圧下率は靭性が改善される境界
値である。このようにして靭性が改善される範囲
で圧延を終えた鋼片は、300℃以下の低い温度に
10〜50℃/秒の速さで冷却する。この冷却速度
は、フエライト+ベイナイトまたはフエライト+
パーライトの微細な混合組織を呈する。しかしこ
のままでは靭性が低く、この鋼を温度400〜650℃
に加熱して焼戻し靭性を改善する。この場合の温
度は靭性の改善が得られる範囲である。 第2図は、第1表に示す成分の各鋼片を、温度
1300℃に120分間加熱して、温度200℃まで放冷し
た後、再び温度1100℃に加熱して圧延し、800℃
以下の圧下率を60%で、温度300℃まで30℃/秒
で水冷した場合の圧延ままの靭性と、温度500℃
で1分間加熱する焼戻した場合の靭性を、各鋼の
降状強度に関係させてプロツトしたものである。
すなわち圧延後焼戻しを施した鋼は、高強度にし
て低温靭性が著しく改善される。
製造法に関するものである。 LPGのタンク,タンカーのような低温構造物
に使用される鋼には、低温靭性が重要な材質特性
であるが、溶接部の脆性破壊の発生と、母材の破
壊伝播を防止する溶接部の高靭性材料が要求され
ている。しかし、これまでの低温構造物用鋼の溶
接部および溶接熱影響部は、溶接時の高温度の熱
影響を受けて、結晶粒が粗大化し、靭性を著しく
低下する問題があつた。 この問題は、粒の粗大化と島状マルテンサイト
の生成に原因し、この問題を防止するため、鋼中
Nの低減,結晶粒の細粒化を計つている。しかし
鋼中Nの低減化は製鋼技術の問題から限界があ
り、また溶接ボンド部の結晶粒の細粒化は、高温
度の熱影響を受けて期待できるものでなかつた。 本発明は、上記のような問題から、母材と共に
溶接部の靭性がすぐれた低温用鋼の製造法を提供
することを目的とするもので、極低N量にして少
量のBとTiを含有する鋼を、ある条件の制御圧
延を行い、続いて焼戻しする製造法である。詳し
くはC:0.02〜0.16%,Si:0.05〜0.7%,Mn:
0.5〜1.6%,P:0.015%以下,S:0.0005〜0.004
%,Al:0.01〜0.1%,B:0.0005〜0.002%,
N:0.004%以下,Ti:0.003〜0.02%を含有して、
Ceq:0.4%以下で残部が実質的に鉄からなる鋼片
を、必要に応じて温度1100℃以上に加熱して圧延
し、冷却する前処理を行なつた後、温度1250〜
1350℃に60分間以上加熱して、放冷もしくは圧延
してA3変態点以下の温度に冷却し、さらに温度
900〜1100℃に加熱して、800℃以下の圧下率が30
%以上の圧延を行なつた後、300℃以下までを10
〜50℃/秒で冷却し、続いて400〜650℃に加熱し
て、焼戻す溶接部の靭性がすぐれた低温用鋼の製
造法である。 以下本発明の製造法について詳細に説明する。 本発明は転炉,電気炉など通常の溶解炉を使用
して溶製された溶鋼を造塊・分塊法または連続鋳
造法によつて鋼片を製造する。鋼片の鋼成分組成
は上記したように、Cは鋼の強度を向上する有効
な成分として添加するもので、0.02%未満では溶
接構造用鋼として必要な強度が得られず、また
0.16%を超える過剰な含有量では、溶接部に島状
マルテンサイトを析出して、鋼の靭性を著しく劣
化させる。 Siは溶鋼の脱酸元素として有効であるが、本発
明のような圧延鋼においては、溶接部靭性成分と
して0.7%以下に規制する必要がある。Mnは鋼の
強度を向上する成分として0.5%以上を添加する
必要があるが、過剰な含有量では溶接部の靭性を
阻害する。したがつて、Mnは強度と靭性を考慮
して0.5〜1.6%に規制した。Pは島状マルテンサ
イトの析出を促し、溶接部の靭性を劣化せしめる
有害な成分として0.015%以下に規制した。 Bは溶接部の靭性を向上せしめる有効な成分で
ある。その理由は次に説明するように、3つの要
因が挙げれる。 Bの化合物は、高温度の溶接
熱を受けて鋼中に溶解するが、冷却中に析出して
セメンタイトの核となつて、残留オーステナイト
よりのパーーライト変態を促進し、島状マルテン
サイトの析出を阻止する。それによつて靭性を向
上する。すなわちBを添加した鋼の溶接部は、フ
エライトパーライト組織またBを添加しない溶接
部は、フエライト島状マルテンサイトを呈する。
この組織の差が溶接部の靭性に影響するものと考
えられる。 Bの一部が、フリーボロン
(FreeB)となつて粒界に偏析し、粒界フエライ
トの生成温度を下げて、粒内変態を促進し、破壊
の有効破面単位を短縮させ、靭性を改善する。
Bは、溶接後の冷却中にBN化して鋼中のフリ
ー窒素(FreeN)を低減し、フリー窒素の存在に
より低下する靭性を防止する。 上記のようなBの作用効果を得るためには、鋼
中にBが0.0005%以以上を含有されているのが必
要である。また過剰の含有は、Bの析出物を多く
して靭性を劣化させる。したがつて本発明はBの
作用効果と鋼の靭性を考慮して0.0005〜0.002%
に規制した。 AlはSi同様の作用効果から0.1%以下に規制し
た。SはBの有効作用をもたらすために、一定の
範囲に含有する必要がある。鋼中のSはMnSで
存在し、溶接熱サイクルを受けてその一部を溶接
するが、冷却中に微細なMnSとなつて析出し、
その周りにBNを固定する作用を呈して、溶接部
の靭性を向上する。Sはその効果は多過ぎると溶
接熱で溶解しにくく、また少なすぎると発揮され
ない。したがつてSは0.0005〜0.004%に含有さ
せ、しかもMnSを出来るだけ微細分散させるこ
とが好ましい。 Nは低い含有量ほど靭性が向上する。その理由
に次のような要因が考えられる。 Nを低下さ
せることによつて、溶接冷却時に転位密度が低下
して強度を低下させ、靭性を向上する。これはフ
エライト地そのものの靭性を向上させる。 N
はオーステナイト安定化元素である。したがつて
フエライトが変態した残りのオーステナイイトの
焼入性を増して島状マルテンサイトを殖やす。つ
まり低N化によつて、島状マルテンサイトを減少
せしめることによつて靭性の向上を計る。このよ
うな作用から本発明において、鋼に含まれるNを
0.004%以下に制限した。 Tiは少量添加する。従来から溶接部の靭性を
改善するために、Tiの窒化物によるオーステナ
イト粒の微細化、フエライトの核サイトとして用
いられており、そのために多量の添加が必要であ
つた。ところが本発明者らは詳細に検討した結
果、ボンド部の融点近傍まで加熱された部分は、
これらの窒化物と云えども、溶融して細粒化に効
かないばかりか、むしろこれらの炭化物による析
出効果によつて劣化することが判つた。 したがつてTiは微量添加する。それによつて
ボンド部で、一部が再析出して粒内変態の核サイ
トとなり、また熱影響部の細粒化に役立つ必要な
Ti添加量として、0.003〜0.02%に規制した。 さらに上記のような成分と組成で構成される鋼
のCeqを、0.40%以下とした。Ceqは次なる式で
算出される値で、0.40%を超えると溶接割れ感受
性を強め、靭性を著しく劣化せしめる。 Ceq(%)≡C(%)+Mn/6(%)+Si/24(%) +Ni/40(%)+Cr/5(%)+Mo/4(%)+W/14(%) 上記のような成分組成に構成された鋼片は、温
度1250〜1350℃に60分以上加熱して、放冷または
熱間圧延してA3変態点以下の温度に冷却する。
この加熱は、本発明製造後の鋼(母材)と共に、
溶接部の靭性を著しく改善する。この改善の原因
は、現在明らかでないが、本発明者らの考案によ
ると、上記したBの作用効果の他に、高温度で1
部再溶解したMn,Tiが、降温中微細なMnS,
TiNに生成し、粒内変態核となつて粒内フエラ
イトを生成させ、微細な鋼組織を呈するためと考
えている。 第1図は、加熱温度が溶接後の鋼の靭性に及ぼ
す影響を示す。すなわち加熱温度(加熱時間120
分)の上昇に、粒内変態面積率を増加し、低温靭
性を改善する。しかしこの効果は、1250℃未満の
低温度あるいは1350℃を越える高い温度で得られ
るものでなく、60分に満たない短時間加熱では、
粒内変態核のMnS,TiNなどの生成が不十分な
ため、図示するように顕著に現われない。 また加熱温度からの降温においては、粒内変態
核の生成を一層促すため、放冷し、あるい粒内変
態核の粒内偏析を拡散するための圧延を施しなが
ら、粒内変態核生成の分散形状に影響のないA3
変態点以下の温度に冷却することによつて、本発
明が目的の鋼を製造する。この降温は、微細分散
するため、空冷より早い方が望ましい。 このようにして処理された鋼片は、再び温度
900〜1150℃に加熱し、熱間圧延する。該圧延時
の高い加熱温度は、本発明において鋼中成分のう
ち、特に溶接部の靭性を考慮して、フリーNを少
なくしているため、母材熱処理時のオーステナイ
ト粒が粗くなる傾向にあり、しかも前処理工程の
効果も消滅する。したがつて1150℃を越える高い
温度の加熱温度は避けるべきである。しかし900
℃未満の低い温度の加熱は、鋼の変形抵抗が大き
くなつて圧延作業性を悪化する問題を起す。 さらに本発明は、この熱間圧延において、温度
800℃以下で圧下率が30%以上の制御圧延を行う
必要がある。この制御圧延は、フリーBが存在す
る未再結晶域圧延を施すことによつて、オーステ
ナイトが細粒化し、フエライト変態が遅れ、変態
後のフエライトが細粒化して靭性が改善される。
この場合の温度と圧下率は靭性が改善される境界
値である。このようにして靭性が改善される範囲
で圧延を終えた鋼片は、300℃以下の低い温度に
10〜50℃/秒の速さで冷却する。この冷却速度
は、フエライト+ベイナイトまたはフエライト+
パーライトの微細な混合組織を呈する。しかしこ
のままでは靭性が低く、この鋼を温度400〜650℃
に加熱して焼戻し靭性を改善する。この場合の温
度は靭性の改善が得られる範囲である。 第2図は、第1表に示す成分の各鋼片を、温度
1300℃に120分間加熱して、温度200℃まで放冷し
た後、再び温度1100℃に加熱して圧延し、800℃
以下の圧下率を60%で、温度300℃まで30℃/秒
で水冷した場合の圧延ままの靭性と、温度500℃
で1分間加熱する焼戻した場合の靭性を、各鋼の
降状強度に関係させてプロツトしたものである。
すなわち圧延後焼戻しを施した鋼は、高強度にし
て低温靭性が著しく改善される。
【表】
さらにまた本発明は、上記のような本発明法の
前処理として、造塊・分塊法または連続鋳造法に
よつて製造された鋼片を、温度1100℃以上に加熱
して圧延する。この熱間圧延は、後続圧延機能力
適応素材の圧延であると共に、鋼片製造中に偏析
して生成された粒内変態核、すなわちMnS,
TiNなどの偏析拡散処理のための圧延である。
しかるに1100℃未満の低い温度では、そのような
効果を同時に得ることはできない。 次に本発明の実施例について説明する。 転炉で溶製された第2表に示す鋼成分組成の供
試鋼片を、第3表に示す製造条件で圧延し、焼戻
した。その時の鋼の機械的性質を第4表に示す。 本発明法で製造された鋼は、比較の製造法で得
られた鋼に較べ、製造後の鋼(母材)あるいは溶
接熱影響部の低温靭性がすぐれている。
前処理として、造塊・分塊法または連続鋳造法に
よつて製造された鋼片を、温度1100℃以上に加熱
して圧延する。この熱間圧延は、後続圧延機能力
適応素材の圧延であると共に、鋼片製造中に偏析
して生成された粒内変態核、すなわちMnS,
TiNなどの偏析拡散処理のための圧延である。
しかるに1100℃未満の低い温度では、そのような
効果を同時に得ることはできない。 次に本発明の実施例について説明する。 転炉で溶製された第2表に示す鋼成分組成の供
試鋼片を、第3表に示す製造条件で圧延し、焼戻
した。その時の鋼の機械的性質を第4表に示す。 本発明法で製造された鋼は、比較の製造法で得
られた鋼に較べ、製造後の鋼(母材)あるいは溶
接熱影響部の低温靭性がすぐれている。
【表】
【表】
【表】
第1図は鋼片加熱温度とvTrs及び粒内変態面
積率の図表、第2図は降伏点とvTrsの図表であ
る。
積率の図表、第2図は降伏点とvTrsの図表であ
る。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 C:0.02〜0.16%,Si:0.05〜0.7%,Mn:
0.5〜1.6%,P:0.015%以下,S:0.0005〜0.004
%,Al:0.01〜0.1%,B:0.0005〜0.002%,
N:0.004%以下,Ti:0.003〜0.02%を含有して、
Ceq0.4%以下で残部が実質的に鉄からなる鋼片
を、温度1250〜1350℃に60分以上加熱して、放冷
もしくは圧延してA3変態点以下の温度に冷却し、
再び温度900〜1150℃に加熱して、800℃以下の圧
下率が30%以上の圧延を行なつて、300℃以下ま
でを10〜50℃/secで冷却し、しかる後温度400〜
650℃に加熱して焼戻すことを特徴とする溶接部
靭性のすぐれた低温用鋼の製造法。 2 C:0.02〜0.16%,Si:0.05〜0.7%,Mn:
0.5〜1.6%,P:0.015%,S:0.0005〜0.004%,
Al:0.01〜0.1%,B:0.0005〜0.002%,N:
0.004%以下,Ti:0.003〜0.02%を含有して、
Ceq:0.4%以下で残部が実質的に鉄からなる鋼片
を、温度1100℃以上に加熱して圧延し冷却し、再
び温度1250〜1350℃に60分間以上加熱して、放冷
もしくは圧延してA3変態点以下の温度に冷却し、
さらにまた温度900〜1150℃に加熱して、800℃以
下の圧下率が30%以上の圧延を行なつて、300℃
以下までを10〜50℃/secで冷却し、しかる後温
度400〜650℃に加熱して焼戻すことを特徴とする
溶接部靭性のすぐれた低温用鋼の製造法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP18713083A JPS60169516A (ja) | 1983-10-07 | 1983-10-07 | 溶接部靭性のすぐれた低温用鋼の製造法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP18713083A JPS60169516A (ja) | 1983-10-07 | 1983-10-07 | 溶接部靭性のすぐれた低温用鋼の製造法 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPS60169516A JPS60169516A (ja) | 1985-09-03 |
| JPH021209B2 true JPH021209B2 (ja) | 1990-01-10 |
Family
ID=16200643
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP18713083A Granted JPS60169516A (ja) | 1983-10-07 | 1983-10-07 | 溶接部靭性のすぐれた低温用鋼の製造法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPS60169516A (ja) |
Families Citing this family (4)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS6267151A (ja) * | 1985-09-19 | 1987-03-26 | Nippon Kokan Kk <Nkk> | 小入熱およびシヨ−トビ−ド溶接用高張力鋼 |
| JPS6314843A (ja) * | 1986-07-07 | 1988-01-22 | Kawasaki Steel Corp | 入熱70KJ/cm以上の大入熱溶接用鋼 |
| JPH02133520A (ja) * | 1988-07-02 | 1990-05-22 | Nippon Steel Corp | 靭性の優れた溶接構造用鋼板の製造方法 |
| JPH02217416A (ja) * | 1988-11-08 | 1990-08-30 | Nippon Steel Corp | アレスト特性に優れた鋼材の製造方法 |
-
1983
- 1983-10-07 JP JP18713083A patent/JPS60169516A/ja active Granted
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPS60169516A (ja) | 1985-09-03 |
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