JPH0219205B2 - - Google Patents
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- JPH0219205B2 JPH0219205B2 JP56183737A JP18373781A JPH0219205B2 JP H0219205 B2 JPH0219205 B2 JP H0219205B2 JP 56183737 A JP56183737 A JP 56183737A JP 18373781 A JP18373781 A JP 18373781A JP H0219205 B2 JPH0219205 B2 JP H0219205B2
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Description
本発明はアクリロニトリル系重合体からなる中
空繊維に関する。更に詳しくは新規な分離用中空
繊維に関するものであり、特定のブロツク共重合
体とアクリロニトリル系重合体(以下AN系重合
体と略す)とからなり、過あるいは透析による
物質分離法において高度の選択的分離能を有し、
かつ透水量の大きな中空繊維に関するものであ
る。 従来バクテリア、ウイルス、タンパク又はコロ
イド状物質等々の微粒子物質を含有する液体の分
離精製にはセルロースアセテート、キユプロハン
等のセルロース系中空繊維が使用されて来たが、
かかる中空繊維は透水性が低く、また目詰りを生
じ易いこと及び透水性が低い故に処理液との接触
面積を大きくしなければならず、必然的に装置が
大きくなり操作性も低下して経済的不利益を招く
などの欠点を有していた。 一方これらセルロース系中空繊維の欠点である
透水性を改良することを目的としたAN系重合体
からなる中空繊維が提案され、実際に限外過膜
としては透水性の向上、あるいは目詰りの減少等
有利な点が見い出されつつあるが、人工臓器、特
に人工腎臓などの医療用途分野において充分な透
水性を得ようとすると分離しようとする物質以外
の有用な物質までも透過してしまい、注目した物
質のみを分離するという選択的分離能の点では極
めて不満足なものであり、これらの改良が種種検
討されてはいるが未だ透水性と選択的分離能を同
時に満足する中空繊維は得られていないのが現状
である。 本発明者らは、これらの欠点に鑑み、人工臓器
特に人工腎臓などの医療用途分野において、優れ
た透水性能と高度の選択的分離能を合わせもつた
極めて有用な中空繊維を提供することを目的とし
て鋭意研究を進めた結果本発明に至つたものであ
る。 本発明者らは、これらの目的を達成する為に、
AN系重合体からなる中空繊維の優れた透水性能
に着目し、中空繊維を構成する重合体の構造、組
成特にANを主成分とするブロツク共重合体によ
り処理液との親和性を高め優れた選択的分離能を
付与する特異な構造とすることによる新しい技術
思想のもとにAN系重合体につき、種々のビニル
系単重体との共重合組成、重合度、あるいはAN
を主成分とするブロツク共重合体、その共重合組
成等々の詳細な検討を進める中で、ANを主成分
とするセグメントとAN以外のビニル系単量体を
一定割合以上含有するセグメントとからなる特定
のブロツク共重合体に、特定混合比率のAN系重
合体を混合した重合組成物からなる中空繊維が、
優れた透水性能を有し且つ極めて高度の選択的分
離能を有することを見いだし、更に鋭意検討を進
めた結果本発明を完成したものである。 即ち、本発明の要旨は次のとおりである。 (A)実質的に繊維軸方向に連続した中空部を有す
る中空繊維であつて、該中空繊維が、実質的にア
クリロニトリル(以下ANと略す)の重合量が40
重量%以上であるアクリロニトリル系重合体(以
下AN系重合体と略す)が5〜50重量%と、80重
量%以上のAN重合量を有するセグメントと(B)分
子内に水酸基、カルボシル基、アミノ基、アミド
基、イミド基、エチルエステル基を有するビニル
単量体の一種または二種以上を20重量%以上含有
するセグメント(B)とからなるAB型ブロツク共重
合体が50〜95重量%からなり、かつ下式(1)及び(2)
を同時に満足してなることを特徴とするアクリロ
ニトリル系重合体からなる中空繊維 イヌリン通過率≧50 (1) log(透水量)≧110−(イヌリン通過率)/30 (2) 本発明においては、後記詳細に説明する方法に
て測定されるイヌリン通過率及び透水量は式(1)及
び(2)を同時に満足してなることが肝要である。血
液透析膜としては、中分子量尿毒性物質というも
のが重要視されており、蛋白質代謝産物から該物
質を除去する必要がある。そこで、この中分子量
溶質の透過性の指標として式(1)でイヌリンを用い
たものである。即ち、式(1)は、イヌリンの分子量
は5000〜6300であり、該分子量範囲を境にして、
それ以上のものと、以下のものとを効率よく分け
ることを意味するものであり、いわゆるイヌリン
通過率は選択的分離能を表わす分画性の尺度であ
つて、50%以下となると、たとえ充分な透水性能
を有し式(2)を満足するものであつても分離に供さ
れる液体中からの不要物と有要物との分離は充分
に行なわれず、一方、イヌリン通過率が50%以上
であつても透水量が式(2)を満足しない場合にあつ
ては必要量の処理に極めて長時間を要することに
なり、特に本発明の目的用途である人工臓器とし
ての分離用中空繊維とした場合に、使用患者の精
神的、肉体的疲労かつ経済的不利益は絶大なもの
となり、本発明の目的を達し得ないものとなる。 本発明の中空繊維が極めて優れた透水性能及び
選択的分離能を合わせ持つための要旨とするとこ
ろは、AN系重合体と極めて高い親和性を有する
セグメント(A)と、特に人工臓器として用いられた
場合に分離・精製に供される血液或いは体液との
親和性の高いセグメント(B)とを合わせ持つ特定の
AB型ブロツク共重合体が、AN系重合体と共に
中空繊維を構成し、このAB型ブロツク共重合体
とAN系重合体との特定の比率によつて、分離・
精製に極めて好適なミクロ相分離構造と形成して
いる点にある。 一般に異種重合体の混合物から成形された成形
物或いはブロツク共重合体から成形された成形物
がしばしばミクロ相分離構造を示すことは既に知
られたことであるが、かかるミクロ相分離構造が
分離用中空繊維、特に人工臓器用中空繊維として
透水性能と選択的分離能の両特性共に優れたもの
となることを開示された例はなく、また単にAN
系重合体とAB型ブロツク共重合体とから構成さ
れた中空繊維とすることによつて容易に両特性を
合わせ持つ中空繊維とすることは出来ず、本発明
の中空繊維においては、特定のAB型ブロツク共
重合体とAN系重合体が、特定の比率によつて特
異な構造を有する中空繊維を構成していることに
よつてのみ極めて優れた透水性能と高度の選択的
分離能を合わせ持つものであることは理解されね
ばならない。 従つて本発明の目的である透水性能及び選択的
分離能に優れ、式(1)及び(2)を同時に満足する中空
繊維とする為には、該中空繊維がAN系重合体と
AB型ブロツク共重合体との両者とからなること
が極めて重要な要素である。 本発明の中空繊維を構成する両重合体のうち、
AN系重合体は、後記詳細に説明されるAB型ブ
ロツク共重合体のセグメント(A)部と共に主に高い
透水性能を発揮する役割を果たす部分と考えら
れ、中空繊維を構成する不可欠の要素であり、
ANの重合量が40重量%以上のAN系重合体とす
る必要がある。ANの重合量が40重量%以下とな
ると透水性能の低下を引き起こすばかりでなく、
中空繊維の充分な機械的強度が得られなくなるの
で好ましくないが、ANの重合量が40重量%以上
であれば何等本発明に差し支えるものではない。 AN系重合体とAB型ブロツク共重合体の組成
比率は、透水性能及び選択的分離能ばかりでな
く、中空繊維の機械的強度にも影響し、AN系重
合体の比率が高くなるに従つて透水性能及び機械
的強度は増大する傾向を示すが、選択的分離能の
大巾な低下を招き、目的とする選択的分離能を達
成することが不可能となる為好ましくなく、AN
系重合体の比率は5〜50重量%とする必要があ
る。 本発明の中空繊維を実質的に構成するもう一方
の重合体であるAB型ブロツク共重合体のセグメ
ント(A)及び(B)が以下に示されるものであることが
本発明の中空繊維において重要な第2の要素であ
る。 セグメント(A)は前記の如く主として、本発明の
中空繊維を構成するもう一方の成分であるAN系
重合体と共に高い透水性能を発揮すると共に、機
械的強度特性を発現する為、AN系重合体との親
和性を高める役割を果す部分であると考えられ、
その為には80重量%以上のANを含有することが
必要であり、80重量%未満では充分な透水性能及
び機械的強度を充分に発揮することは難かしく好
ましくない。 セグメント(B)は、本発明の最大の目的である選
択的分離能を高める為の不可欠の要素であり、セ
グメント(B)を構成する組成々分が、AN以外の分
子内に水酸基、カルボキシル基、アミノ基、アミ
ド基、イミド基、メチルエステル基、エチルエス
テル基等のシアノ基以外の官能基を有するビニル
系単量体を少なくとも20重量%以上含有すること
が肝要であり、特に前述の官能基のうち、カルボ
キシル基、水酸基、アミド基、メチルエステル基
を有するものが好ましい。具体的に好適なビニル
系単量体をあげれば、アクリルアミド、メタクリ
ルアミド、アリルアルコール、メタリルアルコー
ル、アクリル酸、メタクリル酸、メチルアクリレ
ート、メチルメタクリレート等があげられるがこ
れらに特に限定されるものではない。 これらのアクリロニトリル以外のビニル系単量
体は1種又は2種以上とすることは本発明の目的
達成上何等差支えないが、20重量%以下となると
高度の選択的分離能を保持することが不可能とな
り本発明の目的を達成し得ない。 本発明の中空繊維を構成するAB型ブロツク共
重合体の重合度はオリゴマー程度のセグメント(A)
及び(B)の結合であつても有用ではあるが、通常は
30℃、0.2g/100mlのジメチルホルムアミド溶液
にて測定される固有粘度(ηinh)で0.5以上の高
分子量とすることが好ましい。 かようなAB型ブロツク共重合体は、通常のブ
ロツク共重合体の合成法、例えばイオン重合技
術、未端に縮合反応性を有する官能基例えば水酸
基、アミノ基等を有するセグメント(A)及び(B)を二
官能性のイソシアナート、例えばトリレンジイソ
シアナート、4,4′−ジイソシアナートジフエニ
ルメタン等、或いはテレフタル酸クロライド、イ
ソフタル酸クロライド等の二官能性試薬により縮
合し結合する技術、あるいは例えばジシクロヘキ
サノンパーオキサイド等の活性の異なる二種のパ
ーオキサイド基を有する重合触媒を用いる二段重
合法などのラジカル重合技術、等々あるいはこれ
らの技術の組み合わせによつて合成することが出
来る。 一般にはかような重合技術によつて重合系全部
を完全にAB型ブロツク共重合体とすることは難
かしく、生成する重合体中にはブロツク共重合体
以外の重合体を含むことが多いが、これら混合重
合体中からブロツク共重合体のみを分離するに
は、混合重合体の溶媒である例えばジメチルホル
ムアミド、N−メチル−2−ピロリドン等々と、
非溶媒である水、アセトン、メタノール等々との
混合溶剤により分別沈澱させればよい。また混合
重合体中のブロツク共重合体以外の重合体が後述
するアクリロニトリル系重合体の場合にはブロツ
ク共重合体のみを分離して取り出す必要はなく、
混合重合体のまま使用することも出来る。 本発明の中空繊維を構成するAN系重合体は、
ANが40重量%以上となる様に、ANと共重合可
能なビニル系単量体、具体的にはアクリルアミ
ド、メタクリルアミド、N−メチルアクリルアミ
ド、N−エチルメタクリルアミド、マレイミド、
アリルアルコール、メタリルアルコール、β−ヒ
ドロキシエチルメタクリレート、メタリルアミ
ン、β−アミノエチルメタクリレート、アクリル
酸、メタクリル酸、イタコン酸、メチルアクリレ
ート、メチルメタクリレート、エチルメタクリレ
ート、α−メチルアクリロニトリル、α−シアノ
アクリロニトリル、酢酸ビニル、塩化ビニル、塩
化ビニリデン、スチレン等々の1種又は2種以上
とを通常の重合方法、例えばラジカル重合によつ
て重合することにより容易に得ることが出来る。 本発明の中空繊維を造るには、AN系重合体と
AB型ブロツク共重合体との組成比率が本発明の
中空繊維の構成比率となる様に両重合体を混合
し、共通溶媒に溶解して溶液となし、通常の中空
繊維を製造する方法、例えば環状紡糸口金の外側
吐出口より該溶液を、内側より両重合体に対して
非溶剤である液体例えば水等を導入しつつ凝固浴
に導く方法によつて容易に造ることが出来る。 紡糸成形に用いられる共通溶媒としては、AN
系重合体及びAB型ブロツク共重合体を同時に溶
解し得る溶媒であれば特に差支えないが通常は
AN系重合体の溶媒であるジメチルホルムアミ
ド、ジメチルアセトアミド、N−メチル−2−ピ
リドン、ジメチルスルホキシド等の有機溶媒、硝
酸、ロダンソーダ水溶液、塩化亜鉛水溶液等の無
機系溶剤等の1種又は2種以上の混合溶剤が用い
られる。 得られた溶液は一般には透明な均一溶液として
観察される場合が多いが、微分干渉顕微鏡等によ
る観察によつては微細な相分離を呈した極めて安
定な溶液である。これらの溶液に例えば酸化防止
剤、難燃剤、あるいはツヤ消し剤等の種々の添加
剤等を加えることは何等本発明の目的達成に悪影
響を及ぼすものではなく差支えない。 この様にして得られた本発明の中空繊維は上述
した如き特異な組成及び構造により、式(1)及び式
(2)で示される極めて高い透水性能と高度の選択的
分離能を有し、特に人工腎臓に用いる中空繊維と
しては、極めて優れたものである。尚式(1)及び式
(2)で示される透水量、イヌリン通過率は以下の方
法で測定される。 透水量:内径、外径をあらかじめ測定した中空
繊維を一定数第1図に示す様に両端を樹脂でポツ
テイングし、注入側と流出側の間に200mmHgの圧
力差をつけ、単位時間当りの生理食塩水の透過量
を測定し、中空繊維の内壁の有効面積を計算によ
り求めた値で除し、単位面積当りの値(ml/
Hr・m2・mmHg)として算出したものである。 イヌリン通過率:イヌリン通過率は塩酸酸性溶
液中で加熱により果糖から生じた反応生成物を、
チオバルビツール酸と反応発色させ吸光光度を測
定する方法により以下の手順で実施される。 イヌリン1.00gを生理食塩水20mlにとかした
後、血清又は牛血980mlを加え全量を1000mlとし
てイヌリンの100mg/dl溶液を調整する。(この溶
液を血清元液とする。)この元液を透水量測定と
同様にしてセツトされた装置を用いて注入側と流
出側の間に200mmHgの圧力差をつけて流し、1時
間後に中空繊維壁を通して出てくる血清液を採取
しイヌリン量を定量する。定量は、血清元液及び
中空繊維を介して流出して来た血清液1容に対し
て、3CdSO4・8H2O17.5gに対しIN−H2SO4及
び、精製水500mlを加えた溶液を3容、及び
0.166N−NaOH6容を加えて混和して得られた上
澄液を用いて行なわれる。 この上澄液1.0mlに生理食塩水1.0ml及び2N−
NaOH0.1mlを加えて98℃×15分間の加熱処理を
行い、冷却後、35%濃塩酸500mlにチオバルビツ
ール酸1.00gを溶かした溶液3mlを加え、更に83
℃×5分間の加熱処理を施し、室温に冷却後吸光
光度分析を行い435nmの値より下式によつてイヌ
リン通過率を求めた。 イヌリン通過率(%)=血清通液のABS/血清元液のA
BS×102 以下本発明を実施例により更に詳しく説明する
が、これに限定されるものではなく、また実施例
中の%は特にことわりのない限り重量%を意味す
る。 (参考例) AB型ブロツク共重合体の合成 次式で示されるジシクロヘキサノンパーオキシ
ド12g を含むアクリロニトリル312gを、ラウリル硫酸
ソーダ2.5gを含む脱イオン水3000mlに加えて懸
濁させ、これにロンガリツト7.2gを加えて40℃
に昇温し第1段目の重合を開始した。反応系内を
撹拌し、40℃以上とならない様に温度を調節しつ
つ2時間重合させた。系内の少量を取り出しガス
クロマトグラフイーによりアクリロニトリルの残
量を測定したところ、仕込のアクリロニトリルの
92.6%が重合していることが判明した。ついで重
合反応系に第2段目重合用として、メチルアクリ
レートを200g加えて系内の温度を70℃に保つて
3時間撹拌し重合を行なわせた。 得られた懸濁液を過、水洗、乾燥して白色の
重合体446gを得た。 この重合体中には、第1段目の重合で生成した
ポリアクリロニトリル、第2段目で生成したポリ
メチルアクリレート及び目的とするアクリロニト
リルをセグメント(A)成分とし、メチルアクリレー
トをセグメント(B)とするAB型ブロツク共重合体
を含む為、約5000mlのアセトンを加えてポリメチ
ルアクリレートのみを溶解させ、別する操作を
3回繰返して除去した。この操作によつて重合体
重量は310.6gとなつた。この重合体の一部をジ
メチルホルムアミド−アセトンの混合溶剤で分別
沈澱法により分析した結果、ポリアクリロニトリ
ルを46.5%、AB型ブロツク共重合体を53.5%を
含むことが判明した。尚分別して得られたAB型
ブロツク共重合体の固有粘度は1.83であつた。 実施例 1 前記、参考例の方法によつて重合及び分別され
たアクリロニトリルをセグメント(A)とし、メチル
アクリレートをセグメント(B)とするAB型ブロツ
ク共重合合体が表1に示す組成となる様に、アク
リロニトリル/メチルアクリレート=92/8とか
らなるアクリロニトリル系重合体と混合した。つ
いでこれらの重合体組成物を、全重合体濃度が16
%となる様に70%の硝酸水溶液に溶解し、内径
200ミクロン、外径300ミクロンとなる様に、外径
0.45mm、内径0.1mmの環状紡糸口金を用い、外側
環状部より溶液を、内側部より水を導入し前記溶
液に内包させて吐出した。この時の溶液の吐出線
速は16.6m/minであつて、この溶液は約90mmの
空間部を隔てて30%硝酸水溶液中に紡糸して中空
繊維を得た。本発明の中空繊維は透水性能及びイ
ヌリン通過率の点で極めて優れたものであり、比
較例に示す従来の中空繊維とは比較にならないも
のである。
空繊維に関する。更に詳しくは新規な分離用中空
繊維に関するものであり、特定のブロツク共重合
体とアクリロニトリル系重合体(以下AN系重合
体と略す)とからなり、過あるいは透析による
物質分離法において高度の選択的分離能を有し、
かつ透水量の大きな中空繊維に関するものであ
る。 従来バクテリア、ウイルス、タンパク又はコロ
イド状物質等々の微粒子物質を含有する液体の分
離精製にはセルロースアセテート、キユプロハン
等のセルロース系中空繊維が使用されて来たが、
かかる中空繊維は透水性が低く、また目詰りを生
じ易いこと及び透水性が低い故に処理液との接触
面積を大きくしなければならず、必然的に装置が
大きくなり操作性も低下して経済的不利益を招く
などの欠点を有していた。 一方これらセルロース系中空繊維の欠点である
透水性を改良することを目的としたAN系重合体
からなる中空繊維が提案され、実際に限外過膜
としては透水性の向上、あるいは目詰りの減少等
有利な点が見い出されつつあるが、人工臓器、特
に人工腎臓などの医療用途分野において充分な透
水性を得ようとすると分離しようとする物質以外
の有用な物質までも透過してしまい、注目した物
質のみを分離するという選択的分離能の点では極
めて不満足なものであり、これらの改良が種種検
討されてはいるが未だ透水性と選択的分離能を同
時に満足する中空繊維は得られていないのが現状
である。 本発明者らは、これらの欠点に鑑み、人工臓器
特に人工腎臓などの医療用途分野において、優れ
た透水性能と高度の選択的分離能を合わせもつた
極めて有用な中空繊維を提供することを目的とし
て鋭意研究を進めた結果本発明に至つたものであ
る。 本発明者らは、これらの目的を達成する為に、
AN系重合体からなる中空繊維の優れた透水性能
に着目し、中空繊維を構成する重合体の構造、組
成特にANを主成分とするブロツク共重合体によ
り処理液との親和性を高め優れた選択的分離能を
付与する特異な構造とすることによる新しい技術
思想のもとにAN系重合体につき、種々のビニル
系単重体との共重合組成、重合度、あるいはAN
を主成分とするブロツク共重合体、その共重合組
成等々の詳細な検討を進める中で、ANを主成分
とするセグメントとAN以外のビニル系単量体を
一定割合以上含有するセグメントとからなる特定
のブロツク共重合体に、特定混合比率のAN系重
合体を混合した重合組成物からなる中空繊維が、
優れた透水性能を有し且つ極めて高度の選択的分
離能を有することを見いだし、更に鋭意検討を進
めた結果本発明を完成したものである。 即ち、本発明の要旨は次のとおりである。 (A)実質的に繊維軸方向に連続した中空部を有す
る中空繊維であつて、該中空繊維が、実質的にア
クリロニトリル(以下ANと略す)の重合量が40
重量%以上であるアクリロニトリル系重合体(以
下AN系重合体と略す)が5〜50重量%と、80重
量%以上のAN重合量を有するセグメントと(B)分
子内に水酸基、カルボシル基、アミノ基、アミド
基、イミド基、エチルエステル基を有するビニル
単量体の一種または二種以上を20重量%以上含有
するセグメント(B)とからなるAB型ブロツク共重
合体が50〜95重量%からなり、かつ下式(1)及び(2)
を同時に満足してなることを特徴とするアクリロ
ニトリル系重合体からなる中空繊維 イヌリン通過率≧50 (1) log(透水量)≧110−(イヌリン通過率)/30 (2) 本発明においては、後記詳細に説明する方法に
て測定されるイヌリン通過率及び透水量は式(1)及
び(2)を同時に満足してなることが肝要である。血
液透析膜としては、中分子量尿毒性物質というも
のが重要視されており、蛋白質代謝産物から該物
質を除去する必要がある。そこで、この中分子量
溶質の透過性の指標として式(1)でイヌリンを用い
たものである。即ち、式(1)は、イヌリンの分子量
は5000〜6300であり、該分子量範囲を境にして、
それ以上のものと、以下のものとを効率よく分け
ることを意味するものであり、いわゆるイヌリン
通過率は選択的分離能を表わす分画性の尺度であ
つて、50%以下となると、たとえ充分な透水性能
を有し式(2)を満足するものであつても分離に供さ
れる液体中からの不要物と有要物との分離は充分
に行なわれず、一方、イヌリン通過率が50%以上
であつても透水量が式(2)を満足しない場合にあつ
ては必要量の処理に極めて長時間を要することに
なり、特に本発明の目的用途である人工臓器とし
ての分離用中空繊維とした場合に、使用患者の精
神的、肉体的疲労かつ経済的不利益は絶大なもの
となり、本発明の目的を達し得ないものとなる。 本発明の中空繊維が極めて優れた透水性能及び
選択的分離能を合わせ持つための要旨とするとこ
ろは、AN系重合体と極めて高い親和性を有する
セグメント(A)と、特に人工臓器として用いられた
場合に分離・精製に供される血液或いは体液との
親和性の高いセグメント(B)とを合わせ持つ特定の
AB型ブロツク共重合体が、AN系重合体と共に
中空繊維を構成し、このAB型ブロツク共重合体
とAN系重合体との特定の比率によつて、分離・
精製に極めて好適なミクロ相分離構造と形成して
いる点にある。 一般に異種重合体の混合物から成形された成形
物或いはブロツク共重合体から成形された成形物
がしばしばミクロ相分離構造を示すことは既に知
られたことであるが、かかるミクロ相分離構造が
分離用中空繊維、特に人工臓器用中空繊維として
透水性能と選択的分離能の両特性共に優れたもの
となることを開示された例はなく、また単にAN
系重合体とAB型ブロツク共重合体とから構成さ
れた中空繊維とすることによつて容易に両特性を
合わせ持つ中空繊維とすることは出来ず、本発明
の中空繊維においては、特定のAB型ブロツク共
重合体とAN系重合体が、特定の比率によつて特
異な構造を有する中空繊維を構成していることに
よつてのみ極めて優れた透水性能と高度の選択的
分離能を合わせ持つものであることは理解されね
ばならない。 従つて本発明の目的である透水性能及び選択的
分離能に優れ、式(1)及び(2)を同時に満足する中空
繊維とする為には、該中空繊維がAN系重合体と
AB型ブロツク共重合体との両者とからなること
が極めて重要な要素である。 本発明の中空繊維を構成する両重合体のうち、
AN系重合体は、後記詳細に説明されるAB型ブ
ロツク共重合体のセグメント(A)部と共に主に高い
透水性能を発揮する役割を果たす部分と考えら
れ、中空繊維を構成する不可欠の要素であり、
ANの重合量が40重量%以上のAN系重合体とす
る必要がある。ANの重合量が40重量%以下とな
ると透水性能の低下を引き起こすばかりでなく、
中空繊維の充分な機械的強度が得られなくなるの
で好ましくないが、ANの重合量が40重量%以上
であれば何等本発明に差し支えるものではない。 AN系重合体とAB型ブロツク共重合体の組成
比率は、透水性能及び選択的分離能ばかりでな
く、中空繊維の機械的強度にも影響し、AN系重
合体の比率が高くなるに従つて透水性能及び機械
的強度は増大する傾向を示すが、選択的分離能の
大巾な低下を招き、目的とする選択的分離能を達
成することが不可能となる為好ましくなく、AN
系重合体の比率は5〜50重量%とする必要があ
る。 本発明の中空繊維を実質的に構成するもう一方
の重合体であるAB型ブロツク共重合体のセグメ
ント(A)及び(B)が以下に示されるものであることが
本発明の中空繊維において重要な第2の要素であ
る。 セグメント(A)は前記の如く主として、本発明の
中空繊維を構成するもう一方の成分であるAN系
重合体と共に高い透水性能を発揮すると共に、機
械的強度特性を発現する為、AN系重合体との親
和性を高める役割を果す部分であると考えられ、
その為には80重量%以上のANを含有することが
必要であり、80重量%未満では充分な透水性能及
び機械的強度を充分に発揮することは難かしく好
ましくない。 セグメント(B)は、本発明の最大の目的である選
択的分離能を高める為の不可欠の要素であり、セ
グメント(B)を構成する組成々分が、AN以外の分
子内に水酸基、カルボキシル基、アミノ基、アミ
ド基、イミド基、メチルエステル基、エチルエス
テル基等のシアノ基以外の官能基を有するビニル
系単量体を少なくとも20重量%以上含有すること
が肝要であり、特に前述の官能基のうち、カルボ
キシル基、水酸基、アミド基、メチルエステル基
を有するものが好ましい。具体的に好適なビニル
系単量体をあげれば、アクリルアミド、メタクリ
ルアミド、アリルアルコール、メタリルアルコー
ル、アクリル酸、メタクリル酸、メチルアクリレ
ート、メチルメタクリレート等があげられるがこ
れらに特に限定されるものではない。 これらのアクリロニトリル以外のビニル系単量
体は1種又は2種以上とすることは本発明の目的
達成上何等差支えないが、20重量%以下となると
高度の選択的分離能を保持することが不可能とな
り本発明の目的を達成し得ない。 本発明の中空繊維を構成するAB型ブロツク共
重合体の重合度はオリゴマー程度のセグメント(A)
及び(B)の結合であつても有用ではあるが、通常は
30℃、0.2g/100mlのジメチルホルムアミド溶液
にて測定される固有粘度(ηinh)で0.5以上の高
分子量とすることが好ましい。 かようなAB型ブロツク共重合体は、通常のブ
ロツク共重合体の合成法、例えばイオン重合技
術、未端に縮合反応性を有する官能基例えば水酸
基、アミノ基等を有するセグメント(A)及び(B)を二
官能性のイソシアナート、例えばトリレンジイソ
シアナート、4,4′−ジイソシアナートジフエニ
ルメタン等、或いはテレフタル酸クロライド、イ
ソフタル酸クロライド等の二官能性試薬により縮
合し結合する技術、あるいは例えばジシクロヘキ
サノンパーオキサイド等の活性の異なる二種のパ
ーオキサイド基を有する重合触媒を用いる二段重
合法などのラジカル重合技術、等々あるいはこれ
らの技術の組み合わせによつて合成することが出
来る。 一般にはかような重合技術によつて重合系全部
を完全にAB型ブロツク共重合体とすることは難
かしく、生成する重合体中にはブロツク共重合体
以外の重合体を含むことが多いが、これら混合重
合体中からブロツク共重合体のみを分離するに
は、混合重合体の溶媒である例えばジメチルホル
ムアミド、N−メチル−2−ピロリドン等々と、
非溶媒である水、アセトン、メタノール等々との
混合溶剤により分別沈澱させればよい。また混合
重合体中のブロツク共重合体以外の重合体が後述
するアクリロニトリル系重合体の場合にはブロツ
ク共重合体のみを分離して取り出す必要はなく、
混合重合体のまま使用することも出来る。 本発明の中空繊維を構成するAN系重合体は、
ANが40重量%以上となる様に、ANと共重合可
能なビニル系単量体、具体的にはアクリルアミ
ド、メタクリルアミド、N−メチルアクリルアミ
ド、N−エチルメタクリルアミド、マレイミド、
アリルアルコール、メタリルアルコール、β−ヒ
ドロキシエチルメタクリレート、メタリルアミ
ン、β−アミノエチルメタクリレート、アクリル
酸、メタクリル酸、イタコン酸、メチルアクリレ
ート、メチルメタクリレート、エチルメタクリレ
ート、α−メチルアクリロニトリル、α−シアノ
アクリロニトリル、酢酸ビニル、塩化ビニル、塩
化ビニリデン、スチレン等々の1種又は2種以上
とを通常の重合方法、例えばラジカル重合によつ
て重合することにより容易に得ることが出来る。 本発明の中空繊維を造るには、AN系重合体と
AB型ブロツク共重合体との組成比率が本発明の
中空繊維の構成比率となる様に両重合体を混合
し、共通溶媒に溶解して溶液となし、通常の中空
繊維を製造する方法、例えば環状紡糸口金の外側
吐出口より該溶液を、内側より両重合体に対して
非溶剤である液体例えば水等を導入しつつ凝固浴
に導く方法によつて容易に造ることが出来る。 紡糸成形に用いられる共通溶媒としては、AN
系重合体及びAB型ブロツク共重合体を同時に溶
解し得る溶媒であれば特に差支えないが通常は
AN系重合体の溶媒であるジメチルホルムアミ
ド、ジメチルアセトアミド、N−メチル−2−ピ
リドン、ジメチルスルホキシド等の有機溶媒、硝
酸、ロダンソーダ水溶液、塩化亜鉛水溶液等の無
機系溶剤等の1種又は2種以上の混合溶剤が用い
られる。 得られた溶液は一般には透明な均一溶液として
観察される場合が多いが、微分干渉顕微鏡等によ
る観察によつては微細な相分離を呈した極めて安
定な溶液である。これらの溶液に例えば酸化防止
剤、難燃剤、あるいはツヤ消し剤等の種々の添加
剤等を加えることは何等本発明の目的達成に悪影
響を及ぼすものではなく差支えない。 この様にして得られた本発明の中空繊維は上述
した如き特異な組成及び構造により、式(1)及び式
(2)で示される極めて高い透水性能と高度の選択的
分離能を有し、特に人工腎臓に用いる中空繊維と
しては、極めて優れたものである。尚式(1)及び式
(2)で示される透水量、イヌリン通過率は以下の方
法で測定される。 透水量:内径、外径をあらかじめ測定した中空
繊維を一定数第1図に示す様に両端を樹脂でポツ
テイングし、注入側と流出側の間に200mmHgの圧
力差をつけ、単位時間当りの生理食塩水の透過量
を測定し、中空繊維の内壁の有効面積を計算によ
り求めた値で除し、単位面積当りの値(ml/
Hr・m2・mmHg)として算出したものである。 イヌリン通過率:イヌリン通過率は塩酸酸性溶
液中で加熱により果糖から生じた反応生成物を、
チオバルビツール酸と反応発色させ吸光光度を測
定する方法により以下の手順で実施される。 イヌリン1.00gを生理食塩水20mlにとかした
後、血清又は牛血980mlを加え全量を1000mlとし
てイヌリンの100mg/dl溶液を調整する。(この溶
液を血清元液とする。)この元液を透水量測定と
同様にしてセツトされた装置を用いて注入側と流
出側の間に200mmHgの圧力差をつけて流し、1時
間後に中空繊維壁を通して出てくる血清液を採取
しイヌリン量を定量する。定量は、血清元液及び
中空繊維を介して流出して来た血清液1容に対し
て、3CdSO4・8H2O17.5gに対しIN−H2SO4及
び、精製水500mlを加えた溶液を3容、及び
0.166N−NaOH6容を加えて混和して得られた上
澄液を用いて行なわれる。 この上澄液1.0mlに生理食塩水1.0ml及び2N−
NaOH0.1mlを加えて98℃×15分間の加熱処理を
行い、冷却後、35%濃塩酸500mlにチオバルビツ
ール酸1.00gを溶かした溶液3mlを加え、更に83
℃×5分間の加熱処理を施し、室温に冷却後吸光
光度分析を行い435nmの値より下式によつてイヌ
リン通過率を求めた。 イヌリン通過率(%)=血清通液のABS/血清元液のA
BS×102 以下本発明を実施例により更に詳しく説明する
が、これに限定されるものではなく、また実施例
中の%は特にことわりのない限り重量%を意味す
る。 (参考例) AB型ブロツク共重合体の合成 次式で示されるジシクロヘキサノンパーオキシ
ド12g を含むアクリロニトリル312gを、ラウリル硫酸
ソーダ2.5gを含む脱イオン水3000mlに加えて懸
濁させ、これにロンガリツト7.2gを加えて40℃
に昇温し第1段目の重合を開始した。反応系内を
撹拌し、40℃以上とならない様に温度を調節しつ
つ2時間重合させた。系内の少量を取り出しガス
クロマトグラフイーによりアクリロニトリルの残
量を測定したところ、仕込のアクリロニトリルの
92.6%が重合していることが判明した。ついで重
合反応系に第2段目重合用として、メチルアクリ
レートを200g加えて系内の温度を70℃に保つて
3時間撹拌し重合を行なわせた。 得られた懸濁液を過、水洗、乾燥して白色の
重合体446gを得た。 この重合体中には、第1段目の重合で生成した
ポリアクリロニトリル、第2段目で生成したポリ
メチルアクリレート及び目的とするアクリロニト
リルをセグメント(A)成分とし、メチルアクリレー
トをセグメント(B)とするAB型ブロツク共重合体
を含む為、約5000mlのアセトンを加えてポリメチ
ルアクリレートのみを溶解させ、別する操作を
3回繰返して除去した。この操作によつて重合体
重量は310.6gとなつた。この重合体の一部をジ
メチルホルムアミド−アセトンの混合溶剤で分別
沈澱法により分析した結果、ポリアクリロニトリ
ルを46.5%、AB型ブロツク共重合体を53.5%を
含むことが判明した。尚分別して得られたAB型
ブロツク共重合体の固有粘度は1.83であつた。 実施例 1 前記、参考例の方法によつて重合及び分別され
たアクリロニトリルをセグメント(A)とし、メチル
アクリレートをセグメント(B)とするAB型ブロツ
ク共重合合体が表1に示す組成となる様に、アク
リロニトリル/メチルアクリレート=92/8とか
らなるアクリロニトリル系重合体と混合した。つ
いでこれらの重合体組成物を、全重合体濃度が16
%となる様に70%の硝酸水溶液に溶解し、内径
200ミクロン、外径300ミクロンとなる様に、外径
0.45mm、内径0.1mmの環状紡糸口金を用い、外側
環状部より溶液を、内側部より水を導入し前記溶
液に内包させて吐出した。この時の溶液の吐出線
速は16.6m/minであつて、この溶液は約90mmの
空間部を隔てて30%硝酸水溶液中に紡糸して中空
繊維を得た。本発明の中空繊維は透水性能及びイ
ヌリン通過率の点で極めて優れたものであり、比
較例に示す従来の中空繊維とは比較にならないも
のである。
【表】
実施例 2及び3
前記参考例と同様の2段重合法により、アクリ
ロニトリルをセグメント(A)成分とし、アクリル酸
をセグメント(B)成分とするAB型ブロツク共重合
体の合成、及びセグメント(A)成分をアクリロニト
リルセグメント(B)成分をアクリルアミドとする
AB型ブロツク共重合体の合成を行つた。2段目
重合の終了後、第2段目重合で生成したポリアク
リル酸、及びポリアクリルアミドを除去する為、
それぞれを多量の温水で洗浄し、ついでDMF/
水系溶媒で分別沈澱を実施し、目的とするAB型
ブロツク共重合体のみを採取した。これらAB型
ブロツク共重合体の固有粘度及びAB型ブロツク
共重合体中に占めるセグメント(B)成分の組成は次
の通りであつた。
ロニトリルをセグメント(A)成分とし、アクリル酸
をセグメント(B)成分とするAB型ブロツク共重合
体の合成、及びセグメント(A)成分をアクリロニト
リルセグメント(B)成分をアクリルアミドとする
AB型ブロツク共重合体の合成を行つた。2段目
重合の終了後、第2段目重合で生成したポリアク
リル酸、及びポリアクリルアミドを除去する為、
それぞれを多量の温水で洗浄し、ついでDMF/
水系溶媒で分別沈澱を実施し、目的とするAB型
ブロツク共重合体のみを採取した。これらAB型
ブロツク共重合体の固有粘度及びAB型ブロツク
共重合体中に占めるセグメント(B)成分の組成は次
の通りであつた。
【表】
これらのAB型ブロツク共重合体に表3の組成
となる様に、ポリアクリロニトリル(固有粘度
1.21)を混合し、ついでこれらの本発明の重合体
組成物を全重合体濃度が19.5%となる様に65%硝
酸水溶液に溶解した。得られた溶液はいずれも不
透明でありミクロ相分離した均一な溶液であつ
た。 この溶液を実施例1と同様の装置により紡糸
し、表3に示す中空繊維を得た。いずれも優れた
透水性能及び選択的分離能を示すものであつた。
となる様に、ポリアクリロニトリル(固有粘度
1.21)を混合し、ついでこれらの本発明の重合体
組成物を全重合体濃度が19.5%となる様に65%硝
酸水溶液に溶解した。得られた溶液はいずれも不
透明でありミクロ相分離した均一な溶液であつ
た。 この溶液を実施例1と同様の装置により紡糸
し、表3に示す中空繊維を得た。いずれも優れた
透水性能及び選択的分離能を示すものであつた。
【表】
実施例 4
前記、参考例と同様の方法でセグメント(A)成分
をアクリロニトリル、セグメント(B)をアクリロニ
トリル/メチルアクリレートの比率の異なるラン
ダム共重合体とするAB型ブロツク共重合体を合
成した。参考例と同様にジメチルホルムアミド−
アセトンの混合溶剤からAB型ブロツク共重合体
のみを取り出し、組成解析及び固有粘度を測定し
た結果以下に示す通りのものであつた。
をアクリロニトリル、セグメント(B)をアクリロニ
トリル/メチルアクリレートの比率の異なるラン
ダム共重合体とするAB型ブロツク共重合体を合
成した。参考例と同様にジメチルホルムアミド−
アセトンの混合溶剤からAB型ブロツク共重合体
のみを取り出し、組成解析及び固有粘度を測定し
た結果以下に示す通りのものであつた。
【表】
これらのAB型ブロツク共重合体に、アクリロ
ニトリル/メチルアクリレート/メタリルスルホ
ン酸ソーダ=92.5/7.0/0.5の組成からなるアク
リロニトリル系共重合体(固有粘度1.18)が、全
重合体に対して15重量%となる様に混合したの
ち、実施例1と同じ方法にて中空繊維を得た。得
られた中空繊維の性能は表5に示す通りであり、
いずれも高い透水性能及びイヌリン通過率を示す
ものであつた。
ニトリル/メチルアクリレート/メタリルスルホ
ン酸ソーダ=92.5/7.0/0.5の組成からなるアク
リロニトリル系共重合体(固有粘度1.18)が、全
重合体に対して15重量%となる様に混合したの
ち、実施例1と同じ方法にて中空繊維を得た。得
られた中空繊維の性能は表5に示す通りであり、
いずれも高い透水性能及びイヌリン通過率を示す
ものであつた。
第1図は本発明の重合体組成物から得られた中
空繊維の透水性能、イヌリン通過率を測定する為
の装置であり、1は処理液の入口、2は処理液の
出口を示す、4は中空繊維束であり、両端は樹脂
でポツテイング(5及び6)されている。3は中
空繊維壁を通して過された液の出口を示す。
空繊維の透水性能、イヌリン通過率を測定する為
の装置であり、1は処理液の入口、2は処理液の
出口を示す、4は中空繊維束であり、両端は樹脂
でポツテイング(5及び6)されている。3は中
空繊維壁を通して過された液の出口を示す。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 (A) 実質的に繊維軸方向に連続した中空部を
有する中空繊維であつて、該中空繊維が、実質
的にアクリロニトリル(以下ANと略す)の重
合量が40重量%以上であるアクリロニトリル系
重合体(以下AN系重合体と略す)が5〜50重
量%と、80重量%以上のAN重合量を有するセ
グメントと (B) 分子内に水酸基、カルボキシル基、アミノ
基、アミド基、イミド基、メチルエステル基、
エチルエステル基を有するビニル単量体の一種
または二種以上を20重量%以上含有するセグメ
ント とからなるAB型ブロツク共重合体が50〜95重量
%とからなり、かつ下式(1)及び(2)を同時に満足し
てなることを特徴とするアクリロニトリル系重合
体からなる中空繊維。 イヌリン通過率≧50 (1) log(透水量)≧110−(イヌリン通過率)/30 (2)
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP18373781A JPS5887318A (ja) | 1981-11-18 | 1981-11-18 | アクリロニトリル系重合体からなる中空繊維 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP18373781A JPS5887318A (ja) | 1981-11-18 | 1981-11-18 | アクリロニトリル系重合体からなる中空繊維 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPS5887318A JPS5887318A (ja) | 1983-05-25 |
| JPH0219205B2 true JPH0219205B2 (ja) | 1990-05-01 |
Family
ID=16141085
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP18373781A Granted JPS5887318A (ja) | 1981-11-18 | 1981-11-18 | アクリロニトリル系重合体からなる中空繊維 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPS5887318A (ja) |
Families Citing this family (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US8453653B2 (en) * | 2007-12-20 | 2013-06-04 | Philip Morris Usa Inc. | Hollow/porous fibers and applications thereof |
Family Cites Families (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS5633974B2 (ja) * | 1974-04-16 | 1981-08-07 | ||
| JPS5590616A (en) * | 1978-12-23 | 1980-07-09 | Nippon Zeon Co Ltd | Production of hollow acrylonitrile fiber |
| JPS55155044A (en) * | 1979-05-21 | 1980-12-03 | Mitsubishi Rayon Co Ltd | Acrylonitrile polymer composition |
-
1981
- 1981-11-18 JP JP18373781A patent/JPS5887318A/ja active Granted
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPS5887318A (ja) | 1983-05-25 |
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