JPH0220416B2 - - Google Patents
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- JPH0220416B2 JPH0220416B2 JP56169186A JP16918681A JPH0220416B2 JP H0220416 B2 JPH0220416 B2 JP H0220416B2 JP 56169186 A JP56169186 A JP 56169186A JP 16918681 A JP16918681 A JP 16918681A JP H0220416 B2 JPH0220416 B2 JP H0220416B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- elongation
- polyvinylidene fluoride
- fluoride resin
- stretching
- molded product
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Lifetime
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- Shaping By String And By Release Of Stress In Plastics And The Like (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】
この発明はポリ弗化ビニリデン樹脂成形物の製
造法に関するものであり、更に詳細には、ポリ弗
化ビニリデン樹脂(以下、「PVDF」という)の
結晶構造がβ型構造を主とするものであり、しか
もその結晶の極性軸が特定の方向に配向している
構造物の製造法に関するものである。
造法に関するものであり、更に詳細には、ポリ弗
化ビニリデン樹脂(以下、「PVDF」という)の
結晶構造がβ型構造を主とするものであり、しか
もその結晶の極性軸が特定の方向に配向している
構造物の製造法に関するものである。
PVDFには、周知の如く、α型、β型およびγ
型などの結晶構造が存在し、このうちβ型結晶の
場合、結晶内での分子鎖中の双極子が一定の方向
を向いており、極性軸が存在する。それによりβ
型結晶構造から成るPVDFフイルムでは大きな圧
電定数、焦電定数ならびに誘電率等を示すことが
知られている。このようなβ型結晶構造は例えば
低温―軸延伸によつて容易に得ることができる。
しかし、この低温―軸延伸フイルムの極性軸は通
常フイルム断面内でランダム配向である。さら
に、このように結晶融点以下で延伸したフイルム
はフイブリル構造を有しており、非常に裂け易い
という欠点がある。
型などの結晶構造が存在し、このうちβ型結晶の
場合、結晶内での分子鎖中の双極子が一定の方向
を向いており、極性軸が存在する。それによりβ
型結晶構造から成るPVDFフイルムでは大きな圧
電定数、焦電定数ならびに誘電率等を示すことが
知られている。このようなβ型結晶構造は例えば
低温―軸延伸によつて容易に得ることができる。
しかし、この低温―軸延伸フイルムの極性軸は通
常フイルム断面内でランダム配向である。さら
に、このように結晶融点以下で延伸したフイルム
はフイブリル構造を有しており、非常に裂け易い
という欠点がある。
そのようなβ型結晶の極性軸をフイルム内で選
択的に特定の方向に配向させることはさらに優れ
た電気物性を有することが期待される。しかしな
がら、かかるフイルムを得ることは容易ではな
く、わずかに以下の方法で製造し得ることが知ら
れているに過ぎない。その一つの方法は特開昭55
−17957号に開示されており、急冷されたPVDF
フイルムを特定条件下で二軸延伸する方法であ
る。別な方法は、延伸中にコロナポーリングする
方法である(高分子学会予稿集30巻3号2J30第
677頁(1981)参照)。さらに別な方法は特開昭55
−166981号に開示されており、1軸延伸後、ロー
ルで冷間圧延する方法である。これらはいずれも
冷間延伸であり、これらの方法により得られた成
形物は、第1図においてその1例を示した倍率
10000倍の走査型電子顕微鏡写真より明らかな様
に、ミクロフイブリル構造をとるので、成形物内
ではミクロフイブリル間にミクロボイドを生ずる
傾向がある。
択的に特定の方向に配向させることはさらに優れ
た電気物性を有することが期待される。しかしな
がら、かかるフイルムを得ることは容易ではな
く、わずかに以下の方法で製造し得ることが知ら
れているに過ぎない。その一つの方法は特開昭55
−17957号に開示されており、急冷されたPVDF
フイルムを特定条件下で二軸延伸する方法であ
る。別な方法は、延伸中にコロナポーリングする
方法である(高分子学会予稿集30巻3号2J30第
677頁(1981)参照)。さらに別な方法は特開昭55
−166981号に開示されており、1軸延伸後、ロー
ルで冷間圧延する方法である。これらはいずれも
冷間延伸であり、これらの方法により得られた成
形物は、第1図においてその1例を示した倍率
10000倍の走査型電子顕微鏡写真より明らかな様
に、ミクロフイブリル構造をとるので、成形物内
ではミクロフイブリル間にミクロボイドを生ずる
傾向がある。
この発明は、これら従来技術とは異なり、ミク
ロフイブリル構造を呈さず、結晶構造がβ型構造
を主とするものであり、しかも極性軸が選択配向
を呈するPVDFの成形方法を提供することを目的
とする。
ロフイブリル構造を呈さず、結晶構造がβ型構造
を主とするものであり、しかも極性軸が選択配向
を呈するPVDFの成形方法を提供することを目的
とする。
PVDFにミクロフイブリル構造を呈さないよう
にするには非晶質な状態から延伸すれば良い。と
ころが、PVDFはポリエチレンテレフタレートや
ナイロン等とは異なり、ポリエチレンやポリオキ
シメチレン等と同様、ガラス転移点が室温よりも
はるかに低く、更に結晶化速度が極めて早いため
に急冷によつても結晶化温度以下の温度で非晶状
態が得られない。すなわち、一度冷却した成形物
では非晶状態を取り得ず、非晶状態からの冷延伸
は不可能である。
にするには非晶質な状態から延伸すれば良い。と
ころが、PVDFはポリエチレンテレフタレートや
ナイロン等とは異なり、ポリエチレンやポリオキ
シメチレン等と同様、ガラス転移点が室温よりも
はるかに低く、更に結晶化速度が極めて早いため
に急冷によつても結晶化温度以下の温度で非晶状
態が得られない。すなわち、一度冷却した成形物
では非晶状態を取り得ず、非晶状態からの冷延伸
は不可能である。
また、米国特許第3580829号あるいは特公昭51
−3498号公報によれば、架橋PVDFチユーブを融
点以上の温度で、その直径を2〜3倍程度に膨張
させ、その内圧を保持したまま冷却して固化させ
た後、チユーブ内に他の物を挿入して融点以上に
加熱すると、チユーブがほぼ延伸前の大きさに戻
ることを利用し、熱収縮チユーブの如き弾性記憶
材料を得ることが提案されている。かかる方法に
より得られた成形物にはミクロフイブリルがない
けれども、その結晶構造は、弗化ビニリデンホモ
ポマーによつてPVDFが構成されている場合を始
めとして多くの場合、α型構造を示すのである。
僅かに弗化ビニリデンとある種のコモノマー、例
えば弗化ビニル等からなる共重合体の場合にのみ
β型構造を示すだけである。しかも、これらの場
合でも極性軸の選択配向は示さないのである。
−3498号公報によれば、架橋PVDFチユーブを融
点以上の温度で、その直径を2〜3倍程度に膨張
させ、その内圧を保持したまま冷却して固化させ
た後、チユーブ内に他の物を挿入して融点以上に
加熱すると、チユーブがほぼ延伸前の大きさに戻
ることを利用し、熱収縮チユーブの如き弾性記憶
材料を得ることが提案されている。かかる方法に
より得られた成形物にはミクロフイブリルがない
けれども、その結晶構造は、弗化ビニリデンホモ
ポマーによつてPVDFが構成されている場合を始
めとして多くの場合、α型構造を示すのである。
僅かに弗化ビニリデンとある種のコモノマー、例
えば弗化ビニル等からなる共重合体の場合にのみ
β型構造を示すだけである。しかも、これらの場
合でも極性軸の選択配向は示さないのである。
そこで、本発明者は、結晶化しない状態、即ち
高温で溶融している状態からの延伸を試みたが、
このような延伸温度では分子鎖の熱運動が極めて
活発であり、延伸後直ちに急冷するというような
手段を採つても極性軸が選択配向した成形物が得
られないのは勿論のこと、PVDFが弗化ビニリデ
ンホモポリマーをはじめとする多くの場合にもβ
型構造はとり得ないことが判明した。
高温で溶融している状態からの延伸を試みたが、
このような延伸温度では分子鎖の熱運動が極めて
活発であり、延伸後直ちに急冷するというような
手段を採つても極性軸が選択配向した成形物が得
られないのは勿論のこと、PVDFが弗化ビニリデ
ンホモポリマーをはじめとする多くの場合にもβ
型構造はとり得ないことが判明した。
ところが、かかる架橋PVDFを溶融状態で、破
断に近い程度の延伸倍率にまで二方向に延伸し、
その延伸状態を保持したまま冷却すると、その結
晶構造がβ型構造を主とするばかりでなく、この
発明の目的とする極性軸の選択配向をも呈するこ
とができることが見出された。
断に近い程度の延伸倍率にまで二方向に延伸し、
その延伸状態を保持したまま冷却すると、その結
晶構造がβ型構造を主とするばかりでなく、この
発明の目的とする極性軸の選択配向をも呈するこ
とができることが見出された。
したがつて、この発明に係る方法は、後述する
ごとき架橋ポリ弗化ビニリデン樹脂(PVDF)
を、溶融状態で、破断に近い延伸倍率にまで少く
とも二方向に延伸し、その延伸状態を保持したま
ま冷却することよりなつている。
ごとき架橋ポリ弗化ビニリデン樹脂(PVDF)
を、溶融状態で、破断に近い延伸倍率にまで少く
とも二方向に延伸し、その延伸状態を保持したま
ま冷却することよりなつている。
この発明でいうPVDFとは、弗化ビニリデンホ
モポリマーに限定されるものではなく、弗化ビニ
リデンを約50モル%以上、好ましくは約70モル%
以上、より好ましくは約90モル%以上とし、これ
と共重合し得る1種以上のコモノマー、例えば弗
化ビニル、三弗化エチレン、三弗化塩化エチレ
ン、四弗化エチレン、六弗化プロピレン等とから
なるコポリマー、またはこれらポリマーの少なく
とも1種を約50重量%以上とする組成物を指すも
のとする。かかる組成物を構成しうる成分の例と
しては、ポリ弗化ビニリデンホモポリマーと相溶
性のあるポリマーとして知られる例えばポリメタ
クリル酸メチル、ポリアクリル酸メチル、ポリ酢
酸ビニル等の酸エステルは勿論のこと、ポリカー
ボネート、ポリエチレンテレフタレート等の相溶
性があるとはいい難いが混合可能なポリマー;ポ
リエステル可塑剤;テレフタル酸エステル;塩化
カリ、塩化ナトリウム、酸化チタン、カーボンブ
ラツク、酸化アルミニウム粉末、チタン酸バリウ
ム、フラバントロン等が挙げられる。
モポリマーに限定されるものではなく、弗化ビニ
リデンを約50モル%以上、好ましくは約70モル%
以上、より好ましくは約90モル%以上とし、これ
と共重合し得る1種以上のコモノマー、例えば弗
化ビニル、三弗化エチレン、三弗化塩化エチレ
ン、四弗化エチレン、六弗化プロピレン等とから
なるコポリマー、またはこれらポリマーの少なく
とも1種を約50重量%以上とする組成物を指すも
のとする。かかる組成物を構成しうる成分の例と
しては、ポリ弗化ビニリデンホモポリマーと相溶
性のあるポリマーとして知られる例えばポリメタ
クリル酸メチル、ポリアクリル酸メチル、ポリ酢
酸ビニル等の酸エステルは勿論のこと、ポリカー
ボネート、ポリエチレンテレフタレート等の相溶
性があるとはいい難いが混合可能なポリマー;ポ
リエステル可塑剤;テレフタル酸エステル;塩化
カリ、塩化ナトリウム、酸化チタン、カーボンブ
ラツク、酸化アルミニウム粉末、チタン酸バリウ
ム、フラバントロン等が挙げられる。
この発明で用いられる架橋PVDFの架橋度合は
ゲル分率が約20〜75%、好ましくは約30〜65%、
より好ましくは約35〜60%である。上記範囲より
余り小さいと、結晶融点以上の温度で延伸した
際、流動してしまい、分子鎖が高度に配向し難く
なり、また上記範囲より大きすぎると、結晶融点
以上の温度で延伸しようとしても、架橋されすぎ
ているため分子鎖が高度に配向し難くなるためで
ある。
ゲル分率が約20〜75%、好ましくは約30〜65%、
より好ましくは約35〜60%である。上記範囲より
余り小さいと、結晶融点以上の温度で延伸した
際、流動してしまい、分子鎖が高度に配向し難く
なり、また上記範囲より大きすぎると、結晶融点
以上の温度で延伸しようとしても、架橋されすぎ
ているため分子鎖が高度に配向し難くなるためで
ある。
ここで、ゲル分率とは、PVDFをよく溶かす溶
媒であるジメチルアセトアミドに溶解した場合、
その溶液から未架橋物を抽出したときに残つたゲ
ル分の抽出前樹脂量に対する比率を%で表示した
値である。この際、ジメチルアセトアミド溶液の
濃度は1%以下となるように十分な溶媒を用い、
抽出温度は100℃、抽出時間は24時間である。
媒であるジメチルアセトアミドに溶解した場合、
その溶液から未架橋物を抽出したときに残つたゲ
ル分の抽出前樹脂量に対する比率を%で表示した
値である。この際、ジメチルアセトアミド溶液の
濃度は1%以下となるように十分な溶媒を用い、
抽出温度は100℃、抽出時間は24時間である。
なお、この発明において使用する架橋PVDFを
架橋させるために使用できる架橋剤としては、例
えばトリアリルシアヌレート、トリメリツト酸ト
リアリル、トリプロパルギルシアヌレート、ジプ
ロパルギルアリルシアヌレート、ジアリルプロパ
ルギルシアヌレート等のシアヌレート、トリアリ
ルイソシアヌレート、トリプロパルギルイソシア
ヌレート、ジプロパルギルアリルイソシアヌレー
ト、ジアリルプロパルギルイソシアヌレート等の
イソシアヌレート等の公知の架橋剤が用いられ
る。
架橋させるために使用できる架橋剤としては、例
えばトリアリルシアヌレート、トリメリツト酸ト
リアリル、トリプロパルギルシアヌレート、ジプ
ロパルギルアリルシアヌレート、ジアリルプロパ
ルギルシアヌレート等のシアヌレート、トリアリ
ルイソシアヌレート、トリプロパルギルイソシア
ヌレート、ジプロパルギルアリルイソシアヌレー
ト、ジアリルプロパルギルイソシアヌレート等の
イソシアヌレート等の公知の架橋剤が用いられ
る。
この発明においては、使用する架橋PVDFは、
前述したようなPVDFを架橋剤によつて常法に従
つて架橋させて製造することができる。得られた
架橋PVDFを、その結晶融解温度以上でかつその
分解開始温度より低い温度で少なくとも二方向に
適度な伸度範囲で延伸し、その伸度を保持させな
がら結晶融点以下の温度で冷却される。
前述したようなPVDFを架橋剤によつて常法に従
つて架橋させて製造することができる。得られた
架橋PVDFを、その結晶融解温度以上でかつその
分解開始温度より低い温度で少なくとも二方向に
適度な伸度範囲で延伸し、その伸度を保持させな
がら結晶融点以下の温度で冷却される。
第2図は、実線が架橋PVDF、点線が未架橋
PVDFの見掛けの応力―歪曲線の例である。ここ
で、実線及び点線について示した温度は雰囲気温
度である。雰囲気温度が170℃のときは、懸濁重
合により得られたポリマーの場合、PVDFの結晶
融点以下であるので、架橋PVDFでも未架橋
PVDFでもネツキング延伸が生じ、ミクロフイブ
リル構造を示す。これに対し、雰囲気温度が
PVDFの結晶融点以上であればネツキング延伸は
生じない。また、架橋PVDFの場合、第2図に示
す様に、伸びが小さいときは伸びの増加に伴う応
力の増加は僅かである。一方、伸びの増加と共に
変化する応力の増加がほぼ一定とみなせる延伸領
域における延伸をここでは「流動延伸」と呼ぶこ
ととする。かかる流動延伸領域を第2図では例え
ばC2―D2の如く示している。未架橋PVDFの場
合にも、図示していないが、かかる流動延伸が認
められる。このような流動延伸されたPVDFを冷
却しても極性軸の選択配向は生じないばかりか、
その結晶構造は前述した通り多くの場合α構造し
か得られないのである。ところが、架橋PVDFを
結晶融点以上で更に延伸すると、それまでの流動
延伸とは異なり、僅かな伸びの増加でも大巾に応
力が増加するようになり、破断点Bに至るまでこ
の傾向は続く。このような流動延伸領域を越え
て、少なくとも二方向に延伸し、その状態を維持
したまま冷却固化させると極性軸の選択配向を行
わしめることができるとともに、その結晶構造
は、流動延伸領域での延伸ではα型構造しかとり
えないものでも、β型構造を呈するようになる。
しかも、この伸度が破断点Bに近い程β型構造の
割合は多くなり、それとともに極性軸の選択配向
はより明確になつてくる。
PVDFの見掛けの応力―歪曲線の例である。ここ
で、実線及び点線について示した温度は雰囲気温
度である。雰囲気温度が170℃のときは、懸濁重
合により得られたポリマーの場合、PVDFの結晶
融点以下であるので、架橋PVDFでも未架橋
PVDFでもネツキング延伸が生じ、ミクロフイブ
リル構造を示す。これに対し、雰囲気温度が
PVDFの結晶融点以上であればネツキング延伸は
生じない。また、架橋PVDFの場合、第2図に示
す様に、伸びが小さいときは伸びの増加に伴う応
力の増加は僅かである。一方、伸びの増加と共に
変化する応力の増加がほぼ一定とみなせる延伸領
域における延伸をここでは「流動延伸」と呼ぶこ
ととする。かかる流動延伸領域を第2図では例え
ばC2―D2の如く示している。未架橋PVDFの場
合にも、図示していないが、かかる流動延伸が認
められる。このような流動延伸されたPVDFを冷
却しても極性軸の選択配向は生じないばかりか、
その結晶構造は前述した通り多くの場合α構造し
か得られないのである。ところが、架橋PVDFを
結晶融点以上で更に延伸すると、それまでの流動
延伸とは異なり、僅かな伸びの増加でも大巾に応
力が増加するようになり、破断点Bに至るまでこ
の傾向は続く。このような流動延伸領域を越え
て、少なくとも二方向に延伸し、その状態を維持
したまま冷却固化させると極性軸の選択配向を行
わしめることができるとともに、その結晶構造
は、流動延伸領域での延伸ではα型構造しかとり
えないものでも、β型構造を呈するようになる。
しかも、この伸度が破断点Bに近い程β型構造の
割合は多くなり、それとともに極性軸の選択配向
はより明確になつてくる。
更に、第2図についてより詳細に説明すると、
例えばC1―D1で示したネツキング延伸領域また
は例えばC2―D2で示した流動延伸領域以上に延
伸されると、単位伸び(ΔL)当りの見掛けの応
力の増加分(ΔS)である変化率ΔS/ΔLは高倍
率になる程大きくなるが、この変化率の単位伸び
当たりの変化率、すなわちd2S/dL2はある延伸
倍率で最大値を示す。この点をAとし、第2図で
は延伸温度を異にする曲線毎にA1,A2,A3と示
している。なお、第2図において最下線について
は、A4を表示できなかつたが950%の伸度で認め
られる。即ち、Aは見掛けの応力―歪曲線におい
て破断点に近い伸度で現われる最も急激に見掛け
の応力が増加する点、つまり見掛け応力の最大増
加点を示すものである。
例えばC1―D1で示したネツキング延伸領域また
は例えばC2―D2で示した流動延伸領域以上に延
伸されると、単位伸び(ΔL)当りの見掛けの応
力の増加分(ΔS)である変化率ΔS/ΔLは高倍
率になる程大きくなるが、この変化率の単位伸び
当たりの変化率、すなわちd2S/dL2はある延伸
倍率で最大値を示す。この点をAとし、第2図で
は延伸温度を異にする曲線毎にA1,A2,A3と示
している。なお、第2図において最下線について
は、A4を表示できなかつたが950%の伸度で認め
られる。即ち、Aは見掛けの応力―歪曲線におい
て破断点に近い伸度で現われる最も急激に見掛け
の応力が増加する点、つまり見掛け応力の最大増
加点を示すものである。
このA点における伸度をLA、破断点をB、そ
の伸度をLBとすると、少なくとも二方向の伸び
の和がLAよりやや小さい伸び、すなわちLA−2/5
(LB−LA)の伸びよりも大きく、LBより小さい範
囲内の伸びとすることにより、続いて行なわれる
冷却によつて、その結晶構造をそれ以前の伸度で
はα型構造しかとれないものでもβ型構造を呈す
るようになると共に、極性軸の選択配向を呈する
ようになる。なかでもLA−1/5(LB−LA)より大
きく、LBより小さい伸び、とりわけLAより大き
く、LBより小さい伸びとすることにより、結晶
構造を顕著にβ型構造に呈するようにすることが
できるとともに、極性軸の選択配向はより明確に
行なわしめることができる。
の伸度をLBとすると、少なくとも二方向の伸び
の和がLAよりやや小さい伸び、すなわちLA−2/5
(LB−LA)の伸びよりも大きく、LBより小さい範
囲内の伸びとすることにより、続いて行なわれる
冷却によつて、その結晶構造をそれ以前の伸度で
はα型構造しかとれないものでもβ型構造を呈す
るようになると共に、極性軸の選択配向を呈する
ようになる。なかでもLA−1/5(LB−LA)より大
きく、LBより小さい伸び、とりわけLAより大き
く、LBより小さい伸びとすることにより、結晶
構造を顕著にβ型構造に呈するようにすることが
できるとともに、極性軸の選択配向はより明確に
行なわしめることができる。
この発明においては、少なくとも二方向の延伸
は、例えばインフレーシヨンのような同時二軸延
伸または逐次二軸延伸のいずれでも良いし、更に
後延伸によつて行つても良い。また、延伸方向は
相互に直角方向であることが望ましいが、特にこ
れに限定されるものではない。
は、例えばインフレーシヨンのような同時二軸延
伸または逐次二軸延伸のいずれでも良いし、更に
後延伸によつて行つても良い。また、延伸方向は
相互に直角方向であることが望ましいが、特にこ
れに限定されるものではない。
各々の伸度は、例えば二方向の延伸の場合、一
方が極端に小さく、他方が極端に大きいのは好ま
しくなく、両者がほぼ同程度の伸度にするのが望
ましい。即ち、最小伸度方向の伸度に対する最大
伸度方向の伸度の比が約5以下とするのが好まし
く、また約3以下とするのがより好ましい。この
ように伸度比を定めることによつて、より明瞭に
極性軸の選択配向を行なうことができる。
方が極端に小さく、他方が極端に大きいのは好ま
しくなく、両者がほぼ同程度の伸度にするのが望
ましい。即ち、最小伸度方向の伸度に対する最大
伸度方向の伸度の比が約5以下とするのが好まし
く、また約3以下とするのがより好ましい。この
ように伸度比を定めることによつて、より明瞭に
極性軸の選択配向を行なうことができる。
かかる延伸は架橋PVDFの結晶融点以上、分解
開始温度より低い温度で行なわれる。工業的には
より早く溶融させるために、その延伸を、好まし
くは結晶融点より5℃以上程度高く、かつ、結晶
融点より約100℃以上は高くない温度範囲、より
好ましくは結晶融点より約15℃以上高温であり、
かつ、結晶融点より約80℃より高くない温度範囲
で行なうのがよい。
開始温度より低い温度で行なわれる。工業的には
より早く溶融させるために、その延伸を、好まし
くは結晶融点より5℃以上程度高く、かつ、結晶
融点より約100℃以上は高くない温度範囲、より
好ましくは結晶融点より約15℃以上高温であり、
かつ、結晶融点より約80℃より高くない温度範囲
で行なうのがよい。
また、ここでいう少なくとも二方向の伸びの和
とは、例えばインフレーシヨンの場合、直角な二
方向の伸びの和を指し、二軸延伸を更に後延伸し
たときはそれぞれの伸びの和を指すものとする。
とは、例えばインフレーシヨンの場合、直角な二
方向の伸びの和を指し、二軸延伸を更に後延伸し
たときはそれぞれの伸びの和を指すものとする。
この発明においては、前述したような延伸をし
た後、その伸度を保持したまま結晶化させるため
に結晶融点より低い温度で冷却する。この冷却
は、好ましくは最大結晶化速度が得られる温度以
下、より好ましくは約40℃以下の温度で急冷する
ことにより機械的強度の大きいものが得られる。
た後、その伸度を保持したまま結晶化させるため
に結晶融点より低い温度で冷却する。この冷却
は、好ましくは最大結晶化速度が得られる温度以
下、より好ましくは約40℃以下の温度で急冷する
ことにより機械的強度の大きいものが得られる。
この発明に係る製造方法のより具体的な例とし
ては、架橋剤を含んだPVDFをチユーブ状に押出
成形し、γ線或いはβ型等の放射線により架橋し
た後、一端をピンチし、他端から不活性ガスを吹
き込むと共に高温炉中で結晶融点以上の温度に加
熱してインフレーシヨンし、次いでこのチユーブ
状物に内圧をかけたままで冷却し、チユーブ状フ
イルムを得る方法がある。この方法では、チユー
ブは架橋により妨げられない限りガスの吹き込み
により膨張し、架橋によりそれ以上膨張が不可能
な大きさ迄膨張することができる。その際ガスの
吹き込み圧力を適当にすることにより、チユーブ
が破断することなく、かつ、二方向の伸びの和が
前述したような範囲になるように膨張させること
ができる。その状態から前述したようにして冷却
結晶化させることにより結晶構造がβ型構造を主
とし、かつ、極性軸の選択配向したフイルムを得
ることができる。なお、かかるフイルムは、延伸
前の原チユーブに大きな厚さ斑がない限り、長さ
方向にも円周方向にも極めて均一な厚さにするこ
とができる。また、このような溶融状態でのイン
フレーシヨンによるフイルムは、冷間延伸に較べ
高延伸倍率となり、薄膜化が容易であり、ミクロ
フイブリル構造が存在しないので、表面は平滑で
あり、フイルム内はミクロボイドが存在しない構
造を呈することができる。
ては、架橋剤を含んだPVDFをチユーブ状に押出
成形し、γ線或いはβ型等の放射線により架橋し
た後、一端をピンチし、他端から不活性ガスを吹
き込むと共に高温炉中で結晶融点以上の温度に加
熱してインフレーシヨンし、次いでこのチユーブ
状物に内圧をかけたままで冷却し、チユーブ状フ
イルムを得る方法がある。この方法では、チユー
ブは架橋により妨げられない限りガスの吹き込み
により膨張し、架橋によりそれ以上膨張が不可能
な大きさ迄膨張することができる。その際ガスの
吹き込み圧力を適当にすることにより、チユーブ
が破断することなく、かつ、二方向の伸びの和が
前述したような範囲になるように膨張させること
ができる。その状態から前述したようにして冷却
結晶化させることにより結晶構造がβ型構造を主
とし、かつ、極性軸の選択配向したフイルムを得
ることができる。なお、かかるフイルムは、延伸
前の原チユーブに大きな厚さ斑がない限り、長さ
方向にも円周方向にも極めて均一な厚さにするこ
とができる。また、このような溶融状態でのイン
フレーシヨンによるフイルムは、冷間延伸に較べ
高延伸倍率となり、薄膜化が容易であり、ミクロ
フイブリル構造が存在しないので、表面は平滑で
あり、フイルム内はミクロボイドが存在しない構
造を呈することができる。
前述したようなインフレーシヨン法を採用する
ときには、放射線の照射線量は架橋剤の量、重合
体の種類、重合度などによつて左右されるが、そ
の採用されるべき量は特に説明するまでもなく当
業者であれば適宜選択可能であろう。
ときには、放射線の照射線量は架橋剤の量、重合
体の種類、重合度などによつて左右されるが、そ
の採用されるべき量は特に説明するまでもなく当
業者であれば適宜選択可能であろう。
この発明に係る方法によつて得られる成形物
は、結晶構造としてβ型構造を主とするものであ
るが、そのβ型構造は、以下に述べる方法により
定量化されたものである。即ち、β型結晶に基づ
く赤外線吸収である510cm-1の吸光度D510及びα
型結晶に基づく赤外線吸収である530cm-1の吸光
度D530を、第6図に示す如くベースラインを引い
て求め、次式によつてβ型結晶系中における割合
を求めたものである。
は、結晶構造としてβ型構造を主とするものであ
るが、そのβ型構造は、以下に述べる方法により
定量化されたものである。即ち、β型結晶に基づ
く赤外線吸収である510cm-1の吸光度D510及びα
型結晶に基づく赤外線吸収である530cm-1の吸光
度D530を、第6図に示す如くベースラインを引い
て求め、次式によつてβ型結晶系中における割合
を求めたものである。
D510/D510+D530×100(%)
なお、この発明でいう「β型構造を主とする」
とは、上記式で求めた値がほぼ50%以上であり、
好ましくは65%以上、更に好ましくは75%以上の
ものである。
とは、上記式で求めた値がほぼ50%以上であり、
好ましくは65%以上、更に好ましくは75%以上の
ものである。
また、この発明に係る方法により得られた成形
物は極性軸の選択配向を呈するが、ここでいう
「極性軸の選択配向」とは、理想的な二重配向の
状態のみばかりでなく、広角X線回折写真によつ
て、β型結晶の(200)面と(110)面の回折像が
6点像もしくは6個のアーク状像となる場合を指
すものである。この広角X線回折写真は、二軸ま
たはそれ以上の延伸方向のうち最も高い延伸倍率
方向に対して直角に切り出したフイルム断面のフ
イルム巾方向を上下に立ててセツトし、このフイ
ルム断面に直角にX線のCuKα線を入射させるこ
とにより撮影される。この発明に係る製造方法に
より得られた典型的な例の広角X線写真を第3図
に示すと、6個のアーク像となつていることが認
められる。
物は極性軸の選択配向を呈するが、ここでいう
「極性軸の選択配向」とは、理想的な二重配向の
状態のみばかりでなく、広角X線回折写真によつ
て、β型結晶の(200)面と(110)面の回折像が
6点像もしくは6個のアーク状像となる場合を指
すものである。この広角X線回折写真は、二軸ま
たはそれ以上の延伸方向のうち最も高い延伸倍率
方向に対して直角に切り出したフイルム断面のフ
イルム巾方向を上下に立ててセツトし、このフイ
ルム断面に直角にX線のCuKα線を入射させるこ
とにより撮影される。この発明に係る製造方法に
より得られた典型的な例の広角X線写真を第3図
に示すと、6個のアーク像となつていることが認
められる。
β型結晶のすべての極性軸の方向が限られた方
向に配向していればいる程、6点像はシヤープに
6点のスポツトとして観察されるのである。しか
し、極性軸の配向が十分でなくなるに従い、6点
像はぼやけ、6点像のスポツトは6個のアーク状
像となるのである。けれども、6個のアーク状像
である限り、この発明における極性軸の選択配向
ということができるのは前述した通りである。更
にその配向が乱れて、双極子がフイルム断面内で
ランダムに配向している場合は、第4図の如く同
一円周上でリング状に観察されることになる。
向に配向していればいる程、6点像はシヤープに
6点のスポツトとして観察されるのである。しか
し、極性軸の配向が十分でなくなるに従い、6点
像はぼやけ、6点像のスポツトは6個のアーク状
像となるのである。けれども、6個のアーク状像
である限り、この発明における極性軸の選択配向
ということができるのは前述した通りである。更
にその配向が乱れて、双極子がフイルム断面内で
ランダムに配向している場合は、第4図の如く同
一円周上でリング状に観察されることになる。
以下、この発明を実施例によつて説明する。
実施例 1
重合度1350の弗化ビニリデンホモポリマー100
重量部に対し、架橋剤としてトリアリルイソシア
ヌレート2重量部を添加し、ヘンシエルミキサー
で十分に混合ブレンドした後、押出機によつて外
径約15mmφ肉厚約0.4mmのチユーブ状に押出し結
晶化させた。このチユーブに室温で4Mradのγ
線照射を行ない架橋させた。このチユーブのゲル
分率は50%であつた。
重量部に対し、架橋剤としてトリアリルイソシア
ヌレート2重量部を添加し、ヘンシエルミキサー
で十分に混合ブレンドした後、押出機によつて外
径約15mmφ肉厚約0.4mmのチユーブ状に押出し結
晶化させた。このチユーブに室温で4Mradのγ
線照射を行ない架橋させた。このチユーブのゲル
分率は50%であつた。
このようにして得たチユーブを210℃に保つた
加熱炉中で一端をピンチし、他端から空気を吹き
込み溶融しつつインフレーシヨンした。その後、
インフレーシヨンされたチユーブを、内圧をかけ
たまま取り出し空冷した。この様にして得られた
フイルムの円周方向は約8倍に、長さ方向は約
4.5倍に延伸され、見掛けの応力歪曲線でほぼLA
の伸度に対応するものであつた。また、そのフイ
ルムの厚さは約11μであつて、厚さ斑の極めて少
ない均一なフイルムが得られた。
加熱炉中で一端をピンチし、他端から空気を吹き
込み溶融しつつインフレーシヨンした。その後、
インフレーシヨンされたチユーブを、内圧をかけ
たまま取り出し空冷した。この様にして得られた
フイルムの円周方向は約8倍に、長さ方向は約
4.5倍に延伸され、見掛けの応力歪曲線でほぼLA
の伸度に対応するものであつた。また、そのフイ
ルムの厚さは約11μであつて、厚さ斑の極めて少
ない均一なフイルムが得られた。
このフイルムの{D510/(D510+D530)}×100
は91%であり、またその広角X線写真を第3図で
示した。またこのフイルムの25℃および30Hzにお
ける比誘電率は14.0であり、引張強度は21Kg/mm2
であつた。なお、引張強度はフイルムの成形時の
円周方向に平行にサンプルの試長100mm、その垂
直方向に巾10mmのサンプルを各々5個作製し、引
張速度10mm/minで東洋ボールドウイン製テンシ
ロンUTM―型を用いて測定した平均値であ
る。
は91%であり、またその広角X線写真を第3図で
示した。またこのフイルムの25℃および30Hzにお
ける比誘電率は14.0であり、引張強度は21Kg/mm2
であつた。なお、引張強度はフイルムの成形時の
円周方向に平行にサンプルの試長100mm、その垂
直方向に巾10mmのサンプルを各々5個作製し、引
張速度10mm/minで東洋ボールドウイン製テンシ
ロンUTM―型を用いて測定した平均値であ
る。
更に電子顕微鏡写真によるフイルムの表面観察
をしたが、第5図に示す如く何らフイブリルが認
められないものであつた。
をしたが、第5図に示す如く何らフイブリルが認
められないものであつた。
比較例 1
重合度1350の弗化ビニリデンホモポリマーから
なる厚さ9μのシートを100℃で押出方向に4.0倍に
延伸し、次いで150℃でテンターにより押出方向
と垂直方向に6.0倍に延伸してフイルムを得た。
そのフイルム表面の電子顕微鏡写真を第1図に示
すが、明らかにフイブリルの存在が認められる。
また、このフイルムの25℃および30Hzにおける比
誘電率は15.0であつた。
なる厚さ9μのシートを100℃で押出方向に4.0倍に
延伸し、次いで150℃でテンターにより押出方向
と垂直方向に6.0倍に延伸してフイルムを得た。
そのフイルム表面の電子顕微鏡写真を第1図に示
すが、明らかにフイブリルの存在が認められる。
また、このフイルムの25℃および30Hzにおける比
誘電率は15.0であつた。
実施例 2
重合度1000の弗化ビニリデンホモポリマー100
重量部に対し、架橋剤としてトリアリルイソシア
ヌレート1重量部を添加し、実施例1と同様にし
て外径約15mmφ肉厚約0.5mmのチユーブ状に押出
し結晶化させた後、このチユーブに室温で
3Mradのγ線照射を行ない、架橋させた。この
チユーブのゲル分率は30%であつた。
重量部に対し、架橋剤としてトリアリルイソシア
ヌレート1重量部を添加し、実施例1と同様にし
て外径約15mmφ肉厚約0.5mmのチユーブ状に押出
し結晶化させた後、このチユーブに室温で
3Mradのγ線照射を行ない、架橋させた。この
チユーブのゲル分率は30%であつた。
このチユーブを実施例1と同一状件でインフレ
ーシヨンして得られたフイルムは、円周方向が約
12倍、長さ方向が約7倍に延伸されたものであつ
た。この伸度は見掛けの応力―歪曲線でほぼLA
であり、このフイルムの{D510/D510+D530)}×
100は80%であつた。また広角X線写真はほぼ第
3図と同じように6点アーク像を示した。電子顕
微鏡写真によるフイルムの表面観察は実施例1で
示した第1図ほとんど同じパターンを示し、フイ
ブリル構造は認められないものであつた。
ーシヨンして得られたフイルムは、円周方向が約
12倍、長さ方向が約7倍に延伸されたものであつ
た。この伸度は見掛けの応力―歪曲線でほぼLA
であり、このフイルムの{D510/D510+D530)}×
100は80%であつた。また広角X線写真はほぼ第
3図と同じように6点アーク像を示した。電子顕
微鏡写真によるフイルムの表面観察は実施例1で
示した第1図ほとんど同じパターンを示し、フイ
ブリル構造は認められないものであつた。
更にこのフイルムの引張強度は23Kg/mm2であ
り、25℃、35Hzでの比誘電率は13.5であつた。
り、25℃、35Hzでの比誘電率は13.5であつた。
実施例 3
重合度1000の弗化ビニリデンホモポリマー100
重量部に対し、架橋剤としてトリアリルイソシア
ヌレート4重量部を添加し、実施例1と同様にし
て外径約15mmφ、内厚約0.4mmのチユーブ状に押
出し結晶化させた後このチユーブに室温で
8Mradのγ線照射を行ない架橋させた。このチ
ユーブのゲル分率は75%であつた。
重量部に対し、架橋剤としてトリアリルイソシア
ヌレート4重量部を添加し、実施例1と同様にし
て外径約15mmφ、内厚約0.4mmのチユーブ状に押
出し結晶化させた後このチユーブに室温で
8Mradのγ線照射を行ない架橋させた。このチ
ユーブのゲル分率は75%であつた。
このチユーブを実施例1とほぼ同一条件でイン
フレーシヨンした。得られたフイルムの円周方向
は約3倍に、長さ方向は約2倍に延伸された。こ
の伸度は見掛けの応力―歪曲線はほぼLAであり、
このフイルムの{D510/(D510+D530)}×100は
95%であつた。また電子顕微鏡写真でフイブリル
構造を認めることはできなかつた。
フレーシヨンした。得られたフイルムの円周方向
は約3倍に、長さ方向は約2倍に延伸された。こ
の伸度は見掛けの応力―歪曲線はほぼLAであり、
このフイルムの{D510/(D510+D530)}×100は
95%であつた。また電子顕微鏡写真でフイブリル
構造を認めることはできなかつた。
更にこのフイルムの引張強度は25Kg/mm2であ
り、25℃、35Hzでの比誘電率は13.5であつた。
り、25℃、35Hzでの比誘電率は13.5であつた。
比較例 2
重合度1100の弗化ビニリデンホモポリマー100
重量部に対し、架橋剤としてトリアリルイソシア
ヌレート4重量部を添加し、実施例1と同様にし
て外径約14mmφ、肉厚約0.5mmのチユーブ状に押
出し結晶化させた後、このチユーブに室温で
16Mradのγ線照射を行ない架橋させた。このチ
ユーブのゲル分率は85%であつた。
重量部に対し、架橋剤としてトリアリルイソシア
ヌレート4重量部を添加し、実施例1と同様にし
て外径約14mmφ、肉厚約0.5mmのチユーブ状に押
出し結晶化させた後、このチユーブに室温で
16Mradのγ線照射を行ない架橋させた。このチ
ユーブのゲル分率は85%であつた。
このチユーブを実施例1と同様の条件でインフ
レーシヨンした。得られたフイルムの円周方向は
約2倍に、長さ方向は約1.6倍に延伸されていた。
このフイルムの{D510/(D510+D530)}×100は
96%であり、β型構造を主とする結晶構造であつ
た。また電子顕微鏡写真でフイブリル構造を認め
ることはできなかつた。しかし極性軸の選択配向
はほとんど認められず第4図とほとんど同一の広
角X線写真であつた。しかも、かかるフイルムは
褐色を呈しており、熱安定性の悪いことが認めら
れた。
レーシヨンした。得られたフイルムの円周方向は
約2倍に、長さ方向は約1.6倍に延伸されていた。
このフイルムの{D510/(D510+D530)}×100は
96%であり、β型構造を主とする結晶構造であつ
た。また電子顕微鏡写真でフイブリル構造を認め
ることはできなかつた。しかし極性軸の選択配向
はほとんど認められず第4図とほとんど同一の広
角X線写真であつた。しかも、かかるフイルムは
褐色を呈しており、熱安定性の悪いことが認めら
れた。
前述した実施例からも明らかなように、この発
明に係る方法によつて得られたフイルムは、極性
軸の選択配向したβ型構造を主体とし、ミクロフ
イブリルがなく、また前述の引張強度の試験法に
より得られた引張強度が12Kg/mm2以上、好ましく
は15Kg/mm2以上、より好ましい条件下で製造すれ
ば20Kg/mm2以上のフイルムが得られ、しかも透明
性、表面平滑性に優れるフイルムである。
明に係る方法によつて得られたフイルムは、極性
軸の選択配向したβ型構造を主体とし、ミクロフ
イブリルがなく、また前述の引張強度の試験法に
より得られた引張強度が12Kg/mm2以上、好ましく
は15Kg/mm2以上、より好ましい条件下で製造すれ
ば20Kg/mm2以上のフイルムが得られ、しかも透明
性、表面平滑性に優れるフイルムである。
この発明に係る方法によつて得られるポリ弗化
ビニリデン樹脂成形物は、前述したようなかかる
特徴を有するほか、従来のPVDFの特徴も併せて
有するため、例えばコンデンサー用フイルム、圧
電、焦電性フイルム等の電気材料として、また屋
外若しくは屋内用建築材料として、更には薬品と
接触する材料等に特に好ましく用いられる。
ビニリデン樹脂成形物は、前述したようなかかる
特徴を有するほか、従来のPVDFの特徴も併せて
有するため、例えばコンデンサー用フイルム、圧
電、焦電性フイルム等の電気材料として、また屋
外若しくは屋内用建築材料として、更には薬品と
接触する材料等に特に好ましく用いられる。
第1図はミクロフイブリルのあることを示す比
較例によつて得られた結晶表面の電子顕微鏡写
真、第2図は見掛けの応力―歪曲線の例を示すグ
ラフ、第3図および第4図は結晶表面の広角X線
写真、第5図はミクロフイブリルのないことを示
す実施例1によつて得られた結晶表面の電子顕微
鏡写真、第6図は赤外線吸光度比を示すグラフで
ある。
較例によつて得られた結晶表面の電子顕微鏡写
真、第2図は見掛けの応力―歪曲線の例を示すグ
ラフ、第3図および第4図は結晶表面の広角X線
写真、第5図はミクロフイブリルのないことを示
す実施例1によつて得られた結晶表面の電子顕微
鏡写真、第6図は赤外線吸光度比を示すグラフで
ある。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 ゲル分率が20〜75%の架橋ポリ弗化ビニリデ
ン樹脂を、その結晶の融解する温度以上である
が、その樹脂の分解開始温度より低い温度で少な
くとも二方向に延伸し、その伸度の和が、見掛け
の応力―歪曲線において、見掛け応力の最大増加
点における伸度をLA、破断点における伸度をLB
としたとき、LA−2/5(LB−LA)より大きく、LB
より小さい範囲になるようにし、次いでかかる伸
度を保持したまま結晶融点より低い温度で冷却す
ることを特徴とするポリ弗化ビニリデン樹脂成形
物の製造法。 2 ゲル分率が20〜75%の架橋ポリ弗化ビニリデ
ン樹脂は、ポリ弗化ビニリデン樹脂と架橋剤から
なる組成物を押出成形し放射線架橋により得られ
ることを特徴とする特許請求の範囲第1項記載の
ポリ弗化ビニリデン樹脂成形物の製造法。 3 延伸がインフレーシヨンによりなされること
を特徴とする特許請求の範囲第1項または第2項
記載のポリ弗化ビニリデン樹脂成形物の製造法。 4 伸度の和がLA−1/5(LB−LA)より大きいこ
とを特徴とする特許請求の範囲第1項乃至第3項
のいずれか1項に記載のポリ弗化ビニリデン樹脂
成形物の製造法。 5 伸度の和がLAより大きいことを特徴とする
特許請求の範囲第4項記載のポリ弗化ビニリデン
樹脂成形物の製造法。 6 ゲル分率が30〜65%であることを特徴とする
特許請求の範囲第1項乃至第5項のいずれか1項
に記載のポリ弗化ビニリデン樹脂成形物の製造
法。 7 ゲル分率が35〜60%であることを特徴とする
特許請求の範囲第6項記載のポリ弗化ビニリデン
樹脂成形物の製造法。 8 少なくとも二方向に延伸する工程が二方向に
延伸され、最小伸度方向の伸度に対する最大伸度
方向の伸度の比が5以下であることを特徴とする
特許請求の範囲第1項乃至第7項のいずれか1項
に記載のポリ弗化ビニリデン樹脂成形物の製造
法。 9 最小伸度方向の伸度に対する最大伸度方向の
伸度の比が3以下であることを特徴とする特許請
求の範囲第8項記載のポリ弗化ビニリデン樹脂成
形物の製造法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP16918681A JPS5869019A (ja) | 1981-10-22 | 1981-10-22 | ポリ弗化ビニリデン樹脂成形物の製造法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP16918681A JPS5869019A (ja) | 1981-10-22 | 1981-10-22 | ポリ弗化ビニリデン樹脂成形物の製造法 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPS5869019A JPS5869019A (ja) | 1983-04-25 |
| JPH0220416B2 true JPH0220416B2 (ja) | 1990-05-09 |
Family
ID=15881822
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP16918681A Granted JPS5869019A (ja) | 1981-10-22 | 1981-10-22 | ポリ弗化ビニリデン樹脂成形物の製造法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPS5869019A (ja) |
Families Citing this family (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| EP0921529B1 (en) * | 1996-06-13 | 2008-03-05 | Asahi Kasei EMD Corporation | Hybrid electrolyte, method for producing the same, and method for producing electrochemical device comprising the same |
| WO2010016291A1 (ja) * | 2008-08-06 | 2010-02-11 | コニカミノルタエムジー株式会社 | 有機圧電材料、その作製方法、それを用いた超音波振動子、超音波探触子および超音波画像検出装置 |
Family Cites Families (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS5856393B2 (ja) * | 1977-08-16 | 1983-12-14 | 日東化学工業株式会社 | 土質の安定化法 |
-
1981
- 1981-10-22 JP JP16918681A patent/JPS5869019A/ja active Granted
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPS5869019A (ja) | 1983-04-25 |
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