JPH02216459A - ハプテンである抗原に対し高親和性を持つ抗体 - Google Patents

ハプテンである抗原に対し高親和性を持つ抗体

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JPH02216459A
JPH02216459A JP1227728A JP22772889A JPH02216459A JP H02216459 A JPH02216459 A JP H02216459A JP 1227728 A JP1227728 A JP 1227728A JP 22772889 A JP22772889 A JP 22772889A JP H02216459 A JPH02216459 A JP H02216459A
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、医療診断分野、化学分析などに有用な免疫的
検出方法において最も重要な働き有する抗体の高性能化
に関するものである。特に、それ自体では免疫反応を引
き起こすことのできない低分子化合物すなわちハプテン
に対して、高いアフィニティーを持つ抗体の作製に関す
る。
さらに詳細には、中枢神経興奮作用を有し覚醒剤の一種
であるメタンフェタミンに対して、高い親和力を持つ抗
体及びモノクローナル抗体の作製に関する。
従来の技術 血液中の微量成分や、大気中の特定成分の検出を行なう
際には、非常に多くの不純物から特定の極微嚢成分を確
実に検出する必要がある。このような目的のために、近
年抗体の反応に基づく免疫的検出方法が盛んに仙究され
ている。
免疫的検出方法は放射性同位体を用いるラジオイムノア
ッセイ(RIB)と、酵素を用いる工ンザイムイムノア
ッセイ(EIA)に大別される。安全性や簡便性の点か
らは、EIAが有利である。
ここでEIAとして一般的なエンザイムリンクトイムノ
ンルベントアッセイ(ELISA)法について説明する
。第1図において1はタンパク質を非特異的に吸着する
プラスチック(ボリスヂEン等)のマイクロプレートで
ある。2は被測定物質である抗原に適当な官能基を導入
し、これを介してタンパク質と化学的に結合した固相抗
原で、マイクロプレートlに吸着している。3は非測定
物質に対して結合能を持つ抗体であり、固相抗原2と平
衡的に結合している。すなわち抗体3は固相抗原2を介
してマイクロプレートlに固定化されている。この状態
で、4の被測定物質である抗原を導入すれば抗体3に対
して固相抗原2と被測定物質である抗原4が競争的に結
合する。したがって抗体3の一部が被測定物質である抗
原4と結合することになり、結果的に一部の抗体3はマ
イクロプレート1に固定化されていない状態になる。当
然被測定物質である抗体4が多いほどマイクロプレート
lに固定化されていない抗体3は増加する。ここで洗浄
を行なうことにより、マイクロプレーl司に固定化され
ていない抗体3を除去することができる。マイクロプレ
ートlに固定化されていない抗体3を除去した後、抗体
3に対して結合能を持つ抗体5を加える。ただし、抗体
5は6の酵素と一定の比で化学的に結合している。抗体
3に未結合の抗体5を洗浄によって除去した後、酵素6
の活性を測定する。活性と酵素6の量との間には正の相
関があるので、活性を測定することにより酵素Gの量を
定量する事ができる。酵素6の量がわかれば、遡ってマ
イクロプレー)1に固相抗原2を介して固定化された抗
体3の量が定量可能であり、さらに被測定物質である抗
原4が定量できる。この際、検出感度を決定する第一の
要因は抗体3の被測定物質である抗原4に対する親和力
である。
抗体とは生物が産生ずるタンパク質の一種で、特定の物
質すなわち抗原とのみ選択的に結合する性質がある。抗
原は、それに結合する抗体の作製方法の違いから2種類
に大別される。1つは直接動物体内に注射することによ
り抗体を産生ずることができるもので、通常分子量致方
以上の巨大分子がこれに相当する。他方は比較的分子量
の小さいもので、適当なタンパク質に化学結合して初め
て抗体の産生を誘導する免疫原となり得る。特に後者の
ような抗原はハプテンと呼ばれている。ハプテンである
抗原に対する抗体の作製方法に関しては、例えば以下の
文猷(ハプテンズ アンド キャリアーズ、O,マケラ
 アンド 1.  J、  T。
セパラ、ハンドブック オブ エクスペリメンタル イ
ムノロジー フォース エディシドン、vOl 、1.
  Chap 3、:Lデイティラド バイ D、  
M。
ヴエイアー ブラックウェル サイエンティフィック 
パブリケーシ日ンズ、オックスフォード、198G、 
 Haptens and Carrlers、 0.
 Kakela and 1、J、T、5eppala
、  Handbook  of  Experls+
ental  I+wmu−nology 4th e
dl−Non、 Vol、1. Chap 3. ed
 by D。
M、Welr、 Blackvell 5clent1
f1c Publiflcatlons。
0xford、 198G、)に記載されている。すな
わち、ハプテンに化学結合が可能な官能基が存在すれば
、その官能基を用いてタンパク質と結合して免疫原とす
る。もし、対象とするハプテンに官能基が存在しなけれ
ば、アミノ基、カルボキシル基、水酸基等の適切な官能
基と、炭素数1から10程度アルキル鎖からなるスペー
サーを導入したハプテンの誘導体を合成した後、架橋試
薬等で適当なタンパク質と結合して免疫原を得るのが一
般的である。より具体的な例を示せば、タカミらは覚醒
剤の一種であるメタンフェタミン(MA)をハプテンで
ある抗原とする抗体の作製に関して報告している(タカ
ミ、フタダ アンド タカハシ、ジャパニーズジャーナ
ル オブ リーガル メディスン、Takaml、 F
ukuda and Takahashl、 Jpn、
 J、I Legal Med、、 37(4)、 4
17j1983)。すなわち、MAの第二アミンにアミ
ノブチル基を導入してアミノブチルメタンフェタミン(
ABMA)とし、これをタンパク質と結合して免疫原と
している。
発明が解決しようとする課題 しかしながら上記の免疫原で作製した抗体は、目的抗原
であるHAよりもむしろ抗原誘導体であるABMAに対
して高い親和力を有していることが発明者らの検討によ
り明かになった。即ち従来の方法で得られる抗体はあく
まで抗原誘導体に対する抗体である。抗原誘導体は、官
能基、スペーサー等の導入により、本来目的とする抗原
とは異なった構造なので、本来目的とする抗原に対して
高い親和力の抗体を作るのは困難であるという課題が浮
き彫りにされた。
また、このため、従来の方法によって得られる抗体を用
いて、例えば上記ELISA法で本来目的とする抗原を
被測定物質として測定を行う際、多量の被測定物質であ
る抗原が導入されてもマイクロプレートに固定化されて
いない抗体が増加しないので、被測定物質である抗原を
高感度に検出することが不可能となる。
課題を解決するための手段 上記課題を解決するため、官能基及びスペーサーを導入
した状態で目的抗原と類似性の高い物質を抗原誘導体合
成の出発物質とすることを考えた。
具体的には、目的抗原分子中のアルキル基が水素原子と
置換した物質を出発物質として、この水素原子の位置に
タンパク質と結合可能な官能基及びスペーサーを導入し
、この官能基を介してタンパク質と結合させて得られる
免疫原を作製することが考えられる。
より具体的には、中枢神経興奮作用を存し覚醒剤の一種
であるメタンフェタミン(HA)を目的抗原とし、かか
る抗原に対して高い親和力を持つ抗体を作製するために
、MAのN−アルキル基であるメチル基が水素原子に置
換された構造を有するアンフェタミン(AP)にタンパ
ク質と結合可能な官能基及びスペーサーとしてアミノブ
チル基を導入した抗原誘導体であるアミノブチルアンフ
ェタミン(ABAP)を用いた。以下にAPlABAP
、 MA、  ABMAの化学構造を示す。
[AP] [ABMA] [AEIAP] [MA] MAとABAPとに化学構造上の高い類似性があること
分かる。
他の好ましい抗原誘導体としては、以下の構造式(nは
整数を示す)で示されるアンフェタミン誘導体が挙げら
れる。nは整数であり、特にnは1から10の整数が好
ましい。nが4の場合には、以下の構造式はABAPを
示す。
これらのアンフェタミン誘導体は、APに、例えばトブ
ロモブチルフタルイミドなどのトハロアルキルフタルイ
ミドを反応させてN−(4−フタルイミジルアルキル)
アンフェタミンとし、ついでこれをヒドラジンで処理す
ることによって容易に得ることができる。
次にアミノブチル基を介して、ABAPをスカシ貝由来
のヘモシアニン(KLI()と結合し、免疫原とした。
KLH以外にも、例えばエワトリ等から得られるガンマ
グロブリン、牛血清アルブミンなどのタンパク質を用い
てもよい。また他のアンフェタミン誘導体もその分子中
のアルキル基を介してKLI+等のタンパク質に結合さ
せることができる。ABAPなどのアンフェタミン誘導
体とタンパク質との結合は通常の方法によって行なうこ
とができる。すなわち、例えばN−サクシイミジル3−
(2−ピリジルジチオ)−プロピオネート(SPDP)
、トリレン−2,4−ジイソシアネート、グルタルアル
デヒド、過ヨウ素酸、l、5−ジフルオロ−2,4−ジ
ニトロベンゼン(DFDNI3) 、サクシニミジル4
−(N−マレイミドメチル)シクロヘキサン−1−カル
ボキシレートCSMCC)、N−(γ−マレイミドブチ
リロキシ)サクシニミド(CMBS)、N−(ε−マレ
イミドカプロイロキシ)サクシニミド(EMCS)など
の通常の結合試薬を用いて実施できる。
かくして得られる免疫原は、目的抗原であるH&と化学
構造上の類似性の高い構造を含んでいる。
この免疫原を動物体内に注射して抗体を作製し、さらに
得られた抗体を用いてMAを被測定物質とするELIS
Aを行なった。
なお、免疫に用いる動物はは乳類であればすべて適用で
きるが、実験の簡便さからマウスを選択した。マウスの
系統はA/Jが最も免疫応答が高く3好適であった。
作用 上記の如く、官能基及びスペーサーを導入した状態で目
的抗原と化学構造上の類似性の高い物質を出発物質とし
、これに官能基及びスペーサーを導入した抗原誘導体を
該官能基を介してタンパク質と結合させて作製した免疫
原を用いれば、その免疫原は目的抗原と化学構造上の類
似性の高い構造を含む。従って、このような免疫原を動
物体内に注射すれば、動物の血清中から目的抗原に対し
て高い親和力を持つ抗体が得られる。
また、上記免疫原で感作した動物の脾臓細胞とミエロー
マ細胞とを融合することによって、目的抗原に対して高
い親和力を有するモノクローナル抗体を産生ずるハイブ
リドーマを得ることもできる。ハイブリドーマの調整は
、ケーラーとミルシュタインの方法(ケーラー エト 
アール、ネイチ+ −25G、495(1975)、 
Kohler et al、、 Nature、 25
G、 495(1975))として知られている通常の
手法により行なうことができる。
具体的には、ABAPとKLIIをムRAPのアミノブ
チル基を介して結合した免疫原をA/J系統のマウスの
体内に注射し、その血清からARIAに比べHAに対し
てより高い親和力を持つ抗体を得ることができた。
さらに、該マウスの脾臓細胞と8−アザグアニン耐性株
の一つであるマウスミエローマ細胞XG3−ムg8・6
53を、ポリエチレングリコールなどの融合促進剤の存
在下で融合せしめ、得られる融合細胞をflAT培地中
で培養して、ムBMAに比べMAに対してより高い親和
力を有するモノクローナル抗体を産生ずるハイブリドー
マを作製することができた。
また、このハイブリドーマを適当な培地中で培養し、そ
の上清からABMAに比べHAに対してより高い親和力
を有するモノクローナル抗体を得ることができた。
得られたABilAに比べMAに対してより高い親和力
を有する抗体及びモノクローナル抗体を用いて、MAを
被測定物質とするELISAを行なったところ、従来に
方法で得られた抗体を用いた場合に比べて、MAの検出
感度が約1000倍向上した。従って、これら抗体は診
断分野、化学分析などにおいて極めて有用である。
実施例 本発明の一実施例として中枢神経興奮作用を有し覚醒剤
の一つであるHAを目的抗原とし、かかる抗原に対して
高い親和力を持つ抗体を作製した。
以下、操作手順に従って実施例の詳細な説明を行なう。
実施例1 最初に、抗血清の作製方法について述べる。
(1) ABAPの合成法 AP 2.00g、  N−ブロモブチルフタルイミド
(アルドリッチ ケミカル カンパニー Inc、  
製)4.17gおよび炭酸水素ナトリウム3.14gを
ベンゼン10sl中で16時間還流した。反応液から溶
媒を除去した後、シリカゲルを担体とした分取用薄層ク
ロマトグラフィー(TLC)  (メルク アンド C
ozI n c、  製)を用いて精製した。展開溶媒
は、メタノールとクロロホルムを体積比で5=85に混
合したものをアンモニアで飽和して用いた。ABAPの
Rf値は0.7であった。メタノールでシリカゲル中の
ABAPを抽出した結果、1.59gのN−(4−フタ
ルイミジルブチル)アンフェタミン(PIBAP)が得
られた。
PIBAP 1.50gを5mlの95%エダノールに
溶解し、0.25gのヒドラジンl水和物を加えて1.
5時間還流したところ、少量の白色沈澱が生じた。再び
濾過した後、濾液をIN塩酸で酸性にし、生じた白色沈
澱を除去した。さらに、この溶液を水酸化ナトリウムで
アルカリ性にすると、油層が分離した。油層をジエチル
エーテルで抽出し、溜去後、前項と同条件のTLCで精
製した。目的物はニンヒドリン試薬と反応して青紫色を
呈する。この反応を利用してTLC上の目的物を確認し
た。最終的に0.75gのN−(4−アミノブチル)ア
ンフェタミン(ABAP)が得られた。
(2)免疫原の作製法 ABAP 19.1Bを2011μlの0.5N塩酸に
溶解し、0゜IM リン酸バッフ1−溶液(pH7,5
) 4.8mlで希釈した。この溶液に、チオール基導
入試薬であるN−サクシニミジル−3−(2−ピリジル
ジチオ)−プロピオネイト(SPDP)  (ファルマ
シア LKB  バイオテクノロジー製) 12゜5m
gを11のエタノールに溶解したものを加え、30分間
攪拌し反応させた。反応の進行状況を確認するため、反
応液をTLC上に展開した。展開溶媒は前項と同じ物を
用いた。5PDPはTLC上で、254nmの紫外光を
吸収する黒いスポットとして確認される。30分間攪拌
を行なった反応液ではTLC上の黒いスポットが消失し
ており、5PDPは完全にABAPと反応していた。こ
のようにして5PDPとABAPの結合物(AP−5P
I)P)を得た。
一方、KLHを0.1MのNaC1を含む0.1M  
リン酸ハッ7 y  (pH7,0)に溶解し、2.2
mg/mlのKLH溶液を調整した。5PDP 51.
8mgをエタノール4.21に溶解したものを、KLH
溶液に滴下し、12時間攪拌し反応させた。その後、セ
ファデックスG−25(ファルマシア LKB  バイ
オテクノロジー製)を用いたゲル濾過により、反応液中
の未反応の5PDPを分離し、KLIIと5PTIPの
結合物(KLH−SPDP)を得た。セファデックスG
−25は、直径4cm長さ50cmのカラムに充填し、
毎分6.9011の流速で用いた。ジチオスレイトール
ヲO,1M リン酸バッファーに溶解し、この溶液1.
8mlをKL[l−5PDPに加え、還元をおこなった
。混合溶液を、再び上記と同条件でセファデックスG−
25カラムでゲルd過した後、この溶液10BIIll
にAP−SPDP溶液を徐々に加えた。30分後、上記
と同条件でセファデックスG−25カラムによるゲル濾
過をおこなったところ、KLI(1分子あたりAP I
4.3分子が導入された。このようにして得られたKL
)IとAPの結合物(AP−KLH)を免疫原として用
いた。
(3)免疫方法 AP−KLII溶液を0.IM NaClを含む0.1
M リン酸バッフ1−溶液(pH7,0)で希釈し、K
LH′a度をImg/mlに調整した。このAP−KL
)I溶液とコンプリートフロインドアジュバントを等量
混合し、ホモジナイザーで乳化したものを、8週齢のマ
ウスの腹腔に注射した。注射量は一匹のマウスについて
100μlとした。なお、マウスの系統は前述したよう
にA/Jを用いた。
(4) ELISAによる抗血清の評価AP−KL)f
による免疫後18週を経過した時点で、マウスの血清を
採取した。この血清を用いてELiSAをおこない、M
A及びABMAを被11111定物質とした際の測定感
度を求めた。ELISAは、以下の条件でおこなった。
牛血清アルブミン(BSA) 1分子に対して抗原誘導
体であるAEtMA 0.4分子が導入されたUSAと
ABMAの化学的結合物(MA−BSA)を固相抗原と
して、ポリスチレンでできた96穴(98vell) 
ELISA用プレート(コースタ−コーポレーション製
)上に吸着固定した。マウスより採取した抗血清をフォ
スフェートバッフアートセライン(PBS)で10.0
00倍に希釈し、各種濃度のMAまたはABMA溶液と
Hlに混合した。この混合溶液を96穴ELISA用プ
レートにI穴あたり100μ!分注した。3時間経過後
、混合溶液を除去し、96穴ELISA用プレートをP
BSで洗浄した。
この操作によって、プレート上のMA−BSAに未結合
の抗血清中の抗体は除去される。ついで、抗血清中に含
まれるマウス抗体に結合能を持つ抗体を上記と同量分注
した。この抗体は、ペロキシダーゼ(POD)と化学的
に結合された、いわゆるPOD標識抗体である。30分
経過後、POD標識抗体溶液を除去し、再びPBSで9
6穴ELISA用プレートの洗浄をおこなった。この操
作で、プレート上の固相抗原に結合したマウス抗体に未
結合POD標識抗体は除去される。一方、PODの基質
である0−フェニレンジアミン(OPD) 40Ing
を0.1M リン酸クエン酸バッファー(pH5,0)
 IOn+Iに溶解し、4μmの30%H2O2を混合
した。この混合溶液を、未結合のPOD標識抗体を除去
後PBSで洗浄済みの96穴E1、IsA用プレートに
、!穴あたり100μm分注した。1〜2分後、プレー
ト上に結合したPOD標識抗体のPODの働きによりO
PDが酸化され、492nmに極大を持つ発色が観察さ
れた。4N硫酸を1穴あたり25μm分注して酵素反応
を停止した後、分光光度計によって各室の溶液の492
nmの吸光度を測定した。測定結果を第2図に実線で示
す。
また比較例として、上記AP−KL11と同様に合成し
たMAとKLIIの化学的結合物(HA−KLH)を用
いて免疫したマウスの、免疫後18週経過した時点で採
取した血清について、上記と同条件でELISAをおこ
なった結果を第2図に点線で示す。
第2図において縦軸は492nI11の相対吸光度であ
り、酵素活性を示す。すなわち、固相抗原に結合した抗
血清中のマウス抗体の相対量を示しており、あるMA?
J1度での相対吸光度の低下があれば、その濃度のMA
が検出可能であると言える。横軸は、測定に用いた抗血
清とMAまたはABMAの混合溶液の、MAまたはAB
MAの濃度を示す。横に引いた点線は相対吸光度50%
を表わす。
第2図の結果について検討を加える。
曲線aは従来法で作製した抗体による一人の検出曲線、
曲線すは従来法で得られた抗体によるABMAの検出曲
線、曲線Cは本実施法で作製した抗体によるにAの検出
曲線、曲線dは本実施法で作製した抗体によるABMA
の検出曲線を示す。
*fMA−KL■で免疫して得られた抗血清について、
相対吸光度が50%に減少するMA濃度を曲線aで見る
と、10−3・6Mであった。ABMAについては曲線
Bを見ると、10−6・2Mで相対吸光度が50%に減
少している。
すなわち、ABMAはMAに比べ、抗血清中のマウス抗
体の固相抗原への結合を約50倍強く阻害するといえる
。言い替えれば、HA−KLHの免疫によって得られた
抗体は、MAよりAHMAに対して約50倍強く結合す
る。一方、ELISAに用いた固相抗原がABMAとB
SAの化学的結合物であり、ABMAと同じ構造を含ん
でいることを考えれば、MA−KLHの免疫によって得
られた抗体はMAより固相抗原に強く結合することが予
想される。前述したように、ELISAの測定原理は、
固相抗原と被測定物質である抗原が抗体に競争的に結合
する結果、抗体の固相抗原への結合が阻害され、抗体の
固相抗原への結合量が減少することを利用している。抗
体が固相抗原により強く結合すれば、被測定物質である
抗原による抗体の固相抗原への結合の阻害が起こりに<
<、結果として測定感度の低下を招く。
一方、AP−KLHによって免疫した抗血清では、相対
吸光度が50%に減少するときのにA濃度は曲線Cよす
IP”M1ABIIAテハ曲線d、にり10−”Mテあ
った。
つまり、AP−KLIIで免疫して得られる抗体はHA
−KLHで免疫したときとは逆に、抗原誘導体ABMA
よりもMAに対して約50倍強く結合する。したがって
、前述したような測定感度の低下は考えられない。事実
、AP−KLHによる免疫で得られた抗血清を用いたE
LISAで、相対吸光度が50%に減少するM、A濃度
である10−”・呻は、HA−KLHによる免疫で得ら
れた抗血清を用いた場合に比べ約1000分の1の低濃
度であった。
なお、上記の考え方に基づく免疫原は本実施例に示した
MA以外についても、分子食1ooo以下のハプテンに
対する抗体を作製する際、一般的に適用可能である。さ
らに、本実施例で感作した動物の膵臓細胞とミエローマ
細胞を融合したハイブリドーマ細胞から産生される抗体
、いわゆるモノクローナル抗体も、当然抗血清と同様の
性質を示す。
すなわち、目的抗原であるハプテンに対し最も強く結合
するモノクローナル抗体を得ることができる。以下、モ
ノクローナル抗体の作製方法について述べる。
実施例2 実施例1で、ABMAに比べHAに強く結合する抗体の
産生が確認されたマウスを用いてモノクローナル抗体の
作製をおこなった。以下手順を追って、実施例の説明を
おこなう。
(1)マウスのブースト AP−KLHによる免疫後7週の時点で、脾臓を肥大さ
せるためにマウスにブースト処理を施した。すなわち、
AP−KLHをPBSでll1g/mlに希釈し、マウ
ス1匹あたり100μlを腹腔内に注射した。
(2)細胞融合 ブースト後3臼目にマウスの膵臓細胞を取り出し、マウ
スミエローマ細胞X83−Ag3・653と融合した。
以下手順を詳細に示す。
(1)マウスを屠殺、消毒後クリーンベンチ内に移動し
た。以下の操作はすべてクリーンベンチ内で無菌的にお
こなった。
(+S)マウスの脾臓を摘出し、予め51のイシコフ改
変ダルベツコ培地(IMDM)  (シグマ ケミカル
カンパニー製)に浸漬していたステンレスメツシュ上に
移した。ハサミで脾臓に約10カ所の切り目を入れ、細
胞摘出用のガラス棒を用いて注意深く脾臓を押しつぶし
た。この操作により、膵臓細胞はIMD狙こ懸濁される
。膵臓細胞を懸濁したIMDMを15m1遠心管に移し
た後、メツシュ上に残った細胞をさらに51のIMDM
で洗浄し、これも遠心管に加えた。以下(lx)までの
操作は、極力細胞の温度を4°Cに保つよう、遠心機を
冷却し、随時水浴を用いた。
(目1)#臓細胞の懸濁液を、800gで7分間遠心分
離をおこない、上清をアスピレータで除去した。
(1v)不要成分である赤血球を破壊するため、NH4
Clを含むトリスバッファー10+glを加え、管底に
付着している細胞をピペットで撹拌してほぐした。
5〜IO分氷上で放置した後、800gで7分間遠心分
離をおこない、上清をアスピレータで除去した。
(y)ハンクス平衡塩液(大阪大学微生物病研究所Ii
l)10mlを加え、遠心管底部の細胞を攪拌してほぐ
した後、氷上で5〜10分放置した。組織断片が沈降し
た場合は、この断片を取らないよう細胞懸濁液のみを別
の遠心管に移した。800gで7分間遠心分離をおこな
い、上清をアスピレータで除去した。
(vl)再びハンクス平衡塩液10m1を加え、管底部
の細胞を攪拌してほぐした。800gで7分間遠心分離
をおこない、上清をアスピレータで除去した。
(vll)ハンクス平衡塩液13〜14m1を加えて、
管底部の細胞を攪拌してほぐした。
(vllり前項で得た脾臓細胞懸濁液50μlに、細胞
染色液であるニグロシン溶液を50μlを加え、約1分
後に血球計算盤を用いて細胞数を求めた。細胞数は5 
、1xlO’cel Is/mlであった。
(lx)  (以降の操作は前記(vl)項からの遠心
時間を利用して交互におこない、膵臓細胞とミエローマ
細胞の計数を同時におこなうようにするのが好ましい。
また、以降の操作はミエローマ細胞を常温以下に冷却す
ることのないよう、異なる温度設定の遠心機を用いた。
)培養中のミエローマ細胞45IIllを50m1遠心
管に移し、800gで7分間遠心した。上清をアスピレ
ータで除去した。
(X)ハンクス平衡塩液101を加え、管底部のミエロ
ーマ細胞を攪拌してほぐした。800gで7分間遠心分
離した後、上清をアスピレータで除去した。この操作を
2回繰り返した。
(xl)ハンクス平衡塩液13alを加え、管底部のミ
エローマ細胞を攪拌してほぐした。
(X目) CV目1)項と同様の方法で細胞数の計測を
おこなった。細胞数は、1.5xlO’cel Is/
n+Iであった。
(xllf) (vm)で得た脾臓細胞懸濁液を常温に
戻したちの91と(xl)で得たミエローマ細胞懸濁液
11vlをよく混合し、2000gで5分間遠心分離し
た後、上溝をアスピレータで除去した。
(xlv)  (以降の操作はクリーンベンチ内に置い
た約40°Cの水浴中でおこなった。)前項で得られた
沈降細胞上に、平均分子i 1500のポリエチレング
IJ :l−ル(PEG) 、0.5mlをピペットで
暖やかに撹拌しながら1分かけて加えた。さらに1.5
分間攪拌を続けた。
(xv)さらにIMDMを1ml/winの速度で51
加えた後、続く1分間でIMDIを51を加えた。最後
に[MDMlomlを加えた後1000gで7分間遠心
分離し、PEGを含む上清をアスピレータで完全に除去
した。
(xvl)前項で得られた沈降細胞にフィーダー細胞と
して(V目1)の脾臓細胞懸濁液を31加え、さらに1
0%の牛胎児血清(FCS)を含むI(AT培地(シグ
マケミカル カンパニー製)を加えて、総量を23m1
とした。ピペットで細胞をほぐした後、培養用の96穴
プレートに!穴あたり100μmずつ分注した。以上の
操作を2匹のマウスについておこない、計6枚のプレー
トに細胞!!!濁液を分注した。
(XYll) CO2インキユベータ内にプレートを移
動し、培養を開始した。インキュベータ内のco2tM
度は5%、温度は37℃に保った。
(xvill) 1日後、lxあたり100μlのHA
T培地を加え、1週間培養を続けた。
(3)抗体のモノクローン化 HAT培地中での、パイブリドーマ細胞の培養開始後1
週間を経過したプレートについて、以下の操作をおこな
った。
(1)各人の培養上清を1穴あたり100μm採取し、
PBSで希釈して2〜10,000倍の希釈系列を作製
した後、これを用いたELISAをおこなった。固相抗
原としてBSA 1分子あたりMA O,4分子が化学
的に結合したもの(HA−BSA)を用い、被測定物質
を加えなかった。
その他の操作法は前述したELISAと同様である。こ
のようなELISAでは、各培養上清中の抗体の固相抗
原に対する結合能を比較することができる。すなわち、
より大きな希釈度で高い吸光度を示す培養上清中には、
固相抗原に対して高い親和力を持つ抗体が含まれている
可能性が高い。吸光度の高いものからいくつかの培養上
清を選び、それらの培養上清を採取した大中の細胞のみ
培養を続けた。
培養のスケールは、適宜大きくしていった。
(11)前項で選んだ培養上清について、さらに厳密な
ELISAをおこなった。培養上清をPBSで適当に希
釈し、固相抗原としてMA−USAを用いた。被測定物
質としてはHAを加えた。その他の操作は前述したEL
ISAと同様である。MAの測定感度の高いものから1
3の培養上清を選び、それらの培養上清を採取した大中
の細胞の培養を続けた。
(iii)選択した!9の培養上清を産生じた細胞をそ
れぞれIにDMに懸濁し、ニグロシンを用いて細胞数を
計測した。
(1v)それぞれの細胞懸濁液をIIT培地(シグマ 
ケミカル カンパニー製)で希釈し、細胞が100μm
あたり1個含まれるように調整した。
(Y)生後5週のマウスから胸腺を摘出し、胸腺細胞を
■T培地中に懸濁して、100μmあたり2X10i個
の胸腺細胞が含まれるように調整した。
、 (Yl) (Y)の胸腺細胞懸濁液を10枚の96
穴培養用プレートに、l穴あたり101)μ1分注した
。さらに、(1v)の細胞懸濁液をl穴あたり100μ
l加えた。
(vll) CO2インキユベータ内で培養を続けなが
ら、培養上清のELISAをおこなった。条件は(目)
項と同様とした。HAの測定感度の高い培養上清が得ら
れた細胞については、適宜培養サイズを大きくしながら
培養を続けた。ELISAによる選別を続けた結果、最
終的に5穴を選択した。すなわち、5種のモノクローナ
ル抗体産生細胞ラインを得た。これらの細胞を200m
1のIMDM中で、11あたり5xlO’個の細胞が含
まれるまで培養を続けた。
5mのモノクローナル細胞産生細胞ラインのうち、MA
に対して最も高い親和力を有するモノクローナル抗体を
産生ずる細胞ライン2D55Aを、ブダペスト条約に基
づき、通商産業省工業技術院微生物工業技術研究所特許
微生物寄託センターに寄託した(受託番号:微工研条寄
第2564号(FERMBP−2564))。
(4)細胞の保存 最終的に選別された細胞ラインの培養液を遠心管に移し
、800gで7分間遠心分離し、上清をアスピレータで
除去した。管底部の細胞を、FCSとジメチルスルホキ
シドを3対lに混合した溶液に懸濁し、11あたり5X
lG”個の細胞が存在するように調整した。この懸濁液
を一8θ℃で凍結した後、液体窒素内に移して長期保存
状態にした。
(5)抗体の精製 プロティンAセファロース4B(ファルマシア LKB
  バイオテクノロジー製)を用いたアフィニティーク
ロマトグラフィーにより、細胞の培養上清からモノクロ
ーナル抗体を精製した。精製したモノクローナル抗体は
、SOSポリアクリルアミドゲル電気泳動により、分斬
量約so、oooの■鎖と20.GOOのし鎖からなる
lgGであることが確認された。
(6)抗体の各種ハプテンに対するアフィニティーの比
較 精製したモノクローナル抗体の内、2D55Aから産生
されたものについてELISAをおこなった。固相抗原
はMA−BSAを用い、鮎、ABMAlAP、  AB
APの4種のハプテンについて測定をおこなった。他の
測定条件は前述のELISAと同様とした。492nm
の相対吸光度が50%に減少する濃度を、上記の4種の
ハプテンについて比較したところ、APが最も高濃度で
あり、次いでABMA、  ABAP、  HAの順で
あった。492nmの吸光度を50%に減少させるため
に、APではHAに比べ約100倍の濃度が必要であっ
た。すなわち、AP−KLIIを免疫原として用いるこ
とにより、上記4種のハプテンの内11Aに対して最も
高いアフィニティーを有する抗体が作製できたことが証
明された。
び本実施法で得られた抗血清でELISAを行なった際
の、にムおよびムBMAの検出感度を比較した図である
I・・Φマイクロプレート、2・・・固相抗原、3・・
・抗体、4・・・抗原、5・・働抗体3に結合する抗体
、6・・拳抗体5に化学的に結合した酵素、代理人の氏
名 弁理士 粟野重孝 ほか1名鍋 図

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)ハプテンとスペーサーとしてのアルキル鎖を介し
    て前記ハプテンと結合されたタンパク質とからなる免疫
    原であって、前記ハプテン分子中のアルキル基が水素原
    子で置換された化合物に相当する物質を出発物質として
    用いて、この出発物質の該水素原子に相当する位置にス
    ペーサーとしてのアルキル鎖及び官能基を導入し、この
    アルキル鎖及び官能基を介して該タンパク質に結合させ
    て得られる免疫原がハプテンの化学構造と類似性の高い
    構造を保持している免疫原。
  2. (2)ハプテンがメタンフェタミンであり、このハプテ
    ンの分子中のN−メチル基が水素原子で置換された化合
    物に相当するアンフェタミンを出発物質とし、アンフェ
    タミンの第一アミンにスペーサーとしてのアルキル鎖及
    び官能基を導入し、このアルキル鎖及び官能基を介して
    該タンパク質に結合させて得られる、メタンフェタミン
    に対して高い親和性を有する能力のある請求項1記載の
    免疫原。
  3. (3)以下の構造式 ▲数式、化学式、表等があります▼ で示されるアンフェタミン誘導体の末端第1アミン部分
    を介してアンフェタミンとタンパク質を結合させた、メ
    タンフェタミンに対して高い親和力を有する抗体の産生
    を誘導する能力のある請求項1記載の免疫原。ただしn
    は整数を示す。
  4. (4)nが1から10の整数である請求項3記載の免疫
    原。
  5. (5)アミノブチルアンフェタミンとタンパク質とを結
    合せしめた、メタンフェタミンに対して高い親和力を有
    する抗体の産生を誘導する能力のある請求項1記載の免
    疫原。
  6. (6)タンパク質が、スカシ貝由来のヘモシアニン、エ
    ワトリ由来のガンマグロブリン、牛血清アルブミンのい
    ずれかである請求項1記載の免疫原。
  7. (7)請求項1記載の免疫原により感作された動物の血
    清から得られる該ハプテンに対して高い親和力を有する
    抗体。
  8. (8)免疫原が請求項5記載の免疫原である請求項7記
    載の抗体。
  9. (9)請求項1記載の免疫原により感作された動物の脾
    臓細胞とミエローマ細胞を融合してなる、該ハプテンに
    対して高い親和力を有するモノクローナル抗体を産生す
    るハイブリドーマ。
  10. (10)請求項5記載の免疫原により感作された動物の
    脾臓細胞を用いる請求項9記載のハイブリドーマ。
  11. (11)受託番号微工研条寄第2564号(FERM 
    BP−2564)を有する請求項9記載のハイブリドー
    マ。
  12. (12)請求項9記載のハイブリドーマより産生される
    モノクローナル抗体。
  13. (13)分子量約50,000のH鎖と約20,000
    のL鎖からなるlgGである請求項12記載のモノクロ
    ーナル抗体。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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