JPH0222788B2 - - Google Patents
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- JPH0222788B2 JPH0222788B2 JP16768682A JP16768682A JPH0222788B2 JP H0222788 B2 JPH0222788 B2 JP H0222788B2 JP 16768682 A JP16768682 A JP 16768682A JP 16768682 A JP16768682 A JP 16768682A JP H0222788 B2 JPH0222788 B2 JP H0222788B2
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- Working-Up Tar And Pitch (AREA)
Description
この発明は、タール蒸留工程で得られたフエノ
ール等のタール酸類を含有する炭化水素油混合物
からタール酸類を製造する方法に関する。更に詳
しくはタール酸類を苛性アルカリ水溶液で抽出
し、得られたタール酸抽出液をタール系軽質油で
洗浄処理した抽出液洗浄油を処理する方法に関す
る。 タール蒸留工程で得られる炭化水素油混合物、
特にナフタリン油やカルボル油には、フエノール
等のタール酸類を多量に含有しており、タール工
業においてはこれらのタール酸類を苛性アルカリ
水溶液で抽出分離してタール酸アルカリ塩とした
後、炭酸ガス等で複分解処理を行つて製品として
いる。 ところで、炭化水素油混合物からタール酸類を
抽出分離したタール酸アルカリ塩等のタール酸抽
出液には、タール塩基分やナフタリン油、カルボ
ル油等の主成分である中性油分その他の不純物も
同伴して含有されてくるため、このタール酸抽出
液をそのまま炭酸ガス等で複分解処理した場合に
は製品タール酸類中にこれらの不純物が移行し、
品質低下の原因になるのでこれらの不純物を除去
する必要がある。 そこで、タール酸抽出液については、これらの
不純物を分離除去するためにタール系軽質油で洗
浄するが、このタール系軽質油の使用量が少いと
不純物の分離除去が完全に行なわれず、また、使
用量を多くするとタール酸抽出液の洗浄に使用し
たタール系軽質油、すなわちタール酸抽出液洗浄
油中に一部のタール酸類が移行し、このタール酸
抽出液洗浄油を軽油蒸留工程で処理すると得られ
る軽油の品質が低下するという問題を引き起すこ
とがあつた。 本発明者等は、かかる観点に鑑み、タール酸抽
出液をタール系軽質油で充分洗浄して高純度のタ
ール酸類を得るようにすると共に、この際回収さ
れるタール酸抽出液洗浄油を有効に処理する方法
について鋭意研究を重ねた結果、タール酸抽出液
洗浄油をタール蒸留工程に装入することにより、
タール酸抽出液洗浄油中のタール塩基類やナフタ
リン油及びタール酸類は再度分離されて回収さ
れ、タール酸類を高純度でしかも効率良く回収で
きると共に、洗浄油であるタール系軽質油につい
ても純度よくしかも効率良く回収することができ
ることを見い出し、本発明に到達したものであ
る。 すなわち、本発明は、タール蒸留工程で得られ
たフエノール等のタール酸類を含有する炭化水素
油混合物を苛性アルカリ水溶液で抽出し、得られ
たタール酸抽出液をタール系軽質油で洗浄処理す
るタール酸抽出液の処理方法において、上記ター
ル酸抽出液を洗浄した抽出液洗浄油をタール蒸留
工程に装入するタール酸抽出液洗浄油の処理方法
である。 本発明において、タール蒸留工程で得られたフ
エノール等のタール酸類を含有する炭化水素油混
合物としては、約150〜300℃の留分を含むタール
油であり、好ましくは約200〜250℃の沸点を有す
るナフタリン油や約170〜200℃の沸点を有するカ
ルボル油、又はこれらからナフタリン等の特定成
分分を除去したタール油を挙げることができ、ナ
フタリン油はタール酸類としてフエノール、o−
クレゾール、m−クレゾール、p−クレゾール、
キシレノールその他の高沸点タール酸類を含有
し、また、カルボル油はフエノール、o−クレゾ
ール、m−クレゾール及びp−クレゾールを主と
して含有する。 また、これらの炭化水素油混合物中のタール酸
類を抽出するために使用される苛性アルカリ水溶
液としては代表的には苛性ソーダ水溶液であり、
この苛性アルカリ水溶液で炭化水素油混合物を抽
出処理することにより、炭化水素油混合物中のタ
ール酸類は水溶性のタール酸アルカリ塩となつて
苛性アルカリ水溶液中に移行する。 このようにして得られた抽出処理後の苛性アル
カリ水溶液、すなわちタール酸抽出液には、炭化
水素油混合物中に含有される水溶性のタール塩基
分やナフタリン油、カルボル油等の主成分である
中性油分が不純物として少量多行する。そして、
このタール酸抽出液をそのまま複分解してタール
酸類を製造すると、得られたタール酸類中の不純
物濃度が高くなり、製品としてのタール酸類の品
質が低下する。このため、このタール酸抽出液に
ついては、その複分解処理前にタール系軽質油で
洗浄処理する。 この目的で使用するタール系軽質油は、ベンゼ
ン、トルエン、キシレン等からなる軽質油若しく
はこれらを含む軽質油であり、通常タール蒸留工
程で得られるタール軽油やコークス炉ガス精製系
で得られる粗軽油等が使用できる。なお、タール
軽油中に含有されるタール塩基分濃度は通常約
1.0〜1.5mg/であり、一方コークス炉ガス精製
系の粗軽油中に含有されるタール塩基分濃度は通
常約0.3〜0.7mg/であつて前者よりはるかに少
い。このため、タール酸抽出液中に含有されるタ
ール塩基分を洗浄抽出する能力は、コークス炉ガ
ス精製系の粗軽油が優れている。 ところで、タール酸抽出液中の不純物のうちの
中性油分や低沸点タール塩基分については、ター
ル系軽質油による洗浄により容易に分離除去でき
るが、高沸点タール塩基分については容易には分
離除去することができず、高純度の製品タール酸
類を得るためにはタール系軽質油の使用量を多く
する必要がある。このため、本発明においては、
タール酸抽出液100重量部に対してタール系軽質
油を通常6〜30重量部、好ましくは10〜20重量部
使用する。タール系軽質油の使用量が6重量部よ
り少いと、脱塩基率が低下し、高純度の製品ター
ル酸類の製造が困難になり、また、その使用量が
30重量部を越えても回収されるタール酸抽出液洗
浄油が増えるだけで効果は変らない。 洗浄されたタール酸抽出液は、次に酸又は炭酸
ガスのような酸性物質で複分解処理され、これに
よつて遊離したタール酸類が得られる。また、得
られたタール酸類は、必要に応じて蒸留処理等に
より、フエノール、o−クレゾール、m−クレゾ
ール、p−クレゾール、キシレノール等に分離さ
れる。 タール酸抽出液をタール系軽質油で洗浄して回
収された上記タール酸抽出液洗浄油はタール蒸留
工程に装入し、この抽出液洗浄油をタールと共に
処理する。上記タール酸抽出液洗浄油中には、タ
ール塩基分や中性油分のほかにタール酸も含有さ
れており、このタール酸抽出液洗浄油中に移行す
るタール酸分は、タール酸抽出液の洗浄に使用し
たタール系軽質油、すなわち洗浄油の使用量に略
比例して増加する。 したがつて、このタール酸抽出液洗浄油をその
まま軽油蒸留工程に装入すると、得られる軽油、
特に重質軽油中のタール酸濃度もタール酸分の増
加に略比例して増加し品質が悪化する。本発明で
は、タール酸抽出液洗浄油をタール蒸留工程に装
入してタールと共に処理するので、タール酸分は
再度ナフタリン油やカルボル油等のタール酸類を
含有する炭化水素油混合物中に移行して回収され
るほか、軽油の純度ひいてはこれから蒸留分離さ
れるベンゼン、トルエン、キシレン等の製品の純
度が向上する。 タール酸抽出液洗浄油は、タール酸抽出液から
移行した水分を含有するので、好ましくはタール
蒸留工程の脱水塔に装入する。脱水塔への装入
は、原料ラインを経由して又は直接塔内へ装入し
てもよく、特に限定されるものではないが、ター
ル酸抽出液洗浄油は、好ましくは脱水塔還流液に
混合して還流液として脱水塔に装入する。この際
の蒸留制御方法として、塔頂温度を一定に制御す
る方法では、塔底からの加熱量が増大してエネル
ギー損失が大となる。これに対して、軽質分の回
収と脱水の目的が達成されるだけに塔底温度を一
定制御する方法であれば、エネルギー損失を最小
にすることが可能である。従つて、本発明方法を
実施するには、脱水塔の塔底温度を還流液として
装入しない場合にとられていた程度の温度でもつ
て一定に制御する方法が好ましい。なお、タール
酸抽出液洗浄油を脱水塔還流液に混合させる結果
還流液がその分だけ増加することになり、重質油
の分離が促進されてこの脱水塔から得られるター
ル軽油の品質が著るしく向上することが判明し
た。特に、還流液を従来の2倍程度に増加させた
場合には蒸留工程で再蒸留して軽質軽油と重質軽
油に分離していたときの軽質軽油と同等の品質に
なるので軽油蒸留工程における負荷を軽減するこ
とができる。 本発明方法によれば、タール酸抽出液洗浄油中
に約4.0重量%含有されていたタール酸類が脱水
塔から留出したタール軽油中では約0.4重量%ま
で低下しており、この脱水塔で除去されたタール
酸は脱水コールタール中に同伴されタール蒸留塔
で再回収され、このタール酸の回収率が向上し、
また、脱水塔の還流量が増加したことにより、塔
頂温度が低下して留出するタール軽油の組成は軽
質分に富んだ軽油となり、品質的により好ましく
なり、さらに、この脱水塔から留出したタール軽
油は粗軽油と混合して軽油蒸留工程における軽質
分と重質分とを分離する蒸留塔で処理するが、こ
の蒸留塔から得られる重質軽油中のタール酸濃度
が約5〜6重量%以下に安定したほか、この蒸留
塔のリボイラーの汚れが少くなり良好になつた。 以下、本発明の実施の一例に係るフローシート
に基づいて本発明方法を説明する。 図中符号1はタール酸抽出液の装入ラインであ
り、この装入ライン1より軽洗塔2内に装入され
たタール酸抽出油は、ライン3より装入されたタ
ール系軽質油と向流接触して洗浄処理され、精製
されたタール酸抽出液がライン4より取り出され
る。 一方、ライン5から移送されてきたコールター
ルは、移送ポンプ6、予熱器7及び熱交換器8を
経てライン9より脱水塔10に装入され、この脱
水塔10の下部からライン11により脱水コール
タールが抜き出され、この脱水コールタールは蒸
留塔に装入されて蒸留処理される。 上記脱水塔10の上部にはセパレータ12及び
還流ポンプ13を備えたタール軽油の還流ライン
14が設けられており、脱水塔10の上部から抜
き出されたタール軽油と水の混合物はセパレータ
12で油水分離され、水がライン15から抜き出
されるようになつている。 上記セパレータ12で油水分離されたタール軽
油は、その一部が脱水塔10の上部に設けられた
還流ライン14の還流液として使用される。ま
た、他の一部はライン16に分れ、このライン1
6を介してタール軽油タンク17に装入される。
なお、このタール軽油タンク17には、ライン3
から枝分れしたライン23により、タール酸抽出
液の洗浄に使用されなかつたタール系軽質油が装
入される。 上記タール軽油タンク17から抜き出されたタ
ール軽油は、蒸留塔18に装入され、軽質軽油1
9と重質軽油20とに分離される。 ところで、上記軽洗塔2内でタール酸抽出液の
洗浄に使用したタール系軽質油からなるタール酸
抽出液洗浄油は、この軽洗塔2から抜き出され、
移送ライン21を介して脱水塔10の還流ポンプ
13の直前に装入され、この還流ライン14を還
流するタール軽油と共に脱水塔10内に装入され
るようになつている。 さらに、1点鎖線で示すライン22は、脱水塔
10の還流比を上げてライン16より抜き出され
るタール軽油の品質を向上させた場合の例を示
し、脱水塔10の還流比を従来の約2〜3倍に上
昇させると、ライン16を流れるタール軽油は軽
油工場の蒸留塔18から得られる軽質軽油19と
略同等の品質になり、ライン22によりこの軽質
軽油19に合流させて蒸留塔18の負荷を軽減さ
せることができる。 以下、本発明方法を実施例に基づいて具体的に
説明する。 タール酸抽出液100重量部/hrを洗浄するため
にタール系軽質油としてコークス炉ガス精製系の
粗軽油16.7重量部/hrを使用し、上記フローシー
トにおいて実線で示す方法で本発明方法を実施し
た。すなわち、タール酸抽出液洗浄油を脱水塔1
0の還流ライン14に装入した場合の操業条件と
装入しない場合の操業条件とを比較して第1表に
示す。また、このときに得られたタール軽油の性
状変化を第2表に示す。さらに、ライン4から抜
き出された精製タール酸抽出液の脱塩基率及び脱
中性油率を測定すると共に、軽油工場の蒸留塔1
8から得られる重質軽油20中のタール酸濃度も
併せて測定した。タール酸抽出液洗浄油をタール
軽油タンク17に装入しこれを蒸留塔18で蒸留
した比較例の結果と併せて、結果を第3表に示
す。
ール等のタール酸類を含有する炭化水素油混合物
からタール酸類を製造する方法に関する。更に詳
しくはタール酸類を苛性アルカリ水溶液で抽出
し、得られたタール酸抽出液をタール系軽質油で
洗浄処理した抽出液洗浄油を処理する方法に関す
る。 タール蒸留工程で得られる炭化水素油混合物、
特にナフタリン油やカルボル油には、フエノール
等のタール酸類を多量に含有しており、タール工
業においてはこれらのタール酸類を苛性アルカリ
水溶液で抽出分離してタール酸アルカリ塩とした
後、炭酸ガス等で複分解処理を行つて製品として
いる。 ところで、炭化水素油混合物からタール酸類を
抽出分離したタール酸アルカリ塩等のタール酸抽
出液には、タール塩基分やナフタリン油、カルボ
ル油等の主成分である中性油分その他の不純物も
同伴して含有されてくるため、このタール酸抽出
液をそのまま炭酸ガス等で複分解処理した場合に
は製品タール酸類中にこれらの不純物が移行し、
品質低下の原因になるのでこれらの不純物を除去
する必要がある。 そこで、タール酸抽出液については、これらの
不純物を分離除去するためにタール系軽質油で洗
浄するが、このタール系軽質油の使用量が少いと
不純物の分離除去が完全に行なわれず、また、使
用量を多くするとタール酸抽出液の洗浄に使用し
たタール系軽質油、すなわちタール酸抽出液洗浄
油中に一部のタール酸類が移行し、このタール酸
抽出液洗浄油を軽油蒸留工程で処理すると得られ
る軽油の品質が低下するという問題を引き起すこ
とがあつた。 本発明者等は、かかる観点に鑑み、タール酸抽
出液をタール系軽質油で充分洗浄して高純度のタ
ール酸類を得るようにすると共に、この際回収さ
れるタール酸抽出液洗浄油を有効に処理する方法
について鋭意研究を重ねた結果、タール酸抽出液
洗浄油をタール蒸留工程に装入することにより、
タール酸抽出液洗浄油中のタール塩基類やナフタ
リン油及びタール酸類は再度分離されて回収さ
れ、タール酸類を高純度でしかも効率良く回収で
きると共に、洗浄油であるタール系軽質油につい
ても純度よくしかも効率良く回収することができ
ることを見い出し、本発明に到達したものであ
る。 すなわち、本発明は、タール蒸留工程で得られ
たフエノール等のタール酸類を含有する炭化水素
油混合物を苛性アルカリ水溶液で抽出し、得られ
たタール酸抽出液をタール系軽質油で洗浄処理す
るタール酸抽出液の処理方法において、上記ター
ル酸抽出液を洗浄した抽出液洗浄油をタール蒸留
工程に装入するタール酸抽出液洗浄油の処理方法
である。 本発明において、タール蒸留工程で得られたフ
エノール等のタール酸類を含有する炭化水素油混
合物としては、約150〜300℃の留分を含むタール
油であり、好ましくは約200〜250℃の沸点を有す
るナフタリン油や約170〜200℃の沸点を有するカ
ルボル油、又はこれらからナフタリン等の特定成
分分を除去したタール油を挙げることができ、ナ
フタリン油はタール酸類としてフエノール、o−
クレゾール、m−クレゾール、p−クレゾール、
キシレノールその他の高沸点タール酸類を含有
し、また、カルボル油はフエノール、o−クレゾ
ール、m−クレゾール及びp−クレゾールを主と
して含有する。 また、これらの炭化水素油混合物中のタール酸
類を抽出するために使用される苛性アルカリ水溶
液としては代表的には苛性ソーダ水溶液であり、
この苛性アルカリ水溶液で炭化水素油混合物を抽
出処理することにより、炭化水素油混合物中のタ
ール酸類は水溶性のタール酸アルカリ塩となつて
苛性アルカリ水溶液中に移行する。 このようにして得られた抽出処理後の苛性アル
カリ水溶液、すなわちタール酸抽出液には、炭化
水素油混合物中に含有される水溶性のタール塩基
分やナフタリン油、カルボル油等の主成分である
中性油分が不純物として少量多行する。そして、
このタール酸抽出液をそのまま複分解してタール
酸類を製造すると、得られたタール酸類中の不純
物濃度が高くなり、製品としてのタール酸類の品
質が低下する。このため、このタール酸抽出液に
ついては、その複分解処理前にタール系軽質油で
洗浄処理する。 この目的で使用するタール系軽質油は、ベンゼ
ン、トルエン、キシレン等からなる軽質油若しく
はこれらを含む軽質油であり、通常タール蒸留工
程で得られるタール軽油やコークス炉ガス精製系
で得られる粗軽油等が使用できる。なお、タール
軽油中に含有されるタール塩基分濃度は通常約
1.0〜1.5mg/であり、一方コークス炉ガス精製
系の粗軽油中に含有されるタール塩基分濃度は通
常約0.3〜0.7mg/であつて前者よりはるかに少
い。このため、タール酸抽出液中に含有されるタ
ール塩基分を洗浄抽出する能力は、コークス炉ガ
ス精製系の粗軽油が優れている。 ところで、タール酸抽出液中の不純物のうちの
中性油分や低沸点タール塩基分については、ター
ル系軽質油による洗浄により容易に分離除去でき
るが、高沸点タール塩基分については容易には分
離除去することができず、高純度の製品タール酸
類を得るためにはタール系軽質油の使用量を多く
する必要がある。このため、本発明においては、
タール酸抽出液100重量部に対してタール系軽質
油を通常6〜30重量部、好ましくは10〜20重量部
使用する。タール系軽質油の使用量が6重量部よ
り少いと、脱塩基率が低下し、高純度の製品ター
ル酸類の製造が困難になり、また、その使用量が
30重量部を越えても回収されるタール酸抽出液洗
浄油が増えるだけで効果は変らない。 洗浄されたタール酸抽出液は、次に酸又は炭酸
ガスのような酸性物質で複分解処理され、これに
よつて遊離したタール酸類が得られる。また、得
られたタール酸類は、必要に応じて蒸留処理等に
より、フエノール、o−クレゾール、m−クレゾ
ール、p−クレゾール、キシレノール等に分離さ
れる。 タール酸抽出液をタール系軽質油で洗浄して回
収された上記タール酸抽出液洗浄油はタール蒸留
工程に装入し、この抽出液洗浄油をタールと共に
処理する。上記タール酸抽出液洗浄油中には、タ
ール塩基分や中性油分のほかにタール酸も含有さ
れており、このタール酸抽出液洗浄油中に移行す
るタール酸分は、タール酸抽出液の洗浄に使用し
たタール系軽質油、すなわち洗浄油の使用量に略
比例して増加する。 したがつて、このタール酸抽出液洗浄油をその
まま軽油蒸留工程に装入すると、得られる軽油、
特に重質軽油中のタール酸濃度もタール酸分の増
加に略比例して増加し品質が悪化する。本発明で
は、タール酸抽出液洗浄油をタール蒸留工程に装
入してタールと共に処理するので、タール酸分は
再度ナフタリン油やカルボル油等のタール酸類を
含有する炭化水素油混合物中に移行して回収され
るほか、軽油の純度ひいてはこれから蒸留分離さ
れるベンゼン、トルエン、キシレン等の製品の純
度が向上する。 タール酸抽出液洗浄油は、タール酸抽出液から
移行した水分を含有するので、好ましくはタール
蒸留工程の脱水塔に装入する。脱水塔への装入
は、原料ラインを経由して又は直接塔内へ装入し
てもよく、特に限定されるものではないが、ター
ル酸抽出液洗浄油は、好ましくは脱水塔還流液に
混合して還流液として脱水塔に装入する。この際
の蒸留制御方法として、塔頂温度を一定に制御す
る方法では、塔底からの加熱量が増大してエネル
ギー損失が大となる。これに対して、軽質分の回
収と脱水の目的が達成されるだけに塔底温度を一
定制御する方法であれば、エネルギー損失を最小
にすることが可能である。従つて、本発明方法を
実施するには、脱水塔の塔底温度を還流液として
装入しない場合にとられていた程度の温度でもつ
て一定に制御する方法が好ましい。なお、タール
酸抽出液洗浄油を脱水塔還流液に混合させる結果
還流液がその分だけ増加することになり、重質油
の分離が促進されてこの脱水塔から得られるター
ル軽油の品質が著るしく向上することが判明し
た。特に、還流液を従来の2倍程度に増加させた
場合には蒸留工程で再蒸留して軽質軽油と重質軽
油に分離していたときの軽質軽油と同等の品質に
なるので軽油蒸留工程における負荷を軽減するこ
とができる。 本発明方法によれば、タール酸抽出液洗浄油中
に約4.0重量%含有されていたタール酸類が脱水
塔から留出したタール軽油中では約0.4重量%ま
で低下しており、この脱水塔で除去されたタール
酸は脱水コールタール中に同伴されタール蒸留塔
で再回収され、このタール酸の回収率が向上し、
また、脱水塔の還流量が増加したことにより、塔
頂温度が低下して留出するタール軽油の組成は軽
質分に富んだ軽油となり、品質的により好ましく
なり、さらに、この脱水塔から留出したタール軽
油は粗軽油と混合して軽油蒸留工程における軽質
分と重質分とを分離する蒸留塔で処理するが、こ
の蒸留塔から得られる重質軽油中のタール酸濃度
が約5〜6重量%以下に安定したほか、この蒸留
塔のリボイラーの汚れが少くなり良好になつた。 以下、本発明の実施の一例に係るフローシート
に基づいて本発明方法を説明する。 図中符号1はタール酸抽出液の装入ラインであ
り、この装入ライン1より軽洗塔2内に装入され
たタール酸抽出油は、ライン3より装入されたタ
ール系軽質油と向流接触して洗浄処理され、精製
されたタール酸抽出液がライン4より取り出され
る。 一方、ライン5から移送されてきたコールター
ルは、移送ポンプ6、予熱器7及び熱交換器8を
経てライン9より脱水塔10に装入され、この脱
水塔10の下部からライン11により脱水コール
タールが抜き出され、この脱水コールタールは蒸
留塔に装入されて蒸留処理される。 上記脱水塔10の上部にはセパレータ12及び
還流ポンプ13を備えたタール軽油の還流ライン
14が設けられており、脱水塔10の上部から抜
き出されたタール軽油と水の混合物はセパレータ
12で油水分離され、水がライン15から抜き出
されるようになつている。 上記セパレータ12で油水分離されたタール軽
油は、その一部が脱水塔10の上部に設けられた
還流ライン14の還流液として使用される。ま
た、他の一部はライン16に分れ、このライン1
6を介してタール軽油タンク17に装入される。
なお、このタール軽油タンク17には、ライン3
から枝分れしたライン23により、タール酸抽出
液の洗浄に使用されなかつたタール系軽質油が装
入される。 上記タール軽油タンク17から抜き出されたタ
ール軽油は、蒸留塔18に装入され、軽質軽油1
9と重質軽油20とに分離される。 ところで、上記軽洗塔2内でタール酸抽出液の
洗浄に使用したタール系軽質油からなるタール酸
抽出液洗浄油は、この軽洗塔2から抜き出され、
移送ライン21を介して脱水塔10の還流ポンプ
13の直前に装入され、この還流ライン14を還
流するタール軽油と共に脱水塔10内に装入され
るようになつている。 さらに、1点鎖線で示すライン22は、脱水塔
10の還流比を上げてライン16より抜き出され
るタール軽油の品質を向上させた場合の例を示
し、脱水塔10の還流比を従来の約2〜3倍に上
昇させると、ライン16を流れるタール軽油は軽
油工場の蒸留塔18から得られる軽質軽油19と
略同等の品質になり、ライン22によりこの軽質
軽油19に合流させて蒸留塔18の負荷を軽減さ
せることができる。 以下、本発明方法を実施例に基づいて具体的に
説明する。 タール酸抽出液100重量部/hrを洗浄するため
にタール系軽質油としてコークス炉ガス精製系の
粗軽油16.7重量部/hrを使用し、上記フローシー
トにおいて実線で示す方法で本発明方法を実施し
た。すなわち、タール酸抽出液洗浄油を脱水塔1
0の還流ライン14に装入した場合の操業条件と
装入しない場合の操業条件とを比較して第1表に
示す。また、このときに得られたタール軽油の性
状変化を第2表に示す。さらに、ライン4から抜
き出された精製タール酸抽出液の脱塩基率及び脱
中性油率を測定すると共に、軽油工場の蒸留塔1
8から得られる重質軽油20中のタール酸濃度も
併せて測定した。タール酸抽出液洗浄油をタール
軽油タンク17に装入しこれを蒸留塔18で蒸留
した比較例の結果と併せて、結果を第3表に示
す。
【表】
【表】
図は、本発明方法の一例を示すフローシートで
ある。
ある。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 タール蒸留工程で得られたタール酸類を含有
する炭化水素油混合物を苛性アルカリ水溶液で抽
出し、得られたタール酸抽出液をタール系軽質油
で洗浄処理するタール酸抽出液の処理方法におい
て、上記タール酸抽出液を洗浄して回収した抽出
液洗浄油をタール蒸留工程に装入することを特徴
とするタール酸抽出液洗浄油の処理方法。 2 タール酸抽出液洗浄油は、タール蒸留工程の
脱水塔に装入する特許請求の範囲第1項記載のタ
ール酸抽出液洗浄油の処理方法。 3 タール酸抽出液洗浄油は、脱水塔還流液に混
合し、還流液として脱水塔に装入する特許請求の
範囲第2項記載のタール酸抽出液洗浄油の処理方
法。 4 タール蒸留工程の脱水塔は、その塔底温度を
一定温度に制御する特許請求の範囲第2項又は第
3項記載のタール酸抽出液洗浄油の処理方法。 5 タール系軽質油がコークス炉ガス精製系の回
収粗軽油である特許請求の範囲第1項ないし第4
項のいずれかに記載のタール酸抽出液洗浄油の処
理方法。 6 炭化水素油混合物が、ナフタリン油及び/又
はカルボル油である特許請求の範囲第1項ないし
第5項のいずれかに記載のタール酸抽出液洗浄油
の処理方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP16768682A JPS5958085A (ja) | 1982-09-28 | 1982-09-28 | タ−ル酸抽出液洗浄油の処理方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP16768682A JPS5958085A (ja) | 1982-09-28 | 1982-09-28 | タ−ル酸抽出液洗浄油の処理方法 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPS5958085A JPS5958085A (ja) | 1984-04-03 |
| JPH0222788B2 true JPH0222788B2 (ja) | 1990-05-21 |
Family
ID=15854342
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP16768682A Granted JPS5958085A (ja) | 1982-09-28 | 1982-09-28 | タ−ル酸抽出液洗浄油の処理方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPS5958085A (ja) |
Families Citing this family (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS61163989A (ja) * | 1985-01-16 | 1986-07-24 | Kawasaki Steel Corp | コ−ルタ−ル中の不溶性物質の分離方法 |
-
1982
- 1982-09-28 JP JP16768682A patent/JPS5958085A/ja active Granted
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPS5958085A (ja) | 1984-04-03 |
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