JPH0234325B2 - Shishushitsukanchiryoyososeibutsu - Google Patents

Shishushitsukanchiryoyososeibutsu

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JPH0234325B2
JPH0234325B2 JP26331885A JP26331885A JPH0234325B2 JP H0234325 B2 JPH0234325 B2 JP H0234325B2 JP 26331885 A JP26331885 A JP 26331885A JP 26331885 A JP26331885 A JP 26331885A JP H0234325 B2 JPH0234325 B2 JP H0234325B2
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Koichi Nakajima
Tooru Eguchi
Masako Oota
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Description

【発明の詳細な説明】
産業上の利用分野 本発明はテトラサイクリン系抗生物質の一種で
あるミノサイクリンを含有する歯周疾患治療用組
成物に係り、詳細にはミノサイクリンを安定に配
合し、かつ、長時間投与部位に滞留し、持続的効
果を発揮する歯周疾患治療用組成物に関する。 従来の技術とその問題点 テトラサイクリン系抗生物質にはテトラサイク
リンをはじめ、ミノサイクリンを含めて数種の類
縁化合物が包含されるが、これらはいずれも非常
に不安定な物質であり、従来からテトラサイクリ
ン系抗生物質を医薬組成物へ安定に配合するため
の検討が種々なされている。 例えば、特開昭52−90616号は2−ピロリドン
水溶液中でマグネシウム化合物のようなアルカリ
土類金属化合物を用いてオキシテトラサイクリ
ン、ドキシサイクリン、テトラサイクリン、クロ
ルテトラサイクリンまたはそれらの塩をキレート
化することにより、これらのテトラサイクリン系
抗生物質の安定化を図つた注射用の水溶液を開示
している。また、特開昭53−94028号はアルカリ
土類金属イオン、ポリビニルピロリドンおよび脂
肪族アミドを配合し、PH5.0〜7.5にすることによ
り、オキシテトラサイクリンの安定化を図つた医
薬組成物を開示している。さらに、米国特許第
3335055号はテトラサイクリンをマグネシウムイ
オンおよびイソニコチン酸アミドなどのピリジン
誘導体で安定化する方法を開示している。 しかしながら、テトラサイクリン系抗生物質の
1種であるミノサイクリンについては、従来その
安定化を検討した例は見当らない。 ところで、数年前よりテトラサイクリン系抗生
物質の歯科領域への摘用が種々検討されており、
ミノサイクリンを歯周疾患患者に経口的に内服さ
せた場合、歯肉溝浸出液(GCF)内にミノサイ
クリンが高濃度で到着し、かかる疾患を良好に治
療することが報告されている。〔J.Periodontal.、
51(9)530−534(1980)〕。 また、最近にいたり、ミノサイクリンの経口投
与により歯肉炎症および歯肉縁下細菌の変化につ
いても、良好な結果が得られていることが報告さ
れている〔J.Periodontal.、53(9)、557−561
(1982)〕。 前記のミノサイクリンの歯料の応用はいずれも
ミノサイクリン塩酸塩製剤の経口投与に基づく検
討であつて、ミノサイクリン自体を、例えば、口
腔内局所である歯周炎症部位に局所的に直接投与
するものではない。また、テトラサイクリンをポ
リメタアクリル酸エチルやエチレン−酢酸ビニル
と合して歯周疾患の局所へ適用する固体製剤を得
ることが提案されているが、〔J.Periodontal、53
(11)、693−699(1982)および54(10)、575−579
(1983)〕、満足すべきものではなく、ミノサイク
リンについて、そのような製剤は提案されていな
い。 歯周疾患に対してはミノサイクリン自体を直接
口腔内局面である歯周炎症部位、例えば、歯周ポ
ケツト投与し、GOF内にミノサイクリンを高濃
度に存在させれば良いのであるが、ミノサイクリ
ンが前記の如く不安定な物質であり、未だ、この
疾患に使用するミノサイクリンを含有する局所投
与用の安定な医療用組成物は得られていない現状
である。 したがつて、近年、ミノサイクリンの使用特に
歯料領域の適用に際して、この安定化が要望され
るようになつている。 このような事情にかんがみ、本発明者らは先に
ミノサイクリンの医療用組成物への安定化配合に
ついて鋭意検討し、その結果、マグネシウム化合
物を含有する多価アルコールを基剤とすることに
より、ミノサイクリンが安定化され、これが、テ
トラサイクリン系抗生物質中でもミノサイクリン
にのみ見られる特異的な効果であることを知り、
この点についてはすでに特許出願中である(特公
平1−12728号)。 前記のマグネシウム化合物を含有する多価アル
コールの基剤にミノサイクリンを配合した組成物
は、歯周疾患部位である例えば歯周ポケツトに投
与された場合、GCF内にミノサイクリンが高濃
度に滞留され、ある程度の治療効果が得られるも
のの、GCF内のミノサイクリンの濃度がそれ程
長期に持続しないというものであり、頻回投与を
必要とする場合もあつた。 そこで、本発明質らはミノサイクリンが安定に
配合され、かつその効果も長時間にわたる歯周疾
患治療用組成物の開発を検討し、その結果前記の
マグネシウム化合物−多価アルコール−ミノサイ
クリンの組合わせに加え、さらに、水溶性高分子
物質、ある種のメタアクリル酸系コポリマーおよ
びその可溶化剤を適宜組合わせ配合した組成物
が、ミノサイクリンの安定性を損なうことなく、
長時間投与部位に滞溜し、効果が持続的なもので
あることを新たに見出し、本発明を完成するにい
たつた。 問題点を解決するための手段と作用 すなわち、本発明は、活性成分としてミノサイ
クリンまたはその医薬上許容される塩を、マグネ
シウム化合物、水溶性高分子物質、多価アルコー
ル、メタアクリル酸エチル、メタアクリル酸塩化
トリメチルアンモニウムエチルコポリマーおよび
可溶化剤からなる混合物に配合してなることを特
徴とする歯周疾患治療用組成物を提供するもので
ある。 この場合において、本発明の組成物は、その一
態様において、水溶性高分子物質および多価アル
コールからなるヒドロゲルにミノサイクリンまた
はその医薬上許容される塩およびマグネシウム化
合物を配合してなる混合物に、メタアクリル酸エ
チル・メタアクリル酸塩化トリメチルアンモニウ
ムエチルコポリマーおよび可溶化剤を配合した歯
周疾患治療用組成物であるのが好ましい。 本発明の歯周疾患治療用組成物は、前記のすで
に本発明者らが提案しているマグネシウム化合物
−多価アルコール−ミノサイクリンの配合組合わ
せに加え、特に、水溶性高分子物質と該メタアク
リル酸系コポリマーを配合した点で組成物自体の
付着性と、活性成分たるミノサイクリンが多価ア
ルコール中に完全溶解した微細粒子が確保される
ため、歯周疾患部位である歯周ポケツトに投与し
た場合、ミノサイクリンのGCF内への長期にわ
たる残存が達成されるものである。 そして前記の如く提供される本発明のミノサイ
クリンを安定に配合した特異的組成物は、口腔内
局所、特に歯周疾患部位である、例えば、歯周ポ
ケツトに直接投与でき、その効果も長期間にわた
り発揮し得るものである。 したがつて、これまで経口的にミノサイクリン
を投与することによる全身的な副作用、例えば、
消化器系副作用である食欲不振、悪心、不痢等の
症状の発現、血小板減少、好酸球増多等の生化学
的副作用あるいは菌交代症等が散見されていた
が、本発明の歯周疾患治療用組成物を用いること
によりこれらの副作用の発現が極力防止されたも
のとなり、臨床的にも特に優れた組成物であると
いえる。 それ故に、特に好ましい本発明の目的は、前記
の如く安定化されたミノサイクリン含有組成物
を、歯周ポケツト内に適用する歯周疾患治療方法
を提供するものである。 本発明の歯周疾患治療用組成物において、用い
るマグネシウム化合物としては、医薬上許容され
るものであればいずれでもよく、例えば、塩化マ
グネシウム、酢酸マグネシウム、硫酸マグネシウ
ム、炭酸マグネシウム、グルコン酸マグネシウム
およびこれらの水和物などが挙げられ、ことに塩
化マグネシウムが好ましい。一般に、マグネシウ
ム化合物は組成物全体に対して0.5〜10%(重量
%、以下同じ)、好ましくは、1〜5%の割合で
配合することにより、ミノサイクリンの良好な安
定が図れる。 多価アルコールとしては、グリセリン、エチレ
ングリコール、ジエチレングリコール、プロピレ
ングリコール、ジプロピレングリコール、ヘキシ
レングリコール、1,5−ペンタンジオール、
1,3−ブチレングリコールなどが単独で、また
は混合して用いられ、ミノサイクリン安定化上、
ことにグリセリンが好ましい。 また、本発明の組成物中に配合するミノサイク
リンは遊離のものでも、例えば、塩酸塩、硫酸
塩、トリクロル酢酸塩などの医薬上許容される酸
付加塩いずれでもよく、薬効上の観点から、一般
に、遊離のミノサイクリンとして、組成物全体に
対して15%程度まで、通常、0.1〜5%程度配合
することができる。 用いる水溶性高分子物質としては、多価アルコ
ール中に溶解するものが好ましく、例えば、ポリ
ビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、カラ
ギーナン、ローカストビーンガム、グアーガム、
ヒドロキシエチルセルロース、キサンタンガム、
トラガントガム、澱粉、スクシノグルカンなどが
挙げられ、これらは単独もしくは2種以上組合わ
せて配合することができる。とりわけ、ミノサイ
クリンの安定化ならびにその徐放効果のためには
ヒドロキシエチルセルロースが好ましい。 この水溶性高分子物質は、本発明の組成物にお
いて、多価アルコールと共にヒドロゲルを形成
し、そのための増粘作用を発揮するもので、その
含有量は組成物全体に対して0.2〜10重量%程度
とするのが好ましい。 メタアクリル酸エチル・メタアクリル酸塩化ト
リメチルアンモニウムエチルコポリマーはオイド
ラギツトRSとして知られるメタアクリル酸系コ
ポリマーで、得られる組成物の性能上、組成物全
体に対して0.5〜10重量%程度配合することが好
ましい。 本発明で用いる可溶化剤は、該メタアクリル酸
系コポリマーを溶解するもので、組成物の性能
上、多価アルコールとは相溶しないものが好まし
く、かかる可溶化剤としては、トリアセチン、ト
リブチリン、ジアセチルエチレングリコールなど
のような低級多価アルコールと低級脂肪酸のエス
テル、、セバシン酸ジエチル、フタル酸ジエチル、
フタル酸ジブチル、アジピン酸ジイソプロピル、
コハク酸ジブチルなどのような低級アルコールと
ジカルボン酸のエステルが挙げられる。これらは
単独でも、2種以上併用してもよく、組成物全体
に対して5〜25重量%の割合で用いられる。特
に、トリアセチレンが好ましい。また、ミノサイ
クリンの安定化、その徐放効果の観点から、該メ
タアクリル酸系コポリマー:可溶化剤の重量比を
1:2〜1:25とすることが好ましい。 本発明の組成物は、基本的に、マグネシウム化
合物、水溶性高分子物質、多価アルコールの三者
の混合物にミノサイクリンが含有され、さらに、
それに該メタアクリル系コポリマーと可溶化剤が
配合された粘稠な液状ないしはペースト状の組成
物であり、数%程度までの水を含有させることは
可能であるが、ミノサイクリンの安定性の観点か
ら非水系であることが望ましい。 したがつて好ましい本発明の歯周疾患治療用組
成物は、具体的には下記処方; ミノサイクリンまたはその塩 0.5〜5.0重量% 水溶性高分子物質 0.2〜10.0重量% マグネシウム化合物 0.5〜10.0重量% 可溶化剤 5.0〜25.0重量% メタアクリル酸系コポリマー 0.5〜10.0重量% 多価アルコール 残部 からなる配合比であり、より好ましい組成物は: 塩酸ミノサイクリン 0.5〜5.0重量% ヒドロキシエチルセルロース 0.2〜10.0重量% 塩化マグネシウム 0.5〜10.0重量% トリアセチン 5.0〜25.0重量% オイドラギツトRS 0.5〜10.0重量% グリセリン 残部 の処方からなるものである。 本発明の歯周疾患治療用組成物は、通常の製剤
化技術に従つて調製することができる。 例えば、多価アルコールにマグネシウム化合物
および水溶性高分子物質を溶解し、次いでミノサ
イクリンまたはその医薬上許容される塩を添加
し、混合物を得る。一方、該メタアクリル酸系コ
ポリマーを可溶化剤に溶解した液を調製し、これ
を前記のミノサイクリンまたはその医薬上許容さ
れる塩を含有する混合物に混合配合し、所望の組
成物を得ることができる。なおこの場合において
要すれば加熱を行つても良く、例えば40〜200℃
程度の条件が良い。 本発明の組成物の調製は前記に限定されず、任
意の順序で所定の成分を配合し行い得ることがで
きることはいうまでもなく、所望により、エタノ
ールやイソプロパノール、非イオン界面活性剤を
適当量添加してもよい。 かくして調製される本発明の組成物の例を挙げ
ると以下のものが例示される。 実施例 1 成 分 % ミノサイクリン塩酸塩 3.0 ヒドロキシエチルセルロース 4.0 塩化マグネシウム六水和物 5.0 トリアセチン 12.0 オイドラギツトRS 2.0 グリセリン 74.0 グリセリンにヒドロキシエチルセルロースおよ
び塩化マグネシウムを分散し、100℃に加熱して
溶解した。溶解後、50℃に冷却し、ミノサイクリ
ン塩酸塩を添加、均一に混合して混合物を得る。
一方、オイドラギツトRSをトリアセチンに溶解
した液を作成し、これを前記混合物に加え均一に
混合して所望の組成物を得る。 実施例 2 成 分 % ミノサイクリン 0.1 塩化マグネシウム六水和物 0.5 ヒドロキシエチルセルロース 4.0 トリアセチン 12.0 オイドラギツトRS 2.0 グリセリン 81.4 実施例1と同様にミノサイクリン、塩化マグネ
シウム六水和物、ヒドロキシエチルセルロースお
よびグリセリンの混合物を調製し、これにトリア
セチン、ついで、微粉砕したオイドラギツトRS
を加えて所望の組成物を得た。 実施例 3 実施例1の処方において、ヒドロキシエチルセ
ルロースの代わりに、同量のカラギナーンを用
い、同様にして所望の組成物を得た。 実施例 4 実施例1の処方において、ヒドロキシエチルセ
ルロースの代わりに、同量のキサンタンガムを用
い、同様にして所望の組成物を得た。 実施例 5 実施例1の処方において、塩化マグネシウムの
代わりに、同様の酢酸マグネシウムを用い、同様
にして所望の組成物を得た。 実施例 6 実施例1の処方において、塩化マグネシウムの
代わりに、同量の硫酸マグネシウムを用い、同様
にして所望の組成物を得た。 実施例 7 実施例1の処方において、トリアセチンの代わ
りに、同量のフタル酸ジブチルを用い、同様にし
て所望の組成物を得た。 実施例 8 実施例1の処方において、グリセリンの代わり
に、プロピレングリコールを用いて所望の組成物
を得た。 つぎに、本発明の組成物の安定性について説明
する。 ミノサイクリンの安定化試験 マグネシウム化合物を含有する多価アルコール
を基剤とし、そこへミノサイクルを配合した組成
物はすでに本発明者らによりその安定性が検討さ
れている(特願昭59−253788号)。 したがつて、かかる方法に準じ本発明の組成物
におけるミノサイクリンの安定化試験を行つた。 実施例1の処方に基づく本発明の組成物をバイ
アルビンに充填して、40℃に保存し、1カ月後お
よび3カ月後のそれら抗生物質の力価を日本抗生
物質基準解説(1982年版)に準じて測定し、配合
当初の力価に対する力価残存率(%)を算出し
た。 また、対照として次の処方のものを同様試験し
た。 対照1 成 分 % ミノサイクリン塩酸塩 3 ヒドロキシエチルセルロース 2 塩化マグネシウム 5 グリセリン 90 対照2 成 分 % ミノサイクリン塩酸塩 3 ヒドロキシエチルセルロース 4 オイドラギツトRS 2 トリアセチン 12 グリセリン 79 対照3 成 分 % ミノサイクリン塩酸塩 3 ヒドロキシエチルセルロース 4 塩化マグネシウム 5 オイドラギツトRS 2 トリアセチン 12 蒸留水 74 それらの結果を併せて第1表に示す。
【表】 第1表から明らかなごとく、マグネシウム化合
物を多価アルコールに配合した組成物は、特公平
1−12728号に示したごとく、ミノサイクリンを
安定化させるが、これに、オイドラギツトRSお
よび可溶化剤を配合しても良好な安定化が得られ
る。 このように、本発明の組成物は先に本発明者ら
が提案した組成物と同様にミノサイクリンを安定
化するものであるが、特に、本発明の組成物はそ
の効果が徐放的であることが判明した。 その徐放効果を試験にて示す。 ミノサイクリンの放出性試験 実施例1の処方に基づく本発明の組成物および
前記の対照1の処方に基づく組成物をそれぞれ
200mgずつ取り、水20ml中にて37℃でインキユベ
ートしミノサイクリン量をHPCL法にて求めた。 その結果を第1図に示す。 この結果から明らかな如く、本発明の組成物は
ミノサイクリンを徐放的に溶出していることが理
解される。なお、白色ワセリンにミノサイクリン
塩酸塩3%を配合した組成物について同様な試験
を行つたが、ミノサイクリンの放出が認められな
かつた。 ミノサイクリンの滞留性試験 前記の試験にて本発明の組成物はミノサイクリ
ンを徐放的に放出化させることが判明したので、
実際に歯肉ポケツト内に投与し、そのGCF中の
ミノサイクリンの濃度を投与後、1、3、7およ
び24時間後に測定した。 対照患者:29〜42才、男性3名 投与組成物:実施例1の組成物および対照1の組
成物 その結果を第2図に示す。 この結果からも明らかな如く、本発明の組成物
はGCF中にミノサイクリンを高濃度で長時間に
わたり滞留させることが判明する。 したがつて本発明の歯周疾患治療用組成物は従
来の組成物と比較し、特に、その効果が持続性で
あるといえる。 以上のようにして安定化された本発明のミノサ
イクリン含有医療用組成物は、特に歯周疾患の治
療剤として口腔内に適用するのに適していること
が判明した。したがつて本発明はミノサイクリン
を安定に配合した前記の医療用組成物を使用する
歯周疾患の治療方法を提供するものである。 その本発明の医療用組成物の歯周疾患に対する
効果を以下に記載する。 従来より歯周疾患、特に歯周炎疾患は細菌の感
染に起因する疾患であると考えられている。すな
わちプラーク、歯石の沈着に端を発し、プラー
ク、歯石中の細菌自身あるいは細菌の代謝産物歯
肉辺縁から深部へ波及する炎症剤の疾患と把握さ
れ、その原因細菌としてはグラム陰性嫌気性桿菌
が大きく原因しているものである。 したがつて歯周疾患の治療として、初期治療に
はプラークの除去を図るプラーク・コントロー
ル、歯石の除去を図るスケーリングが採用されて
いるが、歯周炎等の原因となる口腔内細菌を除去
してやることが直接的原因療法となるものであ
る。 そこで本発明のミノサイクリンを安定に含有す
る治療用組成物を歯周疾患部へ直接的に塗布し、
歯肉ポケツト中の細菌の変動を検討した。 歯肉ポケツト内の細菌数の変動測定 下記の処方に基づく本発明の治療用組成物を歯
周炎患者に使用し、歯周ポケツト内の細菌数の変
化を測定した。 (1) 方法: 以下の処方に基づく本発明のミノサイクリン
含有組成物を調製し、歯周炎患者(男性6名)
の歯周ポケツトに1歯あたり約40〜50mgずつマ
イクロシリンダにて局所投与し、投与後1日
目、2日目、1週間目および2週間後に歯周ポ
ケツト内の細菌数の変動を観察した。なお、あ
わせて、徐放効果の認められない溶解性の処方
ならびに各々のミノサイクリンを含有しないプ
ラセボ処方の場合も観察した。 (2) 処方: (A) 本発明の実施例1の組成物(3%MINO
徐放性と記す) (B) 前記対照1の組成物(3%MINO溶解性
と記す) (C) 本発明の実施例1の組成物からミノサイク
リン塩酸塩を除いたもの(プラセボ徐放性に
記す) (D) 前記対照1の組成物から、ミノサイクリン
塩酸塩を除いたもの(プラセボ溶解性と記
す) (3) 結果: 各群において、各組成物投与前の歯周ポケツ
ト内総細菌数の平均値を100%とし、投与後1
日目、2日目、1週間目および2週間目の変動
を第3図に示した。 併せて歯周疾患の指標菌である運動性桿菌
(Motile rods)およびスピロヘータ
(Spirochetes)の変動を第4図に示した。 この第3図および第4図の結果から明らかな
如く、本発明のミノサイクリンを安定に含有す
る治療用組成物は良好に歯肉ポケツト内の細菌
数を減少させ、その効果も持続性であることす
なわちミノサイクリンを徐放化させていること
が判明する。 発明の効果 以上のように、歯周炎症患が歯肉ポケツト内の
細菌の増殖に起因する点を考慮すれば、本発明の
歯周疾患治療用組成物はその細菌の増殖を顕著に
抑制し、歯周炎疾患治療方法として有効なものと
なることが判明する。 そして本発明の組成物は、ミノサイクリンが安
定に配合させているとともに、その効果も徐放的
なものであり、医療上の有用性は多大なものであ
るといえる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明組成物の放出性試験の結果を示
すグラフ、第2図は滞留性試験の結果を示すグラ
フ、第3図および第4図は本発明の組成物を投与
した場合の歯肉ポケツトの細菌数の変動を示すグ
ラフである。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 活性成分としてミノサイクリンまたはその医
    薬上許容される塩と、 マグネシウム化合物、水溶性高分子物質、多価
    アルコール、メタアクリル酸エチル・メタアクリ
    ル酸塩化トリメチルアンモニウムエチルコポリマ
    ーおよび可溶化剤とを配合してなることを特徴と
    する歯周疾患治療用組成物。 2 マグネシウム化合物を組成物全体に対し0.5
    〜10重量%配合した前記第1項の組成物。 3 マグネシウム化合物が塩化マグネシウム、酢
    酸マグネシウム、硫酸マグネシウム、炭酸マグネ
    シウム、グルコン酸マグネシウムおよびこれらの
    水和物からなる群から選ばれた少なくとも一種で
    ある前記第1項の組成物。 4 マグネシウム化合物が塩化マグネシウムまた
    はその水和物である前記第3項の組成物。 5 水溶性高分子物質を組成物全体に対し0.2〜
    10重量%含有させた前記第1項の組成物。 6 水溶性高分子物質がポリビニルアルコール、
    ポリビニルピロリドン、カラギーナン、ローカス
    トビーンガム、グアーガム、ヒドロキシエチルセ
    ルロース、キサンタンガム、トラガントガム、澱
    粉およびスクシノグルカンからなる群より選ばれ
    る前記第1項の組成物。 7 水溶性高分子物質がヒドロキシエチルセルロ
    ースである前記第6項の組成物。 8 多価アルコールがグリセリン、エチレングリ
    コール、ジエチレングリコール、プロピレングリ
    コール、ジプロピレングリコール、ヘキシレング
    リコール、1,5−ペンタンジオール、1,3−
    ブチレングリコールおよびこれらの2種以上の混
    合物からなる群から選ばれた少なくとも1種であ
    る前記第1項の組成物。 9 多価アルコールがグリセリンである前記第8
    項の組成物。 10 メタアクリル酸エチル・メタアクリル酸塩
    化トリメチルアンモニウムエチルコポリマーを組
    成物全体に対して0.5〜10重量%含有させた前記
    第1項の組成物。 11 可溶化剤がメタアクリル酸エチル、メタア
    クリル酸塩化トリメチルアンモニウムエチルコポ
    リマーを溶解するが、多価アルコールとは相溶し
    ないものである前記第1項の組成物。 12 可溶化剤を組成物全体に対し、5.0〜25重
    量%含有させた前記第1項の組成物。 13 可溶化剤が低級多価アルコールと低級脂肪
    酸のエステルおよび低級アルコールとジカルボン
    酸のエステルからなる群から選ばれる前記第1項
    の組成物。 14 可溶化剤がトリアセチン、トリブチリン、
    ジアセチルエチレングリコール、セバシン酸ジエ
    チル、フタル酸ジエチル、フタル酸ジブチル、ア
    ジピン酸ジイソプロピルおよびコハク酸ジブチル
    からなる群から選ばれる前記第13項の組成物。 15 メタアクリル酸エチル・メタアクリル酸塩
    化トリメチルアンモニウムエチルコポリマー:可
    溶化剤の重量比が1:2〜1:25である前記第1
    項の組成物。 16 水溶性高分子物質および多価アルコールか
    らなるヒドロゲルにミノサイクリンまたはその医
    薬上許容される塩およびマグネシウム化合物を配
    合してなる混合物に、メタアクリル酸エチル・メ
    タアクリル酸塩化トリメチルアンモニウムエチル
    コポリマーおよび可溶化剤を配合した前記第1項
    〜第15項いずれか1つの組成物。 17 ミノサイクリンまたはその医薬上許容され
    る塩を組成物全体に対して0.1〜5.0重量%含有さ
    せた前記第1項〜第16項いずれか1つの組成
    物。 18 以下の処方: 塩酸ミノサイクリン 0.5〜5.0重量% ヒドロキシエチルセルロース 0.2〜10重量% 塩化マグネシウム 0.5〜10重量% トリアセチン 5.0〜25重量% メタアクリル酸エチル・メタアクリル酸塩化トリ
    メチルアンモニウムエチルコポリマー
    0.5〜10重量% グリセリン 残部 からなり、メタアクリル酸エチル・メタアクリル
    酸塩化トリメチルアンモニウムエチルコポリマ
    ー:トリアセチンの重量比が1:2〜1:25であ
    る前記第1項の組成物。
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