JPH0241579B2 - - Google Patents

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JPH0241579B2
JPH0241579B2 JP61199517A JP19951786A JPH0241579B2 JP H0241579 B2 JPH0241579 B2 JP H0241579B2 JP 61199517 A JP61199517 A JP 61199517A JP 19951786 A JP19951786 A JP 19951786A JP H0241579 B2 JPH0241579 B2 JP H0241579B2
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stainless steel
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Description

【発明の詳細な説明】
[産業上の利用分野] 本発明は高強度、高靭性オーステナイト系ステ
ンレス鋼線材に関し、さらに詳しくは事務機器、
電気機器、精密機器、建築物、自動車等の産業分
野において、耐蝕性の要求される部品、例えば、
耐蝕性ばね、ロツド、シヤフト、ピン類に使用さ
れるオーステナイト系ステンレス鋼線材に関す
る。 [従来技術] 従来、高強度オーステナイト系ステンレス鋼と
しては、SUS304が主として使用されてきている
が、強度が炭素鋼ピアノ線と比較すると、かなり
低い。即ち、JISにおいても、 炭素鋼ピアノ線 JIS(G3522)SWP−B2φ、引張強さ、205〜
225Kgf/mm2、 オーステナイト系ステンレス鋼 JIS(G4314)SUS304−WPB2φ、引張強さ
170〜195Kgf/mm2 と規定化されており、ステンレス鋼の引張強さは
低い水準にあり、そのため、高強度が必要な部品
製造においては、ステンレス鋼の形状寸法の大型
化あるいはピアノ線に防蝕メツキを施す等の繁雑
な加工工程を必要としているのが現状である。 また、成型加工上の問題としては、ばね、ロツ
ド類の端部は構造物に取り付けるための曲げ加工
を施すことが多いが、高強度鋼は一般に靭性が低
いために加工割れのトラブルを発生することであ
る。 [発明が解決しようとする問題点] 本発明は上記に説明したように、従来における
オーステナイト系ステンレス鋼の問題点が加工上
の問題点に鑑み、本発明者が鋭意研究を行い、検
討を重ねた結果、産業構造が重厚長大型から軽薄
短小型へ展開している中で、オーステナイト系ス
テンレス鋼線材に高性能(高強度)を付与し、か
つ、成型性の良好な高強度、高靭性オーステナイ
ト系ステンレス鋼線材を開発したのである。 [問題点を解決するための手段] 本発明に係る高強度、高靭性オーステナイト系
ステンレス鋼線材の特徴とするところは、 C0.04〜0.10wt%、Si1.50〜2.50wt%、 Mn0.30〜2.00wt%、P≦0.045wt%、 S≦0.030wt%、Ni6.00〜10.50wt%、 Cr17.00〜20.00wt%、Al≦0.007wt%、 N0.15〜0.25wt% を含有し、残部Feおよび不純物からなり、鋼中
の酸化物系非金属介在物の組成範囲が、 SiO220〜100wt%未満、MnO≦50wt%、 Al2O3≦30wt% であることにある。 本発明に係る高強度、高靭性オーステナイト系
ステンレス鋼線材が高性能となるのは次の理由に
よる。 (1) 高強度を付与する手段 合金成分として、C、Si、Nの最適量を複合
含有させ、これらの成分の固溶硬化作用により
高強度が得られるのである。そして、C、Nは
鋼中に浸入型に固溶硬化し、Siは鋼中に置換型
に固溶硬化するが、従来Siの固溶硬化について
は積極的に考慮されていなかつた。本発明に係
る高強度、高靭性オーステナイト系ステンレス
鋼においてはSiをC、Nと複合含有させること
いより、顕著に強度が上昇することを見出だ
し、C、Si、Nを積極的に含有させて高強度を
得るものである。 (2) 高靭性を付与する手段 オーステナイト系ステンレス鋼線材の靭性低
下の原因は二つあり、一つは鋼中の酸化物系介
在物であり、他の一つは伸線加工中に生成する
加工誘起マルテンサイトである。 鋼中の酸化物系金属介在物の組成、形態につい
て、即ち、従来ステンレス鋼では、酸化物の主成
分はAl2O3系であつて、このAl2O3は硬質で塑性
変形しない角状のC型介在物となり、この角状介
在物は曲げ加工時に応力集中を受け易く、加工割
れ発生の起点として作用するので、本発明に係る
高強度、高靭性オーステナイト系ステンレス鋼線
材においては、Si含有量と介在物組成、形態につ
いて研究の結果、Si含有量を増加させ、Al含有
量を低減することによつて、鋼中酸化物の主成分
をSiO2系に変換し、形態としては延伸型(A2型)
に変えることができることを知見し、そして、こ
の延伸型介在物は曲げ加工時の集中応力を緩和し
靭性値の向上に寄与するのである。 次に、伸線加工中に生成する加工誘起マルテン
サイトについて、従来ステンレス鋼においては多
量に生成することは避けられず、マルテンサイト
相は硬質で脆い組織であるので、曲げ加工時の靭
性低下、割れ発生の原因となつていた。しかし
て、本発明に係る高強度、高靭性オーステナイト
系ステンレス鋼線材においては、C、Nの含有量
を増加することによつて、伸線加工後においても
マルテンサイト相の生成を少なく抑制できる事、
即ち、安定したオーステナイト相を得ることを認
めると共にオーステナイト相の安定化により曲げ
靭性値が向上することがわかつた。 本発明に係る高強度、高靭性に優れたオーステ
ナイト系ステンレス鋼線材の含有成分および成分
割合について説明する。 Cは鋼に浸入型に固溶し強度を上昇すると共
に、オーステナイト相を安定させるのに必要な元
素であり、含有量が0.04wt%未満ではこの効果は
少なく、また、0.10wt%を越えて過剰に含有され
ると炭化物を生成し、耐蝕性を劣化させる。よつ
て、C含有量は0.04〜0.10wt%とする。 Siは製鋼脱酸剤として含有されるが、さらに、
積極的に、鋼中に置換型に固溶硬化させると共
に、鋼中の酸化物の主成分をSiO2にするために
は、1.50wt%以上含有させる必要があり、また、
2.50wt%を越えて含有されると、熱間加工性を悪
くする。よつて、Si含有量は1.50〜2.50wt%とす
る。 Mnは鋼中SとMnSを生成し、熱間加工性改善
のためには0.30wt%の含有は必要であり、また、
含有量が2.00wt%を越えて含有されると耐蝕性を
低下させる。よつて、Mn含有量は0.30〜2.00wt
%とする。 Pは靭性および耐蝕性の面からは低い程好まし
いものであるが、不可避的に混入してくるので、
含有量は≦0.04wt%とする。 SもPと同様に靭性および耐蝕性のめんから低
い程好ましいが、不可避的に混入してくるので含
有量は0.03wt%とする。 Niは鋼のオーステナイト域を拡大して常温に
おいてオーステナイト組織とするのに必要であ
り、含有量が6.00wt%未満ではこの効果はなく、
また、10.50wt%を越えて含有されると上記の効
果は飽和してしまい高価であることから無駄であ
る。よつて、Ni含有量は6.00〜10.50wt%とする。 Crは安定した耐蝕性を得るために、17.00wt%
の含有は必要であり、また、20.00wt%を越えて
含有されるとフエライト相を生成しオーステナイ
ト相と2相組織となつて熱間加工性を低下させ
る。よつて、Cu含有量は、17.00〜20.00wt%とす
る。 Alは鋼中に硬質のAl2O3酸化物を生成し、靭性
を劣化させる有害成分であるが、製鋼原料から不
可避的に残留するので、含有量は≦0.007wt%と
する。 NはCと同様に浸入型に固溶して強度を上昇さ
せると共に、オーステナイト相を安定させる元素
であり、伸線加工後のオーステナイト相の占有率
を90%以上とするためには、含有量は0.15wt%以
上は必要で、また、0.25wt%越えて多く含有され
ると応力腐食割れを促進する。よつて、N含有量
は0.15〜0.25wt%とする。 [実施例] 本発明に係る高強度、高靭性オーステナイト系
ステンレス鋼線材について実施例を説明する。 実施例 第1表は、本発明に係る高強度、高靭性オース
テナイト系ステンレス鋼線材(本発明鋼というこ
とがある)は番号1、2、3、比較鋼は番号4、
5、6、従来鋼は7の含有成分および含有割合を
示す。 第1図は、N含有量と2mmφ線の品質特性を示
す。 先ず、引張強さについてみると、N含有量が増
すと増加し、0.15wt%以上含有させると引張強さ
は炭素鋼ピアノ線のJIS規格以上の210Kg/mm2以上
の高強度が得られることがわかる。これはNが同
時に含有されているC、Siと複合効果を発揮し強
度向上に寄与していることによる。 これに対し、比較鋼4、5、6では210Kg/mm2
上の高強度には達ていない。この理由は、比較鋼
4、5、6に含有されているN、C、Siの含有量
が本発明鋼に比べて低いため充分な固溶硬化が得
られないからである。 次に、オーステナイト相の安定度を見ると、N
含有量が0.15wt%以上である本発明鋼はオーステ
ナイト相占有率率90%以上を示し、組織が安定し
ていることがわかる。これに対し、比較鋼4、5
はNまたはCの含有量が低いためオーステナイト
相占有率が低いことがわかる。この場合は、X線
回折法による測定結果である。 さらに、2mmφ線の靭性評価法として曲げ試験
を実施したが、曲げ回数は本発明鋼ではオーステ
ナイト相の安定度に対応して16回以上の高い回数
が得られ、靭性の高い実用材料として適してい
る。この場合の曲げは曲げツール5mmRでの90゜
曲げ回数を示す。 第2図は鋼中酸化物の組成分析結果をSiO2
MnO−Al2O3三元状態図にプロツトしたものであ
る。 従来鋼の酸化物組成はAl2O3、MnOを主成分と
して、その成分はSiO20〜20wt%、MnO0〜
100wt%、Al2O30〜100wt%の領域に分布するこ
とがわかる(第2図では△で示してある)。 これに対して、本発明鋼はSiを積極的に、
1.50wt%以上多量に含有させていることから、酸
化物組成は従来鋼と異なり、成分はSiO2を主成
分として、SiO220〜100wt%未満、MnO≦50wt
%、Al2O3≦30wt%の領域に分布していることが
わかる(第2図では斜線の〇でしめしてある)。 従来鋼に存在するAl2O3−MnO系の酸化物は熱
間加工工程で延伸せず、鋼材においてC型角状の
介在物として残存し、曲げ加工時に応力集中し割
れの起点となつて鋼材の靭性を劣化させる。これ
に対して、本発明鋼に認められるSiO2系の酸化
物は変形能を有し延伸するので、鋼材加工時に応
力集中を緩和することにより靭性の向上に寄与す
るのである。
【表】 [発明の効果] 以上説明したように、本発明に係る高強度、高
靭性オーステナイト系ステンレス鋼線材は上記の
構成であるから、引張強さ210Kgf/mm2以上を有
すると共に曲げ靭性にも優れており、さらに、加
工靭性に優れ、加工工程において割れ、折損等の
トラブルを生じることが無いという効果を有す
る。
【図面の簡単な説明】
第1図はN含有量と引張強さ、オーステナイト
占有率および曲げ回数との関係を示す図、第2図
はSiO2−MnO−Al2O3の状態図における本発明
に係る高強度、高靭性オーステナイト系ステンレ
ス鋼線材と従来鋼の酸化物組成分領域を示す図で
ある。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 C0.04〜0.10wt%、Si1.50〜2.50wt%、 Mn0.30〜2.00wt%、P≦0.045wt%、 S≦0.030wt%、Ni6.00〜10.50wt%、 Cr17.00〜20.00wt%、Al≦0.007wt%、 N0.15〜0.25wt% を含有し、残部Feおよび不純物からなり、鋼中
    の酸化物系非金属介在物の組成範囲が、 SiO220〜100wt%未満、MnO≦50wt%、 Al2O3≦30wt% であることを特徴とする高強度、高靭性オーステ
    ナイト系ステンレス鋼線材。
JP19951786A 1986-08-26 1986-08-26 高強度、高靭性オ−ステナイト系ステンレス鋼線材 Granted JPS6357744A (ja)

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