JPH07138708A - 高温強度と熱間加工性の良好なオーステナイト鋼 - Google Patents
高温強度と熱間加工性の良好なオーステナイト鋼Info
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- JPH07138708A JPH07138708A JP28889793A JP28889793A JPH07138708A JP H07138708 A JPH07138708 A JP H07138708A JP 28889793 A JP28889793 A JP 28889793A JP 28889793 A JP28889793 A JP 28889793A JP H07138708 A JPH07138708 A JP H07138708A
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Abstract
(57)【要約】
【構成】重量%で、C:0.15%以下、Si: 0.5%以下、
Mn:3%以下、Cr:17〜27%、Ni:7〜23%、Cu: 2.0
〜4.5 %、Nb:0.10〜0.80%、B: 0.001〜0.010 %、
N:0.05〜0.45%、Al: 0.003〜0.030 %、Zr: 0.001
〜0.050 %、Mo:0〜3.0 %およびW:0〜5.0 %を含
有し、残部はFeと不純物からなるオーステナイト鋼。上
記成分の中、MoとWは無添加でもよく、どちらか一方、
または両方を添加してもよい。添加する場合、Moは 0.3
〜3.0 %、Wは 0.5〜5.0 %の含有量とするのが望まし
い。 【効果】優れたクリープ破断強度とクリープ破断延性を
備えており、しかも、高価なNiの含有量が極力抑えられ
ているので経済的にも有利で、高温環境下で使用される
ボイラや化学プラント用の材料として好適である。
Mn:3%以下、Cr:17〜27%、Ni:7〜23%、Cu: 2.0
〜4.5 %、Nb:0.10〜0.80%、B: 0.001〜0.010 %、
N:0.05〜0.45%、Al: 0.003〜0.030 %、Zr: 0.001
〜0.050 %、Mo:0〜3.0 %およびW:0〜5.0 %を含
有し、残部はFeと不純物からなるオーステナイト鋼。上
記成分の中、MoとWは無添加でもよく、どちらか一方、
または両方を添加してもよい。添加する場合、Moは 0.3
〜3.0 %、Wは 0.5〜5.0 %の含有量とするのが望まし
い。 【効果】優れたクリープ破断強度とクリープ破断延性を
備えており、しかも、高価なNiの含有量が極力抑えられ
ているので経済的にも有利で、高温環境下で使用される
ボイラや化学プラント用の材料として好適である。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、クリープ破断強度とク
リープ破断延性に優れ、高温装置用材料として好適なオ
ーステナイト鋼に関する。
リープ破断延性に優れ、高温装置用材料として好適なオ
ーステナイト鋼に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、高温の苛酷な環境に曝されるボイ
ラ用あるいは化学プラント用の材料としては、SUS 304
H、316H、312H、347H等の18−8系オーステナイトステ
ンレス鋼が使用されてきた。しかし近年、使用条件がま
すます苛酷になり、使用材料に対して要求される性能も
高度化し、従来の18−8系オーステナイトステンレス鋼
では高温強度が不十分となってきている。
ラ用あるいは化学プラント用の材料としては、SUS 304
H、316H、312H、347H等の18−8系オーステナイトステ
ンレス鋼が使用されてきた。しかし近年、使用条件がま
すます苛酷になり、使用材料に対して要求される性能も
高度化し、従来の18−8系オーステナイトステンレス鋼
では高温強度が不十分となってきている。
【0003】オーステナイト鋼の高温強度を高める方法
としては、モリブデン(Mo)やタングステン(W)など
の固溶強化元素を多量に添加する方法が有効であるが、
オーステナイト組織を安定化させるためにニッケル(N
i)量の増加を余儀なくされ、製造コストの大幅な増大
を伴う。
としては、モリブデン(Mo)やタングステン(W)など
の固溶強化元素を多量に添加する方法が有効であるが、
オーステナイト組織を安定化させるためにニッケル(N
i)量の増加を余儀なくされ、製造コストの大幅な増大
を伴う。
【0004】この問題に対処するため、本発明者らは、
先に、コストアップの要因とならない窒素(N)の添加
に着目して研究を行い、特開昭62−133048号公報で、高
温強度と組織の安定性を改善するために珪素(Si)およ
びアルミニウム(Al)の含有量を低く抑え、クリープ破
断強度を向上させるために銅(Cu)、ほう素(B)、マ
グネシウム(Mg)を所定量添加したN含有オーステナイ
ト鋼を提案した。特にMgは、脱酸剤として、また、加工
性改善成分としても欠くことの出来ない成分であり、そ
の効果を十分発揮させるためには 0.001〜0.015 %の非
常に狭い範囲で調整する必要があることを明らかにし
た。しかし、このN含有オーステナイト鋼では、脱酸剤
として添加されるSiおよびAlの含有量を低めに制限して
いるためMg脱酸前の溶鋼中酸素量のバラツキが大きいの
で、脱酸剤として作用するMgの含有量を前記の範囲内で
調整することは必ずしも容易ではない。
先に、コストアップの要因とならない窒素(N)の添加
に着目して研究を行い、特開昭62−133048号公報で、高
温強度と組織の安定性を改善するために珪素(Si)およ
びアルミニウム(Al)の含有量を低く抑え、クリープ破
断強度を向上させるために銅(Cu)、ほう素(B)、マ
グネシウム(Mg)を所定量添加したN含有オーステナイ
ト鋼を提案した。特にMgは、脱酸剤として、また、加工
性改善成分としても欠くことの出来ない成分であり、そ
の効果を十分発揮させるためには 0.001〜0.015 %の非
常に狭い範囲で調整する必要があることを明らかにし
た。しかし、このN含有オーステナイト鋼では、脱酸剤
として添加されるSiおよびAlの含有量を低めに制限して
いるためMg脱酸前の溶鋼中酸素量のバラツキが大きいの
で、脱酸剤として作用するMgの含有量を前記の範囲内で
調整することは必ずしも容易ではない。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、経済性重視
の観点から、コストアップの要因となるNi、Mo、Wなど
高価な元素の添加量を極力抑制した上記のN含有オース
テナイト鋼をベースとして、さらに改善を加え、クリー
プ破断強度の向上と組織の安定化を図ることにより、高
温強度と熱間加工性の良好なオーステナイト鋼を提供す
ることを課題としてなされたものである。
の観点から、コストアップの要因となるNi、Mo、Wなど
高価な元素の添加量を極力抑制した上記のN含有オース
テナイト鋼をベースとして、さらに改善を加え、クリー
プ破断強度の向上と組織の安定化を図ることにより、高
温強度と熱間加工性の良好なオーステナイト鋼を提供す
ることを課題としてなされたものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記のN
含有オーステナイト鋼において、Mgに代わる元素を見い
だすべく研究を重ねた結果、このような低Si、低AlのN
含有オーステナイト鋼ではジルコニウム(Zr)の添加が
有効で、その最適含有量の範囲をMgの場合より広くする
ことができ、溶製時の成分調整の困難性を大幅に緩和で
きるという新たな知見を得た。
含有オーステナイト鋼において、Mgに代わる元素を見い
だすべく研究を重ねた結果、このような低Si、低AlのN
含有オーステナイト鋼ではジルコニウム(Zr)の添加が
有効で、その最適含有量の範囲をMgの場合より広くする
ことができ、溶製時の成分調整の困難性を大幅に緩和で
きるという新たな知見を得た。
【0007】本発明は、この知見に基づいてなされたも
ので、その要旨は、下記のオーステナイト鋼にある。
ので、その要旨は、下記のオーステナイト鋼にある。
【0008】重量%で、炭素(C):0.15%以下、珪素
(Si): 0.5%以下、マンガン(Mn):3%以下、クロ
ム(Cr):17〜27%、ニッケル(Ni):7〜23%、銅
(Cu): 2.0〜4.5 %、ニオブ(Nb):0.10〜0.80%、
ほう素(B): 0.001〜0.010%、窒素(N):0.05〜
0.45%、アルミニウム(Al): 0.003〜0.030 %、ジル
コニウム(Zr): 0.001〜0.050 %、モリブデン(M
o):0〜3.0 %およびタングステン(W):0〜5.0
%を含有し、残部は鉄(Fe)および不可避的不純物から
なることを特徴とする高温強度と熱間加工性の良好なオ
ーステナイト鋼。
(Si): 0.5%以下、マンガン(Mn):3%以下、クロ
ム(Cr):17〜27%、ニッケル(Ni):7〜23%、銅
(Cu): 2.0〜4.5 %、ニオブ(Nb):0.10〜0.80%、
ほう素(B): 0.001〜0.010%、窒素(N):0.05〜
0.45%、アルミニウム(Al): 0.003〜0.030 %、ジル
コニウム(Zr): 0.001〜0.050 %、モリブデン(M
o):0〜3.0 %およびタングステン(W):0〜5.0
%を含有し、残部は鉄(Fe)および不可避的不純物から
なることを特徴とする高温強度と熱間加工性の良好なオ
ーステナイト鋼。
【0009】上記成分の中、MoとWは無添加でもよく、
どちらか一方、または両方を添加してもよい。添加する
場合、Moは 0.3〜3.0 %、Wは 0.5〜5.0 %の含有量と
するのが望ましい。
どちらか一方、または両方を添加してもよい。添加する
場合、Moは 0.3〜3.0 %、Wは 0.5〜5.0 %の含有量と
するのが望ましい。
【0010】
【作用】以下に、本発明のオーステナイト鋼を構成する
各成分の作用効果とそれらの含有量の限定理由について
述べる。
各成分の作用効果とそれらの含有量の限定理由について
述べる。
【0011】C:Cは耐熱鋼として必要な引張強さおよ
びクリープ破断強度を確保するのに有効な元素である。
しかし、0.15%を超えて含有させると溶体化状態におけ
る未固溶炭化物量を増加させ、高温強度の向上に寄与し
なくなるばかりでなく、靱性等の機械的性質も劣化させ
る。従って、C含有量は0.15%以下と定めた。なお、本
発明のようなN含有鋼ではC含有量は微量であってもよ
いが、0.01%以上含有させるのが好ましい。
びクリープ破断強度を確保するのに有効な元素である。
しかし、0.15%を超えて含有させると溶体化状態におけ
る未固溶炭化物量を増加させ、高温強度の向上に寄与し
なくなるばかりでなく、靱性等の機械的性質も劣化させ
る。従って、C含有量は0.15%以下と定めた。なお、本
発明のようなN含有鋼ではC含有量は微量であってもよ
いが、0.01%以上含有させるのが好ましい。
【0012】Si:Siは脱酸剤として、また、耐酸化性を
向上させる元素として有効であるが、含有量が多くなる
と溶接性や熱間加工性が劣化する。また、本発明のよう
なN添加鋼では時効中やクリープ中に析出する窒化物量
が増加し、靱性や延性の低下を促進する。従って、Si含
有量は 0.5%以下に抑制することが必要であり、特に靱
性や延性を重視する場合には 0.3%以下に抑えることが
望ましい。
向上させる元素として有効であるが、含有量が多くなる
と溶接性や熱間加工性が劣化する。また、本発明のよう
なN添加鋼では時効中やクリープ中に析出する窒化物量
が増加し、靱性や延性の低下を促進する。従って、Si含
有量は 0.5%以下に抑制することが必要であり、特に靱
性や延性を重視する場合には 0.3%以下に抑えることが
望ましい。
【0013】Mn:脱酸剤として、また、熱間加工性を向
上させる元素として有効であるが、多量に含有させると
耐熱特性が劣化するので、Mn含有量は3%以下とした。
上させる元素として有効であるが、多量に含有させると
耐熱特性が劣化するので、Mn含有量は3%以下とした。
【0014】Cr:高温での耐酸化性や耐食性の向上に必
要な元素であり、その効果を十分発揮させるためには17
%以上含有させることが必要である。含有量の増加に伴
ってその効果は向上するが、Crはフェライト生成元素で
あるため、含有量が多くなるとオーステナイト組織を確
保するために高価なNiの添加量を増加させなければなら
ない。従って、Crの含有量は17〜27%とした。
要な元素であり、その効果を十分発揮させるためには17
%以上含有させることが必要である。含有量の増加に伴
ってその効果は向上するが、Crはフェライト生成元素で
あるため、含有量が多くなるとオーステナイト組織を確
保するために高価なNiの添加量を増加させなければなら
ない。従って、Crの含有量は17〜27%とした。
【0015】Ni:Niはオーステナイト組織を安定化させ
るために必須の元素である。その最適含有量はCr、Mo、
W、Nb等のフェライト生成元素やC、N等のオーステナ
イト生成元素の含有量によって定まるが、本発明のオー
ステナイト鋼では、Ni含有量が7%未満では安定したオ
ーステナイト組織の確保が困難であり、一方、23%を超
えて含有させてもオーステナイト相は既に十分に安定化
されており、製造コストが高くなるだけである。従っ
て、Ni含有量は7〜23%とした。
るために必須の元素である。その最適含有量はCr、Mo、
W、Nb等のフェライト生成元素やC、N等のオーステナ
イト生成元素の含有量によって定まるが、本発明のオー
ステナイト鋼では、Ni含有量が7%未満では安定したオ
ーステナイト組織の確保が困難であり、一方、23%を超
えて含有させてもオーステナイト相は既に十分に安定化
されており、製造コストが高くなるだけである。従っ
て、Ni含有量は7〜23%とした。
【0016】Cu:クリープの際、Cu相として鋼中に微細
分散析出し、クリープ破断強度の向上に大きく寄与する
が、その効果を発揮させるためには 2.0%以上含有させ
ることが必要である。しかし、過剰に含有させるとクリ
ープ破断延性や加工性が劣化するので、Cu含有量は 2.0
〜4.5 %とした。
分散析出し、クリープ破断強度の向上に大きく寄与する
が、その効果を発揮させるためには 2.0%以上含有させ
ることが必要である。しかし、過剰に含有させるとクリ
ープ破断延性や加工性が劣化するので、Cu含有量は 2.0
〜4.5 %とした。
【0017】N:Cと同様、鋼の引張強さやクリープ破
断強度を向上させる作用を有する元素であるが、その含
有量が0.05%未満では十分な効果が発揮されない。一
方、NはCに比較して固溶限が大きいため、本発明のオ
ーステナイト鋼ではNを0.45%まで含有させても十分固
溶し、時効中に生じる窒化物の析出に伴う靱性の低下も
比較的少ないが、0.45%を超えて過剰に含有させると時
効後靱性が急激に低下する。
断強度を向上させる作用を有する元素であるが、その含
有量が0.05%未満では十分な効果が発揮されない。一
方、NはCに比較して固溶限が大きいため、本発明のオ
ーステナイト鋼ではNを0.45%まで含有させても十分固
溶し、時効中に生じる窒化物の析出に伴う靱性の低下も
比較的少ないが、0.45%を超えて過剰に含有させると時
効後靱性が急激に低下する。
【0018】従って、N含有量は0.05〜0.45%とした。
【0019】Nb:Nbは微細な炭窒化物として分散析出す
ることによりクリープ破断強度を向上させる作用を有す
る元素である。しかし、その含有量が0.10%未満では十
分な効果が得られず、一方、過剰に含有させると溶接性
や加工性が劣化するとともに、本発明のようなN含有鋼
では固溶せずに炭窒化物を形成するNbも増加し、鋼の機
械的性質を劣化させる。従って、Nb含有量は0.10〜0.80
%とした。
ることによりクリープ破断強度を向上させる作用を有す
る元素である。しかし、その含有量が0.10%未満では十
分な効果が得られず、一方、過剰に含有させると溶接性
や加工性が劣化するとともに、本発明のようなN含有鋼
では固溶せずに炭窒化物を形成するNbも増加し、鋼の機
械的性質を劣化させる。従って、Nb含有量は0.10〜0.80
%とした。
【0020】Al:脱酸剤として必要な元素であり、 0.0
03%以上含有させる必要があるが、 0.030%を超えて含
有させると高温条件下で長時間使用した場合σ相等の金
属間化合物が析出し、鋼の靱性が劣化する。従って、Al
含有量は0.03〜0.030 %と定めた。 0.003〜0.020 %に
調整するのが望ましい。
03%以上含有させる必要があるが、 0.030%を超えて含
有させると高温条件下で長時間使用した場合σ相等の金
属間化合物が析出し、鋼の靱性が劣化する。従って、Al
含有量は0.03〜0.030 %と定めた。 0.003〜0.020 %に
調整するのが望ましい。
【0021】B:Bは微細な炭窒化物として分散析出
し、また粒界を強化することによってクリープ破断強度
の向上に寄与するが、その含有量が 0.001%未満では効
果が発揮されず、一方、 0.010%を超えて含有させると
溶接性が劣化する。従って、B含有量は 0.001〜0.010
%と定めた。
し、また粒界を強化することによってクリープ破断強度
の向上に寄与するが、その含有量が 0.001%未満では効
果が発揮されず、一方、 0.010%を超えて含有させると
溶接性が劣化する。従って、B含有量は 0.001〜0.010
%と定めた。
【0022】Zr:Zrは脱酸剤として作用する元素であ
り、SiおよびAlの含有量を低めに抑える本発明のオース
テナイト鋼においては、脱酸剤としてのZrの添加が必須
である。更に、Zrは粒界を強化してクリープ破断強度お
よびクリープ破断延性を向上させるとともに、クリープ
中に析出するNb−Cr−Nの複合窒化物を微細化し、鋼の
高強度化に寄与するという効果も有している。このよう
な効果を十分発揮させるためには、Zrを 0.001%以上含
有させることが必要であり、 0.005%以上とするのが好
ましい。しかし、 0.050%を超えて含有させると溶接性
が劣化する。従って、その含有量は 0.001〜0.050 %と
した。
り、SiおよびAlの含有量を低めに抑える本発明のオース
テナイト鋼においては、脱酸剤としてのZrの添加が必須
である。更に、Zrは粒界を強化してクリープ破断強度お
よびクリープ破断延性を向上させるとともに、クリープ
中に析出するNb−Cr−Nの複合窒化物を微細化し、鋼の
高強度化に寄与するという効果も有している。このよう
な効果を十分発揮させるためには、Zrを 0.001%以上含
有させることが必要であり、 0.005%以上とするのが好
ましい。しかし、 0.050%を超えて含有させると溶接性
が劣化する。従って、その含有量は 0.001〜0.050 %と
した。
【0023】MoおよびW:MoおよびWは固溶強化により
鋼の高温強度を改善する作用を有しているので必要に応
じて添加する。しかし、Moについては 3.0%、Wについ
ては 5.0%を超えるとその効果が飽和する傾向を示すと
ともに、加工性が劣化する。従って、それらの含有量
は、Moについては0〜3.0 %、Wについては0〜5.0 %
とした。前記の作用を十分発揮させるためには、Moにつ
いては 0.3〜3.0 %、Wについては 0.5〜5.0 %の含有
量とするのが望ましい。
鋼の高温強度を改善する作用を有しているので必要に応
じて添加する。しかし、Moについては 3.0%、Wについ
ては 5.0%を超えるとその効果が飽和する傾向を示すと
ともに、加工性が劣化する。従って、それらの含有量
は、Moについては0〜3.0 %、Wについては0〜5.0 %
とした。前記の作用を十分発揮させるためには、Moにつ
いては 0.3〜3.0 %、Wについては 0.5〜5.0 %の含有
量とするのが望ましい。
【0024】
【実施例】表1〜表3に示す化学組成を有する本発明鋼
No.1〜23および比較鋼A〜Qを真空溶解により溶製
し、鍛造および冷間圧延を行った後、溶体化処理を施し
たものを供試材とした。
No.1〜23および比較鋼A〜Qを真空溶解により溶製
し、鍛造および冷間圧延を行った後、溶体化処理を施し
たものを供試材とした。
【0025】これらの供試材から平行部の直径が6mmの
丸棒形状の試験片を切り出し、 750℃で11kgf/mm2 の荷
重をかけてクリープ破断試験を行い、クリープ破断時間
およびクリープ破断伸びを測定した。
丸棒形状の試験片を切り出し、 750℃で11kgf/mm2 の荷
重をかけてクリープ破断試験を行い、クリープ破断時間
およびクリープ破断伸びを測定した。
【0026】試験結果を表4、表5、および図1〜図6
に示す。なお、図1および図2中の測定値に付した記
号、ならびに図3〜図6の横軸の合金 No.の欄の記号
は、表4および表5の合金 No.の欄の記号と対応してい
る。
に示す。なお、図1および図2中の測定値に付した記
号、ならびに図3〜図6の横軸の合金 No.の欄の記号
は、表4および表5の合金 No.の欄の記号と対応してい
る。
【0027】図1および図2に示した結果から明らかな
ように、Zrを本発明で定める範囲内で含有させた鋼(本
発明鋼 No.1〜12)では、比較鋼A、CおよびDに比べ
てクリープ破断時間およびクリープ破断伸びが大幅に向
上している。比較鋼Bは本発明鋼と同等の性能が得られ
るが溶接性が劣化するという問題がある。
ように、Zrを本発明で定める範囲内で含有させた鋼(本
発明鋼 No.1〜12)では、比較鋼A、CおよびDに比べ
てクリープ破断時間およびクリープ破断伸びが大幅に向
上している。比較鋼Bは本発明鋼と同等の性能が得られ
るが溶接性が劣化するという問題がある。
【0028】図3および図4はMoおよびWの一方または
両方を所定量含有させた鋼についてZrを含有する場合と
しない場合の試験結果であるが、この場合も、Zrを含有
する本発明鋼(No.13、15、17〜19) は比較鋼(E〜I)
に比べてクリープ破断時間およびクリープ破断伸びが大
幅に向上している。
両方を所定量含有させた鋼についてZrを含有する場合と
しない場合の試験結果であるが、この場合も、Zrを含有
する本発明鋼(No.13、15、17〜19) は比較鋼(E〜I)
に比べてクリープ破断時間およびクリープ破断伸びが大
幅に向上している。
【0029】図5および図6は、前記の特開昭62−1330
48号公報で提案したMgを含有するオーステナイト鋼(比
較鋼J〜Q)とこれと同一成分系の本発明鋼(No.2、
7、10、13、15、17〜19)について、クリープ破断時間
およびクリープ破断伸びを比較した図であるが、いずれ
も本発明鋼の方が良好であり、特にクリープ破断伸びは
本発明鋼の方が格段に優れていることがわかる。
48号公報で提案したMgを含有するオーステナイト鋼(比
較鋼J〜Q)とこれと同一成分系の本発明鋼(No.2、
7、10、13、15、17〜19)について、クリープ破断時間
およびクリープ破断伸びを比較した図であるが、いずれ
も本発明鋼の方が良好であり、特にクリープ破断伸びは
本発明鋼の方が格段に優れていることがわかる。
【0030】
【表1】
【0031】
【表2】
【0032】
【表3】
【0033】
【表4】
【0034】
【表5】
【0035】
【発明の効果】本発明のオーステナイト鋼は優れたクリ
ープ破断強度とクリープ破断延性を備えたオーステナイ
ト鋼である。しかも、Nを含有し、高価なNiの含有量が
極力抑えられているので経済的にも有利で、高温環境下
で使用されるボイラや化学プラント用の材料として好適
である。
ープ破断強度とクリープ破断延性を備えたオーステナイ
ト鋼である。しかも、Nを含有し、高価なNiの含有量が
極力抑えられているので経済的にも有利で、高温環境下
で使用されるボイラや化学プラント用の材料として好適
である。
【図1】クリープ破断時間とZr含有量との関係を示す図
である。
である。
【図2】クリープ破断伸びとZr含有量との関係を示す図
である。
である。
【図3】本発明鋼と比較鋼についてのクリープ破断時間
の比較図である。
の比較図である。
【図4】本発明鋼と比較鋼についてのクリープ破断伸び
の比較図である。
の比較図である。
【図5】本発明鋼とMgを含有する比較鋼についてのクリ
ープ破断時間の比較図である。
ープ破断時間の比較図である。
【図6】本発明鋼とMgを含有する比較鋼についてのクリ
ープ破断伸びの比較図である。
ープ破断伸びの比較図である。
Claims (1)
- 【請求項1】重量%で、C:0.15%以下、Si: 0.5%以
下、Mn:3%以下、Cr:17〜27%、Ni:7〜23%、Cu:
2.0〜4.5 %、Nb:0.10〜0.80%、B: 0.001〜0.010
%、N:0.05〜0.45%、Al: 0.003〜0.030 %、Zr:
0.001〜0.050 %、Mo:0〜3.0 %およびW:0〜5.0
%を含有し、残部はFeおよび不可避的不純物からなるこ
とを特徴とする高温強度と熱間加工性の良好なオーステ
ナイト鋼。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP28889793A JPH07138708A (ja) | 1993-11-18 | 1993-11-18 | 高温強度と熱間加工性の良好なオーステナイト鋼 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP28889793A JPH07138708A (ja) | 1993-11-18 | 1993-11-18 | 高温強度と熱間加工性の良好なオーステナイト鋼 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH07138708A true JPH07138708A (ja) | 1995-05-30 |
Family
ID=17736205
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP28889793A Pending JPH07138708A (ja) | 1993-11-18 | 1993-11-18 | 高温強度と熱間加工性の良好なオーステナイト鋼 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH07138708A (ja) |
Cited By (9)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| WO2000049191A1 (en) * | 1999-02-16 | 2000-08-24 | Sandvik Ab; (Publ) | Heat resistant austenitic stainless steel |
| US6287489B1 (en) | 1999-04-07 | 2001-09-11 | Sandvik Ab | Method for making a sintered composite body |
| US6918968B2 (en) | 2003-04-25 | 2005-07-19 | Sumitomo Metal Industries, Ltd. | Austenitic stainless steel |
| US7815848B2 (en) * | 2006-05-08 | 2010-10-19 | Huntington Alloys Corporation | Corrosion resistant alloy and components made therefrom |
| US20120141318A1 (en) * | 2007-10-04 | 2012-06-07 | Sumitomo Metal Industries, Ltd. | Austenitic stainless steel |
| KR101256268B1 (ko) * | 2007-10-04 | 2013-04-19 | 신닛테츠스미킨 카부시키카이샤 | 오스테나이트계 스테인리스강 |
| WO2015133460A1 (ja) * | 2014-03-05 | 2015-09-11 | 国立大学法人北海道大学 | 高耐熱オーステナイト系ステンレス鋼 |
| JP2022181633A (ja) * | 2021-05-26 | 2022-12-08 | 日鉄ステンレス株式会社 | オーステナイト系ステンレス鋼材及びその製造方法、並びに加工製品 |
| US11866814B2 (en) | 2007-10-04 | 2024-01-09 | Nippon Steel Corporation | Austenitic stainless steel |
-
1993
- 1993-11-18 JP JP28889793A patent/JPH07138708A/ja active Pending
Cited By (11)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| WO2000049191A1 (en) * | 1999-02-16 | 2000-08-24 | Sandvik Ab; (Publ) | Heat resistant austenitic stainless steel |
| US6485679B1 (en) | 1999-02-16 | 2002-11-26 | Sandvik Ab | Heat resistant austenitic stainless steel |
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| US8865060B2 (en) | 2007-10-04 | 2014-10-21 | Nippon Steel & Sumitomo Metal Corporation | Austenitic stainless steel |
| US11866814B2 (en) | 2007-10-04 | 2024-01-09 | Nippon Steel Corporation | Austenitic stainless steel |
| WO2015133460A1 (ja) * | 2014-03-05 | 2015-09-11 | 国立大学法人北海道大学 | 高耐熱オーステナイト系ステンレス鋼 |
| JP2022181633A (ja) * | 2021-05-26 | 2022-12-08 | 日鉄ステンレス株式会社 | オーステナイト系ステンレス鋼材及びその製造方法、並びに加工製品 |
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