JPH024302B2 - - Google Patents

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JPH024302B2
JPH024302B2 JP60096691A JP9669185A JPH024302B2 JP H024302 B2 JPH024302 B2 JP H024302B2 JP 60096691 A JP60096691 A JP 60096691A JP 9669185 A JP9669185 A JP 9669185A JP H024302 B2 JPH024302 B2 JP H024302B2
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Jiro Suzuki
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、人工肝臓用代謝補助装置に関する。
さらに具体的には、異種動物より採取した遊離肝
細胞を浮遊させている培地と患者血液との間で限
外過膜を介して物質交換を行なわせる人工肝臓
用代謝補助装置に関する。
〔従来の技術〕
肝臓は重要な臓器であつて、その機能はつぎの
2つ、すなわち各種化合物の抱合などのいわゆる
解毒能と、糖、アンモニア、脂質などの物質代
識、さらにはアルブミンを始めとする血漿タンパ
クの合成などのいわゆる代謝能とに大別される。
肝臓のこれら機能が低下した場合には、それを
補う人工的な装置が必要であり、したがつて肝機
能補助装置がいろいろと考案されている。活性
炭、イオン交換樹脂などの吸着剤の中には、いわ
ば解毒能の補助として臨床に用いられた例もあ
る。
しかし、吸着剤だけでは複雑な代謝能の補助は
不可能であり、吸着剤の治療成績にも限界があ
る。そこで、患者の低下した肝機能を補助するた
めには、異種動物より採取した肝細胞の代謝能を
利用した代謝補助装置の開発が不可欠なものと考
えられる。この考えのもとに今日までに行なわれ
た研究においては、材料として摘出した動物肝を
そのまま使用するもの、切片として使用するもの
などがある。しかし、遊離肝細胞を浮遊させて用
いるのが、取扱いの簡便さにおいて最もすぐれて
いる〔例えば、特開昭53−94496号公報、
Olumide、F.et al:Surg.82(5)、599(1977)、
葛西真一ほか:人工臓器14(1)、228(1985)〕。
一方、異種動物より採取した肝を用いる代謝補
助装置において、異種動物肝細胞から生成するあ
るいは遊離するタンパク質が患者体内に入れば、
患者にとつて有害な免疫学的反応をひきおこすこ
とが自明である。
さりとて前述のOlumideらの如く、キユプロフ
アン膜のように低分子物質だけを通過せしめる膜
を患者血液と肝細胞浮遊培地との間においたので
は、動物肝細胞の代謝能を十分に利用していない
ことになり、代謝補助装置として不満足である。
また、前述の特開昭53−94496号公報に示され
た代謝補助装置においては、過材として約0.01
〜0.5μのポアーサイズの高分子材料からなる膜材
から用いられており、肝細胞浮遊培地はこの膜に
より過され、得られた液が患者体内に注入さ
れる。このような条件下では、肝細胞から生成す
るあるいは遊離するタンパク質が患者体内に入る
おそれがあり、これまた代謝補助装置として不満
足である。
これに対して葛西らは肝細胞における中分子量
物質代謝の重要性に着目している。彼らの考案に
よる代謝補助装置においては、患者血液又は血漿
と肝細胞浮遊培地とが分画分子量2万から30万で
ある限外過膜を介して接触し、主として拡散に
よつて両者の間に物質交換が行なわれる〔人工臓
11(6)、941(1982);同13(2)、626(1984);
14(1)、228(1985)〕。彼らはこの代謝補助装
置をガラクトサミン投与不全犬につなげて潅流
し、犬の生存時間延長に有効であることを認めて
いる。
このように葛西らの代謝補助装置はその有効性
が実証されているものの、その構造上さまざまの
問題点がふくまれている。すなわち、彼らの装置
においては、限外過膜である中空糸が細胞浮遊
培養槽の側壁から側壁へ低充填密度でスダレ状か
つ多層に充填されており、ポツテイング材により
両側壁に固着されている。空気又は酸素のバブリ
ングにより上記の中空糸の外側の細胞浮遊培地か
ら撹拌され、中空糸の内側を流れる血液又は血漿
との間で物質交換が行なわれる。
〔発明が解決しようとする問題点〕
彼らの装置を用いて動物実験を行なうことは可
能であるが、培養槽、限外過膜表面積などを拡
大して臨床に用いようとすると、次のいくつかの
困難に遭遇する。主なるものを挙げれば、 (1) バブリングによるだけでは細胞浮遊培地の均
一循環は期し難いが、さりとて他の撹拌手段を
つけ加えるように設計は困難である。
(2) 血液ポートのプライミング容積を小さく保つ
ような設計は困難である。
(3) 実用機器とするためには中空糸状限外過膜
と細胞培養槽とをあわせてデイスポ化すること
が必要となり、量産に適さない。
(4) バブリングは肝細胞生存率の維持に有害であ
る。
本発明は上記の困難に解決を与えることを目的
とし、細胞浮遊培地が患者血漿と中空糸状限外
過膜を介して物質交換を営む場所を細胞槽の内部
から外部へ移すことによつて、この目的を達成し
ようとするものである。
〔問題点を解決するための手段〕
上記目的は、以下の本発明により達成される。
すなわち、本発明による代謝補助装置は、下記の
部分からなることを特徴とするものである。
(a) 異種動物より採取した遊離肝細胞の浮遊培養
槽、 (b) 分画分子量が2万から30万、好ましくは6万
から15万である中空糸状限外過膜より構成さ
れる筒型モジユール、 (c) 血漿分離器、 (d) 培養槽から浮遊している肝細胞をその培地と
ともに連続的にとり出し、筒型モジユールの中
空糸内側を潅流してから培養槽へ戻すための送
液機構、および (e) 患者からの血液を血漿分離器へ導き、これよ
り得られる血漿を筒型モジユールの中空糸外側
を連続的に潅流してから、血漿分離器より得ら
れる血球成分とともに患者へ戻すための送液機
構。
本発明は培養槽から浮遊している肝細胞をその
培地とともにとり出し、中空糸状限外過膜より
構成される筒型モジユールを通過させてから培養
槽に戻すという操作を連続的に行なつたときに、
この操作が肝細胞の生存率(Viability)および
生化学的指標に有害な影響を殆どおよぼさないと
いう新しく発見された知見に基づいている。
細胞浮遊培地を中空糸状限外過膜より構成さ
れる筒型モジユールを通過させるにあたつては、
肝細胞をその培地とともに中空糸状限外過膜内
側を通過させることが必要である。もしも、肝細
胞をその培地ととも中空糸状分離膜外側を潅流す
ると、筒型モジユールの構造からいつて流れのゆ
るやかなよどみの箇所に肝細胞がトラツプされ
る。よどみの箇所は酸素濃度などの培養条件が悪
いので、この箇所の肝細胞は結果として死滅し、
培養槽全体の肝細胞の生存率の急激な低下を招来
する。
葛西らの代謝補助装置は先ほど述べたようにそ
の容量拡大に際して設計上いくつかの難点を有し
ている。本発明によればこれらの難点にそれぞれ
次のような解決が与えられる。
(1) 培養槽設計について自由度が与えられるの
で、その材質、形状、撹拌様式、通気方法など
を遊離肝細胞浮遊培養にむけて最適化をはかる
ことができる。
(2) 血漿分離器としては任意のものを採用し得
る。すなわち、血液ポートのプライミング容積
の小さいものを選択することができるなど、患
者の負担を軽減することにつながる。
(3) 中空糸状限外過膜より構成される筒型モジ
ユール、血漿分離器および送液機構のうちの配
管部分はデイスポ化することが容易となり、滅
菌済のものを量産することができる。
次に本発明を構成する各部分について具体的な
説明を加える。
(a) 培養槽:培養槽は、異種動物より採取した遊
離肝細胞を培地に浮遊させて培養することので
きる任意の培養槽であり得る。しかし、本発明
の効果のひとつは、培養槽設計について自由度
が与えられることであつた。よつて、培養槽の
仕様は、当然のことながら、遊離肝細胞の生存
率を可能な限り長時間にわたつて維持し、また
生化学的指標にて表わされる肝細胞の機能を最
大限に発揮し得るものであり得る。
その一例として、通気方法をあげることがで
きる。槽内の酸素濃度を保つために、肝細胞の
浮遊している培地に直接酸素あるいは空気をバ
ブリングすることは、肝細胞生存率に有害であ
る。培地表面からのみの酸素供給に限るか、肝
細胞の浮遊していない培地にバブリングした後
その培地を肝細胞の浮遊している培地に添加す
れば、肝細胞生存率はより長い時間にわたつて
維持される。よつて、このような通気方法によ
ることが好ましい。このような通気方法は、本
発明による代識補助装置において始めて採用し
得るものである。
中空糸状限外過膜が培養槽内部に固着され
ているような培養槽にあつては、上に述べた通
気方法を採用することは困難である。あるい
は、可能になつたとしても、量産に適するもの
ではない。
通気方法の例にとどまらず、本発明による代
謝補助装置においては、培養槽の形状、材質、
容量についても、代謝補助装置の使用の目的に
応じて任意の選択をなし得る。
また、適度の撹拌のための装置、保温のため
の装置、さらにPH、温度、酸素濃度などの培養
条件の監視調節装置などが付設されていること
が好ましいことは言うまでもない。
ここで、培養槽の中に浮遊させる異種動物よ
り採取した遊離肝細胞について述べる。肝細胞
としては、使用の目的に応じてラツト、犬、
豚、牛、類人猿などの動物より、Berryおよび
Friendのコラゲナーゼ潅流法あるいはSeglen
によるその変法などを用いて調製され得る。凍
結保存した肝細胞も用いることができる。使用
する培地としては、肝細胞の生存率をより長い
時間にわたつて維持し、生化学的指標にて表わ
される肝細胞の機能を最大限に発揮し得るもの
が好ましい。一般には、牛胎児血清添加、
MEM培地あるいはWE培地などが用いられ得
る。インシユリン、デキサメサゾンなどのホル
モン、あるいは酸素運搬剤としてフルオロカー
ボンなどが好ましく添加される。近年、市販さ
れている無血清培地も目的に応じて使用され得
る。細胞を浮遊させる濃度としては、10〜1×
106箇/mlの範囲が好ましい。
(b) 筒型モジユール:筒型モジユールにおいて
は、中空糸状限外過膜の内側を潅流する肝細
胞浮遊培地と中空糸状限外過膜の外側を潅流
する血漿とが限外過膜を介して接触し、主と
して拡散によつて両者の間に物質交換が行なわ
れる。
限外過膜としては、肝細胞浮遊培地中の有
効成分を患者血液中に、患者血漿中の害毒成分
を肝細胞浮遊培地中へ有効にかつ安全に移動さ
せるため、いわゆる人工腎臓でヘモフイルター
あるいは蛋白質リーク膜と呼称されているよう
な、高透水性の分画分子量2万〜30万付近、好
ましくは分画分子量6万〜15万付近の膜モジユ
ールが使用される。
ここで分画分子量とは、分子量(MW)が明
確な指標物質(IgM(MW960000)、アポフエリ
チン(MW480000)、IgG(MW160000)、アル
ブミン(67000)、卵アルブミン(MW45000)、
ペプシン(MW35000”、イヌリン(MW5200)
などの溶液を用いてその透過率を測定して、透
過率(阻止率)とMWを軸とするグラフを描
き、透過率10%(阻止率90%)を示す分子量で
ある。
さらに、筒型モジユールにおいては、遊離肝
細胞を中空糸内側を円滑に通過せしめるため
に、中空糸内側が平滑であり、またその内径が
100μ以上あることが好ましい。
筒型モジユールの限外過膜面積、あるいは
その他の形状・仕様、さらには限外過膜の材
質その他については、代謝補助装置の使用に目
的に応じて任意に選択をなし得る。材質として
は、例えばポリメチルメタクリレート、セルロ
ースアセテート、ポリビニルアルコール、ポリ
カーボネート、ポリスルホンなど生体に安全な
ものであれば良い。
(c) 血漿分離器:血漿分離器においては患者から
の血液のうち一部の血漿がとり出され、筒型モ
ジユールの中空糸外側へ連続的に潅流される。
血漿分離器としては、血漿分離速度が高く、
かつ血漿蛋白質の透過性が良好ないずれの膜型
血漿分離器も使用可能である。最近多く開発さ
れている中空糸型の分離器は血液充填量も少な
く好ましく使用される。その膜材質としては例
えば、ポリメチルメタクリレート、セルロース
アセテート、ポリビニルアルコール、ポリエチ
レン、ポリプロピレン、ポリカーボネート、ポ
リスルホンなど主体に安全なものであればよ
く、その細孔径は通常0.05〜2ミクロン、好ま
しくは0.1〜1.0ミクロン程度である。
(d),(e) 送液機構:本発明による代謝補助装置に
おいて、送液機構は上に述べた各部分の間を連
結して、血漿および肝細胞浮遊培地を導く配
管、ポンプ、およびその他の部品よりなる。
配管としては、いわゆる人工腎臓で使用され
ている滅菌された塩化ビニール製血液回路が好
ましく使用されるが、その他のシリコーンなど
の素材からなる配管も使用できることはいうま
でもない。また、配管の内径についても、代謝
補助装置の使用の目的に応じて任意に選択をな
し得る。
培地および血液を送液するためのポンプ、圧
力測定器、加温コイルも人工腎臓や血漿交換
(プラズマフエレイシス)で臨床用として開発
されている機器が好ましく使用される。以下、
本発明を第1図を参照しながら説明する。第1
図は本発明装置の1例を示すものである。
ポンプ1を備えた回路2により培養槽3から
肝細胞浮遊培地が筒型モジユール4の中空糸内
側へ送りこまれる。この培地はここで患者血漿
と中空糸状限外過膜を介して物質交換を行な
つた後、回路5を経由して培養槽3へ戻る。
患者血液はポンプ6の働きにより回路7を経
由して血漿分離器8へ導かれる。一部の血漿が
血漿分離器8よりとり出され、2連ポンプ9の
働きにより、回路10を経由して筒型モジユー
ル4の中空糸外側を潅流する。その後、血漿は
二連ポンプ9の働きにより回路11を経て血球
成分と合流し、回路12にて患者体内へ戻る。
第1図において、圧力測定器13は1箇示さ
れているのみであり、また加温コイル、ドリツ
プチエンバーは全く示されていない。しかし、
これらの付属部品は代謝補助装置使用の目的に
沿つて適宜配置され得る。
また、ポンプの配置は第1図に示されたそれ
に必ずしも限定されるものではない。例えば、
第1図における回路10,11にまたがる二連
ポンプ9は、一連ポンプにすることもできる。
そのかわりに、回路12に新たにポンプを配置
すれば、これまでと全く変らない培地および血
液の流れを確保できる。このように、培地およ
び血液の流れが確保できるものであれば、ポン
プの配置は任意に設定できる。
次に、送液機構によつて送るべき培地および
血液の流量について述べる。これらは次の条件
に合うかぎり任意に設定することができる。す
なわち、肝細胞の生存率の低下、機能の損害を
最小限に抑制すること、患者あるいは実験動物
におよぼす負担を最小限に抑制すること、培地
と血液との間の物質交換を最も効率的に行なう
ことである。
より具体的に述べれば、筒型モジユールにお
ける培地流量の血漿流量に対する比は1より大
であることが好ましい。また、血漿分離器に導
かれる血液流量、およびそこからひき出される
血漿流量は、血漿分離器の性能、および患者へ
の負担を考えた上で設定される。
また、本発明による代謝補助装置において、
培養槽に肝細胞を浮遊せしめると同時に、患者
血液の潅流を開始する必要は必ずしもない。細
胞を培地に浮遊せしめれば、直ちにその最大限
の機能を発揮するものではなく、幾らかの培養
時間が必要である。したがつて、このような場
合、患者の負担を軽減するために、幾らかの培
養時間をおいた後、患者血液の潅流を開始する
のが好ましい。
以下、実施例を挙げて本発明の効果をさらに具
体的に説明する。
実施例 1 本発明による代謝補助装置の代謝能を調べるた
めに、患者血液のかわりにおいた2ハンクス液
からのアンモニア除去速度あるいは培養槽の中の
肝細胞の生存率の変化などにつき調べた。
細胞は体重8Kgのビーグル犬からSeglenの変
法によるコラゲナーゼ潅流法により採取し、洗滌
後2のMEM培地に4×106箇/mlの濃度に懸
濁した。この培地には、あらかじめ10%の牛胎児
血清、10-6Mのインシユリンおよび10-5Mのデキ
サメサゾンを添加した。培養槽はガラス製で撹拌
翼を有しており、37℃の恒温槽の中に保持されて
いた。培養槽気相部には、流量計にて調節された
流速にて酸素および炭酸ガスが送りこまれた。培
地中の溶存酸素分圧は、100−200mmHgの範囲、
培地中のPHは、7.1〜7.3の範囲に保たれた。
筒型モジユールとしては分画分子量10万の
PMMA製の中空糸状限外過膜よりなるものを
用いた。その膜面積は、0.4m2、中空糸内径は
300μであつた。
血漿分離器としてはPMMA製中空糸よりなる
膜面積0.5m2の平均細孔径0.3μ、最大孔径0.5μの
“プラズマツクス”PS−05H(東レ株式会社製)
を用いた。その中空糸内径は330μであつた。
内径3.5mm、外形6.0mmの塩化ビニール製血液回
路を用いて、上に述べた各部分の間を連結し、血
液ポンプにより次のように送液した。すなわち、
培養槽から肝細胞浮遊培地を100ml/minにてひ
き出し、筒型モジユールの中空糸内側を潅流させ
てから培養槽へ戻した。患者血液のかわりにおい
たハンクス液貯槽からは、120ml/minを血漿分
離器へ導き、一部の液を40ml/minで血漿側へひ
き出し、筒型モジユールの中空糸外側を潅流させ
てから残りのハンクス液とともにハンクス液貯槽
へ戻した。
ハンクス液に塩化アンモニウムを2回にわたつ
て添加し、ハンクス液および肝細胞浮遊培地にお
けるアンモニア濃度の変化を測定した。測定は藤
井−奥田法変法によつた。その結果を第2図に示
した。さらに、トリパンブルー染色法にて計数し
た浮遊肝細胞の生存率もあわせて第2図に示し
た。
また、ルミノアグリゴメーターを用いて測定し
た浮遊肝細胞のATP含量の変化を第3図に示し
た。
肝細胞の生存率については12時間の培養であり
ながらわずかの低下をみたのであつた。細胞内の
ATP量は培養開始と同時に増加を始め、7−8
時間後に最大に達した。12時間後であつてもな
お、培養開始時よりも高いレベルにあつた。ハン
クス液に添加したアンモニアは、6時間後であつ
ても培養開始時間と全く変ならい速度で除去され
た。肝細胞浮遊培地側では、アンモニア濃度の増
加はほとんどみられなかつた。
以上より、本発明による代謝補助装置は代謝能
を有し、しかもそれが長時間にわたつて安定であ
るということがいえる。
〔発明の効果〕
本発明は中空糸限外過膜よりなる筒型モジユ
ールを細胞培養槽の外へ出すことにより、容量拡
大に際する設計および肝細胞を損なわない酸素供
給方法が可能となる。また肝細胞は筒型モジユー
ルの中空糸内側を、血漿は中空糸外側を潅流させ
ることにより肝細胞の培養条件を好ましく保てる
ので、肝細胞の生存率の維持、および生化学的指
標にて表される肝細胞の機能を最大限に発揮する
ことができる。また肝細胞浮遊培地と患者血漿と
を隔てる中空糸状限外過膜の分画分子量を2万
から30万とすることにより、肝細胞浮遊培地中の
有効成分を患者血液中へ、患者血漿中の害毒成分
を肝細胞浮遊培地中へ有効にかつ安全に移動させ
ることができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明装置の実施態様の一例を示す概
略説明図である。第2図は実施例1アンモニア濃
度変化および浮遊肝細胞の生存率を示し、第3図
は実施例1の浮遊肝細胞のATP含量変化を示す。 1,6,9……ポンプ、3……培養槽、4……
筒型モジユール、8……血漿分離器。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 (a) 異種動物より採取した遊離肝細胞の培養
    槽、 (b) 分画分子量が2万から30万である中空糸状限
    外過膜より構成される筒型モジユール、 (c) 血漿分離器、 (d) 培養槽から浮遊している肝細胞をその培地と
    ともに連続的にとり出し、筒型モジユールの中
    空糸内側を潅流してから培養槽へ戻すための送
    液機構、および (e) 患者からの血液を血漿分離器へ導き、これよ
    り得られる血漿を筒型モジユールの中空糸外側
    を連続的に潅流してから、血漿分離器より得ら
    れる血球成分とともに患者へ戻すための送液機
    構。 を有することを特徴とする人工肝臓用代謝補助装
    置。
JP60096691A 1985-05-09 1985-05-09 人工肝臓用代謝補助装置 Granted JPS61255665A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JPH0318102A (ja) * 1989-06-15 1991-01-25 Inax Corp ポーラライザ
WO2020241468A1 (ja) * 2019-05-30 2020-12-03 東洋紡株式会社 インサート成形用樹脂組成物、電子部品の封止体、及び電子部品の封止体の製造方法

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