JPH0310726B2 - - Google Patents

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JPH0310726B2
JPH0310726B2 JP62157499A JP15749987A JPH0310726B2 JP H0310726 B2 JPH0310726 B2 JP H0310726B2 JP 62157499 A JP62157499 A JP 62157499A JP 15749987 A JP15749987 A JP 15749987A JP H0310726 B2 JPH0310726 B2 JP H0310726B2
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nylon
fibers
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Hiroshi Kakiuchi
Setsuo Fukuhara
Michinobu Fujiwara
Hiroshi Maeda
Yutaka Shirakashi
Osamu Asakura
Yoshihiro Yoneda
Tetsuo Noda
Naoyuki Fujita
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Aderans Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】
〔産業上の利用分野〕 本発明は表面に特殊な凹凸或いは皺状模様を形
成させた溶融紡糸繊維の製造方法に係り、特にナ
イロン繊維に動物の毛或いはヒトの毛髪に似た表
面構造を付与し与る新規な方法に関する。 〔従来技術及び問題点〕 従来、溶融紡糸法により表面が平滑な合成繊維
の製造が主体として行われていた。ところが、羊
毛を初めとする各種動物の毛(以下、獣毛とい
う)や、人間の毛髪等は、表面に複雑な凹凸があ
り、それぞれ特有の色、感触、風合等をもつてい
る。例えば、色一つをとつても、単に溶融紡糸し
た平滑な糸を染色したり、或いは溶融紡糸する際
に溶融原料に染料や顔料を入れて紡糸しても、動
物や人間の毛に似た色調をもつものは得られな
い。それは、単に溶融紡糸したものは表面が平滑
で、一般に光沢をもつているのに対し、獣毛や人
間の毛髪は表面に存在する複雑な凹凸のため、色
採に艶消し効果が加えられると共に、見る角度に
よつて特有の輝きを示すような、単なる色以外の
表面構造による複雑な効果が、毛本来のもつ色に
与えられているからである。同様に感触について
も、単に溶融紡糸した繊維と獣毛や人毛とでは、
甚だしく異なることはよく知られている。 そこで、天然の毛髪に近い光沢を有する合成繊
維を得るための種々の努力がなされてきた。 例えば、溶融紡糸された合成繊維の光沢を抑え
るために、艶消し剤としてシリカ、酸化チタンの
ような無機物を混入させる方法がある。しかし、
この方法は、繊維表面に凹凸を形成することによ
つて光沢を減少させようとするものではなく、繊
維の白濁化によつて透明度を低下させるものであ
るため、光沢は若干減少しても、人髪の光沢を表
出するには不十分であり且つカラー表現に影響を
与えて好ましくない。 特開昭48−13695号公報には低屈折率の樹脂を
繊維表面に被覆して表面反射を抑える方法が開示
されているが、表面の滑らかさは変わらず天然毛
髪の感触、風合には及ばない。 繊維表面に凹凸を形成させることで光を乱反射
させて鏡面光沢を改良し、風合や感触を改善する
試みも種々開発されている。 例えば、物理的表面改質法として、特公昭59−
11709号公報には、ポリエステル繊維表面にグロ
ー放電プラズマを照射して凹凸を付与する方法が
開示されている。しかしながら、この方法は生産
コストの上昇を招き、人工人毛、人工獣毛などの
製造には不適当である。 特公昭43−22349号公報にはポリアミド繊維の
表面を無機酸によつて溶融浸蝕させる方法が記載
されており、特開昭55−107512号公報および特開
昭58−163719号公報は何れもポリエステルに無機
物の微細粒子を均一に分散させ、溶融紡糸後、繊
維表面を溶剤あるいはアルカリ性溶液でエツチン
グ処理して凹み形状を形成させる方法を記載して
いる。しかし、このような化学的浸蝕法は既製繊
維の表面に腐蝕孔を形成することによつて表面凹
凸構造を生じさせるものであるから、獣毛或いは
人毛特有の突起物による引掛り感触に乏しく、人
工人毛、人工獣毛或いは人工毛皮としての使用に
は適さない。 そこで、前述のような樹脂の白濁化や化学的浸
蝕法によるこをなく、樹脂表面に球晶を生成させ
ることによつて結晶化による凹凸構造を形成して
光沢を抑える提案が、特公昭45−4409号公報によ
りなされた。即ち、ポリアミドを溶融紡出し、紡
出されたポリアミドを65℃〜100℃の凝固浴中で
冷却することにより、毛髪代用ポリアミド線状物
を得るものである。 しかしこの技術によれば、人工毛髪としての球
晶形成のためには高温での処理を必要とし、この
条件下によつてもなお、所望の大きさの球晶を得
ることはできず、従つて毛髪特有の引つ掛かり性
が不足していると共に、光沢度の低減化も不十分
なものであつた。 また特公昭59−42084号公報によれば、原着ポ
リアミドを溶融紡糸し、溶融状態で60℃〜95℃の
温水浴中で冷却固化することにより表面に球晶層
を形成し、次いで、原着顔料と同系色の染料で染
色することによつて、深みのある色の着色モノフ
イラメントを得ようとしているが、前記と同様、
高温処理によつてもなお、結晶化が不十分なため
所望の光沢が得られず、人工毛髪としては不適当
であり、また二工程を必要とするので作業性の点
でも劣つていた。 さらに、実際には、天然の毛髪は例えば黒色で
あつても、これを光に透かして見た場合、赤や茶
や黄色がかつた色変化をするものであるが、上記
特公昭59−42084号技術のように、後染色で原着
顔料と同系色の染料で染色することでは、毛髪特
有の透かしの色変化を表現することはできない。 〔発明の目的〕 本発明の目的は、表面に結晶を生成させること
により凹凸形状構造を付与して艶消しされ、人工
人毛及び人工獣毛或いは人工獣毛糸又は人工毛皮
の原料として好適なナイロン繊維を極めて簡単な
操作、手順により工業的に安定に製造し得る新規
な方法を提供することにある。 さらに本発明は、顔料及び染料を含有するナイ
ロン繊維の溶融紡糸に際して、当該顔料の含有量
及び冷却浴温度の条件を種々に変化させることに
より、所望の大きさの球状結晶を生成させ、各
個々人の人髪のキユーテイクルの状態に合わせた
凹凸形状構造を付与するナイロン繊維を簡単に調
節して製造し得ると共に、人髪と同様の透かしの
色変化を表出し得る方法を提供することを目的と
している。 〔課題を解決するための手段〕 上記目的を達成するため、本発明法の一態様に
よれば、0.5〜2重量%の染料と1〜4.5重量%の
顔料とを含有するナイロン繊維の溶融紡糸に際し
て、紡出単繊維を下記条件、すなわち、 a 上記顔料の含有量が1.0重量%以上1.5重量%
未満のとき、浴温65℃以上、 b 上記顔料の含有量が1.5重量%以上2.0重量%
未満のとき、浴温60℃以上、及び c 上記顔料の含有量が2.0重量%以上4.5重量%
以下のとき、浴温30℃以上、にて該単繊維表面
に凹凸形状を形成させるに充分な時間をもつて
冷却することによつて、表面に凹凸形状構造を
有するナイロン繊維を得るものである。 このようにして得たナイロン繊維は、該繊維の
長手方向に対して直角方向の外周に沿つて、谷の
底とそれに隣り合つた谷の底との間隔が約3〜
30μmで、山の頂点と谷の底との垂直距離が約0.2
〜2μmであり、上記外周に沿つて10μm当たり約
0.2〜3個の山が存在するような球状の結晶によ
る凹凸形状が表面に出現する。 また、本発明の他の態様によれば、前記条件に
て冷却後、さらに上記繊維を延伸することによつ
て、表面に皺状凹凸形状構造を有するナイロン繊
維を得るものである。 このようにして得たナイロン繊維は、該繊維の
長手方向に沿つて延びた多数の突起の、隣り合つ
た突起と突起との間に繊維の長手方向に沿つて延
びた長さ約3〜7μm、幅約0.3〜1μmの凹み部分
が形成されているような皺状の凹凸形状構造が表
面に出現する。 〔発明の詳細な記述〕 本発明者等は、人工人毛或いは人工獣毛等、人
工毛髪の製造を目的として、所定量の染料と、カ
ーボンブラツクまたはその他の顔料或いは該カー
ボンブラツクと他の顔料の混合物を含有するナイ
ロン繊維を溶融紡糸し、該溶融紡糸繊維の表面に
特殊な凹凸形状構造を形成させる方法について、
種々の実験を試みた結果、意外にも紡糸繊維の冷
却工程を温水中で行うと共に、上記顔料の含有量
及び冷却条件を調節することによつて、獣毛或い
は個々の人間の毛髪の表面構造に似た風合と感触
を有し、自然な光沢を呈するナイロン繊維を得る
ことができた。この方法は、従来行なわれている
ような既製の(市場において入手可能な)合成繊
維の表面に化学的又は物理的処理を施す方法と違
つて、紡糸工程の冷却条件と顔料の含有量を種々
に変えることのみによる方法である。 本発明者等はさらに検討を重ねた結果、ナイロ
ン樹脂に所定量の顔料と共に染料を混合したもの
を、前記条件で処理した場合、天然毛髪の光に透
かして見える色変化と同様の色変化を呈するナイ
ロン繊維を得ることができた。 本発明によれば、染料と、カーボンブラツク及
び/又は他の顔料とを後述する所定量で含有する
ナイロン繊維の溶融紡糸に際して、紡出単繊維を
少なくとも30℃以上の温水浴中で該単繊維表面に
凹凸模様を形成させるに充分な時間をもつて冷却
することにより、表面に球状の結晶を生成させる
ことによる凹凸形状構造を有し、且つ透かしの色
変化を呈し得るナイロン繊維を製造することがで
きる。 本発明による合成繊維の原料として使用される
ものは溶融紡糸可能なものならば何でもよいが、
好ましくは例えばナイロンのようなポリアミド樹
脂が獣毛或いは人工毛髪原料として使用される。
ナイロンとしては、ナイロン6、ナイロン6、
6、ナイロン12、ナイロン4、6などがある。 本発明の溶融紡糸方法は紡糸口金から吐出した
繊維を直ちに浴中を通して冷却し、通常の溶融紡
糸繊維を捲き取るやり方で捲き取る。本実施例で
は、紡出繊維が浴を通過する時間の長さを、各種
の長さの浴槽を使用することにより行つている。 しかし、紡出繊維を冷却するために空気又は冷
水を使用する従来技術とは異なり、本発明では温
水浴を用いる。温水浴の水温は使用する合成繊維
原料の溶融温度に関係するが、ナイロンの場合、
20℃位でも凹凸模様は得られるが、人工毛髪とし
ての感触を得るためには一般に30℃以上の温度で
行うのが好ましい。 紡糸繊維表面に突起による所望の凹凸構造を与
えるためには、第1に、浴温度と浴中を通過させ
る時間とが重要な因子として作用することが判つ
た。温度が高い程、また接触時間が長い程、表面
の凹凸構造が顕著となり、望ましくない光沢が除
去される。本発明者等は、人工毛髪或いは人工獣
毛等としては30℃以上の浴温で望ましい効果が得
られることを確認した。 第2に、本発明者等は、ナイロン繊維に含有さ
せる顔料量を種々変化させることによつて、所望
の感触や光沢を得るための凹凸形状の大きさを如
何ようにも調節し得ることを見出した。即ち、顔
料の含有量を、1〜4.5%の範囲で増せば増す程、
繊維表面の凹凸構造が顕著となり、さらにこの顔
料の含有量を増加させれば、浴温を低温度に設定
しても所望の凹凸が発生し、顔料量を増すと共に
浴温を上昇させるにつれて、凹凸構造がますます
顕著になることを見出した。このことは、後述す
る第4表及び第5表から明らかである。 ナイロン原料に顔料及び染料を添加せずに30℃
以上の温水中で紡糸する方法によつて得られる紡
出繊維の表面は、人工人毛として好適な光沢と触
感を得るには不十分であるとしても、凹凸が表面
全体にランダムに形成されている。 本発明により温水浴を用いて紡出した繊維の表
面状態が、電子顕微鏡写真(1000倍)にて第1図
及び第2図に示されている。この原因は明らかで
はないが、温水中で部分的に表面にある半溶融状
態のナイロン分子が再結晶化又は再凝集化の際、
小さな球状の結晶が形成されて、繊維表面が多数
の緻密な球状に突出することにより凹凸模様にな
るのではないかと思われる。 第1図に示された、表面に凹凸形状を有する繊
維の長手方向に対し直角な方向の外周に沿つて、
表面の凹凸状態を測定した結果を第8図に示す。
横軸は該外周に沿つた或る点からの距離を示し、
縦軸は該外周に沿つた表面の上下の振幅を表す。
その凹凸形状は、隣り合つた谷の底と底との間隔
が約20〜30μmで、山の頂点と谷の底との垂直距
離が約1.5〜2μmであり、該外周に沿つて10μm当
たり約0.2〜1個の山が存在するような凹凸形状
である。ここで山の頂点というのは比較的大きな
山の頂点(図中、P1〜P2で示すような点)を指
し、谷の底というのは比較的深い谷の底(図中、
V1〜V3で示すような点)を指すものとする。表
面の凹凸模様は電子線を当ててその反射を測定す
る方法により測定された。 比較のために示す第9図は、人間の毛髪の、前
記第8図に示したのと同様な表面の凹凸模様の測
定曲線を示すグラフである。但し、この場合は横
軸は毛髪の長手方向に沿つた距離を表している。 ここで、人間の毛髪の毛表皮(cuticle)は鱗
片状の凹凸を有し、その縁は毛先の方向に整列し
て筍の皮のように重なつている。この状態を第9
図により示すと、毛髪の長手方向を横切る方向に
伸びた山と谷とが並んで長い毛髪繊維が構成され
ており、しかもその山は一方の傾斜が他方の傾斜
より急になつていて、繊維の長手方向の断面でみ
た表面形状は鋸歯状に整列して表れている。その
ため、未処理の人髪を用いてかつらを作る場合、
かつらベースに1本の毛髪を通して植設すると、
この毛髪の折り返した個所で鋸歯状の凹凸の向き
が逆になつてしまい、その結果凹凸が互いにもつ
れて絡まり合うことになつて満足できるかつらを
作ることができない。このため人間の毛髪をかつ
ら用毛髪として用いる場合には、その凹凸を少し
なだらかにするための表面処理を施す必要があ
る。そのような表面処理を施した人間の毛髪の電
子顕微鏡写真(1000倍)を第5図に示す。 本発明の合成繊維は、第8図と第9図とを比較
して明らかなように、鋸歯状の凹凸とは異なりも
つとなだらかな凹凸状態(第8図)をしており、
そのため未処理の人間の毛髪(第9図)で生じる
上述の如き欠点をもたず、しかもその凹凸のため
繊維のつや消しが達成され、かつら用の人工毛髪
繊維としては人の毛髪より優れたものになつてい
る。なお表面凹凸のない合成繊維は光沢があり、
風合や感触等が人の毛髪と著しく異なるためかつ
ら用毛髪としては不適である。 前記方法により製造された、表面に特殊な凹凸
構造を有する合成繊維は光を乱反射させて表面光
沢がつや消し状態になり、かつら製造用としては
改良されることは明らかであるが、この凹凸構造
の粗密は冷却浴の温度、浸漬時間、顔料或いは染
料の種類及び量によつて自由に変えることができ
ることが分かつた。特に、生成する繊維をかつら
用人工毛髪として使用する場合、各個人の希望に
応じた光沢あるいは風合の毛髪繊維を供給するこ
とができる。従つて、かつらの製造には特に有利
である。 更に、本発明法で得られる繊維は従来方法のよ
うに繊維表面に腐蝕孔による凹みを生じさせるも
のではなく、自然状態で球晶による凹凸構造を形
成させるものであるから、人間の毛髪に表面処理
を加えた状態に似た適度の引掛り性を有し、かつ
らの製造に使用しても自毛とのからみもよく、極
端な境目を示さず自然観を与えることができる。
合成繊維としてナイロンの如き溶融紡糸可能樹脂
を使用した場合、耐熱性に関しては塩化ビニル系
繊維、アクリル系繊維に較べて人工毛髪としては
はるかにすぐれており、温水での洗髪やヘアドラ
イヤーの使用も可能でありセツト後の形態保持性
にも問題を生じない。 以上説明したように、上記の方法によれば、溶
融紡糸法により口金から吐出した繊維を直接温水
冷却すれば、その時点で繊維表面に従来の方法で
は見られない特殊な凹凸形状を主体とする表面構
造が付与され、またその形状構造も規定された処
理条件内の任意の実施により自由に調節できる利
点を有する。しかも、従来技術のように薬液処理
や高価な処理設備を必要とせず、簡単、安全に且
つ安定して実施することができる。 一般に上述の如き凹凸を有する合成繊維は、上
述したかつら用人工毛髪としての利用の他に種々
の用途に適用できる。たとえば、羊毛を始めとす
る各種人工獣毛としても利用でき、着色によつて
各種獣毛に似た人工毛を製造することができる。
これら人工獣毛は、基材に植毛することによつて
人工毛皮として利用することもでき、糸を単独又
は混紡することにより製糸することもできる。 以下に典型的樹脂原料として、市販のナイロン
6及びナイロン6,6を用い、本発明を実施例に
よつて説明するが、それに先立つてカーボンブラ
ツク及びその他の顔料、染料を添加しないで行つ
た実験を参考例として二、三記載しておく。 参考例 1 素材のナイロン6(平均分子量23500)チツプに
ついて下記の条件で溶融紡糸を行つた。 紡糸口金径 1mm 捲取り速度 400m/分 吐出速度と捲取り速度によるドラフト率 37 浴 長 130cm 浴温(℃) 20、30、40、50、60、70、80 生成した繊維表面を電子顕微鏡(1000倍)で観
察し、各繊維試料の一定の表面積中に存在する突
起の数と大きさを測定した。第17図に、測定さ
れた領域中に存在する最大粒径と温度との関係
(実線)及び10-3mm2中に存在する粒子数と温度と
の関係(点線)を表したグラフを示す。用いた温
浴浸漬時間では、60℃で球状の突起は発達し得る
最大粒径に到達し、一方、粒子数はやや減少する
傾向を示す。これは突起と突起とが重なり合い、
小さい突起が大きな突起へ併合されていくためで
ある。 ここで、第1図及び第2図は、それぞれ浴温80
℃及び60℃における延伸前の繊維表面の状態を、
また第3図及び第4図は、同様に浴温80℃及び60
℃における延伸後の繊維表面の状態を示す写真で
ある。これらの写真から明らかなように、得られ
た繊維の表面は、延伸前ではエンボス状の凹凸模
様を呈し、延伸後では第5図に示す人髪に表面処
理を加えた状態の模様に酷似した皺模様を呈する
ことが分かる。 また、繊維表面の光沢度合は浴温度の高低によ
り下記第1表のような特性を示す。この表から、
官能(肉眼)検査の結果では光沢は浴温が高い程
消えている。即ち艶消しとなり人工羊毛、或いは
着色によつては他の人工獣毛或いは特殊な人工毛
髪として利用可能なものになる。
【表】 更に本繊維と人髪との物性値の比較を第2表に
示す。
【表】 この表から、本繊維はかつら用として使われて
いる人髪の処理毛と較べても遜色がないことが判
り、着色によつては本合成繊維が特に人工毛とし
て強度、弾性率、伸び率等の面でも充分使用でき
ることが判つた。 参考例 2 参考例1と同じ素材のナイロン6チツプを、温
浴の浸漬時間の違いによつて表面の凹凸構造がど
のように変化するか、浴の長さを変えることによ
り観察した。浴温85℃、捲取り速度は参考例1と
同じである。 浴長(cm):30、50、70、90、110、130 得られた繊維の表面を電子顕微鏡写真で観察す
ることにより、一定面積中に存在する粒子数と粒
子の大きさを測定した。得られた結果に関し、最
大粒子と浴長との関係を第18図に、粒子数と浴
長との関係を第19図に示す。 これらの結果を、第17図の結果を考慮に入れ
て考察すると、同じ浴温でも最終的最大粒径に差
があり、参考例1では9〜10μmであるのに対
し、本例では約4μmである。一方、粒子数は10-3
mm2中、参考例では約30個前後であるのに対し、本
例では40〜50個であり、参考例1の場合より小さ
い粒子で埋めつくされているのが分かる。 素材、浴温、浸漬時間(捲取り速度)を同じに
設定しても、このような変動が起きた原因は現在
不明であるが、素材の調整方法、例えば樹脂の水
分含量等によつて微秒な変化が起きるものと思わ
れる。しかし、いずれの場合でも浴温30℃以上で
極めて短時間の間に表面に凹凸形状が形成される
傾向が同じように示されている。 各処理生成物の電子顕微鏡写真(1000倍)を第
6図A,B,Cに示す。浴長は、それぞれ同図A
が30cm、Bが50cm、Cが90cmである。 その結果、浴の長さが長いほど、つまり浸漬時
間が長いほど凹凸構造は顕著になり、浸漬時間が
短いと凹凸構造が粗になる。また凹凸構造の密度
により光の乱反射も異なるので光沢にも変化がみ
られることが判つた。 参考例 3 素材のナイロン6,6(平均分子量25000)のチ
ツプを、浴温95℃とした以外は参考例1と同様の
条件で溶融紡糸を行つた。表面の凹凸模様を第7
図に示す。その物性値はナイロン6の場合と同様
に人毛の物性値と同程度の結果が得られる。 次に、彩色を施すために各種の顔料、染料を用
いる本発明の場合につき説明する。 黒色系の繊維を製造するためには、一般にカー
ボンブラツクが添加される。すなわち、合成繊維
の溶融紡糸に際して、希望の黒色度を与える量の
調整されたカーボンブラツクを含む紡出単繊維を
少なくとも30℃以上の温水浴中で、該単繊維表面
に微細な突起を形成させるに充分な時間をもつて
冷却することにより、種々の黒色度に調整した人
工毛髪用の合成繊維を、その表面に所望の凹凸形
状構造を付与して生成させることができる。 この溶融方法は一般の方法に従い、通常使用す
る合成樹脂を用い、これにカーボンブラツクを混
合したもの、または合成樹脂に予めカーボンブラ
ツクを混練したマスターバツチを調整し、充分乾
燥した合成樹脂チツプと混練したもの、または既
にカーボンブラツクを含む着色ペレツトを使用す
る。紡糸口金から吐出した繊維は直ちに温浴中を
通して冷却し通常の捲き取り法に従い捲き取る。 この場合も、温水浴の水温は使用する合成繊維
原料の溶融温度に関係するが、20℃位でも表面に
凹凸模様を生ずるが、特にかつら用毛髪繊維とし
ては一般に30℃以上の温度で行うのが好ましい。 ここで、紡糸繊維表面に所望の凹凸構造を与え
るためには、浴温度と浴中を通過させる時間のみ
ならず、使用するカーボンブラツクの含有量が非
常に重要な因子となることが判つた。温度が高い
程、表面の凹凸構造が顕著となり、光沢性が失わ
れるが、更に本発明により、溶融紡糸樹脂中に含
まれるカーボンブラツク粒子の量にも相関的に大
きく関係することが確認された。特に、溶融紡糸
樹脂にカーボンブラツクなどの顔料を含有させる
ことにより、浴温度を比較的低温に設定しても、
人工毛髪に適した大きさの球晶が発生し、浴温が
一定温度以上であればこの顔料量を増やしていく
ことにより、その凹凸がますます顕著になつてい
くことが分かつた。 カーボンブラツクは通常、微量から4%までの
量で希望の着色を与える量添加されるが、0.5重
量%以上、特に表面の粗い繊維を得るためには1
重量%以上が添加されるであろう。これらカーボ
ンブラツク粒子状物質はその中に添加されている
添加物によつて凹凸形成性能が異なり、0.5重量
%以下でも所望の緻密な凹凸表面構造を与えるも
のと、それらが得られないものとがある。 ナイロン繊維の場合、カーボンブラツクの添加
量がほぼ4重量%を超えると、それ以上の量を添
加しても凹凸構造の粗密や大きさなどは変わらな
いことを確認した。従つて、実質的に4重量%ま
での量で適当且つ充分である。 第10図は、第12図Fに示したカーボンブラ
ツク入りナイロン繊維、即ちカーボンブラツク2
重量%、浴温80℃で紡糸したものの表面の凹凸状
態を示す曲線を示している。但し、第12図Fで
は延伸した後の顕微鏡写真であるのに対し、第1
0図のグラフは延伸前の表面状態を示す。第8図
の場合と同様、P1〜P6のような比較的大きな凸
部の頂点を山の頂点とし、V1〜V7のような比較
的深い凹みを谷の底とすると、隣り合つた谷の底
と底との間隔は約3〜10μmであり、山の頂点と
谷の底との垂直距離が0.2〜1μmであり、該外周
に沿つて10μm当たり1〜3個の山が存在するよ
うな凹凸となつている。 従つて、カーボンブラツクが入つた場合と入ら
ない場合とを総合すると、本発明によつて得られ
る表面凹凸の状態は、谷の底と底との間隔が3〜
30μm、山の頂点と谷の底との距離が0.2〜2μm、
外周10μm当たり約0.2〜3個の山が存在するよう
な状態となる。この状態はカーボンブラツクの少
なくとも一部分の代わりに特定の量の他の顔料及
び染料で置換した場合にも達成されることが見出
された。 従つて本発明によれば、温水浴を通して冷却さ
れ、捲き取られた表面に凹凸を有する、カーボン
ブラツク及びそれ以外の各種顔料及びそれらの混
合物からなる群から選択された顔料、及び染料の
一種類以上を含有したナイロン繊維が得られる。
さらに本発明の別態様として、そのようにして得
られたナイロン繊維を更に延伸することにより、
該凹凸模様が延伸方向に伸びた細長い山及び谷に
変化された皺状のナイロン繊維が得られる。 例えば、本発明法によつて冷却して得られた紡
糸繊維の皺状凹凸形状構造が表面全体にランダム
に1〜5μmの幅をもつ突起として表面から盛り
上がつて形成されていたとすると、延伸によつ
て、繊維の長手方向に延びた突起と突起との間に
長さ3〜7μm、長手方向と直角の方向に幅0.3〜
1μmの凹み部分が形成されている。また、それ
らの表面構造中に繊維の長手方向と直角方向にそ
れぞれ長さ3〜7μm、幅0.3〜1μmの突起部分と
それらに囲まれて0.5〜1μmの円形の凹み部分が
ランダムに形成されている。この状態は第11図
に示す電子顕微鏡写真(1000倍)によく現れてい
る。 次に、原料樹脂にカーボンブラツク及びこれ以
外の各種顔料、及び染料を添加した場合における
本発明の実施例を説明する。 実施例 1 素材のナイロン6(平均分子量23500)チツプに
フイーネスタイプカーボンブラツク(粒子径30μ
m以下及び少量の添加剤を含む:大日精化工業株
式会社より入手した、商品名PAM(F)37ブラツク)
を10%の割合で入れたものをマスターバツチと
し、素材のナイロン6で最終顔料量が2重量%に
なるように混合調節した原料について溶融紡糸を
行つた。口金より吐出した繊維は、直ちに85℃の
温浴を通して捲き取つた(吐出速度と捲取り速度
とのドラフト率は37.0)。浴長は130cmである。そ
の後捲き取つた繊維を3倍に延伸し、表面の状態
を走査型電子顕微鏡(1000倍)で観察した。その
写真を第11図に示す。 この生成物と、従来の人工毛及びかつらに使わ
れている人髪との物性の比較を第3表に示す。
【表】 * 商品名 テビロン
** 商品名 カネカロン
第11図の写真に示されているように、繊維表
面にはランダムに緻密な凹凸が発生していること
が判る。この凹凸により表面に当たつた光が乱反
射し、従来のような鏡面光沢がなくなる。 また、本繊維の物性は上記第3表のごとく従来
より使われている塩化ビニル系繊維やアクリル系
繊維或いはかつら用として使われている人髪と較
べても遜色がないことが判り、本合成繊維が特に
かつら用人工毛として強度、弾性率、伸び率等の
面でも充分使用できることが判つた。 実施例 2 実施例1で調整したマスターバツチを用いて、
素材のナイロン6チツプで最終カーボンブラツク
量が0.5、1.0、1.5、2.0、2.5重量%になるように
混合したものについて、実施例1と同じ長さの浴
を用い、同じ捲取り速度で溶融紡糸を行つた。そ
の際浴温度を20〜80℃まで変化させ、それぞれ表
面の光沢を観察し、官能検査により評価した。そ
の結果を第4表に示す。
【表】 第4表に示す如くカーボンブラツクの量が多い
ほど、また浴温が高いほど光沢は消えていること
が判る。しかし、浴温が30℃以下かカーボンブラ
ツクの含量が0.5%程度より少量では浴温度を調
節することによる特殊突起形状物構造生成の効果
は殆ど示されない。 このことからカーボンブラツクは繊維表面の緻
密な突起形成の因子の一つと見られる。したがつ
て、特に粗い表面を得たい場合には、1%以上の
粒子の存在が必要である。標準的顔料添加量であ
る2〜2.5%で本発明の効果が充分発揮されるこ
とは極めて好都合である。特に浴温度を比較的低
温度に設定しても、例えばカーボンブラツク量を
2.0%以上含有させた場合、浴温が30℃でも所望
の球晶が形成できることは操作性、作業性の点で
有利である。 尚、第1表と第4表とにおいて示された結果
は、本繊維をかつら用人工毛として使用する観点
から、光沢がどの程度消えているかを肉眼観察し
た結果であり、凹凸のでき具合のほかに、カーボ
ンブラツクを入れない場合には繊維の白濁の仕方
が、またカーボンブラツクを入れた場合には黒色
化による光沢の消えにくさ等が上記観察に影響を
与えており、第1表と第4表とを直接つなげるこ
とは不適当である。 上記の試験試料の代表的なものについての電子
顕微鏡写真(1000倍)を第12図A〜第12図F
として添付する。第12図A〜同図Cはカーボン
ブラツク量が1%で、浴温をそれぞれAを30℃、
Bを60℃、Cを80℃とした場合を、また第12図
D〜Fはカーボンブラツク量が2%で、浴温を上
記と同じくそれぞれDを30℃、Eを60℃、Fを80
℃とした場合を示している。 この写真から、光沢のよく消えているものほど
表面の凹凸が密に明瞭に現れていることが判る。 実施例 3 実施例1で調整したマスターバツチに素材のナ
イロン6チツプを混合してカーボンブラツクの最
終含有量を1.5%になるようにしたものについて、
温浴の浸漬時間の違いにより表面の凹凸形状がど
う変化するか、浴の長さを変えることにより観察
した。浴温85℃、捲取り速度は実施例1と同じで
ある。各処理生成物の電子顕微鏡写真(1000倍)
を第13図A〜第13図Cで示す。浴長は、それ
ぞれ同図Aが90cm、Bが110cm、Cが130cmであ
る。 その結果、浴の長さが長いほど、つまり浸漬時
間が長いほど凹凸は大きくなり、浸漬時間が短い
とあまり凹凸が発生しないことが判る。また凹凸
の大きさによる光の乱反射も異なるので光沢にも
変化がみられる。 実施例 4 ナイロン6、6(平均分子量25000)に上記実施
例1で用いたのと同じカーボンブラツクを10%入
れたものをマスターバツチとし、素材のナイロン
6、6で最終カーボンブラツク量が2%になるよ
うに混合調節した原料について溶融紡糸を行つ
た。口金より吐出した繊維は、直ちに95℃の温浴
を通し捲き取つた(吐出速度と捲取り速度とのド
ラフト率は37.0)。浴長は130cmである。その後捲
き取つた繊維を3倍に延伸した。表面の状態は走
査型電子顕微鏡(1000倍)で観察し、その写真を
第14図に示した。 この写真から明らかなように、ナイロン6の場
合と同様に繊維表面にランダムに緻密な凹凸が形
成されていることが判る。またその物性値もナイ
ロン6の場合とほぼ同じような結果を得た。 実施例 5 下記の第5表に示す各種顔料(ここにはカーボ
ンブラツクを一部使用した)及び染料を添加した
ナイロン6繊維を、浴温90℃、紡糸温度約260℃
で紡糸した。浴長は130cmである。 これらカーボンブラツク及びその他の顔料並び
に染料は、すべて東洋インキ製造株式会社により
市販されているものを用いた。
【表】 これらの実験の結果、すべて球状の突起が良く
発生し、光沢も消えていた。ここで、例えばカー
ボンブラツク(フアーネスタイプ)を1.5%とチ
タン黄を0.5%、さらに染料(アチン系)を2%
添加した実験番号1の浴温90℃、紡糸温度約260
℃、捲取り速度210m/分で紡糸した繊維(ナイ
ロン6)の電子顕微鏡写真が第15図に示されて
いる。さらに、この繊維を約3倍に延伸した繊維
の電子顕微鏡写真が第16図に示されている。延
伸前では緻密な凹凸が、また延伸後では凹凸形状
が皺状によく形成されていることが分かる。 さらに、第15図及び第16図として添付の各
電子顕微鏡写真から明らかなように、各種の顔料
及び染料を併用して特定の割合で混入して樹脂中
に添加しても、悉く凹凸が発生することが判る。 かくして本発明によれば、各種の色彩を有する
繊維が提供され、特に色彩の豊かなフアツシヨン
かつらや人工獣毛、毛皮等に有効である。さらに
本発明によれば、顔料の添加量と浴温度とを調節
することによつて、種々の光沢度を有する繊維が
得られるので、個々人の毛髪の光沢度合いに一致
した光沢を有する人工毛髪が製造できる点で有利
である。 ここで、顔料の粒径は一般に球晶層に較べて大
きすぎるため、ナイロン繊維に顔料だけを混合し
た場合、顔料はこの球晶層等の微細組織中に入り
込むことはできないので、繊維表面の球晶層の色
が薄くなり、全体的に色褪せた感じがするが、染
料は顔料よりはるかに小さな粒径であることから
本発明により染料を入れることによつて、球晶層
等の微細組織中に染料が入り込み、深みのある色
が表現される。また、染色ではなく初めから染料
を練り込むことによつて、表面だけの色ではない
ので一層色の深みが出る。 また一般に、人髪は光の当たる角度によつて黒
色であつても赤や黄味を帯びた色に見える。本発
明により顔料及び染料をナイロン樹脂中に同時に
練り込むことによつて、上記人髪と同様の色変化
が得られる。これは、顔料は光を遮蔽する傾向を
示すのに対し、染料は光を透過する傾向を有する
ため、特に太陽光に透かして見たとき、染料の色
が透けて見えるからである。したがつて、例えば
黒色系の顔料に赤や黄系の染料を混合したものを
用いると、透かしたとき赤や黄味を帯びた天然毛
髪に似た色の変化が見られて好ましい。 本発明法により得られる合成繊維につき、主と
して黒色系顔料及びこれと異なる色の染料を添加
することによりかつら作製用の人工毛髪として使
用される例を中心に説明したが、本発明は、かか
るかつら用の合成繊維のみに制限されるものでは
なく、他の種々の目的に適用可能なことはいうま
でもない。例えば白色系のものとしては、人工羊
毛或いは他の各種の色の染料又は顔料を添加する
ことにより各種の獣毛に似た人工獣毛を製造する
ことができ、それら人工獣毛をベースに植毛する
ことにより人工毛皮を製造することができる。さ
らにそれら人工獣毛を糸に製糸することができ、
又その際他の糸原料と混紡することにより混紡糸
を製造することができる。さらにそのような糸を
用いた織物等を製造することもできる。
【図面の簡単な説明】
第1図及び第2図は、ナイロン6を用いて生成
した繊維形状の延伸前における表面状態を示す電
子顕微鏡写真(1000倍)である。第3図及び第4
図は、第1図及び第2図に示した繊維の延伸後に
おける同様な電子顕微鏡写真(1000倍)である。
第5図は、表面処理を施した人髪の表面状態を示
す電子顕微鏡写真(1000倍)である。第6図A,
B,Cは、ナイロン6を用いて生成した未延伸繊
維の表面形状の、浴長を変化させた場合の状態に
おける電子顕微鏡写真(1000倍)である。第7図
は、ナイロン6、6を用いて生成した未延伸繊維
の表面形状の電子顕微鏡写真(1000倍)である。
第8図は、第1図に示した繊維の長手方向に垂直
な方向の外周に沿つて測定した表面凹凸の振幅
と、外周の距離との関係を示すグラフである。第
9図は、人間の未処理状態の毛髪の長手方向の距
離に対する表面凹凸の振幅との関係を示すグラフ
である。第10図は、第12図Fに示した繊維の
延伸前の長手方向に垂直な方向の外周に沿つて測
定した表面凹凸の振幅と外周の距離との関係を示
すグラフである。第11図は、ナイロン6とカー
ボンブラツクとの混合物を用いて生成した繊維の
延伸後における表面状態を示す電子顕微鏡写真
(1000倍)である。第12図A〜Fは、カーボン
ブラツクを添加したナイロン6を用いて生成した
延伸後の繊維表面の浴温を変化させた状態におけ
る電子顕微鏡写真(1000倍)であり、A〜Cはカ
ーボンブラツク量が1%、D〜Fはカーボンブラ
ツク量が2%含有されている状態を示す。第13
図A〜Cは、カーボンブラツクを添加したナイロ
ン6を用いて生成した延伸後の繊維表面の浴長を
変化させた状態における電子顕微鏡写真(1000
倍)である。第14図は、カーボンブラツクを添
加したナイロン6、6を用いて生成した本発明に
よる延伸後の繊維表面の電子顕微鏡写真(1000
倍)である。第15図は、カーボンブラツク及び
その他の顔料並びに染料を添加した本発明による
ナイロン6の電子顕微鏡写真(1000倍)である。
第16図は、第15図に示したものの延伸した場
合の電子顕微鏡写真(1000倍)である。第17図
は、ナイロン6単独の場合の紡糸浴温と粒径及び
単位面積中の粒子数との関係を示すグラフであ
る。第18図は、ナイロン6単独の場合の浴長と
粒径との関係を示すグラフである。第19図は、
ナイロン6単独の場合の浴長と単位面積中の粒子
数との関係を示すグラフである。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 0.5〜2重量%の染料と1〜4.5重量%の顔料
    とを含有するナイロン繊維の溶融紡糸に際して、
    紡出単繊維を下記条件、すなわち、 a 上記顔料の含有量が1.0重量%以上1.5重量%
    未満のとき、浴温65℃以上、 b 上記顔料の含有量が1.5重量%以上2.0重量%
    未満のとき、浴温60℃以上、及び c 上記顔料の含有量が2.0重量%以上4.5重量%
    以下のとき、浴温30℃以上、 にて該単繊維表面に凹凸形状を形成させるに充分
    な時間をもつて冷却することを特徴とする、表面
    に凹凸形状構造を有するナイロン繊維の製造方
    法。 2 前記顔料がカーボンブラツクであることを特
    徴とする、特許請求の範囲第1項に記載のナイロ
    ン繊維の製造方法。 3 前記顔料がカーボンブラツク以外の顔料であ
    ることを特徴とする、特許請求の範囲第1項に記
    載のナイロン繊維の製造方法。 4 前記顔料がカーボンブラツク及びカーボンブ
    ラツク以外の顔料の混合物からなる群から選択さ
    れた顔料であることを特徴とする、特許請求の範
    囲第1項に記載のナイロン繊維の製造方法。 5 前記凹凸形状構造が、繊維の長手方向に対し
    直角方向の外周に沿つて、谷の底とそれに隣り合
    つた谷と底との間隔が約3〜30μmで、山の頂点
    と谷の底との垂直距離が約0.2〜20μmであり、該
    外周に沿つて10μm当たり約0.2〜3個の山が存在
    するような凹凸形状であることを特徴とする、特
    許請求の範囲第1項に記載のナイロン繊維の製造
    方法。 6 0.5〜2重量%の染料と1〜4.5重量%の顔料
    とを含有するナイロン繊維の溶融紡糸に際して、
    紡出単繊維を下記条件、すなわち、 a 上記顔料の含有量が1.0重量%以上1.5重量%
    未満のとき、浴温65℃以上、 b 上記顔料の含有量が1.5重量%以上2.0重量%
    未満のとき、浴温60℃以上、及び c 上記顔料の含有量が2.0重量%以上4.5重量%
    以下のとき、浴温30℃以上、 にて該単繊維表面に凹凸形状を形成させるに充分
    な時間をもつて冷却し、 次いで繊維を延伸することを特徴とする表面に
    皺状凹凸形状構造を有するナイロン繊維の製造方
    法。 7 前記皺状凹凸形状が、繊維の長手方向に沿つ
    て延びた多数の突起で、隣り合つた突起と突起と
    の間に繊維の長手方向に沿つて延びた長さ約3〜
    7μm、幅約0.3〜1μmの凹み部分が形成されてい
    るような多数の突起を有する皺状凹凸形状である
    ことを特徴とする、特許請求の範囲第6項に記載
    のナイロン繊維の製造方法。
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