JPH0316690B2 - - Google Patents

Info

Publication number
JPH0316690B2
JPH0316690B2 JP58207979A JP20797983A JPH0316690B2 JP H0316690 B2 JPH0316690 B2 JP H0316690B2 JP 58207979 A JP58207979 A JP 58207979A JP 20797983 A JP20797983 A JP 20797983A JP H0316690 B2 JPH0316690 B2 JP H0316690B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
magnetic
magnetization
magnetic layer
ratio
atomic
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP58207979A
Other languages
English (en)
Other versions
JPS60101711A (ja
Inventor
Masahiko Naoe
Shozo Ishibashi
Juji Kasanuki
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Konica Minolta Inc
Original Assignee
Konica Minolta Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Konica Minolta Inc filed Critical Konica Minolta Inc
Priority to JP20797983A priority Critical patent/JPS60101711A/ja
Publication of JPS60101711A publication Critical patent/JPS60101711A/ja
Publication of JPH0316690B2 publication Critical patent/JPH0316690B2/ja
Granted legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Magnetic Record Carriers (AREA)
  • Manufacturing Of Magnetic Record Carriers (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
1 産業上の利用分野 本発明は磁気テープ、磁気デイスク等の磁気記
録媒体の製造方法に関するものである。 2 従来技術 従来、この種の磁気記録媒体は、ビデオ、オー
デイオ、デイジタル等の各種電気信号の記録に幅
広く利用されている。これらは、基体上の被着形
成された磁性層(磁気記録層)の面内長手方向に
おける磁化を用いる方式として発達してきた。と
ころが、近年、磁気記録の高密度化に伴ない、面
内長手方向の磁化を用いる記録方式では、記録信
号が短波長になるにつれ、媒体内の反磁界が増し
て残留磁化の減衰と回転が生じ、再生出力が著し
く減少する。このため、記録波長をサブミクロン
以下にすることは極めて困難である。 一方、磁気記録媒体の磁性層の厚さ方向の磁化
(いわゆる垂直磁化)を用いる垂直磁化記録方式
が、最近になつて提案されている(例えば、「日
経エレクトロニクス」1978年8月7日号No.192)。
この記録方式によれば、記録波長が短かくなるに
伴なつて媒体内の残留磁化に作用する反磁界が減
少するので、高密度化にとつて好ましい特性を有
し、本質的に高密度記録に適した方式であると考
えられる。 ところで、このような垂直記録を能率良く行な
うには、磁気記録媒体の記録層が垂直方向(磁性
層の厚さ方向)に磁化容易軸を有していなければ
ならない。こうした磁気記録媒体としては、基体
(支持体)上に、磁性粉末とバインダーとを主成
分とする磁性塗料を塗布し、磁性層の垂直方向に
磁化容易軸が向くように配向させた塗布型の媒体
が知られている。この塗布型媒体には、Co、
Fe3O4、γ−Fe2O3、Co添加Fe3O4、Co添加γ−
Fe2O3、六方晶フエライト(例えばバリウムフエ
ライト)、MnBi等が磁性粉末として用いられる
(特開昭52−46803号、同53−67406号、同52−
78403号、同55−86103号、同54−87202号各公
報)。しかしながら、これらの塗布型媒体は、磁
性層中に非磁性のバインダーが存在しているため
に、磁性粉末の充填密度を高めることには限界が
あり、従つてS/N比を充分高くすることができ
ない。しかも、記録される信号の大きさは磁性粒
子の寸法で制限される等、磁性塗膜からなる磁性
層を有する媒体は垂直磁化記録用としては不適当
である。 そこで、垂直磁化する磁性層を、例えばバイン
ダーを用いることなく磁性体を支持体上に連続的
に避着したもので形成した連続薄膜型磁気記録媒
体が、高密度記録に適したものとして注目されて
いる。 この連続薄膜型の垂直磁化記録用記録媒体は、
例えば特公昭57−17282号に開示されているよう
に、コバルトとクロムとの合金膜からなる磁気記
録層を有していて、特にクロム含有量は5〜25重
量%のCo−Cr合金膜が優れているとしている。
また、Co−Cr合金膜に30重量%以下のロジウム
を添加してなる磁性層を有する磁気記録体が特開
昭55−111110号公報に開示され、更にコバルト−
バナジウム合金膜(例えば米国電気電子通信学
会:略称IEEE刊行の学会誌“Transaction on
Magnetism”1982年第18巻No.6、1116頁)やコ
バルト−ルテニウム合金膜(例えば1982年3月開
催の第18回東北大通研シンポジウム「垂直磁気記
録」論文集)を用いた磁気記録媒体が知られてい
る。このうち、Co−Cr系合金膜は、垂直磁化用
としては有望視はされているが、次の如き欠点を
有していることが判明した。 (1) 磁性層の面に垂直に磁化容易軸を配向させる
には、特に10-7Torr以上の高真空中で磁性層
を作成する必要があり、かつ基体の高度な洗浄
処理、低スパツタ速度等の如き条件を要し、垂
直方向の制御要因が非常に複雑となる。 (2) 信号の記録、再生においては、磁気記録媒体
と垂直記録/再生用ヘツドとを相対的に躍動さ
せるために、ヘツドと媒体との間の界面状態が
悪く、媒体にきずが発生し易く、ヘツドも破損
等生じる。 (3) 磁性層が硬いために、可撓性のある基体上に
磁性層を設けた場合に亀裂が入り易い。 (4) 磁気記録媒体としての耐蝕性が充分でなく、
従つて表面に保護膜を設ける必要がある。 そこで、本出願人は、これらの欠点をことごと
く解消した垂直磁気記録媒体を特願昭53−23042
号として既に提案した。この先願に係る発明は、
磁性層が (a) 酸化鉄を主成分とする連続磁性層でること。 (b) 磁性層の面内方向での残留磁化(MH)と、
磁性層の面に対し垂直方向での残留磁化(MV)
との比(MV/MH)が0.5以上であること。 (c) 前記酸化鉄の特定の結晶軸が磁性層の面内方
向に対しほぼ位置方向に向いていること。 を夫々構成として具備することを特徴とするもの
である。 この先願に係る発明によれば、磁性層が酸化鉄
を主成分としているから、酸化物に由来する特有
の優れた特性(既ち機械的強度及び化学的安定性
等)が得られ、従来の合金薄膜に必要であつた表
面保護膜は不要となる。この結果、磁気ヘツドと
媒体との間隔を小さくし得て高密度記録が可能に
なると共に、材料面からみても低コスト化が可能
となる。 しかも、酸化鉄を主成分とする磁性層の面内方
向と垂直方向とでの残留磁化化(MV/MH)を
0.5以上としているので、酸化鉄磁性体の磁気モ
ーメントは面内方向に対し30度以上垂直方向側へ
立ち上つており、垂直磁化を充分に実現できる構
造となつている。上記残留磁化量MV、MHは、例
えば試料振動型磁力計(東英工業社製)で測定可
能である。即ち、MV/MHが0.5未満であれば垂
直磁化に適した磁気モーメントが得られ難い。 更に、重要なことは、上記酸化鉄の特定の結晶
軸が磁性層の面内方向に対しほぼ垂直方向に配向
しているので、上記の垂直磁化特性を充分かつ再
現性良く得ることができる構造となつていること
である。特に酸化鉄としてFe3O4を用いる場合、
例えばその結晶軸の〔111〕方向が面に対し垂直
方向に向いていること(特にスピネル型構造とな
つていること)が極めて重要である。上記酸化鉄
がスピネル型の結晶構造を有していると、飽和磁
化量が大きく、記録信号の再生時に残留磁束密度
が大きくて再生感度が極めて良好となる。一般
に、磁性を示す酸化鉄には、菱面体晶形の寄生強
磁性を有するγ−Fe2O3;スピネル構造でフエリ
磁性を示すFe3O4、γ−Fe2O3又はこれらのベル
トライド化合物;六方晶型の鉄酸化物であるBa
系フエライト又はSrフエライト、Pbフエライト
又はその誘導体;ガーネツト構造の希土類ガーネ
ット型フエライトがある。これらの酸化鉄のう
ち、その磁気特性の重要な1つである飽和磁化量
は、α−Fe2O3では2.0Gauss、Baフエライト、
Srフエライト、Pbフエライトでは最大でも
380Gauss程度、更にガーネツト型フエライトで
は最大でも140Gaussである。これに対し、本発
明で好ましく使用するスピンネル型フエライトの
飽和磁化量は480Gaussを示し、酸化鉄の中で最
も大きい。このような大きな飽和磁化量は、記録
した信号を再生する場合、残留磁束密度の大きさ
を充分にし、再生感度が良好となるために、極め
て有効なものである。一方、スピネル型フエライ
トに類似した飽和磁束密度を示すものとしてBa
フエライト、Srフエライトがあるが、これらの
連続薄膜型の磁性層を形成するには、例えば後述
のスパツタ装置において基体の温度を500℃と高
温に保持しなければならず、このために基体の種
類等が制約される(例えば耐熱性の乏しいプラス
チツクス基体は使用不可能)等、作成条件に問題
があり、不適当である。好ましく使用されるスピ
ネル型酸化鉄では室温〜300℃と低温で製膜が可
能であり、基体材料の制約を受けることがない。 ここで、磁性層は、従来の塗布型磁性層とは根
本的に異なり、バインダーを使用せずに酸化鉄
(例えばFe3O4、γ−Fe2O3、又はこれらの中間組
成の非化学量論的組成からなるベルトライド化合
物)自体が連続的に連なつた薄膜からなつてい
る。この磁性層においては、鉄と酸素の両元素の
総和は磁性層の50重量%以上であるのがよく、70
重量%以上であるのが望ましい。また、鉄と酸素
との比は、酸素の原子数/鉄の原子数=1〜3で
あるのがよく、4/3〜2であるのが更によく、
上記に例示した酸化鉄が適当である。但、磁性層
には、鉄及び酸素以外の金属又はその酸化物、或
いは非金属、半金属又はその化合物等を添加し、
これによつて磁性層の磁気特性(例えば保磁力、
飽和磁化量、残留磁化量)及びその結晶性、結晶
の特定軸方向への配向性の向上等を図ることがで
きる。こうした添加元素又は化合物としてはAl、
Co、Co−Mn、Zn、Co−Zn、Li、Cr、Ti、Li−
Cr、Mg、Mg−Ni、Mn−Zn、Ni、Ni−Al、Ni
−Zn、Cu、Cu−Mn、Cu−Zn、V等が挙げられ
るが、希土類元素以外であることが望ましい。 また、磁気記録媒体に使用可能な基体材料は、
磁性材料が被着可能なものであれば種々のものが
採用可能である。例えば、ポリエチレンテレフタ
レート、ポリ塩化ビニル、三酢酸セルロース、ポ
リカーボネート、ポリイミド、ポリアミド、ポリ
メチルメチクリレートの如きプラスチツクス、ガ
ラス等のセラミツクス等が使用可能である。さら
に、Mg、Al、Si、Ti、V、Cr、Mn、Fe、CO、
Ni、Cu、Zn、Ge、Zr、Nb、Mo、Ru、Te、
Ta、Wなどの金属、半金属およびその合金等も
使用可能である。基体の形状はシート、カード、
デイスク、ドラムの他、長尺テープ状でもよい。 この磁気記録媒体を作成するには、基体を固定
板に密着支持し、或いは基体を走行させつつ磁性
材料を被着させることができる。このためには、
真空ポンプ等の真空排気系に接続した処理室内
で、磁性材料のターゲツトをスパツタするか、或
いは磁性材料の蒸発源から同材料を蒸発させ、基
体上に被着するスパツタ法、蒸着法等が適用可能
である。いずれの場合も、磁性層を構成する元素
を飛翔させて、基体上にその連続薄膜を形成す
る。 本発明者は、上記の先願に係る発明を検討した
結果、更に垂直磁気記録特性の向上した媒体を見
出し、本発明に到達した。 3 発明の目的 本発明の目的は、上記の先願に係る発明が奏す
る作用効果に加えて、連続磁性層を構成する酸化
鉄に特定範囲の量でコバルトを含有せしめること
によつて、保磁力(Hc)を保持しかつ減磁を生
ぜしめることなく垂直磁気異方性及び垂直配向性
を向上せしめた磁気記録媒体を提供することにあ
る。 4 発明の構成及びその作用効果 即ち、本発明は、コバルトを0.05〜10atomic%
含有する鉄をターゲツト材として用いた対向ター
ゲツトスパツタ法により、不活性ガスと酸素との
混合ガス圧を10-4〜10-2Torrとし、かつ、その
分圧比(酸素/不活性ガス)を2〜90%として、
基体上に、 (a) 面内方向での残留磁比(MH)と、その面に
対し垂直方向での残留磁比(MV)との比
(MV/MH)が1.0以上であり、 (b) コバルトを0.05〜10atomic%含み、Fe3O4、
γ−Fe2O3又はこれらの中間組成を酸化鉄を主
成分とする 連続磁性薄膜を形成する磁気記録媒体の製造方法
に係るものである。 本発明によれば、上述した先願に係る発明と同
様にMV/MHが1.0以上を示す酸化鉄系磁性層を
形成しているので、先願に係る発明について述べ
たと同様の作用効果を奏し、高密度の垂直磁気記
録に適し、機械的強度や化学的安定性等に優れた
磁気記録媒体を得ることができる。 しかも、上記酸化鉄を主成分とする連続磁性薄
膜中にコバルトを0.05〜10atomic%(原子数の百
分率)を含有せしめるように連続磁性薄膜を形成
しているので、後述するデータから明らかなよう
にHcを高くし、垂直磁気異方性及び配向性を顕
著に向上させることができる。これに反し、コバ
ルトが0.05atomic%未満ではHcが低下し、垂直
磁気異方性及び配向性が極端に悪くなり、また
10atomic%を越えるとHcは大きくなるが、加圧
減磁や加熱減磁が生じてしまう。上記のコバルト
含有量は更に0.5〜5atomic%とするのが望まし
い。 なお、本発明に使用する酸化鉄の種類及び組
成、基体材料、製膜方法等は、上述した先願に係
る発明のもとの同じであつてよい。 5 実施例 以下、本発明を図面参照下に更に詳細に説明す
る。 本発明で使用する磁性材料を基体上に被着させ
る手段として、対向ターゲツトスパツタ法を用い
る。 第1図は、高周波放電型対向ターゲツトスパツ
タ装置を示すものである。 図面において、1は真空槽、2は真空槽1を排
気する真空ポンプ等からなる排気系、3は真空槽
1内に所定のガスを導入してガス圧力を10-1〜
10-4Torr程度に設定するガス導入系である。タ
ーゲツト電極は、ターゲツトホルダー4により一
対のターゲツトT1,T2を互いに隔てて平行に対
向配置した対向ターゲツト電極として構成されて
る。これらのターゲツト間には、磁界発生手段
(図示せず)による磁界が形成される。一方、磁
性薄膜を形成すべき基体6は、基体ホルダー5に
よつて、上記対向ターゲツト間の側方に垂直に配
置される。 このような構成されたスパツタ装置において、
平行に対向し合つた両ターゲツトT1,T2の各表
面と垂直方向に磁界を形成し、この磁界により陰
極降下部(即ち、ターゲツトT1−T2間に発生し
たプラズマ雰囲気と各ターゲツトT1及びT2との
間の領域)での電界で加速されたスパツタガスイ
オンのターゲツト表面に対する衝撃で放出された
γ電子をターゲツト間の空間にとじ込め、対向し
た他方のターゲツト方向へ移動させる。他方のタ
ーゲツト表面へ移動したγ電子は、その近傍の陰
極降下部で反射される。こうして、γ電子はター
ゲツトT1−T2間において磁界に束縛されながら
往復運動を繰返すことになる。この往復運動の間
に、γ電子は中性の雰囲気ガスと衝突して雰囲気
ガスのイオンと電子とを生成させ、これらの生成
物がターゲツトからのγ電子の放出と雰囲気ガス
のイオン化を促進させる。従つて、ターゲツト
T1−T2間の空間には高密度のプラズマが形成さ
れ、これに伴なつてターゲツト物質が充分にスパ
ツタされ、側方の基体6上に磁性材料として堆積
してゆくことになる。 この対向ターゲツトスパツタ装置は、他の飛翔
手段に比べて、高速スパツタによる高堆積速度の
製膜が可能であり、また基体がプラズマに直接曝
されることがなく、低い基体温度での製膜が可能
である等のことから、垂直磁化膜を形成するのに
有利である。しかも、対向ターゲツトスパツタ装
置によつて飛翔した磁性膜材料の基体への入射エ
ネルギーは、通常のスパツタ装置のものよりも小
さいので、材料が所望の方向へ方向性を以つて堆
積し易く、垂直磁化記録に適した構造の膜を得易
くなる。 次に、上記のスパツタ装置を用いて磁気記録媒
体を作成する具体例を説明する。 この作成条件は以下の通りであつた。 ターゲツト材 鉄(Coを0.05〜
10atomic%含有) 基 体 ガラス 対向ターゲツト間隔 100mm スパツタ空間の磁界 150Oe ターゲツト形状 100mm直径の円盤
(5mm厚) 基体とターゲツト端との間隔 40mm 真空槽内の背圧 8×10-7Torr 導入ガス Ar+O2 導入ガス圧 4×10-3Torr(Ar3×
10-3TorrO21×10-3Torr) スパツタ投入電力 500W(高周波13.56M
Hz) このようにして、第2図に示す如く、ペースフ
イルム6上に所定量(0.05〜10atomic%)のCo
を含有したFe3O4からなる酸化鉄系の磁性層10
を有する磁気記録媒体が得られた。この媒体につ
いて、磁性層の厚みは例えば1500Å(解針式の膜
厚計:タリステツプ、ランクテーラーホブソン社
製による)であり、その特性評価は、X線マイク
ロアナライザー(XMA)による組成の同定、X
線回折法による酸化鉄の状態、試料振動型磁力計
による磁気特性によつて行なつた。得られた磁気
記録媒体の特性は次の如くであつた。 まず、面内方向での残留磁化量(MH)と面に
垂直方向での残留磁化量(MV)との比はMV/
MH≧1.0であつた。即ち、第3図に例示するよう
に、破線で示す面内方向での磁化時のヒステリシ
ス曲線と、実線で示す垂直方向での磁化時のヒス
テリシス曲線とが夫々得られるが、印加磁界がゼ
ロのときの各磁化量をMH、MVとした。これによ
れば、前者のヒステリシス曲線は後者のヒステリ
シス曲線よりも小さく、MV≧1.0MH(即ちMV/
MH≒1.6)となつていることが明らかであり、垂
直磁化にとつて好適な磁性層が形成されているこ
とが分る。また、保磁力は垂直方向では920エル
ステツド、面内方向では750エルステツドであつ
た。これは酸化鉄系の磁性層においては驚くべき
事実である。 上記した実験と比較するために、上記作成条件
において、ターゲツト材を純鉄(Co含有せず)
として同様にスパツタした結果、得られた磁性薄
膜のMV/MHは0.5未満、保磁力は垂直方向で600
エルステツド、面内方向で500エルステツドであ
つた。 また、この磁気記録媒体の組成をXMA(X線
マイクロアナライザ:日立製作所製「X−556」
KEVEX−7000型)で測定したところ、Feが主ピ
ークであり、Coが所定量含まれていることが分
つた。更に、酸化鉄の状態を調べるために、X線
回折装置(日本電子社製「JDX−10RA」:CuKα
の管球使用)を用いて測定したところ、第4図の
如きX線回折スペクトルが得られた(但、スパツ
タ時の基体温度は270℃、磁性膜厚は1500Å、Ar
ガス圧は3×10-3Torr、酸素ガス圧は1×
10-3Torrにして、1atomic%のコバルトを含む
Fe3O4を製膜)。これによれば、Fe3O4の磁化容易
軸が磁性層の面内方向に対し垂直方向側へ立ち上
つていること、特にその結晶軸の〔111〕方向が
面に垂直方向に向いていることが分る。 また、上記したガス圧(10-1〜10-4Torr)で
作成した磁性層につき、X線回折装置(日本電子
社製「JDX−10RA」)によつて膜の組成と配向
度とを測定した。この結果、第5図に示す如く、
Fe3O4とγFe2O3の反射ピークが観測された。これ
によれば、Fe3O4の(111)面及びその高次の面
での反射ピークは、上記ガス圧(Ar+O2)が
10-2〜10-4Torr(特に10-2〜10-3Torr)のときに
大きく、〔111〕方向にFe3O4が実質的に配向した
構造を得ることが可能である。 第6図は、Fe3O4の(111)面での反射強度化
(第5図の縦軸に対応)と磁性層の垂直磁化配向
度(MV/MH)との関係について得られたデータ
である。これによれば、反射強度化(但し、
(111)面のピーク値の最大値を100%とする。)が
50%程度以上のときには、MV/MH≧1.0が得ら
れ、垂直磁化が可能が磁性層となることが分る。
これに対応し、第5図において、反射強度が50%
程度以上のものを得るにはガス圧を10-2Torrよ
り低くすべきことが分る。 従つて、この事実から、本発明による垂直磁化
用の磁性層を形成するには、スパツタ時のAr+
O2の混合ガス圧は10-4〜10-2Torrとすべきであ
るが、10-4Torrより低ガス圧では却つてプラズ
マが不安定となるためにガス圧の下限を
10-4Torrとし、また10-2Torrより高ガス圧では
反射強度比(即ち垂直配向度)が小さくなつて
MV/MH≧1.0の要件を満たし得なくなる。 更に、Ar+O2の混合ガスの混合比も重要であ
つて、第7図に示す如く、O2/Arの分圧比に応
じてMV/MHが変化し、特にその分圧比が2%未
満ではMV/MHが1.0未満となることが分つた。
また、その分圧比はあまり高すぎて90%を越える
と、逆に放電が不安定となるから、上記分圧比は
2〜90%とすべきであり、特に10〜80%とするの
が望ましい。 なお、スパツタ用のガスは上記のAr以外にも、
Kr、Ne、He等があるが、このスパツタ用ガス
は単独で導入してよい(但、この場合のターゲツ
トは酸化鉄)し、上記のO2やN2、H2O等との混
合ガスを用いてもよい。 また、スパツタ前の予備排気は真空度が5×
10-5Torr以下となるように行なうのが望ましい。 なお、前記の各種形成条件(例えばガス圧等)
を変えることにより、先の例(第3図)とは磁気
特性の異なつた本発明にかかる磁気記録媒体を得
ることができる。この媒体も良好な垂直磁化特性
を示す。 次に、上記の如くに形成したCo含有Fe3O4膜の
異方性について検討した。 例えば、ターゲツトとして、コバルトを
0atomic%、0.05atomic%、1atomic%、
2atomic%、3atomic%含有する5種類のFe円板
(純度99.9%、100mmφ)を用い、Ar+O2混合ガ
ス中での反応スパツタによつて、厚さ1650Åの磁
化膜を夫々形成した。これらについて、抵抗率を
2端子法で、垂直異方性Ku(=K⊥+2πMs2)を
トルクメータ(Ha=10KOe)で、保磁力Hc及び
飽和磁化Msは試料振動型磁力計(最大印加磁場
=10KOe)により夫々求めた。これらの結果を
以下に示す。 まず、Fe3O4膜の抵抗率ρはその酸化度(ター
ゲツトへの印加電圧に対応)に強く依存する。そ
して、第8図に、ρに対する垂直及び面内方向の
保磁力Hc⊥(実線)、Hc(破線)の変化を示
したが、ρが1〜10Ω−cm付近でHc⊥は最大値
を示し、この付近で垂直異方性が誘起されてい
た。また、Hc⊥の値は、Coの含有量によつて左
右され、ノンドープのものよりCoドープの方が
高いHc⊥を示し、本発明の範囲(Co含有量
0.05atomic%以上)で垂直異方性が高くなること
が分る。 第9図には、垂直異方性Kuの4πMs依存性
(at10KOe)を示したが、4πMsが2.5〜4.5KGの
範囲でKuが大きな値を示し、また垂直異方性磁
界Hk⊥も大きくなることが分る。特に、Coドー
プの場合(≧0.05atomic%)ではKuがずつて向
上している。 次に、垂直異方性磁界Hk⊥の(111)面配向性
(111)に対する依存性について調べた。但、
(111)は次式で表わされる。 (111)=P(111)−Po(111)/1−Po(111) (但、
【式】
である。I(hkl)、Io(hkl)は夫々膜試料及
び粉末試料の回折強度であり、この値は完全
な面配向の場合に1、無秩序の場合に0、他
の面が配向している場合に負となるが、ここ
では負の値はすべて0とした。) また、この(111)は磁性膜の作成条件、即
ち、圧力(Ar、O2)、放電パワー、基板温度でコ
ントロール可能である。特に、圧力を10-1〜
10-4Torr、100V以下の放電電圧、500℃以下の基
板温度で良い結果(MV/MH≧0.5)が得られる。
第10図に、Hk⊥の(111)依存性を示したが、
これによれば、Coノンドープの場合にはHk⊥を
良くする(0以上)には(111)≧0.8とするのが
よいが、Coドープ(≧0.05atomic%)では
(111)は更に小さくしてよく、Coドープ量が
3atomic%では(111)は0.3以上にすればよい。 以上のように、本例のスパツタ法で作成された
膜は、Fe3O4相において比較的大きな垂直異方性
を示し、Hk⊥として4KOeにも達する膜が得ら
れることも確認されている(特にCoドープ量を
≧0.05atomic%、更には1〜5atomic%とした場
合)。 第11図には、Hk⊥の熱処理温度Taの依存性
を示したが、Ta=200℃付近でHk⊥は最大量を
示し、350℃付近で消滅する(このときの結晶構
造はγ−Fe2O3)ことが分る。またこれによれ
ば、Coノンドープの場合には、Hk⊥を出すには
室温≦Ta≦300℃とすべきであるが、Coドープ
するとTaの上限を拡大できることが分る。例え
ば、Coドープ量が1〜5atomic%では、室温≦
Ta≦400℃にまで範囲を広げられることが示唆さ
れている。また、Hk⊥を1.5以上とすれば非常に
良好な垂直異方性となるが、これを得るには、
Coドープによるしかなく、ドープ量を増やすと
Hk⊥≧1.5を可能にするTaの範囲をより広くと
れることが分る。
【図面の簡単な説明】
図面は本発明を例示するものであつて、第1図
は対向ターゲツトスパツタ装置の概略断面図、第
2図は磁気記録媒体の断面図、第3図は磁気記録
媒体のヒステリシス曲線図、第4図はX線回折ス
ペクトル図、第5図はガス圧と反射強度比との関
係を示すグラフ、第6図は反射強度比と垂直配向
度との関係を示すグラフ、第7図はガス分圧比と
垂直配向度との関係を示すグラフ、第8図は保磁
力の抵抗率依存性を示すグラフ、第9図は垂直磁
気異方性の4πMs依存性を示すグラフ、第10図
は垂直異方性磁界の(111)面配向性依存性を示
すグラフ、第11図は垂直異方性磁界の熱処理依
存性を示すグラフである。 なお、図面に示された符号において、1……真
空槽、2……排気系、3……ガス導入系、4,5
……ホルダー、6……基体、10……磁性層、
T1,T2……ターゲツトである。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 コバルトを0.05〜10atomic%含有する鉄をタ
    ーゲツト材として用いた対向ターゲツトスパツタ
    法により、不活性ガスと酸素との混合ガス圧を
    10-4〜10-2Torrとし、かつ、その分圧比(酸
    素/不活性ガス)を2〜90%として、基体上に、 (a) 面内方向での残留磁比(MH)と、その面に
    対し垂直方向での残留磁比(MV)との比
    (MV/MH)が1.0以上であり、 (b) コバルトを0.05〜10atomic%含み、Fe3O4、
    γ−Fe2O3又はこれらの中間組成の酸化鉄を主
    成分とする 連続磁性薄膜を形成する磁気記録媒体の製造方
    法。
JP20797983A 1983-11-05 1983-11-05 磁気記録媒体の製造方法 Granted JPS60101711A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP20797983A JPS60101711A (ja) 1983-11-05 1983-11-05 磁気記録媒体の製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP20797983A JPS60101711A (ja) 1983-11-05 1983-11-05 磁気記録媒体の製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPS60101711A JPS60101711A (ja) 1985-06-05
JPH0316690B2 true JPH0316690B2 (ja) 1991-03-06

Family

ID=16548667

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP20797983A Granted JPS60101711A (ja) 1983-11-05 1983-11-05 磁気記録媒体の製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPS60101711A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010284459A (ja) * 2009-06-09 2010-12-24 Routekku:Kk 美容処理装置

Family Cites Families (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS52134706A (en) * 1976-05-06 1977-11-11 Univ Tohoku Vertical magnetic recorder reproducer and system therefor
JPS533977A (en) * 1976-07-01 1978-01-14 Nippon Telegr & Teleph Corp <Ntt> Production of magnetic film
JPS5434205A (en) * 1977-08-22 1979-03-13 Canon Inc Magnetic recording medium
JPS57158380A (en) * 1981-03-26 1982-09-30 Teijin Ltd Counter target type sputtering device

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010284459A (ja) * 2009-06-09 2010-12-24 Routekku:Kk 美容処理装置

Also Published As

Publication number Publication date
JPS60101711A (ja) 1985-06-05

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2872226B2 (ja) 垂直磁化膜及びその製造法
JPS63119209A (ja) 軟磁性薄膜
JPS59147422A (ja) 磁性層の形成方法
JPH0512765B2 (ja)
JPH0315245B2 (ja)
JPS59157830A (ja) 磁気記録媒体
JPS59162622A (ja) 垂直磁気記録体並にその製造法
JPS59157827A (ja) 磁気記録媒体
JPS59148120A (ja) 磁気記録媒体
JPS59148121A (ja) 磁気記録媒体
JPS60101711A (ja) 磁気記録媒体の製造方法
JPH0315244B2 (ja)
JPH0311531B2 (ja)
JPS59157833A (ja) 磁気記録媒体
JPS59148122A (ja) 磁気記録媒体
JPH03265105A (ja) 軟磁性積層膜
JPH0513323B2 (ja)
JPH0315246B2 (ja)
JPS59148125A (ja) 磁気記録媒体
JPS59144032A (ja) 磁気記録媒体
JPS60170213A (ja) 磁性薄膜およびその製法
JPS6224432A (ja) 磁気記録媒体の製造方法
JPH0315248B2 (ja)
JPS61139919A (ja) 磁気記録媒体
JPS59148123A (ja) 磁気記録媒体