JPH0323623B2 - - Google Patents
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- JPH0323623B2 JPH0323623B2 JP60090090A JP9009085A JPH0323623B2 JP H0323623 B2 JPH0323623 B2 JP H0323623B2 JP 60090090 A JP60090090 A JP 60090090A JP 9009085 A JP9009085 A JP 9009085A JP H0323623 B2 JPH0323623 B2 JP H0323623B2
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Description
【発明の詳細な説明】
(産業上の利用分野)
本発明は、セラミツク微粉を含む溶射層を備え
た耐摩耗部材、特に金属溶射層とセラミツク微粉
との混合溶射層を備えた熱間あるいは冷間圧延ロ
ールなどの耐摩耗部材およびその製造方法に関す
る。
た耐摩耗部材、特に金属溶射層とセラミツク微粉
との混合溶射層を備えた熱間あるいは冷間圧延ロ
ールなどの耐摩耗部材およびその製造方法に関す
る。
(従来の技術)
近年、金属部材の耐摩耗性を向上させる表面被
覆技術として、WCまたは各種セラミツク粉を金
属部材表面に焼結・固着させる焼結法、同じく溶
射・固着させる溶射法、あるいはWC、高炭素鋼
などを肉盛りする肉盛法などがある。勿論、金属
部材そのものを例えばV含有高Cr鋼のような耐
摩耗性合金から構成することも行われている。
覆技術として、WCまたは各種セラミツク粉を金
属部材表面に焼結・固着させる焼結法、同じく溶
射・固着させる溶射法、あるいはWC、高炭素鋼
などを肉盛りする肉盛法などがある。勿論、金属
部材そのものを例えばV含有高Cr鋼のような耐
摩耗性合金から構成することも行われている。
しかしながら、従来技術における上述のような
各耐摩耗部材には一長一短があり、例えば耐摩耗
性合金を使用するものは材料費が高価となつてし
まい、特殊な用途にしか使用できず、一方、セラ
ミツク溶射法では使用時に溶射層の剥離がしばし
ばみられ十分な耐摩耗性が得られない。特に高温
での高荷重のかかる鉄鋼製造用の圧延ロールにあ
つては、セラミツク溶射法の多くの経済的利点に
もかかわらず、そのような剥離がしばしばみられ
るため、実用化が阻害されている。
各耐摩耗部材には一長一短があり、例えば耐摩耗
性合金を使用するものは材料費が高価となつてし
まい、特殊な用途にしか使用できず、一方、セラ
ミツク溶射法では使用時に溶射層の剥離がしばし
ばみられ十分な耐摩耗性が得られない。特に高温
での高荷重のかかる鉄鋼製造用の圧延ロールにあ
つては、セラミツク溶射法の多くの経済的利点に
もかかわらず、そのような剥離がしばしばみられ
るため、実用化が阻害されている。
(発明が解決しようとする問題点)
かくして、本発明の目的は、従来のものよりも
格段に安価であつて、かつ耐摩耗性、特に高温耐
摩耗性にすぐれた耐摩耗性部材およびその製造方
法を提供することである。
格段に安価であつて、かつ耐摩耗性、特に高温耐
摩耗性にすぐれた耐摩耗性部材およびその製造方
法を提供することである。
本発明の別の目的は、セラミツク微粉の溶射法
あるいは投射法により表面被膜を設けた耐摩耗部
材およびその製造方法を提供することである。
あるいは投射法により表面被膜を設けた耐摩耗部
材およびその製造方法を提供することである。
また、本発明の別のより具体的な目的は、従来
のセラミツク粉の溶射層を備えた圧延ロールの耐
摩耗性を一層改善した圧延ロールおよびその製造
方法を提供することである。
のセラミツク粉の溶射層を備えた圧延ロールの耐
摩耗性を一層改善した圧延ロールおよびその製造
方法を提供することである。
(問題点を解決するための手段)
そこで、本発明者らはかかる目的達成のため従
来のセラミツク溶射法の技術全般について検討し
たところ、次のような知見を得た。
来のセラミツク溶射法の技術全般について検討し
たところ、次のような知見を得た。
すなわち、耐摩耗効果を発揮するのに、耐摩耗
強度を有するセラミツク層の厚みは、ある程度、
例えば100μm以上が好ましいとされていたため、
従来のセラミツク溶射法では、100〜500μm厚さ
に溶射するのが一般的であつた。しかしながら、
むしろこのような厚膜に溶射することから高荷重
下では表面溶射層の剥離の問題がさけられなかつ
たのであり、そのため耐摩耗部材製造用には用い
られなかつた。
強度を有するセラミツク層の厚みは、ある程度、
例えば100μm以上が好ましいとされていたため、
従来のセラミツク溶射法では、100〜500μm厚さ
に溶射するのが一般的であつた。しかしながら、
むしろこのような厚膜に溶射することから高荷重
下では表面溶射層の剥離の問題がさけられなかつ
たのであり、そのため耐摩耗部材製造用には用い
られなかつた。
そこでさらにこの点について検討したところ、
セラミツクの溶射層は高温耐摩耗保護被膜として
機能すれば十分であつて、そのためにはセラミツ
ク材の本来有する耐熱、耐摩耗性を有効に利用す
ればよく、必ずしも厚膜化する必要はなく、むし
ろ被膜全体を薄くすればそれだけ可撓性に富むよ
うになり、結局、溶射層の耐剥離性が改善される
のである。そしてかかる薄膜化には軟質金属の溶
射層に超微粉セラミツクを分散させることが有用
であることを知り、本発明を完成した。
セラミツクの溶射層は高温耐摩耗保護被膜として
機能すれば十分であつて、そのためにはセラミツ
ク材の本来有する耐熱、耐摩耗性を有効に利用す
ればよく、必ずしも厚膜化する必要はなく、むし
ろ被膜全体を薄くすればそれだけ可撓性に富むよ
うになり、結局、溶射層の耐剥離性が改善される
のである。そしてかかる薄膜化には軟質金属の溶
射層に超微粉セラミツクを分散させることが有用
であることを知り、本発明を完成した。
よつて、本発明の要旨とすることろは、表面粗
さ0.5〜10μmRaの耐摩耗部材の基体表面に、0.5
〜20μm厚みの金属溶射層と、平均粒径30μm以
下のセラミツクとの混合溶射層を備え、かつ該混
合溶射層の厚みを50μm以下に調整してなる耐摩
耗部材である。
さ0.5〜10μmRaの耐摩耗部材の基体表面に、0.5
〜20μm厚みの金属溶射層と、平均粒径30μm以
下のセラミツクとの混合溶射層を備え、かつ該混
合溶射層の厚みを50μm以下に調整してなる耐摩
耗部材である。
また、本発明はその別の特徴によれば、
耐摩耗部材の基体表面を0.5〜10μmRaの表面
粗さに仕上げること; 該耐摩耗部材表面に0.5〜20μm厚みの金属溶射
層を設けること; 上記の金属溶射と同時または引き続いて平均粒
径30μm以下のセラミツク微粉を溶射または投射
し、前記金属溶射層とセラミツクとの混合溶射層
を形成すること;および 該混合溶射層の厚みを50μm以下にすること から成る耐摩耗部材の製造方法である。
粗さに仕上げること; 該耐摩耗部材表面に0.5〜20μm厚みの金属溶射
層を設けること; 上記の金属溶射と同時または引き続いて平均粒
径30μm以下のセラミツク微粉を溶射または投射
し、前記金属溶射層とセラミツクとの混合溶射層
を形成すること;および 該混合溶射層の厚みを50μm以下にすること から成る耐摩耗部材の製造方法である。
ここに、平均粒子30μm以下のセラミツク微粉
は、通常、セラミツクの粉砕によつて得られるも
のであつて、好ましくはその平均粒径は5〜15μ
mである。ジルコニア粉(ZrO2)アルミナ粉
(Al2O3)、アルミナ+酸化チタン(TiO2)混合
粉、酸化マグネシウム粉(MgO)、窒化ケイ素粉
(Si3N4)、炭化タングステン粉(WC)、炭化クロ
ム粉(Cr3C2)、酸化クロム粉(Cr2O3)、ホウ化
クロム粉(CrB2)、ホウ化チタン粉(TiB2)、窒
化チタン粉(TiN)、炭化チタン粉(TiC)、その
他があり、目的とする耐摩耗部材の使用条件およ
び基体金属の種類に応じて適宜選ぶことができ
る。
は、通常、セラミツクの粉砕によつて得られるも
のであつて、好ましくはその平均粒径は5〜15μ
mである。ジルコニア粉(ZrO2)アルミナ粉
(Al2O3)、アルミナ+酸化チタン(TiO2)混合
粉、酸化マグネシウム粉(MgO)、窒化ケイ素粉
(Si3N4)、炭化タングステン粉(WC)、炭化クロ
ム粉(Cr3C2)、酸化クロム粉(Cr2O3)、ホウ化
クロム粉(CrB2)、ホウ化チタン粉(TiB2)、窒
化チタン粉(TiN)、炭化チタン粉(TiC)、その
他があり、目的とする耐摩耗部材の使用条件およ
び基体金属の種類に応じて適宜選ぶことができ
る。
なお、本明細書において、溶射層厚さは、電磁
膜厚計または超音波膜厚計による数ケ所の実測値
の平均値によつて決定し、また平均粒径は、ふる
い分け法によつて決定する。
膜厚計または超音波膜厚計による数ケ所の実測値
の平均値によつて決定し、また平均粒径は、ふる
い分け法によつて決定する。
このように、本発明によれば、
剥離対策として、被加工物表面に微小の凹凸
を付与すること; 剥離対策として、被加工物表面と、セラミツ
ク溶射の密着性向上のために軟質金属の薄膜金
属溶射をすること;および 剥離対策のためと耐摩耗効果を十分に発揮さ
せるために、平均粒径30μm以下の超微粒セラ
ミツク粉の溶射または投射をして混合溶射層を
形成すること; により、例えば高温、高荷重下での鉄鋼圧延ロー
ルにあつても剥離することなくかつすぐれた耐摩
耗性を発揮する安価な耐摩耗部材が製造されるの
である。
を付与すること; 剥離対策として、被加工物表面と、セラミツ
ク溶射の密着性向上のために軟質金属の薄膜金
属溶射をすること;および 剥離対策のためと耐摩耗効果を十分に発揮さ
せるために、平均粒径30μm以下の超微粒セラ
ミツク粉の溶射または投射をして混合溶射層を
形成すること; により、例えば高温、高荷重下での鉄鋼圧延ロー
ルにあつても剥離することなくかつすぐれた耐摩
耗性を発揮する安価な耐摩耗部材が製造されるの
である。
本発明において耐摩耗部材としては上述の圧延
ロールの外に、ブライドロール、シリンダー、バ
イト、ピアサーロール等が包含される。本発明は
そのうち特定のものに制限されるものではない
が、高荷重下で使用されるということから、熱
間、冷間圧延ロールが特に好ましい。
ロールの外に、ブライドロール、シリンダー、バ
イト、ピアサーロール等が包含される。本発明は
そのうち特定のものに制限されるものではない
が、高荷重下で使用されるということから、熱
間、冷間圧延ロールが特に好ましい。
なお、熱間用耐摩耗部材に対しては、高温であ
る程度の熱膨張係数を有するセラミツク微粉を選
ぶことにより、剥離対策を施すものである。好ま
しくは500℃以上で熱膨張係数が6.0×10-6/℃以
上であるセラミツク微粉を使用するのであつて、
そのようなセラミツク微粉としては、前述のセラ
ミツク微粉のうち、ジルコニア粉、アルミナ粉、
酸化クロム粉、酸化チタン粉、ホウ化クロム粉、
ホウ化チタン粉、酸化マグネシウム粉等がある。
る程度の熱膨張係数を有するセラミツク微粉を選
ぶことにより、剥離対策を施すものである。好ま
しくは500℃以上で熱膨張係数が6.0×10-6/℃以
上であるセラミツク微粉を使用するのであつて、
そのようなセラミツク微粉としては、前述のセラ
ミツク微粉のうち、ジルコニア粉、アルミナ粉、
酸化クロム粉、酸化チタン粉、ホウ化クロム粉、
ホウ化チタン粉、酸化マグネシウム粉等がある。
(作用)
添付図面は、本発明に係る耐摩耗部材を圧延ロ
ールを例にとつて、その表面性状を模式的に示す
説明図である。
ールを例にとつて、その表面性状を模式的に示す
説明図である。
図中、符号10で示す耐摩耗部材の基体表面部
はその表面粗さを、シヨツトブラスト、ボールブ
ラストあるいはエツチングなどにより、0.5〜
10μRaに調整しており、その上層に金属溶射層1
1とセラミツク12との混合溶射層13が設けら
れており、溶射層全体は、図中太線で示すような
最終仕上げ面14を備えており、その厚さは50μ
m以下に制限される。
はその表面粗さを、シヨツトブラスト、ボールブ
ラストあるいはエツチングなどにより、0.5〜
10μRaに調整しており、その上層に金属溶射層1
1とセラミツク12との混合溶射層13が設けら
れており、溶射層全体は、図中太線で示すような
最終仕上げ面14を備えており、その厚さは50μ
m以下に制限される。
図からもよく分かるように、上記基体表面部に
設けた表面粗さによつて、その上に設けた金属溶
射層は1種の機械的アンカー止め効果が働き両者
の間の界面密着性は著しく改善される。次いで、
あるいは上記溶射と同時に、セラミツク微粉を溶
射または投射するが、前述の金属溶射層は軟質金
属のそれであるため溶射セラミツク微粉はこの金
属溶射層内に注入され、ちようど埋設された形態
となつて混合溶射層の耐剥離性は著しく改善され
る。勿論、セラミツク微粉が埋設されているとい
うことから、耐摩耗性、特に高温下での耐摩耗性
の改善にも著しいものがある。
設けた表面粗さによつて、その上に設けた金属溶
射層は1種の機械的アンカー止め効果が働き両者
の間の界面密着性は著しく改善される。次いで、
あるいは上記溶射と同時に、セラミツク微粉を溶
射または投射するが、前述の金属溶射層は軟質金
属のそれであるため溶射セラミツク微粉はこの金
属溶射層内に注入され、ちようど埋設された形態
となつて混合溶射層の耐剥離性は著しく改善され
る。勿論、セラミツク微粉が埋設されているとい
うことから、耐摩耗性、特に高温下での耐摩耗性
の改善にも著しいものがある。
以下に本発明において前述のように数値限定し
た理由を述べる。
た理由を述べる。
まず、被加工物表面に0.5〜10μRaの表面粗さ
を付与するのはセラミツク溶射層の剥離対策とし
て、前述のようにアンカー効果を発揮させて密着
性を向上させるためであるが0.5μRa未満では、
この効力を発揮せず、一方、10μRa超では、結果
的にPPI(山数)が減少することになり、密着性
の向上を計ることができない。すなわちアンカー
効果が低下するものである。また、その効果の割
に、セラミツク粉を不必要に多量に要し、コスト
高にもなるのである。また、剥離に対しても、好
ましくない。
を付与するのはセラミツク溶射層の剥離対策とし
て、前述のようにアンカー効果を発揮させて密着
性を向上させるためであるが0.5μRa未満では、
この効力を発揮せず、一方、10μRa超では、結果
的にPPI(山数)が減少することになり、密着性
の向上を計ることができない。すなわちアンカー
効果が低下するものである。また、その効果の割
に、セラミツク粉を不必要に多量に要し、コスト
高にもなるのである。また、剥離に対しても、好
ましくない。
金属溶射層厚みを0.5〜20μmとするのは、これ
も剥離対策としての密着性向上を目的としている
のである。その厚さが0.5μm未満では、その効力
を発揮せず、一方20μm超では、いずれの金属層
でも軟質金属の溶射層であるため、たとえセラミ
ツク微粉が分散された状態になつても高荷重下で
塑性流動し、また、耐摩耗効果が発揮できないの
である。
も剥離対策としての密着性向上を目的としている
のである。その厚さが0.5μm未満では、その効力
を発揮せず、一方20μm超では、いずれの金属層
でも軟質金属の溶射層であるため、たとえセラミ
ツク微粉が分散された状態になつても高荷重下で
塑性流動し、また、耐摩耗効果が発揮できないの
である。
ここに、軟質溶射金属としてはNi、Al、Mo、
Cu、Cr、W、Ti、V等が耐摩耗性またはコスト
面で好ましい。
Cu、Cr、W、Ti、V等が耐摩耗性またはコスト
面で好ましい。
このような金属の溶射は通常の手段で行えばよ
く、例えば酸素−アセチレンガスを使つたガス溶
射である。
く、例えば酸素−アセチレンガスを使つたガス溶
射である。
次いで、または上記溶射と同時にこの金属溶射
層表面に平均粒径30μm以下のセラミツク粉を溶
射または投射するが、平均粒径を30μm以下にす
るのは、これ以上、大粒径セラミツク粉になる
と、必然的に厚膜となり、加工初期に基体表面に
微小凹凸をつけることにより生じたアンカー効果
が薄れると同時に、剥離しやすくなるからであ
る。
層表面に平均粒径30μm以下のセラミツク粉を溶
射または投射するが、平均粒径を30μm以下にす
るのは、これ以上、大粒径セラミツク粉になる
と、必然的に厚膜となり、加工初期に基体表面に
微小凹凸をつけることにより生じたアンカー効果
が薄れると同時に、剥離しやすくなるからであ
る。
また、混合溶射層厚みを50μm以下にするの
は、溶射厚みを50μm以下にすることにより剥離
強度を向上させるものである。
は、溶射厚みを50μm以下にすることにより剥離
強度を向上させるものである。
セラミツクの溶射は、一般には例えば(H2+
N2)ガス、N2ガスをプラズマガスとして使用し
たプラズマ溶射により行なえば良い。セラミツク
の投射は一般には前述の金属溶射と同時圧縮空気
などの高圧気体にセラミツク粉を同伴させて行な
えばよい。本発明が特にそれによつて制限される
ものではないが、セラミツク粉の溶射量あるいは
投射量は、好ましくは、溶射あるいは投射層厚さ
が50μm以下になる量である。
N2)ガス、N2ガスをプラズマガスとして使用し
たプラズマ溶射により行なえば良い。セラミツク
の投射は一般には前述の金属溶射と同時圧縮空気
などの高圧気体にセラミツク粉を同伴させて行な
えばよい。本発明が特にそれによつて制限される
ものではないが、セラミツク粉の溶射量あるいは
投射量は、好ましくは、溶射あるいは投射層厚さ
が50μm以下になる量である。
なお、本発明の好適態様にあつて前述のように
500℃以上で熱膨張係数6.0×10-6/℃以上の特性
を有するセラミツク微粉を溶射することにより熱
間用途に使用できるようにしているのは、この限
定数値未満の熱膨張係数のものでは、一般に基体
金属のそれとの差が大きくなりすぎ、それに起因
する熱歪みにより剥離を生ずるからである。
500℃以上で熱膨張係数6.0×10-6/℃以上の特性
を有するセラミツク微粉を溶射することにより熱
間用途に使用できるようにしているのは、この限
定数値未満の熱膨張係数のものでは、一般に基体
金属のそれとの差が大きくなりすぎ、それに起因
する熱歪みにより剥離を生ずるからである。
また、混合溶射層の表面粗さは10μRa以下に調
整することが好ましい。これは、鋼材圧延等に際
し、鋼材と混合溶射層間の摩擦抵抗を低減させ、
混合溶射層の剥離強度が向上するとともに、鋼材
表面の平滑化が図れるからである。
整することが好ましい。これは、鋼材圧延等に際
し、鋼材と混合溶射層間の摩擦抵抗を低減させ、
混合溶射層の剥離強度が向上するとともに、鋼材
表面の平滑化が図れるからである。
本明細書における表面粗さは通常の表面粗さ計
により計測されるもので、中心線平均粗さ(Ra)
法によつて表示する(JIS B 0616)。
により計測されるもので、中心線平均粗さ(Ra)
法によつて表示する(JIS B 0616)。
次に、実施例に関連させて本発明をさらに具体
的に説明する。なお、以下の各実施例において
は、圧延ロールを耐摩耗部材の例にとつて本発明
を説明するが、本発明がそれにのみ制限されるも
のではないことは理解されるべきである。
的に説明する。なお、以下の各実施例において
は、圧延ロールを耐摩耗部材の例にとつて本発明
を説明するが、本発明がそれにのみ制限されるも
のではないことは理解されるべきである。
実施例 1
本例では、鉄鋼製造における薄板用冷間圧延ロ
ールに本発明を実施した。
ールに本発明を実施した。
被加工物:直径610mm、ロールバレル1710mmの冷
間圧延ロール(高Cr−ロール)、使用スタンド
は最終#5スタンド ロール表面にシヨツトブラストにより10μRaの
表面粗さを付与した。次いで15μm厚の金属Mo
層を酸素−アセチレンのガス溶射により形成し、
この得られた金属溶射層の上に平均粒径10μmの
ZrO2のセラミツク微粉を引続きプラズマ溶射し、
セラミツク微粉を前記金属溶射層内に分散させた
混合溶射層を形成した。溶射後表面を砥石により
3μRaの粗さに調整すると共に溶射層全体の厚み
を25μm、にした。
間圧延ロール(高Cr−ロール)、使用スタンド
は最終#5スタンド ロール表面にシヨツトブラストにより10μRaの
表面粗さを付与した。次いで15μm厚の金属Mo
層を酸素−アセチレンのガス溶射により形成し、
この得られた金属溶射層の上に平均粒径10μmの
ZrO2のセラミツク微粉を引続きプラズマ溶射し、
セラミツク微粉を前記金属溶射層内に分散させた
混合溶射層を形成した。溶射後表面を砥石により
3μRaの粗さに調整すると共に溶射層全体の厚み
を25μm、にした。
このようにして製造した上記圧延ロールを実際
に操業ラインで使用した。その結果、耐摩耗効果
は通常の鍛鋼ロールに比べ、飛躍的に向上し、ロ
ール替ピツチが15倍に伸び、特にセラミツクの剥
離等の問題も生じなかつた。また、ロール1本当
たりの処理費を著しく低減させることができ、従
来のWC、セラミツク溶射法に比べ大幅なコスト
ダウンが可能となつた。
に操業ラインで使用した。その結果、耐摩耗効果
は通常の鍛鋼ロールに比べ、飛躍的に向上し、ロ
ール替ピツチが15倍に伸び、特にセラミツクの剥
離等の問題も生じなかつた。また、ロール1本当
たりの処理費を著しく低減させることができ、従
来のWC、セラミツク溶射法に比べ大幅なコスト
ダウンが可能となつた。
実施例 2
本例は実施例1の冷間圧延ロールに替えて熱間
圧延ロールについて下記要領で行つた。
圧延ロールについて下記要領で行つた。
被加工物:直径760mm、ロールバレル1780mmの熱
間圧延ロール(アダマイトロール) 使用スタンド 仕上#2スタンド 上記ロール表面にスチールボールブラストによ
り5μRaの表面粗さを付与した。次いで7μm厚み
のNi層を酸素−アセチレンのガス溶射により形
成し、その金属溶射層にうえに平均粒径10μmの
Al2O3のセラミツク微粉を引続きプラズマ溶射し
溶射混合層を形成した。溶射後この溶射混合層の
表面を砥石により1μRaの粗さに調整すると共に、
溶射層全体の厚みを20μmにした。
間圧延ロール(アダマイトロール) 使用スタンド 仕上#2スタンド 上記ロール表面にスチールボールブラストによ
り5μRaの表面粗さを付与した。次いで7μm厚み
のNi層を酸素−アセチレンのガス溶射により形
成し、その金属溶射層にうえに平均粒径10μmの
Al2O3のセラミツク微粉を引続きプラズマ溶射し
溶射混合層を形成した。溶射後この溶射混合層の
表面を砥石により1μRaの粗さに調整すると共に、
溶射層全体の厚みを20μmにした。
このようにして製造した上記熱間圧延ロールを
実際の製造ラインで50時間使用したところ、その
結果、耐摩耗効果は通常のアダマイトロールに比
べ、飛躍的に向上し、ロール替ピツチが10倍に伸
び、特にセラミツク混合溶射層の剥離等の問題も
全く生じなつた。また、ロール1本当たりの処理
費は著しく低減させることができ、従来のWC、
セラミツク溶射法に比べ大幅コストダウンが可能
となつた。
実際の製造ラインで50時間使用したところ、その
結果、耐摩耗効果は通常のアダマイトロールに比
べ、飛躍的に向上し、ロール替ピツチが10倍に伸
び、特にセラミツク混合溶射層の剥離等の問題も
全く生じなつた。また、ロール1本当たりの処理
費は著しく低減させることができ、従来のWC、
セラミツク溶射法に比べ大幅コストダウンが可能
となつた。
実施例 3
本例は下記要領で行つた。
被加工物:直径80mm、ロールバレル1750mmの熱延
鋼帯スケールブレーキング用のテンシヨンレベ
ラーのワークロール(鍛鋼ロール) 最初、ロール表面に、化学的電解エツチングに
より、3μRaの表面粗さを付与し、次いで5μm厚
みのNi−Al層を酸素−アセチレンのガス溶射に
より形成し、平均粒径5μmのAl2O3とTiO2との混
合セラミツク微粉を引続きプラズマ溶射により溶
射し、混合溶射層を形成した。溶射後この混合溶
射層表面を砥石により1μRaの粗さに調整すると
共に、溶射層全体の厚みを10μmにした。
鋼帯スケールブレーキング用のテンシヨンレベ
ラーのワークロール(鍛鋼ロール) 最初、ロール表面に、化学的電解エツチングに
より、3μRaの表面粗さを付与し、次いで5μm厚
みのNi−Al層を酸素−アセチレンのガス溶射に
より形成し、平均粒径5μmのAl2O3とTiO2との混
合セラミツク微粉を引続きプラズマ溶射により溶
射し、混合溶射層を形成した。溶射後この混合溶
射層表面を砥石により1μRaの粗さに調整すると
共に、溶射層全体の厚みを10μmにした。
このようにして製造された上記ロールを実際の
製造ラインにおいて500時間使用したところ、そ
の結果、耐摩耗効果のみならず、耐腐食性(スケ
ールを洗い流すために、水スプレーがなされてい
る)も、通常の鍛鋼ロールに比べ、飛躍的に向上
し、ロール替ピツチが30倍に伸び、特にセラミツ
ク混合溶射層剥離等の問題は生じなかつた。
製造ラインにおいて500時間使用したところ、そ
の結果、耐摩耗効果のみならず、耐腐食性(スケ
ールを洗い流すために、水スプレーがなされてい
る)も、通常の鍛鋼ロールに比べ、飛躍的に向上
し、ロール替ピツチが30倍に伸び、特にセラミツ
ク混合溶射層剥離等の問題は生じなかつた。
しかも、ロール1本当たりの処理量は、本例の
場合も著しく低下させることができ、従来の
WC、セラミツク溶射法に比べ、大幅なコストダ
ウンが可能となつた。
場合も著しく低下させることができ、従来の
WC、セラミツク溶射法に比べ、大幅なコストダ
ウンが可能となつた。
実施例 4
本例は下記要領で行つた。
被加工物:直径1400mm、ロールバレル900mmの継
目無鋼管製造ライン ピアサーロール 上記ロール表面に、シヨストブラストにより
10μRaの表面粗さを付与した。次いで10μm厚の
Ni−Cr−Al合金層をガス溶射により形成し、こ
のとき同時に、平均粒径15μmのAl2O3+ZrO2の
セラミツク微粉を5Kg/cm2で圧縮空気とともに投
射し、混合溶射層を形成した。
目無鋼管製造ライン ピアサーロール 上記ロール表面に、シヨストブラストにより
10μRaの表面粗さを付与した。次いで10μm厚の
Ni−Cr−Al合金層をガス溶射により形成し、こ
のとき同時に、平均粒径15μmのAl2O3+ZrO2の
セラミツク微粉を5Kg/cm2で圧縮空気とともに投
射し、混合溶射層を形成した。
溶射後、表面を砥石により5μRaの粗さに調整
するとともに溶射層全体の厚みを25μmにした。
するとともに溶射層全体の厚みを25μmにした。
このようにして製造した上記ピアサーロール
を、実際の設備で1000時間使用した。その結果、
耐摩耗効果は通常の鍛鋼ロールに比べ飛躍的に向
上し、ロール交替ピツチが10倍に伸び、特にセラ
ミツク混合溶射層剥離等の問題は生じなかつた。
を、実際の設備で1000時間使用した。その結果、
耐摩耗効果は通常の鍛鋼ロールに比べ飛躍的に向
上し、ロール交替ピツチが10倍に伸び、特にセラ
ミツク混合溶射層剥離等の問題は生じなかつた。
添付図面は本発明に係る耐摩耗部材の表面の構
造を示す模式的説明図である。 10:基体表面部、11:金属溶射層、12:
セラミツク、13:混合溶射層、14:最終仕上
げ面。
造を示す模式的説明図である。 10:基体表面部、11:金属溶射層、12:
セラミツク、13:混合溶射層、14:最終仕上
げ面。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 表面粗さ0.5〜10μRaの耐摩耗部材の基体表
面に、0.5〜20μm厚みの金属溶射層と、平均粒径
30μm以下のセラミツクとの混合溶射層を備え、
かつ該混合溶射層の厚みを50μm以下に調整して
なる耐摩耗部材。 2 耐摩耗部材の基体表面を0.5〜10μRaの表面
粗さに仕上げること; 該耐摩耗部材表面に0.5〜20μm厚みの金属溶射
層を設けること; 上記の金属溶射と同時または引き続いて平均粒
径30μm以下のセラミツク微粉を溶射または投射
し、前記金属溶射層とセラミツクとの混合溶射層
を形成すること;および 該混合溶射層の厚みを50μm以下にすること から成る耐摩耗部材の製造方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP60090090A JPS61250160A (ja) | 1985-04-26 | 1985-04-26 | 耐摩耗部材およびその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP60090090A JPS61250160A (ja) | 1985-04-26 | 1985-04-26 | 耐摩耗部材およびその製造方法 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPS61250160A JPS61250160A (ja) | 1986-11-07 |
| JPH0323623B2 true JPH0323623B2 (ja) | 1991-03-29 |
Family
ID=13988818
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP60090090A Granted JPS61250160A (ja) | 1985-04-26 | 1985-04-26 | 耐摩耗部材およびその製造方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPS61250160A (ja) |
Families Citing this family (4)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP6120361B2 (ja) * | 2013-03-28 | 2017-04-26 | トーカロ株式会社 | 電飾防止用転がり軸受の製造方法 |
| JP6033991B1 (ja) * | 2015-09-28 | 2016-11-30 | 三島光産株式会社 | ロールの製造方法 |
| WO2017056519A1 (ja) * | 2015-09-28 | 2017-04-06 | 三島光産株式会社 | ロール及びその製造方法 |
| DE102023113187A1 (de) * | 2023-05-19 | 2024-11-21 | Sms Group Gmbh | Verfahren zum Herstellen oder Instandsetzen, Arbeitswalze, Walzgerüst, metallisches Band sowie Auftragsvorrichtung zum Auftragen von Partikeln |
-
1985
- 1985-04-26 JP JP60090090A patent/JPS61250160A/ja active Granted
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPS61250160A (ja) | 1986-11-07 |
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