JPH0323649B2 - - Google Patents
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- JPH0323649B2 JPH0323649B2 JP58191292A JP19129283A JPH0323649B2 JP H0323649 B2 JPH0323649 B2 JP H0323649B2 JP 58191292 A JP58191292 A JP 58191292A JP 19129283 A JP19129283 A JP 19129283A JP H0323649 B2 JPH0323649 B2 JP H0323649B2
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- JP
- Japan
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- fibers
- fiber
- strength
- temperature
- elongation
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- Inorganic Fibers (AREA)
Description
〔技術分野〕
本発明は、高強度かつ高弾性である炭素繊維の
製法に関する。 〔背景技術〕 近年、炭素繊維複合材料は、スポーツ用途、宇
宙航空用途、工業用途等に巾広く応用されつつあ
りその量的拡大はめざましい。 このような状況に対応して、使用される炭素繊
維の性能も飛躍的に向上しつつある。 弾性率に着目すれば、10年前には20ton/mm2前
後であつたものが数年前には23〜24ton/mm2が標
準となり、さらに最近では30ton/mm2前後のもの
が指向されつつあり、今後はこれが主流となる可
能性も指摘されている。 しかしながら、このような弾性率の向上がもし
も炭素繊維の強度を一定にしたままで達成される
ならば、これは当然のことながら炭素繊維の伸度
の低下をもたらすこととなり、炭素繊維複合材料
を脆弱なものとし、複合材料の信頼性を低下させ
ることとなる。 したがつて高弾性高伸度の炭素繊維、いいかえ
れば高伸度であると同時に高強度である炭素繊維
が強く必要とされる現状にある。 従来の弾性率の向上の方法は炭素化温度すなわ
ち最終熱処理温度を上昇させることであつた。し
かしながら、この方法では弾性率の向上と共に強
度は低下し、したがつて炭素繊維の伸度が低下す
るという欠点があつた。 第1図はかかる事情を説明する炭素化温度と得
られる炭素繊維の物性との関係を示す相関図であ
る。第1図によれば、炭素化温度の上昇にともな
い、弾性率は曲線Aのごとく上昇するが、強度な
らびに炭素繊維の密度はB,Cのごとく低下す
る。 例えば28ton/mm3の弾性率を保とうとすれば炭
素化温度は約1800℃が必要であるが、この温度で
は1300℃に比較して強度は100Kg/mm2以上低下し、
高強度はとうてい達成できない。炭素化温度の上
昇にともなうこのような強度の低下は、密度の低
下と良く対応しており、このことは、炭素化温度
上昇の過程で、強度の低下をもたらすミクロな空
孔が繊維中に発生するためであると推定される。 〔発明の目的〕 炭素化温度を上昇させて高弾性繊維を得るとい
う従来技術では、高弾性と高強度を同時に満足す
る炭素繊維を得ることは困難であり、このような
目標に対しては、新規な焼成技術の確立が必要と
なる。この目標に対して鋭意検討の結果、本発明
者等は新規焼成方法を見出し、本発明を完成する
に至つた。 〔発明の構成〕 本発明の要旨とするところは、単繊維デニール
が0.1〜1.1デニールのアクリル繊維を用い、繊維
の密度が1.22g/cm3に上昇するまでに3%以上の
伸長を与えた後に以後の繊維の収縮を実質的に抑
制して耐炎化処理を完了し、ついで不活性雰囲気
中300〜800℃の温度で3%以上の伸長を加えさら
に同雰囲気中1300〜1600℃の温度で緊張下に処理
を行なうことによつて繊維直径が1〜6μ、スト
ランド強度が430Kg/mm2以上、ストランド弾性率
が28ton/mm2以上であり、ストランド伸度が1.48
%以上、密度が1.76g/cm3以上の炭素繊維の製造
方法を提供することにある。 以下に本発明についてさらに詳細に説明する。 本発明におけるアクリル繊維とは、アクリロニ
トリル(AN)を85wt%以上含有する単独重合体
または共重合体より得られる繊維である。 共重合成分としては、ANと共重合し得るすべ
ての単量体を意味し、その代表例を列挙すれば、
ビニルエステル類、アクリル酸エステル類、メタ
クリル酸エステル類、アクリル酸類、メタクリル
酸類、イタコン酸類等である。 このような単独または共重合体を得る方法とし
ては、均一溶液重合、水溶液におけるレドツクス
重合、不均一系における懸濁重合、乳化重合等を
用いることができる。 本発明におけるアクリル繊維は1.1デニール以
下、好ましくは1.0デニール以下の繊度を有する
ことが不可欠である。 本発明者等は、このような細繊度のアクリル繊
維を用いることにより、初めて本発明の特性を有
する炭素繊維が得られることを見出した。 細繊度のアクリル繊維を焼成して炭素繊維を得
ることは、例えば特開昭49−94924号公報や特開
57−42934号公報等によつて公知である。しかし
ながら、これらの公知文献には、本発明の特性を
有する炭素繊維の製造法を示唆する記載は全く認
められない。 これはこのような細繊度のアクリル繊維を用い
ても、焼成条件が不適当であれば本発明の特性を
有する炭素繊維が得られないことを示しており、
本発明はかかる細デニールのアクリル繊維と本発
明の焼成条件との結合によつて初めて達成される
ものであることを証明するものである。 本発明における細繊度のアクリル繊維は、湿式
紡糸、乾式紡糸等の通常のアクリル繊維の紡糸方
式を利用することによつて製造される。 例えば通常の湿式紡糸においては紡糸、延伸、
水洗、乾燥緻密化の後で必要に応じて乾熱延伸、
スチーム延伸等の2次延伸を施す。 また該アクリル繊維は不純物、内部ボイド、ク
レーズやクラツク等の表面欠陥を含まないことが
好ましい。 このようにして得られたアクリル繊維は、本発
明の焼成方法に従つて耐炎化、第1次炭素化、お
よび第2次炭素化処理が施される。 耐炎化処理は通常は空気の如き酸素−窒素の混
合雰囲気中で行なわれるが一酸化窒素や亜硫酸ガ
スを使用しても良い。耐炎化処理時の温度は200
〜350℃の範囲が適当である。 本発明の耐炎化処理に際しては、耐炎化処理過
程における繊維の密度が1.22g/cm3に到達するま
でに3%以上、好ましくは10%以上の伸長を与え
た後に以降の収縮を実質的に抑制して耐炎化処理
を完了することが必要である。 密度が1.22g/cm3に至るまでの伸長率が3%未
満の場合は所定の炭素繊維の弾性率ならびに強度
が得られない。 また、伸長後の繊維に収縮が生じると微細構造
の乱れを誘導し、炭素繊維の強度低下を引き起す
ので好ましくない。 繊維に伸長挙動を与える方法としては、例えば
繊維を多数個の回転ロールと接触させると共に、
密度が1.22g/cm3に至るまではロール速度を暫時
増加させ、以降はロール速度を一定に保てばよ
い。 耐炎化処理が施された繊維は、次いで窒素ガ
ス、アルゴンガス等の不活性雰囲気中300〜800℃
の温度範囲において、第1次炭素化処理を行なう
にあたり3%以上好ましくは5%以上の伸長がさ
らに加えられる。この処理において伸長率が3%
未満であれば、所定の弾性率ならびに強度を得る
ことが困難となる。また、温度が300℃未満なら
びに800℃を越える場合は処理効果が見出せない。
処理は通常数十秒から数分間行なわれる。 第1次炭素化処理に引き続き第2炭素化処理す
なわち最終熱処理が不活性雰囲気中1300〜1600℃
好ましくは1300〜1500℃の温度範囲で緊張下に数
十秒〜数分間行なわれる。この熱処理において、
処理過程における最高温度が1300℃未満であれ
ば、所定の弾性率を得ることができない。一方、
最高温度が1600℃を越えると強度ならびに密度が
低下し、所定の値以下となる。 また、熱処理時における温度プロフアイルは、
1000℃前後よりなだらかに上昇して最高温度に到
達するように設定されることが好ましい。また、
熱処理時において繊維に与えられる張力は250
mg/デニール以上、好ましくは350mg/デニール
以上である必要がある。張力がこの値より低い場
合は、所定の弾性率を得ることは困難となる。 本発明は、上記した方法を採用することによつ
て繊維直径が1〜6μ、ストランド強度が430Kg/
mm2以上好ましくは490Kg/mm2以上、ストランド弾
性率が28ton/mm2以上、ストランド伸度が1.48%
以上好ましくは1.6%以上、密度が1.76g/cm3以
上好ましくは1.78g/cm3以上の炭素繊維を容易に
製造したるに至る。 以下実施例により、本発明を具体的に説明す
る。 ストランド強度、ストランド弾性率は
JISR7601の方法により測定した。 密度は密度勾配管法により測定した。 ストランド伸度は ストランド強度/ストランド弾性率×100(%) で示されるものである。 炭素繊維の直径はレーザー法により測定した。 アクリル繊維の配向度は2θ=17゜(Cu−kα線
使用)の反射における方位角方向の散乱強度分布
の半価巾H1/2(deg)より次式により求める。 =180−H1/2/180×100(%) 実施例 1 アクリロニトリル98wt%、アクリル酸メチル
1wt%、メタクリル酸1wt%の組成を有する比粘
度〔ηsp〕=0.20の重合体を、ジメチルホルムアミ
ドを溶媒として湿式紡糸を行ない、引き続き湯浴
上5倍に延伸し、水洗後乾燥して更に乾熱170℃
で1.3倍に延伸して0.8デニールの繊度を有するフ
イラメント数9000のアクリル繊維を得た。 X線回析より求められる繊維の配向度は90.3
%であつた。 このアクリル繊維を220℃−240℃−260℃の3
段階の温度プロフアイルを有する熱風循環型の耐
炎化炉を60分間通過せしめて耐炎化処理を行なう
に際し、繊維の密度が1.22g/cm3に達するまでに
回転ロールの速度差によつて15%の伸長を与え、
その後繊維と接触する回転ロールの速度を等速に
固定することにより、繊維の局部的収縮を抑制し
て耐炎化処理を終了した。 次に耐炎化繊維を純粋なN2気流中600℃の第1
炭素化炉中を3分間通過せしめるに際して、10%
の伸長を加え、さらに同雰囲気中表1の最高温度
を有する第2炭素化炉中において400mg/デニー
ルの張力下に熱処理を行ない表1の諸物性を有す
る炭素繊維を得た。
製法に関する。 〔背景技術〕 近年、炭素繊維複合材料は、スポーツ用途、宇
宙航空用途、工業用途等に巾広く応用されつつあ
りその量的拡大はめざましい。 このような状況に対応して、使用される炭素繊
維の性能も飛躍的に向上しつつある。 弾性率に着目すれば、10年前には20ton/mm2前
後であつたものが数年前には23〜24ton/mm2が標
準となり、さらに最近では30ton/mm2前後のもの
が指向されつつあり、今後はこれが主流となる可
能性も指摘されている。 しかしながら、このような弾性率の向上がもし
も炭素繊維の強度を一定にしたままで達成される
ならば、これは当然のことながら炭素繊維の伸度
の低下をもたらすこととなり、炭素繊維複合材料
を脆弱なものとし、複合材料の信頼性を低下させ
ることとなる。 したがつて高弾性高伸度の炭素繊維、いいかえ
れば高伸度であると同時に高強度である炭素繊維
が強く必要とされる現状にある。 従来の弾性率の向上の方法は炭素化温度すなわ
ち最終熱処理温度を上昇させることであつた。し
かしながら、この方法では弾性率の向上と共に強
度は低下し、したがつて炭素繊維の伸度が低下す
るという欠点があつた。 第1図はかかる事情を説明する炭素化温度と得
られる炭素繊維の物性との関係を示す相関図であ
る。第1図によれば、炭素化温度の上昇にともな
い、弾性率は曲線Aのごとく上昇するが、強度な
らびに炭素繊維の密度はB,Cのごとく低下す
る。 例えば28ton/mm3の弾性率を保とうとすれば炭
素化温度は約1800℃が必要であるが、この温度で
は1300℃に比較して強度は100Kg/mm2以上低下し、
高強度はとうてい達成できない。炭素化温度の上
昇にともなうこのような強度の低下は、密度の低
下と良く対応しており、このことは、炭素化温度
上昇の過程で、強度の低下をもたらすミクロな空
孔が繊維中に発生するためであると推定される。 〔発明の目的〕 炭素化温度を上昇させて高弾性繊維を得るとい
う従来技術では、高弾性と高強度を同時に満足す
る炭素繊維を得ることは困難であり、このような
目標に対しては、新規な焼成技術の確立が必要と
なる。この目標に対して鋭意検討の結果、本発明
者等は新規焼成方法を見出し、本発明を完成する
に至つた。 〔発明の構成〕 本発明の要旨とするところは、単繊維デニール
が0.1〜1.1デニールのアクリル繊維を用い、繊維
の密度が1.22g/cm3に上昇するまでに3%以上の
伸長を与えた後に以後の繊維の収縮を実質的に抑
制して耐炎化処理を完了し、ついで不活性雰囲気
中300〜800℃の温度で3%以上の伸長を加えさら
に同雰囲気中1300〜1600℃の温度で緊張下に処理
を行なうことによつて繊維直径が1〜6μ、スト
ランド強度が430Kg/mm2以上、ストランド弾性率
が28ton/mm2以上であり、ストランド伸度が1.48
%以上、密度が1.76g/cm3以上の炭素繊維の製造
方法を提供することにある。 以下に本発明についてさらに詳細に説明する。 本発明におけるアクリル繊維とは、アクリロニ
トリル(AN)を85wt%以上含有する単独重合体
または共重合体より得られる繊維である。 共重合成分としては、ANと共重合し得るすべ
ての単量体を意味し、その代表例を列挙すれば、
ビニルエステル類、アクリル酸エステル類、メタ
クリル酸エステル類、アクリル酸類、メタクリル
酸類、イタコン酸類等である。 このような単独または共重合体を得る方法とし
ては、均一溶液重合、水溶液におけるレドツクス
重合、不均一系における懸濁重合、乳化重合等を
用いることができる。 本発明におけるアクリル繊維は1.1デニール以
下、好ましくは1.0デニール以下の繊度を有する
ことが不可欠である。 本発明者等は、このような細繊度のアクリル繊
維を用いることにより、初めて本発明の特性を有
する炭素繊維が得られることを見出した。 細繊度のアクリル繊維を焼成して炭素繊維を得
ることは、例えば特開昭49−94924号公報や特開
57−42934号公報等によつて公知である。しかし
ながら、これらの公知文献には、本発明の特性を
有する炭素繊維の製造法を示唆する記載は全く認
められない。 これはこのような細繊度のアクリル繊維を用い
ても、焼成条件が不適当であれば本発明の特性を
有する炭素繊維が得られないことを示しており、
本発明はかかる細デニールのアクリル繊維と本発
明の焼成条件との結合によつて初めて達成される
ものであることを証明するものである。 本発明における細繊度のアクリル繊維は、湿式
紡糸、乾式紡糸等の通常のアクリル繊維の紡糸方
式を利用することによつて製造される。 例えば通常の湿式紡糸においては紡糸、延伸、
水洗、乾燥緻密化の後で必要に応じて乾熱延伸、
スチーム延伸等の2次延伸を施す。 また該アクリル繊維は不純物、内部ボイド、ク
レーズやクラツク等の表面欠陥を含まないことが
好ましい。 このようにして得られたアクリル繊維は、本発
明の焼成方法に従つて耐炎化、第1次炭素化、お
よび第2次炭素化処理が施される。 耐炎化処理は通常は空気の如き酸素−窒素の混
合雰囲気中で行なわれるが一酸化窒素や亜硫酸ガ
スを使用しても良い。耐炎化処理時の温度は200
〜350℃の範囲が適当である。 本発明の耐炎化処理に際しては、耐炎化処理過
程における繊維の密度が1.22g/cm3に到達するま
でに3%以上、好ましくは10%以上の伸長を与え
た後に以降の収縮を実質的に抑制して耐炎化処理
を完了することが必要である。 密度が1.22g/cm3に至るまでの伸長率が3%未
満の場合は所定の炭素繊維の弾性率ならびに強度
が得られない。 また、伸長後の繊維に収縮が生じると微細構造
の乱れを誘導し、炭素繊維の強度低下を引き起す
ので好ましくない。 繊維に伸長挙動を与える方法としては、例えば
繊維を多数個の回転ロールと接触させると共に、
密度が1.22g/cm3に至るまではロール速度を暫時
増加させ、以降はロール速度を一定に保てばよ
い。 耐炎化処理が施された繊維は、次いで窒素ガ
ス、アルゴンガス等の不活性雰囲気中300〜800℃
の温度範囲において、第1次炭素化処理を行なう
にあたり3%以上好ましくは5%以上の伸長がさ
らに加えられる。この処理において伸長率が3%
未満であれば、所定の弾性率ならびに強度を得る
ことが困難となる。また、温度が300℃未満なら
びに800℃を越える場合は処理効果が見出せない。
処理は通常数十秒から数分間行なわれる。 第1次炭素化処理に引き続き第2炭素化処理す
なわち最終熱処理が不活性雰囲気中1300〜1600℃
好ましくは1300〜1500℃の温度範囲で緊張下に数
十秒〜数分間行なわれる。この熱処理において、
処理過程における最高温度が1300℃未満であれ
ば、所定の弾性率を得ることができない。一方、
最高温度が1600℃を越えると強度ならびに密度が
低下し、所定の値以下となる。 また、熱処理時における温度プロフアイルは、
1000℃前後よりなだらかに上昇して最高温度に到
達するように設定されることが好ましい。また、
熱処理時において繊維に与えられる張力は250
mg/デニール以上、好ましくは350mg/デニール
以上である必要がある。張力がこの値より低い場
合は、所定の弾性率を得ることは困難となる。 本発明は、上記した方法を採用することによつ
て繊維直径が1〜6μ、ストランド強度が430Kg/
mm2以上好ましくは490Kg/mm2以上、ストランド弾
性率が28ton/mm2以上、ストランド伸度が1.48%
以上好ましくは1.6%以上、密度が1.76g/cm3以
上好ましくは1.78g/cm3以上の炭素繊維を容易に
製造したるに至る。 以下実施例により、本発明を具体的に説明す
る。 ストランド強度、ストランド弾性率は
JISR7601の方法により測定した。 密度は密度勾配管法により測定した。 ストランド伸度は ストランド強度/ストランド弾性率×100(%) で示されるものである。 炭素繊維の直径はレーザー法により測定した。 アクリル繊維の配向度は2θ=17゜(Cu−kα線
使用)の反射における方位角方向の散乱強度分布
の半価巾H1/2(deg)より次式により求める。 =180−H1/2/180×100(%) 実施例 1 アクリロニトリル98wt%、アクリル酸メチル
1wt%、メタクリル酸1wt%の組成を有する比粘
度〔ηsp〕=0.20の重合体を、ジメチルホルムアミ
ドを溶媒として湿式紡糸を行ない、引き続き湯浴
上5倍に延伸し、水洗後乾燥して更に乾熱170℃
で1.3倍に延伸して0.8デニールの繊度を有するフ
イラメント数9000のアクリル繊維を得た。 X線回析より求められる繊維の配向度は90.3
%であつた。 このアクリル繊維を220℃−240℃−260℃の3
段階の温度プロフアイルを有する熱風循環型の耐
炎化炉を60分間通過せしめて耐炎化処理を行なう
に際し、繊維の密度が1.22g/cm3に達するまでに
回転ロールの速度差によつて15%の伸長を与え、
その後繊維と接触する回転ロールの速度を等速に
固定することにより、繊維の局部的収縮を抑制し
て耐炎化処理を終了した。 次に耐炎化繊維を純粋なN2気流中600℃の第1
炭素化炉中を3分間通過せしめるに際して、10%
の伸長を加え、さらに同雰囲気中表1の最高温度
を有する第2炭素化炉中において400mg/デニー
ルの張力下に熱処理を行ない表1の諸物性を有す
る炭素繊維を得た。
【表】
実施例 2
実施例1と同様にして、但し耐炎化処理時の伸
長率ならびに第1炭素化炉内での温度と伸長率を
変更して焼成を実施した。なお、第2炭素化炉の
最高温度は1450℃、張力は380mg/デニールとし
た。得られた炭素繊維の諸物性を表2に示す。
長率ならびに第1炭素化炉内での温度と伸長率を
変更して焼成を実施した。なお、第2炭素化炉の
最高温度は1450℃、張力は380mg/デニールとし
た。得られた炭素繊維の諸物性を表2に示す。
【表】
実施例 3
実施例1と同様にして、但し紡糸ノズルのオリ
フイス口径、紡糸時の原液吐出量、ならびに延伸
倍率を変更して表3に示す繊度を有するアクリル
繊維を得た。 これ等のアクリル繊維を実施例1と同一の条件
にて焼成を行なつた。 この際最終熱処理時における最高温度は1450
℃、張力は400mg/デニールとした。得られた炭
素繊維の諸物性を表3に示す。
フイス口径、紡糸時の原液吐出量、ならびに延伸
倍率を変更して表3に示す繊度を有するアクリル
繊維を得た。 これ等のアクリル繊維を実施例1と同一の条件
にて焼成を行なつた。 この際最終熱処理時における最高温度は1450
℃、張力は400mg/デニールとした。得られた炭
素繊維の諸物性を表3に示す。
本発明で得られる炭素繊維は高弾性かつ高強度
であるため、航空機一次構造材、釣竿、ゴルフシ
ヤフト等のスポーツ用途、高速遠心分離機、ロボ
ツト等の工業用途、地上高速輸送体等広範囲な用
途に使用することが可能である。
であるため、航空機一次構造材、釣竿、ゴルフシ
ヤフト等のスポーツ用途、高速遠心分離機、ロボ
ツト等の工業用途、地上高速輸送体等広範囲な用
途に使用することが可能である。
第1図は、従来法による炭素化温度と得られる
炭素繊維の物性を示す相関図である。 A……弾性率、B……強度、C……密度。
炭素繊維の物性を示す相関図である。 A……弾性率、B……強度、C……密度。
Claims (1)
- 1 単繊維デニールが0.1〜1.1デニールのアクリ
ル繊維を用い、繊維の密度が1.22g/cm3に上昇す
るまでに3%以上の伸長を与えた後に、以後の繊
維の収縮を実質的に抑制して耐炎化処理を完了
し、ついで不活性雰囲気中300〜800℃の温度で3
%以上の伸長を加え、さらに不活性雰囲気中1300
〜1600℃の温度で緊張下に処理を行なつて、繊維
直径が1〜6μ、ストランド強度が430Kg/mm2以
上、ストランド弾性率が28t/mm2以上、ストラン
ド伸度が1.48%以上、密度が1.76g/cm3以上の炭
素繊維を製造することを特徴とする高強度・高弾
性炭素繊維の製法。
Priority Applications (6)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP58191292A JPS6088127A (ja) | 1983-10-13 | 1983-10-13 | 高強度・高弾性炭素繊維の製法 |
| PCT/JP1984/000486 WO1985001752A1 (fr) | 1983-10-13 | 1984-10-12 | Fibres de carbone a haute resistance et module d'elasticite eleve et leur procede de production |
| DE8484903763T DE3485026D1 (de) | 1983-10-13 | 1984-10-12 | Kohlenstoffasern mit hoher festigkeit und hohem elastizitaetsmodul sowie deren herstellungsverfahren. |
| EP84903763A EP0159365B1 (en) | 1983-10-13 | 1984-10-12 | Carbon fibers with high strength and high modulus, and process for their production |
| US07/401,775 US5051216A (en) | 1983-10-13 | 1989-09-01 | Process for producing carbon fibers of high tenacity and modulus of elasticity |
| US07/682,383 US5281477A (en) | 1983-10-13 | 1991-04-09 | Carbon fibers having high tenacity and high modulus of elasticity and process for producing the same |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP58191292A JPS6088127A (ja) | 1983-10-13 | 1983-10-13 | 高強度・高弾性炭素繊維の製法 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPS6088127A JPS6088127A (ja) | 1985-05-17 |
| JPH0323649B2 true JPH0323649B2 (ja) | 1991-03-29 |
Family
ID=16272136
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP58191292A Granted JPS6088127A (ja) | 1983-10-13 | 1983-10-13 | 高強度・高弾性炭素繊維の製法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPS6088127A (ja) |
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| WO2009084390A1 (ja) | 2007-12-30 | 2009-07-09 | Toho Tenax Co., Ltd. | 耐炎化繊維と炭素繊維の製造方法 |
Families Citing this family (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2004060126A (ja) * | 2002-07-31 | 2004-02-26 | Toho Tenax Co Ltd | 炭素繊維及びその製造方法 |
Family Cites Families (7)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS5725418A (en) * | 1980-07-16 | 1982-02-10 | Mitsubishi Rayon Co Ltd | Preparation of low-density carbon fiber |
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-
1983
- 1983-10-13 JP JP58191292A patent/JPS6088127A/ja active Granted
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| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| WO2009084390A1 (ja) | 2007-12-30 | 2009-07-09 | Toho Tenax Co., Ltd. | 耐炎化繊維と炭素繊維の製造方法 |
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPS6088127A (ja) | 1985-05-17 |
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