JPH03257138A - 強度と減衰能に優れた片状黒鉛鋳鉄及びその製造方法 - Google Patents

強度と減衰能に優れた片状黒鉛鋳鉄及びその製造方法

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JPH03257138A
JPH03257138A JP5608790A JP5608790A JPH03257138A JP H03257138 A JPH03257138 A JP H03257138A JP 5608790 A JP5608790 A JP 5608790A JP 5608790 A JP5608790 A JP 5608790A JP H03257138 A JPH03257138 A JP H03257138A
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cast iron
graphite cast
flake graphite
bainite
melted
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JP5608790A
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Keizo Yokoo
横尾 敬三
Sanehiko Sakamoto
阪本 実比古
Takahiro Sugiyama
杉山 隆博
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DAIHATSU KINZOKU KOGYO KK
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DAIHATSU KINZOKU KOGYO KK
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  • Refinement Of Pig-Iron, Manufacture Of Cast Iron, And Steel Manufacture Other Than In Revolving Furnaces (AREA)

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野コ 本発明は、片状黒鉛鋳鉄材の改質に係り、特に十分な強
度とともに大きな減衰能を有する片状黒鉛鋳鉄及びその
製造方法に関する。
[従来の技術] 片状黒鉛鋳鉄(ねずみ鋳鉄:FC)は、FeにCやSi
が含まれた基地組織(通常はパーライト)中に湾曲した
筋状(立体的には葉片状)の黒鉛(片状黒鉛)が混在し
たものであり、片状黒鉛の存在により様々な特性を示す
。
即ち、耐摩耗性(渭漬摩耗)や被切削性に優れ、振動吸
収能(減衰能)が大きい等の長所を有する。
また、凝固時に片状黒鉛が析出するため全体として収縮
が少なく鋳造し易いのも大きな特徴である。
しかしその一方、片状黒鉛が脆くて弱いために、その部
分に力が加わるとひびが入り易い等片状黒鉛の存在によ
り鋳物の強度が低下したり靭性を弱める欠点がある。こ
れらの特徴は、片状黒鉛の割合が多い程顕著に現れる。
この欠点を解消したものに球状黒鉛鋳鉄(ダクタイル鋳
鉄:FCD)がある。これは、黒鉛が球状を呈するため
含有量の割には体積が小さく、強度も片状のものよりは
大きいため、上記片状黒鉛鋳鉄の利点もある行程備えつ
つ比較的大きな強度と靭性を有する。また、その特性は
基地組織に大きく依存する。ただ、球状化のために高価
なMgやCeを添加するし大きい押し湯が必要で鋳造が
比較的困難なためコスト高になる難点がある。
そこで、現在では機械部品や自動車部品等強度を要する
ものは主として球状黒鉛鋳鉄を用い、あまり強度を要求
されないものには安価なこともあり片状黒鉛鋳鉄が多く
用いられている。
[発明が解決しようとする課題] 最近、騒音とか振動による加工精度の低下等を解消する
ために、自動車、家電製品、工作機械等あらゆる消費材
、生産材の部材に大きな振動吸収能(減衰能)が要求さ
れつつある。
しかし、金属素材の減衰能と引張強度とは一般に反比例
し、高減衰且つ高強度材は高価なT1Ni合金やMg−
Zn合金等を用いる材料が多い。
鉄系材にも数種類はあるがいずれもCrやAlの合金で
あり、やはり高価につく。
ところで、鋳鉄特に片状黒鉛鋳鉄は黒鉛による発生エネ
ルギーの吸収により高い減衰能を有し、しかも極めて安
価である。例えば、特に片状黒鉛の多いFC−10クラ
ス或いは15クラスのものは優れた振動吸収能(減衰能
)を示す(本発明者等の測定で15〜19%程度)。し
かしこのクラスのものは強度(引張強さ)が極端に劣る
(10〜15 kgf/f12程度)。また、−船釣な
Fe12やFC−25クラスになると減衰能はかなり低
くなる(同じく7%程度)。
一方、ギヤや自動車の足回り部品(ブレーキドラム等)
とか、NC加工機のバイトホルダーなどに用いらる球状
黒鉛鋳鉄は一般的なFCD−45クラスで減衰能は5%
程度、焼きならし処理したFCD−90クラス(引張強
さ: 90 kgf/fi2程度)になる行程%程度と
極めて低くなる。そのため、自動車のブレーキ操作時に
鳴きが生したり、旋盤では振動によりビビリが生じて加
工精度が落ちたり刃物が損傷し易い等の問題を生じてい
る。
このように、現在の鋳鉄では既存の高減衰・高強度材に
比べて格段に安価ではあるが、強度及びび靭性と減衰能
の両方を満足させるものは無く、その開発が強(要請さ
れていた。
[課題を解決するための手段] 以上のような現状に鑑み、本発明者等は銭意研究の結果
本発明を完成させたものであり、その特徴とするところ
は、キュポラ由来、即ちキュポラ溶解炉にて溶解又は1
次溶解された片状黒鉛鋳鉄であって、高炭ff1(3,
2〜4.4%)、高珪a (2゜2〜3.4%)含有の
ものを、オーステンパー処理して基地組織をベイナイト
化(ベイナイトとオーステナイトとの混合組織)したも
のである。
即ち本発明は、FC−10,15クラスの片状黒鉛鋳鉄
の基地組織をオーステンパー処理によりベイナイト化し
て強度アップを図ることに成功した結果完成したもので
ある。
オーステンパー処理は元来鋼の強度増加処理法であり、
ここ10年らい球状黒鉛鋳鉄にも応用されている技術で
ある。この技術を球状黒鉛鋳鉄について説明すると、ま
ず鋳放しの鋳鉄製品を共析変態温度以上(800〜10
00℃程度)に1時間程度加熱して基地組織をパーライ
トからオーステナイトに変え、次いで300〜550℃
に急冷し、このベイナイト恒温変態域で1時間程度保持
し、その後放冷するものである。肉厚物では、内部まで
急冷され難いので、MOやCu或いはNi等を添加して
パーライト域(パーライトノーズ)を右方向に後退させ
て回避することも行なわれる。
この処理により、FCD−40〜50クラスのものが同
100前後に約2倍程度強度アップする。
ところで、片状黒鉛鋳鉄については本発明者等の知るか
ぎり、この処理は従来用いられていない。
これは、オーステンパー処理が強度増強を目的とするも
のであり、球状黒鉛鋳鉄によってその目的は達せられて
いることによる。
そこで本発明者は、見方を変え、FC−10゜15クラ
スの片状黒鉛鋳鉄の優れた振動減衰能をそのままにして
強度を機械部品等に使用できる強度域(少なくともFC
−20,25程度)までアップさせる観点から、片状黒
鉛鋳鉄についてのオーステンパー処理について種々研究
を行なった。
しかし、従来通常に用いられている組成の片状黒鉛鋳鉄
の場合、思わしい結果が得られなかった。
ただ、Moをかなり多く(0,5〜1%)添加するとベ
イナイト化し易いが、Moが偏析して硬化相を生じて性
質を劣化させるとともに、減衰能の低下や鋳造性の悪化
を起こす。
そこで更に研究を続け、珪素(S i)を通常より多量
に添加してみたところ、ある条件下でM。
等の添加なくして基地のベイナイト化に成功した。
一般に片状黒鉛鋳鉄の場合、珪素が少ないと白銑化し易
く、多くなるとコスト高になるし共晶セルが微細になっ
て「巣」が生じ脆くなるとか鋳造し難(なるため可能な
限り量を抑える傾向にあり、一般には1.5〜2.1%
程度が通常用いられている。
これに対し、本発明では片状黒鉛鋳鉄でありながら珪素
を2.2〜3.4%程度と通常よりも多量に用いる。た
だ、あまりに多くするとコストや「巣」の問題が生じる
ので、より好ましくは2.3〜3゜0%程度である。ま
た炭素も3.2〜4.4%と多量に添加するが、これは
FC−10クラスのものと殆ど同じである。より好まし
い炭素添加量は3.5〜4.0%程度である。但し、こ
の範囲の組成の片状黒鉛鋳鉄は、鋳放しくAs  Ca
5t)のままではIn程度の高さから落下させても割れ
るなど脆くて使いものにならい。これをオーステンパー
処理することよって十分な強度と靭性が賦与される。
尚、厚物(30+mφ、20++++Ilt以上)の場
合は、中側か急冷しにくいので、MOを少量(0,5%
程度以下、より好ましくは0.1〜0.3%程度)添加
することも考えられる。この場合、偏析防止のためにN
iやCuを少量(何れも0.8%程度以下)添加すると
よい。
次に、上記した「ある条件」と言うのが本発明のもう1
つの要件である。この条件とは、驚くべきことに、片状
黒鉛鋳鉄がキュポラ由来、即ちキュポラ溶解炉にて熔解
又は1次溶解されたものに限ると言うことである(表−
1)。そして、電気炉溶解されたものは本発明者の実験
では全くと言ってよい程基地がベイナイト化せず、従っ
て強度も思わしい色間上しなかったく表−2)。
かかる事態が生じる理由は不明である。ただ、キュポラ
由来のものは、コークスによるS成分が多い。またMn
、Pの各成分もキュポラ溶解のものの方が多い。そこで
、これらの成分がキュポラ由来のものと同じ程度になる
ように別途添加して電気炉で溶解してみたが、やはりベ
イナイト化は殆ど行なわれていなかった(表−2中、D
−13〜D−18)。
もう1つ考えられる理由は、両者の共析変態温度の違い
である。共析変態温度は、一般に730℃とか723℃
と言われている。しかし、本発明者等が測定(熱電対:
クロメルアルメルを使用)したところ、キュポラ溶解の
ものは708℃であるのに対し、電気炉溶解のものは7
67℃であり、両者にかなりの差がみられた。このこと
自体も理由不明であるが、このことがベイナイト化の可
否に関連していることも考えられる。尚、キュポラ溶解
のものでも、Siの含有量が低いとベイナイト化は起こ
らない。
次に、本発明のオーステンパー処理の条件について説明
する。まず、キュポラ由来の鋳造品を850〜950℃
に加熱する。加熱時間は製品の厚み等により0.5〜2
時間時間色する。加熱温度が低過ぎるとオーステナイト
化が不十分となり、逆に高過ぎるとカーボンがとんだり
ベイナイト領域に急冷することが困難になり好ましくな
い。より好ましい加熱温度は880℃〜900”c程度
である。また加熱時間は、短か過ぎるとオーステナイト
化が不十分になるし、長過ぎると片状黒鉛が消失する等
の変化が生じるので、鋳鉄製品の厚みや成分組成等に応
じて上記範囲内で適宜な時間を選ぶ。
次いで急激に(30〜50秒程度以内)に、ベイナイト
恒温変態温度(テンパリング温度)とされる240℃〜
400℃に冷却し、一定時間(0゜5〜2時間程度)保
持する。テンバ・リング温度が低過ぎると基地組織がマ
ルテンサイト化するおそれがあるし、高過ぎるとパーラ
イト域を横切るおそれがある。より好ましいテンバリン
グ温度の範囲は250℃〜380℃程度である。また、
時間が短過ぎるとベイナイト化が不十分になり、長過ぎ
るとベイナイト組織が荒くなるので鋳鉄製品の厚みや成
分組成等に応じて上記範囲内で適宜な時間を選ぶ。
冷却方法は塩浴、加熱油浴、金属浴、強制熱風等が考え
られるが、最も簡単で確実なのは、硝酸ナトリウムや硝
酸カリウム等を用いる塩浴である。
変態終了後は、浴から取り出して放冷(空冷或いは水冷
)する。
尚、テンパリング温度(恒温変態温度)が300℃以上
だと基地組織が上部ベイナイト(羽毛状:柔らかく帖い
)、それ以下だと下部ベイナイト(針状二硬く脆い)に
なり易い。
表−1は、キュポラで溶解或いは一次溶解したちのくC
系)から得られた30++nφの棒状鋳造品をオーステ
ンパー処理し、これからテストピース(C系:C−1〜
C−23)を作り、組成及び機械的性質を測定した結果
を示すものである。尚、テストピースは、減衰能測定用
の厚さ51Il#×幅10+sX長さ200wnaの短
冊型試験片と、引張強度測定用のJISB号C試験片を
夫々作製した。
オーステンパー処理の条件は、880〜900℃加熱が
1時間、次いで硝酸塩(NaNo3  t<N03)の
塩浴中でテンバリング温度(T、8250℃、350℃
及び375℃)に急冷(30〜40秒以内)して1時間
保持し、次いで空冷した。
表−2は、電気炉で溶解した鋳造品を用いた以外は表−
1のものと同じ条件でテストピース(D系HD−1−D
−32)を作り、同一項目を測定した結果を示す。
尚、表−1、表−2とも、「ベイナイト化」の欄の記号
は、基地組織の状態を示す。
×・・・・・・パーライト析出、ベイナイト化無し。
Δ・・・・・・パーライトとベイナイトの混合組織、ベ
イナイト化不良。
○・・・・・・パーライト析出なし、ベイナイト組織良
好。
■・・・・・・緻密なベイナイト組織で良好。
また表中、T、Sは引張強度(k g f /5ea2
)、HBは硬度(ブリネル硬度)を示し、処理前の欄は
鋳放し、処理後の欄はオーステンパー処理後のテストピ
ースのものである。減衰能は後に詳述する自由減衰振動
による減衰能計測法により測定した。
表−1から、以下のことが判る。まず、ベイナイト化が
良好なのは、Stが2.2〜3゜4の範囲である。)1
張強度は、350℃、375℃処理のものでFC−20
クラス、250℃処理のものでFC−25クラス、Mo
添加のものではFC−30クラスの値を示す。しかも、
減衰率はFC−10クラスの19%に優るとも劣らない
。これに対しFC−25では7%であるに過ぎない。
表−2に示す電気炉溶解のものは、珪素が上記範囲のも
のでもベイナイト化せずパーライト主体となるため引張
強度が低く、350〜375℃処理ではFC−10クラ
ス程度、250 ”C処理でもFC−15クラス程度で
ある。ただ、Mo添加のものは無添加のものと異なり部
分的にベイナイト化が見られ強度もF(、−15〜20
クラスのものも散見するし、S等を添加したもの(D−
13〜18)では幾分ベイナイト化が見られ強度もFC
20クラスの値を示すが、キュポラ溶解のものに比べて
ベイナイト化が不安定である。
次に、減衰能について、従来の片状黒鉛鋳鉄及び球状黒
鉛鋳鉄と比較実験した結果を第1図〜第3図及び表−3
に示す。
減衰能は、前記した試験片(厚さ5a+mX幅1011
+1X長さ200@sの短冊状のもの)を片持ち状に支
持し、自由端に初期変位(本例では2 mm)を与えて
解放した時の自由減衰振動を記録(デジタルオシロスコ
ープ)し、演算により求めた。第1図は、表−3に示す
本発明品の自由減衰振動の記録チャートであり、これは
振動を与えてから約4.5秒間に0.5ミリ秒単位で記
録したものである。そして、各線分の長さは自由振動の
相つぐ谷から山、山から谷までの寸法を表わす。これら
を大きい方から順次X l 、X 2、x3、x4・・
・とし、xiとxi+lの点をX−Y座標にプロットし
て得られる直線の勾配をθとすると、減衰比ζは、ζz
 l / πX l n L a nθ、対数減衰率δ
 (%)は、 δ=ζ×4×πX100  (%)で夫々求まる。
表−3(表−1の場合も同じ)に示す減衰能の値は、こ
のδの値である。同様に、第2図は表−3のFC−25
の振動記録、第3図は表−3のFC−30の振動記録で
ある。図から明らかなように、本発明品(第1図)はF
C−25(第2図)及びFC−30(第3図)のものに
比較して振動が速やかに減衰することが判る。
この表から判るように、本発明品はFC−25クラスの
強度とFC−10に近い減衰能を有しており、同様の強
度を示すF(、−25が7%の減衰能にあるのに比べ減
衰能において格段に優れていることが判る。
[応用例] 次に、本発明の応用例を示す。
応用例 1「ドラムブレーキ」 表−4(a)に、本発明品(350℃処理)と従来材(
FC−25)のドラムブレーキの組成と機械的性質(物
性値)を示す。この結果、同程度の強度を有しながら、
靭性に富み、且つブレーキの「鳴き」に影響を与える減
衰能は2倍以上もあり、ドラムブレーキにとって理想的
な素材と言える。
また、表−4(b)に示す成分組成でドラムブレーキを
鋳造し、本発明品(ベイナイト化温度250℃、350
℃)及び未処理品(FC−20相当)について各種物性
を測定した。また本発明品(350℃処理)の切削試験
を行なったところ、チップ(セラミック製2京セラ■、
材質5N60)の摩耗が未処理品の場合に比べて70%
程度となり、優れた被切削性を示した。本発明品の場合
基地組織はベイナイト(一部オーステナイト)であり、
基地組織がパーライトである未処理品よりも硬く被切削
性は悪いはずである。もっとも、本発明は片状黒鉛が多
くその影響も考えられるが、減衰能が大きいため切削時
のビビリが少ないことも影響していると思われる。
更に、本発明品(350℃処理)の耐摩耗試験(スガ式
摩耗試験機による)を行なったところ、第4図に示すよ
うに耐摩鋳鉄材に耐摩耗処理したもの(F C−28+
p、cr+タフト処理、及びFCD−45+タフト処理
)と、焼入れ材(SPC浸炭焼入れ・焼戻処理材、その
他の材)との中間の値を示し、大変良好である。従って
、摺動摩耗部に好適に使用することができる。
応用例 2「バイトホルダー」 本発明品(テンバリング温度350℃)及び従本発明品
(テンバリング温度350℃)及び従来品のバイトホル
ダー(寸法はいずれも150saX 200mmX 1
50+m)の強度、硬度及び減衰能を測定した。表−5
に成分組成及び各種物性を示す。
本発明品は基地組織の大部分がベイナイト(残りはオー
ステナイト)で、減衰能が大きいし応用例1にも示すよ
うに耐摩耗性も優れる。これに対し従来品は、球状黒鉛
鋳鉄で基地がパーライトであり、その結果強度は相当大
きい(略FCD−50〜60に相当)。
しかし、バイトホルダーに要求される性能は、高減衰能
、高剛性(硬度)、耐摩性であり、強度はFC−20〜
25程度で十分である。特に、減衰能はバイトのビビリ
を抑えて加工精度を向上させる点からも極めて重要な要
素である。尚、ビビリの程度を表わすコンプライアンス
(振動変位/加振カニ単位μ/にg)が本発明品は従来
品の約20%減となる。従って、これらを兼ね備えた本
発明品は、バイトホルダーとして理想的な素材と言うこ
とかできる。
[発明の効果] 以上詳述したように、本発明の片状黒鉛鋳鉄は、キュポ
ラ溶解炉にて溶解又は1次溶解された高炭素高珪素の片
状黒鉛鋳鉄をオーステンパー処理して得られるものであ
る。従って、片状黒鉛の性質を十分生かした優れた振動
減衰能とともに、基地組織がベイナイトとオーステナイ
トの混合組織となっているので大きな引張り強度や靭性
を持ち、しかも優れた被切削性や耐摩耗性を備えている
等、振動発生箇所に用いる機械部品として極めて理想的
な素材と言うことができる。また、少量のモリブデンや
銅等を添加することにより強度は更に増加し厚物のベイ
ナイト化にも十分対処しうろこととなる。
また本発明方法は、この減衰能、引張強度を兼ね備えた
片状黒鉛鋳鉄を製造するもので、基本が片状黒鉛鋳鉄故
に造り易く、後はオーステンパー処理のみであるため格
別の技術や装置も必要と廿ず、容易に且つ確実に片状黒
鉛鋳鉄の改質を行なうことができる。
【図面の簡単な説明】
第1図乃至第3図は自由減衰振動の記録チャートで、第
1図は本発明品、第2図はFC−25材、第3図はFC
−30材のものを夫々示す。また第4図は、往復運動摩
耗試験結果を示すグラフである。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1、キュポラ溶解炉にて溶解又は1次溶解された炭素3
    .2〜4.4%、珪素2.2〜3.4%を含む高炭素高
    珪素の片状黒鉛鋳鉄をオーステンパー処理してなること
    を特徴とする強度と減衰能に優れた片状黒鉛鋳鉄。 2、モリブデンを0.01〜0.5%含有してなる請求
    項1記載の強度と減衰能に優れた片状黒鉛鋳鉄。 3、キュポラ溶解炉にて溶解又は1次溶解された炭素3
    .2〜4.4%、珪素2.2〜3.4%を含む高炭素高
    珪素片状黒鉛鋳鉄を、850℃〜950℃の温度下で0
    .5〜2時間加熱してオーステナイト化し、次いで24
    0℃〜400℃に急冷しこの温度状態で0.5〜2時間
    保持して恒温変態させることを特徴とする強度と減衰能
    に優れた片状黒鉛鋳鉄の製造方法。
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Cited By (4)

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