JPH0326119B2 - - Google Patents
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- JPH0326119B2 JPH0326119B2 JP30734686A JP30734686A JPH0326119B2 JP H0326119 B2 JPH0326119 B2 JP H0326119B2 JP 30734686 A JP30734686 A JP 30734686A JP 30734686 A JP30734686 A JP 30734686A JP H0326119 B2 JPH0326119 B2 JP H0326119B2
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- Japan
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- trichlorethylene
- wastewater
- tetrachlorethylene
- reaction tank
- hydrogen peroxide
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- Treatment Of Water By Oxidation Or Reduction (AREA)
Description
〔産業上の利用分野〕
この発明は、有機塩素系溶剤、特にトリクロロ
エチレン若しくはテトラクロロエチレンを含む排
水の処理方法及びその処理装置に関するものであ
る。 〔従来の技術〕 トリクロロエチレン、テトラクロロエチレンな
どの有機塩素系溶剤を含む排水は、その処理に際
して危険性、環境衛生上の見地から各種の厳しい
法規制が施行されているので、排水の処理に関し
ては高度な処理技術が要求されている。 かゝる有機塩素系溶剤を含む排水の一般的な処
理方法としては、例えば曝気槽による曝気方式、
充填塔(エアレーシヨン塔)による放散方式、或
いは活性炭による吸着方式、さらには吸着方式と
曝気乃至は放散の方式を組合せた方式などが知ら
れている。 一方、被酸化性物質を含む排水にフエントン試
薬を作用させて処理する方法も、例えば特開昭50
−136947号等で公知である。 〔発明が解決しようとする問題点〕 しかしながら、前記の曝気方式、放散方式或い
は吸着方式等はいずれも物理的な処理であつて、
排水から除去した有機塩素系溶剤等は、これをさ
らに二次処理して無害化することが不可欠なもの
である。 一方、フエトン試薬による処理方法は、排水中
に含有される広範な種類の被酸化性物質を処理し
て排水中の有機物に基づく酸素要求量(COD)
を減少せんとするもので、その対象となる排水中
の有機物は有機塩素系溶剤に限定されず、かつ単
に排水中の被酸化性物質を可及的に減少すること
を目的としているものに過ぎないため、無害化す
るには前記の物理的処理方法と同様な二次処理を
必要とするものである。 〔問題点を解決するための手段〕 この発明はかゝる現状に鑑み、トリクロロエチ
レン若しくはテトラクロロエチレンを含む排水の
処理に際して、二次処理等のは煩瑣な手段による
ことなく、排水中におけるトリクロロエチレン若
しくはテトラクロロエチレンを容易に、しかも
ほゞ完全にまで無害化することを目的としたもの
である。 すなわち、第1の発明は排水の処理方法であつ
て、トリクロロエチレン若しくはテトラクロロエ
チレンを含む排水中に、該排水中に含まれるトリ
クロロエチレン若しくはテトラクロロエチレンに
対してモル比で10以上、25以下の過酸化水素と、
該過酸化水素に対して鉄原子換算によるモル比で
0.2以上の鉄化合物を添加することによつて、排
水中に含まれるトリクロロレチレン若しくはテト
ラクロロエチレンを酸化分解して無害化すること
を特徴とするものである。 また、第2の発明は排水の処理装置であつて、
内部に撹拌機を装着すると共に、過酸化水素及び
鉄化合物の注入部を有し、かつ下部にトリクロロ
エチレン若しくはテトラクロロエチレンを含有す
る排水の導入部と、酸化分解で得た排水の排出部
をそれぞれ設けてほゞ閉鎖型の反応槽を構成し、
該反応槽の上部に外気に通ずる気体排出用の微小
開口部を形成すると共に、反応槽内上部の生成気
体を反応槽外に導出して反応槽下部より液中に強
制的に還流せしめるよう構成してなることを特徴
とするものである。 しかして、この発明の処理対象となる排水は、
トリクロロエチレン若しくはテトラクロロエチレ
ンを使用して物品の脱脂、洗浄、塗装やその他の
加工を行つたのち、これを水洗すること、或いは
排ガス吸着装置の水蒸気脱着等によつて生じる排
水である。 なお、前記排水中にトリクロロエチレン若しく
はテトラクロロエチレンで洗浄等の処理をした物
品に付着していた油脂等が含まれているものであ
つても有効に処理することができる。 この方法に使用する過酸化水素は、排水中に含
まれるトリクロロエチレン若しくはテトラクロロ
エチレンに対するモル比で10以上、25以下であ
る。 また、使用する鉄化合物としては、例えば硫酸
鉄(、)、塩化鉄(、)、硝酸鉄(、
)、過酸化鉄(、)、フエロシアン化鉄、水
酸化(、)、酸化鉄(、)、ロダン鉄
(、)など無機系の鉄化合物を挙げることが
できる。 これらの鉄化合物は、多く使用するほどトリク
ロロエチレン若しくはテトラクロロエチレンの酸
化分解速度は速くなるが、副生するスラツジ量が
増大するので、過酸化水素に対し、鉄原子換算で
モル比0.2以上を使用し、その中の適量を添加す
ることが好ましい。 なお、排水と過酸化水素及び鉄化合物との処理
は、回分式、連続式のいずれでもよく、これらを
接触させる時間は、被酸化性物質であるトリクロ
ロエチレン若しくはテトラクロロエチレンの濃度
等によつて変わるが通常0.2〜24時間程度の滞留
時間が適当である。 反応時のPHは、2〜4の範囲が良いが、3前後
が望ましい。 液温は0〜80℃の範囲であれば良いが、特に液
温20℃前後が望ましい。 一方、第2の発明は第1の発明を実施するため
の処理装置であつて、以下添付の図面に基づいて
具体的に説明する。 第1図はこの発明に使用する装置を包含したフ
ローシートを示すもので、1はトリクロロエチレ
ン若しくはテトラクロロエチレンを含有する排水
の供給管、2は液送ポンプ、3は弁を示し、前記
トリクロロエチレン若しくはテトラクロロエチレ
ンを含有する排水は、供給管1→液送ポンプ2→
弁3→供給管4を経て反応槽5の下部に供給され
る。 この反応槽5は全体が概ね閉鎖された型式の縦
型槽であつて、モータの駆動軸を上蓋を貫通させ
て反応槽5の内部に延出せしめると共に、その先
端に撹拌フアンを取付けてなる撹拌機6を具備す
ると共に、過酸化水素、鉄化合物及びPH調整液か
らなる酸化分解用薬剤を配管13により反応槽5
の上部から供給するよう構成されている。 さらに、反応槽5の上部には、排水の処理に際
して反応槽5の上部に滞留するトリクロロエチレ
ン若しくはテトラクロロエチレンの蒸気からなる
気体を送風機9、逆止弁10、供給管4を介して
反応槽5の下部に強制的に還流させるための還流
配管8の一端が接続されると共に、酸化分解反応
に際して生ずる蒸気圧を低下させるための微小開
口部7が設けられ、下部には酸化分解された排水
を槽液ポンプ12を経て中和処理設備(図示せ
ず)に送り出すための排出管11の一端が接続さ
れている。 なお、前記微小開口部7の大きさは、導入され
る排水の量に応じて蒸気が容易に抜けでる程度の
大きさとするものである。 〔作用〕 この発明において、トリクロロエチレン若しく
はテトラクロロエチレンを含有する排水に対する
過酸化水素のモル比、過酸化水素に対する鉄化合
物のモル比を前記した所定の割合に保持して酸化
分解することによつて、排水中に含まれるトリク
ロロエチレン若しくはテトラクロロエチレンは酸
化分解され、該トリクロロエチレン若しくはテト
ラクロロエチレンに含まれる炭素分は二酸化炭素
に、また塩素分は塩酸となるもので、この塩酸は
酸化分解された排水中に含まれて、必要に応じて
爾後の中和手段によつて容易に無害化することが
できる。 さらに、トリクロロエチレン若しくはテトラク
ロロエチレンを含む排水の処理に際しては、含ま
れているトリクロロエチレン若しくはテトラクロ
ロエチレンの蒸気圧が高いので処理操作の過程で
大気中に放散されてしまう危険がある。 この発明の装置はかゝる点を考慮し、反応槽5
を全体ほゞ閉鎖型とすることによつて、反応槽5
の上部の開口率を必要最小限に制限し、かつ反応
槽5の上部の滞留する気体を反応槽5の下部に還
流せしめ、反応槽5内の液と再接触させることに
よつて、前記気体中のトリクロロエチレン若しく
はテトラクロロエチレンを可及的に酸化分解し、
無害化するものである。 なお、この発明の装置では、処理すべきトリク
ロロエチレン若しくはテトラクロロエチレン含有
排水を反応槽5の下部より供給するもので、これ
により本来蒸発し易い排水中のトリクロロエチレ
ン若しくはテトラクロロエチレンを反応槽5の液
中に直接供給してその蒸発を可能な限り抑制する
と共に、トリクロロエチレン若しくはテトラクロ
ロエチエンの分解率向上を図ることができるもの
である。 この発明におけるトリクロロエチレン若しくは
テトラクロロエチレンを含有する排水の無害化
は、既に述べたようにトリクロロエチレン若しく
はテトラクロロエチレンに対する過酸化水素のモ
ル比10以上、25以下とすると共に、過酸化水素に
対する鉄化合物の鉄原子換算によるモル比0.2以
上の各規定に維持することによつて達成されるも
のである。 トリクロロエチレン若しくはテトラクロロエチ
レンは、化学的に不飽和な結合構造を有する溶剤
であつて、酸化が不充分な場合には、下記反応式
のようにジクロロ酢酸やトリクロロ酢酸のよう
な中間化合物を生じ、完全な無害化は達成できな
い。 これらの中間化合物は、排水規制の対象外であ
るが、依然として有機塩素化合物であり、かつ中
間化合物の生成は、この発明の目的にそぐわない
ものである。 この発明は、完全無害化が得られる反応式と
なる条件を実施例によつて証明し、提供するもの
である。 トリクロロレチレン若しくはテトラクロロエチ
レンに対する過酸化水素のモル比を10以上、25以
下に限定した理由は、トリクロロエチレン及びテ
トラクロロエチレンを対象にした場合の無害化の
最小必要限度であること、および過剰に過酸化水
素を添加した場合に残留する過酸化水素によつ
て、CODが上昇するという弊害を除くため、新
たに還元処理を追加しなければらなくなるという
無駄を避けんがためである。 〔トリクロロエチレンの酸化反応〕 〔テトラクロロエチレンの酸化反応〕 〔実施例〕 以下、この発明を実施例にしたがつて詳細に説
明する。 なお、各実施例における試験結果の確認は以下
の分析による。 (1) 排ガス中の炭酸ガスの分析 排ガスをサンプリングしてTCD型ガスクロ
マトグラフイーで分析した。 (2) 排水中の塩酸分析 モール法及びPHにより実施した。 (3) 排水中のトリクロロエチレン若しくはテトラ
クロロエチレンの分析 昭和59年2月18日厚生省環水第15号の別表
「総トリハロメタン、トリクロロエチレン、テ
トラクロロエチレン及び1,1,1−トリクロ
ロエタンの検査方法」による。 ヘツドスペース・ガスクロマトグラフ
(ECD)法 溶媒抽出・ガスクロマトグラフ(ECD)法 実施例 1 撹拌機を内装した透明のガラス製のフラスコ内
にトリクロロエチレンを含む排水と、鉄化合物と
してFeSO4・7H2O溶液を入れ、撹拌機を回転数
150rpmで撹拌しながら、過酸化水素を添加し酸
化分解を行つた。なお、生成する気体を採取する
ためフラスコ内に不活性ガスを送入した。 反応は液温25±3℃、反応時間2時間で実施し
た。 この酸化分解ににおいて、過酸化水素/トリク
ロロエチレン、鉄化合物(FeSO4・7H2O)/過
酸化水素の各モル比と、処理中のトリクロロエチ
レンの除去率との関係を測定して第2図の結果を
得た。なお、図中、各曲線のAは過酸化水素/ト
リクロロエチレンのモル比である。 第2図の結果から、過酸化水素/トリクロロエ
チレンのモル比10、鉄/過酸化水素モル比0.2で
は、100%除去されていることがわかる。 実施例 2 実施例1と同様にしてトリクロロエチレンを含
む排水を酸化分解した。 この酸化分解により、炭素は炭酸ガスに、塩素
は塩素となるが、過酸化水素/トリクロロエチレ
ンモル比に対する炭素の分解率(反応排ガス中の
CO2及びCO中のC量/原液中のC量×100)を測
定し、第3図の結果を得た。 同様に塩素の分解率(反応後の液中の塩素イオ
ン量/原液中のCl量×100)を測定し、第4図の
結果を得た。 なお、鉄化合物(FeSO4・7H2O)/過酸化水
素のモル比は0.2で一定として実施した。 この結果より、過酸化水素/トリクロロエチレ
ンのモル比10以上では、炭素、塩素とも100%分
解されていることがわかる。 なお、さらに酸化分解した液中のジクロロ酢酸
やトリクロロ酢酸の存在を調べたところ、分解率
100%に満たない条件ではこれらが存在し、100%
領域ではこれらは認められなかつた。 実施例 3 テトラクロロエチレンに対し、実施例1、実施
例2と同様の酸化分解を行い、テトラクロロエチ
レンの除去率と分解率を測定した結果、ジクロロ
酢酸やトリクロロ酢酸の中間化合物が生成しない
限界は、過酸化水素/テトラクロロチレン モル
比で20、鉄/過酸化水素 モル比0.2であつた。 第1表にその概要を示す。
エチレン若しくはテトラクロロエチレンを含む排
水の処理方法及びその処理装置に関するものであ
る。 〔従来の技術〕 トリクロロエチレン、テトラクロロエチレンな
どの有機塩素系溶剤を含む排水は、その処理に際
して危険性、環境衛生上の見地から各種の厳しい
法規制が施行されているので、排水の処理に関し
ては高度な処理技術が要求されている。 かゝる有機塩素系溶剤を含む排水の一般的な処
理方法としては、例えば曝気槽による曝気方式、
充填塔(エアレーシヨン塔)による放散方式、或
いは活性炭による吸着方式、さらには吸着方式と
曝気乃至は放散の方式を組合せた方式などが知ら
れている。 一方、被酸化性物質を含む排水にフエントン試
薬を作用させて処理する方法も、例えば特開昭50
−136947号等で公知である。 〔発明が解決しようとする問題点〕 しかしながら、前記の曝気方式、放散方式或い
は吸着方式等はいずれも物理的な処理であつて、
排水から除去した有機塩素系溶剤等は、これをさ
らに二次処理して無害化することが不可欠なもの
である。 一方、フエトン試薬による処理方法は、排水中
に含有される広範な種類の被酸化性物質を処理し
て排水中の有機物に基づく酸素要求量(COD)
を減少せんとするもので、その対象となる排水中
の有機物は有機塩素系溶剤に限定されず、かつ単
に排水中の被酸化性物質を可及的に減少すること
を目的としているものに過ぎないため、無害化す
るには前記の物理的処理方法と同様な二次処理を
必要とするものである。 〔問題点を解決するための手段〕 この発明はかゝる現状に鑑み、トリクロロエチ
レン若しくはテトラクロロエチレンを含む排水の
処理に際して、二次処理等のは煩瑣な手段による
ことなく、排水中におけるトリクロロエチレン若
しくはテトラクロロエチレンを容易に、しかも
ほゞ完全にまで無害化することを目的としたもの
である。 すなわち、第1の発明は排水の処理方法であつ
て、トリクロロエチレン若しくはテトラクロロエ
チレンを含む排水中に、該排水中に含まれるトリ
クロロエチレン若しくはテトラクロロエチレンに
対してモル比で10以上、25以下の過酸化水素と、
該過酸化水素に対して鉄原子換算によるモル比で
0.2以上の鉄化合物を添加することによつて、排
水中に含まれるトリクロロレチレン若しくはテト
ラクロロエチレンを酸化分解して無害化すること
を特徴とするものである。 また、第2の発明は排水の処理装置であつて、
内部に撹拌機を装着すると共に、過酸化水素及び
鉄化合物の注入部を有し、かつ下部にトリクロロ
エチレン若しくはテトラクロロエチレンを含有す
る排水の導入部と、酸化分解で得た排水の排出部
をそれぞれ設けてほゞ閉鎖型の反応槽を構成し、
該反応槽の上部に外気に通ずる気体排出用の微小
開口部を形成すると共に、反応槽内上部の生成気
体を反応槽外に導出して反応槽下部より液中に強
制的に還流せしめるよう構成してなることを特徴
とするものである。 しかして、この発明の処理対象となる排水は、
トリクロロエチレン若しくはテトラクロロエチレ
ンを使用して物品の脱脂、洗浄、塗装やその他の
加工を行つたのち、これを水洗すること、或いは
排ガス吸着装置の水蒸気脱着等によつて生じる排
水である。 なお、前記排水中にトリクロロエチレン若しく
はテトラクロロエチレンで洗浄等の処理をした物
品に付着していた油脂等が含まれているものであ
つても有効に処理することができる。 この方法に使用する過酸化水素は、排水中に含
まれるトリクロロエチレン若しくはテトラクロロ
エチレンに対するモル比で10以上、25以下であ
る。 また、使用する鉄化合物としては、例えば硫酸
鉄(、)、塩化鉄(、)、硝酸鉄(、
)、過酸化鉄(、)、フエロシアン化鉄、水
酸化(、)、酸化鉄(、)、ロダン鉄
(、)など無機系の鉄化合物を挙げることが
できる。 これらの鉄化合物は、多く使用するほどトリク
ロロエチレン若しくはテトラクロロエチレンの酸
化分解速度は速くなるが、副生するスラツジ量が
増大するので、過酸化水素に対し、鉄原子換算で
モル比0.2以上を使用し、その中の適量を添加す
ることが好ましい。 なお、排水と過酸化水素及び鉄化合物との処理
は、回分式、連続式のいずれでもよく、これらを
接触させる時間は、被酸化性物質であるトリクロ
ロエチレン若しくはテトラクロロエチレンの濃度
等によつて変わるが通常0.2〜24時間程度の滞留
時間が適当である。 反応時のPHは、2〜4の範囲が良いが、3前後
が望ましい。 液温は0〜80℃の範囲であれば良いが、特に液
温20℃前後が望ましい。 一方、第2の発明は第1の発明を実施するため
の処理装置であつて、以下添付の図面に基づいて
具体的に説明する。 第1図はこの発明に使用する装置を包含したフ
ローシートを示すもので、1はトリクロロエチレ
ン若しくはテトラクロロエチレンを含有する排水
の供給管、2は液送ポンプ、3は弁を示し、前記
トリクロロエチレン若しくはテトラクロロエチレ
ンを含有する排水は、供給管1→液送ポンプ2→
弁3→供給管4を経て反応槽5の下部に供給され
る。 この反応槽5は全体が概ね閉鎖された型式の縦
型槽であつて、モータの駆動軸を上蓋を貫通させ
て反応槽5の内部に延出せしめると共に、その先
端に撹拌フアンを取付けてなる撹拌機6を具備す
ると共に、過酸化水素、鉄化合物及びPH調整液か
らなる酸化分解用薬剤を配管13により反応槽5
の上部から供給するよう構成されている。 さらに、反応槽5の上部には、排水の処理に際
して反応槽5の上部に滞留するトリクロロエチレ
ン若しくはテトラクロロエチレンの蒸気からなる
気体を送風機9、逆止弁10、供給管4を介して
反応槽5の下部に強制的に還流させるための還流
配管8の一端が接続されると共に、酸化分解反応
に際して生ずる蒸気圧を低下させるための微小開
口部7が設けられ、下部には酸化分解された排水
を槽液ポンプ12を経て中和処理設備(図示せ
ず)に送り出すための排出管11の一端が接続さ
れている。 なお、前記微小開口部7の大きさは、導入され
る排水の量に応じて蒸気が容易に抜けでる程度の
大きさとするものである。 〔作用〕 この発明において、トリクロロエチレン若しく
はテトラクロロエチレンを含有する排水に対する
過酸化水素のモル比、過酸化水素に対する鉄化合
物のモル比を前記した所定の割合に保持して酸化
分解することによつて、排水中に含まれるトリク
ロロエチレン若しくはテトラクロロエチレンは酸
化分解され、該トリクロロエチレン若しくはテト
ラクロロエチレンに含まれる炭素分は二酸化炭素
に、また塩素分は塩酸となるもので、この塩酸は
酸化分解された排水中に含まれて、必要に応じて
爾後の中和手段によつて容易に無害化することが
できる。 さらに、トリクロロエチレン若しくはテトラク
ロロエチレンを含む排水の処理に際しては、含ま
れているトリクロロエチレン若しくはテトラクロ
ロエチレンの蒸気圧が高いので処理操作の過程で
大気中に放散されてしまう危険がある。 この発明の装置はかゝる点を考慮し、反応槽5
を全体ほゞ閉鎖型とすることによつて、反応槽5
の上部の開口率を必要最小限に制限し、かつ反応
槽5の上部の滞留する気体を反応槽5の下部に還
流せしめ、反応槽5内の液と再接触させることに
よつて、前記気体中のトリクロロエチレン若しく
はテトラクロロエチレンを可及的に酸化分解し、
無害化するものである。 なお、この発明の装置では、処理すべきトリク
ロロエチレン若しくはテトラクロロエチレン含有
排水を反応槽5の下部より供給するもので、これ
により本来蒸発し易い排水中のトリクロロエチレ
ン若しくはテトラクロロエチレンを反応槽5の液
中に直接供給してその蒸発を可能な限り抑制する
と共に、トリクロロエチレン若しくはテトラクロ
ロエチエンの分解率向上を図ることができるもの
である。 この発明におけるトリクロロエチレン若しくは
テトラクロロエチレンを含有する排水の無害化
は、既に述べたようにトリクロロエチレン若しく
はテトラクロロエチレンに対する過酸化水素のモ
ル比10以上、25以下とすると共に、過酸化水素に
対する鉄化合物の鉄原子換算によるモル比0.2以
上の各規定に維持することによつて達成されるも
のである。 トリクロロエチレン若しくはテトラクロロエチ
レンは、化学的に不飽和な結合構造を有する溶剤
であつて、酸化が不充分な場合には、下記反応式
のようにジクロロ酢酸やトリクロロ酢酸のよう
な中間化合物を生じ、完全な無害化は達成できな
い。 これらの中間化合物は、排水規制の対象外であ
るが、依然として有機塩素化合物であり、かつ中
間化合物の生成は、この発明の目的にそぐわない
ものである。 この発明は、完全無害化が得られる反応式と
なる条件を実施例によつて証明し、提供するもの
である。 トリクロロレチレン若しくはテトラクロロエチ
レンに対する過酸化水素のモル比を10以上、25以
下に限定した理由は、トリクロロエチレン及びテ
トラクロロエチレンを対象にした場合の無害化の
最小必要限度であること、および過剰に過酸化水
素を添加した場合に残留する過酸化水素によつ
て、CODが上昇するという弊害を除くため、新
たに還元処理を追加しなければらなくなるという
無駄を避けんがためである。 〔トリクロロエチレンの酸化反応〕 〔テトラクロロエチレンの酸化反応〕 〔実施例〕 以下、この発明を実施例にしたがつて詳細に説
明する。 なお、各実施例における試験結果の確認は以下
の分析による。 (1) 排ガス中の炭酸ガスの分析 排ガスをサンプリングしてTCD型ガスクロ
マトグラフイーで分析した。 (2) 排水中の塩酸分析 モール法及びPHにより実施した。 (3) 排水中のトリクロロエチレン若しくはテトラ
クロロエチレンの分析 昭和59年2月18日厚生省環水第15号の別表
「総トリハロメタン、トリクロロエチレン、テ
トラクロロエチレン及び1,1,1−トリクロ
ロエタンの検査方法」による。 ヘツドスペース・ガスクロマトグラフ
(ECD)法 溶媒抽出・ガスクロマトグラフ(ECD)法 実施例 1 撹拌機を内装した透明のガラス製のフラスコ内
にトリクロロエチレンを含む排水と、鉄化合物と
してFeSO4・7H2O溶液を入れ、撹拌機を回転数
150rpmで撹拌しながら、過酸化水素を添加し酸
化分解を行つた。なお、生成する気体を採取する
ためフラスコ内に不活性ガスを送入した。 反応は液温25±3℃、反応時間2時間で実施し
た。 この酸化分解ににおいて、過酸化水素/トリク
ロロエチレン、鉄化合物(FeSO4・7H2O)/過
酸化水素の各モル比と、処理中のトリクロロエチ
レンの除去率との関係を測定して第2図の結果を
得た。なお、図中、各曲線のAは過酸化水素/ト
リクロロエチレンのモル比である。 第2図の結果から、過酸化水素/トリクロロエ
チレンのモル比10、鉄/過酸化水素モル比0.2で
は、100%除去されていることがわかる。 実施例 2 実施例1と同様にしてトリクロロエチレンを含
む排水を酸化分解した。 この酸化分解により、炭素は炭酸ガスに、塩素
は塩素となるが、過酸化水素/トリクロロエチレ
ンモル比に対する炭素の分解率(反応排ガス中の
CO2及びCO中のC量/原液中のC量×100)を測
定し、第3図の結果を得た。 同様に塩素の分解率(反応後の液中の塩素イオ
ン量/原液中のCl量×100)を測定し、第4図の
結果を得た。 なお、鉄化合物(FeSO4・7H2O)/過酸化水
素のモル比は0.2で一定として実施した。 この結果より、過酸化水素/トリクロロエチレ
ンのモル比10以上では、炭素、塩素とも100%分
解されていることがわかる。 なお、さらに酸化分解した液中のジクロロ酢酸
やトリクロロ酢酸の存在を調べたところ、分解率
100%に満たない条件ではこれらが存在し、100%
領域ではこれらは認められなかつた。 実施例 3 テトラクロロエチレンに対し、実施例1、実施
例2と同様の酸化分解を行い、テトラクロロエチ
レンの除去率と分解率を測定した結果、ジクロロ
酢酸やトリクロロ酢酸の中間化合物が生成しない
限界は、過酸化水素/テトラクロロチレン モル
比で20、鉄/過酸化水素 モル比0.2であつた。 第1表にその概要を示す。
この発明における排水の処理方法は、排水中に
含まれるトリクロロエチレン若しくはテトラクロ
ロエチレンに対してモル比で10以上、25以下の過
酸化水素と、該過酸化水素に対して鉄原子換算に
よるモル比で0.2以上の鉄化合物を添加し、以て
排水中のトリクロロエチレン若しくはテトラクロ
ロエチレンを酸化分解するものであつて、かゝる
方法を採用することによつて、排水中のトリクロ
ロエチレン若しくはテトラクロロエチレンをきわ
めて簡単、かつ容易に自然界に存在する物質にま
で分解し、無害化することができるものである。 また、排水の処理装置は、内部に撹拌機と、下
部にトリクロロエチレン又はテトラクロロエチレ
ンを含有する排水の導入部と、酸化分解して得た
排水の排出部をそれぞれ具備すると共に、過酸化
水素及び鉄化合物の注入部を備えた全体ほゞ閉鎖
型の反応槽を構成し、この反応槽の上部に気体排
出用の微小開口部を形成し、反応槽の開口率を必
要最小限度とし、しかも反応槽内上部の生成気体
を反応槽外に導出して反応槽下部より液中に強制
的に還流させるよう構成している。 したがつて、本来高い蒸気圧を有する排水中の
トリクロロエチレン若しくはテトラクロロエチレ
ンのことごとくを容易に酸化分解して無害化する
ことができるものである。
含まれるトリクロロエチレン若しくはテトラクロ
ロエチレンに対してモル比で10以上、25以下の過
酸化水素と、該過酸化水素に対して鉄原子換算に
よるモル比で0.2以上の鉄化合物を添加し、以て
排水中のトリクロロエチレン若しくはテトラクロ
ロエチレンを酸化分解するものであつて、かゝる
方法を採用することによつて、排水中のトリクロ
ロエチレン若しくはテトラクロロエチレンをきわ
めて簡単、かつ容易に自然界に存在する物質にま
で分解し、無害化することができるものである。 また、排水の処理装置は、内部に撹拌機と、下
部にトリクロロエチレン又はテトラクロロエチレ
ンを含有する排水の導入部と、酸化分解して得た
排水の排出部をそれぞれ具備すると共に、過酸化
水素及び鉄化合物の注入部を備えた全体ほゞ閉鎖
型の反応槽を構成し、この反応槽の上部に気体排
出用の微小開口部を形成し、反応槽の開口率を必
要最小限度とし、しかも反応槽内上部の生成気体
を反応槽外に導出して反応槽下部より液中に強制
的に還流させるよう構成している。 したがつて、本来高い蒸気圧を有する排水中の
トリクロロエチレン若しくはテトラクロロエチレ
ンのことごとくを容易に酸化分解して無害化する
ことができるものである。
第1図はこの発明に使用する装置を包含したフ
ローシート、第2図は実施例1の排水処理におけ
る過酸化水素/トリクロロエチレン、鉄化合物/
過酸化水素の各モル比とトリクロロエチレン除去
率との関係を示すグラフ、第3図は実施例2の排
水処理における過酸化水素/トリクロロエチレン
のモル比に対する炭素の分解率を示したグラフ、
第4図は同じく実施例2の排水処理における過酸
化水素/トリクロロエチレンのモル比に対する塩
素の分解率を示したグラフである。 1,4……供給管、2……液送ポンプ、5……
反応槽、6……撹拌機、7……微小開口部、8…
…還流配管、9……送風機、11……排出管、1
2……送液ポンプ、13……配管。
ローシート、第2図は実施例1の排水処理におけ
る過酸化水素/トリクロロエチレン、鉄化合物/
過酸化水素の各モル比とトリクロロエチレン除去
率との関係を示すグラフ、第3図は実施例2の排
水処理における過酸化水素/トリクロロエチレン
のモル比に対する炭素の分解率を示したグラフ、
第4図は同じく実施例2の排水処理における過酸
化水素/トリクロロエチレンのモル比に対する塩
素の分解率を示したグラフである。 1,4……供給管、2……液送ポンプ、5……
反応槽、6……撹拌機、7……微小開口部、8…
…還流配管、9……送風機、11……排出管、1
2……送液ポンプ、13……配管。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 トリクロロエチレン若しくはテトラクロロエ
チレンを含む排水中に、該排水中に含まれるトリ
クロロエチレン若しくはテトラクロロエチレンに
対してモル比で10以上、25以下の過酸化水素と、
該過酸化水素に対して鉄原子換算によるモル比で
0.2以上の鉄化合物を添加することによつて、排
水中に含まれるトリクロロエチレン若しくはテト
ラクロロエチレンを酸化分解して無害化すること
を特徴とする排水の処理方法。 2 前記酸化分解は、酸化分解に際し気化するト
リクロロエチレン若しくはテトラクロロエチレン
を捕捉して酸化分解液中に強制的に還流させるこ
とを特徴とする特許請求の範囲第1項記載の排水
の処理方法。 3 内部に撹拌機を装着すると共に、過酸化水素
及び鉄化合物の注入部を有し、かつ下部にトリク
ロロエチレン若しくはテトラクロロエチレンを含
有する排水の導入部と、酸化分解で得た排水の排
出部をそれぞれ設けてほゞ閉鎖型の反応槽を構成
し、該反応槽の上部に外気に通ずる気体排出用の
微小開口部を形成すると共に、反応槽内上部の生
成気体を反応槽外に導出して反応槽下部より液中
に強制的に還流せしめるよう構成してなる排水の
処理装置。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP30734686A JPS63158188A (ja) | 1986-12-23 | 1986-12-23 | 排水の処理方法及びその装置 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP30734686A JPS63158188A (ja) | 1986-12-23 | 1986-12-23 | 排水の処理方法及びその装置 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPS63158188A JPS63158188A (ja) | 1988-07-01 |
| JPH0326119B2 true JPH0326119B2 (ja) | 1991-04-09 |
Family
ID=17968007
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP30734686A Granted JPS63158188A (ja) | 1986-12-23 | 1986-12-23 | 排水の処理方法及びその装置 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPS63158188A (ja) |
Families Citing this family (5)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPH05292A (ja) * | 1991-06-25 | 1993-01-08 | Nippon Steel Corp | 有機塩素化合物含有排水の処理方法及び装置 |
| WO1993000301A1 (fr) * | 1991-06-25 | 1993-01-07 | Nippon Steel Corporation | Procede et dispositif de traitement des eaux usees contenant des composes organiques chlores |
| JPH05291A (ja) * | 1991-06-25 | 1993-01-08 | Nippon Steel Corp | 有機塩素化合物含有排水の処理方法及び装置 |
| JPH05290A (ja) * | 1991-06-25 | 1993-01-08 | Nippon Steel Corp | 有機塩素化合物含有排水の処理方法及び装置 |
| EP0586998B1 (de) * | 1992-09-06 | 1998-01-07 | Solvay Deutschland GmbH | Verfahren zur Behandlung von organischen Stoffen, insbesondere chlororganische Verbindungen enthaltenden Abwässern aus der Epichlorhydrinherstellung |
-
1986
- 1986-12-23 JP JP30734686A patent/JPS63158188A/ja active Granted
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPS63158188A (ja) | 1988-07-01 |
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