JPH0328313B2 - - Google Patents
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- JPH0328313B2 JPH0328313B2 JP59235673A JP23567384A JPH0328313B2 JP H0328313 B2 JPH0328313 B2 JP H0328313B2 JP 59235673 A JP59235673 A JP 59235673A JP 23567384 A JP23567384 A JP 23567384A JP H0328313 B2 JPH0328313 B2 JP H0328313B2
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- stainless steel
- precipitation
- alloy
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Description
【発明の詳細な説明】
[産業上の利用分野]
本発明は、スイツチ、コネクター、その他各種
導電用ばね材として使用される、導電用クラツド
ばね材に関するものである。
導電用ばね材として使用される、導電用クラツド
ばね材に関するものである。
[従来の技術]
従来、各種ばね材の中でも上記用途に使用され
る導電用ばね材としては、りん青銅、洋白、ベリ
リウム銅などがおもに使用されている。りん青銅
その中でも最も広く使用されているが、ばね特性
の点から言えば、洋白、ベリリウム銅の方がりん
青銅よりも優れている。しかし、洋白は導電性が
悪く、ベリリウム銅は特性的には最も優れている
ものの著しく高価である欠点があり、そういうこ
とから、これらの材料の使用範囲はりん青銅と比
較してかなり限定されている状況にある。
る導電用ばね材としては、りん青銅、洋白、ベリ
リウム銅などがおもに使用されている。りん青銅
その中でも最も広く使用されているが、ばね特性
の点から言えば、洋白、ベリリウム銅の方がりん
青銅よりも優れている。しかし、洋白は導電性が
悪く、ベリリウム銅は特性的には最も優れている
ものの著しく高価である欠点があり、そういうこ
とから、これらの材料の使用範囲はりん青銅と比
較してかなり限定されている状況にある。
一方、りん青銅に変わる導電用ばね材として、
最近は、ステンレス鋼板の片面もしくは両面に純
銅を被覆した、いわゆるクラツドばね材の使用が
検討されている。このクラツドばね材は、ステン
レス鋼板としてSUS304を使用した構造であり、
SUS304と純銅の比率を変えることによつてりん
青銅と同程度のばね特性および導電性を得ること
ができるほか、弾性係数が大きく(これもばね材
としての重要な性質の一つである)という固有の
特徴を有するものの、価格的な面からりん青銅に
十分対抗できるまでには至つていない。したがつ
てさらに性能のよいクラツドばね材の出現が望ま
れている。
最近は、ステンレス鋼板の片面もしくは両面に純
銅を被覆した、いわゆるクラツドばね材の使用が
検討されている。このクラツドばね材は、ステン
レス鋼板としてSUS304を使用した構造であり、
SUS304と純銅の比率を変えることによつてりん
青銅と同程度のばね特性および導電性を得ること
ができるほか、弾性係数が大きく(これもばね材
としての重要な性質の一つである)という固有の
特徴を有するものの、価格的な面からりん青銅に
十分対抗できるまでには至つていない。したがつ
てさらに性能のよいクラツドばね材の出現が望ま
れている。
ここで、ばね材としてのステンレス鋼について
みると、そのばね特性の生ずる機構上の分類から
一般に加工硬化型と析出硬化型に分けられる。加
工硬化型ステンレス鋼というのは、その材料のも
つ再結晶温度より少し低目の温度(普通400℃付
近)で焼なましたときのいわゆる低温焼鈍硬化に
より所望のばね特性を得るものであり、その代表
例としてはSUS304がある。一方、析出硬化型ス
テンレス鋼というのは、金属間化合物の析出によ
る硬化現象を利用して所望のばね特性を得るもの
であり、SUS631あるいは17−7PHと称されるス
テンレス鋼がこの型に属する。加工硬化型と析出
硬化型と比較したとき、析出硬化型のステンレス
鋼の方がより高いばね特性を示すことが一般に知
られている。
みると、そのばね特性の生ずる機構上の分類から
一般に加工硬化型と析出硬化型に分けられる。加
工硬化型ステンレス鋼というのは、その材料のも
つ再結晶温度より少し低目の温度(普通400℃付
近)で焼なましたときのいわゆる低温焼鈍硬化に
より所望のばね特性を得るものであり、その代表
例としてはSUS304がある。一方、析出硬化型ス
テンレス鋼というのは、金属間化合物の析出によ
る硬化現象を利用して所望のばね特性を得るもの
であり、SUS631あるいは17−7PHと称されるス
テンレス鋼がこの型に属する。加工硬化型と析出
硬化型と比較したとき、析出硬化型のステンレス
鋼の方がより高いばね特性を示すことが一般に知
られている。
[発明が解決しようとする問題点]
このようなステンレス鋼に関する技術的認識の
下で前述のクラツドばね材を考えると、SUS304
の変わりに析出硬化型ステンレス鋼を使用すれ
ば、ばね特性が向上するとは当然考えられること
である。そういうわけで、試みに析出硬化型セミ
オーテナイト系ステンレス鋼例えば17−7PHと純
銅の組み合わせで新しいクラツド材を本発明者ら
においてはじめて製造し、そのばね特性を測定し
てみたところ、この新しいクラツド材のばね特性
は思つたよりもかなり低いことがわかつたもので
ある。
下で前述のクラツドばね材を考えると、SUS304
の変わりに析出硬化型ステンレス鋼を使用すれ
ば、ばね特性が向上するとは当然考えられること
である。そういうわけで、試みに析出硬化型セミ
オーテナイト系ステンレス鋼例えば17−7PHと純
銅の組み合わせで新しいクラツド材を本発明者ら
においてはじめて製造し、そのばね特性を測定し
てみたところ、この新しいクラツド材のばね特性
は思つたよりもかなり低いことがわかつたもので
ある。
[問題点を解決するための手段]
本発明者らはその原因を究明し、その上でさら
に広汎かつ系統的な実験を行なうことにより、特
定の析出硬化型マルテンサイト系ステンレス鋼を
使用すると共にこのステンレス鋼に対しては耐熱
性の銅合金を組み合わせることにより、安価でベ
リリウム銅なみの優れたばね特性を有する導電用
クラツドばね材を得ることを見い出したものであ
る。
に広汎かつ系統的な実験を行なうことにより、特
定の析出硬化型マルテンサイト系ステンレス鋼を
使用すると共にこのステンレス鋼に対しては耐熱
性の銅合金を組み合わせることにより、安価でベ
リリウム銅なみの優れたばね特性を有する導電用
クラツドばね材を得ることを見い出したものであ
る。
本発明はこのような導電用クラツドばね材とそ
の製造方法の提供を目的としてなされたもので、
その要旨とするところは、Cr14〜16%、Ni6〜8
%、Si1.6〜2.0%、Cu0.2〜1.2%、Ti0.1〜0.9%、
残部Feを主成分とする析出硬化型マルテンサイ
ト系ステンレス鋼板の両面に導電率80%IACS以
上の耐熱性銅合金を金属学的に接着一体化したこ
とにある。
の製造方法の提供を目的としてなされたもので、
その要旨とするところは、Cr14〜16%、Ni6〜8
%、Si1.6〜2.0%、Cu0.2〜1.2%、Ti0.1〜0.9%、
残部Feを主成分とする析出硬化型マルテンサイ
ト系ステンレス鋼板の両面に導電率80%IACS以
上の耐熱性銅合金を金属学的に接着一体化したこ
とにある。
[作用]
析出硬化型ステンレス鋼の場合は、析出硬化を
有効にするためには固溶化処理後のオーステナイ
ト状態をマルテンサイトに変態する中間熱処理が
必要である。析出硬化型セミオーステナイト系ス
テンレス鋼の場合、この中間熱処理の温度が700
〜1000℃と高く、しかもこのときすでにマルテン
サイトに変態することにより材質も相当硬くな
る。一方、ステンレス鋼をクラツド材として使用
する場合には、ステンレス鋼が硬化する前の素材
の段階で圧延圧接等のクラツドを行なうことが加
工上の条件であり、そうでないと圧延等の加工が
著しく困難になる。
有効にするためには固溶化処理後のオーステナイ
ト状態をマルテンサイトに変態する中間熱処理が
必要である。析出硬化型セミオーステナイト系ス
テンレス鋼の場合、この中間熱処理の温度が700
〜1000℃と高く、しかもこのときすでにマルテン
サイトに変態することにより材質も相当硬くな
る。一方、ステンレス鋼をクラツド材として使用
する場合には、ステンレス鋼が硬化する前の素材
の段階で圧延圧接等のクラツドを行なうことが加
工上の条件であり、そうでないと圧延等の加工が
著しく困難になる。
析出硬化型のセミオーステンレス系ステンレス
鋼と純銅の組み合わせではそのばね特性が思つた
よりもかなり低かつたのは、クラツドしたあとの
上記中間熱処理あるいは析出処理(この温度は
450〜550℃で行なわれる)により純銅が軟化する
ことが原因である。この原因を踏まえて、本発明
においては高導電性の耐熱性銅合金の使用と共
に、ステンレス鋼として熱処理が単純で固溶化処
理後室温への冷却のみで容易にマルテンサイトが
得れる特定のマルテンサイト系ステンレス鋼の使
用を思い付いたものである。
鋼と純銅の組み合わせではそのばね特性が思つた
よりもかなり低かつたのは、クラツドしたあとの
上記中間熱処理あるいは析出処理(この温度は
450〜550℃で行なわれる)により純銅が軟化する
ことが原因である。この原因を踏まえて、本発明
においては高導電性の耐熱性銅合金の使用と共
に、ステンレス鋼として熱処理が単純で固溶化処
理後室温への冷却のみで容易にマルテンサイトが
得れる特定のマルテンサイト系ステンレス鋼の使
用を思い付いたものである。
本発明において、銅合金の導電率(IACS)が
80%未満の場合は、クラツド材の導電率が現用銅
合金ばね材よりも小さくなることが多く、実用性
に欠けると共に、クラツド材としての導電率を一
定水準に維持しようとすると銅合金の方の被覆率
が多くなり、ばね特性が現用の銅合金ばね材のそ
れよりも小さくなる。銅合金の被覆率が40%(体
積比)を越えると、ステンレス鋼のばね限界値が
相当高くてもクラツド材のばね限界値が小さく実
用性に欠ける。
80%未満の場合は、クラツド材の導電率が現用銅
合金ばね材よりも小さくなることが多く、実用性
に欠けると共に、クラツド材としての導電率を一
定水準に維持しようとすると銅合金の方の被覆率
が多くなり、ばね特性が現用の銅合金ばね材のそ
れよりも小さくなる。銅合金の被覆率が40%(体
積比)を越えると、ステンレス鋼のばね限界値が
相当高くてもクラツド材のばね限界値が小さく実
用性に欠ける。
ステンレス鋼の成分に関しては、記載範囲外で
は、所要の加工、熱処理条件においてステンレス
鋼自体のばね特性を発揮し得ない。
は、所要の加工、熱処理条件においてステンレス
鋼自体のばね特性を発揮し得ない。
銅合金に関しては、Zr−Cu合金およびCr−Cu
合金の場合、Zr0.02%未満、Cr0.2%未満ではそ
れぞれ銅合金の軟化温度が低くなり、析出熱処理
(450〜550℃)により銅合金が軟化する場合があ
り、クラツド材としてのばね特性が低下すること
がある。また、Zr−Cu合金の場合、Zrが0.3%を
越えるところでは耐熱性向上効果が飽和し、また
合金溶製の際にZrの酸化物の量が増加し、鋳塊
品質が低下する。Cr−Cu合金の場合、Crが1.7%
を越えるところでは、導電率が80%を割るように
なり、また合金溶製の際にCrの酸化物が増加し、
鋳塊品質が低下する。銅合金としては、Zr−Cu
合金の成分を主体としてこれに導電率が80%を割
らない範囲で第3、第4の元素を添加することも
可能である。このほか銅合金としては、Fe0.03〜
0.2%、P0.02〜0.045%、残部Cuの合金の使用も
可能である。
合金の場合、Zr0.02%未満、Cr0.2%未満ではそ
れぞれ銅合金の軟化温度が低くなり、析出熱処理
(450〜550℃)により銅合金が軟化する場合があ
り、クラツド材としてのばね特性が低下すること
がある。また、Zr−Cu合金の場合、Zrが0.3%を
越えるところでは耐熱性向上効果が飽和し、また
合金溶製の際にZrの酸化物の量が増加し、鋳塊
品質が低下する。Cr−Cu合金の場合、Crが1.7%
を越えるところでは、導電率が80%を割るように
なり、また合金溶製の際にCrの酸化物が増加し、
鋳塊品質が低下する。銅合金としては、Zr−Cu
合金の成分を主体としてこれに導電率が80%を割
らない範囲で第3、第4の元素を添加することも
可能である。このほか銅合金としては、Fe0.03〜
0.2%、P0.02〜0.045%、残部Cuの合金の使用も
可能である。
本発明の析出硬化型マルテンサイト系ステンレ
ス鋼においては、セミオーステナイト系ステンレ
ス鋼のようにばね特性を得るための熱処理方法と
して、固溶化処理後成形加工を経て950℃近傍に
一定時間加熱保持後、常温以下の温度例えば−73
℃に冷却してマルテンサイトに変形させるか、あ
るいは760℃近傍に一定時間加熱保持後再焼入れ
してマルテンサイト変態を完了させるかし、然る
のち500〜550℃の温度で析出処理を行なう必要が
なく、前にも述べたように固溶化処理後室温への
冷却のみで容易にマルテンサイトが得られること
から、熱処理方法としては最終の析出処理のみで
よく、非常に簡単である。このような単一熱処理
のマルテンサイト系ステンレス鋼の特徴として
は、その熱処理方法と関連してマルテンサイト変
態後も析出処理を行なうまでは冷間加工硬化能が
小さいということであり、この特徴により本発明
においてはクラツド材に対する圧延等の成形加工
が非常に容易である。なかでも本発明の組成のマ
ルテンサイト系ステンレス鋼は、一般のマルテン
サイト系ステンレス鋼と比較しても冷間加工硬化
能が小さく、成形加工性、打抜き加工性に優れて
いる。
ス鋼においては、セミオーステナイト系ステンレ
ス鋼のようにばね特性を得るための熱処理方法と
して、固溶化処理後成形加工を経て950℃近傍に
一定時間加熱保持後、常温以下の温度例えば−73
℃に冷却してマルテンサイトに変形させるか、あ
るいは760℃近傍に一定時間加熱保持後再焼入れ
してマルテンサイト変態を完了させるかし、然る
のち500〜550℃の温度で析出処理を行なう必要が
なく、前にも述べたように固溶化処理後室温への
冷却のみで容易にマルテンサイトが得られること
から、熱処理方法としては最終の析出処理のみで
よく、非常に簡単である。このような単一熱処理
のマルテンサイト系ステンレス鋼の特徴として
は、その熱処理方法と関連してマルテンサイト変
態後も析出処理を行なうまでは冷間加工硬化能が
小さいということであり、この特徴により本発明
においてはクラツド材に対する圧延等の成形加工
が非常に容易である。なかでも本発明の組成のマ
ルテンサイト系ステンレス鋼は、一般のマルテン
サイト系ステンレス鋼と比較しても冷間加工硬化
能が小さく、成形加工性、打抜き加工性に優れて
いる。
[実施例]
比較例
厚さ3.0mm、幅100mmの固溶化処理済みのCr15.4
%、−Ni7.3%−Si1.3%−C0.7%、Ti0.5−C0.04%
−残部Feを主成分とする析出硬化型マルテンサ
イト系ステンレス鋼(以下15−7PHと略記)帯の
両面に体積比で5〜30%の被覆率になるように厚
さ0.1〜0.66mm、幅100mmの無酸素銅条(以下Cuと
略記)を冷間にて圧延圧接後0.25mm厚さに仕上げ
圧延し、その後480℃にて3分間、15−7PHの析
出硬化のための加熱処理を施し、第1図に示すよ
うな形状のCuクラツド15−7PH条(以下Cu/15
−7PHと略記)を製造した。
%、−Ni7.3%−Si1.3%−C0.7%、Ti0.5−C0.04%
−残部Feを主成分とする析出硬化型マルテンサ
イト系ステンレス鋼(以下15−7PHと略記)帯の
両面に体積比で5〜30%の被覆率になるように厚
さ0.1〜0.66mm、幅100mmの無酸素銅条(以下Cuと
略記)を冷間にて圧延圧接後0.25mm厚さに仕上げ
圧延し、その後480℃にて3分間、15−7PHの析
出硬化のための加熱処理を施し、第1図に示すよ
うな形状のCuクラツド15−7PH条(以下Cu/15
−7PHと略記)を製造した。
一方比較のために、板厚並に、両面にCu被覆
率が上記Cu/15−7PH材と同じCuクラツド
SUS304条(以下Cu/SUS304と略記)を、上記
と同様の工程で、但し最後の加熱処理は行わずに
仕上圧延上りで製造した。
率が上記Cu/15−7PH材と同じCuクラツド
SUS304条(以下Cu/SUS304と略記)を、上記
と同様の工程で、但し最後の加熱処理は行わずに
仕上圧延上りで製造した。
第5図は、このようにして得られたCu/15−
7PH条材と比較して示したもので、いずれの導電
率の部位においてもCu/15−PHのばね限界値kb
は、Cu/SUS304のそれよりも大きいこと、又市
販のばね用りん青銅よりも優れた導電率/ばね特
性の関係を有していることがわかる。
7PH条材と比較して示したもので、いずれの導電
率の部位においてもCu/15−PHのばね限界値kb
は、Cu/SUS304のそれよりも大きいこと、又市
販のばね用りん青銅よりも優れた導電率/ばね特
性の関係を有していることがわかる。
実施例 1
比較例において使用した成分、寸法の15−7PH
H鋼帯の両面に体積比で5〜30%の被覆率になる
ように厚さ0.1〜0.66mm、幅100mmのCu−0.1%Zr
合金条およびCu−1%Cr合金条(いずれも溶体
化処理済みのもの)を夫々別個に、冷間にて圧延
圧接後、0.25mmの厚さに仕上圧延し、最後に480
℃にて3分間、15−7PHの析出硬化のための加熱
処理を施し、そぞれ第1図に示すような形状の
Cu−0.1%Zrクラツド15−7PH条およびCu−1%
Crクラツド15−7PH条(以下Cu−Zr/17−7PH
およびCu−Cr/17−7PHと略記)を作製した。
第1図においては、1は析出硬化型セミオーステ
ナイト系ステンレス鋼、2は上記のごとき耐熱性
銅合金をそれぞれ示すものである。一方比較のた
めに、実施例と同様の形状のCu/SUS304材を作
製した。
H鋼帯の両面に体積比で5〜30%の被覆率になる
ように厚さ0.1〜0.66mm、幅100mmのCu−0.1%Zr
合金条およびCu−1%Cr合金条(いずれも溶体
化処理済みのもの)を夫々別個に、冷間にて圧延
圧接後、0.25mmの厚さに仕上圧延し、最後に480
℃にて3分間、15−7PHの析出硬化のための加熱
処理を施し、そぞれ第1図に示すような形状の
Cu−0.1%Zrクラツド15−7PH条およびCu−1%
Crクラツド15−7PH条(以下Cu−Zr/17−7PH
およびCu−Cr/17−7PHと略記)を作製した。
第1図においては、1は析出硬化型セミオーステ
ナイト系ステンレス鋼、2は上記のごとき耐熱性
銅合金をそれぞれ示すものである。一方比較のた
めに、実施例と同様の形状のCu/SUS304材を作
製した。
第6図は、かくして得られたCu−Zr/15−7
PHおよびCu−Cr/15−7PHの導電率とばね限界
値kbの関係を示す。いずれの導電率の部位にお
いても本実施例にみるクラツド材は、Cu/
SUS304材の2倍以上のばね限界値を有するこ
と、および市販のばね用ベリリウム銅に匹敵する
性能を有していることが分る。また、第5図に示
すCu/15−7PH材のばね限界値と比較しても、
本実施例のクラツド材ははるかに優れたばね特性
を有していることが分かる。
PHおよびCu−Cr/15−7PHの導電率とばね限界
値kbの関係を示す。いずれの導電率の部位にお
いても本実施例にみるクラツド材は、Cu/
SUS304材の2倍以上のばね限界値を有するこ
と、および市販のばね用ベリリウム銅に匹敵する
性能を有していることが分る。また、第5図に示
すCu/15−7PH材のばね限界値と比較しても、
本実施例のクラツド材ははるかに優れたばね特性
を有していることが分かる。
実施例 2
比較例において使用した成分およびサイズの15
−7PH条の片面に体積比で5〜30%の被覆率にな
るように厚さ0.2〜1.3mm、幅100mmの無酸素銅条
(Cu条)を冷間にて圧延圧接後、0.25mmの厚さに
仕上げ圧延し、最後に480℃にて3分間、15−7
PHの析出硬化のための加熱処理を施し、第2図に
示すような形状の片面被覆のCu/15−7PH材を
作成した。又比較のために、同様の要領にて但し
最後の加熱処理を施さずに片面被覆のCu/
SUS304材を作成した。
−7PH条の片面に体積比で5〜30%の被覆率にな
るように厚さ0.2〜1.3mm、幅100mmの無酸素銅条
(Cu条)を冷間にて圧延圧接後、0.25mmの厚さに
仕上げ圧延し、最後に480℃にて3分間、15−7
PHの析出硬化のための加熱処理を施し、第2図に
示すような形状の片面被覆のCu/15−7PH材を
作成した。又比較のために、同様の要領にて但し
最後の加熱処理を施さずに片面被覆のCu/
SUS304材を作成した。
第7図はかくして得られたCu/15−7PH材の
導電率をばね限界値の関係を示す。図中に示した
ように片面被覆の場合は試料の試験方向によりば
ね限界値が異りステンレス鋼を外側にして曲げる
場合の分が、内側にして曲げる場合より、ばね限
界値が大きい。しかしながらいずれの試験方向で
もCu/15−7PH材の導電率〜ばね限界値の特性
はCu/SUS304材のそれより優れていることが分
る。
導電率をばね限界値の関係を示す。図中に示した
ように片面被覆の場合は試料の試験方向によりば
ね限界値が異りステンレス鋼を外側にして曲げる
場合の分が、内側にして曲げる場合より、ばね限
界値が大きい。しかしながらいずれの試験方向で
もCu/15−7PH材の導電率〜ばね限界値の特性
はCu/SUS304材のそれより優れていることが分
る。
実施例 3
比較例において使用した成分およびサイズの15
−7PH条の片面に体積比で5〜30%の被覆率にな
るように厚さ0.2〜1.3mm、幅100mmのCu−0.1%Zr
合金条およびCu−1%Cr合金条(いずれも溶体
化処理済みのもの)を夫々別個に、冷間にて圧延
圧接後、0.25mmの厚さに仕上げ圧延し、最後に
480℃にて3分間、15−7PHの析出硬化のための
加熱処理を施し、それぞれ第2図に示すような形
状の片面被覆のCu/15−7PH材およびCu−Cr/
15−7PH材を作成した。第2図においても符号の
意味は第1図の場合と同様である。一方比較のた
めに、同様の要領にて但し最後の加熱処理を施さ
ずに片面被覆のCu/SUS304材を作成した。
−7PH条の片面に体積比で5〜30%の被覆率にな
るように厚さ0.2〜1.3mm、幅100mmのCu−0.1%Zr
合金条およびCu−1%Cr合金条(いずれも溶体
化処理済みのもの)を夫々別個に、冷間にて圧延
圧接後、0.25mmの厚さに仕上げ圧延し、最後に
480℃にて3分間、15−7PHの析出硬化のための
加熱処理を施し、それぞれ第2図に示すような形
状の片面被覆のCu/15−7PH材およびCu−Cr/
15−7PH材を作成した。第2図においても符号の
意味は第1図の場合と同様である。一方比較のた
めに、同様の要領にて但し最後の加熱処理を施さ
ずに片面被覆のCu/SUS304材を作成した。
第8図はかくして得られたCu/15−7PH材お
よびCu−Zr/15−7PHの導電率をばね限界値の
関係を示す。実施例2の場合と同様に試験方向に
よる性能の差異はあるものの、本実施例にみるク
ラツド材は、いずれもCu/SUS304材と比較して
各導電率において優れたばね限界値kbを示して
いる。
よびCu−Zr/15−7PHの導電率をばね限界値の
関係を示す。実施例2の場合と同様に試験方向に
よる性能の差異はあるものの、本実施例にみるク
ラツド材は、いずれもCu/SUS304材と比較して
各導電率において優れたばね限界値kbを示して
いる。
[発明の効果]
以上の説明から明らかなように、本発明によれ
ば、ベリリウム銅に匹敵する優れたばね特性を有
し、しかもベリリウム銅と比較して著しく安価な
導電用ばね材を得ることができる。その上、本発
明の導電用クラツドばね材によれば、析出硬化型
のマルテンサイト系ステンレス鋼がベースとなつ
ていることから弾性係数が高く、これにより製品
の薄肉化、小型化が可能であり、またクラツド材
であることからその構成材料の比率を変えること
によつて、特性の異なる種々のばね材を容易に得
ることができる。また、SUS304ベースクラツド
材の場合には普通強加工を施して加工硬化させて
仕上げるが、これと比較して本発明の場合には、
析出硬化型のマルテンサイト系ステンレス鋼を使
用していることから耐熱性銅合金と組み合わせて
の析出処理により所望のばね特性が容易に得られ
るために軽微な加工ですみ、これにより加工歪が
少なく寸法形状の良好なばね材を得ることができ
る。また、マルテンサイト系ステンレス鋼の特徴
としては、その熱処理方法に関連してマルテンサ
イト変態後も析出処理を行なうまでは冷間加工硬
化能が小さいということであり、この特徴により
本発明においてはクラツド材に対する冷間加工が
非常に容易であり、なかでも本発明の組成のマル
テンサイト系ステンレス鋼は、一般のマルテンサ
イト系ステンレス鋼と比較しても冷間加工硬化能
が小さく、クラツド材の成形加工性、打抜き加工
性に優れている効果がある。
ば、ベリリウム銅に匹敵する優れたばね特性を有
し、しかもベリリウム銅と比較して著しく安価な
導電用ばね材を得ることができる。その上、本発
明の導電用クラツドばね材によれば、析出硬化型
のマルテンサイト系ステンレス鋼がベースとなつ
ていることから弾性係数が高く、これにより製品
の薄肉化、小型化が可能であり、またクラツド材
であることからその構成材料の比率を変えること
によつて、特性の異なる種々のばね材を容易に得
ることができる。また、SUS304ベースクラツド
材の場合には普通強加工を施して加工硬化させて
仕上げるが、これと比較して本発明の場合には、
析出硬化型のマルテンサイト系ステンレス鋼を使
用していることから耐熱性銅合金と組み合わせて
の析出処理により所望のばね特性が容易に得られ
るために軽微な加工ですみ、これにより加工歪が
少なく寸法形状の良好なばね材を得ることができ
る。また、マルテンサイト系ステンレス鋼の特徴
としては、その熱処理方法に関連してマルテンサ
イト変態後も析出処理を行なうまでは冷間加工硬
化能が小さいということであり、この特徴により
本発明においてはクラツド材に対する冷間加工が
非常に容易であり、なかでも本発明の組成のマル
テンサイト系ステンレス鋼は、一般のマルテンサ
イト系ステンレス鋼と比較しても冷間加工硬化能
が小さく、クラツド材の成形加工性、打抜き加工
性に優れている効果がある。
さらに、表面に銅合金からなる導電性材料を配
置した構成であることにより、スイツチ、コネク
ター等の導電性接触部材として使用される場合
は、ステンレス材が表面にある場合と比較して他
方の接触部材との金属的ななじみが良く、電気的
接触が良好である(接触抵抗が低くなる)。さら
に、銅合金の軟化をわずかに押えられることを確
認してなる本発明にあつては、主にばね作用を担
うステンレス材を中心に配置した構造とすること
により、両側にステンレス材を配置しその間に銅
材を配置した場合の様に、両側のステンレス材の
ばね作用が中間の銅材によつて吸収あるいは銅材
を介して干渉されることによつてばね特性を減じ
ることがなく、その結果全体としてばね特性の向
上も図ることができる効果がある。
置した構成であることにより、スイツチ、コネク
ター等の導電性接触部材として使用される場合
は、ステンレス材が表面にある場合と比較して他
方の接触部材との金属的ななじみが良く、電気的
接触が良好である(接触抵抗が低くなる)。さら
に、銅合金の軟化をわずかに押えられることを確
認してなる本発明にあつては、主にばね作用を担
うステンレス材を中心に配置した構造とすること
により、両側にステンレス材を配置しその間に銅
材を配置した場合の様に、両側のステンレス材の
ばね作用が中間の銅材によつて吸収あるいは銅材
を介して干渉されることによつてばね特性を減じ
ることがなく、その結果全体としてばね特性の向
上も図ることができる効果がある。
第1図は本発明の一実施例に係る導電用クラツ
ドばね材の構造説明図、第2〜4図はそれぞれ他
の導電用クラツドばね材の構造説明図、第5図、
第6図、第7図および第8図はそれぞれ導電率と
ばね限界値との関係を示す特性図である。 1:析出硬化型セミオーステナイト系ステンレ
ス鋼、2:耐熱性銅合金。
ドばね材の構造説明図、第2〜4図はそれぞれ他
の導電用クラツドばね材の構造説明図、第5図、
第6図、第7図および第8図はそれぞれ導電率と
ばね限界値との関係を示す特性図である。 1:析出硬化型セミオーステナイト系ステンレ
ス鋼、2:耐熱性銅合金。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 Cr14〜16%、Ni6〜8%、Cu0.2〜1.2%、
Ti0.1〜0.9%、残部Feを主成分とする析出硬化型
マルテンサイト系ステンレス鋼板の両面に導電率
80%IACS以上の耐熱性銅合金を金属学的に接着
一体化したことを特徴とする導電用クラツドばね
材。 2 銅合金がZrを0.02〜0.3%含むCu−Zr合金で
あることを特徴とする特許請求の範囲第1項記載
の導電用クラツドばね材。 3 銅合金がCrを0.2〜1.7%含むCu−Cr合金であ
ることを特徴とする特許請求の範囲第1項記載の
導電用クラツドばね材。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP59235673A JPS61114414A (ja) | 1984-11-08 | 1984-11-08 | 導電用クラツドばね材 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP59235673A JPS61114414A (ja) | 1984-11-08 | 1984-11-08 | 導電用クラツドばね材 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPS61114414A JPS61114414A (ja) | 1986-06-02 |
| JPH0328313B2 true JPH0328313B2 (ja) | 1991-04-18 |
Family
ID=16989503
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP59235673A Granted JPS61114414A (ja) | 1984-11-08 | 1984-11-08 | 導電用クラツドばね材 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPS61114414A (ja) |
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| EP4322178A1 (en) | 2022-08-10 | 2024-02-14 | Hitachi-Ge Nuclear Energy, Ltd. | Filtered containment venting system |
Families Citing this family (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2513298B2 (ja) * | 1989-02-16 | 1996-07-03 | 日立電線株式会社 | 制振効果を有する導電用クラッドばね材の製造方法 |
| JP4705342B2 (ja) * | 2004-06-22 | 2011-06-22 | 日立マクセル株式会社 | 光学フィルタ |
Family Cites Families (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US3767370A (en) * | 1971-11-22 | 1973-10-23 | Texas Instruments Inc | Composite thermostat material |
-
1984
- 1984-11-08 JP JP59235673A patent/JPS61114414A/ja active Granted
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| EP4322178A1 (en) | 2022-08-10 | 2024-02-14 | Hitachi-Ge Nuclear Energy, Ltd. | Filtered containment venting system |
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPS61114414A (ja) | 1986-06-02 |
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Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
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