JPH0329859B2 - - Google Patents

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JPH0329859B2
JPH0329859B2 JP12208988A JP12208988A JPH0329859B2 JP H0329859 B2 JPH0329859 B2 JP H0329859B2 JP 12208988 A JP12208988 A JP 12208988A JP 12208988 A JP12208988 A JP 12208988A JP H0329859 B2 JPH0329859 B2 JP H0329859B2
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Description

【発明の詳細な説明】
〔産業上の利用分野〕 本発明は、溶接部高温熱影響部における耐粒界
腐食性、耐応力腐食割れ性および機械的強度に優
れるNi基合金に関するものであり、特に本発明
は、高温水中での粒界型応力腐食割れ(IGSCC)
および粒界腐食(IGC)を改善した高Cr含有Ni
基合金に関するものである。 〔従来の技術およびその課題〕 近年、化学工業、エネルギー産業の発展によつ
て装置材料の受ける使用環境は多岐にわたり厳し
い条件下で使用される場合が多くなつており、安
全性に対する信類性要求の高まりと共に安定した
耐食性を有する材料が要求されている。このよう
な理由から、環境の厳しい条件下ではステンレス
鋼やNi基合金が広く使用されている。 Crを含有するNi基合金は一般耐食性に優れ特
に塩化物環境における粒内応力腐食割れ
(IGSCC)に対して優れた耐食性を有する粒界に
炭化物が析出し鋭敏化することがあり、粒界腐食
(IGC)や粒界応力腐食割れ(IGSCC)が生ずる
ことがある。これら粒界鋭敏化に対しては従来
TiまたはNbなど安定化元素を添加して、固溶C
を予め固定する安定化処理を施す対策がとられて
いるが、溶接熱影響部、特に高温熱影響部におい
ては上記安定化効果が消えて溶接時およびその後
の歪取り焼鈍などの熱処理により粒界が鋭敏化す
ることがあつた。 Crを含むNi基合金のうち、インコネル600のよ
うにCr含有量が比較的少ない場合は粒界鋭敏化
を抑止するためのNb含有量を多く必要とし、溶
接部を含めて粒界鋭敏化を抑止するためには、さ
らに多量のNbが必要となる。 インコネル600の耐粒界腐食性および耐粒界応
力腐食割れ性の改善については、1981年4月の日
本金属学会講演会講演概要集第268頁に記載され
ているように、Cを0.01%以下にするか、あるい
はNbを添加することが有効であり、またNは
0.01%以上のとき粒界鋭敏化が促進されることが
知られている。 しかしながら、C、Nが低下すると機械的強度
なかでも0.2%耐力が低下するという欠点がある。 また、1982年5月の腐食防食協会春期学術講演
大会講演概要集第160頁に記載されているように、
インコネル600合金の溶着金属の耐粒界腐食性に
対してNbとTiが有効であることが知られてい
る。 しかしながら、前記記載は溶着金属に関するも
のであり、溶接熱影響部における機械的強度につ
いては何らの記載もなく、またNの影響について
も何らの記載もない。 さらに、上記2つの講演概要集によれば、試験
片のCr含有量は21%以下と低いためCによる粒
界鋭敏化を抑止するに必要なNb量を多くする必
要があり、このようにNbが多くなると熱間加工
性が劣化して製造性が悪くなるばかりでなく、コ
ストアツプにつながるという欠点がある。また、
インコネル600ベースの場合多量のNbを含有させ
てもCr含有量が比較的低いため粒界鋭敏化を安
全に抑止することは非常に困難である。 従来化学プラント、エネルギー産業における各
種装置に対する高度の安全性要求に応えるために
極めて優れた耐粒界腐食性および耐応力腐食割れ
性を有する合金が要望されている。 ところで、高CrのNi基合金であるインコネル
690については、防食技術28巻(1979)第82頁に
記載されているように、Cを0.02%まで下げるこ
とにより粒界の鋭敏化が抑止できることが知られ
ている。しかしながら、上記合金にはNの含有量
についての記載はなく、単にCを低下させただけ
では機械的強度が低下するという欠点がある。 本発明は、従来知られた上記合金の有する欠点
を除去、改善した合金を提供することを目的とす
る。 〔課題を解決するための手段〕 上掲の目的は、次のような要旨構成の合金、す
なわち、 C:0.080wt%以下、Si:1.0wt%以下、Mn:
1.0wt%以下、Cr:26wt%超え35wt%以下、
Fe:25wt%以下、P:0.030wt%以下、S:
0.030wt%以下、N:0.2wt%以下、Nb:4wt%
以下かつ50(wt%C−0.030)wt%以上、さらに
〔2.0−50(wt%C+wt%N)〕wt%以上、B:
0.005wt%以下、Mg:0.05wt%以下を含み、また
はさらに Ti、Zr、Alのなかから選ばれるいずれか1種
または2種以上合計で1wt%以下を含み、残部実
質的にNiよりなる溶接部高温熱影響部における
耐粒界腐食性、耐応力腐食割れ性および機械的強
度に優れるNi基合金、 によつて達成することができる。 次に本発明を詳細に説明する。 本発明者等は、粒界鋭敏化を抑止するための低
C化によつて生ずる機械的強度の劣化に対してN
およびNbが非常に有効であり、とくにNbはC、
Nと同様機械的強度に有効であり、C、Nの和が
低くても、Nb添加によつて機械的強度を充分有
し、かつNの添加は粒界鋭敏化を抑制するのに有
効であることを知見した。 すなわち、C、N、Nbの適切な成分バランス
をとることによつて、溶接熱影響部における耐粒
界腐食性、耐粒界応力腐食割れ性および機械的強
度に優れるNi基合金に想到して本発明を完成し
た。すなわち本発明合金は、従来のインコネル
690に比べて溶接部高温熱影響部における耐粒界
腐食性、耐粒界応力腐食割れ性および機械的強度
の点において優れた合金である。 次に本発明合金の成分組成を限定する理由を説
明する。 Cは、機械的強度向上の点でその添加が有効で
あるものの、その量が0.08wt%(以下単に%と略
記する)を超えると溶接部高温熱影響部の耐食性
が劣化するので、0.080%以下とする。 Siは、脱酸剤として添加されるが、その量が
1.0%を超えると耐粒界腐食性が劣化するのでSi
は1.0%以下にする。 Mnは、Siと同様に脱酸剤として添加される他、
原料から不可避に混入する元素であつて、その量
が1.0%を超えると耐粒界腐食性が劣化するので
Mnは1.0%以下とする必要がある。 Pは、不可避に混入する不純物であり、低いほ
ど良い。とくにその量が0.030%を超えると熱間
加工性、溶接性が劣化するのでPは0.030%以下
とする必要がある。 Sは、Pと同様不可避に混入する不純物であ
り、低いほど良い。とくにその量が0.030%を超
えると熱間加工性が劣化するのでSは0.030%以
下とする必要がある。 Crは、耐食性を発揮させるのには不可欠の元
素であり、Crが26%以下になると、耐食性が充
分ではなく、Crが35%を超えると熱間加工性が
極めて困難となるのでCrは26%を超え35%以下
にする必要がある。 Feは、高価なNiに置き換えて使用できる安価
な合金元素であり、特性に影響を与えない範囲で
添加することができるが、その量が25%より多い
とNi基合金の特徴である塩化物環境における耐
粒内応力腐食割れ性が劣化するので25%以下とす
る必要がある。 Nは、機械的強度の向上に有効であるが、0.2
%を超えると鋼塊中にブローホールが生ずるおそ
れがあり、製造性が劣化するので、Nは0.2%以
下にする必要がある。 Nbは、耐粒界腐食性および機械的強度に有効
な元素でり、基本的に4%以下含有させる。ただ
し、耐粒界腐食性の観点から、Cとの関係におい
て、50(%C−0.030)%以上含有させる必要があ
る。さらに、Nb含有量は、機械的強度の観点か
ら、C、Nとの関係において、下記の式、すなわ
ち、 %Nb2.0−50(%C+%N) の関係を満足する必要がある。 Ti、Zr、Alは、それぞれ脱酸剤として熱間加
工性の改善に有効な元素であり、なかでもTi、
Zrはブローホール発生を抑止する効果が大きく、
かつ溶接高温熱影響部の耐食性を向上させる元素
であるが、Ti、Zr、Alのなかから選ばれるいず
れか1種または2種以上が合計で1%より多いと
上記諸効果が期待されないので1%以下にする必
要がある。 B、Mgは熱間加工性を向上するが、B、Mg
はそれぞれ0.005%、0.05%を超えると逆に熱間
加工性が劣化するのでB、Mgはそれぞれ0.005%
以下、0.05%以下にする必要がある。 〔実施例〕 第1表に成分組成を示す本発明合金1〜3と比
較合金4、5をそれぞれ大気誘導炉で溶解して6
Kg鋼塊とし、鍛造によつて厚さ10mm、巾70mmに
し、素材熱処理として1100℃×1h加熱後水冷し、
さらに870℃×2h加熱後水冷した。かくして得ら
れた鋼片を機械試験に供した。一方、耐食性試験
用として第1図に示すように開先加工して多層肉
盛し、600℃×20h熱処理した後空冷し、さらに
500℃×40h熱処理後空冷した鋼片を作つた。溶
接はTIG溶接で行ない、フイラーメタルの成分組
成は第2表のものを用いた。試片はいずれも溶接
部断面を切り出し、最終湿式#800まで研摩した。 第3表に0.2%耐力、粒界腐食試験および高温
水応力腐食割れ試験のそれぞれの結果を示す。 粒界腐食および高温水応力腐食割れ試験後試験
片の断面を光学顕微鏡で観察し、粒界腐食の場合
は最大侵食度dを測定した。また高温水応力腐食
割れの場合は、割れの有無を調べた。
【表】
【表】
【表】
【表】
〔発明の効果〕
以上説明したように、本発明のNi基合金は0.2
%耐力は27Kg/mm2以上と機械的強度にすぐれ、ま
た、溶接部高温熱影響部における耐粒界腐食性な
らびに耐応力腐食割れ性に優れる合金であり、化
学工業ならびにエネルギー産業、なかでも原子力
発電用機器として優れた諸特性を有する合金であ
る。
【図面の簡単な説明】
第1図は、腐食試験に供した溶接試験片の斜視
図、第2図は、機械的強度に及ぼす(C+N)含
有量およびNb含有量の影響を示す図、第3図は、
粒界腐食試験における最大侵食度dに及ぼすC含
有量およびNb含有量の影響を示す図である。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 C:0.080wt%以下、Si:1.0wt%以下、
    Mn:1.0wt%以下、Cr:26wt%超え35wt%以
    下、Fe:25wt%以下、P:0.030wt%以下、S:
    0.030wt%以下、N:0.2wt%以下、Nb:4wt%
    以下でかつ50(wt%C−0.030)wt%以上、さら
    に〔2.0−50(wt%C+wt%N)〕wt%以上、B:
    0.005wt%以下、Mg:0.05wt%以下を含み、残部
    実質的にNiよりなる溶接部高温熱影響部におけ
    る耐粒界腐食性、耐応力腐食割れ性および機械的
    強度に優れるNi基合金。 2 C:0.080wt%以下、Si:1.0wt%以下、
    Mn:1.0wt%以下、Cr:26wt%超え35wt%以
    下、Fe:25wt%以下、P:0.030wt%以下、S:
    0.030wt%以下、N:0.2wt%以下、Nb:4wt%
    以下でかつ50(wt%C−0.030)wt%以上、さら
    に〔2.0−50(wt%C+wt%N)〕wt%以上、B:
    0.005%wt%以下、Mg:0.05wt%以下、Ti、Zr、
    Alのなかから選ばれるいずれか1種または2種
    以上合計で1wt%以下を含み、残部実質的にNiよ
    りなる溶接部高温熱影響部における耐粒界腐食
    性、耐応力腐食割れ性および機械的強度に優れる
    Ni基合金。
JP12208988A 1988-05-20 1988-05-20 溶接部高温熱影響部における耐粒界腐食性,耐応力腐食割れ性および機械的強度に優れるNi基合金 Granted JPH01132731A (ja)

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JP4683712B2 (ja) * 2000-12-06 2011-05-18 日本冶金工業株式会社 熱間加工性に優れたNi基合金
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