JPH0335915B2 - - Google Patents

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JPH0335915B2
JPH0335915B2 JP5575083A JP5575083A JPH0335915B2 JP H0335915 B2 JPH0335915 B2 JP H0335915B2 JP 5575083 A JP5575083 A JP 5575083A JP 5575083 A JP5575083 A JP 5575083A JP H0335915 B2 JPH0335915 B2 JP H0335915B2
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triazole
acid
enzyme
culture
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Tetsuro Fujishima
Yutaka Noda
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Yamasa Shoyu KK
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Yamasa Shoyu KK
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  • Preparation Of Compounds By Using Micro-Organisms (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 〔〕 発明の背景 技術分野 本発明はトリアゾールデオキシリボヌクレオシ
ドの酵素を利用する製造法に関するものである。
本発明においてトリアゾールデオキシリボヌク
レオシドとは構造式〔〕 で表わされる化合物を意味し、その化学名は1−
(2−デオキシ−β−D−エリスロ−ペントフラ
ノシル)−1,2,4−トリアゾール−3−カル
ボキサミドである。本化合物はDNAおよびRNA
ウイルスに対して広範囲で強力な抗ウイルス作用
を示す化合物であるリバビリン(Ribavirin)の
類似体であり、それ自身抗ウイルス剤として期待
される化合物である。
従来技術 従来、トリアゾールデオキシリボヌクレオシド
を製造する方法としては、3−メトキシカルボニ
ル−1,2,4−トリアゾールまたは3−シアノ
−1,2,4−トリアゾールとデオキシリボヌク
レオシド誘導体とを縮合した後、メトキシカルボ
ニル基またはシアノ基をカルボキサミド基に変換
する方法が知られている(J.Carbohydrates・
Nucleosides・Nucleotides、2(1)、1−36
(1975))。このような合成法は、反応操作が煩雑
であり、収率もよくない。
また、リバビリンのようなトリアゾールリボヌ
クレオシドを酵素的に、もしくは微生物を利用し
て製造する方法は知られている(特開昭50−
29720号、特開昭50−123882号および特開昭57−
146593号参照)。しかしながら、トリアゾールデ
オキシリボヌクレオシドの製造には酵素的な方法
もしくは微生物を用いる方法は採用された例はな
い。
〔〕 発明の概要 本発明者らは、トリアゾールデオキシリボヌク
レオシドを、1,2,4−トリアゾール誘導体と
2−デオキシリボース供与体とを基質として酵素
の作用によつて製造することを始めて成功し、こ
れに基づいて本発明を完成した。
本発明は、1,2,4−トリアゾール−3−カ
ルボキサミド(以下、「トリアゾール化合物」と
略称することもある。)と2−デオキシリボース
供与体とをヌクレオシドホスホリラーゼ源の存在
下で反応させ、前記構造式〔〕で表わされるト
リアゾールデオキシリボヌクレオシドを得ること
を特徴とするトリアゾールデオキシリボヌクレオ
シドの製造法を提供するものである。
〔〕 発明の具体的説明 ヌクレオシドホスホリラーゼ源 本発明において「ヌクレオシドホスホリラーゼ
源」とは、1,2,4−トリアゾール−3−カル
ボキサミドと後に定義する2−デオキシリボース
供与体とに作用し、トリアゾールデオキシリボヌ
クレオシドを与える単独の酵素または複数の酵素
群を含有し、少なくともヌクレオシドホスホリラ
ーゼを含有する物質をいう。なお、ここで「ヌク
レオシドホスホリラーゼ」とは、2′−デオキシリ
ボヌクレオシドを加りん酸分解して2−デオキシ
リボース−1−りん酸と核酸塩基とを与える作用
ならびに2−デオキシリボース−1−りん酸とト
リアゾール化合物とよりトリアゾールデオキシリ
ボヌクレオシドを合成する作用を担う酵素をい
う。
また、ヌクレオシドホスホリラーゼ源には、ヌ
クレオシドホスホリラーゼ以外の酵素も含み得
る。これらの酵素は、本発明の反応に際し、たと
えば原料化合物に作用してヌクレオシドホスホリ
ラーゼの基質を生成するなど本発明の反応に積極
的に関与する酵素であるか、または本発明の反応
条件において本発明の反応を阻害しない酵素であ
り得る。反応に積極的に関与する酵素としては、
2−デオキシリボース供与体としてデオキシリボ
ヌクレオチドを使用した場合のホスフアターゼが
例示される。
上述のヌクレオシドホスホリラーゼ源は本発明
の目的に合致する限り、起源および反応に際して
の形態(可溶性酵素、固定化酵素、培養物、生菌
体、菌体処理物など)を問わない。
すなわち、細菌、酵母、放線菌、糸状菌、担子
菌などの微生物(菌類)、動物の臓器もしくは組
織など、または植物に由来する前記の酵素含有物
を使用でき、特に微生物由来の酵素含有物が好ま
しい。最も好ましいヌクレオシドホスホリラーゼ
源としてブレビバクテリウム(Brevibacterium)
属に属する微生物が例示される。
本発明の目的とする酵素活性が特に強い菌株と
しては、具体的には兵庫県西宮市の甲子園球場の
砂より分離されたAT−6−7株を挙げることが
できる。この菌株の菌学的性質を以下に記載す
る。
A 形態 (1) 細胞の形態および大きさ:短桿状、0.8〜
1.0×1.0〜1.2μm (2) 胞子の形成:なし (3) グラム染色性:陽性 B 各種培地における生育状態 (1) 内汁寒天平板培養(28℃、48時間) 集落の形状:円形(Circular) 集落表面の隆起:扁平状(Flat)、平滑
(Smooth) 大きさ:2〜4mm 色調:黄色ないし桃黄色 (2) 肉汁寒天斜面培養(28℃、48時間) 生育:良好 生育の形:疣状(Echinulate) (3) 肉汁液体培養(28℃、48時間) 生育:表面に菌環(Ring)を形成し、やや
沈渣(Sediment)を生じる。
(4) 肉汁セラチン穿刺培養(20℃、6日間):
層状(Straitiform)に液化する。
(5) リトマスミルク培地(28℃、4日間):わ
ずかに凝固し、ペプトン化も見られる。
C 生理的性質 (1) 硝酸塩の還元(28℃、5日間):還元性な
し。
(2) 硫化水素の生成(28℃、5日間):生成し
ない。
(3) 澱粉の加水分解:分解性あり。
(4) カタラーゼ:陽性 (5) インドールの生成:生成しない。
(6) ペプトンおよびアルギニンからのアンモニ
アの生成:陰性 (7) メチルレツドテスト:陰性 (8) V−Pテスト:陽性 (9) 酸素に対する態度:好気的 (10) O−Fテスト(Hugh Leifson法による):
F型(Fermentation) (11) 糖類からの酸の生成 陽性:グルコース、マンノース、フラクトー
ス、マルトース、サツカロース、トレハロ
ース 陰性:アラビノース、キシロース、ガラクト
ース、ラクトース、ソルビツト、イノシツ
ト、グリセリン (12) 生育PH範囲:PH6.0〜9.0 (13)生育最適温度:25〜37℃ 以上の菌学的性質を、バージエーズ・マニユア
ル・オブ・デイタミネーテイブ・バクテリオロジ
−(Bergey′s Manual of Determinative
Bacteriology)第7版(1957年)の分類基準に
より検索した。その結果、AT−6−7株はほと
んど球菌に近い短桿菌で、グラム陽性であり、フ
イラメントを形成せず、炭水化物より酸を生成す
ることによりブレビバクテリウム
(Brevibacterium)属に属する菌株と同定し、ブ
レビバクテリウム・アセチリカム
(Brevibacterium acetylicum)AT−6−7と命
名した。
なお、以上の菌株の同定帰属はバージエーズ・
マニユアル・オブ・デイタミネーテイブ・バクテ
リオロジー第7版によるものであり、分類基準の
変更などにより、異なる分類基準によつてこれら
の菌株の同定帰属が行われた場合には、他種ある
いは他属に属することもあり得るが、本発明にお
いて上記のごとく命名された微生物は、少なくと
も本発明の目的とするヌクレオシドホスホリラー
ゼ源として使用することができ、かつ前記の菌学
的性質もしくはこれと均等の菌学的性質を基本的
に有する微生物を包含し、一義的に特定され得る
ものである。
この菌株について、昭和56年通商産業省告示第
178号に従つて工業技術院微生物工業技術研究所
に対して寄託申請を行い、昭和57年1月13日付け
で受託され、受託番号として微工研菌寄第6305号
(FERM P−6305)が付与されている。他の例
示菌株としては ブレビバクテリウム・インペリアレ(B.
imperiale)ATCC8365を例示することができる。
また、前記の菌株から、紫外線、X線、γ線の
照射などの物理的処理もしくはニトロソグアニジ
ンなどによる薬剤処理など、一般的変異誘導法に
よる誘発突然変異または自然の原因に起因する自
然突然変異によつて誘導された変異体も、ヌクレ
オシドホスホリラーゼ源としての酵素活性を失わ
ない限り、本発明に使用される。
さらに、前記のような好適な菌株から得られた
ヌクレオシドホスホリラーゼ源としての酵素の遺
伝子がブレビバクテリウム属以外の微生物に取り
込まれ、そのような形質が発現するに至つた場
合、このような微生物はブレビバクテリウム属と
均等とみなされるべきである。
本発明に使用する菌体等を調製するために、こ
れらの微生物を培養するに際しては、使用される
培地および培養法は、これらの微生物が生育する
限り、特に限定されない。
培地としてはこれらの微生物が資化可能な炭素
源および窒素源を適当量含有し、必要に応じて無
機塩、微量発育促進物質、消泡剤などを添加した
ものが使用される。具体的には、炭素源として
は、グルコース、フラクトース、マルトース、リ
ボース、サツカロース、澱粉、澱粉加水分解物、
糖蜜、廃糖蜜などの糖類もしくはその脂肪酸エス
テルなどの誘導体、麦、〓、米などの天然炭水化
物、マンニトール、メタノール、エタノールなど
アルコール類、グルコン酸、ピルビン酸、酢酸、
クエン酸などの脂肪酸類、ノルマルパラフイン、
ケロシンなどの炭水化物類、グリシン、グルタミ
ン酸、グルタミン、アラニン、アスパラギンなど
のアミノ酸類など、一般的な炭素源より使用する
微生物の資化性を考慮して一種または二種以上を
適宜に選択して使用すればよい。窒素源として
は、肉エキス、ペプトン、酵母エキス、乾燥酵
母、大豆加水分解物、大豆粉、ミルクカゼイン、
カザミノ酸、各種アミノ酸、コーンステイープリ
カー、コツトンシードミールないしその加水分解
物、フイツシユミールないしその加水分解物、そ
の他の動物、植物、微生物の加水分解物などの有
機窒素化合物、アンモニア、硝酸アンモニウム、
硫酸アンモニウム、塩化アンモニウム、りん酸ア
ンモニウム、炭酸アンモニウム、酢酸アンモニウ
ムなどのアンモニウム塩、硝酸ナトリウムなどの
硝酸塩、尿素など無機窒素化合物より使用微生物
の資化性を考慮し、一種または二種以上を適宜に
選択して使用する。さらに、無機塩として微量の
マグネシウム、マンガン、鉄、亜鉛、銅、ナトリ
ウム、カルシウム、カリウムなどのりん酸塩、塩
酸塩、硝酸塩、炭酸塩、硝酸塩、酢酸塩などの一
種または二種以上を適宜添加し、必要に応じて植
物油、界面活性剤などの消泡剤、ビタミンB1
B2、ニコチン酸、パントテン酸、ビオチン、p
−アミノ安息香酸などの微量発育促進物質を添加
してもよい。また、栄養要求を同時示す微生物を
使用する場合、当然その生育を満足させる物質を
培地に添加しなければならない。
培養は、前記培地成分を含有する液体培地中で
振盪培養、通気攪拌培養、静置培養、連続培養な
どの通常の培養法より使用微生物に適した培養法
を選択して行う。
培養条件は、使用微生物および培地の種類によ
り適宜選択すればよいが、通常は培養開始のPHを
約6〜8に調整し、約25〜35℃の温度条件下で培
養を行う。培養期間は使用微生物の生育に十分な
時間であればよく、通常1〜3日間である。
以上のように微生物を培養した後、得られた培
養物、培養物から遠心分離、沈降分離、凝集分離
などの通常の方法によつて集菌した生菌体、また
は生菌体に適宜な処理を施して得られる菌体処理
物を本発明におけるヌクレオシドホスホリラーゼ
源として使用できる。ここで、培養物とは培養後
の培地と培養菌体が未分離の状態のものをいう。
また、菌体処理物とは、乾燥菌体、細胞膜・壁変
性菌体、破砕菌体、固定化菌体、菌体抽出物、本
発明の目的とするヌクレオシドホスホリラーゼ源
としての酵素活性を有する菌体抽出物の蛋白質画
分もしくはその精製物、蛋白質画分もしくはその
精製物の固定化物などを指称する。なお、本発明
においてはこれらを「菌体等」と総称する場合も
ある。
菌体処理物を得るための方法を以下に例示す
る。すなわち、生菌体に対し、たとえば凍結融
解処理、凍結乾燥処理、通風乾燥処理、アセトン
乾燥処理、酸性ないしアルカリ性下における加温
処理、磨砕処理、超音波処理、浸透圧差処理など
の物理的処理手段、もくはたとえば、リゾチー
ム、細胞壁溶解酵素などの酵素処理、トルエン、
キシレン、ブチルアルコール(ブタノール)など
の溶媒もしくは界面活性剤との接触処理などの化
学的ないし生物化学的処理を単独もしくは組み合
せで施すことにより、また、菌体抽出物に対
し、たとえば塩析処理、等電点沈澱処理、有機溶
媒沈澱処理、各種クロマトグラフ処理、透析処理
などの酵素分離精製手段を単独もしくは組み合せ
て施すことにより、さらに、生菌体、菌体抽出
物もしくはその精製物に包括処理、架橋処理、担
体への吸着処理などの酵素固定化手段を施すこと
により菌体処理物を得ることができる。
反応基質 本発明の酵素反応における反応基質は1,2,
4−トリアゾール−3−カルボキサミドおよび2
−デオキシリボース供与体である。
1,2,4−トリアゾール−3−カルボキサミ
ドは遊離型またはナトリウム塩などの塩のいずれ
も使用できる。
本発明において「2−デオキシリボース供与
体」とは、ヌクレオシドホスホリラーゼ源の作用
により、1,2,4−トリアゾール−3−カルボ
キサミドのN1位に2′−デオキシリボース残基を
転移しうる2−デオキシリボース誘導体である。
すなわち、「2−デオキシリボース供与体」とい
う用語は、ヌクレオシドホスホリラーゼの基質と
なり、その直後の作用によつてトリアゾール化合
物に2−デオキシリボース残基を与え得る化合物
を意味するだけでなく、ヌクレオシドホスホリラ
ーゼ源に含まれる上記以外の酵素の作用によつて
上記のようなヌクレオシドホスホリラーゼの直接
の基質に変換され得る化合物も意味する。
具体的には、2′−デオキシリボヌクレオシド、
2′−デオキシリボヌクレオチドもしくは2−デオ
キシリボース−1−りん酸、またはこれらの塩類
が挙げられる。
2′−デオキシリボヌクレオシドとしては、2′−
デオキシアデノシン、2′−デオキシイノシン、
2′−デオキシグアノシン、2′−デオキシシチジ
ン、チミジン、2′−デオキシウリジンが挙げら
れ、2′−デオキシリボヌクレオチドとしては、上
記2′−デオキシリボヌクレオシドの3′位および/
または5′位におけるモノりん酸エステル、ジりん
酸エステル、トリりん酸エステルが全て含まれる
が、代表例としては、2′−デオキシアデノシン−
5′−モノりん酸、2′−デオキシアデノシン−5′−
ジりん酸、2′−デオキシアデノシン−5′−トリり
ん酸、2′−デオキシイノシン−5′−モノりん酸、
2′−デオキシイノシン−5′−ジりん酸、2′−デオ
キシイノシン−5′−トリりん酸、2′−デオキシグ
アノシン−5′−モノりん酸、2′−デオキシグアノ
シン−5′−ジりん酸、2′−デオキシグアノシン−
5′−トリりん酸、2′−デオキシシチジン−5′−モ
ノりん酸、2′−デオキシシチジン−5′−ジりん
酸、2′−デオキシシチジン−5′−トリりん酸、チ
ミジン−5′−モノりん酸、チミジン−5′−ジりん
酸、チミジン−5′−トリりん酸、2−デオキシウ
リジン−5′−モノりん酸、2′−デオキシウリジン
−5′−ジりん酸、2′−デオキシウリジン−5′−ト
リりん酸などの遊離型またはナトリウム塩などの
アルカリ塩が挙げられる。
反応基質溶液 本発明の酵素反応に使用される基質溶液は、基
本的には前記の反応基質が水性媒体に溶解もしく
は懸濁した水性液である。
水性液中には少なくともトリアゾール化合物お
よび前記の2−デオキシリボース供与体の一種ま
たは二種以上を含有し、これらの反応基質のほか
に、りん酸イオン供与体、有機溶媒、界面活性
剤、金属塩類、補酵素類、酸、塩基、糖類など酵
素反応を促進する物質、妨害酵素活性を阻害する
物質、反応基質の溶解性を向上させる物質、酵素
と反応基質の接触を向上させる物質等を含有して
いてもよい。また、使用微生物が資化しうる前記
のような培地成分を含有していてもよい。
水性媒体としては、水または酵素反応に好適な
各種緩衝液(りん酸緩衝液、イミダゾール−塩酸
緩衝液、ベロナール−塩酸緩衝液、トリス−塩酸
緩衝液など)を用いることができる。
りん酸イオン供与系としては、水性媒体中でり
ん酸イオンに解離しうるもののいずれを用いても
よく、たとえば遊離型りん酸そのもの、無機りん
酸塩、たとえばナトリウム、カリウムなどのアル
カリ金属、カルシウム、マグネシウムなどのアル
カリ土類金属、アンモニウムとの塩が好適に使用
される。また、りん酸イオン供与系としては、酵
素反応の基質溶液中でりん酸イオンを遊離しうる
系、たとえば各種りん酸エステル誘導体とホスフ
アターゼの組み合せ、ヌクレオチドとヌクレオチ
ターゼの組み合せ、核酸塩基およびリボース−1
−りん酸もしくは2−デオキシリボース−1−り
ん酸とホスホリラーゼとの組み合せなどを利用す
ることができる。
以上のようなりん酸供与系は酵素反応に際して
系外から添加されたものであつてもよく、使用微
生物の成分として含有されているものであつても
よい。すなわち、酵素反応に利用しうる形態であ
る限り、上記の物質の単独もしくは二種以上を組
み合せた系を、または上記の物質を含有する微生
物菌体もしくはその菌体処理物を本発明の酵素反
応に際して反応液に別途添加してもよく、ヌクレ
オシドホスホリラーゼ源に含有されているこれら
の物質をそのまま利用してもよい。
有機溶媒としては、たとえばメタノール、エタ
ノール、プロパノール、ブタノール、アセトン、
メチルエチルケトン、酢酸エチル、トルエン、テ
トラヒドロフラン、ジオキサン、ジメチルスルホ
キシド、ジメチルアセトアミド、ジメチルホルム
アミド、2−エトキシエタノールなどが例示され
る。
反応方法 本発明の反応は、前記の酵素源、すなわちヌク
レオシドホスホリラーゼ源と反応基質とを水性媒
体中で接触させることにより達成される。
接触方法は、酵素源の形態に応じて適宜に選択
すればよいが、通常、酵素源を反応基質溶液に懸
濁もしくは溶解し、好ましくは加温しながら撹拌
もしくは振盪するバツチ方式、または酵素源を必
要に応じて適当な担体、助剤、吸着剤と混和し、
もしくはこれらに担持させてカラムに充填し、反
応基質溶液を通液するカラム方式などが適用され
る。なお、バツチ方式の場合には反応後、菌体等
を濾過(加圧濾過、真空濾過などを含む。)、遠心
分離、沈降分離、凝集分離など通常の方法によつ
て集菌し、反応基質溶液と接触させることによつ
て繰り返し使用することができる。固定化ヌクレ
オシドホスホリラーゼ源によるカラム方式の場合
は、菌体等の分離操作は必要ないが、同様に繰り
返し、もしくは連続的に酵素反応に使用すること
ができる。また、前記したように、使用微生物の
培養に際し、培地中に反応基質を添加し、酵素源
と反応基質を反応させる方法も本発明に採用しう
る。
反応基質および酵素源の濃度もしくは添加量 反応に際し、反応液の基質濃度は特に制限され
るものではなく、反応温度における使用水性媒体
に対する各基質の飽和濃度以下の基質濃度が通常
採用されるが、反応基質溶液に添加された前記の
有機溶媒などにより基質濃度を増大させることも
できる。また、反応液中に飽和濃度以上の各基質
を懸濁状態で存在させ、反応の進行に従つて各基
質を溶解させることもできる。また、各基質を反
応中に逐次添加し、適当濃度に保つこともでき
る。各基質を添加し、溶解させる場合、基質濃度
はトリアゾール化合物またはその塩については通
常5〜200mM程度、好ましくは10〜100mM程度
であり、2−デオキシリボース供与体については
通常1〜300mM程、好ましくは1〜150mM程度
である。
酵素源の使用量は微生物の種類、その使用形
態、反応効率、経済性などを考慮し、当業者が予
備実験等によつて容易に決定できるものである。
反応条件 本発明の反応の条件は、反応基質が菌体等の作
用によつて反応し、効率よくトリアゾールデオキ
シリボヌクレオシドが生成する条件であれば使用
微生物の非増殖条件下であれ増殖条件下であれ特
に限定されない。しかしながら、使用微生物の非
増殖条件下における反応が特に効率が良い。
微生物の非増殖条件下で反応に供する方法とし
ては、酵素反応温度を使用微生物が増殖できない
温度範囲(ただし、本発明の反応に関与する酵素
が失活しない温度範囲)に設定する方法、使用微
生物菌体をあらかじめ前記のとおり物理的、化学
的ないし生物化学的に処理することによつて微生
物を増殖できない状態にした後、反応に供する方
法、反応に際して、たとえばトルエンなどの使用
微生物の増殖を阻害する物質を反応基質溶液に添
加する方法などを単独にあるいは組み合せて採用
すればよいが、特に反応温度を操作する方法が最
も効果的で簡便である。
本発明の反応は28〜80℃の範囲において進行す
るが、実用性を考慮すれば37〜70℃の範囲が好ま
しく、特に40〜60℃が最適である。
反応基質溶液の液性は、通常PH4〜10、好まし
くはPH6〜8の範囲に保たれればよく、反応中に
PHが変動するときは、塩酸、硫酸、りん酸などの
酸まは水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、アン
モニア水、アンモニアガスなどのアルカリを用い
て好ましいPH範囲に補正すればよい。
反応時間は、反応基質の目的物への変換率を確
認しながら決定すればよいが、通常バツチ方式で
は2〜45時間程度、好ましくは24〜36時間程度反
応させればよく、カラム方式ではバツチ方式に準
じて適当な条件を設定して反応させればよい。
分離精製 反応後、必要に応じて菌体等を濾過、遠心分
離、沈降分離または凝集分離などの常法によつて
分離除去し、トリアゾールデオキシリボヌクレオ
シド分離精製工程に供する。
トリアゾールデオキシリボヌクレオシドの分離
精製は、公知の方法またはこれを応用して行えば
よく、たとえばイオン交換クロマトグラフイー、
吸着クロマトグラフイー、分配クロマトグラフイ
ー、ゲル濾過法などの各種のクロマトグラフイ
ー、向流分配、向流抽出など二液相間の分配を利
用する方法、濃縮、冷却、有機溶媒添加などの溶
解度の差を利用する方法などの一般的な分離精製
法を単独で、あるいは適宜に組み合せて行えばよ
い。
分 析 本発明の実施例においてトリアゾールデオキシ
リボヌクレオシドおよび1,2,4−トリアゾー
ル−3−カルボキサミドの分析は高速液体クロマ
トグラフイーによつて行つた。以下に示す装置お
よび条件で分析すると、トリアゾールデオキシリ
ボヌクレオシドは保持時間9.00分付近に、1,
2,4−トリアゾール−3−カルボキサミドは保
持時間4.64分付近に溶出され、検量線よりそれぞ
れの量を算出できる。
装置:島津高速液体クロマトグラフLC−3A型
((株)島津製作所製) カラム:マイクロ・ボンダパツク
(μBONDAPAK)C18、4.6mm×250mm(日本ウ
オーターズリミテツド社製) 溶出剤:2%アセトニトリルを含む20mMトリス
−塩酸緩衝液(PH7.5) 流 速:1ml/分 測定波長:225nm カラム操作温度:室温 以下、実施例をもつて本発明をより具体的に説
明するが、これは実施の一態様を示すものであつ
て、本発明の範囲を制限するものではない。
実施例 1.5%酵母エキス培地5にブレビバクテリウ
ム・アセチリカムAT−6−7(微工研菌寄第
6305号)の前培養液250mlを接種し、28℃、24時
間培養した。培養液より遠心分離によつてを分離
した。
1,2,4−トリアゾール−3−カルボキサミ
ド4.488g、2′−デオキシウリジンおよびりん酸
一カリウム2.722gを溶解した基質溶液(PH7.0)
1に上記湿菌体60gを添加し、45℃で24時間反
応した。この反応液を分析したところ、トリアゾ
ールデオキシリボヌクレオシドの生成率は92.45
%であつた。なお、ここで生成率とは原料の1,
2,4−トリアゾール−3−カルボキサミドに対
する生成したトリアゾールデオキシリボヌクレオ
シドのモル百分率である。
反応液から菌体を分離後、この溶液をPH11.5に
調整し、生成した沈澱を遠心分離によつて除去し
た。この溶液を陰イオン交換樹脂(塩素型)400
mlのカラムを通過させた。通過液と水洗液を合し
てPH5.3に調整し、活性炭400mlのカラムに吸着さ
せた。これを水洗後、0.25%アンモニアを含む20
%エタノール溶液3200ml(8CV)で溶出した。こ
の溶液を濃縮して500mlとし、PH10.0に調整後、
陰イオン交換樹脂(硼酸型)50mlに通液した。通
過液と水洗液を合し、再度活性炭カラムに吸着、
溶出後、100mlに濃縮し、凍結乾燥を行い、6.840
gのトリアゾールデオキシリボヌクレオシドを得
た。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 1,2,4−トリアゾール−3−カルボキサ
    ミドと2−デオキシリボース供与体とをヌクレオ
    シドホスホリラーゼ源の存在下で反応させ、構造
    式〔〕 で表わされるトリアゾールデオキシリボヌクレオ
    シドを得ることを特徴とするトリアゾールデオキ
    シリボヌクレオシドの製造法。
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