JPH0336776B2 - - Google Patents
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- JPH0336776B2 JPH0336776B2 JP58157885A JP15788583A JPH0336776B2 JP H0336776 B2 JPH0336776 B2 JP H0336776B2 JP 58157885 A JP58157885 A JP 58157885A JP 15788583 A JP15788583 A JP 15788583A JP H0336776 B2 JPH0336776 B2 JP H0336776B2
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Description
本発明は特定された珪酸カルシウムを基材とす
る成形体の製造方法に関し、詳しくは微細な空孔
を多量に内包し、低密度でありながら所望の強度
を有し、断熱ボードなどとして有用な多孔性複合
体の製造方法に関する。 本発明に用いる珪酸カルシウムはジヤイロライ
ト型結晶構造、即ち 2CaO・3SiO2・mH2O(式
中、mは正の数)であるが、該結晶中に無定形の
二酸化珪素が取込まれた形で存在するため、一般
式で示せば2CaO・3SiO2・nSiO2・mH2O(式中、
m、nは正の数)で表わされ、SiO2/CaOモル
比が一般に1.6〜4.2、好ましくは1.8〜3.2程度で
ある。また、かかる珪酸カルシウムは3000〜10,
000倍の電子顕微鏡写真によれば、長手方向の平
均直径0.1〜30μm、厚み0.005〜0.1μmの円状ある
いは楕円状である対称形の2辺を有する薄片が花
弁、特にバラの花弁の集合体(以下、単に花弁状
珪酸カルシウムともいう)に類似して確認され、
一般に嵩比容積が7〜25c.c./gと非常に大きいと
同時に、細孔容積4〜10c.c./gの空孔を多数に有
する無機質粉体である。 上記した如き花弁状珪酸カルシウムは乾式で単
に圧縮成形するのみで可成りの強度を有する成形
体が得られるという大きい特徴を有しており、花
弁状珪酸カルシウム単独の成形体や成形状の無い
粉体に少量の花弁状珪酸カルシウムを混合して成
形体とするといつた方法が実用化されている。し
かしながら、適用される成形圧力は50〜200Kg/
cm2という高圧力が必要であり、花弁状珪酸カルシ
ウムの持つ空孔が減少し、低密度で空孔率の大き
い成形物を得にくいという欠点を有している。 これに対して、本発明は花弁状珪酸カルシウム
を湿式で圧縮成形する方法に関し、湿式で圧縮成
形し、乾燥という操作を必要とはするものの、低
密度、大きい空孔率および十分な強度を持つ成形
体を得ることを目的とするものである。しかし
て、一般に花弁状珪酸カルシウムを湿式で圧縮成
形に供した場合には、目的とする低密度、大きい
空孔率および十分な強度を有する成形体を安定し
て得ることは決して容易ではない。これは花弁状
珪酸カルシウムが上記した如き特有の構造に基因
する特異な成形挙動をするためである。すなわち
湿式で、水が充満した該花弁状珪酸カルシウムの
微細な空孔は、あたかも固体のように圧縮に抵抗
するため、圧縮が不均一となり、成形体の強度が
条件によつては著しく低下する。より具体的に説
明すれば、花弁状珪酸カルシウムの例えば細孔半
径0.01〜0.1μの空孔に水が充満すると、その水を
押出して変形させるためには、一般に300〜30
Kg/cm2に及ぶ水の浸透圧に逆らう成形圧力が必要
となり、微細空孔は殆んど変形せず、より大きい
空孔に変形が集中するという花弁状あるいは多孔
性粉体に固有の現象が起り、粒子内に発生するク
ラツクのために得られる成形体は脆くなり強度が
低下するという知見を得た。 本発明はかかる知見に基づき鋭意研究を進めた
結果、花弁状珪酸カルシウムの空孔に水が十分に
充満しないように、一般に該花弁状珪酸カルシウ
ムの吸油量の55%以下の水を配合することによつ
て、低い圧縮力で目的の低密度、大きい空孔率お
よび十分な強度を有する成形体が得られることを
見出して、本発明を完成したものである。 即ち、本発明はジヤイロライト型結晶構造を有
し且つSiO2/CaOモル比が1.6〜4.2である珪酸カ
ルシウムの吸油量の55重量%以下に相当する量の
水を配合した後、圧縮成形し、次いで乾燥するこ
とを特徴とする成形体の製造方法である。なお、
ここにいう吸油量はJIS K 6220 6.21項に規定
された方法で測定され、粉体中の空孔容積を代表
している。本発明者等が使用した花弁状珪酸カル
シウムの吸油量(VO)は、その嵩容積(BV)
と下式の相関関係にあるので、以下の説明や実施
例では全て嵩容積で記述した。 VO=0.219BV+2.34 本発明の配合する水は花弁状珪酸カルシウムの
成形加工において、バインダーおよび滑剤として
の役割を果し、圧縮成形における摩擦抵抗を減少
させ、成形体の強度を向上させ、さらに成形体の
型離れを良好にさせる等の働きをするので、該花
弁状珪酸カルシウムの吸油量の少なくとも10重量
%以上が一般に必要であり、特に30〜50重量%を
配合することが好適である。 本発明の要点は前述の様に吸油量すなわち花弁
状珪酸カルシウムの持つ空孔容積に対してどうい
う割合の液体を吸蔵させて良いかである。従つ
て、接着剤の水溶液あるいは水乳濁液の場合にも
厳密には接着剤も含めた液体の容積が問題とな
る。しかし稀釈された水溶液あるいは水乳濁液の
比重は1に近いので重量基準でも大差はない。そ
こでそれらの配合割合は花弁状珪酸カルシウム
100部に対する重量部を液量と定義しPHRの単位
で表示した。同様に水配合量を水量(PHR)と
定義する。さらに水量あるいは液量を吸油量で除
したものを配水率と定義して表示したが、これは
花弁状珪酸カルシウムの空孔がどの程度液状配合
物で充満されたかを意味している。 本発明における成形圧力は花弁状珪酸カルシウ
ムに配合した水量、液量によつて最適圧力が変化
し、一般に3Kg/cm2以上で十分であるが、あまり
成形圧力を高くすると得られる成形体が脆くなる
ため、特に5〜35Kg/cm2、好ましくは10〜30Kg/
cm2である。即ち、花弁状珪酸カルシウムに配合す
る水量あるいは液量が少なければ、より高圧の方
に成形体の最大強度を具現する成形圧力があり、
水量あるいは液量が多くなるとより低圧の側に最
適成形圧が存在する。 また、本発明における乾燥温度は成形体の含有
水分が揮散できる温度以上であればよく、一般に
100℃以上、好ましくは110℃〜140℃である。 かくして、本発明によれば、花弁状珪酸カルシ
ウムに所定量の水を配合することにより、低い成
形圧力で、低密度、大きな空孔率および圧壊強度
が20〜30Kg/cm2である良好な成形体を得ることが
出来る。 さらに、本発明においてより強度大なる花弁状
珪酸カルシウムの成形体を得るためには、上記の
水と共に他の接着剤を配合することが出来る。し
たがつて、本発明によれば花弁状珪酸カルシウム
に接着剤の水溶液または水性乳濁液を配合したの
ち、圧縮成形し、次いで乾燥あるいは加熱処理す
る成形体の製造方法も提供される。しかしなが
ら、かかる花弁状珪酸カルシウムに接着剤の水溶
液または水性乳濁液を配合する場合にも、前記し
たと同様に液量を該花弁状珪酸カルシウムの吸油
量の10〜55重量%、好ましくは30〜50重量%に相
当して配合することが、目的の強度大なる成形体
を得るために必須である。即ち、本発明の花弁状
珪酸カルシウムに接着剤の水溶液または水性乳濁
液を配合した場合にも、配合した液量が上記の範
囲を外れると均一な圧縮成形が達成されないた
め、成形体を加熱処理しても所望の強度大なる成
形体を得ることが出来ない。 本発明において使用される接着剤は水溶性また
は水性乳濁液を調製できるものであれば、公知の
接着剤が特に制限されない。例えば、アルカリ金
属ケイ酸塩系接着剤、リン酸塩系接着剤、コロイ
ダルシリカ系接着剤、水ガラス接着剤等の無機接
着剤;酢酸ビニル系接着剤、アクリル系接着剤、
エチレン−酢酸ビニル共重合系接着剤等の熱可塑
性接着剤;尿素樹脂、アミノ樹脂、フエノール樹
脂、エポキシ樹脂等の熱硬化性樹脂接着剤などが
挙げられる。特に熱硬化性樹脂の水溶液または水
性乳濁液が好適に用いられる。なお、非水系の有
機溶媒を使用した場合には、花弁状珪酸カルシウ
ムに対して配合する液量を本発明と同様に規定し
ても、目的とする実用的な強度を有する成形体を
得ることが出来ない。水溶性の熱硬化樹脂として
は、尿素樹脂、改質尿素樹脂などが代表的な例で
ある。乳濁液型の熱硬化性樹脂としては、エポキ
シ樹脂エマルジヨンを用いたがフエノール樹脂、
レゾルシン樹脂、ウレタン樹脂、ダツプ樹脂等が
何等支障なく使用出来る。熱硬化性樹脂の配合割
合は、目的とする成形体の強度、密度などを勘案
して決定すればよいが、一般に花弁状珪酸カルシ
ウム100重量部に対し2〜100重量部で十分であ
る。 上記した如き接着剤の水溶液または水性乳濁液
を所定の液量で花弁状珪酸カルシウムに配合した
場合にも、前記と同様に成形圧力は一般に3Kg/
cm2以上、特に10〜40Kg/cm2で圧縮成形すればよ
い。また、成形体の乾燥あるいは加熱処理は、少
なくとも含有水分を揮散する温度以上で且つ接着
剤が硬化して接着強度を発揮する温度で処理すれ
ばよい。 本発明においては目的とする成形体の用途に応
じて、他の充填剤を配合することも何ら制限され
ない。例えばコストダウンのために軽量の充填剤
例えばパーライト、シラスバルン、あるいは発泡
スチロールビーズ等を、物性を勘案しながら配合
することは容易である。また成形物をより靭性の
あるものにするために繊維状充填剤を配合するこ
とは有効な方法である。繊維状充填剤としてはア
スベスト、ガラス繊維、ビニロン繊維、ナイロン
繊維等が何ら制限なく使用出来るが、花弁状珪酸
カルシウムのごとき嵩高い粉体には、容積比率の
関係で非集束繊維が好適である。このような嵩高
い粉体に非集束繊維を均一に混合分散させること
は、ドライな状態では困難であり水溶液あるいは
水性乳濁液を添加して湿つた系にすると、両者が
極めて均一に混合出来ることが見出された。この
理由は、恐らく嵩高い粉体が軽量の故に混合機の
撹拌翼による剪断力が、うまく系内に作用しない
ためであろう。即ち、この系を湿つた系にすると
花弁状珪酸カルシウムの個々の粒子の重量が増す
とともに、該粒子間の凝集作用も働いて繊維束を
剪断し分散させる、いわゆる混合効果がうまく作
用するためと考えられる。 繊維状充填剤の配合量は、繊維の比重と長さに
よつて変るが、花弁状珪酸カルシウム100重量部
に対して1〜30重量部で十分である。一般に数mm
以上の長い繊維は混合の際糸玉になり易いので1
〜3重量部配合することが実際的であり、より短
い繊維状充填剤の場合には、多量に均一混合する
ことが可能である。実用的には繊維状充填剤の配
合量は靭性の改良度合、経済性、加工性などを勘
案して決定される。 かくして得られた成形体は、白色の緻密な表面
を持ち、実施例に示すごとく低密度、大きな空孔
率を持ちながら十分な強度を有している。かつま
た花弁状珪酸カルシウムの空孔をほぼ完全に保有
している。 従つて本発明の成形体は、断熱ボード、香料や
農薬等の液体保持担体、あるいは気体処理剤の担
体として有用である。 以下に実施例を示すが、本発明はこれらの例に
より何ら制限されるものではない。 実施例1〜6、比較例1及び2 嵩容積8.3および12.4の花弁状珪酸カルシウム
(徳山曹達KK製、フローライトR)に表1に示
した量の水を配合した。混合は高速撹拌機中で流
動している花弁状珪酸カルシウムに水をゆつくり
加え、さらに3分間混合した。得られた配合物を
直径20mmの円筒型金型に入れ、油圧プレスで表1
に示した圧力で圧縮成形して高さ約10mmの成形体
を得、次いで130℃の乾燥器で1夜乾燥して試料
とした。 測定した密度および圧壊強度(テンシロン、23
℃、RH60%、圧縮速度1mm/分)の平均値(測
定数n=10)を表1に併せて示した。 なお、圧壊強度とは円筒型試料の半径方向から
圧縮力を加え試料が破壊する応力を、試料の直径
と高さの積で除した値である。 第1図に圧壊強度の水配合量による変化を示し
たが、花弁状珪酸カルシウムの湿式圧縮成形にお
ける特定した水配合量の大切さが良く理解されよ
う。
る成形体の製造方法に関し、詳しくは微細な空孔
を多量に内包し、低密度でありながら所望の強度
を有し、断熱ボードなどとして有用な多孔性複合
体の製造方法に関する。 本発明に用いる珪酸カルシウムはジヤイロライ
ト型結晶構造、即ち 2CaO・3SiO2・mH2O(式
中、mは正の数)であるが、該結晶中に無定形の
二酸化珪素が取込まれた形で存在するため、一般
式で示せば2CaO・3SiO2・nSiO2・mH2O(式中、
m、nは正の数)で表わされ、SiO2/CaOモル
比が一般に1.6〜4.2、好ましくは1.8〜3.2程度で
ある。また、かかる珪酸カルシウムは3000〜10,
000倍の電子顕微鏡写真によれば、長手方向の平
均直径0.1〜30μm、厚み0.005〜0.1μmの円状ある
いは楕円状である対称形の2辺を有する薄片が花
弁、特にバラの花弁の集合体(以下、単に花弁状
珪酸カルシウムともいう)に類似して確認され、
一般に嵩比容積が7〜25c.c./gと非常に大きいと
同時に、細孔容積4〜10c.c./gの空孔を多数に有
する無機質粉体である。 上記した如き花弁状珪酸カルシウムは乾式で単
に圧縮成形するのみで可成りの強度を有する成形
体が得られるという大きい特徴を有しており、花
弁状珪酸カルシウム単独の成形体や成形状の無い
粉体に少量の花弁状珪酸カルシウムを混合して成
形体とするといつた方法が実用化されている。し
かしながら、適用される成形圧力は50〜200Kg/
cm2という高圧力が必要であり、花弁状珪酸カルシ
ウムの持つ空孔が減少し、低密度で空孔率の大き
い成形物を得にくいという欠点を有している。 これに対して、本発明は花弁状珪酸カルシウム
を湿式で圧縮成形する方法に関し、湿式で圧縮成
形し、乾燥という操作を必要とはするものの、低
密度、大きい空孔率および十分な強度を持つ成形
体を得ることを目的とするものである。しかし
て、一般に花弁状珪酸カルシウムを湿式で圧縮成
形に供した場合には、目的とする低密度、大きい
空孔率および十分な強度を有する成形体を安定し
て得ることは決して容易ではない。これは花弁状
珪酸カルシウムが上記した如き特有の構造に基因
する特異な成形挙動をするためである。すなわち
湿式で、水が充満した該花弁状珪酸カルシウムの
微細な空孔は、あたかも固体のように圧縮に抵抗
するため、圧縮が不均一となり、成形体の強度が
条件によつては著しく低下する。より具体的に説
明すれば、花弁状珪酸カルシウムの例えば細孔半
径0.01〜0.1μの空孔に水が充満すると、その水を
押出して変形させるためには、一般に300〜30
Kg/cm2に及ぶ水の浸透圧に逆らう成形圧力が必要
となり、微細空孔は殆んど変形せず、より大きい
空孔に変形が集中するという花弁状あるいは多孔
性粉体に固有の現象が起り、粒子内に発生するク
ラツクのために得られる成形体は脆くなり強度が
低下するという知見を得た。 本発明はかかる知見に基づき鋭意研究を進めた
結果、花弁状珪酸カルシウムの空孔に水が十分に
充満しないように、一般に該花弁状珪酸カルシウ
ムの吸油量の55%以下の水を配合することによつ
て、低い圧縮力で目的の低密度、大きい空孔率お
よび十分な強度を有する成形体が得られることを
見出して、本発明を完成したものである。 即ち、本発明はジヤイロライト型結晶構造を有
し且つSiO2/CaOモル比が1.6〜4.2である珪酸カ
ルシウムの吸油量の55重量%以下に相当する量の
水を配合した後、圧縮成形し、次いで乾燥するこ
とを特徴とする成形体の製造方法である。なお、
ここにいう吸油量はJIS K 6220 6.21項に規定
された方法で測定され、粉体中の空孔容積を代表
している。本発明者等が使用した花弁状珪酸カル
シウムの吸油量(VO)は、その嵩容積(BV)
と下式の相関関係にあるので、以下の説明や実施
例では全て嵩容積で記述した。 VO=0.219BV+2.34 本発明の配合する水は花弁状珪酸カルシウムの
成形加工において、バインダーおよび滑剤として
の役割を果し、圧縮成形における摩擦抵抗を減少
させ、成形体の強度を向上させ、さらに成形体の
型離れを良好にさせる等の働きをするので、該花
弁状珪酸カルシウムの吸油量の少なくとも10重量
%以上が一般に必要であり、特に30〜50重量%を
配合することが好適である。 本発明の要点は前述の様に吸油量すなわち花弁
状珪酸カルシウムの持つ空孔容積に対してどうい
う割合の液体を吸蔵させて良いかである。従つ
て、接着剤の水溶液あるいは水乳濁液の場合にも
厳密には接着剤も含めた液体の容積が問題とな
る。しかし稀釈された水溶液あるいは水乳濁液の
比重は1に近いので重量基準でも大差はない。そ
こでそれらの配合割合は花弁状珪酸カルシウム
100部に対する重量部を液量と定義しPHRの単位
で表示した。同様に水配合量を水量(PHR)と
定義する。さらに水量あるいは液量を吸油量で除
したものを配水率と定義して表示したが、これは
花弁状珪酸カルシウムの空孔がどの程度液状配合
物で充満されたかを意味している。 本発明における成形圧力は花弁状珪酸カルシウ
ムに配合した水量、液量によつて最適圧力が変化
し、一般に3Kg/cm2以上で十分であるが、あまり
成形圧力を高くすると得られる成形体が脆くなる
ため、特に5〜35Kg/cm2、好ましくは10〜30Kg/
cm2である。即ち、花弁状珪酸カルシウムに配合す
る水量あるいは液量が少なければ、より高圧の方
に成形体の最大強度を具現する成形圧力があり、
水量あるいは液量が多くなるとより低圧の側に最
適成形圧が存在する。 また、本発明における乾燥温度は成形体の含有
水分が揮散できる温度以上であればよく、一般に
100℃以上、好ましくは110℃〜140℃である。 かくして、本発明によれば、花弁状珪酸カルシ
ウムに所定量の水を配合することにより、低い成
形圧力で、低密度、大きな空孔率および圧壊強度
が20〜30Kg/cm2である良好な成形体を得ることが
出来る。 さらに、本発明においてより強度大なる花弁状
珪酸カルシウムの成形体を得るためには、上記の
水と共に他の接着剤を配合することが出来る。し
たがつて、本発明によれば花弁状珪酸カルシウム
に接着剤の水溶液または水性乳濁液を配合したの
ち、圧縮成形し、次いで乾燥あるいは加熱処理す
る成形体の製造方法も提供される。しかしなが
ら、かかる花弁状珪酸カルシウムに接着剤の水溶
液または水性乳濁液を配合する場合にも、前記し
たと同様に液量を該花弁状珪酸カルシウムの吸油
量の10〜55重量%、好ましくは30〜50重量%に相
当して配合することが、目的の強度大なる成形体
を得るために必須である。即ち、本発明の花弁状
珪酸カルシウムに接着剤の水溶液または水性乳濁
液を配合した場合にも、配合した液量が上記の範
囲を外れると均一な圧縮成形が達成されないた
め、成形体を加熱処理しても所望の強度大なる成
形体を得ることが出来ない。 本発明において使用される接着剤は水溶性また
は水性乳濁液を調製できるものであれば、公知の
接着剤が特に制限されない。例えば、アルカリ金
属ケイ酸塩系接着剤、リン酸塩系接着剤、コロイ
ダルシリカ系接着剤、水ガラス接着剤等の無機接
着剤;酢酸ビニル系接着剤、アクリル系接着剤、
エチレン−酢酸ビニル共重合系接着剤等の熱可塑
性接着剤;尿素樹脂、アミノ樹脂、フエノール樹
脂、エポキシ樹脂等の熱硬化性樹脂接着剤などが
挙げられる。特に熱硬化性樹脂の水溶液または水
性乳濁液が好適に用いられる。なお、非水系の有
機溶媒を使用した場合には、花弁状珪酸カルシウ
ムに対して配合する液量を本発明と同様に規定し
ても、目的とする実用的な強度を有する成形体を
得ることが出来ない。水溶性の熱硬化樹脂として
は、尿素樹脂、改質尿素樹脂などが代表的な例で
ある。乳濁液型の熱硬化性樹脂としては、エポキ
シ樹脂エマルジヨンを用いたがフエノール樹脂、
レゾルシン樹脂、ウレタン樹脂、ダツプ樹脂等が
何等支障なく使用出来る。熱硬化性樹脂の配合割
合は、目的とする成形体の強度、密度などを勘案
して決定すればよいが、一般に花弁状珪酸カルシ
ウム100重量部に対し2〜100重量部で十分であ
る。 上記した如き接着剤の水溶液または水性乳濁液
を所定の液量で花弁状珪酸カルシウムに配合した
場合にも、前記と同様に成形圧力は一般に3Kg/
cm2以上、特に10〜40Kg/cm2で圧縮成形すればよ
い。また、成形体の乾燥あるいは加熱処理は、少
なくとも含有水分を揮散する温度以上で且つ接着
剤が硬化して接着強度を発揮する温度で処理すれ
ばよい。 本発明においては目的とする成形体の用途に応
じて、他の充填剤を配合することも何ら制限され
ない。例えばコストダウンのために軽量の充填剤
例えばパーライト、シラスバルン、あるいは発泡
スチロールビーズ等を、物性を勘案しながら配合
することは容易である。また成形物をより靭性の
あるものにするために繊維状充填剤を配合するこ
とは有効な方法である。繊維状充填剤としてはア
スベスト、ガラス繊維、ビニロン繊維、ナイロン
繊維等が何ら制限なく使用出来るが、花弁状珪酸
カルシウムのごとき嵩高い粉体には、容積比率の
関係で非集束繊維が好適である。このような嵩高
い粉体に非集束繊維を均一に混合分散させること
は、ドライな状態では困難であり水溶液あるいは
水性乳濁液を添加して湿つた系にすると、両者が
極めて均一に混合出来ることが見出された。この
理由は、恐らく嵩高い粉体が軽量の故に混合機の
撹拌翼による剪断力が、うまく系内に作用しない
ためであろう。即ち、この系を湿つた系にすると
花弁状珪酸カルシウムの個々の粒子の重量が増す
とともに、該粒子間の凝集作用も働いて繊維束を
剪断し分散させる、いわゆる混合効果がうまく作
用するためと考えられる。 繊維状充填剤の配合量は、繊維の比重と長さに
よつて変るが、花弁状珪酸カルシウム100重量部
に対して1〜30重量部で十分である。一般に数mm
以上の長い繊維は混合の際糸玉になり易いので1
〜3重量部配合することが実際的であり、より短
い繊維状充填剤の場合には、多量に均一混合する
ことが可能である。実用的には繊維状充填剤の配
合量は靭性の改良度合、経済性、加工性などを勘
案して決定される。 かくして得られた成形体は、白色の緻密な表面
を持ち、実施例に示すごとく低密度、大きな空孔
率を持ちながら十分な強度を有している。かつま
た花弁状珪酸カルシウムの空孔をほぼ完全に保有
している。 従つて本発明の成形体は、断熱ボード、香料や
農薬等の液体保持担体、あるいは気体処理剤の担
体として有用である。 以下に実施例を示すが、本発明はこれらの例に
より何ら制限されるものではない。 実施例1〜6、比較例1及び2 嵩容積8.3および12.4の花弁状珪酸カルシウム
(徳山曹達KK製、フローライトR)に表1に示
した量の水を配合した。混合は高速撹拌機中で流
動している花弁状珪酸カルシウムに水をゆつくり
加え、さらに3分間混合した。得られた配合物を
直径20mmの円筒型金型に入れ、油圧プレスで表1
に示した圧力で圧縮成形して高さ約10mmの成形体
を得、次いで130℃の乾燥器で1夜乾燥して試料
とした。 測定した密度および圧壊強度(テンシロン、23
℃、RH60%、圧縮速度1mm/分)の平均値(測
定数n=10)を表1に併せて示した。 なお、圧壊強度とは円筒型試料の半径方向から
圧縮力を加え試料が破壊する応力を、試料の直径
と高さの積で除した値である。 第1図に圧壊強度の水配合量による変化を示し
たが、花弁状珪酸カルシウムの湿式圧縮成形にお
ける特定した水配合量の大切さが良く理解されよ
う。
【表】
実施例 9〜11
嵩容積10.3のフローライトR100部に表2に示
した割合の水を配合し、表2に示した圧力で実施
例1と同様に成形体を得た。得られた試料の密
度、圧壊強度の平均値および圧壊強度のバラツキ
(標準偏差)も表2に示した。(n=10) 標準偏差が大きいことは著しく弱い試料が混在
しており、成形が不均一なことを示している。
した割合の水を配合し、表2に示した圧力で実施
例1と同様に成形体を得た。得られた試料の密
度、圧壊強度の平均値および圧壊強度のバラツキ
(標準偏差)も表2に示した。(n=10) 標準偏差が大きいことは著しく弱い試料が混在
しており、成形が不均一なことを示している。
【表】
第2図に圧壊強度の成形圧力依存性を示した。
過剰の圧力が成形体を脆くすることが明らかであ
る。 実施例10〜14、比較例3 嵩容積10.3のフローライト−R100部に表3に
示した割合の尿素樹脂(住友ベークライトKK製
UA104)およびジメチル蓚酸(硬化触媒、尿
素樹脂の10%)の水溶液を配合し、実施例1と同
様に試料を作成した。 またエポキシ樹脂(住友ベークライトKK製
EA206A)の主剤硬化剤をまずホモゲナイザーで
乳化させた後、水で希釈して表3の割合の水乳濁
液とし、嵩容積10.3のフローライト−R100部に
配合し、実施例1と同様に試料を作成した。 表3にそれぞれの試料の密度、圧壊強度の平均
値を示した。(n=10)また、いくつかの例につ
いては水銀圧入法で測定した空孔率を示した。 表3から、密度と空孔率を僅かに犠牲にはする
ものの強度の向上が明らかである。
過剰の圧力が成形体を脆くすることが明らかであ
る。 実施例10〜14、比較例3 嵩容積10.3のフローライト−R100部に表3に
示した割合の尿素樹脂(住友ベークライトKK製
UA104)およびジメチル蓚酸(硬化触媒、尿
素樹脂の10%)の水溶液を配合し、実施例1と同
様に試料を作成した。 またエポキシ樹脂(住友ベークライトKK製
EA206A)の主剤硬化剤をまずホモゲナイザーで
乳化させた後、水で希釈して表3の割合の水乳濁
液とし、嵩容積10.3のフローライト−R100部に
配合し、実施例1と同様に試料を作成した。 表3にそれぞれの試料の密度、圧壊強度の平均
値を示した。(n=10)また、いくつかの例につ
いては水銀圧入法で測定した空孔率を示した。 表3から、密度と空孔率を僅かに犠牲にはする
ものの強度の向上が明らかである。
【表】
実施例 15〜17
嵩容積11.0のフローライト−R100部と表4に
示した割合のビニロン繊維(KKクラレ製
RB203−6,6mm長さのステープル)を高速撹
拌機で3分間撹拌したがビニロン繊維はほとんど
分散しなかつた。 これに表4に示した割合の水あるいはエポキシ
樹脂乳濁液を撹拌下にゆつくりと加え、さらに3
分間撹拌したところ、均一に繊維が分散した混合
物が得られた。 これらを直径144mmの円筒型金型に入れ、表4
に示した圧力下、油圧プレスで厚さ約10mmに圧縮
成形した。ついで、抜出した成形板を120℃の乾
燥器中で1夜乾燥した。 成形板の密度(n=4)、30×120mmに切出した
試料の曲げ強度(n=6)、アイゾツト衝撃強度
(ノツチ無し)(n=10)の平均値を表4に記し
た。
示した割合のビニロン繊維(KKクラレ製
RB203−6,6mm長さのステープル)を高速撹
拌機で3分間撹拌したがビニロン繊維はほとんど
分散しなかつた。 これに表4に示した割合の水あるいはエポキシ
樹脂乳濁液を撹拌下にゆつくりと加え、さらに3
分間撹拌したところ、均一に繊維が分散した混合
物が得られた。 これらを直径144mmの円筒型金型に入れ、表4
に示した圧力下、油圧プレスで厚さ約10mmに圧縮
成形した。ついで、抜出した成形板を120℃の乾
燥器中で1夜乾燥した。 成形板の密度(n=4)、30×120mmに切出した
試料の曲げ強度(n=6)、アイゾツト衝撃強度
(ノツチ無し)(n=10)の平均値を表4に記し
た。
【表】
実施例20および22の熱伝導度はそれぞれ0.054、
0.069Kcal/mH℃(JISA1412平板比較法)であ
つた。 これらの成形体に3cmの釘を打つたところ、い
ずれも問題無く釘を打つことが出来た。 適当な繊維を配合することによつて著しく粘り
強い成形体の得られることが明らかである。 実施例 18〜22 嵩溶積11.0のフローライト−R100部に表5に
示した割合の各種充填剤を混合した後、水、尿素
樹脂水溶液(ジメチル蓚酸10%を含む)あるいは
エポキシ樹脂乳濁液を配合し、実施例1と同様に
直径20mmの成形体を作成した。得られた成形体の
物性(n=10)を表5に示した。
0.069Kcal/mH℃(JISA1412平板比較法)であ
つた。 これらの成形体に3cmの釘を打つたところ、い
ずれも問題無く釘を打つことが出来た。 適当な繊維を配合することによつて著しく粘り
強い成形体の得られることが明らかである。 実施例 18〜22 嵩溶積11.0のフローライト−R100部に表5に
示した割合の各種充填剤を混合した後、水、尿素
樹脂水溶液(ジメチル蓚酸10%を含む)あるいは
エポキシ樹脂乳濁液を配合し、実施例1と同様に
直径20mmの成形体を作成した。得られた成形体の
物性(n=10)を表5に示した。
第1図は実施例1〜6および比較例7、8に従
う配水率と成形体の圧縮強度の関係を示す。第2
図は、実施例9〜11および比較例12に従う成形圧
力と成形体の圧縮強度との関係を示す。
う配水率と成形体の圧縮強度の関係を示す。第2
図は、実施例9〜11および比較例12に従う成形圧
力と成形体の圧縮強度との関係を示す。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 ジヤイロライト型結晶構造を有し且つ
SiO2/CaOモル比が1.6〜4.2である珪酸カルシウ
ムに、該珪酸カルシウムの吸油量の10〜55%に相
当する量の水を配合して圧縮成形し、次いで乾燥
することを特徴とする成形体の製造方法。 2 珪酸カルシウムが長手方向の平均直径0.1〜
30μm、厚み0.005〜0.1μmの円状あるいは楕円状
をした薄片の集合体である特許請求の範囲第1項
記載の製造方法。 3 珪酸カルシウムが一般式2CaO・3SiO2・
nSiO2・mH2O(式中n、mは正の数)で表わさ
れ、嵩容積7〜15c.c./gである特許請求の範囲第
1項記載の製造方法。 4 成形圧力3〜40Kg/cm2で圧縮成形する特許請
求の範囲第1項記載の製造方法。 5 ジヤイロライト型結晶構造を有し且つ
SiO2/CaOモル比が1.6〜4.2である珪酸カルシウ
ムに接着剤の水溶液または水性乳濁液を、該珪酸
カルシウムの吸油量の10〜55重量%に相当する液
量の割合で配合した後、圧縮成形し、次いで加熱
乾燥することを特徴とする成形体の製造方法。 6 接着剤が熱硬化性樹脂である特許請求の範囲
第5項記載の製造方法。 7 珪酸カルシウム100重量部に対して、熱硬化
性樹脂2〜100重量部を用いる特許請求の範囲第
6項記載の製造方法。 8 繊維状充填剤を添加する特許請求の範囲第1
項または第5項記載の製造方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP15788583A JPS6051651A (ja) | 1983-08-31 | 1983-08-31 | 成形体の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP15788583A JPS6051651A (ja) | 1983-08-31 | 1983-08-31 | 成形体の製造方法 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPS6051651A JPS6051651A (ja) | 1985-03-23 |
| JPH0336776B2 true JPH0336776B2 (ja) | 1991-06-03 |
Family
ID=15659541
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP15788583A Granted JPS6051651A (ja) | 1983-08-31 | 1983-08-31 | 成形体の製造方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPS6051651A (ja) |
Families Citing this family (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2670142B2 (ja) * | 1989-05-22 | 1997-10-29 | 株式会社トクヤマ | 成形体 |
| JPH02311348A (ja) * | 1989-05-26 | 1990-12-26 | Tokuyama Soda Co Ltd | 珪酸カルシウム成形体の製造方法 |
| SK57394A3 (en) * | 1992-09-21 | 1994-11-09 | Brunn Betonwerk | Adsorbent material for removing pollutants |
Family Cites Families (5)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS5010340A (ja) * | 1973-06-01 | 1975-02-03 | ||
| JPS52104529A (en) * | 1976-02-29 | 1977-09-02 | Matsushita Electric Works Ltd | Method of manufacturing hardened substance of calcium silicate |
| JPS5585445A (en) * | 1978-12-18 | 1980-06-27 | Tokuyama Soda Kk | Manufacture of calcium silicate or calcium silicateegypsum compounded body |
| JPS6029643B2 (ja) * | 1977-12-30 | 1985-07-11 | 株式会社トクヤマ | 珪酸カルシウム及びその製造方法 |
| JPS5560053A (en) * | 1978-10-23 | 1980-05-06 | Osaka Packing | Manufacture of superlightweight calcium silicate molded body |
-
1983
- 1983-08-31 JP JP15788583A patent/JPS6051651A/ja active Granted
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPS6051651A (ja) | 1985-03-23 |
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