JPH0339972B2 - - Google Patents
Info
- Publication number
- JPH0339972B2 JPH0339972B2 JP1478382A JP1478382A JPH0339972B2 JP H0339972 B2 JPH0339972 B2 JP H0339972B2 JP 1478382 A JP1478382 A JP 1478382A JP 1478382 A JP1478382 A JP 1478382A JP H0339972 B2 JPH0339972 B2 JP H0339972B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- tma
- zeolite
- crystallization
- offretite
- reaction mixture
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired
Links
Landscapes
- Silicates, Zeolites, And Molecular Sieves (AREA)
Description
本発明はゼオライトの改良合成法に関し、特に
ゼオライトの一種である微細で、かつ高純度のオ
フレタイト結晶を短時間で合成する方法を提供す
るものである。 ゼオライトはギリシヤ語の沸騰する石という意
味で、沸石水を含む結晶性アルミノシリケートで
ある。その基本構造は、珪素を中心として形成さ
れる4つの酸素が頂点に配置したSiO4四面体と、
この珪素の代わりにアルミニウムが置換した
AlO4四面体とが、O/(Al+Si)の原子比が2
となるように酸素を共有しながら規則正しく三次
元的に配列している。AlO4四面体の負電荷はア
ルカリ金属やアルカリ土類金属の陽イオンを含む
ことによつてバランスされている。又、四面体の
配列の仕方で種々の大きさの細孔が形成され、細
孔に、通常水分子や交換可能な陽イオンが存在し
ている。ゼオライトを脱水処理したり、ゼオライ
ト中の陽イオンを適当な他の陽イオンに交換した
ものは、特定の分子を細孔に捕捉する機能を持つ
いわゆる分子篩として、あるいは細孔内のみで反
応させ得る触媒として、又はイオン交換体、さら
に触媒の担体として等々いろいろな分野で利用さ
れている工業的価値ある物質である。 ゼオライトには、種々の結晶構造を持つものが
知られており、それらは粉末X線回折図で区別が
できる。ゼオライトは天然にも存在し、現在では
天然に存在するゼオライトを合成によつても得る
ことができる。又、天然に存在しないゼオライト
でも合成されるようになつた。 ゼオライトの一種であるオフレタイト
(OFFRETITE)は天然にも存在し、このものは
六方晶系(格子定数a;13.3A、c;7.59A)の
結晶構造を持ち、シクロヘキサンを吸着できる細
孔を有する。又、オフレタイトはその合成反応系
にテトラメチルアンモニウムイオン(以後TMA
イオンという)を存在させて合成できることか
ら、得られたオフレタイトは“TMAオフレタイ
ト”とも呼ばれている。このものの化学組成は、
M2O・Al2O3・(5〜10)SiO2・xH2Oで表わさ
れる。(ただし、MはTMA、Na及びKイオンで
M2Oの係数は1前後で変動する。xは0〜10で
ある。)TMAイオンはオフレタイト結晶中に陽
イオンとして存在し、オフレタイトを500〜600℃
で焼成するとTMAイオンは分解脱離しHイオン
となり、オフレタイト中に残存する。 TMAオフレタイトは第1図に示すように粉末
X線回折図からも他のゼオライトと明瞭に区別で
きる。特に、化学組成、結晶構造がオフレタイト
に類似しているゼオライトにエリオナイト、ゼオ
ライトT、ZSM−34があるが、X線回折図上
“odd l line”と呼ばれる2θ=9.6度、16.6度、
21.4度、31.9度(銅のKα二重線による測定)のピ
ークがオフレタイトの場合は無いことからこれら
と明確に区別できる。 一般に、ゼオライトを分子篩、イオン交換体、
触媒として用いる場合、ゼオライト原粉末を造粒
成型して使用することが多い。この場合、ゼオラ
イトの持つ機能即ち分離選択性、吸着速度、交換
速度、活性等を高めるためには原粉末の粒子径が
微細であることが必須である。このことはゼオラ
イト粒子内での吸着分子、イオンの拡散速度の増
大が前記したゼオライトの機能の向上に寄与する
ことが説明できる。 又、ある種のゼオライトに、これと異なるゼオ
ライト(不純分として)が混在したものは、その
中に異なる大きさの細孔が共存することになり、
例えば、これを分子篩として用いる場合、目的と
する分子の単位重量ゼオライト当りの分離性が甚
だ悪くなる。又、これを触媒として用いる場合ゼ
オライト結晶内の細孔が反応の場であるが故に有
する形状選択性(細孔よりも大きな分子は細孔に
入り得ず、従つて反応せず、又このために細孔よ
り大きな分子は生成しないという触媒特性)が損
なわれることになる。従つて、ゼオライトを分子
篩や触媒として利用する場合、混合による複合効
果を期待する場合以外は、異種ゼオライトを含ま
ない高純度なそして微細な粒径を持つゼオライト
が望まれる。このことについては、オフレタイト
についても例外ではない。TMAオフレタイトの
合成法は、従来から知られている。例えば、特公
昭49−27280号公報には反応混合物を98℃で4〜
8日間維持し、TMAオフレタイトを得る方法が
開示されているが、この方法では、結晶化に長時
間を要する。又、米国特許第3578398号公報には、
反応混合物を室温下に15時間以上、特に24時間〜
7目間保持(熟成)することによつて微細な
TMAオフレタイトを製造する方法が開示されて
いる。しかし、この方法では確かに微細な結晶を
得ることはできるが、熟成に長時間を要し、必ず
しも工業的、経済的な方法とは言えない。又、同
公報には、比較的高い温度で結晶化することによ
り、結晶化時間を短縮し得ることが開示されてい
るが、高温度による結晶化は、生成物中にアナル
サイムやソーダライト等の不純物の混入が考えら
れ必ずしも好ましい方法ではない。本発明者ら
は、これら従来の合成法の問題を解決すべく鋭意
研究の結果、本発明を見出したもので、本発明は
従来法のような長時間の熟成手段を必要とせず
に、微細でかつ不純物を含まないTMAオフレタ
イトを合成する方法を提供することを目的とする
ものである。 本発明を更に説明する。一般的に、ゼオライト
を合成する上で生成物の性質を左右する重要な因
子がいくつかある。それらの内でも、反応混合物
の組成、結晶化の温度、時間が特に重要であるが
反応混合物を結晶化温度にどのような状態で維持
するかも極めて重要な因子である。反応混合物組
成がたとえ適切であつても、結晶化中に撹拌を施
すと目的とする性質のゼオライトが得られないこ
とを本発明者らはしばしば経験している。それは
モルデナイト、ソーダライト、アナルサイムなど
の限られた種類のゼオライト以外は結晶系で準安
定相として存在する為に僅かな環境変化でも結晶
化に影響すると考えられるからである。従つて、
従来ゼオライトの合成法は撹拌を全く行わない、
いわゆる静置法が主流とされて来た。 本発明は、ゼオライトの結晶化時の撹拌条件に
関して種々の検討を重ねた結果得た知見に基づく
ものである。 即ち、本発明者らはSiO2、Al2O3、Na2O、
K2O、(TMA)2O及びH2Oを含む反応混合物を特
別の熟成工程を経ることなく、加熱結晶化し、
TMAオフレタイトを製造する際、温度、H2O/
SiO2モル比、(TMA)2/SiO2モル比、結晶化時
の撹拌強度等の条件と生成物との間には複雑な関
係が有つて、限定された条件でのみ微細かつ高純
度のTMAオフレタイトを得るとの知見を得た。
その限定条件とは、(1)反応混合物組成がH2O/
SiO2=10〜70であり、かつ(TMA)2O/SiO2=
0.008〜0.04を満足していること、(2)結晶化温度
が130〜180℃であること、(3)その温度において周
速0.3m/sec以上で撹拌することである。これら
の(1)〜(3)を満足して初めて微細でかつ不純物を含
まないTMAオフレタイトを僅か数分〜20時間の
結晶化時間で得ることができる。 本発明を実施する為に必要な反応混合物は、
TMAオフレタイトを合成できる組成であれば特
に限定されないが、前記したように少なくとも
H2O/SiO2=10〜70で、かつ(TMA)2O/SiO2
=0.008〜0.04であることが必須であり、好まし
くはH2O/SiO2=12〜50、(TMA)2O/SiO2=
0.01〜0.03である。H2O/SiO2が10未満であると
後述する撹拌による効果が殆ど無くなり、又70を
超えると不純物が生成しやすくなる。
(TMA)2O/SiO2が0.008未満であると生成物の
結晶化が不充分となつたり、不純物が生成し、
0.04を超えると結晶化度が低下してくる。本発明
で用いるSiO2源、Al2O3源、Na2O源、K2O源、
(TMA)2O源としては、特に限定されないが、経
済的見地から、SiO2源は非晶質固体シリカ、水
ガラス;Al2O3源はアルミン酸ソーダ、Al
(OH)3;Na2O源はNaOH;K2O源はKOH;
(TMA)2O源は水酸化物あるいはハロゲン化物が
それぞれ望ましい。各原料の混合法は特に限定さ
れないが、Al2O3源を含むアルカリ源をすべて混
合した後にSiO2源を混合するのが好ましい。混
合した反応混合物は熟成することなく直ちに結晶
化操作を行う。ここで言う熟成とは、従来法のよ
うな10数時間以上の長時間熟成を指し、ゼオライ
ト合成工程上必然的に生ずる短時間の放置時間等
は含まない。結晶化温度は本発明を実施する上で
130〜180℃であることが必須である。前記温度が
130℃未満では結晶化に長時間を要し、180℃を超
えると不純物が混在してくるばかりか微細な結晶
が得られない。本発明に於ける結晶化温度は反応
混合物の沸点以上であるので密封容器で行う必要
があり、自制圧下か又はチツ素等の不活性ガスに
よる加圧下でも行うことができる。本発明では結
晶化時の撹拌が特に重要である。即ち、撹拌に用
いる撹拌羽根の回転時の最大直径をd(m)、撹拌
速度をv(rpm)としたときに、(π)(d)(v)/(60
)で 定義される周速(m/sec)が0.3m/sec以上で
あることが必須である。前記撹拌は(1)結晶化時間
を短縮する、(2)結晶を微細にする、(3)不純物の生
成を抑制する。などの効果を有している。 本発明法において撹拌が重要であることは、単
に結晶系の伝熱を助けるだけではなく、核生成、
結晶成長に撹拌操作が微妙に影響していることに
よると思われる。本発明で望ましい撹拌の度合は
前記した周速が0.3m/sec以上であるが、更に望
ましくは、0.4〜10m/secである。前記周速が0.3
m/secに満たない場合は、本発明の効果が得ら
れず、10m/secを超えると反応混合物が結晶へ
と変化する中間生成物、即ち前駆物質がこの段階
で破壊されるものと思われ、結晶化が不完全とな
る。本発明で用いる結晶化槽と撹拌羽根の形、大
きさは特に限定されないが、本発明を効果的に実
施する為には、前記した撹拌羽根の最大直径が結
晶化槽の内径の1/4以上であることが望ましい。
又、結晶化時間は、本発明法の効果の1つでもあ
るが、結晶化温度に昇温後、僅か数分〜20時間で
充分である。 本発明法によつて得たTMAオフレタイトは、
冷却後、固液分離、洗浄、乾燥等公知法によつて
後処理される。又、同オフレタイトは500〜600℃
にて焼成後、又は前記焼成後更に適当に陽イオン
交換した後種々の用途に供することができる。例
えば、脱水剤、吸着分離剤、炭化水素の転化触媒
として有効に利用できる。 以下、実施例で本発明を説明するが、これら実
施例にのみ限定されるものではない。 実施例 1 非晶質固体シリカ(日本シリカ工業社製ホワイ
トカーボン)、アルミン酸ソーダ水溶液
(Na2O18.8w%、Al2O321.8wt%)、固型NaOH、
固型KOH、テトラメチルアンモニウムハイドロ
オキサイド及び純水とから、次の式で表わされる
反応混合物を作つた。 0.39(TMA)2O・5.75Na2O・1.15K2O・
Al2O3・17.6SiO2・325H2O 尚、混合順序は純水にまずNaOH、KOHを溶
解し、次にアルミン酸ソーダ水溶液を加え、最後
に撹拌しながら非晶質固体シリカを加えた。 4000gの反応混合物を撹拌機付きのオートクレ
ーブに入れ170℃で結晶化した。撹拌羽根はター
ビン型で回転した際の最大直径がオートクレーブ
内径の1/2であつた。撹拌強度(周速)は1m/
sec、反応混合物調製後(シリカ添加終了後)か
らオートクレーブへ仕込むまでの時間は約1時間
であつた。オートクレーブの昇温時間(加熱を開
始してから結晶化温度170℃になるまでの時間)
は約2時間であつた。170℃に5分維持した後、
冷却し固型物を別し、充分水洗後110℃で2時
間乾燥した。生成物のX線回折図を第1図に示す
が、このものは高純度のTMAオフレタイトであ
り、不純物は認められなかつた。又、結晶の粒径
は殆んどが1μ以下の微細な粒子であつた。 実施例2〜5、比較例1〜8 200gの反応混合物を仕込み、結晶化温度、結
晶化時間、撹拌速度を変えた以外は実施例1と同
様に行い第1表にその結果を示す。又、比較例4
で得た結晶のX線回折図を第2図に示す。 実施例6、比較例9〜10 反応混合物の組成を変え、200gの反応混合物
を仕込んだ以外は実施例1と同様に行つた。結果
を第2表に示す。
ゼオライトの一種である微細で、かつ高純度のオ
フレタイト結晶を短時間で合成する方法を提供す
るものである。 ゼオライトはギリシヤ語の沸騰する石という意
味で、沸石水を含む結晶性アルミノシリケートで
ある。その基本構造は、珪素を中心として形成さ
れる4つの酸素が頂点に配置したSiO4四面体と、
この珪素の代わりにアルミニウムが置換した
AlO4四面体とが、O/(Al+Si)の原子比が2
となるように酸素を共有しながら規則正しく三次
元的に配列している。AlO4四面体の負電荷はア
ルカリ金属やアルカリ土類金属の陽イオンを含む
ことによつてバランスされている。又、四面体の
配列の仕方で種々の大きさの細孔が形成され、細
孔に、通常水分子や交換可能な陽イオンが存在し
ている。ゼオライトを脱水処理したり、ゼオライ
ト中の陽イオンを適当な他の陽イオンに交換した
ものは、特定の分子を細孔に捕捉する機能を持つ
いわゆる分子篩として、あるいは細孔内のみで反
応させ得る触媒として、又はイオン交換体、さら
に触媒の担体として等々いろいろな分野で利用さ
れている工業的価値ある物質である。 ゼオライトには、種々の結晶構造を持つものが
知られており、それらは粉末X線回折図で区別が
できる。ゼオライトは天然にも存在し、現在では
天然に存在するゼオライトを合成によつても得る
ことができる。又、天然に存在しないゼオライト
でも合成されるようになつた。 ゼオライトの一種であるオフレタイト
(OFFRETITE)は天然にも存在し、このものは
六方晶系(格子定数a;13.3A、c;7.59A)の
結晶構造を持ち、シクロヘキサンを吸着できる細
孔を有する。又、オフレタイトはその合成反応系
にテトラメチルアンモニウムイオン(以後TMA
イオンという)を存在させて合成できることか
ら、得られたオフレタイトは“TMAオフレタイ
ト”とも呼ばれている。このものの化学組成は、
M2O・Al2O3・(5〜10)SiO2・xH2Oで表わさ
れる。(ただし、MはTMA、Na及びKイオンで
M2Oの係数は1前後で変動する。xは0〜10で
ある。)TMAイオンはオフレタイト結晶中に陽
イオンとして存在し、オフレタイトを500〜600℃
で焼成するとTMAイオンは分解脱離しHイオン
となり、オフレタイト中に残存する。 TMAオフレタイトは第1図に示すように粉末
X線回折図からも他のゼオライトと明瞭に区別で
きる。特に、化学組成、結晶構造がオフレタイト
に類似しているゼオライトにエリオナイト、ゼオ
ライトT、ZSM−34があるが、X線回折図上
“odd l line”と呼ばれる2θ=9.6度、16.6度、
21.4度、31.9度(銅のKα二重線による測定)のピ
ークがオフレタイトの場合は無いことからこれら
と明確に区別できる。 一般に、ゼオライトを分子篩、イオン交換体、
触媒として用いる場合、ゼオライト原粉末を造粒
成型して使用することが多い。この場合、ゼオラ
イトの持つ機能即ち分離選択性、吸着速度、交換
速度、活性等を高めるためには原粉末の粒子径が
微細であることが必須である。このことはゼオラ
イト粒子内での吸着分子、イオンの拡散速度の増
大が前記したゼオライトの機能の向上に寄与する
ことが説明できる。 又、ある種のゼオライトに、これと異なるゼオ
ライト(不純分として)が混在したものは、その
中に異なる大きさの細孔が共存することになり、
例えば、これを分子篩として用いる場合、目的と
する分子の単位重量ゼオライト当りの分離性が甚
だ悪くなる。又、これを触媒として用いる場合ゼ
オライト結晶内の細孔が反応の場であるが故に有
する形状選択性(細孔よりも大きな分子は細孔に
入り得ず、従つて反応せず、又このために細孔よ
り大きな分子は生成しないという触媒特性)が損
なわれることになる。従つて、ゼオライトを分子
篩や触媒として利用する場合、混合による複合効
果を期待する場合以外は、異種ゼオライトを含ま
ない高純度なそして微細な粒径を持つゼオライト
が望まれる。このことについては、オフレタイト
についても例外ではない。TMAオフレタイトの
合成法は、従来から知られている。例えば、特公
昭49−27280号公報には反応混合物を98℃で4〜
8日間維持し、TMAオフレタイトを得る方法が
開示されているが、この方法では、結晶化に長時
間を要する。又、米国特許第3578398号公報には、
反応混合物を室温下に15時間以上、特に24時間〜
7目間保持(熟成)することによつて微細な
TMAオフレタイトを製造する方法が開示されて
いる。しかし、この方法では確かに微細な結晶を
得ることはできるが、熟成に長時間を要し、必ず
しも工業的、経済的な方法とは言えない。又、同
公報には、比較的高い温度で結晶化することによ
り、結晶化時間を短縮し得ることが開示されてい
るが、高温度による結晶化は、生成物中にアナル
サイムやソーダライト等の不純物の混入が考えら
れ必ずしも好ましい方法ではない。本発明者ら
は、これら従来の合成法の問題を解決すべく鋭意
研究の結果、本発明を見出したもので、本発明は
従来法のような長時間の熟成手段を必要とせず
に、微細でかつ不純物を含まないTMAオフレタ
イトを合成する方法を提供することを目的とする
ものである。 本発明を更に説明する。一般的に、ゼオライト
を合成する上で生成物の性質を左右する重要な因
子がいくつかある。それらの内でも、反応混合物
の組成、結晶化の温度、時間が特に重要であるが
反応混合物を結晶化温度にどのような状態で維持
するかも極めて重要な因子である。反応混合物組
成がたとえ適切であつても、結晶化中に撹拌を施
すと目的とする性質のゼオライトが得られないこ
とを本発明者らはしばしば経験している。それは
モルデナイト、ソーダライト、アナルサイムなど
の限られた種類のゼオライト以外は結晶系で準安
定相として存在する為に僅かな環境変化でも結晶
化に影響すると考えられるからである。従つて、
従来ゼオライトの合成法は撹拌を全く行わない、
いわゆる静置法が主流とされて来た。 本発明は、ゼオライトの結晶化時の撹拌条件に
関して種々の検討を重ねた結果得た知見に基づく
ものである。 即ち、本発明者らはSiO2、Al2O3、Na2O、
K2O、(TMA)2O及びH2Oを含む反応混合物を特
別の熟成工程を経ることなく、加熱結晶化し、
TMAオフレタイトを製造する際、温度、H2O/
SiO2モル比、(TMA)2/SiO2モル比、結晶化時
の撹拌強度等の条件と生成物との間には複雑な関
係が有つて、限定された条件でのみ微細かつ高純
度のTMAオフレタイトを得るとの知見を得た。
その限定条件とは、(1)反応混合物組成がH2O/
SiO2=10〜70であり、かつ(TMA)2O/SiO2=
0.008〜0.04を満足していること、(2)結晶化温度
が130〜180℃であること、(3)その温度において周
速0.3m/sec以上で撹拌することである。これら
の(1)〜(3)を満足して初めて微細でかつ不純物を含
まないTMAオフレタイトを僅か数分〜20時間の
結晶化時間で得ることができる。 本発明を実施する為に必要な反応混合物は、
TMAオフレタイトを合成できる組成であれば特
に限定されないが、前記したように少なくとも
H2O/SiO2=10〜70で、かつ(TMA)2O/SiO2
=0.008〜0.04であることが必須であり、好まし
くはH2O/SiO2=12〜50、(TMA)2O/SiO2=
0.01〜0.03である。H2O/SiO2が10未満であると
後述する撹拌による効果が殆ど無くなり、又70を
超えると不純物が生成しやすくなる。
(TMA)2O/SiO2が0.008未満であると生成物の
結晶化が不充分となつたり、不純物が生成し、
0.04を超えると結晶化度が低下してくる。本発明
で用いるSiO2源、Al2O3源、Na2O源、K2O源、
(TMA)2O源としては、特に限定されないが、経
済的見地から、SiO2源は非晶質固体シリカ、水
ガラス;Al2O3源はアルミン酸ソーダ、Al
(OH)3;Na2O源はNaOH;K2O源はKOH;
(TMA)2O源は水酸化物あるいはハロゲン化物が
それぞれ望ましい。各原料の混合法は特に限定さ
れないが、Al2O3源を含むアルカリ源をすべて混
合した後にSiO2源を混合するのが好ましい。混
合した反応混合物は熟成することなく直ちに結晶
化操作を行う。ここで言う熟成とは、従来法のよ
うな10数時間以上の長時間熟成を指し、ゼオライ
ト合成工程上必然的に生ずる短時間の放置時間等
は含まない。結晶化温度は本発明を実施する上で
130〜180℃であることが必須である。前記温度が
130℃未満では結晶化に長時間を要し、180℃を超
えると不純物が混在してくるばかりか微細な結晶
が得られない。本発明に於ける結晶化温度は反応
混合物の沸点以上であるので密封容器で行う必要
があり、自制圧下か又はチツ素等の不活性ガスに
よる加圧下でも行うことができる。本発明では結
晶化時の撹拌が特に重要である。即ち、撹拌に用
いる撹拌羽根の回転時の最大直径をd(m)、撹拌
速度をv(rpm)としたときに、(π)(d)(v)/(60
)で 定義される周速(m/sec)が0.3m/sec以上で
あることが必須である。前記撹拌は(1)結晶化時間
を短縮する、(2)結晶を微細にする、(3)不純物の生
成を抑制する。などの効果を有している。 本発明法において撹拌が重要であることは、単
に結晶系の伝熱を助けるだけではなく、核生成、
結晶成長に撹拌操作が微妙に影響していることに
よると思われる。本発明で望ましい撹拌の度合は
前記した周速が0.3m/sec以上であるが、更に望
ましくは、0.4〜10m/secである。前記周速が0.3
m/secに満たない場合は、本発明の効果が得ら
れず、10m/secを超えると反応混合物が結晶へ
と変化する中間生成物、即ち前駆物質がこの段階
で破壊されるものと思われ、結晶化が不完全とな
る。本発明で用いる結晶化槽と撹拌羽根の形、大
きさは特に限定されないが、本発明を効果的に実
施する為には、前記した撹拌羽根の最大直径が結
晶化槽の内径の1/4以上であることが望ましい。
又、結晶化時間は、本発明法の効果の1つでもあ
るが、結晶化温度に昇温後、僅か数分〜20時間で
充分である。 本発明法によつて得たTMAオフレタイトは、
冷却後、固液分離、洗浄、乾燥等公知法によつて
後処理される。又、同オフレタイトは500〜600℃
にて焼成後、又は前記焼成後更に適当に陽イオン
交換した後種々の用途に供することができる。例
えば、脱水剤、吸着分離剤、炭化水素の転化触媒
として有効に利用できる。 以下、実施例で本発明を説明するが、これら実
施例にのみ限定されるものではない。 実施例 1 非晶質固体シリカ(日本シリカ工業社製ホワイ
トカーボン)、アルミン酸ソーダ水溶液
(Na2O18.8w%、Al2O321.8wt%)、固型NaOH、
固型KOH、テトラメチルアンモニウムハイドロ
オキサイド及び純水とから、次の式で表わされる
反応混合物を作つた。 0.39(TMA)2O・5.75Na2O・1.15K2O・
Al2O3・17.6SiO2・325H2O 尚、混合順序は純水にまずNaOH、KOHを溶
解し、次にアルミン酸ソーダ水溶液を加え、最後
に撹拌しながら非晶質固体シリカを加えた。 4000gの反応混合物を撹拌機付きのオートクレ
ーブに入れ170℃で結晶化した。撹拌羽根はター
ビン型で回転した際の最大直径がオートクレーブ
内径の1/2であつた。撹拌強度(周速)は1m/
sec、反応混合物調製後(シリカ添加終了後)か
らオートクレーブへ仕込むまでの時間は約1時間
であつた。オートクレーブの昇温時間(加熱を開
始してから結晶化温度170℃になるまでの時間)
は約2時間であつた。170℃に5分維持した後、
冷却し固型物を別し、充分水洗後110℃で2時
間乾燥した。生成物のX線回折図を第1図に示す
が、このものは高純度のTMAオフレタイトであ
り、不純物は認められなかつた。又、結晶の粒径
は殆んどが1μ以下の微細な粒子であつた。 実施例2〜5、比較例1〜8 200gの反応混合物を仕込み、結晶化温度、結
晶化時間、撹拌速度を変えた以外は実施例1と同
様に行い第1表にその結果を示す。又、比較例4
で得た結晶のX線回折図を第2図に示す。 実施例6、比較例9〜10 反応混合物の組成を変え、200gの反応混合物
を仕込んだ以外は実施例1と同様に行つた。結果
を第2表に示す。
【表】
第1図は実施例1によつて得られた結晶の、又
第2図は比較例4で得た結晶の粉末X線回折図で
ある。銅のKα二重線を用いて測定した。
第2図は比較例4で得た結晶の粉末X線回折図で
ある。銅のKα二重線を用いて測定した。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 SiO2、Al2O3、Na2O、K2O、(TMA)2O
(TMAはテトラメチルアンモニウムイオン)、
H2Oからなる反応混合物を結晶化しゼオライト
を合成する方法において、H2O/SiO2モル比が
10〜70、(TMA)2O/SiO2モル比が0.008〜0.04を
満足する反応混合物を周速0.3m/sec以上で撹拌
しながら温度130〜180℃で結晶化することを特徴
とするゼオライトの合成法。 2 結晶化時間が20時間以下である特許請求の範
囲第1項記載の方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP1478382A JPS58135123A (ja) | 1982-02-03 | 1982-02-03 | ゼオライトの合成法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP1478382A JPS58135123A (ja) | 1982-02-03 | 1982-02-03 | ゼオライトの合成法 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPS58135123A JPS58135123A (ja) | 1983-08-11 |
| JPH0339972B2 true JPH0339972B2 (ja) | 1991-06-17 |
Family
ID=11870644
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP1478382A Granted JPS58135123A (ja) | 1982-02-03 | 1982-02-03 | ゼオライトの合成法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPS58135123A (ja) |
Families Citing this family (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| ES2660828T3 (es) * | 2010-02-06 | 2018-03-26 | Cognis Ip Management Gmbh | Soluciones de silicato estables al almacenamiento |
| CN104030313B (zh) * | 2014-05-26 | 2016-08-24 | 中国海洋石油总公司 | 一种合成亚微米t型分子筛的方法 |
-
1982
- 1982-02-03 JP JP1478382A patent/JPS58135123A/ja active Granted
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPS58135123A (ja) | 1983-08-11 |
Similar Documents
| Publication | Publication Date | Title |
|---|---|---|
| JP3090455B2 (ja) | ゼオライト及びその製造方法 | |
| JPS5813492B2 (ja) | カイホウホネグミコウゾウゼオライトノゴウセイホウ | |
| JP6445685B2 (ja) | ゼオライトssz−52を調製するための方法 | |
| US4714601A (en) | Process for preparing a high silica faujasite aluminosilicate, ECR-4 | |
| US4931267A (en) | Process for preparing a high silica zeolite having the faujasite topology, ECR-32 | |
| CN103570036B (zh) | 一种y型分子筛的合成方法 | |
| RU2148554C1 (ru) | Способ получения цеолитов со средним размером пор с использованием нейтральных аминов | |
| Satokawa et al. | Crystallization of single phase (K, Na)-clinoptilolite | |
| NO175093B (no) | Krystallinsk zeolitt (ECR-1) og fremgangsmåter for fremstilling derav | |
| US4687653A (en) | Process for preparation of zeolite OE having an offretite type structure | |
| US4965059A (en) | High silica faujasite aluminosilicate, ECR-4, and a process for making it | |
| JPH0566323B2 (ja) | ||
| US6007790A (en) | Family of microporous indium silicate compositions | |
| JPS6346007B2 (ja) | ||
| JPS62100408A (ja) | ゼオライトzsm−22及びzsm−23の合成法 | |
| CN112551543B (zh) | 在氢氧化物和溴化物形式的含氮有机结构化剂的混合物存在下制备izm-2沸石的方法 | |
| JPH0339972B2 (ja) | ||
| JP7646812B2 (ja) | ゼオライトssz-13の低圧合成 | |
| JP4538624B2 (ja) | モルデナイト型メタロシリケートの製造方法 | |
| US4960578A (en) | Zeolite ECR-10 | |
| JPH0244771B2 (ja) | ||
| JP2853318B2 (ja) | 結晶性銅珪酸塩およびその製造方法 | |
| JPS6243927B2 (ja) | ||
| US5206005A (en) | Synthesis of ECR-1 using methyltriethanolammonium cations | |
| JP2576151B2 (ja) | 結晶性ジンコシリケート及びその製造方法 |