JPH0339981B2 - - Google Patents
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- JPH0339981B2 JPH0339981B2 JP57198903A JP19890382A JPH0339981B2 JP H0339981 B2 JPH0339981 B2 JP H0339981B2 JP 57198903 A JP57198903 A JP 57198903A JP 19890382 A JP19890382 A JP 19890382A JP H0339981 B2 JPH0339981 B2 JP H0339981B2
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- JP
- Japan
- Prior art keywords
- pulp
- paper
- inorganic
- phosphorylated
- inorganic fine
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Description
燐酸エステル化木材パルプ(以下燐酸化パルプ
と称す)をバインダー、あるいは基材とする無機
系微粉物や無機系繊維状物、あるいは双方混合物
を主体とした紙状、厚紙状物は、耐火不燃性、弾
力性、多孔性、低密度、軽量、強靭性に優れ、壁
装材、床材、その他建築用材として幅広い用途が
期待されている。 尚、無機系微粉物とは、タルク、クレー、酸化
チタン、水酸化アルミ、酸化鉄、珪砂、陶土、金
属酸化物等を指す。 又、無機系繊維状物とは、ガラスウール、スラ
ツグウール、カーボンフアイバー、金属フアイバ
ー、各種ウエスカー等を指す。 燐酸化パルプをバインダー及び基材とする無機
系微粉物、若しくは無機系繊維状成型品の形状
は、シート状の紙又はボード状のもので、いずれ
の場合も製法は混合式抄紙によるものである。 耐熱性および不燃性を得るために、従来、木材
パルプを基材として、これに多量の無機系微粉物
を保有させることを試みて来たが、従来の方法で
は、特に坪量の100g/m2以下の紙では、無機系
微粉物を50%まで保有させることはできるが、そ
れ以上保有させることは困難であつた。 例えば無機質紙として従来から市販されている
代表的な製品でメラミン化粧板のパターン紙、又
はチタン紙と呼ばれるものがあるが、これを作る
ためには、まず木材パルプを、予め濾水性を低下
させて酸化チタンを良く保有させるように粘状叩
解したものに多量の酸化チタンを混合し、さらに
周知のアクリルアミド等の凝集剤を加え、一般紙
を抄紙する方法に準じて抄紙するが、その結果、
紙の中に保有される酸化チタンの量は50%以下に
止どまり、50%以上保有させることは困難であつ
た。 この原因は、一般の木材パルプが、水中でアニ
オンに荷電するように、酸化チタンも同様にアニ
オンに荷電するため、両者が水中で反発し合い、
酸化チタンがパルプの中に保有されず水と一緒に
流出されてしまうからである。 従つてこれ以上無機系微粉物を紙に保有させる
ためには、カチオン樹脂を木材パルプと無機質混
合液に添加する方法、およびカチオン化パルプを
作る方法が公表されている。パルプをアルカリ処
理しアルカリセルローズとし、これにジエチルア
ミノエチルクロライドを反応させて、ジエチルア
ミノエチルクロライドセルローズにする方法等の
カチオン性化合物をパルプに結合させる方法が、
文献、特許公報で公開されている(文献 樋口光
夫氏外 工化誌74.3、紙パ技協誌25.4、特開昭56
−63099号公開特許公報)。さらにパルプにカチオ
ン性のモノマーを混合してから、これ等モノマー
を重合してパルプにそのまま吸着させる方法(特
開昭49−104945号公開特許公報)も公表されてい
る。 いずれの結果を見ても無機系微粉物を多量保有
させるための媒体としてはカチオン性や保有能の
点で不充分なため、パルプを細かく叩解して濾水
性を低下させて、保有力を高めようとするため、
今度は抄紙適性を低下させる結果となつて、軽量
シートは出来ても重量シートとすることが困難と
なる。 また、せつかく無機粉末、無機繊維を主体とし
ても、バインダーとして通常の木材パルプを混入
したのでは可燃性となつてしまう。 これに対し、本発明において使用する燐酸化パ
ルプは、永年燐酸化セルローズの研究を続けてい
る過程で特に製紙用として種々興味ある特性が発
見され、これ等を活用したのが、従来得られなか
つた新しい無機系紙の開発である。 製紙用燐酸化パルプの製法は、予め作られた縮
合燐酸液に木材パルプを浸漬し、過剰に付着して
いる液を脱水し乾燥したのち140〜160℃で数分間
加熱反応すると、構造式の様な燐酸化パルプが得
られる。使用するときは、多量の水で解繊洗滌後
使用する。 縮合燐酸液 ↓ 木材パルプ→浸漬−脱水−乾燥−反応−解繊洗滌 −燐酸化パルプ この燐酸化パルプの構造式は
と称す)をバインダー、あるいは基材とする無機
系微粉物や無機系繊維状物、あるいは双方混合物
を主体とした紙状、厚紙状物は、耐火不燃性、弾
力性、多孔性、低密度、軽量、強靭性に優れ、壁
装材、床材、その他建築用材として幅広い用途が
期待されている。 尚、無機系微粉物とは、タルク、クレー、酸化
チタン、水酸化アルミ、酸化鉄、珪砂、陶土、金
属酸化物等を指す。 又、無機系繊維状物とは、ガラスウール、スラ
ツグウール、カーボンフアイバー、金属フアイバ
ー、各種ウエスカー等を指す。 燐酸化パルプをバインダー及び基材とする無機
系微粉物、若しくは無機系繊維状成型品の形状
は、シート状の紙又はボード状のもので、いずれ
の場合も製法は混合式抄紙によるものである。 耐熱性および不燃性を得るために、従来、木材
パルプを基材として、これに多量の無機系微粉物
を保有させることを試みて来たが、従来の方法で
は、特に坪量の100g/m2以下の紙では、無機系
微粉物を50%まで保有させることはできるが、そ
れ以上保有させることは困難であつた。 例えば無機質紙として従来から市販されている
代表的な製品でメラミン化粧板のパターン紙、又
はチタン紙と呼ばれるものがあるが、これを作る
ためには、まず木材パルプを、予め濾水性を低下
させて酸化チタンを良く保有させるように粘状叩
解したものに多量の酸化チタンを混合し、さらに
周知のアクリルアミド等の凝集剤を加え、一般紙
を抄紙する方法に準じて抄紙するが、その結果、
紙の中に保有される酸化チタンの量は50%以下に
止どまり、50%以上保有させることは困難であつ
た。 この原因は、一般の木材パルプが、水中でアニ
オンに荷電するように、酸化チタンも同様にアニ
オンに荷電するため、両者が水中で反発し合い、
酸化チタンがパルプの中に保有されず水と一緒に
流出されてしまうからである。 従つてこれ以上無機系微粉物を紙に保有させる
ためには、カチオン樹脂を木材パルプと無機質混
合液に添加する方法、およびカチオン化パルプを
作る方法が公表されている。パルプをアルカリ処
理しアルカリセルローズとし、これにジエチルア
ミノエチルクロライドを反応させて、ジエチルア
ミノエチルクロライドセルローズにする方法等の
カチオン性化合物をパルプに結合させる方法が、
文献、特許公報で公開されている(文献 樋口光
夫氏外 工化誌74.3、紙パ技協誌25.4、特開昭56
−63099号公開特許公報)。さらにパルプにカチオ
ン性のモノマーを混合してから、これ等モノマー
を重合してパルプにそのまま吸着させる方法(特
開昭49−104945号公開特許公報)も公表されてい
る。 いずれの結果を見ても無機系微粉物を多量保有
させるための媒体としてはカチオン性や保有能の
点で不充分なため、パルプを細かく叩解して濾水
性を低下させて、保有力を高めようとするため、
今度は抄紙適性を低下させる結果となつて、軽量
シートは出来ても重量シートとすることが困難と
なる。 また、せつかく無機粉末、無機繊維を主体とし
ても、バインダーとして通常の木材パルプを混入
したのでは可燃性となつてしまう。 これに対し、本発明において使用する燐酸化パ
ルプは、永年燐酸化セルローズの研究を続けてい
る過程で特に製紙用として種々興味ある特性が発
見され、これ等を活用したのが、従来得られなか
つた新しい無機系紙の開発である。 製紙用燐酸化パルプの製法は、予め作られた縮
合燐酸液に木材パルプを浸漬し、過剰に付着して
いる液を脱水し乾燥したのち140〜160℃で数分間
加熱反応すると、構造式の様な燐酸化パルプが得
られる。使用するときは、多量の水で解繊洗滌後
使用する。 縮合燐酸液 ↓ 木材パルプ→浸漬−脱水−乾燥−反応−解繊洗滌 −燐酸化パルプ この燐酸化パルプの構造式は
【式】Cell…セルロー
ス分子
燐酸アンモン1分子がセルローズ分子のOH基
とエステル結合しており、このパルプの特性であ
るカチオン性は、アンモニア基によるものであ
る。 無機系物を多量に含む無機紙をバインダーとし
て使用する燐酸化パルプの重要なポイントは燃え
ないこと、耐火性があつてカチオン性が強く、し
かも繊維間結合強度が高いこと、反応によるパル
プ自身の劣化が小さいこと等である。 この様なパルプを作るには、エステル化反応に
おける温度と時間が重要である。 無機微粉紙、無機繊維紙用燐酸化パルプの物性
は 引張強度 引裂強度 原紙パルプ 4.9Kg 147g 燐酸化パルプ 8.3 51 いずれも手漉シート 80g/m2 原料パルプと比較すると引張強度は、約1.7倍、
引裂強度は1/3である。 この結果は、燐酸化パルプの繊維結合力が原料
パルプより高いことを示している。 次に原料パルプと燐酸化パルプに対し硝子フア
イバーを50%各々加えて混抄した紙の繊維間強度
(引張強度)とマツチテストの結果は次表の通り
である。
とエステル結合しており、このパルプの特性であ
るカチオン性は、アンモニア基によるものであ
る。 無機系物を多量に含む無機紙をバインダーとし
て使用する燐酸化パルプの重要なポイントは燃え
ないこと、耐火性があつてカチオン性が強く、し
かも繊維間結合強度が高いこと、反応によるパル
プ自身の劣化が小さいこと等である。 この様なパルプを作るには、エステル化反応に
おける温度と時間が重要である。 無機微粉紙、無機繊維紙用燐酸化パルプの物性
は 引張強度 引裂強度 原紙パルプ 4.9Kg 147g 燐酸化パルプ 8.3 51 いずれも手漉シート 80g/m2 原料パルプと比較すると引張強度は、約1.7倍、
引裂強度は1/3である。 この結果は、燐酸化パルプの繊維結合力が原料
パルプより高いことを示している。 次に原料パルプと燐酸化パルプに対し硝子フア
イバーを50%各々加えて混抄した紙の繊維間強度
(引張強度)とマツチテストの結果は次表の通り
である。
【表】
以上の様に燐酸化パルプは秀れた難燃性を有す
ることの外に、水と結合して原料パルプの2〜3
倍に膨潤して強い粘着性を有しているので、原料
パルプに比較すると強い引張強度と、前記テスト
のパルプ単体の時と逆に引裂強度も高くなる。 次に燐酸化パルプの特徴は耐火性があることが
重要な点である。上表のガラスフアイバーとの混
抄紙における様に、燐酸化パルプ混抄紙は炭化す
るが紙の形状はそのまま、しかもそれを引張つて
も元の強度の1/3位の強度があることは不燃建材
では極めて重要な特性となる。 燐酸化パルプを水の中で解繊してから、常法に
従つて抄紙すると、カチオン性と粘着性によつ
て、アニオン性の抄紙ワイヤーやドライヤー面に
付着して剥れにくい欠点がある。この欠点はまた
カチオン性燐酸化パルプが多量のアニオン性無機
系微粉物、若しくは無機系繊維状物と水の中でイ
オン結合するために、保有性がよいことの証明に
もなる。よつて燐酸化パルプは無機系微粉物の抄
紙用バインダーとして、無機系微粉物の歩留がよ
いことと、無機物との結合力が同時に良いために
強度の強い各種成型物が得られる効果を有するこ
とになる。本発明の無機系微粉物を多量保有させ
る目的では、強いカチオン性と粘着性は最も望ま
しい条件である。 この外の特徴として反応後の燐酸化パルプの濾
水度は原料パルプの濾水度と殆ど変らないしパル
プの繊維形態も変わらない。 原料パルプ 燐酸化パルプ 濾水度c.c. C.S.F. 610 580 このことは無機系微粉物を多く混入するに従つ
て、当然全体の濾水性が低下し、生産性の低下と
同時に抄紙するシートの坪量の高いものは生産出
来ないことになるが、燐酸化パルプの様に濾水性
のよいものは、たとえ無機系微粉物が多量存在し
ても濾水性はその分よいため生産性もよく又坪量
の高いものまで得られる。 市販や公表されているカチオン樹脂を含むパル
プに多量の無機系微粉物を含有したセラミツク紙
で、坪量の大きいものは、マツチテストの結果着
火しないので不燃物であるかの様な態様を呈する
が、セルローズの発火温度の雰囲気に接するとこ
れ等のパルプは瞬間的に燃焼するので実際に昭和
45年告示第1828号の基材試験に合格することは困
難である。 しかし燐酸化パルプの場合は200℃から炭化を
始め、さらに昇温を続けても灼熱するだけで炎を
上げて燃焼することはない。しかし900℃に達す
ると炭化したパルプは消滅し、後にP2O5の熔融
したものが残留する。しかし本発明のように無機
系微粉物と共存する場合は、これ等微粉物の結合
剤として強く作用する(鉱物工学 吉木軍平 技
報堂 p.387)。 このことは、無機系微粉物を含むものを高温で
焼成する様な場合は、他のバインダーにはない特
徴である。 燐酸化パルプの燐とアンモニアのモル比は1:
1で燐酸化パルプの難燃性を呈する結合燐の量
は、セルローズ(パルプ)に対し5.6%以上必要
である。 又さらに結合量が多くなるとパルプは粘状化す
るので、望ましくは6.5〜7.0%がよい。 本発明は以上の様な特徴をもつた燐酸化パルプ
の性質を活用したものである。無機の微粉物、繊
維状物に対する燐酸化パルプの配合量は、粉末の
形状(メツシユ)、繊維の形状(直径、長)と、
製品の単位坪量(g/m2)に応じて変化する。 基本的には、 製品坪量(g/m2) 燐酸化パルプ:無機質 500g以上 5〜15% 95〜85% 500〜300g 15〜20 80〜65 200〜100g 20〜35 80〜65 100g以下 35〜80 65〜20 即ち、坪量が大きくなるに従つて、無機物の歩
留りも強度も向上するので燐酸化パルプ配合率は
少なくてもよいが、坪量が少くなるに従つて無機
質の歩留り、製品強度も低下するので、燐酸化パ
ルプの配合率が大きくなる。 以上の様に配合したものを常法により抄紙前に
比重の重い無機物の沈降を防ぐため、カチオン澱
粉、ポリエチレンエミン、ポリエチレンアミン、
ポリアクリルアミド等周知の擬集剤を無機系微粉
物の1〜3重量%を加えると、効果的である。又
坪量の小さい紙の場合には湿紙を補強するため
PVA背にを1〜2%混入する。 尚、抄き上げる方法には、通常坪量の軽いもの
は製紙と同じ様に連続的にシート状に抄く場合
と、重い坪量のものはパルプモールドの様に断続
的に抄く場合がある。 以上無機粉末混入紙の場合の燐酸化パルプの効
果は異種イオン結合によるイオン結合による歩留
まり向上であり、一方無機繊維紙のバインダーと
しての燐酸化パルプの効果はすでに結合力の比較
で説明した通り実験結果が明確に証明している。 実施例 1 燐酸化パルプ(結合燐6.7%) 1Kg 酸化チタン 8 カチオン澱粉 0.07 燐酸化パルプを水1500で解繊した後、酸化チ
タンを加え均一に分散するまで撹拌を続け、その
後カチオン澱粉を加え常法によつて抄紙した。 通常のパルプだけでは、抄紙出来る濃度ではな
いが、酸化チタンの比重が重く分散も良かつたの
で0.6%の濃度でも抄紙出来た。抄かれたシート
の米坪量は820g/m2でシートに保有していた酸
化チタン量は83%であつた。 尚、無機分の定量法はJIS D 8204によつた。 実施例 2 燐酸化パルプ 1Kg 木篩粘土 6 ガラス繊維 2 カチオン澱粉 0.07 実験は実施例1と同様であるが、ガラス繊維は
予めガラスウールをランダムに粉砕したものであ
る。ガラス繊維を混入した理由は濾水性を改善す
るためである。 抄紙するときの濾水性が実施例1より良好だつ
たので1530g/m2と980g/m2の2種を試作した。 無機分の含有量は前者で86%、後者で84%であ
つた。 実施例 3 燐酸化パルプ 1Kg チタン酸カリー 8 ポリエスチレンエミン 0.08 実験は実施例1に準じる。 濾水性良好であつた600g/m2のシートを作つ
たが、無機分の含有量は85%、さらに舟形の金網
を作りパルプモールド式に成型したが、金網から
の剥離性は良好であつた。 実施例 4 燐酸化パルプと通常木材パルプの無機繊維に対
する結合力を比較する。 A 燐酸化パルプ 1Kg スラツグウール 2 (鉱滓粉) ガラスウール 2 (形8μ長さ6m/m) PAVフアイバー 0.02 B 木材パルプ 1Kg スラツグウール 2 ガラスウール 2 PAVフアイバー 0.02 スラツグウール、ガラスウールはAB共同一の
ものを使用した。実験方法は、燐酸化パルプ1Kg
を水100に入れ、離解機で充分に解繊した後、
水を加えて1000に稀薄した。 次にスラツグウール、ガラスウール、PVAフ
アイバーを次々加え、分散させた後、JIS P
8209法により、坪量150g/m2に抄紙した。 その結果、 引張強さ マツチテスト A 7.8 不燃 B 2.1 可燃 (注) マツチテストは、巾10〜15m/mに切断した
紙片を垂直に持ち、下方にライター、マツチ等
で着火して、燃焼するか否かテストする。 実施例 5 燐酸化パルプ 5Kg 水酸化アルミ 10 ガラスフアイバー 0.3 ポリエチレンアミン 少量 先ず燐酸化パルプを水200で解繊叩解した後
水酸化アルミ、ガラスフアイバーを混合し常法に
より抄紙した。 紙の坪量 100g/m2 紙の無機分 47% 難燃性 JIS.P1322一級合格・貫通なし 引張強度 6.3Kg
ることの外に、水と結合して原料パルプの2〜3
倍に膨潤して強い粘着性を有しているので、原料
パルプに比較すると強い引張強度と、前記テスト
のパルプ単体の時と逆に引裂強度も高くなる。 次に燐酸化パルプの特徴は耐火性があることが
重要な点である。上表のガラスフアイバーとの混
抄紙における様に、燐酸化パルプ混抄紙は炭化す
るが紙の形状はそのまま、しかもそれを引張つて
も元の強度の1/3位の強度があることは不燃建材
では極めて重要な特性となる。 燐酸化パルプを水の中で解繊してから、常法に
従つて抄紙すると、カチオン性と粘着性によつ
て、アニオン性の抄紙ワイヤーやドライヤー面に
付着して剥れにくい欠点がある。この欠点はまた
カチオン性燐酸化パルプが多量のアニオン性無機
系微粉物、若しくは無機系繊維状物と水の中でイ
オン結合するために、保有性がよいことの証明に
もなる。よつて燐酸化パルプは無機系微粉物の抄
紙用バインダーとして、無機系微粉物の歩留がよ
いことと、無機物との結合力が同時に良いために
強度の強い各種成型物が得られる効果を有するこ
とになる。本発明の無機系微粉物を多量保有させ
る目的では、強いカチオン性と粘着性は最も望ま
しい条件である。 この外の特徴として反応後の燐酸化パルプの濾
水度は原料パルプの濾水度と殆ど変らないしパル
プの繊維形態も変わらない。 原料パルプ 燐酸化パルプ 濾水度c.c. C.S.F. 610 580 このことは無機系微粉物を多く混入するに従つ
て、当然全体の濾水性が低下し、生産性の低下と
同時に抄紙するシートの坪量の高いものは生産出
来ないことになるが、燐酸化パルプの様に濾水性
のよいものは、たとえ無機系微粉物が多量存在し
ても濾水性はその分よいため生産性もよく又坪量
の高いものまで得られる。 市販や公表されているカチオン樹脂を含むパル
プに多量の無機系微粉物を含有したセラミツク紙
で、坪量の大きいものは、マツチテストの結果着
火しないので不燃物であるかの様な態様を呈する
が、セルローズの発火温度の雰囲気に接するとこ
れ等のパルプは瞬間的に燃焼するので実際に昭和
45年告示第1828号の基材試験に合格することは困
難である。 しかし燐酸化パルプの場合は200℃から炭化を
始め、さらに昇温を続けても灼熱するだけで炎を
上げて燃焼することはない。しかし900℃に達す
ると炭化したパルプは消滅し、後にP2O5の熔融
したものが残留する。しかし本発明のように無機
系微粉物と共存する場合は、これ等微粉物の結合
剤として強く作用する(鉱物工学 吉木軍平 技
報堂 p.387)。 このことは、無機系微粉物を含むものを高温で
焼成する様な場合は、他のバインダーにはない特
徴である。 燐酸化パルプの燐とアンモニアのモル比は1:
1で燐酸化パルプの難燃性を呈する結合燐の量
は、セルローズ(パルプ)に対し5.6%以上必要
である。 又さらに結合量が多くなるとパルプは粘状化す
るので、望ましくは6.5〜7.0%がよい。 本発明は以上の様な特徴をもつた燐酸化パルプ
の性質を活用したものである。無機の微粉物、繊
維状物に対する燐酸化パルプの配合量は、粉末の
形状(メツシユ)、繊維の形状(直径、長)と、
製品の単位坪量(g/m2)に応じて変化する。 基本的には、 製品坪量(g/m2) 燐酸化パルプ:無機質 500g以上 5〜15% 95〜85% 500〜300g 15〜20 80〜65 200〜100g 20〜35 80〜65 100g以下 35〜80 65〜20 即ち、坪量が大きくなるに従つて、無機物の歩
留りも強度も向上するので燐酸化パルプ配合率は
少なくてもよいが、坪量が少くなるに従つて無機
質の歩留り、製品強度も低下するので、燐酸化パ
ルプの配合率が大きくなる。 以上の様に配合したものを常法により抄紙前に
比重の重い無機物の沈降を防ぐため、カチオン澱
粉、ポリエチレンエミン、ポリエチレンアミン、
ポリアクリルアミド等周知の擬集剤を無機系微粉
物の1〜3重量%を加えると、効果的である。又
坪量の小さい紙の場合には湿紙を補強するため
PVA背にを1〜2%混入する。 尚、抄き上げる方法には、通常坪量の軽いもの
は製紙と同じ様に連続的にシート状に抄く場合
と、重い坪量のものはパルプモールドの様に断続
的に抄く場合がある。 以上無機粉末混入紙の場合の燐酸化パルプの効
果は異種イオン結合によるイオン結合による歩留
まり向上であり、一方無機繊維紙のバインダーと
しての燐酸化パルプの効果はすでに結合力の比較
で説明した通り実験結果が明確に証明している。 実施例 1 燐酸化パルプ(結合燐6.7%) 1Kg 酸化チタン 8 カチオン澱粉 0.07 燐酸化パルプを水1500で解繊した後、酸化チ
タンを加え均一に分散するまで撹拌を続け、その
後カチオン澱粉を加え常法によつて抄紙した。 通常のパルプだけでは、抄紙出来る濃度ではな
いが、酸化チタンの比重が重く分散も良かつたの
で0.6%の濃度でも抄紙出来た。抄かれたシート
の米坪量は820g/m2でシートに保有していた酸
化チタン量は83%であつた。 尚、無機分の定量法はJIS D 8204によつた。 実施例 2 燐酸化パルプ 1Kg 木篩粘土 6 ガラス繊維 2 カチオン澱粉 0.07 実験は実施例1と同様であるが、ガラス繊維は
予めガラスウールをランダムに粉砕したものであ
る。ガラス繊維を混入した理由は濾水性を改善す
るためである。 抄紙するときの濾水性が実施例1より良好だつ
たので1530g/m2と980g/m2の2種を試作した。 無機分の含有量は前者で86%、後者で84%であ
つた。 実施例 3 燐酸化パルプ 1Kg チタン酸カリー 8 ポリエスチレンエミン 0.08 実験は実施例1に準じる。 濾水性良好であつた600g/m2のシートを作つ
たが、無機分の含有量は85%、さらに舟形の金網
を作りパルプモールド式に成型したが、金網から
の剥離性は良好であつた。 実施例 4 燐酸化パルプと通常木材パルプの無機繊維に対
する結合力を比較する。 A 燐酸化パルプ 1Kg スラツグウール 2 (鉱滓粉) ガラスウール 2 (形8μ長さ6m/m) PAVフアイバー 0.02 B 木材パルプ 1Kg スラツグウール 2 ガラスウール 2 PAVフアイバー 0.02 スラツグウール、ガラスウールはAB共同一の
ものを使用した。実験方法は、燐酸化パルプ1Kg
を水100に入れ、離解機で充分に解繊した後、
水を加えて1000に稀薄した。 次にスラツグウール、ガラスウール、PVAフ
アイバーを次々加え、分散させた後、JIS P
8209法により、坪量150g/m2に抄紙した。 その結果、 引張強さ マツチテスト A 7.8 不燃 B 2.1 可燃 (注) マツチテストは、巾10〜15m/mに切断した
紙片を垂直に持ち、下方にライター、マツチ等
で着火して、燃焼するか否かテストする。 実施例 5 燐酸化パルプ 5Kg 水酸化アルミ 10 ガラスフアイバー 0.3 ポリエチレンアミン 少量 先ず燐酸化パルプを水200で解繊叩解した後
水酸化アルミ、ガラスフアイバーを混合し常法に
より抄紙した。 紙の坪量 100g/m2 紙の無機分 47% 難燃性 JIS.P1322一級合格・貫通なし 引張強度 6.3Kg
Claims (1)
- 1 燐酸化パルプ5〜45重量%と無機系微粉物95
〜55重量%とを、水の存在下で、配合、混合せし
めて抄紙してなる成型品。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP19890382A JPS5988359A (ja) | 1982-11-15 | 1982-11-15 | 無機微粉成型品並びにその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP19890382A JPS5988359A (ja) | 1982-11-15 | 1982-11-15 | 無機微粉成型品並びにその製造方法 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPS5988359A JPS5988359A (ja) | 1984-05-22 |
| JPH0339981B2 true JPH0339981B2 (ja) | 1991-06-17 |
Family
ID=16398856
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP19890382A Granted JPS5988359A (ja) | 1982-11-15 | 1982-11-15 | 無機微粉成型品並びにその製造方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPS5988359A (ja) |
Families Citing this family (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| FR2980470B1 (fr) | 2011-09-23 | 2017-06-23 | Ecole Nat Superieure De Ceram Ind | Nouveau materiau argilo-cellulosique |
Family Cites Families (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS55139437A (en) * | 1979-04-18 | 1980-10-31 | Otsuka Chem Co Ltd | Flame-retardant composition |
-
1982
- 1982-11-15 JP JP19890382A patent/JPS5988359A/ja active Granted
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPS5988359A (ja) | 1984-05-22 |
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