JPH0346174B2 - - Google Patents
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- JPH0346174B2 JPH0346174B2 JP54041442A JP4144279A JPH0346174B2 JP H0346174 B2 JPH0346174 B2 JP H0346174B2 JP 54041442 A JP54041442 A JP 54041442A JP 4144279 A JP4144279 A JP 4144279A JP H0346174 B2 JPH0346174 B2 JP H0346174B2
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- Exhaust Gas Treatment By Means Of Catalyst (AREA)
Description
〔産業上の利用分野〕
本発明は板状触媒に関し、特に触媒の保持力が
高く、かつ耐腐食性の優れた排ガス処理用の板状
触媒に関する。 従来、排ガス処理、例えは排ガス中に含まれる
窒素酸化物の選択還元には粒状触媒が用いられて
いたが、処理ガス中に同伴する微粉末が触媒層に
付着堆積し、系内の圧力損失を増大させ、処理ガ
スの量が多い場合には運転コストに直接影響する
という問題があつた。これを回避するため、被処
理ガス流に平行に板状触媒を配置した排ガス処理
装置が使用されるようになつた。このような装置
に用いる板状触媒としては、触媒自身を板状に成
形したものと、支持材として触媒以外の材料を用
い、これに触媒を担持させたものとの二つに区分
することができる。前者の板状触媒では、比較的
コストの高い触媒成分が多量に必要となるが、後
者の場合にはこの欠点が改善されるので実用上有
利である。しかし後者の場合、支持材として加工
性の優れた金属材料が選ばれるので、さらに金属
上への触媒の保持力と、反応条件下の腐食環境に
その金属材料が耐えうるかどうかが問題となる。
特に排ガス中の窒素酸化物の還元反応を行なう場
合には、排ガス中に含まれるSO2により金属基板
のFeイオンが触媒中に溶出してきて、SO2から
SO3へ酸化させる酸化反応の触媒へ変化するの
で、後流側の機器が硫酸アンモニウム析出により
腐食するという問題が生ずる。 触媒保持力を高める手段としては、金属板に突
起物を設ける方法、金属板に各種形状の孔をあけ
る方法、金属板に同種金属を溶射して粗面化する
方法等が知られている。しかしながら、ある程度
の触媒の剥離は防止できてもこれらの方法はもう
一つの問題点である腐食環境、特に硫酸の露点付
近における腐食のように厳しい条件に対処するも
のではなく、触媒を保持力と耐食性の両面を満足
する板状触媒の出現が望まれていた。 本発明の目的は、上記した従来技術の欠点をな
くし、触媒の保持力を高め、かつ耐食性に優れた
板状触媒を提供することにある。 上記目的を達成するため、本発明の触媒として
の特徴は、鉄成分を含有する金属基板の表面にア
ルミニウムとアルミニウム酸化物とからなる層の
粗面を形成したものに、塗布または浸漬等の一面
に付着する手段により触媒物質を一面にわたつて
付着させたものであり、また、触媒の製造法とし
ての特徴は、触媒を担持させる支持材として鉄成
分を含む金属材(例えば孔あき金属板又は金網)
を用い、その表面に金属アルミニウムを溶射して
粗面化し、同時に溶射アルミニウム表面に酸化被
膜を形成することによつて、アルミニウムとアル
ミニウム酸化物とからなる層を形成させた後、触
媒物質を付着させ、触媒の強固な保持力と耐腐食
性をもたせたものである。 本発明において、支持材として用いる金属板又
は網状体は自己保持に必要な剛性を有し、またア
ルミニウムとの溶着性に優れ、かつアルミニウム
溶射の際の熱によつて変形せず、また高温ガス雰
囲気における使用に耐える程度の耐熱性および耐
食性を有するものが好適である。このような金属
板の具体例としては、SUS430、SUS410、
SUS304のようなステンレス鋼板、アルミニウム
合金薄板又はこれらの金網があげられる。金属板
の形状は特に限定されないが通常の平板のみなら
ず、孔あき板、エクスパンドメタル、突起物を有
する平板等又は金網を用いることができる。 上記金属板上へのアルミニウムの溶射は、金属
板又は金網表面に燃焼または電気エネルギーによ
り溶融またはそれに近い状態まで加熱したアルミ
ニウムを吹きつけて行なわれ、典型的には、アル
ミニウム線または粉末を接触電気抵抗またはアー
クにより加熱溶融するか、または高温火災を使用
して溶融し、この溶融アルミニウムを圧縮空気の
ようなガスとともに微小溶融金属滴としてノズル
からスプレーし、金属板表面に固着させて行なわ
れる。このようにして形成された金属板表面は、
アルミニウム溶射特有のギザギザ状の突起を無数
に有し、触媒保持性の極めて良好なものとなり、
またアルミニウム溶射の際に形成されたアルミニ
ウムとそのアルミニウム表面の酸化被膜により優
れた耐酸性を示し、Feイオンが表面の触媒へ溶
出するのを防止するようになる。 次にアルミニウム溶射によつて粗面化された金
属板又は金網の表面には、触媒物質が付着される
が、触媒物質としては、例えば排ガス脱硝の場合
にはチタン(Ti)、タングステン(W)、バナジ
ウム(V)モリブデン(Mo)、鉄(Fe)などの
2種以上の配合物が用いられる。これらの触媒物
質は金属またはその酸化物の粉粒体の形態で所定
の組成比に混合され、適当なバインダーと混練
し、ペースト状として前記金属板又は金網の表面
に塗布されるか、または前記触媒物質のスラリー
中に金属板又は金網を浸漬することによつて金属
板又は金網表面に一面にわたつて触媒物質が付着
される。このように基板及びアルミニウム等の粗
面層表面一面に触媒物質が付着されることによつ
て、基板及び粗面の層は排ガスに接触することが
なく、従つて該基板及び粗面の層は担体としての
役割を果すのみである。このため、副反応を行な
わせずして、排ガス中の選択的反応のみを行なわ
せることができる。上記ペーストまたはスラリー
中には、触媒と金属板、金網との固着性をさらに
改善するために、無機繊維質の充填材を混合する
ことができる。このような充填材としては、ガラ
ス繊維、金属細片、石綿のような耐熱耐食性のも
のがあげられる。金属板が開口部を有する場合
(孔あき板、エクスパンドメタル等)又は金網に
は、該開口部を通じて金属板、金網の表側と裏側
の触媒物質が連結するように触媒を付着させるこ
とがのぞましい。このようにして、金属板、金網
の両側の触媒層が開口部を通じてアンカーされ、
触媒の固着性をさらに高めることができる。また
この効果は触媒中に充填材を混入することによつ
てさらに助長される。 上記のような触媒物質を付着した金属板は、約
300〜500℃の温度で焼成され、本発明の板状触媒
が製造される。 次に本発明の板状触媒の触媒保持性を従来の板
状触媒と比較した結果について述べる。試料とし
ては、(a)SUS430ステンレス鋼からなるエクスパ
ンドメタル、(b)上記エクスパンドメタルに同種の
SUS430ステンレス鋼を溶射したもの、(c)上記エ
クスパンドメタルにアルミニウムを溶射したもの
の三種の基板に、それぞれ同一条件で触媒物質を
付着させた板状触媒を用い、これらの試料片
(100×250mm)をそれぞれ1m高さから鉄板上に
10回落下させて触媒物質の脱落による試料片の減
量(剥離率)を測定した。その結果を第1表に示
す。
高く、かつ耐腐食性の優れた排ガス処理用の板状
触媒に関する。 従来、排ガス処理、例えは排ガス中に含まれる
窒素酸化物の選択還元には粒状触媒が用いられて
いたが、処理ガス中に同伴する微粉末が触媒層に
付着堆積し、系内の圧力損失を増大させ、処理ガ
スの量が多い場合には運転コストに直接影響する
という問題があつた。これを回避するため、被処
理ガス流に平行に板状触媒を配置した排ガス処理
装置が使用されるようになつた。このような装置
に用いる板状触媒としては、触媒自身を板状に成
形したものと、支持材として触媒以外の材料を用
い、これに触媒を担持させたものとの二つに区分
することができる。前者の板状触媒では、比較的
コストの高い触媒成分が多量に必要となるが、後
者の場合にはこの欠点が改善されるので実用上有
利である。しかし後者の場合、支持材として加工
性の優れた金属材料が選ばれるので、さらに金属
上への触媒の保持力と、反応条件下の腐食環境に
その金属材料が耐えうるかどうかが問題となる。
特に排ガス中の窒素酸化物の還元反応を行なう場
合には、排ガス中に含まれるSO2により金属基板
のFeイオンが触媒中に溶出してきて、SO2から
SO3へ酸化させる酸化反応の触媒へ変化するの
で、後流側の機器が硫酸アンモニウム析出により
腐食するという問題が生ずる。 触媒保持力を高める手段としては、金属板に突
起物を設ける方法、金属板に各種形状の孔をあけ
る方法、金属板に同種金属を溶射して粗面化する
方法等が知られている。しかしながら、ある程度
の触媒の剥離は防止できてもこれらの方法はもう
一つの問題点である腐食環境、特に硫酸の露点付
近における腐食のように厳しい条件に対処するも
のではなく、触媒を保持力と耐食性の両面を満足
する板状触媒の出現が望まれていた。 本発明の目的は、上記した従来技術の欠点をな
くし、触媒の保持力を高め、かつ耐食性に優れた
板状触媒を提供することにある。 上記目的を達成するため、本発明の触媒として
の特徴は、鉄成分を含有する金属基板の表面にア
ルミニウムとアルミニウム酸化物とからなる層の
粗面を形成したものに、塗布または浸漬等の一面
に付着する手段により触媒物質を一面にわたつて
付着させたものであり、また、触媒の製造法とし
ての特徴は、触媒を担持させる支持材として鉄成
分を含む金属材(例えば孔あき金属板又は金網)
を用い、その表面に金属アルミニウムを溶射して
粗面化し、同時に溶射アルミニウム表面に酸化被
膜を形成することによつて、アルミニウムとアル
ミニウム酸化物とからなる層を形成させた後、触
媒物質を付着させ、触媒の強固な保持力と耐腐食
性をもたせたものである。 本発明において、支持材として用いる金属板又
は網状体は自己保持に必要な剛性を有し、またア
ルミニウムとの溶着性に優れ、かつアルミニウム
溶射の際の熱によつて変形せず、また高温ガス雰
囲気における使用に耐える程度の耐熱性および耐
食性を有するものが好適である。このような金属
板の具体例としては、SUS430、SUS410、
SUS304のようなステンレス鋼板、アルミニウム
合金薄板又はこれらの金網があげられる。金属板
の形状は特に限定されないが通常の平板のみなら
ず、孔あき板、エクスパンドメタル、突起物を有
する平板等又は金網を用いることができる。 上記金属板上へのアルミニウムの溶射は、金属
板又は金網表面に燃焼または電気エネルギーによ
り溶融またはそれに近い状態まで加熱したアルミ
ニウムを吹きつけて行なわれ、典型的には、アル
ミニウム線または粉末を接触電気抵抗またはアー
クにより加熱溶融するか、または高温火災を使用
して溶融し、この溶融アルミニウムを圧縮空気の
ようなガスとともに微小溶融金属滴としてノズル
からスプレーし、金属板表面に固着させて行なわ
れる。このようにして形成された金属板表面は、
アルミニウム溶射特有のギザギザ状の突起を無数
に有し、触媒保持性の極めて良好なものとなり、
またアルミニウム溶射の際に形成されたアルミニ
ウムとそのアルミニウム表面の酸化被膜により優
れた耐酸性を示し、Feイオンが表面の触媒へ溶
出するのを防止するようになる。 次にアルミニウム溶射によつて粗面化された金
属板又は金網の表面には、触媒物質が付着される
が、触媒物質としては、例えば排ガス脱硝の場合
にはチタン(Ti)、タングステン(W)、バナジ
ウム(V)モリブデン(Mo)、鉄(Fe)などの
2種以上の配合物が用いられる。これらの触媒物
質は金属またはその酸化物の粉粒体の形態で所定
の組成比に混合され、適当なバインダーと混練
し、ペースト状として前記金属板又は金網の表面
に塗布されるか、または前記触媒物質のスラリー
中に金属板又は金網を浸漬することによつて金属
板又は金網表面に一面にわたつて触媒物質が付着
される。このように基板及びアルミニウム等の粗
面層表面一面に触媒物質が付着されることによつ
て、基板及び粗面の層は排ガスに接触することが
なく、従つて該基板及び粗面の層は担体としての
役割を果すのみである。このため、副反応を行な
わせずして、排ガス中の選択的反応のみを行なわ
せることができる。上記ペーストまたはスラリー
中には、触媒と金属板、金網との固着性をさらに
改善するために、無機繊維質の充填材を混合する
ことができる。このような充填材としては、ガラ
ス繊維、金属細片、石綿のような耐熱耐食性のも
のがあげられる。金属板が開口部を有する場合
(孔あき板、エクスパンドメタル等)又は金網に
は、該開口部を通じて金属板、金網の表側と裏側
の触媒物質が連結するように触媒を付着させるこ
とがのぞましい。このようにして、金属板、金網
の両側の触媒層が開口部を通じてアンカーされ、
触媒の固着性をさらに高めることができる。また
この効果は触媒中に充填材を混入することによつ
てさらに助長される。 上記のような触媒物質を付着した金属板は、約
300〜500℃の温度で焼成され、本発明の板状触媒
が製造される。 次に本発明の板状触媒の触媒保持性を従来の板
状触媒と比較した結果について述べる。試料とし
ては、(a)SUS430ステンレス鋼からなるエクスパ
ンドメタル、(b)上記エクスパンドメタルに同種の
SUS430ステンレス鋼を溶射したもの、(c)上記エ
クスパンドメタルにアルミニウムを溶射したもの
の三種の基板に、それぞれ同一条件で触媒物質を
付着させた板状触媒を用い、これらの試料片
(100×250mm)をそれぞれ1m高さから鉄板上に
10回落下させて触媒物質の脱落による試料片の減
量(剥離率)を測定した。その結果を第1表に示
す。
【表】
第1表の結果から、本発明による板状触媒(c)の
剥離率は従来の板状触媒と比較して約1/4以下と
なり、触媒保持力が格段に向上していることが明
らかである。なお、(a)、(b)、(c)の各試料の触媒付
着前の表面状態の顕微鏡写真を第1図のa,b,
cにそれぞれ示したが、本発明の試料(c)はアルミ
ニウム溶射特有のギザギザ状突起を多数有し、触
媒保持のための表面状態が優れていることが明ら
かである。 また、金属基板に直接接している金属アルミニ
ウムが強固に基板と結びついているために、溶射
層自体も基板上から剥離しにくいので、触媒物質
は一層強固に保持されている。なお、金網につい
ても同様の結果が得られた。 次に板状触媒の他の必要条件である耐酸性につ
いては、SUS430ステンレス鋼のエクスパンドメ
タルを基板として用い、これに各種金属を溶射し
たものを、触媒を付着させない状態でそれぞれ20
℃の条件下で5%硫酸水溶液中に浸漬し、それぞ
れの基板に含有している鉄分の溶出量を求めるこ
とにより評価した。この結果を第2図に示すが、
図中のaは金属溶射を行なわないSUS430材の場
合、bはaの基板に同じ材質のSUS430材を溶射
した場合、Cはaの基板にアルミニウムを溶射し
た場合である。耐酸性を示す指標としてのFe溶
出量は、アルミニウムを溶射したcがもつとも少
なく、一方SUS430材を溶射したbは、金属溶射
を行なわないaより溶出Feが多いことが分る。
上記のように耐酸性材料として一般に優れている
とはいえないアルミニウム溶射が、防食効果の点
で好ましい結果を得たことは、アルミニウム溶射
の際に生じたアルミニウムとその表面のアルミニ
ウム酸化物(アルミナ)とからなる層のうち、基
板上に接しているアルミニウムが、水溶液中の硫
酸イオンにより溶出した基板中のFeイオンを留
めておくためである。即ち、基板上に接している
アルミニウムを犠牲腐食させることで、基板中の
Feイオンを水溶中に溶出することを防止してお
り、一方、アルミニウム表面のアルミナ層はFe
イオンによる腐食速度を抑える作用があるからで
ある。 第3図は、金属基板としてSUS304ステンレス
鋼のエクスパンドメタルを用い、第2図の場合と
同様な耐食試験を行なつた結果を示す。図中、d
は金属溶射しないSUS304材のエクスパンドメタ
ルの場合、eはdのエクスパンドメタルに
SUS304材より耐酸性の優れたSUS316材を溶射
した場合、fはeのエクスパンドメタルにアルミ
ニウムを溶射した場合をそれぞれ示す。第3図の
結果から、この場合もアルミニウムを溶射したf
は最も溶出Fe量の少ないことが明らかである。
なお、耐酸性の優れたSUS316材を溶射したe
は、金属溶射しないSUS304材dよりも逆に溶出
Fe量が多くなることが認められた。なお、金網
についても同様のことが認れらめた。 上記実施例から明らかなように、金属板又は金
網の表面にアルミニウムを溶射することによりア
ルミニウムとアルミニウム酸化物の層を形成さ
せ、触媒の保持力と耐酸性の両方を満足させるこ
とができ、従つて機械的な衝撃に対しても触媒が
容易に剥離しない、安定した品質の板状触媒を得
ることができる。このため触媒の寿命を延ばすこ
とができ、さらに反応条件の厳しい反応容器にも
適用することができる。 他方、作業性の面においては、クロムを含有す
るSUS材を溶射する場合、溶射粉末がクロム等
の公害成分を含むことから、その公害防止のため
の処理設備等を要するが、アルミニウム溶射では
このような問題がなく、作業および安全管理が容
易になる。なお、本発明を窒素酸化物の還元触媒
に適用した場合には、触媒保持力と耐食性の向上
の他に、アルミニウム溶射の新しい効果として鉄
化合物の触媒内への混入するのが防止され、触媒
中にFe分を溶出させないのでガス中に含まれる
SO2のSO3への酸化を著しく軽減させる作用があ
り、後流側にNH3とSO3との反応から生じる硫酸
アンモニウムの析出を防止する効果がある。 また、塗布または浸漬等の一面に付着する手段
により触媒物質が一面に付着されていることによ
り、すなわち基板及びアルミニウム等の粗面層の
表面一面を触媒物質が覆つていることにより、
Feイオンに限らず、基板あるいはアルミニウム
溶射層から溶出する成分が直接排ガスと接触する
ことがなくなる。従つて本発明に係る板状触媒に
よれば、排ガス中の処理したい物質のみを選択的
に反応させることができる。 以上、本発明によれば、触媒保持力および耐食
性の両方を兼ね備えた板状触媒を得ることができ
またこれらより触媒の耐久性、Fe分が触媒中に
溶出することによる排ガスとの副反応生成の防
止、製造時の作業性の改善、適用範囲の拡大等の
優れた効果を得ることができる。
剥離率は従来の板状触媒と比較して約1/4以下と
なり、触媒保持力が格段に向上していることが明
らかである。なお、(a)、(b)、(c)の各試料の触媒付
着前の表面状態の顕微鏡写真を第1図のa,b,
cにそれぞれ示したが、本発明の試料(c)はアルミ
ニウム溶射特有のギザギザ状突起を多数有し、触
媒保持のための表面状態が優れていることが明ら
かである。 また、金属基板に直接接している金属アルミニ
ウムが強固に基板と結びついているために、溶射
層自体も基板上から剥離しにくいので、触媒物質
は一層強固に保持されている。なお、金網につい
ても同様の結果が得られた。 次に板状触媒の他の必要条件である耐酸性につ
いては、SUS430ステンレス鋼のエクスパンドメ
タルを基板として用い、これに各種金属を溶射し
たものを、触媒を付着させない状態でそれぞれ20
℃の条件下で5%硫酸水溶液中に浸漬し、それぞ
れの基板に含有している鉄分の溶出量を求めるこ
とにより評価した。この結果を第2図に示すが、
図中のaは金属溶射を行なわないSUS430材の場
合、bはaの基板に同じ材質のSUS430材を溶射
した場合、Cはaの基板にアルミニウムを溶射し
た場合である。耐酸性を示す指標としてのFe溶
出量は、アルミニウムを溶射したcがもつとも少
なく、一方SUS430材を溶射したbは、金属溶射
を行なわないaより溶出Feが多いことが分る。
上記のように耐酸性材料として一般に優れている
とはいえないアルミニウム溶射が、防食効果の点
で好ましい結果を得たことは、アルミニウム溶射
の際に生じたアルミニウムとその表面のアルミニ
ウム酸化物(アルミナ)とからなる層のうち、基
板上に接しているアルミニウムが、水溶液中の硫
酸イオンにより溶出した基板中のFeイオンを留
めておくためである。即ち、基板上に接している
アルミニウムを犠牲腐食させることで、基板中の
Feイオンを水溶中に溶出することを防止してお
り、一方、アルミニウム表面のアルミナ層はFe
イオンによる腐食速度を抑える作用があるからで
ある。 第3図は、金属基板としてSUS304ステンレス
鋼のエクスパンドメタルを用い、第2図の場合と
同様な耐食試験を行なつた結果を示す。図中、d
は金属溶射しないSUS304材のエクスパンドメタ
ルの場合、eはdのエクスパンドメタルに
SUS304材より耐酸性の優れたSUS316材を溶射
した場合、fはeのエクスパンドメタルにアルミ
ニウムを溶射した場合をそれぞれ示す。第3図の
結果から、この場合もアルミニウムを溶射したf
は最も溶出Fe量の少ないことが明らかである。
なお、耐酸性の優れたSUS316材を溶射したe
は、金属溶射しないSUS304材dよりも逆に溶出
Fe量が多くなることが認められた。なお、金網
についても同様のことが認れらめた。 上記実施例から明らかなように、金属板又は金
網の表面にアルミニウムを溶射することによりア
ルミニウムとアルミニウム酸化物の層を形成さ
せ、触媒の保持力と耐酸性の両方を満足させるこ
とができ、従つて機械的な衝撃に対しても触媒が
容易に剥離しない、安定した品質の板状触媒を得
ることができる。このため触媒の寿命を延ばすこ
とができ、さらに反応条件の厳しい反応容器にも
適用することができる。 他方、作業性の面においては、クロムを含有す
るSUS材を溶射する場合、溶射粉末がクロム等
の公害成分を含むことから、その公害防止のため
の処理設備等を要するが、アルミニウム溶射では
このような問題がなく、作業および安全管理が容
易になる。なお、本発明を窒素酸化物の還元触媒
に適用した場合には、触媒保持力と耐食性の向上
の他に、アルミニウム溶射の新しい効果として鉄
化合物の触媒内への混入するのが防止され、触媒
中にFe分を溶出させないのでガス中に含まれる
SO2のSO3への酸化を著しく軽減させる作用があ
り、後流側にNH3とSO3との反応から生じる硫酸
アンモニウムの析出を防止する効果がある。 また、塗布または浸漬等の一面に付着する手段
により触媒物質が一面に付着されていることによ
り、すなわち基板及びアルミニウム等の粗面層の
表面一面を触媒物質が覆つていることにより、
Feイオンに限らず、基板あるいはアルミニウム
溶射層から溶出する成分が直接排ガスと接触する
ことがなくなる。従つて本発明に係る板状触媒に
よれば、排ガス中の処理したい物質のみを選択的
に反応させることができる。 以上、本発明によれば、触媒保持力および耐食
性の両方を兼ね備えた板状触媒を得ることができ
またこれらより触媒の耐久性、Fe分が触媒中に
溶出することによる排ガスとの副反応生成の防
止、製造時の作業性の改善、適用範囲の拡大等の
優れた効果を得ることができる。
第1図a,bおよびcは、それぞれ金属板とし
とエクスパンドメタル、該エクスパンドメタルに
ステンレス鋼を溶射したもの、および同様にアル
ミニウムを溶射したものの表面状態を示す顕微鏡
写真、第2図および第3図は、それぞれ組成の異
なるステンレス鋼を基板としてステンレス鋼また
はアルミニウムを溶射した場合の耐酸性試験の結
果を示す図である。 c,f……本発明の場合。
とエクスパンドメタル、該エクスパンドメタルに
ステンレス鋼を溶射したもの、および同様にアル
ミニウムを溶射したものの表面状態を示す顕微鏡
写真、第2図および第3図は、それぞれ組成の異
なるステンレス鋼を基板としてステンレス鋼また
はアルミニウムを溶射した場合の耐酸性試験の結
果を示す図である。 c,f……本発明の場合。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 鉄成分を含有する金属基板の両表面上に塗布
または浸漬等の一面に付着する手段により触媒物
質を付着させ、前記金属基板に対して腐食環境下
で用いられる排ガス処理用の板状触媒において、
前記金属基板の表面にアルミニウム層が設けら
れ、該アルミニウム層の表面にアルミニウム酸化
物層が設けられ、該アルミニウム酸化物層の表面
に前記触媒物質が付着されていると共に該触媒物
質に付着される被付着面は粗面に形成されている
ことを特徴とする板状触媒。 2 前記金属基板は多数の開口部を有するととも
に、該開口部を介して前記触媒物質が前記金属基
板の表側と裏側とで連結するように、前記触媒物
質を前記金属基板の両面上に付着させたことを特
徴とする特許請求の範囲第1項記載の板状触媒。 3 前記触媒物質中に耐熱性の繊維質充填材を混
合したことを特徴とする特許請求の範囲第1項又
は第2項記載の板状触媒。 4 鉄成分を含有する金属基板の両表面上に触媒
物質を付着させて排ガス処理用の板状触媒を製造
する方法において、前記金属基板の表面上にアル
ミニウムを溶射して粗面を形成し、次いで該粗面
に前記触媒物質を付着させることを特徴とする板
状触媒の製造方法。 5 前記金属基板に多数の開口部を形成し、該開
口部を介して前記触媒物質を前記金属基板の表側
と裏側とで連結するように、前記触媒物質を前記
金属板の両面に付着させることを特徴とする特許
請求の範囲第4項記載の板状触媒の製造方法。 6 前記触媒物質に耐熱性の繊維質充填材を混合
したことを特徴とする特許請求の範囲第4項又は
第5項の板状触媒の製造方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP4144279A JPS55132638A (en) | 1979-04-04 | 1979-04-04 | Laminar catalyst |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP4144279A JPS55132638A (en) | 1979-04-04 | 1979-04-04 | Laminar catalyst |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPS55132638A JPS55132638A (en) | 1980-10-15 |
| JPH0346174B2 true JPH0346174B2 (ja) | 1991-07-15 |
Family
ID=12608475
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP4144279A Granted JPS55132638A (en) | 1979-04-04 | 1979-04-04 | Laminar catalyst |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPS55132638A (ja) |
Families Citing this family (5)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| DE3526383C1 (de) * | 1985-07-24 | 1986-12-11 | Didier-Werke Ag, 6200 Wiesbaden | Verfahren zur Erzeugung von Katalysatoren fuer die Reduktion von Stickoxiden aus Abgasen und chemische Luftreinigungsverfahren |
| JPS63111945A (ja) * | 1986-10-30 | 1988-05-17 | Babcock Hitachi Kk | 窒素酸化物除去用板状触媒の製造方法 |
| JP2725793B2 (ja) * | 1988-09-02 | 1998-03-11 | バブコツク日立株式会社 | 窒素酸化物除去用板状触媒の製造方法 |
| JP2725800B2 (ja) * | 1988-09-19 | 1998-03-11 | バブコツク日立株式会社 | 脱硝触媒の製造方法 |
| SE504795C2 (sv) * | 1995-07-05 | 1997-04-28 | Katator Ab | Nätbaserad förbränningskatalysator och framställning av densamma |
Family Cites Families (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS531187A (en) * | 1976-06-25 | 1978-01-07 | Riken Keikinzoku Kogyo Kk | Catalyst bodies and its manufacture |
| JPS5415490A (en) * | 1978-04-17 | 1979-02-05 | Toyota Motor Corp | Catalyst construction |
-
1979
- 1979-04-04 JP JP4144279A patent/JPS55132638A/ja active Granted
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPS55132638A (en) | 1980-10-15 |
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