JPH0349318B2 - - Google Patents
Info
- Publication number
- JPH0349318B2 JPH0349318B2 JP61085073A JP8507386A JPH0349318B2 JP H0349318 B2 JPH0349318 B2 JP H0349318B2 JP 61085073 A JP61085073 A JP 61085073A JP 8507386 A JP8507386 A JP 8507386A JP H0349318 B2 JPH0349318 B2 JP H0349318B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- coal
- weight
- slurry
- cms
- methanol
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired
Links
Classifications
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C10—PETROLEUM, GAS OR COKE INDUSTRIES; TECHNICAL GASES CONTAINING CARBON MONOXIDE; FUELS; LUBRICANTS; PEAT
- C10L—FUELS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; NATURAL GAS; SYNTHETIC NATURAL GAS OBTAINED BY PROCESSES NOT COVERED BY SUBCLASSES C10G OR C10K; LIQUIFIED PETROLEUM GAS; USE OF ADDITIVES TO FUELS OR FIRES; FIRE-LIGHTERS
- C10L1/00—Liquid carbonaceous fuels
- C10L1/32—Liquid carbonaceous fuels consisting of coal-oil suspensions or aqueous emulsions or oil emulsions
Landscapes
- Chemical & Material Sciences (AREA)
- Oil, Petroleum & Natural Gas (AREA)
- Engineering & Computer Science (AREA)
- Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
- General Chemical & Material Sciences (AREA)
- Organic Chemistry (AREA)
- Solid Fuels And Fuel-Associated Substances (AREA)
- Liquid Carbonaceous Fuels (AREA)
Description
<産業上の利用分野>
本発明は良好な貯蔵安定性、輸送性および燃焼
性を有する石炭−メタノールスラリーおよびその
製造方法に関する。 <従来の技術> 近年、エネルギー源として広く用いられている
石油資源の有限性が論じられるようになり、石油
の代替品として石炭が見直されてきている。しか
しながら固体燃料である石炭は、液体燃料に較べ
て輸送上あるいはハンドリング上の不利はまぬが
れない。 この問題を解決するための手段として、石炭を
微粉砕し鉱油あるいは水等の媒体と混合して、い
わゆるスラリー燃料とする方法が試みられてい
る。使用する媒体としては、鉱油、水、メタノー
ルなどが主として検討されており、それぞれ異な
つた特徴を有している。 なかでも石炭−メタノールスラリー(以下
CMSと略称する)は次のような利点を有してお
り、石炭の流体化の媒体としてメタノールが注目
されている。 即ち、メタノールを製造する原料に多様性があ
り、将来、石炭のガス化による安価なメタノール
合成ルートが開発されれば、石炭のみから経済的
にCMSが製造できる。媒体としてメタノールを
用いるので、水スラリーに比してエネルギー単位
当りの輸送コストが低くなる。メタノールの凝固
点が低い(−98℃)ので寒冷地においても凍結の
おそれがない。水分が多く、炭種によつては自然
発火のおそれがあり、現在あまり利用されていな
い低品位炭にも適用可能である。輸送経路の適所
あるいは消費地において、メタノールの一部を分
離し、輸送媒体として再使用したり、メタノール
として燃料あるいは化学工業用原料などの多様な
用途に利用できる。 CMSに関する従来技術として特開昭53−55304
号の方法が知られている。この方法においては、
石炭の大部分の粒子が100メツシユ以下となるま
で粉砕しメタノールと混合してメタノール−微粉
炭懸濁体を得ており、この懸濁体はシユード・チ
キソトロピー性であり、貯蔵中弱く撹拌するだけ
で懸濁状態が維持でき、パイプライン中をポンプ
で送る際にも分離しないように保持され、シエ
ア・シンニング・レオロジー性を有していて、静
止中の粘度よりも低い見かけ粘度でポンプ輸送可
能な性質を有している。しかし、撹拌を停止して
貯蔵しておくと貯蔵容器の底部に懸濁微粉炭の一
部が沈着して堅い石炭の層であるいわゆる圧密層
を形成するようになり、一旦この圧密層が形成さ
れると再びもとの均一な懸濁体とすることが困難
であり、充分な輸送および貯蔵安定性を有してい
るとはいえなかつた。 また、特開昭58−45283号には適当量の水を添
加することにより、圧密層の形成が少なく貯蔵安
定性の良好なCMSを得る方法が開示されている
が、輸送性の改良に関しては未だ不充分であつ
た。 一般に、石炭スラリーの性能は、次のような特
性値、すなわち安定性(貯蔵性)、粘性(輸送
性)、燃焼性等によつて評価される。 CMSにおいては、これらの特性値を左右する
因子として、石炭の種類、スラリー中の石炭濃
度、石炭の粒度分布、水分および添加剤があり、
さらに粉砕、混合等の製造条件も加味されて
CMSの性能が定まる。しかも、これらの因子は
相互に影響し合つて複雑な作用を示すのでそれぞ
れの因子に適切な設定条件の組合せを見出すのは
容易ではない。従来の方法においてはこの点に関
する検討が充分なされておらず、各種の石炭から
良好な性能を有するCMSを安定して得るために
はその都度、各因子についての最適条件を検討す
る必要があつた。 石炭スラリー中の石炭の粒度分布に関しては、
石炭−水スラリー(以下CWSと略称する)の場
合についてはかなり検討されており、例えば日本
公表特許公報 昭58−501183号などが知られてい
るが、CMSのそれについて検討された例はない。
一般に、CWSの場合には石炭と水との親和性が
小さく、相互作用もないので比較的解析が容易で
ある。しかし乍ら、CMSの場合には、石炭とメ
タノールの親和性が大きいので、石炭中の成分の
一部がメタノール中に溶出してCMS中の固体成
分および液体成分の双方の組成が変化したり、メ
タノールが石炭中の細孔や割目部分に浸入して崩
壊し易くするなどの複雑な相互作用を生じる。こ
のように、CWSにおける挙動とは異なる様相を
呈している。さらに、燃焼工程においても石炭中
に浸透しにくく、燃焼性のない水の場合と異な
り、石炭中に浸透したメタノールの膨張および燃
焼による爆砕効果により石炭粒子は破砕されなが
ら燃焼する。 このようにCMSはCWSとは大きく異なる挙動
を示すので、CWSとは異なる観点から、その貯
蔵安定性、輸送性および燃焼性等を左右する因子
を解明し、最適の製造条件を定めることが必要で
ある。 <発明が解決しようとする問題点> 本発明は前記した従来技術の欠点を改良するも
のであつて、CMSの特性に影響を与える因子を
解明し、各因子の最適条件を定めることによつて
得られる、貯蔵安定性、輸送性および燃焼特性の
すぐれたCMSを提供することを目的とする。 <問題点を解決するための手段> 前述のごとくCMSの性能は主に安定性(貯蔵
性)、粘性(輸送性)および燃焼性によつて評価
される。本発明者らはCMSの製造条件につき
種々検討を重ね、前記した特性値を左右する諸因
子およびそれらの組合せについて詳細に検討した
結果、各因子のCMS特性に及ぼす効果は複雑で
最適条件の設定に当つては数多くの実験を必要と
したが、理解を助ける為に他の条件を一定にして
説明すれば、微粒成分が多いほどCMSは安定と
なり燃焼性も良いが粘度が増大するため輸送性は
悪くなり、また石炭濃度は高い方が安定性は良い
が高過ぎると粘度が高くなるとを認めた。而して
本発明者らは、CMSの実用性および経済性を重
視し、製造の容易さ、貯蔵および輸送性、発熱量
および燃焼性について総合的に判断し、実用可能
なCMSの目標特性値を、安定性については静置
再流動化可能期間2ケ月以上、粘性については粘
度として50〜1000cp(センチポイズ)、そして燃
焼性については微粉炭専焼と同等以上の燃焼効率
が得られることとし、これらを満足させることの
できる各因子の許容範囲について詳細に検討した
結果本発明に到達した。 即ち、本発明は、石炭およびメタノールを主成
分とするスラリーであつて、該スラリー中の石炭
粒子が、最大粒子径が1500μ以下であり、74μ以
下が30〜65重量%、10μ以下が10〜25重量%、さ
らに3μ以下が5〜15重量%の粒度分布を有し、
かつ、該スラリー中の石炭濃度Yが(a)式を満足す
る範囲内にあることを特徴とする貯蔵安定性、輸
送性および燃焼性にすぐれたCMSである。 X−34.0≦Y≦X−15.1 ……(a) 但し、(a)式中、Xは石炭中の炭素の重量%で示さ
れる炭化度を、Yはスラリー中の石炭の重量%濃
度を示す。 而して本発明のCMSにおいては、スラリー中
に全水分量が30重量%を越えない範囲で石炭中の
固有水分に加えて0.5〜25.0重量%、より好まし
くは0.5〜20.0重量%の水を含有することが好ま
しく、また本発明のCMSは次のような製造方法
によつて得られるスラリーであることがより好ま
しい。 即ち、本発明の他の発明は、石炭を最大粒子径
が1500μ以下、74μ以下が35〜65重量%、10μ以下
が10〜25重量%、さらに3μ以下が5〜15重量%
の粒度分布となるよう乾式または湿式粉砕し、次
いで得られるCMS中の水の濃度が石炭中の固有
水分プラス0.5重量%以上となる量に水を添加ま
たは調製して混合し、次いでメタノールおよび必
要により残部の水を添加混合して該スラリー中の
水の量を全水分量が30重量%を越えない範囲で石
炭中の固有水分に加えて0.5〜25.0重量%となる
ように調整し且つ該スラリー中の石炭濃度Yが(a)
式を満足するように調整することを特徴とする
CMSの製造方法である。 X−34.0≦Y≦X−15.1 ……(a) 但し、(a)式中、XおよびYは前記と同意を表わ
す。 本発明者らの知見によれば、CMSの物性値は
スラリー中の石炭の粒度構成に大きく依存し、特
にCMSの安定性、粘性に関しては超微粒成分の
影響が大きいことを認めた。即ち、安定性、パイ
プライン輸送停止後の再スタートの容易さ、パイ
プの摩耗および燃焼性の面からはできるだけ微粒
成分が多い方がよく、一方、パイプライン輸送を
容易にする粘度の低下、高濃度化さらに粉砕動力
の面からは粗粒成分が多い方が好ましい。従つ
て、実用性のあるCMSを得るためには、これら
の相関関係を考慮し、さらに経済性も加味して特
定の粒度分布範囲を設定しなければならない。 本発明者らは、石炭の粒度分布を任意に調整し
てCMSを製造し、その物性評価を行なつた結果、
全体の粒度分布、最大粒径および超微粒子の含有
量を制御することにより、貯蔵安定性にすぐれ、
粘度も低く、かつ燃焼性のよいCMSが得られる
ことがわかつた。CMSとしては最適の粒度分布
は原料炭の炭種や粉砕方法によつて異なるが、粒
度構成として最大粒子径および74μ以下、10μ以
下、3μ以下の粒子の含有量の範囲を前記のとお
り規定すれば各特性値が前記した許容範囲内に収
まる良好な性能のCMSが得られる。また、粒子
径は燃焼性の面からも重要であり、ボイラー燃焼
で95%以上の燃焼効率を得るためには微粉炭専焼
あるいはCWSの場合には74μ以下の粒子が70〜80
%となるように粉砕することが必要であるが、
CMSの場合には石炭粒子中に浸透したメタノー
ルの効果により石炭が爆裂しながら燃焼するので
燃焼性のみについていえば74μ以下が40〜50%と
なるように粉砕すれば充分であり、最大粒子径も
1500μまで許容できる。而して74μ以下の石炭粒
子が65重量%を越える場合において得られる
CMSは概して粘性が高く流動性が悪くなり、一
方、74μ以下の石炭粒子が30重量%に満たない場
合において得られるCMSは概して低粘度ではあ
るが粒子が沈降しやすく安定性が悪いので実用的
でなく、また74μ以下の石炭粒子が30〜65重量%
の範囲であつても例えば3μ以下の石炭粒子が5
重量%に満たない場合、或は15重量%を越える場
合において得られるCMSにおいても同様に不都
合を生じ実用的でない。 本発明のCMSにおいては亜炭から無煙炭まで
の広範囲の石炭が適用可能であるが、同一条件で
製造したCMSでもその性状は原料石炭により大
幅に異なる場合がある。本発明者らの知見によれ
ば、得られるスラリー粘度への影響が大きく、こ
の点に関連して特に前記したY値を制御する必要
がある。 即ち、前記の如く実用的CMSにおいてはスラ
リー粘度として50〜1000cpの範囲にあることが
必要であり、かゝる粘度範囲を安定して調整し得
るためには、用いる石炭の炭化度を尺度としてY
値を制御する必要がある。炭化度と粘度の関係を
具体的に示せば、例えばカナダ瀝青炭を使用する
場合において代表的炭化度値88.7を採用して算出
すればY値は73.6〜54.7重量%の範囲であり、ま
た米国亜瀝青炭を使用する場合において炭化度値
76.7を採用して算出すればY値は61.6〜42.7重量
%である。而して前者の場合において石炭濃度
73.6重量%濃度のCMSスラリーはほヾ1000cpの
粘度を有するものであり、同様に後者の場合にお
いて61.6重量%濃度のCMSスラリーはほヾ
1000cpの粘度を有するものとなり、ほヾ採用し
得る濃度の上限値を示すものである。一方、Y値
の下限値に満たない場合はスラリーの安定性が低
下すると共に石炭の輸送効率が低下し利用し得な
い。 本発明の好ましい態様においては石炭中に含ま
れる固有水分に加えてさらに水を添加することに
よりCMS中の水が制御され、添加水量としては
好ましくは0.5〜25.0重量%、より好ましくは0.5
〜20.0重量%、更に好ましくは2.0〜15.0重量%の
範囲に制御される。而してCMS中の石炭の固有
水分以上の水分の存在はCMSの安定性の向上と
スラリー粘度の低下において効果的であり、例え
ば固有水分5.9重量%のカナダ瀝青炭から水を添
加せずに調整した水分3.8重量%のCMSの粘度が
約900cpであつたものが、水を添加して水分20重
量%とすると約600cpまで低下し、しかも安定性
が向上した例がある。 この場合においてCMS中の全水分量が30重量
%を越える場合はCMSの発熱量を低下させるの
で実用的でない。 スラリー粘度のより効果的な低減方法としては
次の方法を開示することができる。即ち、上記し
た水を含有するCMSの製造方法において石炭と
メタノールとの混合に先立つて石炭と添加用の水
との接触を行なうことによりその目的を達するこ
とができる。この際接触させる水の量に関しては
前記したCMS中に許容される水の量的範囲の一
部または全量の水と石炭との接触混合を行なつた
のち場合により残部の水と接触させることが好ま
しい。かゝる接触操作ののち更に残部の水との接
触、場合により水−メタノール混合液との接触を
行ない、更にメタノール若しくは残部のメタノー
ルとの接触を行なうことが好ましい。なお、原料
石炭中の水分が多すぎる場合には遠心分離等の手
段により水分を除去し、全体の水分量を調整すれ
ばよい。 石炭とメタノールとの接触に先立つて石炭と水
とを接触させることによる効果の発現理由は明ら
かではないが、原料石炭中の含水量との兼ね合い
により調整され添加混合、乃至は添加混合粉砕さ
れた石炭より製造されるCMSは低粘性を保ち得
ることから輸送性に優れ実用性に優れたものであ
る。猶、上記した方法による効果は、瀝青炭およ
び亜瀝青炭の様にメタノール吸収量の大きい炭種
において石炭濃度の低い領域では粘度が高くなる
が高濃度領域においては粘度が低下し特に有効で
ある。 本発明のCMS製造においては適当な添加剤を
併用することにより安定性および流動性を更に向
上することができる。即ち、添加剤としてはアニ
オン界面活性剤、カチオン界面活性剤、ノニオン
界面活性剤、高分子分散剤その他の有機化合物類
等が用いられるが、なかでも親水基として−(
OCH2−CH2)−oOH基を有し、親油基として脂肪
属炭化水素基、芳香族炭化水素基のエーテル結
合、エステル結合または
性を有する石炭−メタノールスラリーおよびその
製造方法に関する。 <従来の技術> 近年、エネルギー源として広く用いられている
石油資源の有限性が論じられるようになり、石油
の代替品として石炭が見直されてきている。しか
しながら固体燃料である石炭は、液体燃料に較べ
て輸送上あるいはハンドリング上の不利はまぬが
れない。 この問題を解決するための手段として、石炭を
微粉砕し鉱油あるいは水等の媒体と混合して、い
わゆるスラリー燃料とする方法が試みられてい
る。使用する媒体としては、鉱油、水、メタノー
ルなどが主として検討されており、それぞれ異な
つた特徴を有している。 なかでも石炭−メタノールスラリー(以下
CMSと略称する)は次のような利点を有してお
り、石炭の流体化の媒体としてメタノールが注目
されている。 即ち、メタノールを製造する原料に多様性があ
り、将来、石炭のガス化による安価なメタノール
合成ルートが開発されれば、石炭のみから経済的
にCMSが製造できる。媒体としてメタノールを
用いるので、水スラリーに比してエネルギー単位
当りの輸送コストが低くなる。メタノールの凝固
点が低い(−98℃)ので寒冷地においても凍結の
おそれがない。水分が多く、炭種によつては自然
発火のおそれがあり、現在あまり利用されていな
い低品位炭にも適用可能である。輸送経路の適所
あるいは消費地において、メタノールの一部を分
離し、輸送媒体として再使用したり、メタノール
として燃料あるいは化学工業用原料などの多様な
用途に利用できる。 CMSに関する従来技術として特開昭53−55304
号の方法が知られている。この方法においては、
石炭の大部分の粒子が100メツシユ以下となるま
で粉砕しメタノールと混合してメタノール−微粉
炭懸濁体を得ており、この懸濁体はシユード・チ
キソトロピー性であり、貯蔵中弱く撹拌するだけ
で懸濁状態が維持でき、パイプライン中をポンプ
で送る際にも分離しないように保持され、シエ
ア・シンニング・レオロジー性を有していて、静
止中の粘度よりも低い見かけ粘度でポンプ輸送可
能な性質を有している。しかし、撹拌を停止して
貯蔵しておくと貯蔵容器の底部に懸濁微粉炭の一
部が沈着して堅い石炭の層であるいわゆる圧密層
を形成するようになり、一旦この圧密層が形成さ
れると再びもとの均一な懸濁体とすることが困難
であり、充分な輸送および貯蔵安定性を有してい
るとはいえなかつた。 また、特開昭58−45283号には適当量の水を添
加することにより、圧密層の形成が少なく貯蔵安
定性の良好なCMSを得る方法が開示されている
が、輸送性の改良に関しては未だ不充分であつ
た。 一般に、石炭スラリーの性能は、次のような特
性値、すなわち安定性(貯蔵性)、粘性(輸送
性)、燃焼性等によつて評価される。 CMSにおいては、これらの特性値を左右する
因子として、石炭の種類、スラリー中の石炭濃
度、石炭の粒度分布、水分および添加剤があり、
さらに粉砕、混合等の製造条件も加味されて
CMSの性能が定まる。しかも、これらの因子は
相互に影響し合つて複雑な作用を示すのでそれぞ
れの因子に適切な設定条件の組合せを見出すのは
容易ではない。従来の方法においてはこの点に関
する検討が充分なされておらず、各種の石炭から
良好な性能を有するCMSを安定して得るために
はその都度、各因子についての最適条件を検討す
る必要があつた。 石炭スラリー中の石炭の粒度分布に関しては、
石炭−水スラリー(以下CWSと略称する)の場
合についてはかなり検討されており、例えば日本
公表特許公報 昭58−501183号などが知られてい
るが、CMSのそれについて検討された例はない。
一般に、CWSの場合には石炭と水との親和性が
小さく、相互作用もないので比較的解析が容易で
ある。しかし乍ら、CMSの場合には、石炭とメ
タノールの親和性が大きいので、石炭中の成分の
一部がメタノール中に溶出してCMS中の固体成
分および液体成分の双方の組成が変化したり、メ
タノールが石炭中の細孔や割目部分に浸入して崩
壊し易くするなどの複雑な相互作用を生じる。こ
のように、CWSにおける挙動とは異なる様相を
呈している。さらに、燃焼工程においても石炭中
に浸透しにくく、燃焼性のない水の場合と異な
り、石炭中に浸透したメタノールの膨張および燃
焼による爆砕効果により石炭粒子は破砕されなが
ら燃焼する。 このようにCMSはCWSとは大きく異なる挙動
を示すので、CWSとは異なる観点から、その貯
蔵安定性、輸送性および燃焼性等を左右する因子
を解明し、最適の製造条件を定めることが必要で
ある。 <発明が解決しようとする問題点> 本発明は前記した従来技術の欠点を改良するも
のであつて、CMSの特性に影響を与える因子を
解明し、各因子の最適条件を定めることによつて
得られる、貯蔵安定性、輸送性および燃焼特性の
すぐれたCMSを提供することを目的とする。 <問題点を解決するための手段> 前述のごとくCMSの性能は主に安定性(貯蔵
性)、粘性(輸送性)および燃焼性によつて評価
される。本発明者らはCMSの製造条件につき
種々検討を重ね、前記した特性値を左右する諸因
子およびそれらの組合せについて詳細に検討した
結果、各因子のCMS特性に及ぼす効果は複雑で
最適条件の設定に当つては数多くの実験を必要と
したが、理解を助ける為に他の条件を一定にして
説明すれば、微粒成分が多いほどCMSは安定と
なり燃焼性も良いが粘度が増大するため輸送性は
悪くなり、また石炭濃度は高い方が安定性は良い
が高過ぎると粘度が高くなるとを認めた。而して
本発明者らは、CMSの実用性および経済性を重
視し、製造の容易さ、貯蔵および輸送性、発熱量
および燃焼性について総合的に判断し、実用可能
なCMSの目標特性値を、安定性については静置
再流動化可能期間2ケ月以上、粘性については粘
度として50〜1000cp(センチポイズ)、そして燃
焼性については微粉炭専焼と同等以上の燃焼効率
が得られることとし、これらを満足させることの
できる各因子の許容範囲について詳細に検討した
結果本発明に到達した。 即ち、本発明は、石炭およびメタノールを主成
分とするスラリーであつて、該スラリー中の石炭
粒子が、最大粒子径が1500μ以下であり、74μ以
下が30〜65重量%、10μ以下が10〜25重量%、さ
らに3μ以下が5〜15重量%の粒度分布を有し、
かつ、該スラリー中の石炭濃度Yが(a)式を満足す
る範囲内にあることを特徴とする貯蔵安定性、輸
送性および燃焼性にすぐれたCMSである。 X−34.0≦Y≦X−15.1 ……(a) 但し、(a)式中、Xは石炭中の炭素の重量%で示さ
れる炭化度を、Yはスラリー中の石炭の重量%濃
度を示す。 而して本発明のCMSにおいては、スラリー中
に全水分量が30重量%を越えない範囲で石炭中の
固有水分に加えて0.5〜25.0重量%、より好まし
くは0.5〜20.0重量%の水を含有することが好ま
しく、また本発明のCMSは次のような製造方法
によつて得られるスラリーであることがより好ま
しい。 即ち、本発明の他の発明は、石炭を最大粒子径
が1500μ以下、74μ以下が35〜65重量%、10μ以下
が10〜25重量%、さらに3μ以下が5〜15重量%
の粒度分布となるよう乾式または湿式粉砕し、次
いで得られるCMS中の水の濃度が石炭中の固有
水分プラス0.5重量%以上となる量に水を添加ま
たは調製して混合し、次いでメタノールおよび必
要により残部の水を添加混合して該スラリー中の
水の量を全水分量が30重量%を越えない範囲で石
炭中の固有水分に加えて0.5〜25.0重量%となる
ように調整し且つ該スラリー中の石炭濃度Yが(a)
式を満足するように調整することを特徴とする
CMSの製造方法である。 X−34.0≦Y≦X−15.1 ……(a) 但し、(a)式中、XおよびYは前記と同意を表わ
す。 本発明者らの知見によれば、CMSの物性値は
スラリー中の石炭の粒度構成に大きく依存し、特
にCMSの安定性、粘性に関しては超微粒成分の
影響が大きいことを認めた。即ち、安定性、パイ
プライン輸送停止後の再スタートの容易さ、パイ
プの摩耗および燃焼性の面からはできるだけ微粒
成分が多い方がよく、一方、パイプライン輸送を
容易にする粘度の低下、高濃度化さらに粉砕動力
の面からは粗粒成分が多い方が好ましい。従つ
て、実用性のあるCMSを得るためには、これら
の相関関係を考慮し、さらに経済性も加味して特
定の粒度分布範囲を設定しなければならない。 本発明者らは、石炭の粒度分布を任意に調整し
てCMSを製造し、その物性評価を行なつた結果、
全体の粒度分布、最大粒径および超微粒子の含有
量を制御することにより、貯蔵安定性にすぐれ、
粘度も低く、かつ燃焼性のよいCMSが得られる
ことがわかつた。CMSとしては最適の粒度分布
は原料炭の炭種や粉砕方法によつて異なるが、粒
度構成として最大粒子径および74μ以下、10μ以
下、3μ以下の粒子の含有量の範囲を前記のとお
り規定すれば各特性値が前記した許容範囲内に収
まる良好な性能のCMSが得られる。また、粒子
径は燃焼性の面からも重要であり、ボイラー燃焼
で95%以上の燃焼効率を得るためには微粉炭専焼
あるいはCWSの場合には74μ以下の粒子が70〜80
%となるように粉砕することが必要であるが、
CMSの場合には石炭粒子中に浸透したメタノー
ルの効果により石炭が爆裂しながら燃焼するので
燃焼性のみについていえば74μ以下が40〜50%と
なるように粉砕すれば充分であり、最大粒子径も
1500μまで許容できる。而して74μ以下の石炭粒
子が65重量%を越える場合において得られる
CMSは概して粘性が高く流動性が悪くなり、一
方、74μ以下の石炭粒子が30重量%に満たない場
合において得られるCMSは概して低粘度ではあ
るが粒子が沈降しやすく安定性が悪いので実用的
でなく、また74μ以下の石炭粒子が30〜65重量%
の範囲であつても例えば3μ以下の石炭粒子が5
重量%に満たない場合、或は15重量%を越える場
合において得られるCMSにおいても同様に不都
合を生じ実用的でない。 本発明のCMSにおいては亜炭から無煙炭まで
の広範囲の石炭が適用可能であるが、同一条件で
製造したCMSでもその性状は原料石炭により大
幅に異なる場合がある。本発明者らの知見によれ
ば、得られるスラリー粘度への影響が大きく、こ
の点に関連して特に前記したY値を制御する必要
がある。 即ち、前記の如く実用的CMSにおいてはスラ
リー粘度として50〜1000cpの範囲にあることが
必要であり、かゝる粘度範囲を安定して調整し得
るためには、用いる石炭の炭化度を尺度としてY
値を制御する必要がある。炭化度と粘度の関係を
具体的に示せば、例えばカナダ瀝青炭を使用する
場合において代表的炭化度値88.7を採用して算出
すればY値は73.6〜54.7重量%の範囲であり、ま
た米国亜瀝青炭を使用する場合において炭化度値
76.7を採用して算出すればY値は61.6〜42.7重量
%である。而して前者の場合において石炭濃度
73.6重量%濃度のCMSスラリーはほヾ1000cpの
粘度を有するものであり、同様に後者の場合にお
いて61.6重量%濃度のCMSスラリーはほヾ
1000cpの粘度を有するものとなり、ほヾ採用し
得る濃度の上限値を示すものである。一方、Y値
の下限値に満たない場合はスラリーの安定性が低
下すると共に石炭の輸送効率が低下し利用し得な
い。 本発明の好ましい態様においては石炭中に含ま
れる固有水分に加えてさらに水を添加することに
よりCMS中の水が制御され、添加水量としては
好ましくは0.5〜25.0重量%、より好ましくは0.5
〜20.0重量%、更に好ましくは2.0〜15.0重量%の
範囲に制御される。而してCMS中の石炭の固有
水分以上の水分の存在はCMSの安定性の向上と
スラリー粘度の低下において効果的であり、例え
ば固有水分5.9重量%のカナダ瀝青炭から水を添
加せずに調整した水分3.8重量%のCMSの粘度が
約900cpであつたものが、水を添加して水分20重
量%とすると約600cpまで低下し、しかも安定性
が向上した例がある。 この場合においてCMS中の全水分量が30重量
%を越える場合はCMSの発熱量を低下させるの
で実用的でない。 スラリー粘度のより効果的な低減方法としては
次の方法を開示することができる。即ち、上記し
た水を含有するCMSの製造方法において石炭と
メタノールとの混合に先立つて石炭と添加用の水
との接触を行なうことによりその目的を達するこ
とができる。この際接触させる水の量に関しては
前記したCMS中に許容される水の量的範囲の一
部または全量の水と石炭との接触混合を行なつた
のち場合により残部の水と接触させることが好ま
しい。かゝる接触操作ののち更に残部の水との接
触、場合により水−メタノール混合液との接触を
行ない、更にメタノール若しくは残部のメタノー
ルとの接触を行なうことが好ましい。なお、原料
石炭中の水分が多すぎる場合には遠心分離等の手
段により水分を除去し、全体の水分量を調整すれ
ばよい。 石炭とメタノールとの接触に先立つて石炭と水
とを接触させることによる効果の発現理由は明ら
かではないが、原料石炭中の含水量との兼ね合い
により調整され添加混合、乃至は添加混合粉砕さ
れた石炭より製造されるCMSは低粘性を保ち得
ることから輸送性に優れ実用性に優れたものであ
る。猶、上記した方法による効果は、瀝青炭およ
び亜瀝青炭の様にメタノール吸収量の大きい炭種
において石炭濃度の低い領域では粘度が高くなる
が高濃度領域においては粘度が低下し特に有効で
ある。 本発明のCMS製造においては適当な添加剤を
併用することにより安定性および流動性を更に向
上することができる。即ち、添加剤としてはアニ
オン界面活性剤、カチオン界面活性剤、ノニオン
界面活性剤、高分子分散剤その他の有機化合物類
等が用いられるが、なかでも親水基として−(
OCH2−CH2)−oOH基を有し、親油基として脂肪
属炭化水素基、芳香族炭化水素基のエーテル結
合、エステル結合または
【式】基のエーテル結合、エ
ステル結合を有するノニオン界面活性剤が顕著な
安定化効果を示すことも認められている。また、
粘度低下剤としては、或種の水溶性リン酸塩、ア
ルカリ金属などの水酸化物、弱酸塩、カチオン性
およびアニオン性官能基を有する両性化合物、ア
ニオン系界面活性剤等も有効であり、これらの添
加剤を5重量%以下、好ましくは0.2〜2重量%
の範囲で使用することもできる。 本発明のCMSに使用されるメタノールは精製
されたメタノールである必要はなく、メタノール
の製造工程に由来する不純物が混入しているもの
でも1〜4個の炭素原子を有する低級アルコール
を含んでいてもよく、またCMSの使用に際し石
炭とメタノールを分離し、回収されたメタノール
を再使用することもできる。さらに前記したよう
に適量の水の存在はCMSの性能に好ましい影響
を与えるので含水メタノールの使用も可能であ
り、原料石炭も未乾燥のまゝあるいはCWSの形
で輸送された石炭から水を分離した湿潤状態の石
炭をそのまゝ使用でき実用上きわめて好都合であ
る。 <発明の効果> 本発明のCMSは静置再流動化可能期間2ケ月
以上のような優れた貯蔵安定性および粘度が50〜
1000cpであるような優れた輸送性を有しており、
粗粒成分が多いにもかかわらず微粉炭燃焼と同等
以上の燃焼効率の得られる高性能の石炭流体化燃
料であり、しかも比較的簡単な工程により製造が
可能で且つ石炭の高濃度化、低品位炭への応用も
容易であり、従つて経済性の面でも有利さを備え
た極めて実用性の高い石炭スラリーである。 <実施例> 以下、実施例により本発明のCMSを具体的に
説明するが、本発明のCMSはこれら実施例に限
定されるものではない。 物性値の測定方法: 以下の実施例におけるCMSの各物性値はそれ
ぞれ次のような方法で測定した。 (1) 粒度分布 JIS標準篩を使用し、メタノールを用いた湿
式篩分けにより44μまで測定し、44μ以下の粒
子は遠心沈降式の光透過法により測定した。 (2) 粘度 二重円筒型回転粘度計(ハーケ社製、ロータ
ーMV)を使用し、測定温度20℃、ずり速度
20sec-1で測定した。 (3) 安定性 CMSサンプルを200mlメスシリンダーに採
り、60日間静置後あるいは振動機により60日間
の静置に相当する加振処理したのち棒貫入試験
により安定性を評価した。棒貫入試験はCMS
液面より6mmφ×520mmHのガラス棒(37g)
を落下させ棒が停止したときの底面からの高さ
を圧密層とし、さらに棒を指で軽く押したとき
の棒の底面からの高さを手押し圧密層として測
定し、次の4段階で評価した。 ◎ 圧密生成なし(棒瞬時落下) ○ 圧密生成あり、手押し圧密0% △ 圧密生成あり、手押し圧密5%未満 × 圧密生成あり、手押し圧密5%以上 なお、本発明のCMSの目標値である「静置後
再流動化可能期間2ケ月以上」は上記評価の○
〜◎に相当する。 (4) 燃焼性 炉内径1.5m、炉長4.5mの小型燃焼試験炉を
用い、排ガス中の酸素濃度が約2%となるよう
な条件で燃焼試験を行ない、次式により燃焼効
率を算出した。 燃焼効率=100×(1−Lc+Li/B×Hl)% ここで Lc: 炉出口ダスト中の未燃炭素による損失
(Kcal/h) Li:不完全燃焼による損失(Kcal/h) B:燃焼量(Kg/h) Hl:低位発熱量(Kcal/Kg) 実施例 1 第1表に示す各産炭地の石炭を使用し、主とし
てCMS中の石炭粒子の粒度および石炭濃度とY
値と得られるCMSのスラリー特性、即ち粒度、
貯蔵安定性および燃焼効率との関係を調べた。 この実験において石炭の粉砕は乾式粉砕機ハン
マークラツシヤーを用いて行ない、更に表に示す
CMS組成となるようにメタノールを加え所定の
粒度分布となるよう湿式粉砕を行なつた。更にメ
タノールを加えて濃度調整を行ない表に示す
CMSを得た。このCMSを60日間静置した後、圧
密層の生成度合により安定性評価を行なつた。ま
た粘性および燃焼効率を測定しこれらの結果を第
1表に示した。猶、この実験におけるCMS中の
水含有量は主として原料石炭中に含まれる固有水
分に由来するものである。また表中の使用炭の略
称は以下のとおり。 略 称 炭 種 無 炭 カナダ亜瀝青炭 K 炭 インドネシア亜瀝青炭 M 炭 米国亜瀝青炭 C 炭 カナダ瀝青炭 Q 炭 豪州瀝青炭 D 炭 中国瀝青炭 A 炭 カナダ瀝青炭 無煙炭 中国無煙炭
安定化効果を示すことも認められている。また、
粘度低下剤としては、或種の水溶性リン酸塩、ア
ルカリ金属などの水酸化物、弱酸塩、カチオン性
およびアニオン性官能基を有する両性化合物、ア
ニオン系界面活性剤等も有効であり、これらの添
加剤を5重量%以下、好ましくは0.2〜2重量%
の範囲で使用することもできる。 本発明のCMSに使用されるメタノールは精製
されたメタノールである必要はなく、メタノール
の製造工程に由来する不純物が混入しているもの
でも1〜4個の炭素原子を有する低級アルコール
を含んでいてもよく、またCMSの使用に際し石
炭とメタノールを分離し、回収されたメタノール
を再使用することもできる。さらに前記したよう
に適量の水の存在はCMSの性能に好ましい影響
を与えるので含水メタノールの使用も可能であ
り、原料石炭も未乾燥のまゝあるいはCWSの形
で輸送された石炭から水を分離した湿潤状態の石
炭をそのまゝ使用でき実用上きわめて好都合であ
る。 <発明の効果> 本発明のCMSは静置再流動化可能期間2ケ月
以上のような優れた貯蔵安定性および粘度が50〜
1000cpであるような優れた輸送性を有しており、
粗粒成分が多いにもかかわらず微粉炭燃焼と同等
以上の燃焼効率の得られる高性能の石炭流体化燃
料であり、しかも比較的簡単な工程により製造が
可能で且つ石炭の高濃度化、低品位炭への応用も
容易であり、従つて経済性の面でも有利さを備え
た極めて実用性の高い石炭スラリーである。 <実施例> 以下、実施例により本発明のCMSを具体的に
説明するが、本発明のCMSはこれら実施例に限
定されるものではない。 物性値の測定方法: 以下の実施例におけるCMSの各物性値はそれ
ぞれ次のような方法で測定した。 (1) 粒度分布 JIS標準篩を使用し、メタノールを用いた湿
式篩分けにより44μまで測定し、44μ以下の粒
子は遠心沈降式の光透過法により測定した。 (2) 粘度 二重円筒型回転粘度計(ハーケ社製、ロータ
ーMV)を使用し、測定温度20℃、ずり速度
20sec-1で測定した。 (3) 安定性 CMSサンプルを200mlメスシリンダーに採
り、60日間静置後あるいは振動機により60日間
の静置に相当する加振処理したのち棒貫入試験
により安定性を評価した。棒貫入試験はCMS
液面より6mmφ×520mmHのガラス棒(37g)
を落下させ棒が停止したときの底面からの高さ
を圧密層とし、さらに棒を指で軽く押したとき
の棒の底面からの高さを手押し圧密層として測
定し、次の4段階で評価した。 ◎ 圧密生成なし(棒瞬時落下) ○ 圧密生成あり、手押し圧密0% △ 圧密生成あり、手押し圧密5%未満 × 圧密生成あり、手押し圧密5%以上 なお、本発明のCMSの目標値である「静置後
再流動化可能期間2ケ月以上」は上記評価の○
〜◎に相当する。 (4) 燃焼性 炉内径1.5m、炉長4.5mの小型燃焼試験炉を
用い、排ガス中の酸素濃度が約2%となるよう
な条件で燃焼試験を行ない、次式により燃焼効
率を算出した。 燃焼効率=100×(1−Lc+Li/B×Hl)% ここで Lc: 炉出口ダスト中の未燃炭素による損失
(Kcal/h) Li:不完全燃焼による損失(Kcal/h) B:燃焼量(Kg/h) Hl:低位発熱量(Kcal/Kg) 実施例 1 第1表に示す各産炭地の石炭を使用し、主とし
てCMS中の石炭粒子の粒度および石炭濃度とY
値と得られるCMSのスラリー特性、即ち粒度、
貯蔵安定性および燃焼効率との関係を調べた。 この実験において石炭の粉砕は乾式粉砕機ハン
マークラツシヤーを用いて行ない、更に表に示す
CMS組成となるようにメタノールを加え所定の
粒度分布となるよう湿式粉砕を行なつた。更にメ
タノールを加えて濃度調整を行ない表に示す
CMSを得た。このCMSを60日間静置した後、圧
密層の生成度合により安定性評価を行なつた。ま
た粘性および燃焼効率を測定しこれらの結果を第
1表に示した。猶、この実験におけるCMS中の
水含有量は主として原料石炭中に含まれる固有水
分に由来するものである。また表中の使用炭の略
称は以下のとおり。 略 称 炭 種 無 炭 カナダ亜瀝青炭 K 炭 インドネシア亜瀝青炭 M 炭 米国亜瀝青炭 C 炭 カナダ瀝青炭 Q 炭 豪州瀝青炭 D 炭 中国瀝青炭 A 炭 カナダ瀝青炭 無煙炭 中国無煙炭
【表】
【表】
実施例 2
CMS中の水含有率、特に石炭中の固有水分以
上の水の量とスラリー特性との関係を調べた。 カナダ瀝青炭およびカナダ亜瀝青炭を最大粒子
径1100μ、74μ以下45〜47重量%、10μ以下18〜20
重量%、3μ以下8.0〜8.5重量%となるように実施
例1と同様の粉砕法を採用してCMSを調整した。
この実験におけるCMS中の水含有量は原料石炭
中の固有水分に加えて乾式粉砕時に適宜添加する
方法により調整した。猶、この実験における
CMS調整後静置期間は60日とした。
上の水の量とスラリー特性との関係を調べた。 カナダ瀝青炭およびカナダ亜瀝青炭を最大粒子
径1100μ、74μ以下45〜47重量%、10μ以下18〜20
重量%、3μ以下8.0〜8.5重量%となるように実施
例1と同様の粉砕法を採用してCMSを調整した。
この実験におけるCMS中の水含有量は原料石炭
中の固有水分に加えて乾式粉砕時に適宜添加する
方法により調整した。猶、この実験における
CMS調整後静置期間は60日とした。
【表】
実施例 3
CMS調整時の水の添加時期によるスラリー粘
性への影響を調べた。 カナダ瀝青炭を気乾後、ヘンシエルミキサーを
用いて2800rpmで17分間粉砕して200メツシユパ
ス50%程度となるよう粉砕し粗粒を除去した。こ
の場合の最大粒子径1050μ、74ν以下47.0重量%、
10μ以下19重量%、3μ以下8重量%であつた。 この粉砕石炭(水分含有率3.5%…固有水分)
にメタノールおよび水を次の調整方法に従つて添
加混合し、得られる石炭濃度50〜60重量%の
CMSの粘度を調べ第3表に示した。なお、混合
は回転翼式の撹拌機で400rpmの回転数により実
施した。 調整方法1:粉砕石炭に所定量のメタノールを添
加して10分間混合し、20日静置したのち、所定量
の水を加えて10分間混合し更に20日間静置した。 調整方法2:粉砕石炭に全量のメタノールを加え
て20分間混合し次いで40日間静置した。 調整方法3:粉砕石炭に所定量の水とメタノール
の混合溶液を加えて20分間混合したのち40日間静
置した。 調整方法4:粉砕石炭に所定量の水を添加して10
分間混合したのち所定量のメタノールを加えて10
分間混合しさらに20日間静置した。
性への影響を調べた。 カナダ瀝青炭を気乾後、ヘンシエルミキサーを
用いて2800rpmで17分間粉砕して200メツシユパ
ス50%程度となるよう粉砕し粗粒を除去した。こ
の場合の最大粒子径1050μ、74ν以下47.0重量%、
10μ以下19重量%、3μ以下8重量%であつた。 この粉砕石炭(水分含有率3.5%…固有水分)
にメタノールおよび水を次の調整方法に従つて添
加混合し、得られる石炭濃度50〜60重量%の
CMSの粘度を調べ第3表に示した。なお、混合
は回転翼式の撹拌機で400rpmの回転数により実
施した。 調整方法1:粉砕石炭に所定量のメタノールを添
加して10分間混合し、20日静置したのち、所定量
の水を加えて10分間混合し更に20日間静置した。 調整方法2:粉砕石炭に全量のメタノールを加え
て20分間混合し次いで40日間静置した。 調整方法3:粉砕石炭に所定量の水とメタノール
の混合溶液を加えて20分間混合したのち40日間静
置した。 調整方法4:粉砕石炭に所定量の水を添加して10
分間混合したのち所定量のメタノールを加えて10
分間混合しさらに20日間静置した。
【表】
<発明の評価>
実施例1記載の実験では、使用炭のY値の上限
に近い石炭濃度で得られるCMSの粘性は1000cp
に近いかそれ以上の値を示し、スラリー輸送にお
ける上限濃度に近いことを示している。また、本
発明において特定された石炭粒径の範囲、即ち最
大粒径、74μ以下、10μ以下および3μ以下の石炭
粒子の量が特定された量的範囲を外れる場合は好
ましいスラリー特性のCMSは得られないことが
わかる。 実施例2記載の実験では、石炭の固有水分に加
えて適量の水を添加したCMSが、石炭の固有水
分に由来する水分のみを含有するCMSに比べて
スラリー粘性が低く、安定性もすぐれていること
がわかる。 更に実施例3記載の実験ではCMSの調整時に
おける水の添加順序が得られるCMSの粘度に微
妙に影響し、石炭粒子のメタノールとの接触に先
立つて水と接触させしかる後メタノールと接触さ
せる方法が、得られるCMSの粘度を低いレベル
に維持する上で効果的であり、且つこれらの効果
は高濃度の石炭濃度のCMSにおいてより顕著で
あることがわかる。
に近い石炭濃度で得られるCMSの粘性は1000cp
に近いかそれ以上の値を示し、スラリー輸送にお
ける上限濃度に近いことを示している。また、本
発明において特定された石炭粒径の範囲、即ち最
大粒径、74μ以下、10μ以下および3μ以下の石炭
粒子の量が特定された量的範囲を外れる場合は好
ましいスラリー特性のCMSは得られないことが
わかる。 実施例2記載の実験では、石炭の固有水分に加
えて適量の水を添加したCMSが、石炭の固有水
分に由来する水分のみを含有するCMSに比べて
スラリー粘性が低く、安定性もすぐれていること
がわかる。 更に実施例3記載の実験ではCMSの調整時に
おける水の添加順序が得られるCMSの粘度に微
妙に影響し、石炭粒子のメタノールとの接触に先
立つて水と接触させしかる後メタノールと接触さ
せる方法が、得られるCMSの粘度を低いレベル
に維持する上で効果的であり、且つこれらの効果
は高濃度の石炭濃度のCMSにおいてより顕著で
あることがわかる。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 石炭およびメタノールを主成分とするスラリ
ーであつて、該スラリー中の石炭粒子が、最大粒
子径が1500μ以下であり、74μ以下が30〜65重量
%、10μ以下が10〜25重量%、さらに3μ以下が5
〜15重量%の粒度分布を有し、かつ、該スラリー
中の石炭濃度Yが(a)式を満足する範囲内にあるこ
とを特徴とする石炭−メタノールスラリー。 X−34.0≦Y≦X−15.1 ……(a) 但し、(a)式中、Xは石炭中の炭素の重量%で示さ
れる炭化度を、Yはスラリー中の石炭の重量%濃
度を示す。 2 スラリー中の全水分量が30重量%を越えない
範囲で石炭中の固有水分に加えて0.5〜25.0重量
%の水を含有する特許請求の範囲第1項記載の石
炭−メタノールスラリー。 3 スラリー中の全水分量が30重量%を越えない
範囲で石炭中の固有水分に加えて0.5〜20.0重量
%の水を含有する特許請求の範囲第1項記載の石
炭−メタノールスラリー。 4 石炭を最大粒子径が1500μ以下、74μ以下が
35〜65重量%、10μ以下が10〜25重量%、さらに
3μ以下が5〜15重量%の粒度分布となるよう乾
式または湿式粉砕し、次いで最終的に得られる石
炭−メタノールスラリー中の水の濃度が石炭中の
固有水分プラス0.5重量%以上となる量に水を添
加または調製して混合し、次いでメタノールおよ
び必要により残部の水を添加混合して該スラリー
中の水の量を全水分量が30重量%以下であつて石
炭中の固有水分に加えて0.5〜25.0重量%となる
ように調整し且つ該スラリー中の石炭濃度Yが(a)
式を満足するように調整することを特徴とする石
炭−メタノールスラリーの製造方法。 X−34.0≦Y≦X−15.1 ……(a) 但し、(a)式中、Xは石炭中の炭素の重量%で示さ
れる炭化度を、Yはスラリー中の石炭の重量%濃
度を示す。
Priority Applications (3)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP61085073A JPS62241993A (ja) | 1986-04-15 | 1986-04-15 | 石炭−メタノ−ルスラリ−およびその製造方法 |
| CA000508722A CA1273200A (en) | 1986-04-15 | 1986-05-08 | Coal-methanol slurry and its production process |
| US07/171,152 US4802891A (en) | 1986-04-15 | 1988-03-21 | Coal-methanol slurry and its production process |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP61085073A JPS62241993A (ja) | 1986-04-15 | 1986-04-15 | 石炭−メタノ−ルスラリ−およびその製造方法 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPS62241993A JPS62241993A (ja) | 1987-10-22 |
| JPH0349318B2 true JPH0349318B2 (ja) | 1991-07-29 |
Family
ID=13848442
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP61085073A Granted JPS62241993A (ja) | 1986-04-15 | 1986-04-15 | 石炭−メタノ−ルスラリ−およびその製造方法 |
Country Status (3)
| Country | Link |
|---|---|
| US (1) | US4802891A (ja) |
| JP (1) | JPS62241993A (ja) |
| CA (1) | CA1273200A (ja) |
Families Citing this family (6)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| WO1996009361A1 (en) * | 1994-09-19 | 1996-03-28 | Material Transportation Technologies Pty. Ltd. | A slurry modifier and method of treating a slurry |
| US20040159184A1 (en) * | 2003-02-19 | 2004-08-19 | General Electric Company | Non-corrosive treatment to enhance pressurized and non-pressurized pulverized coal combustion |
| US20070028509A1 (en) * | 2005-07-29 | 2007-02-08 | Primet Precision Materials, Inc. | Coal particle compositions and associated methods |
| KR102006030B1 (ko) | 2010-11-25 | 2019-10-01 | 게인 에너지 앤드 리소시즈 피티와이 엘티디 | 압축 점화 엔진을 가동하는 방법 및 이를 위한 연료 |
| WO2018173870A1 (ja) * | 2017-03-22 | 2018-09-27 | 住友ゴム工業株式会社 | スタッドレスタイヤ用トレッドゴム組成物 |
| CN115824768A (zh) * | 2022-11-17 | 2023-03-21 | 陕西延长石油(集团)有限责任公司 | 一种油煤浆稳定性评价方法 |
Family Cites Families (11)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US1623241A (en) * | 1922-09-13 | 1927-04-05 | American Coalinoil Corp | Fuel and method of producing same |
| US1681335A (en) * | 1926-03-24 | 1928-08-21 | Ig Farbenindustrie Ag | Stable suspension and paste of coal |
| US4045092A (en) * | 1975-09-22 | 1977-08-30 | The Keller Corporation | Fuel composition and method of manufacture |
| JPS609077B2 (ja) * | 1976-10-29 | 1985-03-07 | ザ ケラ− コ−ポレ−シヨン | 燃料組成物およびその製造方法 |
| US4441887A (en) * | 1981-07-31 | 1984-04-10 | Alfred University Research Foundation Inc. | Stabilized slurry and process for preparing same |
| US4416666A (en) * | 1979-10-26 | 1983-11-22 | Alfred University Research Foundation Inc. | Coal-water slurry and method for its preparation |
| US4282006A (en) * | 1978-11-02 | 1981-08-04 | Alfred University Research Foundation Inc. | Coal-water slurry and method for its preparation |
| US4479806A (en) * | 1978-11-02 | 1984-10-30 | Alfred University Research Foundation, Inc. | Stabilized slurry and process for preparing same |
| JPS5845283A (ja) * | 1981-09-14 | 1983-03-16 | Mitsui Mining Co Ltd | 燃料組成物およびその製造方法 |
| US4498906A (en) * | 1982-03-22 | 1985-02-12 | Atlantic Research Corporation | Coal-water fuel slurries and process for making |
| JPS6081293A (ja) * | 1983-10-11 | 1985-05-09 | Mitsui Toatsu Chem Inc | 液体−固体分散燃料 |
-
1986
- 1986-04-15 JP JP61085073A patent/JPS62241993A/ja active Granted
- 1986-05-08 CA CA000508722A patent/CA1273200A/en not_active Expired
-
1988
- 1988-03-21 US US07/171,152 patent/US4802891A/en not_active Expired - Fee Related
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPS62241993A (ja) | 1987-10-22 |
| CA1273200A (en) | 1990-08-28 |
| US4802891A (en) | 1989-02-07 |
Similar Documents
| Publication | Publication Date | Title |
|---|---|---|
| JP2607424B2 (ja) | 低品位炭及び泥炭の利用 | |
| Xu et al. | Effects of chemicals and blending petroleum coke on the properties of low-rank Indonesian coal water mixtures | |
| US4465495A (en) | Process for making coal-water fuel slurries and product thereof | |
| EP0107669A1 (en) | A novel carbonaceous compact, a slurry containing said compact, and a process for making said slurry | |
| US4284413A (en) | In-line method for the beneficiation of coal and the formation of a coal-in-oil combustible fuel therefrom | |
| JPS62181392A (ja) | 均質混合液の製造方法 | |
| Liu et al. | An experimental study of rheological properties and stability characteristics of biochar-glycerol-water slurry fuels | |
| US4030894A (en) | Stabilized fuel slurry | |
| US4090853A (en) | Colloil product and method | |
| US4477260A (en) | Process for preparing a carbonaceous slurry | |
| US4498906A (en) | Coal-water fuel slurries and process for making | |
| JPH0349318B2 (ja) | ||
| US4529408A (en) | Pumpable solid fuels for small furnace | |
| US4358292A (en) | Stabilized hybrid fuel slurries | |
| US4515602A (en) | Coal compositions | |
| JPS6035959B2 (ja) | 分散燃料の製造法 | |
| EP0078483A2 (en) | Coal-oil slurries containing a surfactant | |
| SU1709914A3 (ru) | Способ обогащени угл | |
| Fu et al. | A low-viscosity synfuel composed of light oil, coal and water | |
| US5474582A (en) | Coal-water mixtures from low rank coal and process of preparation thereof | |
| JPS59100193A (ja) | ピツチ−水スラリ−組成物 | |
| Gorlov et al. | Vibration mills in the manufacturing technology of slurry fuel from unbeneficiated coal sludge | |
| JPS62185790A (ja) | 高濃度石炭・水スラリ−の製造方法 | |
| JPH0710987B2 (ja) | 固体燃料・水スラリ− | |
| JPS59166591A (ja) | 固体燃料−水スラリ−組成物 |
Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |