JPH0350549B2 - - Google Patents
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- JPH0350549B2 JPH0350549B2 JP58092616A JP9261683A JPH0350549B2 JP H0350549 B2 JPH0350549 B2 JP H0350549B2 JP 58092616 A JP58092616 A JP 58092616A JP 9261683 A JP9261683 A JP 9261683A JP H0350549 B2 JPH0350549 B2 JP H0350549B2
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Description
[産業上の利用分野]
本発明はポビドン溶液の殺菌法に関する。
[従来の技術]
ポリビニルピロリドンは、1−エチレニル−2
−ピロリジノンのホモポリマーである。この化学
物質は、普通、ポビドンと呼ばれており、その化
合物を時にはPVPで表わす。 ポビドンは乾燥粉体か水溶液のいずれかの形で
市販されており、用途は、化学工程、製薬工程及
び飲料製造工程、並びに、インク、ペイント、乳
剤、化粧品、殺菌剤などのような特殊な工業用製
品と広範に亘つている。例えば、ポビドンは、接
着剤製造の際は強度及び靭性を向上させるために
用いられ、化粧品では皮膚及び毛髪を調整並びに
保護するために用いられ、製薬に際しては錠剤結
合剤、被覆剤、分散剤及び保護コロイドとして用
いられ、プラスチツク製造では顔料分散剤、結合
剤及び安定剤として用いられ、製紙においては強
度増大用及び被覆ポリマーとして用いられ、合成
繊維では染料受容性を向上させるために用いられ
ている。ポビドンはまた、インク、リトグラフイ
ー、清浄剤及び石けん、繊維、農産物内にも広く
使用され、更には清澄助剤としても使用されてい
る。 各種の組成物の製造にポビドンが広範囲に使用
されているのは、使用する流体媒質の粘性に寄与
するからである。ポビドンのこの粘性寄与は高粘
性から低粘性までに及ぶが、これは、ポリマーの
平均分子量の働きによる。ポビドンは、各種のポ
ビドンポリマーに割当てられたK値で分類されて
いる。これらの定数、即ち、K値は周知のフイケ
ンチヤーの式に基づく粘度測定から求められ、K
値が小さければ小さい程、ポリマーの固有粘度は
それだけ低いことになる。 市販のポビドンポリマーのうちで比較的一般的
なものとしては、K−14,K−30,K−60及びK
−90のK値を有するものがあり、水溶液中では、
K−15及びK−30のポビドンは10%以下の濃度の
場合粘度に殆んど影響を与えず、これに対し、K
−60及びK−90のポビドンはこの濃度で溶液の流
れ特性に相当の影響を与える。 ポビドンは多数の物質と反応して分子付加物ま
たは錯体を生成し、結果として、ある物質には可
溶化効果を与え、また、ある物質には沈澱効果を
与える。ポビドンポリマーはポリ酸と反応して、
一般に水中では不溶性であるが生成した不溶性ポ
リマーの特殊処理により可溶化状態になれる錯体
を生成する。ポビドンポリマーの橋かけ結合は、
多種多様な要因、例えば、化学線、ジアゾ化合
物、酸化剤及び熱などの影響を受ける。ポビドン
ポリマーの橋かけ結合は用途が極めて限られてい
る。それは、ポビドンポリマーが水不溶性形態の
ものに変つているからである。 ポビドン及びその溶液が、例えばバクテリア、
ビールス、かび及び酵母などのような微生物の成
長を助成する能力があることは極めて周知のこと
である。ポビドン調製用殺菌剤として、安息香
酸、ソルビン酸、及びパラヒドロキシ安息香酸の
エステルなどのような普通の防腐剤を用いてもよ
いが、抗菌性スペクトル幅が狭いこと及びアレル
ギー起因性があることなどのため、特別の制限が
ある。ポビドン水溶液が熱に対し比較的安定であ
ることが知られており、また短時間間隔のオート
クレーブ処理を用いてポビドン調製物の殺菌が行
なわれて来ているが、このような熱の使用はまだ
ポリマーの劣化の原因になることも知られてい
る。例えば、ポビドンは中庸熱に対しては安定で
あるが、約150℃まで加熱した場合は、色が濃く
なると共に水溶性が低下する。ポビドン溶液にあ
る種の物質が含まれていると、比較的低温下で
も、橋かけ結合が早くなる。ポビドン溶液を100
℃まで加熱すると、アルカリ性PH範囲内では、こ
のポビドンポリマーは不可逆的不溶性状態へと永
久変化する。アルカリ性リン酸ナトリウム緩衝液
を使用した場合も同様の橋かけ結合形変化が生じ
る。また、過硫酸アンモニウムなどのような酸化
剤をポビドン溶液に添加し、この混合液を約90℃
の中庸温度で加熱すると、約30分で橋かけ結合ゲ
ルが生成する。 ポビドンポリマーの橋かけ結合は加熱、酸化
剤、塩類及びその他の物質によつて生じるが、こ
れは、腸管外用途用ポビドン溶液の製造並びに処
理の際、特有の問題を生じる。なぜなら、生成さ
れた不溶性橋かけ結合状ポビドンは血栓症エピソ
ード及びその他の有害現象の原因となる可能性が
あるからである。殺菌を必要とし而も酸化剤また
はその他の酸素源を含む調製品の製造にポビドン
を用いる場合もまた、同様の相反問題が生じるた
め、ポビドンの使用は制限されることになる。 ガンマ線照射は効果的な殺菌処理として知られ
ているが、ポビドンポリマーとの共用に適さない
ということもよく知られている。ポビドンはたと
え極く微量のガンマ線で照射した場合でも橋かけ
結合を発生し、その結果製品の劣下を生じること
は多数の文献で指摘されている。照射によりポリ
マー溶液内には種々な変化が生じるが、これらは
総て遊離基の生成に基因し、この遊離基生成の結
果化学変化が始まる。ポビドンに対する照射の作
用の結果、並びにポビドン化合物内に放射性分解
生成物が生成される結果、マクロラジカルポリマ
ー鎖が生成する。これらのマクロラジカルは更に
相互反応を生じ、照射による最終結果としては、
橋かけ結合ゲル化またはポリマー鎖切断が生じる
ことになる。 ガンマ照射線はターゲツト原子と反応して、3
つの異なる反応、即ち光電効果、コンプトン散
乱、及び対生成(pair production)のうちの1
つまたは2つ以上の反応を生じる。ガンマ照射線
のエネルギー量が増えるにつれて、反応の大勢は
次のエネルギー量段階に移行する。つまり、光電
効果段階からコンプトン散乱段階に、最終的には
対生成段階へと移つて行く。光電効果及びコンプ
トン散乱効果の両段階では照射ターゲツト全体に
一様に分布された高イオン化電子が生成され、遊
離基及びイオン反応の生成に影響を与える。照射
法が致死効果即ち殺菌特性を有するのは、汚染微
生物の近傍におけるこれらの反応の結合のためで
ある。 ポビドン溶液はガンマ線で照射すると、溶液中
のポビドン濃度がポビドン重量比で0.3%乃至1
%の範囲の臨界値(分子量の大小に依存する)よ
り高い場合にゲル化する。分子量がK−30以下即
ち比較的小さい場合、濃度臨界値は0.5乃至1重
量%の範囲であり、K−30より大きい場合は臨界
濃度は0.3%乃至0.5%の範囲である。臨界濃度が
これ以下の場合、壁面から壁面までのゲルを形成
するマクロゲル化現象は容易には認められない。
分子間橋かけ結合が形成されるためには、ポリマ
ー鎖が互いに極く近傍の位置になければならな
い。希釈溶液内では、ポリマー鎖の移動度は高く
なる。このポリマー鎖の中には、分子間結合を達
成しないうちに、水の放射性分解生成物によつて
活性を失つてしまうものもあるが、照射時は、ポ
リマー鎖の移動度が高くなるため、これに伴つて
分子間橋かけ結合の実現性が高くなる。また、希
釈溶液中では比較的小さいポリマー鎖は水の放射
性分解副生物と反応してゲル化を抑える働きをす
る。従つて、臨界濃度以下ではゲル化は発生しな
い。 希釈高分子電解質溶液中では、ポリマー生成物
はイオン化してポリマー全体のゲル化効果を高め
る働きをする。酸化劣化は、普通ポビドン照射の
初期段階で観察される粘性低下に関係があり、そ
の後は、分子間橋かけ結合がこの初期段階の分子
間結合及びポリマー鎖切断にとつて代ると、粘度
は上昇する。分子間橋かけ結合がより多量の照射
量下で進行すると、マイクロゲル・ユニツトの生
成により溶液全体の粘度が低下し、溶液が濁つて
来る。 微量のガンマ照射線量に対してさえポビドンの
感度は著しく高く、実際、溶液中のポビドン濃度
が臨界値より高い場合には、僅か0.1キロラドの
微量の照射量であつても悪影響即ちゲル化橋かけ
結合が認められる。ポビドンは産業用、農業用及
び薬剤用の製造工程で使用されているが、その使
用量は、大抵の場合、ポビドンに対して認定され
た臨界濃度より多い。ポビドン臨界濃度は、イオ
ン化溶液、酸化剤及びPHにより更に低いものにな
る。このように、ポビドンがガンマ線の照射に対
してその組成物中における自らの望ましい特性を
破壊するような破壊的且つ劣化性反応を示すた
め、ポビドン及びポビドン含有組成物を殺菌す手
段としてはガンマ線照射は用いられなくなつてい
る。 従来、ポビドン−ヨウ素の生成に先立つてポビ
ドンをガンマ線照射して殺菌状のポビドン−ヨウ
素を生成することが試みられたが、これは、以上
に述べた照射線のポビドンに対する好ましくない
作用のため成功しなかつた。 他方、生成後にポビドン−ヨウ素を殺菌する方
法は、照射によつてヨウ素の利用可能量が減少
し、その結果抗細菌作用が低下するため望ましく
ないことが判つている。 抗細菌抗菌剤誌9(1)第3〜8頁(1981)にK.
細淵その他により「消毒剤に対するガンマ線照射
効果」の名称で発表された論文では、ポビドン−
ヨウ素溶液に対するガンマ線照射効果に関する説
明がなされている。この説明は、ガンマ線で照射
した場合のポビドン−ヨウ素の分解及び抗細菌作
用に言及すると共に、多量(5MR以上)のガン
マ線を照射した場合、利用可能なヨウ素量及び抗
細菌作用が低下することを指摘している。ポビド
ン−ヨウ素溶液を5MR以上の量のコバルト−60
ガンマ線で照射した場合、結果としてヨウ素はほ
ぼ完全になくなつた。 従つて、ガンマ線を照射した場合、ポビドンは
ゲル化し且つヨウ素が失われるという事実に基づ
き、従累技術では、ガンマ線照射はポビドン−ヨ
ウ素溶液を殺菌するための基準には使用できない
とされているように思われる。 [発明の概要] しかし、本出願人は、ポビドン−ヨウ素溶液
は、ヨウ化物イオン(iodide ions)の存在下で
ガンマ線照射した場合、劣化を伴うことなく殺菌
できることを見出した。 本発明の望ましい実施例では、ヨウ素酸イオン
(iodate ions)がヨウ化物イオンと共に存在し、
ヨウ素酸イオンによりヨウ化物イオンの作用が補
強されてガンマ線照射時のポビドン−ヨウ素の劣
化を防止でき、従つてこのような条件下ではヨウ
化物イオンの使用量は大幅に少なくて済むことが
判る。 予想に反し、ヨウ素及びヨウ化物イオンが存在
すると、ポビドン及びポビドン含有組成物は、ガ
ンマ線照射により引き起される劣化性橋かけ結合
ゲル化を生じないことが判明した。ヨウ素対ヨウ
化物の比は、照射されるポビドンポリマーの量と
使用されるイオン化溶剤により、100対1から1
対100まで種々である。 この保護効果はまた元素イオン及びヨウ化物イ
オン間の関係にも同様に左右されると同時に、遊
離基や放射線分解副生物を生成できる物質の存在
並びに照射されるガンマ線の量の多寡にも影響さ
れる。従つて、ポビドン粉体を使用した場合、遊
離基及び放射線分解副生物の生成に必要な最小限
の水分を含んではいるが、該ポリマーの橋かけ結
合は、たとえガンマ線照射量が30メガラドという
多量の場合でも極めて少量のヨウ素で防止するこ
とができる。 しかし、極性溶剤、例えば、水、アルコール、
アセトン、グリコールまたはこれらの混合物を用
いて照射すべきポビドン溶液を調製する場合は、
比較的多量のヨウ素及びヨウ化物イオンを用いな
いと、ガンマ線照射に起因する橋かけ結合ゲル化
に対する望ましい保護作用を得ることはできな
い。従つて、ポビドンK−30の15重量%水溶液で
は、望ましい保護作用を得るには、所要ヨウ素量
はポビドン含有量を基準にした場合0.1乃至20重
量%であり、またヨウ素1部当りのヨウ化物イオ
ンの重量は0.01乃至100部の範囲でなければなら
ない。 更に、例えばK−20以下のポリマーなどのよう
な比較的低分子量のポビドンの場合、比較的少量
のヨウ素−ヨウ化物イオンで、K−30以上のポビ
ドンポリマーを含む比較的高い分子量の調製品に
必要な保護作用と同じレベルの保護作用を達成す
ることができることも判明した。つまり、水溶液
またはアルコール溶液に溶解したポビドンK−10
またはそれ以下の分子量のポリマーの量を基準に
した場合、0.01重量部のヨウ化物イオンの存在下
では、約0.1重量%のヨウ素で、2乃至5メガラ
ドのガンマ線照射により生成される筈の橋かけ結
合ゲル化を防止することができる。しかし、ポビ
ドンポリマーの分子量がK−30以上で且つガンマ
線照射量が2メガラド以上の場合と同一レベルの
保護作用を得るには、水溶液またはアルコール溶
液中のポビドンポリマー量を基準にして少なくと
も1.0重量%のヨウ素と、ヨウ素含有量を基準に
して0.1乃至10重量部のヨウ化物イオンが必要で
ある。 最高30メガラドのガンマ線照射の有害作用を防
止するのに用いられるヨウ素対ヨウ化物イオンの
光学効果比は、ヨウ素の1重量部に対しヨウ化物
イオンが0.1乃至10重量部の割合であり、望まし
い比率は1対2である。ポビドン濃度に対し、ヨ
ウ素対ヨウ化物イオン比が上記の比率より低い
と、橋かけ結合ポリマー鎖ゲル化並びに放射性分
解が生じる。逆に、ポビドン濃度に対しヨウ素対
ヨウ化物イオン比の割合が上記比率より高い場合
には、光電効果及びコンプトン散乱効果が生じる
と共に遊離基反応が誘発されてポリマー鎖が切断
されるため、当該製品は所期の目的には不適当な
ものになる。 ポビドン製品のPHは、このPHが含有ヨウ素を破
壊し従つてヨウ素対ヨウ化物イオンの比率を変え
ない限り、上記のヨウ素−ヨウ化物系の有する保
護効果に影響を与えることはない。更に、ポリマ
ー溶液の橋かけ結合に対し触媒作用を果すことが
よく知られている酸素が存在しても、このヨウ素
−ヨウ化物イオン系の保護効果が損われることは
なく、ある条件下では、むしろ保護効果が高めら
れることさえある。 ヨウ素酸イオン及び強力な酸化剤が含まれてい
ると、共働作用により上記ヨウ素−ヨウ化物イオ
ン系の保護効果が高くなり、その結果、溶液中に
含まれているヨウ素酸イオン各1部に関し、ヨウ
素含有分に対するヨウ化物イオン量が更に少なく
て済むことが判明した。ヨウ素−ヨウ化物イオン
保護効果に対するヨウ素酸イオンのこの共働効果
は非常に高く、従つてヨウ素含有分に対するヨウ
化物イオンの量はヨウ素酸イオンの各部に対して
その2倍量を減らすことができ、結果としてヨウ
素酸イオン1部に対するヨウ素1部とヨウ化物イ
オン最低0.25部という有効比率を得ることができ
る。 実際には、ポビドンをガンマ線照射による橋か
け結合ポリマーゲル化から守る保護効果を達成す
るためにヨウ化物イオンと一緒に用いられるヨウ
素は、無定形か結晶性の元素ヨウ素のいずれか
で、また固体状であつてもあるいは溶液中に存在
するものであつてもよい。該保護効果を達成する
のに用いられるヨウ素の量は、ポビドンポリマー
の含有重量によつて決まるが、また照射されるガ
ンマ線の量にも影響される。一般に、ポビドンで
はK−30の分子量が分岐点であり、従つて、照射
量を一定に保持した場合、K−30より大きい分子
量のポリマーは、K−30以下の分子量で調製した
ポリマー溶液に比べてより多量の(対ヨウ化物イ
オン)ヨウ素を必要とする。 元素ヨウ素の水に対する溶解度が限られている
ことを考えた場合、元素ヨウ素の代りに元素ヨウ
素の水溶性錯体を用いることもできる。この場
合、該錯体の量は、チオ硫酸または亜ヒ酸標準試
験溶液による滴定で測定されるヨウ素の含有量に
よつて決められる。このようにして測定されたヨ
ウ素含有量は元素ヨウ素量の等価重量として用い
られる。これらのヨウ素担体としての水溶性錯体
としては、ルゴール溶液や、その他のヨウ素水溶
液を元素ヨウ素の代りに用いることができる。 ヨウ化物イオン源は、極性溶剤内でヨウ化物イ
オンを放出できるヨウ化物塩類であれば無機物ま
たは有機物のいずれでもよく、更にはこれらの混
合物であつてもよい。望ましいヨウ化物イオン源
は無機ヨウ化物塩類、例えば、ヨウ化ナトリウ
ム、ヨウ化カリウム、及びその他の類似の可溶性
ヨウ化物塩である。ヨウ素酸イオンもまた、同様
の方法で且つヨウ化物イオンと共にヨウ素に活性
効果を与えるのに用いることができる。なお、そ
の使用重量は無機ヨウ化物塩類と同量とするのが
よい。ヨウ素酸イオンが存在すると相乗効果が発
生するから、このイオンの存在下ではヨウ化物イ
オンが微量であつても、より優れた効果が得られ
ることが解るであろう。一般に、ヨウ素酸イオン
各部に対してその2倍量のヨウ化物イオン含有量
を減らすことができる。 実際には、照射対象物質は多数の移送方法1つ
を介してガンマ照射源に曝される。しかし、ガン
マ照射源も実際に使用される照射のための移送方
法も、ポビドンの橋かけ結合ポリマー・ゲル化を
防止するヨウ素−ヨウ化物イオンの保護作用の主
因を成すものではない。可変ヨウ素の損失防止
は、ヨウ化物イオンがヨウ素と共存することによ
り、またはヨウ化物イオン及びヨウ素酸イオンの
双方がヨウ素と共存することにより達成される。 使用すべきガンマ照射線量は微生物汚染の予想
レベルによつて決まり、照射線量が0.1乃至5メ
ガラドの場合には106を越える微生物数の減少が
達成されるであろう。望ましくは、ガンマ線照射
使用目標量は2メガラド未満であるのがよい。こ
の照射目標量を達成するには適切な照射源を用い
る必要があるが、便宜上、利用可能性及びコスト
面から考えて、コバルト60ガンマ照射が望ましい
照射源である。 粉状ポビドンまたはポビドン水溶液のいずれか
が照射対象である場合は、適正量の元素ヨウ素及
びヨウ化物イオンをこの照射対象物に直接添加す
る。このヨウ素−ヨウ化物イオン添加物と該ポビ
ドン製品は混合して均一な分散状態を生成する。 ポビドンの水溶液またはポビドンの極性溶剤溶
液が照射対象物である場合は、ヨウ素−ヨウ化物
イオンは該ポビドン溶液に直接溶かすが、その
際、溶解するまで該溶液全体をかき回す。ポビド
ン水溶液の場合は、始めにヨウ化物イオンを該溶
液に溶かし、次に元素ヨウ素を添加するのが望ま
しく、これに対し、アルコール溶液を使用する場
合は、混合順序を逆にする。つまり、始めにヨウ
素を溶かし、次にヨウ化物イオンを添加するのが
有効である。 ポビドン、ポビドンを含む溶液及び組成物は、
照射処理後は微生物に汚染されないことが判つて
いる。ポビドンポリマーの分子量、並びにその他
の重要な物理的及び化学的特性は基本的に不変で
ある。所要量のヨウ素−ヨウ化物イオンの存在下
での照射処理前後のポビドン水溶液分子量のゲル
浸透クロマトグラフイー及び粘度測定を用いて比
較すると、照射処理をしないポビドンポリマーに
比べて照射処理したポビドンポリマーには橋かけ
結合が生成されず、またポビドンの基本的特性に
も変化がないことが解る。ポビドン溶液の未照射
ポリマーをヨウ素−ヨウ化物イオン保護付加物を
用いずに照射すると、著しいゲル化が生じてこの
非保護ポビドン溶液は使用に適さないものにな
る。従つて、ポビドン溶液を所要比のヨウ素−ヨ
ウ化物イオンの存在下で最大30メガラドの照射線
量のガンマ線で照射処理した場合、結果としてポ
リマーに橋かけ結合形ゲル化が生成されないと共
に、当該照射対象製品の基本特性である分子量並
びに粘度測定値も全く変らないことが明らかであ
る。更に、このポビドン溶液は、たとえ照射前に
106以上の微生物を添加された場合でも、微生物
汚染をなくすことができる。 本発明の例証として幾つかの実施例を以下に述
べることにするが、しかし、本発明の技術的範囲
は以下の実施例の具体的細部に限定されるもので
はない。 実施例 1 接種により1ml当り106乃至107のB.プミルス胞
子を含むK−30ポビドンの10重量%水溶液100ml
に、ヨウ化ナトリウム0.1gを添加した。溶解す
るまでかき回し、次に、かき回しながら元素ヨウ
素0.5gを添加した。この混合液を30メガラド照
射線量のコバルト60ガンマ線で照射した。その結
果得られた生成溶液は更に別の製品の製造用とし
て使用してもよく、また動物及び人間の皮膚に塗
布できるよう封入して保在してもよい。 上記照射処理ポビドン溶液(試験品A)を試験
した結果、該溶液は殺菌状態であり且つ物理的特
性に変化がないことが判明した。該溶液を、これ
と同じ方法で調製したK−30ポビドンの10重量%
水溶液であつて照射処理しないもの(試験品B)
と比較したところ、表1の特性が観察された。
−ピロリジノンのホモポリマーである。この化学
物質は、普通、ポビドンと呼ばれており、その化
合物を時にはPVPで表わす。 ポビドンは乾燥粉体か水溶液のいずれかの形で
市販されており、用途は、化学工程、製薬工程及
び飲料製造工程、並びに、インク、ペイント、乳
剤、化粧品、殺菌剤などのような特殊な工業用製
品と広範に亘つている。例えば、ポビドンは、接
着剤製造の際は強度及び靭性を向上させるために
用いられ、化粧品では皮膚及び毛髪を調整並びに
保護するために用いられ、製薬に際しては錠剤結
合剤、被覆剤、分散剤及び保護コロイドとして用
いられ、プラスチツク製造では顔料分散剤、結合
剤及び安定剤として用いられ、製紙においては強
度増大用及び被覆ポリマーとして用いられ、合成
繊維では染料受容性を向上させるために用いられ
ている。ポビドンはまた、インク、リトグラフイ
ー、清浄剤及び石けん、繊維、農産物内にも広く
使用され、更には清澄助剤としても使用されてい
る。 各種の組成物の製造にポビドンが広範囲に使用
されているのは、使用する流体媒質の粘性に寄与
するからである。ポビドンのこの粘性寄与は高粘
性から低粘性までに及ぶが、これは、ポリマーの
平均分子量の働きによる。ポビドンは、各種のポ
ビドンポリマーに割当てられたK値で分類されて
いる。これらの定数、即ち、K値は周知のフイケ
ンチヤーの式に基づく粘度測定から求められ、K
値が小さければ小さい程、ポリマーの固有粘度は
それだけ低いことになる。 市販のポビドンポリマーのうちで比較的一般的
なものとしては、K−14,K−30,K−60及びK
−90のK値を有するものがあり、水溶液中では、
K−15及びK−30のポビドンは10%以下の濃度の
場合粘度に殆んど影響を与えず、これに対し、K
−60及びK−90のポビドンはこの濃度で溶液の流
れ特性に相当の影響を与える。 ポビドンは多数の物質と反応して分子付加物ま
たは錯体を生成し、結果として、ある物質には可
溶化効果を与え、また、ある物質には沈澱効果を
与える。ポビドンポリマーはポリ酸と反応して、
一般に水中では不溶性であるが生成した不溶性ポ
リマーの特殊処理により可溶化状態になれる錯体
を生成する。ポビドンポリマーの橋かけ結合は、
多種多様な要因、例えば、化学線、ジアゾ化合
物、酸化剤及び熱などの影響を受ける。ポビドン
ポリマーの橋かけ結合は用途が極めて限られてい
る。それは、ポビドンポリマーが水不溶性形態の
ものに変つているからである。 ポビドン及びその溶液が、例えばバクテリア、
ビールス、かび及び酵母などのような微生物の成
長を助成する能力があることは極めて周知のこと
である。ポビドン調製用殺菌剤として、安息香
酸、ソルビン酸、及びパラヒドロキシ安息香酸の
エステルなどのような普通の防腐剤を用いてもよ
いが、抗菌性スペクトル幅が狭いこと及びアレル
ギー起因性があることなどのため、特別の制限が
ある。ポビドン水溶液が熱に対し比較的安定であ
ることが知られており、また短時間間隔のオート
クレーブ処理を用いてポビドン調製物の殺菌が行
なわれて来ているが、このような熱の使用はまだ
ポリマーの劣化の原因になることも知られてい
る。例えば、ポビドンは中庸熱に対しては安定で
あるが、約150℃まで加熱した場合は、色が濃く
なると共に水溶性が低下する。ポビドン溶液にあ
る種の物質が含まれていると、比較的低温下で
も、橋かけ結合が早くなる。ポビドン溶液を100
℃まで加熱すると、アルカリ性PH範囲内では、こ
のポビドンポリマーは不可逆的不溶性状態へと永
久変化する。アルカリ性リン酸ナトリウム緩衝液
を使用した場合も同様の橋かけ結合形変化が生じ
る。また、過硫酸アンモニウムなどのような酸化
剤をポビドン溶液に添加し、この混合液を約90℃
の中庸温度で加熱すると、約30分で橋かけ結合ゲ
ルが生成する。 ポビドンポリマーの橋かけ結合は加熱、酸化
剤、塩類及びその他の物質によつて生じるが、こ
れは、腸管外用途用ポビドン溶液の製造並びに処
理の際、特有の問題を生じる。なぜなら、生成さ
れた不溶性橋かけ結合状ポビドンは血栓症エピソ
ード及びその他の有害現象の原因となる可能性が
あるからである。殺菌を必要とし而も酸化剤また
はその他の酸素源を含む調製品の製造にポビドン
を用いる場合もまた、同様の相反問題が生じるた
め、ポビドンの使用は制限されることになる。 ガンマ線照射は効果的な殺菌処理として知られ
ているが、ポビドンポリマーとの共用に適さない
ということもよく知られている。ポビドンはたと
え極く微量のガンマ線で照射した場合でも橋かけ
結合を発生し、その結果製品の劣下を生じること
は多数の文献で指摘されている。照射によりポリ
マー溶液内には種々な変化が生じるが、これらは
総て遊離基の生成に基因し、この遊離基生成の結
果化学変化が始まる。ポビドンに対する照射の作
用の結果、並びにポビドン化合物内に放射性分解
生成物が生成される結果、マクロラジカルポリマ
ー鎖が生成する。これらのマクロラジカルは更に
相互反応を生じ、照射による最終結果としては、
橋かけ結合ゲル化またはポリマー鎖切断が生じる
ことになる。 ガンマ照射線はターゲツト原子と反応して、3
つの異なる反応、即ち光電効果、コンプトン散
乱、及び対生成(pair production)のうちの1
つまたは2つ以上の反応を生じる。ガンマ照射線
のエネルギー量が増えるにつれて、反応の大勢は
次のエネルギー量段階に移行する。つまり、光電
効果段階からコンプトン散乱段階に、最終的には
対生成段階へと移つて行く。光電効果及びコンプ
トン散乱効果の両段階では照射ターゲツト全体に
一様に分布された高イオン化電子が生成され、遊
離基及びイオン反応の生成に影響を与える。照射
法が致死効果即ち殺菌特性を有するのは、汚染微
生物の近傍におけるこれらの反応の結合のためで
ある。 ポビドン溶液はガンマ線で照射すると、溶液中
のポビドン濃度がポビドン重量比で0.3%乃至1
%の範囲の臨界値(分子量の大小に依存する)よ
り高い場合にゲル化する。分子量がK−30以下即
ち比較的小さい場合、濃度臨界値は0.5乃至1重
量%の範囲であり、K−30より大きい場合は臨界
濃度は0.3%乃至0.5%の範囲である。臨界濃度が
これ以下の場合、壁面から壁面までのゲルを形成
するマクロゲル化現象は容易には認められない。
分子間橋かけ結合が形成されるためには、ポリマ
ー鎖が互いに極く近傍の位置になければならな
い。希釈溶液内では、ポリマー鎖の移動度は高く
なる。このポリマー鎖の中には、分子間結合を達
成しないうちに、水の放射性分解生成物によつて
活性を失つてしまうものもあるが、照射時は、ポ
リマー鎖の移動度が高くなるため、これに伴つて
分子間橋かけ結合の実現性が高くなる。また、希
釈溶液中では比較的小さいポリマー鎖は水の放射
性分解副生物と反応してゲル化を抑える働きをす
る。従つて、臨界濃度以下ではゲル化は発生しな
い。 希釈高分子電解質溶液中では、ポリマー生成物
はイオン化してポリマー全体のゲル化効果を高め
る働きをする。酸化劣化は、普通ポビドン照射の
初期段階で観察される粘性低下に関係があり、そ
の後は、分子間橋かけ結合がこの初期段階の分子
間結合及びポリマー鎖切断にとつて代ると、粘度
は上昇する。分子間橋かけ結合がより多量の照射
量下で進行すると、マイクロゲル・ユニツトの生
成により溶液全体の粘度が低下し、溶液が濁つて
来る。 微量のガンマ照射線量に対してさえポビドンの
感度は著しく高く、実際、溶液中のポビドン濃度
が臨界値より高い場合には、僅か0.1キロラドの
微量の照射量であつても悪影響即ちゲル化橋かけ
結合が認められる。ポビドンは産業用、農業用及
び薬剤用の製造工程で使用されているが、その使
用量は、大抵の場合、ポビドンに対して認定され
た臨界濃度より多い。ポビドン臨界濃度は、イオ
ン化溶液、酸化剤及びPHにより更に低いものにな
る。このように、ポビドンがガンマ線の照射に対
してその組成物中における自らの望ましい特性を
破壊するような破壊的且つ劣化性反応を示すた
め、ポビドン及びポビドン含有組成物を殺菌す手
段としてはガンマ線照射は用いられなくなつてい
る。 従来、ポビドン−ヨウ素の生成に先立つてポビ
ドンをガンマ線照射して殺菌状のポビドン−ヨウ
素を生成することが試みられたが、これは、以上
に述べた照射線のポビドンに対する好ましくない
作用のため成功しなかつた。 他方、生成後にポビドン−ヨウ素を殺菌する方
法は、照射によつてヨウ素の利用可能量が減少
し、その結果抗細菌作用が低下するため望ましく
ないことが判つている。 抗細菌抗菌剤誌9(1)第3〜8頁(1981)にK.
細淵その他により「消毒剤に対するガンマ線照射
効果」の名称で発表された論文では、ポビドン−
ヨウ素溶液に対するガンマ線照射効果に関する説
明がなされている。この説明は、ガンマ線で照射
した場合のポビドン−ヨウ素の分解及び抗細菌作
用に言及すると共に、多量(5MR以上)のガン
マ線を照射した場合、利用可能なヨウ素量及び抗
細菌作用が低下することを指摘している。ポビド
ン−ヨウ素溶液を5MR以上の量のコバルト−60
ガンマ線で照射した場合、結果としてヨウ素はほ
ぼ完全になくなつた。 従つて、ガンマ線を照射した場合、ポビドンは
ゲル化し且つヨウ素が失われるという事実に基づ
き、従累技術では、ガンマ線照射はポビドン−ヨ
ウ素溶液を殺菌するための基準には使用できない
とされているように思われる。 [発明の概要] しかし、本出願人は、ポビドン−ヨウ素溶液
は、ヨウ化物イオン(iodide ions)の存在下で
ガンマ線照射した場合、劣化を伴うことなく殺菌
できることを見出した。 本発明の望ましい実施例では、ヨウ素酸イオン
(iodate ions)がヨウ化物イオンと共に存在し、
ヨウ素酸イオンによりヨウ化物イオンの作用が補
強されてガンマ線照射時のポビドン−ヨウ素の劣
化を防止でき、従つてこのような条件下ではヨウ
化物イオンの使用量は大幅に少なくて済むことが
判る。 予想に反し、ヨウ素及びヨウ化物イオンが存在
すると、ポビドン及びポビドン含有組成物は、ガ
ンマ線照射により引き起される劣化性橋かけ結合
ゲル化を生じないことが判明した。ヨウ素対ヨウ
化物の比は、照射されるポビドンポリマーの量と
使用されるイオン化溶剤により、100対1から1
対100まで種々である。 この保護効果はまた元素イオン及びヨウ化物イ
オン間の関係にも同様に左右されると同時に、遊
離基や放射線分解副生物を生成できる物質の存在
並びに照射されるガンマ線の量の多寡にも影響さ
れる。従つて、ポビドン粉体を使用した場合、遊
離基及び放射線分解副生物の生成に必要な最小限
の水分を含んではいるが、該ポリマーの橋かけ結
合は、たとえガンマ線照射量が30メガラドという
多量の場合でも極めて少量のヨウ素で防止するこ
とができる。 しかし、極性溶剤、例えば、水、アルコール、
アセトン、グリコールまたはこれらの混合物を用
いて照射すべきポビドン溶液を調製する場合は、
比較的多量のヨウ素及びヨウ化物イオンを用いな
いと、ガンマ線照射に起因する橋かけ結合ゲル化
に対する望ましい保護作用を得ることはできな
い。従つて、ポビドンK−30の15重量%水溶液で
は、望ましい保護作用を得るには、所要ヨウ素量
はポビドン含有量を基準にした場合0.1乃至20重
量%であり、またヨウ素1部当りのヨウ化物イオ
ンの重量は0.01乃至100部の範囲でなければなら
ない。 更に、例えばK−20以下のポリマーなどのよう
な比較的低分子量のポビドンの場合、比較的少量
のヨウ素−ヨウ化物イオンで、K−30以上のポビ
ドンポリマーを含む比較的高い分子量の調製品に
必要な保護作用と同じレベルの保護作用を達成す
ることができることも判明した。つまり、水溶液
またはアルコール溶液に溶解したポビドンK−10
またはそれ以下の分子量のポリマーの量を基準に
した場合、0.01重量部のヨウ化物イオンの存在下
では、約0.1重量%のヨウ素で、2乃至5メガラ
ドのガンマ線照射により生成される筈の橋かけ結
合ゲル化を防止することができる。しかし、ポビ
ドンポリマーの分子量がK−30以上で且つガンマ
線照射量が2メガラド以上の場合と同一レベルの
保護作用を得るには、水溶液またはアルコール溶
液中のポビドンポリマー量を基準にして少なくと
も1.0重量%のヨウ素と、ヨウ素含有量を基準に
して0.1乃至10重量部のヨウ化物イオンが必要で
ある。 最高30メガラドのガンマ線照射の有害作用を防
止するのに用いられるヨウ素対ヨウ化物イオンの
光学効果比は、ヨウ素の1重量部に対しヨウ化物
イオンが0.1乃至10重量部の割合であり、望まし
い比率は1対2である。ポビドン濃度に対し、ヨ
ウ素対ヨウ化物イオン比が上記の比率より低い
と、橋かけ結合ポリマー鎖ゲル化並びに放射性分
解が生じる。逆に、ポビドン濃度に対しヨウ素対
ヨウ化物イオン比の割合が上記比率より高い場合
には、光電効果及びコンプトン散乱効果が生じる
と共に遊離基反応が誘発されてポリマー鎖が切断
されるため、当該製品は所期の目的には不適当な
ものになる。 ポビドン製品のPHは、このPHが含有ヨウ素を破
壊し従つてヨウ素対ヨウ化物イオンの比率を変え
ない限り、上記のヨウ素−ヨウ化物系の有する保
護効果に影響を与えることはない。更に、ポリマ
ー溶液の橋かけ結合に対し触媒作用を果すことが
よく知られている酸素が存在しても、このヨウ素
−ヨウ化物イオン系の保護効果が損われることは
なく、ある条件下では、むしろ保護効果が高めら
れることさえある。 ヨウ素酸イオン及び強力な酸化剤が含まれてい
ると、共働作用により上記ヨウ素−ヨウ化物イオ
ン系の保護効果が高くなり、その結果、溶液中に
含まれているヨウ素酸イオン各1部に関し、ヨウ
素含有分に対するヨウ化物イオン量が更に少なく
て済むことが判明した。ヨウ素−ヨウ化物イオン
保護効果に対するヨウ素酸イオンのこの共働効果
は非常に高く、従つてヨウ素含有分に対するヨウ
化物イオンの量はヨウ素酸イオンの各部に対して
その2倍量を減らすことができ、結果としてヨウ
素酸イオン1部に対するヨウ素1部とヨウ化物イ
オン最低0.25部という有効比率を得ることができ
る。 実際には、ポビドンをガンマ線照射による橋か
け結合ポリマーゲル化から守る保護効果を達成す
るためにヨウ化物イオンと一緒に用いられるヨウ
素は、無定形か結晶性の元素ヨウ素のいずれか
で、また固体状であつてもあるいは溶液中に存在
するものであつてもよい。該保護効果を達成する
のに用いられるヨウ素の量は、ポビドンポリマー
の含有重量によつて決まるが、また照射されるガ
ンマ線の量にも影響される。一般に、ポビドンで
はK−30の分子量が分岐点であり、従つて、照射
量を一定に保持した場合、K−30より大きい分子
量のポリマーは、K−30以下の分子量で調製した
ポリマー溶液に比べてより多量の(対ヨウ化物イ
オン)ヨウ素を必要とする。 元素ヨウ素の水に対する溶解度が限られている
ことを考えた場合、元素ヨウ素の代りに元素ヨウ
素の水溶性錯体を用いることもできる。この場
合、該錯体の量は、チオ硫酸または亜ヒ酸標準試
験溶液による滴定で測定されるヨウ素の含有量に
よつて決められる。このようにして測定されたヨ
ウ素含有量は元素ヨウ素量の等価重量として用い
られる。これらのヨウ素担体としての水溶性錯体
としては、ルゴール溶液や、その他のヨウ素水溶
液を元素ヨウ素の代りに用いることができる。 ヨウ化物イオン源は、極性溶剤内でヨウ化物イ
オンを放出できるヨウ化物塩類であれば無機物ま
たは有機物のいずれでもよく、更にはこれらの混
合物であつてもよい。望ましいヨウ化物イオン源
は無機ヨウ化物塩類、例えば、ヨウ化ナトリウ
ム、ヨウ化カリウム、及びその他の類似の可溶性
ヨウ化物塩である。ヨウ素酸イオンもまた、同様
の方法で且つヨウ化物イオンと共にヨウ素に活性
効果を与えるのに用いることができる。なお、そ
の使用重量は無機ヨウ化物塩類と同量とするのが
よい。ヨウ素酸イオンが存在すると相乗効果が発
生するから、このイオンの存在下ではヨウ化物イ
オンが微量であつても、より優れた効果が得られ
ることが解るであろう。一般に、ヨウ素酸イオン
各部に対してその2倍量のヨウ化物イオン含有量
を減らすことができる。 実際には、照射対象物質は多数の移送方法1つ
を介してガンマ照射源に曝される。しかし、ガン
マ照射源も実際に使用される照射のための移送方
法も、ポビドンの橋かけ結合ポリマー・ゲル化を
防止するヨウ素−ヨウ化物イオンの保護作用の主
因を成すものではない。可変ヨウ素の損失防止
は、ヨウ化物イオンがヨウ素と共存することによ
り、またはヨウ化物イオン及びヨウ素酸イオンの
双方がヨウ素と共存することにより達成される。 使用すべきガンマ照射線量は微生物汚染の予想
レベルによつて決まり、照射線量が0.1乃至5メ
ガラドの場合には106を越える微生物数の減少が
達成されるであろう。望ましくは、ガンマ線照射
使用目標量は2メガラド未満であるのがよい。こ
の照射目標量を達成するには適切な照射源を用い
る必要があるが、便宜上、利用可能性及びコスト
面から考えて、コバルト60ガンマ照射が望ましい
照射源である。 粉状ポビドンまたはポビドン水溶液のいずれか
が照射対象である場合は、適正量の元素ヨウ素及
びヨウ化物イオンをこの照射対象物に直接添加す
る。このヨウ素−ヨウ化物イオン添加物と該ポビ
ドン製品は混合して均一な分散状態を生成する。 ポビドンの水溶液またはポビドンの極性溶剤溶
液が照射対象物である場合は、ヨウ素−ヨウ化物
イオンは該ポビドン溶液に直接溶かすが、その
際、溶解するまで該溶液全体をかき回す。ポビド
ン水溶液の場合は、始めにヨウ化物イオンを該溶
液に溶かし、次に元素ヨウ素を添加するのが望ま
しく、これに対し、アルコール溶液を使用する場
合は、混合順序を逆にする。つまり、始めにヨウ
素を溶かし、次にヨウ化物イオンを添加するのが
有効である。 ポビドン、ポビドンを含む溶液及び組成物は、
照射処理後は微生物に汚染されないことが判つて
いる。ポビドンポリマーの分子量、並びにその他
の重要な物理的及び化学的特性は基本的に不変で
ある。所要量のヨウ素−ヨウ化物イオンの存在下
での照射処理前後のポビドン水溶液分子量のゲル
浸透クロマトグラフイー及び粘度測定を用いて比
較すると、照射処理をしないポビドンポリマーに
比べて照射処理したポビドンポリマーには橋かけ
結合が生成されず、またポビドンの基本的特性に
も変化がないことが解る。ポビドン溶液の未照射
ポリマーをヨウ素−ヨウ化物イオン保護付加物を
用いずに照射すると、著しいゲル化が生じてこの
非保護ポビドン溶液は使用に適さないものにな
る。従つて、ポビドン溶液を所要比のヨウ素−ヨ
ウ化物イオンの存在下で最大30メガラドの照射線
量のガンマ線で照射処理した場合、結果としてポ
リマーに橋かけ結合形ゲル化が生成されないと共
に、当該照射対象製品の基本特性である分子量並
びに粘度測定値も全く変らないことが明らかであ
る。更に、このポビドン溶液は、たとえ照射前に
106以上の微生物を添加された場合でも、微生物
汚染をなくすことができる。 本発明の例証として幾つかの実施例を以下に述
べることにするが、しかし、本発明の技術的範囲
は以下の実施例の具体的細部に限定されるもので
はない。 実施例 1 接種により1ml当り106乃至107のB.プミルス胞
子を含むK−30ポビドンの10重量%水溶液100ml
に、ヨウ化ナトリウム0.1gを添加した。溶解す
るまでかき回し、次に、かき回しながら元素ヨウ
素0.5gを添加した。この混合液を30メガラド照
射線量のコバルト60ガンマ線で照射した。その結
果得られた生成溶液は更に別の製品の製造用とし
て使用してもよく、また動物及び人間の皮膚に塗
布できるよう封入して保在してもよい。 上記照射処理ポビドン溶液(試験品A)を試験
した結果、該溶液は殺菌状態であり且つ物理的特
性に変化がないことが判明した。該溶液を、これ
と同じ方法で調製したK−30ポビドンの10重量%
水溶液であつて照射処理しないもの(試験品B)
と比較したところ、表1の特性が観察された。
【表】
次に、上記と同じ原材料を用い且つヨウ素、ヨ
ウ化物イオン保護物質を添加しないで10重量%ポ
ビドン水溶液(試験品C)を調製し、これを、30
メガラドの量のコバルト60ガンマ線で照射した。
この溶液と上記ポビドン照射溶液(試験品A)を
比較したところ、表2のような結果が得られた。
ウ化物イオン保護物質を添加しないで10重量%ポ
ビドン水溶液(試験品C)を調製し、これを、30
メガラドの量のコバルト60ガンマ線で照射した。
この溶液と上記ポビドン照射溶液(試験品A)を
比較したところ、表2のような結果が得られた。
【表】
実施例 2
5重量%ポビドンK−60溶液に、0.25重量%ポ
ビドン−ヨウ素及び0.025重量%ヨウ化リチウム
を添加した。この溶液を5メガラドの量のガンマ
線で照射した。結果として生成された照射処理溶
液の特性は表3の通りであつた。
ビドン−ヨウ素及び0.025重量%ヨウ化リチウム
を添加した。この溶液を5メガラドの量のガンマ
線で照射した。結果として生成された照射処理溶
液の特性は表3の通りであつた。
【表】
これらの値は、同一溶液の未照射処理保存試料で
ある対照溶液の値と概ね同じである。ヨウ化物イ
オンを含まない第2対照溶液の場合、同一レベル
の量のガンマ線で照射したところゲル化し、その
結果橋かけ結合状ポリマー及び放射線分解劣化生
成物が生成された。 実施例 3 200mlの1%ポビドンK−90溶液に0.4gの元素
ヨウ素を添加し、この混合溶液をかき回し且つ濾
過した。この透明濾過溶液を30メガラドの量のコ
バルト60ガンマ線で照射したところ、ゲル化し
た。 1%ポビドンK−90と、0.5gの元素ヨウ素と、
0.2gのヨウ化カリウムから成る第2溶液を、30
メガラドの量のコバルト60ガンマ線で照射したと
ころ、ゲル化は見られなかつた。この第2溶液の
照射処理後の特性は表4の通りであつた。
ある対照溶液の値と概ね同じである。ヨウ化物イ
オンを含まない第2対照溶液の場合、同一レベル
の量のガンマ線で照射したところゲル化し、その
結果橋かけ結合状ポリマー及び放射線分解劣化生
成物が生成された。 実施例 3 200mlの1%ポビドンK−90溶液に0.4gの元素
ヨウ素を添加し、この混合溶液をかき回し且つ濾
過した。この透明濾過溶液を30メガラドの量のコ
バルト60ガンマ線で照射したところ、ゲル化し
た。 1%ポビドンK−90と、0.5gの元素ヨウ素と、
0.2gのヨウ化カリウムから成る第2溶液を、30
メガラドの量のコバルト60ガンマ線で照射したと
ころ、ゲル化は見られなかつた。この第2溶液の
照射処理後の特性は表4の通りであつた。
【表】
これらの試験結果から、ヨウ素−ヨウ化物イオン
成分が望ましい保護効果を有することが明らかで
ある。 実施例 4 1の1.0%ポビドンK−30溶液に、ヨウ素を
0.1gと、ヨウ化カリウムを0.02gと、ヨウ素酸
カリウムを0.01g添加し、この混合液を撹拌且つ
濾過した後、2メガラドのガンマ線で照射した。
この溶液は、照射処理後、外観が透明で粘度が25
℃の温度下で1.03であつた。ゲル浸透クロマトグ
ラフイーにより、橋かけ結合を生成したポリマー
はなく、また平均分子量は31,500であることが
判つた。 上記溶液と同じ成分で第2溶液を調製した。但
し、この場合、ヨウ化カリウムを0.005gに減ら
してヨウ化物イオンの含有量を減らした。即ちヨ
ウ化物イオンを前述の2倍減少量に相当する量減
少させて見た。該溶液はガンマ線照射処理に対
し、橋かけ結合も放射性分解も生成せず、その特
性は表5の通りであつた。
成分が望ましい保護効果を有することが明らかで
ある。 実施例 4 1の1.0%ポビドンK−30溶液に、ヨウ素を
0.1gと、ヨウ化カリウムを0.02gと、ヨウ素酸
カリウムを0.01g添加し、この混合液を撹拌且つ
濾過した後、2メガラドのガンマ線で照射した。
この溶液は、照射処理後、外観が透明で粘度が25
℃の温度下で1.03であつた。ゲル浸透クロマトグ
ラフイーにより、橋かけ結合を生成したポリマー
はなく、また平均分子量は31,500であることが
判つた。 上記溶液と同じ成分で第2溶液を調製した。但
し、この場合、ヨウ化カリウムを0.005gに減ら
してヨウ化物イオンの含有量を減らした。即ちヨ
ウ化物イオンを前述の2倍減少量に相当する量減
少させて見た。該溶液はガンマ線照射処理に対
し、橋かけ結合も放射性分解も生成せず、その特
性は表5の通りであつた。
【表】
実施例 5
2重量%のポビドンK−30を含有する調製直後
の水溶液と、実質的にはヨウ化物の存在しない再
昇華した試薬級ヨウ素200mgを混合し、混合直後、
この混合液(溶液A)の整除部を20メガラドのガ
ンマ線で照射する。照射後、ヨウ素溶液のこはく
色が脱色されることが判る。ゲル浸透クロマトグ
ラフイーによれば、放射性分解生成物及び橋かけ
結合状ポリマーの存在が知見されると共に、対照
溶液として用いられる未照射保存部に比べて粘度
が高くなつている。 溶液Aの残りの部分は対照基準溶液(溶液B)
として用いられる。 濃度は上記と同じであるが0.5重量%のヨウ化
物イオンを付加した別のポビドンK−30水溶液
(溶液C)を調製し、これを20メガラドのガンマ
線で照射した場合、前記のような脱色は発生しな
い。各溶液の特性を比較すると表6のようにな
る。
の水溶液と、実質的にはヨウ化物の存在しない再
昇華した試薬級ヨウ素200mgを混合し、混合直後、
この混合液(溶液A)の整除部を20メガラドのガ
ンマ線で照射する。照射後、ヨウ素溶液のこはく
色が脱色されることが判る。ゲル浸透クロマトグ
ラフイーによれば、放射性分解生成物及び橋かけ
結合状ポリマーの存在が知見されると共に、対照
溶液として用いられる未照射保存部に比べて粘度
が高くなつている。 溶液Aの残りの部分は対照基準溶液(溶液B)
として用いられる。 濃度は上記と同じであるが0.5重量%のヨウ化
物イオンを付加した別のポビドンK−30水溶液
(溶液C)を調製し、これを20メガラドのガンマ
線で照射した場合、前記のような脱色は発生しな
い。各溶液の特性を比較すると表6のようにな
る。
【表】
保護成分たるヨウ素、ヨウ化物イオンを含む溶
液Cは同一線量の照射処理後もそのヨウ素含有量
を保持しており、橋かけ結合ポリマーは生成され
なかつたことが判る。ゲル浸透クロマトグラフイ
ーでは放射性分解及び橋かけ結合ポリマー副生物
の存在は見られず、このことはまた、未照射処理
溶液と比べた場合の粘度測定によつても実証され
た。 上記の各溶液を200mgのヨウ素酸イオン即ちヨ
ウ素濃度に等しい量を含むように調製した場合
は、最高30メガラドの量のコバルト60ガンマ線で
照射した後も、ポリマー変化は知見されなかつ
た。ゲル浸透クロマトグラフイー並びに粘度測定
の結果、橋かけ結合ポリマーか放射性劣化生成物
のいずれか一方または双方共存在しないことが判
明した。 ヨウ化物を含まないポビドンK−30、ヨウ素溶
液Aでは20メガラドの照射処理後は元素ヨウ素含
有分は完全に破壊されたが、溶液Cでは照射処理
後のヨウ素分の損失は5%未満に過ぎなかつた。 ヨウ化物イオンに加えてヨウ素酸イオンをも含
む溶液においてもまた、ヨウ素分は保持された。
つまり、ヨウ素が望ましい成分である場合、ヨウ
素酸イオンが含まれていると、ポビドン製品の照
射処理後の貯蔵中の安定性がよくなる。 ヨウ化物イオンを含む照射処理済みPVP K−
30/I2溶液を40℃の温度下で且つ80%の相対湿度
下で1ケ月熟成した場合、全ヨウ素分の約20%が
失われた。これに対し、PVP K−30/ヨウ素、
ヨウ化物イオン及びヨウ素酸イオンから生成した
溶液を同一温度及び相対湿度下で同期間熟成した
場合には、ヨウ素分は殆ど変化しなかつた。この
並列試験によりヨウ化物イオンに加えてヨウ素酸
イオンを用いるとガンマ線照射処理に対する保護
効果が一層高まることが判る。 実際には、ポビドン溶液の照射は、ポビドン溶
液に所定量の且つ互いに一定の割合のヨウ素イオ
ン及びヨウ化物イオンを付加することにより実施
することができる。従つて、各1重量部のポビド
ンに対しては、0.01乃至0.20重量部、望ましくは
0.10重量部のヨウ素と、0.005乃至0.5重量部、望
ましくは0.05重量部のヨウ化物イオンが添加され
る。 一般的には、ポビドンの各1重量部に対し、ヨ
ウ化物または三ヨウ化物、場合によつてはまた、
過ヨウ化物、過ヨウ素酸塩、ヨウ素酸塩を含めた
ヨウ素全体の重量部を0.015乃至1.0の範囲とする
ことができ、望ましくは、ポビドンの各1重量部
に対し、ヨウ素分は0.15部であるのがよい。
液Cは同一線量の照射処理後もそのヨウ素含有量
を保持しており、橋かけ結合ポリマーは生成され
なかつたことが判る。ゲル浸透クロマトグラフイ
ーでは放射性分解及び橋かけ結合ポリマー副生物
の存在は見られず、このことはまた、未照射処理
溶液と比べた場合の粘度測定によつても実証され
た。 上記の各溶液を200mgのヨウ素酸イオン即ちヨ
ウ素濃度に等しい量を含むように調製した場合
は、最高30メガラドの量のコバルト60ガンマ線で
照射した後も、ポリマー変化は知見されなかつ
た。ゲル浸透クロマトグラフイー並びに粘度測定
の結果、橋かけ結合ポリマーか放射性劣化生成物
のいずれか一方または双方共存在しないことが判
明した。 ヨウ化物を含まないポビドンK−30、ヨウ素溶
液Aでは20メガラドの照射処理後は元素ヨウ素含
有分は完全に破壊されたが、溶液Cでは照射処理
後のヨウ素分の損失は5%未満に過ぎなかつた。 ヨウ化物イオンに加えてヨウ素酸イオンをも含
む溶液においてもまた、ヨウ素分は保持された。
つまり、ヨウ素が望ましい成分である場合、ヨウ
素酸イオンが含まれていると、ポビドン製品の照
射処理後の貯蔵中の安定性がよくなる。 ヨウ化物イオンを含む照射処理済みPVP K−
30/I2溶液を40℃の温度下で且つ80%の相対湿度
下で1ケ月熟成した場合、全ヨウ素分の約20%が
失われた。これに対し、PVP K−30/ヨウ素、
ヨウ化物イオン及びヨウ素酸イオンから生成した
溶液を同一温度及び相対湿度下で同期間熟成した
場合には、ヨウ素分は殆ど変化しなかつた。この
並列試験によりヨウ化物イオンに加えてヨウ素酸
イオンを用いるとガンマ線照射処理に対する保護
効果が一層高まることが判る。 実際には、ポビドン溶液の照射は、ポビドン溶
液に所定量の且つ互いに一定の割合のヨウ素イオ
ン及びヨウ化物イオンを付加することにより実施
することができる。従つて、各1重量部のポビド
ンに対しては、0.01乃至0.20重量部、望ましくは
0.10重量部のヨウ素と、0.005乃至0.5重量部、望
ましくは0.05重量部のヨウ化物イオンが添加され
る。 一般的には、ポビドンの各1重量部に対し、ヨ
ウ化物または三ヨウ化物、場合によつてはまた、
過ヨウ化物、過ヨウ素酸塩、ヨウ素酸塩を含めた
ヨウ素全体の重量部を0.015乃至1.0の範囲とする
ことができ、望ましくは、ポビドンの各1重量部
に対し、ヨウ素分は0.15部であるのがよい。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 ポビドン溶液をガンマ線照射して殺菌する方
法であつて、ポビドンの劣化を防止するに充分な
量のヨウ素及びヨウ化物イオンの存在下でガンマ
線照射を行なうことを特徴とするポビドン溶液の
殺菌法。 2 ポビドン溶液を、該溶液を劣化させることな
く且つ該ポビドンをゲル化させることなく殺菌す
る方法であつて、ポビドン溶液を、ヨウ素及びヨ
ウ化物イオンの存在下で、この両者が存在しない
場合に該ポビドンをゲル化させるのに充分な量の
ガンマ線の照射に曝す工程から成り、該ヨウ素及
びヨウ化物イオンがガンマ線照射により該ポビド
ンがゲル化するのを防止するのに充分な量並びに
ヨウ素対ヨウ化物比で存在し、これにより、該ポ
ビドン溶液を劣化またはゲル化を生じることなく
且つ利用可能ヨウ素を失うことなく殺菌できるよ
うにして成る特許請求の範囲第1項に記載のポビ
ドン溶液の殺菌法。 3 ヨウ素酸イオンをも含む特許請求の範囲第2
項に記載のポビドン溶液の殺菌法。 4 前記ヨウ素の発生源がポビドン−ヨウ素であ
る特許請求の範囲第2項または第3項に記載のポ
ビドン溶液の殺菌法。 5 前記ヨウ素対ヨウ化物イオン比が100対1乃
至1対100の範囲内である特許請求の範囲第2項、
第3項、または第4項のいずれかに記載のポビド
ン溶液の殺菌法。 6 前記ヨウ素対ヨウ化物イオン比が約2対1で
ある特許請求の範囲第2項、第3項または第4項
のいずれかに記載のポビドン溶液の殺菌法。 7 前記ヨウ素量が、ポビドンに対して重量比で
約0.1乃至20%の範囲内である特許請求の範囲第
2項乃至第6項のいずれかに記載のポビドン溶液
の殺菌法。 8 前記ヨウ化物イオンの発生源が無機または有
機ヨウ化物塩である特許請求の範囲第2項に記載
のポビドン溶液の殺菌法。 9 前記ヨウ化物塩とほぼ等重量のヨウ素酸塩が
含まれている特許請求の範囲第8項に記載のポビ
ドン溶液の殺菌法。 10 ヨウ素を含むポビドン溶液をガンマ線照射
して殺菌する方法であつて、ポビドンポリマーの
劣化を防止するに充分な量のヨウ化物イオンの存
在下でガンマ線照射を行なうことを特徴とするポ
ビドン溶液の殺菌法。
Applications Claiming Priority (2)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| US06/382,380 US4427631A (en) | 1982-05-27 | 1982-05-27 | Povidone irradiation |
| US382380 | 1982-05-27 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPS5925751A JPS5925751A (ja) | 1984-02-09 |
| JPH0350549B2 true JPH0350549B2 (ja) | 1991-08-02 |
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Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP58092616A Granted JPS5925751A (ja) | 1982-05-27 | 1983-05-27 | ポビドン溶液の殺菌法 |
Country Status (19)
| Country | Link |
|---|---|
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| EP (1) | EP0096474B2 (ja) |
| JP (1) | JPS5925751A (ja) |
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| AU (1) | AU555723B2 (ja) |
| CA (1) | CA1215209A (ja) |
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| US3780308A (en) * | 1971-06-07 | 1973-12-18 | Energy Sciences Inc | Process and apparatus for surface sterilization of materials |
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-
1982
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-
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