JPH0352478B2 - - Google Patents
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- JPH0352478B2 JPH0352478B2 JP58112956A JP11295683A JPH0352478B2 JP H0352478 B2 JPH0352478 B2 JP H0352478B2 JP 58112956 A JP58112956 A JP 58112956A JP 11295683 A JP11295683 A JP 11295683A JP H0352478 B2 JPH0352478 B2 JP H0352478B2
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- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C07—ORGANIC CHEMISTRY
- C07K—PEPTIDES
- C07K5/00—Peptides containing up to four amino acids in a fully defined sequence; Derivatives thereof
- C07K5/04—Peptides containing up to four amino acids in a fully defined sequence; Derivatives thereof containing only normal peptide links
- C07K5/06—Dipeptides
- C07K5/06008—Dipeptides with the first amino acid being neutral
- C07K5/06017—Dipeptides with the first amino acid being neutral and aliphatic
- C07K5/06026—Dipeptides with the first amino acid being neutral and aliphatic the side chain containing 0 or 1 carbon atom, i.e. Gly or Ala
-
- A—HUMAN NECESSITIES
- A61—MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
- A61P—SPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
- A61P37/00—Drugs for immunological or allergic disorders
- A61P37/02—Immunomodulators
- A61P37/04—Immunostimulants
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- Health & Medical Sciences (AREA)
- Organic Chemistry (AREA)
- General Health & Medical Sciences (AREA)
- Immunology (AREA)
- Medicinal Chemistry (AREA)
- Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
- Proteomics, Peptides & Aminoacids (AREA)
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- Animal Behavior & Ethology (AREA)
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- Medicines That Contain Protein Lipid Enzymes And Other Medicines (AREA)
- Medicines Containing Antibodies Or Antigens For Use As Internal Diagnostic Agents (AREA)
- Acyclic And Carbocyclic Compounds In Medicinal Compositions (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】
(発明の分野)
この発明は、次の式()、
(式中、Adはその1位において結合している
アダマンタン残基である。) で表わされるL−アラニル−D−イソグルタミン
アダマンチルアミドに関する。この新規なジペプ
チド誘導体(ADPと略す)は、有意の免疫アジ
ユバント活性及び免疫刺激活性を有する。 周知の通り、免疫応答の刺激により生物の抵抗
力を強化することができる化合物は常に不足して
いる。しばらくの間、細菌の生産物又は細胞壁の
断片が上記の目的のために使用された。しかしな
がら、、これらは、効果が安定でなく、臨床的使
用において副作用を生ずるという欠点を有してい
た。主としてミコバクテリウム・ツベルクロシス
(Mycobacterium tuberculosis)からの生産物が
しばしば鉱油と組合わせて使用される免疫アジユ
バンド活性を有する化合物の分野においても事情
は同様である。 まず酵素的に、そしてその後合成的に、細菌細
胞壁の幾つかのサブユニツトを得ることにより、
有意な進歩が達成された〔F.エロウツ(Ellouz)
等、Biochem.Biophys.Res.Commun.59,1317,
1974年〕。ほとんどの実験的経験はムラミルジペ
プチド〔N−アセチルムラミル−L−アラニル−
D−イソグルタミン(MDP)〕〔L.チエジド
(Chedid)等,Progr.Allergy25,63(カールゲ
ル.バーセル 1978年);Cマーサー(Merser)
等、Biochem.Biophys.Res.Commun.66,1316,
1975年〕、及びこの幾つかの類似体を用いて行わ
れた。これらの類似体においては生物学的効果が
種々の程度に生じた。種々の構造の類似体の研究
により、アジユバント効果及び免疫刺激効果のた
めには分子中のペプチド部分が必須であり、この
活性は分子中の炭水化物部分にはあまり依存しな
いことが見知された〔L.チエジド等、C.メルサー
(Merser)等、前記;K.マセク(Masek)等、
Experientia35,1397,1979年;S.コタニ等、ビ
ケン報告、18,105,1975年;ハセガワ等,
Agric.Biol.Chem.42,(11),2187,1978年〕。 さらに、MDP及び幾つかの類似体の効果は、
これらを鉱油媒体中で、又はリボゾーーム構造に
結合せしめて投与する場合により高くなることが
記載されている〔J.フロイド(Frevd)及びK.マ
クデルモ(McDermot),Proc.Soc.Expl.Biol.
Mod.49,548,1942年;K.マセク等、
Experientia 34,1363,1978年〕。ここで試験さ
れた合成的に調製された化合物は生物学的に活性
であつたが、常に相当程度発熱性を有し、主とし
てこの理由のために臨床的に実用されなかつた。
アジユバンド効果は発熱性と直接関連するという
意見が提出された(コタニ等、ビケン報告,19,
9,1976年)。 分子の強い親脂性が生物学的効果の発現に重要
な役割を演ずる。このことは、糖部分の5位のヒ
ドロキシル基の酸素原子に高級アルキル基を結合
せしめた構造類似体を調製することにより証明さ
れた(S.コタニ等、上記第2の照考文献)。同様
の効果が、脂肪族親脂性鎖をイソグルタミン分子
上に導入した場合にも観察された(K.マセク等、
上記第1の参考文献)。 (発明の構成及びその具体的な説明) ここに、イソグルタミン部分のγ−カルボキシ
アミド基にアダマンタンの残基を導入することに
より新しい型の免疫刺激物質が調製された。こう
して得たL−アラニル−D−イソグルタミンアダ
マンチルアミド(ADPと略す)は、顕著な免疫
刺激活性を有し、他の物質が共通に有する副作
用、特に発熱性を有さず、そして化学合成により
容易に製造することができる。 式()で表わされるこの発明の化合物は、ペ
プチドの製造化学において常用されている一般的
な方法により、好ましくは保護されたL−アラニ
ル−D−イソグルタミン誘導体を1−アミノアダ
マンタンと反応せしめることにより製造すること
ができる。すなわち、有利には、1−アミノアダ
マンタンを次の式()、 〔式中、Xは酸加水分解により、又は水素化
(水素化分解)により除去し得る保護基、好まし
くはtert−ブトキシカルボニル基、ベンジルオキ
シカルボニル基又はニトロフエニルチオ基であ
る、〕 で表わされるジペプチド誘導体と反応せしめ、次
に、前記の保護基を脱離することにより製造す
る。 この発明の化合物の製造方法を次の例により詳
細に説明する。但し、これによりこの発明の範囲
を限定するものではない。t−ブチルオキシカルボニル−L−アラニル−D
−イソグルタミン 20.3gのジシクロヘキシルカルボジイミドを、
280mlのジオキサン中19.6gのBOC−Ala及び12.3
gのN−ヒドロキシベンズトリアゾールの溶液
に、−10℃において加える。この混合物を室温に
て60分間撹拌し、過し、そして液を60mlの水
中13.3gのD−イソグルタミンの溶液に加える。
撹拌を一夜継続する。反応混合物を過し、そし
て液を蒸発乾固する。蒸発残渣を酢酸エチル−
エーテルから結晶化する。生成物の収量は30.9g
(理論量の83%)である。融点98℃。〔α〕20 D=−
8.2(c=1、メタノール)。t−ブトキシカルボニル−L−アラニル−D−イ
ソグルタミンアダマンチルアミド 1.9gの1−アミノアダマンタンヒドロクロリ
ドを、2N水酸化ナトリウム溶液で処理し、そし
て遊離した塩基をクロロホルムで抽出する。これ
を蒸発せしめることにより得た1.4g(9ミリモ
ル)の塩基を、30mlのジメチルホルムアミドに溶
解し、そして溶液を−10℃に冷却する。この溶液
を、10mlのジメチルホルムアミド中2.1中(10ミ
リモル)のジシクロヘキシルカルボジイミドの溶
液で処理する。5分間後、20mlのジメチルホルム
アミド中1.6g(5ミリモル)のBOC−L−Ala
−D−iGln,1.3gのN−ヒドロキシベンズトリ
アゾール、0.7mlのトリエチルアミン及び5mlの
ピリジンの溶液を加える。反応混合物を室温にて
一夜撹拌する。ジメチルホルムアミドを蒸発せし
め、100mlの酢酸エチルを加え、そして溶液を
0.1N塩酸及び5%重炭酸ナトリウム溶液で反復
抽出し、乾燥し、そして蒸発せしめる。蒸発残渣
のメタノール溶液を水で沈澱せしめることにより
1.28g(理論量の56%)の目的化合物を得る。元
素分析及びアミノ酸分析の結果は理論量と一致し
た。L−アラニル−D−イソグルタミンアダマンチル
アミド 塩化メチレン中40%トリフルオロ酢酸溶液で処
理することにより、前記の生成物からt−ブチル
オキシカルボニル基を脱離する。開始から60分間
室温に置いた後、溶液を蒸発せしめ、そして残渣
をエーテルと混合する。吸引することにより0.9
gの生成物(トリフルオロアセテートの形で)を
得る。この生成物をただちに5mlのエタノール中
に溶解し、OH型の陰イオン交換体に適用し、メ
タノールで溶出する。溶出液を蒸発せしめること
により0.8g(理論量の83%)の泡状生成物を得
る。 アミノ酸組成の分析:Ala1.01,iGln0.97。 さらに、高圧液体クロマトグラフイー
(HPLC)及びPH2.5及び5.7の緩衝液における紙
電気泳動法により生成物の純度を確認した。 L−アラニル−D−イソグルタミンアダマンチ
ルアミドの分析は次の条件で行つた。不動相(標
準C18逆相溶剤)は親脂基を有する処理されたシ
リカゲル(カラム15×0.3cm)により構成し、移
動相は60〜80容量%の有機変性剤、好ましくはメ
タノール、及び40〜20容量%のトリフルオロ酢酸
2%水溶液により構成した。紫外線検知器による
検知は210nmにて行つた。移動相の流速は20〜30
ml/時とした。製造のためには、上記と同じ不動
相及び移動相を使用し、30×2.5cmの大きさのカ
ラムを使用した。 さらに、生成物の純度を、n−ブタノール/酢
酸/水(4:1:1)及びクロロホルム−メタノ
ール−酢酸−水(40:20:10:5)の溶媒系を用
いるシリカゲル薄層上の薄層クロマトグラフイー
により証明した。 0.5gの粗生成物をHPLCにより精製すること
により0.3gの純化合物(ピークの面積から算出
して約95重量%)を得た。 L−アラニル−D−イソグルタミンアダマンチ
ルアミドの薬理学的性質は次の通りである。 試験 1 モルモツトを使用して免疫アジユバント効果を
試験した。不完全フロインド・アジユバント
(FIA)中卵白アルブミン(2.5mg)及びL−アラ
ニル−D−イソグルタミンアダマンンチルアミド
(APP)の混合物0.2mlを左後肢に投与した。 対照群動物は卵白アルブミンを含む不完全フロ
インド・アジユバントのみを投与した。被験化合
物の効果を、今までに知られている最も強力な細
菌性アジユバント〔ミコバクテリウム・ツベルク
ロシス(Mycobacterium tuberculosis)性のも
の〕と比較した。この群の動物には、卵白アルプ
ミン及び完全フロインド・アジユバント(FCA)
を含む混合物を投与した。同様に、新規誘導体の
効果をN−アセチルムラミル−L−アラニル−D
−イソグルタミン(MDP)と比較した。被験物
質を投与した後3週間の後に、卵白アルブミン
10μg及び20μgを投与してモルモツトでの皮膚
反応を行つた。皮膚反応領域の大きさ(mm)の測
定結果を第1表に示す。 【表】 数値は16動物を使用した2回の実験の平均値で
ある。表中の記号は次の意味を有する。 FIA:不完全フロインド・アジユバント(Bayol
+Arlacel(4:1)) FCA:完全フロインド・アジユバント(Bayol+
ArIacel1mgのミコバクテリウム・ツベルクロ
シス) MDP:N−アセチル−ムラミル−L−アラニル
−D−イソグルタミン ADP:L−アラニル−D−イソグルタミンアダ
マンチルアミン 第1表の結果から、モルモツトにおいて卵白ア
ルブミンに対する遅延過敏症が強化され、投与量
100μgにおける効果はMDP及びFCAの両者の効
果に匹敵する。 試験 2 生体内におけるDNA生合成の研究に標識チミ
ジンが最も頻繁に使用される。このあらかじめ調
製されたピリミジンデス キシヌクレオシドは、
これに続く燐酸化反応によりdTTp(デスオキシ
チミジントリホスフエート)に燐酸化され、この
ものは細胞核内でのDNA合成における直接的前
駆体となる。標識チミジンのDNAへの取り込み
の増加は、細胞の増加に先行するDNAの生合成
の活性化を示す。 この試験は最も鋭敏でしかも確実な試験の1つ
であつて、この試験により物質の免疫刺激効果及
び細胞増加に対する効果を測定することができ
る。体重150〜160gの雄のウイスターラツトに、
同モル量の被験物質(MDPは1.00mg/Kg、ADP
は0.74mg/Kg)を投与した。16時間後に動物を殺
した。動物を殺す2時間前にチミジン(メチル−
3H)を、0.3mlの生理溶液中20μCi/動物(比活
性20Ci/ミリモル)の投与量で腹控内投与した。 凍結した器官を取り出し、そして0.2NHClO4
中で即座にホモジナイズした。沈降物を
0.2NHClO3により反復して洗浄した後、アルカ
リ加水分解によりRNAを除去した。INHClO3中
での加水分解により、蛋白質−DNA沈澱物から
ヌクレチオド成分を遊離せしめた。上澄液を、中
和した後に蒸発乾固した。濃HCClO4により酸加
水分解することによりDNAのヌクレオチドを塩
基に変換した。ペーパークロマトグラフイーを反
復することににより、クロマトグラフ的に純粋な
型でチミン量を分離した。このものの放射能をシ
ンチレーシヨンスペクトロメータで測定した。実
験結果を第2表に示す。 【表】 第2表のデーターから、ADPを0.75mg/Kgの
投与量で1回投与しただけで胸腺DNA及び脾
DNAへのメチル−3Hチミジンの取り込みに大き
な積極効果が生ずることが明らかである。この2
種の器官は、腫瘍の発達及び細胞免疫において、
実質的な程度に役割を演ずる。表の結果は、胸腺
DNAの合成のためのチミジンの利用の有意な増
加を示しており、これはすでに長い間知られてい
るMDPの場合の効果と同じオーダーである。 脾の場合、MDPの投与によつてはチミジン利
用の増加は生じないが、ADPによつては、3Hチ
ミジンの利用の増加により示される大きな刺激効
果が生ずることが明らかである。 摘出された腓細胞における試験管内試験におい
ても脾DNAの合成のためのチミジンの利用に対
するMDPの効果に関する結果は、MDPや脾に対
して効果を有しないとする文献のデータとよく一
致する。2つの化合物、すなわちこの発明の
ADP及び先行技術のMDPの効果の比較におい
て、この発明の新規化合物は、免疫反応に重要な
役割を演ずる両器官に望ましい作用をするため
に、より有利であることが明らかである。 試験 3 今までに合成されたMDP類似体のほとんどの
ものが、免疫アジユバント効果及び免疫刺激効果
を有するが、同時に高い発熱性を有し、このこと
が臨床的実用における実質的な欠点である。上記
の事実のために、現在まで、非常に期待された幾
つかの新規物質が臨床的に使用されていない。こ
のため、家兎を用いる実験において、ADPの発
熱効果をMDPのそれと比較して評価した。ADP
を、100μg/Kgの投与量において体重1.8〜2.0Kg
の家兎に投与し、そしてその効果を、同じ投与量
でMDPを投与した場合のそれと比較した。さら
に、対照動物に同容量(0.2ml)の等張溶液を注
射し、基礎体温を測定した。直腸サーミスタ温度
計を用いて、6時間にわたり1時間間隔で体温を
測定した。結果を第3表に要約する。 【表】 数値は1群5動物の平均値である。
第3表の結果から、ADPは、臨床的使用にお
いて考慮される投与量(すなわち100μg/Kg)
において発熱効果を有しないことが明らかであ
る。MDPは、同じ投与量においてすでに顕著に
発熱的である。ADPが、免疫刺激効果及び免疫
アジユバント効果を保持しながらなんら発熱効果
を有しないことは、この物質の利点を示してお
り、そして真に臨床的に使用できる可能性がある
ことを示している。 この発明の化合物を薬理学的に評価した上記の
結果から、この化合物は、常用の医薬賦形剤と混
合して成る免疫刺激性医薬の形で、生物の免疫反
応を刺激するために、特に抗体生産が低下した生
物の抵抗力を強化するために使用することができ
ると期待される。
アダマンタン残基である。) で表わされるL−アラニル−D−イソグルタミン
アダマンチルアミドに関する。この新規なジペプ
チド誘導体(ADPと略す)は、有意の免疫アジ
ユバント活性及び免疫刺激活性を有する。 周知の通り、免疫応答の刺激により生物の抵抗
力を強化することができる化合物は常に不足して
いる。しばらくの間、細菌の生産物又は細胞壁の
断片が上記の目的のために使用された。しかしな
がら、、これらは、効果が安定でなく、臨床的使
用において副作用を生ずるという欠点を有してい
た。主としてミコバクテリウム・ツベルクロシス
(Mycobacterium tuberculosis)からの生産物が
しばしば鉱油と組合わせて使用される免疫アジユ
バンド活性を有する化合物の分野においても事情
は同様である。 まず酵素的に、そしてその後合成的に、細菌細
胞壁の幾つかのサブユニツトを得ることにより、
有意な進歩が達成された〔F.エロウツ(Ellouz)
等、Biochem.Biophys.Res.Commun.59,1317,
1974年〕。ほとんどの実験的経験はムラミルジペ
プチド〔N−アセチルムラミル−L−アラニル−
D−イソグルタミン(MDP)〕〔L.チエジド
(Chedid)等,Progr.Allergy25,63(カールゲ
ル.バーセル 1978年);Cマーサー(Merser)
等、Biochem.Biophys.Res.Commun.66,1316,
1975年〕、及びこの幾つかの類似体を用いて行わ
れた。これらの類似体においては生物学的効果が
種々の程度に生じた。種々の構造の類似体の研究
により、アジユバント効果及び免疫刺激効果のた
めには分子中のペプチド部分が必須であり、この
活性は分子中の炭水化物部分にはあまり依存しな
いことが見知された〔L.チエジド等、C.メルサー
(Merser)等、前記;K.マセク(Masek)等、
Experientia35,1397,1979年;S.コタニ等、ビ
ケン報告、18,105,1975年;ハセガワ等,
Agric.Biol.Chem.42,(11),2187,1978年〕。 さらに、MDP及び幾つかの類似体の効果は、
これらを鉱油媒体中で、又はリボゾーーム構造に
結合せしめて投与する場合により高くなることが
記載されている〔J.フロイド(Frevd)及びK.マ
クデルモ(McDermot),Proc.Soc.Expl.Biol.
Mod.49,548,1942年;K.マセク等、
Experientia 34,1363,1978年〕。ここで試験さ
れた合成的に調製された化合物は生物学的に活性
であつたが、常に相当程度発熱性を有し、主とし
てこの理由のために臨床的に実用されなかつた。
アジユバンド効果は発熱性と直接関連するという
意見が提出された(コタニ等、ビケン報告,19,
9,1976年)。 分子の強い親脂性が生物学的効果の発現に重要
な役割を演ずる。このことは、糖部分の5位のヒ
ドロキシル基の酸素原子に高級アルキル基を結合
せしめた構造類似体を調製することにより証明さ
れた(S.コタニ等、上記第2の照考文献)。同様
の効果が、脂肪族親脂性鎖をイソグルタミン分子
上に導入した場合にも観察された(K.マセク等、
上記第1の参考文献)。 (発明の構成及びその具体的な説明) ここに、イソグルタミン部分のγ−カルボキシ
アミド基にアダマンタンの残基を導入することに
より新しい型の免疫刺激物質が調製された。こう
して得たL−アラニル−D−イソグルタミンアダ
マンチルアミド(ADPと略す)は、顕著な免疫
刺激活性を有し、他の物質が共通に有する副作
用、特に発熱性を有さず、そして化学合成により
容易に製造することができる。 式()で表わされるこの発明の化合物は、ペ
プチドの製造化学において常用されている一般的
な方法により、好ましくは保護されたL−アラニ
ル−D−イソグルタミン誘導体を1−アミノアダ
マンタンと反応せしめることにより製造すること
ができる。すなわち、有利には、1−アミノアダ
マンタンを次の式()、 〔式中、Xは酸加水分解により、又は水素化
(水素化分解)により除去し得る保護基、好まし
くはtert−ブトキシカルボニル基、ベンジルオキ
シカルボニル基又はニトロフエニルチオ基であ
る、〕 で表わされるジペプチド誘導体と反応せしめ、次
に、前記の保護基を脱離することにより製造す
る。 この発明の化合物の製造方法を次の例により詳
細に説明する。但し、これによりこの発明の範囲
を限定するものではない。t−ブチルオキシカルボニル−L−アラニル−D
−イソグルタミン 20.3gのジシクロヘキシルカルボジイミドを、
280mlのジオキサン中19.6gのBOC−Ala及び12.3
gのN−ヒドロキシベンズトリアゾールの溶液
に、−10℃において加える。この混合物を室温に
て60分間撹拌し、過し、そして液を60mlの水
中13.3gのD−イソグルタミンの溶液に加える。
撹拌を一夜継続する。反応混合物を過し、そし
て液を蒸発乾固する。蒸発残渣を酢酸エチル−
エーテルから結晶化する。生成物の収量は30.9g
(理論量の83%)である。融点98℃。〔α〕20 D=−
8.2(c=1、メタノール)。t−ブトキシカルボニル−L−アラニル−D−イ
ソグルタミンアダマンチルアミド 1.9gの1−アミノアダマンタンヒドロクロリ
ドを、2N水酸化ナトリウム溶液で処理し、そし
て遊離した塩基をクロロホルムで抽出する。これ
を蒸発せしめることにより得た1.4g(9ミリモ
ル)の塩基を、30mlのジメチルホルムアミドに溶
解し、そして溶液を−10℃に冷却する。この溶液
を、10mlのジメチルホルムアミド中2.1中(10ミ
リモル)のジシクロヘキシルカルボジイミドの溶
液で処理する。5分間後、20mlのジメチルホルム
アミド中1.6g(5ミリモル)のBOC−L−Ala
−D−iGln,1.3gのN−ヒドロキシベンズトリ
アゾール、0.7mlのトリエチルアミン及び5mlの
ピリジンの溶液を加える。反応混合物を室温にて
一夜撹拌する。ジメチルホルムアミドを蒸発せし
め、100mlの酢酸エチルを加え、そして溶液を
0.1N塩酸及び5%重炭酸ナトリウム溶液で反復
抽出し、乾燥し、そして蒸発せしめる。蒸発残渣
のメタノール溶液を水で沈澱せしめることにより
1.28g(理論量の56%)の目的化合物を得る。元
素分析及びアミノ酸分析の結果は理論量と一致し
た。L−アラニル−D−イソグルタミンアダマンチル
アミド 塩化メチレン中40%トリフルオロ酢酸溶液で処
理することにより、前記の生成物からt−ブチル
オキシカルボニル基を脱離する。開始から60分間
室温に置いた後、溶液を蒸発せしめ、そして残渣
をエーテルと混合する。吸引することにより0.9
gの生成物(トリフルオロアセテートの形で)を
得る。この生成物をただちに5mlのエタノール中
に溶解し、OH型の陰イオン交換体に適用し、メ
タノールで溶出する。溶出液を蒸発せしめること
により0.8g(理論量の83%)の泡状生成物を得
る。 アミノ酸組成の分析:Ala1.01,iGln0.97。 さらに、高圧液体クロマトグラフイー
(HPLC)及びPH2.5及び5.7の緩衝液における紙
電気泳動法により生成物の純度を確認した。 L−アラニル−D−イソグルタミンアダマンチ
ルアミドの分析は次の条件で行つた。不動相(標
準C18逆相溶剤)は親脂基を有する処理されたシ
リカゲル(カラム15×0.3cm)により構成し、移
動相は60〜80容量%の有機変性剤、好ましくはメ
タノール、及び40〜20容量%のトリフルオロ酢酸
2%水溶液により構成した。紫外線検知器による
検知は210nmにて行つた。移動相の流速は20〜30
ml/時とした。製造のためには、上記と同じ不動
相及び移動相を使用し、30×2.5cmの大きさのカ
ラムを使用した。 さらに、生成物の純度を、n−ブタノール/酢
酸/水(4:1:1)及びクロロホルム−メタノ
ール−酢酸−水(40:20:10:5)の溶媒系を用
いるシリカゲル薄層上の薄層クロマトグラフイー
により証明した。 0.5gの粗生成物をHPLCにより精製すること
により0.3gの純化合物(ピークの面積から算出
して約95重量%)を得た。 L−アラニル−D−イソグルタミンアダマンチ
ルアミドの薬理学的性質は次の通りである。 試験 1 モルモツトを使用して免疫アジユバント効果を
試験した。不完全フロインド・アジユバント
(FIA)中卵白アルブミン(2.5mg)及びL−アラ
ニル−D−イソグルタミンアダマンンチルアミド
(APP)の混合物0.2mlを左後肢に投与した。 対照群動物は卵白アルブミンを含む不完全フロ
インド・アジユバントのみを投与した。被験化合
物の効果を、今までに知られている最も強力な細
菌性アジユバント〔ミコバクテリウム・ツベルク
ロシス(Mycobacterium tuberculosis)性のも
の〕と比較した。この群の動物には、卵白アルプ
ミン及び完全フロインド・アジユバント(FCA)
を含む混合物を投与した。同様に、新規誘導体の
効果をN−アセチルムラミル−L−アラニル−D
−イソグルタミン(MDP)と比較した。被験物
質を投与した後3週間の後に、卵白アルブミン
10μg及び20μgを投与してモルモツトでの皮膚
反応を行つた。皮膚反応領域の大きさ(mm)の測
定結果を第1表に示す。 【表】 数値は16動物を使用した2回の実験の平均値で
ある。表中の記号は次の意味を有する。 FIA:不完全フロインド・アジユバント(Bayol
+Arlacel(4:1)) FCA:完全フロインド・アジユバント(Bayol+
ArIacel1mgのミコバクテリウム・ツベルクロ
シス) MDP:N−アセチル−ムラミル−L−アラニル
−D−イソグルタミン ADP:L−アラニル−D−イソグルタミンアダ
マンチルアミン 第1表の結果から、モルモツトにおいて卵白ア
ルブミンに対する遅延過敏症が強化され、投与量
100μgにおける効果はMDP及びFCAの両者の効
果に匹敵する。 試験 2 生体内におけるDNA生合成の研究に標識チミ
ジンが最も頻繁に使用される。このあらかじめ調
製されたピリミジンデス キシヌクレオシドは、
これに続く燐酸化反応によりdTTp(デスオキシ
チミジントリホスフエート)に燐酸化され、この
ものは細胞核内でのDNA合成における直接的前
駆体となる。標識チミジンのDNAへの取り込み
の増加は、細胞の増加に先行するDNAの生合成
の活性化を示す。 この試験は最も鋭敏でしかも確実な試験の1つ
であつて、この試験により物質の免疫刺激効果及
び細胞増加に対する効果を測定することができ
る。体重150〜160gの雄のウイスターラツトに、
同モル量の被験物質(MDPは1.00mg/Kg、ADP
は0.74mg/Kg)を投与した。16時間後に動物を殺
した。動物を殺す2時間前にチミジン(メチル−
3H)を、0.3mlの生理溶液中20μCi/動物(比活
性20Ci/ミリモル)の投与量で腹控内投与した。 凍結した器官を取り出し、そして0.2NHClO4
中で即座にホモジナイズした。沈降物を
0.2NHClO3により反復して洗浄した後、アルカ
リ加水分解によりRNAを除去した。INHClO3中
での加水分解により、蛋白質−DNA沈澱物から
ヌクレチオド成分を遊離せしめた。上澄液を、中
和した後に蒸発乾固した。濃HCClO4により酸加
水分解することによりDNAのヌクレオチドを塩
基に変換した。ペーパークロマトグラフイーを反
復することににより、クロマトグラフ的に純粋な
型でチミン量を分離した。このものの放射能をシ
ンチレーシヨンスペクトロメータで測定した。実
験結果を第2表に示す。 【表】 第2表のデーターから、ADPを0.75mg/Kgの
投与量で1回投与しただけで胸腺DNA及び脾
DNAへのメチル−3Hチミジンの取り込みに大き
な積極効果が生ずることが明らかである。この2
種の器官は、腫瘍の発達及び細胞免疫において、
実質的な程度に役割を演ずる。表の結果は、胸腺
DNAの合成のためのチミジンの利用の有意な増
加を示しており、これはすでに長い間知られてい
るMDPの場合の効果と同じオーダーである。 脾の場合、MDPの投与によつてはチミジン利
用の増加は生じないが、ADPによつては、3Hチ
ミジンの利用の増加により示される大きな刺激効
果が生ずることが明らかである。 摘出された腓細胞における試験管内試験におい
ても脾DNAの合成のためのチミジンの利用に対
するMDPの効果に関する結果は、MDPや脾に対
して効果を有しないとする文献のデータとよく一
致する。2つの化合物、すなわちこの発明の
ADP及び先行技術のMDPの効果の比較におい
て、この発明の新規化合物は、免疫反応に重要な
役割を演ずる両器官に望ましい作用をするため
に、より有利であることが明らかである。 試験 3 今までに合成されたMDP類似体のほとんどの
ものが、免疫アジユバント効果及び免疫刺激効果
を有するが、同時に高い発熱性を有し、このこと
が臨床的実用における実質的な欠点である。上記
の事実のために、現在まで、非常に期待された幾
つかの新規物質が臨床的に使用されていない。こ
のため、家兎を用いる実験において、ADPの発
熱効果をMDPのそれと比較して評価した。ADP
を、100μg/Kgの投与量において体重1.8〜2.0Kg
の家兎に投与し、そしてその効果を、同じ投与量
でMDPを投与した場合のそれと比較した。さら
に、対照動物に同容量(0.2ml)の等張溶液を注
射し、基礎体温を測定した。直腸サーミスタ温度
計を用いて、6時間にわたり1時間間隔で体温を
測定した。結果を第3表に要約する。 【表】 数値は1群5動物の平均値である。
第3表の結果から、ADPは、臨床的使用にお
いて考慮される投与量(すなわち100μg/Kg)
において発熱効果を有しないことが明らかであ
る。MDPは、同じ投与量においてすでに顕著に
発熱的である。ADPが、免疫刺激効果及び免疫
アジユバント効果を保持しながらなんら発熱効果
を有しないことは、この物質の利点を示してお
り、そして真に臨床的に使用できる可能性がある
ことを示している。 この発明の化合物を薬理学的に評価した上記の
結果から、この化合物は、常用の医薬賦形剤と混
合して成る免疫刺激性医薬の形で、生物の免疫反
応を刺激するために、特に抗体生産が低下した生
物の抵抗力を強化するために使用することができ
ると期待される。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 次の式() (式中、Adはその1位において結合している
アダマンタン残基である、) で表わされるL−アラニル−D−イソグルタミン
アダマンチルアミド。 2 1−アミノアダマンタンを、次の式()、 (式中、Xは酸により又は水素化分解により除
去し得る保護基である、) で表わされるジペプチド誘導体と反応せしめ、次
に、前記の保護基を除去することを特徴とする次
の式()、 (式中、Adはその1位において結合している
アダマンタン残基である、) で表わされるL−アラニル−D−イソグルタミン
アダマンチルアミドの製造方法。
Applications Claiming Priority (2)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| CS4908-82 | 1982-06-29 | ||
| CS824908A CS231221B1 (en) | 1982-06-29 | 1982-06-29 | L-alanyl-d-isoglutamine adamantylamide |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPS5931745A JPS5931745A (ja) | 1984-02-20 |
| JPH0352478B2 true JPH0352478B2 (ja) | 1991-08-12 |
Family
ID=5392849
Family Applications (1)
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|---|---|---|---|
| JP58112956A Granted JPS5931745A (ja) | 1982-06-29 | 1983-06-24 | L―アラニル―d―イソグルタミンアダマンチルアミド及びその製造方法 |
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| Country | Link |
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| JP (1) | JPS5931745A (ja) |
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