JPH0353578B2 - - Google Patents
Info
- Publication number
- JPH0353578B2 JPH0353578B2 JP62236034A JP23603487A JPH0353578B2 JP H0353578 B2 JPH0353578 B2 JP H0353578B2 JP 62236034 A JP62236034 A JP 62236034A JP 23603487 A JP23603487 A JP 23603487A JP H0353578 B2 JPH0353578 B2 JP H0353578B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- oxygen
- diffusion
- electrode
- sensor
- solid electrolyte
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Lifetime
Links
Landscapes
- Investigating Or Analyzing Materials By The Use Of Electric Means (AREA)
Description
〔産業上の利用分野〕
本発明は、酸素イオン伝導性の固体電解質にジ
ルコニア固体電解質を用いた限界電流式酸素セン
サに関するものであり、特に工事現場やタンク等
の作業空間における酸欠状態の検知に用いて好適
な酸素センサに関する。 〔従来の技術〕 従来より、酸素センサとして、酸素イオン伝導
性セラミツクス、特に、ジルコニア固体電解質を
用いた固体電解質形センサが知られている。 ジルコニア固体電解質は、周知のようにZrO2
(ジルコニア)に安定化剤としてCaO(カルシア)
又はY2O3(イツトリア)等を固溶させることによ
つて得られるセラミツクスで、酸素イオンを電荷
キヤリアとする固体電解質としての電気化学的性
質を有している。 換言すれば、ジルコニア固体電解質は酸素を含
む雰囲気中において、酸素成分のみを選択的に透
過させることができる。上記固体電解質形センサ
は、ジルコニア固体電解質のこのような固体電解
質に特有の性質を利用することにより被測定系の
酸素濃度を検知するものである。 またジルコニア固体電解質は、耐熱性、耐食
性、更に耐熱衝撃性等に優れている。酸素センサ
は、このような長所を生かして、例えばボイラや
炉の燃焼制御、自動車等の内燃機関における空燃
比制御及び排気ガス浄化のための最適条件の設
定、更に、工事現場、タンク等の作業空間におけ
る酸欠状態の検知などを行うために幅広く用いら
れている。 ところで、このような広範な分野に使用される
固体電解質形センサは、原理的に酸素濃淡電池式
と電気化学ポンプ式とに大別することができる。 前者の酸素濃淡電池式センサは、一般に、ジル
コニア固体電解質等から成る固体電解質の両面に
多孔質のPt電極を取付けた構造を有している。
そして一方の電極層側には被測定ガスを、また他
方の電極層側には酸素濃度が既知の基準ガス、例
えば空気をそれぞれ接触させる。このように構成
すると、酸素濃淡電池が形成され、そして、この
酸素濃淡電池の起電力を測定することにより、被
測定系の酸素濃度を知ることができる。 また後者の電気化学ポンプ式センサは、電気化
学的酸素ポンプ作用を利用して被測定ガス中の酸
素濃度を検知するように構成したものである。こ
の電気化学的酸素ポンプ作用とは、酸素イオン伝
導性のジルコニア固体電解質に電圧を印加する
と、被測定ガス中の酸素が陰極によつて還元され
て酸素イオンとなり、この酸素イオンが固体中を
移動して陽極に達し、陽極によつて再び酸素に酸
化されてセンサの外へ排出されるという機構を意
味している。 上述した電気化学的酸素ポンプ作用を応用した
代表的センサとして、特公昭59−26895号公報に
開示されている限界電流式センサがある。この限
界電流式センサを第1のタイプとして第7図を参
照して説明する。 第7図において、21は板状の固体電解質(酸
素イオン伝導性)、また22,23は内部電極
(陰極)及び外部電極(陽極)でそれぞれ多孔質
に形成されている。 24は上部に所定孔径のガス拡散孔25を有す
るガス拡散アダプタで、固体電解質21の内部電
極22が形成されている側に配設されている。2
6は、これらの固体電解質21とガス拡散アダプ
タ24とで構成される内部室である。なお上記ガ
ス拡散孔25は、酸素を内部室26に取り込むた
めのものである。 また27は直流電源、28は電流測定回路で一
端が直流電源27の正端子側に接続されている。
29は内部電極22と直流電源27の負端子とを
接続する導線、30は外部電極23と電源測定回
路28の他端とを接続する導線である。 このような構成を有する限界電流式センサにお
いて、直流電源27によつて内部電極22を負
に、また外部電極23を正にバイアスして固体電
解質21に任意の定電圧を印加すると、内部室2
6内の酸素は電気化学的にポンピングされて固体
電解質21を通して外部電極23から外部へ排出
される。 この場合、外部から内部室26内へ拡散する酸
素の量はガス拡散孔25によつて律速され、この
ために固体電解質21中を透過する酸素イオンの
量が一定になり、電流測定回路28には被測定ガ
ス中の酸素濃度に比例した一定の限界電流が流れ
る。 従つて、所定の定電圧での限界電流値から、被
測定ガス中の酸素濃度を検知することができる。 次に、第2のタイプとして第8図を参照して、
特開昭59−88653号公報に開示されている限界電
流式センサを説明する。 第8図において、32は筒状の酸素イオン透過
性固体電解質容器(ZrO2+Y2O3)であり、その
底部中央にはガス拡散孔33が設けられている。
この固体電解質容器32の上部の内面及び外面に
は陰電極34及び陽電極35がそれぞれ形成さ
れ、またその上端開口部の内側面にはメタライズ
層36が形成されている。 37は容器32と同一材料から成る突起状の蓋
体で、その上端側面部にはメタライズ層38が設
けられている。 そして、これらの固体電解質容器32と蓋体3
7とは各メタライズ層36と38との間でリング
状のシール材39を介して接触している。 この第2のタイプでは、被測定ガス中の酸素が
被測定系からガス拡散孔33を通して固体電解質
容器32と蓋体37との間の中空部へと拡散する
に際し、上記ガス拡散孔33が拡散律速を与えて
いる。 このために、陰電極34と陽電極35との間を
通して被測定ガス中の酸素濃度に比例した一定の
限界電流が流れ、これにより所望する酸素濃度を
検知することができる。 従来公知の限界電流式センサとしてはこれらの
外に、例えば特開昭57−48648号公報に開示され
ているものがある。 以上は、公知の限界電流式センサの代表的な例
であるが、電気化学的酸素ポンプ作用を利用した
酸素センサとしては、この外に以下に述べるよう
な電気化学的ポンプ機構と酸素濃度検出素子とを
組み合わせた方式のものがある。 この例としては、まず、第9図に示すような特
開昭57−97439号公報に開示されているものがあ
る(第3のタイプ)。 第9図おいて、45は酸素ポンプ素子であり、
図示のように、略中央に微細孔44が穿たれた固
体電解質41とその両面に形成された電極42,
43とで構成されている。また49は酸素検出素
子(酸素濃淡電池)であり、固体電解質46とそ
の両面に形成された電極47,48とで構成され
ている。 これらの酸素ポンプ素子45と酸素検出素子4
9とは、各幅広面が相互に対向するようにリング
状の導電箔50を介して重ね合わせて配設されて
いる。51は、このような構成によつて形成され
た内部空間である。また52は直流電源、53は
起電力計、54〜56はリード線である。 なおこの場合、酸素ポンプ素子45と酸素検出
素子49の重ね合せ端部をガラス質物質で封着し
た構成とすることもできる。 そして、直流電源52によつて酸素ポンプ素子
45に任意の定電圧を印加すると、酸素ポンピン
グ作用によつて内部室51内が基準ガス(空気)
で置換される。 この状態で酸素検出素子49の電極47側を被
測定ガスに接触させると酸素濃淡電池ができるの
で、素子49からは基準ガス中の酸素濃度と被測
定ガス中の酸素濃度の比に応じた起電力が得られ
る。この起電力を起電力計53で測定することに
より、被測定ガス中の酸素濃度を検知できる。 また第4のタイプとして、図示は省略するが、
特開昭58−210560号公報に開示されているセンサ
がある。 この第4のタイプのものは第8図に示した例と
似た形状を有しており、筒状の酸素イオン伝導性
セラミツク素子の閉塞端底部に拡散孔を設けると
ともに、その閉塞端側の内側及び外部に上記拡散
孔を挾み相互に対向する2組の電極を設け、更に
その閉塞端側との間に中空部が形成されるように
開放端側をセラミツク栓でシールするように構成
している。 即ち、1組の電極とこの電極間のセラミツク素
子部分とをポンプセルとして、また他の1組の電
極とこの電極間のセラミツク素子部分とをセンサ
セル(酸素濃淡電池)として構成している。 そしてこの第4のタイプのセンサの酸素濃度検
出原理は、上述した第3のタイプと略同様であ
る。 次に、特開昭60−24445号公報に開示されてい
る自動車用センサを第5のタイプとして第10図
を参照して説明する。 第10図において、61は円筒状のセラミツク
筒状体、また65はこの筒状体61の一方の解放
端に配設されたリーンセンサ(空燃比のリーン領
域でしか酸素を検出できない限界電流式酸素セン
サ)で、酸素イオン透過性固体電解質62及びそ
の両面に形成された電極63a,63b、更に略
中央に穿たれた拡散孔64から構成されている。 68はリーンセンサ65との間に中空部が形成
されるように筒状体61の内部に配設された酸素
ポンプで、酸素イオン透過性固体電解質66及び
その両面に形成された電極67a,67bから構
成されている。 また69a,69bはリード線、70,72は
直流定電圧電源、71は電流測定装置、また73
は筒状体61内に設けられたヒータである。 以上のような構成を有するこの第5のタイプで
は、酸素ポンプ68によつてポンピングされた酸
素(濃度既知)と拡散孔64を通して取り込まれ
た被測定ガスとによつて中空部が満たされる。こ
のために、被測定ガスが仮に空燃比のリツチ状態
(酸素不足状態)であつても中空部はリーン状態
(酸素過剰状態)となるので、リーンセンサ65
によつて得られる限界電流によつて被測定ガスの
酸素濃度を検知することができる。 〔発明が解決しようとする問題点〕 しかしながら、以上述べた従来の固体電解質形
の酸素センサには下述するような問題がある。 即ち、酸素濃淡電池式センサの場合には、機能
上基準ガスが必要とされるので、必然的にセンサ
容積が大きくなり、かつ消費電力が大きくなる。 また、第1及び第2のタイプで代表される電気
化学ポンプ式センサの場合には基準ガスが不要で
あり、上述した酸素濃淡電池式センサに比べれば
センサ自体を小型化することがきるが、やはりこ
れらのタイプに固有の問題がある。 即ち、酸素拡散律速を実現するためには、第1
のタイプではガス拡散孔25を有する別部材のア
ダプタ24が必要であり、また第2のタイプでは
蓋体37、シール材39等が必要であり、このた
めに部品点数が多くなつて構造が複雑となる。 また、第3及び第4のタイプで代表される電気
化学ポンプと酸素濃淡電池との組み合せ方式及び
第5のタイプで代表される電気化学ポンプとリー
ンセンサとの組み合せ方式の場合には、まずその
構成が複雑化するという問題がある。 次に、製造の際、電気化学ポンプ及び酸素濃淡
電池又はリーンセンサの両方の構成素子について
の品質を管理する必要があるが、この品質管理の
困難性に起因してセンサ間において特性のバラツ
キが生じ易くなる。 また上述した電気化学ポンプ式センサにおいて
は、素子全体の熱容量を小さくして応答速度を向
上するには、センサをより一層小型化する必要が
ある。しかしながらこの場合、上述のような構成
であれば拡散孔の孔径は必然的に小さくなる。し
かも上述した電気化学ポンプ式センサの場合、拡
散孔は被測定雰囲気に直接に晒されている。 このために、使用時においては微細な拡散孔が
被測定雰囲気中の塵埃等により塞がれ易くなる。
この結果、センサ出力が変化してセンサとしての
機能が損なわれる恐れがある。 更に、従来タイプのセンサにおいては、素子の
所定の出力を得るためにヒータが必要である。し
かしながら、第1のタイプでは、この場合にガス
拡散アダプタ24にヒータを設けるのがよいが、
アダプタ24の厚さを十分に薄くできないために
熱効率が悪い。また、第2のタイプと第3のタイ
プおよび第4のタイプでは、ヒータの適切な設置
スペースが得られない。そして、第5のタイプで
は、ヒータを筒状体の中に埋め込むために、熱膨
張によりシール部分の信頼性が低下する恐れがあ
る。 〔問題点を解決するための手段〕 本発明は、以上の問題点に鑑みてなされたもの
で、小型で簡易な構造を有し、しかも安定性に優
れた特性を有する限界電流式酸素センサを提供す
ることを目的とする。 即ち、本発明の技術を第1図を参照して説明す
ると、ジルコニア固体電解質から成る酸素イオン
伝導性の平板状の基板5の例えば略中心部には、
細孔内拡散律速を与えるための拡散孔6がその厚
さ方向に形成されている。 基板5を構成しているジルコニア固体電解質
は、例えばZrO2に安定化剤としてY2O3、MgO、
Yb2O3等のいずれか一種を固溶させたものであ
る。また、拡散孔6は第1図の例では1つしか形
成されていないが、2つ以上形成されていてもよ
い。 また、酸素センサの小型化及び低温作動(特
に、350〜500℃)を実現するためには、基板5の
板厚及び拡散孔6の孔径はそれぞれ0.1〜0.5mm及
び10〜30μmφの範囲にあることが好ましい。 そして基板5の裏面及び表面において拡散孔6
の開口部を含みかつ所定幅の外周部を除く各領域
には、多孔性の内部電極(陰極)7a及び外部電
極(陽極)7bが相互に対向するようにそれぞれ
形成されている。 なお、被測定ガスに直接晒されず塵埃の影響を
受け難い内部電極7aは、拡散孔6の開口部を覆
わないようにして形成することもできる。 内部電極7a及び外部電極7bは、触媒活性電
極として機能するために、Pt、Pd、Ag、Rh、Ih
等の金属材料若しくはこれらの合金材料、又はこ
れらの金属材料のうち少なくとも一種と酸素イオ
ン伝導性酸化物材料との混合材料を用いるのが好
ましく、特にPt又はPtとZrO2との混合材料を用
いるのが好ましい。 また内部電極7a及び外部電極7bは、それぞ
れ多孔質のものでなければならないが、この場
合、電極の平均粒子径が1〜3μm、平均孔径が
0.1〜5μm、また空孔率が70〜85%の範囲にある
ことが好ましい。 これらの諸因子が上述のような範囲にあれば、
電極7a,7bは被測定ガス中の塵埃に対するフ
イルタとしても機能し、このために拡散孔6の有
効径寸法は変化せず拡散孔6の細孔内拡散律速機
能が維持される。 また内部電極7aは、その上に内部室10が形
成されるようにして、密閉部材により密閉され
る。密閉部材8の外側には素子を加熱するための
ヒータ15が設けられている。例えば第1図の例
の場合には、環状の密閉用のスペーサ9を介して
密閉板8が基板5に固着されることにより密閉さ
れている。 この場合、酸素センサ自体の熱容量を小さくす
るために、内部室10を小容積にすると共に密閉
板8には熱容量の小さいZrO2等のセラミツクス
薄板又は底が十分薄いキヤツプ状のカバー部材等
を用いることが好ましい。 また密閉用スペーサ9としては、内部室7aの
密閉を完全にするために、ガラス質等の封着剤を
用いることが好ましい。 〔作用〕 以上のように構成された本発明の酸素センサに
よれば、酸素ポンピングの際、ジルコニア固体電
解質から成る基板5の本体は酸素イオンの伝導媒
体として機能し、また基板5に少なくとも1つ形
成されている拡散孔6は、被測定ガスから内部室
10へ拡散により補給される酸素に対して細孔内
拡散律速を与えるように機能する。 本発明のセンサでは、内部室10内の酸素は拡
散孔6及び外部電極7bを通じて被測定雰囲気中
に排出されるが、この量はO2数%のオーダーの
雰囲気では問題にならない量である。 密閉板8及び密閉用スペーサ9等の密閉部材
は、内部電極7a上に内部室10が形成されるよ
うにこの内部電極7aを密閉して構成されている
ので、これにより内部室10内の雰囲気を被測定
雰囲気から実質的に隔離することができる。 また、拡散孔6によつて酸素が拡散律速される
ことにより例えば電流測定回路12に流れる限界
電流は、被測定ガスの酸素濃度に比例しているの
で、この限界電流を測定することにより、所望す
る酸素濃度を検知できる。 ヒータ15は素子の固体電解質のイオン伝導度
が良好な温度まで加熱するためのものであるが、
本発明のセンサでは拡散孔6を固体電解質基板5
に設けているため密閉部材には設ける必要がな
く、従つて密閉部材の厚みを薄くすることができ
るので、ヒータにより固体電解質基板を効率よく
加熱できる利点がある。 このように、本発明の酸素センサでは、単一の
素子で酸素濃度の検知に必要な電気化学的酸素ポ
ンプ機能と細孔内拡散律速機能とを兼ね備えるこ
とができる。 また、内部電極7a及び外部電極7bは多孔質
に構成されているので、電極反応を活性化させる
触媒活性電極として、固体電解質5、電極7a,
7b及び酸素の三相界面を長くして酸素ポンピン
グを高めるように機能できる。 更に、拡散孔6の両開口部のうち少なくとも外
部電極7b側の開口部は多孔性の電極7bで覆わ
れているので、電極7a,7bは拡散孔6のため
のフイルタとしても機能することができる。 〔実施例〕 以下、第1図〜第6図を参照して本発明の実施
例を説明する。 第1図において、5はZrO2(ジルコニア)に安
定化剤としてY2O3(イツトリア)を固溶させて得
られるジルコニア固体電解質から成る平板状の基
板である。ジルコニア固体電解質5は、周知のよ
うに所定電圧を印加した状態で350℃以上に加熱
すると高い酸素イオン伝導性を示す。 なお、このジルコニア固体電解質から成る基板
5は空孔率を十分小さくして緻密化して板状に形
成されており、本例の場合、その板厚は0.5mmで
ある。 また6は、この基板5の略中心部において、そ
の厚さ方向に形成された拡散孔である。この拡散
孔6の孔径は15μmφである。 7a,7bは多孔性の内部電極(陰極)及び外
部電極(陽極)で、基板5の裏面及び表面におい
て拡散孔6の開口部全体を覆うようにこれらの開
口部を含みかつ所定幅の外周部を除く領域に相互
に対向するようにそれぞれ形成されている。この
多孔性の内部電極7a及び外部電極7bは、電極
反応を活性化するための触媒活性電極として機能
し、この場合にはPt電極で構成されている。 即ち、このPt電極7a,7bは、平均粒子径
0.1μmのPt粉末に有機バインダ及び有機溶剤を添
加した導電ペーストを基板5の表面及び裏面にて
所定パターンに印刷塗布した後、大気中において
焼結することにより形成されている。 この場合、Pt電極7a,7bの多孔性の度合
いを決定する諸因子はそれぞれ下表に示す値に調
整されており、しかもその再現性は十分である。
ルコニア固体電解質を用いた限界電流式酸素セン
サに関するものであり、特に工事現場やタンク等
の作業空間における酸欠状態の検知に用いて好適
な酸素センサに関する。 〔従来の技術〕 従来より、酸素センサとして、酸素イオン伝導
性セラミツクス、特に、ジルコニア固体電解質を
用いた固体電解質形センサが知られている。 ジルコニア固体電解質は、周知のようにZrO2
(ジルコニア)に安定化剤としてCaO(カルシア)
又はY2O3(イツトリア)等を固溶させることによ
つて得られるセラミツクスで、酸素イオンを電荷
キヤリアとする固体電解質としての電気化学的性
質を有している。 換言すれば、ジルコニア固体電解質は酸素を含
む雰囲気中において、酸素成分のみを選択的に透
過させることができる。上記固体電解質形センサ
は、ジルコニア固体電解質のこのような固体電解
質に特有の性質を利用することにより被測定系の
酸素濃度を検知するものである。 またジルコニア固体電解質は、耐熱性、耐食
性、更に耐熱衝撃性等に優れている。酸素センサ
は、このような長所を生かして、例えばボイラや
炉の燃焼制御、自動車等の内燃機関における空燃
比制御及び排気ガス浄化のための最適条件の設
定、更に、工事現場、タンク等の作業空間におけ
る酸欠状態の検知などを行うために幅広く用いら
れている。 ところで、このような広範な分野に使用される
固体電解質形センサは、原理的に酸素濃淡電池式
と電気化学ポンプ式とに大別することができる。 前者の酸素濃淡電池式センサは、一般に、ジル
コニア固体電解質等から成る固体電解質の両面に
多孔質のPt電極を取付けた構造を有している。
そして一方の電極層側には被測定ガスを、また他
方の電極層側には酸素濃度が既知の基準ガス、例
えば空気をそれぞれ接触させる。このように構成
すると、酸素濃淡電池が形成され、そして、この
酸素濃淡電池の起電力を測定することにより、被
測定系の酸素濃度を知ることができる。 また後者の電気化学ポンプ式センサは、電気化
学的酸素ポンプ作用を利用して被測定ガス中の酸
素濃度を検知するように構成したものである。こ
の電気化学的酸素ポンプ作用とは、酸素イオン伝
導性のジルコニア固体電解質に電圧を印加する
と、被測定ガス中の酸素が陰極によつて還元され
て酸素イオンとなり、この酸素イオンが固体中を
移動して陽極に達し、陽極によつて再び酸素に酸
化されてセンサの外へ排出されるという機構を意
味している。 上述した電気化学的酸素ポンプ作用を応用した
代表的センサとして、特公昭59−26895号公報に
開示されている限界電流式センサがある。この限
界電流式センサを第1のタイプとして第7図を参
照して説明する。 第7図において、21は板状の固体電解質(酸
素イオン伝導性)、また22,23は内部電極
(陰極)及び外部電極(陽極)でそれぞれ多孔質
に形成されている。 24は上部に所定孔径のガス拡散孔25を有す
るガス拡散アダプタで、固体電解質21の内部電
極22が形成されている側に配設されている。2
6は、これらの固体電解質21とガス拡散アダプ
タ24とで構成される内部室である。なお上記ガ
ス拡散孔25は、酸素を内部室26に取り込むた
めのものである。 また27は直流電源、28は電流測定回路で一
端が直流電源27の正端子側に接続されている。
29は内部電極22と直流電源27の負端子とを
接続する導線、30は外部電極23と電源測定回
路28の他端とを接続する導線である。 このような構成を有する限界電流式センサにお
いて、直流電源27によつて内部電極22を負
に、また外部電極23を正にバイアスして固体電
解質21に任意の定電圧を印加すると、内部室2
6内の酸素は電気化学的にポンピングされて固体
電解質21を通して外部電極23から外部へ排出
される。 この場合、外部から内部室26内へ拡散する酸
素の量はガス拡散孔25によつて律速され、この
ために固体電解質21中を透過する酸素イオンの
量が一定になり、電流測定回路28には被測定ガ
ス中の酸素濃度に比例した一定の限界電流が流れ
る。 従つて、所定の定電圧での限界電流値から、被
測定ガス中の酸素濃度を検知することができる。 次に、第2のタイプとして第8図を参照して、
特開昭59−88653号公報に開示されている限界電
流式センサを説明する。 第8図において、32は筒状の酸素イオン透過
性固体電解質容器(ZrO2+Y2O3)であり、その
底部中央にはガス拡散孔33が設けられている。
この固体電解質容器32の上部の内面及び外面に
は陰電極34及び陽電極35がそれぞれ形成さ
れ、またその上端開口部の内側面にはメタライズ
層36が形成されている。 37は容器32と同一材料から成る突起状の蓋
体で、その上端側面部にはメタライズ層38が設
けられている。 そして、これらの固体電解質容器32と蓋体3
7とは各メタライズ層36と38との間でリング
状のシール材39を介して接触している。 この第2のタイプでは、被測定ガス中の酸素が
被測定系からガス拡散孔33を通して固体電解質
容器32と蓋体37との間の中空部へと拡散する
に際し、上記ガス拡散孔33が拡散律速を与えて
いる。 このために、陰電極34と陽電極35との間を
通して被測定ガス中の酸素濃度に比例した一定の
限界電流が流れ、これにより所望する酸素濃度を
検知することができる。 従来公知の限界電流式センサとしてはこれらの
外に、例えば特開昭57−48648号公報に開示され
ているものがある。 以上は、公知の限界電流式センサの代表的な例
であるが、電気化学的酸素ポンプ作用を利用した
酸素センサとしては、この外に以下に述べるよう
な電気化学的ポンプ機構と酸素濃度検出素子とを
組み合わせた方式のものがある。 この例としては、まず、第9図に示すような特
開昭57−97439号公報に開示されているものがあ
る(第3のタイプ)。 第9図おいて、45は酸素ポンプ素子であり、
図示のように、略中央に微細孔44が穿たれた固
体電解質41とその両面に形成された電極42,
43とで構成されている。また49は酸素検出素
子(酸素濃淡電池)であり、固体電解質46とそ
の両面に形成された電極47,48とで構成され
ている。 これらの酸素ポンプ素子45と酸素検出素子4
9とは、各幅広面が相互に対向するようにリング
状の導電箔50を介して重ね合わせて配設されて
いる。51は、このような構成によつて形成され
た内部空間である。また52は直流電源、53は
起電力計、54〜56はリード線である。 なおこの場合、酸素ポンプ素子45と酸素検出
素子49の重ね合せ端部をガラス質物質で封着し
た構成とすることもできる。 そして、直流電源52によつて酸素ポンプ素子
45に任意の定電圧を印加すると、酸素ポンピン
グ作用によつて内部室51内が基準ガス(空気)
で置換される。 この状態で酸素検出素子49の電極47側を被
測定ガスに接触させると酸素濃淡電池ができるの
で、素子49からは基準ガス中の酸素濃度と被測
定ガス中の酸素濃度の比に応じた起電力が得られ
る。この起電力を起電力計53で測定することに
より、被測定ガス中の酸素濃度を検知できる。 また第4のタイプとして、図示は省略するが、
特開昭58−210560号公報に開示されているセンサ
がある。 この第4のタイプのものは第8図に示した例と
似た形状を有しており、筒状の酸素イオン伝導性
セラミツク素子の閉塞端底部に拡散孔を設けると
ともに、その閉塞端側の内側及び外部に上記拡散
孔を挾み相互に対向する2組の電極を設け、更に
その閉塞端側との間に中空部が形成されるように
開放端側をセラミツク栓でシールするように構成
している。 即ち、1組の電極とこの電極間のセラミツク素
子部分とをポンプセルとして、また他の1組の電
極とこの電極間のセラミツク素子部分とをセンサ
セル(酸素濃淡電池)として構成している。 そしてこの第4のタイプのセンサの酸素濃度検
出原理は、上述した第3のタイプと略同様であ
る。 次に、特開昭60−24445号公報に開示されてい
る自動車用センサを第5のタイプとして第10図
を参照して説明する。 第10図において、61は円筒状のセラミツク
筒状体、また65はこの筒状体61の一方の解放
端に配設されたリーンセンサ(空燃比のリーン領
域でしか酸素を検出できない限界電流式酸素セン
サ)で、酸素イオン透過性固体電解質62及びそ
の両面に形成された電極63a,63b、更に略
中央に穿たれた拡散孔64から構成されている。 68はリーンセンサ65との間に中空部が形成
されるように筒状体61の内部に配設された酸素
ポンプで、酸素イオン透過性固体電解質66及び
その両面に形成された電極67a,67bから構
成されている。 また69a,69bはリード線、70,72は
直流定電圧電源、71は電流測定装置、また73
は筒状体61内に設けられたヒータである。 以上のような構成を有するこの第5のタイプで
は、酸素ポンプ68によつてポンピングされた酸
素(濃度既知)と拡散孔64を通して取り込まれ
た被測定ガスとによつて中空部が満たされる。こ
のために、被測定ガスが仮に空燃比のリツチ状態
(酸素不足状態)であつても中空部はリーン状態
(酸素過剰状態)となるので、リーンセンサ65
によつて得られる限界電流によつて被測定ガスの
酸素濃度を検知することができる。 〔発明が解決しようとする問題点〕 しかしながら、以上述べた従来の固体電解質形
の酸素センサには下述するような問題がある。 即ち、酸素濃淡電池式センサの場合には、機能
上基準ガスが必要とされるので、必然的にセンサ
容積が大きくなり、かつ消費電力が大きくなる。 また、第1及び第2のタイプで代表される電気
化学ポンプ式センサの場合には基準ガスが不要で
あり、上述した酸素濃淡電池式センサに比べれば
センサ自体を小型化することがきるが、やはりこ
れらのタイプに固有の問題がある。 即ち、酸素拡散律速を実現するためには、第1
のタイプではガス拡散孔25を有する別部材のア
ダプタ24が必要であり、また第2のタイプでは
蓋体37、シール材39等が必要であり、このた
めに部品点数が多くなつて構造が複雑となる。 また、第3及び第4のタイプで代表される電気
化学ポンプと酸素濃淡電池との組み合せ方式及び
第5のタイプで代表される電気化学ポンプとリー
ンセンサとの組み合せ方式の場合には、まずその
構成が複雑化するという問題がある。 次に、製造の際、電気化学ポンプ及び酸素濃淡
電池又はリーンセンサの両方の構成素子について
の品質を管理する必要があるが、この品質管理の
困難性に起因してセンサ間において特性のバラツ
キが生じ易くなる。 また上述した電気化学ポンプ式センサにおいて
は、素子全体の熱容量を小さくして応答速度を向
上するには、センサをより一層小型化する必要が
ある。しかしながらこの場合、上述のような構成
であれば拡散孔の孔径は必然的に小さくなる。し
かも上述した電気化学ポンプ式センサの場合、拡
散孔は被測定雰囲気に直接に晒されている。 このために、使用時においては微細な拡散孔が
被測定雰囲気中の塵埃等により塞がれ易くなる。
この結果、センサ出力が変化してセンサとしての
機能が損なわれる恐れがある。 更に、従来タイプのセンサにおいては、素子の
所定の出力を得るためにヒータが必要である。し
かしながら、第1のタイプでは、この場合にガス
拡散アダプタ24にヒータを設けるのがよいが、
アダプタ24の厚さを十分に薄くできないために
熱効率が悪い。また、第2のタイプと第3のタイ
プおよび第4のタイプでは、ヒータの適切な設置
スペースが得られない。そして、第5のタイプで
は、ヒータを筒状体の中に埋め込むために、熱膨
張によりシール部分の信頼性が低下する恐れがあ
る。 〔問題点を解決するための手段〕 本発明は、以上の問題点に鑑みてなされたもの
で、小型で簡易な構造を有し、しかも安定性に優
れた特性を有する限界電流式酸素センサを提供す
ることを目的とする。 即ち、本発明の技術を第1図を参照して説明す
ると、ジルコニア固体電解質から成る酸素イオン
伝導性の平板状の基板5の例えば略中心部には、
細孔内拡散律速を与えるための拡散孔6がその厚
さ方向に形成されている。 基板5を構成しているジルコニア固体電解質
は、例えばZrO2に安定化剤としてY2O3、MgO、
Yb2O3等のいずれか一種を固溶させたものであ
る。また、拡散孔6は第1図の例では1つしか形
成されていないが、2つ以上形成されていてもよ
い。 また、酸素センサの小型化及び低温作動(特
に、350〜500℃)を実現するためには、基板5の
板厚及び拡散孔6の孔径はそれぞれ0.1〜0.5mm及
び10〜30μmφの範囲にあることが好ましい。 そして基板5の裏面及び表面において拡散孔6
の開口部を含みかつ所定幅の外周部を除く各領域
には、多孔性の内部電極(陰極)7a及び外部電
極(陽極)7bが相互に対向するようにそれぞれ
形成されている。 なお、被測定ガスに直接晒されず塵埃の影響を
受け難い内部電極7aは、拡散孔6の開口部を覆
わないようにして形成することもできる。 内部電極7a及び外部電極7bは、触媒活性電
極として機能するために、Pt、Pd、Ag、Rh、Ih
等の金属材料若しくはこれらの合金材料、又はこ
れらの金属材料のうち少なくとも一種と酸素イオ
ン伝導性酸化物材料との混合材料を用いるのが好
ましく、特にPt又はPtとZrO2との混合材料を用
いるのが好ましい。 また内部電極7a及び外部電極7bは、それぞ
れ多孔質のものでなければならないが、この場
合、電極の平均粒子径が1〜3μm、平均孔径が
0.1〜5μm、また空孔率が70〜85%の範囲にある
ことが好ましい。 これらの諸因子が上述のような範囲にあれば、
電極7a,7bは被測定ガス中の塵埃に対するフ
イルタとしても機能し、このために拡散孔6の有
効径寸法は変化せず拡散孔6の細孔内拡散律速機
能が維持される。 また内部電極7aは、その上に内部室10が形
成されるようにして、密閉部材により密閉され
る。密閉部材8の外側には素子を加熱するための
ヒータ15が設けられている。例えば第1図の例
の場合には、環状の密閉用のスペーサ9を介して
密閉板8が基板5に固着されることにより密閉さ
れている。 この場合、酸素センサ自体の熱容量を小さくす
るために、内部室10を小容積にすると共に密閉
板8には熱容量の小さいZrO2等のセラミツクス
薄板又は底が十分薄いキヤツプ状のカバー部材等
を用いることが好ましい。 また密閉用スペーサ9としては、内部室7aの
密閉を完全にするために、ガラス質等の封着剤を
用いることが好ましい。 〔作用〕 以上のように構成された本発明の酸素センサに
よれば、酸素ポンピングの際、ジルコニア固体電
解質から成る基板5の本体は酸素イオンの伝導媒
体として機能し、また基板5に少なくとも1つ形
成されている拡散孔6は、被測定ガスから内部室
10へ拡散により補給される酸素に対して細孔内
拡散律速を与えるように機能する。 本発明のセンサでは、内部室10内の酸素は拡
散孔6及び外部電極7bを通じて被測定雰囲気中
に排出されるが、この量はO2数%のオーダーの
雰囲気では問題にならない量である。 密閉板8及び密閉用スペーサ9等の密閉部材
は、内部電極7a上に内部室10が形成されるよ
うにこの内部電極7aを密閉して構成されている
ので、これにより内部室10内の雰囲気を被測定
雰囲気から実質的に隔離することができる。 また、拡散孔6によつて酸素が拡散律速される
ことにより例えば電流測定回路12に流れる限界
電流は、被測定ガスの酸素濃度に比例しているの
で、この限界電流を測定することにより、所望す
る酸素濃度を検知できる。 ヒータ15は素子の固体電解質のイオン伝導度
が良好な温度まで加熱するためのものであるが、
本発明のセンサでは拡散孔6を固体電解質基板5
に設けているため密閉部材には設ける必要がな
く、従つて密閉部材の厚みを薄くすることができ
るので、ヒータにより固体電解質基板を効率よく
加熱できる利点がある。 このように、本発明の酸素センサでは、単一の
素子で酸素濃度の検知に必要な電気化学的酸素ポ
ンプ機能と細孔内拡散律速機能とを兼ね備えるこ
とができる。 また、内部電極7a及び外部電極7bは多孔質
に構成されているので、電極反応を活性化させる
触媒活性電極として、固体電解質5、電極7a,
7b及び酸素の三相界面を長くして酸素ポンピン
グを高めるように機能できる。 更に、拡散孔6の両開口部のうち少なくとも外
部電極7b側の開口部は多孔性の電極7bで覆わ
れているので、電極7a,7bは拡散孔6のため
のフイルタとしても機能することができる。 〔実施例〕 以下、第1図〜第6図を参照して本発明の実施
例を説明する。 第1図において、5はZrO2(ジルコニア)に安
定化剤としてY2O3(イツトリア)を固溶させて得
られるジルコニア固体電解質から成る平板状の基
板である。ジルコニア固体電解質5は、周知のよ
うに所定電圧を印加した状態で350℃以上に加熱
すると高い酸素イオン伝導性を示す。 なお、このジルコニア固体電解質から成る基板
5は空孔率を十分小さくして緻密化して板状に形
成されており、本例の場合、その板厚は0.5mmで
ある。 また6は、この基板5の略中心部において、そ
の厚さ方向に形成された拡散孔である。この拡散
孔6の孔径は15μmφである。 7a,7bは多孔性の内部電極(陰極)及び外
部電極(陽極)で、基板5の裏面及び表面におい
て拡散孔6の開口部全体を覆うようにこれらの開
口部を含みかつ所定幅の外周部を除く領域に相互
に対向するようにそれぞれ形成されている。この
多孔性の内部電極7a及び外部電極7bは、電極
反応を活性化するための触媒活性電極として機能
し、この場合にはPt電極で構成されている。 即ち、このPt電極7a,7bは、平均粒子径
0.1μmのPt粉末に有機バインダ及び有機溶剤を添
加した導電ペーストを基板5の表面及び裏面にて
所定パターンに印刷塗布した後、大気中において
焼結することにより形成されている。 この場合、Pt電極7a,7bの多孔性の度合
いを決定する諸因子はそれぞれ下表に示す値に調
整されており、しかもその再現性は十分である。
【表】
表1で特徴づけられるように、Pt電極7a,
7bは十分な多孔質に形成されているが、その平
均孔径が拡散孔6の孔径(15μmφ)以下である
ように構成されているので、既述の触媒活性電極
としての機能の外に拡散孔6のフイルタとしても
機能する。 即ち、被測定ガス中に電極7a,7bの平均孔
径以上の粒子径を有する塵埃(例えば煤)があつ
ても電極7a,7bがフイルタとして効果的に機
能するので、この塵埃によつて拡散孔6aが塞が
れることはない。 また実際、電極7a,7bの微細孔は、その形
状が楕円状のものが多く、しかもサブミクロンの
孔径を有するものも多く存在するので、平均孔径
以下の粒子径を有する塵埃に対してもフイルタと
して十分に機能する。 また電極7a,7bの一部の空孔部が塵埃によ
り塞がつても、電極自体は十分に多孔質に形成さ
れているので、閉塞されていない空孔部を通して
酸素の拡散、放出がなお十分に行われる。 更に、電極7a,7bの平均粒子径は拡散孔6
の孔径よりも十分に小さいので、電極を構成する
粒子が拡散孔6を直接塞ぐことはなくその有効径
寸法を変化させない。このために、多孔性の電極
7a,7bは空孔率が上記の程度であることと相
俟つて、拡散孔6の拡散律速機能に影響を及ぼす
ことはない。 8はジルコニア薄板で構成された密閉板で、環
状のガラス質の密閉用スペーサ9をを介して基板
5の裏面側に固着されている。なおガラス質の密
閉用スペーサ9は、基板5の裏面外周部にて所定
幅にガラスペーストを塗布することにより形成さ
れたものである。 以上の構成により、内部電極7aはジルコニア
薄板8及び密閉用スペーサ9によつて密閉される
こととなり、この際、ガラス質の密閉用スペーサ
9は必要に応じて厚みを薄くすることができるか
ら、内部電極7a上には厚みが小さく小容積の内
部室10が形成されている。 ここで、外部電極7bは被測定ガスと直接接触
しており、内部電極7aは拡散孔6を通して内部
室10に取り込まれた被測定ガスと接触してい
る。 11は安定化直流電源、12は電源11と直列
接続された電流測定回路で一端は電源11の正極
側に接続されている。また13aは内部電極7a
と電源11の負極側とを接続しているリード線
で、一部は密閉用スペーサ9と十分密着した状態
でこの中を内部室10内から外部へと貫通してい
る。13bは外部電極7bと電流測定回路12の
他端とを接続しているリード線である。14は直
列接続の電源11と電流測定回路12とに並列接
続されている電圧測定回路である。 ここにおいて、上述したように本実施例では平
板状の基板5が拡散孔6を有し、しかも、拡散孔
6が設けられていないために厚みを薄くすること
ができるジルコニア薄板8を内部電極7aの密閉
に用いているので、センサ自体の熱容量を十分に
小さくすることができる。 次に、以上のように構成された本実施例の酸素
センサの動作機構について説明する。 基板5を350℃以上の温度に加熱し、この状態
で安定化直流電源11により所定の定電圧を印加
してPt電極7bを陽極にまたPt電極7aを陰極
にする。 この際、内部室10内に取り込まれている被測
定ガス中の酸素は、電気化学的酸素ポンプ作用に
より基板5を通して外部へと放出される。 即ち、内部室10内の酸素は多孔性のPt電極
(陰極)7aと接触しているので、このPt電極7
aによつて還元されて酸素イオンとなる。酸素イ
オンは基板5中を移動して多孔性のPt電極(陽
極)7bに達し、このPt電極7bによつて酸化
されて再び酸素となり電極7bの空孔部を通して
外部へと放出される。 これにより内部室10内の酸素濃度が低下する
ので、外部からは拡散孔6を通して酸素が拡散に
より補給される。 しかしながら、この酸素の拡散過程は拡散孔6
により律速されるので(細孔内拡散律速)、酸素
ポンピングにより内部室10内から外部へと放出
される酸素の量は一定となり、このために電流測
定回路11には一定の限界電流が流れる。 この限界電流の値は被測定ガスの酸素濃度に比
例しており、この限界電流特性を第2図〜第4図
を参照して説明する。 第2図は、本実施例の酸素センサにおける出力
電流の印加電圧依存性を示したものである。なお
加熱温度は420℃に設定されている。また同図に
おいて、曲線a及びbは被測定ガスの酸素濃度が
それぞれ10%及び21%の場合の特性曲線である。 これらの曲線a及びbから明らかなように、被
測定ガスの酸素濃度がより高い曲線bにおける方
が印加電圧に対して出力電流は大きくなつている
が、いずれの場合も印加電圧が1.0〜2.2Vの範囲
で出力電流は略一定で印加電圧依存性を示さな
い。故に、酸素濃度が10%及び21%の場合、限界
電流値はそれぞれ30μA及び60μAであることがわ
かる。 第3図は、上記実施例の酸素センサにおける限
界電流の酸素濃度依存性を示したものである(印
加電圧1.4V)。同図から、限界電流は被測定ガス
の酸素濃度に対し、0〜21%を含む広範囲におい
て、比例していることがわかる。 次に、別の実施例における限界電流特性につい
て説明する。 この実施例では、基板5の板厚は上述した実施
例の場合の1/2の0.25mmとしている。拡散孔6の
寸法は、孔径15μmφ、孔長0.25mmである。 また多孔性の内部電極7a及び外部電極7b
は、PtとZrO2の混合物で構成している。即ち、
電極7a,7bは、平均粒子径1μmのPt粉末に
ZrO2粉末を8wt%添加した導電ペーストを基板5
に所望するパターンにして印刷塗布し、しかる後
に1300℃で焼結することにより形成されている。 この場合、電極7a,7bの多孔性の度合いを
決定する諸因子は十分な再現性で以つて、それぞ
れ下表に示す値に調整されている。
7bは十分な多孔質に形成されているが、その平
均孔径が拡散孔6の孔径(15μmφ)以下である
ように構成されているので、既述の触媒活性電極
としての機能の外に拡散孔6のフイルタとしても
機能する。 即ち、被測定ガス中に電極7a,7bの平均孔
径以上の粒子径を有する塵埃(例えば煤)があつ
ても電極7a,7bがフイルタとして効果的に機
能するので、この塵埃によつて拡散孔6aが塞が
れることはない。 また実際、電極7a,7bの微細孔は、その形
状が楕円状のものが多く、しかもサブミクロンの
孔径を有するものも多く存在するので、平均孔径
以下の粒子径を有する塵埃に対してもフイルタと
して十分に機能する。 また電極7a,7bの一部の空孔部が塵埃によ
り塞がつても、電極自体は十分に多孔質に形成さ
れているので、閉塞されていない空孔部を通して
酸素の拡散、放出がなお十分に行われる。 更に、電極7a,7bの平均粒子径は拡散孔6
の孔径よりも十分に小さいので、電極を構成する
粒子が拡散孔6を直接塞ぐことはなくその有効径
寸法を変化させない。このために、多孔性の電極
7a,7bは空孔率が上記の程度であることと相
俟つて、拡散孔6の拡散律速機能に影響を及ぼす
ことはない。 8はジルコニア薄板で構成された密閉板で、環
状のガラス質の密閉用スペーサ9をを介して基板
5の裏面側に固着されている。なおガラス質の密
閉用スペーサ9は、基板5の裏面外周部にて所定
幅にガラスペーストを塗布することにより形成さ
れたものである。 以上の構成により、内部電極7aはジルコニア
薄板8及び密閉用スペーサ9によつて密閉される
こととなり、この際、ガラス質の密閉用スペーサ
9は必要に応じて厚みを薄くすることができるか
ら、内部電極7a上には厚みが小さく小容積の内
部室10が形成されている。 ここで、外部電極7bは被測定ガスと直接接触
しており、内部電極7aは拡散孔6を通して内部
室10に取り込まれた被測定ガスと接触してい
る。 11は安定化直流電源、12は電源11と直列
接続された電流測定回路で一端は電源11の正極
側に接続されている。また13aは内部電極7a
と電源11の負極側とを接続しているリード線
で、一部は密閉用スペーサ9と十分密着した状態
でこの中を内部室10内から外部へと貫通してい
る。13bは外部電極7bと電流測定回路12の
他端とを接続しているリード線である。14は直
列接続の電源11と電流測定回路12とに並列接
続されている電圧測定回路である。 ここにおいて、上述したように本実施例では平
板状の基板5が拡散孔6を有し、しかも、拡散孔
6が設けられていないために厚みを薄くすること
ができるジルコニア薄板8を内部電極7aの密閉
に用いているので、センサ自体の熱容量を十分に
小さくすることができる。 次に、以上のように構成された本実施例の酸素
センサの動作機構について説明する。 基板5を350℃以上の温度に加熱し、この状態
で安定化直流電源11により所定の定電圧を印加
してPt電極7bを陽極にまたPt電極7aを陰極
にする。 この際、内部室10内に取り込まれている被測
定ガス中の酸素は、電気化学的酸素ポンプ作用に
より基板5を通して外部へと放出される。 即ち、内部室10内の酸素は多孔性のPt電極
(陰極)7aと接触しているので、このPt電極7
aによつて還元されて酸素イオンとなる。酸素イ
オンは基板5中を移動して多孔性のPt電極(陽
極)7bに達し、このPt電極7bによつて酸化
されて再び酸素となり電極7bの空孔部を通して
外部へと放出される。 これにより内部室10内の酸素濃度が低下する
ので、外部からは拡散孔6を通して酸素が拡散に
より補給される。 しかしながら、この酸素の拡散過程は拡散孔6
により律速されるので(細孔内拡散律速)、酸素
ポンピングにより内部室10内から外部へと放出
される酸素の量は一定となり、このために電流測
定回路11には一定の限界電流が流れる。 この限界電流の値は被測定ガスの酸素濃度に比
例しており、この限界電流特性を第2図〜第4図
を参照して説明する。 第2図は、本実施例の酸素センサにおける出力
電流の印加電圧依存性を示したものである。なお
加熱温度は420℃に設定されている。また同図に
おいて、曲線a及びbは被測定ガスの酸素濃度が
それぞれ10%及び21%の場合の特性曲線である。 これらの曲線a及びbから明らかなように、被
測定ガスの酸素濃度がより高い曲線bにおける方
が印加電圧に対して出力電流は大きくなつている
が、いずれの場合も印加電圧が1.0〜2.2Vの範囲
で出力電流は略一定で印加電圧依存性を示さな
い。故に、酸素濃度が10%及び21%の場合、限界
電流値はそれぞれ30μA及び60μAであることがわ
かる。 第3図は、上記実施例の酸素センサにおける限
界電流の酸素濃度依存性を示したものである(印
加電圧1.4V)。同図から、限界電流は被測定ガス
の酸素濃度に対し、0〜21%を含む広範囲におい
て、比例していることがわかる。 次に、別の実施例における限界電流特性につい
て説明する。 この実施例では、基板5の板厚は上述した実施
例の場合の1/2の0.25mmとしている。拡散孔6の
寸法は、孔径15μmφ、孔長0.25mmである。 また多孔性の内部電極7a及び外部電極7b
は、PtとZrO2の混合物で構成している。即ち、
電極7a,7bは、平均粒子径1μmのPt粉末に
ZrO2粉末を8wt%添加した導電ペーストを基板5
に所望するパターンにして印刷塗布し、しかる後
に1300℃で焼結することにより形成されている。 この場合、電極7a,7bの多孔性の度合いを
決定する諸因子は十分な再現性で以つて、それぞ
れ下表に示す値に調整されている。
【表】
表2で特徴づけられるように、電極7a,7b
は十分に多孔質に形成されており、既述の実施例
の場合と同様に、活性触媒電極としての外に拡散
孔6に対するフイルタとしても機能する。 第4図は、この実施例における限界電流の酸素
濃度依存性を示したものである(加熱温度420℃、
印加電圧1.4V)。 同図から、限界電流は被測定ガスの酸素濃度に
対し、0〜21%を含む広範囲において比例してお
り、このために基板5の板厚、拡散孔6の孔長及
び電極7a,7bの構成材料等の変更は限界電流
と酸素濃度との比例関係に影響しないことがわか
る。 ここで、限界電流値を決定する因子は細孔内拡
散律速を与える拡散孔6であり、この拡散孔6の
寸法を変えることにより限界電流値を調整するこ
とができる。 この第2の実施例の場合は、拡散孔6の孔長の
既述した第1の実施例の1/2と短いので細孔内拡
散律速が緩和されて、限界電流値は第3図の場合
の約2倍となつている。 上述したように、限界電流値が拡散孔6の寸法
により決定されることを、第5図を参照して更に
説明する。なお、拡散孔6の孔長をl、面積をS
とする。 第5図は、第1図に示す酸素センサにおける限
界電流のS/l依存性を示したものである(酸素
濃度21%)。 拡散孔6においてS/lを変化させた場合、例
えば本実施例のように拡散孔6の孔径を変えずに
基板5の板厚、即ち孔長を変化させた場合、得ら
れるデータはいずれも図示の直線上にある。これ
から、限界電流はS/lと明確な比例関係にある
ことがわかる。 更に説明すれば、拡散孔6において、孔長lに
対する断面積Sの比率を小さくすると細孔内拡散
律速の度合いが強まるので限界電流はその比率
S/lに比例して小さくなり、逆に孔長lに対す
る断面積Sの比率を大きくすると細孔内拡散律速
の度合いが弱まるので限界電流はS/lに比例し
て大きくなる。 また電極7a,7bの構成材料を変えても、上
述した実施例のようにこれらが十分に多孔質に形
成されていれば、拡散孔6の拡散律速に影響を及
ぼさないことが確認されている。 ここで、既述したように、基板(ジルコニア固
体電解質)5は、350℃以上に加熱されると酸素
イオン伝導性を示し、このためにセンサの酸素ポ
ンピングが可能となる。 従つて、被測定雰囲気の温度が350℃以上であ
れば、センサをこの雰囲気中に配置することによ
つて所望のようにセンサを作動させることができ
る。 しかし、被測定雰囲気の温度が350℃を下回る
場合(例えば常温)、センサを350℃以上に強制的
に加熱する必要がある。 このようなセンサを加熱するための加熱手段と
しての第1図に示す加熱用ヒータについて、この
加熱手段を概略的に示す第6図を参照して説明す
る。 同図において、8は密閉用のジルコニア薄板
(第1図参照)で、基板5の内部電極7aと対向
する板面の反対側の板面(外側面)には加熱手段
としてのヒータ15が形成されている。このよう
な加熱手段を装置に組み込むことによつて、かな
り低温、例えば常温以下の被測定雰囲気に対して
も本実施例装置を用いることが簡便になる。 このヒータ15は、Ptペーストを印刷、焼結
したもので、センサを均一に加熱するためにジル
コニア薄板8の外側面全体に亘つて蛇行状のパタ
ーンにして形成されている。 16a,16bはヒータ15の両端部にそれぞ
れ接続されたリード線である。このリード線16
a,16b間に電圧を印加してヒータ15を発熱
させ、基板5が固体電解質として十分機能するよ
うにセンサを加熱することができる。 なおこの場合、上述した各実施例の酸素センサ
は、既述のように、ジルコニア薄板8に拡散孔6
を設ける必要がないためにその厚みを薄くするこ
とができ、従つて、センサ自体の熱容量が小さい
ので、同一寸法の拡散孔を有するキヤツプ状のア
ダプタをカバーとして固体電解質に固定した構成
の酸素センサ(第7図に示す従来の第1のタイプ
参照)と比べれば、約半分以下の消費電力で所定
の温度に加熱できる。 ここにおいて、上述した各実施例では酸素イオ
ン伝導性の基板5として、ZrO2に安定化剤とし
てY2O3を固溶させたジルコニア固体電解質を用
いているが、この他にZrO2に安定化剤として
CaO、MgO、Yb2O3等を固溶させたジルコニア
固体電解質を適宜に応じて用いることもできる。 なお、酸素センサの小型化及び低温作動(35〜
500℃程度)を実現するためには、基板5の板厚
及び拡散孔6の孔径はそれぞれ0.1〜0.5mm及び10
〜30μmφの範囲にあることが好ましい。 また上述の場合、基板5に拡散孔6を1個形成
しているが、この他に用途等に応じて複数個の拡
散孔6を形成することもできる。 この場合、複数個の拡散孔6の寸法は、基板5
の板厚及び多孔性の内部電極7a、外部電極7b
の平均粒子径、空孔率等との兼ね合いもあるが、
拡散律速機能を効果的に果たせる程度にそれぞれ
設定される必要がある。また複数個の拡散孔6
は、一律に同一寸法又は複数種類の寸法にでき
る。 更に、上述した各実施例では、多孔性の内部電
極7a及び外部電極7bはいずれも拡散孔6の両
開口部をそれぞれ覆うように構成されている。し
かし、被測定ガスに直接晒されずこのために塵埃
の影響を受け難い内部電極7aのみを、拡散孔6
の開口部を覆わないように構成することもでき
る。 また、上記多孔性の内部電極7a及び外部電極
7bは、上述したようなPt及びPtとZrO2との混
合材料に限定されるものではない。即ち、触媒活
性電極として機能するために、例えばPt、Pb、
Ag、Rh、Ih等の金属材料若しくはこれらの合金
材料、又はこれらの金属材料のうち少なくとも一
種と酸素イオン伝導性酸化物材料との混合材料を
適宜に応じて用いることもできる。 また電極7a,7bの形成方法としては、上述
したペースト焼付の外、スパツタリング、真空蒸
着、メツキ等を用いることもできる。 なお、内部電極7a及び外部電極7bの平均粒
子径、平均孔径及び空孔率等の因子については、
上記表1及び表2で示す値に限定されない。即
ち、電極7a,7bがフイルタとして機能するた
めに、平均孔径は少なくとも拡散孔6の孔径以下
であればよい。また、拡散孔6の有効径寸法を低
下させずその細孔内拡散律速機能を維持するため
には、平均粒子径は少なくとも拡散孔6の孔径以
下であり、また空孔率は電極自身が内拡散律速層
として機能しない程度であればよい。 つまり、電極7a,7bが拡散孔7のフイルタ
として機能すると同時に、触媒活性電極として機
能し、基板(ジルコニア固体電解質)5、電極7
a,7b及び酸素の三相界面を長くして酸素ポン
プ作用を高めるためには、各因子は下表に示す範
囲にあることが好ましい。
は十分に多孔質に形成されており、既述の実施例
の場合と同様に、活性触媒電極としての外に拡散
孔6に対するフイルタとしても機能する。 第4図は、この実施例における限界電流の酸素
濃度依存性を示したものである(加熱温度420℃、
印加電圧1.4V)。 同図から、限界電流は被測定ガスの酸素濃度に
対し、0〜21%を含む広範囲において比例してお
り、このために基板5の板厚、拡散孔6の孔長及
び電極7a,7bの構成材料等の変更は限界電流
と酸素濃度との比例関係に影響しないことがわか
る。 ここで、限界電流値を決定する因子は細孔内拡
散律速を与える拡散孔6であり、この拡散孔6の
寸法を変えることにより限界電流値を調整するこ
とができる。 この第2の実施例の場合は、拡散孔6の孔長の
既述した第1の実施例の1/2と短いので細孔内拡
散律速が緩和されて、限界電流値は第3図の場合
の約2倍となつている。 上述したように、限界電流値が拡散孔6の寸法
により決定されることを、第5図を参照して更に
説明する。なお、拡散孔6の孔長をl、面積をS
とする。 第5図は、第1図に示す酸素センサにおける限
界電流のS/l依存性を示したものである(酸素
濃度21%)。 拡散孔6においてS/lを変化させた場合、例
えば本実施例のように拡散孔6の孔径を変えずに
基板5の板厚、即ち孔長を変化させた場合、得ら
れるデータはいずれも図示の直線上にある。これ
から、限界電流はS/lと明確な比例関係にある
ことがわかる。 更に説明すれば、拡散孔6において、孔長lに
対する断面積Sの比率を小さくすると細孔内拡散
律速の度合いが強まるので限界電流はその比率
S/lに比例して小さくなり、逆に孔長lに対す
る断面積Sの比率を大きくすると細孔内拡散律速
の度合いが弱まるので限界電流はS/lに比例し
て大きくなる。 また電極7a,7bの構成材料を変えても、上
述した実施例のようにこれらが十分に多孔質に形
成されていれば、拡散孔6の拡散律速に影響を及
ぼさないことが確認されている。 ここで、既述したように、基板(ジルコニア固
体電解質)5は、350℃以上に加熱されると酸素
イオン伝導性を示し、このためにセンサの酸素ポ
ンピングが可能となる。 従つて、被測定雰囲気の温度が350℃以上であ
れば、センサをこの雰囲気中に配置することによ
つて所望のようにセンサを作動させることができ
る。 しかし、被測定雰囲気の温度が350℃を下回る
場合(例えば常温)、センサを350℃以上に強制的
に加熱する必要がある。 このようなセンサを加熱するための加熱手段と
しての第1図に示す加熱用ヒータについて、この
加熱手段を概略的に示す第6図を参照して説明す
る。 同図において、8は密閉用のジルコニア薄板
(第1図参照)で、基板5の内部電極7aと対向
する板面の反対側の板面(外側面)には加熱手段
としてのヒータ15が形成されている。このよう
な加熱手段を装置に組み込むことによつて、かな
り低温、例えば常温以下の被測定雰囲気に対して
も本実施例装置を用いることが簡便になる。 このヒータ15は、Ptペーストを印刷、焼結
したもので、センサを均一に加熱するためにジル
コニア薄板8の外側面全体に亘つて蛇行状のパタ
ーンにして形成されている。 16a,16bはヒータ15の両端部にそれぞ
れ接続されたリード線である。このリード線16
a,16b間に電圧を印加してヒータ15を発熱
させ、基板5が固体電解質として十分機能するよ
うにセンサを加熱することができる。 なおこの場合、上述した各実施例の酸素センサ
は、既述のように、ジルコニア薄板8に拡散孔6
を設ける必要がないためにその厚みを薄くするこ
とができ、従つて、センサ自体の熱容量が小さい
ので、同一寸法の拡散孔を有するキヤツプ状のア
ダプタをカバーとして固体電解質に固定した構成
の酸素センサ(第7図に示す従来の第1のタイプ
参照)と比べれば、約半分以下の消費電力で所定
の温度に加熱できる。 ここにおいて、上述した各実施例では酸素イオ
ン伝導性の基板5として、ZrO2に安定化剤とし
てY2O3を固溶させたジルコニア固体電解質を用
いているが、この他にZrO2に安定化剤として
CaO、MgO、Yb2O3等を固溶させたジルコニア
固体電解質を適宜に応じて用いることもできる。 なお、酸素センサの小型化及び低温作動(35〜
500℃程度)を実現するためには、基板5の板厚
及び拡散孔6の孔径はそれぞれ0.1〜0.5mm及び10
〜30μmφの範囲にあることが好ましい。 また上述の場合、基板5に拡散孔6を1個形成
しているが、この他に用途等に応じて複数個の拡
散孔6を形成することもできる。 この場合、複数個の拡散孔6の寸法は、基板5
の板厚及び多孔性の内部電極7a、外部電極7b
の平均粒子径、空孔率等との兼ね合いもあるが、
拡散律速機能を効果的に果たせる程度にそれぞれ
設定される必要がある。また複数個の拡散孔6
は、一律に同一寸法又は複数種類の寸法にでき
る。 更に、上述した各実施例では、多孔性の内部電
極7a及び外部電極7bはいずれも拡散孔6の両
開口部をそれぞれ覆うように構成されている。し
かし、被測定ガスに直接晒されずこのために塵埃
の影響を受け難い内部電極7aのみを、拡散孔6
の開口部を覆わないように構成することもでき
る。 また、上記多孔性の内部電極7a及び外部電極
7bは、上述したようなPt及びPtとZrO2との混
合材料に限定されるものではない。即ち、触媒活
性電極として機能するために、例えばPt、Pb、
Ag、Rh、Ih等の金属材料若しくはこれらの合金
材料、又はこれらの金属材料のうち少なくとも一
種と酸素イオン伝導性酸化物材料との混合材料を
適宜に応じて用いることもできる。 また電極7a,7bの形成方法としては、上述
したペースト焼付の外、スパツタリング、真空蒸
着、メツキ等を用いることもできる。 なお、内部電極7a及び外部電極7bの平均粒
子径、平均孔径及び空孔率等の因子については、
上記表1及び表2で示す値に限定されない。即
ち、電極7a,7bがフイルタとして機能するた
めに、平均孔径は少なくとも拡散孔6の孔径以下
であればよい。また、拡散孔6の有効径寸法を低
下させずその細孔内拡散律速機能を維持するため
には、平均粒子径は少なくとも拡散孔6の孔径以
下であり、また空孔率は電極自身が内拡散律速層
として機能しない程度であればよい。 つまり、電極7a,7bが拡散孔7のフイルタ
として機能すると同時に、触媒活性電極として機
能し、基板(ジルコニア固体電解質)5、電極7
a,7b及び酸素の三相界面を長くして酸素ポン
プ作用を高めるためには、各因子は下表に示す範
囲にあることが好ましい。
以上、説明したように、本発明の酸素センサに
よれば、以下に述べるような効果を得ることがで
きる。 単一の素子で電気化学的酸素ポンプ機能と細
孔内拡散律速機能とを兼ね備えるように構成し
ているので、酸素センサにおいて構造の簡単
化、小型化及び低消費電力化を実現することが
できる。 また、酸素ポンプ機能と細孔内拡散律速機能
とを別々の素子で行なつている従来のものと比
較して、製造時における品質管理を容易にで
き、このために酸素センサ間における特性のバ
ラツキを抑えることができる。 第1の電極及び第2の電極を共に多孔質に構
成しているので、これら第1及び第2の電極の
うちの少くとも第1の電極は拡散孔のためのフ
イルタとしても機能し、このために、簡単な構
成で以つて、被測定ガス中の塵埃による拡散孔
の閉塞が回避され、この結果、センサ特性の安
定性を向上させることができる。 拡散孔を固体電解質基板に設けているために
密閉部材に設ける必要がないから、密閉部材の
厚みを薄くすることができ、このために、この
上に設けたヒータにより固体電解質基板を効率
よく加熱することができる。
よれば、以下に述べるような効果を得ることがで
きる。 単一の素子で電気化学的酸素ポンプ機能と細
孔内拡散律速機能とを兼ね備えるように構成し
ているので、酸素センサにおいて構造の簡単
化、小型化及び低消費電力化を実現することが
できる。 また、酸素ポンプ機能と細孔内拡散律速機能
とを別々の素子で行なつている従来のものと比
較して、製造時における品質管理を容易にで
き、このために酸素センサ間における特性のバ
ラツキを抑えることができる。 第1の電極及び第2の電極を共に多孔質に構
成しているので、これら第1及び第2の電極の
うちの少くとも第1の電極は拡散孔のためのフ
イルタとしても機能し、このために、簡単な構
成で以つて、被測定ガス中の塵埃による拡散孔
の閉塞が回避され、この結果、センサ特性の安
定性を向上させることができる。 拡散孔を固体電解質基板に設けているために
密閉部材に設ける必要がないから、密閉部材の
厚みを薄くすることができ、このために、この
上に設けたヒータにより固体電解質基板を効率
よく加熱することができる。
第1図は本発明の第1の実施例の酸素センサを
示す断面図、第2図は第1の実施例の酸素センサ
における酸素濃度をパラメータとする出力電流の
印加電圧依存性を示す特性図、第3図は第1の実
施例の酸素センサにおける限界電流の酸素濃度依
存性を示す特性図、第4図は第2の実施例の酸素
センサにおける限界電流の酸素濃度依存性を示す
特性図、第5図は第1図に示す酸素センサにおけ
る限界電流の拡散孔寸法(S/l)依存性を示す
特性図、第6図は第1図に示す加熱手段を概略的
に示す平面図、第7図は従来の酸素センサ(限界
電流式酸素センサの第1のタイプ)を示す断面
図、第8図は従来の酸素センサ(同第2のタイ
プ)を示す断面図、第9図は従来の酸素センサ
(同第3のタイプ)を示す断面図、第10図は従
来の酸素センサ(同第5のタイプ)を示す断面図
である。 なお図面に用いた符号において、5……基板
(ZrO2+Y2O3)、6……拡散孔、7a……内部電
極(Pt)、7b……外部電極(Pt)、8……密閉
板(ZrO2)、9……密閉用スペーサ(ガラス質)、
10……内部室、15……ヒータである。
示す断面図、第2図は第1の実施例の酸素センサ
における酸素濃度をパラメータとする出力電流の
印加電圧依存性を示す特性図、第3図は第1の実
施例の酸素センサにおける限界電流の酸素濃度依
存性を示す特性図、第4図は第2の実施例の酸素
センサにおける限界電流の酸素濃度依存性を示す
特性図、第5図は第1図に示す酸素センサにおけ
る限界電流の拡散孔寸法(S/l)依存性を示す
特性図、第6図は第1図に示す加熱手段を概略的
に示す平面図、第7図は従来の酸素センサ(限界
電流式酸素センサの第1のタイプ)を示す断面
図、第8図は従来の酸素センサ(同第2のタイ
プ)を示す断面図、第9図は従来の酸素センサ
(同第3のタイプ)を示す断面図、第10図は従
来の酸素センサ(同第5のタイプ)を示す断面図
である。 なお図面に用いた符号において、5……基板
(ZrO2+Y2O3)、6……拡散孔、7a……内部電
極(Pt)、7b……外部電極(Pt)、8……密閉
板(ZrO2)、9……密閉用スペーサ(ガラス質)、
10……内部室、15……ヒータである。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 細孔内拡散律速を与えるための拡散孔が相互
に対向する第1の面から第2の面にかけて少なく
とも1つ形成されているジルコニア固体電解質か
ら成る酸素イオン伝導性の基板と、 上記基板の上記第1の面において上記拡散孔の
開口部全体を覆うように上記開口部とこの開口部
以外の部分とを含む所定領域に形成されている多
孔性の第1の電極と、 上記基板の上記第2の面において上記拡散孔の
開口部とこの開口部以外の部分とのうちの少なく
ともこの開口部以外の部分を含みかつ上記第1の
電極と実質的に対向する所定領域に形成されてい
る多孔性の第2の電極と、 上記第2の電極上に内部室が形成されるように
この第2の電極を密閉している密閉部材と、 上記密閉部材の上記内部室とは反対側に設けら
れた加熱用ヒータとを備えたことを特徴とする酸
素センサ。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP62236034A JPS6478148A (en) | 1987-09-19 | 1987-09-19 | Oxygen sensor |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP62236034A JPS6478148A (en) | 1987-09-19 | 1987-09-19 | Oxygen sensor |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPS6478148A JPS6478148A (en) | 1989-03-23 |
| JPH0353578B2 true JPH0353578B2 (ja) | 1991-08-15 |
Family
ID=16994780
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP62236034A Granted JPS6478148A (en) | 1987-09-19 | 1987-09-19 | Oxygen sensor |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPS6478148A (ja) |
Families Citing this family (7)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPH0814566B2 (ja) * | 1988-10-31 | 1996-02-14 | 株式会社フジクラ | 限界電流式ガス濃度センサ |
| JP2593823Y2 (ja) * | 1992-01-16 | 1999-04-19 | 株式会社リケン | ガス検知装置 |
| KR100402417B1 (ko) * | 2000-01-26 | 2003-10-22 | 한국에너지기술연구원 | 전자펌핑형 지르코니아 농담전지 산소센서 |
| JP2006002006A (ja) * | 2004-06-16 | 2006-01-05 | Namu:Kk | 粘着テープ製造方法および粘着テープ |
| US20080105567A1 (en) * | 2006-11-08 | 2008-05-08 | Honda Motor Co., Ltd. | Sensing device and method |
| EP2105731B1 (en) | 2008-03-28 | 2019-10-30 | NGK Insulators, Ltd. | Laminated solid electrolyte gas sensor |
| JP4745361B2 (ja) * | 2008-03-28 | 2011-08-10 | 日本碍子株式会社 | ガスセンサ |
Family Cites Families (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPH07122626B2 (ja) * | 1987-05-08 | 1995-12-25 | 日本碍子株式会社 | 電気化学的装置 |
-
1987
- 1987-09-19 JP JP62236034A patent/JPS6478148A/ja active Granted
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPS6478148A (en) | 1989-03-23 |
Similar Documents
| Publication | Publication Date | Title |
|---|---|---|
| US4224113A (en) | Method of detecting air/fuel ratio in combustor by detecting oxygen in combustion gas | |
| US4304652A (en) | Device for detection of air/fuel ratio from oxygen partial pressure in exhaust gas | |
| US4950380A (en) | Limiting current-type oxygen sensor | |
| US4559126A (en) | Electrochemical device | |
| US4207159A (en) | Apparatus for measurement of oxygen concentration | |
| US4306957A (en) | Device for producing control signal for feedback control of air/fuel ratio | |
| US4859307A (en) | Electrochemical gas sensor, and method for manufacturing the same | |
| US4725346A (en) | Electrolyte assembly for oxygen generating device and electrodes therefor | |
| JP3521170B2 (ja) | 排気ガスセンサ及びそれを用いたセンサシステム | |
| EP0142992A1 (en) | Electrochemical device incorporating a sensing element | |
| US4570479A (en) | Air-fuel ratio detector and method of measuring air-fuel ratio | |
| US4938861A (en) | Limiting current-type oxygen sensor | |
| JP2788511B2 (ja) | 酸素濃度検出器の処理方法 | |
| GB2056083A (en) | Device for producing control signal for feedback control of air/fuel mixing ratio | |
| JPH08122287A (ja) | ガス成分の濃度の測定装置および方法 | |
| JPH0668483B2 (ja) | 電気化学的装置 | |
| JPH0353578B2 (ja) | ||
| JP2868913B2 (ja) | 固体電解質ガスセンサ | |
| JPH067118B2 (ja) | 空燃比センサ− | |
| US5194135A (en) | Air/fuel ratio sensor | |
| JP3556790B2 (ja) | 排気ガスセンサ及び排気ガスセンサシステム | |
| JPH01201149A (ja) | 複合ガスセンサ | |
| JPS62144063A (ja) | 限界電流式酸素センサ | |
| US5242573A (en) | Method of making air/fuel ratio sensor | |
| JPS62198748A (ja) | 酸素センサ |