JPH0354187B2 - - Google Patents
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- JPH0354187B2 JPH0354187B2 JP60116676A JP11667685A JPH0354187B2 JP H0354187 B2 JPH0354187 B2 JP H0354187B2 JP 60116676 A JP60116676 A JP 60116676A JP 11667685 A JP11667685 A JP 11667685A JP H0354187 B2 JPH0354187 B2 JP H0354187B2
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- Coating With Molten Metal (AREA)
- Heat Treatment Of Sheet Steel (AREA)
Description
(産業上の利用分野)
深絞り性を焼付硬化性および耐パウダリング性
にあわせ具備する冷延鋼板は、以下の諸要請を充
足すべき使途に適合する。 近年、自動車の軽量化による燃費向上を目指し
て、自動車用鋼板の高強度化に対する要求が高
い。 一方プレス成形性の面からは、低降伏強度、高
伸びおよび高値などの特性が望まれる。 さらには、高度の耐食性に対する要求も増加し
つつある。 このような背景から、プレス成形時には軟質で
良好なプレス成形性を示し、その後の塗装焼付時
に降伏強度や引張強度が上昇する特性いわゆる焼
付硬化性を有し、さらに塗膜密着性、塗装後の耐
食性および溶接性にも優れた表面処理鋼板が必要
とされる。 この発明は、高加工性のみならず、良好な焼付
硬化性および高耐食性を兼備する合金化溶融亜鉛
めつき鋼板の有利な製造方法に関するものであ
る。 (従来の技術) 耐食性に優れた表面処理鋼板として、合金化溶
融亜鉛めつき鋼板が知られている(たとえば特開
昭58−107414号公報)。しかしながら従来の合金
化溶融亜鉛めつき鋼板は、めつき層の加工性が十
分とはいい難く、この発明で対象とするような強
加工に供した場合には、めつき層が粉末状または
箔状にはく離し、この部分の塗装後耐食性が劣化
するという問題があつた。 この点については、これまでにも種々の改善が
試みられ、たとえば特開昭58−73498号公報にお
いては、合金化めつき層中の鉄濃度を15〜27%と
することによつて、上記の問題の解決を図つてい
るが、かかる合金化亜鉛めつき鋼板では素材鋼板
そのものの加工性が劣るところに問題を残してい
た。 他方、良好なプレス成形性と焼付硬化性とを同
時に有する鋼板についても多くの検討がなされて
いて、たとえば特開昭53−114717号、同57−
70258号および同59−31827号各公報では、Tiや
Nbの添加量を制御して鋼中に固溶炭素を残存さ
せることにより、焼付硬化性の付与と同時にプレ
ス成形性の向上を目指している。しかしながら実
際の工業的規模での生産においては、かような
Ti、Nbの添加量制御は極めて難しく、添加量の
微少な変化によつて鋼板の性質が著しく影響され
るだけでなく、たとえ添加量は適正であつても満
足のいく焼付硬化性は得られない場合がしばしば
見受けられた。 しかも上記した公知技術では、耐食性について
は何らの考慮も払われていない。 (発明が解決しようとする問題点) このように従来は、良好なプレス成形性、焼付
硬化性および耐食性を併せ有する鋼板は存在しな
かつた。 この発明は、上述の現状に鑑みて開発されたも
のでプレス成形性および焼付硬化性に優れるだけ
でなく、強加工を施したとしてもめつき層のはく
離が生じることのないいわゆる耐パウダリング性
に優れ従つて耐食性も良好な深絞り用合金化溶融
亜鉛めつき鋼板の有利な製造方法を提案すること
を目的とする。 (問題点を解決するための手段) 発明者らは、極低炭素にTiを添加した鋼をベ
ースとして、鋼中に含まれるSおよびN量と材質
との関係について調べていた際に、S、N量およ
びそれらの合計量を特定範囲に制限することによ
つて3Kgf/mm2以上の高い焼付硬化性が得られる
ことを見出した。 また得られた鋼板のめつき処理に際し、溶融亜
鉛めつき後の合金化処理を700℃以上の高温で行
い、しかもこの高温処理において合金化めつき層
中の鉄濃度を高めることによつて耐パウダリング
性が著しく向上することも併せて突止めた。 この発明は、上記の知見に立脚するものであ
る。 すなわちこの発明は、 C:0.0005〜0.0070wt%、 Si:0.5wt%以下、 Mn:1.0wt%以下、 P:0.10wt%以下および Al:0.005〜0.100wt% を含むほか、 S:0.003wt%以下、 N:0.004wt%以下でかつ S+N:0.005wt%以下 の条件を満たし、さらにTiを、下記式で表わさ
れる有効量Ti*で〔C wt%〕の3〜20倍の範囲
において含有し、ときにはさらに Nb:0.05wt%以下、 B:0.0050wt%以下 のうちから選んだ少なくとも一種を含み、残部実
質的にFeの組成になる冷延鋼板を、400〜550℃
の温度範囲に一旦加熱してから、溶融亜鉛めつき
処理を施し、ついで700〜850℃の温度範囲で再結
晶焼鈍を兼ねた合金化処理を施したのち、25℃/
s以上の速度で冷却することから成る、焼付硬化
性および耐パウダリングに優れる深絞り用合金化
溶融亜鉛めつき鋼板の製造方法である。 記 T*=[Ti wt%]−48/14[N wt%] −48/32[S wt%] (作用) 以下この発明を具体的に説明する。 まずこの発明において鋼板素材の成分組成を上
記の範囲に限定した理由について説明する。 C:0.0005〜0.007% Cは、低いほど材質に有利であり、0.0070を超
えると後述のTiの添加量を増しても、良好な絞
り性を得られなくなる。一方0.0005%未満ではこ
の発明の目的である焼付硬化性が得られない。し
たがつて、C量は0.0005%〜0.0070%とした。 Si:0.5%以下、Mn:1.0%以下 Si、Mnはいずれも、深絞り性を劣化させずに
鋼板の強度を上げるために有効である。ただし、
Si>0.5% Mn>1.0%の添加は鋼板の伸び、お
よび絞り性さらには亜鉛めつき層の密着性を著し
く劣化させるので、添加量はSi0.5%以下、
Mn1.0%以下に制限した。 P:0.10%以下 PもSi、Mnと同様に深絞り性を劣化させずに
鋼板の強度を上げるのに有効に寄与するが0.10%
を超えると鋼板の伸び、絞り性を著しく劣化させ
るので0.10%までの添加にした。 Al:0.005〜0.100% Alは、脱酸などのために0.005%以上の添加を
要するが、0.100%をこえる添加は表面性状に悪
影響をおよぼすので上限を0.100%とした。 S:0.003%以下、N:0.004%以下でかつS+
N:0.005%以下 鋼中のSおよびN量は、この発明で最も重要な
成分であり、次に述べる実験結果からも明らかな
ように、S≦0.003%、N≦0.004%でかつS+N
≦0.005%の場合に有利に焼付硬化性があらわれ
ることが限定理由である。 第1図に、鋼中のSおよびN量とBH量との関
係について調べた結果を示す。 同図より明らかなように、S≦30ppm(図中に
〇印で示す)でかつS+N≦50ppmの場合に3Kg
f/mm2以上の高いBH量が得られている。 これに対しSが40ppm(同●印)と高い場合、
またNが45ppm(同▲印)と高い場合にはいずれ
も、たとえ合計量が50ppmであつても良好なBH
性は得られなかつた。 Ti:Ti*でC量の3〜20倍 Tiは、S、NそしてCを固定するために添加
するが、次の式で表わされる有効量 Ti*(Ti*=〔Ti%〕−48/14〔N%〕−48/32〔S%〕
) でC量の3倍以上とすることにより、良好な材質
と焼付硬化性が得られた。しかし、過剰なTiの
添加は、鋼板の表面性状の劣化につながり、コス
ト的にも不利になるため、その上限を20×〔C%〕
とした。従つてTi添加量は、3×〔C%〕≦(〔Ti
%〕−48/14〔N%〕−48/32〔S%〕)≦20×〔C%
〕と なる。 以上のべたところにおいて、Nb、Bの1種又
は2種をTiと複合して添加してもこの発明の特
徴である焼付硬化性は失われることなく、値、
Elが向上する。しかし、Nbについては0.05%、
またBについては0.0050%を超える添加をしても
その効果は飽和に達し、コスト的にも不利になる
ためNb≦0.05%、B≦0.0050%とした。 さらに1.0%以下のCr、Cu、Vまたは0.05%以
下のPb、Caの添加は、BH性と深絞り性を劣化
させないのでこれらの添加が可能である。 上記の如き成分組成に調整することによつて、
素材鋼板は、優れた深絞り性、伸びと共に良好な
BH性を発揮することになる。 次にめつき層の加工性すなわち耐パウダリング
については合金化めつき層中の鉄濃度が重要な意
味をもつことが判明した。 第2図に、合金化めつき層中の鉄濃度が耐パウ
ダリング性に及ぼす影響について調べた結果を、
めつき層中鉄濃度とめつき層加工性指数との関係
で示す。ここにめつき層加工指数とは、試験面を
圧縮面として90゜曲げ加工を実施し、曲げ加工部
にセロテープを接着した後、これをはがして、テ
ープに付着したはく離めつき量を下記の5段階評
価基準によつて評価したものである。 1…はく離量大 2…はく離量中 3…はく離量小 4…はく離量極く少量 5…はく離全くなし まためつき層中の鉄濃度は、X線回折によつて
求めた。 同図より明らかなように、合金化めつき層中の
鉄濃度が15〜35%の範囲で、めつき層加工指数5
という、極めて優れた耐パウダリング性を示し
た。 次にこの発明に従う製造法について説明する。 製造工程は、溶融亜鉛めつきの前処理工程およ
び合金化処理以外は、とくに規制されることはな
く、常法に従い転炉または電気炉で溶製した鋼
を、造塊−分塊法または連続鋳造法にてスラブと
し、通常の熱間圧延、冷延圧延によつて冷延板と
する。 なお、通常は、この冷延板に再結晶焼鈍を施し
てからめつき処理に供するわけであるが、この発
明では素材鋼板の再結晶は、後続の合金化処理に
おいて同時に行い得るので、めつき処理前の再結
晶焼鈍は必ずしも行う必要はない。 ついで前処理を施したのち溶融亜鉛めつき、合
金化処理を施すわけであるが、これらの処理条件
は次のとおりである。 まず前処理についてはめつき密着性のために鋼
板温度をめつき浴と同程度にしておく必要がある
ことから、めつき浴導入に先立つて鋼板を400〜
550℃の温度に1s以上加熱することが必要である。 次に合金化処理条件は、この発明鋼のプレス成
形性、焼付硬化性および耐パウダリング性を支配
するとくに重要な因子である。すなわちこの発明
では、溶融亜鉛めつき後、従来よりもかなり高い
700℃以上の温度で再結晶焼鈍を兼ねた合金化処
理を施すことによつて素材鋼板の再結晶を完了さ
せると共に、めつき層中の鉄濃度を高めるところ
に特徴があり、かくして値や伸びなど材質の向
上に併せ耐パウダリング性の改善が達成されるの
である。 ここに上記の合金化処理において、満足いく再
結晶を行わせるためには、700℃以上の温度に加
熱する必要がある。材質の点からは高温ほど好ま
しいが、処理温度があまりに高くなると、めつき
層中の亜鉛が蒸発したり、合金化が過度に促進さ
れてめつき層中の鉄濃度が35%を超え、やはりめ
つき層加工性の劣化を招く不利が生じるので、
850℃を上限とした。 なお、上記の温度範囲における保持時間はとく
に規制されないけれども、処理時間は再結晶する
範囲で短時間たとえば1s〜2min程度が好ましい。 また冷却処理は、めつき層の加工性および焼付
硬化性の観点から、25℃/s以上好ましくは30
℃/sとする必要がある。 (実施例) 表1に示した種々の組成になる鋼(A〜G)を
それぞれ、転炉にて溶製し、真空脱ガス処理後、
連続鋳造によつてスラブとした。かかるスラブ
に、通常の熱間圧延ついで冷間圧延を施して0.8
mm厚の冷延板としたのち、表2に示しためつき前
処理条件、合金化条件および冷却速度条件下に、
熱処理およびめつき処理を施した。 かくして得られた鋼板につき、JIS 5号試片に
よる引張特性、値、BH性およびめつき層加工
性についての調査結果を、めつき層中鉄濃度と共
に表2に併記する。
にあわせ具備する冷延鋼板は、以下の諸要請を充
足すべき使途に適合する。 近年、自動車の軽量化による燃費向上を目指し
て、自動車用鋼板の高強度化に対する要求が高
い。 一方プレス成形性の面からは、低降伏強度、高
伸びおよび高値などの特性が望まれる。 さらには、高度の耐食性に対する要求も増加し
つつある。 このような背景から、プレス成形時には軟質で
良好なプレス成形性を示し、その後の塗装焼付時
に降伏強度や引張強度が上昇する特性いわゆる焼
付硬化性を有し、さらに塗膜密着性、塗装後の耐
食性および溶接性にも優れた表面処理鋼板が必要
とされる。 この発明は、高加工性のみならず、良好な焼付
硬化性および高耐食性を兼備する合金化溶融亜鉛
めつき鋼板の有利な製造方法に関するものであ
る。 (従来の技術) 耐食性に優れた表面処理鋼板として、合金化溶
融亜鉛めつき鋼板が知られている(たとえば特開
昭58−107414号公報)。しかしながら従来の合金
化溶融亜鉛めつき鋼板は、めつき層の加工性が十
分とはいい難く、この発明で対象とするような強
加工に供した場合には、めつき層が粉末状または
箔状にはく離し、この部分の塗装後耐食性が劣化
するという問題があつた。 この点については、これまでにも種々の改善が
試みられ、たとえば特開昭58−73498号公報にお
いては、合金化めつき層中の鉄濃度を15〜27%と
することによつて、上記の問題の解決を図つてい
るが、かかる合金化亜鉛めつき鋼板では素材鋼板
そのものの加工性が劣るところに問題を残してい
た。 他方、良好なプレス成形性と焼付硬化性とを同
時に有する鋼板についても多くの検討がなされて
いて、たとえば特開昭53−114717号、同57−
70258号および同59−31827号各公報では、Tiや
Nbの添加量を制御して鋼中に固溶炭素を残存さ
せることにより、焼付硬化性の付与と同時にプレ
ス成形性の向上を目指している。しかしながら実
際の工業的規模での生産においては、かような
Ti、Nbの添加量制御は極めて難しく、添加量の
微少な変化によつて鋼板の性質が著しく影響され
るだけでなく、たとえ添加量は適正であつても満
足のいく焼付硬化性は得られない場合がしばしば
見受けられた。 しかも上記した公知技術では、耐食性について
は何らの考慮も払われていない。 (発明が解決しようとする問題点) このように従来は、良好なプレス成形性、焼付
硬化性および耐食性を併せ有する鋼板は存在しな
かつた。 この発明は、上述の現状に鑑みて開発されたも
のでプレス成形性および焼付硬化性に優れるだけ
でなく、強加工を施したとしてもめつき層のはく
離が生じることのないいわゆる耐パウダリング性
に優れ従つて耐食性も良好な深絞り用合金化溶融
亜鉛めつき鋼板の有利な製造方法を提案すること
を目的とする。 (問題点を解決するための手段) 発明者らは、極低炭素にTiを添加した鋼をベ
ースとして、鋼中に含まれるSおよびN量と材質
との関係について調べていた際に、S、N量およ
びそれらの合計量を特定範囲に制限することによ
つて3Kgf/mm2以上の高い焼付硬化性が得られる
ことを見出した。 また得られた鋼板のめつき処理に際し、溶融亜
鉛めつき後の合金化処理を700℃以上の高温で行
い、しかもこの高温処理において合金化めつき層
中の鉄濃度を高めることによつて耐パウダリング
性が著しく向上することも併せて突止めた。 この発明は、上記の知見に立脚するものであ
る。 すなわちこの発明は、 C:0.0005〜0.0070wt%、 Si:0.5wt%以下、 Mn:1.0wt%以下、 P:0.10wt%以下および Al:0.005〜0.100wt% を含むほか、 S:0.003wt%以下、 N:0.004wt%以下でかつ S+N:0.005wt%以下 の条件を満たし、さらにTiを、下記式で表わさ
れる有効量Ti*で〔C wt%〕の3〜20倍の範囲
において含有し、ときにはさらに Nb:0.05wt%以下、 B:0.0050wt%以下 のうちから選んだ少なくとも一種を含み、残部実
質的にFeの組成になる冷延鋼板を、400〜550℃
の温度範囲に一旦加熱してから、溶融亜鉛めつき
処理を施し、ついで700〜850℃の温度範囲で再結
晶焼鈍を兼ねた合金化処理を施したのち、25℃/
s以上の速度で冷却することから成る、焼付硬化
性および耐パウダリングに優れる深絞り用合金化
溶融亜鉛めつき鋼板の製造方法である。 記 T*=[Ti wt%]−48/14[N wt%] −48/32[S wt%] (作用) 以下この発明を具体的に説明する。 まずこの発明において鋼板素材の成分組成を上
記の範囲に限定した理由について説明する。 C:0.0005〜0.007% Cは、低いほど材質に有利であり、0.0070を超
えると後述のTiの添加量を増しても、良好な絞
り性を得られなくなる。一方0.0005%未満ではこ
の発明の目的である焼付硬化性が得られない。し
たがつて、C量は0.0005%〜0.0070%とした。 Si:0.5%以下、Mn:1.0%以下 Si、Mnはいずれも、深絞り性を劣化させずに
鋼板の強度を上げるために有効である。ただし、
Si>0.5% Mn>1.0%の添加は鋼板の伸び、お
よび絞り性さらには亜鉛めつき層の密着性を著し
く劣化させるので、添加量はSi0.5%以下、
Mn1.0%以下に制限した。 P:0.10%以下 PもSi、Mnと同様に深絞り性を劣化させずに
鋼板の強度を上げるのに有効に寄与するが0.10%
を超えると鋼板の伸び、絞り性を著しく劣化させ
るので0.10%までの添加にした。 Al:0.005〜0.100% Alは、脱酸などのために0.005%以上の添加を
要するが、0.100%をこえる添加は表面性状に悪
影響をおよぼすので上限を0.100%とした。 S:0.003%以下、N:0.004%以下でかつS+
N:0.005%以下 鋼中のSおよびN量は、この発明で最も重要な
成分であり、次に述べる実験結果からも明らかな
ように、S≦0.003%、N≦0.004%でかつS+N
≦0.005%の場合に有利に焼付硬化性があらわれ
ることが限定理由である。 第1図に、鋼中のSおよびN量とBH量との関
係について調べた結果を示す。 同図より明らかなように、S≦30ppm(図中に
〇印で示す)でかつS+N≦50ppmの場合に3Kg
f/mm2以上の高いBH量が得られている。 これに対しSが40ppm(同●印)と高い場合、
またNが45ppm(同▲印)と高い場合にはいずれ
も、たとえ合計量が50ppmであつても良好なBH
性は得られなかつた。 Ti:Ti*でC量の3〜20倍 Tiは、S、NそしてCを固定するために添加
するが、次の式で表わされる有効量 Ti*(Ti*=〔Ti%〕−48/14〔N%〕−48/32〔S%〕
) でC量の3倍以上とすることにより、良好な材質
と焼付硬化性が得られた。しかし、過剰なTiの
添加は、鋼板の表面性状の劣化につながり、コス
ト的にも不利になるため、その上限を20×〔C%〕
とした。従つてTi添加量は、3×〔C%〕≦(〔Ti
%〕−48/14〔N%〕−48/32〔S%〕)≦20×〔C%
〕と なる。 以上のべたところにおいて、Nb、Bの1種又
は2種をTiと複合して添加してもこの発明の特
徴である焼付硬化性は失われることなく、値、
Elが向上する。しかし、Nbについては0.05%、
またBについては0.0050%を超える添加をしても
その効果は飽和に達し、コスト的にも不利になる
ためNb≦0.05%、B≦0.0050%とした。 さらに1.0%以下のCr、Cu、Vまたは0.05%以
下のPb、Caの添加は、BH性と深絞り性を劣化
させないのでこれらの添加が可能である。 上記の如き成分組成に調整することによつて、
素材鋼板は、優れた深絞り性、伸びと共に良好な
BH性を発揮することになる。 次にめつき層の加工性すなわち耐パウダリング
については合金化めつき層中の鉄濃度が重要な意
味をもつことが判明した。 第2図に、合金化めつき層中の鉄濃度が耐パウ
ダリング性に及ぼす影響について調べた結果を、
めつき層中鉄濃度とめつき層加工性指数との関係
で示す。ここにめつき層加工指数とは、試験面を
圧縮面として90゜曲げ加工を実施し、曲げ加工部
にセロテープを接着した後、これをはがして、テ
ープに付着したはく離めつき量を下記の5段階評
価基準によつて評価したものである。 1…はく離量大 2…はく離量中 3…はく離量小 4…はく離量極く少量 5…はく離全くなし まためつき層中の鉄濃度は、X線回折によつて
求めた。 同図より明らかなように、合金化めつき層中の
鉄濃度が15〜35%の範囲で、めつき層加工指数5
という、極めて優れた耐パウダリング性を示し
た。 次にこの発明に従う製造法について説明する。 製造工程は、溶融亜鉛めつきの前処理工程およ
び合金化処理以外は、とくに規制されることはな
く、常法に従い転炉または電気炉で溶製した鋼
を、造塊−分塊法または連続鋳造法にてスラブと
し、通常の熱間圧延、冷延圧延によつて冷延板と
する。 なお、通常は、この冷延板に再結晶焼鈍を施し
てからめつき処理に供するわけであるが、この発
明では素材鋼板の再結晶は、後続の合金化処理に
おいて同時に行い得るので、めつき処理前の再結
晶焼鈍は必ずしも行う必要はない。 ついで前処理を施したのち溶融亜鉛めつき、合
金化処理を施すわけであるが、これらの処理条件
は次のとおりである。 まず前処理についてはめつき密着性のために鋼
板温度をめつき浴と同程度にしておく必要がある
ことから、めつき浴導入に先立つて鋼板を400〜
550℃の温度に1s以上加熱することが必要である。 次に合金化処理条件は、この発明鋼のプレス成
形性、焼付硬化性および耐パウダリング性を支配
するとくに重要な因子である。すなわちこの発明
では、溶融亜鉛めつき後、従来よりもかなり高い
700℃以上の温度で再結晶焼鈍を兼ねた合金化処
理を施すことによつて素材鋼板の再結晶を完了さ
せると共に、めつき層中の鉄濃度を高めるところ
に特徴があり、かくして値や伸びなど材質の向
上に併せ耐パウダリング性の改善が達成されるの
である。 ここに上記の合金化処理において、満足いく再
結晶を行わせるためには、700℃以上の温度に加
熱する必要がある。材質の点からは高温ほど好ま
しいが、処理温度があまりに高くなると、めつき
層中の亜鉛が蒸発したり、合金化が過度に促進さ
れてめつき層中の鉄濃度が35%を超え、やはりめ
つき層加工性の劣化を招く不利が生じるので、
850℃を上限とした。 なお、上記の温度範囲における保持時間はとく
に規制されないけれども、処理時間は再結晶する
範囲で短時間たとえば1s〜2min程度が好ましい。 また冷却処理は、めつき層の加工性および焼付
硬化性の観点から、25℃/s以上好ましくは30
℃/sとする必要がある。 (実施例) 表1に示した種々の組成になる鋼(A〜G)を
それぞれ、転炉にて溶製し、真空脱ガス処理後、
連続鋳造によつてスラブとした。かかるスラブ
に、通常の熱間圧延ついで冷間圧延を施して0.8
mm厚の冷延板としたのち、表2に示しためつき前
処理条件、合金化条件および冷却速度条件下に、
熱処理およびめつき処理を施した。 かくして得られた鋼板につき、JIS 5号試片に
よる引張特性、値、BH性およびめつき層加工
性についての調査結果を、めつき層中鉄濃度と共
に表2に併記する。
【表】
【表】
表2に示した結果から明らかなように成分組成
はこの発明の適正範囲を満足している鋼種Aであ
つても、合金化温度がこの発明の下限に満たない
(No.1、2)場合は、良好なBH性は得られなか
つた。一方合金化温度が上限を超えた(No.4)場
合には、めつき層の加工性に劣つていた。 またCがこの発明の上限を超えて含有された鋼
Cでは、そのの後に適切な合金化処理を施した
(No.7)としても低いEl、値しか得られなかつ
た。 さらにSおよびNが多量に含有された鋼D、E
ではそれぞれ、その後に適切な合金化処理を施し
た(No.8、9)としても、いずれもBH性に劣つ
ていた。 これに対してこの発明の要件をすべて満足した
場合(No.3、6、10、11)はいずれも、良好な機
械的性質、BH性、ならびに、すぐれためつき層
加工性が得られた。 なおNo.5は、めつき処理に先立ち、従来法に従
つて再結晶焼鈍を施した場合であるが、この発明
に従い得られた鋼板は、かような再結晶焼鈍施を
省略しても、No.5にほぼ匹敵する優れた機械的性
質が得られている。 (発明の効果) かくしてこの発明によれば、鋼板素材のプレス
成形性がBH性に併せて向上するだけでなく、合
金化めつき層の加工性も従来に比べて格段に向上
させることができる。 またこの発明によれば、従来不可欠とされため
つき処理前における再結晶焼鈍を省略することが
でき、省エネルギーにも大きく貢献する。
はこの発明の適正範囲を満足している鋼種Aであ
つても、合金化温度がこの発明の下限に満たない
(No.1、2)場合は、良好なBH性は得られなか
つた。一方合金化温度が上限を超えた(No.4)場
合には、めつき層の加工性に劣つていた。 またCがこの発明の上限を超えて含有された鋼
Cでは、そのの後に適切な合金化処理を施した
(No.7)としても低いEl、値しか得られなかつ
た。 さらにSおよびNが多量に含有された鋼D、E
ではそれぞれ、その後に適切な合金化処理を施し
た(No.8、9)としても、いずれもBH性に劣つ
ていた。 これに対してこの発明の要件をすべて満足した
場合(No.3、6、10、11)はいずれも、良好な機
械的性質、BH性、ならびに、すぐれためつき層
加工性が得られた。 なおNo.5は、めつき処理に先立ち、従来法に従
つて再結晶焼鈍を施した場合であるが、この発明
に従い得られた鋼板は、かような再結晶焼鈍施を
省略しても、No.5にほぼ匹敵する優れた機械的性
質が得られている。 (発明の効果) かくしてこの発明によれば、鋼板素材のプレス
成形性がBH性に併せて向上するだけでなく、合
金化めつき層の加工性も従来に比べて格段に向上
させることができる。 またこの発明によれば、従来不可欠とされため
つき処理前における再結晶焼鈍を省略することが
でき、省エネルギーにも大きく貢献する。
第1図は、鋼中のS、N量とBH量との関係を
示したグラフ、第2図は、めつき層中の鉄濃度と
めつき加工性指数との関係を示した線図である。
示したグラフ、第2図は、めつき層中の鉄濃度と
めつき加工性指数との関係を示した線図である。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 C:0.0005〜0.0070wt%、 Si:0.5wt%以下、 Mn:1.0wt%以下、 P:0.10wt%以下および Al:0.005〜0.100wt% を含むほか、 S:0.003wt%以下、 N:0.004wt%以下でかつ S+N:0.005wt%以下 の条件を満たし、さらにTiを、下記式で表わさ
れる有効量Ti*で〔C wt%〕の3〜20倍の範囲
において含有し、残部実質的にFeの組成になる
冷延鋼板を、400〜550℃の温度範囲に一旦加熱し
てから、溶融亜鉛めつき処理を施し、ついで700
〜850℃の温度範囲で再結晶焼鈍を兼ねた合金化
処理を施したのち、25℃/s以上の速度で冷却す
ることから成る、焼付硬化性および耐パウダリン
グ性に優れる深絞り用合金化溶融亜鉛めつき鋼板
の製造方法。 記 Ti*=[Ti wt%]−48/14[N wt%] −48/32[S wt%] 2 C:0.0005〜0.0070wt%、 Si:0.5wt%以下、 Mn:1.0wt%以下、 P:0.10wt%以下および Al:0.005〜0.100wt% を含むほか、 S:0.003wt%以下、 N:0.004wt%以下でかつ S+N:0.005wt%以下 の条件を満たし、さらにTiを、下記式で表わさ
れる有効量Ti*で〔C wt%〕の3〜20倍の範囲
において含有し、さらに Nb:0.05wt%以下、 B:0.0050wt%以下 のうちから選んだ少なくとも一種を含み、残部実
質的にFeの組成になる冷延鋼板を、400〜550℃
の温度範囲に一旦加熱してから、溶融亜鉛めつき
処理を施し、ついで700〜850℃の温度範囲で再結
晶焼鈍を兼ねた合金化処理を施したのち、25℃/
s以上の速度で冷却することから成る、焼付硬化
性および耐パウダリング性に優れる深絞り用合金
化溶融亜鉛めつき鋼板の製造方法。 記 Ti*=[Ti wt%]−48/14[N wt%] −48/32[S wt%]
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP11667685A JPS61276962A (ja) | 1985-05-31 | 1985-05-31 | 焼付硬化性および耐パウダリング性に優れる深絞り用合金化溶融亜鉛めっき鋼板の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP11667685A JPS61276962A (ja) | 1985-05-31 | 1985-05-31 | 焼付硬化性および耐パウダリング性に優れる深絞り用合金化溶融亜鉛めっき鋼板の製造方法 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPS61276962A JPS61276962A (ja) | 1986-12-06 |
| JPH0354187B2 true JPH0354187B2 (ja) | 1991-08-19 |
Family
ID=14693122
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP11667685A Granted JPS61276962A (ja) | 1985-05-31 | 1985-05-31 | 焼付硬化性および耐パウダリング性に優れる深絞り用合金化溶融亜鉛めっき鋼板の製造方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPS61276962A (ja) |
Families Citing this family (7)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS6280251A (ja) * | 1985-10-04 | 1987-04-13 | Kawasaki Steel Corp | 耐リジング性に優れる加工用低炭素鋼板 |
| JPS6376848A (ja) * | 1986-09-19 | 1988-04-07 | Kawasaki Steel Corp | 超深絞り用冷延鋼板及びその製造方法 |
| JPH0653913B2 (ja) * | 1987-04-01 | 1994-07-20 | 川崎製鉄株式会社 | 2次加工性及び焼付硬化性に優れる深絞り用高張力鋼板 |
| JPH02194126A (ja) * | 1989-01-20 | 1990-07-31 | Sumitomo Metal Ind Ltd | 焼付硬化性鋼板の製造方法 |
| JP2793348B2 (ja) * | 1990-09-28 | 1998-09-03 | 川崎製鉄株式会社 | 高い焼付硬化能を有する深絞り用冷延板の製造方法 |
| JP2616257B2 (ja) * | 1991-01-07 | 1997-06-04 | 日本鋼管株式会社 | 成形性の優れた合金化亜鉛メッキ鋼板およびその製造方法 |
| JP3318385B2 (ja) * | 1993-03-04 | 2002-08-26 | 川崎製鉄株式会社 | プレス加工性と耐めっき剥離性に優れた合金化溶融亜鉛めっき鋼板 |
Family Cites Families (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS58107414A (ja) * | 1981-12-22 | 1983-06-27 | Nippon Steel Corp | 超深絞り用鋼板の製造方法 |
| JPS58130264A (ja) * | 1982-01-28 | 1983-08-03 | Sumitomo Metal Ind Ltd | 合金化処理亜鉛メツキ鋼板 |
-
1985
- 1985-05-31 JP JP11667685A patent/JPS61276962A/ja active Granted
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPS61276962A (ja) | 1986-12-06 |
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