JPH0355036B2 - - Google Patents
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- JPH0355036B2 JPH0355036B2 JP8789085A JP8789085A JPH0355036B2 JP H0355036 B2 JPH0355036 B2 JP H0355036B2 JP 8789085 A JP8789085 A JP 8789085A JP 8789085 A JP8789085 A JP 8789085A JP H0355036 B2 JPH0355036 B2 JP H0355036B2
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Description
〔産業上の利用分野〕
この発明は、人工衛星、宇宙船など超高真空中
において、相対的に回転、摺動して電力や電気信
号などを伝達するスリツプリングアセンブリに用
いられる電機用銀系複合ブラシ材料に関するもの
である。 〔従来の技術〕 スリツプリングアセンブリに要求される特性
は、第1に電力や電気信号を確実に伝送すること
であり、第2に長時間安定に作動することであ
る。第1の特性を満足するためにはブラシ/リン
グ間の接触抵抗や電気ノイズが小さいことが、第
2のそれには摩擦係数が低く安定であることとブ
ラシ材およびリング材の摩耗が小さいことが必要
となる。これらの要求を満たすため従来から導電
性、潤滑性にすぐれた炭素、黒鉛などに導電性を
高める金属粉末(銀および銅等、以下Ag、Cuと
記す)を添加した金属黒鉛質ブラシ材が提供され
てきた。これらのブラシ材は通常の使用状態では
含有黒鉛の潤滑性が保持されているが、高温
(150℃以上)、低湿度(2g/m3以下)、真空
(10-2torr以下)状態などは吸着する水分の不足
によつて粉塵摩耗を起こすことが公知であり、こ
の対策として黒鉛と類似の層状構造を持つ固体潤
滑剤などを添加することが提案されている。例え
ば、、特公昭36−914号公報には金属と黒鉛の混合
粉末に二硫化モリブデン(以下MoS2と記す)粉
末を添加焼結すること、また特開昭58−51483号
公報にはMoS2、二硫化タングステン(以下WS2
と記す)のいずれか一種と窒化ホウ素を添加した
金属黒鉛質ブラシ材などの提案がなされている。
さらに他の固体潤滑剤の応用例としては特開昭53
−58910号公報に示されているものに代表される
銅系合金粉末とMoS2粉末を混合、大気中ホツト
プレス又は成形焼結する複合ブラシ材などが発表
されている。しかしながら、超高真空中
(10-10torr以下)で電力、電気信号を伝達させう
る能力を持つブラシ材は従来から国内ではほとん
ど発表されていない。 一方、国外とくに米国では宇宙開発に伴う人工
衛星、宇宙船などの開発過程において超高真空中
で使用されるスリツプリングアセンブリが、
NASAの研究所を中心にその周辺の航空機産業
又は人工衛星とその部品の製造会社などで研究さ
れており、評価試験結果なども一部発表されてい
る。 現在、通信衛星や放送衛星に搭載される宇宙機
器に超高真空中で数年から10年もの長期にわたつ
てメンテナンスフリーで電力や電気信号を伝達す
ることが可能なスリツプリングアセンブリが必要
とされている。これらの要求を満足するブラシ材
としては、導電率の最も高い銀粉をマトリツクス
として、これに真空中で潤滑性に富む固体潤滑剤
を添加し混合、成形焼結した複合材などが発表さ
れている。たとえば、LMSC(LOCKEED
MISSILES&SPACE COMPANY)では、Ag85
重量%、MoS215重量%の複合焼結材をブラシと
し、Ag90重量%、Cu10重量%の合金のリング材
として超高真空中で調査した摺動特性(摩耗率、
接触抵抗、電気ノイズ)などを発表している。 しかしながら、固体潤滑剤を添加するだけでは
必ずしも摺動特性は改善されず、Ag−固体潤滑
剤の複合焼結材においても固体潤滑剤の添加量、
添加法および複合焼結材の作製法などによつてそ
の特性は著しく異なる。例えば、J.C.Anderson
は、MoS2を5〜15重量%の範囲で添加しホツト
プレス法で作製したAg−MoS2複合ブラシ材の摺
動特性について、ブラシ材の摩耗はMoS2量が増
すにつれて減少するが、電気ノイズに関しては
MoS2量が増すにつれて増加すると報告してい
る。一方、コールドプレス法で作製したAg−
MoS2複合ブラシ材においては、MoS2量が多い
方が電気ノイズは小さいが摩耗が多いとも述べて
いる。 したがつて、Ag−固体潤滑剤の複合焼結材の
摺動特性には、固体潤滑剤の添加量、添加法およ
び複合焼結材の作製法などが大きく関連している
ことがわかる。 〔発明が解決しようとする問題点〕 我々の先行技術として、従来の技術にもとづ
き、Ag粉にMoS2粉を添加した複合焼結材を
MoS25〜50重量%の範囲で試作した。 又、MoS2に比べ固有抵抗が著しく低く、
MoS2と同様な層状構造をしているセレン化ニオ
ブ(以下NbSe2と記す。固有抵抗5.35×10-4Ωcm)
粉をMoS2粉の代わりにAg粉に5〜50重量%の範
囲で添加した複合焼結材を試作した。 そして、これらのAg粉にMoS2粉を添加した複
合焼結材およびAg粉にNbSe2粉を添加した複合
焼結材の摺動特性をピン/円板型試験機により調
べた。その結果、第1図、第2図および第3図の
それぞれ曲線Aに、各々、固体潤滑剤として
MoS2をAg粉に5〜50重量%添加した時の複合焼
結材の比摩耗量(mm3/mm.Kgf)変化、接触抵抗
(mΩ)変化および電気ノイズ(mV/1A)変化
を示すと共に、表に複合材の配合比、密度、密度
比などの特性を示す。それによると摩擦係数は低
く、ブラシ材の比摩耗量も小さかつた。相手円板
(AgまたはAg−Cu)の摺動面にはMoS2の付着
層が生成されており、この移着膜とブラシ材との
間で良好な潤滑が保持されているものと考えられ
る。しかし、固有抵抗が851Ωcmと高いMoS2移着
膜などを介して電気信号が伝達するとこになるた
め、MoS2添加量にもよるが必然的に接触抵抗や
電気ノイズが大きくなる。MoS2の添加量を少な
くし接触抵抗を許容領域まで低減すると摩擦係数
やブラシ材の比摩耗量が悪化し好ましくない。電
気ノイズに関しては、MoS2添加量を5〜10重量
%まで少なくするとかえつて増加する傾向があ
る。 又、第1図、第2図および第3図のそれぞれ曲
線Bに、各々、固体潤滑剤としてNbSe2をAg粉
に5〜50重量%添加した時の複合焼結材の比摩耗
量(mm3/mm・Kgf)変化、接触抵抗(mΩ)およ
び電気ノイズ(mV/1A)変化を示すと共に、
表に複合材の配合比、密度、密度比などの特性を
示す。それによると、NbSe2の固有抵抗が小さい
ことと相手円板の摺動面にNbSe2の付着層が生成
されず境界層でポリシング作用しながら潤滑して
いるため接触抵抗は小さくなつた。しかしなが
ら、NbSe2単独添加では潤滑膜の生成がほとんど
観察されず、試験開始から一定の摩耗が進行し、
試験途中でも比摩耗量の低下現象が見られないな
ど耐摩耗性については必ずしも満足する値が得ら
れない。また、摩耗粉が多量に生成されることに
より電気ノイズも大きくなる。 以上より、Ag−MoS2複合ブラシ材においては
良好な潤滑特性は得られるものMoS2の固有抵抗
が高いため接触抵抗がおのずと高くなる。一方、
固有抵抗の小さいNbSe2を添加したAg−NbSe2
複合ブラシ材においては、接触抵抗は小さくなる
ものの摩耗量や電気ノイズが増してしまうことが
わかる。 即ち、Ag粉に上記MoS2粉およびNbSe2粉など
の固体潤滑剤を単独添加した場合のAg系複合ブ
ラシ材においては、固体潤滑剤の固有抵抗や摩耗
形態などの特性に一長一短があるため摩擦係数、
耐摩耗性、接触抵抗、電気ノイズの摺動特性を同
時にすべく満足することはできなかつた。 この発明は、かかる問題点を解決するためにな
されたもので、摩耗特性および摩耗特性が良好
で、しかも導電性に優れ、接触抵抗、電気ノイズ
の少ない電機用複合ブラシ材料を得ることを目的
とする。 〔問題点を解決するための手段〕 この発明の電機用複合ブラシ材料は、硫化物系
層状物質固体潤滑剤およびセレン化ニオブを含有
し残部銀のものである。 〔作用〕 この発明における硫化物系層状物質固体潤滑剤
は、摩擦係数、比摩耗量、電気ノイズなどを低減
するために添加したものであり、セレブ化ニオブ
は、主に接触抵抗を低減するために添加したもの
である。さらに、硫化物系層状物質固体潤滑剤と
セレン化ニオブを併用添加することにより、複合
ブラシ材の結合を充分にし、機械的強度を高め、
耐麻耗性をさらに向上させたものである。 〔実施例〕 この発明に係わる硫化物系層状物質としては、
例えば二硫化モリブデンおよび二硫化タングステ
ンの内の少なくとも一種が用いられる。添加量
は、5重量%以下では摩耗特性と耐摩耗性が悪化
し、30重量%以上では電気ノイズが大きくなる。
又、これらの固体潤滑剤の粒度はとくに定めるも
のではないが、均一は分散状態を得るためには平
均粒径30μm以下、好ましくは1〜20μmのもの
を用いるのが望ましい。 セレン化ニオブの添加は、5重量%以下では耐
摩耗性が悪化し、30重量%以上になると接触抵抗
と電気ノイズが大きくなる。なお、粒度は可及的
に小さい方が良いが、配合、混合時などにおける
粉末の取扱いおよび固有抵抗の高い硫化物系層状
物質固体潤滑剤の周辺に固有抵抗の低セレン化ニ
オブを効率よく分散させ所期の目的を達成するこ
とを考えると平均粒径0.5〜5μmであることが望
ましい。 なお、硫化物系層状物質固体潤滑剤の二硫化モ
リブデン(MoS2)および二硫化タングステン
(WS2)の内の少なくとも一種とセレン化ニオブ
の合計添加量は、5〜50重量%が好ましく、10〜
25重量%が特に好ましい。5重量%以下では摩擦
係数および電気ノイズが大きくなり、50重量%以
上では接触抵抗が大きくなり、耐摩耗性が悪化す
る。 又、上記材料により電機用複合ブラシ材料を製
造するには、公知の方法、例えば原料粉を混合形
成した後焼結する方法やホツトプレスによる焼結
方法などを用いることができるが、その焼結雰囲
気には原料分の酸化分解を防止するため不活性雰
囲気あるいは真空雰囲気を用いるようにするのが
望ましい。 以下、実施例によりこの発明を具体的に説明す
るが、それに限定されない。 実施例 平均粒径10μmのMoS2粉末と平均粒径3μmの
NbSe2粉末を1:1の割合で湿式混合し、ついで
平均半径5μmのAg粉末と重量比5〜50%の範囲
で各混合粉末を同じく湿式法で作成した。これら
の混合粉末を乾燥後電気黒鉛質のカーボン型に入
れ真空ホツトプレス法によつて焼結複合材を試作
した。 ホツトプレスの条件は、真空排気後(10-5torr
台)、1分間に4℃の割合で加熱昇温し、800℃で
約15分間保持したのち350Kg/cm3まで加圧、その
ままの状態で約45分間保持する。以後炉冷し500
℃で加圧を解除、さらに常温まで真空中炉冷し複
合ブラシ材を得た。これらの試作品のうち一部の
試料の配合比、密度、密度比などの特性を表に示
す。 これらの複合材を成形加圧側面が摺動面になる
ように直径4mm、長さ15mmの円柱状に研削加工
し、相手材に純Ag−Cu円板を選定し、ピン/円
板型の試験装置を用いて高真空中(10-7torr台)、
接触荷重50g、摺動速度75cm/S、直流1Aの条
件で摺動試験を行なつた。そして真空中通電状態
において摩擦係数、比摩耗量、接触抵抗、電気ノ
イズなどの摺動特性を調べた。 その結果、第1図、第2図および第3図のそれ
ぞれ曲線Cに、各々MoS2とNbSe2粉末の合計を
Ag粉に5〜50重量%添加した時の複合ブラシ材
の比摩耗量(mm3/mm・Kgf)変化、接触抵抗(m
Ω)変化および電気ノイズ(mV/1A)変化を
示す。 その結果を実施例と同様にして得られた上記
MoS2およびNbSe2のAgへの単独添加のものと比
較検討すると、比摩耗量については、第1図に示
すように、MoS2A又はNbSe2Bの単独添加のも
のと比較して、MoS2とNbSe2を併用添加したこ
の発明の一実施例の電機用複合ブラシ材料Cは、
MoS2とNbSe2の合計添加量5〜50重量%の範囲
で著しく減少しているが、10〜25重量%の添加が
最も好ましい。 次に、接触抵抗については、第2図に示すよう
に、MoS2とNbSe2を併用添加したこの発明の一
実施例の電機用複合ブラシ材料は、MoS2と
NbSe2の合計添加量5〜50重量%の範囲で、
MoS2単独添加の場合Aと比較して明らかに小さ
い値を示しているが、30重量%以上では接触抵抗
の増加が避けられないため25重量%以下であるの
が最も好ましい。 又、電気ノイズについては、第3図に示すよう
に、MoS2とNbSe2を併用添加したこの発明の一
実施例の電機用複合ブラシ材料は、MoS2単独添
加の場合Aと比較しても見劣りせず、添加量15重
量%未満では小さくなつており、10〜20重量%の
添加が最も好ましい。
において、相対的に回転、摺動して電力や電気信
号などを伝達するスリツプリングアセンブリに用
いられる電機用銀系複合ブラシ材料に関するもの
である。 〔従来の技術〕 スリツプリングアセンブリに要求される特性
は、第1に電力や電気信号を確実に伝送すること
であり、第2に長時間安定に作動することであ
る。第1の特性を満足するためにはブラシ/リン
グ間の接触抵抗や電気ノイズが小さいことが、第
2のそれには摩擦係数が低く安定であることとブ
ラシ材およびリング材の摩耗が小さいことが必要
となる。これらの要求を満たすため従来から導電
性、潤滑性にすぐれた炭素、黒鉛などに導電性を
高める金属粉末(銀および銅等、以下Ag、Cuと
記す)を添加した金属黒鉛質ブラシ材が提供され
てきた。これらのブラシ材は通常の使用状態では
含有黒鉛の潤滑性が保持されているが、高温
(150℃以上)、低湿度(2g/m3以下)、真空
(10-2torr以下)状態などは吸着する水分の不足
によつて粉塵摩耗を起こすことが公知であり、こ
の対策として黒鉛と類似の層状構造を持つ固体潤
滑剤などを添加することが提案されている。例え
ば、、特公昭36−914号公報には金属と黒鉛の混合
粉末に二硫化モリブデン(以下MoS2と記す)粉
末を添加焼結すること、また特開昭58−51483号
公報にはMoS2、二硫化タングステン(以下WS2
と記す)のいずれか一種と窒化ホウ素を添加した
金属黒鉛質ブラシ材などの提案がなされている。
さらに他の固体潤滑剤の応用例としては特開昭53
−58910号公報に示されているものに代表される
銅系合金粉末とMoS2粉末を混合、大気中ホツト
プレス又は成形焼結する複合ブラシ材などが発表
されている。しかしながら、超高真空中
(10-10torr以下)で電力、電気信号を伝達させう
る能力を持つブラシ材は従来から国内ではほとん
ど発表されていない。 一方、国外とくに米国では宇宙開発に伴う人工
衛星、宇宙船などの開発過程において超高真空中
で使用されるスリツプリングアセンブリが、
NASAの研究所を中心にその周辺の航空機産業
又は人工衛星とその部品の製造会社などで研究さ
れており、評価試験結果なども一部発表されてい
る。 現在、通信衛星や放送衛星に搭載される宇宙機
器に超高真空中で数年から10年もの長期にわたつ
てメンテナンスフリーで電力や電気信号を伝達す
ることが可能なスリツプリングアセンブリが必要
とされている。これらの要求を満足するブラシ材
としては、導電率の最も高い銀粉をマトリツクス
として、これに真空中で潤滑性に富む固体潤滑剤
を添加し混合、成形焼結した複合材などが発表さ
れている。たとえば、LMSC(LOCKEED
MISSILES&SPACE COMPANY)では、Ag85
重量%、MoS215重量%の複合焼結材をブラシと
し、Ag90重量%、Cu10重量%の合金のリング材
として超高真空中で調査した摺動特性(摩耗率、
接触抵抗、電気ノイズ)などを発表している。 しかしながら、固体潤滑剤を添加するだけでは
必ずしも摺動特性は改善されず、Ag−固体潤滑
剤の複合焼結材においても固体潤滑剤の添加量、
添加法および複合焼結材の作製法などによつてそ
の特性は著しく異なる。例えば、J.C.Anderson
は、MoS2を5〜15重量%の範囲で添加しホツト
プレス法で作製したAg−MoS2複合ブラシ材の摺
動特性について、ブラシ材の摩耗はMoS2量が増
すにつれて減少するが、電気ノイズに関しては
MoS2量が増すにつれて増加すると報告してい
る。一方、コールドプレス法で作製したAg−
MoS2複合ブラシ材においては、MoS2量が多い
方が電気ノイズは小さいが摩耗が多いとも述べて
いる。 したがつて、Ag−固体潤滑剤の複合焼結材の
摺動特性には、固体潤滑剤の添加量、添加法およ
び複合焼結材の作製法などが大きく関連している
ことがわかる。 〔発明が解決しようとする問題点〕 我々の先行技術として、従来の技術にもとづ
き、Ag粉にMoS2粉を添加した複合焼結材を
MoS25〜50重量%の範囲で試作した。 又、MoS2に比べ固有抵抗が著しく低く、
MoS2と同様な層状構造をしているセレン化ニオ
ブ(以下NbSe2と記す。固有抵抗5.35×10-4Ωcm)
粉をMoS2粉の代わりにAg粉に5〜50重量%の範
囲で添加した複合焼結材を試作した。 そして、これらのAg粉にMoS2粉を添加した複
合焼結材およびAg粉にNbSe2粉を添加した複合
焼結材の摺動特性をピン/円板型試験機により調
べた。その結果、第1図、第2図および第3図の
それぞれ曲線Aに、各々、固体潤滑剤として
MoS2をAg粉に5〜50重量%添加した時の複合焼
結材の比摩耗量(mm3/mm.Kgf)変化、接触抵抗
(mΩ)変化および電気ノイズ(mV/1A)変化
を示すと共に、表に複合材の配合比、密度、密度
比などの特性を示す。それによると摩擦係数は低
く、ブラシ材の比摩耗量も小さかつた。相手円板
(AgまたはAg−Cu)の摺動面にはMoS2の付着
層が生成されており、この移着膜とブラシ材との
間で良好な潤滑が保持されているものと考えられ
る。しかし、固有抵抗が851Ωcmと高いMoS2移着
膜などを介して電気信号が伝達するとこになるた
め、MoS2添加量にもよるが必然的に接触抵抗や
電気ノイズが大きくなる。MoS2の添加量を少な
くし接触抵抗を許容領域まで低減すると摩擦係数
やブラシ材の比摩耗量が悪化し好ましくない。電
気ノイズに関しては、MoS2添加量を5〜10重量
%まで少なくするとかえつて増加する傾向があ
る。 又、第1図、第2図および第3図のそれぞれ曲
線Bに、各々、固体潤滑剤としてNbSe2をAg粉
に5〜50重量%添加した時の複合焼結材の比摩耗
量(mm3/mm・Kgf)変化、接触抵抗(mΩ)およ
び電気ノイズ(mV/1A)変化を示すと共に、
表に複合材の配合比、密度、密度比などの特性を
示す。それによると、NbSe2の固有抵抗が小さい
ことと相手円板の摺動面にNbSe2の付着層が生成
されず境界層でポリシング作用しながら潤滑して
いるため接触抵抗は小さくなつた。しかしなが
ら、NbSe2単独添加では潤滑膜の生成がほとんど
観察されず、試験開始から一定の摩耗が進行し、
試験途中でも比摩耗量の低下現象が見られないな
ど耐摩耗性については必ずしも満足する値が得ら
れない。また、摩耗粉が多量に生成されることに
より電気ノイズも大きくなる。 以上より、Ag−MoS2複合ブラシ材においては
良好な潤滑特性は得られるものMoS2の固有抵抗
が高いため接触抵抗がおのずと高くなる。一方、
固有抵抗の小さいNbSe2を添加したAg−NbSe2
複合ブラシ材においては、接触抵抗は小さくなる
ものの摩耗量や電気ノイズが増してしまうことが
わかる。 即ち、Ag粉に上記MoS2粉およびNbSe2粉など
の固体潤滑剤を単独添加した場合のAg系複合ブ
ラシ材においては、固体潤滑剤の固有抵抗や摩耗
形態などの特性に一長一短があるため摩擦係数、
耐摩耗性、接触抵抗、電気ノイズの摺動特性を同
時にすべく満足することはできなかつた。 この発明は、かかる問題点を解決するためにな
されたもので、摩耗特性および摩耗特性が良好
で、しかも導電性に優れ、接触抵抗、電気ノイズ
の少ない電機用複合ブラシ材料を得ることを目的
とする。 〔問題点を解決するための手段〕 この発明の電機用複合ブラシ材料は、硫化物系
層状物質固体潤滑剤およびセレン化ニオブを含有
し残部銀のものである。 〔作用〕 この発明における硫化物系層状物質固体潤滑剤
は、摩擦係数、比摩耗量、電気ノイズなどを低減
するために添加したものであり、セレブ化ニオブ
は、主に接触抵抗を低減するために添加したもの
である。さらに、硫化物系層状物質固体潤滑剤と
セレン化ニオブを併用添加することにより、複合
ブラシ材の結合を充分にし、機械的強度を高め、
耐麻耗性をさらに向上させたものである。 〔実施例〕 この発明に係わる硫化物系層状物質としては、
例えば二硫化モリブデンおよび二硫化タングステ
ンの内の少なくとも一種が用いられる。添加量
は、5重量%以下では摩耗特性と耐摩耗性が悪化
し、30重量%以上では電気ノイズが大きくなる。
又、これらの固体潤滑剤の粒度はとくに定めるも
のではないが、均一は分散状態を得るためには平
均粒径30μm以下、好ましくは1〜20μmのもの
を用いるのが望ましい。 セレン化ニオブの添加は、5重量%以下では耐
摩耗性が悪化し、30重量%以上になると接触抵抗
と電気ノイズが大きくなる。なお、粒度は可及的
に小さい方が良いが、配合、混合時などにおける
粉末の取扱いおよび固有抵抗の高い硫化物系層状
物質固体潤滑剤の周辺に固有抵抗の低セレン化ニ
オブを効率よく分散させ所期の目的を達成するこ
とを考えると平均粒径0.5〜5μmであることが望
ましい。 なお、硫化物系層状物質固体潤滑剤の二硫化モ
リブデン(MoS2)および二硫化タングステン
(WS2)の内の少なくとも一種とセレン化ニオブ
の合計添加量は、5〜50重量%が好ましく、10〜
25重量%が特に好ましい。5重量%以下では摩擦
係数および電気ノイズが大きくなり、50重量%以
上では接触抵抗が大きくなり、耐摩耗性が悪化す
る。 又、上記材料により電機用複合ブラシ材料を製
造するには、公知の方法、例えば原料粉を混合形
成した後焼結する方法やホツトプレスによる焼結
方法などを用いることができるが、その焼結雰囲
気には原料分の酸化分解を防止するため不活性雰
囲気あるいは真空雰囲気を用いるようにするのが
望ましい。 以下、実施例によりこの発明を具体的に説明す
るが、それに限定されない。 実施例 平均粒径10μmのMoS2粉末と平均粒径3μmの
NbSe2粉末を1:1の割合で湿式混合し、ついで
平均半径5μmのAg粉末と重量比5〜50%の範囲
で各混合粉末を同じく湿式法で作成した。これら
の混合粉末を乾燥後電気黒鉛質のカーボン型に入
れ真空ホツトプレス法によつて焼結複合材を試作
した。 ホツトプレスの条件は、真空排気後(10-5torr
台)、1分間に4℃の割合で加熱昇温し、800℃で
約15分間保持したのち350Kg/cm3まで加圧、その
ままの状態で約45分間保持する。以後炉冷し500
℃で加圧を解除、さらに常温まで真空中炉冷し複
合ブラシ材を得た。これらの試作品のうち一部の
試料の配合比、密度、密度比などの特性を表に示
す。 これらの複合材を成形加圧側面が摺動面になる
ように直径4mm、長さ15mmの円柱状に研削加工
し、相手材に純Ag−Cu円板を選定し、ピン/円
板型の試験装置を用いて高真空中(10-7torr台)、
接触荷重50g、摺動速度75cm/S、直流1Aの条
件で摺動試験を行なつた。そして真空中通電状態
において摩擦係数、比摩耗量、接触抵抗、電気ノ
イズなどの摺動特性を調べた。 その結果、第1図、第2図および第3図のそれ
ぞれ曲線Cに、各々MoS2とNbSe2粉末の合計を
Ag粉に5〜50重量%添加した時の複合ブラシ材
の比摩耗量(mm3/mm・Kgf)変化、接触抵抗(m
Ω)変化および電気ノイズ(mV/1A)変化を
示す。 その結果を実施例と同様にして得られた上記
MoS2およびNbSe2のAgへの単独添加のものと比
較検討すると、比摩耗量については、第1図に示
すように、MoS2A又はNbSe2Bの単独添加のも
のと比較して、MoS2とNbSe2を併用添加したこ
の発明の一実施例の電機用複合ブラシ材料Cは、
MoS2とNbSe2の合計添加量5〜50重量%の範囲
で著しく減少しているが、10〜25重量%の添加が
最も好ましい。 次に、接触抵抗については、第2図に示すよう
に、MoS2とNbSe2を併用添加したこの発明の一
実施例の電機用複合ブラシ材料は、MoS2と
NbSe2の合計添加量5〜50重量%の範囲で、
MoS2単独添加の場合Aと比較して明らかに小さ
い値を示しているが、30重量%以上では接触抵抗
の増加が避けられないため25重量%以下であるの
が最も好ましい。 又、電気ノイズについては、第3図に示すよう
に、MoS2とNbSe2を併用添加したこの発明の一
実施例の電機用複合ブラシ材料は、MoS2単独添
加の場合Aと比較しても見劣りせず、添加量15重
量%未満では小さくなつており、10〜20重量%の
添加が最も好ましい。
この発明は以上説明したとおり、硫化物系層状
物質固体潤滑剤およびセレン化ニオブを含有し、
残部銀であるものを用いることにより、摩擦特性
および摩耗特性が良好で、しかも導電性に優れ、
接触抵抗、電気ノイズの少ない電機用複合ブラシ
材料を得ることができ、例えば、スリツプリング
アセンブリに適用できる。なお、この発明の電機
用複合ブラシ材料を用いたスリツプリングアセン
ブリは、人工衛星、宇宙構造物などが置かれる超
高真空中において長時間すぐれた摺動特性を保持
することが期待できる。又、この発明の電機用複
合ブラシ材料は、宇宙空間のみならず地上におけ
る特殊雰囲気中たとえば真空槽内、窒素ガス雰囲
気中あるいは吸着水分子層の潤滑効果が期待でき
ない乾燥空気中(2g/m3以下)などにおいても
同様の効果が期待されることはいうまでもない。 また、衛星用スリツプリングアセンブリでは地
上試験のために大気中で潤滑性の高い黒鉛を微量
添加(1〜3重量%)したAg系複合ブラシ材を
適用することが公知であるが、この発明の電機用
複合ブラシ材料を適用する場合も、同様の処理を
施して使用してもよい。
物質固体潤滑剤およびセレン化ニオブを含有し、
残部銀であるものを用いることにより、摩擦特性
および摩耗特性が良好で、しかも導電性に優れ、
接触抵抗、電気ノイズの少ない電機用複合ブラシ
材料を得ることができ、例えば、スリツプリング
アセンブリに適用できる。なお、この発明の電機
用複合ブラシ材料を用いたスリツプリングアセン
ブリは、人工衛星、宇宙構造物などが置かれる超
高真空中において長時間すぐれた摺動特性を保持
することが期待できる。又、この発明の電機用複
合ブラシ材料は、宇宙空間のみならず地上におけ
る特殊雰囲気中たとえば真空槽内、窒素ガス雰囲
気中あるいは吸着水分子層の潤滑効果が期待でき
ない乾燥空気中(2g/m3以下)などにおいても
同様の効果が期待されることはいうまでもない。 また、衛星用スリツプリングアセンブリでは地
上試験のために大気中で潤滑性の高い黒鉛を微量
添加(1〜3重量%)したAg系複合ブラシ材を
適用することが公知であるが、この発明の電機用
複合ブラシ材料を適用する場合も、同様の処理を
施して使用してもよい。
第1図は、この発明の一実施例の電機用複合ブ
ラシ材料と従来のものの比摩耗量を比較するため
の固体潤滑剤添加量(重量%)による比摩耗量
(mm3/mm・Kgf)変化を示す特性図、第2図は、
この発明の一実施例の電機用複合ブラシ材料と従
来のものの接触抵抗を比較するための固体潤滑剤
添加量(重量%)による接触抵抗(mΩ)変化を
示す特性図、第3図は、この発明の一実施例の電
機用複合ブラシ材料と従来のものの電気ノイズを
比較するための固体潤滑剤添加量(重量%)によ
る電気ノイズ(mV/1A)変化を示す特性図で
ある。 図において、AはAgにMoS2単独添加したもの
の特性、BはAgにNbSe2単独添加したものの特
性、Cはこの発明の一実施例の電機用複合ブラシ
材料の特性である。
ラシ材料と従来のものの比摩耗量を比較するため
の固体潤滑剤添加量(重量%)による比摩耗量
(mm3/mm・Kgf)変化を示す特性図、第2図は、
この発明の一実施例の電機用複合ブラシ材料と従
来のものの接触抵抗を比較するための固体潤滑剤
添加量(重量%)による接触抵抗(mΩ)変化を
示す特性図、第3図は、この発明の一実施例の電
機用複合ブラシ材料と従来のものの電気ノイズを
比較するための固体潤滑剤添加量(重量%)によ
る電気ノイズ(mV/1A)変化を示す特性図で
ある。 図において、AはAgにMoS2単独添加したもの
の特性、BはAgにNbSe2単独添加したものの特
性、Cはこの発明の一実施例の電機用複合ブラシ
材料の特性である。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 硫化物系層状物質固体潤滑剤およびセレン化
ニオブを含有し、残部銀である電機用複合ブラシ
材料。 2 硫化物系層状物質固体潤滑剤が二硫化モリブ
デンおよび二硫化タングステンの内の少なくとも
一種であり、上記硫化物系層状物質固体潤滑剤と
セレン化ニオブの合計が5〜50重量%で、残部銀
である特許請求の範囲第1項記載の電機用複合ブ
ラシ材料。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP8789085A JPS61245477A (ja) | 1985-04-24 | 1985-04-24 | 電機用複合ブラシ材料 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP8789085A JPS61245477A (ja) | 1985-04-24 | 1985-04-24 | 電機用複合ブラシ材料 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPS61245477A JPS61245477A (ja) | 1986-10-31 |
| JPH0355036B2 true JPH0355036B2 (ja) | 1991-08-22 |
Family
ID=13927473
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP8789085A Granted JPS61245477A (ja) | 1985-04-24 | 1985-04-24 | 電機用複合ブラシ材料 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPS61245477A (ja) |
-
1985
- 1985-04-24 JP JP8789085A patent/JPS61245477A/ja active Granted
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPS61245477A (ja) | 1986-10-31 |
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Legal Events
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