JPH0355217B2 - - Google Patents
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- JPH0355217B2 JPH0355217B2 JP5019783A JP5019783A JPH0355217B2 JP H0355217 B2 JPH0355217 B2 JP H0355217B2 JP 5019783 A JP5019783 A JP 5019783A JP 5019783 A JP5019783 A JP 5019783A JP H0355217 B2 JPH0355217 B2 JP H0355217B2
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Classifications
-
- B—PERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
- B22—CASTING; POWDER METALLURGY
- B22D—CASTING OF METALS; CASTING OF OTHER SUBSTANCES BY THE SAME PROCESSES OR DEVICES
- B22D7/00—Casting ingots, e.g. from ferrous metals
Landscapes
- Engineering & Computer Science (AREA)
- Mechanical Engineering (AREA)
- Continuous Casting (AREA)
Description
本発明は、溶鋼の鋳造法に関するものである。
一般に、溶鋼を用いた極厚スラブの鋳造に際し
て、古くから行なわれている鋳塊を得た後に圧延
する造塊法と製造コストが安くしかも生産性の高
い等の理由から連続鋳造法が広く用いられている
ことはよく知られている。 このように、従来から行なわれている鋳造法
は、その鋳造鋼種の特性による制約、及び低コス
ト化と高生産性の指向等から、それぞれの特徴に
適した範囲において用いられている。しかし、こ
れ等鋳造法は、その鋳造鋼の品質面及び歩留等に
おいて、解決すべき一部の問題点が残されてい
る。例えば、造塊法においては、鋳塊の頭部に著
しい成分偏析部を形成し、場合によつてはその頭
部を切除することから、大巾な歩留低下を伴うと
共に、鋳塊の内部には、逆V偏析線に代表される
濃厚成分偏析帯が存在するために、高級品質化を
も阻害している。一方連続鋳造法においては、造
塊法ほど極端ではないが、同様に、鋳片の中芯部
に濃厚成分偏析を伴う欠点を持つている。この連
続鋳造における鋳片の中芯偏析をなくすために、
電磁撹拌に代表される様々な技術が開発されると
共に連鋳機自体及びその操業技術の改善も積極的
に行なわれている。その結果、微細な等軸晶粒を
持つた鋳片を得ることが可能となり、激しい中芯
偏析は、ほぼ解消されつつある。 しかし、溶鋼の凝固収縮、あるいはバルジング
等による未凝固部の溶鋼の流動がおこることか
ら、この溶鋼流動に付随したV状偏析と点状偏析
群については、いまだ改善されておらず、今後の
課題として残されている。 従つて、前述した如き、造塊法及び連続鋳造法
の欠点である成分偏析及び歩留等を改善する方法
として、例えば、特公昭53−19290号公報の如く、
鋳型の上面及び側面を保温して溶鋼を鋳型下面か
ら凝固させるいわゆる一方向凝固法がある。この
一方向凝固法は、従来の連続鋳造法に見られる中
芯偏析やV状偏析等を解消する効果的な方法では
あるが、最終凝固部である上層部に、大きな成分
偏析層を形成する。 従つて、圧延前か、あるいは圧延後の手入れの
際に、前記の成分偏析層を溶削して除去しなけれ
ばならないため、成品歩留が低くなる。更にこの
方法は溶融金属を一方向より完全凝固させるた
め、上層部になる程凝固速度が遅くなることか
ら、粗樹状晶粒を形成して粒子間偏析を大きくす
ると共に、鋳造に長時間を要する等の難点を伴つ
ている。 本発明は、これら前述した如き、従来法の欠点
を改善すべくなされたものであり、鋳型の短片L
mmと該鋳型の垂直方向厚みtmmがL/t≧2の極
厚スラブの鋳型に溶鋼を鋳込み、鋳込溶鋼の下部
を鋳型底面の放熱に冷却して凝固せしめつつ、該
鋳込溶鋼の上面を鋳込完了から30秒から5分間溶
融状態に保持して後に、上面からも凝固せしめ
て、該鋳込溶鋼の凝固収縮に追従して上面凝固殻
を下降、成分偏析の極めて少ない高品質の鋳片を
得る優れた溶鋼の鋳造法である。 以下、本発明による溶鋼の鋳造法について、第
1図、第2図に基づいて述べる。 まず、第1図に示す如き溶鋼3の凝固に際し、
鋳型1のその短片Lmmと垂直方向厚みtmmの比は
L/t≧2が必要であり、L/t<2では、鋳型
1の幅が厚みに対して小さいために底面1b及び
側壁1a面における吸熱及び放熱が大きくなるた
め、上面を充分に保温しても、上記底面1b及び
側面1aからの溶鋼3の凝固の進行が早く、底面
及び側壁からの凝固張り出しが大きくなつて上面
凝固殻のたおれこみが凝固収縮に追従できないこ
とから、鋳片の内部に収縮孔が発生するととも
に、その周辺に成分偏析層を伴うことが判明し
た。 よつて、上記の如く、L/t2の鋳型1に溶
鋼3を注入管2を介して鋳込んだ後に、上面に適
宜量の保温剤4を添加して、上面からの凝固を抑
制しつつ、鋳型1の底面1bからの凝固のみを進
行させ、適宜時間経過後に、上面からも凝固を行
なわせることが必要である。 即ち、本発明による方法は、鋳型1に鋳込んだ
溶鋼3を凝固させるに際して、凝固収縮孔と内部
溶鋼流動による成分偏析のない、しかも、一方向
の凝固法の如き、上層部の凝固速度の低下による
濃厚偏析をなくすことにある。 従つて、鋳込溶鋼3を鋳型1の底面1bからの
放熱で冷却して凝固せしめつつ、該鋳込溶鋼3の
上部を保温剤4の発熱か、あるいは保温剤4の発
熱と断熱ボード5の断熱保温とのいずれかにて、
溶融状態に適宜時間保持する。このように、鋳込
溶鋼3の上部を溶融状態に保持することにより、
鋳型1の底面1bからの凝固が適宜時間先行す
る。これは、前記の保温剤4の発熱反応の終了に
よつて、該鋳込溶鋼3の上面からも凝固を開始し
た際に、内部の未凝固層が薄くできることから、
凝固収縮孔の発生を抑止できると共に、適宜厚み
の上面凝固殻か形成されるため凝固収縮に追従し
て上面凝固殻の下降が容易となる。これは、凝固
収縮孔の発生とこの収縮孔の発生による溶鋼の内
部流動が上面の凝固殻が比較的厚い場合か、ある
いは、適宜厚みの上面凝固殻であつても内部の未
凝固層の厚みが厚い場合に発生していることから
もいえる。又、上面の保温を強化すれば、鋳型1
の底面1b側のみから凝固が進んで、前述した一
方向凝固法に類似し、逆に弱い場合は、上面から
の凝固が早期に開始されて、上面凝固殻が厚くな
り、内部の凝固収縮に上面凝固殻が追従できなく
なる。 このように、適宜厚みの上面凝固殻を形成し、
且つ内部未凝固層の凝固収縮に追従して、上面凝
固殻を下降せしめるために、発明者等の種々の実
験に基づく知見によれば、表−1に示す如く、例
えば、金属アルミニユームを25〜30%、酸化鉄を
12〜27%含有するような保温剤4と厚さ25mmの一
般の造塊作業に用いられているところの例えば、
MgO系ターンボードの如き断熱ボード5を用い
る際は、前記保温剤4を溶鋼1ton当り5Kg以上、
20Kg以下を鋳込溶鋼3の鋳込完了後30秒間以内に
添加して該鋳込溶鋼3の表面を均一に覆うことに
よつて得られる。しかし、表−1に示す実験番号
4,5の如く、前述した保温剤4の添加量が溶鋼
1ton当り5Kg以下いわゆる保温不足かあるいは鋳
込完了後30秒間以上経過後に添加した際は、上面
凝固殻が厚くなるため剛性が強くなつて、内部の
凝固収縮にともなつて上面凝固殻の追従下降が不
充分となり、凝固収縮孔とその周辺に成分偏析層
を生じる。また、実験番号3に示す如く、溶鋼
1ton当り20Kg以上の保温剤4を添加すると、鋳込
溶鋼3の上面の溶融状態保持時間が長くなるため
に、上面凝固殻の形成とその成長が遅れて底面1
bからの凝固を主体とする一方凝固に類似してく
る。 更に、実験番号6に示す如く断熱ボード5を併
用しない場合の保温剤4の添加量は溶鋼1ton当り
10Kg以上、30Kg以下が必要であり断熱ボード5の
有無による保温剤4の変動は5Kg〜10Kgの増減と
なる。 この保温条件は溶鋼3の内部に熱電対を埋設し
て実験をおこなつた結果によれば、上面の溶融状
態が鋳込完了直後から30秒間以上、5分間以内に
保持されていることになつている。このため、実
験番号7のように鋼塊厚みtが50mm以下の場合は
鋳込後5分以内に凝固が完了することから一方向
凝固の形態をとるため、上面に濃厚偏析を生じ
る。また、本発明方法を極厚スラブの製作に対し
て適用する場合、たおれこみが可能となるシエル
厚に上面の凝固を制御するには、下面からの凝固
を長時間にわたつておこさなければならず、凝固
速度が極めて遅くなり、該溶鋼3内の含有元素の
拡散速度の方が凝固速度より速くなるため、上面
近くの最終凝固部に成分偏析層を生じる。ここ
で、溶鋼内のPやC、Sといつた含有元素の拡散
速度は凝固直後で10-3cm2/s程度と見積られ、こ
れよりも、凝固速度をはやくするためには、底面
からの凝固速度定数(K)と、凝固開始から終了まで
の時間(tf)の2つ、つまり、鋳型底面1bの冷
却条件と鋼塊厚みの2つを調節することが必要と
なるが、本実施例の場合鋳型1の底面からの放熱
冷却による凝固速度係数は約25mm/√分と見積ら
れるため、tfを約75分以下、つまり、底面1bか
らの凝固厚を220mm程度までに抑えなくてはなら
ない。これは、底面からの凝固が全厚の60%を占
めると考えた場合、鋼塊厚としては約370mm以下
になり、もし、実験番号8に示す如く、これ以上
厚い鋼塊を鋳込む場合には、底面1bに例えば水
冷銅板等を用いて冷却を強めることによつて得ら
れる。 更に、上記の高品質鋳片を得るためには、鋳込
温度を一般に用いられているところの、例えば (液相線温度℃)=1538℃−(55×〔%C〕+80×
〔%C〕2+13×〔%Si〕+4.8 ×〔%Mn〕+1.5×〔%Cr〕+3.1×〔%Ni〕) で求めた液相線温度より20℃以上、60℃以下の範
囲にすることが望ましく、実験番号9に示す如く
これよりも低い温度での鋳込では、凝固組織が等
軸晶組織を呈するため、全体に軽微ではあるが点
状偏析が発生して均質化を阻害する。又、逆に、
注入温度が高いと凝固に長時間を要すると共に、
鋳型1を含めた注入設備が大巾に損耗されること
から液相線温度に20℃以上を加算した鋳込温度に
対して極力低い方が好ましい。
て、古くから行なわれている鋳塊を得た後に圧延
する造塊法と製造コストが安くしかも生産性の高
い等の理由から連続鋳造法が広く用いられている
ことはよく知られている。 このように、従来から行なわれている鋳造法
は、その鋳造鋼種の特性による制約、及び低コス
ト化と高生産性の指向等から、それぞれの特徴に
適した範囲において用いられている。しかし、こ
れ等鋳造法は、その鋳造鋼の品質面及び歩留等に
おいて、解決すべき一部の問題点が残されてい
る。例えば、造塊法においては、鋳塊の頭部に著
しい成分偏析部を形成し、場合によつてはその頭
部を切除することから、大巾な歩留低下を伴うと
共に、鋳塊の内部には、逆V偏析線に代表される
濃厚成分偏析帯が存在するために、高級品質化を
も阻害している。一方連続鋳造法においては、造
塊法ほど極端ではないが、同様に、鋳片の中芯部
に濃厚成分偏析を伴う欠点を持つている。この連
続鋳造における鋳片の中芯偏析をなくすために、
電磁撹拌に代表される様々な技術が開発されると
共に連鋳機自体及びその操業技術の改善も積極的
に行なわれている。その結果、微細な等軸晶粒を
持つた鋳片を得ることが可能となり、激しい中芯
偏析は、ほぼ解消されつつある。 しかし、溶鋼の凝固収縮、あるいはバルジング
等による未凝固部の溶鋼の流動がおこることか
ら、この溶鋼流動に付随したV状偏析と点状偏析
群については、いまだ改善されておらず、今後の
課題として残されている。 従つて、前述した如き、造塊法及び連続鋳造法
の欠点である成分偏析及び歩留等を改善する方法
として、例えば、特公昭53−19290号公報の如く、
鋳型の上面及び側面を保温して溶鋼を鋳型下面か
ら凝固させるいわゆる一方向凝固法がある。この
一方向凝固法は、従来の連続鋳造法に見られる中
芯偏析やV状偏析等を解消する効果的な方法では
あるが、最終凝固部である上層部に、大きな成分
偏析層を形成する。 従つて、圧延前か、あるいは圧延後の手入れの
際に、前記の成分偏析層を溶削して除去しなけれ
ばならないため、成品歩留が低くなる。更にこの
方法は溶融金属を一方向より完全凝固させるた
め、上層部になる程凝固速度が遅くなることか
ら、粗樹状晶粒を形成して粒子間偏析を大きくす
ると共に、鋳造に長時間を要する等の難点を伴つ
ている。 本発明は、これら前述した如き、従来法の欠点
を改善すべくなされたものであり、鋳型の短片L
mmと該鋳型の垂直方向厚みtmmがL/t≧2の極
厚スラブの鋳型に溶鋼を鋳込み、鋳込溶鋼の下部
を鋳型底面の放熱に冷却して凝固せしめつつ、該
鋳込溶鋼の上面を鋳込完了から30秒から5分間溶
融状態に保持して後に、上面からも凝固せしめ
て、該鋳込溶鋼の凝固収縮に追従して上面凝固殻
を下降、成分偏析の極めて少ない高品質の鋳片を
得る優れた溶鋼の鋳造法である。 以下、本発明による溶鋼の鋳造法について、第
1図、第2図に基づいて述べる。 まず、第1図に示す如き溶鋼3の凝固に際し、
鋳型1のその短片Lmmと垂直方向厚みtmmの比は
L/t≧2が必要であり、L/t<2では、鋳型
1の幅が厚みに対して小さいために底面1b及び
側壁1a面における吸熱及び放熱が大きくなるた
め、上面を充分に保温しても、上記底面1b及び
側面1aからの溶鋼3の凝固の進行が早く、底面
及び側壁からの凝固張り出しが大きくなつて上面
凝固殻のたおれこみが凝固収縮に追従できないこ
とから、鋳片の内部に収縮孔が発生するととも
に、その周辺に成分偏析層を伴うことが判明し
た。 よつて、上記の如く、L/t2の鋳型1に溶
鋼3を注入管2を介して鋳込んだ後に、上面に適
宜量の保温剤4を添加して、上面からの凝固を抑
制しつつ、鋳型1の底面1bからの凝固のみを進
行させ、適宜時間経過後に、上面からも凝固を行
なわせることが必要である。 即ち、本発明による方法は、鋳型1に鋳込んだ
溶鋼3を凝固させるに際して、凝固収縮孔と内部
溶鋼流動による成分偏析のない、しかも、一方向
の凝固法の如き、上層部の凝固速度の低下による
濃厚偏析をなくすことにある。 従つて、鋳込溶鋼3を鋳型1の底面1bからの
放熱で冷却して凝固せしめつつ、該鋳込溶鋼3の
上部を保温剤4の発熱か、あるいは保温剤4の発
熱と断熱ボード5の断熱保温とのいずれかにて、
溶融状態に適宜時間保持する。このように、鋳込
溶鋼3の上部を溶融状態に保持することにより、
鋳型1の底面1bからの凝固が適宜時間先行す
る。これは、前記の保温剤4の発熱反応の終了に
よつて、該鋳込溶鋼3の上面からも凝固を開始し
た際に、内部の未凝固層が薄くできることから、
凝固収縮孔の発生を抑止できると共に、適宜厚み
の上面凝固殻か形成されるため凝固収縮に追従し
て上面凝固殻の下降が容易となる。これは、凝固
収縮孔の発生とこの収縮孔の発生による溶鋼の内
部流動が上面の凝固殻が比較的厚い場合か、ある
いは、適宜厚みの上面凝固殻であつても内部の未
凝固層の厚みが厚い場合に発生していることから
もいえる。又、上面の保温を強化すれば、鋳型1
の底面1b側のみから凝固が進んで、前述した一
方向凝固法に類似し、逆に弱い場合は、上面から
の凝固が早期に開始されて、上面凝固殻が厚くな
り、内部の凝固収縮に上面凝固殻が追従できなく
なる。 このように、適宜厚みの上面凝固殻を形成し、
且つ内部未凝固層の凝固収縮に追従して、上面凝
固殻を下降せしめるために、発明者等の種々の実
験に基づく知見によれば、表−1に示す如く、例
えば、金属アルミニユームを25〜30%、酸化鉄を
12〜27%含有するような保温剤4と厚さ25mmの一
般の造塊作業に用いられているところの例えば、
MgO系ターンボードの如き断熱ボード5を用い
る際は、前記保温剤4を溶鋼1ton当り5Kg以上、
20Kg以下を鋳込溶鋼3の鋳込完了後30秒間以内に
添加して該鋳込溶鋼3の表面を均一に覆うことに
よつて得られる。しかし、表−1に示す実験番号
4,5の如く、前述した保温剤4の添加量が溶鋼
1ton当り5Kg以下いわゆる保温不足かあるいは鋳
込完了後30秒間以上経過後に添加した際は、上面
凝固殻が厚くなるため剛性が強くなつて、内部の
凝固収縮にともなつて上面凝固殻の追従下降が不
充分となり、凝固収縮孔とその周辺に成分偏析層
を生じる。また、実験番号3に示す如く、溶鋼
1ton当り20Kg以上の保温剤4を添加すると、鋳込
溶鋼3の上面の溶融状態保持時間が長くなるため
に、上面凝固殻の形成とその成長が遅れて底面1
bからの凝固を主体とする一方凝固に類似してく
る。 更に、実験番号6に示す如く断熱ボード5を併
用しない場合の保温剤4の添加量は溶鋼1ton当り
10Kg以上、30Kg以下が必要であり断熱ボード5の
有無による保温剤4の変動は5Kg〜10Kgの増減と
なる。 この保温条件は溶鋼3の内部に熱電対を埋設し
て実験をおこなつた結果によれば、上面の溶融状
態が鋳込完了直後から30秒間以上、5分間以内に
保持されていることになつている。このため、実
験番号7のように鋼塊厚みtが50mm以下の場合は
鋳込後5分以内に凝固が完了することから一方向
凝固の形態をとるため、上面に濃厚偏析を生じ
る。また、本発明方法を極厚スラブの製作に対し
て適用する場合、たおれこみが可能となるシエル
厚に上面の凝固を制御するには、下面からの凝固
を長時間にわたつておこさなければならず、凝固
速度が極めて遅くなり、該溶鋼3内の含有元素の
拡散速度の方が凝固速度より速くなるため、上面
近くの最終凝固部に成分偏析層を生じる。ここ
で、溶鋼内のPやC、Sといつた含有元素の拡散
速度は凝固直後で10-3cm2/s程度と見積られ、こ
れよりも、凝固速度をはやくするためには、底面
からの凝固速度定数(K)と、凝固開始から終了まで
の時間(tf)の2つ、つまり、鋳型底面1bの冷
却条件と鋼塊厚みの2つを調節することが必要と
なるが、本実施例の場合鋳型1の底面からの放熱
冷却による凝固速度係数は約25mm/√分と見積ら
れるため、tfを約75分以下、つまり、底面1bか
らの凝固厚を220mm程度までに抑えなくてはなら
ない。これは、底面からの凝固が全厚の60%を占
めると考えた場合、鋼塊厚としては約370mm以下
になり、もし、実験番号8に示す如く、これ以上
厚い鋼塊を鋳込む場合には、底面1bに例えば水
冷銅板等を用いて冷却を強めることによつて得ら
れる。 更に、上記の高品質鋳片を得るためには、鋳込
温度を一般に用いられているところの、例えば (液相線温度℃)=1538℃−(55×〔%C〕+80×
〔%C〕2+13×〔%Si〕+4.8 ×〔%Mn〕+1.5×〔%Cr〕+3.1×〔%Ni〕) で求めた液相線温度より20℃以上、60℃以下の範
囲にすることが望ましく、実験番号9に示す如く
これよりも低い温度での鋳込では、凝固組織が等
軸晶組織を呈するため、全体に軽微ではあるが点
状偏析が発生して均質化を阻害する。又、逆に、
注入温度が高いと凝固に長時間を要すると共に、
鋳型1を含めた注入設備が大巾に損耗されること
から液相線温度に20℃以上を加算した鋳込温度に
対して極力低い方が好ましい。
【表】
【表】
以下、本発明の方法による実施例を図面に基づ
いて述べる。第1図は、本発明の方法による実施
例の断面図を示し、第2図は、本発明の方法によ
る実施例において、断熱ボードを用いた静置鋳造
及び傾転鋳造の断面図を示す。まず、第1図にお
いて、1は鋳型であつて、例えば、鋳鉄の如き材
質を用いて、適宜厚みの側壁1aで4面を囲うと
共に、底面1bで箱型を形成している。このよう
な鋳型1に、例えば、タンデイツシユ(図示せ
ず)に連接された注入管2を介して、溶鋼3を鋳
込むと共に、例えば、前述した如き発熱性の保温
剤4を、該溶鋼3の鋳込完了直後か、あるいは鋳
込完了から30秒間以内に添加して、溶鋼3の表面
を充分に覆う。又、第2図Aは、上述した如き第
1図に示す鋳込方法に加え、保温剤4を添加後、
直ちに、例えば、MgO系ターンボードの如き断
熱ボード5で覆うか、又は前記注入管2の嵌挿孔
(図示せず)を穿設した断熱ボード5を鋳込前に
配設したものである。更に第2図Bは、鋳込の際
に、鋳型1を適宜傾倒して、該鋳型1内に、例え
ばクレーン(図示せず)等によつて吊られた鋳湯
容器6の下端部に連設された浸漬管7を介して、
該鋳型1内に溶鋼3の鋳込を行なう。この際、鋳
型1内の溶鋼3が適宜量になつた時に、一般に用
いられている湯面保護剤11を若干量添加すると
共に、鋳込速度に合せて、鋳型載置台10を、例
えばギヤー等を介した駆動源(図示せず)に連設
された回転軸9の回転により、前記の鋳型載置台
10を矢印方向に順次下降せしめて、水平状態に
おいて鋳込を終了させて後30秒間以内に保温剤4
(図示せず)を添加し、更に、溶鋼3が完全に凝
固するまでのこの状態を保持する。 このように、本発明による方法を用いて鋳造を
行なう際に、鋳型厚み、鋳込溶鋼の成分、注入速
度及び外気温度等によつて鋳込溶鋼の凝固形態が
若干異なるため、添加する保温剤の量も若干増減
する必要がある。又使用する保温剤の種類によつ
ても必要添加量が異なつてくる。 次に、本発明の方法による実施例として第2図
Aに示す装置において、該鋳型1のL/t=4で
底面1bに厚さ25mmの鉄板を用いて、該鋳型の鋳
込溶鋼成分としてC:0.12%、Si:0.28%、
Mn:1.20%のものを鋳造温度を前述の液相線温
度より27℃高い温度で鋳造し保温剤としては、金
属アルミニユームを25〜30%、酸化鉄を12〜27%
含有したものを溶鋼1ton当り12Kg使用すると共
に、断熱ボードとして、25mm厚さのMgO系のタ
ーンボードを用いて保温した場合を第3図に示す
が、これは溶鋼の平均炭素含有量を1.0とした際
の、各方法における鋳片の0%(上面)〜100%
(底面)の各部位ごとの炭素含有量比を示してお
り、従来法である造塊法及び一方向凝固法では、
上面層(0%)に近くなる程、成分偏析が大きく
なつているのに対して、本発明法を用いた鋳片に
おいては、成分偏析が極めて少なく、しかも、鋳
片の厚み巾全体においても均質なものが得られ
た。更に、本発明法を用いた鋳片の成品歩留も90
%以上の高い値であつた。 なお、前述した如き方法による溶鋼の鋳込の際
に、薄板を鋳型の底面に敷込むと該鋳型の溶損及
び焼付き等を防止する効果があると共に、鋳肌の
美麗な鋳片が得られる。又、鋳込を第2図Bに示
す如く、浸漬管等を用いて極力静かに行なうこと
もよく、いずれの方法とも第3図に示すような良
好な結果が得られた。 このように、本発明による鋳造法の採用によつ
て、凝固収縮孔のない、いわゆる、上面凝固殻を
内部の凝固収縮に追従して下降せしめた鋳片が得
られることから極めて成分偏析の少ない、しか
も、成品歩留の高い高品質鋳片が得られると共
に、本発明法は、広く溶鉄の鋳造に適用できる優
れた鋳造法である。
いて述べる。第1図は、本発明の方法による実施
例の断面図を示し、第2図は、本発明の方法によ
る実施例において、断熱ボードを用いた静置鋳造
及び傾転鋳造の断面図を示す。まず、第1図にお
いて、1は鋳型であつて、例えば、鋳鉄の如き材
質を用いて、適宜厚みの側壁1aで4面を囲うと
共に、底面1bで箱型を形成している。このよう
な鋳型1に、例えば、タンデイツシユ(図示せ
ず)に連接された注入管2を介して、溶鋼3を鋳
込むと共に、例えば、前述した如き発熱性の保温
剤4を、該溶鋼3の鋳込完了直後か、あるいは鋳
込完了から30秒間以内に添加して、溶鋼3の表面
を充分に覆う。又、第2図Aは、上述した如き第
1図に示す鋳込方法に加え、保温剤4を添加後、
直ちに、例えば、MgO系ターンボードの如き断
熱ボード5で覆うか、又は前記注入管2の嵌挿孔
(図示せず)を穿設した断熱ボード5を鋳込前に
配設したものである。更に第2図Bは、鋳込の際
に、鋳型1を適宜傾倒して、該鋳型1内に、例え
ばクレーン(図示せず)等によつて吊られた鋳湯
容器6の下端部に連設された浸漬管7を介して、
該鋳型1内に溶鋼3の鋳込を行なう。この際、鋳
型1内の溶鋼3が適宜量になつた時に、一般に用
いられている湯面保護剤11を若干量添加すると
共に、鋳込速度に合せて、鋳型載置台10を、例
えばギヤー等を介した駆動源(図示せず)に連設
された回転軸9の回転により、前記の鋳型載置台
10を矢印方向に順次下降せしめて、水平状態に
おいて鋳込を終了させて後30秒間以内に保温剤4
(図示せず)を添加し、更に、溶鋼3が完全に凝
固するまでのこの状態を保持する。 このように、本発明による方法を用いて鋳造を
行なう際に、鋳型厚み、鋳込溶鋼の成分、注入速
度及び外気温度等によつて鋳込溶鋼の凝固形態が
若干異なるため、添加する保温剤の量も若干増減
する必要がある。又使用する保温剤の種類によつ
ても必要添加量が異なつてくる。 次に、本発明の方法による実施例として第2図
Aに示す装置において、該鋳型1のL/t=4で
底面1bに厚さ25mmの鉄板を用いて、該鋳型の鋳
込溶鋼成分としてC:0.12%、Si:0.28%、
Mn:1.20%のものを鋳造温度を前述の液相線温
度より27℃高い温度で鋳造し保温剤としては、金
属アルミニユームを25〜30%、酸化鉄を12〜27%
含有したものを溶鋼1ton当り12Kg使用すると共
に、断熱ボードとして、25mm厚さのMgO系のタ
ーンボードを用いて保温した場合を第3図に示す
が、これは溶鋼の平均炭素含有量を1.0とした際
の、各方法における鋳片の0%(上面)〜100%
(底面)の各部位ごとの炭素含有量比を示してお
り、従来法である造塊法及び一方向凝固法では、
上面層(0%)に近くなる程、成分偏析が大きく
なつているのに対して、本発明法を用いた鋳片に
おいては、成分偏析が極めて少なく、しかも、鋳
片の厚み巾全体においても均質なものが得られ
た。更に、本発明法を用いた鋳片の成品歩留も90
%以上の高い値であつた。 なお、前述した如き方法による溶鋼の鋳込の際
に、薄板を鋳型の底面に敷込むと該鋳型の溶損及
び焼付き等を防止する効果があると共に、鋳肌の
美麗な鋳片が得られる。又、鋳込を第2図Bに示
す如く、浸漬管等を用いて極力静かに行なうこと
もよく、いずれの方法とも第3図に示すような良
好な結果が得られた。 このように、本発明による鋳造法の採用によつ
て、凝固収縮孔のない、いわゆる、上面凝固殻を
内部の凝固収縮に追従して下降せしめた鋳片が得
られることから極めて成分偏析の少ない、しか
も、成品歩留の高い高品質鋳片が得られると共
に、本発明法は、広く溶鉄の鋳造に適用できる優
れた鋳造法である。
第1図は、本発明の方法による実施例の断面
図、第2図Aは本発明の方法による実施例(第1
図)に断熱ボードを用いた場合の断面図、第2図
Bは第2図Aに示す実施例に浸漬管を用いた傾転
鋳造の断面図、第3図は実施例における鋳片全厚
に対する割合と、炭素偏析度の関係を示す図であ
る。 1……鋳型、1a……側壁、1b……低面、2
……注入管、3……溶鋼、4……保温剤、5……
断熱ボード、6……鋳湯容器、7……浸漬管、8
……傾転装置(一部分のみ図示)、9……回動軸、
10……鋳型載置台、11……湯面保護剤。
図、第2図Aは本発明の方法による実施例(第1
図)に断熱ボードを用いた場合の断面図、第2図
Bは第2図Aに示す実施例に浸漬管を用いた傾転
鋳造の断面図、第3図は実施例における鋳片全厚
に対する割合と、炭素偏析度の関係を示す図であ
る。 1……鋳型、1a……側壁、1b……低面、2
……注入管、3……溶鋼、4……保温剤、5……
断熱ボード、6……鋳湯容器、7……浸漬管、8
……傾転装置(一部分のみ図示)、9……回動軸、
10……鋳型載置台、11……湯面保護剤。
Claims (1)
- 1 鋳型の短片Lmmと該鋳型の垂直方向厚みtmm
がL/t≧2の極厚スラブの鋳型に溶綱を鋳込
み、鋳込溶鋼の下部を鋳型底面の放熱にて冷却し
て凝固せしめつつ、該鋳込溶鋼の上面を鋳込完了
から30秒から5分間溶融状態に保持して後に、上
面からも凝固せしめて、該鋳込溶鋼の凝固収縮に
追従して上面凝固殻を下降させることを特徴とす
る溶鋼の鋳造方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP5019783A JPS59178152A (ja) | 1983-03-25 | 1983-03-25 | 溶鋼の鋳造法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP5019783A JPS59178152A (ja) | 1983-03-25 | 1983-03-25 | 溶鋼の鋳造法 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPS59178152A JPS59178152A (ja) | 1984-10-09 |
| JPH0355217B2 true JPH0355217B2 (ja) | 1991-08-22 |
Family
ID=12852411
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP5019783A Granted JPS59178152A (ja) | 1983-03-25 | 1983-03-25 | 溶鋼の鋳造法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPS59178152A (ja) |
-
1983
- 1983-03-25 JP JP5019783A patent/JPS59178152A/ja active Granted
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPS59178152A (ja) | 1984-10-09 |
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