JPH0356714B2 - - Google Patents
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- JPH0356714B2 JPH0356714B2 JP61162144A JP16214486A JPH0356714B2 JP H0356714 B2 JPH0356714 B2 JP H0356714B2 JP 61162144 A JP61162144 A JP 61162144A JP 16214486 A JP16214486 A JP 16214486A JP H0356714 B2 JPH0356714 B2 JP H0356714B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- chlorella
- iodine
- culture
- ppm
- medium
- Prior art date
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- Expired - Lifetime
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- Micro-Organisms Or Cultivation Processes Thereof (AREA)
- Medicines Containing Plant Substances (AREA)
Description
[産業上の利用分野]
本発明はヨウ素成分が淡水クロレラ細胞内に化
合物として富化固定化された水クロレラ及びそれ
を主成分とする抗癌剤に係る。 [従来技術] クロレラ、セネデスムス、クロミドモナス等淡
水性単細胞緑藻(以下単にクロレラという)は通
常の裁培植物に比べて増殖速度や光の利用効率が
極めて高く、かつタンパク質、脂質、炭水化物、
ビタミン、ミネラル等の栄養素を多く含み、食糧
や飼料として優れている。また、それが含み生理
活性物質は微生物や動植物が成長を促進する作用
があることが知られており、さらにクロレラの医
学的効果も注目されている。クロレラは天然の海
産性と工業的に淡水培養された淡水性が有るが現
在健康食品として多量に製造販売されているのは
淡水性であり、海産性は生産性に問題があり工業
化されるに至つていない。クロレラは消化器系潰
瘍治療剤、高血圧治療剤、コレステロール調整
剤、抗癌剤等としての利用が期待され、そのため
の成分研究等が行なわれており、天然の海産クロ
レラと市販されている淡水クロレラとでは薬効成
分に微妙な相違があり、海産クロレラは有意と言
われているものの未だ原因が研明完成されるに至
つていない。通常クロレラには約7%程度のミネ
ラル成分が含まれ、その主なものは、リン、カリ
ウム、マグネシウム、カルシウム、イオウ、鉄、
等などであり、これらの成分が多く含まれている
ことは健康食品としてあるいは医学的効果の面か
らクロレラの価値を高める要因の1つとなつてい
る。 [発明が解決しようとする問題点] クロレラは近年健康食品として注目されてはい
るが、主だつた作用は不明であり、未だ医薬品と
して市販されるに至つていない。 これは、海産クロレラにあては工業上生産性に
問題があり淡水クロレラにあつては薬効成分が極
めて微量であるため成分抽出分離が不可能であつ
たものと考えられる。 [問題点を解決する他の手段及び] 本発明者らは、海産クロレラと淡水クロレラの
相違に着目し各種研究を行なつたところ、天然の
海産クロレラには、ヨウ素に換算して約80ppm程
度のヨウ素成分が含まれているものの、通常市販
されている淡水クロレラには認められうる程度の
ヨウ素成分は含まれていないことを見出し、さら
にはこの淡水クロレラをヨウ素イオン等を添加し
た培地で一定の条件下にて培養することにより海
産クロレラ以上の高ヨード含有クロレラが得ら
れ、その薬理効果も海産クロレラ以上であること
を見出し本発明を完成するに至つた。 ヨウ素イオン等は殺菌剤として使用されている
如く、淡水クロレラの増殖を阻害するものと予想
されたが、試験結果によるとその予想に反し比較
的高濃度のヨウ素イオンを含む培地であつても淡
水クロレラの増殖はほとんど阻害されないことを
見出した。しかも、ヨウ素イオンを含み培地で培
養された淡水クロレラは海産クロレラ以上に高い
割合のヨウ素成分を含み、しかもこのクロレラを
充分洗浄してもヨウ素成分の減少はほとんどない
ことにより、ヨウ素原子はクロレラ細胞中である
種の成分と結合する形で固定されており、単にヨ
ウ素イオンがクロレラに吸収あるいは吸着された
状態にあるものではないことを確認した。 本発明は上記ヨウ素成分が富化されたクロレラ
に関するものであり、即ち、ヨウ素イオン及び/
又はヨウ素酸イオンを0.1ppm以上含む培地でか
つ光の存在下に短細胞緑藻類を培養することを特
徴とするヨウ素成分が富化された淡水性クロレラ
及びその用途である。 海水には通常0.06ppm程度のヨウ素イオンを含
んでいる。この海水中で増殖した海産クロレラは
前記のようにヨウ素に換算して約80ppm程度のヨ
ウ素成分を含んでいる。一方、本発明によりヨウ
素に換算したヨウ素成分含有量が(乾燥重量当
り)100ppm以上の淡水クロレラが容易に得られ
る。本発明において得られるヨウ素成分が富化さ
れた淡水クロレラ中の乾燥重量当りのヨウ素成分
含有量のより好ましい範囲はヨウ素に換算して約
100〜2000ppmであるが、必ずしもこの範囲にな
くてはならないものではない。クロレラ中のヨウ
素成分含有量は通常培地中のヨウ素イオンおよ
び/またはヨウ素酸イオン(以下両者をヨウ素イ
オン等という)の濃度に左右され易い。即ち、培
地中のヨウ素イオン等の濃度が高い程クロレラ中
のヨウ素成分含有量が高くなる。しかしながら、
あまりに高い濃度のヨウ素イオン等を含む培地で
はクロレラの増殖が阻害され易くなる。従つて、
クロレラの種類にもよるが、培地中のヨウ素イオ
ン等の濃度は約0.5〜800ppmが適当であり、特に
約1〜800ppmの範囲にあることが好ましい。 本発明において、好ましくはクロレラ・ピレノ
イドーサ、クロレラ・ブルガリス、クロレラ・エ
リプリイデアなどのクロレラが適当であるが、セ
ネデスムス、クロミドモナス、セレナストルム、
その他のクロレラであつてもよい。上記クロレラ
は通常淡水中で生育する淡水クロレラであるが、
その耐塩性変異種は海産クロレラと呼ばれてい
る。ヨウ素イオン等を含む培地は、クロレラ培養
培地に水溶性のヨウ化物やヨウ素酸塩等を添加す
ることにより容易に得られる。たとえばヨウ化カ
リウム、ヨウ化ナトリウム、ヨウ化カルシウムそ
の他の無機ヨウ化物やヨウ化水素などのヨウ素イ
オン源、ヨウ素酸カリウム、ヨウ素酸ナトリウ
ム、ヨウ素酸カルシウム、その他のヨウ素酸塩や
ヨウ素酸塩などのヨウ素酸イオン源を使用し得
る。また、ヨウ素イオン等を含む地下かん水など
に下記炭素源等の栄養源を添加して培地を製造す
ることもできる。培地におけるヨウ素イオン等の
濃度はヨウ素の培養の全範囲において前記濃度範
囲に保つことが好ましいが、必ずしもこれに限ら
れるものではない。特にヨウ素イオン等を含まな
い培地である程度ヨウ素の培養を行なつた後培地
にヨウ素イオン等のイオン源であるヨウ化物など
を添加して培養を続ける方法の採用が好ましい。
また。ヨウ素イオン等の濃度が培養の途中でヨウ
素への取り込みが進むことなどの理由により
0.5ppm以下となるような場合があつてもよい。
しかしながら、種となるヨウ素を添加した培地に
おいてヨウ素イオン等の濃度を常に0.1ppm以上、
好ましくは0.5〜800ppmに保ちながら培養を行な
う方法が最も好ましい。このために、培養の途中
で連続的にあるいは断続的に培地にイオン源を追
加する方法の採用が好ましい。また、イオン源の
追加は1回限りであつてもよく、イオン源を追加
することとなく上記濃度に保つことも勿論可能で
ある。いずれの場合であつても、ヨウ素イオン等
の存在する培地でのヨウ素の培養は少なくとも1
日、特に少なくとも数日間であることが好まし
い。 ヨウ素培養地は、上記ヨウ素イオン等の存在を
除いて通常のヨウ素培養培地を使用しうる。通常
のヨウ素培養培地は下記炭素源、窒素源、無機
源、その他を含む淡水であるが前記のような場合
により海水などの塩水やかん水であつてもよい。
炭素源としては、炭酸ガス:酢酸、クエン酸、コ
ハク酸その他の有機酸やそれらの塩;グルコー
ル、シユークロス、ガラクトース、その他の糖
類;エタノール、アミノ酸、ペプチド、その他の
有機物などが使用できる。窒素源としては、アン
モニウム塩、硝酸塩、アンモニア、尿素、アミノ
酸などが使用できる。無機源としてはリン、イオ
ウ、カリウム、マグネシウム、鉄、マンガン、コ
バルト、モリブデン、亜鉛、銅などの化合物があ
る。さらに他の栄養源や成長促進剤、たとえば酵
母エキス、糖密、ホルモンなどを使用することも
できる。これらの成分は、ヨウ素イオン等のイオ
ン源として使用される化合物に含まれていてもよ
い。たとえば、カリウムを必要とする場合、ヨウ
化カリウムをカリウム源とすることもできる。現
在企業的なヨウ素の培養においては、炭素源とし
て酢酸などの有機化合物が炭酸ガスとともに使用
されている。しかし、炭酸ガスのみを炭酸源とす
る培養も知られている。本発明においては、酢酸
などの有機酸やそれらの塩、あるいは糖類を好ま
しくは炭酸ガスと併用して炭酸源とすることが好
ましいが、炭酸ガスのみを炭素源としてもよい。
培地における炭素源の濃度は、炭素ガスを除いて
0.1〜10重量%程度が適当である。窒素源は無機
源とともに特に多くは必要とせず、それぞれ通常
1重量%以下で充分であるが。これに限られるも
のではない。 培地において特に炭素源にほぼ一定濃度に保た
れることが好ましい。たとえば、酢酸に例をとれ
ば、培地中の酢酸濃度は培養の期間中5±3重量
%に維持されることが好ましい。この場合酢酸は
炭素源であるとともに培地のPH調節剤としても利
用しうるからである。培地のPH調節は雑菌等の増
殖を抑制する面で重要である。 通常PH4〜7でクロレラの培養が可能であるが
アルカリ性であると雑菌が増殖し易い。 好ましいPHは約4.5〜6が適当である。酢酸を
炭素源とする場合、上記酢酸濃度でこのPHの範囲
を維持することができる。また、補助的に、さら
には酢酸を使用しない場合では、他の酸類でPHの
調整を行なうことができる。 培養終了後、遠心分離等によりクロレラと水分
との分離が行なわれ、同時に水洗などにより洗浄
が行なわれて水分含有量の少ないクロレラを得
る。このクロレラは続いてスプレードライや凍結
乾燥などの方法で乾燥されて製品とされる。乾燥
はクロレラの変質を防ぐ面で重要であり、現在の
ところスプレードライ法が最も好ましいとされ、
凍結乾燥法は酵素の活性が維持されているので製
品変質を招き易といわれている。しかし、クロレ
ラそのものは勿論クロレラ中の生理活性物質など
の成分を抽出して利用する場合などでは、凍結法
が成分の変質を起さずに乾燥を行なうことなく成
分抽出を行なうことができるのでより好ましいと
考えられる。 以下に本発明を実施例により具体的に説明する
が、本発明はこの実施例に限られるものではな
い。 実施例 1 下記第1表記載の組成の培養液を使用して、ク
ロレラ・ピレノイドーサおよびクロレラ・エリプ
リイデアの培養を行なつた。 第1表 水道水 20 酢 酸 1Kg KNO3 5g KH2PO4 5g MgSO4・7H2O 10g くえん酸鉄 0.04g MnCl2 0.02g 60の培養槽に上記培養液40を加え、クロレ
ラ種株約5g(乾燥重量換算)を加え、室温にて
エアレーシヨンを行ないながら500〜20000ルツク
スの光照射度下で培養を行なつた。培養液のPHを
測定し、培養期間中PHが上昇すると酢酸を加える
ことをくり返して、培養液のPHを常に4.5〜6.5の
範囲に保つた。培養開始10日後にヨウ化カリウム
を0.8g培養液に加え、さらに培養開始13日後に
0.8gを培養液に加えた。培養開始20日後に収穫
し、遠心分離により藻体を分離し、充分に水洗
し、凍結乾燥した。収量は約15gであつた。 得られた乾燥クロレラ中に含まれるヨウ素分を
蛍光x線分析装置で分析したところ、約100ppm
のヨウ素分が含まれていた。一方、培養液にヨウ
化カリウムを加えることなく上記と同じ方法で培
養したクロレラについてヨウ素分を分析したとこ
ろ、ヨウ素分は含まれていないことが確認され
た。 実施例 2 PH電極と培地補給用チユーブ及び培養液サンプ
リングチユーブを取り付けた1のエルレンマイ
ヤーフラスコに第2表に示したクロレラ培養用の
基本培地を500ml1分注し、120℃、15分間の条件
で減菌処理を行ない、次に無菌条件下でミリポア
フイルター(HA0.45μm)を通じて調整したヨ
ウ化カリウム溶液をヨウ素イオン濃度として0、
100、300、500、800ppmになるように培地に添加
した。次に表2に示した培地で5%の炭酸ガスを
含む空気を通気しながら光照射10Klux30℃で培
地を行なつたクロレラピレノイドサ(Chlorella
pyrenoidosa C−28)の50mlを上記において調
整した1のエレンマイヤーフラスコに植え、光
照射10Klux、30℃で培養液中のPH6.5〜7.0の範囲
になるようにPHコントローラにより第3表に示す
補給培地(PH3.5)を自動的に添加しながら振盪
培養を行なつた。 その経時的なクロレラの増殖と藻体内に取り込
まれたヨウ素量について示したのが第1図〜第5
図である。クロレラの増殖はヨウ素を含まないI
−=0ppmのコントロールが一番良いが、培地中
のヨウ素が100〜800ppmの範囲ではクロレラの増
殖速度、藻体収量ともにほとんど同等であつた。
しかしヨウ素取込み量はクロレラの増殖に伴ない
増加し、かつ培地のヨウ素濃度が高いなど取込み
ヨウ素量が多いという結果が得られた。 なお、ヨウ素測定は経時的に採取したクロレラ
を遠心分離により十分洗浄し、凍結乾燥により乾
燥させたクロレラをクロム酸−塩素酸−過塩素酸
の混液による酸化分解を行ない、その分解液をチ
オシアン酸鉄()−ヨウ素接触反応法によりヨ
ウ素の取込量の測定を行なつた。
合物として富化固定化された水クロレラ及びそれ
を主成分とする抗癌剤に係る。 [従来技術] クロレラ、セネデスムス、クロミドモナス等淡
水性単細胞緑藻(以下単にクロレラという)は通
常の裁培植物に比べて増殖速度や光の利用効率が
極めて高く、かつタンパク質、脂質、炭水化物、
ビタミン、ミネラル等の栄養素を多く含み、食糧
や飼料として優れている。また、それが含み生理
活性物質は微生物や動植物が成長を促進する作用
があることが知られており、さらにクロレラの医
学的効果も注目されている。クロレラは天然の海
産性と工業的に淡水培養された淡水性が有るが現
在健康食品として多量に製造販売されているのは
淡水性であり、海産性は生産性に問題があり工業
化されるに至つていない。クロレラは消化器系潰
瘍治療剤、高血圧治療剤、コレステロール調整
剤、抗癌剤等としての利用が期待され、そのため
の成分研究等が行なわれており、天然の海産クロ
レラと市販されている淡水クロレラとでは薬効成
分に微妙な相違があり、海産クロレラは有意と言
われているものの未だ原因が研明完成されるに至
つていない。通常クロレラには約7%程度のミネ
ラル成分が含まれ、その主なものは、リン、カリ
ウム、マグネシウム、カルシウム、イオウ、鉄、
等などであり、これらの成分が多く含まれている
ことは健康食品としてあるいは医学的効果の面か
らクロレラの価値を高める要因の1つとなつてい
る。 [発明が解決しようとする問題点] クロレラは近年健康食品として注目されてはい
るが、主だつた作用は不明であり、未だ医薬品と
して市販されるに至つていない。 これは、海産クロレラにあては工業上生産性に
問題があり淡水クロレラにあつては薬効成分が極
めて微量であるため成分抽出分離が不可能であつ
たものと考えられる。 [問題点を解決する他の手段及び] 本発明者らは、海産クロレラと淡水クロレラの
相違に着目し各種研究を行なつたところ、天然の
海産クロレラには、ヨウ素に換算して約80ppm程
度のヨウ素成分が含まれているものの、通常市販
されている淡水クロレラには認められうる程度の
ヨウ素成分は含まれていないことを見出し、さら
にはこの淡水クロレラをヨウ素イオン等を添加し
た培地で一定の条件下にて培養することにより海
産クロレラ以上の高ヨード含有クロレラが得ら
れ、その薬理効果も海産クロレラ以上であること
を見出し本発明を完成するに至つた。 ヨウ素イオン等は殺菌剤として使用されている
如く、淡水クロレラの増殖を阻害するものと予想
されたが、試験結果によるとその予想に反し比較
的高濃度のヨウ素イオンを含む培地であつても淡
水クロレラの増殖はほとんど阻害されないことを
見出した。しかも、ヨウ素イオンを含み培地で培
養された淡水クロレラは海産クロレラ以上に高い
割合のヨウ素成分を含み、しかもこのクロレラを
充分洗浄してもヨウ素成分の減少はほとんどない
ことにより、ヨウ素原子はクロレラ細胞中である
種の成分と結合する形で固定されており、単にヨ
ウ素イオンがクロレラに吸収あるいは吸着された
状態にあるものではないことを確認した。 本発明は上記ヨウ素成分が富化されたクロレラ
に関するものであり、即ち、ヨウ素イオン及び/
又はヨウ素酸イオンを0.1ppm以上含む培地でか
つ光の存在下に短細胞緑藻類を培養することを特
徴とするヨウ素成分が富化された淡水性クロレラ
及びその用途である。 海水には通常0.06ppm程度のヨウ素イオンを含
んでいる。この海水中で増殖した海産クロレラは
前記のようにヨウ素に換算して約80ppm程度のヨ
ウ素成分を含んでいる。一方、本発明によりヨウ
素に換算したヨウ素成分含有量が(乾燥重量当
り)100ppm以上の淡水クロレラが容易に得られ
る。本発明において得られるヨウ素成分が富化さ
れた淡水クロレラ中の乾燥重量当りのヨウ素成分
含有量のより好ましい範囲はヨウ素に換算して約
100〜2000ppmであるが、必ずしもこの範囲にな
くてはならないものではない。クロレラ中のヨウ
素成分含有量は通常培地中のヨウ素イオンおよ
び/またはヨウ素酸イオン(以下両者をヨウ素イ
オン等という)の濃度に左右され易い。即ち、培
地中のヨウ素イオン等の濃度が高い程クロレラ中
のヨウ素成分含有量が高くなる。しかしながら、
あまりに高い濃度のヨウ素イオン等を含む培地で
はクロレラの増殖が阻害され易くなる。従つて、
クロレラの種類にもよるが、培地中のヨウ素イオ
ン等の濃度は約0.5〜800ppmが適当であり、特に
約1〜800ppmの範囲にあることが好ましい。 本発明において、好ましくはクロレラ・ピレノ
イドーサ、クロレラ・ブルガリス、クロレラ・エ
リプリイデアなどのクロレラが適当であるが、セ
ネデスムス、クロミドモナス、セレナストルム、
その他のクロレラであつてもよい。上記クロレラ
は通常淡水中で生育する淡水クロレラであるが、
その耐塩性変異種は海産クロレラと呼ばれてい
る。ヨウ素イオン等を含む培地は、クロレラ培養
培地に水溶性のヨウ化物やヨウ素酸塩等を添加す
ることにより容易に得られる。たとえばヨウ化カ
リウム、ヨウ化ナトリウム、ヨウ化カルシウムそ
の他の無機ヨウ化物やヨウ化水素などのヨウ素イ
オン源、ヨウ素酸カリウム、ヨウ素酸ナトリウ
ム、ヨウ素酸カルシウム、その他のヨウ素酸塩や
ヨウ素酸塩などのヨウ素酸イオン源を使用し得
る。また、ヨウ素イオン等を含む地下かん水など
に下記炭素源等の栄養源を添加して培地を製造す
ることもできる。培地におけるヨウ素イオン等の
濃度はヨウ素の培養の全範囲において前記濃度範
囲に保つことが好ましいが、必ずしもこれに限ら
れるものではない。特にヨウ素イオン等を含まな
い培地である程度ヨウ素の培養を行なつた後培地
にヨウ素イオン等のイオン源であるヨウ化物など
を添加して培養を続ける方法の採用が好ましい。
また。ヨウ素イオン等の濃度が培養の途中でヨウ
素への取り込みが進むことなどの理由により
0.5ppm以下となるような場合があつてもよい。
しかしながら、種となるヨウ素を添加した培地に
おいてヨウ素イオン等の濃度を常に0.1ppm以上、
好ましくは0.5〜800ppmに保ちながら培養を行な
う方法が最も好ましい。このために、培養の途中
で連続的にあるいは断続的に培地にイオン源を追
加する方法の採用が好ましい。また、イオン源の
追加は1回限りであつてもよく、イオン源を追加
することとなく上記濃度に保つことも勿論可能で
ある。いずれの場合であつても、ヨウ素イオン等
の存在する培地でのヨウ素の培養は少なくとも1
日、特に少なくとも数日間であることが好まし
い。 ヨウ素培養地は、上記ヨウ素イオン等の存在を
除いて通常のヨウ素培養培地を使用しうる。通常
のヨウ素培養培地は下記炭素源、窒素源、無機
源、その他を含む淡水であるが前記のような場合
により海水などの塩水やかん水であつてもよい。
炭素源としては、炭酸ガス:酢酸、クエン酸、コ
ハク酸その他の有機酸やそれらの塩;グルコー
ル、シユークロス、ガラクトース、その他の糖
類;エタノール、アミノ酸、ペプチド、その他の
有機物などが使用できる。窒素源としては、アン
モニウム塩、硝酸塩、アンモニア、尿素、アミノ
酸などが使用できる。無機源としてはリン、イオ
ウ、カリウム、マグネシウム、鉄、マンガン、コ
バルト、モリブデン、亜鉛、銅などの化合物があ
る。さらに他の栄養源や成長促進剤、たとえば酵
母エキス、糖密、ホルモンなどを使用することも
できる。これらの成分は、ヨウ素イオン等のイオ
ン源として使用される化合物に含まれていてもよ
い。たとえば、カリウムを必要とする場合、ヨウ
化カリウムをカリウム源とすることもできる。現
在企業的なヨウ素の培養においては、炭素源とし
て酢酸などの有機化合物が炭酸ガスとともに使用
されている。しかし、炭酸ガスのみを炭酸源とす
る培養も知られている。本発明においては、酢酸
などの有機酸やそれらの塩、あるいは糖類を好ま
しくは炭酸ガスと併用して炭酸源とすることが好
ましいが、炭酸ガスのみを炭素源としてもよい。
培地における炭素源の濃度は、炭素ガスを除いて
0.1〜10重量%程度が適当である。窒素源は無機
源とともに特に多くは必要とせず、それぞれ通常
1重量%以下で充分であるが。これに限られるも
のではない。 培地において特に炭素源にほぼ一定濃度に保た
れることが好ましい。たとえば、酢酸に例をとれ
ば、培地中の酢酸濃度は培養の期間中5±3重量
%に維持されることが好ましい。この場合酢酸は
炭素源であるとともに培地のPH調節剤としても利
用しうるからである。培地のPH調節は雑菌等の増
殖を抑制する面で重要である。 通常PH4〜7でクロレラの培養が可能であるが
アルカリ性であると雑菌が増殖し易い。 好ましいPHは約4.5〜6が適当である。酢酸を
炭素源とする場合、上記酢酸濃度でこのPHの範囲
を維持することができる。また、補助的に、さら
には酢酸を使用しない場合では、他の酸類でPHの
調整を行なうことができる。 培養終了後、遠心分離等によりクロレラと水分
との分離が行なわれ、同時に水洗などにより洗浄
が行なわれて水分含有量の少ないクロレラを得
る。このクロレラは続いてスプレードライや凍結
乾燥などの方法で乾燥されて製品とされる。乾燥
はクロレラの変質を防ぐ面で重要であり、現在の
ところスプレードライ法が最も好ましいとされ、
凍結乾燥法は酵素の活性が維持されているので製
品変質を招き易といわれている。しかし、クロレ
ラそのものは勿論クロレラ中の生理活性物質など
の成分を抽出して利用する場合などでは、凍結法
が成分の変質を起さずに乾燥を行なうことなく成
分抽出を行なうことができるのでより好ましいと
考えられる。 以下に本発明を実施例により具体的に説明する
が、本発明はこの実施例に限られるものではな
い。 実施例 1 下記第1表記載の組成の培養液を使用して、ク
ロレラ・ピレノイドーサおよびクロレラ・エリプ
リイデアの培養を行なつた。 第1表 水道水 20 酢 酸 1Kg KNO3 5g KH2PO4 5g MgSO4・7H2O 10g くえん酸鉄 0.04g MnCl2 0.02g 60の培養槽に上記培養液40を加え、クロレ
ラ種株約5g(乾燥重量換算)を加え、室温にて
エアレーシヨンを行ないながら500〜20000ルツク
スの光照射度下で培養を行なつた。培養液のPHを
測定し、培養期間中PHが上昇すると酢酸を加える
ことをくり返して、培養液のPHを常に4.5〜6.5の
範囲に保つた。培養開始10日後にヨウ化カリウム
を0.8g培養液に加え、さらに培養開始13日後に
0.8gを培養液に加えた。培養開始20日後に収穫
し、遠心分離により藻体を分離し、充分に水洗
し、凍結乾燥した。収量は約15gであつた。 得られた乾燥クロレラ中に含まれるヨウ素分を
蛍光x線分析装置で分析したところ、約100ppm
のヨウ素分が含まれていた。一方、培養液にヨウ
化カリウムを加えることなく上記と同じ方法で培
養したクロレラについてヨウ素分を分析したとこ
ろ、ヨウ素分は含まれていないことが確認され
た。 実施例 2 PH電極と培地補給用チユーブ及び培養液サンプ
リングチユーブを取り付けた1のエルレンマイ
ヤーフラスコに第2表に示したクロレラ培養用の
基本培地を500ml1分注し、120℃、15分間の条件
で減菌処理を行ない、次に無菌条件下でミリポア
フイルター(HA0.45μm)を通じて調整したヨ
ウ化カリウム溶液をヨウ素イオン濃度として0、
100、300、500、800ppmになるように培地に添加
した。次に表2に示した培地で5%の炭酸ガスを
含む空気を通気しながら光照射10Klux30℃で培
地を行なつたクロレラピレノイドサ(Chlorella
pyrenoidosa C−28)の50mlを上記において調
整した1のエレンマイヤーフラスコに植え、光
照射10Klux、30℃で培養液中のPH6.5〜7.0の範囲
になるようにPHコントローラにより第3表に示す
補給培地(PH3.5)を自動的に添加しながら振盪
培養を行なつた。 その経時的なクロレラの増殖と藻体内に取り込
まれたヨウ素量について示したのが第1図〜第5
図である。クロレラの増殖はヨウ素を含まないI
−=0ppmのコントロールが一番良いが、培地中
のヨウ素が100〜800ppmの範囲ではクロレラの増
殖速度、藻体収量ともにほとんど同等であつた。
しかしヨウ素取込み量はクロレラの増殖に伴ない
増加し、かつ培地のヨウ素濃度が高いなど取込み
ヨウ素量が多いという結果が得られた。 なお、ヨウ素測定は経時的に採取したクロレラ
を遠心分離により十分洗浄し、凍結乾燥により乾
燥させたクロレラをクロム酸−塩素酸−過塩素酸
の混液による酸化分解を行ない、その分解液をチ
オシアン酸鉄()−ヨウ素接触反応法によりヨ
ウ素の取込量の測定を行なつた。
【表】
【表】
【表】
薬効薬理試験
抗種瘍効果(Sarcoma−180固形癌に対する効
果) (方法) Sarcoma−180 1×106個をICRマウス(5週
齢雄性)に皮下移殖し、翌日から本発明により得
られた淡水クロレラ凍結乾燥物5g/Kgをえさに
混入して4連段の後再度4日目より5連段を行な
う。移植後21日目に腫瘍重量を測定し効果を測定
した。
果) (方法) Sarcoma−180 1×106個をICRマウス(5週
齢雄性)に皮下移殖し、翌日から本発明により得
られた淡水クロレラ凍結乾燥物5g/Kgをえさに
混入して4連段の後再度4日目より5連段を行な
う。移植後21日目に腫瘍重量を測定し効果を測定
した。
【表】
(結果)
以下表4に示すように、本発明により得られた
クロレラは約37%の抗腫瘍効果を示した。これに
反し、一般の淡水クロレラは腫瘍の成長を促進
し、海産クロレラはやや腫瘍の成長を抑制した。
クロレラは約37%の抗腫瘍効果を示した。これに
反し、一般の淡水クロレラは腫瘍の成長を促進
し、海産クロレラはやや腫瘍の成長を抑制した。
【表】
この淡水性クロレラは胃腸薬と吸収に好適な形
態で人に投与するのが望ましいが、ヨウ素高化剤
として、動物用飼料としても使用可能である。 なお、成人の治療に用いる場合の投与量は0.1
g〜100gの範囲である。なお、本発明クロレラ
の毒性はICRマウスで>1000mg/Kgであり、人に
対しては毒性はほとんどないものと考える。 製造例 経口錠剤 (1) 本発明クロレラ 350mg (2) マンニツト 250mg (3) でんぷん 40mg (4) ステアリン酸マグネシウム 10mg 上記の処方により錠剤を製した。
態で人に投与するのが望ましいが、ヨウ素高化剤
として、動物用飼料としても使用可能である。 なお、成人の治療に用いる場合の投与量は0.1
g〜100gの範囲である。なお、本発明クロレラ
の毒性はICRマウスで>1000mg/Kgであり、人に
対しては毒性はほとんどないものと考える。 製造例 経口錠剤 (1) 本発明クロレラ 350mg (2) マンニツト 250mg (3) でんぷん 40mg (4) ステアリン酸マグネシウム 10mg 上記の処方により錠剤を製した。
第1図〜第5図はクロレラ培養時間に対するク
ロレラの増殖量(PCV)と増殖したクロレラ中
のヨウ素の取込量を示すグラフであり、第1図は
培養液中のヨウ素イオン量[I-]が0の場合、第
2図は100ppmの場合、第3図は300ppmの場合、
第4図は500ppmの場合、および第5図は800ppm
の場合を示す。
ロレラの増殖量(PCV)と増殖したクロレラ中
のヨウ素の取込量を示すグラフであり、第1図は
培養液中のヨウ素イオン量[I-]が0の場合、第
2図は100ppmの場合、第3図は300ppmの場合、
第4図は500ppmの場合、および第5図は800ppm
の場合を示す。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 ヨウ素を100ppm以上高含有することを特徴
とする淡水性クロレラ。 2 ヨウ素イオン及び/又はヨウ素酸イオンを
0.1ppm〜800ppm含みPH4〜7の条件下光の存在
下で培養された特許請求の範囲第1項記載の淡水
性クロレラ。 3 ヨウ素を100ppm以上高含有することを特徴
とする淡水性クロレラを主成分とする抗癌剤。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP61162144A JPS62123128A (ja) | 1986-07-11 | 1986-07-11 | ヨウ素含有淡水クロレラおよびそれを主成分とする抗癌剤 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP61162144A JPS62123128A (ja) | 1986-07-11 | 1986-07-11 | ヨウ素含有淡水クロレラおよびそれを主成分とする抗癌剤 |
Related Parent Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP6521383A Division JPS59192083A (ja) | 1983-04-15 | 1983-04-15 | 単細胞緑藻類の製造方法 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPS62123128A JPS62123128A (ja) | 1987-06-04 |
| JPH0356714B2 true JPH0356714B2 (ja) | 1991-08-29 |
Family
ID=15748872
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP61162144A Granted JPS62123128A (ja) | 1986-07-11 | 1986-07-11 | ヨウ素含有淡水クロレラおよびそれを主成分とする抗癌剤 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPS62123128A (ja) |
Families Citing this family (5)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPH01180832A (ja) * | 1988-01-05 | 1989-07-18 | Sanwa Kagaku Kenkyusho Co Ltd | 高ヨウ素含有淡水クロレラからの熱水抽出物、その製法、およびその用途 |
| AU2003214316A1 (en) * | 2003-01-14 | 2004-09-06 | Francois Bruneau | Photosynthetic micro-organisms enriched with biologically-active molecules, preparation method thereof and uses of same |
| JP2020517303A (ja) * | 2017-04-24 | 2020-06-18 | 頂榮 林 | 新鮮なクロレラ飲料の製造方法及びこの新鮮なクロレラ飲料の使用 |
| JP6554144B2 (ja) * | 2017-06-14 | 2019-07-31 | クロレラ工業株式会社 | 養魚方法及びワムシの生産方法 |
| CN108477611A (zh) * | 2018-03-13 | 2018-09-04 | 武春风 | 一种用于治疗、预防和/或修复癌症的复方小球藻组合物 |
-
1986
- 1986-07-11 JP JP61162144A patent/JPS62123128A/ja active Granted
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPS62123128A (ja) | 1987-06-04 |
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