JPH0363536B2 - - Google Patents
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- JPH0363536B2 JPH0363536B2 JP57016480A JP1648082A JPH0363536B2 JP H0363536 B2 JPH0363536 B2 JP H0363536B2 JP 57016480 A JP57016480 A JP 57016480A JP 1648082 A JP1648082 A JP 1648082A JP H0363536 B2 JPH0363536 B2 JP H0363536B2
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- C07—ORGANIC CHEMISTRY
- C07C—ACYCLIC OR CARBOCYCLIC COMPOUNDS
- C07C51/00—Preparation of carboxylic acids or their salts, halides or anhydrides
- C07C51/083—Preparation of carboxylic acids or their salts, halides or anhydrides from carboxylic acid anhydrides
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- C—CHEMISTRY; METALLURGY
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- C07C—ACYCLIC OR CARBOCYCLIC COMPOUNDS
- C07C67/00—Preparation of carboxylic acid esters
- C07C67/36—Preparation of carboxylic acid esters by reaction with carbon monoxide or formates
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- C—CHEMISTRY; METALLURGY
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- C07C67/00—Preparation of carboxylic acid esters
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- Low-Molecular Organic Synthesis Reactions Using Catalysts (AREA)
Description
本発明は、アルキリデンジカルボキシレート及
びカルボン酸の同時製造法に関する。 米国特許明細書第3579566号に、アルキリデン
ジカルボキシレート及び酸を得るためのカルボン
酸無水物の水素化が、第族貴金属とトリヒドロ
カルビルホスフインとの錯体を含んでなる触媒を
用いて行なわれ得る、ということが開示されてい
る。しかしながら、この方法により得られる反応
生成物は錯体混合物であり、所望のジカルボキシ
レートの収率は非常に低い。特に、反応の化学量
論によればジカルボキシレートと等モル量で形成
されるべきであるカルボン酸の収量が、大過剰で
形成される。かくして、上記明細書の例1におい
ては、酢酸対エチリデンジアセテートのモル比は
6.7:1である。さらに、反応に必要な温度及び
圧力は非常に高い。 英国出願第2034307号には、この水素化法は、
不溶性の金属水素化触媒例えば木炭上のパラジウ
ムを用いて強プロトン酸の存在下で反応を行なう
ことにより幾分改善され得る、ということが開示
されている。しかしながら、生成する酢酸対エチ
リデンジアセテートのモル比はたいていの場合1
よりもはるかに大きく、得られる収率は一般に低
い。特に、強酸としてHCl、HBr又はHIを用い
て得られる結果は、他の酸を用いて得られる結果
よりも著しく劣り、非常に低い収率及び選択率を
生じる。この方法のさらに主要な不利は、一酸化
炭素ガスを実質的に含まない水素硫を必要とす
る、ということである。上記明細書第2頁第14〜
16行の記載にもかかわらず、少量の一酸化炭素の
存在でさえ、収率及び反応の選択率を劇的に減じ
る(本明細書の比較例14及び15参照)。このこと
は、工業的に入手され得る好都合の水素源は一酸
化炭素/水素の混合物である合成ガス中に存在す
るものであるので不利である。 英国特許明細書第1538782号には、メチルアセ
テート及び/又はジメチルエーテルと一酸化炭素
及び水素とを第族貴金属触媒及びハロゲン化物
源との存在下で反応させることによりエチリデン
ジアセテートが製造され得る、ということが開示
されている。多量の酢酸無水物が副生物として形
成される。次の記載が明細書にされている。 「生じる反応の機構は知られていない。しかし
ながら、米国特許第3579566号においてフエント
ンにより開示されている反応である、酢酸無水物
と系に存在する水素との反応(即ち還元)によ
り、所望のエチリデンジアセテートが第一に形成
されるということは、本発明の反応系特に好まし
い触媒系の存在下の反応系の挙動のためにありそ
うにない。かかる好ましい触媒系の場合の認知さ
れた反応機構の仮定によれば(Khan及び
Martell,“Homogeneous Catalysts of Metal
Complexes”,Vol.I.Academic Press,New
York(1974)、第49頁及び第第315頁参照)、かか
る触媒と酸無水物との有機金属錯体の形成は、考
えられる反応中間体例えばアシルハライドとのか
かる錯体の形成よりもはるかに不利である。アシ
ルハライドとのかかる錯体の容易な形成は、酸無
水物と比べてアシルハライドの容易な還元に通じ
るものであり、観察されるエチリデンジアセテー
ト形成反応における有意な因子としての無水物の
還元の関与を排除する傾向にある。」 この理由付けは、実際説得力がある。該方法に
おいて生成する酢無水物の濃度は高く、もし酢酸
無水物の水素化が反応条件下で起こり得るなら
ば、そのように水素化が起こり酢酸無水物はエチ
リデンジアセテートと酢酸とにその場で変換され
るということが予期される。かくして、酢酸無水
物は、中間体それ自体というよりむしろ反応中間
体の1つから形成される不所望な副生物であると
思える。 アルキリデンジカルボキシレート及びカルボン
酸の同時製造法における供給物としてカルボン酸
無水物が用いられ得て所望生成物に対する非常に
高い選択率をもたらす方法を今見出した。 本発明は、それ故、アルキリデンジカルボキシ
レート及びカルボン酸の同時製造法において、均
質な第族金属触媒及びこの第族金属触媒中に
存在し得るハロゲン化物に加えて塩化物、臭化物
又はヨウ化物及び一酸化炭素を存在させてかつ孤
立電子対を有する有機酸素、窒素、リン、ヒ素又
はアンチモン化合物を含んでなる促進剤をさらに
存在させてカルボン酸無水物を水素化させる、こ
とを特徴とする上記製造法を提供する。 広範囲のカルボン酸無水物が本発明による方法
の供給物として用いられ得る。一般に、反応は次
式に従い進行する。 好ましくは、対称的な無水物が供給物として用
いられ、その結果単一のジカルボキシレートと単
一のカルボン酸のみがつくられる。しかしなが
ら、所望なら混成無水物(即ち、Rが異なつてい
る。)を用いて還元が行なわれ得、この場合生成
物の混合物が得られる。或る情況下では、生成物
中の基Rは、無水物中の基Rと異なり得る。例え
ば、無水物中のRがオレフイン二重結合を含有す
る場合、これは反応条件下で水素化され、相当す
る飽和のR基を含有する生成物が得られよう。 好ましくは、無水物中の各Rは、独立的に、ア
ルキル、アルケニル、アルキニル又はアリール基
を表わし、これらの基は所望なら1個又はそれ以
上の置換基例えばハロゲン原子、フエニル基及び
アルコキシ基により置換されていてもよいが好ま
しくは非置換であり、また好ましくは20個までの
炭素原子を有する。さらに好ましくは、各Rは、
6個までの炭素原子を有する非置換アルキル基を
表わす。酢酸無水物が特に好ましい供給物であ
り、この場合反応生成物はエチリデンジアセテー
ト及び酢酸である。 好ましくは、触媒として用いられる第族金属
はコバルト、ニツケル、ロジウム、パラジウム、
オスミウム、イリジウム及び白金から選択される
が、パラジウム及び特にロジウム及びニツケルの
使用が一層好ましい。該金属は、例えば、鉱酸と
の塩例えばハロゲン化物、硝酸塩又は硫酸塩の形
態であるいは有機酸との塩例えば20個までの炭素
原子を有するカルボキシレート特にアセテートの
如きカルカノエートの形態で添加され得る。その
代わりに、該金属は、下記に記述するホスフイン
リガンドの如きリガンド、一酸化炭素又はアセチ
ルアセトネートにより錯化された零価の形態にあ
つてもよい。触媒は反応媒質と均質でなければな
らず、また、触媒を溶液中で安定化させるために
一酸化炭素の存在が必要である。適当には、一酸
化炭素は、系に供給される水素ガスと混合させて
供給される。系に供給される水素及び一酸化炭素
の相対量は、非常に広い範囲にわたつて変わり得
る。例えば、1:99ないし99:1の範囲のH2:
COのモル比が適当であり、25:75ないし95:5
のモル比が好ましい。 系に存在する触媒の量は、一般に、経済的な考
慮により決められる。供給物として用いられる無
水物のモル数に基づいて0.01ないし10特に0.05な
いし5モル%の触媒量が一般に適当である。 本発明による方法は、塩化物、臭化物又はヨウ
化物から選択されたハロゲン化物の存在下で行な
われる。臭化物又はヨウ化物の使用が好ましい。
この使用ハロゲン化物は、触媒又は触媒先駆物質
中に存在し得る任意のハロゲン化物に加えてさら
に添加されるのである。 ハロゲン化物は、好ましくは、アルキルハライ
ド例えばメチルヨーダイド、アシルハライド例え
ばアセチルブロマイド、ハロゲン化水素、元素状
ハロゲン、あるいはアルカリ又はアルカリ土類金
属のハロゲン化物塩例えばヨウ化リチウム又はナ
トリウムの形態で添加される。アルキルハライド
の使用が一層好ましい。 供給物として式(RCO)2の対称的な無水物物
及び有機ハライドを用いる場合、混成生成物の形
を最小にするために、式R.ハライド又はR.CO.ハ
ライドを有する有機ハライドを選択することが都
合のよい場合がある。かくして、例えば、供給物
として酢酸無水物を用いる場合、メチルヨーダイ
ド又はアセチルブロマイドが適当なハロゲン化物
であり、一方、供給物としてプロピオン酸無水物
を用いる場合エチルヨーダイド又はプロピオニル
ブロマイドを用いることが一層好都合である場合
がある。 添加されるハロゲン化物の量は広範囲にわたつ
て変わり得、また、一般に、反応速度はハロゲン
化物の濃度とともに増大する。例えば、ハロゲン
化物は、供給物として用いられる無水物のモル数
に基づいて10モルパーセントまでの量で存在し得
る。好ましくは、金属触媒に対する添加されるハ
ロゲン化物のモル比は1:1ないし200:1特に
5:1ないし50:1の範囲にあり、しかしてハロ
ゲン化物はハロゲンイオンとして計算され触媒は
第族金属原子として計算される。これらのハロ
ゲン化物の量は、無論、触媒又は触媒先駆物質中
に存在し得る任意のハロゲン化物のほかに添加さ
れるものである。 上述したように、系に供給される水素ガス流
は、一酸化炭素を含有し得る。該水素ガス流は、
所望なら不活性ガス例えば窒素を含有し得る。反
応は、適当には、10ないし150バール特に20ない
し100バールの圧力下で行なわれる。一層高い圧
力例えば1000バールまでの圧力も無論用いられ得
るが、一般に経済的理由のため望ましくない。 反応温度は、適当には、100ないし200℃特に
130ないし170℃の範囲にある。 出発物質及び生成物の加水分解を防ぐために、
反応は適当には実質的に無水条件下で行なわれ
る。しかしながら、反応混合物の成分の商業的形
態中に普通存在する少量の水の存在は問題を生じ
ない。 本発明による方法は、しばしば、溶媒として過
剰のカルボン酸無水物を用いて都合よく行なわれ
る。しかしながら、所望するなら、任意の適当な
追加的溶媒が用いられ得る。適当な不活性溶媒に
は、炭化水素類例えばキシレン又はヘキサン、エ
ーテル類例えばテトラヒドロフラン、アミド類例
えばジメチルホルムアミド、ニトリル類例えばア
セトニトル、及び硫黄含有化合物例えばスルホラ
ンがある。反応条件下で反応性である溶媒の使用
は、無論望ましくない。 適当な促進剤は、孤立電子対を有する有機酸
素、窒素、リン、ヒ素及びアンチモン化合物であ
る。好ましい促進剤は、有機窒素化合物又は特に
有機リン化合物特にトリオルガノホスフイン類で
ある。 適当な酸素含有促進剤には、ヒドロキシ、カル
ボニル、カルボニルオキシ又はエーテル基を含有
する化合物がある。このタイプの典型的な化合物
には、カルボン酸類、特にヒドロキシ又はアルコ
キシで置換された酸類例えばメトキシ酢酸又はヒ
ドドロキシ酢酸、エーテル類例えばテトラヒドロ
フラン、及びアミド類例えばジメチルアセトアミ
ドがある。アミド類は、無論、窒素原子及び酸素
原子の両方を含有する促進剤の例である。促進効
果も有し得る溶媒として酸素含有化合物を用いる
ことが適当な場合がある。 適当なリン、アンチモン及びヒ素の促進剤には
一般式XR′R″Rを有するものがあり、式中Xは
リン、アンチモン又はヒ素を表わし、R′、R″及
びRの各々は独立的に任意的に置換されたアル
キル、シクロアルキル又はアリール基を表わし、
あるいはR′はこの意味を有しそしてR″及びR
は一緒にアルキレン基を表わす。任意的な置換基
は反応条件下で不活性なものはいずれもよく、例
えば、ハロゲン原子、アルコキシ基及びフエニル
基である。しかしながら、好ましくは、R′、
R″及びRはヒドロカルビル基である。好まし
くは、アルキル基はいずれも20個までの炭素原子
を有し、シクロアルキル基はいずれも7個までの
炭素原子を有し、アリール基はいずれもフエニル
基であり、アルキレン基はいずれも20個までの炭
素原子を有する。 このタイプの特に好ましい促進剤は、R′、
R″及びRの各々が独立的にアルキル基又はフ
エニル基を表わすものである。経済的理由で、
R′、R″及びRの各々が同じ基を表わすことが
一般に好ましい。 好ましくは、Xはリン原子を表わす。典型的な
ホスフイン促進剤は、トリメチルホスフイン、ト
リエチルホスフイン、トリブチルホスフイン及び
トリフエニルホスフインである。 適当な窒素含有促進剤には、R′、R″及びR
が上記の意味を有する一般式NR′R″Rのもの並
びに該窒素原子が複素環式環の一部を形成する化
合物がある。このタイプの典型的な促進剤には、
ピロール、ピロリジン、ピリジン、ピペリジン、
ピリミジン、ピコリン及びキノリン及びそれらの
置換類似体例えばアルキル置換類似体がある。 用いられる促進剤の量は臨界的ではない。使用
促進剤が溶媒として用いられる場合を除いて、促
進剤対触媒の比率は、第族金属の1グラム原子
当たりの促進剤のモル数として計算して好ましく
は1:1ないし20:1特に2:1ないし10:1の
範囲にある。 本発明による方法の好ましい具体例では、供給
物として用いられるカルボン酸無水物は、適当な
触媒の存在下でのエステルのカルボニル化により
別個の反応工程で製造されたものである。このカ
ルボニル化を行なうための適当な方法は、例えば
英国特許明細書第1523346号及び第1468940号に記
載されている。 例えば、エステルは、ハロゲン化物と一緒にロ
ジウム含有触媒の存在下でカルボニル化され得
る。無水物の水素化のために上記に記載したハロ
ゲン化物類のいずれも用いられ得るが、好ましく
は、ハロゲン化物はアルカリ金属に臭化物又はヨ
ウ化物である。ヨウ化リチウムが、特に適してい
る。驚くべきことに、カルボニル化の速度は反応
混合物に水又はカルボン酸のいずれかを少量添加
することにより大いに増大される、ということを
見出した。適当には、ハロゲン化物に対する水又
はカルボン酸のモル比は、1:1ないし1:10特
に1:1.5ないし1:5の範囲にある。添加され
るカルボン酸は、不所望の混成生成物の生成を避
けるために、好ましくは、製造される無水物に相
当する酸又は酸類の1種である。水が添加される
場合、水は、そのまま添加され得あるいは適当な
場合ハロゲン化物の結晶水として添加され得る。
ヨウ化リチウムの商業的形態はLiI1モル当たり2
ないし3モルの結晶水を含有しており、この量の
水はカルボニル化反応の速度を高めるために適当
である。 カルボニル化反応において促進剤として金属ハ
ライドを用いる場合、反応の速度は、その金属イ
オンを錯化することのできる適当なクラウンエー
テルを添加することによつて増大され得る、とい
うことも見出した。かくして、例えば、ハロゲン
化物としてヨウ化ナトリウムを用いる場合、15−
クラウン−5の添加により反応の速度は増大す
る。反応混合物がクラウンエーテル及び水又はカ
ルボン酸の両方を含有する場合、促進効果は特に
顕著である。 カルボニル化反応は、適当には、130ないし220
℃特に160ないし200℃の範囲の温度で行なわれ
る。一般に、エステルに対するカルボニル化のた
めの最適温度は、そのようにしてつくられる無水
物の水素化のための最適温度よりも幾分高い。 エステルカルボニル化反応は多量の水素を含有
しない一酸化炭素ガス流を用いて好ましくは行な
われるが、該ガス流の例えば約15容量%までの水
素の量は許容され得る。この水準を越えると、副
生物の生成は増大する傾向にある。 多量の水素を含有しない一酸化炭素の流れは、
一酸化炭素/水素の混合された流れ(即ち合成ガ
ス流)を用い、水素と反応させるのに必要な装填
量を越えるカルボン酸無水物の初期装填量を適当
に維持しながら、本発明による水素化法を行なう
ことにより得られ得る。その場合、生じた一酸化
炭素は、無水物の装填物をさらにつくるためにエ
ステルカルボニル化工程に再循環され得る。エス
テルからアルキリデンジカルボキシレート及びカ
ルボン酸を同時に製造するためのこの二工程法
は、一酸化炭素及び水素を2:1のモル比で含有
する工業的合成ガスの利用に理想的に適合する。 カルボニル化工程の無水物生成物は、所望する
なら、その工程からの反応混合物の他の成分か
ら、本発明による方法により水素化される前に分
離され得る。慣用の技法例えば蒸留が用いられ得
る。しかしながら、完全な分離は必須ではない。
例えば、本発明による方法のための無水物供給物
中1分子の無水物当たり約1モルまでのエステル
の量は、所望するなら許容され得る。しかしなが
ら、副生物の形成及び無水物の水素化の抑制を避
けるために、供給物は実質的な量例えば10モルパ
ーセントより多い量のエステルを含有すべきでな
い。 カルボニル化されるべきエステルは、任意の適
当な方法により、典型的には公知の方法によるア
ルコールでの酸のエステル化により製造され得
る。該酸は本発明による方法においてジカルボキ
シレートと共に同時につくられるものと同じ酸で
あつてもよく、かくしてこの酸を効果的に再循環
させる。その代わりに、該エステルは、公知の技
法を用いてエーテル又はアルコールのカルボニル
化によりその場で製造され得る。 本発明による方法により製造されたアルキリデ
ンカルボキシレートは、公知の方法により多数の
他の価値ある生成物例えばオレフイン系エステル
又はアルデヒドに変換され得る。例えば、本発明
による方法により製造される好ましい化合物であ
るエチリデンジアセテートは、よく知られた方法
によりビニルアセテート又はアセトアルデヒドに
変換され得る。 かくして、例えば一体的な反応機構において
は、メタノール、一酸化炭素及び水素はビニルア
セテートに変換され得る。 2CH3OH+2CH3CO2H →2CH3CO2CH3+2H2O 2CH3CO3CH3+2CO →2(CH3CO)2O 2(CH3CO)2O+H2 →CH3CH(OCOCH3)2+ CH3CO2H CH3CH(OCOCH3)2 →CH3CO2CH=CH2+ CH3CO2H 2CH3OH+2CO+H2 →CH3CO2CH=CH2+ 2H2O その代わりに、エチリデンジアセテートはアセ
トアルデヒドに変換され得る。 CH3CH(OCOCH3)2→CH3CHO+(CH3CO)2O そして、全体的な反応は次のようになる。 CH3OH+CO+H2→CH3CHO+H2O 次の実施例により、本発明を説明する。 例 1〜9 これらの例はすべて同じ技法を用いて行なわれ
た。ハステロイC(Hastelloy C.商標)製の300ml
の磁石駆動オートクレーブに50mlの酢酸無水物及
び必要な触媒成分を装填し、一酸化炭素でフラツ
シユし、次いで一酸化炭素と水素との1:1のモ
ル混合物を用いて40バールに加圧した。次いで、
オートクレーブを所望温度に15時間維持した。そ
の内容物を冷却しそして気液クロマトグラフイを
用いて分析した。 得られた結果を表1に示す。
びカルボン酸の同時製造法に関する。 米国特許明細書第3579566号に、アルキリデン
ジカルボキシレート及び酸を得るためのカルボン
酸無水物の水素化が、第族貴金属とトリヒドロ
カルビルホスフインとの錯体を含んでなる触媒を
用いて行なわれ得る、ということが開示されてい
る。しかしながら、この方法により得られる反応
生成物は錯体混合物であり、所望のジカルボキシ
レートの収率は非常に低い。特に、反応の化学量
論によればジカルボキシレートと等モル量で形成
されるべきであるカルボン酸の収量が、大過剰で
形成される。かくして、上記明細書の例1におい
ては、酢酸対エチリデンジアセテートのモル比は
6.7:1である。さらに、反応に必要な温度及び
圧力は非常に高い。 英国出願第2034307号には、この水素化法は、
不溶性の金属水素化触媒例えば木炭上のパラジウ
ムを用いて強プロトン酸の存在下で反応を行なう
ことにより幾分改善され得る、ということが開示
されている。しかしながら、生成する酢酸対エチ
リデンジアセテートのモル比はたいていの場合1
よりもはるかに大きく、得られる収率は一般に低
い。特に、強酸としてHCl、HBr又はHIを用い
て得られる結果は、他の酸を用いて得られる結果
よりも著しく劣り、非常に低い収率及び選択率を
生じる。この方法のさらに主要な不利は、一酸化
炭素ガスを実質的に含まない水素硫を必要とす
る、ということである。上記明細書第2頁第14〜
16行の記載にもかかわらず、少量の一酸化炭素の
存在でさえ、収率及び反応の選択率を劇的に減じ
る(本明細書の比較例14及び15参照)。このこと
は、工業的に入手され得る好都合の水素源は一酸
化炭素/水素の混合物である合成ガス中に存在す
るものであるので不利である。 英国特許明細書第1538782号には、メチルアセ
テート及び/又はジメチルエーテルと一酸化炭素
及び水素とを第族貴金属触媒及びハロゲン化物
源との存在下で反応させることによりエチリデン
ジアセテートが製造され得る、ということが開示
されている。多量の酢酸無水物が副生物として形
成される。次の記載が明細書にされている。 「生じる反応の機構は知られていない。しかし
ながら、米国特許第3579566号においてフエント
ンにより開示されている反応である、酢酸無水物
と系に存在する水素との反応(即ち還元)によ
り、所望のエチリデンジアセテートが第一に形成
されるということは、本発明の反応系特に好まし
い触媒系の存在下の反応系の挙動のためにありそ
うにない。かかる好ましい触媒系の場合の認知さ
れた反応機構の仮定によれば(Khan及び
Martell,“Homogeneous Catalysts of Metal
Complexes”,Vol.I.Academic Press,New
York(1974)、第49頁及び第第315頁参照)、かか
る触媒と酸無水物との有機金属錯体の形成は、考
えられる反応中間体例えばアシルハライドとのか
かる錯体の形成よりもはるかに不利である。アシ
ルハライドとのかかる錯体の容易な形成は、酸無
水物と比べてアシルハライドの容易な還元に通じ
るものであり、観察されるエチリデンジアセテー
ト形成反応における有意な因子としての無水物の
還元の関与を排除する傾向にある。」 この理由付けは、実際説得力がある。該方法に
おいて生成する酢無水物の濃度は高く、もし酢酸
無水物の水素化が反応条件下で起こり得るなら
ば、そのように水素化が起こり酢酸無水物はエチ
リデンジアセテートと酢酸とにその場で変換され
るということが予期される。かくして、酢酸無水
物は、中間体それ自体というよりむしろ反応中間
体の1つから形成される不所望な副生物であると
思える。 アルキリデンジカルボキシレート及びカルボン
酸の同時製造法における供給物としてカルボン酸
無水物が用いられ得て所望生成物に対する非常に
高い選択率をもたらす方法を今見出した。 本発明は、それ故、アルキリデンジカルボキシ
レート及びカルボン酸の同時製造法において、均
質な第族金属触媒及びこの第族金属触媒中に
存在し得るハロゲン化物に加えて塩化物、臭化物
又はヨウ化物及び一酸化炭素を存在させてかつ孤
立電子対を有する有機酸素、窒素、リン、ヒ素又
はアンチモン化合物を含んでなる促進剤をさらに
存在させてカルボン酸無水物を水素化させる、こ
とを特徴とする上記製造法を提供する。 広範囲のカルボン酸無水物が本発明による方法
の供給物として用いられ得る。一般に、反応は次
式に従い進行する。 好ましくは、対称的な無水物が供給物として用
いられ、その結果単一のジカルボキシレートと単
一のカルボン酸のみがつくられる。しかしなが
ら、所望なら混成無水物(即ち、Rが異なつてい
る。)を用いて還元が行なわれ得、この場合生成
物の混合物が得られる。或る情況下では、生成物
中の基Rは、無水物中の基Rと異なり得る。例え
ば、無水物中のRがオレフイン二重結合を含有す
る場合、これは反応条件下で水素化され、相当す
る飽和のR基を含有する生成物が得られよう。 好ましくは、無水物中の各Rは、独立的に、ア
ルキル、アルケニル、アルキニル又はアリール基
を表わし、これらの基は所望なら1個又はそれ以
上の置換基例えばハロゲン原子、フエニル基及び
アルコキシ基により置換されていてもよいが好ま
しくは非置換であり、また好ましくは20個までの
炭素原子を有する。さらに好ましくは、各Rは、
6個までの炭素原子を有する非置換アルキル基を
表わす。酢酸無水物が特に好ましい供給物であ
り、この場合反応生成物はエチリデンジアセテー
ト及び酢酸である。 好ましくは、触媒として用いられる第族金属
はコバルト、ニツケル、ロジウム、パラジウム、
オスミウム、イリジウム及び白金から選択される
が、パラジウム及び特にロジウム及びニツケルの
使用が一層好ましい。該金属は、例えば、鉱酸と
の塩例えばハロゲン化物、硝酸塩又は硫酸塩の形
態であるいは有機酸との塩例えば20個までの炭素
原子を有するカルボキシレート特にアセテートの
如きカルカノエートの形態で添加され得る。その
代わりに、該金属は、下記に記述するホスフイン
リガンドの如きリガンド、一酸化炭素又はアセチ
ルアセトネートにより錯化された零価の形態にあ
つてもよい。触媒は反応媒質と均質でなければな
らず、また、触媒を溶液中で安定化させるために
一酸化炭素の存在が必要である。適当には、一酸
化炭素は、系に供給される水素ガスと混合させて
供給される。系に供給される水素及び一酸化炭素
の相対量は、非常に広い範囲にわたつて変わり得
る。例えば、1:99ないし99:1の範囲のH2:
COのモル比が適当であり、25:75ないし95:5
のモル比が好ましい。 系に存在する触媒の量は、一般に、経済的な考
慮により決められる。供給物として用いられる無
水物のモル数に基づいて0.01ないし10特に0.05な
いし5モル%の触媒量が一般に適当である。 本発明による方法は、塩化物、臭化物又はヨウ
化物から選択されたハロゲン化物の存在下で行な
われる。臭化物又はヨウ化物の使用が好ましい。
この使用ハロゲン化物は、触媒又は触媒先駆物質
中に存在し得る任意のハロゲン化物に加えてさら
に添加されるのである。 ハロゲン化物は、好ましくは、アルキルハライ
ド例えばメチルヨーダイド、アシルハライド例え
ばアセチルブロマイド、ハロゲン化水素、元素状
ハロゲン、あるいはアルカリ又はアルカリ土類金
属のハロゲン化物塩例えばヨウ化リチウム又はナ
トリウムの形態で添加される。アルキルハライド
の使用が一層好ましい。 供給物として式(RCO)2の対称的な無水物物
及び有機ハライドを用いる場合、混成生成物の形
を最小にするために、式R.ハライド又はR.CO.ハ
ライドを有する有機ハライドを選択することが都
合のよい場合がある。かくして、例えば、供給物
として酢酸無水物を用いる場合、メチルヨーダイ
ド又はアセチルブロマイドが適当なハロゲン化物
であり、一方、供給物としてプロピオン酸無水物
を用いる場合エチルヨーダイド又はプロピオニル
ブロマイドを用いることが一層好都合である場合
がある。 添加されるハロゲン化物の量は広範囲にわたつ
て変わり得、また、一般に、反応速度はハロゲン
化物の濃度とともに増大する。例えば、ハロゲン
化物は、供給物として用いられる無水物のモル数
に基づいて10モルパーセントまでの量で存在し得
る。好ましくは、金属触媒に対する添加されるハ
ロゲン化物のモル比は1:1ないし200:1特に
5:1ないし50:1の範囲にあり、しかしてハロ
ゲン化物はハロゲンイオンとして計算され触媒は
第族金属原子として計算される。これらのハロ
ゲン化物の量は、無論、触媒又は触媒先駆物質中
に存在し得る任意のハロゲン化物のほかに添加さ
れるものである。 上述したように、系に供給される水素ガス流
は、一酸化炭素を含有し得る。該水素ガス流は、
所望なら不活性ガス例えば窒素を含有し得る。反
応は、適当には、10ないし150バール特に20ない
し100バールの圧力下で行なわれる。一層高い圧
力例えば1000バールまでの圧力も無論用いられ得
るが、一般に経済的理由のため望ましくない。 反応温度は、適当には、100ないし200℃特に
130ないし170℃の範囲にある。 出発物質及び生成物の加水分解を防ぐために、
反応は適当には実質的に無水条件下で行なわれ
る。しかしながら、反応混合物の成分の商業的形
態中に普通存在する少量の水の存在は問題を生じ
ない。 本発明による方法は、しばしば、溶媒として過
剰のカルボン酸無水物を用いて都合よく行なわれ
る。しかしながら、所望するなら、任意の適当な
追加的溶媒が用いられ得る。適当な不活性溶媒に
は、炭化水素類例えばキシレン又はヘキサン、エ
ーテル類例えばテトラヒドロフラン、アミド類例
えばジメチルホルムアミド、ニトリル類例えばア
セトニトル、及び硫黄含有化合物例えばスルホラ
ンがある。反応条件下で反応性である溶媒の使用
は、無論望ましくない。 適当な促進剤は、孤立電子対を有する有機酸
素、窒素、リン、ヒ素及びアンチモン化合物であ
る。好ましい促進剤は、有機窒素化合物又は特に
有機リン化合物特にトリオルガノホスフイン類で
ある。 適当な酸素含有促進剤には、ヒドロキシ、カル
ボニル、カルボニルオキシ又はエーテル基を含有
する化合物がある。このタイプの典型的な化合物
には、カルボン酸類、特にヒドロキシ又はアルコ
キシで置換された酸類例えばメトキシ酢酸又はヒ
ドドロキシ酢酸、エーテル類例えばテトラヒドロ
フラン、及びアミド類例えばジメチルアセトアミ
ドがある。アミド類は、無論、窒素原子及び酸素
原子の両方を含有する促進剤の例である。促進効
果も有し得る溶媒として酸素含有化合物を用いる
ことが適当な場合がある。 適当なリン、アンチモン及びヒ素の促進剤には
一般式XR′R″Rを有するものがあり、式中Xは
リン、アンチモン又はヒ素を表わし、R′、R″及
びRの各々は独立的に任意的に置換されたアル
キル、シクロアルキル又はアリール基を表わし、
あるいはR′はこの意味を有しそしてR″及びR
は一緒にアルキレン基を表わす。任意的な置換基
は反応条件下で不活性なものはいずれもよく、例
えば、ハロゲン原子、アルコキシ基及びフエニル
基である。しかしながら、好ましくは、R′、
R″及びRはヒドロカルビル基である。好まし
くは、アルキル基はいずれも20個までの炭素原子
を有し、シクロアルキル基はいずれも7個までの
炭素原子を有し、アリール基はいずれもフエニル
基であり、アルキレン基はいずれも20個までの炭
素原子を有する。 このタイプの特に好ましい促進剤は、R′、
R″及びRの各々が独立的にアルキル基又はフ
エニル基を表わすものである。経済的理由で、
R′、R″及びRの各々が同じ基を表わすことが
一般に好ましい。 好ましくは、Xはリン原子を表わす。典型的な
ホスフイン促進剤は、トリメチルホスフイン、ト
リエチルホスフイン、トリブチルホスフイン及び
トリフエニルホスフインである。 適当な窒素含有促進剤には、R′、R″及びR
が上記の意味を有する一般式NR′R″Rのもの並
びに該窒素原子が複素環式環の一部を形成する化
合物がある。このタイプの典型的な促進剤には、
ピロール、ピロリジン、ピリジン、ピペリジン、
ピリミジン、ピコリン及びキノリン及びそれらの
置換類似体例えばアルキル置換類似体がある。 用いられる促進剤の量は臨界的ではない。使用
促進剤が溶媒として用いられる場合を除いて、促
進剤対触媒の比率は、第族金属の1グラム原子
当たりの促進剤のモル数として計算して好ましく
は1:1ないし20:1特に2:1ないし10:1の
範囲にある。 本発明による方法の好ましい具体例では、供給
物として用いられるカルボン酸無水物は、適当な
触媒の存在下でのエステルのカルボニル化により
別個の反応工程で製造されたものである。このカ
ルボニル化を行なうための適当な方法は、例えば
英国特許明細書第1523346号及び第1468940号に記
載されている。 例えば、エステルは、ハロゲン化物と一緒にロ
ジウム含有触媒の存在下でカルボニル化され得
る。無水物の水素化のために上記に記載したハロ
ゲン化物類のいずれも用いられ得るが、好ましく
は、ハロゲン化物はアルカリ金属に臭化物又はヨ
ウ化物である。ヨウ化リチウムが、特に適してい
る。驚くべきことに、カルボニル化の速度は反応
混合物に水又はカルボン酸のいずれかを少量添加
することにより大いに増大される、ということを
見出した。適当には、ハロゲン化物に対する水又
はカルボン酸のモル比は、1:1ないし1:10特
に1:1.5ないし1:5の範囲にある。添加され
るカルボン酸は、不所望の混成生成物の生成を避
けるために、好ましくは、製造される無水物に相
当する酸又は酸類の1種である。水が添加される
場合、水は、そのまま添加され得あるいは適当な
場合ハロゲン化物の結晶水として添加され得る。
ヨウ化リチウムの商業的形態はLiI1モル当たり2
ないし3モルの結晶水を含有しており、この量の
水はカルボニル化反応の速度を高めるために適当
である。 カルボニル化反応において促進剤として金属ハ
ライドを用いる場合、反応の速度は、その金属イ
オンを錯化することのできる適当なクラウンエー
テルを添加することによつて増大され得る、とい
うことも見出した。かくして、例えば、ハロゲン
化物としてヨウ化ナトリウムを用いる場合、15−
クラウン−5の添加により反応の速度は増大す
る。反応混合物がクラウンエーテル及び水又はカ
ルボン酸の両方を含有する場合、促進効果は特に
顕著である。 カルボニル化反応は、適当には、130ないし220
℃特に160ないし200℃の範囲の温度で行なわれ
る。一般に、エステルに対するカルボニル化のた
めの最適温度は、そのようにしてつくられる無水
物の水素化のための最適温度よりも幾分高い。 エステルカルボニル化反応は多量の水素を含有
しない一酸化炭素ガス流を用いて好ましくは行な
われるが、該ガス流の例えば約15容量%までの水
素の量は許容され得る。この水準を越えると、副
生物の生成は増大する傾向にある。 多量の水素を含有しない一酸化炭素の流れは、
一酸化炭素/水素の混合された流れ(即ち合成ガ
ス流)を用い、水素と反応させるのに必要な装填
量を越えるカルボン酸無水物の初期装填量を適当
に維持しながら、本発明による水素化法を行なう
ことにより得られ得る。その場合、生じた一酸化
炭素は、無水物の装填物をさらにつくるためにエ
ステルカルボニル化工程に再循環され得る。エス
テルからアルキリデンジカルボキシレート及びカ
ルボン酸を同時に製造するためのこの二工程法
は、一酸化炭素及び水素を2:1のモル比で含有
する工業的合成ガスの利用に理想的に適合する。 カルボニル化工程の無水物生成物は、所望する
なら、その工程からの反応混合物の他の成分か
ら、本発明による方法により水素化される前に分
離され得る。慣用の技法例えば蒸留が用いられ得
る。しかしながら、完全な分離は必須ではない。
例えば、本発明による方法のための無水物供給物
中1分子の無水物当たり約1モルまでのエステル
の量は、所望するなら許容され得る。しかしなが
ら、副生物の形成及び無水物の水素化の抑制を避
けるために、供給物は実質的な量例えば10モルパ
ーセントより多い量のエステルを含有すべきでな
い。 カルボニル化されるべきエステルは、任意の適
当な方法により、典型的には公知の方法によるア
ルコールでの酸のエステル化により製造され得
る。該酸は本発明による方法においてジカルボキ
シレートと共に同時につくられるものと同じ酸で
あつてもよく、かくしてこの酸を効果的に再循環
させる。その代わりに、該エステルは、公知の技
法を用いてエーテル又はアルコールのカルボニル
化によりその場で製造され得る。 本発明による方法により製造されたアルキリデ
ンカルボキシレートは、公知の方法により多数の
他の価値ある生成物例えばオレフイン系エステル
又はアルデヒドに変換され得る。例えば、本発明
による方法により製造される好ましい化合物であ
るエチリデンジアセテートは、よく知られた方法
によりビニルアセテート又はアセトアルデヒドに
変換され得る。 かくして、例えば一体的な反応機構において
は、メタノール、一酸化炭素及び水素はビニルア
セテートに変換され得る。 2CH3OH+2CH3CO2H →2CH3CO2CH3+2H2O 2CH3CO3CH3+2CO →2(CH3CO)2O 2(CH3CO)2O+H2 →CH3CH(OCOCH3)2+ CH3CO2H CH3CH(OCOCH3)2 →CH3CO2CH=CH2+ CH3CO2H 2CH3OH+2CO+H2 →CH3CO2CH=CH2+ 2H2O その代わりに、エチリデンジアセテートはアセ
トアルデヒドに変換され得る。 CH3CH(OCOCH3)2→CH3CHO+(CH3CO)2O そして、全体的な反応は次のようになる。 CH3OH+CO+H2→CH3CHO+H2O 次の実施例により、本発明を説明する。 例 1〜9 これらの例はすべて同じ技法を用いて行なわれ
た。ハステロイC(Hastelloy C.商標)製の300ml
の磁石駆動オートクレーブに50mlの酢酸無水物及
び必要な触媒成分を装填し、一酸化炭素でフラツ
シユし、次いで一酸化炭素と水素との1:1のモ
ル混合物を用いて40バールに加圧した。次いで、
オートクレーブを所望温度に15時間維持した。そ
の内容物を冷却しそして気液クロマトグラフイを
用いて分析した。 得られた結果を表1に示す。
【表】
例1〜9のすべてにおいて、酢酸及びエチリデ
ンジアセテート以外の生成物は、微量しか認めら
れなかつた。例8及び例9は、パラジウム及びコ
バルト触媒はロジウム及びニツケル触媒よりも活
性が劣るが所望生成物の製造においてやはり極め
て選択性である、ということを示している。 例10 (比較例) メチルヨーダイドを除去した以外は正確に例4
を繰返した。生成物への酢酸無水物の変換率は5
%未満であり、エチリデンジアセテートに対する
酢酸のモル比は6:1より大であつた。 例 11 例1〜9の方法を繰返したが、オートクレーブ
は一酸化炭素:水素の2:1の混合物を用いて45
バールに加圧された。触媒は、RhCl3・3H2O(0.5
ミリモル)、CH3I(30ミリモル)及びトリフエニ
ルホスフイン(3.8ミリモル)であつた。温度は
150℃であつた。反応時間の終了後、40%の無水
物が所望生成物に変換され、酢酸対エチリデンジ
アセテートのモル比は1.2:1であつた。 例12 (比較例) メチルヨーダイドを除外した以外は正確に例11
を繰返した。生成物への無水物の変換率はわずか
10%であり、酢酸対エチリデンジアセテートのモ
ル比は2:1であつた。 例 13 例1〜9の手順を繰返したが、酢酸無水物は50
mlのプロピオン酸無水物で置きかえた。使用触媒
は、RhCl3・3H2O(1ミリモル)、トリフエニル
ホスフイン(2.5ミリモル)及びCH3I(30ミリモ
ル)であつた。反応温度は135℃であつた。反応
時間の終りに、40%の無水物が所望生成物に変換
され、プロピオン酸に対するジプロピオネート
C2H5・CH・(O・CO・C2H5)2のモル比は1:
2であつた。 例14及び15(比較例) 不均質触媒系を用いて例1〜9の方法を繰返し
た。結果を表2に示す。
ンジアセテート以外の生成物は、微量しか認めら
れなかつた。例8及び例9は、パラジウム及びコ
バルト触媒はロジウム及びニツケル触媒よりも活
性が劣るが所望生成物の製造においてやはり極め
て選択性である、ということを示している。 例10 (比較例) メチルヨーダイドを除去した以外は正確に例4
を繰返した。生成物への酢酸無水物の変換率は5
%未満であり、エチリデンジアセテートに対する
酢酸のモル比は6:1より大であつた。 例 11 例1〜9の方法を繰返したが、オートクレーブ
は一酸化炭素:水素の2:1の混合物を用いて45
バールに加圧された。触媒は、RhCl3・3H2O(0.5
ミリモル)、CH3I(30ミリモル)及びトリフエニ
ルホスフイン(3.8ミリモル)であつた。温度は
150℃であつた。反応時間の終了後、40%の無水
物が所望生成物に変換され、酢酸対エチリデンジ
アセテートのモル比は1.2:1であつた。 例12 (比較例) メチルヨーダイドを除外した以外は正確に例11
を繰返した。生成物への無水物の変換率はわずか
10%であり、酢酸対エチリデンジアセテートのモ
ル比は2:1であつた。 例 13 例1〜9の手順を繰返したが、酢酸無水物は50
mlのプロピオン酸無水物で置きかえた。使用触媒
は、RhCl3・3H2O(1ミリモル)、トリフエニル
ホスフイン(2.5ミリモル)及びCH3I(30ミリモ
ル)であつた。反応温度は135℃であつた。反応
時間の終りに、40%の無水物が所望生成物に変換
され、プロピオン酸に対するジプロピオネート
C2H5・CH・(O・CO・C2H5)2のモル比は1:
2であつた。 例14及び15(比較例) 不均質触媒系を用いて例1〜9の方法を繰返し
た。結果を表2に示す。
【表】
これらの結果は、英国出願第2034307号に記記
載の方法は一酸化炭素の存在下では行なわれ得な
い、ということを示している。純粋な水素を用い
て例14を繰返したときは、該英国明細書に記載の
通り、所望生成物が良好な収率で得られた。 例16 (比較例) 例1〜9の方法を繰返した。触媒は、RhCl3・
3H2O(1ミリモル)、トリフエニルホスフイン
(2.5ミリモル)及びp−トルエンスルホン酸(16
ミリモル)であつた。反応が135℃で行なわれた
とき、無水物の変換率は60%と高く、しかし酢酸
対エチリデンジアセテートの比率は5.0:1であ
つた。さらに、20モル%の他の生成物が得られ
た。反応が90℃で行なわれたとき、変換率はわず
か10%であり、酢酸対エチリデンジアセテートの
モル比は2.1:1であつた。 例17 酢酸無水物の製造 ハステロイC製の300mlのオートクレーブに150
mlのメチルアセテート、1ミリモルのRhCl3・
3H2O、12gのヨウ化リチウム水和物及び3gの
水を装填した。一酸化炭素を添加して30バールの
圧力にし、温度を175℃に上げその温度に4時間
維持した。反応混合物の分析は、該反応混合物が
48重量%の酢酸無水物及び13重量%の酢酸を含有
していることがわかつた。これは、1時につき1
gのRh当たり180gの酢酸無水物の生成速度に相
当する。 例18〜21−酢酸無水物の製造 ハステロイC製の300mlオートクレーブに50ml
のメチルアセテート、1ミリモルのRhCl3・
3H2O、8.5gのヨウ化ナトリウム(結晶水を含有
しない。)及び表に記載の他の成分を装填した。
オートクレーブを一酸化炭素を用いて30バールに
加圧した。155℃に10時間維持した後、その内容
物を分析した。結果を表3に示す。
載の方法は一酸化炭素の存在下では行なわれ得な
い、ということを示している。純粋な水素を用い
て例14を繰返したときは、該英国明細書に記載の
通り、所望生成物が良好な収率で得られた。 例16 (比較例) 例1〜9の方法を繰返した。触媒は、RhCl3・
3H2O(1ミリモル)、トリフエニルホスフイン
(2.5ミリモル)及びp−トルエンスルホン酸(16
ミリモル)であつた。反応が135℃で行なわれた
とき、無水物の変換率は60%と高く、しかし酢酸
対エチリデンジアセテートの比率は5.0:1であ
つた。さらに、20モル%の他の生成物が得られ
た。反応が90℃で行なわれたとき、変換率はわず
か10%であり、酢酸対エチリデンジアセテートの
モル比は2.1:1であつた。 例17 酢酸無水物の製造 ハステロイC製の300mlのオートクレーブに150
mlのメチルアセテート、1ミリモルのRhCl3・
3H2O、12gのヨウ化リチウム水和物及び3gの
水を装填した。一酸化炭素を添加して30バールの
圧力にし、温度を175℃に上げその温度に4時間
維持した。反応混合物の分析は、該反応混合物が
48重量%の酢酸無水物及び13重量%の酢酸を含有
していることがわかつた。これは、1時につき1
gのRh当たり180gの酢酸無水物の生成速度に相
当する。 例18〜21−酢酸無水物の製造 ハステロイC製の300mlオートクレーブに50ml
のメチルアセテート、1ミリモルのRhCl3・
3H2O、8.5gのヨウ化ナトリウム(結晶水を含有
しない。)及び表に記載の他の成分を装填した。
オートクレーブを一酸化炭素を用いて30バールに
加圧した。155℃に10時間維持した後、その内容
物を分析した。結果を表3に示す。
【表】
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 アルキリデンカルボキシレート及びカルボン
酸の同時製造法において、均質な第族金属触媒
及びこの第族金属触媒中に存在し得るハロゲン
化物に加えて塩化物、臭化物又はヨウ化物及び一
酸化炭素を存在させかつ孤立電子対を有する有機
酸素、窒素、リン、ヒ素又はアンチモン化合物を
含んでなる促進剤をさらに存在させてカルボン酸
無水物を水素化させる、ことを特徴とする上記製
造法。 2 第族金属がパラジウム、ロジウム又はニツ
ケルである、特許請求の範囲第1項記載の方法。 3 塩化物、臭化物又はヨウ化物をアルキルハラ
イドの形態で反応混合物に添加する、特許請求の
範囲第1又は2項記載の方法。 4 アルキルハライドがメチルヨーダイドであ
る、特許請求の範囲第3項記載の方法。 5 促進剤がトリオルガノホスフインである、特
許請求の範囲第1〜4項のいずれか一つの項記載
の方法。 6 無水物供給物が適当な触媒の存在下でエステ
ルのカルボニル化により別個の反応工程で製造さ
れたものである、特許請求の範囲第1〜5項のい
ずれか一つの項記載の方法。 7 ハロゲン化物と一緒にロジウム含有触媒を存
在させてエステルをカルボニル化させる、特許請
求の範囲第6項記載の方法。 8 少量の水又はカルボン酸の存在下でエステル
をカルボニル化させる、特許請求の範囲第6又は
7項記載の方法。 9 金属ハライド促進剤及びその金属イオンを錯
化させることのできるクラウンエーテルの存在下
でエステルをカルボニル化する、特許請求の範囲
第6〜8項のいずれか一つの項記載の方法。 10 導入物として一酸化炭素/水素の混合され
た流れを用いて特許請求の範囲第1〜5項のいず
れか一つの項記載の方法を実施してつくられた一
酸化炭素の流れを用いエステルをカルボニル化す
る、特許請求の範囲第6〜9項のいずれか一つの
項記載の方法。
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| GB8103896 | 1981-02-09 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPS57149237A JPS57149237A (en) | 1982-09-14 |
| JPH0363536B2 true JPH0363536B2 (ja) | 1991-10-01 |
Family
ID=10519550
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP57016480A Granted JPS57149237A (en) | 1981-02-09 | 1982-02-05 | Simultaneous manufacture of alkylidene dicarboxylate and carboxylic acid |
Country Status (7)
| Country | Link |
|---|---|
| EP (1) | EP0058442B1 (ja) |
| JP (1) | JPS57149237A (ja) |
| AU (1) | AU550979B2 (ja) |
| BE (1) | BE891941A (ja) |
| CA (1) | CA1180025A (ja) |
| DE (1) | DE3261720D1 (ja) |
| NL (1) | NL8200311A (ja) |
Families Citing this family (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| CA1230607A (en) * | 1983-02-17 | 1987-12-22 | Eit Drent | Process for the preparation of esters |
| US5502243A (en) * | 1992-04-15 | 1996-03-26 | Air Products And Chemicals, Inc. | Hydrocarbonylation of dimethyl ether |
| CN103553913B (zh) * | 2013-10-28 | 2015-05-13 | 中国石油化工股份有限公司 | 双醋酸亚乙酯的合成方法 |
Family Cites Families (4)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US3579566A (en) * | 1967-12-13 | 1971-05-18 | Union Oil Co | Reduction of anhydrides |
| US4218340A (en) * | 1975-11-19 | 1980-08-19 | Eastman Kodak Company | Nickel and cobalt containing carbonylation catalyst compositions for the production of carboxylic acids and their esters |
| US4102920A (en) * | 1977-01-13 | 1978-07-25 | Air Products & Chemicals, Inc. | Production of carboxylic acids and esters |
| EP0031606B1 (en) * | 1979-12-21 | 1983-08-24 | Shell Internationale Researchmaatschappij B.V. | Process for the co-production of carboxylic acids and carboxylic acid esters |
-
1982
- 1982-01-22 EP EP82200080A patent/EP0058442B1/en not_active Expired
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