JPH0363632A - 2次非線形光学素子 - Google Patents

2次非線形光学素子

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JPH0363632A
JPH0363632A JP19976189A JP19976189A JPH0363632A JP H0363632 A JPH0363632 A JP H0363632A JP 19976189 A JP19976189 A JP 19976189A JP 19976189 A JP19976189 A JP 19976189A JP H0363632 A JPH0363632 A JP H0363632A
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nonlinear optical
optical element
plane
electric field
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JP19976189A
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English (en)
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Tetsuya Tsunekawa
哲也 恒川
Tetsuya Goto
哲哉 後藤
Hiroyuki Matagi
宏至 股木
Seiji Fukuda
誠司 福田
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Toray Industries Inc
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  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、光情報処理や光通信の分野で極めて有用な、
波長変換効果や一次電気光学効果(ポッケルス効果)な
どの2次非線形光学効果を応用した、高性能の2次非線
形光学素子に関する。
[従来の技術] 非線形光学効果とは、光電場E(たとえばレーザ光)を
物質に印加した場合、物質の応答として電気分極Pの一
般式、 P=χ(1)E+χ(21EE+χ”EEE+・・・(
ここでχ31ゝは線形感受率、χ(n)  (n≧2の
整数)は非線形感受率)において、Eの2次以上の高次
の項により発現される効果を指す。
第2項による効果を2次非線形光学効果という。
第2高調波発生(Second Harmonic G
eneration:5)IG)やパラメトリック発振
等の波長変換効果や一次電気光学効果(ポッケルス効果
)がその例である。
これらの効果を応用すると第2高調波発生素子(SHG
素子)やパラメトリック発振器などの波長変換素子や光
スィッチ、光変調器といった電気光学素子など、産業上
重要な2次非線形光学素子が実現できる。
2次非線形光学素子は、2次非線形光学効果を持つ光学
媒質で作られ、レーザ光などを入射または伝播させる実
質的に光学的に平滑な面を有する。
電気光学素子の場合には、更に、電場を印加するための
電極を有する。
素子をより高性能、すなわちより大きな非線形光学効果
を持つ媒質で作ると、 ■光源出力の低減化、 ■素子サイズのコンパクト化、 あるいは ■印加電圧の低減化、 さらには ■低価格化、 等が図れ有利である。
2次非線形光学媒質には効果発現に関して強い異方性(
光電場および外部電場方位への依存性)がある。従って
、効果を有効に発現させる素子構造が必要である。
従来の非線形光学媒質としては、 ■ニオブ酸リチウム(LN)やリン酸二水素カリウム(
KDP)などの無機強誘電体結晶、■2−メチルー4−
ニトロアニリン(MNA)などの有機結晶、 ■2次光非線形性を有する有機分子と高分子の複合系(
後述のボールド・ポリマ系等)などが挙げられる。
非線形光学媒質のは、最も早くからこの分野で利用が検
討され、加工法など素子作製技術が最も知られている非
線形光学媒質である。しかしながら、その2次非線形光
学効果は大きくない。従って、この非線形光学媒質のか
らなる2次非線形光学素子の性能は一般に不満足なもの
であり、大型化する、高価格になるという問題がある。
非線形光学媒質■の中で最も高性能であり多用されるL
N結晶には光により性能劣化がおこるという、産業利用
上好ましくない問題がさらにある。
非線形光学媒質■は、分子内π電子ゆらぎに起因する有
機分子の大きな光非線形性と高速応答性、さらにはレー
ザ耐性の大きさが注目され、近年、無機強誘電体系非線
形光学媒質■を越えるものとして、活発に検討されてい
るものである。
例えば、2−メチル−4−ニトロアニリン(MNA)結
晶は、非線形光学媒質■のなかでも最高の、無機強誘電
体系非線形光学媒質LN結晶を越える大きな非線形光学
効果を有するものとして報告されている(例えば、J、
 Appl、 Phys、 、 50 (4)、 25
23 (1979)、 J、 Cherrr、 Phy
s、 、 75 (3)、 1509 (1981) 
)。
しかしMNA結晶の非線形光学効果の大きさはLN結晶
に比較してそれ程大きなものではない。
また、水溶性、室温での昇華性など実用上好ましくない
性質もある。
非線形光学媒質■は、高分子の加工・適用性の良さに着
目したものであるが、2次非線形光学効果の大きさは媒
質■より遥かに小さく、現状ではLN結晶と比較しても
小さい。これは、高分子の存在によって非線形光学効果
を有する成分の濃度が低下させられること、ならびに、
ポーリング処理(この方法についてはMR8会議資料V
o1.109゜’Non1inear 0ptical
 Propertteg of Po17iers’。
Ed、  b7^、J、 Heeger ef al、
、 1988. pp19に詳しい)などの方法には非
線形光学効果を有する成分の有効な配向化に限界がある
ことによる。また、非線形光学効果を有する成分(色素
)の配向緩和にょって性能低下するという経時的安定性
に係わる問題をこの種の媒質は有している。
以上の様に、従来技術による3種の非線形光学媒質はい
づれも、高性能の2次非線形光学素子を実現するには不
満足であった。
以下に、従来技術による2次非線形光学素子の例を挙げ
、現状を説明する。
第5図aは特開昭61−18934号のLN結晶を用い
たプロトン交換導波路51を有するチェレンコフ型SH
G素子52の従来例である。プロトン交換導波路51に
入射された、集光レンズ53により集光された半導体レ
ーザ光54は、導波とともにその第2高調波55に変換
され、導波路外へ放射される。80mWという特別製の
高出力半導体レーザ光(基本波波長840nm)を光源
56にして第2高調波(420nm)の出力は最大約1
mWと報告されている。実用上は、数mW以上の出力が
必要であるが、波長変換効果が大きくないLN結晶を用
いてはこれ以上の出力は望めな2い。また、第5図すに
チェレンコフ型SHG素子52の概略図を示すが、素子
サイズも長さ6mmと大形である。
汎用に供給可能な40mW程度の出力の半導体レーザを
光源として数mW以上の出力が可能なSHG素子を構成
するにはもっと高性能の非線形光学媒質が入用である。
第6図は、AuracherらによってWave He
ctron。
4、129 (1980)に報告されている非線形光学
媒質としてLN結晶を用いた分岐干渉型光変調素子の従
来例である。
一方から導波してきた入力光61はY型分岐部分で分岐
され、平行電極間に印加される電場により生ずる屈折率
変化によって導波光62と導波光63の位相がずらされ
、再び合波するときこの位相のずれによって干渉し、変
調され、出力光64となる。変調は、従って、電極間電
場によってなされる。
この従来例では、導波光波長が633nmの時、駆動電
圧約4■、帯域1.3GHzと報告されてい。分岐部分
の長さが6mmと長く、集積度をあげたいという要求に
は一次電気光学効果の大きくないLN結晶を用いては応
えられない。
第7図は、−次電気光学効果(ポッケルス効果)を応用
する電気光学素子の動作原理を説明するためのものであ
って、強度変調電気光学素子(光強度変調器)の模式図
である。
直交する偏光子72と検光子73の間に、電極74と7
5を有する複屈折性の電気光学素子71が置かれている
。簡単のため、電気光学素子71は、その光学軸(yお
よび2)が偏光子と検光子に対して45°の角度となる
よう配置されている。
電気光学素子71に直線偏光が入射すると、入射光波は
常光(y)と異常光(z)の成分に分解され、各々独立
に結晶中を伝播するが、結晶固有の複屈折と電極間電場
印加時の電場誘起複屈折とによって互いにその位相がず
らされる。そして、−般には楕円偏光となった光は、検
光子の偏光軸方位成分のみが出射され、従って印加電場
の強度に応じて光強度が変化する。
結局、入力光(I、)と出力光(I)の強度関係は、 I=Io山2(φ/2)    ・−・・・(1)で表
される。ただし、φは常光と異常光の位相差である。こ
こで、 である。ただし、lは光路長、λは光の波長、δは結晶
固有の複屈折による位相差、nは屈折率、r effは
電気光学係数、Eは電場強度である。
上式において、 1/2 Xn3r ef f Eは電
場誘起複屈折であり、この大きさ、すなわち印加電場の
大きさによってIを、 O≦I≦I。
の範囲で変化(強度変調)できることがわかる。
φをπだけずらせるに要する電場Elすなわち電圧Vの
大きさ■πは半波長電圧と呼ばれる重要なパラメータで
あって、 で表される。ここで、dは電極間距離である。
以上のことから、電極間距離などの素子構成に係る部分
を除くと、電気光学結晶固有の特性により決定されるn
3re11/2で表される量は素子の性能を決める重要
な量であることがわかる。この量は性能指数とよばれる
。これが大きければ大きいほど低電圧駆動の、あるいは
コンパクトな素子が構成可能となる。
従来、専ら電気光学素子作製の検討対象となってきたL
N結晶の性能指数(n3r33/2)は120 pm/
V程度と大きくない。大きな期待が寄せられているにも
係わらず、真に実用的な光変調器や光スィッチが未だ登
場していないというのは性能指数の大きな非線形光学媒
質が見出だされていないためである。
以上説明した以外の非線形光学媒質ならびに電気光学素
子については例えば、SpringerProceed
ings in Ph7sics 18.  ”Ele
clro−optic andPhototefrac
tive Materiala  、 I!d、b7P
、Gunter、  198?、  pp2〜17. 
pp150〜158. pp159〜164あるいは、
西原浩ら、「光集積回路」、オーム社、1985年2月
25日発行に詳しい。
これまで説明したような従来技術の状況を背景として、
真に実用的な2次非線形光学素子を構成するため、より
高性能の非線形光学媒質の開発を目指した検討が、有機
結晶を中心に活発になされているというのが現在の状況
である。
[発明が解決しようとする課題] 本発明の課題は、2次非線形光学効果が大きく、しかも
安定性、加工性に問題のない高性能非線形光学媒質を見
出だし、その非線形光学効果を有効に利用し得る部品形
状を付加して、波長変換素子、電気光学素子などとして
好適に利用される高性能2次非線形光学素子を提供する
ことにある。
[課題を解決するための手段] 上記課題を解決するため、本発明は下記の構成からなる
「構造式(1)で表される4′−ニトロベンジリデン−
3−エチルカルボニルアミノ−4−メトキシアニリンの
、空間群Cc、点群#9に属する単斜晶系結晶からなり
、少なくとも1つの実質的に光学的に平滑な面を有する
2次非線形光学素子。
(I)」 本発明者らは、下記ベンジリデンアニリン誘導体の結晶
が、2次非線形光学効果が大きく、しかも安定性に優れ
る材料として有用であることを先に特開昭63−113
429号公報で開示している。
(Dはドナー性置換基、Aはアクセプター性置換基を示
す。R1−R9は、水素または任意の置換基であり、か
つ、少なくとも一つは分子配向制御基である。) しかしながら、この開示で用いたSHG粉末法(J、A
ppl、Ph7s、、  39.3798(1966)
に詳しい)によっては、2次非線形光学素子を作製する
際に必要な2次非線形感受率(3階のテンソル)の大き
さ、異方性、結晶構造との関係などについては知ること
ができない。
そこで本発明者らは、各種ベンジリデンアニリン誘導体
を合成し、良質な単結晶を成長させ、それらについて非
線形光学的ならびにX線内キャラクタリゼーションを行
い、高性能2次非線形光学素子を構成し得る非線形光学
媒質を見い出すべく鋭意努力した。
その結果、SHG粉末法ではSHG相対強度ウレつ比3
0程度とあまり高い性能を示さなかった4′−ニトロベ
ンジリデン−3−エチルカルボニルアミノ−4−メトキ
シアニリン(以下、MNBAEiと略す)結晶が、極め
て大きな2次非線形感受率χ(21を有することを、後
述するようにメーカフリンジ法によるSHG強度測定と
一次電気光学効果の測定によって見い出すに至った。
一般に、有機分子は結晶多形(ポリモルフイズム)を示
す傾向が強いが、MNBAE tにおいては、アセトン
またはDMFなどを溶媒とする溶液法、および気相法、
触法により比較的容易に結晶を成長させることができ、
それらのどの方法で結晶を成長させても、特定の構造の
結晶を得ることができ、本発明においては、この特定の
構造を有することが非線形光学媒質として必要である。
特定の構造とは、空間群Cc (Hermann−Ma
uguinの略記号)、点群# 9 (Interna
tional  Tablesfor Cr7atal
lograph7. Vat、 A″5pace Gt
oupS7mmetr7 、Ed、J Theo Ha
hn、The InternationalUnion
 of  Cr7sta11ograpb7(19g3
)による空間群の番号)に属する結晶構造であり、すな
わち、23±1℃において、下記に示す格子定数等を有
する。
a =  8.276 (2)入    β= 115
.27 (1) ’b = 28.057(3) A 
    z =4c =  7.651(1)人 この結晶の構造を第1図に示す。以降、この構造をα型
と呼ぶ。
ただし、ここに挙げた格子定数等の値は、結晶の分野に
おいて一般に認められているように、測定条件により変
動するものであり、士数%程度のずれであれば、空間群
Cc、点群#9に属すると言える。
このような格子定数のずれについては、次のような例が
ある。MNA結晶の構造について、空間群:Cc、点材
:#9に属する単斜晶系結晶という点では一致している
が、格子定数については、B、 F、 Levineら
(J、^pp1. Ph7g、 5G (4)、 25
23 (1979) )は、 a=11.17 A、 b=11.60 A、  C=
7.9OA。
β=137゜ また、G、 F、 1.ipseombら(J、 Ch
ew、Ph7g、 75 (3)、 1509(1,9
81)は、 a=11.57±0.01人、  b=  11.62
±0.01A。
c=  8.22±0.01A、  β= 139.1
8±0.02゜というように、測定者により若干異なる
数字が報告されている。
α型のMNBAEt結晶のb軸をy方位とし1、ac面
内での最大吸収の軸をX方位、それらに垂直な軸を2方
位とすると2次非線形光学感受率行列は結晶の対称性(
paint group、 m)から次の(4)式で表
わすことができる。
・・・(4) ここで、各々の感受率の大きさを、結晶の構造から考え
ると、χ■□1が最大となる。
従って、光について、 (ア)結晶ac面内に電気振動ベクトル成分を持つ光を
入射または伝播させると大きな非線形光学効果を得るこ
とができ好ましい、 (イ)X方位に大きな電気振動ベクトル成分を持つ光を
入射または伝播させると最も好ましい、ことが予想され
た。
また、光の入射または伝播の方位が、上記(ア)(イ)
の時、電場について、 (つ)結晶ac面内に電場ベクトル成分を持つ電場を印
加すると大きな一次電気光学効果を得ることができ好ま
しい、 (1)X方位に大きな電場ベクトル成分を持つ電場を印
加すると最も好ましい、 ことが予想された。
本発明者らは、以下に示すように、メーカフリンジ法(
Electron、 Left、 Vol、23. N
o、11. 595(1987)に詳しい)によるSH
G強度、光変調器における電場方位依存性の測定から2
次非線形感受率の大きさ、異方性、結晶構造との関係を
把握し、上記予想を実証し、2次非線形光学素子の持つ
べき実質的に光学的に平滑な面の方位などの素子設計を
具体化し、本発明に至った。
本発明では、SHG強度測定で、最大の2次非線形感受
率を有するχ(2)1.において、従来最大のχ(2)
1.を持つMNA結晶の約3倍である、約3゜9 X 
10”” esuを得た。この値は、一定の入射光密度
において単位長さ当りMNBAEtを用いたSHG素子
はMNAを用いた5)IG素子の実に約11倍の波長変
換能力があることを意味する。また、同様にLNと比較
すると、約560倍と桁はずれの波長変換能力があるこ
とになる。
従って、ある一定の波長変換効率のSHG素子を構成す
る場合には、MNBAEt結晶を用いると、低出力光源
化、コンパクト化できる。
また、光変調器を構成して、−次電気光学効果の性能指
数Ink3rt□−n33r31+/2を求めたところ
、従来、最大の性能指数を有するMNA結晶の約2.3
倍である、約700pm/Vという極めて大きな値を得
た。これをLN結晶の120pm/Vに比較すると約6
倍という大きな値であった。
従って、MNBAEt結晶を用いると、コンパクト化、
低駆動電圧化された高性能の電気光学素子が構成できる
(ア)、(イ)で述べた方位に電気振動ベクトル成分を
持つ光を入射または伝播させる実質的に光学的に平滑な
面を、特定の構造のMNBAEt結晶に付与し、2次非
線形光学素子とすると従来にない大きな非線形光学効果
を発現する極めて有用なものとなる。
このような実質的に光学的に平滑な面は、溶液成長によ
る自然成長面を利用しても良いが、光学的に平滑なガラ
スなどの基板間(鋳型内)での溶液法、溶融法による結
晶成長によって得ることができる成長面、あるいはまた
、切削、襞間、研磨など結晶の後加工によって設けられ
る面であっても良い。
ここで実質的に光学的に平滑な面とは低散乱性の面であ
って、平面、曲面、さらに特殊な場合には規則的な凹凸
を有するグレーティング状のものでも良い。即ち、低損
失の光の入射、伝播、あるいは反射、出射を可能とする
面であればいかなる面であっても良い。
自然成長面である(010)面(最も広い面)は(ア)
、(イ)で述べた条件を満たす実質的に光学的に平滑な
面として好ましい。
また、第2図に示したように基板間で溶液成長させると
、(010)面を実質的に光学的に平滑な面として持つ
薄膜単結晶が得られ、これはTEモードで光を導波する
とき機能する方式の素子を構成する場合、特に有用であ
る。
(つ)、(1)で述べた方位に電場ベクトル成分を持つ
電場を印加する少なくとも1組の電極を付加した構成の
2次非線形光学素子は、電気光学素子として極めて有用
である。
この場合、電極を設ける面として(010)面を用いて
も良い。実施例3はこの例であり、基板間での溶液成長
で得られる薄膜単結晶の(010)面または(0−10
)面上に少なくとも一組の電極を設けた構成の素子の好
ましい実施態様の−っである。この場合は、TE導波モ
ードで効果が大きく発現するので、更に加工して、3次
元導波路型(チャネル型)電気光学素子とすることが望
ましい。
実施例4のSHG素子の構成例では、(010)面上に
設けられた五酸化タンタル(tatos )のパッシブ
導波路内に、YAGレーザ光(1064nm)をTEモ
ードで導波、すなわち、結晶す軸に垂直な面内に電気振
動ベクトル成分が存在するよう入射すると、結晶側にS
HG光(532nm )が出射した。
この例では、実質的に光学的に平滑な面は、パッシブ導
波路と接する(010)面であり、導波路から結晶へ滲
みだす結晶す軸に垂直な面内に電気振動ベクトルを持つ
エバネセント波によってこの素子は機能する。従って、
ただ1つの実質的に光学的に平滑な面を有する素子の例
である。
以上説明したように、本発明の特定の構造を有するMN
BAEt結晶に、大きな非線形光学効果を発現し得る素
子構造を付与すると従来になく高性能な2次非線形光学
素子が構成でき、産業上、極めて有用である。
なお、特定の構造のMNBAEt結晶の成長方法は前述
した方法に限定されることはない。また、特定の構造の
MNBAEt結晶からなり、少なくとも1つの実質的に
光学的に平滑な面を有する2次非線形光学素子は、上述
した素子に限定されることはない。種々の素子が構成可
能である。さらに、ここで言う素子とは、結晶単独で構
成されていても、電極、保護膜、導波層、無反射コーテ
ィング層などを有していても、ガラス以外の基板上で構
成されていても、また、全体から見て部分であっても良
い。要は、特定の構造のMNBAEt結晶からなり、少
なくとも1つの実質的に光学的に平滑な面を有すれば、
それは非線形光学素子として機能が可能であり、本発明
の範囲である。
以下、実施例によって本発明をさらに詳しく説明するが
、本発明の効力はそれら実施例によって何らの制限を受
けるものではない。
[実施例] 実施例 1 (i)4−−ニトロベンジリデン−3−エチルカルボニ
ルアミノ−4−メトキシアニリン(MNBAEt)の合
成、精製、および物性、安定性の評価。
MNBAEtを下記の経路(合成1〜合成3)により合
成した。
(合成 1) 還流冷却器、窒素導入管および滴下ロートを備えた3 
00 m lの三ツロフラスコに、約100m1の1,
2−ジクロロエタンと8.40g (5Qmmol)の
2−アミノ−4−ニトロアニソールおよび1.2mlの
ピリジンを入れ、窒素雰囲気下、室温で約10分間マグ
ネチックスターラーによって撹拌した。
上記溶液を氷水にて冷却し、これに、約100m1の1
,2−ジクロロエタンに4.63g (50mmo l
)のクロロアセチルクロリドを溶解した溶液を滴下ロー
トを用いて約15分間で加えた。
始め橙色であった反応液は、すぐに薄黄色に変化した。
反応液の温度を室温、さらに約50℃まで上げ、約5時
間撹拌を続けた。
反応の終了を薄層クロマトグラフィで確認した後、反応
溶液を分液ロートに移し、これに約150mm1のクロ
ロホルムを加え、析出結晶を完全に溶解し、約1規定の
希塩酸で良く洗浄し、無水硫酸ナトリウムにて乾燥し、
その後ロータリーエバポレータを用いて溶媒を留去する
と薄黄色の粗結晶が得られたのでこれを真空加熱乾燥し
た。目的物を10.26g(収率 91.5%)得るこ
とができた。
(合成 2) 20.2g (90mmol)の塩化第一すず・二水和
物を約30ccの濃塩酸に溶かした後、激しくかきまぜ
ながら6.73g (30mmo l)の4−ニトロ−
2−エチルカルボニルアミノアニソールを加え、室温で
攪拌した。
黄色の反応溶液は、発熱と共に薄桃色に変化した。
約2時間後、薄桃色の反応溶液を濾過し、冷水で洗浄す
ると白色の粗結晶が得られたので、これを真空乾燥した
。目的物が2.48g(収率 35.8%)得られた。
(合成 3) 還流冷却器、マグネチックスターラーを備えた200m
1の三ツロフラスコに2..31g(10mmol)の
3−エチルカルボニルアミノ−4−メトキシアニリン塩
酸塩と1.56g (10mmo 、1 )のp−ニト
ロベンズアルデヒドを入れ、約60m1のエタノール/
水(2: 1)を反応溶媒とし、室温で約10分間攪拌
した。
次に、水酸化ナトリウム水溶液を徐々に加え、pH6〜
7にしていくと、反応溶液は黄褐色に変化した。その後
、約3時間、室温で攪拌を続けた。
クロロホルムを展開溶媒とした薄層クロマトグラフで反
応の終了を確認した後、攪拌を止めた。
析出した粗生成物はろ集し、冷エタノールで洗浄した。
ここで得た黄茶色の粗生成物をアセトンに溶かし、不溶
物を除去した後、溶媒をロータリーエバポレータにて除
くと黄橙色の粗結晶が得られた。
粗結晶をクロロホルム/ベンゼン(1/3)の混合溶媒
で再結晶すると黄色の結晶が得られたので、これをろ集
し、真空乾燥した。目的物は2゜0.8g(収率63.
5%)得られた。
MNBAEtを各種溶媒を用いた溶液法、並びに溶融法
あるいは気相法により結晶成長させ、粉砕し、100μ
m程度の粒径のものをSHG粉末法(J、Appl、P
b7s、、  39. 3798(1966))試料と
した。
測定に用いた光源は、Nd:YAGレーザ−(波長1.
06μm)で、照射条件はパルス幅200ns、繰返し
10Hz、ピークパワー密度約30MW/alで行った
。5)(G相対強度(ウレア比)を表1に示す。
結果より明らかなように、MNBAEtには結晶多形(
ポリモルフイズム)はない。すなわち、結晶成長方法に
よらず安定して同一の構造の結晶を成長させることがで
きる。
次に、MNBAEt結晶の物性、安定性を調べた。
融点は約169℃であった。
比較的大形に成長した黄色の角状結晶(5×4X3mm
3)を室温でガラス製試料管に入れ、一方は密栓し、ま
たもう一方は開放のまま、放置した。
30日経過しても、両者とも重量変化はなく、また、密
栓した方のガラス壁が着色するということもなかった。
従って、室温でこの結晶は昇華性がないことがわかった
。放置後の結晶を粉砕し、粉末法でSHG強度を調べた
が測定値は放置前と変わらなかった。従って、室温でこ
の結晶は光非線形性から見ても安定であることがわかっ
た。
室温で行った上述の昇華性、光非線形性の安定性のチエ
ツクを、80℃で行った。重量、粉末法SHG強度とも
変化なく、80℃においてもこの結晶は安定であること
がわかった。
重量した結晶を真空アンプル管に入れ、真空ラインに接
続し排気を続け、室温、約10−’ Torrの圧力下
における昇華性を調べた。24 h後、結晶の重量変化
はなく、室温、高真空下でも昇華性はないことがわかっ
た。
結晶と水をガラス製試料管に入れ、密栓し、室温で放置
した。30日経過しても水は着色せず、この結晶は水に
対して全く溶解性がないことがわかった。
(ii)  MNBAE を結晶のX線構造解析および
光学的性質。
2次非線形光学媒質として有用なMNBAEt結晶の構
造解析を行い、その構造を特定した。
単結晶試料は、前記(1)において得られた結晶の中で
、アセトン溶液からスローエバポレーションにより黄色
角状晶として得られたもの(0,450xO,450X
o、370 mm’ )を用いた。
測定は、理学AFC6R回折計を用いて、MoKa線(
λ= 1.71069人)で行った。
結果を表2と第1図aおよび第1図すに示す。
第1図中、OA、OB、QCは、単位格子を表し、それ
ぞれ結晶軸a、  b、  cに対応する。
単斜晶結晶は、結晶光学的には光学的二軸性結晶と呼ば
れるものに属し、一般に3つの主屈折率の値は全て相異
なることが知られ、本実施例においても確認された。
プリズム状品の平板面の垂直方位からコノスコープによ
る干渉像を観測した結果、そのうち1つの主屈折率の方
位(光学弾性軸)はb軸方位にあることが判明した。従
って、他の2つの光学弾性軸はac面内にある。
2次非線形光学媒質として有用なMNBAEt結晶を、
以上示した構造と光学的性質を持つものと特定した。
(i)メーカフリンジ法による2次非線形感受率(χ′
り)の測定。
この特定の構造のMNBAEt結晶の2次非線形光学効
果の大きさとその異方性を、YAGレーザ(1064n
m)による平板状単結晶を用いたメーカフリンジ法(1
!1ectton、 Le目、、  23(11)、5
95(1987))と呼ばれるSHG強度の方位依存性
測定により調べた。
角状結晶のへき開により得た約100μmの厚さの(0
10)面が最も広いMNBAEt平板状単結晶をゴニオ
メータにセットし、(010)面へ入射する直線偏光レ
ーザ光(YAGレーザ、101064nの軸回りの回転
角θと(010)面に対するレーザ光入射角φに対する
観測SHG強度の関係を求めた。
θ依存性は周期πの、近似的にはcos2θ関数、φ依
存性はいわゆるフリンジパターンとなった。
(010)面内のX軸方位に入射光の電気振動ベクトル
(偏波面)を一致させた時、最大の非線形感受率(χ(
2) 、 、 )の値を算出した。
このχ(2)1.の値は、従来材料最大の非線形感受率
を持つMNA結晶のχ(2)11の約3倍であり、MN
A結晶の値を1.2X10”” esuとし、MNBA
Et結晶のX軸方位の基本波と第2高調波における主屈
折率の値として夫々1.7および2.6を用いると約3
.9X10−6esuという極めて大きな値となった。
表1.MNBkEt結晶のSHG相対強度表2.特定の
構造のMNBAEt結晶 にのに戦した。
実施例2 光学的に平滑な(010)面を有するMNBAEt薄膜
単結晶の作製。
MNBAEtのN、 N−ジメチルホルムアミド溶液(
約9wt%)を調製し、これを光学研磨された2枚のガ
ラス基板間に挟み、53℃の恒温槽中に放置した。約1
0日するとスローエバポレーションにより、最大で20
mmX4mmx5μmの薄膜単結晶が成長した。
X線回折パターンの解析によれば、ガラス基板に平行に
成長した平滑な面は(010)面であった。結晶のモル
ホロジーを第2図に示す。
なお、コノスコープによって干渉像を観察して、光学弾
性軸の一つがガラス基板に平行な面に垂直であることを
確認した。
次に、片側のガラス基板を剥離し、平滑な(010)面
を露出させた。ガラス基板を片面に有するMNBAEt
薄膜単結晶はこのままでも2次元導波路型非線形光学素
子として使用可能である。
He−Neレーザ光の直線偏光をTEモードで導波させ
た。この場合、導波に対して実質的に光学的に平滑な面
は、(010)および(0−10)面である。良好な導
波状態から、MNBAEtの最大の非線形光学係数を有
効に利用し得るものであることが確認できた。
実施例3 電気光学素子を用いた光変調器の作製および一次電気光
学効果の測定 実施例2で得たMNBAEt薄膜単結晶(10mmx3
mmX5μm)の(010)面(あるいはその裏面(0
−10)面、この2面は等価である)を実質的に光学的
に平滑な面として用いた電気光学素子で光変調器を構成
し、−次電気光学効果の大きさと電場方位依存性を調べ
た。
光変調器の構成を第3図aに示す。
MNBAEt薄膜単結晶31を平滑な(O−10)面で
ガラス基板32に接着し、別に蒸着とバターニングによ
ってガラス基板33上に形成したアルミニウム平行電極
34(厚さ約2000人、電極間距離5μm1電極幅1
mm、長さ40mm)を(010)面に押付けて電気光
学素子3とした。
偏光子を通したHe−Neレーザ光(633nm)の直
線偏光を(010)面方向からaC面に電気振動ベクト
ルが一致するように素子へ入射させ、ソレイユバビネの
補償板35を通して固有複屈折による効果を解消させ、
偏光子38と直交する検光子39を通して出てくる出力
光の強度をフォト・ディテクター36で検出した。平行
電極34にはファンクション・ジェネレータ37によっ
て1QkHzのサイン波電圧を印加した。第3図すにオ
シロスコープに描かせたシグナルとサイン波電圧の関係
の例を示す。
平行電極34の設けられたガラス基板33を(010)
面上、電場をX軸方位に一致する方位から15°づつ回
転させ、−次電気光学効果の大きさの電場方位依存性を
測定した。電場方位がX軸方位に一致する時、最大の一
次電気光学効果が得られた。
従来技術の項で示した式(1)、■、(3)の関係を用
いて性能指数1 n+ ’ rxt−ns 3r3□l
/2を求めた。LN結晶に比較すると約6倍、MNA結
晶(n l3r11/2)の約2.3倍、LN結晶の性
能指数を120pm/Vとすると、約700pm / 
Vという極めて大きな値であるという結果を得た。
実施例4 本発明の特定の構造を有するMNBAEt平板状単結晶
を用いたSHG素子の構成例を示す。
5t(G素子の構成を第4図に示す。MNBAEt平板
状単結晶41の(010)面上に五酸化タンタル(Ta
2(1g )を約8000〜9000Aの厚さで蒸着し
、パッシブ平面導波路42とした。この構成においては
、YAGレーザ光(1064nm)波長では五酸化タン
タルの屈折率が、第2高調波波長ではMNBAEt平板
状単結晶の屈折率が高い。
このパッシブ平面導波路42に、YAGレーザの直線偏
光をその偏波面が(010)面と平行になるよう入射し
た。すなわち、TEモードで導波させた。入射YAGレ
ーザ光密度は、約IMW/dであった。
MNBAEt結晶側に緑色のSHG光が出射するのを確
認できた。最大強度のSHG光はYAGレーザ光の電気
振動ベクトルがX軸と一致する時に観測された。
[発明の効果] 本発明によれば、従来にない大きな波長変換効果や一次
電気光学効果などの2次非線形光学効果を持ち、安定性
、加工性にも問題のない特定の結晶構造を有する4′−
ニトロベンジリデン−3−エチルカルボニルアミノ−4
−メトキシアニリン結晶を応用して、SHG素子などの
波長変換素子、光スィッチや光変調器などの電気光学素
子などとして好適に用いられる極めて高性能の2次非線
形光学素子を提供することができ、光情報処理や光通信
の分野においてこれを大いに活用できる。
【図面の簡単な説明】
第1図は、MNBAEt結晶の構造を示す図面である。 第2図は、平滑な(010)面を持つMNBAEt薄膜
単結晶のモルホロジーを示す図面である。 第3図aはMNBAEt薄膜単結晶からなる電気光学素
子を用いた光変調器の構成を示す図面である。 第3図すはオシロスコープに描かせた印加電圧と出力光
強度に対応するフォト・ディテクターの検知出力電圧の
関係を示す図面である。 第4図は、SHG素子の構成を示す図面である。 第5図は、従来例であるLN結晶を用いたチェレンコフ
型SHG素子の構成を示す図面である。 第6図は、従来例であるLN結晶を用いた分岐干渉型光
変調器の構成を示す図面である。 第7図は、−次電気光学効果を応用する電気光学素子の
動作原理を説明する図である。 3 : 31 : 32゜ 34 : 35 : 36 = 電気光学素子、 MNBAEt薄膜単結晶、 33ニガラス基板、 アルミニウム平行電極、 ソレイユバビネの補償板、 フォト・ディテクター 7 41 2 1 2 5 1 4 1 3 ファンクション・ジェネレータ MNBAEt平板状単結晶、 パッシブ平面導波路、 プロトン交換導波路 チェレンコフ型SHG素子 第2高調波 入力光、    62,63:導波光、出力光、 電気光学素子、 72:偏光子、 検光子、    ?4.75:電極、

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 (1)構造式(1)で表される4′−ニトロベンジリデ
    ン−3−エチルカルボニルアミノ−4−メトキシアニリ
    ンの、空間群Cc、点群#9に属する単斜晶系結晶から
    なり、少なくとも1つの実質的に光学的に平滑な面を有
    する2次非線形光学素子。 ▲数式、化学式、表等があります▼(1) (2)少なくとも1つの実質的に光学的に平滑な面が、
    結晶ac面内に電気振動ベクトル成分を持つ光を入射ま
    たは伝幡させる面である請求項(1)記載の2次非線形
    光学素子。(3)少なくとも1つの実質的に光学的に平
    滑な面が、結晶ac面内にある最大吸収の軸方位に大き
    な電気振動ベクトル成分を持つ光を入射または伝幡させ
    る面である請求項2記載の2次非線形光学素子。 (4)少なくとも1つの実質的に光学的に平滑な面が、
    結晶の(010)面である請求項(1)記載の2次非線
    形光学素子。 (5)結晶ac面内に電場ベクトル成分を持つ電場を印
    加する、少なくとも1組の電極を有する請求項(1)記
    載の2次非線形光学素子。 (6)結晶ac面内にある最大吸収の軸方位に大きな電
    場ベクトル成分を持つ電場を印加する、少なくとも1組
    の電極を有する請求項(5)記載の2次非線形光学素子
    。 (7)結晶の実質的に光学的に平滑な(010)面上に
    、少なくとも1組の電極を有する請求項(4)記載の2
    次非線形光学素子。
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