JPH0368096B2 - - Google Patents
Info
- Publication number
- JPH0368096B2 JPH0368096B2 JP6525788A JP6525788A JPH0368096B2 JP H0368096 B2 JPH0368096 B2 JP H0368096B2 JP 6525788 A JP6525788 A JP 6525788A JP 6525788 A JP6525788 A JP 6525788A JP H0368096 B2 JPH0368096 B2 JP H0368096B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- matrix
- particles
- composite material
- aluminum
- thermal expansion
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired
Links
Classifications
-
- F—MECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
- F02—COMBUSTION ENGINES; HOT-GAS OR COMBUSTION-PRODUCT ENGINE PLANTS
- F02F—CYLINDERS, PISTONS OR CASINGS, FOR COMBUSTION ENGINES; ARRANGEMENTS OF SEALINGS IN COMBUSTION ENGINES
- F02F7/00—Casings, e.g. crankcases
- F02F7/0085—Materials for constructing engines or their parts
-
- F—MECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
- F05—INDEXING SCHEMES RELATING TO ENGINES OR PUMPS IN VARIOUS SUBCLASSES OF CLASSES F01-F04
- F05C—INDEXING SCHEME RELATING TO MATERIALS, MATERIAL PROPERTIES OR MATERIAL CHARACTERISTICS FOR MACHINES, ENGINES OR PUMPS OTHER THAN NON-POSITIVE-DISPLACEMENT MACHINES OR ENGINES
- F05C2251/00—Material properties
- F05C2251/04—Thermal properties
- F05C2251/042—Expansivity
Landscapes
- Engineering & Computer Science (AREA)
- Chemical & Material Sciences (AREA)
- Combustion & Propulsion (AREA)
- Mechanical Engineering (AREA)
- General Engineering & Computer Science (AREA)
- Powder Metallurgy (AREA)
Description
産業上の利用分野
この発明は、車輌用のエンジン部品、特にピス
トンに使用されるアルミニウムベースの複合材
料、即ちアルミニウムをマトリツクスとして該マ
トリツクス中に分散強化粒子が均一分散された分
散強化型の靭性に優れたアルミニウム基複合材料
及びその製造方法、並びに該複合材料を用いた内
燃機関用ピストンに関する。 従来の技術と課題 内燃機関用ピストンは、150〜400℃の高温下に
あつて物理的に苛酷な条件で使用される部品であ
るところから、その材料は耐熱強度、靭性、耐摩
耗性のいずれにも優れ、かつ低熱膨張率のもので
あることが要請される。 一方において、ピストンは高速で往復運動する
ため慣性力が大きくなる。従つて振動を少なく
し、機関の出力を高め応答性を向上するために
は、可及的軽量であることが望まれる。 このような要請に対処するための軽量なピスト
ン材料として、従来最も一般的にはAC8A、
AC8B等のAl−Si−Cu−Mg−Ni系のLo−ExAl
合金が知られている。 しかしながら、上記のようなLo−Ex系アルミ
ニウム合金は、高温強度の面で今1つ不充分であ
る。たとえば引張り強度として200℃で17Kgf/
mm2、300℃で7Kgf/mm2程度の強度しか有しない
ため、充分に満足すべきピストンの薄肉化、軽量
化を達成することができなかつた。もとより、他
の要求特性である耐摩耗性、靭性、低熱膨張率等
の点でも更なる改善が望まれるところであつた。 この発明は、上記のような技術的背景のもと、
従来のLo−ExAl合金よりも更に一層前記の要求
諸特性に対して高い満足度を得ることができる特
に靭性に優れたアルミニウム基複合材料と、その
製造方法、及び該複合材料によつて製造されたピ
ストンを提供することを目的としてなされたもの
である。 課題を解決するための手段 上記の目的において、本発明者らは、種々実験
と研究の結果、粒子分散強化型のアルミニウム基
複合材料において、マトリツクスとして用いるア
ルミニウム粉末のAl純度、強化粒子として用い
るセラミツクス粒子の硬さ、熱膨張係数、粒子
径、及び分散含有量の特定範囲の組合わせによつ
て、前記従来合金にもまして卓越した耐熱強度、
靭性、対摩耗性、低熱膨張率の諸特性を得ること
ができることを見出し、この発明を完成した。 而して、この発明は、Al純度99.0%以上の純ア
ルミニウム材をマトリツクスとし、かつ硬さ
Hv1000以上、熱膨張係数10×10-6/℃以下、平
均粒子径3〜0.1μmのセラミツクス粒子を分散強
化粒子として、該分散強化粒子が体積率Vf5〜20
%の割合でマトリツクス中に均一分散されてなる
ことを特徴とする、靭性に優れたアルミニウム基
複合材料を基本的な要旨とする。 更に好ましい条件を列挙すれば、マトリツクス
とするアルミニウム材の純度は99.5%以上であ
り、強化粒下の硬さはHv1500以上、同熱膨張係
数8×10-6/℃以下、平均粒子径1〜0.3μmの範
囲である。また、強化粒子の分散体積率Vfは10
〜18%の範囲である。 この発明による複合材の製造は、良く知られて
いる粉末冶金学的手法によるが、強化粒子の均一
分散性を向上する目的から、マトリツクスAl粉
末と強化粒子粉末とを混合し、ボールミル処理に
よつて上記マトリツクス材料と強化粒子との間に
強い結合を有する複合粉末をつくり、この複合粉
末を熱間成形して所定の成形体を得るものとする
手法が好適に採用しうる。上記の成形には、脱ガ
ス処理、熱間圧粉処理による固化ビレツトの作
成、そしてこのビレツトの押出材からの鍛造、さ
らには粉末鍛造等の粉末冶金の通常の工程を包含
する。ピストンは、上記により得られる成形体に
更に鍛造、切削、研摩等の所要の二次加工を施し
て製作される。 次に、この発明における構成要件の各限定理由
について説明する。 マトリツクスとするアルミニウム材の純度が
99.0%以上、特に好ましくは99.5%以上に限定さ
れるのは、次の理由による。即ち、一般にアルミ
ニウム材の耐熱強度をあげるためには、それを合
金化する手法を採るのが一般的であるが、これに
対し粒子分散型の複合材の場合の耐熱強度を決定
する強化機構は、アルミニウムマトリツクス中に
均一に分散されるセラミツクス強化粒子及び微細
なアルミニウムの酸化物、炭化物と、高密度の転
位との相互作用である。即ち、分散強化粒子は高
温下でもマトリツクス中で安定であるため、転位
のピン止め効果を高温まで持続し、温度が上つて
も強度低下を防ぎうることによつている。ところ
が合金元素は、ピストンが150〜400℃の高温にさ
らされることも相俟つて時間とゝもに析出粗大化
し、転位のピン止め効果による強度の保持に寄与
しなくなるため、添加することに格別意味がな
い。むしろ逆に、晶出物、析出物を形成し、靭性
を低下させるという有害性の方が増大する。従つ
て、耐熱強度と靭性とを両立させなければならな
いピストン用の複合材料としては、高純度のアル
ミニウム材を用いることの方が有利であり、靭性
の低下の不利益を回避するために少なくともAl
純度99.0%以上の純アルミニウムを用いることを
必要とするものである。最も好ましくは純度99.5
%以上のものを用いるべきであるが、99.9%をこ
える高純度のものを用いても、さほどの効果の増
大は望めず、むしろ材料コストの増大の不利益の
方が大きくなるから、それ以下の純度のものゝ使
用で必要かつ充分である。 強化粒子として用いるセラミツクスの硬さ、熱
膨張係数、粒度、及びその分散量は複合材の耐摩
耗性と熱膨張係数を制御する重大な要素となる。
セラミツクス粒子の硬さがHv1000未満では複合
材料の耐摩性が劣るものとなる。特に好ましくは
硬さHv1500以上のものが良い。また、熱膨張係
数が10×10-6/℃をこえて大きいものでは、複合
材料の熱膨張係数も大きいものとなり、摩耗、焼
き付き等の不具合のためにピストン材として不適
当なものとなる。最も好ましくは熱膨張係数が8
×10-6/℃以下のものが良い。上記の硬さ及び熱
膨張係数の要請の点から、セラミツクス粒子の種
類としてはAlO3、SiC等が最好適に使用でき、
TiO2、ZrO2等も好適であるが、MgOは硬さが不
足し、かつ熱膨張係数も高いため使用に好適しな
い。 セラミツクス粒子の粒度は、平均粒径が3μm
をこえて大きすぎると複合材料の靭性が低下す
る。逆に0.1μm未満の小さすぎるものでは耐摩耗
性が劣化する。従つて、靭性、耐摩耗性の両者を
満足させるためには平均粒径3〜0.1μmの範囲の
ものを用いるべきであり、最も好ましくは1〜
0.3μmの範囲のものを用いるのが良い。 セラミツクス粒子の分散含有量は、体積率にお
いてVf5〜20%の範囲とすることが必要である。
体積率が5%未満では複合材の耐摩耗性が悪くな
り、かつ耐熱強度の十分な増大効果を望めない。
また20%をこえて多い場合は複合材の靭性の低下
をもたらす。最も好ましくは10〜18%程度の範囲
とするのが好適である。 実施例 実施例 1 この実施例は、マトリツクスとするアルミニウ
ム材のAl純度と複合材の強度及び靭性との関係
を調べたものである。 而して、純度を種々に異にした平均粒径40μm
のアトマイズ法によるアルミニウム粉末と、分散
強化用のセラミツクス粒子としてのAlO3粒子
(平均粒径0.5μm)とを、セラミツクス粒子の体
積率Vf:15%、全体重量1Kgに秤量し、ミキサ
ーで2000rpm×4分間予備混合した。 そして、この混合に、Arガス雰囲気中で3/8(ニ)
スチールボール30Kgを用いたボールミルにより、
280rpm×5時間のボールミル処理を施して複合
粉を製造した。このボールミル処理工程において
焼付防止剤としてエタノール30c.c.を添加した。 次に、上記によつて得た複合粉をArガス雰囲
気中でAl製圧粉容器に充填し、3×10-3torr×5
時間の真空脱ガス処理を行つたのち、熱間プレス
機により500℃×7000Kgf/cm2の条件で圧粉成形
を行い、得られたビレツトを押出比10:1、押出
温度450℃で押出し成形し、丸棒形状の各種のア
ルミニウム基複合材料を得た。 そして、これらの各種複合材料につき、室温及
び300℃で1000時間保持後の引張り強度を測定す
ると共に、シヤルピー衝撃度(室温、ノツチ無
し)を測定し、現行材としてのAC8A−T5金型
鋳造材のそれと比較した。その結果を第1表に示
す。なお、マトリツクスのA6061、2014材の調質
はいずれもT4とした。
トンに使用されるアルミニウムベースの複合材
料、即ちアルミニウムをマトリツクスとして該マ
トリツクス中に分散強化粒子が均一分散された分
散強化型の靭性に優れたアルミニウム基複合材料
及びその製造方法、並びに該複合材料を用いた内
燃機関用ピストンに関する。 従来の技術と課題 内燃機関用ピストンは、150〜400℃の高温下に
あつて物理的に苛酷な条件で使用される部品であ
るところから、その材料は耐熱強度、靭性、耐摩
耗性のいずれにも優れ、かつ低熱膨張率のもので
あることが要請される。 一方において、ピストンは高速で往復運動する
ため慣性力が大きくなる。従つて振動を少なく
し、機関の出力を高め応答性を向上するために
は、可及的軽量であることが望まれる。 このような要請に対処するための軽量なピスト
ン材料として、従来最も一般的にはAC8A、
AC8B等のAl−Si−Cu−Mg−Ni系のLo−ExAl
合金が知られている。 しかしながら、上記のようなLo−Ex系アルミ
ニウム合金は、高温強度の面で今1つ不充分であ
る。たとえば引張り強度として200℃で17Kgf/
mm2、300℃で7Kgf/mm2程度の強度しか有しない
ため、充分に満足すべきピストンの薄肉化、軽量
化を達成することができなかつた。もとより、他
の要求特性である耐摩耗性、靭性、低熱膨張率等
の点でも更なる改善が望まれるところであつた。 この発明は、上記のような技術的背景のもと、
従来のLo−ExAl合金よりも更に一層前記の要求
諸特性に対して高い満足度を得ることができる特
に靭性に優れたアルミニウム基複合材料と、その
製造方法、及び該複合材料によつて製造されたピ
ストンを提供することを目的としてなされたもの
である。 課題を解決するための手段 上記の目的において、本発明者らは、種々実験
と研究の結果、粒子分散強化型のアルミニウム基
複合材料において、マトリツクスとして用いるア
ルミニウム粉末のAl純度、強化粒子として用い
るセラミツクス粒子の硬さ、熱膨張係数、粒子
径、及び分散含有量の特定範囲の組合わせによつ
て、前記従来合金にもまして卓越した耐熱強度、
靭性、対摩耗性、低熱膨張率の諸特性を得ること
ができることを見出し、この発明を完成した。 而して、この発明は、Al純度99.0%以上の純ア
ルミニウム材をマトリツクスとし、かつ硬さ
Hv1000以上、熱膨張係数10×10-6/℃以下、平
均粒子径3〜0.1μmのセラミツクス粒子を分散強
化粒子として、該分散強化粒子が体積率Vf5〜20
%の割合でマトリツクス中に均一分散されてなる
ことを特徴とする、靭性に優れたアルミニウム基
複合材料を基本的な要旨とする。 更に好ましい条件を列挙すれば、マトリツクス
とするアルミニウム材の純度は99.5%以上であ
り、強化粒下の硬さはHv1500以上、同熱膨張係
数8×10-6/℃以下、平均粒子径1〜0.3μmの範
囲である。また、強化粒子の分散体積率Vfは10
〜18%の範囲である。 この発明による複合材の製造は、良く知られて
いる粉末冶金学的手法によるが、強化粒子の均一
分散性を向上する目的から、マトリツクスAl粉
末と強化粒子粉末とを混合し、ボールミル処理に
よつて上記マトリツクス材料と強化粒子との間に
強い結合を有する複合粉末をつくり、この複合粉
末を熱間成形して所定の成形体を得るものとする
手法が好適に採用しうる。上記の成形には、脱ガ
ス処理、熱間圧粉処理による固化ビレツトの作
成、そしてこのビレツトの押出材からの鍛造、さ
らには粉末鍛造等の粉末冶金の通常の工程を包含
する。ピストンは、上記により得られる成形体に
更に鍛造、切削、研摩等の所要の二次加工を施し
て製作される。 次に、この発明における構成要件の各限定理由
について説明する。 マトリツクスとするアルミニウム材の純度が
99.0%以上、特に好ましくは99.5%以上に限定さ
れるのは、次の理由による。即ち、一般にアルミ
ニウム材の耐熱強度をあげるためには、それを合
金化する手法を採るのが一般的であるが、これに
対し粒子分散型の複合材の場合の耐熱強度を決定
する強化機構は、アルミニウムマトリツクス中に
均一に分散されるセラミツクス強化粒子及び微細
なアルミニウムの酸化物、炭化物と、高密度の転
位との相互作用である。即ち、分散強化粒子は高
温下でもマトリツクス中で安定であるため、転位
のピン止め効果を高温まで持続し、温度が上つて
も強度低下を防ぎうることによつている。ところ
が合金元素は、ピストンが150〜400℃の高温にさ
らされることも相俟つて時間とゝもに析出粗大化
し、転位のピン止め効果による強度の保持に寄与
しなくなるため、添加することに格別意味がな
い。むしろ逆に、晶出物、析出物を形成し、靭性
を低下させるという有害性の方が増大する。従つ
て、耐熱強度と靭性とを両立させなければならな
いピストン用の複合材料としては、高純度のアル
ミニウム材を用いることの方が有利であり、靭性
の低下の不利益を回避するために少なくともAl
純度99.0%以上の純アルミニウムを用いることを
必要とするものである。最も好ましくは純度99.5
%以上のものを用いるべきであるが、99.9%をこ
える高純度のものを用いても、さほどの効果の増
大は望めず、むしろ材料コストの増大の不利益の
方が大きくなるから、それ以下の純度のものゝ使
用で必要かつ充分である。 強化粒子として用いるセラミツクスの硬さ、熱
膨張係数、粒度、及びその分散量は複合材の耐摩
耗性と熱膨張係数を制御する重大な要素となる。
セラミツクス粒子の硬さがHv1000未満では複合
材料の耐摩性が劣るものとなる。特に好ましくは
硬さHv1500以上のものが良い。また、熱膨張係
数が10×10-6/℃をこえて大きいものでは、複合
材料の熱膨張係数も大きいものとなり、摩耗、焼
き付き等の不具合のためにピストン材として不適
当なものとなる。最も好ましくは熱膨張係数が8
×10-6/℃以下のものが良い。上記の硬さ及び熱
膨張係数の要請の点から、セラミツクス粒子の種
類としてはAlO3、SiC等が最好適に使用でき、
TiO2、ZrO2等も好適であるが、MgOは硬さが不
足し、かつ熱膨張係数も高いため使用に好適しな
い。 セラミツクス粒子の粒度は、平均粒径が3μm
をこえて大きすぎると複合材料の靭性が低下す
る。逆に0.1μm未満の小さすぎるものでは耐摩耗
性が劣化する。従つて、靭性、耐摩耗性の両者を
満足させるためには平均粒径3〜0.1μmの範囲の
ものを用いるべきであり、最も好ましくは1〜
0.3μmの範囲のものを用いるのが良い。 セラミツクス粒子の分散含有量は、体積率にお
いてVf5〜20%の範囲とすることが必要である。
体積率が5%未満では複合材の耐摩耗性が悪くな
り、かつ耐熱強度の十分な増大効果を望めない。
また20%をこえて多い場合は複合材の靭性の低下
をもたらす。最も好ましくは10〜18%程度の範囲
とするのが好適である。 実施例 実施例 1 この実施例は、マトリツクスとするアルミニウ
ム材のAl純度と複合材の強度及び靭性との関係
を調べたものである。 而して、純度を種々に異にした平均粒径40μm
のアトマイズ法によるアルミニウム粉末と、分散
強化用のセラミツクス粒子としてのAlO3粒子
(平均粒径0.5μm)とを、セラミツクス粒子の体
積率Vf:15%、全体重量1Kgに秤量し、ミキサ
ーで2000rpm×4分間予備混合した。 そして、この混合に、Arガス雰囲気中で3/8(ニ)
スチールボール30Kgを用いたボールミルにより、
280rpm×5時間のボールミル処理を施して複合
粉を製造した。このボールミル処理工程において
焼付防止剤としてエタノール30c.c.を添加した。 次に、上記によつて得た複合粉をArガス雰囲
気中でAl製圧粉容器に充填し、3×10-3torr×5
時間の真空脱ガス処理を行つたのち、熱間プレス
機により500℃×7000Kgf/cm2の条件で圧粉成形
を行い、得られたビレツトを押出比10:1、押出
温度450℃で押出し成形し、丸棒形状の各種のア
ルミニウム基複合材料を得た。 そして、これらの各種複合材料につき、室温及
び300℃で1000時間保持後の引張り強度を測定す
ると共に、シヤルピー衝撃度(室温、ノツチ無
し)を測定し、現行材としてのAC8A−T5金型
鋳造材のそれと比較した。その結果を第1表に示
す。なお、マトリツクスのA6061、2014材の調質
はいずれもT4とした。
【表】
第1表に示される結果から、定量的には現行の
AC8A−T5金型鋳造材より以上の靭性(シヤル
ピー衝撃値で評価)が得られるのは、マトリツク
スとしてのアルミニウム材にAl純度99.0%以上の
ものを用いた場合であり、特に99.5%以上である
ことが好ましく、99.99%の高純度のものを用い
ても99.5%との間で差異が小さく格別意味のない
ことが判る。 実施例 2 この実施例は、分散セラミツクス粒子の種類、
特にその硬さと複合材の耐摩耗性との関係を調べ
たものである。 マトリツクス・アルミニウム粒子としては
A1050(純度99.5%、平均粒径40μm)を用い、強
化材としての分散セラミツクス粒子(平均粒径
0.5μm)に各種のものを用いて、該セラミツクス
粒子の分散量を体積率Vf:15%の一定として、
前記実施例1と同様の製法により各種の複合材を
得た。 そして、この各種複合材の比摩耗量を測定し、
現行材AC8A−T5金型鋳造材のそれと比較した。
耐摩耗試験は、大越式乾式摩耗試験機により、相
手材:FC30、摩擦速度:1.99m/S、摩擦距
離:600m、最終荷重:2.1Kgの条件で測定した。
結果を第2表に示す。
AC8A−T5金型鋳造材より以上の靭性(シヤル
ピー衝撃値で評価)が得られるのは、マトリツク
スとしてのアルミニウム材にAl純度99.0%以上の
ものを用いた場合であり、特に99.5%以上である
ことが好ましく、99.99%の高純度のものを用い
ても99.5%との間で差異が小さく格別意味のない
ことが判る。 実施例 2 この実施例は、分散セラミツクス粒子の種類、
特にその硬さと複合材の耐摩耗性との関係を調べ
たものである。 マトリツクス・アルミニウム粒子としては
A1050(純度99.5%、平均粒径40μm)を用い、強
化材としての分散セラミツクス粒子(平均粒径
0.5μm)に各種のものを用いて、該セラミツクス
粒子の分散量を体積率Vf:15%の一定として、
前記実施例1と同様の製法により各種の複合材を
得た。 そして、この各種複合材の比摩耗量を測定し、
現行材AC8A−T5金型鋳造材のそれと比較した。
耐摩耗試験は、大越式乾式摩耗試験機により、相
手材:FC30、摩擦速度:1.99m/S、摩擦距
離:600m、最終荷重:2.1Kgの条件で測定した。
結果を第2表に示す。
【表】
第2表の結果より、現行材AC8A−T5材と同
等以上の耐摩耗性を得るためには、セラミツクス
粒子として硬さがHv1000以上のものを用いるこ
とが必要であり、Hv1500以上ではほとんど変化
がないことから、Hv1500以上のものを用いるの
が好ましいことが判る。 実施例 3 この実施例は、セラミツクス粒子の種類、特に
その熱膨張係数と複合材の熱膨張係数との関係を
調べたものである。 実施例2と同様の材料及び製造方法で得た各種
の複合材につき、それらの熱膨張係数を測定して
現行材AC8A−T5材と比較した。その結果を下
記第3表に示す。
等以上の耐摩耗性を得るためには、セラミツクス
粒子として硬さがHv1000以上のものを用いるこ
とが必要であり、Hv1500以上ではほとんど変化
がないことから、Hv1500以上のものを用いるの
が好ましいことが判る。 実施例 3 この実施例は、セラミツクス粒子の種類、特に
その熱膨張係数と複合材の熱膨張係数との関係を
調べたものである。 実施例2と同様の材料及び製造方法で得た各種
の複合材につき、それらの熱膨張係数を測定して
現行材AC8A−T5材と比較した。その結果を下
記第3表に示す。
【表】
上記第3表により、現行材AC8A−T5材と同
等以下の熱膨張係数のものを得るためには、セラ
ミツクス粒子としてもその熱膨張係数が10×
10-6/℃以下のものを用いることが必要であり、
従つて、ZrO2、TiO2、AlO3、SiC等のセラミツ
クス粒子を用いうるが、なかでも熱膨張係数が8
×10-6/℃以下のものを用いるのが好適であり、
TiO2、AlO3、SiCが好適性を示すことが分かる。 実施例 4 この実施例は、分散セラミツクス粒子の粒子径
と複合材の靭性及び耐摩耗性を調べたものであ
る。 マトリツクス:A1050(粒径40μm)、セラミツ
クス粒子:Al2O3セラミツクス粒子の分散体積率
Vf15%とし、セラミツクス粒子の平均粒子径を
0.1〜5μmの範囲で各種に変えたものを用いて、
前記実施例1と同様の製法により各種の複合材を
製造した。 そして、この各種複合材につき、シヤルピー衝
撃値(室温、ノツチ無し)、耐摩耗性を測定して
現行材AC8A−T5によるものと比較した。耐摩
耗性試験は実施例2による場合と同様の条件で行
つた。結果を第4表に示す。
等以下の熱膨張係数のものを得るためには、セラ
ミツクス粒子としてもその熱膨張係数が10×
10-6/℃以下のものを用いることが必要であり、
従つて、ZrO2、TiO2、AlO3、SiC等のセラミツ
クス粒子を用いうるが、なかでも熱膨張係数が8
×10-6/℃以下のものを用いるのが好適であり、
TiO2、AlO3、SiCが好適性を示すことが分かる。 実施例 4 この実施例は、分散セラミツクス粒子の粒子径
と複合材の靭性及び耐摩耗性を調べたものであ
る。 マトリツクス:A1050(粒径40μm)、セラミツ
クス粒子:Al2O3セラミツクス粒子の分散体積率
Vf15%とし、セラミツクス粒子の平均粒子径を
0.1〜5μmの範囲で各種に変えたものを用いて、
前記実施例1と同様の製法により各種の複合材を
製造した。 そして、この各種複合材につき、シヤルピー衝
撃値(室温、ノツチ無し)、耐摩耗性を測定して
現行材AC8A−T5によるものと比較した。耐摩
耗性試験は実施例2による場合と同様の条件で行
つた。結果を第4表に示す。
【表】
上記第4表に示されるように、現行AC8A−
T5材よりも靭性及び耐摩耗性が劣らないセラミ
ツクス粒子の粒子径範囲は、3〜0.1μmであり、
好ましくは1〜0.3μmであることが分かる。 実施例 5 この実施例はセラミツクス粒子の分散体積率
Vfの変化と複合材の耐摩耗性、靭性、耐熱強度
との関係を調べたものである。 分散セラミツクス粒子の体積率Vfを0〜25%
の範囲で各種に変えたほかは、実施例4と同様の
材料及び製造方法をもつて各種の複合材を製造し
た。 そして、それらの各種複合材について、耐摩耗
性、引張り強度(300℃に1000時間保持後)、シヤ
ルピー衝撃値(室温ノツチ無し)を測定し、現行
材と比較した。結果を第5表に示す。
T5材よりも靭性及び耐摩耗性が劣らないセラミ
ツクス粒子の粒子径範囲は、3〜0.1μmであり、
好ましくは1〜0.3μmであることが分かる。 実施例 5 この実施例はセラミツクス粒子の分散体積率
Vfの変化と複合材の耐摩耗性、靭性、耐熱強度
との関係を調べたものである。 分散セラミツクス粒子の体積率Vfを0〜25%
の範囲で各種に変えたほかは、実施例4と同様の
材料及び製造方法をもつて各種の複合材を製造し
た。 そして、それらの各種複合材について、耐摩耗
性、引張り強度(300℃に1000時間保持後)、シヤ
ルピー衝撃値(室温ノツチ無し)を測定し、現行
材と比較した。結果を第5表に示す。
【表】
上記第5表により、現行材以上の耐摩耗性を付
与するためにはセラミツクス粒子の分散体積率5
%以上が必要であり、また同じく現行材以上の靭
性を得るためには同体積率を20%以下とすべきこ
とが分かる。現行材を超えて特に良好な結果を得
るためには、上記体積率は10〜18%程度の範囲と
するのが好適である。 実施例 6 マトリツクスとしての平均粒径40μmのA1050
アトマイズ粉末を用い、分散セラミツクスとして
平均粒径0.5μmのAlO3粒子を用い、その分散体
積率を15%として実施例1と同様の製造方法で得
た複合材により、添附第1図に示す形状の内燃機
関用ピストンAを製作した。 該ピストンは、その材料とする複合材が前記実
施例4のVf15%の欄に示した物性を有するとこ
ろから、現行材のAC8A−T5金型鋳造材を以つ
て製作したピストンに比較して、薄肉化により50
%を超える軽量化を達成することができた。 発明の効果 請求項1〜3に記載のこの発明によれば、耐熱
強度、靭性、熱膨張係数、耐摩耗性において、従
来汎用のAC8A材に較べ総合的に卓越した諸特性
を有する複合材を提供することができ、苛酷な条
件下で使用される機械部品の用途に好適し、その
大幅な軽量化の達成を可能とする。 また、請求項4に記載のピストンは、前記実施
例5のように従来のAC8A合金製のものに較べて
顕著な軽量化を実現できるところから、内燃機関
の特性改善、特に騒音低下、出力向上、振動低下
に貢献を果しうる。
与するためにはセラミツクス粒子の分散体積率5
%以上が必要であり、また同じく現行材以上の靭
性を得るためには同体積率を20%以下とすべきこ
とが分かる。現行材を超えて特に良好な結果を得
るためには、上記体積率は10〜18%程度の範囲と
するのが好適である。 実施例 6 マトリツクスとしての平均粒径40μmのA1050
アトマイズ粉末を用い、分散セラミツクスとして
平均粒径0.5μmのAlO3粒子を用い、その分散体
積率を15%として実施例1と同様の製造方法で得
た複合材により、添附第1図に示す形状の内燃機
関用ピストンAを製作した。 該ピストンは、その材料とする複合材が前記実
施例4のVf15%の欄に示した物性を有するとこ
ろから、現行材のAC8A−T5金型鋳造材を以つ
て製作したピストンに比較して、薄肉化により50
%を超える軽量化を達成することができた。 発明の効果 請求項1〜3に記載のこの発明によれば、耐熱
強度、靭性、熱膨張係数、耐摩耗性において、従
来汎用のAC8A材に較べ総合的に卓越した諸特性
を有する複合材を提供することができ、苛酷な条
件下で使用される機械部品の用途に好適し、その
大幅な軽量化の達成を可能とする。 また、請求項4に記載のピストンは、前記実施
例5のように従来のAC8A合金製のものに較べて
顕著な軽量化を実現できるところから、内燃機関
の特性改善、特に騒音低下、出力向上、振動低下
に貢献を果しうる。
第1図はこの発明の実施例による内燃機関用ピ
ストンの正面図である。 A……ピストン。
ストンの正面図である。 A……ピストン。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 Al純度99.0%以上の純アルミニウム材をマト
リツクスとし、かつ硬さHv1000以上、熱膨張係
数10×10-6/℃以下、平均粒子径3〜0.1μmのセ
ラミツクス粒子を分散強化粒子として、該分散強
化粒子が体積率Vf5〜20%の割合でマトリツクス
中に均一分散されてなることを特徴とする、靭性
に優れたアルミニウム基複合材料。 2 マトリツクスのAl純度が99.5%以上であり、
かつ分散強化粒下が硬さHv1500以上、熱膨張係
数8×10-6/℃以下、平均粒子径1〜0.3μmであ
り、強化粒子の分散体積率がVf10〜18%である
請求項1に記載の靭性に優れたアルミニウム基複
合材料。 3 マトリツクスとしての純アルミニウム粉末
と、強化粒子としてのセラミツクス粒子とを混合
し、ボールミル処理法によつて複合粉末としたの
ち、該複合粉末を所定形状に熱間成形することを
特徴とする請求項1または2に記載の靭性に優れ
たアルミニウム基複合材料の製造方法。 4 請求項1または2に記載の複合材料からなる
ピストン。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP6525788A JPH01240633A (ja) | 1988-03-17 | 1988-03-17 | 靭性に優れたアルミニウム基複合材料及びその製造方法並びにピストン |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP6525788A JPH01240633A (ja) | 1988-03-17 | 1988-03-17 | 靭性に優れたアルミニウム基複合材料及びその製造方法並びにピストン |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH01240633A JPH01240633A (ja) | 1989-09-26 |
| JPH0368096B2 true JPH0368096B2 (ja) | 1991-10-25 |
Family
ID=13281678
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP6525788A Granted JPH01240633A (ja) | 1988-03-17 | 1988-03-17 | 靭性に優れたアルミニウム基複合材料及びその製造方法並びにピストン |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH01240633A (ja) |
Families Citing this family (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP4685357B2 (ja) | 2004-01-20 | 2011-05-18 | 本田技研工業株式会社 | 金属基複合材製成形品の成形方法 |
-
1988
- 1988-03-17 JP JP6525788A patent/JPH01240633A/ja active Granted
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH01240633A (ja) | 1989-09-26 |
Similar Documents
| Publication | Publication Date | Title |
|---|---|---|
| US5435825A (en) | Aluminum matrix composite powder | |
| US5614036A (en) | High heat resisting and high abrasion resisting aluminum alloy | |
| JP2546660B2 (ja) | セラミックス分散強化型アルミニウム合金の製造方法 | |
| JPS6316459B2 (ja) | ||
| JPH0625386B2 (ja) | アルミニウム合金粉末及びその焼結体の製造方法 | |
| JPS6342344A (ja) | 高温強度特性に優れた粉末冶金用Al合金 | |
| JPH0368096B2 (ja) | ||
| JP3223619B2 (ja) | 高耐熱・高耐摩耗性アルミニウム合金、高耐熱・高耐摩耗性アルミニウム合金粉末及びその製造方法 | |
| JPH06212328A (ja) | 高耐熱・高剛性・低熱膨張アルミニウム基複合材料 | |
| JP3128041B2 (ja) | シリンダーブロックとその製造方法 | |
| JPH06172903A (ja) | 高耐熱・高耐摩耗性アルミニウム基複合材料 | |
| JP3104309B2 (ja) | 靭性のすぐれたAl−Si系合金製熱間鍛造部材の製造法 | |
| US6024806A (en) | A1-base alloy having excellent high-temperature strength | |
| JPH09249930A (ja) | 高温強度に優れたアルミニウム合金 | |
| JP2006328492A (ja) | 制振性焼結合金 | |
| JPH0372047A (ja) | 軽量なAl基複合材及びその製造方法 | |
| JPH04202736A (ja) | 熱間粉末鍛造ですぐれた変形能を示す過共晶Al―Si系合金粉末 | |
| JPS6241305B2 (ja) | ||
| JPH108162A (ja) | 高温強度に優れたアルミニウム合金材の製造方法 | |
| JP2584488B2 (ja) | 耐摩耗性アルミニウム合金の加工方法 | |
| JPH07305130A (ja) | 高強度耐摩耗性アルミニウム合金 | |
| JPH05287426A (ja) | 耐熱アルミニウム合金及び耐熱アルミニウム合金粉末 | |
| JPS61257450A (ja) | 耐熱アルミニウム合金 | |
| JPS6230839A (ja) | 熱間加工に適した耐熱、耐摩耗性アルミニウム合金材 | |
| JPS61295301A (ja) | 耐熱性高カアルミニウム合金粉末およびその成形体 |