JPH0373655B2 - - Google Patents
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- JPH0373655B2 JPH0373655B2 JP61012089A JP1208986A JPH0373655B2 JP H0373655 B2 JPH0373655 B2 JP H0373655B2 JP 61012089 A JP61012089 A JP 61012089A JP 1208986 A JP1208986 A JP 1208986A JP H0373655 B2 JPH0373655 B2 JP H0373655B2
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Description
a 産業上の利用分野
本発明は、ポリメタフエニレンイソフタルアミ
ド系全芳香族ポリアミドに無機細片が混合された
新規な剛毛及びその製造方法に関する。 b 従来技術 ポリメタフエニレンイソフタルアミド系全芳香
族ポリアミド(以下“PMIA”と略称することが
ある)は、ガラス転移点が約280℃、融点と熱分
解点がほとんど同じで約420℃、限界酸素指数が
約30であるため、耐熱性や難燃性に優れており、
また分子の剛直性も適当なこともあつて、
Nomex (デユポン社)、コーネツクス (帝
人)等の名称で繊維として大量に製造し、市販さ
れている。これら市販繊維は、例えば特公昭38−
870号、特者昭47−50219号、米国特許第3360598
号及び特公昭46−38612号等の明細書に記載され
ているように湿式や乾式、あるいは特公昭42−
815号記載のような乾式ジエツト−湿式紡糸法も
知られているが、いずれにしてもいわゆる溶融紡
糸法によつて製造されている。 このようにPMIAの繊維化を溶融紡糸法にたよ
らざるを得ない最大の理由は、融点が高くしかも
熱分解点と近接しているために、溶融紡糸がきわ
めて困難なことである。 溶融紡糸法の問題点としては、溶剤の回収ある
いは中和設備の投資、生産性の低さ等によるコス
ト高があげられるが、他に見のがすことの出来な
い点がいくつかある。すなわち、その第1は
100de(断面積約0.01mm2)以上の太デニール繊維
(剛毛)の製造がきわめて困難なことである。溶
液紡糸後の脱溶媒過程では、一般に繊維の外皮部
の溶媒が優先的に逃散するから、外皮がまず最初
に凝固し始めるため、繊維が太くなるほど芯部の
脱溶媒が次第に遅れる結果となり、脱溶媒工程を
異常に長くとらざるを得なくなり、実際問題とし
て生産困難となるばかりか、物性的には表面と内
部の脱溶媒差によつて微細構造に大きな差が生じ
て極端なスキンコア構造となり、それが使用に耐
えない程度になるからである。 一方、本発明者は、かつて他の共同研究者とと
もに、全芳香族ポリアミド重合体を溶融紡糸して
剛毛を製造すべく種々検討し、これに成功し特開
昭57−192436号、特開昭58−109618号、特開昭58
−109619号及び特開昭59−144607号において提案
した。 上記提案における製造方法の要点は、実質的に
固体状の全芳香族ポリアミドを、通電加熱された
薄いメツシユ状の紡糸口金で瞬間的に溶融し、該
全芳香族ポリアミドが実質的に繊維形成能を失わ
ない時間内に該メツシユ状紡糸口金の多数の細隙
から吐出させ、強制引取りしつつただちに冷却固
化する方法である。 上記のようにして得られた剛毛は上記公開公報
に記載の如く、その長さ方向に沿つて不規則な周
期的に断面積の大きさの変化を有しており、繊維
内断面変動係数CV(F)が0.05〜1.0の範囲にあり、
形成された繊維の断面はおおむね非円形である。 上記剛毛は耐熱ブラシ用素材として有用である
ことがわかつたが、さらにその活用の範囲を増大
させるためにアルミナやカーボンランダムの如き
無機細片を混合した剛毛を開発し、特開昭58−
136829号で提案した。 この提案による剛毛は、耐熱性に加え研摩効果
があるため耐熱性研摩ブラシとしてきわめて有用
であることがわかつたが、無機細片がPMIA剛毛
内に一様に分散している為、剛毛の強伸度が低く
折れやすい欠点があつた。 一般に、細片混合率を一定に保持したまま強伸
度の低下を防ぐ手段としては、細片の混合を一様
にせず、剛毛の外周部あるいは逆に中心部に集中
させることが有効であることが知られている。 しかしながらPMIAにおいては、溶液法では、
前記の如く断面積が0.01mm2以上の剛毛を成形する
ことがきわめて困難であるという理由から、ま
た、特開昭58−136829号の方法では、メツシユ状
紡糸口金を用いる理由から、上記のような剛毛を
製造することは不可能であつた。 そこで本発明は、PMIA剛毛の成形法そのもの
を見直し更に鋭意研究を進めた結果、特開昭58−
136829号の提案から大きく発想を転換して本発明
に到達したものである。 c 発明の目的 本発明の目的は力学的性質の優れた無機細片混
合全芳香族ポリアミドの新規な剛毛を提供するこ
とにある。 本発明の他の目的は、耐熱性と研摩性に加え耐
久性に優れた全芳香族ポリアミド剛毛を提供する
ことにある。 本発明のさらに他の目的は、無機細片固有の機
内(たとえば電気伝導性、磁性、高比重等)を付
加したPMIA剛毛を提供することにある。 本発明のさらに他の目的は、PMIAより主とし
てなる重合体層(A層)と無機細片及びPMIAと
のランダム混合物よりなる無機層(B層)とがサ
イドバイサイドに配置された構造を呈し、該B層
における無機細片の割合が30重量%以上の高混合
率であるPMIA剛毛を提供することにある。 本発明のさらに他の目的は、上記目的の剛毛を
製造するための新規にして有用な製造方法を提供
することにある。 d 発明の構成 本発明者の研究結果によれば、上記本発明の目
的は、全繰返し単位の85モル%以上がメタフエニ
レンイソフタルアミド単位である全芳香族ポリア
ミドより主としてなる重合体層(A層)と、無機
細片及び該全芳香族ポリアミドとのランダム混合
物よりなる無機層(B層)とより形成された剛毛
であつて、その剛毛の長さ方向に対する直角断面
において該重合体層(A層)と該無機層(B層)
とがサイドバイサイドに配置され、且つ剛毛の該
断面における断面積が0.01mm2〜10mm2の範囲にある
ことによつて特徴づけられる無機細片混合全芳香
族ポリアミド剛毛によつて達成される。 本発明のさらに他の目的は、全繰返し単位の85
モル%以上がメタフエニレンイソフタルアミド単
位である全芳香族ポリアミドより主としてなる重
合体層(A層)と、無機細片及び該芳香族ポリア
ミドとのランダム混合物よりなる無機層(B層)
とより形成された複合成形物から、該重合体層
(A層)と該無機層(B層)とが長さ方向に対す
る直角断面においてサイドバイサイドに配置さ
れ、且つ該断面における断面積が0.01mm2〜10mm2の
範囲にある無機細片混合全芳香族ポリアミド剛毛
を得るために、下記(a)〜(d)の条件を満足すること
を特徴とする全芳香族ポリアミド剛毛の製造方法
によつて達成される。 (a) 該複合成形物は、空隙率(ε%)が5%以下
であり、且つ少くとも一方向が一様な断面を有
する形状を有したものであり、しかもその複合
成形物の一様な断面において該重合体層(A
層)と該無機層(B層)とがサイドバイサイド
に配置されており、 (b) 該複合成形物を、該複合成形物の定められた
一様な断面の垂直方向に実質的に形態を保持し
たまま移動し得る通路に強制的に押込みつつ移
動させ、 (c) 次いで、該複合成形物を少くとも末端部がオ
リフイスで構成された細化通路を有する加熱口
金に圧入させ、 (d) 該加熱口金においては、該複合成形物を下記
式を満足する軟化温度(Ts℃)に至るまで該
細化通路内を急速に加熱して、該オリフイスか
ら吐出させて引取る。 (Tg+40℃)≦Ts≦(Tm−20℃) (但しTg及びTmは、それぞれ全芳香族ポリア
ミドのガラス転移点(℃)及び融点(℃)を意味
する。) 本発明におけるポリメタフエニレンイソフタル
アミド系全芳香族ポリアミド(PMIA)は、全繰
返し単位の85モル%以上がメタフエニレンイソフ
タルアミド単位であるホモホリアミド又はコポリ
アミドである。このPMIAは、アミン成分として
メタフエニレンジアミンを用いるか又はそれと他
の芳香族ジアミンを用い、酸成分としてはイソフ
タル酸又はそれと他の芳香族二塩基酸又はその誘
導体を用いて重縮合したものである。 本発明のPMIAの具体的製造法は、特公昭47−
10863号公報記載の界面重合法が好ましい。なぜ
ならば、この方法によれば、本発明の剛毛を製造
する際の原料となる成形物を成形する為にきわめ
て好適な多孔質凝集粒子状を呈するからである。 本発明に用いられる無機細片は、例えば炭化カ
ルシウム、酸化チタン、カオリン、クレイ、タル
ク、ケイソウ土、チタン酸カリ、長石、雲母、ガ
ラス粉末、グラフアイト、カーボンブラツク、二
硫化モリブデン、金属粉末(例えば、銅粉、アル
ミ粉末、鉄粉、クロム粉末、ニツケル粉末)、γ
−Fe2O3、炭化珪素、アルミナ、ゼオライト、焼
結用セラミツク素材等が挙げられる。本発明の剛
毛の使用目的に応じて適した無機細片が選ばれ
る。例えば研磨用ブラシに使用する場合は炭化珪
素や溶融アルミナ等の硬度の大きい無機細片が好
んで使用される。 本発明に用いられる無機細片の形状は球状、多
面体状、針状あるいは不規則状であつてもよい。
その粒度は少くとも20メツシユのふるいを通過す
るのが好ましく、より好ましくは500メツシユの
ふるいを通過する粒度である。ただし見掛上大き
な粒子であつても、芳香族ポリアミド粉体との混
合過程において上記メツシユサイズに粉砕される
ものであればかまわない。最大の粒度は通常5万
メツシユ程度である。 無機細片の形状が針状等の細長いもの(アスパ
クトレイシオが約5以上のもの)は、その最小断
面積が1mm2〜2.5×10-7mm2、好ましくは2.5×10-3
mm2〜2.5×10-7mm2の範囲のものであればよく、そ
の最長細片長は5mm〜0.0005mm、好ましくは0.25
mm〜0.0005mmの範囲のものであればよい。 本発明の剛毛は、その太さ(剛毛の長さ方向に
垂直断面の面積)が0.01mm2〜10mm2の範囲である。 太さが0.01mm2未満ならば、従来の溶液法によつ
て本発明と類似のサイドバイサイド型複合繊維を
得ることも不可能ではなく、本発明の目的に合致
しない。また10mm2より太い剛毛は、太すぎてほと
んど利用価値がないばかりか、圧縮成形等の他の
手段で成形することも不可能でないので本発明の
特徴が失われる。 本発明の剛毛の太さに関して有用性が特に発揮
される範囲は、0.1mm2〜5.0mm2である。 本発明の剛毛はその長さ方向に対する垂直断面
において、PMIAより主としてなる重合体層(A
層)と、無機細片及び該PMIAとのランダム混合
物よりなる無機層(B層)とがサイドバイサイド
に配置された複合構造を呈する。第1図はこの複
合構造の典型的な例を模式的に示した剛毛の断面
図である。第1図〜第3図の構造のうち、どれを
採用するかは目的によつて異るが、本発明の特徴
は第2図の如きサンドイツチ構造あるいは第3図
の如き多層構造でより顕著に発揮されることが多
い。たとえば、本発明の目的の1つである耐熱性
と耐久性のある研摩用剛毛の場合、第2図あるい
は第3図の如くアルミナあるいはカーボンランダ
ムの如き無機細片とPMIAのランダム混合からな
る無機層(B層)がPMIAからなる重合体層(A
層)の間にはさまれている構造が望ましい。 すなわち、このような構造を呈する研摩用剛毛
の利点の1つは、無機層の剛毛表面露出度が少い
ために、研摩作用に直接かゝわりのない剛毛表面
からの研摩剤(無機細片)落ちがきわめて少いこ
とである。この効果は剛毛を研摩用ブラシとして
使用する場合はもちろん、剛毛製品としての梱包
工程や輸送過程でも大きな利点としてあげること
ができる。 第1図の構造を含めた本発明の剛毛の他の利点
は、無機細片とPMIAの単純なランダム構造体に
比して、引張り強度はもちろん曲げ耐久性の大き
い点を上げることができる。すなわち全芳香族ポ
リアミドは分子構造的に硬い骨格でできているか
ら、一般に繊維そのものも硬く、もろくなりやす
い傾向がある。このようなPMIAに無機細片をラ
ンダムに混合した場合は、一層この傾向が増大し
それほど大きくない外部歪でも簡単に破壊してし
まう。本発明で対象とする0.01mm2〜10mm2の太さの
剛毛では曲げに対する剛毛表面部の歪がかなり大
きいから、単純なランダム構造体では非常に折れ
やすくなるわけである。この現象は無機細片の混
合率が増大するほどいちじるしくなる。 しかし、本発明の第2図の如きサンドイツチ状
の剛毛では、自然挫屈による曲げはA層とB層の
境界線に直角な方向(即ち曲げ剛さEIの最も小
さい方向)で起るから、中心部に存在しかつうす
いB層で発生する歪はきわめて小さく、従つて破
壊しにくくなる。 本発明における重合体層(A層)と無機層(B
層)の合計数に関しては曲げ耐久性の観点で第2
図の3層が望ましいが、他の機能を重視する場合
は2層あるいは4層にした方が有用な場合があ
る。たとえば剛毛の表面に無機層を露出させたい
場合は第1図の如き2層がよい。また、剛毛に電
気的あるいは磁性的な機能を付与したい場合は第
3図の如き7層程度の方が有用である場合が認め
られた。しかしながら層の数をいたずらに多くす
ると成形物の成形が煩雑になる弊害がでるばかり
でなく、10層以上になると多層化の効果に限界が
生じてくる。 本発明によれば剛毛のB層における無機細片の
含有割合は任意に変えることができるが、本発明
の剛毛の特徴は30〜95%(重量)の高混合率の範
囲で一層発揮される。このような高混合率は、本
発明の新規な方法によつて始めて可能であること
が実証されたものである。また、本発明の方法に
よれば、剛毛の長さ方向に対する垂直断面におけ
るA層とB層の面積比を任意の割合に変えること
もできるが、本発明の特徴は20:80〜95:5の範
囲で一層発揮される。 本発明の方法に用いられる複合成形物は第4図
及び第5図に示すように、少くとも一方向(図面
ではY方向)が一様な断面を有する形状を有し、
かつ空隙率(ε%)が5%以下のものである。こ
こでいう空隙率(ε%)とは、成形物の見掛けの
体積をVa、成形物を構成するPMIA成分及び無
機細片成分の真の体積をVrとしたとき下記式で
定義される。 ε=Va−Vr/Va×100(%) 本発明の剛毛を製造するためには、εが5%以
下、好ましくは1%以下の成形物を原料とすべき
である。εが5%以上を越えた成形物を用いた場
合は、製造過程で剛毛内に多数ガスが混入し、得
られる剛毛の力学的性質が低下して本発明の目的
が達成されない。 上記複合成形物が製造方法は特定されるもので
はないが、PMIAとしては界面重合法による多孔
質の凝集粒子状粉体を用い圧縮成形する方法が好
ましい。圧縮成形の条件は、成形物の形状によつ
て種々異るが、PMIAのガラス転移点(Tg℃)
以上融点以下の温度及び20〜1000Kg/cm2の圧力で
実施すべきである。 複合成形物の一様な断面は第4図の如き長方形
や第5図の如き円形のほかに、三角形や六角形、
あるいは楕円形等如何なる形状でもよいが、長さ
方向に実質的に一様であることが必要である。ま
たこの成形物は特別の場合を除いて有限の長さを
有するから、原料としての複数の成形物の一様な
断面の形状及び面積は実質的に同一でなければな
らない。 第4図の如き板状の複合成形物は第6図の如き
圧縮成形機によつて下記の如く製造することがで
きる。 まず、原料としてPMIA粉体(A)と無機細片と
PMIAの混合粉体(B)を用意し、好ましくはそれら
の粉体を200℃程度に予熱した上、A成分とB成
分の所望の複合割合に応じて、まず第1のA成分
(A−1)を、上加熱盤2が図面裏方向にスライ
ドして上部がひらいている圧縮成形機内に供給
し、ついでB成分が、さらに第2のA成分(A−
2)を供給する。つぎに、加熱盤2を図面表方向
にスライドさせて蓋をし、油圧シリンダー8のピ
ストン7を上方に作動させて漸次昇圧してゆく。
この圧縮成形器の外壁すなわち、上加熱盤2、加
熱枠3、下加熱盤4内には全てヒーターが内蔵さ
れており、300〜350℃にコントロールされてい
る。漸次昇圧つづけてゆき、やがて圧力が1〜20
Kg/cm2、好ましくは3〜10Kg/cm2に達したら、ピ
ストンの作動を1時停止させる。ピストンの停止
と同時に圧縮圧は減少しはじめるが、その圧力が
1/10以下、好ましくは実質的に0に降圧したら再
びピストンを作動させて昇圧を開始する。 圧縮圧が1〜20Kg/cm2に達した段階でのこの1
時停止過程は、PMIA粉末集合体の内部への熱伝
達、PMIA重合体内部への均一な水分の封じ込
め、空気、余分な水分の除去等の役割をはたす上
できわめて重要である。 この1時停止過程は少くとも1回は必要であり
好ましくは2回、さらに好ましくは3〜7回もう
けるべきである。すなわち、第1回の1時停止過
程で圧力が実質的に0になつたら再び昇圧を開始
し、圧力が1〜20Kg/cm2に達したら2回目の1時
停止過程をもうけ、圧力が実質的に0に達したら
また昇圧を開始する。上記の昇降圧操作を終了し
たら最終的な昇圧を少くとも30Kg/cm2にして、必
要ならば一定時間その状態を保持して密度の均一
化をはかり圧縮成形を終了させる。 成形物の取り出しは、図の成形器の場合、上加
熱盤2を図面裏方向にスライドさせて上部を解放
してから、ピストン7を上方に作動させ、PMIA
成形物を外部に押し出して行う。PMIA成形物が
成形器の内壁を粘着すると取り出しが困難となる
場合があるので成形器の内壁をフツ素樹脂加工し
ておく等の離型対策をほどこすことが望ましい。 このようにして得られる成形物は、第4図の如
く少くとも一方向(Z方向)が一様な断面を有す
る形状を有したものであり、かつその一様な断面
においてA層とB層がサイドバイサイドに配置さ
れた構造となる。 第7図は第4図の板状成形物を中間原料として
本発明の剛毛を製造する装置の概略図である。 第7図において、第4図の如き板状成形物10
は、定められた一様な断面の垂直方向(Z方向)
を上に向けて、すべり台20上に図の如く多数並
べられる。このように並べられた成形物10は、
ガイド壁30に沿つて順次下方に供給され、押込
ローラー郡40(図面では3組の1対ローラー)
に至り、ローラー間で把持されつつ強制的に予熱
ゾーン(Zp)に押込まれる。この際、予熱ゾー
ンは該成形物1の定められた一様な断面の垂直方
向(Z方向)に実質的に形態を保持したまま移動
し得る通路を有することが必要であり、第7図の
装置は、その通路を成形物の定められた一様な断
面(a×b)より若干大きい程度に相似形断面空
間を有する予熱ボツクス50で形成している。こ
の予熱ボツクスの壁にはヒーター50′がうめ込
まれており、通路の温度は正確にコントロールさ
れる。 この通路は必ずしも第7図のようなボツクス形
である必要はなく、予熱ゾーン内の成形物が常に
一定な路を正確に移動するように規制されておれ
ばよい。たとえば、同じようなボツクス型であつ
ても内壁が波型を呈していてもよい。 このような予熱ボツクス50によつて形成され
た予熱ゾーンにおいて、PMIA成形物は、PMIA
のガラス転移点(Tg℃)より20℃高い温度を越
えない予熱温度(Tp℃)まで漸次予熱されつつ
予熱ゾーン(Zp)の末端部まで移動される。 この予熱温度(Tp℃)は、PMIAの成形物の
内部温度を測定して制御すべきであるが、予熱ゾ
ーンの長さ(Zp)すなわち予熱ボツクスの長さ
を十分長くとり、通路の温度をTpに制御するこ
とにより間接的に制御可能である。 好ましい予熱温度(Tp)は、予熱ゾーン内の
成形物が高い押込み圧によつても、実質的に断面
が変らない最大の温度にすべきである。 もし、Tpが高すぎると、予熱ゾーン内の成形
物が熱により軟化してその断面形態を大きく変え
てしまい、予熱ボツクスの内壁と粘着しあるいは
座屈して通路内でつまつてしまうし、逆にTpが
低すぎると次の軟化ゾーンであまりにも急速に温
度を上げざるを得なくなり、昇温むらが発生す
る。 予熱温度Tp及び次の工程の軟化温度Tsの適当
な範囲はPMIA成形物の熱的変化にともなう種々
の挙動を詳細に検討することによつて見出され
た。 たとえば、示差熱分析(DTA)や示差走査熱
量測定(DSC)によれば、ガラス転移点(Tg)
や融点(Tm)を知ることができる。DTAや
DSCが得られるTgやTmは測定条件によつて若
干異ることがあるので本発明では、理学電気(株)製
THERMOFLEX DSC−8230を用い、チツソ中
で2ミリグラムのサンプルを2℃/分の速度で昇
温させ測定したDSC曲線において、ガラス転移
温度領域(280℃附近)の変化曲線からTg+と
Tg-を読みとりその中点をもつてTgと定め、融
解温度領域(420℃附近)の吸熱ピークをもつて
Tmと定めた。 また、熱重量分析(TGA)から熱分解点が求
められ、PMIAに関してはTmとほゞ同じである
ことがわかる。なお、昇温速度10℃/mmによる空
気中のTGA曲線を詳細に調べてみると、このよ
うなおそい昇温速度では380℃附近からゆるやか
な重量減少傾向がみられる。従つてこの程度の温
度状態を長く保持することは好ましいことではな
いことがわかる。 さらに動的粘弾性測定装置(前記)や熱機械分
析装置(たとえば、理学電装置のサーモフレツク
スTMA装置によれば、PMIAの成形物の試料片
に関し、一定荷重下の伸び(収縮)曲線が得られ
る)によればPMIAの熱的変化にともなう力学的
性質の応答を知ることができる。これらの測定結
果によれば約(Tg−10℃)から弾性率の低下が
大きくなり始めるが約(Tg+20℃)までは粘性
的な抵抗が強く外力に対してあまり大きくは変形
しない。しかしながら約(Tg+40℃)からきわ
めて急速に軟化しはじめ流動性が発生する。本発
明者はこの温度をPMIAの軟化点と呼んでいる。 以上のような基礎的検討結果をふまえ、PMIA
形成物の予熱温度Tpを種々変えて押込み実験し
た結果によれば、予熱温度がTg+20℃を越える
とPMIAを押出すに必要な最低の圧力(約20Kg/
cm2)でも成形物は予熱ゾーン内で圧縮変形し、成
形物の断面が拡大したり座屈したりして、予熱ゾ
ーンの通路の内壁に粘着し、通路での移動がなめ
らかに行われなくなる。 予熱温度の具体的な設定にあたつては、軟化し
たPMIAをオリフイスから押出すのに必要な圧力
を考慮する必要がある。この圧力は軟化ゾーンの
構造や軟化温度等種々の要因によつて変るが、本
発明者の実験結果によれば20Kg/cm2〜1000Kg/cm2
の範囲であり、必要な圧力は押込ローラー群40
の数の増大によつて得られる。予熱ゾーンの成形
物の基本的役割は、軟化したPMIAをオリフイス
から押出す為のいわばフランジヤーの如きもので
あるから実質的にその形態を保持していることが
重要である。従つて高圧押出しの際は、弾性率の
低下が大きくなりはじめる温度(Tg−10℃)以
下にすべきである。しかしながら予熱温度をあま
り低くしすぎると軟化ゾーンでの昇温が困難とな
り、押出し速度があげにくくなる。予熱温度の好
ましい範囲は(Tg−30℃)乃至(Tg−10℃)で
ある。 本発明における予熱ゾーンの長さZpは、成形
物の内部の温度を上記の予熱温度まで昇温させる
に十分な長さを有している。従つて予熱ゾーン内
を定速で移動する成形物の温度は、予熱ボツクス
の温度をTpに設定しておけば、予熱ゾーンの途
中でTpに達し、この温度を保持したまま予熱ゾ
ーンの末端部まで移動する。ここでいう予熱ゾー
ンの末端部とは、次の工程の加熱口金70(軟化
ゾーン)の入口へ至る約10mm以内の箇所をいう。
理想的には予熱温度Tpは予熱ゾーンの完全な末
端までTg+20℃を越えない温度に保持されるの
が望ましいが、軟化ゾーンの入口へ至る約10mm以
内の部分なら、熱伝導の関係で若干越えてもさし
つかえない。しかしながら予熱温度Tpは軟化ゾ
ーンのできるだけ直前までTg+20℃を越えない
ように工夫すべきであり、本発明者の検討結果に
よれば、第1に予熱温度を上記好ましい範囲、
Tg−30℃乃至Tg−10℃に設定すること、第2に
予熱ゾーンと軟化ゾーンの境界を第7図60の如
き断熱材で断熱すること、第3に加熱口金からの
熱伝導を最小にすることの3点が有効である。 さて、以上の如き予熱温度Tpに予熱された成
形物は、第7図の加熱口金の軟化ゾーンに圧入さ
れる。この軟化ゾーンは、少くとも末端部がオリ
フイスで構成された細化通路を有する少くとも長
さ3mmの軟化押出し部である。 この軟化ゾーンの役割は、第一に予熱された
PMIA成形物を軟化温度Tsまで急速加熱して軟
化することであり、第二に軟化させながらの細化
過程でPMIA成形物の連結部を圧着して連結し、
連続軟化物に変換することであり、第三に該連続
軟化物をオリフイスから均一に吐出させることで
ある。 以上の役割を有効にはたさせるために種々工夫
を要するが、1例を第7図の加熱口金70の近傍
の拡大図である第8図で示す。すなわち、予熱ゾ
ーンにおいてTpに予熱された成形物は、第7図
の如く断面がV字形のインレツトを有する加熱口
金70に圧入される。 加熱口金70には、ヒーター70′が設置され
ており、圧入された複合成形物10は、このヒー
ターのよつて加熱されたインレツトの内壁に接触
して表面から軟化されつつ、A層とB層のサイド
バイサイド構造を保持したまま細化されつつ移動
し、遂には紡糸に必要なTg+40℃Ts(Tm
−20℃)に達し、図面直角方向に近接して配置さ
れた多数のオリフイスNで細分化されて押出され
る。この際、加熱口金の設定温度はTsより当然
高めに設定されるが、その程度は成形物の移動速
度に依存する。 オリフイスNから吐出された無機細片混合
PMIAの多数の細流は、保温ボツクス80からな
る長さZkの保温ゾーンに吐出され、引取りロー
ラー90によつて強制的に引取られる。この際、
該保温ゾーンにおいては、該オリフイスの吐出口
近傍温度(Tk℃)を、TgTk(Tm−20℃)
の範囲に維持すべきである。ここでオリフイスの
吐出口近傍温度とは、オリフイスの吐出口から3
mm乃至10mmはなれた箇所の空間温度をいう。Tk
がPMIAのガラス転移点Tg以下の場合は、オリ
フイスプレート表面の冷却による吐出むらが発生
したり、急冷のためドラフトがあがらないばかり
かむらが発生しやすくなる。Tkの好ましい範囲
はTg+50℃TkTm−50℃であつて、軟化ゾ
ーンにおける軟化温度Tsとほゞ等しく設定する
のがよい。 引取りローラー90によつて引取られたサイド
バイサイド構造を呈する無機細片混合全芳香族ポ
リアミド剛毛10′はそのまま製品として採用し
てもよいが、Tg近傍の温度で延伸して強度アツ
プをはかることができる。 e 実施例 実施例 1 メタフエニレンジアミンとイソフタル酸クロリ
ドをテトラヒドロフラン/水の界面で重合して得
たポリメタフエニレンイソフタルアミドの平均粒
子径が50μmの多孔質凝集粒子の粉体を重合体原
料として採用した。このPMIA粉体(N−メチル
ピロリドン中で測定した固有粘度が1.35、DSCで
測定したTg及びTmはそれぞれ277℃、423℃)
100%(A成分)とこの粉体に平均粒径が34μの
ホワイトアルミナ(不二見研摩材工業KK)を60
%混合した無機細片混合粒体(B成分)を用意
し、第6図の圧縮成形機を用い、A−1、A−2
成分をそれぞれ40g、B成分を35g第6図の如く
積層して、320℃、100Kg/cm2圧で圧縮成形し、第
4図の如き板状の複合成形物(a=8mm、b=c
=100mm、ε=0.1%)を多数製造した。 次にこの複合成形物を原料とし、第7図の装置
を用いて第1表の条件で剛毛を製造した。 得られた剛毛の物性は第2表の通りであり、研
摩用ブラシとして使用した結果は、きわめて満足
すべきものであつた。
ド系全芳香族ポリアミドに無機細片が混合された
新規な剛毛及びその製造方法に関する。 b 従来技術 ポリメタフエニレンイソフタルアミド系全芳香
族ポリアミド(以下“PMIA”と略称することが
ある)は、ガラス転移点が約280℃、融点と熱分
解点がほとんど同じで約420℃、限界酸素指数が
約30であるため、耐熱性や難燃性に優れており、
また分子の剛直性も適当なこともあつて、
Nomex (デユポン社)、コーネツクス (帝
人)等の名称で繊維として大量に製造し、市販さ
れている。これら市販繊維は、例えば特公昭38−
870号、特者昭47−50219号、米国特許第3360598
号及び特公昭46−38612号等の明細書に記載され
ているように湿式や乾式、あるいは特公昭42−
815号記載のような乾式ジエツト−湿式紡糸法も
知られているが、いずれにしてもいわゆる溶融紡
糸法によつて製造されている。 このようにPMIAの繊維化を溶融紡糸法にたよ
らざるを得ない最大の理由は、融点が高くしかも
熱分解点と近接しているために、溶融紡糸がきわ
めて困難なことである。 溶融紡糸法の問題点としては、溶剤の回収ある
いは中和設備の投資、生産性の低さ等によるコス
ト高があげられるが、他に見のがすことの出来な
い点がいくつかある。すなわち、その第1は
100de(断面積約0.01mm2)以上の太デニール繊維
(剛毛)の製造がきわめて困難なことである。溶
液紡糸後の脱溶媒過程では、一般に繊維の外皮部
の溶媒が優先的に逃散するから、外皮がまず最初
に凝固し始めるため、繊維が太くなるほど芯部の
脱溶媒が次第に遅れる結果となり、脱溶媒工程を
異常に長くとらざるを得なくなり、実際問題とし
て生産困難となるばかりか、物性的には表面と内
部の脱溶媒差によつて微細構造に大きな差が生じ
て極端なスキンコア構造となり、それが使用に耐
えない程度になるからである。 一方、本発明者は、かつて他の共同研究者とと
もに、全芳香族ポリアミド重合体を溶融紡糸して
剛毛を製造すべく種々検討し、これに成功し特開
昭57−192436号、特開昭58−109618号、特開昭58
−109619号及び特開昭59−144607号において提案
した。 上記提案における製造方法の要点は、実質的に
固体状の全芳香族ポリアミドを、通電加熱された
薄いメツシユ状の紡糸口金で瞬間的に溶融し、該
全芳香族ポリアミドが実質的に繊維形成能を失わ
ない時間内に該メツシユ状紡糸口金の多数の細隙
から吐出させ、強制引取りしつつただちに冷却固
化する方法である。 上記のようにして得られた剛毛は上記公開公報
に記載の如く、その長さ方向に沿つて不規則な周
期的に断面積の大きさの変化を有しており、繊維
内断面変動係数CV(F)が0.05〜1.0の範囲にあり、
形成された繊維の断面はおおむね非円形である。 上記剛毛は耐熱ブラシ用素材として有用である
ことがわかつたが、さらにその活用の範囲を増大
させるためにアルミナやカーボンランダムの如き
無機細片を混合した剛毛を開発し、特開昭58−
136829号で提案した。 この提案による剛毛は、耐熱性に加え研摩効果
があるため耐熱性研摩ブラシとしてきわめて有用
であることがわかつたが、無機細片がPMIA剛毛
内に一様に分散している為、剛毛の強伸度が低く
折れやすい欠点があつた。 一般に、細片混合率を一定に保持したまま強伸
度の低下を防ぐ手段としては、細片の混合を一様
にせず、剛毛の外周部あるいは逆に中心部に集中
させることが有効であることが知られている。 しかしながらPMIAにおいては、溶液法では、
前記の如く断面積が0.01mm2以上の剛毛を成形する
ことがきわめて困難であるという理由から、ま
た、特開昭58−136829号の方法では、メツシユ状
紡糸口金を用いる理由から、上記のような剛毛を
製造することは不可能であつた。 そこで本発明は、PMIA剛毛の成形法そのもの
を見直し更に鋭意研究を進めた結果、特開昭58−
136829号の提案から大きく発想を転換して本発明
に到達したものである。 c 発明の目的 本発明の目的は力学的性質の優れた無機細片混
合全芳香族ポリアミドの新規な剛毛を提供するこ
とにある。 本発明の他の目的は、耐熱性と研摩性に加え耐
久性に優れた全芳香族ポリアミド剛毛を提供する
ことにある。 本発明のさらに他の目的は、無機細片固有の機
内(たとえば電気伝導性、磁性、高比重等)を付
加したPMIA剛毛を提供することにある。 本発明のさらに他の目的は、PMIAより主とし
てなる重合体層(A層)と無機細片及びPMIAと
のランダム混合物よりなる無機層(B層)とがサ
イドバイサイドに配置された構造を呈し、該B層
における無機細片の割合が30重量%以上の高混合
率であるPMIA剛毛を提供することにある。 本発明のさらに他の目的は、上記目的の剛毛を
製造するための新規にして有用な製造方法を提供
することにある。 d 発明の構成 本発明者の研究結果によれば、上記本発明の目
的は、全繰返し単位の85モル%以上がメタフエニ
レンイソフタルアミド単位である全芳香族ポリア
ミドより主としてなる重合体層(A層)と、無機
細片及び該全芳香族ポリアミドとのランダム混合
物よりなる無機層(B層)とより形成された剛毛
であつて、その剛毛の長さ方向に対する直角断面
において該重合体層(A層)と該無機層(B層)
とがサイドバイサイドに配置され、且つ剛毛の該
断面における断面積が0.01mm2〜10mm2の範囲にある
ことによつて特徴づけられる無機細片混合全芳香
族ポリアミド剛毛によつて達成される。 本発明のさらに他の目的は、全繰返し単位の85
モル%以上がメタフエニレンイソフタルアミド単
位である全芳香族ポリアミドより主としてなる重
合体層(A層)と、無機細片及び該芳香族ポリア
ミドとのランダム混合物よりなる無機層(B層)
とより形成された複合成形物から、該重合体層
(A層)と該無機層(B層)とが長さ方向に対す
る直角断面においてサイドバイサイドに配置さ
れ、且つ該断面における断面積が0.01mm2〜10mm2の
範囲にある無機細片混合全芳香族ポリアミド剛毛
を得るために、下記(a)〜(d)の条件を満足すること
を特徴とする全芳香族ポリアミド剛毛の製造方法
によつて達成される。 (a) 該複合成形物は、空隙率(ε%)が5%以下
であり、且つ少くとも一方向が一様な断面を有
する形状を有したものであり、しかもその複合
成形物の一様な断面において該重合体層(A
層)と該無機層(B層)とがサイドバイサイド
に配置されており、 (b) 該複合成形物を、該複合成形物の定められた
一様な断面の垂直方向に実質的に形態を保持し
たまま移動し得る通路に強制的に押込みつつ移
動させ、 (c) 次いで、該複合成形物を少くとも末端部がオ
リフイスで構成された細化通路を有する加熱口
金に圧入させ、 (d) 該加熱口金においては、該複合成形物を下記
式を満足する軟化温度(Ts℃)に至るまで該
細化通路内を急速に加熱して、該オリフイスか
ら吐出させて引取る。 (Tg+40℃)≦Ts≦(Tm−20℃) (但しTg及びTmは、それぞれ全芳香族ポリア
ミドのガラス転移点(℃)及び融点(℃)を意味
する。) 本発明におけるポリメタフエニレンイソフタル
アミド系全芳香族ポリアミド(PMIA)は、全繰
返し単位の85モル%以上がメタフエニレンイソフ
タルアミド単位であるホモホリアミド又はコポリ
アミドである。このPMIAは、アミン成分として
メタフエニレンジアミンを用いるか又はそれと他
の芳香族ジアミンを用い、酸成分としてはイソフ
タル酸又はそれと他の芳香族二塩基酸又はその誘
導体を用いて重縮合したものである。 本発明のPMIAの具体的製造法は、特公昭47−
10863号公報記載の界面重合法が好ましい。なぜ
ならば、この方法によれば、本発明の剛毛を製造
する際の原料となる成形物を成形する為にきわめ
て好適な多孔質凝集粒子状を呈するからである。 本発明に用いられる無機細片は、例えば炭化カ
ルシウム、酸化チタン、カオリン、クレイ、タル
ク、ケイソウ土、チタン酸カリ、長石、雲母、ガ
ラス粉末、グラフアイト、カーボンブラツク、二
硫化モリブデン、金属粉末(例えば、銅粉、アル
ミ粉末、鉄粉、クロム粉末、ニツケル粉末)、γ
−Fe2O3、炭化珪素、アルミナ、ゼオライト、焼
結用セラミツク素材等が挙げられる。本発明の剛
毛の使用目的に応じて適した無機細片が選ばれ
る。例えば研磨用ブラシに使用する場合は炭化珪
素や溶融アルミナ等の硬度の大きい無機細片が好
んで使用される。 本発明に用いられる無機細片の形状は球状、多
面体状、針状あるいは不規則状であつてもよい。
その粒度は少くとも20メツシユのふるいを通過す
るのが好ましく、より好ましくは500メツシユの
ふるいを通過する粒度である。ただし見掛上大き
な粒子であつても、芳香族ポリアミド粉体との混
合過程において上記メツシユサイズに粉砕される
ものであればかまわない。最大の粒度は通常5万
メツシユ程度である。 無機細片の形状が針状等の細長いもの(アスパ
クトレイシオが約5以上のもの)は、その最小断
面積が1mm2〜2.5×10-7mm2、好ましくは2.5×10-3
mm2〜2.5×10-7mm2の範囲のものであればよく、そ
の最長細片長は5mm〜0.0005mm、好ましくは0.25
mm〜0.0005mmの範囲のものであればよい。 本発明の剛毛は、その太さ(剛毛の長さ方向に
垂直断面の面積)が0.01mm2〜10mm2の範囲である。 太さが0.01mm2未満ならば、従来の溶液法によつ
て本発明と類似のサイドバイサイド型複合繊維を
得ることも不可能ではなく、本発明の目的に合致
しない。また10mm2より太い剛毛は、太すぎてほと
んど利用価値がないばかりか、圧縮成形等の他の
手段で成形することも不可能でないので本発明の
特徴が失われる。 本発明の剛毛の太さに関して有用性が特に発揮
される範囲は、0.1mm2〜5.0mm2である。 本発明の剛毛はその長さ方向に対する垂直断面
において、PMIAより主としてなる重合体層(A
層)と、無機細片及び該PMIAとのランダム混合
物よりなる無機層(B層)とがサイドバイサイド
に配置された複合構造を呈する。第1図はこの複
合構造の典型的な例を模式的に示した剛毛の断面
図である。第1図〜第3図の構造のうち、どれを
採用するかは目的によつて異るが、本発明の特徴
は第2図の如きサンドイツチ構造あるいは第3図
の如き多層構造でより顕著に発揮されることが多
い。たとえば、本発明の目的の1つである耐熱性
と耐久性のある研摩用剛毛の場合、第2図あるい
は第3図の如くアルミナあるいはカーボンランダ
ムの如き無機細片とPMIAのランダム混合からな
る無機層(B層)がPMIAからなる重合体層(A
層)の間にはさまれている構造が望ましい。 すなわち、このような構造を呈する研摩用剛毛
の利点の1つは、無機層の剛毛表面露出度が少い
ために、研摩作用に直接かゝわりのない剛毛表面
からの研摩剤(無機細片)落ちがきわめて少いこ
とである。この効果は剛毛を研摩用ブラシとして
使用する場合はもちろん、剛毛製品としての梱包
工程や輸送過程でも大きな利点としてあげること
ができる。 第1図の構造を含めた本発明の剛毛の他の利点
は、無機細片とPMIAの単純なランダム構造体に
比して、引張り強度はもちろん曲げ耐久性の大き
い点を上げることができる。すなわち全芳香族ポ
リアミドは分子構造的に硬い骨格でできているか
ら、一般に繊維そのものも硬く、もろくなりやす
い傾向がある。このようなPMIAに無機細片をラ
ンダムに混合した場合は、一層この傾向が増大し
それほど大きくない外部歪でも簡単に破壊してし
まう。本発明で対象とする0.01mm2〜10mm2の太さの
剛毛では曲げに対する剛毛表面部の歪がかなり大
きいから、単純なランダム構造体では非常に折れ
やすくなるわけである。この現象は無機細片の混
合率が増大するほどいちじるしくなる。 しかし、本発明の第2図の如きサンドイツチ状
の剛毛では、自然挫屈による曲げはA層とB層の
境界線に直角な方向(即ち曲げ剛さEIの最も小
さい方向)で起るから、中心部に存在しかつうす
いB層で発生する歪はきわめて小さく、従つて破
壊しにくくなる。 本発明における重合体層(A層)と無機層(B
層)の合計数に関しては曲げ耐久性の観点で第2
図の3層が望ましいが、他の機能を重視する場合
は2層あるいは4層にした方が有用な場合があ
る。たとえば剛毛の表面に無機層を露出させたい
場合は第1図の如き2層がよい。また、剛毛に電
気的あるいは磁性的な機能を付与したい場合は第
3図の如き7層程度の方が有用である場合が認め
られた。しかしながら層の数をいたずらに多くす
ると成形物の成形が煩雑になる弊害がでるばかり
でなく、10層以上になると多層化の効果に限界が
生じてくる。 本発明によれば剛毛のB層における無機細片の
含有割合は任意に変えることができるが、本発明
の剛毛の特徴は30〜95%(重量)の高混合率の範
囲で一層発揮される。このような高混合率は、本
発明の新規な方法によつて始めて可能であること
が実証されたものである。また、本発明の方法に
よれば、剛毛の長さ方向に対する垂直断面におけ
るA層とB層の面積比を任意の割合に変えること
もできるが、本発明の特徴は20:80〜95:5の範
囲で一層発揮される。 本発明の方法に用いられる複合成形物は第4図
及び第5図に示すように、少くとも一方向(図面
ではY方向)が一様な断面を有する形状を有し、
かつ空隙率(ε%)が5%以下のものである。こ
こでいう空隙率(ε%)とは、成形物の見掛けの
体積をVa、成形物を構成するPMIA成分及び無
機細片成分の真の体積をVrとしたとき下記式で
定義される。 ε=Va−Vr/Va×100(%) 本発明の剛毛を製造するためには、εが5%以
下、好ましくは1%以下の成形物を原料とすべき
である。εが5%以上を越えた成形物を用いた場
合は、製造過程で剛毛内に多数ガスが混入し、得
られる剛毛の力学的性質が低下して本発明の目的
が達成されない。 上記複合成形物が製造方法は特定されるもので
はないが、PMIAとしては界面重合法による多孔
質の凝集粒子状粉体を用い圧縮成形する方法が好
ましい。圧縮成形の条件は、成形物の形状によつ
て種々異るが、PMIAのガラス転移点(Tg℃)
以上融点以下の温度及び20〜1000Kg/cm2の圧力で
実施すべきである。 複合成形物の一様な断面は第4図の如き長方形
や第5図の如き円形のほかに、三角形や六角形、
あるいは楕円形等如何なる形状でもよいが、長さ
方向に実質的に一様であることが必要である。ま
たこの成形物は特別の場合を除いて有限の長さを
有するから、原料としての複数の成形物の一様な
断面の形状及び面積は実質的に同一でなければな
らない。 第4図の如き板状の複合成形物は第6図の如き
圧縮成形機によつて下記の如く製造することがで
きる。 まず、原料としてPMIA粉体(A)と無機細片と
PMIAの混合粉体(B)を用意し、好ましくはそれら
の粉体を200℃程度に予熱した上、A成分とB成
分の所望の複合割合に応じて、まず第1のA成分
(A−1)を、上加熱盤2が図面裏方向にスライ
ドして上部がひらいている圧縮成形機内に供給
し、ついでB成分が、さらに第2のA成分(A−
2)を供給する。つぎに、加熱盤2を図面表方向
にスライドさせて蓋をし、油圧シリンダー8のピ
ストン7を上方に作動させて漸次昇圧してゆく。
この圧縮成形器の外壁すなわち、上加熱盤2、加
熱枠3、下加熱盤4内には全てヒーターが内蔵さ
れており、300〜350℃にコントロールされてい
る。漸次昇圧つづけてゆき、やがて圧力が1〜20
Kg/cm2、好ましくは3〜10Kg/cm2に達したら、ピ
ストンの作動を1時停止させる。ピストンの停止
と同時に圧縮圧は減少しはじめるが、その圧力が
1/10以下、好ましくは実質的に0に降圧したら再
びピストンを作動させて昇圧を開始する。 圧縮圧が1〜20Kg/cm2に達した段階でのこの1
時停止過程は、PMIA粉末集合体の内部への熱伝
達、PMIA重合体内部への均一な水分の封じ込
め、空気、余分な水分の除去等の役割をはたす上
できわめて重要である。 この1時停止過程は少くとも1回は必要であり
好ましくは2回、さらに好ましくは3〜7回もう
けるべきである。すなわち、第1回の1時停止過
程で圧力が実質的に0になつたら再び昇圧を開始
し、圧力が1〜20Kg/cm2に達したら2回目の1時
停止過程をもうけ、圧力が実質的に0に達したら
また昇圧を開始する。上記の昇降圧操作を終了し
たら最終的な昇圧を少くとも30Kg/cm2にして、必
要ならば一定時間その状態を保持して密度の均一
化をはかり圧縮成形を終了させる。 成形物の取り出しは、図の成形器の場合、上加
熱盤2を図面裏方向にスライドさせて上部を解放
してから、ピストン7を上方に作動させ、PMIA
成形物を外部に押し出して行う。PMIA成形物が
成形器の内壁を粘着すると取り出しが困難となる
場合があるので成形器の内壁をフツ素樹脂加工し
ておく等の離型対策をほどこすことが望ましい。 このようにして得られる成形物は、第4図の如
く少くとも一方向(Z方向)が一様な断面を有す
る形状を有したものであり、かつその一様な断面
においてA層とB層がサイドバイサイドに配置さ
れた構造となる。 第7図は第4図の板状成形物を中間原料として
本発明の剛毛を製造する装置の概略図である。 第7図において、第4図の如き板状成形物10
は、定められた一様な断面の垂直方向(Z方向)
を上に向けて、すべり台20上に図の如く多数並
べられる。このように並べられた成形物10は、
ガイド壁30に沿つて順次下方に供給され、押込
ローラー郡40(図面では3組の1対ローラー)
に至り、ローラー間で把持されつつ強制的に予熱
ゾーン(Zp)に押込まれる。この際、予熱ゾー
ンは該成形物1の定められた一様な断面の垂直方
向(Z方向)に実質的に形態を保持したまま移動
し得る通路を有することが必要であり、第7図の
装置は、その通路を成形物の定められた一様な断
面(a×b)より若干大きい程度に相似形断面空
間を有する予熱ボツクス50で形成している。こ
の予熱ボツクスの壁にはヒーター50′がうめ込
まれており、通路の温度は正確にコントロールさ
れる。 この通路は必ずしも第7図のようなボツクス形
である必要はなく、予熱ゾーン内の成形物が常に
一定な路を正確に移動するように規制されておれ
ばよい。たとえば、同じようなボツクス型であつ
ても内壁が波型を呈していてもよい。 このような予熱ボツクス50によつて形成され
た予熱ゾーンにおいて、PMIA成形物は、PMIA
のガラス転移点(Tg℃)より20℃高い温度を越
えない予熱温度(Tp℃)まで漸次予熱されつつ
予熱ゾーン(Zp)の末端部まで移動される。 この予熱温度(Tp℃)は、PMIAの成形物の
内部温度を測定して制御すべきであるが、予熱ゾ
ーンの長さ(Zp)すなわち予熱ボツクスの長さ
を十分長くとり、通路の温度をTpに制御するこ
とにより間接的に制御可能である。 好ましい予熱温度(Tp)は、予熱ゾーン内の
成形物が高い押込み圧によつても、実質的に断面
が変らない最大の温度にすべきである。 もし、Tpが高すぎると、予熱ゾーン内の成形
物が熱により軟化してその断面形態を大きく変え
てしまい、予熱ボツクスの内壁と粘着しあるいは
座屈して通路内でつまつてしまうし、逆にTpが
低すぎると次の軟化ゾーンであまりにも急速に温
度を上げざるを得なくなり、昇温むらが発生す
る。 予熱温度Tp及び次の工程の軟化温度Tsの適当
な範囲はPMIA成形物の熱的変化にともなう種々
の挙動を詳細に検討することによつて見出され
た。 たとえば、示差熱分析(DTA)や示差走査熱
量測定(DSC)によれば、ガラス転移点(Tg)
や融点(Tm)を知ることができる。DTAや
DSCが得られるTgやTmは測定条件によつて若
干異ることがあるので本発明では、理学電気(株)製
THERMOFLEX DSC−8230を用い、チツソ中
で2ミリグラムのサンプルを2℃/分の速度で昇
温させ測定したDSC曲線において、ガラス転移
温度領域(280℃附近)の変化曲線からTg+と
Tg-を読みとりその中点をもつてTgと定め、融
解温度領域(420℃附近)の吸熱ピークをもつて
Tmと定めた。 また、熱重量分析(TGA)から熱分解点が求
められ、PMIAに関してはTmとほゞ同じである
ことがわかる。なお、昇温速度10℃/mmによる空
気中のTGA曲線を詳細に調べてみると、このよ
うなおそい昇温速度では380℃附近からゆるやか
な重量減少傾向がみられる。従つてこの程度の温
度状態を長く保持することは好ましいことではな
いことがわかる。 さらに動的粘弾性測定装置(前記)や熱機械分
析装置(たとえば、理学電装置のサーモフレツク
スTMA装置によれば、PMIAの成形物の試料片
に関し、一定荷重下の伸び(収縮)曲線が得られ
る)によればPMIAの熱的変化にともなう力学的
性質の応答を知ることができる。これらの測定結
果によれば約(Tg−10℃)から弾性率の低下が
大きくなり始めるが約(Tg+20℃)までは粘性
的な抵抗が強く外力に対してあまり大きくは変形
しない。しかしながら約(Tg+40℃)からきわ
めて急速に軟化しはじめ流動性が発生する。本発
明者はこの温度をPMIAの軟化点と呼んでいる。 以上のような基礎的検討結果をふまえ、PMIA
形成物の予熱温度Tpを種々変えて押込み実験し
た結果によれば、予熱温度がTg+20℃を越える
とPMIAを押出すに必要な最低の圧力(約20Kg/
cm2)でも成形物は予熱ゾーン内で圧縮変形し、成
形物の断面が拡大したり座屈したりして、予熱ゾ
ーンの通路の内壁に粘着し、通路での移動がなめ
らかに行われなくなる。 予熱温度の具体的な設定にあたつては、軟化し
たPMIAをオリフイスから押出すのに必要な圧力
を考慮する必要がある。この圧力は軟化ゾーンの
構造や軟化温度等種々の要因によつて変るが、本
発明者の実験結果によれば20Kg/cm2〜1000Kg/cm2
の範囲であり、必要な圧力は押込ローラー群40
の数の増大によつて得られる。予熱ゾーンの成形
物の基本的役割は、軟化したPMIAをオリフイス
から押出す為のいわばフランジヤーの如きもので
あるから実質的にその形態を保持していることが
重要である。従つて高圧押出しの際は、弾性率の
低下が大きくなりはじめる温度(Tg−10℃)以
下にすべきである。しかしながら予熱温度をあま
り低くしすぎると軟化ゾーンでの昇温が困難とな
り、押出し速度があげにくくなる。予熱温度の好
ましい範囲は(Tg−30℃)乃至(Tg−10℃)で
ある。 本発明における予熱ゾーンの長さZpは、成形
物の内部の温度を上記の予熱温度まで昇温させる
に十分な長さを有している。従つて予熱ゾーン内
を定速で移動する成形物の温度は、予熱ボツクス
の温度をTpに設定しておけば、予熱ゾーンの途
中でTpに達し、この温度を保持したまま予熱ゾ
ーンの末端部まで移動する。ここでいう予熱ゾー
ンの末端部とは、次の工程の加熱口金70(軟化
ゾーン)の入口へ至る約10mm以内の箇所をいう。
理想的には予熱温度Tpは予熱ゾーンの完全な末
端までTg+20℃を越えない温度に保持されるの
が望ましいが、軟化ゾーンの入口へ至る約10mm以
内の部分なら、熱伝導の関係で若干越えてもさし
つかえない。しかしながら予熱温度Tpは軟化ゾ
ーンのできるだけ直前までTg+20℃を越えない
ように工夫すべきであり、本発明者の検討結果に
よれば、第1に予熱温度を上記好ましい範囲、
Tg−30℃乃至Tg−10℃に設定すること、第2に
予熱ゾーンと軟化ゾーンの境界を第7図60の如
き断熱材で断熱すること、第3に加熱口金からの
熱伝導を最小にすることの3点が有効である。 さて、以上の如き予熱温度Tpに予熱された成
形物は、第7図の加熱口金の軟化ゾーンに圧入さ
れる。この軟化ゾーンは、少くとも末端部がオリ
フイスで構成された細化通路を有する少くとも長
さ3mmの軟化押出し部である。 この軟化ゾーンの役割は、第一に予熱された
PMIA成形物を軟化温度Tsまで急速加熱して軟
化することであり、第二に軟化させながらの細化
過程でPMIA成形物の連結部を圧着して連結し、
連続軟化物に変換することであり、第三に該連続
軟化物をオリフイスから均一に吐出させることで
ある。 以上の役割を有効にはたさせるために種々工夫
を要するが、1例を第7図の加熱口金70の近傍
の拡大図である第8図で示す。すなわち、予熱ゾ
ーンにおいてTpに予熱された成形物は、第7図
の如く断面がV字形のインレツトを有する加熱口
金70に圧入される。 加熱口金70には、ヒーター70′が設置され
ており、圧入された複合成形物10は、このヒー
ターのよつて加熱されたインレツトの内壁に接触
して表面から軟化されつつ、A層とB層のサイド
バイサイド構造を保持したまま細化されつつ移動
し、遂には紡糸に必要なTg+40℃Ts(Tm
−20℃)に達し、図面直角方向に近接して配置さ
れた多数のオリフイスNで細分化されて押出され
る。この際、加熱口金の設定温度はTsより当然
高めに設定されるが、その程度は成形物の移動速
度に依存する。 オリフイスNから吐出された無機細片混合
PMIAの多数の細流は、保温ボツクス80からな
る長さZkの保温ゾーンに吐出され、引取りロー
ラー90によつて強制的に引取られる。この際、
該保温ゾーンにおいては、該オリフイスの吐出口
近傍温度(Tk℃)を、TgTk(Tm−20℃)
の範囲に維持すべきである。ここでオリフイスの
吐出口近傍温度とは、オリフイスの吐出口から3
mm乃至10mmはなれた箇所の空間温度をいう。Tk
がPMIAのガラス転移点Tg以下の場合は、オリ
フイスプレート表面の冷却による吐出むらが発生
したり、急冷のためドラフトがあがらないばかり
かむらが発生しやすくなる。Tkの好ましい範囲
はTg+50℃TkTm−50℃であつて、軟化ゾ
ーンにおける軟化温度Tsとほゞ等しく設定する
のがよい。 引取りローラー90によつて引取られたサイド
バイサイド構造を呈する無機細片混合全芳香族ポ
リアミド剛毛10′はそのまま製品として採用し
てもよいが、Tg近傍の温度で延伸して強度アツ
プをはかることができる。 e 実施例 実施例 1 メタフエニレンジアミンとイソフタル酸クロリ
ドをテトラヒドロフラン/水の界面で重合して得
たポリメタフエニレンイソフタルアミドの平均粒
子径が50μmの多孔質凝集粒子の粉体を重合体原
料として採用した。このPMIA粉体(N−メチル
ピロリドン中で測定した固有粘度が1.35、DSCで
測定したTg及びTmはそれぞれ277℃、423℃)
100%(A成分)とこの粉体に平均粒径が34μの
ホワイトアルミナ(不二見研摩材工業KK)を60
%混合した無機細片混合粒体(B成分)を用意
し、第6図の圧縮成形機を用い、A−1、A−2
成分をそれぞれ40g、B成分を35g第6図の如く
積層して、320℃、100Kg/cm2圧で圧縮成形し、第
4図の如き板状の複合成形物(a=8mm、b=c
=100mm、ε=0.1%)を多数製造した。 次にこの複合成形物を原料とし、第7図の装置
を用いて第1表の条件で剛毛を製造した。 得られた剛毛の物性は第2表の通りであり、研
摩用ブラシとして使用した結果は、きわめて満足
すべきものであつた。
【表】
【表】
実施例 2
実施例1と同一のPMIA粉体(A成分)と、平
均粒径が20μのストロンチウムフエライト粉体70
%ランダム混合粉体(B成分)を用意し、第6図
の圧縮成形機を用い、A成分20gとB成分15gづ
つをA成分を外層として計7層積層して圧縮成形
し、板状の複合成形物を多数製造した。 次にこの複合成形物を原料とし、第7図の装置
を用いて、第4表の条件で剛毛を製造した。 得られた剛毛の断面形態は第3図の如きもので
あり、物性は第5表の通りであつた。 次にこの剛毛を、A、B層に平行な方向にN極
とS極を分極するように磁化せしめられ磁性剛毛
を作成した。この磁性剛毛は、ストロンチウムフ
エライトの同率ランダム混合剛毛より力学的性質
が優れているだけでなくストロンチウムフエライ
トの高密度効果の為か、より強い磁性を示した。
均粒径が20μのストロンチウムフエライト粉体70
%ランダム混合粉体(B成分)を用意し、第6図
の圧縮成形機を用い、A成分20gとB成分15gづ
つをA成分を外層として計7層積層して圧縮成形
し、板状の複合成形物を多数製造した。 次にこの複合成形物を原料とし、第7図の装置
を用いて、第4表の条件で剛毛を製造した。 得られた剛毛の断面形態は第3図の如きもので
あり、物性は第5表の通りであつた。 次にこの剛毛を、A、B層に平行な方向にN極
とS極を分極するように磁化せしめられ磁性剛毛
を作成した。この磁性剛毛は、ストロンチウムフ
エライトの同率ランダム混合剛毛より力学的性質
が優れているだけでなくストロンチウムフエライ
トの高密度効果の為か、より強い磁性を示した。
【表】
【表】
第1図〜第3図は本発明の無機細片混合全芳香
族ポリアミド剛毛の断面構造の典型的な例を模式
的に示す図である。第4図は、本発明の剛毛製造
方法において、中間原料として用いられる板状の
複合成形物の例であり、又第5図はロツド状複合
成形物の例を示す図である。第6図は、第4図の
板状複合成形物を製造する為の圧縮成形機の断面
図である。第7図は、第4図の板状複合成形物を
中間原料として本発明の剛毛を製造する装置の概
略図である。第8図は、第7図の加熱口金70の
近傍の拡大図である。
族ポリアミド剛毛の断面構造の典型的な例を模式
的に示す図である。第4図は、本発明の剛毛製造
方法において、中間原料として用いられる板状の
複合成形物の例であり、又第5図はロツド状複合
成形物の例を示す図である。第6図は、第4図の
板状複合成形物を製造する為の圧縮成形機の断面
図である。第7図は、第4図の板状複合成形物を
中間原料として本発明の剛毛を製造する装置の概
略図である。第8図は、第7図の加熱口金70の
近傍の拡大図である。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 全繰返し単位の85モル%以上がメタフエニレ
ンイソフタルアミド単位である全芳香族ポリアミ
ドより主としてなる重合体層(A層)と、無機細
片及び該全芳香族ポリアミドとのランダム混合物
よりなる無機層(B層)とより形成された剛毛で
あつて、その剛毛の長さ方向に対する垂直断面に
おいて該重合体層(A層)と該無機層(B層)と
がサイドバイサイドに配置され、且つ剛毛の該断
面における断面積が0.01mm2〜10mm2の範囲にあるこ
とによつて特徴づけられる無機細片混合全芳香族
ポリアミド剛毛。 2 該重合体層(A層)と該無機層(B層)と
は、前記垂直断面において、面積比で20:80〜
95:5の範囲にある第1項記載の全芳香族ポリア
ミド剛毛。 3 該無機層(B層)は、その層における無機細
片の含有割合が重量で30〜95%の範囲である第1
項記載の全芳香族ポリアミド剛毛。 4 前記直角断面において該重合体層(A層)と
該無機層(B層)とが合計で2〜5の層で形成さ
れる第1項記載の全芳香族ポリアミド剛毛。 5 全繰返し単位の85モル%以上がメタフエニレ
ンイソフタルアミド単位である全芳香族ポリアミ
ドより主としてなる重合体層(A層)と、無機細
片及び該芳香族ポリアミドとのランダム混合物よ
りなる無機層(B層)とより形成された複合成形
物から、該重合体層(A層)と該無機層(B層)
とが長さ方向に対する直角断面においてサイドバ
イサイドが配置され、且つ該断面における断面積
が0.01mm2〜10mm2の範囲にある無機細片混合全芳香
族ポリアミド剛毛を得るために、下記(a)〜(d)の条
件を満足することを特徴とする全芳香族ポリアミ
ド剛毛の製造方法。 (a) 該複合成形物は、空隙率(ε%)が5%以下
であり、且つ少くとも一方向が一様な断面を有
する形状を有したものであり、しかもその複合
成形物の一様な断面において該重合体層(A
層)と該無機層(B層)とがサイドバイサイド
に配置されており、 (b) 該複合成形物を、該複合成形物の定められた
一様な断面の垂直方向に実質的に形態を保持し
たまま移動し得る通路に強制的に押込みつつ移
動させ、 (c) 次いで、該複合成形物を少くとも末端部がオ
リフイスで構成された細化通路を有する加熱口
金に圧入させ、 (d) 該加熱口金においては、該複合成形物を下記
式を満足する軟化温度(Ts℃)に至るまで該
細化通路内を急速に加熱して、該オリフイスか
ら吐出させて引取る。 (Tg+40℃)≦Ts≦(Tm−20℃) (但しTg及びTmは、それぞれ全芳香族ポリア
ミドのガラス転移点(℃)及び融点(℃)を意味
する。)
Priority Applications (4)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP1208986A JPS62170518A (ja) | 1986-01-24 | 1986-01-24 | 無機細片混合全芳香族ポリアミド剛毛及びその製造方法 |
| US06/854,839 US4751760A (en) | 1985-04-23 | 1986-04-23 | Wholly aromatic polyamide fibers and composite fibers, process for production thereof and use thereof |
| EP86303073A EP0200472B1 (en) | 1985-04-23 | 1986-04-23 | Wholly aromatic polyamide fibers and composite fibers, process for productiion thereof and use thereof |
| DE8686303073T DE3675976D1 (de) | 1985-04-23 | 1986-04-23 | Fasern und verbundfasern aus vollaromatischen polyamiden, verfahren zur herstellung und anwendung derselben. |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP1208986A JPS62170518A (ja) | 1986-01-24 | 1986-01-24 | 無機細片混合全芳香族ポリアミド剛毛及びその製造方法 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPS62170518A JPS62170518A (ja) | 1987-07-27 |
| JPH0373655B2 true JPH0373655B2 (ja) | 1991-11-22 |
Family
ID=11795845
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP1208986A Granted JPS62170518A (ja) | 1985-04-23 | 1986-01-24 | 無機細片混合全芳香族ポリアミド剛毛及びその製造方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPS62170518A (ja) |
Families Citing this family (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| DE102005017498B4 (de) * | 2005-04-15 | 2010-07-08 | Siemens Ag | Synchronlinearmotor mit berührungsloser Abtastung der Zahnstruktur des Sekundärteils |
Family Cites Families (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS58136829A (ja) * | 1982-02-09 | 1983-08-15 | Teijin Ltd | 繊維状物とその製造法 |
| JPS605681A (ja) * | 1983-06-23 | 1985-01-12 | Matsushita Electric Ind Co Ltd | 固体撮像装置および撮像方法 |
-
1986
- 1986-01-24 JP JP1208986A patent/JPS62170518A/ja active Granted
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPS62170518A (ja) | 1987-07-27 |
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