JPH0376973B2 - - Google Patents
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- JPH0376973B2 JPH0376973B2 JP5327284A JP5327284A JPH0376973B2 JP H0376973 B2 JPH0376973 B2 JP H0376973B2 JP 5327284 A JP5327284 A JP 5327284A JP 5327284 A JP5327284 A JP 5327284A JP H0376973 B2 JPH0376973 B2 JP H0376973B2
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- JP
- Japan
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- gas
- membrane
- hollow fiber
- solvent
- gas separation
- Prior art date
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Description
【発明の詳細な説明】
本発明はセルロースエステル素材からなる中空
糸膜であつて、特定の細孔径分布および細孔容積
を示す構造を付与された気体選択性と、特にすぐ
れた気体透過性能とを有する気体分離膜に関する
ものである。
糸膜であつて、特定の細孔径分布および細孔容積
を示す構造を付与された気体選択性と、特にすぐ
れた気体透過性能とを有する気体分離膜に関する
ものである。
膜による流体の分離についてはかなり古くから
研究が進められ、すでに液体系の分離の分野では
ROと略称する逆浸透膜による海水の淡水化や精
製水の製造あるいは透析膜による人工腎臓などが
すでに実用化されている。
研究が進められ、すでに液体系の分離の分野では
ROと略称する逆浸透膜による海水の淡水化や精
製水の製造あるいは透析膜による人工腎臓などが
すでに実用化されている。
一方、一般に高分子膜は気体透過性を有しそれ
らの気体透過性は気体の種類により異なることか
ら選択性を有することもやはりかなり以前より知
られていた。そして気体分離膜やそれを利用した
分離装置はこれまでにも多数提案されているにも
かかわらず実際に実用化されたものは非常に少な
い。
らの気体透過性は気体の種類により異なることか
ら選択性を有することもやはりかなり以前より知
られていた。そして気体分離膜やそれを利用した
分離装置はこれまでにも多数提案されているにも
かかわらず実際に実用化されたものは非常に少な
い。
気体分離膜が実用化されるためには高い気体透
過性能と高い選択性の両方を同時に合せもつ膜の
開発が必要とされている。すなわち、透過性能が
低いと一定の量の気体を処理するのに必要な膜面
積が大きくなり、また選択性が低いと一定の濃縮
度を得るのに多段処理を必要とすることになるた
めいずれにせよ設備コストやランニング・コスト
が高くなり、従来法の深冷分離法や吸着法に対し
て有利とはならないのである。
過性能と高い選択性の両方を同時に合せもつ膜の
開発が必要とされている。すなわち、透過性能が
低いと一定の量の気体を処理するのに必要な膜面
積が大きくなり、また選択性が低いと一定の濃縮
度を得るのに多段処理を必要とすることになるた
めいずれにせよ設備コストやランニング・コスト
が高くなり、従来法の深冷分離法や吸着法に対し
て有利とはならないのである。
そして従来までにそうした気体透過性と選択性
とを兼ね備え、従来の気体分離法に対して十分競
争力のある膜がなかなか開発されなかつた点にそ
の実用化が進んでいない原因があるといわれてき
た。
とを兼ね備え、従来の気体分離法に対して十分競
争力のある膜がなかなか開発されなかつた点にそ
の実用化が進んでいない原因があるといわれてき
た。
しかしながら、膜による気体分離法は各成分気
体の分圧差による気体透過速度の差で、気体の分
離あるいは濃縮を行う方法であり、従来得られて
いるうちで選択性の高い気体分離膜を採用しても
一段の膜分離による濃縮度には限界があり、濃縮
度の高い領域に適用するにはやはり多段カスケー
ド等の操作を要し、従来法の深冷分離法や吸着法
に比較してどうしても不利になつてしまう。その
ためにむしろこうした膜による気体分離法は、気
体濃度の調整や各種ガスの回収といつた比較的濃
縮度の低い領域に適用されるべきものであると認
識されつつある。そして、こうした低濃縮の領域
では本来の相変化を伴なわないことによる省エネ
ルギー性に加えて機構およびプロセスが単純なこ
とによる操作の簡便さもあつて膜による気体分離
法が非常に有利である。
体の分圧差による気体透過速度の差で、気体の分
離あるいは濃縮を行う方法であり、従来得られて
いるうちで選択性の高い気体分離膜を採用しても
一段の膜分離による濃縮度には限界があり、濃縮
度の高い領域に適用するにはやはり多段カスケー
ド等の操作を要し、従来法の深冷分離法や吸着法
に比較してどうしても不利になつてしまう。その
ためにむしろこうした膜による気体分離法は、気
体濃度の調整や各種ガスの回収といつた比較的濃
縮度の低い領域に適用されるべきものであると認
識されつつある。そして、こうした低濃縮の領域
では本来の相変化を伴なわないことによる省エネ
ルギー性に加えて機構およびプロセスが単純なこ
とによる操作の簡便さもあつて膜による気体分離
法が非常に有利である。
ところで、気体分離膜の性能を表わすには前記
したように気体の透過性と気体に対する選択性で
示される。気体透過性は素材自身のもつ気体透過
係数P〔c.c.(STP)・cm/cm2・sec・cmHg〕およ
び/またはそれに素材の厚みを考慮した気体透過
速度K〔c.c.(STP)/cm2・sec・cmHg〕で示され
る。これらの関係により気体透過係数の小さい素
材であつても膜の厚みを薄くすれば比較的大きな
気体透過速度の膜が得られることになる。
したように気体の透過性と気体に対する選択性で
示される。気体透過性は素材自身のもつ気体透過
係数P〔c.c.(STP)・cm/cm2・sec・cmHg〕およ
び/またはそれに素材の厚みを考慮した気体透過
速度K〔c.c.(STP)/cm2・sec・cmHg〕で示され
る。これらの関係により気体透過係数の小さい素
材であつても膜の厚みを薄くすれば比較的大きな
気体透過速度の膜が得られることになる。
また、気体に対する選択性は、それぞれの気体
に対する透過係数比P1/P2または、透過速度比
K1/K2で表わされ、これを気体分離係数αkと称
する。そして膜性能は、気体透過速度Kと気体分
離係数αkで規定される。
に対する透過係数比P1/P2または、透過速度比
K1/K2で表わされ、これを気体分離係数αkと称
する。そして膜性能は、気体透過速度Kと気体分
離係数αkで規定される。
さて、これらの膜性能は各種の気体系によつて
異なり、分離係数αkは、例えば本発明における
セルロースエステルに例をとると、酸素/窒素系
で2〜5、水素/メタン系で数十以上となる。
異なり、分離係数αkは、例えば本発明における
セルロースエステルに例をとると、酸素/窒素系
で2〜5、水素/メタン系で数十以上となる。
そして前記したように気体分離のうちでも膜法
に適している比較的低濃度の領域において、各種
の膜性能に対する膜分離特性を調べてみたところ
一定の条件下で気体の分離濃縮を行う場合、酸
素/窒素系のようにαkが10以下というように比
較的小さい系ではαkの差によつて得られる濃縮
気体の濃度は大きく変化するが、逆に水素/メタ
ン系のようにαkが大きく数十以上といつた系で
は、αkの差によつて得られる濃縮気体の濃度に
あまり大きな差は出ないのである。すなわち、
αkのある程度大きい系に対してはαkの多少の差
異はあまり問題にはならず、むしろ実用上の観点
からは気体透過速度Kを大きくすることが重要に
なつてくる。
に適している比較的低濃度の領域において、各種
の膜性能に対する膜分離特性を調べてみたところ
一定の条件下で気体の分離濃縮を行う場合、酸
素/窒素系のようにαkが10以下というように比
較的小さい系ではαkの差によつて得られる濃縮
気体の濃度は大きく変化するが、逆に水素/メタ
ン系のようにαkが大きく数十以上といつた系で
は、αkの差によつて得られる濃縮気体の濃度に
あまり大きな差は出ないのである。すなわち、
αkのある程度大きい系に対してはαkの多少の差
異はあまり問題にはならず、むしろ実用上の観点
からは気体透過速度Kを大きくすることが重要に
なつてくる。
こうした見地から望ましい膜性能として、特に
透過性能のすぐれた気体分離膜の検討を進めた結
果、本発明に到達した。
透過性能のすぐれた気体分離膜の検討を進めた結
果、本発明に到達した。
すなわち、本発明はセルロースエステル系中空
糸膜であつて、細孔半径40〜60Åの範囲に入る細
孔の容積の和が0.15cm2/g以上であり、その細孔
容積の和が細孔半径30Å以上の細孔の全細孔容積
の70%以上を占め、かつ細孔半径分布曲線が細孔
半径40〜60Åの範囲に最大値を有するような構造
を付与した気体分離膜であつて、実用的な気体選
択性をもち、特に水素透過速度が大きい点が特徴
である。ここで用いる細孔径分布の測定は毛管凝
縮を応用した窒素吸着法を用い具体的な計算は
B.J.H.法(J.Am.Chem.Soc.73 373(1951)参照)
による。
糸膜であつて、細孔半径40〜60Åの範囲に入る細
孔の容積の和が0.15cm2/g以上であり、その細孔
容積の和が細孔半径30Å以上の細孔の全細孔容積
の70%以上を占め、かつ細孔半径分布曲線が細孔
半径40〜60Åの範囲に最大値を有するような構造
を付与した気体分離膜であつて、実用的な気体選
択性をもち、特に水素透過速度が大きい点が特徴
である。ここで用いる細孔径分布の測定は毛管凝
縮を応用した窒素吸着法を用い具体的な計算は
B.J.H.法(J.Am.Chem.Soc.73 373(1951)参照)
による。
本発明の中空糸分離膜は特に前記した特定の細
孔径分布および細孔容積を有していることが重要
であつて、例えば細孔径の分布が細孔径の小さい
方にずれてくると気体の分離に必要な分離活性層
をより緻密にすることができ気体分離係数αkを
向上させうることは期待できるかもしれないが、
一方で気体の透過に対する抵抗が大きくなり、気
体透過速度が低下し、気体分離膜としての実用性
が低下する。逆に細孔径分布が細孔径の大きい方
にずれると膜構造全体が粗になるため緻密層の維
持が困難となり、気体分離係数の低下をきたすこ
とになり、やはり気体分離膜としての実用性に問
題を生じる。
孔径分布および細孔容積を有していることが重要
であつて、例えば細孔径の分布が細孔径の小さい
方にずれてくると気体の分離に必要な分離活性層
をより緻密にすることができ気体分離係数αkを
向上させうることは期待できるかもしれないが、
一方で気体の透過に対する抵抗が大きくなり、気
体透過速度が低下し、気体分離膜としての実用性
が低下する。逆に細孔径分布が細孔径の大きい方
にずれると膜構造全体が粗になるため緻密層の維
持が困難となり、気体分離係数の低下をきたすこ
とになり、やはり気体分離膜としての実用性に問
題を生じる。
また、細孔の容積は一種の空隙率を表わすが、
特に高い気体透過速度を得るためには前記した細
孔径分布とともに一定レベル以上の細孔容積が必
要である。
特に高い気体透過速度を得るためには前記した細
孔径分布とともに一定レベル以上の細孔容積が必
要である。
つぎに本発明の気体分離膜は例えば以下に記載
された方法によつて作ることができるが、特にこ
れらに限定されるものではなく、前記したような
細孔径分布および細孔容積を有する構造を付与さ
れたセルロースエステル中空糸膜が得られる方法
であればそのいかんを問わない。
された方法によつて作ることができるが、特にこ
れらに限定されるものではなく、前記したような
細孔径分布および細孔容積を有する構造を付与さ
れたセルロースエステル中空糸膜が得られる方法
であればそのいかんを問わない。
セルロースエステルポリマーを、その溶剤とポ
リマーに対して可溶性を示さない非溶剤とからな
る混合溶剤に溶解して紡糸原液を調整し、これを
紡糸口金より気体雰囲気中に押出したのち凝固浴
中に通して凝固させ、水洗を行いセルロースエス
テルポリマーの湿潤中空糸膜を形成させる。こう
して得られた中空糸膜は多段の熱処理を行い、つ
ぎに乾燥する。乾燥では水混和性有機溶剤および
水非混和性有機溶剤に順次浸漬する溶剤置換法を
用いるが、特に水混和性有機溶剤の浸漬において
は0〜10℃の低温下で低濃度より順次高濃度液を
用いる段階的置換を行う。溶剤置換後含有溶剤を
凍結乾燥する。こうした中空糸の紡糸方法、熱処
理方法および乾燥方法を組合せることにより前記
したような細孔径分布および細孔容積を有する中
空糸気体分離膜が得られる。以上の工程をさらに
詳細に説明する。
リマーに対して可溶性を示さない非溶剤とからな
る混合溶剤に溶解して紡糸原液を調整し、これを
紡糸口金より気体雰囲気中に押出したのち凝固浴
中に通して凝固させ、水洗を行いセルロースエス
テルポリマーの湿潤中空糸膜を形成させる。こう
して得られた中空糸膜は多段の熱処理を行い、つ
ぎに乾燥する。乾燥では水混和性有機溶剤および
水非混和性有機溶剤に順次浸漬する溶剤置換法を
用いるが、特に水混和性有機溶剤の浸漬において
は0〜10℃の低温下で低濃度より順次高濃度液を
用いる段階的置換を行う。溶剤置換後含有溶剤を
凍結乾燥する。こうした中空糸の紡糸方法、熱処
理方法および乾燥方法を組合せることにより前記
したような細孔径分布および細孔容積を有する中
空糸気体分離膜が得られる。以上の工程をさらに
詳細に説明する。
本発明において用いられるセルロースエステル
系ポリマーとしては、セルロースアセテート、セ
ルローストリアセテート、その他のセルロースエ
ステルまたはそれらの誘導体があるが、特にセル
ロースアセテートが最も好ましい。
系ポリマーとしては、セルロースアセテート、セ
ルローストリアセテート、その他のセルロースエ
ステルまたはそれらの誘導体があるが、特にセル
ロースアセテートが最も好ましい。
また、ポリマーの溶解に用いる溶剤はジメチル
ホルムアミド、ジメチルアセトアミド、Nメチル
2ピロリドン等の中から選ばれる。また、同時に
紡糸原液に使用されるポリマーの非溶剤には、下
記一般式で表わされるポリエーテルが用いられ
る。
ホルムアミド、ジメチルアセトアミド、Nメチル
2ピロリドン等の中から選ばれる。また、同時に
紡糸原液に使用されるポリマーの非溶剤には、下
記一般式で表わされるポリエーテルが用いられ
る。
R1O−(C2H4O)o−R2
(式中、R1およびR2はそれぞれ水素、炭素数1
〜6の炭化水素基、−C2H4・R′または−COR1″で
あり、ここでR′は−CN、−COOR2″、−CONH2ま
たは−CH2NH2を示し、さらにR1″およびR2″は
それぞれ水素または炭素数1〜6の炭化水素基を
示す。なお、前記式中のnは2〜10の整数であ
る。) こうしたポリエーテルとしては、例えばトリエ
チレングリコール、テトラエチレングリコール、
ポリエチレングリコール、メチルカルビトール、
ジメチルカルビトール、メトキシトリグリコー
ル、トリエチレングリコールモノエチルエーテ
ル、アセチル化ポリエチレングリコール、アミノ
エチル化ポリエチレングリコール等があげられる
が、これらのうち1種あるいは2種以上を混合し
て用いることができる。
〜6の炭化水素基、−C2H4・R′または−COR1″で
あり、ここでR′は−CN、−COOR2″、−CONH2ま
たは−CH2NH2を示し、さらにR1″およびR2″は
それぞれ水素または炭素数1〜6の炭化水素基を
示す。なお、前記式中のnは2〜10の整数であ
る。) こうしたポリエーテルとしては、例えばトリエ
チレングリコール、テトラエチレングリコール、
ポリエチレングリコール、メチルカルビトール、
ジメチルカルビトール、メトキシトリグリコー
ル、トリエチレングリコールモノエチルエーテ
ル、アセチル化ポリエチレングリコール、アミノ
エチル化ポリエチレングリコール等があげられる
が、これらのうち1種あるいは2種以上を混合し
て用いることができる。
以上のセルロースエステル系ポリマー、溶剤、
非溶剤を混合して紡糸原液を調製するわけである
が、その混合比率は得られる湿潤中空糸膜の構造
および最終的な気体分離膜の性能に関係する。本
発明においてはセルロースエステル系ポリマー26
〜39重量%溶剤と非溶剤とからなる混合物61〜74
%の濃度範囲で用いられる。ポリマー、溶剤、非
溶剤は混合され、加熱溶解され紡糸原液となる。
非溶剤を混合して紡糸原液を調製するわけである
が、その混合比率は得られる湿潤中空糸膜の構造
および最終的な気体分離膜の性能に関係する。本
発明においてはセルロースエステル系ポリマー26
〜39重量%溶剤と非溶剤とからなる混合物61〜74
%の濃度範囲で用いられる。ポリマー、溶剤、非
溶剤は混合され、加熱溶解され紡糸原液となる。
紡糸原液は過、脱泡を行い紡糸口金から空気
や不活性ガスなどの気体雰囲気中に押し出す。紡
糸口金はアーク型、C型、または二重管型のもの
が用いられる。
や不活性ガスなどの気体雰囲気中に押し出す。紡
糸口金はアーク型、C型、または二重管型のもの
が用いられる。
気体雰囲気中に押し出された紡糸原液は中空糸
状となり凝固浴中に導かれ凝固したのち水洗され
湿潤中空糸膜となる。凝固浴に用いられる凝固液
は紡糸原液の調合に用いられる溶剤・非溶剤と水
との混合溶液が使用されるが、本発明の膜構造を
得ようとすれば溶剤と非溶剤との混合割合を凝固
液全量に対し5〜28重量%の範囲から選択する。
また、凝固浴温度としては10〜35℃、好ましくは
26〜30℃の範囲から選択する。
状となり凝固浴中に導かれ凝固したのち水洗され
湿潤中空糸膜となる。凝固浴に用いられる凝固液
は紡糸原液の調合に用いられる溶剤・非溶剤と水
との混合溶液が使用されるが、本発明の膜構造を
得ようとすれば溶剤と非溶剤との混合割合を凝固
液全量に対し5〜28重量%の範囲から選択する。
また、凝固浴温度としては10〜35℃、好ましくは
26〜30℃の範囲から選択する。
この様な紡糸により得られた中空糸膜は次いで
多段熱処理により構造の緻密化と安定化をはか
る。かかる熱処理は中空糸膜を無緊張下で熱水中
に浸漬する多段熱処理法による。気体透過速度と
選択性とがバランスした気体分離膜を得るために
は、かかる熱処理の態様が重要であつて、温度範
囲の異なる多段熱処理をすることが肝心である。
即ち、第一段熱処理温度は91〜96℃で行ない、第
二段は91〜96℃で、かつ第一段目の温度より高目
で行なうことである。また熱処理時間は10〜15分
である。
多段熱処理により構造の緻密化と安定化をはか
る。かかる熱処理は中空糸膜を無緊張下で熱水中
に浸漬する多段熱処理法による。気体透過速度と
選択性とがバランスした気体分離膜を得るために
は、かかる熱処理の態様が重要であつて、温度範
囲の異なる多段熱処理をすることが肝心である。
即ち、第一段熱処理温度は91〜96℃で行ない、第
二段は91〜96℃で、かつ第一段目の温度より高目
で行なうことである。また熱処理時間は10〜15分
である。
かくして得られた湿潤中空糸膜は特に凝固、熱
処理条件に起因してスキン層が緻密で薄く、しか
もコア層も緻密なものとなり、これは気体分離膜
とするために乾燥する必要があるが、かかる膜構
造を破壊することなくすぐれた気体分離膜を得る
ためには以下のような乾燥法を実施することが重
要である。
処理条件に起因してスキン層が緻密で薄く、しか
もコア層も緻密なものとなり、これは気体分離膜
とするために乾燥する必要があるが、かかる膜構
造を破壊することなくすぐれた気体分離膜を得る
ためには以下のような乾燥法を実施することが重
要である。
まず、湿潤中空糸膜を低温で低濃度の水混和性
有機溶剤水溶液に浸漬して膜中に含有する水分の
一部をその有機溶剤で置換する。以後順次有機溶
剤の濃度を上げた液に浸漬して行き最終的にほぼ
100%の有機溶剤液で置換する。これら段階的溶
剤置換操作は0〜10℃の低温で実施し最初に浸漬
する溶剤水溶液濃度は5〜25%が好ましい。また
濃度の段数は3〜5段が好ましい。
有機溶剤水溶液に浸漬して膜中に含有する水分の
一部をその有機溶剤で置換する。以後順次有機溶
剤の濃度を上げた液に浸漬して行き最終的にほぼ
100%の有機溶剤液で置換する。これら段階的溶
剤置換操作は0〜10℃の低温で実施し最初に浸漬
する溶剤水溶液濃度は5〜25%が好ましい。また
濃度の段数は3〜5段が好ましい。
水混和性有機溶剤としては、アルコール類一
般、例えばメチルアルコール、エチルアルコー
ル、プロピルアルコール、イソプロピルアルコー
ル、ブチルアルコール、イソブチルアルコール、
sec−ブチルアルコール、tert−ブチルアルコー
ルなどが用いられるが、なかでもイソプロピルア
ルコールが好ましい。水混和性有機溶剤で置換さ
れた中空糸膜は、さらに水非混和性、非極性溶剤
に浸漬され置換される。この非極性溶剤として
は、ペンタン、シクロペンタン、ノルマルヘキサ
ン、シクロヘキサン、ノルマルヘプタン、シクロ
ヘプタン、ナフサ、ベンゼン、トルエン、キシレ
ンなどの炭化水素あるいはこれらの混合物が使用
できるが、そのうちでも後の工程との関連でシク
ロヘキサンやパラキシレンが好ましい。
般、例えばメチルアルコール、エチルアルコー
ル、プロピルアルコール、イソプロピルアルコー
ル、ブチルアルコール、イソブチルアルコール、
sec−ブチルアルコール、tert−ブチルアルコー
ルなどが用いられるが、なかでもイソプロピルア
ルコールが好ましい。水混和性有機溶剤で置換さ
れた中空糸膜は、さらに水非混和性、非極性溶剤
に浸漬され置換される。この非極性溶剤として
は、ペンタン、シクロペンタン、ノルマルヘキサ
ン、シクロヘキサン、ノルマルヘプタン、シクロ
ヘプタン、ナフサ、ベンゼン、トルエン、キシレ
ンなどの炭化水素あるいはこれらの混合物が使用
できるが、そのうちでも後の工程との関連でシク
ロヘキサンやパラキシレンが好ましい。
非極性溶剤で置換された中空糸膜は低温凍結さ
せたのち減圧乾燥を行う、いわゆる凍結乾燥を実
施する。
せたのち減圧乾燥を行う、いわゆる凍結乾燥を実
施する。
シクロヘキサンとパラキシレンは凝固点がそれ
ぞれ6〜7℃と13℃であり、このような乾燥プロ
セスを実施するには極めて都合が良い。
ぞれ6〜7℃と13℃であり、このような乾燥プロ
セスを実施するには極めて都合が良い。
かくして非極性溶剤の凍結乾燥を終了すると乾
燥した中空糸気体分離膜が得られる。
燥した中空糸気体分離膜が得られる。
このようにして得られるセルロースエステル系
中空糸気体分離膜は比較的鋭い細孔径分布を有す
る。すなわち、細孔半径40〜60Åの範囲に入る細
孔の容積の和は0.15cm3/g以上であり、かつ、そ
れが細孔半径30Å以上の細孔の全細孔容積の70%
以上を占め、さらに細孔半径分布曲線が細孔半径
40〜60Åの範囲に最大値を有する構造を保有する
ので、気体透過速度と気体選択性とがバランスさ
れたものとなる。
中空糸気体分離膜は比較的鋭い細孔径分布を有す
る。すなわち、細孔半径40〜60Åの範囲に入る細
孔の容積の和は0.15cm3/g以上であり、かつ、そ
れが細孔半径30Å以上の細孔の全細孔容積の70%
以上を占め、さらに細孔半径分布曲線が細孔半径
40〜60Åの範囲に最大値を有する構造を保有する
ので、気体透過速度と気体選択性とがバランスさ
れたものとなる。
ここに例示した方法により得られる気体分離膜
は特に水素に対する気体透過速度が大きく、また
他の気体との分離性能も良好であるため水素ガス
の回収、濃縮に有用なのはもちろん、それ以外の
系例えば炭酸ガス、ヘリウム、水蒸気の透過、濃
縮、分離にも利用することができる。
は特に水素に対する気体透過速度が大きく、また
他の気体との分離性能も良好であるため水素ガス
の回収、濃縮に有用なのはもちろん、それ以外の
系例えば炭酸ガス、ヘリウム、水蒸気の透過、濃
縮、分離にも利用することができる。
以上、実施例を用いてさらに本発明を具体的に
説明するが、本発明はかかる実施例によつて何等
限定をうけるものではない。
説明するが、本発明はかかる実施例によつて何等
限定をうけるものではない。
実施例 1
Nメチル2ピロリドン(NMP)46部と分子量
350のメトキシポリエチレングリコール
(MPEG)18部からなる混合溶液にセルロースア
セテート36部を加えて100℃にて十分撹拌溶解し
紡糸原液とした。これを過真空脱泡後二重管型
紡糸口金を通して空気雰囲気中に押し出し、気流
中に約0.1秒間接触させたのち、凝固液中に導き
凝固させた。なお、この凝固浴の液組成は
NMP19重量%、MPEG6重量%、水75%、であ
る。凝固浴中で凝固した中空糸はネルソンローラ
方式で連続水洗を行つたのち18m/Sの速度で巻
取つた。
350のメトキシポリエチレングリコール
(MPEG)18部からなる混合溶液にセルロースア
セテート36部を加えて100℃にて十分撹拌溶解し
紡糸原液とした。これを過真空脱泡後二重管型
紡糸口金を通して空気雰囲気中に押し出し、気流
中に約0.1秒間接触させたのち、凝固液中に導き
凝固させた。なお、この凝固浴の液組成は
NMP19重量%、MPEG6重量%、水75%、であ
る。凝固浴中で凝固した中空糸はネルソンローラ
方式で連続水洗を行つたのち18m/Sの速度で巻
取つた。
ついで得られた湿潤中空糸膜を無緊張下でまず
91℃の熱水に浸漬し15分間熱処理した後、引続き
92℃、15分間で第二段目の熱処理を行なつた。
91℃の熱水に浸漬し15分間熱処理した後、引続き
92℃、15分間で第二段目の熱処理を行なつた。
熱処理済の中空糸膜を長さ50cm、巻数100のか
せ状にして、10%のイソプロピルアルコール溶液
に30分浸漬し、以後25、50、75%のイソプロピル
アルコール水溶液に各30分ずつ浸漬後、100%イ
ソプロピルアルコールに3時間浸漬した。それぞ
れの浸漬液は6℃に調整された。その後10℃のシ
クロヘキサンに5時間浸漬した。なお、これらの
溶剤浸漬に用いた液量は湿潤中空糸膜に含まれて
いる液量の約20倍以上である。シクロヘキサンで
置換された中空糸膜は5℃以下に冷却され、シク
ロヘキサンを凍結させたのち減圧乾燥を16時間以
上実施し乾燥した気体分離膜を得た。
せ状にして、10%のイソプロピルアルコール溶液
に30分浸漬し、以後25、50、75%のイソプロピル
アルコール水溶液に各30分ずつ浸漬後、100%イ
ソプロピルアルコールに3時間浸漬した。それぞ
れの浸漬液は6℃に調整された。その後10℃のシ
クロヘキサンに5時間浸漬した。なお、これらの
溶剤浸漬に用いた液量は湿潤中空糸膜に含まれて
いる液量の約20倍以上である。シクロヘキサンで
置換された中空糸膜は5℃以下に冷却され、シク
ロヘキサンを凍結させたのち減圧乾燥を16時間以
上実施し乾燥した気体分離膜を得た。
この中空糸膜の細孔径分布を測定したところ第
1図の結果を得た。また、細孔半径40〜60Åの範
囲の細孔半径を有する細孔の容積は約0.294cm3/g
となり、また30Å以上の細孔半径を有する細孔の
全容積の約78%となる。
1図の結果を得た。また、細孔半径40〜60Åの範
囲の細孔半径を有する細孔の容積は約0.294cm3/g
となり、また30Å以上の細孔半径を有する細孔の
全容積の約78%となる。
これら細孔径分布の測定はCarlo Erba社製の
Sorpto matic装置を用いて行い、計算は前記し
たB.J.H.法に従つた。
Sorpto matic装置を用いて行い、計算は前記し
たB.J.H.法に従つた。
つぎにこの中空糸膜の水素およびメタンの気体
透過速度(KH2,KCH4)を測定し、分離係数(αk
(H2/CH4))を求めたところ、圧力10Kg/cm2G、
温度20℃でつぎのようであつた。
透過速度(KH2,KCH4)を測定し、分離係数(αk
(H2/CH4))を求めたところ、圧力10Kg/cm2G、
温度20℃でつぎのようであつた。
KH2=11.5×10-5c.c.(STP)/cm2・sec・cmHg
αk(H2/CH4)=43〔−〕
上述の如く得られる中空糸膜は後述の比較例と
対比して分かるように気体透過速度(KH2)と気
体選択性(αk)とがバランスされている。これ
は膜の製造要件、特に凝固浴組成と多段熱処理条
件との一体性に起因している。
対比して分かるように気体透過速度(KH2)と気
体選択性(αk)とがバランスされている。これ
は膜の製造要件、特に凝固浴組成と多段熱処理条
件との一体性に起因している。
比較例 1
実施例1で一段熱処理を85℃、二段熱処理を90
℃にする他は実施例1と同様な方法で気体分離膜
を得た。この分離膜の細孔径分布を測定したとこ
ろ第2図の如くなつた。また細孔半径40〜60Åの
範囲の細孔半径を有する細孔の容積は約0.196cm3/
gとなり、また30Å以上の細孔半径を有する細孔
の全容積の約48%となつた。
℃にする他は実施例1と同様な方法で気体分離膜
を得た。この分離膜の細孔径分布を測定したとこ
ろ第2図の如くなつた。また細孔半径40〜60Åの
範囲の細孔半径を有する細孔の容積は約0.196cm3/
gとなり、また30Å以上の細孔半径を有する細孔
の全容積の約48%となつた。
この膜の性能は次の如くであつた。
KH2=13.0×10-5c.c.(STP)/cm3・sec・cmHg
αk(H2/CH4)=26〔−〕
比較例 2
実施例1で一段熱処理を97℃、二段熱処理を98
℃にする他は実施例1と同様な方法で気体分離膜
を得た。この分離膜の細孔径分布を測定したとこ
ろ第3図の如くなつた。細孔半径40〜60Åの範囲
の細孔半径を有する細孔の容積は約0.107cm3/gと
なり、また30Å以上の細孔半径を有する細孔の全
容積の約49%となつた。
℃にする他は実施例1と同様な方法で気体分離膜
を得た。この分離膜の細孔径分布を測定したとこ
ろ第3図の如くなつた。細孔半径40〜60Åの範囲
の細孔半径を有する細孔の容積は約0.107cm3/gと
なり、また30Å以上の細孔半径を有する細孔の全
容積の約49%となつた。
この膜の性能は次の如くであつた。
KH2=5.1×10-5c.c.(STP)/cm2・sec・cmHg
αk(H2/CH4)=50〔−〕
第1図は本発明に係る気体分離膜の細孔径分布
曲線であり、第2図および第3図は本発明外の分
離膜の細孔径分布曲線を示す。
曲線であり、第2図および第3図は本発明外の分
離膜の細孔径分布曲線を示す。
Claims (1)
- 1 セルロースエステル系中空糸膜であつて、細
孔半径40〜60Åの範囲の細孔の容積の和が0.15
cm3/g以上であり、その容積の和が細孔半径30Å
以上の細孔の全細孔容積の70%以上を占め、かつ
細孔半径40〜60Åに最大値を有することを特徴と
する気体分離膜。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP5327284A JPS60197204A (ja) | 1984-03-19 | 1984-03-19 | 気体分離膜 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP5327284A JPS60197204A (ja) | 1984-03-19 | 1984-03-19 | 気体分離膜 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPS60197204A JPS60197204A (ja) | 1985-10-05 |
| JPH0376973B2 true JPH0376973B2 (ja) | 1991-12-09 |
Family
ID=12938099
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP5327284A Granted JPS60197204A (ja) | 1984-03-19 | 1984-03-19 | 気体分離膜 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPS60197204A (ja) |
Families Citing this family (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| DK2818228T3 (da) * | 2012-02-24 | 2020-09-07 | Toyo Boseki | Hulfibertype cellulosetriacetat-semipermeabel membran, fremgangsmåde til fremstilling af samme, modul og vandbehandlingsfremgangsmåde |
-
1984
- 1984-03-19 JP JP5327284A patent/JPS60197204A/ja active Granted
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPS60197204A (ja) | 1985-10-05 |
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Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |