JPH0377869B2 - - Google Patents
Info
- Publication number
- JPH0377869B2 JPH0377869B2 JP11948887A JP11948887A JPH0377869B2 JP H0377869 B2 JPH0377869 B2 JP H0377869B2 JP 11948887 A JP11948887 A JP 11948887A JP 11948887 A JP11948887 A JP 11948887A JP H0377869 B2 JPH0377869 B2 JP H0377869B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- zirconium
- copper
- wire
- copper alloy
- crucible
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired
Links
- 229910000881 Cu alloy Inorganic materials 0.000 claims description 66
- QCWXUUIWCKQGHC-UHFFFAOYSA-N Zirconium Chemical compound [Zr] QCWXUUIWCKQGHC-UHFFFAOYSA-N 0.000 claims description 65
- 229910052726 zirconium Inorganic materials 0.000 claims description 65
- RYGMFSIKBFXOCR-UHFFFAOYSA-N Copper Chemical compound [Cu] RYGMFSIKBFXOCR-UHFFFAOYSA-N 0.000 claims description 46
- 229910052802 copper Inorganic materials 0.000 claims description 39
- 239000010949 copper Substances 0.000 claims description 39
- XTYUEDCPRIMJNG-UHFFFAOYSA-N copper zirconium Chemical compound [Cu].[Zr] XTYUEDCPRIMJNG-UHFFFAOYSA-N 0.000 claims description 34
- 229910045601 alloy Inorganic materials 0.000 claims description 32
- 239000000956 alloy Substances 0.000 claims description 32
- 239000002245 particle Substances 0.000 claims description 21
- 239000000463 material Substances 0.000 claims description 20
- 238000004519 manufacturing process Methods 0.000 claims description 17
- 239000000843 powder Substances 0.000 claims description 11
- 239000000654 additive Substances 0.000 claims description 10
- 230000000996 additive effect Effects 0.000 claims description 10
- 239000002344 surface layer Substances 0.000 claims description 5
- 238000000034 method Methods 0.000 description 40
- 238000005204 segregation Methods 0.000 description 20
- 239000010410 layer Substances 0.000 description 19
- 230000008018 melting Effects 0.000 description 12
- 238000002844 melting Methods 0.000 description 11
- 230000004888 barrier function Effects 0.000 description 8
- 238000005266 casting Methods 0.000 description 8
- 238000005275 alloying Methods 0.000 description 5
- 229910052751 metal Inorganic materials 0.000 description 5
- 239000002184 metal Substances 0.000 description 5
- 238000002474 experimental method Methods 0.000 description 4
- 239000002131 composite material Substances 0.000 description 3
- 238000012545 processing Methods 0.000 description 3
- 238000005096 rolling process Methods 0.000 description 3
- 238000000576 coating method Methods 0.000 description 2
- 238000004891 communication Methods 0.000 description 2
- 230000000694 effects Effects 0.000 description 2
- 238000007654 immersion Methods 0.000 description 2
- 238000003780 insertion Methods 0.000 description 2
- 230000037431 insertion Effects 0.000 description 2
- 239000000155 melt Substances 0.000 description 2
- 230000003647 oxidation Effects 0.000 description 2
- 238000007254 oxidation reaction Methods 0.000 description 2
- 238000007711 solidification Methods 0.000 description 2
- 230000008023 solidification Effects 0.000 description 2
- OKTJSMMVPCPJKN-UHFFFAOYSA-N Carbon Chemical compound [C] OKTJSMMVPCPJKN-UHFFFAOYSA-N 0.000 description 1
- 235000002597 Solanum melongena Nutrition 0.000 description 1
- 244000061458 Solanum melongena Species 0.000 description 1
- 239000011248 coating agent Substances 0.000 description 1
- 239000004020 conductor Substances 0.000 description 1
- 238000001816 cooling Methods 0.000 description 1
- 230000007547 defect Effects 0.000 description 1
- 230000003111 delayed effect Effects 0.000 description 1
- 238000010586 diagram Methods 0.000 description 1
- 238000009792 diffusion process Methods 0.000 description 1
- 238000005516 engineering process Methods 0.000 description 1
- 229910002804 graphite Inorganic materials 0.000 description 1
- 239000010439 graphite Substances 0.000 description 1
- 238000010438 heat treatment Methods 0.000 description 1
- 238000005098 hot rolling Methods 0.000 description 1
- 239000011261 inert gas Substances 0.000 description 1
- 238000010309 melting process Methods 0.000 description 1
- 230000002093 peripheral effect Effects 0.000 description 1
- 239000002994 raw material Substances 0.000 description 1
- 239000011819 refractory material Substances 0.000 description 1
- XLYOFNOQVPJJNP-UHFFFAOYSA-N water Substances O XLYOFNOQVPJJNP-UHFFFAOYSA-N 0.000 description 1
- 238000004804 winding Methods 0.000 description 1
Landscapes
- Coating With Molten Metal (AREA)
Description
産業上の利用分野
この発明は耐熱銅合金として知られるジルコニ
ウム銅からなる線材をデイツプフオーミング法に
よつて製造する方法に関するものである。 従来の技術 銅に50〜2000ppm程度の少量のジルコニウムを
添加したジルコニウム銅(以下Zr銅と記す)は、
耐熱性、特に耐高温軟化性能に優れ、しかも導電
率は純銅と比較してさほど低くないところから、
耐熱性が要求される導電材料、例えばダイオード
リードピン材料などとして従来から広く使用され
ている。このようなZr銅の線材の従来の製造方
法としては、溶解炉において銅を溶融させるとと
もに、ジルコニウムもしくは銅−ジルコニウム母
合金を溶銅に添加溶融させ、得られた合金溶湯を
インゴツトに鋳造し、そのインゴツトを熱間圧延
しさらに伸線加工する方法が一般的である。 ところでジルコニウムは極めて酸化されやすい
材料であるから、溶解工程および鋳造工程におい
ては酸化防止のため真空もしくは不活性ガス雰囲
気とする必要があるが、前述のような従来の方法
ではジルコニウムもしくはジルコニウム母合金の
溶解と鋳造とが別に行なわれるため、酸化防止の
ためのコストが嵩む問題があつた。また前述の方
法では鋳造と圧延とが個別に行なわれるため、エ
ネルギコストや人件費が嵩む問題がある。さらに
前述の方法では熱間圧延時の酸化スケールの除去
が必要であつてこのこともコスト上昇を招く一因
となつていた。そのほか、前述の方法では一般に
凝固速度が遅く、そのため偏析を招いて品質のば
らつきを生じる問題もあつた。 ところで銅荒引線の製造については、最近では
デイツプフオーミング法が適用されるようになつ
ている。この銅荒引線製造のためのデイツププオ
ーミング法は、予め溶融させた純銅の溶湯(溶
銅)をるつぼ内に供給し、一方同じく純銅からな
る種線をるつぼ内に供給して溶銅中に浸漬した後
連続的に垂直上方へ引上げ、これによつて種線周
囲に溶銅を付着凝固させて、種線の径よりも大径
となつた鋳造ロツドを連続的に得、さらにその鋳
造ロツドを連続的に熱間圧延して所要の径の銅荒
引線とするものである。このようなデイツプフオ
ーミング法は、種線に連続的に供給することによ
つて鋳造(種線に対する溶銅の付着凝固)から圧
延工程までを完全に連続的に一連の工程として行
なうことができ、また鋳造品質も良好である等の
長所を有する。そこでこのようなデイツプフオー
ミング法を銅荒引線(純銅線)のみならず、銅合
金線材の製造にも適用することが試みられ、既に
その方法を特公昭61−32110号において提案し、
またそのためのるつぼ装置を実公昭61−24364号
において提案している。 このような既に提案されているデイツプフオー
ミング法による銅合金線材の製造工程を原理的に
第2図に示す。第2図において電気銅等の純銅原
材料1は溶解工程2により溶銅となり、その溶銅
はるつぼ内での浸漬鋳造工程3に供給される。一
方ジルコニウム等の合金元素添加材料4は合金元
素供給工程5を経てるつぼ内の溶銅中に添加され
て、るつぼ内に銅合金溶湯が生成される。また浸
漬鋳造工程3におけるるつぼには、例えば純銅か
らなる種線6が種線供給工程7を経て連続的に供
給される。その種線6はるつぼ内の銅合金溶湯中
に浸漬された後、銅合金溶湯から引上げられてそ
の種線6の周囲に銅合金溶湯が付着され、続いて
冷却工程8において種線周囲の銅合金溶湯が凝固
して鋳造ロツドとなり、その鋳造ロツドは圧延工
程9において所望の径に圧延されて線材となり、
さらにその線材は巻取工程10において巻取られ
る。 さらに上述のような銅合金線材製造のためのデ
イツプフオーミング法に適用されるるつぼ装置の
一例、具体的には前述の実公昭61−24364号にお
いて提案されているるつぼ装置の一例を第3図に
示す。第3図において、黒鉛等の耐火物からなる
るつぼ11の下底部中央には種線挿入孔12が形
成されており、またるつぼ11内には、その内径
よりも小さい外径を有する中空の障壁筒13が垂
直に配設されて、るつぼ11の内側が障壁筒13
の外側の供給室14と障壁筒13の内側の種線走
行室15とに区分されている。障壁筒13の下部
にはその内外を連通する連通孔16が形成され、
また障壁筒13の外周面には突起17が形成され
ている。このようなるつぼ装置において、溶解炉
18で溶融された溶銅19は供給路20を経てる
つぼ11の供給室14に供給され、またその供給
室14には合金元素添加材料4が添加装置21に
より供給されて、銅合金溶湯22が生成される。
その銅合金溶湯22は連通孔16を経て障壁筒1
3の内側の種線走行室15に流入する。またその
種線走行室15においては、種線挿入孔12に挿
入された種線6が垂直上方へ連続的に走行し、そ
の間種線6が銅合金溶湯22に浸漬された後、直
ちに上方へ引上げられ、既に述べたように銅合金
溶湯22が種線6の周囲に付着凝固し、鋳造ロツ
ド23が得られる。 なお以上の過程において、種線6として純銅の
線材を用いれば純銅の周囲に銅合金層が存在する
複合線材が得られるが、このようにして得られた
複合線材をさらに伸線してこれを種線として用
い、同じ工程を複数回繰返せば中心近くまで銅合
金となつている線材を得ることができる。 発明が解決すべき問題点 前述のような従来の提案のデイツプフオーミン
グ法を適用してZr銅合金線材を製造する場合、
合金元素添加材料として最も単純には純ジルコニ
ウム材料を用いることが考えられるが、この場合
には得られた線材のZr銅合金層中におけるジル
コニウムの偏析が大きく、そのため使用目的によ
つては不適当となることが判明した。すなわち純
ジルコニウムはその融点が1857℃付近であつて銅
の融点(1083℃)よりも著しく高く、そのため純
ジルコニウム材料をるつぼ内の溶銅中に添加して
もその溶融もしくは拡散が極めて遅く、未溶解の
まま種線表面に付着して偏析が生じるものと考え
られる。そしてこのようなジルコニウム偏析が生
じれば、その偏析部分で加工性が著しく劣化し、
例えばダイオードリードピン材料として用いる場
合にヘツダー加工等の加工を行なつた際に偏析部
分からクラツク発生してしまう問題が生じる。 このような問題を解決するためには、ジルコニ
ウム添加材料として、純ジルコニウムではなく、
銅−ジルコニウム母合金を用いることが考えられ
る。銅−ジルコニウム母合金においては、その融
点が純ジルコニウムよりも低くなるから、るつぼ
内に添加した際に純ジルコニウムを用いた場合よ
りは早期に溶融して溶湯中に拡散し、上述のよう
なジルコニウム偏析は生じにくくなるものと考え
られる。しかしながら本発明者等が実際に銅−ジ
ルコニウム母合金を用いてデイツプフオーミング
法によりZr銅合金線を製造する実験を行なつた
ところ、実際にはその場合にも銅合金層にかなり
の頻度でジルコニウムの偏析が生じることが判明
した。 この発明は以上の事情を背景としてなされたも
ので、デイツプフオーミング法によつてZr銅合
金線材を製造するにあたり、Zr銅合金層中にお
けるジルコニウムの偏析の発生を確実かつ充分に
防止し得る方法を提供することを目的とするもの
である。 問題点を解決するための手段 デイツプフオーミング法によるZr銅合金線材
の製造にあたり、ジルコニウム添加材料として銅
−ジルコニウム母合金を用いた場合の偏析発生に
ついて本発明者等が種々実験・検討を重ねたとこ
ろ、添加する銅−ジルコニウム母合金の粒径とそ
の母合金のジルコニウム濃度が偏析発生に影響を
及ぼしていることを見出し、さらに実験・検討を
重ねた結果、母合金のジルコニウム濃度に応じて
定まるある粒径よりも大きい粒径となつた場合に
偏析が発生し易くなることを新規に知見した。換
言すれば、使用する銅−ジルコニウム母合金の粒
径を、その母合金のジルコニウム濃度を変数とす
るある不等式を満足させた場合に限つて偏析の発
生を防止し得ることを見出し、この発明をなすに
至つたのである。 具体的には、この発明の方法は、予め溶融され
た溶銅をるつぼ内に供給するとともに、そのるつ
ぼ内の溶銅中にジルコニウム添加材料を添加して
ジルコニウム銅合金の溶湯を生成させ、そのるつ
ぼ内のジルコニウム銅合金溶湯中に種線を連続的
に浸漬して引上げ、これにより種線周囲にジルコ
ニウム銅合金を付着凝固させて、少なくとも表面
層がジルコニウムを50ppm以上2000ppm以下の範
囲で含有するジルコニウム銅合金となつている耐
熱銅合金線材を製造するにあたり、前記るつぼ内
に添加するジルコニウム添加材料として、1.0重
量%以上89重量%以下のジルコニウムを含有する
銅−ジルコニウム母合金からなりしかも粒径y
(mm)がジルコニウム含有量×(重量%)に対し次
式 y≦−0.0417x+4.42 を満足する範囲内にある粉粒体を用いることを特
徴とするものである。 作 用 この発明の方法において製造する対象となる
Zr銅合金線材は、そのZr銅合金層のジルコニウ
ム濃度が50ppm(0.005%)以上2000ppm(0.2%)
以下のものとする。Zr銅の耐熱性は、ジルコニ
ウム濃度が50ppm未満では実用上不充分であり、
一方2000ppmを越えて多量にジルコニウムを含有
させてもそれ以上の軟化温度の上昇は期待でき
ず、コスト上昇を招くだけである。したがつて上
述のように50〜2000ppmの範囲内の濃度の銅合金
層を有するZr銅合金線材を対象とした。なおこ
の発明においてZr銅合金線材とは、表面層のみ
がZr銅合金層となつているもの、および中心部
まで全体がZr銅合金層で形成されているものの
両者を含むものとする。すなわち、既に述べたよ
うにデイツプフオーミング法においては、種線と
して純銅を用いれば表面層のみがZr銅合金層か
らなる線材(複合線材)が得られ、またその1回
のデイツプフオーミングにより表面層にZr銅合
金層が形成された複合線材を伸線してこれを種線
として同じデイツプフオーミングを繰返せば、デ
イツプフオーミング回数を重ねるたびごとに中心
部近くまでZr銅合金層が厚く形成されるように
なり、一方最初から種線としてZr銅合金線材を
用いれば1回のデイツプフオーミングでも全体が
Zr銅合金層となつている線材を得ることができ、
この発明ではこれらのいずれのケースをも含むも
のとする。 この発明の方法においては、上述のようにデイ
ツプフオーミング法によつてZr銅合金線材を製
造するにあたつて、るつぼ内の溶銅中に添加する
ジルコニウム添加材料として、ジルコニウム含有
量が1.0〜89重量%の範囲内にある銅−ジルコニ
ウム母合金の粉粒体であつて、しかもその粒径y
(mm)がジルコニウム含有量×(重量%)に応じて y≦−0.0417x+4.42 を満足する範囲内のものを用いる。このように特
定の範囲内の含有量でジルコニウムを含有しかつ
そのジルコニウム含有量に応じて特定の粒径以下
の粒径を有する銅−ジルコニウム母合金粉粒体
は、るつぼ内の溶銅中に添加された際に速やかに
溶融・拡散して、溶銅中に均一に混合され、その
ためるつぼ内を走行する種線周囲には常に均一な
ジルコニウム濃度のZr銅合金溶湯が存在するこ
とになり、したがつてそのZr銅合金溶湯から引
上げられて種線周囲に付着・凝固させたZr銅合
金層にジルコニウムの偏析が生じることが有効に
防止される。 ここで、ジルコニウム添加材料としての銅−ジ
ルコニウム母合金のジルコニウム含有量が1.0重
量%未満では、この発明の方法で製造するZr銅
合金線材のZr銅合金層の最低ジルコニウム濃度
0.005%を得る場合でも、製品重量の1/200以上の
銅−ジルコニウム母合金をるつぼ中で溶融させな
ければならず、この場合るつぼ中の溶湯保有熱量
の関係からは特に問題はないものの、連続して添
加する際の母合金の溶解が遅れて、投入口付近に
母合金粉粒体が堆積し、投入を停止せざるを得な
い事態が発生するおそれがある。一方銅−ジルコ
ニウム母合金のジルコニウム含有量が89重量%を
越えれば、その融点が高くなつて未溶融のまま種
線周囲に付着し、偏析を招くおそれがある。した
がつて銅−ジルコニウム母合金のジルコニウム含
有量は1.0〜89重量%の範囲内に限定した。 一方、銅−ジルコニウム母合金粉粒体の粒径が
前記式を満足しない場合、すなわちジルコニウム
含有量に応じて許容される粒径よりも大きい場合
には、るつぼ中に投入添加した際に速やかに溶
融・拡散せず、未溶解のまま種線周囲に付着・凝
固して偏析を招くことがある。したがつて銅−ジ
ルコニウム母合金粉粒体の粒径はジルコニウム含
有量に応じて前記式を満足する範囲内とする必要
がある。このようなジルコニウム含有量に応じた
粒径と偏析との関係は、本発明者等の詳細な実験
の結果見出されたことであり、次にその実験結果
を記す。 第3図に示すようなるつぼ装置を用いてデイツ
プフオーミング法によりZr銅合金線材を製造す
るにあたり、ジルコニウム添加材料としての銅−
ジルコニウム母合金粉粒体のジルコニウム濃度お
よび粒径を種々変化させてZr銅合金線材を作成
し、さらに伸線と熱処理を施して最終的に直径
0.8mmの線材に仕上げ、各線材に対しヘツデイン
グ加工を行なつて加工部のクラツクの発生の有無
を調べた。なおここでヘツデイング加工とは、第
4図に示すように線材24の頭頂部25およびそ
の近傍の部分26を円盤状に圧縮変形させて、い
わゆるダイオードリードピン形状とする加工を意
味する。その結果を第1表に示し、またその結果
をジルコニウム含有量および粒径に対応してプロ
ツトしたグラフを第1図に示す。第1表および第
1図において、×印は1万本のサンプルのうち5
本以上のサンプルでクラツクが発生した場合を、
また○印は同じく1万本のサンプルのうちクラツ
クが発生したサンプルが4本以下である場合をそ
れぞれ示す。
ウム銅からなる線材をデイツプフオーミング法に
よつて製造する方法に関するものである。 従来の技術 銅に50〜2000ppm程度の少量のジルコニウムを
添加したジルコニウム銅(以下Zr銅と記す)は、
耐熱性、特に耐高温軟化性能に優れ、しかも導電
率は純銅と比較してさほど低くないところから、
耐熱性が要求される導電材料、例えばダイオード
リードピン材料などとして従来から広く使用され
ている。このようなZr銅の線材の従来の製造方
法としては、溶解炉において銅を溶融させるとと
もに、ジルコニウムもしくは銅−ジルコニウム母
合金を溶銅に添加溶融させ、得られた合金溶湯を
インゴツトに鋳造し、そのインゴツトを熱間圧延
しさらに伸線加工する方法が一般的である。 ところでジルコニウムは極めて酸化されやすい
材料であるから、溶解工程および鋳造工程におい
ては酸化防止のため真空もしくは不活性ガス雰囲
気とする必要があるが、前述のような従来の方法
ではジルコニウムもしくはジルコニウム母合金の
溶解と鋳造とが別に行なわれるため、酸化防止の
ためのコストが嵩む問題があつた。また前述の方
法では鋳造と圧延とが個別に行なわれるため、エ
ネルギコストや人件費が嵩む問題がある。さらに
前述の方法では熱間圧延時の酸化スケールの除去
が必要であつてこのこともコスト上昇を招く一因
となつていた。そのほか、前述の方法では一般に
凝固速度が遅く、そのため偏析を招いて品質のば
らつきを生じる問題もあつた。 ところで銅荒引線の製造については、最近では
デイツプフオーミング法が適用されるようになつ
ている。この銅荒引線製造のためのデイツププオ
ーミング法は、予め溶融させた純銅の溶湯(溶
銅)をるつぼ内に供給し、一方同じく純銅からな
る種線をるつぼ内に供給して溶銅中に浸漬した後
連続的に垂直上方へ引上げ、これによつて種線周
囲に溶銅を付着凝固させて、種線の径よりも大径
となつた鋳造ロツドを連続的に得、さらにその鋳
造ロツドを連続的に熱間圧延して所要の径の銅荒
引線とするものである。このようなデイツプフオ
ーミング法は、種線に連続的に供給することによ
つて鋳造(種線に対する溶銅の付着凝固)から圧
延工程までを完全に連続的に一連の工程として行
なうことができ、また鋳造品質も良好である等の
長所を有する。そこでこのようなデイツプフオー
ミング法を銅荒引線(純銅線)のみならず、銅合
金線材の製造にも適用することが試みられ、既に
その方法を特公昭61−32110号において提案し、
またそのためのるつぼ装置を実公昭61−24364号
において提案している。 このような既に提案されているデイツプフオー
ミング法による銅合金線材の製造工程を原理的に
第2図に示す。第2図において電気銅等の純銅原
材料1は溶解工程2により溶銅となり、その溶銅
はるつぼ内での浸漬鋳造工程3に供給される。一
方ジルコニウム等の合金元素添加材料4は合金元
素供給工程5を経てるつぼ内の溶銅中に添加され
て、るつぼ内に銅合金溶湯が生成される。また浸
漬鋳造工程3におけるるつぼには、例えば純銅か
らなる種線6が種線供給工程7を経て連続的に供
給される。その種線6はるつぼ内の銅合金溶湯中
に浸漬された後、銅合金溶湯から引上げられてそ
の種線6の周囲に銅合金溶湯が付着され、続いて
冷却工程8において種線周囲の銅合金溶湯が凝固
して鋳造ロツドとなり、その鋳造ロツドは圧延工
程9において所望の径に圧延されて線材となり、
さらにその線材は巻取工程10において巻取られ
る。 さらに上述のような銅合金線材製造のためのデ
イツプフオーミング法に適用されるるつぼ装置の
一例、具体的には前述の実公昭61−24364号にお
いて提案されているるつぼ装置の一例を第3図に
示す。第3図において、黒鉛等の耐火物からなる
るつぼ11の下底部中央には種線挿入孔12が形
成されており、またるつぼ11内には、その内径
よりも小さい外径を有する中空の障壁筒13が垂
直に配設されて、るつぼ11の内側が障壁筒13
の外側の供給室14と障壁筒13の内側の種線走
行室15とに区分されている。障壁筒13の下部
にはその内外を連通する連通孔16が形成され、
また障壁筒13の外周面には突起17が形成され
ている。このようなるつぼ装置において、溶解炉
18で溶融された溶銅19は供給路20を経てる
つぼ11の供給室14に供給され、またその供給
室14には合金元素添加材料4が添加装置21に
より供給されて、銅合金溶湯22が生成される。
その銅合金溶湯22は連通孔16を経て障壁筒1
3の内側の種線走行室15に流入する。またその
種線走行室15においては、種線挿入孔12に挿
入された種線6が垂直上方へ連続的に走行し、そ
の間種線6が銅合金溶湯22に浸漬された後、直
ちに上方へ引上げられ、既に述べたように銅合金
溶湯22が種線6の周囲に付着凝固し、鋳造ロツ
ド23が得られる。 なお以上の過程において、種線6として純銅の
線材を用いれば純銅の周囲に銅合金層が存在する
複合線材が得られるが、このようにして得られた
複合線材をさらに伸線してこれを種線として用
い、同じ工程を複数回繰返せば中心近くまで銅合
金となつている線材を得ることができる。 発明が解決すべき問題点 前述のような従来の提案のデイツプフオーミン
グ法を適用してZr銅合金線材を製造する場合、
合金元素添加材料として最も単純には純ジルコニ
ウム材料を用いることが考えられるが、この場合
には得られた線材のZr銅合金層中におけるジル
コニウムの偏析が大きく、そのため使用目的によ
つては不適当となることが判明した。すなわち純
ジルコニウムはその融点が1857℃付近であつて銅
の融点(1083℃)よりも著しく高く、そのため純
ジルコニウム材料をるつぼ内の溶銅中に添加して
もその溶融もしくは拡散が極めて遅く、未溶解の
まま種線表面に付着して偏析が生じるものと考え
られる。そしてこのようなジルコニウム偏析が生
じれば、その偏析部分で加工性が著しく劣化し、
例えばダイオードリードピン材料として用いる場
合にヘツダー加工等の加工を行なつた際に偏析部
分からクラツク発生してしまう問題が生じる。 このような問題を解決するためには、ジルコニ
ウム添加材料として、純ジルコニウムではなく、
銅−ジルコニウム母合金を用いることが考えられ
る。銅−ジルコニウム母合金においては、その融
点が純ジルコニウムよりも低くなるから、るつぼ
内に添加した際に純ジルコニウムを用いた場合よ
りは早期に溶融して溶湯中に拡散し、上述のよう
なジルコニウム偏析は生じにくくなるものと考え
られる。しかしながら本発明者等が実際に銅−ジ
ルコニウム母合金を用いてデイツプフオーミング
法によりZr銅合金線を製造する実験を行なつた
ところ、実際にはその場合にも銅合金層にかなり
の頻度でジルコニウムの偏析が生じることが判明
した。 この発明は以上の事情を背景としてなされたも
ので、デイツプフオーミング法によつてZr銅合
金線材を製造するにあたり、Zr銅合金層中にお
けるジルコニウムの偏析の発生を確実かつ充分に
防止し得る方法を提供することを目的とするもの
である。 問題点を解決するための手段 デイツプフオーミング法によるZr銅合金線材
の製造にあたり、ジルコニウム添加材料として銅
−ジルコニウム母合金を用いた場合の偏析発生に
ついて本発明者等が種々実験・検討を重ねたとこ
ろ、添加する銅−ジルコニウム母合金の粒径とそ
の母合金のジルコニウム濃度が偏析発生に影響を
及ぼしていることを見出し、さらに実験・検討を
重ねた結果、母合金のジルコニウム濃度に応じて
定まるある粒径よりも大きい粒径となつた場合に
偏析が発生し易くなることを新規に知見した。換
言すれば、使用する銅−ジルコニウム母合金の粒
径を、その母合金のジルコニウム濃度を変数とす
るある不等式を満足させた場合に限つて偏析の発
生を防止し得ることを見出し、この発明をなすに
至つたのである。 具体的には、この発明の方法は、予め溶融され
た溶銅をるつぼ内に供給するとともに、そのるつ
ぼ内の溶銅中にジルコニウム添加材料を添加して
ジルコニウム銅合金の溶湯を生成させ、そのるつ
ぼ内のジルコニウム銅合金溶湯中に種線を連続的
に浸漬して引上げ、これにより種線周囲にジルコ
ニウム銅合金を付着凝固させて、少なくとも表面
層がジルコニウムを50ppm以上2000ppm以下の範
囲で含有するジルコニウム銅合金となつている耐
熱銅合金線材を製造するにあたり、前記るつぼ内
に添加するジルコニウム添加材料として、1.0重
量%以上89重量%以下のジルコニウムを含有する
銅−ジルコニウム母合金からなりしかも粒径y
(mm)がジルコニウム含有量×(重量%)に対し次
式 y≦−0.0417x+4.42 を満足する範囲内にある粉粒体を用いることを特
徴とするものである。 作 用 この発明の方法において製造する対象となる
Zr銅合金線材は、そのZr銅合金層のジルコニウ
ム濃度が50ppm(0.005%)以上2000ppm(0.2%)
以下のものとする。Zr銅の耐熱性は、ジルコニ
ウム濃度が50ppm未満では実用上不充分であり、
一方2000ppmを越えて多量にジルコニウムを含有
させてもそれ以上の軟化温度の上昇は期待でき
ず、コスト上昇を招くだけである。したがつて上
述のように50〜2000ppmの範囲内の濃度の銅合金
層を有するZr銅合金線材を対象とした。なおこ
の発明においてZr銅合金線材とは、表面層のみ
がZr銅合金層となつているもの、および中心部
まで全体がZr銅合金層で形成されているものの
両者を含むものとする。すなわち、既に述べたよ
うにデイツプフオーミング法においては、種線と
して純銅を用いれば表面層のみがZr銅合金層か
らなる線材(複合線材)が得られ、またその1回
のデイツプフオーミングにより表面層にZr銅合
金層が形成された複合線材を伸線してこれを種線
として同じデイツプフオーミングを繰返せば、デ
イツプフオーミング回数を重ねるたびごとに中心
部近くまでZr銅合金層が厚く形成されるように
なり、一方最初から種線としてZr銅合金線材を
用いれば1回のデイツプフオーミングでも全体が
Zr銅合金層となつている線材を得ることができ、
この発明ではこれらのいずれのケースをも含むも
のとする。 この発明の方法においては、上述のようにデイ
ツプフオーミング法によつてZr銅合金線材を製
造するにあたつて、るつぼ内の溶銅中に添加する
ジルコニウム添加材料として、ジルコニウム含有
量が1.0〜89重量%の範囲内にある銅−ジルコニ
ウム母合金の粉粒体であつて、しかもその粒径y
(mm)がジルコニウム含有量×(重量%)に応じて y≦−0.0417x+4.42 を満足する範囲内のものを用いる。このように特
定の範囲内の含有量でジルコニウムを含有しかつ
そのジルコニウム含有量に応じて特定の粒径以下
の粒径を有する銅−ジルコニウム母合金粉粒体
は、るつぼ内の溶銅中に添加された際に速やかに
溶融・拡散して、溶銅中に均一に混合され、その
ためるつぼ内を走行する種線周囲には常に均一な
ジルコニウム濃度のZr銅合金溶湯が存在するこ
とになり、したがつてそのZr銅合金溶湯から引
上げられて種線周囲に付着・凝固させたZr銅合
金層にジルコニウムの偏析が生じることが有効に
防止される。 ここで、ジルコニウム添加材料としての銅−ジ
ルコニウム母合金のジルコニウム含有量が1.0重
量%未満では、この発明の方法で製造するZr銅
合金線材のZr銅合金層の最低ジルコニウム濃度
0.005%を得る場合でも、製品重量の1/200以上の
銅−ジルコニウム母合金をるつぼ中で溶融させな
ければならず、この場合るつぼ中の溶湯保有熱量
の関係からは特に問題はないものの、連続して添
加する際の母合金の溶解が遅れて、投入口付近に
母合金粉粒体が堆積し、投入を停止せざるを得な
い事態が発生するおそれがある。一方銅−ジルコ
ニウム母合金のジルコニウム含有量が89重量%を
越えれば、その融点が高くなつて未溶融のまま種
線周囲に付着し、偏析を招くおそれがある。した
がつて銅−ジルコニウム母合金のジルコニウム含
有量は1.0〜89重量%の範囲内に限定した。 一方、銅−ジルコニウム母合金粉粒体の粒径が
前記式を満足しない場合、すなわちジルコニウム
含有量に応じて許容される粒径よりも大きい場合
には、るつぼ中に投入添加した際に速やかに溶
融・拡散せず、未溶解のまま種線周囲に付着・凝
固して偏析を招くことがある。したがつて銅−ジ
ルコニウム母合金粉粒体の粒径はジルコニウム含
有量に応じて前記式を満足する範囲内とする必要
がある。このようなジルコニウム含有量に応じた
粒径と偏析との関係は、本発明者等の詳細な実験
の結果見出されたことであり、次にその実験結果
を記す。 第3図に示すようなるつぼ装置を用いてデイツ
プフオーミング法によりZr銅合金線材を製造す
るにあたり、ジルコニウム添加材料としての銅−
ジルコニウム母合金粉粒体のジルコニウム濃度お
よび粒径を種々変化させてZr銅合金線材を作成
し、さらに伸線と熱処理を施して最終的に直径
0.8mmの線材に仕上げ、各線材に対しヘツデイン
グ加工を行なつて加工部のクラツクの発生の有無
を調べた。なおここでヘツデイング加工とは、第
4図に示すように線材24の頭頂部25およびそ
の近傍の部分26を円盤状に圧縮変形させて、い
わゆるダイオードリードピン形状とする加工を意
味する。その結果を第1表に示し、またその結果
をジルコニウム含有量および粒径に対応してプロ
ツトしたグラフを第1図に示す。第1表および第
1図において、×印は1万本のサンプルのうち5
本以上のサンプルでクラツクが発生した場合を、
また○印は同じく1万本のサンプルのうちクラツ
クが発生したサンプルが4本以下である場合をそ
れぞれ示す。
【表】
【表】
第1図から明らかなように、クラツクの発生頻
度と銅−ジルコニウム母合金のジルコニウム含有
量および粒径との間には明確な相関関係があり、
1万本のサンプル中5本以上にクラツクが発生す
る場合(×印)とクラツク発生が4本以下である
場合(○印)との境界線は、直線で近似すること
ができ、この直線を最小二乗法で近似すれば、ジ
ルコニウム濃度を×(重量%)、粒径をy(mm)と
すれば、 y=−0.0417x+4.42 となることが判明した。 ここで、上述のようなヘツデイング加工におけ
るクラツクの発生は、主にZr銅合金層における
ジルコニウムの偏析に起因していることが判明し
ており、また1万本のサンプル中におけるクラツ
ク発生数が4本以下であれば実用上支障がなく、
したがつてこの発明ではジルコニウムの偏析を実
用上支障ない程度まで少なくするための条件とし
て、 y≦−0.0417x+4.42 と定めたのである。 なおこの発明の方法を実施するにあたつては、
前述のようなジルコニウム含有量、粒径の銅−ジ
ルコニウム母合金粉粒体をそのままるつぼ中の溶
湯中に添加しても、あるいはその粉粒体を純銅パ
イプに充填して添加しても良い。 実施例 実施例 1 0.018重量%のジルコニウムを含有するZr銅合
金層を有するZr銅合金線材を製造するにあたつ
て、第3図に示すようなるつぼ装置を用いた例に
ついて以下に記す。 直径12.7mmに皮剥ぎされた2000Kg/hrの速度で
走行する無酸素銅線を種線とし、一方るつぼ内に
純銅溶湯を供給するとともに、るつぼ内の溶銅中
にホツパーから25重量%のジルコニウムを含有す
る銅−ジルコニウム母合金の−80メツシユ(2.38
mm以下)の粉粒体を2.4Kg/hrの速度で添加しつ
つ、そのるつぼに前記種線を通過させ、5000Kg/
hrの速度でZr銅被覆の17mmφの荒引線を製造し
た。さらにこの操作を繰返して合計3回の被覆を
行ない、断面におけるジルコニウム銅合金層の部
分の面積が約90%となるようにし、最終で8mmφ
の荒引線に仕上げた。その荒引線に伸線加工を施
して0.8mmφに仕上げた後、425℃で1時間の熱処
理を施して、引張強度32Kgf/mm2、伸び12%の機
械的特性を有する状態にして、ダイオードリード
ピン等に用いられる形状にヘツデイングマシンを
用いて加工した。その結果、10000本中クラツク
の発生したものは皆無であつた。このことから、
ジルコニウムの偏析の発生をほぼ完全に防止でき
たものと考えられる。 実施例 2 実施例1においては銅−ジルコニウム母合金粉
粒体をホツパーから直接溶湯中に添加したが、こ
の実施例2においては、実施例1で用いたものと
同じジルコニウム含有量、粒径の銅−ジルコニウ
ム母合金粉粒体を無酸素銅パイプ中に充填し、4
mmφの線材に加工したものをジルコニウム添加材
として用い、これを実施例1の場合と同じ添加速
度でるつぼ内の溶湯中に連続的に添加した。その
他の条件は実施例1の場合と同じである。その結
果も、実施例1による場合と同様に、ヘツデイン
グ加工におけるクラツクの発生は皆無であること
が確認された。 なお以上の各実施例においてはるつぼ装置とし
て第3図に示されるものを用いた場合について示
したが、るつぼ装置は、要は種線をZr銅合金溶
湯中に浸漬して連続的に引上げ得る構造であれ
ば、第3図に示す構造のものに限定されないこと
は勿論である。 発明の効果 前述の実施例からも明らかなように、この発明
の方法によればデイツプフオーミングによりZr
銅合金線材を製造するにあたつて、ジルコニウム
添加材料として特定の範囲内のジルコニウムを含
有しかつ粒径がジルコニウム含有量に応じて定ま
る粒径以下である銅−ジルコニウム母合金を用い
ることによつて、Zr銅合金層におけるジルコニ
ウムの偏析の発生を有効に防止して、健全なZr
銅合金線材を得ることができ、したがつてこの発
明の方法により得られたZr銅合金線材を用いれ
ば、ジルコニウムの偏析に起因する欠陥、例えば
局部的な加工性の低下に伴なう加工時のクラツク
の発生などを有効に防止することができる。
度と銅−ジルコニウム母合金のジルコニウム含有
量および粒径との間には明確な相関関係があり、
1万本のサンプル中5本以上にクラツクが発生す
る場合(×印)とクラツク発生が4本以下である
場合(○印)との境界線は、直線で近似すること
ができ、この直線を最小二乗法で近似すれば、ジ
ルコニウム濃度を×(重量%)、粒径をy(mm)と
すれば、 y=−0.0417x+4.42 となることが判明した。 ここで、上述のようなヘツデイング加工におけ
るクラツクの発生は、主にZr銅合金層における
ジルコニウムの偏析に起因していることが判明し
ており、また1万本のサンプル中におけるクラツ
ク発生数が4本以下であれば実用上支障がなく、
したがつてこの発明ではジルコニウムの偏析を実
用上支障ない程度まで少なくするための条件とし
て、 y≦−0.0417x+4.42 と定めたのである。 なおこの発明の方法を実施するにあたつては、
前述のようなジルコニウム含有量、粒径の銅−ジ
ルコニウム母合金粉粒体をそのままるつぼ中の溶
湯中に添加しても、あるいはその粉粒体を純銅パ
イプに充填して添加しても良い。 実施例 実施例 1 0.018重量%のジルコニウムを含有するZr銅合
金層を有するZr銅合金線材を製造するにあたつ
て、第3図に示すようなるつぼ装置を用いた例に
ついて以下に記す。 直径12.7mmに皮剥ぎされた2000Kg/hrの速度で
走行する無酸素銅線を種線とし、一方るつぼ内に
純銅溶湯を供給するとともに、るつぼ内の溶銅中
にホツパーから25重量%のジルコニウムを含有す
る銅−ジルコニウム母合金の−80メツシユ(2.38
mm以下)の粉粒体を2.4Kg/hrの速度で添加しつ
つ、そのるつぼに前記種線を通過させ、5000Kg/
hrの速度でZr銅被覆の17mmφの荒引線を製造し
た。さらにこの操作を繰返して合計3回の被覆を
行ない、断面におけるジルコニウム銅合金層の部
分の面積が約90%となるようにし、最終で8mmφ
の荒引線に仕上げた。その荒引線に伸線加工を施
して0.8mmφに仕上げた後、425℃で1時間の熱処
理を施して、引張強度32Kgf/mm2、伸び12%の機
械的特性を有する状態にして、ダイオードリード
ピン等に用いられる形状にヘツデイングマシンを
用いて加工した。その結果、10000本中クラツク
の発生したものは皆無であつた。このことから、
ジルコニウムの偏析の発生をほぼ完全に防止でき
たものと考えられる。 実施例 2 実施例1においては銅−ジルコニウム母合金粉
粒体をホツパーから直接溶湯中に添加したが、こ
の実施例2においては、実施例1で用いたものと
同じジルコニウム含有量、粒径の銅−ジルコニウ
ム母合金粉粒体を無酸素銅パイプ中に充填し、4
mmφの線材に加工したものをジルコニウム添加材
として用い、これを実施例1の場合と同じ添加速
度でるつぼ内の溶湯中に連続的に添加した。その
他の条件は実施例1の場合と同じである。その結
果も、実施例1による場合と同様に、ヘツデイン
グ加工におけるクラツクの発生は皆無であること
が確認された。 なお以上の各実施例においてはるつぼ装置とし
て第3図に示されるものを用いた場合について示
したが、るつぼ装置は、要は種線をZr銅合金溶
湯中に浸漬して連続的に引上げ得る構造であれ
ば、第3図に示す構造のものに限定されないこと
は勿論である。 発明の効果 前述の実施例からも明らかなように、この発明
の方法によればデイツプフオーミングによりZr
銅合金線材を製造するにあたつて、ジルコニウム
添加材料として特定の範囲内のジルコニウムを含
有しかつ粒径がジルコニウム含有量に応じて定ま
る粒径以下である銅−ジルコニウム母合金を用い
ることによつて、Zr銅合金層におけるジルコニ
ウムの偏析の発生を有効に防止して、健全なZr
銅合金線材を得ることができ、したがつてこの発
明の方法により得られたZr銅合金線材を用いれ
ば、ジルコニウムの偏析に起因する欠陥、例えば
局部的な加工性の低下に伴なう加工時のクラツク
の発生などを有効に防止することができる。
第1図はジルコニウム添加材料としての銅−ジ
ルコニウム母合金中のジルコニウム含有量および
粒径とデイツプフオーミング法によつて得られた
Zr銅合金線材のヘツデイング加工性との関係を
示すグラフ、第2図はデイツプフオーミング法に
よつて銅合金線材を製造する場合の工程を原理的
に示すブロツク図、第3図はデイツプフオーミン
グ法によつて銅合金線材を製造するためのるつぼ
装置の一例を示す縦断面図、第4図はヘツデイン
グ加工したダイオードリードピンの一例を示す斜
視図である。 4……合金元素添加材料、6……種線、11…
…るつぼ、19……溶銅、22……銅合金溶湯。
ルコニウム母合金中のジルコニウム含有量および
粒径とデイツプフオーミング法によつて得られた
Zr銅合金線材のヘツデイング加工性との関係を
示すグラフ、第2図はデイツプフオーミング法に
よつて銅合金線材を製造する場合の工程を原理的
に示すブロツク図、第3図はデイツプフオーミン
グ法によつて銅合金線材を製造するためのるつぼ
装置の一例を示す縦断面図、第4図はヘツデイン
グ加工したダイオードリードピンの一例を示す斜
視図である。 4……合金元素添加材料、6……種線、11…
…るつぼ、19……溶銅、22……銅合金溶湯。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 予め溶融された溶銅をるつぼ内に供給すると
ともに、そのるつぼ内の溶銅中にジルコニウム添
加材料を添加してジルコニウム銅合金の溶湯を生
成させ、そのるつぼ内のジルコニウム銅合金溶湯
中に種線を連続的に浸漬して引上げ、これにより
種線周囲にジルコニウム銅合金を付着凝固させ
て、少なくとも表面層がジルコニウムを50ppm以
上2000ppm以下の範囲で含有するジルコニウム銅
合金となつている耐熱銅合金線材を製造するにあ
たり、 前記るつぼ内に添加するジルコニウム添加材料
として、1.0重量%以上89重量%以下のジルコニ
ウムを含有する銅−ジルコニウム母合金からなり
しかも粒径y(mm)がジルコニウム含有量×(重量
%)に対し次式 y≦−0.0417x+4.42 を満足する範囲内にある粉粒体を用いることを特
徴とする耐熱銅合金線材の製造方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP11948887A JPS63286561A (ja) | 1987-05-16 | 1987-05-16 | 耐熱銅合金線材の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP11948887A JPS63286561A (ja) | 1987-05-16 | 1987-05-16 | 耐熱銅合金線材の製造方法 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPS63286561A JPS63286561A (ja) | 1988-11-24 |
| JPH0377869B2 true JPH0377869B2 (ja) | 1991-12-11 |
Family
ID=14762511
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP11948887A Granted JPS63286561A (ja) | 1987-05-16 | 1987-05-16 | 耐熱銅合金線材の製造方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPS63286561A (ja) |
Families Citing this family (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| CN104232978B (zh) * | 2014-09-01 | 2016-05-18 | 航天材料及工艺研究所 | 一种铜银锆合金大尺寸锻造饼坯的制备方法 |
| JP7425432B2 (ja) * | 2019-01-28 | 2024-01-31 | 国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構 | メッシュ構造体およびその製造方法、アンテナ反射鏡、電磁シールド材、導波管 |
-
1987
- 1987-05-16 JP JP11948887A patent/JPS63286561A/ja active Granted
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPS63286561A (ja) | 1988-11-24 |
Similar Documents
| Publication | Publication Date | Title |
|---|---|---|
| CN101910446B (zh) | 金属镀覆钢带 | |
| CA2267621C (en) | Method of manufacturing porous electrode wire for electric discharge machining and structure of the electrode wire | |
| EP2039444A1 (en) | Process for manufacturing copper alloy wire rod and copper alloy wire rod | |
| KR20180100725A (ko) | 금속-코팅된 강철 스트립 | |
| JP6001420B2 (ja) | Cu−Mg合金体、Cu−Mg合金体の製造方法および伸線材の製造方法 | |
| CN115401361B (zh) | 一种镁锂合金电弧增材制造焊丝及其制备和增材制造方法 | |
| JP3946966B2 (ja) | Sn−Ti系化合物を含むSn基合金の製造方法 | |
| JP2011012300A (ja) | 銅合金及び銅合金の製造方法 | |
| CN114875287A (zh) | 一种高线径均匀度耐氧化镁合金细丝及其制备方法 | |
| JPS63286561A (ja) | 耐熱銅合金線材の製造方法 | |
| JPH0635624B2 (ja) | 高強度アルミニウム合金押出材の製造法 | |
| FR2764905A1 (fr) | Procede de traitement du plomb fondu par le calcium et fil a base de calcium pour ce traitement | |
| US4246083A (en) | Removal of surface material | |
| CN105385892B (zh) | 一种巴氏合金丝及其制备方法 | |
| JPH049253A (ja) | 銅合金の製造方法 | |
| JP2996378B2 (ja) | 冷間圧延によって圧延される導電線用銅合金ロッドの製造法 | |
| WO2006100859A1 (ja) | マグネシウム長尺材の製造方法 | |
| JP7433262B2 (ja) | Cu-Ni-Sn合金の製造方法及びそれに用いられる冷却器 | |
| JPS646862B2 (ja) | ||
| US5026433A (en) | Grain refinement of a copper base alloy | |
| JP2011012301A (ja) | 銅合金及び銅合金の製造方法 | |
| CN118207437B (zh) | 锌合金铸锭及其制备方法 | |
| JPS63286266A (ja) | ディップフォ−ミング法 | |
| JPS59156549A (ja) | 細物銅合金線の製造方法 | |
| JPH01201453A (ja) | 無酸素銅被覆ジルコニウム銅線の製造方法 |