JPH0380889B2 - - Google Patents
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- JPH0380889B2 JPH0380889B2 JP61301126A JP30112686A JPH0380889B2 JP H0380889 B2 JPH0380889 B2 JP H0380889B2 JP 61301126 A JP61301126 A JP 61301126A JP 30112686 A JP30112686 A JP 30112686A JP H0380889 B2 JPH0380889 B2 JP H0380889B2
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- fiber
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Description
産業上の利用分野:
本発明はカーボンフアイバーの製造方法に関す
る。 カーボンフアイバー及びグラフアイトフアイバ
ー並びにそれらからつくつたコンポジツトは軽量
航空機、宇宙構造物、自動車部品、スポース用具
のような広汎な応用に於いて増大する用途を見出
しつつある。重量あたりの高強度比のために、こ
れらコンポジツトの用途はさらに増えることが将
来期待される。 代表的にはカーボンフアイバーまたはグラフア
イバーの製造に於ては、炭素質物質を溶融し、慣
用の紡糸技術によつて糸またはフイラメントに紡
糸し、その後、フイラメントをカーボンフアイバ
ーまたはグラフアイトフアイバーへ転化させる。
慣習的には、紡糸フイラメントは酸化雰囲気中の
熱処理によつて安定化、すなわち、不融性となさ
れ、その後、不活性雰囲気中でより高温へ加熱し
てそれをカーボンフアイバーまたはグラフアイト
フアイバーへ転化する。 従来技術: 従来の技術はカーボンフアイバーまたはグラフ
アイトフアイバーを製造するのに利用できる多く
の各種炭素質物質(ときにはフアイバー前駆体と
よぶ)を開示している。しかし、二つの最も顕著
な商業的方法はメソフエーズピツチあるいはポリ
アクリロニトリルを採用している。このような物
質の使用により高強度グラフアイトフアイバーを
製造することができる。 カーボンフアイバーまたはグラフアイトフアイ
バーが商業的応用に於てより広く受け容れられる
には、改善されたより経済的なフアイバーが開発
されねばならない。三つの顕著な製造コストはフ
アイバーがつくられる供給原料の製造、フアイバ
ーの紡糸、及び、フアイバーの安定化とその後の
最終生成物への転化、のコスト、である。 比較的高価で構造的に高性能のグラフアイトフ
アイバーをメソフエーズピツチから製造する際に
は、最も著しいコストの一つはメソフエーズピツ
チの製造コストである。たいていの方法は通常は
慣用のピツチを昇温下で数時間にわたつて加熱す
ることを必要とする。例えば、ルイスらの米国特
許明細書第3967729号、シンガーの米国特許明細
書第4005183号、及びシユルツの米国特許明細書
第4014725号に於て、メソフエーズピツチの製造
ははじめの供給原料を長時間昇温へ加熱すること
を必要としている。明らかに、このような方法は
時間がかかりコストがかかる。また、メソフエー
ズピツチは粘度が迅速に上がり紡糸に不適当とな
るので、ある特定時間加熱することに注意を払わ
ねばならない。 ポリアクリロニトリルからのグラフアイトフア
イバーまたはカーボンフアイバーの製造はまたそ
の工程に於て比較的高価な供給原料を使用する。
一般的には、ポリアクリロニトリルからのフアイ
バー製造の総コストはメソフエーズピツチからカ
ーボンフアイバーまたはグラフアイトフアイバー
を製造するコストにほぼ等しいと考えられてい
る。いずれの方法によつても、グラフアイトフア
イバーの最終コストは現在ポンドあたり15ドルか
ら50ドルである。 ポリアクリロニトリルまたはメソフエーズピツ
チからつくられる商業的フアイバーの大部分はあ
とでグラフアイトフアイバーへ転化されたフアイ
バーであつた。グラフアイト化温度のために、カ
ーボンフアイバー製造に要する温度よりもそれが
高いとしても、グラフアイトフアイバーはカーボ
ンフアイバーより製造コストがずつと高い。しか
し、グラフアイトフアイバーのある機械的強度は
一般にはカーボンフアイバーよりもすぐれてい
る。 過去に於ては、ピツチをメソフエーズ状態へま
ず転化させることなしにピツチ物質からカーボン
フアイバーを製造する試みがなされた。各種の理
由で、これらの試みは全く成功せず、現在でも、
非メソフエーズピツチ材料から中間的機械性質を
もつ低コストカーボンフアイバーを例えばアスベ
スト代替市場のためにつくる商業的に経済的な方
法は、その必要性が存在している。 フアイバー前駆体の望ましい特性と望ましくな
い特性は従来の技術に於て開示されている。例え
ば、フラーらの米国特許明細書第3959448号はコ
ールタールピツチの軟化点が上がると安定化時間
を短かくし得ることを示している。しかし付随す
る欠点が認められ、すなわち、200℃以上の軟化
点をもつコールタールピツチからフアイバーを紡
糸することはきわめて困難である。例えば、ター
ナーらの米国特許明細書第3767741号を見られた
い。同様に、ピツチからつくつたカーボンフアイ
バーの取扱いは比較的困難である。例えば、キム
ラらの米国特許明細書第3639953号を見られたい。 オータニらの米国特許明細書第3629379号は高
真空蒸溜と組合わせた昇温下での熱処理の使用、
及び、反応活性種(パーオキサイド、ハロゲン化
金属、など)の混合物と組合わせた昇温下での加
熱処理を行なつて溶融紡糸または遠心紡糸に適し
たピツチをつくることを教えている。加熱処理工
程は約1時間であり、蒸溜工程は約3時間であ
り、すべての操作は連続式でなく回分式である。
オータニはまた脂肪鎖成分を減らして炭化中のガ
ス放散を制限することの望ましさ、及び上記引用
の反応活性種を用いて炭化用ピツチフアイバーを
つくるのに要する安定化時間を減らすことを教え
ている。 軟化点のほかに、ピツチ材料のその他の性質も
重要である。例えば、不純物及び粒状物の存在、
分子量及び分子量範囲、及び芳香族性度、であ
る。また、ピツチ材料の化学的組成は、特に炭化
前のフアイバーの安定化に関するかぎり重要であ
る。実際に、各種の添加剤及び他の技法は、迅速
かつ容易に安定化され得るピツチフアイバーを提
供するために、ピツチ材料への添加に関して従来
技術に示されている。例えばバールらの欧州特許
出願80400136(28・01・80登録)、バールらの「カ
ーボン」第16巻、439−444頁(ペルガモン プレ
ス社、1979年)、及びオータニの米国特許明細書
第3629379号を見られたい。 グラフアイトフアイバー製造に使用するための
メソフエーズ製造を指向した従来技術の多くのも
のの先入主と対照的に、本発明ははるかに低いコ
ストでカーボンフアイバーへ迅速に加工できかつ
アスベストが現在使用されている多くの応用に於
て使用することを可能とさせるすぐれた中間的性
質をもつ、非メソフエーズの芳香族分の多いピツ
チの製造を、本発明は指向している。 発明が解決しようとする問題点: 本発明の一つの重要な目的は、高価なメソフエ
ーズピツチを生成させることなく、慣用の芳香族
分の多い石油誘導ピツチからカーボンフアイバー
を製造する経済的に可能な方法を提供することで
ある。本発明のもう一つの重要な目的は、容易に
安定化できかつ高強度コンポジツトの使用に適し
たカーボンフアイバーを形成するよう炭化し得る
高い反応をもつ、改善された高軟化点の、すなわ
ち、249℃(480〓)またはそれ以上、好ましくは
266℃(510〓)またはそれ以上の軟化点の芳香族
分の多い石油誘導ピツチを提供することである。
もう一つの目的はアスベスト置換型のカーボンフ
アイバーを提供することである。もう一つの重要
な目的はピツチをより高温軟化点物質へきわめて
短時間の蒸溜時間、好ましくは約1秒から30秒、
より好ましくは5秒から25秒、最も好ましくは約
5秒から15秒の間に転化してメソフエーズピツチ
の形成をさけるようにする方法を提供することで
ある。 本発明の他の重要な目的は、フアイバーが直径
が小さく従つて迅速に安定化でき、かつ工程中の
取扱いに対して耐久性をもつ芳香族分の多い物質
からつくられるカーボンフアイバーを提供するこ
とである。本発明のこれらの目的及びその他の目
的は以下の記述と実施例から当業熟練者にとつて
明らかである。 本発明の一つの特徴は、カーボンフアイバー製
造に於て約80−90重量%のノルマルヘプタン不溶
分(ASTM D−3279−78)と第1表に示す性質
をもつ高軟化点で非メソフエーズの急速安定化可
能の芳香族分の多いピツチ材料を調製及び利用す
ることである。
る。 カーボンフアイバー及びグラフアイトフアイバ
ー並びにそれらからつくつたコンポジツトは軽量
航空機、宇宙構造物、自動車部品、スポース用具
のような広汎な応用に於いて増大する用途を見出
しつつある。重量あたりの高強度比のために、こ
れらコンポジツトの用途はさらに増えることが将
来期待される。 代表的にはカーボンフアイバーまたはグラフア
イバーの製造に於ては、炭素質物質を溶融し、慣
用の紡糸技術によつて糸またはフイラメントに紡
糸し、その後、フイラメントをカーボンフアイバ
ーまたはグラフアイトフアイバーへ転化させる。
慣習的には、紡糸フイラメントは酸化雰囲気中の
熱処理によつて安定化、すなわち、不融性となさ
れ、その後、不活性雰囲気中でより高温へ加熱し
てそれをカーボンフアイバーまたはグラフアイト
フアイバーへ転化する。 従来技術: 従来の技術はカーボンフアイバーまたはグラフ
アイトフアイバーを製造するのに利用できる多く
の各種炭素質物質(ときにはフアイバー前駆体と
よぶ)を開示している。しかし、二つの最も顕著
な商業的方法はメソフエーズピツチあるいはポリ
アクリロニトリルを採用している。このような物
質の使用により高強度グラフアイトフアイバーを
製造することができる。 カーボンフアイバーまたはグラフアイトフアイ
バーが商業的応用に於てより広く受け容れられる
には、改善されたより経済的なフアイバーが開発
されねばならない。三つの顕著な製造コストはフ
アイバーがつくられる供給原料の製造、フアイバ
ーの紡糸、及び、フアイバーの安定化とその後の
最終生成物への転化、のコスト、である。 比較的高価で構造的に高性能のグラフアイトフ
アイバーをメソフエーズピツチから製造する際に
は、最も著しいコストの一つはメソフエーズピツ
チの製造コストである。たいていの方法は通常は
慣用のピツチを昇温下で数時間にわたつて加熱す
ることを必要とする。例えば、ルイスらの米国特
許明細書第3967729号、シンガーの米国特許明細
書第4005183号、及びシユルツの米国特許明細書
第4014725号に於て、メソフエーズピツチの製造
ははじめの供給原料を長時間昇温へ加熱すること
を必要としている。明らかに、このような方法は
時間がかかりコストがかかる。また、メソフエー
ズピツチは粘度が迅速に上がり紡糸に不適当とな
るので、ある特定時間加熱することに注意を払わ
ねばならない。 ポリアクリロニトリルからのグラフアイトフア
イバーまたはカーボンフアイバーの製造はまたそ
の工程に於て比較的高価な供給原料を使用する。
一般的には、ポリアクリロニトリルからのフアイ
バー製造の総コストはメソフエーズピツチからカ
ーボンフアイバーまたはグラフアイトフアイバー
を製造するコストにほぼ等しいと考えられてい
る。いずれの方法によつても、グラフアイトフア
イバーの最終コストは現在ポンドあたり15ドルか
ら50ドルである。 ポリアクリロニトリルまたはメソフエーズピツ
チからつくられる商業的フアイバーの大部分はあ
とでグラフアイトフアイバーへ転化されたフアイ
バーであつた。グラフアイト化温度のために、カ
ーボンフアイバー製造に要する温度よりもそれが
高いとしても、グラフアイトフアイバーはカーボ
ンフアイバーより製造コストがずつと高い。しか
し、グラフアイトフアイバーのある機械的強度は
一般にはカーボンフアイバーよりもすぐれてい
る。 過去に於ては、ピツチをメソフエーズ状態へま
ず転化させることなしにピツチ物質からカーボン
フアイバーを製造する試みがなされた。各種の理
由で、これらの試みは全く成功せず、現在でも、
非メソフエーズピツチ材料から中間的機械性質を
もつ低コストカーボンフアイバーを例えばアスベ
スト代替市場のためにつくる商業的に経済的な方
法は、その必要性が存在している。 フアイバー前駆体の望ましい特性と望ましくな
い特性は従来の技術に於て開示されている。例え
ば、フラーらの米国特許明細書第3959448号はコ
ールタールピツチの軟化点が上がると安定化時間
を短かくし得ることを示している。しかし付随す
る欠点が認められ、すなわち、200℃以上の軟化
点をもつコールタールピツチからフアイバーを紡
糸することはきわめて困難である。例えば、ター
ナーらの米国特許明細書第3767741号を見られた
い。同様に、ピツチからつくつたカーボンフアイ
バーの取扱いは比較的困難である。例えば、キム
ラらの米国特許明細書第3639953号を見られたい。 オータニらの米国特許明細書第3629379号は高
真空蒸溜と組合わせた昇温下での熱処理の使用、
及び、反応活性種(パーオキサイド、ハロゲン化
金属、など)の混合物と組合わせた昇温下での加
熱処理を行なつて溶融紡糸または遠心紡糸に適し
たピツチをつくることを教えている。加熱処理工
程は約1時間であり、蒸溜工程は約3時間であ
り、すべての操作は連続式でなく回分式である。
オータニはまた脂肪鎖成分を減らして炭化中のガ
ス放散を制限することの望ましさ、及び上記引用
の反応活性種を用いて炭化用ピツチフアイバーを
つくるのに要する安定化時間を減らすことを教え
ている。 軟化点のほかに、ピツチ材料のその他の性質も
重要である。例えば、不純物及び粒状物の存在、
分子量及び分子量範囲、及び芳香族性度、であ
る。また、ピツチ材料の化学的組成は、特に炭化
前のフアイバーの安定化に関するかぎり重要であ
る。実際に、各種の添加剤及び他の技法は、迅速
かつ容易に安定化され得るピツチフアイバーを提
供するために、ピツチ材料への添加に関して従来
技術に示されている。例えばバールらの欧州特許
出願80400136(28・01・80登録)、バールらの「カ
ーボン」第16巻、439−444頁(ペルガモン プレ
ス社、1979年)、及びオータニの米国特許明細書
第3629379号を見られたい。 グラフアイトフアイバー製造に使用するための
メソフエーズ製造を指向した従来技術の多くのも
のの先入主と対照的に、本発明ははるかに低いコ
ストでカーボンフアイバーへ迅速に加工できかつ
アスベストが現在使用されている多くの応用に於
て使用することを可能とさせるすぐれた中間的性
質をもつ、非メソフエーズの芳香族分の多いピツ
チの製造を、本発明は指向している。 発明が解決しようとする問題点: 本発明の一つの重要な目的は、高価なメソフエ
ーズピツチを生成させることなく、慣用の芳香族
分の多い石油誘導ピツチからカーボンフアイバー
を製造する経済的に可能な方法を提供することで
ある。本発明のもう一つの重要な目的は、容易に
安定化できかつ高強度コンポジツトの使用に適し
たカーボンフアイバーを形成するよう炭化し得る
高い反応をもつ、改善された高軟化点の、すなわ
ち、249℃(480〓)またはそれ以上、好ましくは
266℃(510〓)またはそれ以上の軟化点の芳香族
分の多い石油誘導ピツチを提供することである。
もう一つの目的はアスベスト置換型のカーボンフ
アイバーを提供することである。もう一つの重要
な目的はピツチをより高温軟化点物質へきわめて
短時間の蒸溜時間、好ましくは約1秒から30秒、
より好ましくは5秒から25秒、最も好ましくは約
5秒から15秒の間に転化してメソフエーズピツチ
の形成をさけるようにする方法を提供することで
ある。 本発明の他の重要な目的は、フアイバーが直径
が小さく従つて迅速に安定化でき、かつ工程中の
取扱いに対して耐久性をもつ芳香族分の多い物質
からつくられるカーボンフアイバーを提供するこ
とである。本発明のこれらの目的及びその他の目
的は以下の記述と実施例から当業熟練者にとつて
明らかである。 本発明の一つの特徴は、カーボンフアイバー製
造に於て約80−90重量%のノルマルヘプタン不溶
分(ASTM D−3279−78)と第1表に示す性質
をもつ高軟化点で非メソフエーズの急速安定化可
能の芳香族分の多いピツチ材料を調製及び利用す
ることである。
【表】
字は重量%である。
本発明のもう一つの特長は、原油蒸溜からかあ
るいは最も好ましくは石油溜分の接触分解からの
芳香族性重質スラリー油の加熱分解から得られる
酸化されていない炭素質ピツチであるピツチ材料
から、上述の芳香族分の多いピツチ材料を製造す
ることである。それはさらに芳香族分の多いサー
マル石油ピツチとしてさらに特徴づけることがで
きる。本発明のピツチを必ずしも同等でない各種
ピツチの製造は既知であり、ナツシユの米国特許
明細書第2768119号、及びベルの米国特許明細書
第3140249号に示されている。これらのより慣用
的なピツチの性質は第表に於てさらによく規定
されている。 本発明のもう一つの重要な面は上述の石油ピツ
チを低分子量種の除去によつて本発明のより高い
軟化点の芳香族分の多いピツチへ転化する方法で
ある。オータニの中の前述の数多くの慣用技術を
用いることができ、例えばさきに指摘した通りの
慣用のバツチ式真空蒸溜であり、連続式の平衡フ
ラツシユ蒸溜が好ましい。このピツチをより高い
軟化点の物質へ転化する良好な方法は、モンテイ
の米国特許明細書第3348600号及びモンテイの米
国特許明細書第3349828号に於て示されるタイプ
の短滞溜時間の塗布膜(Wiped film)蒸発器を
使用することである。 約550以下の分子量をもつ物質の25重量%以上、
好ましくは25から50重量%、最も好ましくは45か
ら55重量%を除去することが特に好ましい。 本発明のもう一つの重要な面はケラーらの米国
特許明細書第3755525号、ハーテイングらの米国
特許明細書第3825380号、及びブンテインの米国
特許明細書第3849241号に於て開示されているメ
ルトブロー法を使用して高軟化点ピツチをフアイ
バーの連続マツトの形に加工することである。連
続フイラメントフアイバーはまた上記引用のダイ
技術を用いて製造することができる。 この技術はポリプロピレンのような重合物質へ
うまく応用されてきたが、我々は高品質のピツチ
フアイバーマツトの製造を可能とさせるメルトブ
ロー法の修正に成功したのである。 本発明はきわめて細い径、例えば約6から30ミ
クロン、より可能性のあるのは約8から20ミクロ
ン、そして最も選択的には約10から14ミクロンの
フアイバーの製造を可能とさせるものである。こ
のような直径をもつフアイバーはより太い直径の
フアイバーが適しなかつたいくつかの特殊な応用
を可能とする。 何らかの理論に束縛されたくはないが、本発明
の改良された結果は軟化点を上げ芳香族分を多く
するための処理時間が目的的にきわめて短かく保
たれる事実に基づくものと信じられている。時間
を短かく保ちピツチ材料を過度に処理しない場合
に、ピツチ中に存在するアルキル基は高軟化点ピ
ツチ製造中の熱的脱アルキル化によつて破壊され
ることなくまた除かれない。全水素のうちのアル
フア水素のパーセンテージは約20から40、より好
ましくは約25から約35、最も好ましくは約28から
約32である。全水素原子中のベーター水素のパー
センテージは従つて約2%から15%、より好まし
くは約4%から12%、そして最も好ましくは約6
%から10%である。全水素原子中のガンマ水素原
子のパーセンテージは従つて好ましくは約1%か
ら10%、より好ましくは約3%から9%、そして
最も好ましくは約5%から8%である。 バールらの「ピツチの温和な空気酸化中の化学
変化」〔カーボン、第16巻、439−444頁(1978
年)〕に於て、コールタールピツチと比べてより
大きい石油ピツチの反応性は石油ピツチ中のアル
キル(メチル、エチル)側鎖の高濃度に基因する
ことを認めている。本発明のピツチの軟化点がほ
んの僅かの高温露出によつて実質的に上がる方法
を利用することによつて、これらの望ましいアル
キル側鎖は保存される。その上、以下で認められ
る通り、ピツチの化学的組成は、安定化速度の観
点から、増強される。このことはピツチの反応性
を保存しかつフアイバー安定化に要する時間を大
いに短縮させる。 問題点を解決するための手段: 本発明に於て含まれる基本的工程は以下のもの
を含む: 1 高度に芳香族質であるスラリー油から石油ピ
ツチを生成させ、このピツチを真空フラツシユ
蒸溜または塗布膜蒸発にかけて、好ましくは少
くとも249℃(480〓)、より好ましくは約265℃
(510〓)またはそれ以上、そして最も好ましく
は254℃から266℃(490〓から511〓)の軟化点
をもつ独特のピツチを、ASTM法D−3104に
よるメトラー軟化点装置によつて測定して約77
℃から122℃、好ましくは約122℃の軟化点をも
つ変性されていないサーマル石油ピツチを処理
することによつてつくり、 2 工程1の高軟化点の芳香族成分の多いピツチ
を、好ましくは上述諸特許に記載のメルトブロ
ー法を使用することによつてピツチフアイバー
のロービングまたはマツトへ変換させ、 3 ピツチへ反応性種を添加することなく200分
以内で、より好ましくは100分以内、最も好ま
しくは約50−90分以内に、工程2に於て生成し
たピツチフアイバーのロービングまたはマツト
生成物を約80℃(356〓)から310℃(590〓)
の間の温度の酸化雰囲気中に於て、好ましくは
酸化条件下の連続式多段熱処理装置の中で安定
化させ、 4 工程3の得られた不融性ロービングまたはマ
ツトの生成物を約1000℃(1832〓)から3000℃
(5500〓)、より好ましくは約900℃から1500℃、
最も好ましくは約1000℃から1200℃の温度へ、
それらを炭化またはグラフアイト化するために
さらに加熱する。 出発ピツチ材料: 本発明の方法に於て用いられる出発石油ピツチ
は石油溜分の接触分解に於て生成する重質スラリ
ー油から製造された芳香族ベースの酸化されてい
ない炭素質ピツチである。それはまた芳香族を高
度に含有する酸化されていないサーマル石油ピツ
チとして特長づけることができる。これらのピツ
チはその融点にきわめて近い温度に於て剛性のま
まである。この酸化されていない出発石油ピツチ
の好ましい製造方法は、出発物質として、実質上
すべてのパラフインを流動接触分解に於て除去し
た清澄スラリー油またはサイクル油を使用する。
流動接触分解がスラリー油またはサイクル油から
実質上すべてのパラフインを除去するほどに十分
きびしくない場合には、パラフインはフルフラー
ルで以て抽出せねばならない。いずれの場合に於
ても、得られる出発物質は約315℃から540℃の沸
点の高芳香族質油である。この油は約38.7℃から
約126.7℃の軟化点をもつ熱分解石油ピツチを生
ずるのに十分な時間の間、昇温昇圧下で熱分解さ
れる。いくつかのその他の酸化されていない石油
ピツチ生成物の製造は、アツシユランド石油ピツ
チ240のように必ずしも使用に適しているとは考
えられないが、ナツシユの米国特許明細書第
2768119号及びベルらの米国特許明細書第3140249
号に記載されている。第表は本発明で使用する
出発物質としての用途に適した四つの酸化されて
いない市販の石油ピツチ(A、B、C及びD)の
比較性質を示している。 ピツチのアルフア及びベーター水素: 本明細書の他の個所に於て述べる通り、アルフ
ア水素及びベーター水素(すなわち、アルキル側
鎖)の保存は本発明の一つの特定的特色である。
上述のアルフア及びベーター水素のパーセンテー
ジはすべての処理が完了してピツチフアイバーが
形成する後に於てもピツチ中に保存される。 アルフア及びベーター水素の含有量は核磁気共
鳴(NMR)法によつて分析的に決定することが
できる。この方法はまた他の水素のタイプ(芳香
族的、など)の濃度も決定する。全水素原子のう
ちのベータ水素原子のパーセンテージが好ましく
は2%から15%、より好ましくは約6%から10%
であつてよい。 ピツチ軟化点: 本発明で使用するピツチの軟化点は当工業に周
知の方法、好ましくは、本発明のピツチのもつ高
軟化点の見地からステンレス鋼製ボールとカツプ
及び高温炉を使用するよう変形したASTMNo.D
−3104によつて測定する。軟化点は好ましくは少
くとも249℃、好ましくは少なくとも265℃より好
ましくは約265℃から274℃、最も好ましくは約
254℃から約266℃の範囲にある。また、少なくと
も290℃であつてもよい。 ピツチのキシレン不溶分: 本発明で使用するピツチ物質のキシレン不溶分
含量は約0から約40重量%、より好ましくは約0
から約35重量%、最も好ましくは約0から32重量
%の範囲にあるべきである。キシレン不溶分は
ASTMNo.D−3671を含めた当工業周知の方法に
よつて測定する。また、キシレン不溶分含量は18
%から35%であつてよい。 ピツチのキノリン不溶分: 本発明で使用するピツチのキノリン不溶分は約
0から約5重量%、より好ましくは約0から約1
重量%、最も好ましくは約0から約0.25重量%で
ある。キノリン不溶分は一般には触媒または遊離
カーボンあるいはメソフエーズカーボンのいずれ
かを示し、できるだけキノリン不溶分含量が低い
ことが好ましい。また、1.0重量%より少なくて
もよい。 ピツチの硫黄含量 本発明で使用するピツチの硫黄含量は供給原料
物質の含量によつて決定されるが、できるだけ低
いことが好ましい。約0.1から約4重量%、より
好ましくは約0.1から約3重量%、及び最も好ま
しくは約0.1から約1.5重量%、の硫黄含有量を本
発明の場合使用できる。また、約1.6〜2.8重量%
であつてもよい。環境的考慮及びピツチからの硫
黄のガス化によつておこるフアイバー品質の崩壊
から低硫黄含量が望まれる。硫黄含量はASTM
No.−1551またはその他の当工業周知の他の方法に
よつて容易に測定される。 ピツチのコーキング値: 本発明のピツチのコーキング値は一般的には
ASTMNo.D−2416によつて測定され、好ましく
は、ピツチ全重量を基準として約65から約90重量
%、より好ましくは約70から85重量%、最も好ま
しくは約75から約85重量%の範囲にある。より高
いコーキング値ももちろんあり、コーキング値は
最終のカーボンフアイバー中に安定化及びすべて
の他の工程が完了したのちに残るカーボンのパー
セントを大いに表わすものであるからである。 ピツチのメソフエーズ含量: 本発明のピツチのメソフエーズ含量は5%程度
のあるいはそれ以上に多い量も特殊の場合には許
容されるかもしれないができるだけ少ない方が好
ましい。一般的には、経済的考慮のために、約0
%から約5重量%、より好ましくは0から約1重
量%、最も好ましくは約0から約0.25重量%の量
のメソフエーズが本発明の場合有用である。ピツ
チのメソフエーズ含量%はキノリン不溶分によ
り、あるいは、直交偏光フイルタを使用し偏光下
の顕微鏡下に存在するメソフエーズの面積を測定
(次いで容積及び重量として計算)することによ
る光学顕微鏡法により測定できる。
本発明のもう一つの特長は、原油蒸溜からかあ
るいは最も好ましくは石油溜分の接触分解からの
芳香族性重質スラリー油の加熱分解から得られる
酸化されていない炭素質ピツチであるピツチ材料
から、上述の芳香族分の多いピツチ材料を製造す
ることである。それはさらに芳香族分の多いサー
マル石油ピツチとしてさらに特徴づけることがで
きる。本発明のピツチを必ずしも同等でない各種
ピツチの製造は既知であり、ナツシユの米国特許
明細書第2768119号、及びベルの米国特許明細書
第3140249号に示されている。これらのより慣用
的なピツチの性質は第表に於てさらによく規定
されている。 本発明のもう一つの重要な面は上述の石油ピツ
チを低分子量種の除去によつて本発明のより高い
軟化点の芳香族分の多いピツチへ転化する方法で
ある。オータニの中の前述の数多くの慣用技術を
用いることができ、例えばさきに指摘した通りの
慣用のバツチ式真空蒸溜であり、連続式の平衡フ
ラツシユ蒸溜が好ましい。このピツチをより高い
軟化点の物質へ転化する良好な方法は、モンテイ
の米国特許明細書第3348600号及びモンテイの米
国特許明細書第3349828号に於て示されるタイプ
の短滞溜時間の塗布膜(Wiped film)蒸発器を
使用することである。 約550以下の分子量をもつ物質の25重量%以上、
好ましくは25から50重量%、最も好ましくは45か
ら55重量%を除去することが特に好ましい。 本発明のもう一つの重要な面はケラーらの米国
特許明細書第3755525号、ハーテイングらの米国
特許明細書第3825380号、及びブンテインの米国
特許明細書第3849241号に於て開示されているメ
ルトブロー法を使用して高軟化点ピツチをフアイ
バーの連続マツトの形に加工することである。連
続フイラメントフアイバーはまた上記引用のダイ
技術を用いて製造することができる。 この技術はポリプロピレンのような重合物質へ
うまく応用されてきたが、我々は高品質のピツチ
フアイバーマツトの製造を可能とさせるメルトブ
ロー法の修正に成功したのである。 本発明はきわめて細い径、例えば約6から30ミ
クロン、より可能性のあるのは約8から20ミクロ
ン、そして最も選択的には約10から14ミクロンの
フアイバーの製造を可能とさせるものである。こ
のような直径をもつフアイバーはより太い直径の
フアイバーが適しなかつたいくつかの特殊な応用
を可能とする。 何らかの理論に束縛されたくはないが、本発明
の改良された結果は軟化点を上げ芳香族分を多く
するための処理時間が目的的にきわめて短かく保
たれる事実に基づくものと信じられている。時間
を短かく保ちピツチ材料を過度に処理しない場合
に、ピツチ中に存在するアルキル基は高軟化点ピ
ツチ製造中の熱的脱アルキル化によつて破壊され
ることなくまた除かれない。全水素のうちのアル
フア水素のパーセンテージは約20から40、より好
ましくは約25から約35、最も好ましくは約28から
約32である。全水素原子中のベーター水素のパー
センテージは従つて約2%から15%、より好まし
くは約4%から12%、そして最も好ましくは約6
%から10%である。全水素原子中のガンマ水素原
子のパーセンテージは従つて好ましくは約1%か
ら10%、より好ましくは約3%から9%、そして
最も好ましくは約5%から8%である。 バールらの「ピツチの温和な空気酸化中の化学
変化」〔カーボン、第16巻、439−444頁(1978
年)〕に於て、コールタールピツチと比べてより
大きい石油ピツチの反応性は石油ピツチ中のアル
キル(メチル、エチル)側鎖の高濃度に基因する
ことを認めている。本発明のピツチの軟化点がほ
んの僅かの高温露出によつて実質的に上がる方法
を利用することによつて、これらの望ましいアル
キル側鎖は保存される。その上、以下で認められ
る通り、ピツチの化学的組成は、安定化速度の観
点から、増強される。このことはピツチの反応性
を保存しかつフアイバー安定化に要する時間を大
いに短縮させる。 問題点を解決するための手段: 本発明に於て含まれる基本的工程は以下のもの
を含む: 1 高度に芳香族質であるスラリー油から石油ピ
ツチを生成させ、このピツチを真空フラツシユ
蒸溜または塗布膜蒸発にかけて、好ましくは少
くとも249℃(480〓)、より好ましくは約265℃
(510〓)またはそれ以上、そして最も好ましく
は254℃から266℃(490〓から511〓)の軟化点
をもつ独特のピツチを、ASTM法D−3104に
よるメトラー軟化点装置によつて測定して約77
℃から122℃、好ましくは約122℃の軟化点をも
つ変性されていないサーマル石油ピツチを処理
することによつてつくり、 2 工程1の高軟化点の芳香族成分の多いピツチ
を、好ましくは上述諸特許に記載のメルトブロ
ー法を使用することによつてピツチフアイバー
のロービングまたはマツトへ変換させ、 3 ピツチへ反応性種を添加することなく200分
以内で、より好ましくは100分以内、最も好ま
しくは約50−90分以内に、工程2に於て生成し
たピツチフアイバーのロービングまたはマツト
生成物を約80℃(356〓)から310℃(590〓)
の間の温度の酸化雰囲気中に於て、好ましくは
酸化条件下の連続式多段熱処理装置の中で安定
化させ、 4 工程3の得られた不融性ロービングまたはマ
ツトの生成物を約1000℃(1832〓)から3000℃
(5500〓)、より好ましくは約900℃から1500℃、
最も好ましくは約1000℃から1200℃の温度へ、
それらを炭化またはグラフアイト化するために
さらに加熱する。 出発ピツチ材料: 本発明の方法に於て用いられる出発石油ピツチ
は石油溜分の接触分解に於て生成する重質スラリ
ー油から製造された芳香族ベースの酸化されてい
ない炭素質ピツチである。それはまた芳香族を高
度に含有する酸化されていないサーマル石油ピツ
チとして特長づけることができる。これらのピツ
チはその融点にきわめて近い温度に於て剛性のま
まである。この酸化されていない出発石油ピツチ
の好ましい製造方法は、出発物質として、実質上
すべてのパラフインを流動接触分解に於て除去し
た清澄スラリー油またはサイクル油を使用する。
流動接触分解がスラリー油またはサイクル油から
実質上すべてのパラフインを除去するほどに十分
きびしくない場合には、パラフインはフルフラー
ルで以て抽出せねばならない。いずれの場合に於
ても、得られる出発物質は約315℃から540℃の沸
点の高芳香族質油である。この油は約38.7℃から
約126.7℃の軟化点をもつ熱分解石油ピツチを生
ずるのに十分な時間の間、昇温昇圧下で熱分解さ
れる。いくつかのその他の酸化されていない石油
ピツチ生成物の製造は、アツシユランド石油ピツ
チ240のように必ずしも使用に適しているとは考
えられないが、ナツシユの米国特許明細書第
2768119号及びベルらの米国特許明細書第3140249
号に記載されている。第表は本発明で使用する
出発物質としての用途に適した四つの酸化されて
いない市販の石油ピツチ(A、B、C及びD)の
比較性質を示している。 ピツチのアルフア及びベーター水素: 本明細書の他の個所に於て述べる通り、アルフ
ア水素及びベーター水素(すなわち、アルキル側
鎖)の保存は本発明の一つの特定的特色である。
上述のアルフア及びベーター水素のパーセンテー
ジはすべての処理が完了してピツチフアイバーが
形成する後に於てもピツチ中に保存される。 アルフア及びベーター水素の含有量は核磁気共
鳴(NMR)法によつて分析的に決定することが
できる。この方法はまた他の水素のタイプ(芳香
族的、など)の濃度も決定する。全水素原子のう
ちのベータ水素原子のパーセンテージが好ましく
は2%から15%、より好ましくは約6%から10%
であつてよい。 ピツチ軟化点: 本発明で使用するピツチの軟化点は当工業に周
知の方法、好ましくは、本発明のピツチのもつ高
軟化点の見地からステンレス鋼製ボールとカツプ
及び高温炉を使用するよう変形したASTMNo.D
−3104によつて測定する。軟化点は好ましくは少
くとも249℃、好ましくは少なくとも265℃より好
ましくは約265℃から274℃、最も好ましくは約
254℃から約266℃の範囲にある。また、少なくと
も290℃であつてもよい。 ピツチのキシレン不溶分: 本発明で使用するピツチ物質のキシレン不溶分
含量は約0から約40重量%、より好ましくは約0
から約35重量%、最も好ましくは約0から32重量
%の範囲にあるべきである。キシレン不溶分は
ASTMNo.D−3671を含めた当工業周知の方法に
よつて測定する。また、キシレン不溶分含量は18
%から35%であつてよい。 ピツチのキノリン不溶分: 本発明で使用するピツチのキノリン不溶分は約
0から約5重量%、より好ましくは約0から約1
重量%、最も好ましくは約0から約0.25重量%で
ある。キノリン不溶分は一般には触媒または遊離
カーボンあるいはメソフエーズカーボンのいずれ
かを示し、できるだけキノリン不溶分含量が低い
ことが好ましい。また、1.0重量%より少なくて
もよい。 ピツチの硫黄含量 本発明で使用するピツチの硫黄含量は供給原料
物質の含量によつて決定されるが、できるだけ低
いことが好ましい。約0.1から約4重量%、より
好ましくは約0.1から約3重量%、及び最も好ま
しくは約0.1から約1.5重量%、の硫黄含有量を本
発明の場合使用できる。また、約1.6〜2.8重量%
であつてもよい。環境的考慮及びピツチからの硫
黄のガス化によつておこるフアイバー品質の崩壊
から低硫黄含量が望まれる。硫黄含量はASTM
No.−1551またはその他の当工業周知の他の方法に
よつて容易に測定される。 ピツチのコーキング値: 本発明のピツチのコーキング値は一般的には
ASTMNo.D−2416によつて測定され、好ましく
は、ピツチ全重量を基準として約65から約90重量
%、より好ましくは約70から85重量%、最も好ま
しくは約75から約85重量%の範囲にある。より高
いコーキング値ももちろんあり、コーキング値は
最終のカーボンフアイバー中に安定化及びすべて
の他の工程が完了したのちに残るカーボンのパー
セントを大いに表わすものであるからである。 ピツチのメソフエーズ含量: 本発明のピツチのメソフエーズ含量は5%程度
のあるいはそれ以上に多い量も特殊の場合には許
容されるかもしれないができるだけ少ない方が好
ましい。一般的には、経済的考慮のために、約0
%から約5重量%、より好ましくは0から約1重
量%、最も好ましくは約0から約0.25重量%の量
のメソフエーズが本発明の場合有用である。ピツ
チのメソフエーズ含量%はキノリン不溶分によ
り、あるいは、直交偏光フイルタを使用し偏光下
の顕微鏡下に存在するメソフエーズの面積を測定
(次いで容積及び重量として計算)することによ
る光学顕微鏡法により測定できる。
【表】
本発明に於て使用する好ましい酸化されていな
い成分増強石油ピツチは、他の元素を除外して考
えて、約93重量%から約95重量%の炭素と約5重
量%から約7重量%の水素を含有している。酸
素、硫黄、及び窒素のような炭素及び水素以外の
元素は望ましくなく、約4重量%より多く存在す
べきではなく、好ましくは4%以下である。ピツ
チは加工処理の結果低濃度の硬い粒子を含有する
かもしれない。粒状物質の存在または非存在は分
析的に決定でき、これもまた全く望ましくないも
のである。好ましくは粒状物質は0.1%以下、よ
り好ましくは0.01%、最も好ましくは0.001%以
下である。例えば、問題とするピツチの試料はベ
ンゼン、キシレンあるいはキノリンのような芳香
族溶剤中に溶かして過することができる。400
℃までの昇温下で軟化しないフイルター媒体上の
何らかの残渣の存在(標準の毛細管融点装置によ
つて測定)は硬い粒子物質の存在を示す。適性に
ついての別の試験に於ては、問題とするピツチを
特定寸法のオリフイス中に強制的に入れる。オリ
フイスの閉塞は許容できない大粒子の存在を示
す。灰分も硬い粒子不純物を確認するのに使用で
きる。 アシユランドオイル社により記号A−240とし
て供給されているピツチは上述の諸要請を満たす
市販の酸化されていない石油ピツチである。本明
細書に於て引用しているスミスらの「石油ピツチ
の特性づけと再生性」に於てより詳細に記述され
ている。それは以下の特性をもつている:
い成分増強石油ピツチは、他の元素を除外して考
えて、約93重量%から約95重量%の炭素と約5重
量%から約7重量%の水素を含有している。酸
素、硫黄、及び窒素のような炭素及び水素以外の
元素は望ましくなく、約4重量%より多く存在す
べきではなく、好ましくは4%以下である。ピツ
チは加工処理の結果低濃度の硬い粒子を含有する
かもしれない。粒状物質の存在または非存在は分
析的に決定でき、これもまた全く望ましくないも
のである。好ましくは粒状物質は0.1%以下、よ
り好ましくは0.01%、最も好ましくは0.001%以
下である。例えば、問題とするピツチの試料はベ
ンゼン、キシレンあるいはキノリンのような芳香
族溶剤中に溶かして過することができる。400
℃までの昇温下で軟化しないフイルター媒体上の
何らかの残渣の存在(標準の毛細管融点装置によ
つて測定)は硬い粒子物質の存在を示す。適性に
ついての別の試験に於ては、問題とするピツチを
特定寸法のオリフイス中に強制的に入れる。オリ
フイスの閉塞は許容できない大粒子の存在を示
す。灰分も硬い粒子不純物を確認するのに使用で
きる。 アシユランドオイル社により記号A−240とし
て供給されているピツチは上述の諸要請を満たす
市販の酸化されていない石油ピツチである。本明
細書に於て引用しているスミスらの「石油ピツチ
の特性づけと再生性」に於てより詳細に記述され
ている。それは以下の特性をもつている:
【表】
【表】
本発明の高軟化点をもつ芳香族分の多い好まし
いピツチ材料をつくるために、第表のピツチを
軟化点を約249℃(480〓)またはそれ以上へ上げ
第表に示した特性を付与するように処理する。
このようにしてつくつたピツチは非メソフエーズ
のピツチである。非メソフエーズが約5重量%よ
り少ないピツチを意味する。このようなピツチは
一般には当業に於て等方性ピツチとよばれ、例え
ばあらゆる方向の軸に沿つて測定するときに同じ
値の光線透過のような物理的性質を示すピツチで
ある。 このようにピツチ材料を製造する努力に於て、
各種の方法が試みられてきた。その結果、好まし
い技法は塗布膜蒸発器を使用することを含むこと
が発見された。この技法は生成物の熱的露出時間
を減らし、従つてより良好なフアイバー前駆体を
提供する。適当な塗布膜蒸発器はマサチユーセツ
ツ州ウオルサムのアーチザンインダストリー社に
より製造され、ロートサームの商標で販売されて
いる。これは乱流フイルム(turbulant film)原
理で作動する側面の真直ぐな機械的に助けられた
薄膜処理機である。この装置の中に入る供給原料
例えばピツチ材料は遠心力によつて加熱された蒸
発器の壁へ向けて投げ出されて壁とローターの羽
根先端との間に乱流フイルムを形成する。この乱
流的に流動するフイルムは蒸発速度と無関係に全
壁面を蔽う。材料は僅か数秒間高温へ露出され
る。ロートサーム塗布膜蒸発器は一般には本明細
書に於て引用しているモンテイの米国特許第
3348600号及びモンテイの米国特許第3349828号に
於て示されている。その600の特許に於て認めら
れるように、入口と出口の位置を各種に変えるこ
とができる。事実、ロートサーム塗布膜蒸発器の
実際の操作に於ては、供給原料入口(その特許に
於てNo.18)は生成物出口であり得ることが決定さ
れた。以下は本発明の高軟化点ピツチがいかにし
て生成するかの例として役立つであろう。 1平方フイート(0.09m2)の蒸発面をもちロー
ターの羽根が壁から1/16″(1.6mm)はなれたアー
チザンロートサーム塗布膜蒸発器を使用して、多
数の実験を行なつた。使用蒸発器は向流式の水平
型であり、すなわち、液体と蒸気は反対方向に移
動する。使用凝縮器は装置の外にあり、実験には
機械的真空ポンプの前に一個のトラツプを設けて
2基使用した。使用した装置は必要とする温度の
達成及び維持のためにガラス繊維断熱材で以て厳
重に断熱する。使用した系の模型を第1図に示
す。 簡単に説明すると、A−240ピツチ材料を溶融
タンク1に於て溶融する。それに先立ち、触媒微
分を含む不純物を過して除く。配管2を通り背
圧バルブ4を経てゼニスポンプ3によつて塗布膜
蒸発器5の中にポンプで移送する。塗布膜蒸発器
5を貯槽6に入れた熱油によつて加熱し、これは
配管7を通して薄膜蒸発器へポンプで移送する。
ピツチ材料を薄膜蒸発器5の中で処理するとき、
蒸気は配管8を経て逃げ第一凝縮器及び配管10
でつないだ第二凝縮器の中で凝縮される。蒸気は
次に導管12を通つてコールドトラツプ13の中
に入り配管14を通つて出る。この系には真空ポ
ンプ15から真空を付与する。補助真空ポンプ1
6が主真空ポンプ故障の場合に準備されている。 1時間あたり15から20ポンド(6.75から9.0Kg)
のピツチ供給速度を使用し、これにより高軟化点
のピツチが毎時約10ポンド(4.5Kg)生成する。
軟化点をあげるのに要する時間は僅かに5秒から
15秒である。用いる絶対圧力は約0.1トールから
0.5トールである。装置の温度は約377℃(710〓)
で安定化される。第表は実験記号1008、1009、
及び1010の三つの実験の結果を示す。
いピツチ材料をつくるために、第表のピツチを
軟化点を約249℃(480〓)またはそれ以上へ上げ
第表に示した特性を付与するように処理する。
このようにしてつくつたピツチは非メソフエーズ
のピツチである。非メソフエーズが約5重量%よ
り少ないピツチを意味する。このようなピツチは
一般には当業に於て等方性ピツチとよばれ、例え
ばあらゆる方向の軸に沿つて測定するときに同じ
値の光線透過のような物理的性質を示すピツチで
ある。 このようにピツチ材料を製造する努力に於て、
各種の方法が試みられてきた。その結果、好まし
い技法は塗布膜蒸発器を使用することを含むこと
が発見された。この技法は生成物の熱的露出時間
を減らし、従つてより良好なフアイバー前駆体を
提供する。適当な塗布膜蒸発器はマサチユーセツ
ツ州ウオルサムのアーチザンインダストリー社に
より製造され、ロートサームの商標で販売されて
いる。これは乱流フイルム(turbulant film)原
理で作動する側面の真直ぐな機械的に助けられた
薄膜処理機である。この装置の中に入る供給原料
例えばピツチ材料は遠心力によつて加熱された蒸
発器の壁へ向けて投げ出されて壁とローターの羽
根先端との間に乱流フイルムを形成する。この乱
流的に流動するフイルムは蒸発速度と無関係に全
壁面を蔽う。材料は僅か数秒間高温へ露出され
る。ロートサーム塗布膜蒸発器は一般には本明細
書に於て引用しているモンテイの米国特許第
3348600号及びモンテイの米国特許第3349828号に
於て示されている。その600の特許に於て認めら
れるように、入口と出口の位置を各種に変えるこ
とができる。事実、ロートサーム塗布膜蒸発器の
実際の操作に於ては、供給原料入口(その特許に
於てNo.18)は生成物出口であり得ることが決定さ
れた。以下は本発明の高軟化点ピツチがいかにし
て生成するかの例として役立つであろう。 1平方フイート(0.09m2)の蒸発面をもちロー
ターの羽根が壁から1/16″(1.6mm)はなれたアー
チザンロートサーム塗布膜蒸発器を使用して、多
数の実験を行なつた。使用蒸発器は向流式の水平
型であり、すなわち、液体と蒸気は反対方向に移
動する。使用凝縮器は装置の外にあり、実験には
機械的真空ポンプの前に一個のトラツプを設けて
2基使用した。使用した装置は必要とする温度の
達成及び維持のためにガラス繊維断熱材で以て厳
重に断熱する。使用した系の模型を第1図に示
す。 簡単に説明すると、A−240ピツチ材料を溶融
タンク1に於て溶融する。それに先立ち、触媒微
分を含む不純物を過して除く。配管2を通り背
圧バルブ4を経てゼニスポンプ3によつて塗布膜
蒸発器5の中にポンプで移送する。塗布膜蒸発器
5を貯槽6に入れた熱油によつて加熱し、これは
配管7を通して薄膜蒸発器へポンプで移送する。
ピツチ材料を薄膜蒸発器5の中で処理するとき、
蒸気は配管8を経て逃げ第一凝縮器及び配管10
でつないだ第二凝縮器の中で凝縮される。蒸気は
次に導管12を通つてコールドトラツプ13の中
に入り配管14を通つて出る。この系には真空ポ
ンプ15から真空を付与する。補助真空ポンプ1
6が主真空ポンプ故障の場合に準備されている。 1時間あたり15から20ポンド(6.75から9.0Kg)
のピツチ供給速度を使用し、これにより高軟化点
のピツチが毎時約10ポンド(4.5Kg)生成する。
軟化点をあげるのに要する時間は僅かに5秒から
15秒である。用いる絶対圧力は約0.1トールから
0.5トールである。装置の温度は約377℃(710〓)
で安定化される。第表は実験記号1008、1009、
及び1010の三つの実験の結果を示す。
【表】
番号
※ ベツクマンピクノメーターにより25
℃で測定(g〓c.c.)。
比較の目的で、ピツチ材料を次の方法でつく
り、実験記号はA−410−VRとした。すべての
生成物は約210℃(410〓)の軟化点をもつてい
た。前述の慣用的製品A−240ピツチを1ミクロ
ンのガラスフアイバー織りフイルターを通して
過する。約250ポンド(112Kg)のこのピツチを慣
用の真空蒸溜器の中に入れ、次いで343−371℃
(650−700〓)へ加熱し、1トールから2トール
の間へ真空とした。第表(A)及び(B)はピツチ製造
方法に関する追加情報と得られた性質を提供す
る。
※ ベツクマンピクノメーターにより25
℃で測定(g〓c.c.)。
比較の目的で、ピツチ材料を次の方法でつく
り、実験記号はA−410−VRとした。すべての
生成物は約210℃(410〓)の軟化点をもつてい
た。前述の慣用的製品A−240ピツチを1ミクロ
ンのガラスフアイバー織りフイルターを通して
過する。約250ポンド(112Kg)のこのピツチを慣
用の真空蒸溜器の中に入れ、次いで343−371℃
(650−700〓)へ加熱し、1トールから2トール
の間へ真空とした。第表(A)及び(B)はピツチ製造
方法に関する追加情報と得られた性質を提供す
る。
【表】
【表】
フアイバーの処理:
さらに処理することなく、この軟化点の上がつ
たピツチ(AR−510−TF;第表の実験1009)
をブンテインらの米国特許明細書第3615995号及
びブンテインらの米国特許明細書第3684415号に
記載のタイプのメルトブロー押出機へ供給する。
これらの特許は熱可塑性物質のメルトブローの技
法を述べており、この方法においては、溶融状の
フアイバー形成性熱可塑樹脂を適当な径の複数個
のオリフイスから動いている不活性熱ガス流の中
に押出し、このガスはこの溶融物質をフアイバと
して細くするようにオリフイスをとりかこんでい
るかその近傍にある出口から吹き出し、これらの
フアイバーが一つのフアイバー流を形成する。不
活性熱ガス流はオリフイスから出るフイラメント
と同じかあるいはそれより高い線速度で流れ、従
つてフイラメントがこのガス流によつて引き出さ
れるようになる。フアイバーはそれの流れの通路
の中の受器上に集められて不織マツトを形成す
る。 フアイバーはA−410−VR(実験番号5521)を
用いて同様につくられる。 安定化及び炭化 フアイバーを次に以下のように安定化する。
AR−510−TFからつくつたフアイバーが特に適
していることがわかつた特殊な加熱サイクルによ
つて空気中でうまく安定化される。より具体的に
いえば、第2図に示す安定化サイクルは100分以
下の時間でフアイバーを安定化するのに効果的に
採用できることが実験的に決定されたが、この時
間は商業的基準と調和する時間である。さらに具
体的にいえば、この100分サイクルはこのピツチ
フアイバーを前駆体ピツチのガラス転移点(T
g)(すなわち約180℃〔356〓〕)より約11℃(20
〓)低く約50分間保持することから成り立つてい
る。続いて約200℃(392〓)へ温度を上げ、30分
間その温度に保つ。温度を次に約265℃(509〓)
へ上げ、フアイバーを10分間保持する。最後に、
フアイバーを約305℃(581〓)へ加熱し、この温
度で10分間保持する。これらのフアイバーを約
1100℃(2000〓)へ窒素雰囲気中で2時間加熱し
てカーボンフアイバーへ転化させたのちこれらの
フアイバーの物理的性質は第表に示されてい
る。 「酸化」環境とは、酸化雰囲気またはフアイバ
ー表面内部または表面上に含浸された酸化性物質
のいずれかを意味する。酸化雰囲気は空気、酸
素、補強空気、酸素、オゾン、窒素酸化物、硫黄
酸化物、などのようなガスから成り立ち得る。含
浸された酸化性物質は硫黄、窒素酸化物、硫黄酸
化物、過酸化物、過硫酸塩、などのような多数の
酸化剤のいずれでもあり得る。
たピツチ(AR−510−TF;第表の実験1009)
をブンテインらの米国特許明細書第3615995号及
びブンテインらの米国特許明細書第3684415号に
記載のタイプのメルトブロー押出機へ供給する。
これらの特許は熱可塑性物質のメルトブローの技
法を述べており、この方法においては、溶融状の
フアイバー形成性熱可塑樹脂を適当な径の複数個
のオリフイスから動いている不活性熱ガス流の中
に押出し、このガスはこの溶融物質をフアイバと
して細くするようにオリフイスをとりかこんでい
るかその近傍にある出口から吹き出し、これらの
フアイバーが一つのフアイバー流を形成する。不
活性熱ガス流はオリフイスから出るフイラメント
と同じかあるいはそれより高い線速度で流れ、従
つてフイラメントがこのガス流によつて引き出さ
れるようになる。フアイバーはそれの流れの通路
の中の受器上に集められて不織マツトを形成す
る。 フアイバーはA−410−VR(実験番号5521)を
用いて同様につくられる。 安定化及び炭化 フアイバーを次に以下のように安定化する。
AR−510−TFからつくつたフアイバーが特に適
していることがわかつた特殊な加熱サイクルによ
つて空気中でうまく安定化される。より具体的に
いえば、第2図に示す安定化サイクルは100分以
下の時間でフアイバーを安定化するのに効果的に
採用できることが実験的に決定されたが、この時
間は商業的基準と調和する時間である。さらに具
体的にいえば、この100分サイクルはこのピツチ
フアイバーを前駆体ピツチのガラス転移点(T
g)(すなわち約180℃〔356〓〕)より約11℃(20
〓)低く約50分間保持することから成り立つてい
る。続いて約200℃(392〓)へ温度を上げ、30分
間その温度に保つ。温度を次に約265℃(509〓)
へ上げ、フアイバーを10分間保持する。最後に、
フアイバーを約305℃(581〓)へ加熱し、この温
度で10分間保持する。これらのフアイバーを約
1100℃(2000〓)へ窒素雰囲気中で2時間加熱し
てカーボンフアイバーへ転化させたのちこれらの
フアイバーの物理的性質は第表に示されてい
る。 「酸化」環境とは、酸化雰囲気またはフアイバ
ー表面内部または表面上に含浸された酸化性物質
のいずれかを意味する。酸化雰囲気は空気、酸
素、補強空気、酸素、オゾン、窒素酸化物、硫黄
酸化物、などのようなガスから成り立ち得る。含
浸された酸化性物質は硫黄、窒素酸化物、硫黄酸
化物、過酸化物、過硫酸塩、などのような多数の
酸化剤のいずれでもあり得る。
【表】
A−410−VRからつくつたフアイバーを安定
化するためには、36時間にわたる加熱サイクルを
必要とする。より具体的にいえば、これらのフア
イバーは約152℃(306〓)の温度で24時間保持
し、次いで301℃(574〓)へ温度を上げ、そこで
12時間保持することによつて安定化される。温度
が上がりすぎるか時間が短かいと、フアイバーは
溶融しはじめ、あとの工程中で融着する。適切に
処理されたときのフアイバーはそれを1200℃
(2192〓)へ窒素雰囲気中で加熱することによつ
て炭化される。A−410−VRからつくつたカー
ボンフアイバーの物理的性質は第表に示され、
第表に示す通りAR−510−TFからつくつたフ
アイバーの性質とほぼ等しいかあるいはやや劣つ
ている。 上記の通り、AR−510−TFあるいは他の高軟
化点のピツチ材料からつくつたフアイバーの空気
安定化に於ては、フアイバーがまずピツチ前駆体
のガラス転移点より約6から11℃(10から20〓)
低い温度へ加熱されその後約50分の時間の後に次
に299−316℃(570−600〓)へフアイバーが安定
化されるまで加熱する場合に、空気安定化がはる
かに効果的であることが発見されたのである。こ
こでいう「ガラス転移点」はガラス状物質が膨脹
係数の変化を受ける温度であり、ときにはそれは
応力緩和と関連する。Tgを測定するには熱機械
的分析が適切な分析法である。用いる手順はピツ
チフアイバーの小部分を磨砕しそれを0.25″直径
×0.125″(6.3mm直径×3.2mm)のカツプの中に詰め
ることから成る。円錐形のプローブをその表面と
接触させ、10gの荷重をかける。プローブの侵入
を、試料を10℃/分で窒素雰囲気中で加熱すると
きの温度の関数として測定する。ガラス転移温度
より6−11℃(10−20〓)低い温度に於ては、フ
アイバーはその硬さを保ち一方同時にその温度は
満足すべき安定化がおこることを許容する最高温
度を示す。この温度はフアイバー−フアイバーの
融着がおこり得る温度より低い温度である。フア
イバーをこの温度でスキンを形成するのに十分な
時間の間加熱したのち、次に、上げた温度が酸化
されたフアイバーのガラス転移温度より低くなる
ような速度で温度を上げることができる。カーボ
ンフアイバーの酸化中にガラス転移温度が上が
り、熱上げ中にその温度をガラス転移温度より6
から11℃(10から20〓)低く保つことによつて、
フアイバーの望ましくない溶融がおこらないこと
が発見された。温度が上がると酸化速度が増し、
逆に安定化時間が短かくなる。 上記の諸表に於て認められるように、AR−
510−TFピツチフアイバーはA−410−VRフア
イバーよりもずつと短かい時間で安定化できる。
実際に、安定化に要する時間はA−410−VRピ
ツチからつくつたフアイバーよりもほぼ25倍長
い。この安定化時間の短縮は一部にはピツチフア
イバーの軟化点上昇に基因しており、これはフア
イバーがずつと高い初期安定化温度へ加熱される
ことを可能にするものである。また実質的部分と
してはより低い軟化点のピツチ材料からの場合と
比べた前駆体ピツチ材料物質の反応性増加に基因
している。 上記の通り、塗布膜蒸発器の使用は現在好まし
い方法であり、なぜならば高い熱効率が高温への
生成物の露出を減らすことに連がり、従つて粘度
がより高い分散相すなわちメソフエーズの形成を
最小化することになるからであり、このメソフエ
ーズはフアイバー形成作業に於て困難をもたらし
かつ最終製品フアイバー中に組成的不連続領域を
生じさせることになるものである。 安定化サイクルの短縮が大部分がピツチ材料の
異なる化学的組成に基因することを示すために、
次のテストを実施する。二つのピツチ、AR−
510−TF(実験1009)及びA−438−VR(実験
5053)の試料を粉砕して−100メツシユ+200メツ
シユ(すなわち−150+75ミクロン)で篩にかけ、
次に160℃(320〓)、182℃(360〓)、及び190℃
(375〓)で循環する熱空気中で加熱する。試料を
16時間と165時間の間の種々の時間でとり出す。
試料を重量減とキシレン不溶分の両方について分
析する。キシレン不溶分対時間を一次関係として
プロツトすることによつて速度恒数を見出す。こ
の評価からAR−510−TF(実験1009)はA−430
−VR(実験5053)より実質的に早く酸化するこ
とがきめられる。計算した速度恒数は約25倍早
く、実際の試験結果と合理的によく相関する姿で
ある。15秒以下でつくつた本発明の高軟化点ピツ
チは従来のピツチよりも実質的により高い反応性
をもつている。 塗布膜蒸発以外の各種方法を活性に悪い影響を
及ぼすことなくピツチの軟化点を増すのに使用し
てよい。溶剤抽出、酸化、窒素による追い出し、
及びフラツシユ蒸溜、を用いてよい。各々の簡単
な説明をここで行なう。 高軟化点ピツチ材料をつくるのに使える一つの
方法は溶剤抽出である。三つの抽出方法が使用で
きる。それらは(1)超臨界(supercritical)抽出、
(2)慣用的抽出、(7)反溶剤抽出である。これらの方
法はピツチが受ける温度を大いに下げ、従つてよ
り良好なフアイバー前駆体を提供する。抽出は低
分子量物質を除去し従つて高軟化点高分子量のフ
アイバー前駆体を残留させる一つの方法である。 超臨界抽出に於ては、ピツチを圧力容器の中に
ポンプで送り込みそこで溶剤の臨界圧以上の圧力
で溶剤で連続的に抽出する。この目的に使用する
普通の溶剤はノルマル炭化水素であるが、それに
限定されることはない。可溶化されるピツチの部
分と一緒の溶剤を一連の圧力段階降下容器へ除去
しそこで溶剤をフラツシユさせる。ピツチの不溶
部分を反応器の底からとり出す。この不溶部分を
フアイバー前駆体として使用する。この不溶部の
軟化点は抽出を行なう温度を変えることによつて
調節する。 超臨界抽出の一つの利点はフアイバー前駆体ピ
ツチを精製するのに使用できることである。ピツ
チが無機質不純物及び粒状物を含むことは前に述
べた。少くとも95%のピツチを抽出する溶剤を用
いることにより無機質不純物及び粒状物はピツチ
の5%以下を構成する不溶部の中に残り得る。こ
の第一の抽出から得られるピツチの少くとも95%
を次に上述の通り超臨界的に抽出して無機質不純
物及び粒状物を含まない高軟化点ピツチ前駆体を
生じさせる。 使用できる抽出のもう一つの方法は反溶剤抽出
である。この抽出方法も無機質不純物及び粒状物
を含まないフアイバー前駆体ピツチをつくるのに
使用できる。出発ピツチをクロロホルムのような
溶剤に溶解し、これはピツチの少くとも95%を溶
解する。このピツチ/クロロホルム溶液を次に小
孔のフイルターを通して過する。この過段階
は無機質不純物と粒状物を除去する。ピツチ/ク
ロロホルム溶液を次に、ピツチに対して限定され
た溶解性をもつノルマル炭化水素のような溶剤で
以て稀釈する。ノルマル炭化水素を添加すると、
不溶のピツチが沈澱しはじめる。ノルマル炭化水
素の添加完了後、溶液を過する。過によつて
除かれる不溶部分は無機質不純物及び粒状物を含
まない高軟化点フアイバー前駆体ピツチである。
この不溶部分の軟化点はピツチ/クロロホルム溶
液へのノルマル炭化水素の添加量によつて調節す
る。 高軟化点フアイバー前駆体ピツチをつくるのに
用い得るもう一つの抽出方法は石油精製業者の溶
剤脱アスフアルトに於て使用されるような慣用的
溶剤抽出である。ピツチを抽出容器中で抽出溶剤
を用いて与えられた温度及び圧力に於て抽出す
る。この目的のための通常の溶剤はノルマル炭化
水素であるが、それに限定されるものではない。
可溶化されたピツチの部分と一緒の溶剤をフラツ
シユ蒸溜室へとり出しそこで溶剤を除く。ピツチ
の不溶部分を抽出器の底からとり出す。この不溶
部分の軟化点は抽出条件のきびしさを変えること
によつて調節する。 高軟化点ピツチフアイバー前駆体をつくるのに
使用することができるもう一つの方法は酸化であ
る。酸化は接触的であつても非接触的であつても
よい。ピツチを高温にかける時間はきわめて長く
それ故酸化剤の温度が高くなりすぎないよう注意
が必要である。注意をよくすればメソフエーズを
含まないピツチをつくることが可能である。酸化
は蒸溜によつて低分子量分子を除き、そして(ま
たは)それらを反応させてより大きい分子を形成
させることによつて除く両者を含む方法である。
酸化は回分式反応か連続式反応のいずれであるこ
ともできる。 ピツチは250−300℃の温度に於て回分式か連続
式の酸化器中で酸化される。酸化用ガスは空気、
酸素を増した空気、NO2及びSO2のようなガスの
どれでもよい。望ましくないメソフエーズの形成
を避けるために酸化器の温度が約300℃をこえな
いように注意せねばならない。この方法は望まし
さの最も小さい技法の一つであり、ピツチをかな
りの高温度へさらす時間が大でメソフエーズ形成
の危険があるからである。酸化は任意の数の酸化
触媒の添加によつて接触的に実施することができ
る。これらの触媒はFeCl3、P2O5、パーオキサイ
ド、Na2CO3、などを含む。触媒はまたフアイバ
ー安定化用触媒として作用し得るという点で別の
機能も果たし得る。安定化は単純には一つの酸化
工程である。 高軟化点フアイバー前駆体を製造するのに使用
できるもう一つの方法はピツチと硫黄との反応で
ある。硫黄はピツチの分子を脱水素し交差結合す
る点に於て酸素と全く同じ機能を果たす。硫黄は
たいていは小分子をそれを反応させることによつ
て除く。硫黄はピツチが250−300℃へ加熱された
のちにゆつくりピツチへ添加する。硫黄を添加す
るとH2Sの発生があり、従つて注意が必要であ
る。また、温度はメソフエーズの形成を避けるた
めに300℃以下に調節せねばならない。この方法
は望ましさの最も小さい方法の一つであり、それ
はまた、ピツチが長時間高温にさらされかつ硫黄
がまた最終生成物中に入り込むからである。 もう一つの方法はピツチを約300℃の温度に保
ちながら窒素で以てストリツピングを行なうこと
から成る。例えば、ピツチの軟化点は次の手順に
従つて窒素で以てストリツピングを行なうことに
よつて上げることができる。300回/分の撹拌機
を備えた反応器に商業的のA−240ピツチを半分
充填する。反応器及びその内容物の温度を電気加
熱マントルを使つて300℃へ上げる。窒素を撹拌
されているピツチの中に5立方フイート/時/ポ
ンド・ピツチ(63/時/Kg・ピツチ)の割合で
通す。塔頂物質を反応器頂部にある配管を通して
排気し、燃焼させる。6時間後、ピツチを反応器
からとり出し、メトラー軟化点装置(ASTM D
−3104)を使つて軟化点が約250℃であることが
測定され、変性したコンラドソンカーボン
(ASTM2416)が81.0であることが測定される。
ストリツピング用ガスとして過熱スチームで以て
この同じ方法を繰返すことができる。 高軟化点ピツチは平衡フラツシユ蒸溜がまを使
用することによつてつくることができる。このよ
うな装置に於ては、液状のA−240ピツチを予熱
帯の中にポンプで移送し、そこで供給原料をフラ
ツシユ温度へ加熱する。加熱直後、供給原料をフ
ラツシユ帯の中に入れる。この帯域は真空下の大
きくて十分加熱された容器であり、ここで揮発分
は液相から逃がされる。蒸気を凝縮させ、塔頂配
管を経て回収し、一方、液状塔底物は底の開口か
ら流出させて捕集し、カーボンフアイバー前駆体
として使用する。 変形: 諸実施例は単に説明用であり、本発明が各種の
変形及び変更を受け易く、それらは当業熟練者に
とつては本願を一読することによつて明らかとな
ることは理解されるであろう。
化するためには、36時間にわたる加熱サイクルを
必要とする。より具体的にいえば、これらのフア
イバーは約152℃(306〓)の温度で24時間保持
し、次いで301℃(574〓)へ温度を上げ、そこで
12時間保持することによつて安定化される。温度
が上がりすぎるか時間が短かいと、フアイバーは
溶融しはじめ、あとの工程中で融着する。適切に
処理されたときのフアイバーはそれを1200℃
(2192〓)へ窒素雰囲気中で加熱することによつ
て炭化される。A−410−VRからつくつたカー
ボンフアイバーの物理的性質は第表に示され、
第表に示す通りAR−510−TFからつくつたフ
アイバーの性質とほぼ等しいかあるいはやや劣つ
ている。 上記の通り、AR−510−TFあるいは他の高軟
化点のピツチ材料からつくつたフアイバーの空気
安定化に於ては、フアイバーがまずピツチ前駆体
のガラス転移点より約6から11℃(10から20〓)
低い温度へ加熱されその後約50分の時間の後に次
に299−316℃(570−600〓)へフアイバーが安定
化されるまで加熱する場合に、空気安定化がはる
かに効果的であることが発見されたのである。こ
こでいう「ガラス転移点」はガラス状物質が膨脹
係数の変化を受ける温度であり、ときにはそれは
応力緩和と関連する。Tgを測定するには熱機械
的分析が適切な分析法である。用いる手順はピツ
チフアイバーの小部分を磨砕しそれを0.25″直径
×0.125″(6.3mm直径×3.2mm)のカツプの中に詰め
ることから成る。円錐形のプローブをその表面と
接触させ、10gの荷重をかける。プローブの侵入
を、試料を10℃/分で窒素雰囲気中で加熱すると
きの温度の関数として測定する。ガラス転移温度
より6−11℃(10−20〓)低い温度に於ては、フ
アイバーはその硬さを保ち一方同時にその温度は
満足すべき安定化がおこることを許容する最高温
度を示す。この温度はフアイバー−フアイバーの
融着がおこり得る温度より低い温度である。フア
イバーをこの温度でスキンを形成するのに十分な
時間の間加熱したのち、次に、上げた温度が酸化
されたフアイバーのガラス転移温度より低くなる
ような速度で温度を上げることができる。カーボ
ンフアイバーの酸化中にガラス転移温度が上が
り、熱上げ中にその温度をガラス転移温度より6
から11℃(10から20〓)低く保つことによつて、
フアイバーの望ましくない溶融がおこらないこと
が発見された。温度が上がると酸化速度が増し、
逆に安定化時間が短かくなる。 上記の諸表に於て認められるように、AR−
510−TFピツチフアイバーはA−410−VRフア
イバーよりもずつと短かい時間で安定化できる。
実際に、安定化に要する時間はA−410−VRピ
ツチからつくつたフアイバーよりもほぼ25倍長
い。この安定化時間の短縮は一部にはピツチフア
イバーの軟化点上昇に基因しており、これはフア
イバーがずつと高い初期安定化温度へ加熱される
ことを可能にするものである。また実質的部分と
してはより低い軟化点のピツチ材料からの場合と
比べた前駆体ピツチ材料物質の反応性増加に基因
している。 上記の通り、塗布膜蒸発器の使用は現在好まし
い方法であり、なぜならば高い熱効率が高温への
生成物の露出を減らすことに連がり、従つて粘度
がより高い分散相すなわちメソフエーズの形成を
最小化することになるからであり、このメソフエ
ーズはフアイバー形成作業に於て困難をもたらし
かつ最終製品フアイバー中に組成的不連続領域を
生じさせることになるものである。 安定化サイクルの短縮が大部分がピツチ材料の
異なる化学的組成に基因することを示すために、
次のテストを実施する。二つのピツチ、AR−
510−TF(実験1009)及びA−438−VR(実験
5053)の試料を粉砕して−100メツシユ+200メツ
シユ(すなわち−150+75ミクロン)で篩にかけ、
次に160℃(320〓)、182℃(360〓)、及び190℃
(375〓)で循環する熱空気中で加熱する。試料を
16時間と165時間の間の種々の時間でとり出す。
試料を重量減とキシレン不溶分の両方について分
析する。キシレン不溶分対時間を一次関係として
プロツトすることによつて速度恒数を見出す。こ
の評価からAR−510−TF(実験1009)はA−430
−VR(実験5053)より実質的に早く酸化するこ
とがきめられる。計算した速度恒数は約25倍早
く、実際の試験結果と合理的によく相関する姿で
ある。15秒以下でつくつた本発明の高軟化点ピツ
チは従来のピツチよりも実質的により高い反応性
をもつている。 塗布膜蒸発以外の各種方法を活性に悪い影響を
及ぼすことなくピツチの軟化点を増すのに使用し
てよい。溶剤抽出、酸化、窒素による追い出し、
及びフラツシユ蒸溜、を用いてよい。各々の簡単
な説明をここで行なう。 高軟化点ピツチ材料をつくるのに使える一つの
方法は溶剤抽出である。三つの抽出方法が使用で
きる。それらは(1)超臨界(supercritical)抽出、
(2)慣用的抽出、(7)反溶剤抽出である。これらの方
法はピツチが受ける温度を大いに下げ、従つてよ
り良好なフアイバー前駆体を提供する。抽出は低
分子量物質を除去し従つて高軟化点高分子量のフ
アイバー前駆体を残留させる一つの方法である。 超臨界抽出に於ては、ピツチを圧力容器の中に
ポンプで送り込みそこで溶剤の臨界圧以上の圧力
で溶剤で連続的に抽出する。この目的に使用する
普通の溶剤はノルマル炭化水素であるが、それに
限定されることはない。可溶化されるピツチの部
分と一緒の溶剤を一連の圧力段階降下容器へ除去
しそこで溶剤をフラツシユさせる。ピツチの不溶
部分を反応器の底からとり出す。この不溶部分を
フアイバー前駆体として使用する。この不溶部の
軟化点は抽出を行なう温度を変えることによつて
調節する。 超臨界抽出の一つの利点はフアイバー前駆体ピ
ツチを精製するのに使用できることである。ピツ
チが無機質不純物及び粒状物を含むことは前に述
べた。少くとも95%のピツチを抽出する溶剤を用
いることにより無機質不純物及び粒状物はピツチ
の5%以下を構成する不溶部の中に残り得る。こ
の第一の抽出から得られるピツチの少くとも95%
を次に上述の通り超臨界的に抽出して無機質不純
物及び粒状物を含まない高軟化点ピツチ前駆体を
生じさせる。 使用できる抽出のもう一つの方法は反溶剤抽出
である。この抽出方法も無機質不純物及び粒状物
を含まないフアイバー前駆体ピツチをつくるのに
使用できる。出発ピツチをクロロホルムのような
溶剤に溶解し、これはピツチの少くとも95%を溶
解する。このピツチ/クロロホルム溶液を次に小
孔のフイルターを通して過する。この過段階
は無機質不純物と粒状物を除去する。ピツチ/ク
ロロホルム溶液を次に、ピツチに対して限定され
た溶解性をもつノルマル炭化水素のような溶剤で
以て稀釈する。ノルマル炭化水素を添加すると、
不溶のピツチが沈澱しはじめる。ノルマル炭化水
素の添加完了後、溶液を過する。過によつて
除かれる不溶部分は無機質不純物及び粒状物を含
まない高軟化点フアイバー前駆体ピツチである。
この不溶部分の軟化点はピツチ/クロロホルム溶
液へのノルマル炭化水素の添加量によつて調節す
る。 高軟化点フアイバー前駆体ピツチをつくるのに
用い得るもう一つの抽出方法は石油精製業者の溶
剤脱アスフアルトに於て使用されるような慣用的
溶剤抽出である。ピツチを抽出容器中で抽出溶剤
を用いて与えられた温度及び圧力に於て抽出す
る。この目的のための通常の溶剤はノルマル炭化
水素であるが、それに限定されるものではない。
可溶化されたピツチの部分と一緒の溶剤をフラツ
シユ蒸溜室へとり出しそこで溶剤を除く。ピツチ
の不溶部分を抽出器の底からとり出す。この不溶
部分の軟化点は抽出条件のきびしさを変えること
によつて調節する。 高軟化点ピツチフアイバー前駆体をつくるのに
使用することができるもう一つの方法は酸化であ
る。酸化は接触的であつても非接触的であつても
よい。ピツチを高温にかける時間はきわめて長く
それ故酸化剤の温度が高くなりすぎないよう注意
が必要である。注意をよくすればメソフエーズを
含まないピツチをつくることが可能である。酸化
は蒸溜によつて低分子量分子を除き、そして(ま
たは)それらを反応させてより大きい分子を形成
させることによつて除く両者を含む方法である。
酸化は回分式反応か連続式反応のいずれであるこ
ともできる。 ピツチは250−300℃の温度に於て回分式か連続
式の酸化器中で酸化される。酸化用ガスは空気、
酸素を増した空気、NO2及びSO2のようなガスの
どれでもよい。望ましくないメソフエーズの形成
を避けるために酸化器の温度が約300℃をこえな
いように注意せねばならない。この方法は望まし
さの最も小さい技法の一つであり、ピツチをかな
りの高温度へさらす時間が大でメソフエーズ形成
の危険があるからである。酸化は任意の数の酸化
触媒の添加によつて接触的に実施することができ
る。これらの触媒はFeCl3、P2O5、パーオキサイ
ド、Na2CO3、などを含む。触媒はまたフアイバ
ー安定化用触媒として作用し得るという点で別の
機能も果たし得る。安定化は単純には一つの酸化
工程である。 高軟化点フアイバー前駆体を製造するのに使用
できるもう一つの方法はピツチと硫黄との反応で
ある。硫黄はピツチの分子を脱水素し交差結合す
る点に於て酸素と全く同じ機能を果たす。硫黄は
たいていは小分子をそれを反応させることによつ
て除く。硫黄はピツチが250−300℃へ加熱された
のちにゆつくりピツチへ添加する。硫黄を添加す
るとH2Sの発生があり、従つて注意が必要であ
る。また、温度はメソフエーズの形成を避けるた
めに300℃以下に調節せねばならない。この方法
は望ましさの最も小さい方法の一つであり、それ
はまた、ピツチが長時間高温にさらされかつ硫黄
がまた最終生成物中に入り込むからである。 もう一つの方法はピツチを約300℃の温度に保
ちながら窒素で以てストリツピングを行なうこと
から成る。例えば、ピツチの軟化点は次の手順に
従つて窒素で以てストリツピングを行なうことに
よつて上げることができる。300回/分の撹拌機
を備えた反応器に商業的のA−240ピツチを半分
充填する。反応器及びその内容物の温度を電気加
熱マントルを使つて300℃へ上げる。窒素を撹拌
されているピツチの中に5立方フイート/時/ポ
ンド・ピツチ(63/時/Kg・ピツチ)の割合で
通す。塔頂物質を反応器頂部にある配管を通して
排気し、燃焼させる。6時間後、ピツチを反応器
からとり出し、メトラー軟化点装置(ASTM D
−3104)を使つて軟化点が約250℃であることが
測定され、変性したコンラドソンカーボン
(ASTM2416)が81.0であることが測定される。
ストリツピング用ガスとして過熱スチームで以て
この同じ方法を繰返すことができる。 高軟化点ピツチは平衡フラツシユ蒸溜がまを使
用することによつてつくることができる。このよ
うな装置に於ては、液状のA−240ピツチを予熱
帯の中にポンプで移送し、そこで供給原料をフラ
ツシユ温度へ加熱する。加熱直後、供給原料をフ
ラツシユ帯の中に入れる。この帯域は真空下の大
きくて十分加熱された容器であり、ここで揮発分
は液相から逃がされる。蒸気を凝縮させ、塔頂配
管を経て回収し、一方、液状塔底物は底の開口か
ら流出させて捕集し、カーボンフアイバー前駆体
として使用する。 変形: 諸実施例は単に説明用であり、本発明が各種の
変形及び変更を受け易く、それらは当業熟練者に
とつては本願を一読することによつて明らかとな
ることは理解されるであろう。
第1図はアーチザンロートサーム式塗布膜蒸発
器を使用する系の模型図であり、ピツチ材料の軟
化点を上げるための短時間高温処理を行うもので
ある。第2図はピツチフアイバーの安定化操作の
温度と時間の関係を示す一例である。 1……溶融タンク、3……ゼニスポンプ、5…
…塗布膜蒸発器、6……貯槽、8……配管、10
……配管、12……導管、14……配管、15…
…真空ポンプ、16……補助真空ポンプ。
器を使用する系の模型図であり、ピツチ材料の軟
化点を上げるための短時間高温処理を行うもので
ある。第2図はピツチフアイバーの安定化操作の
温度と時間の関係を示す一例である。 1……溶融タンク、3……ゼニスポンプ、5…
…塗布膜蒸発器、6……貯槽、8……配管、10
……配管、12……導管、14……配管、15…
…真空ポンプ、16……補助真空ポンプ。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 石油留分の接触分解で製造される重質スラリ
ー油から得られる酸化されていない芳香族性炭素
質ピツチを真空フラツシユ蒸留又は塗布膜蒸発に
かけて製造した、安定化時間が短い石油ピツチで
あつて、ピツチ中に存在する水素のモル数を基準
として約20モル%から約40モル%のアルフア水素
を含む芳香族分の多い石油ピツチからなり、少な
くとも244℃の軟化点、約15重量%から約40重量
%のキシレン不溶分、約0重量%から約5.0重量
%のキノリン不溶分、約0.1重量%から約4重量
%の硫黄含有量、65重量%から90重量%のコーキ
ング値、及び0重量%から約5重量%のメソフエ
ーズ含量を持つ前記石油ピツチからフアイバーを
メルトブローにより形成させ、このフアイバーを
そのガラス転移温度より6℃から11℃低い第一の
温度へ酸化環境中で加熱し、次いで温度をより高
温へ上げてフアイバーを不融とさせ、そしてその
後フアイバーを炭化させることからなる、カーボ
ンフアイバーの製造方法。 2 フアイバーの直径が1ミクロン又はそれより
大きい、請求項1記載のカーボンフアイバーの製
造方法。 3 ピツチの軟化点が少なくとも265℃である、
請求項1記載の製造方法。 4 ピツチの軟化点が少なくとも290℃である、
請求項1記載の製造方法。 5 第一の温度が約175℃であり、最高の温度が
285℃を超える、請求項1記載の製造方法。 6 第一の温度が約175℃であり、前記の「より
高温」の温度が300℃を超える、請求項1記載の
製造方法。 7 フアイバーを不活性雰囲気中で約1200℃の温
度へ加熱することによつてあとで炭化させる、請
求項1記載の製造方法。 8 フアイバーを不活性雰囲気中で約3000℃の温
度へ加熱することによつてあとで黒鉛化させる、
請求項1記載の製造方法。 9 (a) デカント油、スラリー油または他の残油
から誘導される石油ピツチを得て、このピツチ
がその中の水素の全重量を基準として約20%か
ら40%のアルフア水素と2%から約15%のベー
タ水素原子とを含み、このピツチが少なくとも
244℃の軟化点、約15重量%から約40重量%の
キシレン不溶分、約0重量%から約5.0重量%
のキノリン不溶分、約0.1重量%から約4重量
%の硫黄含有量、約65重量%から90重量%のコ
ーキング値、及び約0重量%から約5重量%の
メソフエーズ含量を持ち、 (b) このピツチをメルトブローによりフアイバー
を形成し、及び (c) このフアイバーを約100分より短い時間、約
285℃を超える温度で空気又はその他の酸化体
と接触させることによつて安定化させる、 各段階の組み合わせからなる、カーボンフアイ
バー及び/又はグラフアイトフアイバーへ容易に
転化しうる前駆体であるピツチフアイバーの製造
方法。 10 (a) 実質的にすべてのパラフインを流動接
触分解工程において及び/又は抽出によつて除
去した清澄なスラリー油又はサイクル油を熱的
に処理して沸点が約315℃から540℃の芳香族炭
化水素分の多い油を製造し、 (b) 約38.7℃から約126.7℃の軟化点を有する熱
的に分解した石油ピツチをつくるのに十分な温
度と圧力においてかつ、十分な時間、この高芳
香族質油を熱的に分解し、 (c) 前記工程の生成物を約0.1から約0.5トールで
約710〓(377℃)の温度において約5秒から約
15秒の範囲の時間の間、真空蒸留にかける、 各工程の組み合わせからなる方法によつて上記
ピツチを製造する、請求項9記載の製造方法。
Applications Claiming Priority (3)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| US33144381A | 1981-12-14 | 1981-12-14 | |
| US331443 | 1981-12-14 | ||
| US446535 | 1982-12-03 |
Related Child Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP4348937A Division JP2559191B2 (ja) | 1981-12-14 | 1992-12-28 | カーボンファイバーの製造方法 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPS62215017A JPS62215017A (ja) | 1987-09-21 |
| JPH0380889B2 true JPH0380889B2 (ja) | 1991-12-26 |
Family
ID=23293994
Family Applications (2)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP21911682A Granted JPS58132079A (ja) | 1981-12-14 | 1982-12-14 | カ−ボンフアイバ−とその原料の製造方法 |
| JP30112686A Granted JPS62215017A (ja) | 1981-12-14 | 1986-12-17 | カ−ボンフアイバ−の製造方法 |
Family Applications Before (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP21911682A Granted JPS58132079A (ja) | 1981-12-14 | 1982-12-14 | カ−ボンフアイバ−とその原料の製造方法 |
Country Status (2)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (2) | JPS58132079A (ja) |
| CA (1) | CA1177605A (ja) |
Families Citing this family (11)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPH0525712A (ja) * | 1981-12-14 | 1993-02-02 | Ashland Oil Inc | カーボンフアイバーの製造方法 |
| JPH0737691B2 (ja) * | 1984-11-27 | 1995-04-26 | ユニチカ株式会社 | ピツチ系活性炭繊維からなる不織布の製造方法 |
| US4816195A (en) * | 1985-07-30 | 1989-03-28 | Ashland Oil, Inc. | Process of making a loosely formed non-woven mat of aligned carbon fibers |
| JPH0635580B2 (ja) * | 1985-11-18 | 1994-05-11 | 三菱化成株式会社 | 炭素繊維用紡糸ピツチの製造方法 |
| US7033485B2 (en) | 2001-05-11 | 2006-04-25 | Koppers Industries Of Delaware, Inc. | Coal tar and hydrocarbon mixture pitch production using a high efficiency evaporative distillation process |
| JP2007070929A (ja) * | 2005-09-08 | 2007-03-22 | Miwa Lock Co Ltd | 非圧縮流体で駆動するハイドロニューマチック扉錠 |
| JP2007070927A (ja) * | 2005-09-08 | 2007-03-22 | Miwa Lock Co Ltd | 高圧空気で駆動する電気扉錠 |
| JP2007070928A (ja) * | 2005-09-08 | 2007-03-22 | Miwa Lock Co Ltd | 扉の開閉動作で発生させた高圧空気で駆動する手動兼電気扉錠 |
| US11248172B2 (en) | 2019-07-23 | 2022-02-15 | Koppers Delaware, Inc. | Heat treatment process and system for increased pitch yields |
| CN113817501B (zh) * | 2021-09-20 | 2022-12-30 | 中海油天津化工研究设计院有限公司 | 一种由原油生产烯烃、芳烃及中间相沥青基碳纤维的组合工艺方法 |
| CN116042255A (zh) * | 2021-10-28 | 2023-05-02 | 中国石油化工股份有限公司 | 乙烯焦油基沥青及其制备方法和应用 |
Family Cites Families (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS5876523A (ja) * | 1981-10-29 | 1983-05-09 | Nippon Oil Co Ltd | ピツチ系炭素繊維の製造方法 |
-
1982
- 1982-12-08 CA CA000417287A patent/CA1177605A/en not_active Expired
- 1982-12-14 JP JP21911682A patent/JPS58132079A/ja active Granted
-
1986
- 1986-12-17 JP JP30112686A patent/JPS62215017A/ja active Granted
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPS58132079A (ja) | 1983-08-06 |
| JPH045710B2 (ja) | 1992-02-03 |
| JPS62215017A (ja) | 1987-09-21 |
| CA1177605A (en) | 1984-11-13 |
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